説明

印刷装置

【課題】印刷材収容体の装着の有無を効率良く確実に検出することができる印刷装置等を提供すること。
【解決手段】印刷装置は、記憶装置203と、複数の記憶装置用端子と、第1、第2の個別装着検出端子DT1、DT2と、第1、第2のカートリッジアウト検出端子CO1、CO2を有する印刷材収容体100と、個別装着検出部330と、カートリッジアウト検出部340と、記憶部310と、制御部350とを含む。制御部350は、省電力モードでは、個別装着検出部330をディスイネーブル状態に設定すると共にカートリッジアウト検出部340をイネーブル状態に設定し、カートリッジアウト検出部340がカートリッジアウトを検出した場合には検出結果を記憶部に書き込む制御を行い、省電力モードから通常モードに復帰した時には、個別装着検出部330をイネーブル状態に設定すると共に記憶部310にアクセスし、検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
取り外し可能に装着されるインクカートリッジ(印刷材収容体)を使用する印刷装置においては、インクカートリッジが非装着のまま印刷処理を行うことを防止するために、装着の有無を検出することが必要になっている。
【0003】
この課題に対して例えば特許文献1には、印刷装置側端子とインクカートリッジ側端子との間の電気的導通の有無によって装着の有無を検出する手法が開示されている。また、例えば特許文献2には、インク残量の検出と装着の有無の検出を同時に行う手法が開示されている。しかしながらこれらの手法では、非装着のインクカートリッジを特定できない、消費電力が大きくなるなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−14870号公報
【特許文献2】特開平3−284953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の幾つかの態様によれば、印刷材収容体の装着の有無を効率良く確実に検出することができる印刷装置等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、記憶装置と、前記記憶装置に接続される複数の記憶装置用端子と、第1の個別装着検出端子と、第2の個別装着検出端子と、第1のカートリッジアウト検出端子と、第2のカートリッジアウト検出端子を有する印刷材収容体と、前記第2の個別装着検出端子に接続され、前記印刷材収容体の装着又は非装着を個別に検出する個別装着検出部と、前記第1のカートリッジアウト検出端子及び第2のカートリッジアウト検出端子に接続され、前記印刷材収容体のカートリッジアウトを検出するカートリッジアウト検出部と、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合に検出結果を記憶する記憶部と、制御部とを含み、前記制御部は、省電力モードでは、前記個別装着検出部をディスイネーブル状態に設定すると共に前記カートリッジアウト検出部をイネーブル状態に設定し、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合には前記検出結果を前記記憶部に書き込む制御を行い、前記制御部は、前記省電力モードから通常モードに復帰した時には、前記個別装着検出部をイネーブル状態に設定すると共に前記記憶部にアクセスし、前記記憶部に前記検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定する印刷装置に関係する。
【0007】
本発明の一態様によれば、省電力モードでは個別装着検出を行わないから、消費電力を低減することができる。一方、省電力モードでは、消費電力の低いカートリッジアウト検出を行うことで、消費電力を低く抑えながら印刷材収容体の装着状態をモニターすることができる。そしてカートリッジアウトが検出された場合には、検出結果を記憶部に記憶しておき、通常モードに復帰した時にその検出結果を読み出して装着・非装着を判定することができる。その結果、印刷材収容体の装着状態を効率良く確実に検出することができるから、信頼性が高く効率の良い印刷装置を実現することなどが可能になる。
【0008】
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記省電力モードから前記通常モードに復帰した時に、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出しない場合であっても、前記記憶部に前記検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定してもよい。
【0009】
このようにすれば、通常モードに復帰した時に、省電力モードにおけるカートリッジアウト検出の検出結果に基づいて装着・非装着を判定することができるから、印刷材収容体の装着状態を確実にモニターすることができる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記通常モードにおいて、前記個別装着検出部が前記印刷材収容体の非装着を検出した場合には、前記制御部は、非装着と判定された前記印刷材収容体の識別情報を出力してもよい。
【0011】
このようにすれば、出力された識別情報に基づいて、何れの印刷材収容体が非装着であるかをユーザーに通知することなどが可能になる。
【0012】
また本発明の一態様では、前記印刷材収容体として複数の印刷材収容体が前記個別装着検出部の検出対象となる場合に、前記通常モードにおいて、前記個別装着検出部が検出対象である前記複数の印刷材収容体の装着を検出し、且つ、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合には、前記制御部は、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスを実行し、アクセスできない前記記憶装置を有する前記印刷材収容体を非装着であると判定して、前記非装着であると判定された前記印刷材収容体の識別情報を出力してもよい。
【0013】
このようにすれば、個別装着検出部が非装着を検出しない場合であっても、アクセスできない記憶装置を有する印刷材収容体を非装着であると判定することができるから、印刷材収容体の装着状態を確実にモニターすることができる。
【0014】
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスを実行し、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスできる場合、又は、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスできない場合には、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の識別情報を出力してもよい。
【0015】
このようにすれば、検出対象である複数の印刷材収容体について、端子の接触不良などの不具合が生じている可能性があることをユーザーに通知することなどができる。
【0016】
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記識別情報に基づいて、前記印刷材収容体の装着又は非装着に関する情報である装着情報を表示部に表示する制御を行ってもよい。
【0017】
このようにすれば、印刷材収容体の装着又は非装着に関する情報をユーザーに通知することができるから、ユーザーは印刷材収容体の装着を確認したり、不具合のある印刷材収容体を交換するなどの適切な処置をとることが可能になる。
