説明

卵包装装置および卵包装方法

【課題】単純な機構でありながら高速に鶏卵の包装処理を可能とする卵包装装置を提供する。
【解決手段】複数列で卵を搬送する複列搬送部と、前記複列搬送部で搬送される卵を収容するための、複数列の卵座を有する容器を搬送する容器搬送部とを備える卵包装装置であって、前記容器搬送部は、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該複列搬送部の卵搬送位置より下方にあり、前記複列搬送部は、前記複列搬送部の第1列目で搬送される卵を、前記容器の第1列目の卵座に転載させる第1転載部と、第(n−1)転載部より搬送方向下流側に配置され、当該複列搬送部の第n列目で搬送される卵を、前記容器の第n列の卵座に転載させる第n転載部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数列で卵を搬送する複列搬送部と、前記複列搬送部で搬送される卵を収容するための、複数列の卵座を有する容器を搬送する容器搬送部とを備える卵包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4に卵包装装置の全体外観について示す。卵供給コンベアにより鶏舎から搬送された卵は、集卵整列部41で、所定列n(例えば6列)に区分けされる。次いで、配向部42に送られ、卵の鋭端と鈍端の向きが揃えられる。配向部42から送られてきた卵は、姿勢が安定していないので、鼓形のローラコンベヤであるアプローチ部43で姿勢を安定化させる。次いで、転載部44で、アプローチ部43から所定列nで搬送されてきた卵をn個の把持機構で受け取り、卵を縦に向けながら、単列搬送コンベヤ45の搬送卵座に投入する。多数の搬送卵座を有する単列搬送コンベヤ45には、経路の途中に卵有無検出用のセンサが取付けられている。卵の有無情報と単列搬送コンベヤ45の移動情報は、制御部49に送られる。制御部49からの信号により搬送卵座を開放し、卵を受取卵座に投入する。単列搬送コンベヤ45から所定個数(容器1列分)の卵が投入されたら、卵を保持している間隔を容器の卵座間隔に一致させるべく縮まりながら下降し、受取卵座を開放して待機している容器に投入する。容器供給部46は、積重ねられた空のトレイを1枚ずつ分離して容器搬送コンベヤ47に供給する。容器搬送コンベヤ47は、受取卵座部48が一列分の卵を容器に詰める度に、容器を1ピッチ分ずつ間欠送りする。上記制御部49は、卵の有無情報と単列搬送コンベヤ45の移動情報を元に搬送卵座の開放機構を作動させるタイミングを制御して、受取卵座上に順番に卵を投入していく。所定個数揃ったら、受取卵座部48と容器搬送コンベヤ47を1回作動させる。
【0003】
また、他の卵包装装置として、本出願人の下記特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−179021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、鶏卵生産農場は大規模化が進み、大量の鶏卵を処理するための包装装置にも高能力化の要求が高い。その一方で、鶏卵の包装装置には毎日大量に産卵される鶏卵を滞ることなく処理できる安定性も必要とされているが、現状の包装装置では、高速化に対応するために複雑な機構を採用し、安定性を犠牲にしている。
【0006】
そこで、本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、単純な機構でありながら高速に鶏卵の包装処理を可能とする卵包装装置及び卵包装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る卵包装装置は、
複数列で卵を搬送する複列搬送部と、
前記複列搬送部で搬送される卵を収容するための、複数列の卵座を有する容器を搬送する容器搬送部とを備える卵包装装置であって、
前記容器搬送部は、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該複列搬送部の卵搬送位置より下方にあり、
前記複列搬送部は、
前記複列搬送部の第1列目で搬送される卵を、前記容器の第1列目の卵座に転載させる第1転載部と、
第(n−1)転載部より搬送方向下流側に配置され、当該複列搬送部の第n列目で搬送される卵を、前記容器の第n列の卵座に転載させる第n転載部とを有する。nは2以上の整数である。
【0008】
この構成によって、単純な機構でありながら鶏卵の包装処理を高速化できる。
【0009】
本発明において、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(1);
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (1)
ただし、
+c=b+d
aは複列搬送部で搬送される卵列の間隔、
bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔、
cは第(n−1)転載部と第n転載部との間の卵搬送方向に平行な距離、
dは容器間の配置間隔、
で定義される。
【0010】
上記式(1)によって、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対する傾斜角θを簡単に算出できる。
【0011】
本発明において、前記複列搬送部は、列ごとに卵を載置させて搬送させるための一対のレールと、前記一対のレールに載置した全列の卵を各行ごとに押す複数のバーとを備え、
前記一対のレールは、当該一対のレールに対応した前記転載部の位置まで伸び、かつ当該一対のレールの一方が他方よりも短いことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、一対のレールの片方を短くすることで、バーで押された卵が縦(長手方向)になって落下し、容器の卵座に好適に収容される。吸着機構や把持機構などで卵を移動させる必要がないため、装置を単純化できるとともに、卵(殻)へのストレスを軽減できる。
【0013】
本発明において、前記卵包装装置は、無秩序に搬送されてくる卵を所定の複数例に整列して搬送下流側に搬送するための第1整列部と、
前記第1整列部から搬送された卵を、前記複列搬送部の列数nと同列の卵が揃ったか否かを検出し、前記複列搬送部の列数nと同列の卵を搬送下流側に搬送するための第2整列部と、
前記第2整列部から搬送された卵の鋭端と鈍端の向きを揃えるための配向部と、
前記配向部から搬送された卵を、鼓形状のローラコンベアで卵の姿勢を安定にして、前記複列搬送部に搬送するためのアプローチ部と、をさらに有する。
【0014】
卵供給コンベアにより鶏舎から搬送された卵を、2段階で所定列数nに整列させ、かつ卵の向きと姿勢を安定化させてから、複列搬送部へ好適に供給することができ、複列搬送部入口で卵が揃っていない等の問題がなくなるため好ましい。
【0015】
また、他の本発明に係る卵包装方法は、
複数列で搬送される卵を、複数列の卵座を有する容器に収容するための卵包装方法であって、
前記容器の搬送方向が卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該卵搬送位置より下方にあり、
前記第1列目で搬送される卵を、前記容器の第1列目の卵座に第1転載位置で転載させ、
第(n−1)転載位置より搬送方向下流側に配置され、当該第n列目で搬送される卵を、前記容器の第n列の卵座に第2転載位置で転載させる工程を含む。nは2以上の整数である。
【0016】
この構成によって、単純な機構でありながら鶏卵の包装処理を高速化できる。
【0017】
本発明において、前記容器の搬送方向が前記卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(2);
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (2)
ただし、
+c=b+d
aは複列に搬送される卵列の間隔、
bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔、
cは第(n−1)転載位置と第n転載位置との間の卵搬送方向に平行な距離、
dは容器間の配置間隔、
で定義される。
【0018】
上記式(2)によって、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対する傾斜角θを簡単に算出できる。
【0019】
本発明において、前記卵包装方法は、
無秩序に搬送されてくる卵を所定の複数例に整列して搬送下流側に搬送するための第1整列工程と、
前記第1整列工程から搬送された卵を、前記列数nと同列の卵が揃ったか否かを検出し、前記列数nと同列の卵を搬送下流側に搬送するための第2整列工程と、
前記第2整列工程から搬送された卵の鋭端と鈍端の向きを揃えるための配向工程と、
前記配向工程から搬送された卵の姿勢を安定にして、搬送下流側に搬送するためのアプローチ工程と、をさらに含む。
【0020】
卵供給コンベアにより鶏舎から搬送された卵を、2段階で所定列数nに整列させ、かつ卵の向きと姿勢を安定化させてから、複列搬送部へ好適に供給することができ、複列搬送部入口で卵が揃っていない等の問題がなくなるため好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】卵包装装置の全体構成を概念的に示す平面図
【図2】複列搬送部に対する容器搬送部の傾斜角θについて説明するための図
【図3】複列搬送部および容器搬送部を説明するための平面図
