説明

印刷制御装置、印刷制御方法、制御プログラム及び記憶媒体

【課題】 印刷制御装置において、符号画像を含む文書をNup印刷すると、潰れて復号できなくなってしまう。Nup指定がある場合に、符号画像の部分だけNup指定を回避し、なおかつレイアウトがなるべく崩れない手法を提案する。
【解決手段】 通常文書のページとMDSエンコード画像ページとを別々のプリントジョブとして生成し、再度それらプリントジョブを結合し、ひとつのプリントジョブとして発行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、符合画像を取り扱うことができる印刷制御装置、印刷制御方法、制御プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を符号化して符号画像を生成し、当該生成された符号画像を原稿画像に合成する手法が実用化されている。二次元バーコードなどは、そのうちで最もよく知られた手法の一つである。
【0003】
前記符号画像は通常、紙やフィルム等のシート状の媒体(以降、紙面と表現する)上に印刷され、前記符号画像を復号する際は、例えばスキャナ等の読取装置によって符号画像を光学的に読み取り、復号する。しかし符号画像を印刷する場合、従来のプリントドライバ等の設定によりNin1(N>1)印刷(論理ページでのNページを物理ページでの1ページに縮小配置して印刷する処理)がなされたとき、印刷される符号画像が縮小処理によりつぶれてしまい、符号画像は、復号時に必要とする精度を失ってしまうことが考えられる。
【0004】
ここで、符号画像を、その復号精度を保った状態で印刷する手法として、文字、図形等の目視にて読み取りが可能な可読画像とデータの符号化によってえた光学的に読み取り可能な符号画像を含む画像を紙面上に相似的に拡大または縮小して記録する際、その符号画像については当該拡大または縮小をせずに記録するというものがある。(例えば特許文献1参照。)
【特許文献1】特開2002−354236号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この特許文献1開示の技術を用いると、前記可読画像は拡大または縮小処理がなされ、前記符号画像は拡大または縮小がされないため、前記可読および符号画像が同紙面上に配置されている場合、その画像レイアウトは大きく崩れるという問題がある。また、出力用紙の物理サイズが考慮されていないため、印刷設定として、出力用紙のサイズダウンやNin1設定がなされた印刷の場合、前記符号画像のサイズによっては紙面上に収まらないという問題も考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の印刷制御装置では目視にて読み取り可能な可読画像と、データの符号化により生成した符号画像とが混在する画像の紙面上への記録に関し、前記画像に含まれる前記符号画像を検出する、符号画像検出手段と、前記符号画像検出手段による結果をもとにプリントジョブを複数に分割して生成する、プリントジョブ分割生成手段と、前記プリントジョブ分割生成手段により分割した、分割プリントジョブごとに任意の印刷設定を行う、分割プリントジョブ印刷設定手段と、前記分割プリントジョブ印刷設定手段によって任意の印刷設定が行われたそれぞれの分割プリントジョブを結合する、分割プリントジョブ結合手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前記符号画像に関する印刷設定を前記可読画像の印刷設定から独立させることができるため、符号画像については、復号時の光学読み取り精度を保つ、最適な設定にて印刷することが可能である。
【0008】
また、符号画像を含むか否かによる画像それぞれの印刷設定を、例えば論理ページ単位で行うことで、印刷時、各ページの画像レイアウトは損なわれることがない。さらに、分割プリントジョブ単位で、出力用紙サイズ指定やNin1指定の無効化等、符号画像を含む画像のプリントジョブを出力可能な状態で柔軟に設定できるため、印刷実行者の意図した出力形式に可能な限り近づけながら、印刷処理を正常に行うことができる。
【0009】
加えて、分割したプリントジョブを、再度結合し、1プリントジョブとするため、分割した各プリントジョブによる出力時、無関係なプリントジョブが割り込んで処理されることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【0011】
以下では、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例1】
【0012】
<印刷システム(図1)>
続いて、実施例1について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。このシステムではホストコンピュータ40及び3台の画像形成装置(10,20,30)がLAN50に接続されているが、本発明における印刷システムにおいては、これらの接続数に限られることはない。また、本実施例では接続方法としてLANを適用しているが、これに限られることはない。例えば、WAN(公衆回線)などの任意のネットワーク、USBなどのシリアル伝送方式、セントロニクスやSCSIなどのパラレル伝送方式なども適用可能である。
【0013】
ホストコンピュータ(以下、PCと称する)40はパーソナルコンピュータの機能を有している。このPC40はLAN50やWANを介してFTPやSMBプロトコルを用いファイルを送受信したり電子メールを送受信したりすることができる。またPC40から画像形成装置10、20、30に対して、プリンタドライバを介した印字命令を行うことが可能となっている。
【0014】
画像形成装置10と20は同じ構成を有する装置である。画像形成装置30はプリント機能のみの画像形成装置であり、画像形成装置10や20が有するスキャナ部を有していない。
