印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラム
【課題】 ユーザが操作部を確認せずとも、次にシートを補充すべきシート収納部を容易に特定することができる仕組みを提供する。
【解決手段】
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のシート収納部のいずれかからシートを給紙し、給紙したシートに画像を印刷する印刷装置が存在する。
【0003】
そのような印刷装置の中には、印刷の実行中に、あるシート収納部内のシートが無くなった場合に、同じサイズのシートがセットされた別のシート収納部に変更して印刷を続けるものがある。それによって、大量の印刷を実行する場合でも、印刷が停止してしまう可能性を低減することができる。
【0004】
しかしながら、さらに大量の印刷を実行する必要がある場合に、複数のシート収納部のそれぞれにセットされたシートを使っても、シートが足りない場合がある。途中でシートが足りなくなると、その時点で印刷が停止してしまうため、生産性が落ちてしまう。これを避けるために、印刷中であっても、印刷に使用されていないシート収納部を開けて、ユーザがシートの補充をすることがある。
従来は、ユーザがシートを補充する場合、印刷装置の操作部の画面を見て、給紙の状態を確認し、同じサイズのシートを収納するよう設定されたシート収納部を特定し、特定したシート収納部にシートを補充する必要がある。例えば、特許文献1には、複数のシート収納部をグループ化し、グループ化されたシート収納部のうち、使用中のシート収納部以外のシート収納部を操作部を介してユーザに通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−256077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、大量印刷向けの印刷装置のように、大型な印刷装置では、操作部と、シート収納部との間の物理的な距離が大きい。そのため、ユーザは、シートを補充すべきシート収納部の確認と、シートの補充とを行うために、操作部とシート収納部との間を行き来して、シートを補充しなければならなかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、ユーザが操作部を確認せずとも、次にシートを補充すべきシート収納部を容易に特定することができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の印刷装置は以下に示す構成を備える。
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが操作部を確認せずとも、次にシートを補充すべきシート収納部を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態を示す印刷装置の一般的な構成を示す図である。
【図2】印刷装置が備える複数のシート収納部のロック機構を説明する図である。
【図3】本実施形態を示す印刷装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】印刷装置のソフトウェアモジュール構成を示すブロック図である。
【図5】図3に示したUIパネルに表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図6】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図7】図3に示したUIパネルに表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図8】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図9】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図10】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図11】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図12】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図13】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す印刷装置を示す図である。
図1において、印刷装置101は、UIパネル102、給紙カセット103〜107、スキャナ108、フィニッシャ109を備える。
印刷装置101は、給紙カセット(シート収納部)103〜107のうちのいずれかからシートを給紙し、給紙されたシートに画像を印刷する。
UIパネル102は、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ(LCD)を有し、ユーザから操作を受付けるための操作画面を表示し、操作画面を介してユーザから操作を受け付ける。また、UIパネル102は、ハードキーを有し、ハードキーを介してユーザから操作を受け付ける。
給紙カセット103〜107は、印刷に用いるシートを収納する。給紙カセット103〜107は、それぞれ、ロック機構を備え、後述する印刷装置101のコントローラからの指示に従って、給紙カセットが開閉しないようロックする。
スキャナ108は、原稿の画像を読み取り、当該画像を示す画像データを生成する。
フィニッシャ109は、印刷装置101の印刷部で印刷されたシートに対して、ステイプルや、パンチを行う。
<給紙カセットの構成>
図2は、図1に示した印刷装置101の給紙カセットのロック機構を説明する図である。複数の給紙カセット103〜107のロック機構は、印刷装置のコントローラからの指示に従って、施錠/解錠される。 例えば、図2で、ユーザが給紙カセットを引き出すためにボタン(スイッチ)202を押すと、押されたボタン202に対応する給紙カセットが、印刷のために使用中でなければ、当該給紙カセットは引き出される。一方、印刷のために使用中である場合、押されたボタン202に対応する給紙カセットは引き出されない。それによって、印刷に用いるシートの給紙中に、給紙カセットが引き出されてしまい、給紙中のシートが詰まることを防ぐことができる。
【0011】
図2に示すように給紙カセットは、用紙表示部201、ボタン202、ランプ203、インジケータ204を備える。
【0012】
用紙表示部201は、給紙カセットにどのようなサイズ及び種類のシートが収納されているかを示す。用紙表示部201には、シートのサイズや種類が記載されたシールをユーザが貼っておくことによって、給紙カセットの中にどのようなサイズや種類のシートが収納されているかを後から認識しやすくすることができる。
給紙カセットを開放するためのボタン202は、給紙カセットを開放したいユーザによって押下されるものである。ボタン202が押されると、ボタン202が押されたことを示す信号が印刷装置101のコントローラに伝えられる。
ランプ203は、給紙カセットが使用中であるか否かを示すランプである。ランプ203は、給紙カセットがシート給紙中である場合に点灯し、シートを給紙中ではない場合に消灯する。このランプ203が点灯している間は、ユーザがボタン202を押しても給紙カセットは開放されない。一方、ランプ203が消灯している間は、ユーザがボタン202を押下すると、給紙カセットは開放される。
インジケータ204は、給紙カセットに収納されているシートの残量を示す。給紙カセットは、不図示のセンサによって、給紙カセット内にセットされているシートの残慮を認識することができるように構成されており、印刷装置101のコントローラは、認識したシートの残量に従って、インジケータのメモリを増減して表示する。インジケータ204は、給紙カセットの中に収納されたシートの残量を表示する。
【0013】
<印刷装置101の制御構成>
図3は、本実施形態を示す印刷装置101の制御構成を説明するブロック図である。
図3において、CPU301は、システムバス307を介して装置内各部の制御、演算、および記憶装置に格納されたプログラムの実行を司る。
【0014】
メモリ306は印刷装置動作時における一時記憶領域、および、ワークメモリとして利用される。ハードディスクドライブ(HDD)304は、大容量の記憶装置であり、CPU301により実行される各種制御プログラムを格納している。また、HDD304は、処理されるデータの一時的な記憶領域やユーザごとのデータを保持するBOX領域としても利用される。さらに、HDD304は、複数の給紙カセットに収容されるシートの情報が保持される。その際に、ユーザが後述するUI画面を用いてグループ情報を設定した場合、設定されたグループ情報としてグループ番号が給紙カセットに対応づけて保持される。
さらに、HDD304には、各給紙カセットで発生したジャム(紙詰まり)に関わる履歴が、ジャムを検出したシートの給紙元である給紙カセットのIDに対応づけて登録される。それによって、CPU301は、HDD303に登録されたジャムに関する履歴から紙詰まりの頻度を算出して、あらかじめ設定されたしきい値を超えているかどうかを判断することができる。
【0015】
ネットワークインタフェース(I/F)302は、印刷装置101が、ネットワークを介してホストコンピュータなどの他のデータ装置と所定のプロトコルを用いて双方向通信を行う。
エンジンインタフェース(I/F)305は、プリンタエンジン308との通信、制御を司る。プリンタエンジン308は、例えば、電子写真方式によってシートに画像を形成する。給紙カセットイインタフェース(I/F)309は、給紙カセット310との通信、制御を司る。給紙カセット310−1、310−2、、、310−Nは、図1に記載された給紙カセットに対応する。なお、Nは、印刷装置101が備える給紙カセットの数によって変わる。印刷装置101が図1に示すような装置構成である場合、図3に示す給紙カセットの数Nは5となる。UIパネル303は、図1のUIパネル102に対応する。
【0016】
なお、給紙カセットI/F309は、各給紙カセットに設けられているシートの残量を検出するセンサ(図示しない残量検出センサ)からの検出信号をCPU301に通知する。それによってCPU301は、各給紙カセットに収納されたシートの残量またはシートの有無を認識する。
【0017】
<印刷装置101のソフトウェアモジュール構成>
図4は、印刷装置101のソフトウェアモジュール構成を示すブロック図である。本例は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで各モジュールに対応する機能処理を実現する。つまり、各々のソフトウェアモジュールは、メモリ306に展開され、プログラムにより呼び出されてCPU301上で実行される。
