説明

印刷装置

【課題】ウェブの落下を防止しながら、印刷待機中における押付ローラによるウェブの変形を抑制し、印刷品質の低下を抑制する。
【解決手段】ウェブを搬送するためのウェブ搬送機構と、前記ウェブに画像を形成する印刷機構と、該印刷機構の後段に位置し、前記印刷機構で画像を形成したウェブを排出するウェブ排出機構と、前記ウェブを当該印刷装置内に引き込むウェブ引き込みローラ及び押付ローラからなるウェブ引き込み機構とを有する印刷装置において、印刷状態が待機中である場合に、前記押付ローラによる押付力を維持した状態で、前記ウェブ引き込みローラを間欠駆動させることにより、前記ウェブを間欠搬送することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば帯状に連続した媒体であるウェブ上に画像を形成する印刷装置において、印刷装置に搭載されたトラクタ機構のピン部材をウェブの送り穴に係合させ、トラクタ機構を駆動することによりウェブを搬送させる方法が知られている。しかしながら、上記送り穴を有するウェブを用いた場合には、印刷後に送り穴があるウェブの両端部を裁断する必要がある。そのため、従来では、送り穴を持たないウェブを用いて、トラクタ機構の代わりに搬送ローラ機構によりウェブを搬送する装置が実用化されている。
【0003】
また、このような印刷装置の分野では生産性を向上させるため、印刷速度の高速化やダウンタイムの低減化に対する要求が高まっている。そのため、例えば数千フィートごとにオペレータが介入して用紙を供給する必要があるBOX用紙印刷よりも、印刷装置の前段にウェブ供給装置を備えて、連続印刷を可能とする数万フィートの用紙をロール状に巻いたロール用紙等を使用する印刷システムが実用化されている。
【0004】
なお、従来では、ウェブ搬送方向上流側におけるウェブ走行位置と張力を制御する印写前制御手段と、ウェブ搬送方向下流側におけるウェブ走行位置と張力を制御する印写後ウェブ制御手段とを備えた印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ウェブを挟むドラムと押圧ローラの押圧力によりウェブの張力を変化させるウェブの張力可変手段と、ウェブの張力の強弱を目視するためのバッファ機構とを有する印刷装置のウェブ張力付与装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、張力のかかりやすいウェブから張力のかかりにくウェブまで、様々な種類のウェブに適正な張力を付与するため、張力発生ローラとは別に動作する張力調整ガイドを備えた印刷装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。また、用紙の幅を検知して、用紙と対向しない領域の張力付与手段を用紙接触手段から離間させる用紙搬送装置が知られている(例えば、特許文献4参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1〜4に示す従来の印刷装置では、ウェブ供給装置からウェブを引き込む引き込み機構において、ウェブ供給装置から印刷装置までの間のウェブを引っ張り、搬送するための十分な搬送力を備える必要があり、ウェブ搬送力を発生させる押付ローラ等の押付力を大きくする必要がある。
【0007】
そのため、印刷待機中にウェブが停止している場合には、停止時間が長くなるほど押付ローラによって押し付けられている部分のウェブの変形が大きくなり、ウェブ上には変形した後の窪みが生じる。また、このように生じたウェブの変形部分は、印刷待機が終了してウェブに画像を印刷する際、転写ドラムと接触しないため、転写ドラム表面上の画像がウェブに転写せず、ウェブ上の画像に転写抜け(白抜け)が生じる。
【0008】
ここで、図1は、押付ローラにより変形したウェブと転写ドラムとの接触状態を示した図である。図1に示すように、ウェブのD部分には印刷待機中に押付ローラによって押し付けられ変形した弧状の窪みが生じている。
【0009】
このように押付ローラによって変形したウェブ上の弧状の窪み部分は、印刷時において転写ドラムと接触しないため、転写ドラムの表面上の画像がウェブに転写されず、ウェブ上の画像には転写不良(転写抜け)が発生し、ウェブの印刷品質が低下してしまう。
【0010】
また、印刷待機中に押付ローラを離間させる方式では、ウェブバッファ機構においてバッファされているウェブの自重によりウェブが落下して床面に達し汚れてしまう場合がある。この点について、押付ローラの押付力をウェブに変形が生じないようにウェブの厚さや種類ごとに可変させる方式では、そのための駆動機構が必要となりコストの問題が生じる。