本実施例においては、PC40での動作を想定し、その構成を詳細に説明する。
【0015】
<PC40(図2)>
本発明の実施形態を示す印刷制御システムの構成を示すブロック図を図2に示す。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN、WAN等のネットワークを介して接続がなされ処理が行われるシステムであっても本発明を適用できる。
【0016】
同図において、ホストコンピュータ3000(PC40)は、ROM2003のプログラム用ROMあるいは外部メモリ3011に記憶された文書処理プログラムに基づいて、図4以降で後述される本発明の実施形態に関わる処理を含む、図形、イメージ、文字、表(表計算等含む)等が混在した文書処理及びそれに基づく印刷処理の実行を制御するCPU2001を備える。このCPU2001は、システムバス2004に接続される各デバイスの制御を総括する。また、ROM2003のプログラム用ROMあるいは外部メモリ3011には、CPU2001の制御プログラムであるオペレーティングシステム(以降OS)等を記憶し、ROM2003のフォント用ROMあるいは外部メモリ3011には前記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM2003のデータ用ROMあるいは外部メモリ3011には前記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。RAM2002は、CPU2001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0017】
キーボードコントローラ(KBC)2005は、キーボード(KB)3009や不図示のポインティングデバイスからの入力を制御する。ディスプレイコントローラ(DSPC)2006は、例えば液晶ディスプレイなどで構成されるディスプレイ(DISP)3010による表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)2007は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、印刷制御コマンド生成プログラム(以降プリンタドライバ)等を記憶するハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ3011とのアクセスを制御する。プリンタコントローラ(PRTC)2008は、双方向性インタフェイス1821(例えばLAN50)を介してプリンタ1500に接続されて、プリンタ1500との通信制御処理を実行する。
【0018】
なお、CPU2001は、例えばRAM2002上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、DISP3010上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU1は、DISP3010上の不図示のポインティングデバイス、たとえばマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。ユーザは印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行える。
【0019】
プリンタ1500(画像形成装置10、20、あるいは30)は、そのCPU1012により制御される。プリンタCPU1012は、ROM1013のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ1514に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス1015に接続される印刷部(プリンタエンジン)1517(プリンタ14、24、あるいは33)に印刷出力情報としての画像信号を出力する。また、このROM1013のプログラム用ROMには、CPU1012の制御用プログラム等を記憶する。ROM1013のフォント用ROMには上記印刷出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶され、ROM1013のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ1514がないプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等が記憶されている。
【0020】
CPU1012は入力部1018を介してホストコンピュータとの通信処理が可能となっており、プリンタ1500内の情報等をホストコンピュータ3000に通知できる。RAM1019は、CPU1012の主メモリや、ワークエリア等として機能するメモリで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ拡張することができるように構成されている。なお、RAM1019は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述のハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ1514は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、入力部1018には前述した操作パネルで操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。
【0021】
また、前述した外部メモリ1514は1個に限らず、複数個備えられ、内蔵フォントに加えてオプションカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル1515(操作部12、22、あるいは32)からのプリンタモード設定を記憶するようにしてもよい。