【0018】
図4において、ジョブ受信部401は、ネットワークインタフェース(I/F)302を介して印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ制御部403に渡す。ジョブ制御部403は、印刷ジョブを実行し、給紙カセット制御部404に給紙指示を出す。また、ジョブ制御部403は、UI制御部402にジョブ状況を表示するよう指示する。
【0019】
UI制御部402は、ジョブ制御部403から受信した指示に従ってジョブ状況をUIパネル303に表示する。また、UI制御部402は、UIパネル303が有するタッチパネルを介してユーザが押下した位置を示す座標情報を、ボタン情報等に変換し、ジョブ制御部403に伝える。
【0020】
給紙カセット制御部404は、給紙カセットI/F309を制御し、給紙カセット310−1〜310−Nに収納されているシートの残量を受信したり、給紙カセット310−1〜310−Nの開閉状況を受信したりする。また、給紙カセット制御部404は、ジョブ制御部403からの指示に基づき、特定の給紙カセットのロックまたはロック解除を行う。
【0021】
なお、給紙カセット制御部404は、用紙切れを検知するセンサから通知される情報に従って、ジョブ制御部403からの指示で、用紙切れが発生した給紙カセットからのシートの給紙を停止する。そして、給紙カセット制御部404は、当該給紙カセットに設定された用紙情報と同じ属性のシートが収納されている給紙カセットが特定する。そして、給紙カセット制御部404は、印刷に用いる給紙カセットを、特定した給紙カセットに切り替える。
【0022】
RIP405は、ラスターイメージプロセッサの略であり、受信した印刷ジョブのページ記述言語(PDL)情報を処理し、ページ画像を生成する。
【0023】
エンジン制御部406は、ジョブ制御部403からの指示に基づき、RIP405の生成したページ画像をエンジンI/F305を介してプリンタエンジン308に送信する。プリンタエンジン308は、受信したページ画像を、例えば電子写真方式に基づき給紙カセットから給紙されるシート上に画像形成を行う。
【0024】
<給紙情報画面>
図5は、図3に示したUIパネル303に表示されるユーザインタフェース画面(UI画面)の一例を示す図である。本例は、給紙カセット310−1〜310−5の給紙情報画面例である。
【0025】
UIパネル303上には、各給紙カセット310−1〜310−5に設定されている用紙サイズ、用紙タイプ(種類)が表示される。用紙サイズと用紙タイプをまとめて用紙属性と呼ぶ。ユーザは、カセット番号に対応するボタンBT1〜BT5を押下すると、給紙カセットに設定される用紙サイズおよび用紙タイプを変更することができる。また、この画面には、残量を表すインジケータD1〜D5も表示される。
【0026】
<第一の給紙制御>
図6は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
【0027】
まず、S601で、ジョブ制御部403はイベント待ち状態となり、ジョブ受信部401、UI制御部402、給紙カセット制御部404などのモジュールから通知されるイベントを待つ。
ここで、S602において、給紙カセット制御部404から給紙カセット310―1〜310―5のいずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたことに基づくイベントが通知される。
【0028】
次に、S603において、ジョブ制御部403は、給紙カセット310―1〜310―5のいずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたかどうかを判断する。ここで、いずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、再度イベント待ちS601に戻る。
【0029】
一方、S603で、いずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、ボタン202が押下された給紙カセット番号を問い合わせる。そして、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404によって応答される給紙カセット番号から、ボタン202が押下された給紙カセットを特定する。
そして、S605において、ジョブ制御部403は、ボタン202が押下された給紙カセットのロック状態を給紙カセット制御部404に対して問合せて、応答されるロック状態を取得する。
次に、S606において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から取得したボタンが押下された給紙カセットのロック状態にあるかどうかを判断する。つまり、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットが、シートの補充や確認を許可していない状態であるかを判断する。
【0030】
ここで、ジョブ制御部403が、ボタンが押下された給紙カセットがロック状態ではないと判断した場合には、S613において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットの開放を指示する。これにより、給紙カセット制御部404は、当該ボタンを受け付けた給紙カセットのロック状態を開放し、アンロック状態として、給紙カセットをオープンする。なお、給紙カセットをオープンする方法は、給紙カセットが引き出し式の場合、不図示の押し出し機構を使って給紙カセットを押し出す形でオープンすればよい。一方、給紙カセットが扉式の場合、扉を開ける形でオープンすればよい。したがって、ユーザはこの状態において、エンジン制御部406が印刷処理中であるかに拘わらず、当該給紙カセットのシート有無やシートの補充を容易に行うことができる。ここで、印刷処理中とは、他の給紙カセットからシートを給紙して印刷処理を行う処理が含まれる。
【0031】
一方、S606において、ジョブ制御部403が、ボタン202が押下された給紙カセットがロック状態であると判断した場合は、S607へ進む。そして、ジョブ制御部403が給紙カセット制御部404に対し、すべての給紙カセットのもつ、用紙サイズ、用紙タイプおよび残量の情報に対する問合せを行い、各給紙カセットから応答される情報を取得する。次に、S608において、ジョブ制御部403は、取得した全給紙カセットの情報に基づいて次の検索を行う。すなわち、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットに設定されている用紙サイズおよび用紙タイプと一致する代替給紙カセットが、ボタンが押下された給紙カセット以外に存在するかどうか検索を行う。
そして、S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
【0032】
ここで、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットが存在しないと判断した場合、S614において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるための指示を行う。その指示を受けて、該給紙カセットのロックランプは点滅する。これにより、ユーザは、ロックされている該給紙カセットには代替給紙カセットが存在しないことを確認することができる。
【0033】
一方、S609において、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットが存在すると判断した場合、S610に処理を進める。S610において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対して該代替給紙カセットのロック状態を問合せて、その応答情報を取得する。
【0034】
次に、S611において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から応答される代替給紙カセットの状態がロック状態であるかどうかを判断する。ここで、代替給紙カセットの状態がロック状態であるとジョブ制御部403が判断した場合、S614において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるよう、指示を行う。指示を受けた該給紙カセットのロックランプは点滅し、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ロックされている給紙カセットの代替給紙カセットに使用中でないものが存在しないことを視覚的に確認することができる。
【0035】
一方、S611において、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットがロックされていないと判断した場合、S612に処理を進める。S612において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、該代替給紙カセットの開放を指示し、該給紙カセットをオープンして、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ボタンを押下した給紙カセットの代替給紙カセットとして、開放された給紙カセットに、ジョブの実行に必要なシートを補充することができる。
【0036】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、使用中でロックされている給紙カセットのボタンを押下するという簡単な操作を行えば、その場で代替給紙カセットの確認を確実に行える。
したがって、ユーザが押下したボタンにより特定された適切な代替給紙カセットをオープンして、適切なシートを当該代替給紙カセットに補充させることができる。それによって、印刷に使用中の給紙カセットに収納されたシートが無くなっても、印刷に使用中の給紙カセットをシートが補充された給紙カセットに切り替えることができ、極力印刷を止めずに印刷を続けることができる。
【0037】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する処理について説明した。一方、給紙カセットのグループ化設定を行った給紙カセットを、代替給紙カセットとして選択してもよい。本実施の形態では、給紙カセットのグループ化においての代替給紙カセットを選択する処理について説明する。
<給紙カセットのグループ化>
【0038】
本実施形態において、給紙カセットのグループ化とは、仮想的に複数の給紙カセットをひとまとまりとして扱うことである。通常、給紙カセットが指定された印刷ジョブの場合、指定された給紙カセットの用紙がなくなると、印刷装置101は印刷を止め、UIパネル102に指定された給紙カセットに用紙を補充するようユーザに促すための表示を行う。