【0018】
また本発明の一態様では、前記第1の個別装着検出端子に対して装着検出用電圧を印加する電圧印加部を含み、前記印刷材収容体は、前記第1の個別装着検出端子と前記第2の個別装着検出端子との間に設けられる装着検出用抵抗素子を有し、前記個別装着検出部は、前記前記装着検出用電圧と前記装着検出用抵抗素子を流れる電流とに基づいて、前記印刷材収容体の装着又は非装着を個別に検出してもよい。
【0019】
このようにすれば、複数の印刷材収容体が装着される印刷装置において、非装着或いは端子の接触不良等が発生している印刷材収容体を特定してユーザーに通知することができる。
【0020】
また本発明の一態様では、前記印刷材収容体として第1の印刷材収容体〜第n(nは2以上の整数)の印刷材収容体が前記カートリッジアウト検出部の検出対象となる場合に、前記カートリッジアウト検出部は、前記第1の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子に接続される第1の端子と、前記第nの印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子に接続される第2の端子とを有し、前記第1の印刷材収容体〜第nの印刷材収容体のうちの第i(iは1<i<nである整数)の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子は、第i−1の印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子に接続され、前記第iの印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子は、第i+1の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子に接続され、前記カートリッジアウト検出部は、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電気的導通を検出することでカートリッジアウトを検出してもよい。
【0021】
このようにすれば、複数の印刷材収容体が装着される印刷装置において、少なくとも1個の印刷材収容体について非装着或いは端子の接触不良等が発生していれば、それを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】印刷装置の構成例を示す斜視図。
【図2】図2(A)、図2(B)は、印刷材収容体の外観を示す斜視図。
【図3】図3(A)は、本実施形態における基板の構成例。図3(B)は、基板の側面から見た図。
【図4】印刷装置の電気的構成の基本的な構成例。
【図5】印刷装置の第1の構成例。
【図6】印刷装置の第2の構成例。
【図7】個別装着検出及びカートリッジアウト検出のフローチャート。
【図8】装着検出の総合判定のフローチャート。
【図9】総合判定を説明する図。
【図10】図10(A)、図10(B)は、第2の構成例における個別装着検出の手法を説明する図。
【図11】第2の構成例における個別装着検出部の詳細な構成例。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0024】
1.印刷装置
図1は、本実施形態における印刷装置の構成例を示す斜視図である。印刷装置1000は、印刷材収容体(インクカートリッジ)が装着されるカートリッジ装着部1100と、回動自在なカバー1200と、操作部1300とを有する。カートリッジ装着部1100を「カートリッジホルダー」又は単に「ホルダー」とも呼ぶ。図1に示す例では、カートリッジ装着部1100には、4つの印刷材収容体が独立に、印刷装置1000から取り外し可能に装着可能であり、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4種類の印刷材収容体100が装着される。カバー1200は省略可能である。操作部1300は、ユーザーが各種の指示や設定を行うための入力装置であり、また、ユーザーに各種の通知を行うための表示部を備えている。
【0025】
図2(A)、図2(B)は、印刷材収容体100の外観を示す斜視図である。図2(A)、図2(B)におけるXYZ軸は、図1のXYZ軸に対応している。この印刷材収容体100は、扁平な略直方体の外観形状を有しており、3方向の寸法L1、L2、L3のうちで、長さL1(挿入方向のサイズ)が最も大きく、幅L2が最も小さく、高さL3が長さL1と幅L2の中間である。
【0026】
印刷材収容体100は、先端面(第1の面)Sfと、後端面(第2の面)Srと、天井面(第3の面)Stと、底面(第4の面)Sbと、2つの側面(第5及び第6の面)Sc、Sdとを備えている。印刷材収容体100の内部には、可撓性材料で形成されたインク収容室120(「インク収容袋」とも呼ぶ)が設けられている。先端面Sfは、2つの位置決め穴131,132と、インク供給口110とを有している。天井面stには、回路基板(基板)200が設けられている。回路基板200には、インクに関する情報を格納するための不揮発性の記憶装置203が搭載されている。第1の側面Scと第2の側面Sdは互いに対向しており、また、先端面Sf、天井面St、後端面Sr、及び、底面Sbと直交する。第2の側面Sdと先端面Sfが交わる位置には、凹凸嵌合部134が配置されている。
【0027】
図3(A)に、本実施形態における基板200の構成例を示す。基板200の表面は、印刷材収容体100に基板200が装着されたときに外側に露出している面である。図3(B)は、基板200の側面から見た図を示している。基板200の上端部には、ボス溝201が形成され、基板200の下端部には、ボス穴202が形成されている。
【0028】
図3(A)における矢印SDは、カートリッジ装着部1100への印刷材収容体100の装着方向を示している。この装着方向SDは、図2に示す印刷材収容体の装着方向(X方向)と一致する。基板200は、裏面に記憶装置203を有しており、表面には9つの端子からなる端子群が設けられている。記憶装置203は、印刷材収容体100に関する情報や、印刷材収容体100に収容されているインクに関する情報(例えばインク量情報、インク残量、インク消費量)を格納する。これらの端子は、略矩形状に形成され、装着方向SDと略垂直な列を2列形成するように配置されている。
【0029】
基板200には、複数の記憶装置用端子RST、SCK、SDA、VDD、VSSと、第1の個別装着検出端子DT1と、第2の個別装着検出端子DT2と、第1のカートリッジアウト検出端子CO1と、第2のカートリッジアウト検出端子CO2とが設けられる。
【0030】
2つの列のうち、装着方向SDの手前側の例(図3(A)における上側に位置する列)を上側列A1(第1列)と呼び、装着方向SDの奥側の列(図3(A)における下側に位置する列)を下側列A2(第2列)と呼ぶ。なお、これらの列A1、A2は、複数の端子の接触部cpによって形成される列であると考えることも可能である。
【0031】
上側列A1を形成する端子CO1、RST、SCK、CO2と、下側列A2を形成する端子DT1、VDD、VSS、SDA、DT2は、それぞれ以下の機能(用途)を有する。
<上側列A1>
(1)第1のカートリッジアウト検出端子CO1
(2)リセット端子RST
(3)クロック端子SCK
(4)第2のカートリッジアウト検出端子CO2
<下側列A2>
(5)第1の個別装着検出端子DT1
(6)電源端子VDD
(7)接地端子VSS
(8)データ端子SDA
(9)第2の個別装着検出端子DT2
