説明

印刷制御装置及び画像形成システム

【課題】印刷情報に関する処理を代替する補助装置に異常が発生した場合でも、印刷処理を継続する。
【解決手段】印刷指示された中間情報を、印刷機構部20により印刷処理が可能なラスタライズ情報に変換処理するRIP処理部14と、RIP処理部14の変換処理の一部を代替して変換処理を行う補助RIP処理部30と、補助RIP処理部30が代替して行う変換処理に異常がある場合に、この変換処理をRIP処理部14に依頼する印刷指示部16と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ラスタライズ処理をネットワーク上の複数の演算処理装置で行い、ネットワーク上の1つ以上の印刷処理装置を用いて出力する印刷処理システムにおいて、演算処理装置の処理能力と現在の処理状況、およびネットワークの転送能力と現在の転送状態を管理する能力情報管理部と、能力情報管理部に基づいて印刷ジョブの分割を行う印刷ジョブ分割部と、分割された印刷ジョブを複数の演算処理装置に転送する転送部と、転送された演算処理装置にてラスタライズ処理を行うラスタライズ処理部と、ラスタライズ処理された分割画素情報をページ単位の画素情報に合成する画素合成部と、合成されたページ単位の画素情報を出力するように制御する出力制御部と、を備える印刷処理システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、クライアント端末からプリンタへ印刷要求を発行すると、分散処理サーバに展開処理が委託され、この分散処理サーバは、自身で展開処理を行った方が速いか否か判断し、他の分散処理サーバに委託した方が速いと判断した場合は、スタブを作成し、他の分散処理サーバに展開処理を委託する印刷ネットワークシステムが開示されている。
【0004】
特許文献3には、ユーザパソコンからの印刷要求による印刷データを受信してスプールするプリントマネージャと、該プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPと、前記プリントマネージャに接続されたプリンタとからなり、前記プリントマネージャはジョブ内容に応じて前記複数のRIPにジョブを分配して並列処理を行わせる分散RIP処理による高速ラスタライズシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−282494号公報
【特許文献2】特開2005−092444号公報
【特許文献3】特開2007−310450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、印刷情報に関する処理を代替する補助装置に異常が発生した場合でも、印刷処理を継続することができる印刷制御装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明は、印刷指示された第1の印刷情報を、印刷処理が可能な第2の印刷情報に変換処理する主印刷情報変換手段と、前記主印刷情報変換手段の変換処理の一部を代替して変換処理を行う補助印刷情報変換手段と、前記補助変換手段が代替して行う変換処理に異常がある場合に、この変換処理を前記主変換手段に依頼する変換処理依頼手段と、を有する印刷制御装置である。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記主印刷情報変換手段による変換処理に異常がある場合に、印刷を中断する中断手段、をさらに有する請求項1記載の印刷制御装置である。
【0009】
請求項3に係る本発明は、前記第1の印刷情報を記憶する印刷情報記憶手段、をさらに有し、前記主印刷情報変換手段は、前記変換処理依頼手段から変換処理を依頼されたとき、前記印刷情報記憶手段に記憶された前記第1の印刷情報を用いてこの変換処理を行う請求項1記載の印刷制御装置である。
【0010】
請求項4に係る本発明は、前記主印刷情報変換手段が前記変換処理依頼手段から依頼された変換処理を行う場合に、印刷処理の速度を調整する設定制御手段、をさらに有する請求項1又は2記載の印刷制御装置である。
【0011】
請求項5に係る本発明は、前記主印刷情報変換手段による変換処理と、これに対応する前記補助印刷情報変換手段による変換処理との、いずれが先に完了するかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、先に完了した変換処理に対応する第2の印刷情報を採用する印刷情報採用手段と、をさらに有する請求項1乃至3いずれか記載の印刷制御装置である。
【0012】
請求項6に係る本発明は、前記主印刷情報変換手段は複数設けられ、前記変換処理依頼手段は、変換処理を前記補助印刷情報変換手段に代替された前記主印刷情報変換手段にこの変換処理を依頼する請求項1乃至4いずれか記載の印刷制御装置である。
【0013】
請求項7に係る発明は、印刷制御装置と、前記印刷制御装置により印刷動作を制御される画像出力装置と、を有し、印刷指示された第1の印刷情報を、印刷処理が可能な第2の印刷情報に変換処理する主印刷情報変換手段と、前記主印刷情報変換手段の変換処理を代替する補助印刷情報変換手段と、前記補助変換手段が代替する変換処理に異常がある場合に、この変換処理を前記主変換手段に依頼する変換処理依頼手段と、を有する画像形成システムである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る本発明によれば、印刷情報に関する処理を代替する補助装置に異常が発生した場合でも、印刷処理を継続することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る本発明の効果に加えて、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に印刷処理を継続することができる印刷制御手段を提供することができる。