【図4】従来技術に係る卵包装装置の全体構成を概念的に示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る卵包装装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、卵包装装置の全体構成を概念的に示す平面図であり、図2は、複列搬送部に対する容器搬送部の傾斜角θについて説明するための図であり、図3は、複列搬送部および容器搬送部をより詳細に説明するための平面図である。
【0023】
容器21は、6列5行の卵座を有し、列と行とが直交している。なお、6列5行に限定されず、例えば、m列m行でもよく、n列m行(m>n)でもよい。また、m列(m/2)行の容器が搬送方向に沿って連結されてm列m行の連結容器を構成していてもよく、(m/2)列m行の容器が搬送方向と直交する方向に連結されていてもよい。容器21の列数は、後述する列数搬送部15の列数と同じであることが好ましい。
【0024】
容器供給部16は、複数の容器21を配置しており、例えば、容器同士を積重ねて配置してあってもよい。容器供給部16の吸着部(または挟持部)で容器21を1枚ずつ分離して、容器搬送部17に供給する。容器搬送部17は、容器21を容器搬送方向に並べて、実質的に固定して動かないようにしてある。容器搬送部17は、例えば、無端コンベアを有して構成できる。容器搬送部17は、後述するように、容器21の卵座1列分の卵が収容された後で、容器21を1ピッチ分ずつ間欠送りする。容器搬送の1ピッチ分は、卵座の行間距離である。
【0025】
第1整列部11は、無秩序に搬送されてくる卵を所定の列数(n=6)に整列して搬送下流側に搬送する。第1整列部11は、サイドバーで列ごとに区分けしながら卵を搬送する無端コンベアを有して構成できる。第1整列部11は、例えば、特開平6−263239号公報、特開2008−1492号公報、特開2003−206016号公報などの機構を適宜採用できる。
【0026】
第2整列部12は、第1整列部11から搬送されてきた卵を、複列搬送部15の列数(n=6)と同列数の卵が揃ったか否かを検出する検出部(不図示)を有する。この検出部は、例えば、光電センサ、静電センサ、重量センサ、接触センサ、非接触センサ等の各種センサで構成できる。第2整列部12は、この検出部の検出で、すべての列(n=6)の卵が揃ったら、コンベアを1ピッチ分前進させる。その結果、配向部13に、6列で空きなく卵が並んだ状態で送り出しできる。この第2整列部12から後述する複列搬送部15までは、卵を所定ピッチ(ここでは1ピッチ)で間欠送りする。卵搬送の1ピッチ分は、次行の卵をそれぞれの転載部に送り込むための搬送距離である。
【0027】
配向部13は、第2整列部12から送られてきた卵の鋭端と鈍端の向きを揃える。図3の紙面において、卵の鋭端が上向きになっている。この向きをそろえる機構としては、例えば、特開2009−51652号公報、特開平9−150938号公報などの機構を適宜採用できる。
【0028】
アプローチ部14は、配向部13から搬送された6列の卵を、6列の鼓形状のローラコンベアで卵の姿勢を安定にしながら、複列搬送部15に搬送する。
【0029】
複列搬送部15は、アプローチ部14から搬送されてきた6列の卵を搬送しながら、容器21の卵座に収納させる。複列搬送部15は、列ごとに卵を搬送させるための一対のレール(151a、151b)と、一対のレール上の卵を1行ごとに押す、複数のバー158とを備える。一対のレールは6列分ある。複列搬送部15は、卵を1行ごとに1ピッチずつ送りだすために、卵搬送方向に複数のバー158が移動可能に配置された無端コンベアで構成できる。バー158を搬送方向に移動させることで、一対のレール上の卵を卵搬送方向に移動させることができ、本実施形態では1ピッチ分の間欠送りをしている。
【0030】
複列搬送部15は、複列搬送部15の第1列目(図3の紙面において最上列)で搬送される卵を、容器21の第1列目の卵座に転載させる第1転載部151を有する。また、第1転載部151より搬送方向下流側に距離c離れて配置され、当該複列搬送部15の第2列目で搬送される卵を、容器21の第2列の卵座に転載させる第2転載部152を有する。また、第2転載部152より搬送方向下流側に距離c離れて配置され、当該複列搬送部15の第3列目で搬送される卵を、容器21の第3列の卵座に転載させる第3転載部153を有する。また、第3転載部153より搬送方向下流側に距離c離れて配置され、当該複列搬送部15の第4列目で搬送される卵を、容器21の第4列の卵座に転載させる第4転載部154を有する。また、第4転載部154より搬送方向下流側に距離c離れて配置され、当該複列搬送部15の第5列目で搬送される卵を、容器21の第5列の卵座に転載させる第5転載部155を有する。また、第5転載部155より搬送方向下流側に距離c離れて配置され、当該複列搬送部15の第6列目で搬送される卵を、容器21の第6列の卵座に転載させる第6転載部156を有する。
【0031】
