説明

危険物回収装置

【課題】危険物を回収容器に注ぎ入れる作業を容易に行うことのできる危険物回収装置を提供する。
【解決手段】危険物回収装置を、危険物供給口11と空気送出口12と危険物送出口13とが設けられたバッファタンク10と、危険物送出口13の開閉を行う危険物送出口開閉手段20と、危険物供給口11に接続された危険物供給管30と、危険物供給管30の開閉を行う危険物供給管開閉手段40と、空気送出口12に接続された空気送出管50と、空気送出管50の開閉を行う空気送出管開閉手段60と、空気送出管50に接続された空気吸引手段70と、バッファタンク10を支持するためのバッファタンク支持手段80とで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場などから排出された廃油や汚泥などの危険物を回収するための危険物回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場などの産業施設からは、大量の危険物が排出される。この種の危険物としては、廃油などの液状のものと、汚泥などの半固形状(スラッジ状)のものとがある。これらの危険物は、それが発生した工場などでドラム缶などの回収容器に入れられて保管された後、ある程度貯まった段階で、タンクローリー車などが回収に来て危険物処理施設や危険物再生施設などへ移送されるのが一般的となっている。この一連の流れにおいて、危険物を回収容器に入れる作業は、従来、手作業によって行われていた。具体的には、回収容器の上面に設けられた小さな注入口に漏斗を挿し込んだ後、その上から危険物を注ぐという手順で行われていた。
【0003】
しかし、危険物を漏斗の上から注ぐ作業は、作業員に多大な肉体的負担を強いるものであった。また、クレーンなどの機械を使用したとしても、危険物を注ぐ場所の位置合わせなどに手間を要し、煩わしい作業であることに変わりはなかった。加えて、人手で注ぐ場合と機械で注ぐ場合のいずれにおいても、危険物を漏斗に注いでいる途中に漏斗が傾いてしまい、危険物がこぼれることもあった。
【0004】
このような作業に要する負担を少しでも軽減するためか、上面全体が開閉可能な蓋とされた回収容器も提案されている(例えば、特許文献1)。これにより、漏斗などを使用しなくても、回収容器に危険物を注ぎ入れることが可能になる。しかし、この種の上面開閉式の回収容器であっても、回収容器に危険物を注ぎ入れるためには、危険物を回収容器の上面よりも高い位置まで持ち上げなければならず、上述した問題を解決できるものとはなっていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−263392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、危険物を回収容器に注ぎ入れる作業を容易に行うことのできる危険物回収装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、
(a)その上部に危険物供給口及び空気送出口が設けられ、その下部に危険物送出口が設けられたバッファタンクと、
(b)危険物送出口の開閉を行うための危険物送出口開閉手段と、
(c)その一端をバッファタンクにおける危険物供給口に接続された危険物供給管と、
(d)危険物供給管の開閉を行うための危険物供給管開閉手段と、
(e)その一端をバッファタンクにおける空気送出口に接続された空気送出管と、
(f)空気送出管の開閉を行うための空気送出管開閉手段と、
(g)空気送出管の他端に接続された空気吸引手段と、
(h)危険物送出口が床面よりも高くなるようにバッファタンクを支持するためのバッファタンク支持手段と、
を備え、
危険物送出口開閉手段を閉じて危険物供給管開閉手段及び空気送出口開閉手段を開いた状態で空気吸引手段を駆動した際には、空気吸引手段によってバッファタンク内の空気が吸引されてバッファタンクが減圧され、危険物供給口からバッファタンク内へ危険物が供給されるとともに、
危険物送出口開閉手段を開いた際には、バッファタンク内に貯留された危険物が危険物送出口から送出されて危険物送出口の下方に別途設置された回収容器に注入されるようにしたことを特徴とする危険物回収装置を提供することによって解決される。
【0008】
