説明

印刷装置、レイアウト調整方法、プログラム、および、記録媒体

【課題】大量の画像データの中から利用したい画像データを選択して、アルバム(画像)
を容易に作成する技術を提供する。
【解決手段】印刷装置100は、画像データを入力する画像入力手段と、印刷対象の画像
データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定するレイアウト決
定手段と、画像データの撮影日時に基づいて、画像入力手段で入力された画像データから
、印刷対象の画像データを抽出する画像データ抽出手段と、画像データ抽出手段で抽出さ
れた画像データを、レイアウト決定手段で決定されたレイアウトに割り当てる画像割当手
段と、レイアウトに割り当てられた画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定手段と、画像色彩判定手段で判定された色に応じて、前記付帯情報の色を
調節する付帯情報調節手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、レイアウト調整方法、プログラム、および、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置の中には、ユーザーの操作によって、複数の画像データを自由に配置したり、
タイトルなどの文字列(以下では「付帯情報」とよぶ)を編集したりして、アルバム(画
像)を作成する機能を有するものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、近年、デジタルカメラやUSBメモリーなどの記録容量は増大し、大量に写真な
どの画像データを記録できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−94424号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに伴い、大量の画像データの中からアルバムなどに利用したい画像データを選択す
ることや、画像データのレイアウトを決めることは、容易な作業ではなくなってきている
。また、選択した画像データに適した付帯情報を編集することも容易ではない。
【0006】
本発明は、大量の画像データの中から利用したい画像データを選択して、アルバム(画
像)を容易に作成する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本願発明は、印刷装置であって、画像データを入力する画像
入力手段と、印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイア
ウトを決定するレイアウト決定手段と、前記画像データの撮影日時に基づいて、前記画像
入力手段で入力された画像データから、印刷対象の画像データを抽出する画像データ抽出
手段と、前記画像データ抽出手段で抽出された画像データを、前記レイアウト決定手段で
決定されたレイアウトに割り当てる画像割当手段と、レイアウトに割り付けられた前記画
像データについて、最も出現頻度の高い色を判定する画像色彩判定手段と、前記画像色彩
判定手段で判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯情報調節手段と、を
備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。
【図2】印刷装置の機能構成図である。
【図3】印刷装置におけるアルバム作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】(A)時間帯ごとの撮影枚数を表すヒストグラムの一例を示す図である。(B)細分化した時間帯ごとの撮影枚数を表すヒストグラムの一例を示す図である。
【図5】画像データをレイアウト枠に割り当てる動作を説明するための図である。
【図6】(A)画像データが割り当てられたレイアウト枠の一例を示す図である。(B)画像データが割り当てられたレイアウト枠の別例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の一例を図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態が適用された印刷装置100の概略構成図を示す。
【0011】
印刷装置100は、例えば、プリンタや複写機である。印刷装置100は、図示するよ
うに、コントローラー110と、操作パネル120と、印刷エンジン130と、インター
フェイス140と、を有する。
【0012】
コントローラー110は、印刷装置100の主要機能を搭載したチップ(SoC)など
で構成され、印刷装置100全体を制御する。例えば、コントローラー110は、画像デ
ータの属性情報(例えば、撮影日時)をメモリー50から取得する。また、コントローラ
ー110は、印刷対象の(アルバムに利用する)画像データと、上述した付帯情報と、の
レイアウト(レイアウト枠、レイアウトテンプレート)を決定する。そして、コントロー
ラー110は、画像データの撮影日時に基づいて、メモリー50から、印刷対象の画像デ
