説明

印刷装置

【課題】コンパクト化を可能にするとともに、用紙をスムーズに搬送して収納できるようにする。
【解決手段】収納部は、メイン搬送路3から送り出される先行用紙P1、及び後続用紙P2を湾曲させて搬送する湾曲状の搬送経路28によって構成され、湾曲状の搬送経路28は、メイン搬送路3の搬出側に接続される第1の円弧状搬送経路26と、この第1の円弧状搬送経路26の搬出側に接続される第2の円弧状搬送経路27とによって構成され、第1の円弧状搬送経路26、及び第2の円弧状搬送経路27は、第1の印字部5aにおける用紙搬送面65に沿って延びる線分66を中心として上下に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、現金自動出入機に搭載される印刷装置に係わり、特に、印字された用紙を複数枚重ね合わせた状態で一時的に収納する収納部の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の印刷装置では搬送路に沿って用紙を搬送し、この用紙に印刷部で取引情報を印刷したのち、この印字された用紙を排出部に排出して顧客に受け取らせるようになっている。
【0003】
また、用紙は複数枚連続的に印刷されることがあるが、この場合には、顧客が用紙を受け取り易くするため、印字された複数枚の用紙を一旦、収納部内に重ね合わせた状態で収納したのち、この収納部から一括して取り出して排出部に排出するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−156406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来においては、印字された用紙をその自重によって落下させて収納部内に垂直に収納していたため、収納部としては垂直方向のスペースが少なくとも用紙の長さ以上必要となり、装置の高さ寸法が大きくなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、コンパクト化を可能とし、しかも、用紙をジャムらせることなく、良好に収納できるようにした印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、メイン搬送路に沿って搬送される先行用紙とこの先行用紙に続く後続用紙を印刷手段によって連続的に印刷したのち、前記メイン搬送路から送り出される先行用紙と後続用紙とを一時的に収納部に重ね合わせた状態で収納し、この収納した前記用紙を前記収納部から送り出して排出する印刷装置において、前記収納部は、前記メイン搬送路から送り出される前記先行用紙、及び前記後続用紙を湾曲させて搬送する湾曲状の搬送経路によって構成され、前記湾曲状の搬送経路は、前記メイン搬送路の搬出側に接続される第1の円弧状搬送経路と、この第1の円弧状搬送経路の搬出側に接続される第2の円弧状搬送経路とによって構成され、前記第1の円弧状搬送経路、及び前記第2の円弧状搬送経路は、前記印刷手段における用紙搬送面に沿って延びる線分を中心として上下に配置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、コンパクト化を可能とし、しかも、用紙をジャムらせることなく、良好に収納できる印刷装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である現金自動出入機内に搭載される印刷装置を示す構成図である。
【0009】
図1中1は、ロールペーパ装填部2に装填されるロールペーパで、このロールペーパ1の先端部はロールペーパ装填部2から引き出されてメイン搬送路3に沿って搬送されるようになっている。なお、用紙としてはロール紙に限られることなく、ファンフォールド紙でもよい。メイン搬送路3の搬出端側には用紙を湾曲させて搬送しストックする収納部としての湾曲状の搬送経路28が接続されている。湾曲状の搬送経路28は、メイン搬送路3の搬出端側に接続される第1の円弧状搬送経路26と、この第1の円弧状搬送経路26の搬出端側に接続される第2の円弧状搬送経路27とによって構成されている。
【0010】
上記したメイン搬送路3中には搬送方向に沿って順次、第1及び第2の印字部5a,5b、カッタ部6、第1の搬送ローラ部7、第2のローラ搬送部8が配設されている。
【0011】
上記第1及び第2の印字部5a,5bはメイン搬送路3を介して対向配置されるプラテン11a,11bとサーマルヘッド13a,13bを備えている。サーマルヘッド13a,13bはヘッドスプリング(図示しない)によってプラテン11a,11b側に弾性的に付勢されている。プラテン11a,11bはプラテン駆動モータ14によって回転駆動される。カッタ部6は、カッタ17とこのカッタ17を駆動するカッタ駆動モータ(図示しない)を備えている。