第1、第2の個別装着検出端子DT1、DT2は、後述するように、印刷材収容体100がカートリッジ装着部1100に正しく装着されているか否かを個別に検出する際に使用される。また、第1、第2のカートリッジアウト検出端子CO1、CO2は、少なくとも1個の印刷材収容体が非装着であることを検出する際に使用されるものである。他の5つの端子RST、SCK、VDD、VSS、SDAは、記憶装置203用の端子(記憶装置用端子)であり、「メモリー端子」とも呼ぶ。
【0032】
メモリー端子RST、SCK、VDD、VSS、SDAは、図示しない配線により基板200の裏面に設けられた記憶装置203にそれぞれ電気的に接続される。また、基板200は図示していない装着検出用抵抗素子をさらに備え、装着検出用抵抗素子の一端は第1の個別装着検出端子DT1に接続され、他端は第2の個別装着検出端子DT2に接続される。
【0033】
各端子は、その中央部に、複数の印刷装置側端子のうちの対応する端子と接触する接触部cpを含んでいる。
【0034】
図4に、本実施形態における印刷装置の電気的構成の基本的な構成例を示す。本構成例の印刷装置は、印刷材収容体(インクカートリッジ)100、集積回路装置300、主制御部400(広義には制御部)、低電圧電源441、高電圧電源442、表示部430を含む。印刷材収容体100は、記憶装置203、複数の記憶装置用端子RST、SCK、SDA、VDD、VSS、第1、第2の個別装着検出端子DT1、DT2及び第1、第2のカートリッジアウト検出端子CO1、CO2を含む。集積回路装置300は、記憶部310、電圧印加部320、個別装着検出部330、カートリッジアウト検出部340及びサブ制御部350(広義には制御部)を含む。なお、本実施形態の印刷装置は図4の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0035】
主制御部400(広義には制御部)は、CPU410と、メモリー420とを含み、印刷処理の制御を行う。また、集積回路装置300との間でバスBUSを介して必要な通信を行う。また、主制御部400(広義には制御部)は、印刷材収容体100の識別情報(色情報もしくは装着位置に関する情報)に基づいて、印刷材収容体100の装着又は非装着に関する情報である装着情報を表示部430に表示する制御を行う。印刷材収容体100の識別情報は、印刷装置に装着される複数の印刷材収容体のうちの1つを特定できる情報であればよい。例えば、印刷材収容体のID情報やインク色情報であってもよい。図4に示す構成例では、制御部が主制御部400とサブ制御部350とに分かれているが、1つの制御部として構成してもよい。
【0036】
表示部430は、ユーザーに印刷装置1000の動作状態やカートリッジの装着状態などの各種の通知を行うためのものである。表示部430は、例えば、図1の操作部1300に設けられる。
【0037】
低電圧電源441は、低電圧電源電圧(第1の電源電圧)VDDを生成する。第1の電源電圧VDDは、ロジック回路に用いられる通常の電源電圧(定格3.3V)である。高電圧電源442は、高電圧電源電圧(第2の電源電圧)VHVを生成する。第2の電源電圧VHVは、印刷ヘッドを駆動してインクを吐出させるために用いられる高い電圧(例えば定格42V)であり、第1の個別装着検出端子DT1に印加される装着検出用電圧VHOを生成するためにも用いられる。これらの電圧VDD、VHVは、集積回路装置300に供給され、また、必要に応じて他の回路にも供給される。具体的には、例えば高電圧電源電圧VHVが、高電圧電源442から集積回路装置300の電圧印加部320に供給される。そして電圧印加部320から出力される装着検出用電圧VHOが個別装着検出部330に供給され、また装着検出用出力端子CHOを介して印刷材収容体100の第1の個別装着検出端子DT1に供給される。装着検出用電圧VHOは、記憶装置203に供給される高電位側電源電圧(例えば3.3V)よりも高い。
【0038】
記憶装置203は、不揮発性メモリーであって、印刷材収容体100に収容された印刷材に関する情報(印刷材情報)を記憶し、また印刷材収容体自身に関する情報(印刷材収容体情報)をさらに記憶することができる。印刷材情報は、例えばインク色情報、インク消費量情報などを含む。また、印刷材収容体情報は、例えば印刷材収容体のID情報、製造情報などを含む。複数の記憶装置用端子、即ちリセット端子RST、クロック端子SCK、電源端子VDD、データ端子SDA、接地端子VSSは、記憶装置203に電気的に接続される。記憶装置203は、アドレス端子を持たず、クロック端子SCKから入力されるクロック信号のパルス数と、データ端子SDAから入力されるコマンドデータとに基づいてアクセスするメモリーセルが決定され、クロック信号に同期して、データ端子SDAよりデータを受信し、若しくは、データ端子SDAからデータを送信する。クロック端子SCKは、サブ制御部350から記憶装置203にクロック信号を供給するために用いられる。
【0039】
電源端子VDDと接地端子VSSには、記憶装置203を駆動するための電源電圧(例えば3.3V)と接地電圧(0V)がそれぞれ供給されている。この記憶装置203を駆動するための電源電圧は、低電圧電源441をもとにサブ制御部350により生成され供給される。
【0040】
データ端子SDAは、サブ制御部350と記憶装置203との間で、データ信号をやり取りするために用いられる。リセット端子RSTは、サブ制御部350から記憶装置203にリセット信号を供給するために用いられる。
【0041】
第1、第2の個別装着検出端子DT1、DT2は、印刷材収容体100がカートリッジ装着部1100に装着されているか否かを個別に検出する際に使用される。第1の個別装着検出端子DT1と第2の個別装着検出端子DT2との間には、装着検出用抵抗素子RDが設けられる。
【0042】
個別装着検出部330は、第2の個別装着検出端子DT2に接続され、印刷材収容体100の装着又は非装着を個別に検出する。具体的には、電圧印加部320から出力される装着検出用電圧VHOと、装着検出用抵抗素子RDを流れる電流とに基づいて、印刷材収容体100の装着を検出する。即ち、電圧印加部320から出力される装着検出用電圧VHOが第1の個別装着検出端子DT1に印加されることで、装着検出用抵抗素子RDに電圧が印加されて電流が流れ、この電流が装着検出用入力端子CHDに流入する。この電流を個別装着検出部330が検出することで、装着を検出する。個別装着検出部330によれば、カートリッジ装着部1100のうち、印刷材収容体100が非装着である装着位置を特定することができる。カートリッジ装着部1100では、各色毎に印刷材収容体100の装着位置が決まっているため、非装着の装着位置を特定することにより、その装着位置に装着されるべき色の印刷材収容体が非装着であると判定することができる。この個別装着検出の方法については、後で詳細に説明する。
【0043】
第1、第2のカートリッジアウト検出端子CO1、CO2は、印刷材収容体100(具体的には、基板200)の内部で、配線により電気的に接続されている。
【0044】
カートリッジアウト検出部340は、第1の端子CCO1及び第2の端子CCO2を介して第1のカートリッジアウト検出端子CO1及び第2のカートリッジアウト検出端子CO2にそれぞれ接続され、印刷材収容体100のカートリッジアウトを検出する。具体的には、カートリッジアウト検出部340は、CCO1とCCO2との間の電気的導通を検出することで、CO1及びCO2がカートリッジ装着部1100の対応する端子にそれぞれ電気的に接触しているか否か、即ち、印刷材収容体100が装着されているか否かを検出することができる。カートリッジアウト検出部340は、複数の印刷材収容体100のうち少なくとも1つが非装着であればカートリッジアウトとして検出することができるが、カートリッジ装着部1100における非装着の位置を特定できないため、非装着である印刷材収容体100を判定することはできない。