上記の第1転載部151の転載位置まで、一対のレール(151a、151b)が伸び、かつ当該一対のレールの一方レール151bが他方レール151aよりも短くなっている。図3において、レール151bは、卵の鋭端側を支持して、容器の卵座の中央付近の前まで延出している。また、レール151aは、卵の鈍端側を支持して、容器の卵座の中央付記よりも遠位に長く延出している。バー158で押された卵が鋭端側を下にして落下し、容器21の卵座(第1列目の卵座)に好適に収容される。他の第2〜第6転載部でも同様である。
【0032】
容器搬送部15は、図2、3に示すとおり、容器21の搬送方向が複列搬送部15の卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該複列搬送部の卵搬送位置より下方に配置される。容器21の搬送方向が複列搬送部15の卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(1)で定義される。
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (1)
ただし、a+c=b+dの関係であって、aは複列搬送部で搬送される卵列の間隔であり、bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔であり、cは第(n−1)転載部と第n転載部との間の卵搬送方向に平行な距離であり、dは容器間(i番目容器とi+1番目容器との間)の配置間隔である。
【0033】
容器搬送部17のコンベアを駆動するための駆動モータ(不図示)と、複列搬送部15のバーを駆動するための駆動モータ(不図示)、他の構成要素(第1整列部11、第2整列部12、配向部13、アプローチ部14)において各コンベアを搬送するための駆動モータ等は、制御部18によって制御される。制御部18は、第2整列部12で6列すべての卵が揃ったら、第2整列部12、配向部13、アプローチ部14、複列搬送部15を1ピッチ前進させ、容器搬送部16も1ピッチ前進させるように、各駆動モータを制御する。制御部18は、卵包装装置の各部の作動を制御し、CPUなどのハードウェアの部分と作動プログラムのソフトウェアとで構成されている。
【0034】
(卵包装方法)
本実施形態の卵包装方法は、複数列で搬送される卵を、複数列の卵座を有する容器21に収容するための卵包装方法である。本実施形態において、卵包装方法は、無秩序に搬送されてくる卵50を6列に整列して搬送下流側に搬送するための第1整列工程と、第1整列工程から搬送された卵を、6列の卵が揃ったか否かを検出し、6列の卵を搬送下流側に搬送するための第2整列工程と、第2整列工程から搬送された卵の鋭端と鈍端の向きを揃えるための配向工程と、配向工程から搬送された卵の姿勢を安定にして、搬送下流側に搬送するためのアプローチ工程とを含む。そして、容器21の搬送方向が卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該卵搬送位置より下方にあり、第1列目で搬送される卵を、容器21の第1列目の卵座に第1転載位置で転載させ、第(n−1)転載位置より搬送方向下流側に配置され、当該第n列目で搬送される卵を、容器21の第n列の卵座に第2転載位置で転載させる工程を含む。nは2、3、4、5、6である。
【0035】
容器21の搬送方向が卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(2)で定義される。
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (2)
ただし、a+c=b+dであり、aは複列に搬送される卵列の間隔であり、bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔であり、cは第(n−1)転載位置と第n転載位置との間の卵搬送方向に平行な距離であり、dは容器間の配置間隔である。
【0036】
(別実施形態)
卵包装装置は、不図示の上流側に洗浄乾燥部を備え、鶏舎から供給される鶏卵を洗浄し、乾燥させてもよい。
【0037】
配向部13の下流側に、ひび卵、血卵、汚卵、腐敗卵等の不良卵の検査を行う自動検査装置(不図示)が設けられていてもよい。自動検査装置は、CCDカメラなどで鶏卵の画像情報を取り込み、これを画像処理・解析して不良卵を検出するものである。不良卵であると検出された鶏卵は、不良卵ステーションに回収すべく、包装対象から外されることになる。
【0038】
また、鶏卵の重量を測定するための計量装置(不図示)が配置され、計量装置が搬送されてくる鶏卵の重量を測定し、この測定データが制御装置18に送られて重量値に基づいて選別がされてもよい。
【符号の説明】
【0039】
11 第1整列部
12 第2整列部
13 配向部
14 アプローチ部
15 複列搬送部
16 容器供給部
17 容器搬送部
18 制御部
21 容器
151 第1転載部
151a レール
