説明

原子炉制御棒

【課題】中性子吸収部材としてのハフニウムはボロンカーバイドよりも長寿命だが、従来
のハフニウム製の原子炉制御棒はステンレス製のシースを有しており、長期間の照射に伴
ってIASCCのリスクが高くなる。
【解決手段】本発明による原子炉制御棒は、ブレード31と、このブレードを支持する支
持部材1と、を備える原子炉制御棒であって、前記ブレード31は中性子吸収部材である
ジルコニウム−ハフニウム合金で構成された平板を屈曲して形成された形状のブレードの
みで構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中性子吸収材を有し原子炉の出力制御に用いる原子炉制御棒に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型軽水炉の原子炉制御棒は、原子炉圧力容器の炉心に装荷される複数の燃料集合
体のうち隣接する4体で形成される間隙部を上下方向に移動するため、支持部材に4つの
ブレードを取り付けて構成され、十字型の横断面を有している。ブレードは、中空のシー
スと、シースに内蔵された中性子吸収部材から構成される。中性子吸収部材としてはボロ
ンカーバイド(B4C)、ハフニウム(Hf)、またはこれらを組み合わせて用いるタイ
プがある。主に、ボロンカーバイドは粉末状、ハフニウムは板材または棒材として用いる
。ハフニウムはボロンカーバイドに比べると中性子照射によって劣化しにくいため、ハフ
ニウム制御棒はボロンカーバイド制御棒に比して長寿命である。
【0003】
従来のハフニウム制御棒の構造について、図10、図11を用いて説明する。図10は
ハフニウム制御棒100の概要を示す部分分解斜視図、図11はハフニウム制御棒のブレ
ード110を長軸方向に垂直な平面で切断した要部拡大横断面図である。
【0004】
十字型の支持部材101に4枚のブレード110が取り付けられており、支持部材10
1とブレード110の下端には制御棒駆動機構(図示せず)と接続されるコネクタ102
とカップリング・ソケット103が取り付けられている。また、支持部材101とブレー
ド110の上端にはハンドル104が取り付けられている。ブレード110は中空のシー
ス111、シース111の内側に取り付けられたハフニウム板112から構成され、また
シース111にはシース111内に冷却材を流通させるための冷却孔113が複数設けら
れている。
【0005】
図11を用いて、ブレード110の構造について詳しく説明する。実質的にU字型の横
断面に形成されたシース111の内側にハフニウム板112が取り付けられ、ハフニウム
板固定部材114を用いてハフニウム板112をシース111に固定している。ハフニウ
ム板固定部材114はシース111、ハフニウム板112を貫通しており溶接によって取
り付けられている。また、ハフニウム制御棒100の発生熱を効率よく除去できるように
、シース111の内側に冷却材流路115が確保されている。
【0006】
このような制御棒に関して、中性子吸収部材としてハフニウムとボロンカーバイドを組
み合わせたものを使う場合、筒状の被覆管にハフニウム部材と粉末状のボロンカーバイド
を充填し、シースの内部に被覆管を複数並べて配置して用いる。このような制御棒は、相
対的に照射量が高い部分にハフニウム部材を配置し、残りの部分にボロンカーバイドを充
填するが、ボロンと中性子の反応によるトリチウムの生成等に起因したスエリングが懸念
されていた。これに対して、例えば特許文献1に記載された原子炉制御棒用中性子吸収要
素が知られている。
【0007】
その一方で、制御棒のシースは上述のようなスエリングの懸念がないため、耐SCC(
応力腐食割れ)性に優れたステンレスが用いられている。しかし、ハフニウム制御棒はボ
ロンカーバイド制御棒よりも長期間使用されるため、中性子照射量が高く、ステンレス製
であるシース部分の照射脆化がより顕著である。そのため、照射脆化、溶接部位の残留応
力、運転中の熱応力等の組み合わせによって起こるIASCC(照射誘起応力腐食割れ)
が起こる可能性がボロンカーバイド制御棒よりも高くなってしまうという課題があった。
【0008】
このような課題を解決するための発明として、例えば特許文献2記載に記載された構成
のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平4−58193号公報
【特許文献2】特開2005−290488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した課題に加えて、近年、発電効率向上を目的として燃料密度を高める研究開発が
進められており、現行の9×9燃料バンドルから10×10燃料バンドルへの移行などが
予想され、新たな課題も着目されている。すなわち、燃料バンドル移行が実現されると、
燃焼密度が高くなり、また燃料棒と制御棒の距離が短くなるため制御棒の照射速度が増加
する。さらに、プラント運転効率向上のために定期検査の実施スパン延長も検討されてお
り、それに伴った1サイクルの照射量増加も予想される。
【0011】
本発明は上述した課題を鑑みてなされたものであり、従来よりもさらに厳しい照射環境
においてもIASCCの発生を防止するべく、さらに耐照射性及び信頼性に優れた原子炉