【0016】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1又は2に係る本発明の効果に加えて、第1の情報の再度の配信を不要とすることができる印刷制御装置を提供することができる。
【0017】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3いずれかに係る本発明の効果に加えて、印刷処理が間欠するのを防止することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0018】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1乃至4いずれかに係る本発明の効果に加えて、本構成を有さない場合と比較して、迅速に印刷情報に関する処理を行うことができる。
【0019】
請求項6に係る本発明によれば、請求項1乃至5いずれかに係る本発明の効果に加えて、本構成を有さない場合と比較して、構成を簡易にすることができる印刷制御装置を提供することができる。
【0020】
請求項7に係る本発明によれば、印刷情報に関する処理を代替する補助装置に異常が発生した場合でも、印刷処理を継続することができる画像形成システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態が適用される画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるRIP処理部のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるRIP処理部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態における印刷指示部の機能構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態における補助RIP処理部の機能構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるRIP処理部が中間情報を復帰する動作を例示する模式図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるコードユニットの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態における中間情報管理部の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態におけるラスタライズ情報受信部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態におけるラスタライズ情報調停部及び印刷情報送出部の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態における復旧調整処理動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態における復旧調整処理動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態における端末装置に表示される画面を例示する図である。図13(a)は、補助RIP処理部の設定画面を例示する図であり、図13(b)は、画像形成装置の利用状況画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の画像形成システム1の構成を示すブロック図である。
【0023】
画像形成システム1は、ホスト装置として機能する端末装置2と、画像形成装置10とから構成されている。
【0024】
端末装置2は、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)形式等の印刷情報を生成し、画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置2から送信された印刷情報を受け付けて、印刷情報に応じた画像を印刷用紙上に出力する。
【0025】
画像形成装置10には、前処理部12と、例えば四つのRIP(Raster Image Processing)処理部14a、14b、14c、14dと、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)各色に対応する印刷指示部16Y、16M、16C、16Kと、印刷機構部20Y、20M、20C、20Kと、が設けられている。
【0026】
RIP処理部14a、14b、14c、14dは、主な印刷情報変換装置として機能する。
印刷機構部20Y、20M、20C、20Kは、印刷指示部16Y、16M、16C、16Kの指示を受けて画像を出力する。
以下、RIP処理部14a、14b、14c、14dをRIP処理部14と総称する場合がある。また、各色に対応するY、M、C、Kを省略して印刷指示部16、印刷機構部20のように総称する場合がある。
【0027】
前処理部12は、端末装置2から入力されたPDL形式等の印刷情報を中間情報に変換し、この中間情報をページ単位毎にRIP処理部14a、14b、14c、14dに対して分配する。例えば、前処理部12は、1ページ目の情報はRIP処理部14aにのみ転送し、2ページ目の情報はRIP処理部14bにのみ転送し、3ページ目の情報はRIP処理部14cにのみ転送するような分配を行う。