これにより、危険物を回収容器に注ぎ入れる作業を容易に行うだけでなく、危険物を安全に回収することが可能になる。というのも、本発明の危険物回収装置は、バッファタンクの内部圧力を低下させることによって、危険物供給管からバッファタンクへと危険物が供給されるようにしており、危険物がポンプなどの駆動装置(本発明の危険物回収装置においては空気吸引手段)と接触しない構造となっているため、危険物の引火性が高くても安全に取り扱うことができるからである。また、本発明の危険物回収装置は、比較的簡素な構造であるから、移動式とすることも容易である。移動式とした場合には、本発明の危険物回収装置を目的の使用場所まで移動して使用するといった使用態様も可能になる。
【0009】
本発明の危険物回収装置においては、危険物供給口からバッファタンク内へ供給された危険物の飛沫が空気送出口に届かないようにするための邪魔板を、バッファタンク内における危険物供給口と空気送出口との間に設けることも好ましい。これにより、空気送出口から空気のみが送出されるようにし、危険物の飛沫などが空気吸引手段に吸引されないようにすることが可能になる。この構成は、危険物として引火性の高い危険物を使用する場合に採用すると、危険物が空気吸引手段で引火されるのをさらに確実に防止することができるため、好適である。危険物が引火性の低いものである場合であっても、危険物を吸引したことによる空気吸引手段の故障を防止して、危険物回収装置のメンテナンスコストを抑えることができるというメリットがある。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明によって、危険物を回収容器に注ぎ入れる作業を容易に行うことのできる危険物回収装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の危険物回収装置における好適な実施態様を、そのバッファタンク、危険物供給管及び空気送出管の一部を破断して示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.危険物回収装置の概要
本発明の危険物回収装置について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の危険物回収装置における好適な実施態様を、そのバッファタンク10、危険物供給管30及び空気送出管50の一部を破断して示した側面図である。
【0013】
本実施態様の危険物回収装置は、図1に示すように、
(a)その上部に危険物供給口11及び空気送出口12が設けられ、その下部に危険物送出口13が設けられたバッファタンク10と、
(b)危険物送出口13の開閉を行うための危険物送出口開閉手段20と、
(c)その一端をバッファタンク10における危険物供給口11に接続された危険物供給管30と、
(d)危険物供給管30の開閉を行うための危険物供給管開閉手段40と、
(e)その一端をバッファタンク10における空気送出口12に接続された空気送出管50と、
(f)空気送出管50の開閉を行うための空気送出管開閉手段60と、
(g)空気送出管50の他端に接続された空気吸引手段70と、
(h)危険物送出口13が床面Sよりも高くなるようにバッファタンク10を支持するためのバッファタンク支持手段80と、
(i)危険物送出口13から送出される危険物Lを回収する回収容器Vを設置するための回収容器設置台90と、
で構成されたものとなっている。
【0014】
この危険物回収装置は、危険物送出口開閉手段20を閉じて危険物供給管開閉手段40及び空気送出口開閉手段60を開いた状態で空気吸引手段70を駆動すると、バッファタンク10内の空気が空気吸引手段70によって吸引されてバッファタンク10が減圧され、危険物供給口11からバッファタンク10内へと危険物Lが供給されるようになっている。また、空気吸引手段70の駆動を停止してバッファタンク10の圧力を大気圧へ戻した後、危険物送出口開閉手段20を開くと、バッファタンク10内に貯留された危険物Lが危険物送出口13から下方へと送出される(抜け落ちる)ようになっている。バッファタック10を大気圧へ戻す操作は、バッファタンク10の上部に設けられた図示省略の開放口を開けてバッファタンク10の内部を外気へ開放することによって行われる。危険物送出口13から抜け落ちた危険物Lは、回収容器設置台90上に設置された回収容器Vに注入された後、タンクローリーなどがその内部の危険物Lを回収しに来るまで別の場所で保管される。