ータを抽出する。さらに、コントローラー110は、抽出された画像データを、先に決定
しておいたレイアウト(レイアウト枠、レイアウトテンプレート)に割り当てる。そして
、コントローラー110は、画像データと付帯情報が割り当てられたレイアウト(レイア
ウト枠、レイアウトテンプレート)に基づいて印刷データを生成し、印刷エンジン130
に印刷させることによってアルバム(画像)を作成する。
【0013】
以上のような処理を実現するために、コントローラー110は、図示するように、CP
U(Central Processing Unit)111と、RAM(Random Access Memory)112と、
ROM(Read Only Memory)113と、を備える。なお、コントローラー110は、上記
処理を専用に行うように設計されたASICで構成されていてもよい。
【0014】
CPU111は、各種プログラムを実行する。また、RAM112は、メモリーカード
50から取得した画像データなどを含む各種データおよびプログラム等を一時的に記憶す
る。ROM113には、印刷装置100を制御するための各種データ、各種プログラム等
があらかじめ不揮発的に記憶されている。
【0015】
操作パネル120は、液晶ディスプレイ、タッチパネルなどを備え、ユーザーからの指
示を受け付ける。例えば、操作パネル120は、印刷する予定のアルバム(イメージ)を
表示し、印刷するか否かを決定する指示をユーザーから受け付ける。また、操作パネル1
20は、レイアウト枠を選択する指示をユーザーから受け付けることもできる。
【0016】
印刷エンジン130は、コントローラー110からの指示(制御信号)に基づいて、コ
ントローラー110から出力された印刷データの印刷を行う。
【0017】
インターフェイス140は、USBメモリー、デジタルカメラなどの電子機器に内蔵さ
れるメモリー、などの可搬型メモリー(メモリーカード50)を挿入可能とする機構を有
する。そして、インターフェイス140は、コントローラー110からの指示に基づいて
、挿入されたメモリーカード50にアクセスし、メモリーカード50に格納されている画
像データを読み出す。
【0018】
図2は、印刷装置100の機能構成図である。図示するように、印刷装置100は、操
作受付部201と、表示部202と、レイアウト部203と、印刷処理部204と、印刷
実行部205と、を有する。
【0019】
操作受付部201は、ユーザーから各種指示を受け付ける。例えば、操作受付部201
は、印刷実行の指示、複数のレイアウト枠の中から1つのレイアウト枠を選択する指示、
などを操作パネル120を介して受け付け、レイアウト部203に通知する。
【0020】
表示部202は、各種画像やメッセージを操作パネル120に表示する。例えば、表示
部202は、レイアウト部203からの指示に基づいて、候補となるレイアウト枠の表示
や、画像データが割り当てられたレイアウト枠(アルバム)の表示などを行う。
【0021】
レイアウト部203は、アルバムを作成するための処理(以下では「アルバム作成処理
」とよぶ)を行う。
【0022】
具体的には、レイアウト部203は、メモリーカード50に格納されている画像データ
の撮影日時(データ)を取得する。
【0023】
また、レイアウト部203は、画像データの撮影日時に基づき、撮影時間帯ごとの撮影
枚数を表すヒストグラムを生成する。さらに、レイアウト部203は、撮影枚数の多い撮
影時間帯に属する画像データほど、高い重み付けを行う。
【0024】
また、レイアウト部203は、画像データに重み付けされている値(以下では、「重み
値W」ともよぶ)に基づいて、レイアウト枠を決定する。
【0025】
また、レイアウト部203は、重み付けされている値に従って、画像データをメモリー
カード50から抽出する。ここで、画像データを抽出する枚数は、選択されたレイアウト
枠に応じて定まる。
【0026】
また、レイアウト部203は、画像データとともに印刷する付帯情報の入力を受け付け
、抽出された画像データの色や他の条件に基づいて、付帯情報の色を決定(編集)する。
【0027】
そして、レイアウト部203は、抽出された画像データ、色が決定された付帯情報、を
所定の規則に従ってレイアウト枠に割り付ける。
【0028】
さらに、レイアウト部203は、画像データを割り付けたレイアウト枠を、記憶媒体(
例えば、RAM112)に格納する。
【0029】
印刷処理部204は、レイアウト部203によって生成されたレイアウト枠(アルバム
)を記憶媒体(例えば、RAM112)から読み出し、印刷エンジン130で印刷可能な
印刷データを生成する。そして、印刷処理部204は、印刷エンジン130を制御するた
めの印刷コマンドと、生成した印刷データと、を印刷エンジン130に送信して印刷させ
る。
【0030】
印刷実行部205は、コントローラー130から出力された印刷データを印刷する。具
体的には、印刷実行部205は、印刷データとともに印刷コマンドを受信すると、受信し
た印刷コマンドに従って印刷エンジン140を制御し、印刷処理を実行する。
【0031】
本実施形態が適用された印刷装置100は、以上のような構成からなる。ただし、印刷