制御棒を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による原子炉制御棒は、ブレードと、このブレードを支持する支持部材と、を備え
る原子炉制御棒であって、前記ブレードは中性子吸収部材であるジルコニウム−ハフニウ
ム合金で構成された平板を屈曲して形成された形状のブレードのみで構成されることを特
徴とする。
【0013】
また、本発明による原子炉制御棒は、ブレードと、このブレードを支持する支持部材と
、を備える原子炉制御棒であって、前記ブレードは中性子吸収部材であるジルコニウム−
ハフニウム合金で構成された平板に縦穴を設けて形成されたブレードのみで構成されるこ
とを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、従来よりも耐照射性及び信頼性に優れた原子炉制御棒を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図2】第1の実施例による原子炉制御棒のシース2の組織配列の概要を示す要部拡大斜視図。
【図3】ジルコニウム−ニオブの二元系状態図。
【図4】第2の実施例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図5】第2の実施例の別の一例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図6】第2の実施例の別の一例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図7】第2の実施例の別の一例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図8】第2の実施例の別の一例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図9】(a)(b)第2の実施例の別の例による原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【図10】従来の原子炉制御棒の部分分解斜視図。
【図11】従来の原子炉制御棒の要部拡大横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0017】
[実施例1]
本発明の第1の実施例による原子炉制御棒の構成について、図1を用いて説明する。図
1は、本実施例による原子炉制御棒を長軸方向に垂直な平面で切断し、ブレード部分を拡
大した要部拡大横断面図である。
【0018】
十字型の支持部材1にジルコニウム(Zr)またはジルコニウム合金を用いた中空のシ
ース2が取り付けられている。このシース2の内側にハフニウムの板材またはハフニウム
の棒材を複数並べて構成された中性子吸収部材3が取り付けられている。中性子吸収部材
固定部材4は、シース2および中性子吸収部材3を貫通して溶接取り付けされ、中性子吸
収部材3をシース2に固定している。シース2の内側の冷却材流路5には、原子炉運転中
に一次冷却材が流通し、一次冷却材がブレード10の熱を除去する。
【0019】
シース2に用いるジルコニウム合金には、例えばスズ(Sn)、鉄(Fe)、クロム(
Cr)等を添加したジルカロイ2、ジルカロイ4、またはこれらに近似した組成を有する
合金を用いる。ジルカロイ2、ジルカロイ4はそれぞれ米国材料試験協会(ASTM)の
定めるジルコニウム合金の規格である。ジルカロイ2、ジルカロイ4の組成を表1に示す

【表1】

【0020】
以下、本実施例による作用について説明する。ジルコニウムの中性子吸収断面積はステ
ンレス鋼の約1/15であり、耐照射性に優れている。また、ジルコニウムとハフニウム
は共にチタン族元素であり、中性子吸収断面積の他は類似した物性を有することが知られ
ている。よって、ジルコニウムまたはジルコニウム合金製のシース2と中性子吸収部材3
との間で発生する熱応力は、従来のステンレス製シースとハフニウム板との間で発生する
熱応力よりも小さい。従って、ステンレス製シースを用いた従来の原子炉制御棒よりも信
頼性に優れたものとなる。
【0021】
また、ジルコニウムは六方最密充填構造であるが、チタン(Ti)と同様に集合組織を
加工・熱処理によって制御可能である。集合組織の制御によって組織配列の方向を制御し
、シース2の照射成長によりシース2と他の構造物との間に応力が発生することを防止す
ることができる。その理由について、図2を用いて詳細に説明する。
【0022】
図2は組織配列を制御したシース2の概要を示す要部拡大斜視図である。なお、簡潔な
図示のため、中性子吸収部材3、中性子吸収部材固定部材4は省略して示している。
【0023】
結晶格子20は、シース2の加工・熱処理によって得られたシース2の組織配列を概念
的に示している。シース2の組織配列は、結晶格子20に示すように、c軸21がシース
2の厚さ方向となるように制御されている。
【0024】
このような組織配列の制御による効果を以下説明する。六方最密充填構造であるジルコ
ニウムは、照射によって生じた空孔がc軸21と垂直な面に集まり、c軸21と垂直な方
向に照射成長して伸びを生じる。図2に示した組織配列においては、上下方向である方向
22、横方向である方向23に伸びが生じる。方向22に関してはシース2の上部が、方
向23に関しては支持部材1と反対側の湾曲部側が伸びに対して拘束されていないため、