一方、給紙カセットのグループ化を行うと、指定された給紙カセットの用紙がなくなった場合、同じグループに属する給紙カセットに印刷可能な用紙があった場合に印刷を継続するオートカセットチェンジ(ACC)が実行される。
【0039】
図7は、図3に示したUIパネル303に表示されるユーザインタフェース画面(UI画面)の一例を示す図である。本例は、UIパネルに表示される給紙カセットのグループ化の設定画面例である。なお、図5と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図7において、グループ化設定ボタン702は、各給紙カセットが属しているグループを示している。本例では、給紙カセット1番と給紙カセット5番がグループ1、給紙カセット4番がグループ2、給紙カセット3番がグループ3、給紙カセット2番がグループ4に属している例である。
【0040】
図8は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS606およびS609からS614までの処理は、第1実施形態に示した図6のステップと同じ制御手順である。以下、本実施形態の特徴的ステップS801、S802について説明する。
【0041】
S606において、ジョブ制御部403が、ボタン202が押下された給紙カセットがロックされていると判断した場合、S801において、ジョブ制御部403が、あらかじめ設定されている、給紙カセットのグループ設定情報をHDD304より取得する。次に、S802において、ジョブ制御部403は、HDD304より取得した給紙カセットのグループ設定情報より、ボタンが押下された給紙カセットと同一グループに属する代替給紙カセットが、ボタンが押下された給紙カセット以外に存在するかどうか検索を行う。そして、S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。以降、S610からS614まで、すべて第一実施形態と同じ制御手順である。
【0042】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、ロックされている給紙カセットのボタンを押すことにより、適切なグループ設定された代替給紙カセットをオープンすることができる。それによって、ユーザは、同一グループ内で特定された代替すべき給紙カセットに対して適切にシートを補充することができる。それによって、印刷に使用中の給紙カセットに収納されたシートが無くなっても、印刷に使用中の給紙カセットをシートが補充された給紙カセットに切り替えることができ、極力印刷を止めずに印刷を続けることができる
【0043】
〔第3実施形態〕
第1、第2実施形態においては、ボタンが押下された給紙カセットの代替給紙カセットを一つ特定して選択する処理について説明した。しかしながら、特に多数の給紙カセットを備える印刷装置の場合、代替可能な給紙カセットが一つとは限らない。そこで、本実施形態では、代替可能な給紙カセットが複数存在する場合の制御方法について説明する。
図9は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS609までの処理は、第1実施形態に示した図6のステップと同じ制御手順である。以下、本実施形態の特徴的ステップS900〜905について説明する。
S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
S609において、ジョブ制御部403が代替給紙カセットを発見できた場合、S900において、ジョブ制御部403は、前記代替給紙カセットが複数存在するかどうか判定する。ここで、代替給紙カセットが複数存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、第1実施形態と同様に、S610からS614の処理を行い、本処理を終了する。
【0044】
一方、代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、S901に処理を進める。S901において、ジョブ制御部403は、複数の代替可能な給紙カセットそれぞれのロック状態を、給紙カセット制御部404に問い合わせ、ロックされていない代替給紙カセットを特定する。
次に、S902において、ジョブ制御部403は、特定されたロックされていない代替給紙カセットが複数存在するかどうか判断する。ここで、ロックされていない代替給紙カセットが複数存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、第1実施形態と同様のS610からS614の処理を行い、本処理を終了する。
【0045】
一方、ロックされていない代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S903において、ジョブ制御部403は複数存在するロックされていない代替給紙カセットのロックランプを点滅させる。これにより、その場において、印刷装置のユーザは、ボタン押下した給紙カセット以外で、どの給紙カセットが給紙可能かを、UIパネルの位置まで移動することなく、給紙カセットの表示状態から容易に確認できる。
【0046】
次に、S904において、ジョブ制御部403は、S601と同様にイベント待ちを行い、ユーザが、ロックランプが点滅した給紙カセットのボタンが押下されるのを待つ。そして、S905において、ジョブ制御部403が特定の給紙カセットのボタンがユーザにより押下されたと判断した場合、S613に移行し、該ボタン202が押下された給紙カセットをオープンし、給紙カセットの引き出しを可能として、本処理を終了する。
【0047】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、給紙カセットの位置で、適切な代替給紙カセットのロックランプが点滅していることを確認することによって、シートを補給すべき適切な給紙カセットを選択することが可能となる。
【0048】
〔第4実施形態〕
上記第3実施形態においては、第1実施形態同様、給紙カセットのボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択し、複数のロックランプを点滅させる制御について説明した。これは、第2実施形態におけるグループ設定がなされた給紙カセットが、複数存在する場合においても、同様に複数のロックランプを点滅させる手段が適用可能である。
【0049】
〔第5実施形態〕
上記第3実施形態においては、給紙カセットのボタンが押下された場合、当該ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択し、複数のロックランプを点滅させる制御について説明した。以下、第1実施形態と同様、ロックランプを点滅させずに自動的に適切な代替給紙カセットをオープンして給紙カセットの扉の開放を制御する実施形態について説明する。
【0050】
図10は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601〜S902まで、すべて第3実施形態と同じ制御を実行する。
【0051】
そして、S902において、特定されたロックされていない代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S1000に移行する。
そして、S1000で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404より特定した複数の代替給紙カセットに収納されているシートの残量情報を取得する。そして、S1001で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から取得した代替給紙カセットの残量を参照し、最も残量の少ない代替給紙カセットを特定する。そして、S1002で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に指示し、S1001で特定した代替給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
【0052】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルの位置まで移動することなく、代替給紙カセットを特定することができる。このため、ユーザはわざわざUIパネルに移動してUIパネルを確認する必要がなくなる。したがって、ユーザは、使用中でロックされている給紙カセットのボタンを押下するという簡単な操作で、適切な代替給紙カセットをオープンして、必要なシートの給紙を行うことができ、シート補充作業を効率化できる。
【0053】
〔第6実施形態〕
上記第5実施形態では、第1実施形態同様、ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する。そして、複数の給紙カセットから残量に基づいて最も少ない給紙カセットをオープンする場合について説明した。
これは、第2実施形態におけるグループ設定がなされた給紙カセットが、複数存在する場合においても、同様に複数の給紙カセットから残量に基づいて最も少ない給紙カセットをオープンさせる制御を実行させることも可能である。
【0054】
〔第7実施形態〕
第1乃至第6実施形態では、無条件で用紙サイズ・用紙タイプの一致する給紙カセット、あるいはグループ設定された給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する制御について説明した。しかしながら、実際の印刷装置101の運用においては、給紙カセットの給紙ローラの状態や、給紙パスの清掃状況などの物理的要因により、特定の給紙カセットのみで、用紙詰まり(ジャム)の発生頻度が高くなることがある。そこで、以下、第1実施形態に対して、ジャムの頻度の高い給紙カセットを、代替給紙カセットとして選択しないように制御を加える実施形態について説明する。
【0055】
図11は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS608まで、すべて第3実施形態と同じ制御を実行する。
そして、S1101において、ジョブ制御部403は、HDD304あるいはメモリ306に格納されている、各給紙カセットのジャム履歴を参照する。
【0056】
次に、S1102において、ジョブ制御部403は、S608において検索を行った、代替可能給紙カセットそれぞれに対し、ジャム履歴を参照する。さらに、ジョブ制御部403は、HDD304あるいはメモリ306に格納されている、あらかじめ設定された閾値よりも、代替可能給紙カセットのジャム数が上回っているものを選択候補となる代替給紙カセットより外す。
そして、S609以降は、ジョブ制御部403は第1実施形態と同様の制御を行う。