装置100の構成はこれに限定されない。例えば、印刷装置100は、さらにファクシミ
リ機能などを有する複合機であってもよい。
【0032】
また、上記した各構成要素は、印刷装置100の構成を理解容易にするために、主な処
理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が
制限されることはない。印刷装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成
要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するよう
に分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されて
もよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0033】
次に、上記構成からなる印刷装置100の特徴的な動作について説明する。図3は、本
実施形態の印刷装置100が実行するアルバム作成処理を説明するためのフローチャート
である。
【0034】
印刷装置100のレイアウト部203は、例えば、メモリーカード50が印刷装置10
0(インターフェイス140)に挿入されたタイミング、或いは、アルバム作成を行うた
めのソフトウェアを起動するタイミングで、本フローを開始する。
【0035】
本フローを開始すると、レイアウト部203は、メモリーカード50に格納されている
画像データの属性情報(例えば、撮影日時、撮影時の設定情報、解像度)を取得する(ス
テップS101)。具体的には、レイアウト部203は、インターフェイス140を介し
てメモリーカード50にアクセスし、全画像データの属性情報をRAM112に読み出す

【0036】
次に、レイアウト部203は、ステップS101で取得した撮影日時に基づき、撮影時
間帯ごとの撮影枚数を表すヒストグラムを生成する(ステップS102)。
【0037】
図4(A)は、レイアウト部203が生成するヒストグラムの一例を示す図である。
【0038】
図示するようなヒストグラムを生成するために、レイアウト部203は、撮影時間帯F
1〜F6(例えば、2時間単位)ごとの撮影枚数を算出する。具体的には、レイアウト部
203は、所定の各撮影時間帯A〜Gに属する撮影日時の画像データを検索し、撮影時間
帯A〜Gごとに撮影枚数をカウントする。
【0039】
そして、レイアウト部203は、各撮影時間帯に属する画像データに対して、重み付け
を行う。ここで、重み付けを行う方法としては、例えば、画像データごとに、その画像デ
ータが属している撮影時間帯の撮影枚数に比例する値(重み値W1)を、重み付ける(重
み値W1=画像データが属する撮影時間帯の撮影枚数×定数α)。図示する例で説明する
と、撮影時間帯F、G、A、B、D、C・Eの順(撮影枚数の多い順)に、高い値の重み
付けを行う。
【0040】
また、レイアウト部203は、画像データの枚数が多い場合(例えば、撮影枚数が最高
値である撮影時間帯Fに属する画像データが所定枚数以上の場合)には、さらに細分化し
た撮影時間帯F1〜F6(例えば、20分単位)ごとの撮影枚数を算出してもよい。具体
的には、レイアウト部203は、所定の各撮影時間帯F1〜F6に属する撮影日時の画像
データを検索し、撮影時間帯F1〜F6ごとに撮影枚数をカウントする。
【0041】
図4(B)は撮影時間帯を細分化した場合のヒストグラムの一例を示す図である。レイ
アウト部203は、図4(A)に示すヒストグラムにおいて、撮影枚数が最高値である撮
影時間帯(図示する例ではF)をさらに細分化し、細分化した撮影時間帯F1〜F6に属
する画像データに対して、さらに重み付けを行う。ここで、重み付けを行う方法としては
、例えば、上記の方法と同様に、画像データごとに、その画像データが属している撮影時
間帯の撮影枚数に比例する値(重み値W2)を、重み付ける(重み値W2=画像データが
属する撮影時間帯の撮影枚数×定数β)。図示する例で説明すると、撮影時間帯F5、F
2、F3・F6、F1・F4の順(撮影枚数の多い順)に、高い値の重み付けを行う。
【0042】
また、レイアウト部203は、ステップS101で取得した撮影日時に加え、撮影時の
設定情報に基づき、撮影時間帯ごとの撮影枚数を表すヒストグラムを生成してもよい。
【0043】
その場合、レイアウト部203は、例えば、特定の設定により撮影された画像データに
ついて、撮影時間帯F1〜F6(例えば、2時間単位)ごとの撮影枚数を算出する。具体
的には、レイアウト部203は、シーン設定(例えば、人物、風景、夜景などのシーン別
の設定)で撮影された画像データの中から、所定の各撮影時間帯A〜Gに属する撮影日時
の画像データを検索し、撮影時間帯A〜Gごとに撮影枚数をカウントする。また、レイア
ウト部203は、マニュアル設定で撮影された画像データの中から、所定の各撮影時間帯
A〜Gに属する撮影日時の画像データを検索し、撮影時間帯A〜Gごとに撮影枚数をカウ
ントするようにしてもよい。
【0044】
そして、レイアウト部203は、各撮影時間帯に属する画像データに対して、重み付け