自由に伸びることができる。したがって、上述したように照射成長による応力発生を回避
することができる。
【0025】
また、ジルコニウムまたはジルコニウム合金製のシース2を用いることにより、チャン
ネルボックスのシャドーコロージョンを防止することが可能である。シャドーコロージョ
ンとは、ジルコニウムを用いた構造物について、ジルコニウム以外の金属と対向した面が
顕著に腐食する現象である。シャドーコロージョンは、ジルコニウムを用いたチャンネル
ボックスにおいて、従来の原子炉制御棒のステンレスシースと対向する面での発生が報告
されている。本実施例のようにジルコニウムまたはジルコニウム合金製のシース2を用い
ることにより、チャンネルボックスの対向面もジルコニウムとなるため、チャンネルボッ
クスのシャドーコロージョンを防止することが可能である。
【0026】
また、ジルカロイ2、ジルカロイ4よりも多量の鉄をジルコニウムに添加することによ
り、組織中に鉄を析出させ、析出強化させることが可能である。鉄の添加量は、実験によ
って0.5質量%までは析出物の密度が上昇し、0.5質量%以上添加すると析出物が巨
大化することが判明している。鉄の析出物は照射が進むに連れて固溶して小さくなってい
くが、密度が高いほど析出物の固溶に時間がかかり、析出硬化を長期間維持することがで
きるため、鉄の析出物の密度はより高いほうが好ましい。
【0027】
さらに、ジルコニウムにニオブ(Nb)を添加することによって耐食性が向上すること
が知られており、例えば重水炉の圧力管にはジルコニウム−2.5%ニオブ合金が採用さ
れている。さらに、ニオブを添加することによって前述した六方晶金属の照射成長を抑制
することが可能である。よって、シースにニオブを添加することによって耐食性を向上さ
せ、また照射成長の抑制効果を得ることができる。図3にジルコニウム−ニオブの二元系
状態図を示す(Binary Alloy Phase Diagrams Second edition, ASM Internation
al, edited by T.B.Massalski(1990)より引用)。ニオブは、図3に示す二元系状
態図から読み取れる通り、0.6質量%まではジルコニウムに固溶する。
【0028】
なお、上述した鉄の添加とニオブの添加については、鉄のみまたはニオブのみを添加し
た場合はそれぞれの効果を奏するが、鉄とニオブの双方を添加した場合は鉄の析出による
強化とニオブによる耐食性向上の2つの効果を同時に得ることが可能である。
【0029】
以上説明したように、本実施例の原子炉制御棒によれば、ジルコニウムまたはジルコニ
ウム合金製のシース2の採用により、原子炉制御棒の耐照射性を向上させるとともに、シ
ース2と中性子吸収部材3との間の熱応力の発生の防止、シース2の組織配列制御による
熱応力の発生の防止、チャンネルボックスのシャドーコロージョンの防止といった効果が
得られ、信頼性を向上することが可能である。
【0030】
[実施例2]
本発明の第2の実施例による原子炉制御棒について、図4を用いて説明する。図4は、
本実施例による原子炉制御棒のジルコニウム−ハフニウムブレード31を長軸方向に垂直
な平面で切断した要部拡大横断面図である。なお、第1の実施例と同じ構成には同一の符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
本実施例においては、支持部材1にジルコニウム−ハフニウム合金製のジルコニウム−
ハフニウムブレード31が取り付けられている。ジルコニウム−ハフニウムブレード31
はハフニウムを含有しており中性子吸収材として機能する。
【0032】
本実施例のジルコニウム−ハフニウムブレード31は、自身が中性子吸収材として機能
するため、内部に中性子吸収部材を取り付ける必要がなく、中性子吸収部材固定部材が不
要である。そのため、従来の原子力制御棒に比較して溶接部位を減らすことができ、また
シースと中性子吸収部材との間に熱応力が発生することもなくなるため、信頼性が向上す
る。さらに、ハフニウムはジルコニウムよりも良好な耐食性を有するため、ジルコニウム
合金にハフニウムを添加することで耐食性を向上させることができる。
【0033】
また、ハフニウムはチタン、ジルコニウムと同様に六方最密充填構造を有し、ジルコニ
ウムと同様に組織配列を制御可能であるため、ジルコニウム−ハフニウム合金を用いたシ
ースにおいても、第1の実施例で説明したように組織配列を制御することで照射成長によ
る応力発生を回避することが可能である。
【0034】
なお、図4では中性子吸収ブレード31は板材を屈曲させてU字型形状を有するものと
して図示しているが、図5に示すようなコの字型や、あるいは図6、図7に示すように肉
厚の板材に縦穴32を一つあるいは複数設けただけの簡素な形状・構造とすることができ
る。また、必要に応じて冷却孔を設けてもよい。
【0035】
また、図8に示すように、平板形状のジルコニウム−ハフニウム合金を支持部材1に取
り付けて中性子吸収ブレード41とすることも可能である。ジルコニウム−ハフニウム合
金の加工をする必要がなくなり、図4に示す中性子吸収ブレード31よりもさらに簡素な
形状とすることが可能である。
【0036】
さらに、図9(a)、図9(b)に、平板形状の中性子吸収ブレードの支持部材への取