【0011】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ウェブの落下を防止しながら、印刷待機中における押付ローラによるウェブの変形を抑制し、印刷品質の低下を抑制する印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記目的を達成するために、ウェブを搬送するためのウェブ搬送機構と、前記ウェブに画像を形成する印刷機構と、該印刷機構の後段に位置し、前記印刷機構で画像を形成したウェブを排出するウェブ排出機構と、前記ウェブを当該印刷装置内に引き込むウェブ引き込みローラ及び押付ローラからなるウェブ引き込み機構とを有する印刷装置において、印刷状態が待機中である場合に、前記押付ローラによる押付力を維持した状態で、前記ウェブ引き込みローラを間欠駆動させることにより、前記ウェブを間欠搬送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ウェブの落下を防止しながら、印刷待機中における押付ローラによるウェブの変形を抑制し、印刷品質の低下を抑制することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】押付ローラにより変形したウェブと転写ドラムとの接触状態を示した図である。
【図2】本実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。
【図3】第1実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。
【図4】図3によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。
【図5】第2実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。
【図6】図5によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。
【図7】第3実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。
【図8】第4実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。
【図9】図8によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。
【図10】間欠駆動が終了する時間Sを説明するための図である。
【図11】印刷装置にコントローラ及び入力手段を備えた例を示す図である。
【図12】厚紙コート紙における放置時間と転写不良との実験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<印刷装置の概略図>
図2は、本実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。図2に示すように、本実施形態に係る印刷装置10は、印刷機構20と、ウェブ搬送機構30と、ウェブ排出機構40と、ウェブ引き込み機構50と、ウェブバッファ機構60と、張力発生機構70と、ガイドローラ80とを有するように構成される。なお、本実施形態で用いられるウェブ1は、一例として紙を用いることとするが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば、プラスティックフィルム等が用いられても良い。
【0017】
図2に示す印刷装置10において、印刷機構20は、印刷部21と、転写ドラム22とを有するように構成される。ウェブ1は、印刷部21に搬送され、転写ドラム22の表面上の画像が転写されることにより、ウェブ1上に画像が記録形成される。なお、図2の例では、転写ドラム22の径は、約262[mm]である。
【0018】
ウェブ搬送機構30は、ウェブ搬送手段31と、ウェブエッジガイド32とを有するように構成される。
【0019】
ウェブ搬送手段31は、例えば2つのローラの間にウェブ1を通し、ウェブ1を印刷機構20に搬送するためのものであり、2つのローラの間に所定の押圧力を与えるための弾性体(例えばバネ部材)を有している。
【0020】
ウェブエッジガイド32は、ウェブバッファ機構60の後段に配置され、ウェブ搬送機構30の入口付近におけるウェブ1の蛇行を補正するため、ウェブ1の走行位置を補正する。なお、ウェブエッジガイド32のガイド部材の構造は公知であり、例えば特開2001−335206号公報(特許文献1)等に開示されている。
【0021】
ウェブ排出機構40は、印刷機構20において印刷されたウェブ1を印刷装置10の外部に排出する。
【0022】
ウェブ引き込み機構50は、ウェブ引き込みローラ51と、押付ローラ52と、バネ53と、ウェブ引き込みモータ54と、タイミングベルト55とを有するように構成される。ウェブ引き込み機構50は、印刷装置10の前段に位置するウェブ供給装置からウェブ1を引き込む。
【0023】
ウェブ引き込みローラ51は、タイミングベルト55で連結されたウェブ引き込みモータ54の駆動によりローラの回転速度が可変に制御される。
【0024】
また、押付ローラ52は、ウェブバッファ機構60においてバッファされているウェブ1が自重により落下しないよう維持するための押付力(押圧力)を、厚さが異なる複数種類のウェブ1に対して固定とすることができる。
【0025】
