説明

厨房換気装置

【課題】排気ファンの稼働率を低減して省エネルギー化を図るとともに、製造コストの低減を図ることのできる厨房換気装置を提供する。
【解決手段】排気ファン13の複数の風量パターンと排気ダンパー14の複数の開度パターンとから1つの風量パターンと1つの開度パターンとを組み合わせることによって構成された複数の運転モードから、各調理機器2の稼働状態に基づいて1つの運転モードを選択するように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、飲食店や宿泊施設等の業務用の厨房を換気するための厨房換気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の厨房換気装置では、厨房内と屋外とを連通する排気ダクトと、排気ダクトに設けられ、風量を変更可能に厨房内の空気を屋外に排出する排気ファンと、厨房内に設置された調理機器の上方に設けられ、それぞれ排気ダクトに接続された複数の排気フードと、排気フードと排気ダクトとの間に設けられ、排気フードからの排気量を調整する排気ダンパーと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記厨房換気装置では、排気ファンの風量を変化させるとともに、各排気ダンパーの開度を変化させることによって、各排気フードにおける排気量を調整することが可能である。この厨房換気装置では、稼働している調理機器の上方に位置する排気フードからの必要な排気量が確保され、稼働していない調理機器に対応する排気量を減少させることができる。このため、この厨房換気装置では、排気ファンの運転率を低下させることができるとともに、空気調和装置によって調整された空気を排気として排出する量を低減することができるため、空気調和装置全体のエネルギー消費量の低減が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−284095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記厨房換気装置では、排気ダンパーの数が多い場合や排気ファンの排気風量の調整幅が大きい場合には、各排気フードの排気量を調整するために高性能で複雑な制御が必要となるため、制御系の設計が煩雑となって製造コストが高くなるおそれがある。
【0006】
本発明は、排気ファンの稼働率を低減して省エネルギー化を図るとともに、製造コストの低減を図ることのできる厨房換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載の発明は、厨房内と屋外とを連通する排気ダクトと、排気ダクトに設けられ、風量を変更可能に厨房内の空気を屋外に排出する排気ファンと、厨房内に設置された調理機器の上方に設けられ、それぞれ排気ダクトに接続された複数の排気フードと、少なくとも1つ以上の排気フードと排気ダクトとの間に設けられ、排気フードからの排気量を調整する排気ダンパーと、を備えた厨房換気装置において、各排気フードの下方に位置する調理機器の稼働状態を検出する稼働状態検出手段と、稼働状態検出手段によって検出された各調理機器の稼働状態に基づいて、排気ファンの風量を調整するとともに、排気ダンパーの開度を調整することで各排気フードからの排気量を制御する排気量制御手段を備え、排気量制御手段は、排気ファンの複数の風量パターンと排気ダンパーの複数の開度パターンとから1つの風量パターンと1つの開度パターンとを組み合わせることとによって構成された複数の運転モードから、稼働状態検出手段によって検出された各調理機器の稼働状態に基づいて1つの運転モードを選択することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、複数の運転モードが、それぞれ、全ての排気フードの中で最大排気量が大きな排気フードの排気量を変更可能な、排気ファンの風量パターンと排気ダンパーの開度パターンとの組み合わせであることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、複数の運転モードが、それぞれ、全ての排気フードの中で使用頻度が低い調理機器に対応する排気フードの排気量を変更可能な、排気ファンの風量パターンと排気ダンパーの開度パターンとの組み合わせであることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、排気量制御手段が、稼働状態検出手段の検出結果、排気ファンの駆動状態および排気ダンパーの駆動状態のいずれかに異常が検出された場合に、排気ファンの風量および排気ダンパーの開度が最大となる運転モードを選択することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の発明は、屋外の空気を厨房内に供給する給気ファンと、給気ファンの風量が排気ファンの風量以下となるように給気ファンを制御する給気ファン制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、各排気フード内の温度を検出するフード内温度センサを備え、稼働状態検出手段は、温度センサの検出温度に基づいて、温度センサが設けられた排気フードの下方に位置する調理機器が稼働しているか否かを検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、排気ダンパーの数が多い場合や排気ファンの排気風量の調整幅が大きい場合においても、運転モードの選択を行うのみで各排気フードの必要な排気量を得ることができるので、制御系の設計が簡単となり製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明によれば、最大排気量が大きい排気フードに対応する調理機器が稼働していない場合に、最大排気量が大きい排気フードの排気量を低減させることで全体の排気量を減少させることができるので、省エネルギー性を向上させることが可能となる。
本発明の請求項3に記載の発明によれば、使用頻度が低い調理機器が稼働していない長時間に亘って、対応する排気フードの排気量を低減させることができるので、省エネルギー性を向上させることが可能となる。
本発明の請求項4に記載の発明によれば、故障時等に各排気フードからの排気量を最大の排気量とすることができるので、各調理機器の稼働状態にかかわらず、厨房内の空気の状態を良好に保つことが可能となる。
本発明の請求項5に記載の発明によれば、適切な給気量を厨房内に供給することができるので、厨房内の空気の状態をより良好に保つことが可能となる。
本発明の請求項6に記載の発明によれば、排気フード内の温度によって各調理機器が稼働しているか否かを検出することができるので、燃焼式の調理機器と非燃焼式(電気・蒸気)の調理機器との区別なく調理機器が稼働しているか否かを検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態を示す厨房換気装置の概略構成図である。
【図2】制御系を示すブロック図である。
【図3】調理機器の稼働状況の判定を示す図である。
【図4】排気フードの設定条件を示す図である。
【図5】運転モードを示す図である。
【図6】運転モード選択処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図6は、本発明の一実施形態を示すものである。
【0013】
この厨房換気装置は、図1に示すように、厨房1内の空気を排出するための排気システム10と、厨房1内に屋外の空気を供給するための給気システム20と、を備えている。また、厨房換気装置は、排気システム10および給気システム20のそれぞれの動作を制御するためのコントローラ30を備えている。
【0014】
排気システム10は、厨房1内に設置された複数の調理機器2のそれぞれの上方に設けられた複数の排気フード11と、各排気フード11から吸入された空気を屋外に導くための排気ダクト12と、排気ダクト12の経路中に設けられた排気ファン13と、排気ダクト12の各排気フード11との接続部に設けられた排気ダンパー14と、排気ダクト12の屋外側の端部に設けられた排気ガラリ15と、を有している。排気フード11内には、排気フード11内の温度を検出するための温度センサ16が設けられている。排気ファン13は、電動モータ駆動の送風機であり、風量を変更可能なインバータ装置13aを有している。各排気ダンパー14は、ダンパー開度を変更するための電動モータ14aを有している。温度センサ16は、例えば、下方に位置する調理機器2の排気口など、高温となる部分の上方に位置していることが望ましい。
【0015】
給気システム20は、外気を吸入するための給気ガラリ21と、給気ガラリ21から吸入された空気を厨房1内に導くための給気ダクト22と、給気ダクト22の経路中に設けられた給気ファン23と、給気ダクト22の厨房1内側の端部に設けられた給気口24と、を有している。給気ファン23は、電動モータ駆動の送風機であり、風量を変更可能なインバータ装置23aを有している。
【0016】
コントローラ30は、CPU、ROM、RAMを有している。コントローラ30は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0017】
コントローラ30には、図2に示すように、温度センサ16が接続され、温度センサ16の検出した検出温度Tに関する信号が入力される。また、コントローラ30には、図2に示すように、排気ファン13用のインバータ装置13a、給気ファン23用のインバータ装置23aおよび各排気ダンパー14の電動モータ14aが接続されている。コントローラ30は、インバータ装置13a,23aおよび電動モータ14aに対してそれぞれ駆動信号を送信するとともに、インバータ装置13a,23aおよび電動モータ14aの駆動状態に関する信号を受信する。