【0012】
上記第1の搬送ローラ部7はロールペーパ1を挟持搬送するもので、メイン搬送路3を介して対向配置される第1の駆動ローラ20と第1のピンチローラ21を備えている。ピンチローラ21は、ローラスプリングによって第1の駆動ローラ20側に向かって弾性的に付勢されている。
【0013】
上記第2の搬送ローラ部8はロールペーパ1を挟持搬送するもので、メイン搬送路3を介して対向配置される第2の駆動ローラ23と第2のピンチローラ24を備えている。第2のピンチローラ24は、ローラスプリングによって第2の駆動ローラ23側に向かって弾性的に付勢されている。第1及び第2の駆動ローラ20,23は、第1の駆動モータ51によって回転駆動される。
【0014】
第2の駆動ローラ23の下流側には自重または弱いバネで付勢されたフラッパ25が設けられている。フラッパ25は一端部側が支軸25aによって回動自在に支持され、この支軸25aを中心に上下方向に回動して搬送路を開閉するようになっている。
【0015】
フラッパ25の下流側には上記した第1の円弧状搬送経路26が設けられ、この第1の円弧状搬送経路26には第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30が配設されている。第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30は第2の駆動モータ52によって正逆方向に回転駆動される。
【0016】
これら第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30には第3及び第4のピンチローラ33,34が対向配置されている。第3及び第4のピンチローラ33,34は引張バネによって引き上げられて第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30から離間されている。
【0017】
第3及び第4のピンチローラ33,34の近傍にはカム54が設けられ、さらに第3及び第4のピンチローラ33,34とカム54の間に、板ばね67が設けられ、第3及び第4のピンチローラ33,34は、カム54の回動によって板バネ67が押されるとともに引張バネの付勢力に抗して押し下げられて第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30に接触される。カム54はカム駆動モータ55によって回動され、このカム54の回動量に基づいて第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30に対し、板バネ67のたわみ量により第3及び第4のピンチローラ33,34が、弱く、或いは強く押し付けられて用紙を挟持搬送するようになっている。
【0018】
上記したフラッパ25、及び後述するフラッパ36の近傍には、それぞれ搬送される用紙の先端部を検知する第1及び第2の検知センサ22,35が配設され、第1及び第2の検知センサ22または35の検知に基づいてカム54が回動されるようになっている。
【0019】
また、第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30の外周一端部側には、図3に示すように、その周方向に沿ってそれぞれ山歯状の連続する凹凸部29a、30aが形成されている。この凹凸部29a、30aの形成により、第3及び第4のピンチローラ33,34が第3の駆動ローラ29及び第4の駆動ローラ30に対して弱い力で接触した場合であっても、用紙に対し安定した搬送力を付与できるようになっている。
【0020】
第4の駆動ローラ30の下流側にはフラッパ36が設けられ、このフラッパ36はその下端部側が支軸36aを介して回動自在に設けられている。フラッパ36はフラッパ駆動モータ37によって左右方向に回動され、これにより、搬送経路を第2の円弧状搬送経路27側、或いは回収用搬送路46側に切り替えるようになっている。
【0021】
フラッパ36の下流側には上記した第2の円弧状搬送経路27が設けられ、この第2の円弧状搬送経路27には搬送されてくる用紙の先端部を当接させて停止させるストッパ39が設けられている。ストッパ39はストッパアーム40の下端部に支持され、ストッパアーム40はストッパ駆動モータ41によって用紙の長さに応じて正逆方向に回動される。ストッパ39はストッパアーム40の回動により、第2の円弧状搬送経路27に沿って移動し、即ち、用紙の長さが長い場合には、図1に示すように第2の円弧状搬送経路27の下流側に移動し、用紙の長さが短い場合には、図2に示すように第2の円弧状搬送経路27の上流側に移動して用紙を停止させるようになっている。
【0022】