を行う。ここで、重み付けを行う方法としては、例えば、画像データごとに、その画像デ
ータが属している撮影時間帯の撮影枚数に比例する値(重み値W3)を、重み付ける(重
み値W3=画像データが属する撮影時間帯の撮影枚数×定数α)。
【0045】
なお、レイアウト部203は、撮影日時に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み
付けした重み値W1(或いは重み値W2)に代えて、撮影時の設定情報に基づいて生成し
たヒストグラムを用いて重み付けした重み値W3を採用してもよいし、両方の重み付け(
重み値)を合成してもよい。両方の重み付けを合成する場合には、レイアウト部203は
、撮影日時に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値W1(或いは重
み値W2)と、撮影時の設定情報に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付けした
重み値W3を画像データごとに乗算(W1×W3、W2×W3)、或いは、加算(W1+
W3、W2+W3)する。
【0046】
また、レイアウト部203は、レイアウト部203は、ステップS101で取得した撮
影日時に加え、解像度に基づき、撮影時間帯ごとの撮影枚数を表すヒストグラムを生成し
てもよい。
【0047】
その場合、レイアウト部203は、例えば、解像度が高い画像データについて、撮影時
間帯F1〜F6(例えば、2時間単位)ごとの撮影枚数を算出する。具体的には、レイア
ウト部203は、解像度が所定値以上の画像データの中から、所定の各撮影時間帯A〜G
に属する撮影日時の画像データを検索し、撮影時間帯A〜Gごとに撮影枚数をカウントす
る。
【0048】
そして、レイアウト部203は、各撮影時間帯に属する画像データに対して、重み付け
を行う。ここで、重み付けを行う方法としては、例えば、画像データごとに、その画像デ
ータが属している撮影時間帯の撮影枚数に比例する値(重み値W4)を、重み付ける(重
み値W4=画像データが属する撮影時間帯の撮影枚数×定数α)。
【0049】
なお、レイアウト部203は、撮影日時に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み
付けした重み値W1(或いは重み値W2)や、撮影時の設定情報に基づいて生成したヒス
トグラムを用いて重み付けした重み値W3に代えて、解像度に基づいて生成したヒストグ
ラムを用いて重み付けした重み値W4を採用してもよいし、各重み付け(重み値)を組み
合わせて合成してもよい。各重み付けを組み合わせて合成する場合には、例えば、レイア
ウト部203は、撮影日時に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値
W1(或いは重み値W2)と、解像度に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付け
した重み値W4を画像データごとに乗算(W1×W4、W2×W4)、或いは、加算(W
1+W4、W2+W4)する。また、レイアウト部203は、撮影時の設定情報に基づい
て生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値W3と、解像度に基づいて生成した
ヒストグラムを用いて重み付けした重み値W4を画像データごとに乗算(W3×W4)、
或いは、加算(W3+W4)してもよい。また、レイアウト部203は、撮影日時に基づ
いて生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値W1(或いは重み値W2)と、撮
影時の設定情報に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値W3と、解
像度に基づいて生成したヒストグラムを用いて重み付けした重み値W4を画像データごと
に乗算(W1×W3×W4、W2×W3×W4)、或いは、加算(W1+W3+W4、W
2+W3+W4)してもよい。
【0050】
以上の重み付け方法により、レイアウト部203は、画像データごとの重み値W(合成
後の重み値)を得ることができる。例えば、合成後の重み値Wは、W=W1、W=W2、
W=W3、W=W4、W=W1×W3、W=W1×W4、W=W1+W3、W=W1+W
4、W=W2×W3、W=W2×W4、W=W2+W3、W=W2+W4、W=W1×W
3×W4、W=W2×W3×W4、W=W1+W3+W4、W=W2+W3+W4などと
なる。なお、重み値の合成方法は、上記のような加算、乗算に限定されず、例えば、平均
値を算出することによって重み値を合成してもよい。
【0051】
次に、レイアウト部203は、レイアウト枠を決定する(ステップS103)。具体的
には、レイアウト部203は、ステップS102で生成したヒストグラムを用いて、撮影
枚数が最高値である撮影時間帯を特定する。そして、レイアウト部203は、特定した撮
影時間帯に属する画像データの撮影枚数(すなわち、最高値)に基づいて、レイアウト枠