なお、本実施形態では、ページ単位毎に印刷情報を分配するようにしているが、ページ以外の他の情報単位毎に印刷情報を分配するようにしてもよい。
【0028】
前処理部12は、RIP処理部14に対し、ページの印刷情報とともに属性情報を転送する。ここで、属性情報とは、解像度、用紙サイズ等のページ属性に関する情報を含む情報である。この際、前処理部12は、RIP処理部14に印刷情報等を転送した旨の情報を、印刷機構部20に対して送信する。
【0029】
RIP処理部14には、このRIP処理部14の機能を補助する補助RIP処理部30が、複数個(例えばn個)追加接続されている。補助RIP処理部30は、RIP処理部14に対して外部から付加(外付け)される。補助RIP処理部30は、RIP処理部14を補助する補助装置として機能する。
補助RIP処理部30は、例えばあるRIP処理部14に高負荷がかかった場合に、この負荷を緩和するようにこのRIP処理部14による処理を代替する。
【0030】
また、画像形成装置10には、設定制御部40が設けられている。設定制御部40は、端末装置2、RIP処理部14、及び印刷機構部20に接続されている。設定制御部40は、端末装置2を介して操作者からの指示を受け付け、これに基づいて印刷処理条件を設定したり、あるいは、画像形成装置10の動作状況に基づいて、印刷機構部20の印刷速度を制御したり、印刷を中断したりする。
【0031】
印刷機構部20は、RIP処理部14及び補助RIP処理部30等により変換処理された印刷情報に基づいて印刷動作が制御される画像出力装置として機能する。
【0032】
次に、RIP処理部14のハードウエア構成について説明する。
RIP処理部14a、14b、14c、14dは同様の構成となっているため、以下、RIP処理部14として説明する。
図2は、RIP処理部14のハードウエア構成を示す。
【0033】
RIP処理部14は、CPU45と、RAM等により構成されたメモリ46と、ハードディスクドライブ(HDD)等により構成された記憶装置47と、通信IF(インタフェース)48と、を備えている。これらの構成要素は、制御バス49を介して互いに接続されている。
【0034】
CPU45は、メモリ46又は記憶装置47に格納された印刷制御プログラムに基づいて所定の処理を実行することにより、RIP処理部14の動作を制御する。
【0035】
通信IF48は、ネットワークを介して前処理部12、印刷指示部16Y、16M、16C、16K、補助RIP処理部30、及び設定制御部40との間で情報の送受信を行う。
【0036】
また、補助RIP処理部30のハードウエア構成は、図2に示すRIP処理部14の構成と同様となっている。
補助RIP処理部30において、通信IF48は、ネットワークを介してRIP処理部14a、14b、14c、14d、印刷指示部16Y、16M、16C、16Kとの間で情報の送受信を行う。
【0037】
次に、上記の印刷制御プログラムが実行されることによる実現されるRIP処理部14の機能構成を説明する。RIP処理部14a、14b、14c、14dは同様の構成となっているため、以下、RIP処理部14として説明する。
図3は、RIP処理部14の機能構成を示すブロック図を示す。
【0038】
RIP処理部14は、中間情報管理部50と、ラスタライズ情報転送部52と、補助RIP履歴部54とから構成されている。
中間情報管理部50は、中間情報通信部62と、中間情報記憶部64と、ラスタライズ処理部66とから構成されている。
【0039】
中間情報管理部50の中間情報通信部62は、前処理部12から転送されてきた中間情報を受信して、中間情報記憶部64に格納する。そして、中間情報通信部62は、ラスタライズ処理部66に対して、中間情報記憶部64に格納された中間情報のラスタライズ処理依頼を行う。ラスタライズ処理とは、印刷指示された中間情報を、印刷機構部20による印刷が可能な情報へ変換処理することをいう。
【0040】
また、中間情報通信部62は、補助RIP処理部30に中間情報を転送する。具体的には、中間情報通信部62は、補助RIP処理部30から、「中間情報をこの補助RIP処理部30に転送する依頼」(以下、中間情報転送依頼と称する場合がある)を受けた場合、ラスタライズ処理部66に対してラスタライズ処理依頼を行う代わりに、中間情報をこの補助RIP処理部30へ転送する。
中間情報通信部62は、補助RIP処理部30に中間情報を転送した場合、属性情報とともに、「補助RIP処理部30に中間情報を転送した旨」の情報(以下、補助転送情報と称する場合がある)を、印刷指示部16それぞれに送信する。
【0041】
中間情報通信部62は、補助RIP処理部30と定期的に通信し、この補助RIP処理部30が正常に動作しているか監視する。補助RIP処理部30に異常があった場合、中間情報通信部62は、「補助RIP処理部30に異常があった旨」の情報を設定制御部40に送信する。
【0042】
中間情報記憶部64は、中間情報通信部62が受信した中間情報を一時的に保管する。また、中間情報記憶部64は、印刷機構部20による印刷が完了した場合、これに対応する中間情報を削除する。
【0043】
ラスタライズ処理部66は、中間情報通信部62からラスタライズ処理依頼を受けると、中間情報記憶部64に格納されている中間情報についてラスタライズ処理を行う。具体的には、ラスタライズ処理部66は、中間情報を色分解することにより印刷処理が実行可能な印刷色毎のラスタライズ情報(ラスタ形式のイメージ情報)を生成する。
【0044】