本実施形態によれば、代替可能給紙カセットからジャム率の高い給紙カセットを外すことが可能となり、ジャムの発生頻度が高い給紙カセットが、代替給紙カセットとして選択されることを防ぐことができる。
【0057】
〔第8実施形態〕
第7実施形態では、第1実施形態に基づいて、代替可能給紙カセットからジャム率の高い給紙カセットを外す制御について説明した。しかしながら、本実施形態を第2乃至第6実施形態に適用することも可能である。
【0058】
〔第9実施形態〕
上記第1乃至第8実施形態では、ユーザがロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、当該給紙カセットに対する代替給紙カセットをオープンする制御について説明した。しかしながら、ロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、シートを給紙する給紙先を代替給紙カセットに移行させ、ボタンが押下された給紙カセットのロックを解錠して、扉を開放する制御を行えるように構成してもよい。以下、この実施形態について説明する。
【0059】
図12は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS611まで、すべて第1実施形態と同様に制御を行う。
そして、S611において、代替給紙カセットがロックされていないとジョブ制御部403が判断した場合、S1201において、ジョブ制御部403は代替給紙カセットをロックする。そして、S1202において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、現在給紙している、ボタンが押下された給紙カセットから、代替給紙カセットへと給紙元を変更するように命令する。
そして、S1203において、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
本実施形態によれば、給紙を行いたい給紙カセットが使用中であっても、代替給紙カセットに給紙を移行し、給紙を行いたい給紙カセットに用紙を補給することが可能となる。
【0060】
〔第10実施形態〕
上記第9実施形態では、第1実施形態に基づいて、ロックされているカセットの開放ボタンを押下すると、給紙を代替給紙カセットに移行し、ボタン押下された給紙カセットを開放する制御について説明した。しかしながら、本実施形態は上述した第2乃至第9の実施形態についても適用可能である。
【0061】
〔第11実施形態〕
第1乃至第10実施形態においては、ユーザがロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、その代替給紙カセットをオープンする制御について説明した。あるいは給紙元を変更して、ボタンが押下された給紙カセットのロックを解錠して当該給紙カセットの扉を開放する制御について説明した。以下、ユーザが明示的に指示を行わなくても、デッキ残量に基づいて自動的に代替カセットをオープンする制御を行う実施形態について説明する。
【0062】
図13は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始し、S1301で、上述したようにジョブ制御部403はイベント待ち状態となり、ジョブ受信部401、UI制御部402、給紙カセット制御部404などのモジュールから通知されるイベントを待機する。ここで、S1302において、給紙カセット制御部404から給紙カセット内のシートの残量が、あらかじめHDD304あるいはメモリ306に格納されている閾値を下回ったことを示すイベントが通知される。
次に、S1303において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404より、残量が前記閾値を下回った給紙カセット情報を取得し、当該給紙カセットを特定する。
【0063】
そして、S1304において、ジョブ制御部403が給紙カセット制御部404に対し、すべての給紙カセットに収納された、用紙サイズ、用紙タイプおよび残量の情報を問合せ、取得する。次に、S1305において、ジョブ制御部403は、取得した情報に基づき、閾値を下回った給紙カセットに設定されている用紙サイズおよび用紙タイプと一致する代替給紙カセットが、ボタンが押下された閾値を下回った給紙カセット以外に存在するか検索する。そして、S1306において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
【0064】
ここで、代替給紙カセットが存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、ステップS1310に処理を進める。ステップS1310において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、閾値を下回った給紙カセットのロックランプを点滅させるよう、給紙カセット制御部404に指示を行い、該給紙カセットのロックランプが点滅させ、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ロックされている該給紙カセットの代替給紙カセットが存在しないことをその場で確認できる。
【0065】
一方、S1306において、代替給紙カセットが存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S1307において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対して該代替給紙カセットのロック状態を問合せる。
【0066】
そして、S1308において、ジョブ制御部403は代替給紙カセットがロックされているかどうかを判断する。ここで、代替給紙カセットがロックされているとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、S1310に処理を進める。S1310において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対しボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるよう指示を行い、該給紙カセットのロックランプを点滅させ、本処理を終了する。これにより、印刷装置のユーザは、ロックされている該給紙カセットの使用中でない代替給紙カセットが存在しないことを確認できる。
【0067】
一方、S1308において、代替給紙カセットがロックされていないとジョブ制御部403が判断した場合、S1309において、給紙カセット制御部404に対し、該代替給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
これにより、ユーザは、閾値を下回った給紙カセットの代替給紙カセットとして、自動的に開放された給紙カセットに対し用紙を補充すればよい。
本実施形態によれば、ユーザが明示的に指示をしなくても、カセット残量に基づいて自動的に代替カセットを開放することで、ユーザが用紙を補給することが可能となる。
【0068】
〔第12実施形態〕
上記第11実施形態では、第1実施形態に基づいて、ユーザが明示的に指示をしなくても、デッキ残量に基づいて自動的に代替給紙カセットを開放することで給紙カセットを開放する制御について説明した。しかしながら、本実施形態は第2乃至第10実施形態においても適用可能である。
〔その他の実施形態〕
上述した実施形態で、シートを補充すべき給紙カセットを押し出す形でオープンする例または給紙カセットの扉を開ける例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限られず、物理的に給紙カセットをオープンする代わりに、通常、オープンできないようになっている給紙カセットをユーザがオープン可能な状態にする制御を行ってもよい。
【0069】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0070】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から外すものではない。
【符号の説明】
【0071】
301 CPU
306 メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のシート収納部のいずれかからシートを給紙し、給紙したシートに画像を印刷する印刷装置が存在する。
【0003】
そのような印刷装置の中には、印刷の実行中に、あるシート収納部内のシートが無くなった場合に、同じサイズのシートがセットされた別のシート収納部に変更して印刷を続けるものがある。それによって、大量の印刷を実行する場合でも、印刷が停止してしまう可能性を低減することができる。
【0004】
しかしながら、さらに大量の印刷を実行する必要がある場合に、複数のシート収納部のそれぞれにセットされたシートを使っても、シートが足りない場合がある。途中でシートが足りなくなると、その時点で印刷が停止してしまうため、生産性が落ちてしまう。これを避けるために、印刷中であっても、印刷に使用されていないシート収納部を開けて、ユーザがシートの補充をすることがある。
従来は、ユーザがシートを補充する場合、印刷装置の操作部の画面を見て、給紙の状態を確認し、同じサイズのシートを収納するよう設定されたシート収納部を特定し、特定したシート収納部にシートを補充する必要がある。例えば、特許文献1には、複数のシート収納部をグループ化し、グループ化されたシート収納部のうち、使用中のシート収納部以外のシート収納部を操作部を介してユーザに通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−256077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、大量印刷向けの印刷装置のように、大型な印刷装置では、操作部と、シート収納部との間の物理的な距離が大きい。そのため、ユーザは、シートを補充すべきシート収納部の確認と、シートの補充とを行うために、操作部とシート収納部との間を行き来して、シートを補充しなければならなかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、ユーザが操作部を確認せずとも、次にシートを補充すべきシート収納部を容易に特定することができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の印刷装置は以下に示す構成を備える。
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが操作部を確認せずとも、次にシートを補充すべきシート収納部を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態を示す印刷装置の一般的な構成を示す図である。
【図2】印刷装置が備える複数のシート収納部のロック機構を説明する図である。
【図3】本実施形態を示す印刷装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】印刷装置のソフトウェアモジュール構成を示すブロック図である。
【図5】図3に示したUIパネルに表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図6】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図7】図3に示したUIパネルに表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図8】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図9】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図10】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図11】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図12】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図13】印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す印刷装置を示す図である。
図1において、印刷装置101は、UIパネル102、給紙カセット103〜107、スキャナ108、フィニッシャ109を備える。
印刷装置101は、給紙カセット(シート収納部)103〜107のうちのいずれかからシートを給紙し、給紙されたシートに画像を印刷する。
UIパネル102は、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ(LCD)を有し、ユーザから操作を受付けるための操作画面を表示し、操作画面を介してユーザから操作を受け付ける。また、UIパネル102は、ハードキーを有し、ハードキーを介してユーザから操作を受け付ける。
給紙カセット103〜107は、印刷に用いるシートを収納する。給紙カセット103〜107は、それぞれ、ロック機構を備え、後述する印刷装置101のコントローラからの指示に従って、給紙カセットが開閉しないようロックする。
スキャナ108は、原稿の画像を読み取り、当該画像を示す画像データを生成する。
フィニッシャ109は、印刷装置101の印刷部で印刷されたシートに対して、ステイプルや、パンチを行う。
<給紙カセットの構成>
図2は、図1に示した印刷装置101の給紙カセットのロック機構を説明する図である。複数の給紙カセット103〜107のロック機構は、印刷装置のコントローラからの指示に従って、施錠/解錠される。 例えば、図2で、ユーザが給紙カセットを引き出すためにボタン(スイッチ)202を押すと、押されたボタン202に対応する給紙カセットが、印刷のために使用中でなければ、当該給紙カセットは引き出される。一方、印刷のために使用中である場合、押されたボタン202に対応する給紙カセットは引き出されない。それによって、印刷に用いるシートの給紙中に、給紙カセットが引き出されてしまい、給紙中のシートが詰まることを防ぐことができる。
【0011】
図2に示すように給紙カセットは、用紙表示部201、ボタン202、ランプ203、インジケータ204を備える。
【0012】
用紙表示部201は、給紙カセットにどのようなサイズ及び種類のシートが収納されているかを示す。用紙表示部201には、シートのサイズや種類が記載されたシールをユーザが貼っておくことによって、給紙カセットの中にどのようなサイズや種類のシートが収納されているかを後から認識しやすくすることができる。
給紙カセットを開放するためのボタン202は、給紙カセットを開放したいユーザによって押下されるものである。ボタン202が押されると、ボタン202が押されたことを示す信号が印刷装置101のコントローラに伝えられる。
ランプ203は、給紙カセットが使用中であるか否かを示すランプである。ランプ203は、給紙カセットがシート給紙中である場合に点灯し、シートを給紙中ではない場合に消灯する。このランプ203が点灯している間は、ユーザがボタン202を押しても給紙カセットは開放されない。一方、ランプ203が消灯している間は、ユーザがボタン202を押下すると、給紙カセットは開放される。
インジケータ204は、給紙カセットに収納されているシートの残量を示す。給紙カセットは、不図示のセンサによって、給紙カセット内にセットされているシートの残慮を認識することができるように構成されており、印刷装置101のコントローラは、認識したシートの残量に従って、インジケータのメモリを増減して表示する。インジケータ204は、給紙カセットの中に収納されたシートの残量を表示する。
【0013】
<印刷装置101の制御構成>
図3は、本実施形態を示す印刷装置101の制御構成を説明するブロック図である。
図3において、CPU301は、システムバス307を介して装置内各部の制御、演算、および記憶装置に格納されたプログラムの実行を司る。
【0014】
メモリ306は印刷装置動作時における一時記憶領域、および、ワークメモリとして利用される。ハードディスクドライブ(HDD)304は、大容量の記憶装置であり、CPU301により実行される各種制御プログラムを格納している。また、HDD304は、処理されるデータの一時的な記憶領域やユーザごとのデータを保持するBOX領域としても利用される。さらに、HDD304は、複数の給紙カセットに収容されるシートの情報が保持される。その際に、ユーザが後述するUI画面を用いてグループ情報を設定した場合、設定されたグループ情報としてグループ番号が給紙カセットに対応づけて保持される。
さらに、HDD304には、各給紙カセットで発生したジャム(紙詰まり)に関わる履歴が、ジャムを検出したシートの給紙元である給紙カセットのIDに対応づけて登録される。それによって、CPU301は、HDD303に登録されたジャムに関する履歴から紙詰まりの頻度を算出して、あらかじめ設定されたしきい値を超えているかどうかを判断することができる。
【0015】
ネットワークインタフェース(I/F)302は、印刷装置101が、ネットワークを介してホストコンピュータなどの他のデータ装置と所定のプロトコルを用いて双方向通信を行う。
エンジンインタフェース(I/F)305は、プリンタエンジン308との通信、制御を司る。プリンタエンジン308は、例えば、電子写真方式によってシートに画像を形成する。給紙カセットイインタフェース(I/F)309は、給紙カセット310との通信、制御を司る。給紙カセット310−1、310−2、、、310−Nは、図1に記載された給紙カセットに対応する。なお、Nは、印刷装置101が備える給紙カセットの数によって変わる。印刷装置101が図1に示すような装置構成である場合、図3に示す給紙カセットの数Nは5となる。UIパネル303は、図1のUIパネル102に対応する。
【0016】
なお、給紙カセットI/F309は、各給紙カセットに設けられているシートの残量を検出するセンサ(図示しない残量検出センサ)からの検出信号をCPU301に通知する。それによってCPU301は、各給紙カセットに収納されたシートの残量またはシートの有無を認識する。
【0017】
<印刷装置101のソフトウェアモジュール構成>
図4は、印刷装置101のソフトウェアモジュール構成を示すブロック図である。本例は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで各モジュールに対応する機能処理を実現する。つまり、各々のソフトウェアモジュールは、メモリ306に展開され、プログラムにより呼び出されてCPU301上で実行される。
【0018】
図4において、ジョブ受信部401は、ネットワークインタフェース(I/F)302を介して印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをジョブ制御部403に渡す。ジョブ制御部403は、印刷ジョブを実行し、給紙カセット制御部404に給紙指示を出す。また、ジョブ制御部403は、UI制御部402にジョブ状況を表示するよう指示する。
【0019】
UI制御部402は、ジョブ制御部403から受信した指示に従ってジョブ状況をUIパネル303に表示する。また、UI制御部402は、UIパネル303が有するタッチパネルを介してユーザが押下した位置を示す座標情報を、ボタン情報等に変換し、ジョブ制御部403に伝える。
【0020】
給紙カセット制御部404は、給紙カセットI/F309を制御し、給紙カセット310−1〜310−Nに収納されているシートの残量を受信したり、給紙カセット310−1〜310−Nの開閉状況を受信したりする。また、給紙カセット制御部404は、ジョブ制御部403からの指示に基づき、特定の給紙カセットのロックまたはロック解除を行う。
【0021】
なお、給紙カセット制御部404は、用紙切れを検知するセンサから通知される情報に従って、ジョブ制御部403からの指示で、用紙切れが発生した給紙カセットからのシートの給紙を停止する。そして、給紙カセット制御部404は、当該給紙カセットに設定された用紙情報と同じ属性のシートが収納されている給紙カセットが特定する。そして、給紙カセット制御部404は、印刷に用いる給紙カセットを、特定した給紙カセットに切り替える。
【0022】
RIP405は、ラスターイメージプロセッサの略であり、受信した印刷ジョブのページ記述言語(PDL)情報を処理し、ページ画像を生成する。
【0023】
エンジン制御部406は、ジョブ制御部403からの指示に基づき、RIP405の生成したページ画像をエンジンI/F305を介してプリンタエンジン308に送信する。プリンタエンジン308は、受信したページ画像を、例えば電子写真方式に基づき給紙カセットから給紙されるシート上に画像形成を行う。
【0024】
<給紙情報画面>
図5は、図3に示したUIパネル303に表示されるユーザインタフェース画面(UI画面)の一例を示す図である。本例は、給紙カセット310−1〜310−5の給紙情報画面例である。
【0025】
UIパネル303上には、各給紙カセット310−1〜310−5に設定されている用紙サイズ、用紙タイプ(種類)が表示される。用紙サイズと用紙タイプをまとめて用紙属性と呼ぶ。ユーザは、カセット番号に対応するボタンBT1〜BT5を押下すると、給紙カセットに設定される用紙サイズおよび用紙タイプを変更することができる。また、この画面には、残量を表すインジケータD1〜D5も表示される。
【0026】
<第一の給紙制御>