なお、図2の例では、ウェブ引き込みローラ51のローラ径は、約48[mm]、幅は、約529[mm]であり、押付ローラ52のローラ径は、約38[mm]、幅は、約16[mm]である。また、押付ローラ52の押圧力(押付力)は、押付ローラ52の1個あたり約5kg、押付ローラ52の幅は、約16[mm]、押付ローラ52により押し付けられ発生する転写抜けの発生寸法は、約7[mm]であるため、5kg/(16mm×7mm)≒4.46kg/cmである。
【0026】
ウェブバッファ機構60は、ウェブ量検出手段としてのセンサ61を有し、ウェブ引き込みローラ51等により引き込まれたウェブ1をバッファして、印刷機構20にウェブ1を安定して供給する。なお、本実施形態におけるセンサ61としては、例えば光学式センサ等を用いることができる。また、本実施形態では、複数のセンサ(図2の例ではセンサ61a〜61dの4つのセンサ)が所定の位置に配置され、ウェブ引き込み機構50により引き込まれるウェブ1のたるみ量(バッファ量)等を検出する。なお、センサの数については、これに限定されず、例えば1つであっても良い。
【0027】
張力発生機構70は、張力発生ローラ71と、ピンチローラ72と、テンションガイド73と、テンションロールモータ74とを有するように構成される。張力発生機構70は、例えば、張力発生ローラ71等によりウェブ1の蛇行やシワの発生を抑制するための張力を発生させる。
【0028】
ガイドローラ80は、印刷装置10の前段に備えられたウェブ供給装置から印刷装置10の筐体下側を通って搬送されてきたウェブ1を、ウェブ引き込み機構50にガイドするためのガイドローラである。
【0029】
<印刷装置10におけるウェブ1の搬送動作について>
ここで、上述した印刷装置10におけるウェブ1の搬送動作について説明する。図2に示すように、印刷装置10の前段に配置されるウェブ供給装置から送られてきたウェブ1は、印刷装置10の筐体下側を通り、ガイドローラ80を経て、ウェブ引き込みローラ51等によりウェブバッファ機構60に引き込まれてバッファされる。
【0030】
ウェブ引き込みローラ51には、バネ53等の弾性体により押付力が付与された押付ローラ52が押し付けられ、これによりウェブ1を引き込む。そのため、ウェブ引き込みローラ51には、ウェブ1を搬送するためのウェブ搬送力が発生している。
【0031】
ウェブバッファ機構60は、ウェブ1のたるみ量を上述したセンサ61a〜61dにより検出する。また、ウェブ引き込みモータ54は、センサ61a〜61dのそれぞれの検出結果から得られるウェブ1のたるみ量に応じて駆動が制御される。これにより、タイミングベルト55で連結されたウェブ引き込みローラ51の回転速度は、ウェブ引き込みモータ54の駆動制御により調整され、ウェブ1のたるみ量を一定に維持するよう制御される。
【0032】
ここで、上述したセンサ61a〜61dの検出結果から得られるウェブ1のたるみ量に応じた駆動制御の例について説明する。例えば、センサ61cによりウェブ1が検出された場合には、ウェブ引き込みローラ51の速度を低下させる。また、センサ61cによりウェブが検出されなくなった場合には、ウェブ引き込みローラ51の速度を増加させて、ウェブ1のたるみ量が概一定となるように制御される。
【0033】
ウェブ1は、ウェブエッジガイド32によりウェブ搬送機構30の入口付近においてウェブ1の蛇行が補正され、更に、張力発生ローラ71を備えた張力発生機構70によりウェブ1の蛇行やシワの発生を抑制する適度な張力が付与される。
【0034】
本実施形態では、張力に応じて位置が変わるように構成されたテンションガイド73の位置がセンサ(不図示)により検出され、その検出結果にしたがってテンションロールモータ74を駆動させることで、偏芯した張力発生ローラ71の位相を調整する。
【0035】
本実施形態では、例えば、テンションガイド73により張力が規定値よりも大きいと検出された場合には、例えば板バネ等で支持されたピンチローラ72の押付量を減らす方向に張力発生ローラ71を回転し、テンションガイド73によりウェブ1の張力が規定値よりも小さいと検出された場合には、ピンチローラ72の押付量を増やす方向に張力発生ローラ72を回転するよう制御することにより、テンションガイド73が概一定の位置となるように張力が制御される。
【0036】
上述のように適切な張力が付与されたウェブ1は、ウェブ搬送機構30により印刷機構20の印刷部21に搬送され、画像が形成された後、ウェブ排出機構40により印刷装置10の外部に排出される。
【0037】
次に、本実施形態に係るウェブ引き込みローラ51を駆動する駆動方法の各実施例について図を用いて説明する。なお、以下に示す実施例の説明において各図面等に示される時間tは、他の実施例における時間tと同一の時間間隔を意味するものとする。
【0038】
<第1実施例>
まず、図3及び図4を用いて、第1実施例に係るウェブ引き込みローラ51の駆動方法について説明する。
【0039】
図3は、第1実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。また、図4は、図3の駆動方法によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。ここで、図3の横軸は時間[秒]、縦軸はウェブ引き込みローラ51の表面速度[mm/秒]を示している。