【0045】
なお、以下の説明において、個別装着検出部330による検出を「個別装着検出」又は「DT検出」と呼び、カートリッジアウト検出部340による検出を「カートリッジアウト検出」、又は「CO検出」と呼ぶ。
【0046】
個別装着検出とは、検出対象となる印刷材収容体の装着の有無を個別に検出するものであって、複数の印刷材収容体が検出対象となる場合には、何れの印刷材収容体が非装着であるかを判定することができる。
【0047】
カートリッジアウト検出とは、検出対象となる印刷材収容体の装着の有無を検出するものであって、複数の印刷材収容体が検出対象となる場合には、少なくとも1個の印刷材収容体が非装着であれば検出することができる。しかし個別装着検出とは異なり、非装着である印刷材収容体を判定することはできない。
【0048】
記憶部310は、カートリッジアウト検出部340がカートリッジアウトを検出した場合に検出結果を記憶する。具体的には、記憶部310は、印刷装置が省電力モードであるときにカートリッジアウト検出部340がカートリッジアウトを検出した場合に検出結果を記憶し、省電力モードから通常モードに復帰した時に、その検出結果がサブ制御部350により読み出される。
【0049】
サブ制御部350(広義には制御部)は、複数の記憶装置用端子(メモリー端子)RST、SCK、VDD、VSS、SDAに接続され、主制御部400と共に記憶装置203に対してデータの読み出し又は書き込みの制御を行う。例えば、主制御部400が記憶装置203に対するデータの書き込み又は読み出しの制御を行う場合に、サブ制御部350は、書き込みデータ又は読み出しデータの通信の中継などを行う。
【0050】
また、サブ制御部350は、個別装着検出部330による検出の制御及びカートリッジアウト検出部340による検出の制御や印刷材収容体100の装着・非装着の判定などを行う。サブ制御部350は、例えばCMOSトランジスターなどで構成されるロジック回路で実現することができる。
【0051】
サブ制御部350(広義には制御部)は、省電力モードでは、高電圧電源442より供給される高電圧が遮断され、個別装着検出部330をディスイネーブル状態に設定すると共にカートリッジアウト検出部340をイネーブル状態に設定し、カートリッジアウト検出部340がカートリッジアウトを検出した場合には検出結果を記憶部310に書き込む制御を行う。また、サブ制御部350は、省電力モードから通常モードに復帰した時には、個別装着検出部330をイネーブル状態に設定すると共に記憶部310にアクセスし、記憶部310に検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定する。なお、サブ制御部350による検出制御の詳細については、後述する。
【0052】
このようにすれば、省電力モードでは高電圧(例えば42V)を用いる個別装着検出を行わないから、消費電力を低減することができる。一方、省電力モードにおいても、低電圧(例えば3.3V)を用いるカートリッジアウト検出を行うことで、消費電力を低く抑えながら印刷材収容体100の装着状態をモニターすることができる。そしてカートリッジアウトが検出された場合には、検出結果を記憶部310に記憶しておき、通常モードに復帰した際にその検出結果を読み出すことで、ユーザーに通知するなど適切な処理を行うことができる。
【0053】
省電力モードとは、印刷装置が印刷処理を行わず、消費電力を低減するモードであって、例えば印刷装置がパーソナルコンピューター等から印刷コマンドを受け取っていない状態が所定の時間継続した場合に、主制御部400(広義には制御部)の処理により省電力モードに設定される。
【0054】
通常モードとは、印刷装置が印刷処理を行うモードであって、例えば電源投入時には通常モードに設定される。また、省電力モードに設定された印刷装置が、例えばパーソナルコンピューター等から印刷コマンドを受け取った場合には、主制御部400の処理により省電力モードから通常モードに復帰する。
【0055】
このように本実施形態の印刷装置によれば、省電力モードにおいて消費電力を低く抑えながら印刷材収容体の装着状態をモニターすることができる。一方、通常モードでは個別装着検出を行って非装着の印刷材収容体を特定することができる。その結果、印刷材収容体の装着状態を効率良く確実に検出することができるから、信頼性が高く効率の良い印刷装置を実現することができる。
【0056】
なお、サブ制御部350により実行される制御、例えば個別装着検出、カートリッジアウト検出、装着・非装着の総合判定などの制御は、主制御部400が実行してもよい。また、主制御部400とサブ制御部350とをまとめて1つの制御部として構成してもよい。1つの制御部として構成した場合には、主制御部400及びサブ制御部350による制御は、統合された1つの制御部により同様に実行される。
【0057】
図5に、本実施形態の印刷装置の第1の構成例を示す。第1の構成例の印刷装置は、4個の印刷材収容体100−1〜100−4、集積回路装置300を含む。また、図示していないが、印刷装置は、主制御部400(広義には制御部)、低電圧電源441、高電圧電源442、表示部430をさらに含む。集積回路装置300は、記憶部310、電圧印加部320、個別装着検出部330、カートリッジアウト検出部340及びサブ制御部350(広義には制御部)を含む。印刷材収容体100−1〜100−4は、記憶装置203−1〜203−4を含む。
【0058】
なお、本実施形態の印刷装置は図5の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。例えば、印刷材収容体100の個数は4個に限定されず、2個、3個でもよいし、5個以上であってもよい。
【0059】
各印刷材収容体100−1〜100−4は、図4に示したものと同様な構成であるから、詳細な説明を省略する。また、集積回路装置300の構成も、図4に示したものと同様である。但し、4個の印刷材収容体100−1〜100−4に対応して、4個の装着検出用入力端子CHD1〜CHD4が設けられる。個別装着検出部330は、4個の装着検出用入力端子CHD1〜CHD4から流入する電流を区別して検出する。こうすることで、印刷材収容体100−1〜100−4の装着・非装着を個別に検出することができる。
【0060】
電圧印加部320は、装着検出用出力端子CHOを介して、印刷材収容体100−1〜100−4のそれぞれの第1の個別装着検出端子DT1に装着検出用電圧VHOを供給する。例えば、印刷材収容体100−1が装着されている場合には、印刷材収容体100−1の装着検出用抵抗素子RDに電流が流れ、この電流が装着検出用入力端子CHD1を介して個別装着検出部330に流入する。この電流を検出することで、印刷材収容体100−1が装着されていることを検出できる。また、例えば印刷材収容体100−2が装着されていない場合には、装着検出用入力端子CHD2には電流が流入しないから、印刷材収容体100−2が非装着であることを検出できる。
【0061】