【0018】
コントローラ30は、各温度センサ16の検出温度Tの変化に基づいて対応する排気フード11の下方に位置する調理機器2が稼働しているか否かを検出する。具体的には、図3の排気フード11内の温度と時間との関係から明らかなように、温度センサ16の検出温度Tが稼働開始判定温度T1よりも低い温度から稼働開始判定温度T1以上に上昇したときに調理機器2が稼働していると判定する(図3のA点およびC点)。また、温度センサ16の検出温度Tが稼働開始判定温度T1以上となった後、検出温度Tが稼働開始判定温度T1よりも稼働終了判定温度差ΔT(ΔT>0)以下まで低くなった場合に調理機器2の稼働が終了したと判定する(図3のB点)。稼働開始判定温度T1と稼働終了判定温度差ΔTは、排気フード11の大きさ、排気フード11の下方に配置される調理機器の燃料消費量、調理機器の稼働終了後の調理排気の排出などを考慮して決定される。図3において、点Aから時間が経過して温度センサ16の検出温度Tが稼働開始判定温度T1よりも低下している箇所は、調理機器2が稼働し続けているが、排気フード11からの排気量の増加による排気フード11内の温度の一時的な低下を示している。
【0019】
また、コントローラ30のROMには、排気ファン13の複数の風量パターン、給気ファン23の複数の風量パターンおよび各排気ダンパー14の複数の開度パターンから1つの排気ファン13の風量パターン、1つの給気ファン23の風量パターンおよび1つの各排気ダンパー14の開度パターンを組み合わせることによって構成された複数の運転モードが記憶されている。各運転モードは、各排気フード11に対応する調理機器2の必要換気量や使用頻度等に基づいて決定される。
【0020】
具体的に、厨房1内に5つの排気フード11(第1〜第5排気フード)が設けられている場合について説明する。厨房1内に設けられた5つの排気フード11には、図4に示すように、それぞれ調理機器2、各調理機器2の定格燃料消費量、排気量、稼働開始判定温度T1、稼働終了判定温度差ΔT、排気ダンパー14の有無などの条件が設定されている。
【0021】
図4に示す設定条件に対して、コントローラ30のROMには、図5に示すように、排気ファン13の複数の風量パターン、給気ファン23の複数の風量パターンおよび各排気ダンパー14の複数の開度パターンの組み合わせから構成された第1〜第7運転モードが記憶されている。
【0022】
図5において、ブレージングパンは、全調理機器2の中で必要な排気量が最大の調理機器2である。また、スチームケトルは、全調理機器2の中で稼働時間が最短の調理機器2である。さらに、ガスレンジは、全調理機器2の中で必要な排気量が比較的多く、稼働時間が比較的短い調理機器2である。したがって、第1〜第7運転モードは、それぞれ、ブレージングパンに対応する第3排気フード11、スチームケトルに対応する第2排気フード11およびガスレンジに対応する第1排気フード11の排気量を広範囲に調整可能とする運転モードが構成される。
【0023】
各運転モードにおいて、給気ファン23の給気量は、厨房1内の負圧を保持するため、排気ファン13の排気量の85%の風量に調整される。第1運転モードは、排気ファン13および給気ファン23のそれぞれが最大風量、全ての排気ダンパー14の開度が100%である。第7運転モードでは、全ての調理機器2が稼働していない状態においても、厨房1内の最低限必要な換気が可能な排気量および給気量が設定されている。
【0024】
以上のように構成された厨房換気装置では、各調理機器2が稼働しているか否かを検出し、調理機器2の稼働状態に応じて排気ファン13の風量、給気ファン23の風量および各排気ダンパー14の開度を制御する換気制御処理を行う。換気制御処理を図6のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、厨房換気装置の運転状態が正常か否か判定する。運転状態が正常と判定した場合にはステップS2に処理を移し、温度センサ16の検出温度Tやインバータ装置13a,23aおよび電動モータ14aの駆動状態が正常でないと判定した場合にはステップS4に処理を移す。
【0026】
(ステップS2)
ステップS1において厨房換気装置の運転状態が正常であると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、各調理機器2が稼働しているか否かを検出する。
【0027】
(ステップS3)
ステップS3においてCPUは、ステップS2において検出された各調理機器2の稼働状況に基づいて、7つの運転モードから1つの運転モードを選択する。