【0040】
また、図4の例では、ウェブ引き込みローラ51上のウェブ1と押付ローラ52との関係が示されている。具体的には、バネ53により押付力が付与された押付ローラ52がウェブ引き込みローラ51上のウェブ1を押圧しており、ウェブ1は、ウェブ引き込みモータ54が駆動制御され、タイミングベルト55で連結されたウェブ引き込みローラ51が駆動することにより搬送される。
【0041】
なお、図4の例では、ウェブ1の幅に対して複数の押付ローラ52(図4の例では、3つ)が配置されているが、本発明において押付ローラ52の数、及び配置については、これに限定されるものではない。
【0042】
本実施形態では、ウェブ引き込みローラ51の表面速度は、ウェブ1の搬送速度と概等しく、例えば通常印刷時にはウェブバッファ機構60におけるウェブ1のたるみ量を概一定に保つため、ほぼ印刷速度と同じ速度でウェブ1を搬送している。
【0043】
図3に示すように、ウェブ1の印刷が終了すると、印刷待機状態となり、ウェブ引き込みローラ51は停止し、ウェブ1の搬送も停止する(ウェブ停止)。第1実施例では、ウェブ1の印刷が終了して印刷待機状態となった後、ウェブ引き込みローラ51が停止してから、例えば時間tが経過すると、ウェブ引き込みローラ51は送り量Aだけウェブ1を搬送する。また、図3に示すように、ウェブ引き込みローラ51は、その後、時間tごとに送り量Aだけウェブ1を搬送するよう駆動制御される。
【0044】
これにより、例えば図4に示すように、印刷終了後(印刷待機状態となった後)にバネ53の押付力で押付ローラ52によって押し付けられるウェブ1の範囲は、範囲P1から、時間t秒が経過するごとに範囲P2、範囲P3・・・と移動していく。また、これに伴い、ウェブ1は、通常の印刷動作時のウェブ搬送方向に搬送されていく。
【0045】
なお、送り量Aは、上述したウェブ1を押付ローラ52によって押し付けている押付面(例えば図4の例では範囲P1〜P5等)が重複しない位置(例えば図4のP1とP2が重複しない位置)までウェブ引き込みローラ51を移動させる量とし、駆動制御を簡潔にするため、送り量Aは一定とすると良い。
【0046】
また、上述したウェブ1の範囲P1、P2、P3・・・のそれぞれの箇所が押付ローラ52により押し付けられている時間はほぼt秒となる。これにより、例えば従来において印刷待機状態となっている時間がt秒よりも大きい場合と比較してウェブ1の変形を抑制することが可能となる。なお、ウェブ1の変形量は、押付ローラ52によってウェブ1が押し付けられている時間、ウェブ1の固さ(変形しやすさ)、押付ローラ52の押付力等により影響されるが、通常、押し付け時間が長いほど、ウェブ1の変形量は大きくなる。
【0047】
また、ウェブ1の変形量と印刷部21における転写不良との関係は、印刷装置10の印刷方式や印刷能力に影響されるが、通常、変形量が大きいほど転写不良が発生しやすくなる。なお、ウェブ1の変形は、印刷装置10の印刷能力の範囲内であれば許容されるものである。
【0048】
上述したように、第1実施例では、印刷状態が待機中である場合に、押付ローラ52による押付力を維持した状態で、ウェブ引き込みローラ51を間欠駆動させることにより、ウェブ1を間欠搬送する。また、間欠駆動時間t時間を、ウェブ1の変形量が印刷能力の範囲(例えばウェブ1の窪み、凹み等の変形量が転写に支障がない許容範囲)内に抑えられる値に設定する。これにより、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。なお、間欠駆動時間t秒は、実験や評価等から決定されるものとする。
【0049】
<第2実施例>
次に、図5及び図6を用いて、第2実施例に係るウェブ引き込みローラ51の駆動方法について説明する。第2実施例は、印刷待機中の間欠駆動においてウェブ1を通常の印刷動作時のウェブ搬送方向とは逆方向にウェブを搬送する点で第1実施例と異なる。
【0050】
図5は、第2実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。また、図6は、図5の駆動方法によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。ここで、図5の横軸は時間[秒]、縦軸はウェブ引き込みローラ51の表面速度[mm/秒]を示している。
【0051】
また、図6の例では、上述した第1実施例と同様にウェブ引き込みローラ51上のウェブ1と押付ローラ52との関係が示されている。また、図6の例では、押付ローラ52が3つ配置されているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0052】
なお、第2実施例における図5の例では、通常の印刷動作時におけるウェブ引き込みローラ51の速度を「正」とすると、間欠駆動時のウェブ引き込みローラ51の速度は「負」で示されている。これは、図6に示すように、間欠駆動時におけるウェブ引き込みローラ51が、通常の印刷動作時におけるウェブ搬送方向と逆方向に回転することを示している。