図6は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
【0027】
まず、S601で、ジョブ制御部403はイベント待ち状態となり、ジョブ受信部401、UI制御部402、給紙カセット制御部404などのモジュールから通知されるイベントを待つ。
ここで、S602において、給紙カセット制御部404から給紙カセット310―1〜310―5のいずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたことに基づくイベントが通知される。
【0028】
次に、S603において、ジョブ制御部403は、給紙カセット310―1〜310―5のいずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたかどうかを判断する。ここで、いずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、再度イベント待ちS601に戻る。
【0029】
一方、S603で、いずれかの給紙カセットに設けられたボタン202が押下されたとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、ボタン202が押下された給紙カセット番号を問い合わせる。そして、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404によって応答される給紙カセット番号から、ボタン202が押下された給紙カセットを特定する。
そして、S605において、ジョブ制御部403は、ボタン202が押下された給紙カセットのロック状態を給紙カセット制御部404に対して問合せて、応答されるロック状態を取得する。
次に、S606において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から取得したボタンが押下された給紙カセットのロック状態にあるかどうかを判断する。つまり、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットが、シートの補充や確認を許可していない状態であるかを判断する。
【0030】
ここで、ジョブ制御部403が、ボタンが押下された給紙カセットがロック状態ではないと判断した場合には、S613において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットの開放を指示する。これにより、給紙カセット制御部404は、当該ボタンを受け付けた給紙カセットのロック状態を開放し、アンロック状態として、給紙カセットをオープンする。なお、給紙カセットをオープンする方法は、給紙カセットが引き出し式の場合、不図示の押し出し機構を使って給紙カセットを押し出す形でオープンすればよい。一方、給紙カセットが扉式の場合、扉を開ける形でオープンすればよい。したがって、ユーザはこの状態において、エンジン制御部406が印刷処理中であるかに拘わらず、当該給紙カセットのシート有無やシートの補充を容易に行うことができる。ここで、印刷処理中とは、他の給紙カセットからシートを給紙して印刷処理を行う処理が含まれる。
【0031】
一方、S606において、ジョブ制御部403が、ボタン202が押下された給紙カセットがロック状態であると判断した場合は、S607へ進む。そして、ジョブ制御部403が給紙カセット制御部404に対し、すべての給紙カセットのもつ、用紙サイズ、用紙タイプおよび残量の情報に対する問合せを行い、各給紙カセットから応答される情報を取得する。次に、S608において、ジョブ制御部403は、取得した全給紙カセットの情報に基づいて次の検索を行う。すなわち、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットに設定されている用紙サイズおよび用紙タイプと一致する代替給紙カセットが、ボタンが押下された給紙カセット以外に存在するかどうか検索を行う。
そして、S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
【0032】
ここで、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットが存在しないと判断した場合、S614において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるための指示を行う。その指示を受けて、該給紙カセットのロックランプは点滅する。これにより、ユーザは、ロックされている該給紙カセットには代替給紙カセットが存在しないことを確認することができる。
【0033】
一方、S609において、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットが存在すると判断した場合、S610に処理を進める。S610において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対して該代替給紙カセットのロック状態を問合せて、その応答情報を取得する。
【0034】
次に、S611において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から応答される代替給紙カセットの状態がロック状態であるかどうかを判断する。ここで、代替給紙カセットの状態がロック状態であるとジョブ制御部403が判断した場合、S614において、給紙カセット制御部404に対し、ボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるよう、指示を行う。指示を受けた該給紙カセットのロックランプは点滅し、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ロックされている給紙カセットの代替給紙カセットに使用中でないものが存在しないことを視覚的に確認することができる。
【0035】
一方、S611において、ジョブ制御部403が、代替給紙カセットがロックされていないと判断した場合、S612に処理を進める。S612において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、該代替給紙カセットの開放を指示し、該給紙カセットをオープンして、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ボタンを押下した給紙カセットの代替給紙カセットとして、開放された給紙カセットに、ジョブの実行に必要なシートを補充することができる。
【0036】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、使用中でロックされている給紙カセットのボタンを押下するという簡単な操作を行えば、その場で代替給紙カセットの確認を確実に行える。
したがって、ユーザが押下したボタンにより特定された適切な代替給紙カセットをオープンして、適切なシートを当該代替給紙カセットに補充させることができる。それによって、印刷に使用中の給紙カセットに収納されたシートが無くなっても、印刷に使用中の給紙カセットをシートが補充された給紙カセットに切り替えることができ、極力印刷を止めずに印刷を続けることができる。
【0037】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する処理について説明した。一方、給紙カセットのグループ化設定を行った給紙カセットを、代替給紙カセットとして選択してもよい。本実施の形態では、給紙カセットのグループ化においての代替給紙カセットを選択する処理について説明する。
<給紙カセットのグループ化>
【0038】
本実施形態において、給紙カセットのグループ化とは、仮想的に複数の給紙カセットをひとまとまりとして扱うことである。通常、給紙カセットが指定された印刷ジョブの場合、指定された給紙カセットの用紙がなくなると、印刷装置101は印刷を止め、UIパネル102に指定された給紙カセットに用紙を補充するようユーザに促すための表示を行う。
一方、給紙カセットのグループ化を行うと、指定された給紙カセットの用紙がなくなった場合、同じグループに属する給紙カセットに印刷可能な用紙があった場合に印刷を継続するオートカセットチェンジ(ACC)が実行される。
【0039】
図7は、図3に示したUIパネル303に表示されるユーザインタフェース画面(UI画面)の一例を示す図である。本例は、UIパネルに表示される給紙カセットのグループ化の設定画面例である。なお、図5と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図7において、グループ化設定ボタン702は、各給紙カセットが属しているグループを示している。本例では、給紙カセット1番と給紙カセット5番がグループ1、給紙カセット4番がグループ2、給紙カセット3番がグループ3、給紙カセット2番がグループ4に属している例である。
【0040】
図8は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS606およびS609からS614までの処理は、第1実施形態に示した図6のステップと同じ制御手順である。以下、本実施形態の特徴的ステップS801、S802について説明する。
【0041】
S606において、ジョブ制御部403が、ボタン202が押下された給紙カセットがロックされていると判断した場合、S801において、ジョブ制御部403が、あらかじめ設定されている、給紙カセットのグループ設定情報をHDD304より取得する。次に、S802において、ジョブ制御部403は、HDD304より取得した給紙カセットのグループ設定情報より、ボタンが押下された給紙カセットと同一グループに属する代替給紙カセットが、ボタンが押下された給紙カセット以外に存在するかどうか検索を行う。そして、S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。以降、S610からS614まで、すべて第一実施形態と同じ制御手順である。
【0042】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、ロックされている給紙カセットのボタンを押すことにより、適切なグループ設定された代替給紙カセットをオープンすることができる。それによって、ユーザは、同一グループ内で特定された代替すべき給紙カセットに対して適切にシートを補充することができる。それによって、印刷に使用中の給紙カセットに収納されたシートが無くなっても、印刷に使用中の給紙カセットをシートが補充された給紙カセットに切り替えることができ、極力印刷を止めずに印刷を続けることができる
【0043】
〔第3実施形態〕