ラスタライズ情報転送部52は、ラスタライズ処理部66において生成されたラスタライズ情報を印刷色毎に対応する印刷指示部16に対して転送する。
【0045】
補助RIP履歴部54は、補助RIP処理部30の履歴を記憶する。具体的には、複数の補助RIP処理部30それぞれの識別情報に対応させて、補助RIP処理部30の異常・障害の発生回数や、元の担当のRIP処理部14が中間情報を復帰(リカバリ)させることとなった回数等を格納する。ここで、識別情報とは、補助RIP処理部30の製造コード等の装置属性に関する情報を含む情報である。補助RIP処理部30の異常・障害としては、例えば電源の遮断や、接続不良、予期しない負荷等が挙げられる。
【0046】
次に、印刷指示部16の機能構成について説明する。
印刷指示部16Y、16M、16C、16Kは担当する印刷色が異なるものの同様の構成となっているため、以下、印刷指示部16Yを代表例として説明する。
図4は、印刷指示部16Yの機能構成を示すブロック図を示す。
【0047】
印刷指示部16Yは、ラスタライズ情報受信部72と、ラスタライズ情報調停部74と、印刷情報送出部76とから構成されている。
【0048】
ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14及び補助RIP処理部30から送信される担当色(本例においてはY)のラスタライズ情報を受信する
【0049】
また、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14にラスタライズ処理を依頼する旨を通知する。具体的には、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14が補助RIP処理部30にラスタライズ処理を依頼してある場合に、この補助RIP処理部30からラスタライズ情報を受信しないとき、「補助RIP処理部30からラスタライズ情報が送信されない旨」の情報(以下、未受信情報と称する場合がある)を、この補助RIP処理部30に依頼した元の担当のRIP処理部14に送信する。また、ラスタライズ情報受信部72は、未受信情報を設定制御部40に送信する。
【0050】
さらに、ラスタライズ情報受信部72は、設定制御部40に印刷処理の中断を依頼する。具体的には、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14がラスタライズ処理をしている(RIP処理部14が歩補助RIP処理部30にラスタライズ処理を依頼していない)場合に、このRIP処理部14からラスタライズ情報を受信しないとき、「RIP処理部14からラスタライズ情報が送信されない旨」の情報(以下、RIP処理部異常情報と称する場合がある)を、設定制御部40に送信する。
【0051】
ラスタライズ情報調停部74は、ラスタライズ情報受信部72が受信した担当色(Y)の調停を行う。具体的には、ラスタライズ情報調停部74は、ラスタライズ情報受信部72が受信したラスタライズ情報を、属性情報を参照することにより、印刷ページ順に並び替える処理を行う。
【0052】
印刷情報送出部76は、ラスタライズ情報調停部74により調停処理が行われた後の印刷情報を印刷機構部20Yに送出する。
【0053】
次に、上記の印刷制御プログラムが実行されることによる実現される補助RIP処理部30の機能構成を説明する。
図5は、補助RIP処理部30の機能構成を示すブロック図である。
【0054】
補助RIP処理部30は、RIP処理監視部82と、中間情報受信部84と、中間情報記憶部64と、ラスタライズ処理部66と、ラスタライズ情報送信部86とから構成されている。
【0055】
RIP処理監視部82は、RIP処理部14それぞれの動作を監視する。例えば、RIP処理監視部82は、RIP処理部14の中間情報記憶部64を監視しており、この中間情報記憶部64の空き容量が一定の値以下となった場合、中間情報通信部62に中間情報を補助RIP処理部30に転送するように依頼する。
なお、RIP処理監視部82は、中間情報記憶部64に限らず、ラスタライズ処理部66等、RIP処理部14の他の構成部の稼動状況を監視するようにしてもよい。
【0056】
中間情報受信部84は、RIP処理監視部82の中間情報転送依頼を受けたRIP処理部14から転送されてきた中間情報を受信して、この補助RIP処理部30の中間情報記憶部64に格納する。補助RIP処理部30において、中間情報受信部84は、ラスタライズ処理部66に対して中間情報記憶部64に格納された中間情報のラスタライズ処理依頼を行う。
【0057】
このように、補助RIP処理部30は、RIP処理部14の変換処理を代替する。例えば、補助RIP処理部30は、RIP処理部14bに高い負荷がかかっている場合、このRIP処理部14bのラスタライズ処理部66でラスタライズ処理を行う代わりに、この補助RIP処理部30のラスタライズ処理部66でラスタライズ処理を行う。
【0058】
次に、本実施形態の画像形成システム1の動作について説明する。
図6は、RIP処理部14が中間情報を復帰する動作を模式的に例示する図である。なお、本例においては、補助RIP処理部30が3個(補助RIP処理部30a、30b、30c)設けられている場合について示してある。
【0059】
図6(a)に示すように、前処理部12は、まずページ1〜4の中間情報をRIP処理部14a、14b、14c、14dにそれぞれ転送する。次いで、ページ5〜8の中間処理情報をRIP処理部14a、14b、14c、14dにそれぞれ転送する。
例えばここで、補助RIP処理部30aは、RIP処理部14bに高い負荷がかかっていると判断すると、このRIP処理部14bにページ6の中間情報を転送するように依頼する。これにより、ページ6については、補助RIP処理部30aがラスタライズ処理を行うこととなる。