を決定する。例えば、レイアウト部203は、最高値より少ない枚数(例えば、最高値の
1/2枚)の画像データを割り当てることが可能なレイアウト枠を、所定の記憶媒体(例
えば、RAM112)から読み出す。
【0052】
次に、レイアウト部203は、ステップS103で決定されたレイアウト枠に割り当て
る画像データをメモリーカード50から抽出する(ステップS104)。具体的には、レ
イアウト部203は、ステップS103で決定されたレイアウト枠に割り当てる画像デー
タの枚数を特定する。そして、レイアウト部203は、ステップS102で重み付けされ
た重み値(合成後の重み値)Wに従って、画像データ(特定した枚数分)をメモリーカー
ド50からRAM112に読み出す。例えば、ステップS102で重み付けされた重み値
Wの高い順、或いは、ステップS102で重み付けされた重み値Wの上位の画像データか
らランダムに読み出す。
【0053】
その後、レイアウト部203は、ステップS103で決定されたレイアウト枠に、ステ
ップS104で抽出された画像データを割り当てる(ステップS105)。例えば、レイ
アウト部203は、画像データに重み付けされている重み値(合成後の重み値)Wに従っ
て(高い順)、レイアウト枠に画像データを合成する。なお、レイアウト部203は、ス
テップS103で決定されたレイアウト枠に応じて、抽出された画像データのサイズ、或
いは、解像度を変更してもよい。
【0054】
図5は、画像データをレイアウト枠に割り当てる動作を説明するための図である。
【0055】
図示する例で説明すると、例えば、ステップS103で決定されたレイアウト枠に、大
画像1枚、小画像9枚の画像データを割り当て可能であるとすれば、レイアウト部203
は、最も重み値Wの高い画像データを、大画像として割り当て(最も大きな枠に割り当て
)、重み値Wが2番目から10番目の画像データを、小画像として割り当てる。このとき
、レイアウト部203は、レイアウト枠に画像データが収まるように、画像データのサイ
ズ、或いは、解像度を変更してもよい。
【0056】
また、レイアウト枠ごとに、割り当てるべき画像データの特徴を予め指定しておいても
よい。例えば、あるレイアウト枠については、顔写真とみなせる画像データを、大画像と
して割り当てるように予め指定しておく。この場合、レイアウト部203は、ステップS
105において、顔写真のうち、画像データに重み付けされている重み値Wが最も高い画
像データを、大画像として割り当てる。
【0057】
次に、レイアウト部203は、上述した付帯情報(アルバムのタイトルなど)を追加す
る(ステップS106)。具体的には、レイアウト部203は、操作受付部201を介し
て、付帯情報の入力を受け付けると、入力された付帯情報の色(例えば、RGB)を決定
する。ここで、付帯情報の色を決める方法として、例えば、レイアウト部203は、ステ
ップS105でレイアウト枠に割り当てた画像データについて、最も出現頻度の高い色を
判定する。そして、レイアウト部203は、ここで判定した色(或いは同系色)を、付帯
情報の色として決定する。それから、レイアウト部203は、決定した色の付帯情報を、
ステップS103で決定されたレイアウト枠に収まるサイズの画像にして、レイアウト枠
に割り当てる。
【0058】
そして、レイアウト部203は、画像データと付帯情報が割り当てられている状態のレ
イアウト枠(アルバム)を、表示部202を介して、操作パネル120に表示する(ステ
ップS107)。
【0059】
図6(A)は、画像データが割り当てられたレイアウト枠(アルバム)の一例を示す図
である。例えば、ステップS107において、レイアウト部203は、図示するレイアウ
ト枠(アルバム)を操作パネル120に表示する。
【0060】
ここで、レイアウト部203は、操作受付部201を介して、印刷実行(OK)の操作
か、印刷非実行の操作を受け付けるまで待機する(ステップS108)。
【0061】
ステップS108において、レイアウト部203は、印刷非実行の操作を受け付けた場
合には(ステップS108;No)、処理をステップS103に戻す。これにより、レイ
アウト部203は、再度、ステップS103からS107の処理を実行して、別のレイア
ウト枠(アルバム)をユーザーに提示することができる。
【0062】
図6(B)は、画像データが割り当てられたレイアウト枠(アルバム)の別例を示す図
である。例えば、レイアウト部203は、再度、ステップS103からS107の処理を
実行する場合には、ステップS107において、図示するレイアウト枠(アルバム)を操
作パネル120に表示する。
【0063】
一方、ステップS108において、レイアウト部203は、印刷実行(OK)の操作を
受け付けた場合には(ステップS108;Yes)、レイアウト枠(アルバム)を、RA
M112に格納し、処理をステップS109に移行する。
【0064】
処理がステップS109に移行すると、印刷処理部204は、ステップS108で印刷
実行の指示がなされたレイアウト枠(アルバム)を印刷する(ステップS109)。具体
的には、印刷処理部204は、レイアウト枠(アルバム)をRAM112から読み出し、