具体的には、例えば、第1〜第5排気フード11の全てに対応する調理機器2が稼働している場合には、図5に示すように、第1運転モードが選択される。また、例えば、第1及び第2排気フード11に対応する調理機器2が稼働しておらず、第3〜第5排気フード11に対応する調理機器2が稼働している場合には、第3運転モードが選択される。
【0028】
(ステップS4)
ステップS1において厨房換気装置の運転状態が正常でないと判定した場合に、ステップS4においてCPUは、排気ファン13の風量および給気ファン23の風量が最大であり、各排気ダンパー14の開度が最大の第1運転モードを選択する。
【0029】
(ステップS5)
ステップS5においてCPUは、ステップS3またはステップS4において選択された運転モードに応じて排気ファン13の風量、給気ファン23の風量および各排気ダンパー14の開度を調整し、換気制御処理を終了する。
【0030】
このように、本実施形態の厨房換気装置によれば、排気ファン13の複数の風量パターンと排気ダンパー14の複数の開度パターンとから1つの風量パターンと1つの開度パターンとを組み合わせることによって構成された複数の運転モードから、各調理機器2の稼働状態に基づいて1つの運転モードを選択している。これにより、排気ダンパー14の数が多い場合や排気ファン13の排気風量の調整幅が大きい場合においても、運転モードの選択を行うのみで各排気フード11の必要な排気量を得ることができるので、制御系の設計が簡単となり製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0031】
また、複数の運転モードは、それぞれ、全ての排気フード11の中で最大排気量が大きな排気フード11の排気量を変更することが可能な、排気ファン13の風量パターンと排気ダンパー14の開度パターンとの組み合わせである。これにより、最大排気量が大きい排気フード11に対応する調理機器2が稼働していない場合に、最大排気量が大きい排気フード11の排気量を低減させることで全体の排気量を減少させることができるので、省エネルギー性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、複数の運転モードは、それぞれ、全ての排気フード11の中で使用頻度が低い調理機器に対応する排気フード11の排気量を変更可能な、排気ファン13の風量パターンと排気ダンパー14の開度パターンとの組み合わせである。これにより、使用頻度が低い調理機器2が稼働していない長時間に亘って、対応する排気フード11の排気量を低減させることができるので、省エネルギー性を向上させることが可能となる。
【0033】
また、温度センサ16の検出温度Tやインバータ装置13a,23aおよび電動モータ14aの駆動状態が正常でないと判定した場合には、排気ファン13の風量および給気ファン23の風量が最大であり、各排気ダンパー14の開度が最大の第1運転モードを選択している。これにより、故障時等に各排気フード11からの排気量が最大の排気量とすることができるので、各調理機器2の稼働状態にかかわらず、厨房1内の空気の状態を良好に保つことが可能となる。
【0034】
また、屋外の空気を厨房1内に供給するための給気ファン23を備え、給気ファン23の風量が排気ファン13の風量以下となるようにしている。これにより、厨房1内に適切な給気量を供給することができるので、厨房1内の空気の状態をより良好に保つことが可能となる。
【0035】
また、排気フード11内に設けられた温度センサ16の検出温度Tに基づいて下方に位置する調理機器2が稼働しているか否かを検出している。これにより、排気フード11内の温度によって各調理機器2が稼働しているか否かを検出することができるので、ガス式の調理機器2と電気式の調理機器2との区別なく調理機器2が稼働しているか否かを検出することが可能となる。
【0036】
なお、前記実施形態では、排気ファン13の機械排気および給気ファン23の機械給気によって厨房の換気を行うようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、排気ファン13の機械給気および給気ガラリ等からの自然給気によって厨房の換気を行うようにしても、運転モードの選択を行うのみで各排気フード11の必要な排気量を得ることができるので、制御系の設計が簡単となり製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0037】
また、前記実施形態では、調理機器2が稼働しているか否かを、対応する排気フード11内に設けられた温度センサ16の検出温度に基づいて判定するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、ガス式の調理機器2の場合に、調理機器2に供給されるガスの流量を計測してもよいし、また、電気式の調理機器2の場合に、調理機器2に供給される電力を計測するようにしたり、電源のオンオフを検知したりするようにしても調理機器2が稼働しているか否かを検出することが可能である。