印刷材収容体として第1の印刷材収容体〜第n(nは2以上の整数)の印刷材収容体がカートリッジアウト検出部340の検出対象となる場合には、n個の印刷材収容体のそれぞれのカートリッジアウト検出端子CO1、CO2は、いわゆるデイジーチェーン接続される。即ち、第1の印刷材収容体100−1の第1のカートリッジアウト検出端子CO1はカートリッジアウト検出部340の第1の端子CCO1に接続され、第nの印刷材収容体100−nの第2のカートリッジアウト検出端子CO2はカートリッジアウト検出部340の第2の端子CCO2に接続される。そして第i(iは1<i<nである整数)の印刷材収容体100−iの第1のカートリッジアウト検出端子CO1は、第i−1の印刷材収容体100−i−1の第2のカートリッジアウト検出端子CO2に接続される。また、第iの印刷材収容体100−iの第2のカートリッジアウト検出端子CO2は、第i+1の印刷材収容体100−i+1の第1のカートリッジアウト検出端子CO1に接続される。
【0062】
具体的には、図5に示すように、第1の端子CCO1は第1の印刷材収容体100−1のCO1に接続され、第1の印刷材収容体100−1のCO2は第2の印刷材収容体100−2のCO1に接続される。そして、第2の印刷材収容体100−2のCO2は第3の印刷材収容体100−3のCO1に接続され、第3の印刷材収容体100−3のCO2は第4の印刷材収容体100−4のCO1に接続される。そして第4の印刷材収容体100−4のCO2は第2の端子CCO2に接続される。カートリッジアウト検出部340は、第1の端子CCO1と第2の端子CCO2との間の電気的導通を検出することでカートリッジアウトを検出する。
【0063】
このように、カートリッジアウト検出部340は、第1の端子CCO1と第2の端子CCO2との間の電気的導通を検出することで、4個の印刷材収容体100−1〜100−4が装着されているか否かを検出することができる。即ち、4個の印刷材収容体100−1〜100−4のうちいずれか1個でも非装着であれば、それを検出することができる。但し、非装着の印刷材収容体を判定することはできない。
【0064】
図6に、本実施形態の印刷装置の第2の構成例を示す。図6では、個別装着検出及びカートリッジアウト検出に関係する構成のみ示す。図示していないが、集積回路装置300は、記憶部310及びサブ制御部350(広義には制御部)を含む。図示していないが、印刷材収容体100−1〜100−4は、記憶装置203−1〜203−4を含む。なお、本実施形態の印刷装置は図6の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。例えば、印刷材収容体の個数は4個に限定されるものではなく、2個、3個、或いは5個以上であってもよい。
【0065】
印刷材収容体100−1〜100−4は、図5に示したものと同様な構成であるから、詳細な説明を省略する。
【0066】
第2の構成例では、第1の構成例とは異なり、個別装着検出部330には1個の装着検出用入力端子CHDが接続される。印刷材収容体100−1の個別装着検出端子DT2と装着検出用入力端子CHDとの間には抵抗素子RB1が設けられる。同様に、印刷材収容体100−2〜100−4のそれぞれのDT2とCHDとの間には抵抗素子RB2〜RB4が設けられる。抵抗素子RB1〜RB4は、それぞれ互いに異なる抵抗値を有する。こうすることで、個別装着検出部330は、カートリッジ装着部1100のうち、何れの位置で印刷材収容体が非装着であるかを検出することができる。第2の構成例における個別装着検出の手法については、後で詳細に説明する。
【0067】
図6では、説明の便宜上、カートリッジアウト検出部340を、カートリッジアウト検出部(出力側)340aとカートリッジアウト検出部(入力側)340bとに分けて示してある。なお、カートリッジアウト検出部340a、340bは、例えばCMOSトランジスターなどで構成されるロジック回路及びアナログ回路で実現することができる。
【0068】
カートリッジアウト検出部340(340a、340b)によるカートリッジアウト検出は、次のように行われる。4個の印刷材収容体100−1〜100−4が全て装着されている場合には、図6に示すように、印刷材収容体100−1のカートリッジアウト検出端子CO1から印刷材収容体100−4のカートリッジアウト検出端子CO2まで電気的に導通状態となる。従って、カートリッジアウト検出部(出力側)340aから出力された信号DPinsは、カートリッジアウト検出部(入力側)340bにより信号DPresとして検出される。一方、4個の印刷材収容体100−1〜100−4のうち、いずれか1個でも非装着の場合には、電気的に非導通であるから、カートリッジアウト検出部(入力側)340bは信号DPresを検出しない。このように、カートリッジアウト検出部(入力側)340bが信号DPresを検出するか否かによって、カートリッジアウトを検出することができる。なお、第1の構成例におけるカートリッジアウト検出も同様に行うことができる。
【0069】
2.装着検出
図7は、本実施形態の印刷装置における個別装着検出及びカートリッジアウト検出のフローチャートである。図7に示すフローは、サブ制御部350(又は主制御部400)により制御される。
【0070】
印刷装置の電源が投入されると印刷装置は通常モードに設定され、個別装着検出部330の動作を制御するDT制御レジスターのレジスター値DTRGが1にセットされる(ステップS1)。DT制御レジスターは例えばサブ制御部350に設けられ、レジスター値DTRG=1である場合には個別装着検出部330はイネーブル状態に設定される。一方、レジスター値DTRG=0である場合には、個別装着検出部330はディスイネーブル状態に設定される。なお、カートリッジアウト検出部340は、レジスター値DTRGの値に関わらずイネーブル状態に設定される。
【0071】
次にステップS5に進み、カートリッジアウト検出部340によりカートリッジアウト検出(CO検出)が実行される。そしてCO検出により非装着が検出された場合には、検出結果を記憶部310に書き込む(ステップS6)。
【0072】
次のステップS7では、DT制御レジスターのレジスター値DTRGが0であるか否かを判断する。通常モードではDTRG=1であるから、ステップS8に進み、個別装着検出部330により個別装着検出(DT検出)が実行される。そしてDT検出により非装着が検出された場合には、検出結果を記憶部310に書き込む(ステップS9)。
【0073】
次のステップS10では、省電力モードであるか否かを判断する。この場合は通常モードであるから、総合判定の処理へ進む。総合判定の詳細については後述する。
【0074】
次に印刷装置が省電力モードである場合について説明する。印刷装置が通常モードから省電力モードに移行すると、DT制御レジスターのレジスター値DTRGが0にセットされる(ステップS2)。
【0075】
次のステップS3では、通常モードへの復帰要求の有無を判断する。復帰要求がなければステップS5に進み、CO検出が実行される。そしてCO検出により非装着が検出された場合には、検出結果を記憶部310に書き込む(ステップS6)。
【0076】
次のステップS7では、DT制御レジスターのレジスター値DTRGが0であるか否かを判断する。省電力モードではDTRG=0であるから、個別装着検出は実行されずにステップS10に進む。
【0077】
ステップS10では、省電力モードであるか否かを判断する。この場合は省電力モードであるからステップS3に戻り、通常モードへの復帰要求がなければ再びCO検出が実行される(ステップS5、S6)。このように省電力モードでは、CO検出が繰り返して実行される。
【0078】
省電力モードから通常モードへの復帰要求があった場合は、ステップS3の判断によりステップS4に進み、通常モードに復帰すると共にレジスター値DTRGが1にセットされる。そしてステップS5、S6でCO検出が実行された後に、ステップS8、S9でDT検出が実行され、その後に総合判定が行われる。