【0022】
図3は、図2に示したホストコンピュータ3000(PC40)における印刷処理のための構成の一例を示す。印刷アプリケーション301、グラフィックエンジン302、プリンタドライバ303、およびシステムスプーラ304は、外部メモリ3011に保存されたファイルとして存在し、実行される場合にOSやそのモジュールを利用するモジュールによってRAM2002にロードされ実行されるプログラムモジュールである。また、印刷アプリケーション301およびプリンタドライバ303は外部メモリ3011のFDや不図示のCD−ROM、あるいは不図示のネットワワークを経由して外部メモリ3011に追加することが可能になっている。外部メモリ3011に保存されている印刷アプリケーション301からプリンタ1500(画像形成装置10、20、あるいは30)に対して印刷を行う際には、同様にRAM3002にロードされ実行可能となっているグラフィックエンジン302を利用して出力(描画)を行う。
【0023】
グラフィックエンジン302は、プリンタなどの印刷装置ごとに用意されたプリンタドライバ303を同時に外部メモリ3011からRAM3002にロードし、印刷アプリケーション301の出力をプリンタドライバ303に設定する。そして、印刷アプリケーション301から受け取るGDI(Graphic Device Interface)関数をDDI(Device Driver Interface)関数に変換して、プリンタドライバ303へDDI関数を出力する。プリンタドライバ303は、グラフィックエンジン302から受け取ったDDI関数に基づいて、プリンタが認識可能な制御コマンド、例えばPDL(Page Description Language)に変換する。変換されたプリンタ制御コマンドは、OSによってRAM3002にロードされたシステムスプーラ304を経て双方向インタフェイス1821経由でプリンタ1500へ印刷データとして出力される仕組みとなっている。
【0024】
本実施形態の印刷システムは、印刷アプリケーション301内にプリントジョブ分割生成部305を有する。印刷アプリケーション301は前記符号画像を含む画像のプリントジョブ生成に関し、前記プリントジョブ分割生成部305の実行により、後述のプリントジョブ分割生成などの処理を行う。なお、プリントジョブ分割生成部305は印刷アプリケーション301のビルトインモジュールであってもよいし、個別のインストレーションによって追加されるライブラリモジュールの形式であっても構わない。また、同機能をプリンタドライバ303等、他の印刷処理過程で行うことも考えられる。あるいはソフトウェアに限らず、例えば、ACICやFPGAなどのハードウェアによっても十分実現は可能である。
【0025】
<印刷関連のソフトウェアモジュール>
図4はホストコンピュータ3000における印刷処理のための構成の他の例を示す図である。
【0026】
同図は、図3に示した構成を、特にプリントジョブ分割生成部305に焦点をあて、さらに詳細に記したブロック図である。
【0027】
本実施例において、プリントジョブ分割生成部305は、グラフィックエンジン302を介し、印刷要求時に適用される、例えばプリンタドライバ303等がRAM2002や外部メモリ3011にて保管している、印刷設定を取得する、印刷設定取得部401、図形、イメージ、文字、表(表計算等含む)等が混在する、印刷対象画像より、符号画像を検出する、符号画像検出部402、符号画像検出部402によって判定された画像ごとにプリントジョブ単位の分割を行う、プリントデータ分割部403、プリントデータ分割部403にて分割された1プリントジョブ分のデータそれぞれに対して、任意の印刷設定を行い、個別のプリントジョブを生成する、プリントジョブ生成部404、およびプリントジョブ生成部404にて個別に生成された分割プリントジョブを1プリントジョブとして結合し、プリントジョブを発行する分割プリントジョブ結合部405で構成されている。
【0028】
<縮小印刷指定時のプリントジョブ生成フロー>
本発明において、縮小印刷指定時のプリントジョブ生成に関する処理の例として、Nin1(N>1)印刷指定がなされたときの一連の処理について、図5、図6を用いて説明する。なお、ここでのプリントジョブ分割の最小単位は論理ページとし、本説明において単に「ページ」と記載する場合は論理ページを表すものとする。また、連続する可読、符号画像ページはまとめて処理するものとする。このため、前記処理を実現するために、本実施例においては処理ページフラグ、開始ページおよび生成済みプリントジョブとして識別可能な、3つの一時利用情報を使用する。前記各一時利用情報に関しては後述する。また、前記一時利用情報は、RAM2002あるいは外部メモリ3011等にて一時的に格納する。
【0029】
図5において、まずステップS501では、CPU2001は、印刷アプリケーション301の保有する印刷要求論理ページが存在するか否かを判断し、ステップS502あるいはステップS506へと処理の分岐を制御する。
【0030】
前記ステップS501にて印刷要求ページの存在を検出した場合はステップS502へ進む。ステップS502では、CPU2001は、当該ページがページの1ページ目であるか否かを判断し、ステップS503あるいはステップS505へと処理の分岐を制御する。
【0031】
前記ステップS502にて当該ページが1ページ目であると判断した場合はステップS503へ進む。ステップS503では、CPU2001は、当該ページ内の符号画像の検出を行い、存在する場合は前記処理ページフラグを符号画像、そうでない場合は可読画像を示す値をセットする。ここで、前記処理ページフラグとは、CPU2001がページの連続印刷に関し、現在どの画像を含む(連続)ページ印刷を処理しているかを判断するための情報である。