第1、第2実施形態においては、ボタンが押下された給紙カセットの代替給紙カセットを一つ特定して選択する処理について説明した。しかしながら、特に多数の給紙カセットを備える印刷装置の場合、代替可能な給紙カセットが一つとは限らない。そこで、本実施形態では、代替可能な給紙カセットが複数存在する場合の制御方法について説明する。
図9は、本実施形態を示す印刷装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS609までの処理は、第1実施形態に示した図6のステップと同じ制御手順である。以下、本実施形態の特徴的ステップS900〜905について説明する。
S609において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
S609において、ジョブ制御部403が代替給紙カセットを発見できた場合、S900において、ジョブ制御部403は、前記代替給紙カセットが複数存在するかどうか判定する。ここで、代替給紙カセットが複数存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、第1実施形態と同様に、S610からS614の処理を行い、本処理を終了する。
【0044】
一方、代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、S901に処理を進める。S901において、ジョブ制御部403は、複数の代替可能な給紙カセットそれぞれのロック状態を、給紙カセット制御部404に問い合わせ、ロックされていない代替給紙カセットを特定する。
次に、S902において、ジョブ制御部403は、特定されたロックされていない代替給紙カセットが複数存在するかどうか判断する。ここで、ロックされていない代替給紙カセットが複数存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、第1実施形態と同様のS610からS614の処理を行い、本処理を終了する。
【0045】
一方、ロックされていない代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S903において、ジョブ制御部403は複数存在するロックされていない代替給紙カセットのロックランプを点滅させる。これにより、その場において、印刷装置のユーザは、ボタン押下した給紙カセット以外で、どの給紙カセットが給紙可能かを、UIパネルの位置まで移動することなく、給紙カセットの表示状態から容易に確認できる。
【0046】
次に、S904において、ジョブ制御部403は、S601と同様にイベント待ちを行い、ユーザが、ロックランプが点滅した給紙カセットのボタンが押下されるのを待つ。そして、S905において、ジョブ制御部403が特定の給紙カセットのボタンがユーザにより押下されたと判断した場合、S613に移行し、該ボタン202が押下された給紙カセットをオープンし、給紙カセットの引き出しを可能として、本処理を終了する。
【0047】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルを操作せずとも、給紙カセットの位置で、適切な代替給紙カセットのロックランプが点滅していることを確認することによって、シートを補給すべき適切な給紙カセットを選択することが可能となる。
【0048】
〔第4実施形態〕
上記第3実施形態においては、第1実施形態同様、給紙カセットのボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択し、複数のロックランプを点滅させる制御について説明した。これは、第2実施形態におけるグループ設定がなされた給紙カセットが、複数存在する場合においても、同様に複数のロックランプを点滅させる手段が適用可能である。
【0049】
〔第5実施形態〕
上記第3実施形態においては、給紙カセットのボタンが押下された場合、当該ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択し、複数のロックランプを点滅させる制御について説明した。以下、第1実施形態と同様、ロックランプを点滅させずに自動的に適切な代替給紙カセットをオープンして給紙カセットの扉の開放を制御する実施形態について説明する。
【0050】
図10は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601〜S902まで、すべて第3実施形態と同じ制御を実行する。
【0051】
そして、S902において、特定されたロックされていない代替給紙カセットが複数存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S1000に移行する。
そして、S1000で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404より特定した複数の代替給紙カセットに収納されているシートの残量情報を取得する。そして、S1001で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404から取得した代替給紙カセットの残量を参照し、最も残量の少ない代替給紙カセットを特定する。そして、S1002で、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に指示し、S1001で特定した代替給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
【0052】
本実施形態によれば、ユーザは、UIパネルの位置まで移動することなく、代替給紙カセットを特定することができる。このため、ユーザはわざわざUIパネルに移動してUIパネルを確認する必要がなくなる。したがって、ユーザは、使用中でロックされている給紙カセットのボタンを押下するという簡単な操作で、適切な代替給紙カセットをオープンして、必要なシートの給紙を行うことができ、シート補充作業を効率化できる。
【0053】
〔第6実施形態〕
上記第5実施形態では、第1実施形態同様、ボタンが押下された給紙カセットと同一の用紙サイズ・用紙タイプの給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する。そして、複数の給紙カセットから残量に基づいて最も少ない給紙カセットをオープンする場合について説明した。
これは、第2実施形態におけるグループ設定がなされた給紙カセットが、複数存在する場合においても、同様に複数の給紙カセットから残量に基づいて最も少ない給紙カセットをオープンさせる制御を実行させることも可能である。
【0054】
〔第7実施形態〕
第1乃至第6実施形態では、無条件で用紙サイズ・用紙タイプの一致する給紙カセット、あるいはグループ設定された給紙カセットを代替給紙カセットとして選択する制御について説明した。しかしながら、実際の印刷装置101の運用においては、給紙カセットの給紙ローラの状態や、給紙パスの清掃状況などの物理的要因により、特定の給紙カセットのみで、用紙詰まり(ジャム)の発生頻度が高くなることがある。そこで、以下、第1実施形態に対して、ジャムの頻度の高い給紙カセットを、代替給紙カセットとして選択しないように制御を加える実施形態について説明する。
【0055】
図11は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS608まで、すべて第3実施形態と同じ制御を実行する。
そして、S1101において、ジョブ制御部403は、HDD304あるいはメモリ306に格納されている、各給紙カセットのジャム履歴を参照する。
【0056】
次に、S1102において、ジョブ制御部403は、S608において検索を行った、代替可能給紙カセットそれぞれに対し、ジャム履歴を参照する。さらに、ジョブ制御部403は、HDD304あるいはメモリ306に格納されている、あらかじめ設定された閾値よりも、代替可能給紙カセットのジャム数が上回っているものを選択候補となる代替給紙カセットより外す。
そして、S609以降は、ジョブ制御部403は第1実施形態と同様の制御を行う。
本実施形態によれば、代替可能給紙カセットからジャム率の高い給紙カセットを外すことが可能となり、ジャムの発生頻度が高い給紙カセットが、代替給紙カセットとして選択されることを防ぐことができる。
【0057】
〔第8実施形態〕
第7実施形態では、第1実施形態に基づいて、代替可能給紙カセットからジャム率の高い給紙カセットを外す制御について説明した。しかしながら、本実施形態を第2乃至第6実施形態に適用することも可能である。
【0058】
〔第9実施形態〕
上記第1乃至第8実施形態では、ユーザがロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、当該給紙カセットに対する代替給紙カセットをオープンする制御について説明した。しかしながら、ロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、シートを給紙する給紙先を代替給紙カセットに移行させ、ボタンが押下された給紙カセットのロックを解錠して、扉を開放する制御を行えるように構成してもよい。以下、この実施形態について説明する。
【0059】
図12は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始した後、S601からS611まで、すべて第1実施形態と同様に制御を行う。
そして、S611において、代替給紙カセットがロックされていないとジョブ制御部403が判断した場合、S1201において、ジョブ制御部403は代替給紙カセットをロックする。そして、S1202において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、現在給紙している、ボタンが押下された給紙カセットから、代替給紙カセットへと給紙元を変更するように命令する。
そして、S1203において、ジョブ制御部403は、ボタンが押下された給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
本実施形態によれば、給紙を行いたい給紙カセットが使用中であっても、代替給紙カセットに給紙を移行し、給紙を行いたい給紙カセットに用紙を補給することが可能となる。
【0060】
〔第10実施形態〕
上記第9実施形態では、第1実施形態に基づいて、ロックされているカセットの開放ボタンを押下すると、給紙を代替給紙カセットに移行し、ボタン押下された給紙カセットを開放する制御について説明した。しかしながら、本実施形態は上述した第2乃至第9の実施形態についても適用可能である。
【0061】
〔第11実施形態〕
第1乃至第10実施形態においては、ユーザがロックされている給紙カセットのボタンを押下すると、その代替給紙カセットをオープンする制御について説明した。あるいは給紙元を変更して、ボタンが押下された給紙カセットのロックを解錠して当該給紙カセットの扉を開放する制御について説明した。以下、ユーザが明示的に指示を行わなくても、デッキ残量に基づいて自動的に代替カセットをオープンする制御を行う実施形態について説明する。