【0079】
図8は、本実施形態の印刷装置における装着検出の総合判定のフローチャートである。図8に示すフローは、サブ制御部350(又は主制御部400)により制御される。
【0080】
図9は、総合判定を説明する図である。この総合判定は、サブ制御部350又は主制御部400により実行される。なお、図8、図9において、印刷材収容体をI/Cと表記する。
【0081】
最初のステップS11では、記憶部310からカートリッジアウト検出(CO検出)及び個別装着検出(DT検出)による検出結果を読み出す。
【0082】
次のステップS12では、読み出された検出結果に基づいて総合判定が実行される。この総合判定により、図9に示すように4つのケースに判定される。
【0083】
図9に示す総合判定においては、省電力モードから通常モードに復帰した時に、カートリッジアウト検出部340がカートリッジアウトを検出しない場合であっても、記憶部310にカートリッジアウトの検出結果が記憶されている場合にはCO検出結果としてカートリッジアウト(非装着I/C有り)であると判定する。即ち、通常モード復帰後のCO検出によりカートリッジアウトが検出されない場合であっても、省電力モードにおいてカートリッジアウトが検出されていた場合には、端子の接触が不安定である可能性があるために、CO検出により「非装着I/C有り」として総合判定を行う。
【0084】
総合判定のケース1は、CO検出及びDT検出の両方で「全I/C装着」とされた場合であって、全印刷材収容体が正常に装着されていると総合判定する。
【0085】
総合判定のケース2は、CO検出で「全I/C装着」とされ、DT検出で「非装着I/C有り」とされた場合である。この場合は、CO検出端子CO1、CO2は正常に接触しているが、DT検出端子DT1、DT2が接触不良である印刷材収容体が存在する。このケース2では、サブ制御部350(又は主制御部400)はDT検出で非装着である装着位置に装着されるはずの印刷材収容体を非装着であると総合判定して、非装着と判定された印刷材収容体のインク色の情報を含む識別情報を出力する(ステップS13)。
【0086】
総合判定のケース3は、CO検出で「非装着I/C有り」とされ、DT検出で「全I/C装着」とされた場合である。この場合は、CO検出端子CO1、CO2が接触不良である印刷材収容体が存在するが、そのカートリッジを特定することはできない。そこでサブ制御部350(又は主制御部400)は、検出対象である全ての印刷材収容体の記憶装置203に対してアクセスを実行する(ステップS14)。そして検出対象である全ての印刷材収容体の記憶装置203に対してアクセスできる場合、又は、検出対象である全ての印刷材収容体の記憶装置203に対してアクセスできない場合には、検出対象である全ての印刷材収容体の識別情報を出力する(ステップS15、S16)。一方、検出対象である印刷材収容体のうちの一部のカートリッジがアクセスできなかった場合には、アクセスできなかった印刷材収容体の識別情報を出力する(ステップS17)。
【0087】
総合判定のケース4は、CO検出及びDT検出の両方で「非装着I/C有り」とされた場合である。この場合にはDT検出で非装着が検出された印刷材収容体を非装着であると総合判定し、非装着と判定された印刷材収容体の識別情報を出力する(ステップS13)。
【0088】
最後に、その時の印刷装置の状態(通常モードもしくは省電力モード)により図7のS1もしくはS2に戻る。
【0089】
出力された識別情報に基づき、主制御部は、表示部430に表示する、もしくは、プリンタードライバーによりパーソナルコンピューターのモニター上に表示するための装着情報(色で非装着カートリッジを表示する情報、色に対応して非装着位置を表示する情報)を生成して、表示部、モニター部に表示する。
【0090】
このように本実施形態の印刷装置によれば、CO検出による検出結果とDT検出による検出結果との両方に基づいて、総合的に装着・非装着を判定することができるから、印刷材収容体の装着状態を確実にモニターすることができる。また、省電力モードにおいてもCO検出を実行してその検出結果を記憶部310に記憶し、通常モードへ復帰した後にその検出結果を総合判定に反映させることができるから、電力効率の良い装着検出が可能になる。その結果、信頼性が高く効率の良い印刷装置を実現することが可能になる。
【0091】
3.個別装着検出の詳細
図10(A)、図10(B)は、本実施形態の印刷装置の第2の構成例(図6)における個別装着検出の手法を説明する図である。図10(A)では、印刷装置のカートリッジ装着部1100に装着可能なカートリッジIC1〜IC4が全て装着された状態を示している。4つのカートリッジIC1〜IC4の装着検出用抵抗素子RDの抵抗値は、同一の値Rに設定されている。各カートリッジの装着検出用抵抗素子RDとそれぞれ直列接続される抵抗素子RB1〜RB4が設けられている。これらの抵抗素子RB1〜RB4の抵抗値は、互いに異なる値に設定されている。具体的には、これらの抵抗素子RB1〜RB4のうち、n番目(n=1〜4)のカートリッジICnに対応づけられた抵抗素子RBnの抵抗値は、(2−1)R(Rは一定値)に設定されている。この結果、n番目のカートリッジ内の装着検出用抵抗素子RDと、抵抗素子RBnとの直列接続によって、2Rの抵抗値を有する抵抗が形成される。n番目(n=1〜N)のカートリッジに対する2Rの抵抗は、個別装着検出部330に対して互いに並列に接続される。なお、以下では、装着検出用抵抗素子RDと抵抗素子RB1〜RB4との直列接続により形成される合成抵抗701〜704を単に「抵抗」とも呼ぶ。
【0092】
個別装着検出部330で検出される検出電流IDETは、個別装着検出部330のバイアス電圧をVREFとすると、これらの4つの抵抗701〜704の合成抵抗値Rcで電圧(VHO−VREF)を除した値(VHO−VREF)/Rcである。ここで、カートリッジの個数をNとしたとき、N個のカートリッジが全て装着されている場合には、検出電流IDETは以下の式で与えられる。
【0093】
【数1】

【0094】
【数2】

【0095】
1つ以上のカートリッジが未装着であれば、これに応じて合成抵抗値Rcが上昇し、検出電流IDETは低下する。
【0096】
図10(B)は、カートリッジIC1〜IC4の装着状態と、検出電流IDETとの関係を示している。図の横軸は、16種類の装着状態を示しており、縦軸はこれらの装着状態における検出電流IDETの値を示している。16種類の装着状態は、4つのカートリッジIC1〜IC4から任意に1〜4個を選択することによって得られる16個の組み合わせに対応している。なお、これらの個々の組み合わせを「サブセット」とも呼ぶ。検出電流IDETは、これらの16種類の装着状態を一意に識別可能な電流値となる。換言すれば、4つのカートリッジIC1〜IC4に対応づけられた4つの抵抗701〜704の個々の抵抗値は、4つのカートリッジが取り得る16種類の装着状態が、互いに異なる合成抵抗値Rcを与えるように設定されている。
【0097】
4つのカートリッジIC1〜IC4が全て装着状態にあれば、検出電流IDETはその最大値Imaxとなる。一方、最も抵抗値の大きな抵抗704に対応づけられたカートリッジIC4のみが未装着の状態では、検出電流IDETは最大値Imaxの0.93倍となる。従って、検出電流IDETが、これらの2つの電流値の間の値として予め設定されたしきい値電流Ithmax以上であるか否かを調べれば、4つのカートリッジIC1〜IC4が全て装着されているか否かを検出することが可能である。なお、装着検出のために、通常のロジック回路の電源電圧(約3.3V)よりも高い電圧VHOを使用する理由は、検出電流IDETのダイナミックレンジを広くとることによって、検出精度を高めるためである。