【0060】
同様に、補助RIP処理部30bは、RIP処理部14cにページ7の中間情報を転送するように依頼し、補助RIP処理部30cは、RIP処理部14dにページ8の中間情報を転送するように依頼する。これにより、ページ7、ページ8については、補助RIP処理部30b、30cそれぞれがラスタライズ処理を行うこととなる。
【0061】
図6(b)に示すように、その後、補助RIP処理部30bに障害が発生すると、ページ7についてラスタライズ処理が実行されなくなる。このように、補助RIP処理部30bによるラスタライズ処理に異常がある場合、ページ7の元の担当であったRIP処理部14cが、このページ7の中間情報を復帰(リカバリ)しラスタライズ処理を行う。
【0062】
この際、中間情報を復帰しラスタライズ処理を行うことに伴う印刷機構部20への出力の遅延と、この印刷機構部20による印刷とのタイミングを合わせるように、設定制御部40は、印刷機構部20の印刷速度を下げる。そして、RIP処理部14が対応する中間情報を復帰してラスタライズ処理を行い、印刷機構部20への出力(あるいはその準備)が完了すると、設定制御部40は、印刷機構部20の印刷速度を上げる(元に戻す)。
本例において、RIP処理部14cがページ7の中間情報を復帰しラスタライズ処理する際に、印刷機構部20が例えばページ5を印刷しているとすると、このページ5に対する印刷速度を遅くすることとなる。そして、ページ7について、RIP処理部14cがラスタライズ処理を完了し、印刷機構部20に対する出力(あるいはその準備)が完了すると、印刷速度が速くなる(元に戻る)こととなる。
【0063】
このように、ラスタライズ処理を依頼した補助RIP処理部30に異常・障害が発生し、元の担当であったRIP処理部14が中間情報を復帰してラスタライズ処理を行うとともに、印刷機構部20の印刷速度を制御することを、以下、復旧調整処理と称する場合がある。
【0064】
次に、前処理部12の動作(S10)について説明する。
図7は、前処理部12の動作(S10)のフローチャートを示す。
【0065】
ステップ102(S102)において、前処理部12は、端末装置2からPDL形式の印刷情報を受信する。
【0066】
ステップ104(S104)において、前処理部12は、受信したPDL形式の印刷情報を中間情報に変換する。
【0067】
ステップ106(S106)において、前処理部12は、RIP処理部14a、14b、14c、14dの中間情報記憶部64の空き容量を確認する。
【0068】
ステップ108(S108)において、前処理部12は、最も中間情報記憶部64の空き容量が多いRIP処理部14に対してのみ、実情報である中間情報を転送する。
【0069】
次に、RIP処理部14の中間情報管理部50の動作(S20)について説明する。
図8は、中間情報管理部50の動作(S20)のフローチャートを示す。
【0070】
ステップ202(S202)において、中間情報通信部62は、補助RIP処理部30から中間情報転送依頼があるか否かを判定する。中間情報転送依頼がないと判定した場合、ステップ204(S204)の処理に進み、中間情報転送依頼があると判定した場合、ステップ210(S210)の処理に進む。
なお、中間情報転送依頼があるか否かは、属性情報に基づいて、例えばページ単位毎に判定されるものである。
【0071】
ステップ204(S204)において、中間情報記憶部64は、中間情報通信部62が受信した中間情報を記憶する。
【0072】
ステップ206(S206)において、中間情報通信部62は、ラスタライズ処理部66に、中間情報のラスタライズ処理依頼を行う。
【0073】
ステップ208(S208)において、ラスタライズ処理部66は、中間情報記憶部64に格納されている中間情報についてラスタライズ処理を行う。
【0074】
ステップ210(S210)において、中間情報通信部62は、中間情報転送依頼をした補助RIP処理部30が、補助RIP履歴部54に格納されたものに該当するか否かを判定する。該当する場合、ステップ204(S204)の処理に進み、該当しない場合、ステップ212(S212)の処理へ進む。
補助RIP処理部30が複数設けられている場合は、それぞれについて、補助RIP履歴部54に格納された情報に該当するか否かを判定する。これら複数の補助RIP処理部30の内、補助RIP履歴部54に格納された情報に該当しないものがあれば、その補助RIP処理部30が選択される。
このため、RIP処理部14が、異常のある補助RIP処理部30に対して中間情報を転送することが防止される。なお、補助RIP処理部30の異常の発生回数が所定以上である場合に中間情報を転送しない等のように設定するようにしてもよい。
【0075】
ステップ212(S212)において、中間情報記憶部64は、中間情報を記憶するか否かを判定する。ここで、中間情報を記憶するか否かは、印刷に先立って(例えば待機中等に)操作者により端末装置2を介して選択されるものである。詳細については後述する(図13(a)参照)。
中間情報を記憶する場合、ステップ214(S214)の処理に進み、中間情報を記憶しない場合、ステップ216(S216)の処理に進む。
【0076】
ステップ214(S214)において、中間情報記憶部64は、中間情報を記憶する。
【0077】
ステップ216(S216)において、中間情報通信部62は、中間情報の転送を依頼された補助RIP処理部30に対して、中間情報を転送する。この際、中間情報通信部62は、印刷指示部16に対して、属性情報とともに補助転送情報を送信する。