【0015】
2.バッファタンク
本実施態様の危険物回収装置において、バッファタンク10は、図1に示すようにその下部が円錐面によって形成されたものとなっている。これにより、危険物Lがスラッジ状であるなど、危険物Lの粘性が高い場合であっても、危険物Lを危険物送出口13から確実に送出することが可能となっている。バッファタンク10の下部を形成する円錐面の円錐角度(円錐面と該円錐面の中心軸を含む平面との交線(2本の直線)が互いに為す内側の角度。)は、0°よりも大きく180°よりも小さければ特に限定されないが、小さくしすぎると、バッファタンク10の底部付近で危険物Lが詰まりやすくなるおそれがあるし、大きくしすぎると、危険物送出口13から危険物Lが流れ出にくくなるおそれがある。このため、前記円錐角度は、通常、30〜150°とされる。前記円錐角度は、40〜120°であると好ましく、50〜100°であるとより好ましい。本実施態様の危険物回収装置において、前記円錐角度は60°となっている。
【0016】
バッファタンク10の最大容量(バッファタンク10の全体容量ではなく、バッファタンク10に貯留できる危険物Lの最大容量。)は、危険物回収装置の用途などによっても異なり、特に限定されない。工場などの大規模な産業施設から排出される危険物Lを好適に回収できるようにするためには、バッファタンク10の最大容量は、通常、100L以上とされる。バッファタンク10の最大容量は、300L以上であると好ましく、500L以上であるとより好ましく、700L以上であるとさらに好ましい。一方、バッファタンク10の最大容量を大きくしすぎると、危険物回収装置が大掛かりなものとなりすぎるおそれがある。このため、バッファタンク10の最大容量は、通常、3000L以下とされる。バッファタンク10の最大容量は、2500L以下であると好ましく、2000L以下であるとより好ましく、1500L以下であるとさらに好ましい。本実施態様の危険物回収装置において、バッファタンク10の最大容量は、1200Lとなっている。
【0017】
また、本実施態様の危険物回収装置においては、図1に示すように、バッファタンク10内における危険物供給口11付近と、バッファタンク10内における空気送出口12付近とに、邪魔板14を設けている。それぞれの邪魔板14は、半円筒状のものとなっており、その円筒面が危険物供給口11及び空気送出口12よりもバッファタンク10の中心側となるように配されている。換言すると、危険物供給口11及び空気送出口12の中心側は、水平方向に湾曲した邪魔板14によって覆われた状態となっている。邪魔板14の上端は、バッファタンク10の天井面に固定されている。このように、バッファタンク10内における危険物供給口11と空気送出口12との間に邪魔板14を設けることによって、危険物供給口11からバッファタンク10内へ供給された危険物Lの飛沫がそのまま空気送出口12に到達しないようにすることができるようになっている。
【0018】
さらに、本実施態様の危険物回収装置においては、図1に示すように、バッファタンク10の下部に、一対の流体流入口15が設けられている。この流体噴射口15は、危険物回収装置の使用時においてはバッファタンク10の密閉性を確保することができるように、蓋で塞がれており、危険物Lとして危険物を扱う場合であっても、消防法に規定される要件に適合したものとなっている。バッファタンク10の底部付近で危険物Lが詰まった際には、この流体噴射口15を開けて、バッファタンク10の外部から流体噴射口15へと流体(窒素ガスや空気などの気体、及び水などの危険物)を噴射することにより、危険物Lの詰まりを解消することができるようになっている。このため、本実施態様の危険物回収装置は、メンテナンスをより容易に行うことができるものとなっている。
【0019】
さらにまた、本実施態様の危険物回収装置においては、図1に示すように、バッファタンク10の上部に、マンホール16を設けられている。このマンホール16は、危険物回収装置の使用時においては、バッファタンク10の密閉性を確保することができるように、蓋で塞がれており、危険物Lとして危険物を扱う場合であっても、消防法に規定される要件に適合したものとなっている。バッファタンク10の内部を定期的に清掃するなど、バッファタンク10のメンテナンスを行う際には、マンホール16の蓋を開けて作業員がバッファタンク10の内部へ入ったり、洗浄ホースなどをマンホール16からバッファタンク10の内部へ挿入したりすることができるようになっている。この他、バッファタンク10には、それに貯留される危険物Lの液面の高さを検知するための液面検知手段(図示省略)などを取り付けてもよい。