【0053】
すなわち、第2実施例では、印刷終了後(印刷待機状態となった後)にバネ53の押付力で押付ローラ52によって押し付けられるウェブ1の範囲は、範囲P1から、時間t秒が経過するごとに範囲P2、範囲P3・・・と移動していき、ウェブ1は、通常の印刷動作時のウェブ搬送方向と逆方向に搬送されていく。
【0054】
上述したように、第2実施例では、印刷待機中の間欠駆動において、通常の印刷動作時のウェブ1の搬送方向と異なる方向にウェブ1を搬送する。このように間欠駆動することにより、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0055】
<第3実施例>
次に、図7を用いて、第3実施例に係るウェブ引き込みローラ51の駆動方法について説明する。第3実施例は、印刷待機中の間欠駆動において通常の印刷動作時のウェブ搬送方向とその逆方向とを組み合わせてウェブ1を搬送する点で第1実施例と異なる。
【0056】
図7は、第3実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。なお、図7の横軸は時間[秒]、縦軸はウェブ引き込みローラ51の表面速度[mm/秒]を示している。
【0057】
上述したように、印刷待機中にウェブ引き込みローラ51を間欠駆動することで、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制することが可能となる。そこで、第3実施例では、図7(A)、図7(B)に示すように、間欠駆動時のウェブ1を通常の印刷動作時の搬送方向(通常方向)とその逆方向を組み合わせて搬送させる駆動方法を用いる。
【0058】
なお、図7(A)の駆動方法では、押付ローラ52がウェブ1を押し付けている箇所が2箇所となり、t秒ごとに押付ローラ52により押し付けられる箇所を往復するような動作となる。このように、同じ箇所を繰り返し押し付ける場合には、第1実施例や第2実施例のように1箇所を1回だけ押し付けるよりも、ウェブ1の変形量が大きくなることが考えられる。
【0059】
しかしながら、上述の場合には、繰り返しの間にウェブ1を押し付けていない時間がt秒あるため、この間に当該部分のウェブ1の変形が回復する。すなわち、間欠駆動時間t秒は、上述したように、ウェブ1の転写に支障がない程度の変形(窪み、凹み等)が発生する許容時間に設定される。また、図7(A)において、2×t秒は、t秒分の押付ローラ52による押付面の変形がほぼ平面に戻るのにかかる時間として設定されているため、変形されたウェブ1は平面に戻った状態となる。
【0060】
また、図3及び図5に示す駆動方法よりもt秒の値を短く設定することにより1回の押し付けによるウェブ1の変形量を小さくすることも可能である。
【0061】
上述したように、図7(A)に示す駆動方法では、印刷待機中におけるウェブ引き込み機構50に停止しているウェブ1の移動量(搬送量)を極力小さくしながら、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0062】
また、図7(B)は、通常方向にウェブ1を5回前進させた後、逆方向に5回後退させる往復動作を繰り返す駆動方法を示している。このように、例えばウェブ1の使用可能な範囲に制限がある場合には、予め間欠駆動による1回の送り量Aと同一方向に送る回数を設定(図7(B)の例では5回)しておくと良い。
【0063】
なお、予め実験等により、上述した間欠駆動時間t秒を何回まで押し付けると転写に支障を与える変形が発生するか求めておき、例えば2×t秒で変形が戻らない場合には3箇所を繰り返し押し付け、3×t秒後に回復した状態にする等、ウェブ1を通常方向とその逆方向に組み合わせて搬送させたり、上述した図3及び図5のみの駆動方法を用いたり、各実施例の駆動方法を組み合わせて用いても良い。
【0064】
上述したように、第3実施例では、ウェブ1の使用範囲を超えない範囲で駆動させながら、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0065】
<第4実施例>
次に、図8及び図9を用いて、第4実施例に係るウェブ引き込みローラ51の駆動方法について説明する。第4実施例は、印刷待機中の間欠駆動においてウェブ1の搬送方向と送り量とを様々な組み合わせにより設定する点で第1実施例と異なる。
【0066】
図8は、第4実施例に係るウェブ引き込みローラの駆動方法の概念図である。また、図9は、図8の駆動方法によるウェブ引き込み機構のウェブ動作の模式図である。なお、図8の横軸は時間[秒]、縦軸はウェブ引き込みローラ51の表面速度[mm/秒]を示している。また、図9の例では、上述した各実施例と同様にウェブ引き込みローラ51上のウェブ1と押付ローラ52との関係が示されている。また、図9の例では、押付ローラ52が3つ配置されているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0067】