【0098】
個別装着検出部330は、検出電流IDETをデジタル検出信号SIDETに変換して、CPU410(図4)にそのデジタル検出信号SIDETを送信する。CPU410は、このデジタル検出信号SIDETの値から、16種類の装着状態のいずれであるかを判定することが可能である。1つ以上のカートリッジが未装着であると判定された場合には、CPU410は、表示部430にその未装着状態を示す情報(文字や画像)を表示してユーザーに通知する。
【0099】
上述したカートリッジの装着検出処理は、N個のカートリッジに関する2種類の装着状態に応じて合成抵抗値Rcが一意に決まり、これに応じて検出電流IDETが一意に決まることを利用している。ここで、抵抗701〜704の抵抗値の許容誤差をεと仮定する。また、全カートリッジIC1〜IC4が装着された状態の第1の合成抵抗値をRc1とし、4番目のカートリッジIC4のみが非装着である状態の第2の合成抵抗値をRc2とすると、Rc1<Rc2が成立する(図10(B))。この関係Rc1<Rc2は、各抵抗701〜704の抵抗値が許容誤差±εの範囲内で変動する場合にも成立することが好ましい。このとき、最悪条件は、許容誤差±εを考慮した場合に、第1の合成抵抗値Rc1がその最大値Rc1maxを取り、第2の合成抵抗値Rc2がその最小値Rc2minを取る場合である。これらの合成抵抗値Rc1max、Rc2minを識別できるようにするためには、Rc1max<Rc2minという条件が満足されていれば良い。この条件Rc1max<Rc2minから、以下の式が導かれる。
【0100】
【数3】

【0101】
すなわち、許容誤差±εが(3)式を満足すれば、常にN個のカートリッジの装着状態に応じて合成抵抗値Rcが一意に決まり、これに応じて検出電流IDETが一意に決まることを保証することができる。但し、実際の設計上の抵抗値の許容誤差は、(3)式の右辺の値よりも小さな値に設定することが好ましい。また、上述のような検討を行わずに、抵抗701〜704の抵抗値の許容誤差を十分に小さな値(例えば1%以下の値)に設定するようにしてもよい。
【0102】
図11は、本実施形態の印刷装置の第2の構成例(図6)における個別装着検出部330の詳細な構成例である。個別装着検出部330は、電流−電圧変換部710と、電圧比較部720と、比較結果記億部730と、電圧補正部740とを含む。なお、本実施形態の個別装着検出部330は図11の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0103】
電流−電圧変換部710は、オペアンプ712と帰還抵抗R11とで構成される反転増幅回路である。オペアンプ712の出力電圧VDETは、以下の式で与えられる。
【0104】
【数4】

【0105】
ここで、VHOは電圧印加部320(図6)の出力電圧、Rcは4つの抵抗701〜704(図10(A))の合成抵抗である。この出力電圧VDETは、検出電流IDETに対応する電圧値を有する。
【0106】
なお、(4)式で与えられる電圧VDETは、検出電流IDETによる電圧(IDET・R11)を反転した値を示す。そこで、電流−電圧変換部710に反転増幅器を追加し、この追加の反転増幅器で電圧VDETを反転した電圧を、電流−電圧変換部710の出力電圧として出力してもよい。この追加の反転増幅器の増幅率の絶対値は、1とすることが好ましい。
【0107】
電圧比較部720は、しきい値電圧生成部722とコンパレーター724(オペアンプ)と切換制御部726とを有している。しきい値電圧生成部722は、参照電圧VREFを複数の抵抗R1〜Rmで分圧して得られる複数のしきい値電圧Vth(j)の一つを、切換スイッチ723で選択して出力する。これらの複数のしきい値電圧Vth(j)は、図10(B)に示した16種類の装着状態における検出電流IDETの値を識別するしきい値に相当する。コンパレーター724は、電流−電圧変換部710の出力電圧VDETと、しきい値電圧生成部722から出力されるしきい値電圧Vth(j)とを比較して、2値の比較結果を出力する。
【0108】
切換制御部726は、出力電圧VDETとしきい値電圧Vth(j)との比較結果に基づいて、次にしきい値電圧生成部722から出力すべき電圧値Vth(j)を切り換える制御を行う。
【0109】
比較結果記億部730は、電圧比較部720から出力される2値の比較結果に基づいて、ビットレジスター734内の適切なビット位置にフラグを立てる(例えば1を書き込む)。この切換スイッチ732の切り換えタイミングは、切換制御部726から指定される。ビットレジスター734は、印刷装置に装着可能な個々のカートリッジの装着の有無を示すN個(ここではN=4)のカートリッジ検出ビットと、異常な電流値が検出されたことを示す異常フラグビットとを有している。異常フラグビットは、全てのカートリッジが装着されている状態での電流値Imax(図10(B))に比べて有意に大きな電流が流れている場合にHレベルとなる。但し、異常フラグビットは省略可能である。ビットレジスター734に格納された複数のビット値は、デジタル検出信号SIDET(検出電流信号)として主制御部400のCPU410(図4)に送信される。CPU410は、このデジタル検出信号SIDETのビット値から、個々のカートリッジが装着されているか否かを判定する。前述したように、デジタル検出信号SIDETの4つのビット値は、個々のカートリッジが装着されているか否かを示している。従って、CPU410は、デジタル検出信号SIDETの個々のビット値から、個々のカートリッジが装着されているか否かを直ちに判定することが可能である。
【0110】
電圧比較部720と比較結果記億部730の両者は、いわゆるA−D変換部を構成している。A−D変換部としては、図11に示した電圧比較部720と比較結果記億部730の代わりに、周知の他の種々の構成を採用することが可能である。
【0111】
電圧補正部740は、しきい値電圧生成部722で生成される複数のしきい値電圧Vth(j)を、装着検出用電圧VHOの変動に追従して補正するための回路である。電圧補正部740は、オペアンプ742と2つの抵抗R21、R22とを含む反転増幅回路として構成されている。オペアンプ742の反転入力端子には、入力抵抗R22を介して電圧印加部320の出力電圧VHOが入力されており、非反転入力端子には参照電圧VREFが入力されている。このとき、オペアンプ742の出力電圧AGNDは以下の式で与えられる。
【0112】
【数5】

【0113】
この電圧AGNDは、しきい値電圧生成部722の低電圧側の基準電圧AGNDとして使用される。例えば、VREF=2.4V、VHO=42V、R21=20kΩ、R22=400kΩとすれば、AGND=0.42Vとなる。上述した(4)式と、(5)式とを比較すれば理解できるように、しきい値電圧生成部722の低電圧側の基準電圧AGNDは、検出電圧値VDETと同様に、電圧印加部320の出力電圧VHOの値に応じて変化する。これらの2つの電圧AGND、VDETの差異は、抵抗比R21/R22、R11/Rcの差から生じている。このような電圧補正部740を使用すれば、電源電圧VHVが何らかの原因で変動しても、しきい値電圧生成部722で生成される複数のしきい値電圧Vth(j)が、電源電圧VHVの変動に追従して変化する。この結果、検出電圧値VDETと複数のしきい値電圧Vth(j)の両方が、電源電圧VHVの変動に追従して変化するので、電圧比較部720において正確な装着状態を表す比較結果を得ることができる。特に、抵抗比R21/R22と抵抗比R11/Rc1(Rc1は全カートリッジ装着時の合成抵抗値)の値を等しく設定すれば、検出電圧値VDETと複数のしきい値電圧Vth(j)を、電源電圧VHVの変動に対してほぼ同じ変化幅で変化するように正確に追従させることが可能である。但し、電圧補正部740は省略してもよい。