【0020】
3.危険物送出口開閉手段、危険物供給管開閉手段、空気送出管開閉手段
危険物送出口開閉手段20は、危険物送出口13の開閉を行うことができるものであれば特に限定されないが、通常、ゲートバルブなどのバルブが使用される。本実施態様の危険物回収装置においては、レバーを操作することによってゲートの開閉を行うことのできるゲートバルブを危険物送出口開閉手段20として使用している。危険物供給管開閉手段40や空気送出管開閉手段60についても、危険物送出口開閉手段20と同様であるために、詳しい説明は割愛する。
【0021】
4.空気吸引手段
空気吸引手段70は、バッファタンク10の内部圧力を減圧できるものであれば特に限定されないが、通常、真空ポンプが採用される。空気吸引手段70の減圧能力は、危険物回収装置の用途や、危険物Lの種類などによっても異なるが、通常、最大の吸気速度が10〜500m/分の範囲のものが採用される。空気吸引手段70の吸気速度は、30m/分以上であると好ましく、50m/分以上であるとより好ましい。本実施態様の危険物回収装置において、空気吸引手段70の吸気速度は、80〜200m/分となっている。また、空気吸引手段70の減圧能力は、バッファタンク10内を大気圧(0Pa)よりも低くできるのであれば特に限定されないが、通常、バッファタンク10を−10〜−100kPaまで減圧できるものが採用される。バッファタンク10の内部圧力は、−30kPa以下であると好ましく、−50kPa以下であるとより好ましい。本実施態様の危険物回収装置において、バッファタンク10の内部圧力は、空気吸引手段70によって−90kPaまで減圧されるようになっている。
【0022】
5.バッファタンク支持手段
バッファタンク支持手段80は、バッファタンク10を所定の高さに支持できるものであれば特に限定されない。本実施態様の危険物回収装置においては、図1に示すように、回収容器設置台90の上面から起立して設けられた4本の支柱81(図1では2本のみ図示。)によってバッファタンク支持手段80を構成している。
【0023】
6.回収容器設置台
回収容器設置台90は、回収容器Vを設置できるものであれば特に限定されない。本実施態様の危険物回収装置においては、図1に示すように、底板91と、底板91を浮かせて支持するための脚部92と、底板91の周縁部から上方へ起立する側壁93と、底板91の上面に固定されたローラコンベア94とで回収容器設置台90を構成している。このように、側壁93を設けることにより、危険物送出口13から送出される危険物Lが回収容器Vからこぼれ落ちても、そのこぼれ落ちた危険物Lが床面Sに流れないようになっている。したがって、本発明の危険物回収装置は、危険物Lが第1石油類などの危険物であっても、消防法に規定される要件に適合したものとなっている。また、ローラコンベア94は、その上に載置された回収容器Vを、バッファタンク10の下側(危険物注入位置)から水平方向(図1の例では、図1の紙面法線方向。)へ移送し、上方にバッファタンク10が存在しない場所(回収容器取出位置)まで移送する際に使用できるものとなっている。
【0024】
7.危険物回収装置の使用方法
続いて、本実施態様の危険物回収装置の使用方法について説明する。初期状態において、危険物回収装置は、危険物送出口開閉手段20と危険物供給管開閉手段40と空気送出管開閉手段60の全てが閉じられて、空気吸引手段70が停止された状態となっている。本実施態様の危険物回収装置は、この初期状態から、以下の手順1〜8によって使用される。ただし、下記手順1〜8は、あくまで一例であり、必要に応じてその順番を変えることもできる。
【0025】
[手順1]
危険物供給管開閉手段40と空気送出管開閉手段60とを開き、空気吸引手段70を駆動させる。これにより、バッファタンク10が減圧されて、危険物供給管30から危険物Lがバッファタンク10の内部へ流れ込んでくる。
[手順2]
バッファタンク10に貯留された危険物Lの液面が所定の高さに達すると、空気吸引手段70の駆動を停止し、危険物供給管開閉手段40と空気送出管開閉手段60とを閉じる。
[手順3]
空の回収容器Vをローラコンベア94上の回収容器取出位置に設置した後、危険物注入位置まで移動させる。回収容器Vは、危険物Lの種類に応じたものを使用する。回収容器Vとしては、ドラム缶やペール缶などが例示される。回収容器Vに蓋がされている場合には蓋を開け、その注入口が危険物送出口13の真下となるように位置合わせする。
[手順4]
危険物送出口開閉手段20を開けて、バッファタンク10内に貯留された危険物Lを危険物送出口13から回収容器Vへと注入する。
[手順5]
回収容器Vに危険物Lが所定量注入されると、危険物送出口開閉手段20を閉じて、危険物Lを止める。
[手順6]
回収容器Vに蓋をして、回収容器Vを押し、ローラコンベア94上を危険物注入位置から回収容器取出位置まで移動させる。
[手順7]
ローラコンベア94上の回収容器取出位置にある回収容器Vを人手やクレーンなどによって別の場所に移送する。
[手順8]
バッファタンク10内に危険物Lが残っている場合には、以下、手順3〜8を繰り返す。
【0026】
8.危険物回収装置の用途
本発明の危険物回収装置は、各種の危険物Lを回収するのに使用することができる。本発明の危険物回収装置は、危険物Lが引火性の低いものである場合だけでなく、危険物Lが引火性の高いものである場合であっても、好適に使用することができる。というのも、本発明の危険物回収装置は、バッファタンクの密閉性が高く、外部へ引火性の危険物が流出しない構造となっていることに加えて、危険物Lを駆動装置(空気吸引手段)から離れた場所で扱うことができるものとなっており、危険物Lと駆動装置(空気吸引手段)とが接触しない構造となっているからである。危険物Lとしては、具体的に、消防法第2条で引用される別表第1における「第4類:引火性液体」の各種液体(特に、第1石油類、第2石油類、第3石油類又は第4石油類)や、これらを含有するスラッジなどの各種半固形物などが例示される。この種の危険物Lは、工場などからも廃液や汚泥として排出される。
【符号の説明】
【0027】
10 バッファタンク
11 危険物供給口
12 空気送出口
13 危険物送出口
14 邪魔板
15 流体噴射口
16 マンホール
20 危険物送出口開閉手段
30 危険物供給管
40 危険物供給管開閉手段
50 空気送出管
60 空気送出管開閉手段
70 空気吸引手段
80 バッファタンク支持手段
81 支柱
90 回収容器設置台
91 底板
92 脚部
93 側壁
94 ローラコンベア
L 危険物
S 床面
V 回収容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)その上部に危険物供給口及び空気送出口が設けられ、その下部に危険物送出口が設けられたバッファタンクと、
(b)危険物送出口の開閉を行うための危険物送出口開閉手段と、
(c)その一端をバッファタンクにおける危険物供給口に接続された危険物供給管と、
(d)危険物供給管の開閉を行うための危険物供給管開閉手段と、
(e)その一端をバッファタンクにおける空気送出口に接続された空気送出管と、
(f)空気送出管の開閉を行うための空気送出管開閉手段と、
(g)空気送出管の他端に接続された空気吸引手段と、
(h)危険物送出口が床面よりも高くなるようにバッファタンクを支持するためのバッファタンク支持手段と、
を備え、
危険物送出口開閉手段を閉じて危険物供給管開閉手段及び空気送出口開閉手段を開いた状態で空気吸引手段を駆動した際には、空気吸引手段によってバッファタンク内の空気が吸引されてバッファタンクが減圧され、危険物供給口からバッファタンク内へ危険物が供給されるとともに、
危険物送出口開閉手段を開いた際には、バッファタンク内に貯留された危険物が危険物送出口から送出されて危険物送出口の下方に別途設置された回収容器に注入されるようにしたことを特徴とする危険物回収装置。
【請求項2】
危険物供給口からバッファタンク内へ供給された危険物の飛沫が空気送出口に届かないようにするための邪魔板がバッファタンク内における危険物供給口と空気送出口との間に設けられた請求項1記載の危険物回収装置。


【図1】
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