図8に示す駆動方法では、ウェブ停止からt秒後にウェブ1を送り量Aで通常方向とは逆方向に搬送し、次のt秒後に通常方向、次のt秒後に逆方向に搬送した後、次のt秒後に送り量Aとは異なる送り量Bで逆方向に搬送し、次のt秒後に送り量Aで通常方向、逆方向、通常方向に搬送した後、更に送り量A及び送り量Bとは異なる送り量Cで逆方向に搬送するという駆動方向を示している。
【0068】
図8に示す駆動方法を、図9において説明すると、押付ローラ52により押し付けられるウェブ1の範囲が、P1→P2→P1→P2→P4→P3→P4→P3→P6→P5→P6→P5と変位していくことになる。
【0069】
上述したように、第4実施例では、ウェブ1の送り方向(搬送方向)及び送り量を設定することにより、ウェブ1の駆動動作を変化させることが可能であるが、間欠駆動時間tの値が規定の値を超えない限り、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0070】
<搬送方向の反転契機について>
ここで、上述した本実施形態における間欠駆動時の駆動パターンにおいて、ウェブ1の送り方向を通常の印刷動作時の搬送方向(例えば、正)からその逆方向(例えば、負)に反転する契機、又は負から正に反転する契機は、図7及び図8に示したように予め回数により設定することができる。また、使用可能なウェブ1の移動量をセンサ61により検出することにより上述した正から負、負から正への搬送方向(反転契機)を決定しても良い。
【0071】
例えば、上述した図2のウェブバッファ機構60において、センサ61dよりもウェブ1が正方向に搬送されるとウェブ1が床面に達して汚れてしまう。また、センサ61aよりもウェブ1が負方向に搬送されるとウェブバッファ機構60内のウェブ1が不足し、ウェブ1が引っ張られ、破断する可能性もある。
【0072】
したがって、例えばセンサ61dによってウェブ1を検出した場合には正から負方向へ、センサ61aによりウェブ1を検出した場合には負から正方向へウェブ1を搬送するように、印刷待機中のウェブ引き込みローラ51の間欠駆動の回転方向を切り替える。これにより、例えばウェブ1の剛性によってウェブバッファ機構60におけるウェブ1のたるみ形状に差がある場合でも、ウェブ1の使用可能な範囲を最大限に使用して搬送させることが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態におけるウェブ搬送方向の反転契機については、上述したセンサ61による検出結果を用いたウェブ引き込みローラ51の切り替え手法に限定されるものではなく、センサ61の検出位置、検出方法、センサ61の検出結果を用いた間欠駆動の回転方向の決定方法等についても本発明においてこれに限定されるものではない。
【0074】
<印刷待機中の間欠駆動の終了について>
なお、上述した印刷待機中におけるウェブ引き込みローラ51の間欠駆動は、印刷待機中に常に継続させる場合、ウェブ引き込みモータ54に流れる駆動電流がt秒ごとに必要となる。例えば電源ONの状態で、長時間印刷しない場合には、この間欠駆動を繰り返すことにより不要な電力を使用してしまう場合もある。
【0075】
そこで、例えば、印刷待機中におけるウェブ引き込みローラ51の間欠駆動を、印刷待機状態となってから所定の時間が経過した場合に終了するように設定しておくと良い。例えば、休憩時間等の1時間を目安にそれ以上経過した場合には、間欠駆動を終了させる。これにより、例えば夜間において印刷業務が停止する場合でも不要な電力を節約することが可能となる。また、上述した設定は、後述するように、例えば本実施形態における印刷装置10にコントローラや入力設定手段等を備え、ユーザが印刷装置10の稼動前又は稼動時にコントローラや入力設定手段等を用いて設定すると良い。
【0076】
なお、通常、上述のように印刷業務が長時間停止した場合には、次の印刷開始時に印刷状態を確認するためのテスト印刷が行われ、このテスト印刷では、押付ローラ52が停止していた箇所がテスト印刷に使用されることになる。したがって、このような長時間停止した場合には、押付ローラ52によるウェブ1の変形とこの変形による転写不良は実質上問題とならない。
【0077】
上述したように、印刷待機中の間欠駆動を終了させる決定(契機)は、予め経過時間により設定したり、例えば、ウェブバッファ機構60にバッファされるウェブ1の量をセンサ61により検出したことを契機にすることができる。
【0078】
ここで、印刷待機中に間欠駆動を終了させる契機の設定方法について説明する。図10は、間欠駆動が終了する時間Sを説明するための図である。なお、図10の横軸は時間[秒]、縦軸はウェブ引き込みローラ51の表面速度[mm/秒]を示している。また、図11は、印刷装置にコントローラ及び入力設定手段を備えた例を示す図である。
【0079】
図11に示す印刷装置11は、図1に示す印刷装置10に対してコントローラ90と、入力設定手段100とを有するように構成される。なお、図11に示すコントローラ90には、印刷装置11の稼動を制御する制御手段やメモリ等の記憶手段を有していても良く、メモリには、例えば、間欠駆動終了時間S記憶領域と、間欠駆動時間t記憶領域とが設けられている。また、入力設定手段100は、例えばタッチパネル等からなり、表示される所定の画面から各種情報を任意に設定したり、実行指示等を行うことができる。