【0114】
上述した構成例では、第1の個別装着検出端子DT1が電圧印加部320に接続され、第2の個別装着検出端子DT2が個別装着検出部330に接続されるが、これとは逆に、DT1が個別装着検出部330に接続され、DT2が電圧印加部320に接続されるように切り換えることができる。
【0115】
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は全て本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また印刷装置の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0116】
100 印刷材収容体(インクカートリッジ)、200 基板、201 ボス溝、
202 ボス穴、203 記憶装置、300 集積回路装置、310 記憶部、
320 電圧印加部、330 個別装着検出部、340 カートリッジアウト検出部、
350 サブ制御部(制御部)、400 主制御部(制御部)、410 CPU、
420 メモリー、430 表示部、441 低電圧電源、442 高電圧電源、
CO1、CO2 第1、第2のカートリッジアウト検出端子、
DT1、DT2 第1、第2の個別装着検出端子、RST リセット端子、
SCK クロック端子、SDA データ端子、VDD 電源端子、
VSS 接地端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置と、前記記憶装置に接続される複数の記憶装置用端子と、第1の個別装着検出端子と、第2の個別装着検出端子と、第1のカートリッジアウト検出端子と、第2のカートリッジアウト検出端子を有する印刷材収容体と、
前記第2の個別装着検出端子に接続され、前記印刷材収容体の装着又は非装着を個別に検出する個別装着検出部と、
前記第1のカートリッジアウト検出端子及び第2のカートリッジアウト検出端子に接続され、前記印刷材収容体のカートリッジアウトを検出するカートリッジアウト検出部と、
前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合に検出結果を記憶する記憶部と、
制御部とを含み、
前記制御部は、
省電力モードでは、
前記個別装着検出部をディスイネーブル状態に設定すると共に前記カートリッジアウト検出部をイネーブル状態に設定し、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合には前記検出結果を前記記憶部に書き込む制御を行い、
前記制御部は、
前記省電力モードから通常モードに復帰した時には、
前記個別装着検出部をイネーブル状態に設定すると共に前記記憶部にアクセスし、前記記憶部に前記検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記制御部は、
前記省電力モードから前記通常モードに復帰した時に、
前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出しない場合であっても、前記記憶部に前記検出結果が記憶されている場合にはカートリッジアウトであると判定することを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記通常モードにおいて、
前記個別装着検出部が前記印刷材収容体の非装着を検出した場合には、
前記制御部は、非装着と判定された前記印刷材収容体の識別情報を出力することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記印刷材収容体として複数の印刷材収容体が前記個別装着検出部の検出対象となる場合に、
前記通常モードにおいて、
前記個別装着検出部が検出対象である前記複数の印刷材収容体の装着を検出し、且つ、前記カートリッジアウト検出部がカートリッジアウトを検出した場合には、
前記制御部は、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスを実行し、アクセスできない前記記憶装置を有する前記印刷材収容体を非装着であると判定して、前記非装着であると判定された前記印刷材収容体の識別情報を出力することを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記制御部は、
前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスを実行し、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスできる場合、又は、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の前記記憶装置に対してアクセスできない場合には、前記検出対象である前記複数の印刷材収容体の識別情報を出力することを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれかにおいて、
前記制御部は、
前記識別情報に基づいて、前記印刷材収容体の装着又は非装着に関する情報である装着情報を表示部に表示する制御を行うことを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記第1の個別装着検出端子に対して装着検出用電圧を印加する電圧印加部を含み、
前記印刷材収容体は、
前記第1の個別装着検出端子と前記第2の個別装着検出端子との間に設けられる装着検出用抵抗素子を有し、
前記個別装着検出部は、
前記前記装着検出用電圧と前記装着検出用抵抗素子を流れる電流とに基づいて、前記印刷材収容体の装着又は非装着を個別に検出することを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記印刷材収容体として第1の印刷材収容体〜第n(nは2以上の整数)の印刷材収容体が前記カートリッジアウト検出部の検出対象となる場合に、
前記カートリッジアウト検出部は、
前記第1の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子に接続される第1の端子と、前記第nの印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子に接続される第2の端子とを有し、
前記第1の印刷材収容体〜第nの印刷材収容体のうちの第i(iは1<i<nである整数)の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子は、第i−1の印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子に接続され、
前記第iの印刷材収容体の前記第2のカートリッジアウト検出端子は、第i+1の印刷材収容体の前記第1のカートリッジアウト検出端子に接続され、
前記カートリッジアウト検出部は、
前記第1の端子と前記第2の端子との間の電気的導通を検出することでカートリッジアウトを検出することを特徴とする印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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