印刷エンジン130で印刷可能な印刷データを生成する。そして、印刷処理部204は、
印刷エンジン130を制御するための印刷コマンドと、生成した印刷データと、を印刷エ
ンジン130に送信して印刷させる。
【0065】
このとき、印刷実行部205は、コントローラー130から出力された印刷データを印
刷する。これにより、ユーザーが望むアルバムを作成することができる。
【0066】
印刷が終了すると、レイアウト部203は、本フローを終了する。
【0067】
以上のアルバム作成処理を印刷装置100で行うことにより、従来と比較して、大量の
画像データの中から配布したい画像データを選択すること、画像データのレイアウトを決
めること、選択した画像データに適した付帯情報を編集すること、を容易に行うことがで
きる。
【0068】
なお、上記したフローの各処理単位は、印刷装置100を理解容易にするために、主な
処理内容に応じて分割したものである。処理ステップの分類の仕方やその名称によって、
本願発明が制限されることはない。印刷装置100が行う処理は、さらに多くの処理ステ
ップに分割することもできる。また、1つの処理ステップが、さらに多くの処理を実行し
てもよい。
【0069】
また、本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。
【0070】
例えば、上記実施形態では、ステップS103において、レイアウト部203は、ユー
ザーからの指示によらず、自動的にレイアウト枠を決定している。しかし、本発明は、こ
れに限定されない。例えば、ステップS103において、レイアウト部203は、レイア
ウト枠の候補を、表示部202を介して表示する。そして、ユーザーから1つのレイアウ
ト枠を選択する指示を、操作受付部201を介して受け付け、レイアウト枠を決定しても
よい。
【0071】
また、上記実施形態では、ステップS106において、レイアウト部203は、レイア
ウト枠に割り当てた画像データで最も出現頻度の高い色(或いは同系色)を、付帯情報の
色として決定している。しかし、本発明は、これに限定されない。例えば、ステップS1
06において、レイアウト部203は、レイアウト枠に割り当てた画像データで最も出現
頻度の高い色の補色を、付帯情報の色として決定してもよい。また、レイアウト部203
は、レイアウト枠に割り当てた画像データのうち、最も特徴的な画像データの色(例えば
、レイアウト枠に大画像として割り当てた画像データで最も出現頻度の高い色)を、付帯
情報の色として決定しもよい。
【0072】
また、レイアウト枠の背景色について、変更できるようにしてもよい。例えば、レイア
ウト部203は、ステップS106において、レイアウト枠の背景色を、付帯情報と同系
色の色(例:付帯情報が青の場合には、背景色を水色にする)に変更(決定)する。或い
は、レイアウト部203は、インクタンク(不図示)のインク残量を色ごとに検出し、イ
ンク残量が最も多い色を、背景色に用いてもよい。
【0073】
また、レイアウト部203は、ステップS106において決定された付帯情報の色とレ
イアウト枠の背景色に基づいて、付帯情報の色とレイアウト枠の背景色をランダムに生成
し直してもよい。そして、レイアウト部203は、生成したレイアウト枠(イメージ)を
、操作パネル120に表示し、ユーザーから1つのレイアウト枠を選択する指示を受け付
けて、付帯情報の色とレイアウト枠の背景色を決定してもよい。
【符号の説明】
【0074】
50・・・メモリーカード、100・・・印刷装置、110・・・コントローラー、1
11・・・CPU、112・・・RAM、113・・・ROM、120・・・操作パネル
、130・・・印刷エンジン、140・・・インターフェイス、201・・・操作受付部
、202・・・表示部、203・・・レイアウト部、204・・・印刷処理部、205・
・・印刷実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置であって、
画像データを入力する画像入力手段と、
画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごとの撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の
多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを行う第1の画像絞込手段と、
特定の設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて、所定時間帯ごとの撮
影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを
行う第2の画像絞込手段と、
前記第1の画像絞込手段による重み付けと、前記第2の画像絞込手段による重み付けを
、合成する重み付け合成手段と、
印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定
するレイアウト決定手段と、
前記画像入力手段で入力された画像データから、重み付けの高い順に画像データを抽出
する画像データ抽出手段と、