【0080】
本実施形態では、図10に示すように、予めウェブ引き込みローラ51による間欠駆動を終了する時間をSとし、ユーザが入力設定手段100により間欠駆動終了時間Sを設定すると、その情報がコントローラ90の間欠駆動終了時間S記憶領域に記憶される。なお、本実施形態では、印刷装置10にコントローラ90のみを備えた構成にしても良く、その場合には、予め設定された間欠駆動終了時間Sが、間欠駆動終了時間S記憶領域に記憶される。
【0081】
上述の構成を有することにより、図10に示す間欠駆動が終了する時間S経過後に、間欠駆動を終了させ、印刷装置10の使用状況に最適な状態で不要な電力を節約しながら、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態では、間欠駆動終了時間Sだけでなく、間欠駆動時間tについても同様に設定することができる。また、設定された間欠駆動時間tは、コントローラ90の間欠駆動時間t記憶領域に記憶される。これにより、使用するウェブ1の固さ、押付ローラ52の押付力等に応じて最適な状態で間欠駆動時間tを設定することが可能となり、ウェブ1の変形量を印刷能力の範囲内に抑え、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0083】
なお、図11のコントローラ90にウェブ引き込みコントローラ51を間欠駆動させる駆動制御手段を設け、印刷待機中に、押付ローラ52による押付力を維持した状態で、上述した図3〜図10に示すようにウェブ引き込みコントローラ51を間欠駆動させることにより、ウェブ1を間欠搬送させても良い。
【0084】
また、上述した図の例では、ウェブ引き込みローラ51が停止してからt秒後に1回目の間欠駆動を開始し、n回目の間欠駆動の動作開始から(n+1)回目の間欠駆動の動作開始までを同様にt秒と図示している。これを、「それぞれの箇所で押付ローラ52によりウェブ1が押し付けられている時間t秒」として説明しているが、これは、送り量A(又はB、C)に相当する駆動時間が十分に小さいためである。また、間欠駆動時間をt秒としているが、それぞれの間欠駆動時間はt秒以下であれば良い。
【0085】
<放置時間と転写不良との実験結果>
ここで、図12を用いて、放置時間(押圧時間)と転写不良に関する実験結果について説明する。図12は、厚紙コート紙における放置時間と転写不良との実験結果を示す図である。なお、図12は、厚紙コート紙における放置時間と押付ローラ52による転写不良との関係を示しており、横軸は時間[秒]、縦軸は押付ローラ52により押し付けられた範囲Rにおける転写抜け(白抜け)の割合[ランク]を示している。
【0086】
実験では、まず厚紙コート紙を装填して、押し付けローラ52で押圧し、押圧時間を計測した。その後、押圧ローラ52で押圧された範囲R(例えば、16mm×7mm)が分かるように印を付け、印を付けた範囲Rを含め、用紙全域にベタ印刷を行った。印をつけた範囲Rにおけるベタ印刷の良否(転写抜けの確認)は、ベタ印刷の基準ランクシートと目視により比較し判定したものである。なお、この転写の確認は、目視の他、反射センサ等でベタ印刷を読み取り、その範囲のベタ領域を数値化して比較する等適宜行うことができる。
【0087】
また、図12の縦軸に示すランク1〜6は、転写抜けランクを示すものであり、ランク4以上が転写抜けのその印刷装置における許容レベルを示し、ランクが下がるにしたがって転写抜けの割合が高くなっていることを示している。
【0088】
図12に示すように、厚紙コート紙を用いた場合には、転写抜け許容レベル示すランク4以上となるのは押圧時間が30秒以下の場合となっている。そこで、本実施形態においては、上述した厚紙コート紙を用いた場合に、例えば、間欠駆動時間tを30[秒]以下に設定する。
【0089】
すなわち、本実施形態において、間欠駆動時間tを設定する場合には、ウェブ1の厚み、固さ、種類、押付ローラ52の押付力等に基づき設定する。これにより、ウェブ1の転写不良の発生を抑制して、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
【0090】
なお、上記の設定では、例えば、予め取得した実験結果や評価結果等に基づいて、ウェブ1の厚み、固さ、種類、押付ローラ52の押付力等のパラメータ値に対応する間欠駆動時間tの値が設定されたテーブル等を用意しておき、例えば、ユーザが入力設定手段100により上記パラメータを入力することで、間欠駆動時間tが設定され、間欠駆動時間t記憶領域に自動的に記憶されるような構成を備えておいても良い。
【0091】