【0078】
このように、ステップ214(S214)において中間情報記憶部64に中間情報を記憶している場合は、補助RIP処理部30に転送した中間情報と同一の情報を、RIP処理部14が有していることとなる。
【0079】
次に、印刷指示部16のラスタライズ情報受信部72の動作(S30)について説明する。
図9は、ラスタライズ情報受信部72の動作(S30)のフローチャートを示す。
【0080】
ステップ302(S302)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14から補助転送情報を受信しているか否かを判定する。補助転送情報を受信していない場合は、ステップ304(S304)の処理に進み、受信している場合は、ステップ312(S312)の処理に進む。
なお、補助転送情報を受信しているか否かは、属性情報に基づいて、例えばページ単位毎に判定されるものである。
【0081】
ステップ304(S304)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14からラスタライズ情報を受信したか否かを判定する。ラスタライズ情報を受信していない場合は、ステップ306(S306)の処理に進み、受信している場合は、ステップ308(S308)の処理に進む。
【0082】
ステップ306(S306)において、ラスタライズ情報受信部72は、前処理部12がRIP処理部14に中間情報を転送してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過していない場合は、ステップ304(S304)の処理に進み、所定時間経過している場合は、ステップ308(S308)の処理に進む。
【0083】
ステップ308(S308)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部異常情報を設定処理部40に送信する。
ここで、設定制御部40は、RIP処理部異常情報を受信した場合、印刷処理を中断する。
【0084】
ステップ310(S310)において、ラスタライズ情報受信部72は、属性情報とともにラスタライズ情報をラスタライズ情報調停部74に転送する。
【0085】
ステップ312(S312)において、ラスタライズ情報受信部72は、補助RIP処理部30からのラスタライズ情報を受信したか否かを判定する。ラスタライズ情報を受信している場合は、ステップ310(S310)の処理に進み、受信していない場合は、ステップ314(S314)の処理に進む。
【0086】
ステップ314(S314)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14からの補助転送情報を受信してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定時間経過していない場合は、ステップ312(S312)の処理に進み、所定時間経過している場合は、ステップ316(S316)の処理に進む。
【0087】
ステップ316(S316)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14及び設定制御部40に、未受信情報を送信する。
【0088】
次に、印刷指示部16のラスタライズ情報調停部74及び印刷情報送出部76の動作(S40)について説明する。
図10は、ラスタライズ情報調停部74及び印刷情報送出部76の動作(S40)のフローチャートを示す。
【0089】
ステップ402(S402)において、ラスタライズ情報調停部74は、ラスタライズ情報受信部72から、属性情報及びラスタライズ情報を受信する。
【0090】
ステップ404(S404)において、ラスタライズ情報調停部74は、属性情報に基づいて、ラスタライズ情報の調停処理を行い、複数のラスタライズ情報の印刷ページ順を並び替えた印刷情報を生成する。
【0091】
ステップ406(S406)において、印刷情報送出部76は、ラスタライズ情報調停部74により生成された印刷情報を、印刷機構部20に対して送信する。
【0092】
次に、本実施形態に係る画像形成システム1の復旧調整処理の動作(S50)について説明する。
図11及び図12は、印刷中における復旧調整処理動作(S50)のフローチャートを示す。
【0093】
図11に示すように、ステップ502(S502)において、RIP処理部14及び設定制御部40は、印刷指示部16から未受信情報を受信する。
【0094】
ステップ504(S504)において、設定制御部40は、印刷機構部20による印刷速度を下げるか否かを判定する。ここで、印刷速度を下げるか否かは、印刷に先立って(例えば待機中等に)操作者により端末装置2を介して選択されるものである。詳細については後述する(図13(a)参照)。
印刷速度を下げる場合、ステップ506(S506)の処理に進み、印刷速度を下げない場合、印刷処理に異常があるとして印刷は中断される。
【0095】
ステップ506(S506)において、未受信情報に対応する中間情報の元の担当のRIP処理部14の中間情報通信部62は、このRIP処理部14の中間情報記憶部64に、この未受信情報に対応する中間情報が記憶されているか否かを判定する。中間情報が記憶されていない場合は、ステップ508(S508)の処理に進み、記憶されている場合は、ステップ206(S206)の処理に進む。
【0096】
ステップ508(S508)において、中間情報通信部62は、前処理部12から、この未受信情報に対応する中間情報を再度受信する。