なお、ストッパアーム40の回転中心40aは、第2の円弧状搬送経路27の半径中心よりも、第2の円弧状搬送経路27に近くなるように位置されている。これにより、第2の円弧状搬送経路27の半径を大きくすることを可能とし、用紙の湾曲を極力少なくして用紙の搬送ジャムを防ぐようにしている。また、この場合、ストッパアーム40と第2の円弧状搬送経路27の半径中心が異なるため、ストッパ39、ストッパアーム40は,スライドしてストッパ39の半径を可変する構造とする。
【0023】
一方、上記したメイン搬送路3に設けられる第2の駆動ローラ23の斜め上部側には第5のピンチローラ43が設けられている。第5のピンチローラ43は第3の駆動モータ53によって第2の駆動ローラ23に対し接離されるようになっている。第2の駆動ローラ23と第5のピンチローラ43の上方部には、用紙を排出する排出口(排出部)44が設けられ、この排出口44はシャッタ56によって開閉されるようになっている。シャッタ56は第3の駆動モ−タ53によって動作されるようになっている。シャッタ56の下方部には、排出される用紙を検知するための排出検知センサ58が設けられている。
【0024】
また、上記した第2のフラッパ36によって切り替えられる回収用搬送路46には回収用駆動ローラ48と、この回収用駆動ローラ48にバネで付勢されて圧接されるピンチローラ49が配設されている。回収用駆動ローラ48とピンチローラ49の下方には、回収部50が設けられている。回収用駆動ローラ48は上記した第2の駆動モータ52によって回転駆動される。
【0025】
図4は上記した印刷装置の駆動制御系を示すブロック図である。
【0026】
上記した第1及び第2の検知センサ22,35、さらに、排出検知センサ58は、検知信号回路を介して制御手段としての制御部60に接続されている。制御部60には制御回路を介して上記したプラテン駆動モータ14、第1乃至第3の駆動モータ51,52,53、カム駆動モータ55、フラッパ駆動モータ37、ストッパ駆動モータ41が接続されている。
【0027】
制御部60は、第1及び第2の検知センサ22,35、さらに、排出検知センサ58の検知信号に基づいて上記したプラテン11a,11b、第1乃至第4の駆動ローラ20,23,29,30、回収用駆動ローラ48、シャッタ56、ピンチローラ43、カム54、フラッパ36、ストッパ39の駆動を制御するようになっている。
【0028】
つぎに、上記したように構成される印刷装置の動作を図5乃至図12に基づいて説明する。
【0029】
まず、プラテン11a,11b、サーマルヘッド13a,13bによりロールペーパ1の先端部側を挟持した状態からプラテン駆動モータ14を駆動させる。この駆動により、ロールペーパ1がプラテン11a,11bとサーマルヘッド13a,13bとにより挟持されて搬送され、サーマルヘッド13a,13bの発熱によりロールペーパ1の表裏面に取引情報が印字される。この印字されたロールペーパ1は、図5に示すように第1の駆動ローラ20と第1のピンチローラ21とによって挟持搬送されたのち、さらに第2の駆動ローラ23と第2のピンチローラ24とによって挟持搬送される。この搬送されるロールペーパ1は、その先端部でフラッパ25を押し上げて通過したのち、第3の駆動ローラ29と第3のピンチローラ33との間の隙間、及び第4の駆動ローラ30と第4のピンチローラ34との間の隙間を通過する。このとき、第3及び第4のピンチローラ33,34は第3及び第4の駆動ローラ29,30から離間されている。ロールペーパ1の先端部が第2の検知センサ35によって検知されると、カム駆動モータ55が作動してカム54が動作する。これにより、板バネ67がたわみ第3及び第4のピンチローラ33,34が第3及び第4の駆動ローラ29,30に対してロールペーパ1を介して弱いピッチ力で接触され、ロールペーパ1を挟持搬送する。ロールペーパ1が所定距離搬送されると、カッタ17が動作して切断されて用紙P1となって搬送される。このとき、ストッパ駆動モータ41が作動してストッパアーム40を介してストッパ39が用紙P1の長さに応じて第2の円弧状搬送経路27に沿って移動される。搬送される用紙P1は図6に示すようにその先端部をストッパ39に当接させて停止する。このとき、用紙P1の後端部はフラッパ25を通過した位置にある。
【0030】