前記画像データ抽出手段で抽出された画像データを、前記レイアウト決定手段で決定さ
れたレイアウトに割り当てる画像割当手段と、
前記レイアウトに割り当てられた画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定手段と、
前記画像色彩判定手段で判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯情報
調節手段と、を備え、
前記画像割当手段は、
重み付けが最高値である画像データを、前記レイアウト決定手段で決定されたレイアウ
トにおける最大の枠に割り当てる、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記第2の画像絞込手段は、
シーン設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて、所定時間帯ごとの撮
影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを
行う、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記第2の画像絞込手段は、
マニュアル設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごとの
撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付け
を行う、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記第2の画像絞込手段は、
解像度の高い設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごと
の撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付
けを行う、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置であって、
前記付帯情報調節手段は、
前記付帯情報の色を、前記画像色彩判定手段で判定された色と同系色にする、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置であって、
前記付帯情報調節手段は、
前記付帯情報の色を、前記画像色彩判定手段で判定された色の補色にする、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷装置であって、
前記レイアウト決定手段は、
画像データの撮影枚数に基づいてレイアウトを決定する、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷装置であって、
前記レイアウト決定手段は、
ユーザの指定に基づいてレイアウトを決定する、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の印刷装置であって、
前記レイアウト決定手段は、
画像データを割り当てる枠ごとに、割り当てるべき画像データの特徴を予め指定してお
く、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
画像データのレイアウト調整方法であって、
画像データを入力する画像入力ステップと、
画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごとの撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の
多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを行う第1の画像絞込ステップと、
特定の設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて、所定時間帯ごとの撮
影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを
行う第2の画像絞込ステップと、
前記第1の画像絞込ステップでの重み付けと、前記第2の画像絞込ステップでの重み付
けを、合成する重み付け合成ステップと、
印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定
するレイアウト決定ステップと、
前記画像入力ステップで入力された画像データから、重み付けの高い順に画像データを
抽出する画像データ抽出ステップと、
前記画像データ抽出ステップで抽出された画像データを、前記レイアウト決定ステップ
で決定されたレイアウトに割り当てる画像割当ステップと、
前記レイアウトに割り当てられた画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定ステップと、
前記画像色彩判定ステップで判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯
情報調節ステップと、を行い、
前記画像割当ステップでは、