その後、中間情報記憶部64は、この中間情報を記憶し(S204)、中間情報通信部62がラスタライズ処理部66に、中間情報のラスタライズ処理依頼を行う(S206)。
【0097】
図12に示すように、ステップ510(S510)において、RIP処理部14のラスタライズ処理部66は、このRIP処理部14の中間情報記憶部64に格納されている中間情報についてラスタライズ処理を開始する。
このように、RIP処理部14は、依頼した補助RIP処理部30のラスタライズ処理に異常がある場合、このRIP処理部14自身によりラスタライズ処理を行う。
【0098】
ステップ512(S512)において、印刷指示部16のラスタライズ情報受信部72は、補助RIP処理部30からラスタライズ情報を受信したか否かを判定する。ラスタライズ情報を受信した場合は、ステップ514(S514)の処理に進み、受信していない場合は、ステップ518(S518)の処理に進む。
【0099】
ステップ514(S514)において、ラスタライズ情報受信部72は、RIP処理部14に対し、補助RIP処理部30からラスタライズ情報を受信した旨を通知する。
【0100】
ステップ516(S516)において、RIP処理部14のラスタライズ処理部66は、ラスタライズ処理を中止する。
その後、補助RIP処理部30からラスタライズ情報を受信した印刷指示部16のラスタライズ情報受信部72は、属性情報とともにこのラスタライズ情報をラスタライズ情報調停部74に転送する(S306)。
【0101】
ステップ518(S518)において、中間情報通信部62は、ラスタライズ処理部66によるラスタライズ処理が完了したか否かを判定する。ラスタライズ処理が完了していなければ、ステップ512(S512)の処理に進み、完了していればステップ520(S520)の処理に進む。
【0102】
ステップ520(S520)において、中間情報通信部62は、補助RIP処理部30の属性情報を補助RIP履歴部54に格納する。
【0103】
このように、補助RIP処理部30が一時的な不具合等により、所定時間(S310)経過後にラスタライズ情報をRIP処理部14に送信した場合、このRIP処理部14はラスタライズ処理中であればこの処理を中止し、補助RIP処理部30から受信したラスタライズ情報を採用する。
【0104】
ステップ522(S522)において、設定制御部40は、この未受信情報に対応するページについての出力が完了したか否かを判定する。具体的には、印刷機構部20それぞれが、調停処理後の印刷情報に基づいて印刷を実行できる状態にあるか否かを判定する。出力が完了している場合は、ステップ524(S524)の処理に進み、出力が完了していない場合は、待機する。
【0105】
ステップ524(S524)において、設定制御部40は、印刷機構部20による印刷速度を上げて、印刷速度を下げる前の速度に戻す。
【0106】
このように、ラスタライズ処理を依頼している補助RIP処理部30に障害が発生した場合、このラスタライズ処理を依頼した元の担当のRIP処理部14が対応する中間情報についてラスタライズ処理を行う構成となっている。
【0107】
次に、端末装置2による各種の設定及びこれに表示される情報について説明する。
図13は、端末装置2の表示部に表示される画面を例示する。図13(a)は、が補助RIP処理部の設定画面90を例示し、図13(b)は、画像形成装置10の利用状況画面110を例示する。
【0108】
図13(a)に例示するように、端末装置2の表示部には、付加RIP処理部の設定画面90が表示されるように構成されている。設定画面90の「リカバリ時の動作」欄92には、「記憶部からリカバリする」欄94と「印刷速度を調整する」欄96とが表示され、これらは操作者によって選択(チェック)される。これらの欄については、両方とも選択することもできるし、両方とも選択しないこともできる。
【0109】
「記憶部からリカバリする」欄94が選択されていると、ステップ212(S212)(図8参照)において、RIP処理部14の中間情報記憶部64は、中間情報を記憶する。
「印刷速度を調整する」欄96が選択されていると、ステップ504(S504)(図11参照)において、設定制御部40は、印刷速度を下げる処理を実行しない。このため、「印刷速度を調整する」欄96を選択していない場合に、補助RIP処理部30に障害が発生したときは、印刷が中断される。
【0110】
「印刷速度を調整する」欄96を選択した場合は、印刷速度を所定の速度とするか、あるいは、自動で速度を調整するか等を選択するように構成されている。なお、自動での速度調整は、例えば、印刷可能な(印刷機構部20への出力(又はその準備)が完了している)ページ数に基づいて算出された速度を適用すること等により行われる。
【0111】
また、設定画面90には、「異常の検知方法」欄102が表示される。「異常検知方法」欄102は、補助RIP処理部30へのラスタライズ処理依頼の有無に関わらず、RIP処理部14によって定期的にこの補助RIP処理部30の状態を監視する設定を行う際に用いられるものである。
【0112】
「異常検知方法」欄102には、「状態を定期的に監視する」欄104と「ページ遅れを監視する」欄106とが表示され、これらは操作者によって選択(チェック)される。これらの欄については、両方とも選択することもできるし、両方とも選択しないこともできる。
【0113】
「状態を定期的に監視する」欄104が選択されていると、RIP処理部14は、補助RIP処理部30との通信状況を定期的に監視する。具体的には、RIP処理部14の中間情報通信部62は、補助RIP処理部30のRIP処理監視部82と定期的に通信を行い、この通信状況によって補助RIP処理部30の状態を監視する。