【0038】
また、前記実施形態では、排気フード11内の温度を検出して調理機器2の稼働の有無を判定するようにしたが、排気フード11内の温度と排気フード11外の厨房1内の温度との差の変化量に基づいて調理機器2が稼働しているか否かを検出するようにしてもよい。
【0039】
また、前記実施形態では、給気ファン23の風量を排気ファン13の風量の85%となるようにしたものを示したが、厨房1内の負圧を維持することが可能であればこれに限られるものではない。
【0040】
また、前記実施形態では、図4に示すように、5つの排気フード11に対して1つを除く残り4つの排気フード11に排気ダンパー14を設けたものを示したが、少なくとも1つ以上の排気フード11に排気ダンパー14が設けられていればよい。例えば、全ての排気フード11に対して排気ダンパー14を設けても各排気フード11の排気量の制御が可能である。また、必要な排気量が少ない調理機器2や稼働時間が長い調理機器2など排気ファン13の運転率を低下させる効果が小さい調理機器2に対応する排気フード11であれば、2つ以上の排気フード11に対して排気ダンパー14を設けなくても同様の効果を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 厨房
2 調理機器
10 排気システム
11 排気フード
12 排気ダクト
13 排気ファン
13a インバータ装置
14 排気ダンパー
14a 電動モータ
16 温度センサ
20 給気システム
22 給気ダクト
23 給気ファン
23a インバータ装置
30 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厨房内と屋外とを連通する排気ダクトと、
排気ダクトに設けられ、風量を変更可能に厨房内の空気を屋外に排出する排気ファンと、
厨房内に設置された調理機器の上方に設けられ、それぞれ排気ダクトに接続された複数の排気フードと、
少なくとも1つ以上の排気フードと排気ダクトとの間に設けられ、排気フードからの排気量を調整する排気ダンパーと、を備えた厨房換気装置において、
各排気フードの下方に位置する調理機器の稼働状態を検出する稼働状態検出手段と、
稼働状態検出手段によって検出された各調理機器の稼働状態に基づいて、排気ファンの風量を調整するとともに、排気ダンパーの開度を調整することで各排気フードからの排気量を制御する排気量制御手段と、を備え、
排気量制御手段は、排気ファンの複数の風量パターンと排気ダンパーの複数の開度パターンとから1つの風量パターンと1つの開度パターンとを組み合わせることによって構成された複数の運転モードから、稼働状態検出手段によって検出された各調理機器の稼働状態に基づいて1つの運転モードを選択する
ことを特徴とする厨房換気装置。
【請求項2】
複数の運転モードは、それぞれ、全ての排気フードの中で最大排気量が大きな排気フードの排気量を変更可能な、排気ファンの風量パターンと排気ダンパーの開度パターンとの組み合わせである
ことを特徴とする請求項1記載の厨房換気装置。
【請求項3】
複数の運転モードは、それぞれ、全ての排気フードの中で使用頻度が低い調理機器に対応する排気フードの排気量を変更可能な、排気ファンの風量パターンと排気ダンパーの開度パターンとの組み合わせである
ことを特徴とする請求項1または2記載の厨房換気装置。
【請求項4】
排気量制御手段は、稼働状態検出手段の検出結果、排気ファンの駆動状態および排気ダンパーの駆動状態のいずれかに異常が検出された場合に、排気ファンの風量および排気ダンパーの開度が最大となる運転モードを選択する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の厨房換気装置。
【請求項5】
屋外の空気を厨房内に供給する給気ファンと、
給気ファンの風量が排気ファンの風量以下となるように給気ファンを制御する給気ファン制御手段と、を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の厨房換気装置。
【請求項6】
各排気フード内の温度を検出するフード内温度センサを備え、
稼働状態検出手段は、温度センサの検出温度に基づいて、温度センサが設けられた排気フードの下方に位置する調理機器が稼働しているか否かを検出する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の厨房換気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−137261(P2012−137261A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290808(P2010−290808)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】