上述したように、本実施形態によれば、ウェブの落下を防止しながら、印刷待機中における押付ローラによるウェブの変形を抑制し、印刷品質の低下を抑制することを可能とする。なお、例えば変形例として、上述したウェブ(用紙)を押し付けている押付部材をウェブに対して移動させても良い。例えば、上記実施例では、押付部材として押付ローラ52を用い、押付ローラ52に対してウェブ1を相対移動させる構成について説明したが、本発明は、これに限定されず、例えばウェブ1を移動させる代わりに、押付部材側をウェブ1に対して相対移動させる構成としても良い。具体的には、例えば押付部材にはコロ(ボール)形状の押圧コロを用いる。押圧コロは、コロが移動可能な状態で、ハウジング型ホルダにより支えられるものとし、ハウジング型ホルダはバネで押し付けられるように構成する。また、ハウジング型ホルダはロッドに固定し、リンク機構等を用いることで、押圧コロをウェブ1の幅方向に移動させる。また、シャフトに押圧コロをスライド可能なように設置して移動させる等、適宜変更が可能である。
【0092】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本
発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0093】
1 ウェブ
10,11 印刷装置
20 印刷機構
21 印刷部
22 転写ドラム
30 ウェブ搬送機構
31 ウェブ搬送手段
32 ウェブエッジガイド
40 ウェブ排出機構
50 ウェブ引き込み機構
51 ウェブ引き込みローラ
52 押付ローラ
53 バネ
54 ウェブ引き込みモータ
55 タイミングベルト
60 ウェブバッファ機構
61 センサ
70 張力発生機構
71 張力発生ローラ
72 ピンチローラ
73 テンションガイド
74 テンションロールモータ
80 ガイドローラ
90 コントローラ
100 入力設定手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0094】
【特許文献1】特開2001−335206号公報
【特許文献2】特開2004−250203号公報
【特許文献3】特開2006−248722号公報
【特許文献4】特開2009−227396号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブを搬送するためのウェブ搬送機構と、前記ウェブに画像を形成する印刷機構と、該印刷機構の後段に位置し、前記印刷機構で画像を形成したウェブを排出するウェブ排出機構と、前記ウェブを当該印刷装置内に引き込むウェブ引き込みローラ及び押付ローラからなるウェブ引き込み機構とを有する印刷装置において、
印刷状態が待機中である場合に、前記押付ローラによる押付力を維持した状態で、前記ウェブ引き込みローラを間欠駆動させることにより、前記ウェブを間欠搬送することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記ウェブ引き込みローラの間欠駆動において、前記ウェブを印刷動作時のウェブ搬送方向とは逆方向に搬送することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記ウェブ引き込みローラの間欠駆動において、前記ウェブを前記印刷動作時のウェブ搬送方向及び前記ウェブ搬送方向の逆方向の組み合わせで搬送することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記ウェブ引き込み機構と前記ウェブ搬送機構との間に、前記ウェブをバッファするウェブバッファ機構と、
前記ウェブバッファ機構にバッファされているウェブの量を検出するウェブ量検出手段とを有し、
前記ウェブ量検出手段により検出された前記ウェブバッファ機構にバッファされているウェブ量が予め設定された第1の所定量に達した場合、前記ウェブ引き込みローラの間欠駆動の方向を、前記印刷動作時のウェブ搬送方向又は前記ウェブ搬送方向の逆方向に決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記ウェブ量検出手段により検出された前記ウェブバッファ機構にバッファされているウェブ量が、予め設定された第2の所定量に達した場合、前記ウェブ引き込みローラの間欠駆動を終了させることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷状態が待機中となってから所定の時間が経過した場合に前記ウェブ引き込みローラの間欠駆動を終了させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記ウェブ引きこみローラの間欠駆動を終了させるための前記所定の時間、及び前記ウェブ引き込みローラを間欠駆動させる間隔のうち少なくとも1つを設定するための入力設定手段を有することを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記押付ローラは、厚さが異なる複数種類のウェブに対する押付力が固定であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−136313(P2012−136313A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288709(P2010−288709)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】