RIP処理部14が補助RIP処理部30の異常を発見した場合、その旨が端末装置2の表示部に表示される。また、補助RIP履歴部54に、異常のある補助RIP処理部30を格納する。
「状態を定期的に監視する」欄104を選択した場合には、RIP処理部14が補助RIP処理部30を監視する間隔を設定できるようになっている。
【0114】
「ページ遅れを監視する」欄106が選択されていると、ラスタライズ処理された情報に関するページ間隔によって、補助RIP処理部30の状態を監視する。例えば、印刷指示部16は、この印刷指示部16のラスタライズ情報受信部72が指定値を超えた間隔のページを受信した場合に異常と判断する。この際、印刷指示部16は、RIP処理部14等に通知して、その旨が端末装置2の表示部に表示される。
また、「ページ遅れを監視する」欄106を選択した場合に、異常と判断するページ間隔(指定値)を設定できるようになっている。
【0115】
図13(b)に例示するように、端末装置2の表示部には、画像形成装置10の利用状況画面110が表示されるように構成されている。
利用状況画面110には、補助RIP処理部30の利用状況や、異常の発生状況、復旧の状況等が表示される。
【0116】
上記実施形態においては、RIP処理部14が4つ設けられている構成について説明したが、これに限らず、RIP処理部14を少なくとも一つ以上設けるようにしてもよい。
【0117】
また、上記実施形態においては、ラスタライズ処理を依頼している補助RIP処理部30に障害が発生した場合、このラスタライズ処理を依頼した元の担当のRIP処理部14が対応する中間情報についてラスタライズ処理を行う構成について説明したが、この際も、中間情報管理部50の利用状況に応じて、さらに他の補助RIP処理部30がこのラスタライズ処理を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0118】
1 画像形成システム
2 端末装置
10 画像形成装置
12 前処理部
14 RIP処理部
16 印刷指示部
20 印刷機構部
30 補助RIP処理部
40 設定制御部
46 メモリ
47 記憶装置
49 制御バス
50 中間情報管理部
52 ラスタライズ情報転送部
54 補助RIP履歴部
62 中間情報通信部
64 中間情報記憶部
66 ラスタライズ処理部
72 ラスタライズ情報受信部
74 ラスタライズ情報調停部
76 印刷情報送出部
82 処理監視部
84 中間情報受信部
86 ラスタライズ情報送信部
90 設定画面
110 利用状況画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷指示された第1の印刷情報を、印刷処理が可能な第2の印刷情報に変換処理する主印刷情報変換手段と、
前記主印刷情報変換手段の変換処理の一部を代替して変換処理を行う補助印刷情報変換手段と、
前記補助変換手段が代替して行う変換処理に異常がある場合に、この変換処理を前記主変換手段に依頼する変換処理依頼手段と、
を有する印刷制御装置。
【請求項2】
前記主印刷情報変換手段による変換処理に異常がある場合に、印刷を中断する中断手段、
をさらに有する請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記第1の印刷情報を記憶する印刷情報記憶手段、
をさらに有し、
前記主印刷情報変換手段は、前記変換処理依頼手段から変換処理を依頼されたとき、前記印刷情報記憶手段に記憶された前記第1の印刷情報を用いてこの変換処理を行う請求項1又は2記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記主印刷情報変換手段が前記変換処理依頼手段から依頼された変換処理を行う場合に、印刷処理の速度を調整する設定制御手段、
をさらに有する請求項1乃至3いずれか記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記主印刷情報変換手段による変換処理と、これに対応する前記補助印刷情報変換手段による変換処理との、いずれが先に完了するかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、先に完了した変換処理に対応する第2の印刷情報を採用する印刷情報採用手段と、
をさらに有する請求項1乃至4いずれか記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記主印刷情報変換手段は複数設けられ、
前記変換処理依頼手段は、変換処理を前記補助印刷情報変換手段に代替された前記主印刷情報変換手段にこの変換処理を依頼する請求項1乃至5いずれか記載の印刷制御装置。
【請求項7】
印刷制御装置と、
前記印刷制御装置により印刷動作を制御される画像出力装置と、
を有し、
印刷指示された第1の印刷情報を、印刷処理が可能な第2の印刷情報に変換処理する主印刷情報変換手段と、
前記主印刷情報変換手段の変換処理の一部を代替して変換処理を行う補助印刷情報変換手段と、
前記補助変換手段が代替して行う変換処理に異常がある場合に、この変換処理を前記主変換手段に依頼する変換処理依頼手段と、
を有する画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−198233(P2011−198233A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66231(P2010−66231)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】