【0032】
ステップS504では、CPU2001は、前記開始ページに1ページ目を示す値をセットする。ここで、前記開始ページとは、CPU2001がページの連続印刷に関し、当該処理(連続)ページが何ページ目から連続しているかを識別するための情報である。
【0033】
前記ステップS502にて当該ページが1ページ目でないと判断した場合はステップS505へ進む。ステップS505では、CPU2001は、当該ページを含む、連続ページに関しプリントジョブの分割生成、あるいはそれに準ずる処理を行うよう制御する。本処理においての詳細は図6を用いて後述する。
【0034】
前記ステップS501にて印刷要求ページの存在を検出しなかった、すなわち、当該ページに関するプリントジョブ生成が終了した場合はステップS506へ進む。ステップS506では、CPU201は、前記処理ページフラグが符号画像を示すか否かを判断し、ステップS507あるいはステップS508へと処理の分岐を制御する。
【0035】
前記ステップS506にて前記処理ページフラグが符号画像を示している、すなわち当該処理中の連続ページは符号画像を含んでいる場合はステップS507へ進む。ステップS507では、CPU2001は、前記開始ページにより識別可能なページから最終ページに関し、1in1印刷設定による分割プリントジョブを生成するよう制御する。
【0036】
前記ステップS506にて前記処理ページフラグが可読画像を示している、すなわち当該処理中の連続ページは可読画像のみである場合はステップS508へ進む。ステップS508では、CPU2001は、前記開始ページにより識別可能なページから最終ページに関し、Nin1印刷設定による分割プリントジョブを生成するよう制御する。
【0037】
ステップS509では、CPU2001は、前記ステップS507あるいはステップS508にて生成した分割プリントジョブを前記生成済みプリントジョブに結合するよう制御する。ここで前記生成済みプリントジョブには、後述する、前記ステップS505にて、順次生成された0個以上の分割プリントジョブを結合したものである。
【0038】
ステップS510では、CPU2001は、前記生成済みプリントジョブを発行するよう制御する。前記結合済み分割プリントジョブは、図3における302ないし304で順次処理されPDLに変換される。さらにPRTC2008を介し、1821を経由しプリンタ1500にて印刷処理が行われる。
【0039】
続いて、図6を用い、前述のステップS505におけるプリントジョブ分割生成処理の詳細を説明する。
【0040】
前記ステップS502にて当該ページが1ページ目でないと判断した場合はステップS601へ進む。ステップS601では、CPU2001は、前記処理ページフラグが示す画像種類と当該ページが含む画像種類とを比較する。ステップS505処理の終了あるいはステップS602へと処理の分岐を制御する。なお、前記画像種類とは、本実施例においては可読画像および符号画像である。
【0041】
ステップS601にて前記処理ページフラグが含む画像種類と当該ページが含む画像種類とが異なると判断した場合はステップS602へ進む。ステップS602では、前記ステップS506同様、CPU2001は、前記処理ページフラグが符号画像を示すか否かを判断し、ステップS603あるいはステップS604へと処理の分岐を制御する。
【0042】
前記ステップS602にて前記処理ページフラグが符号画像を示している、すなわち当該処理中の連続ページは符号画像を含んでいる場合はステップS603に進む。ステップS603では、前記ステップS507同様、CPU2001は、前記開始ページにより識別可能なページから、当該ページ、直前のページまでに関し、1in1印刷設定による分割プリントジョブを生成するよう制御する。
【0043】
前記、ステップS602にて前記処理ページフラグが可読画像を示している、すなわち当該処理中の連続ページは可読画像のみである場合はステップS604に進む。ステップS604では、前記ステップS508同様、CPU2001は、前記開始ページにより識別可能なページから、当該ページ、直前のページまでに関し、Nin1印刷設定による分割プリントジョブを生成するよう制御する。
【0044】
ステップS605では、前記ステップS509同様、CPU2001は、前記ステップS603あるいはステップS604にて生成した分割プリントジョブを前記生成済みプリントジョブに結合するよう制御する。
【0045】
ステップS606では、前記ステップS503同様、CPU2001は、当該ページが含む画像に関する連続ページプリントジョブを生成すべく、前記処理ページフラグに当該ページ画像種類を示す値をセットする。
【0046】
ステップS607では、同ページ画像による連続ページの開始を識別する情報として、CPU2001は、前記開始ページに当該ページ識別子をセットするよう制御する。
【0047】
<分割プリントジョブイメージ>
次に、前記連続ページでの分割プリントジョブイメージを図6示す。同図は可読画像、符号画像混在画像データの2in1印刷時の例である。論理ページ数3ページの可読画像および符号画像が混在する画像データ(701)を可読画像2ページと符号画像1ページを符号画像検出部402にて検出し、プリントデータ分割部403にて、2つプリントジョブとしてに分割(702)する(前記ステップS601)。可読画像プリントジョブには印刷設定取得部402にて取得した通常の2in1設定(前記ステップS602およびS604)、符号画像プリントジョブには1in1設定を施す(703)(前記ステップS506およびS507)。最後に、それぞれのプリントジョブを分割ジョブ結合部405にて結合(704)し(前記ステップS509)、結合プリントジョブとして発行する(前記ステップS510)。