り付け性を向上させた変形例を示す。図9(a)においては、平板の一端を凹型形状に成
型した中性子吸収ブレード41aを用いており、この凹型形状部分に支持部材1を嵌入し
て取り付ける。また、図9(b)においては中性子吸収ブレード41の取り付け部に凹部
を設けた支持部材1aを用い、この凹部に中性子吸収ブレードを嵌入して取り付ける。図
8に示した支持部材1と中性子吸収ブレード41の取り付けは溶接などによって取り付け
を行うが、図9(a)および図9(b)に示した変形例によれば、支持部材1とブレード
41を係合させることで、溶接に代えてボルトなどによる取り付けが可能となり、溶接部
への負荷集中を回避することが可能となる。
【0037】
なお、本実施例においてジルコニウム−ハフニウムブレードに適用されるジルコニウム
−ハフニウム合金は、ジルコニウム単体にハフニウムを添加して合金とするよりも容易に
製造することが可能である。その理由について以下説明する。
【0038】
ジルコニウムとハフニウムはそれぞれジルコニウム鉱石(ジルコン、バデレアイト)に
含有されるが、ジルコニウムとハフニウムは類似した物性を有するために分離が困難であ
る。そのため、ジルコニウム及びハフニウムを得るには、ジルコニウム鉱石からハフニウ
ム以外の不純物を除去した後にジルコニウムとハフニウムを分離するための特殊な分離工
程を行う必要がある。しかし、ハフニウム以外の不純物は一般的な電解精錬で取り除くこ
とが可能である。そのため、ジルコニウム鉱石を電解精錬してジルコニウムとハフニウム
以外の元素を除去し、所望の合金元素を添加すればジルコニウム−ハフニウム合金を得る
ことができる。また、ハフニウムの存在比を高めるためにハフニウム濃縮を行ってもよい
。このように、ジルコニウム−ハフニウム合金はジルコニウムおよびハフニウム各々の単
体よりも容易にかつ低コストで製造することが可能である。
【0039】
以上説明したように、本実施例によるジルコニウム−ハフニウムブレード31を採用し
た原子炉制御棒によれば、第1の実施例と同様の効果を奏するとともに、原子炉制御棒を
簡素な構造とすることができ、また従来よりも容易かつ低コストに生産することが可能で
ある。
【0040】
以上本発明の実施例について図を参照して説明してきたが、本発明は上記実施例に限定
されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で第1および第2の実施例を組み合わせ
、またいろいろの変形を採ることができる。例えば、第2の実施例に示した中性子吸収ブ
レード31に中性子吸収部材3と中性子吸収部材固定部材4を取り付ける、第1の実施例
に示したようにニオブを添加する、あるいは第1の実施例によるブレードと第2の実施例
によるブレードを組み合わせて用いるなどしてもよい。当業者にあっては、具体的な実施
例において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種種の変形・変更を加えるこ
とが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1、1a 支持部材
2 シース
3 中性子吸収部材
4 中性子吸収部材固定部材
5 冷却材流路
10 ブレード
20 結晶格子
21 c軸
22、23 方向
31、41、41a、42b ジルコニウム−ハフニウムブレード
32 縦穴
100 ハフニウム制御棒
101 支持部材
102 コネクタ
103 カップリング・ソケット
104 ハンドル
110 ブレード
111 シース
112 ハフニウム板
113 冷却孔
114 ハフニウム板固定部材
115 冷却材流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレードと、
このブレードを支持する支持部材と、を備える原子炉制御棒であって、
前記ブレードは中性子吸収部材であるジルコニウム−ハフニウム合金で構成された平板を
屈曲して形成された形状のブレードのみで構成されることを特徴とする原子炉制御棒。
【請求項2】
ブレードと、
このブレードを支持する支持部材と、を備える原子炉制御棒であって、
前記ブレードは中性子吸収部材であるジルコニウム−ハフニウム合金で構成された平板に
縦穴を設けて形成されたブレードのみで構成されることを特徴とする原子炉制御棒。
【請求項3】
前記ブレードまたは前記シースはニオブを含有し、そのニオブは0.6質量%以下であ
ることを特徴とする請求項1または2記載の原子炉制御棒。
【請求項4】
前記ブレードまたは前記シースは鉄を含有し、その鉄は0.5質量%以下であることを
特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の原子炉制御棒。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−54037(P2013−54037A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−254750(P2012−254750)
【出願日】平成24年11月20日(2012.11.20)
【分割の表示】特願2008−101589(P2008−101589)の分割
【原出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)