151b レール
152 第2転載部
153 第3転載部
154 第4転載部
155 第5転載部
156 第6転載部
158 バー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数列で卵を搬送する複列搬送部と、
前記複列搬送部で搬送される卵を収容するための、複数列の卵座を有する容器を搬送する容器搬送部とを備える卵包装装置であって、
前記容器搬送部は、前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該複列搬送部の卵搬送位置より下方にあり、
前記複列搬送部は、
前記複列搬送部の第1列目で搬送される卵を、前記容器の第1列目の卵座に転載させる第1転載部と、
第(n−1)転載部より搬送方向下流側に配置され、当該複列搬送部の第n列目で搬送される卵を、前記容器の第n列の卵座に転載させる第n転載部とを有し、ただし、nは2以上の整数である、卵包装装置。
【請求項2】
前記容器の搬送方向が前記複列搬送部の卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(1);
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (1)
ただし、
+c=b+d
aは複列搬送部で搬送される卵列の間隔、
bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔、
cは第(n−1)転載部と第n転載部との間の卵搬送方向に平行な距離、
dは容器間の配置間隔、
で定義される、請求項1に記載の卵包装装置。
【請求項3】
前記複列搬送部は、列ごとに卵を載置させて搬送させるための一対のレールと、前記一対のレールに載置した全列の卵を各行ごとに押す複数のバーとを備え、
前記一対のレールは、当該一対のレールに対応した前記転載部の位置まで伸び、かつ当該一対のレールの一方が他方よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載の卵包装装置。
【請求項4】
前記卵包装装置は、
無秩序に搬送されてくる卵を所定の複数列に整列して搬送下流側に搬送するための第1整列部と、
前記第1整列部から搬送された卵を、前記複列搬送部の列数nと同列の卵が揃ったか否かを検出し、前記複列搬送部の列数nと同列の卵を搬送下流側に搬送するための第2整列部と、
前記第2整列部から搬送された卵の鋭端と鈍端の向きを揃えるための配向部と、
前記配向部から搬送された卵を、鼓形状のローラコンベアで卵の姿勢を安定にして、前記複列搬送部に搬送するためのアプローチ部と、をさらに有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の卵包装装置。
【請求項5】
複数列で搬送される卵を、複数列の卵座を有する容器に収容するための卵包装方法であって、
前記容器の搬送方向が卵搬送方向に対し傾斜し、かつ当該容器搬送位置が当該卵搬送位置より下方にあり、
前記第1列目で搬送される卵を、前記容器の第1列目の卵座に第1転載位置で転載させ、
第(n−1)転載位置より搬送方向下流側に配置され、当該第n列目で搬送される卵を、前記容器の第n列の卵座に第2転載位置で転載させる工程を含む、ただし、nは2以上の整数である、卵包装方法。
【請求項6】
前記容器の搬送方向が前記卵搬送方向に対して傾斜する傾斜角θは、下記式(2);
θ=tan−1(a/c)−tan−1(b/d) ・・・ (2)
ただし、
+c=b+d
aは複列に搬送される卵列の間隔、
bは容器の搬送方向と直交する方向の卵座間隔あるいは容器の卵列の間隔、
cは第(n−1)転載位置と第n転載位置との間の卵搬送方向に平行な距離、
dは容器間の配置間隔、
で定義される、請求項5に記載の卵包装方法。
【請求項7】
前記卵包装方法は、
無秩序に搬送されてくる卵を所定の複数列に整列して搬送下流側に搬送するための第1整列工程と、
前記第1整列工程から搬送された卵を、前記列数nと同列の卵が揃ったか否かを検出し、前記列数nと同列の卵を搬送下流側に搬送するための第2整列工程と、
前記第2整列工程から搬送された卵の鋭端と鈍端の向きを揃えるための配向工程と、
前記配向工程から搬送された卵の姿勢を安定にして、搬送下流側に搬送するためのアプローチ工程と、をさらに含む請求項5または6に記載の卵包装方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−229043(P2012−229043A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98317(P2011−98317)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000162238)共和機械株式会社 (9)
【Fターム(参考)】