【0048】
なお、図7は、2in1印刷時のプリントジョブ分割生成イメージを示している。
【0049】
(その他の実施例)
さらに本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用することも、一つの機器からなる装置(複合機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用することも可能である。
【0050】
また本発明の目的は、上述した実施例で示したフローチャートの手順を実現するプログラムコードを記憶した記憶媒体から、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が、そのプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになる。そのため、このプログラムコード及びプログラムコードを記憶した記憶媒体も本発明の一つを構成することになる。
【0051】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0052】
またコンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0053】
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込みまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】画像形成システムの全体構成を示す図。
【図2】一般的な情報処理装置の内部構成図。
【図3】プリントシステムの構成例を示すブロック図。
【図4】プリントジョブ分割生成の構成例を示すブロック図。
【図5】プリントジョブ分割生成処理の一例を示すフローチャート。
【図6】プリントジョブ分割生成処理詳細の一例を示すフローチャート。
【図7】2in1印刷時のプリントジョブ分割生成イメージ。
【符号の説明】
【0055】
40 PC
2001 CPU
2002 RAM
2008 PRTC
305 プリントジョブ分割生成部
401 印刷設定取得部
402 符号画像検出部
403 プリントデータ分割部
404 プリントジョブ生成部
405 分割プリントジョブ結合部
S506、S602 符号が増ページ判定ステップ
S507、S603 1in1印刷設定による分割プリントジョブ生成ステップ
S508、S604 Nin1印刷設定による分割プリントジョブ生成ステップ
S508、S605 分割プリントジョブ結合ステップ
701 可読、符号画像混在文書の論理ページイメージ
702 プリントジョブ、論理ページ分割生成イメージ
703 プリントジョブ単位での個別印刷設定イメージ
704 分割プリントジョブ結合イメージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントジョブを複数に分割生成するプリントジョブ分割生成手段と、
前記プリントジョブ分割生成手段により分割した分割プリントジョブごとに任意の印刷属性を設定する分割プリントジョブ印刷設定手段と、
前記分割プリントジョブ印刷設定手段により個別に印刷設定がなされたそれぞれの前記分割プリントジョブを結合する分割プリントジョブ結合手段と、を有することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
前記プリントジョブ分割生成手段は、
プリント画像に含まれる符号画像を検出する符号画像検出手段と、
前記符号画像検出手段による結果を元にプリントジョブを分割生成する符号画像プリントジョブ分割生成手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記プリントジョブ分割手段は、印刷論理ページ単位で行うプリントジョブ論理ページ分割手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
プリントジョブを複数に分割生成するプリントジョブ分割生成ステップと、
前記プリントジョブ分割生成ステップにより分割した分割プリントジョブごとに任意の印刷属性を設定する分割プリントジョブ印刷設定ステップと、
前記分割プリントジョブ印刷設定ステップにより個別に印刷設定がなされたそれぞれの前記分割プリントジョブを結合する分割プリントジョブ結合ステップとを有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項5】
前記プリントジョブ分割生成ステップは、
プリント画像に含まれる符号画像を検出する符号画像検出ステップと、
前記符号画像検出ステップによる結果を元にプリントジョブを分割生成する符号画像プリントジョブ分割生成ステップを更に有することを特徴とする請求項4に記載の印刷制御方法。
【請求項6】
前記プリントジョブ分割ステップは、印刷論理ページ単位で行うプリントジョブ論理ページ分割ステップを更に有することを特徴とする請求項4に記載の印刷制御方法。
【請求項7】
請求項4〜請求項6のいずれかに記載の印刷制御方法の制御プログラムであって、前記制御プログラムのプログラムコードはコンピュータにより読み出し可能なことを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムをコンピュータで読取り可能な形で記憶した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−145977(P2009−145977A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319873(P2007−319873)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】