重み付けが最高値である画像データを、前記レイアウト決定ステップで決定されたレイ
アウトにおける最大の枠に割り当てる、
ことを特徴とするレイアウト調整方法。
【請求項11】
コンピューターに、
画像データを入力する画像入力ステップと、
画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごとの撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の
多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを行う第1の画像絞込ステップと、
特定の設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて、所定時間帯ごとの撮
影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを
行う第2の画像絞込ステップと、
前記第1の画像絞込ステップでの重み付けと、前記第2の画像絞込ステップでの重み付
けを、合成する重み付け合成ステップと、
印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定
するレイアウト決定ステップと、
前記画像入力ステップで入力された画像データから、重み付けの高い順に画像データを
抽出する画像データ抽出ステップと、
前記画像データ抽出ステップで抽出された画像データを、前記レイアウト決定ステップ
で決定されたレイアウトに割り当てる画像割当ステップと、
前記レイアウトに割り当てられた画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定ステップと、
前記画像色彩判定ステップで判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯
情報調節ステップと、を実行させ、
前記画像割当ステップでは、
重み付けが最高値である画像データを、前記レイアウト決定ステップで決定されたレイ
アウトにおける最大の枠に割り当てる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
コンピューターに、
画像データを入力する画像入力ステップと、
画像データの撮影日時に基づいて所定時間帯ごとの撮影枚数を算出し、当該撮影枚数の
多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを行う第1の画像絞込ステップと、
特定の設定によって撮影された画像データの撮影日時に基づいて、所定時間帯ごとの撮
影枚数を算出し、当該撮影枚数の多い時間帯に撮影された画像データほど高い重み付けを
行う第2の画像絞込ステップと、
前記第1の画像絞込ステップでの重み付けと、前記第2の画像絞込ステップでの重み付
けを、合成する重み付け合成ステップと、
印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定
するレイアウト決定ステップと、
前記画像入力ステップで入力された画像データから、重み付けの高い順に画像データを
抽出する画像データ抽出ステップと、
前記画像データ抽出ステップで抽出された画像データを、前記レイアウト決定ステップ
で決定されたレイアウトに割り当てる画像割当ステップと、
前記レイアウトに割り当てられた画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定ステップと、
前記画像色彩判定ステップで判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯
情報調節ステップと、を実行させ、
前記画像割当ステップでは、
重み付けが最高値である画像データを、前記レイアウト決定ステップで決定されたレイ
アウトにおける最大の枠に割り当てる、
ためのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
印刷装置であって、
画像データを入力する画像入力手段と、
印刷対象の画像データと、当該画像データについての付帯情報と、のレイアウトを決定
するレイアウト決定手段と、
前記画像データの撮影日時に基づいて、前記画像入力手段で入力された画像データから
、印刷対象の画像データを抽出する画像データ抽出手段と、
前記画像データ抽出手段で抽出された画像データを、前記レイアウト決定手段で決定さ
れたレイアウトに割り当てる画像割当手段と、
レイアウトに割り当てられた前記画像データについて、最も出現頻度の高い色を判定す
る画像色彩判定手段と、
前記画像色彩判定手段で判定された色に応じて、前記付帯情報の色を調節する付帯情報
調節手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−61408(P2011−61408A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207838(P2009−207838)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】