この1枚目の用紙P1の停止後、上記したと同様にしてロールペーパ1をプラテン11a,11bとサーマルヘッド13a,13bとにより挟持して搬送し、サーマルヘッド13a,13bの発熱によりロールペーパ1の表裏面に取引情報を印字する。そして、このロールペーパ1を第1の駆動ローラ20と第1のピンチローラ21とによって挟持搬送するとともに、第2の駆動ローラ23と第2のピンチローラ24とによって挟持搬送する。この搬送により、図7に示すように、ロールペーパ1はその先端部でフラッパ25を押し上げて通過し、さらに第3及び第4の駆動ローラ29,30と先行用紙P1との間の隙間に沿って搬送される。このとき、第3及び第4のピンチローラ33,34は、引張バネの引張力により、第3及び第4の駆動ローラ29,30から離間されている。このロールペーパ1の先端部が第2の検知センサ22によって検知されるのに基づいてカム駆動モータ55が作動してカム54が動作され、板バネ67がたわみ第3及び第4のピンチローラ33,34が先行用紙P1及び後続のロールペーパ1を介して第3及び第4の駆動ローラ29,30に弱いピッチ力で接触し、ロールペーパ1の搬送が継続される。ロールペーパ1が所定距離搬送されると、カッタ17が動作して先行用紙P1と同じ長さで切断され、用紙P2となって搬送される。
【0031】
この用紙P2の搬送時には、ストッパ39は停止したままの状態となっており、図8に示すように、このストッパ39に用紙P2の先端部が当接して停止される。この停止により、先行用紙P1と後続用紙P2の後端が揃えられた状態になる。3枚目以降の用紙がある場合も同様に印字、搬送を繰り返し、所定枚数の用紙を印字、収納する。
【0032】
次に、上記したようにストックされた用紙P1,P2を排出する場合について説明する。
【0033】
この場合には、まず、図8に示す状態から第3の駆動モータ53が作動されてシャッタ56が開放される。ついで、カム駆動モータ55が作動してカム54が回動され、板バネ67のたわみ量が増加し第3及び第4のピンチローラ33,34が強いピンチ力になるように第3及び第4の駆動ローラ29、30に圧接される。この圧接後、第2の駆動ローラ23が正回転されて第3及び第4の駆動ローラ29,30が逆回転される。これにより、第1及び第2の円弧状搬送経路26,27内の用紙P1,P2は図9に示すように、排出口44に向かって搬送される。この搬送により用紙P1,P2の搬送方向先端が第5のピンチローラ43を過ぎて排出検知センサ58によって検知されると、第3の駆動モータ53が作動されて第5のピンチローラ43が第2の駆動ローラ23に圧接される。この圧接により用紙P1,P2は挟持搬送され、その搬送方向先端部が排出口44から所定長さ搬出された時点で停止される。排出口44に先端部側が排出された用紙P1,P2は、ユーザによって受け取られる。なお、この受け取り時には、ユーザが用紙P1,P2を容易に抜き取ることができるようにするため、第3及び第4のピンチローラ33,34が第3及び第4の駆動ローラ29、30から離間されて開放状態となり、第5のピンチローラ43のみがピンチ状態となる。
【0034】
排出口44から所定長さ搬出された用紙P1,P2は排出検知センサ58で検知される。そして、この検知状態が所定時間以上継続された場合には、ユーザが排出口44から用紙P1,P2を取り出さなかったものと判断して回収するようになっている。
【0035】
回収する場合には、第3及び第4のピンチローラ33,34が強いピンチ力になるように第3及び第4の駆動ローラ29、30に圧接して図10に示すように用紙P1,P2をさらに排出方向に所定距離搬送し、その搬送方向下端部がフラッパ36を通過するのに基づいて停止させる。こののち、フラッパ駆動モータ37の作動によりフラッパ36が支点36aを中心にして左方向に回動されて回収用搬送路46側に搬送経路を切り替える。この状態から第2の駆動ローラ23を逆回転させるとともに、第3及び第4の駆動ローラ29,30と回収用駆動ローラ47を正回転させる。これにより、図11に示すように、用紙P1,P2が下方に搬送されて回収用搬送路56に送り込まれ、さらに、図12に示すように回収部50へと送られて回収される。
【0036】
ところで、上記した湾曲状の搬送経路28を構成する第1の円弧状搬送経路26と第2の円弧状搬送経路27は、図1に示すように、第1の印字部5aにおける用紙搬送面65に沿って延びる線分66を中心として上下に配置されている。即ち、第1の円弧状搬送経路26は線分66の上部側、第2の円弧状搬送経路27は線分66の下部側に配設されている。
【0037】
このように第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27を線分66を中心として上、下に配置することにより、装置の内部空間を広く利用することが可能となり、第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27を緩やかに湾曲させて配置することができる。
【0038】
従って、用紙を緩やかに湾曲させて搬送でき、第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27内で用紙をジャムらせることなく良好に収納することが可能となる。
【0039】