【0062】
図13は、本実施形態を示す印刷装置101の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、いずれかの給紙カセットに備えられたボタンが操作された場合に実行される制御に対応する。なお、各ステップは、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをメモリ306に読み出して実行することで実現される。
ジョブ制御部403が制御を開始し、S1301で、上述したようにジョブ制御部403はイベント待ち状態となり、ジョブ受信部401、UI制御部402、給紙カセット制御部404などのモジュールから通知されるイベントを待機する。ここで、S1302において、給紙カセット制御部404から給紙カセット内のシートの残量が、あらかじめHDD304あるいはメモリ306に格納されている閾値を下回ったことを示すイベントが通知される。
次に、S1303において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404より、残量が前記閾値を下回った給紙カセット情報を取得し、当該給紙カセットを特定する。
【0063】
そして、S1304において、ジョブ制御部403が給紙カセット制御部404に対し、すべての給紙カセットに収納された、用紙サイズ、用紙タイプおよび残量の情報を問合せ、取得する。次に、S1305において、ジョブ制御部403は、取得した情報に基づき、閾値を下回った給紙カセットに設定されている用紙サイズおよび用紙タイプと一致する代替給紙カセットが、ボタンが押下された閾値を下回った給紙カセット以外に存在するか検索する。そして、S1306において、ジョブ制御部403は、代替給紙カセットが存在するかどうかを判断する。
【0064】
ここで、代替給紙カセットが存在しないとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、ステップS1310に処理を進める。ステップS1310において、ジョブ制御部403は、給紙カセット制御部404に対し、閾値を下回った給紙カセットのロックランプを点滅させるよう、給紙カセット制御部404に指示を行い、該給紙カセットのロックランプが点滅させ、本処理を終了する。これにより、ユーザは、ロックされている該給紙カセットの代替給紙カセットが存在しないことをその場で確認できる。
【0065】
一方、S1306において、代替給紙カセットが存在するとジョブ制御部403が判断した場合、S1307において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対して該代替給紙カセットのロック状態を問合せる。
【0066】
そして、S1308において、ジョブ制御部403は代替給紙カセットがロックされているかどうかを判断する。ここで、代替給紙カセットがロックされているとジョブ制御部403が判断した場合、ジョブ制御部403は、S1310に処理を進める。S1310において、ジョブ制御部403は給紙カセット制御部404に対しボタンが押下された給紙カセットのロックランプを点滅させるよう指示を行い、該給紙カセットのロックランプを点滅させ、本処理を終了する。これにより、印刷装置のユーザは、ロックされている該給紙カセットの使用中でない代替給紙カセットが存在しないことを確認できる。
【0067】
一方、S1308において、代替給紙カセットがロックされていないとジョブ制御部403が判断した場合、S1309において、給紙カセット制御部404に対し、該代替給紙カセットをオープンし、本処理を終了する。
これにより、ユーザは、閾値を下回った給紙カセットの代替給紙カセットとして、自動的に開放された給紙カセットに対し用紙を補充すればよい。
本実施形態によれば、ユーザが明示的に指示をしなくても、カセット残量に基づいて自動的に代替カセットを開放することで、ユーザが用紙を補給することが可能となる。
【0068】
〔第12実施形態〕
上記第11実施形態では、第1実施形態に基づいて、ユーザが明示的に指示をしなくても、デッキ残量に基づいて自動的に代替給紙カセットを開放することで給紙カセットを開放する制御について説明した。しかしながら、本実施形態は第2乃至第10実施形態においても適用可能である。
〔その他の実施形態〕
上述した実施形態で、シートを補充すべき給紙カセットを押し出す形でオープンする例または給紙カセットの扉を開ける例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限られず、物理的に給紙カセットをオープンする代わりに、通常、オープンできないようになっている給紙カセットをユーザがオープン可能な状態にする制御を行ってもよい。
【0069】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0070】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から外すものではない。
【符号の説明】
【0071】
301 CPU
306 メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、
シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
シート収納部の用紙切れ状態を検知する検知手段と、
前記検知手段が用紙切れ状態を検知したシート収納部を、前記用紙属性に基づいて同じ用紙属性を持つ他のシート収納部に切り替える切り替え手段を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記複数のシート収納部のうち、選択されたシート収納部に同じ用紙属性が設定されるグループ情報を登録する登録手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と登録された前記グループ情報に基づいて、同じ用紙属性を持つ前記別のシート収納部を同一グループに属するシート収納部から特定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
各シート収納部のシートの残量を検出する残量検出手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と検出される前記シートの残量に基づいて、前記別のシート収納部として、シートの残量が少ないシート収納部を特定することを特徴とする請求項1又は3記載の印刷装置。
【請求項5】
各シート収納部の紙詰まり履歴を保持する保持手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と、前記紙詰まり履歴から算出される紙詰まりの頻度を示す情報に基づいて、別のシート収納部として、紙詰まりの頻度が少ないシート収納部を特定することを特徴とする請求項1又は3記載の印刷装置。
【請求項6】
前記特定手段は、前記紙詰まり頻度が所定の閾値を超えるシート収納部を選択候補としないことを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
【請求項7】
複数のシート収納部を備える印刷装置の制御方法であって、
シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付工程と、
前記受付工程が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数のシート収納部を備える印刷装置であって、
シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
シート収納部の用紙切れ状態を検知する検知手段と、
前記検知手段が用紙切れ状態を検知したシート収納部を、前記用紙属性に基づいて同じ用紙属性を持つ他のシート収納部に切り替える切り替え手段を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記複数のシート収納部のうち、選択されたシート収納部に同じ用紙属性が設定されるグループ情報を登録する登録手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と登録された前記グループ情報に基づいて、同じ用紙属性を持つ前記別のシート収納部を同一グループに属するシート収納部から特定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
各シート収納部のシートの残量を検出する残量検出手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と検出される前記シートの残量に基づいて、前記別のシート収納部として、シートの残量が少ないシート収納部を特定することを特徴とする請求項1又は3記載の印刷装置。
【請求項5】
各シート収納部の紙詰まり履歴を保持する保持手段を備え、
前記特定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙情報と、前記紙詰まり履歴から算出される紙詰まりの頻度を示す情報に基づいて、別のシート収納部として、紙詰まりの頻度が少ないシート収納部を特定することを特徴とする請求項1又は3記載の印刷装置。
【請求項6】
前記特定手段は、前記紙詰まり頻度が所定の閾値を超えるシート収納部を選択候補としないことを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
【請求項7】
複数のシート収納部を備える印刷装置の制御方法であって、
シート収納部に設けられるスイッチを介して当該シート収納部を開放するための指示を受け付ける受付工程と、
前記受付工程が受け付けた指示に従い、当該指示が行われたシート収納部に設定された用紙属性に基づいて、当該用紙属性と同じ用紙属性を持つ別のシート収納部を特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された前記別のシート収納部を開放するよう制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−112521(P2013−112521A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263387(P2011−263387)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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