なお、第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27を例えば、線分66の下部側にすべて配設した場合には、狭いスペースで第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27を湾曲させなければならず、その分、湾曲が急激になる。このため、用紙は急激に湾曲されることになり、第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27内でジャムが発生し、良好に収納できなくなる虞がある。
【0040】
上記したように、この実施の形態によれば、第1及び第2の円弧状搬送経路26,27により、湾曲状の搬送経路28を構成し、この湾曲状の搬送経路28に沿って用紙P1,P2を搬送して湾曲した状態で収納するため、用紙収納部の垂直方向の高さを削減することができ、コンパクト化が可能になる。
【0041】
また、第1の円弧状搬送経路26と第2の円弧状搬送経路27を第1の印字部5aにおける用紙搬送面65に沿って延びる線分66を中心として上下に配置するため、第1の円弧状搬送経路26及び第2の円弧状搬送経路27を緩やかに湾曲させて配置でき、用紙をジャムらせることなく良好に収納することが可能となる。
【0042】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態である印刷装置を概略的に示す構成図。
【図2】図1のストッパが第2の円弧状搬送系路の上流側に移動された状態を示す構成図。
【図3】図1の第3及び第4の駆動ローラ及び第3及び第4のピンチローラを示す斜視図。
【図4】図1の印刷装置の駆動制御系を示すブロック図。
【図5】図1で印字されたロールペーパがメイン搬送路から湾曲状の搬送経路に送り込まれてカットされる状態を示す図。
【図6】図5でカットされた用紙が搬送されて湾曲状の搬送経路内に収納された状態を示す図。
【図7】図6で収納された用紙に後続する用紙が湾曲状の搬送経路内に送り込まれる状態を示す図。
【図8】図7の後続用紙が湾曲状の搬送経路内に収納された状態を示す図。
【図9】図8で湾曲状の搬送経路内に収納された複数枚の用紙が排出口に排出される状態を示す図。
【図10】図9で排出口に排出されて放置された用紙を示す図。
【図11】図10の用紙が回収部に送り込まれる状態を示す図。
【図12】図11で送り込まれる用紙がさらに回収部へと送り込まれて回収される状態を示す図。
【符号の説明】
【0044】
3…メイン搬送路(搬送路)、P1…先行用紙、P2…後続用紙、5a、5b…印字部(印刷手段)、26…第1の円弧状搬送経路、27…第2の円弧状搬送経路、28…湾曲状の搬送経路(収納部)、29,30…駆動ローラ、33,34…ピンチローラ、39…ストッパ、65…用紙搬送面、66…線分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイン搬送路に沿って搬送される先行用紙とこの先行用紙に続く後続用紙を印刷手段によって連続的に印刷したのち、前記メイン搬送路から送り出される先行用紙と後続用紙とを一時的に収納部に重ね合わせた状態で収納し、この収納した前記用紙を前記収納部から送り出して排出する印刷装置において、
前記収納部は、前記メイン搬送路から送り出される前記先行用紙、及び前記後続用紙を湾曲させて搬送する湾曲状の搬送経路によって構成され、
前記湾曲状の搬送経路は、前記メイン搬送路の搬出側に接続される第1の円弧状搬送経路と、この第1の円弧状搬送経路の搬出側に接続される第2の円弧状搬送経路とによって構成され、
前記第1の円弧状搬送経路、及び前記第2の円弧状搬送経路は、前記印刷手段における用紙搬送面に沿って延びる線分を中心として上下に配置されたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記第1の円弧状搬送経路に配設され、前記用紙を挟持搬送する駆動ローラとピンチローラを備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第2の円弧状搬送経路に設けられ、前記用紙の長さに応じて用紙搬送方向に沿って移動し、搬送されてくる前記先行用紙と前記後続用紙の先端部を当接させて停止させるストッパを備えることを特徴とする請求項1または2記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−218161(P2010−218161A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63401(P2009−63401)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】