説明

反射偏光子および該反射偏光子を有する表示装置

【課題】高い輝度および温度条件の下で動作する表示装置において有用である反射偏光子を提供する。
【解決手段】反射偏光子(7)は、第1の偏光状態の光を反射し、第2の偏光状態の光を伝える第1のポリマー層(1a)および第2のポリマー層(1b)を交互に含む多層光学フィルム(1)を含み、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および、380nmで最大25%の内部透過率を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にダイレクトリット方式で、高い輝度および温度条件の下で動作する表示装置において有用である反射偏光子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般に入手可能な表示装置の数と多様性は驚異的な成長を遂げてきた。液晶ディスプレイ(液晶テレビ)を有するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップまたはノートを問わない)、携帯情報端末、携帯電話およびテレビは、幾つかの例に過ぎない。これらの表示装置の幾つかは、表示パネルを見るために通常の環境光を利用する反射性表示装置であるが、そのほとんどは、光源が表示パネルを見えるようにすることを必要とする透過型表示装置である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
透過型表示装置は「エッジリット(edge-lit)方式」または「ダイレクトリット(direct-lit)方式」のカテゴリーに分類される。これらのカテゴリーは、表示装置の可視領域を定義する表示パネルに関する光源の配置が異なる。エッジリット方式の表示装置では、光源は可視領域外の表示装置の外縁に沿って配置される。一般に、光源は、ライトガイドと、可視領域と類似した長さ寸法および幅寸法を有する透明ポリマースラブとに発光し、そこから光が可視領域の照射のために抽出される。ダイレクトリット方式の表示装置では、光源は可視領域の背後で配置される。そうすると、光源が直接的に発する光が可視領域を照らす。幾つかのダイレクトリット方式のバックライトも、エッジマウント方式のライトを含み、それにより、ダイレクトリット方式およびエッジリット方式の両方での操作が可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書には表示装置に適した反射偏光子が開示されている。この反射偏光子は、第1および第2のポリマー層を交互に含み、第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、X軸およびY軸は直交しており、第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、多層光学フィルムの両側に配置され、それぞれが第1および第2の接着層によって多層光学フィルムに付着され、かつ光透過性である、第1および第2の支持層を備え、第1および第2のポリマー層、第1および第2の支持層、ならびに第1および第2の接着層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する。
【0005】
本明細書には、表示パネル、光源、および前述の反射偏光子を備え、反射偏光子が表示パネルと光源との間に配置される表示装置も開示されている。
【0006】
これらの態様または他の態様は、以下の詳細な説明から明らかとなる。しかし、決して、上記要約は、請求された主題に関する限定として解釈されるべきでなく、主題は、手続処理の間補正することができるような特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】典型的な多層光学フィルムの略断面図である。
【図2A】典型的な多層光学フィルムの略断面図である。
【図2B】典型的な多層光学フィルムの略断面図である。
【図3】ダイレクトリット方式の表示装置の略断面図である。
【図4】実施例に記載された試験から得られるデータを示すグラフである。
【図5】実施例に記載された試験から得られるデータを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
液晶テレビ内部の動作環境は、他の表示装置と比較して相当に過酷になっている。一例として、液晶テレビはダイレクトリット方式の表示装置であり、エッジリット方式の装置におけるライトガイドの紫外線吸収度から恩恵を受けない。このように、液晶テレビのキャビティは光源から有害な紫外線照射により攻撃され、紫外線照射を吸収するキャビティ内部のあらゆる構成要素が劣化する。液晶テレビはまた、他のダイレクトリット方式の表示装置と比較して、より高い明るさとより長い製品寿命とを有することが見込まれており、これらの要求を満たすために、非常に高い強度を有する光源が使用される。その結果、大部分の他の表示装置の内部温度が30〜45℃であるのに比べて、液晶テレビの内部温度は65〜85℃に達する。さらに、特に365nmで、液晶テレビ用に製造された高輝度光源は紫外線領域において顕著なピークを有し、通常、費用に関する理由のために、光源上の紫外線吸収コーティングは製造業者によって省かれている。
【0009】
反射偏光子のような多層光学フィルムが、表示装置(例えば液晶テレビ)に使用される。多層光学フィルムは、通常、ポリマーがナフタレート官能性を有する構成要素に由来するポリマー層を交互に含み、実施例は、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびナフタレン・ジカルボン酸(co−PEN)を基にしたコポリマーまたはブレンドを含む。ナフタレート官能性の存在は、経時的に黄色度が増すことから分かるように、前述の過酷な運転条件の下で反射偏光子を急速に劣化させる。360〜400nmの紫外線照射は、特に、PEN含有ポリマーの吸収スペクトルをもたらす損傷となり得る。この照射はディフューザプレートに使用するアクリレート、スチレンまたはポリカーボネートのような代表的なポリマーにより伝達されるが、PENによって吸収され、劣化を引き起こす。
【0010】
したがって、PEN含有多層光学フィルムの劣化を防止することが望ましい。1つの解決策は、1つ以上の紫外線吸収材を多層光学フィルムに組み込むことである。しかし、大抵の紫外線吸収材の存在が表示装置の表示パネルで望ましくない黄色度を付与するため、この解決策の実行は困難である。
【0011】
一般に、特に紫外線吸収の軽微な差が性能に有害な影響を及ぼす場合、特定の用途において有効に働く紫外線吸収材を見つけることは困難である。理想的に、このような紫外線吸収材は、長い波長側で吸収のシャープカットオフ(sharp absorption cutoff)を各々に有する様々な紫外線吸収材から精選および選択可能でなければならないが、これらの性質を有する紫外線吸収材が存在しないので、したがって、多くの市販の紫外線吸収材から精選および選択可能である。
【0012】
特定の吸収性質を有するように紫外線吸収材が反射偏光子に存在する場合、さらなる黄色度がほとんど或いは全く無く、劣化が減少することが分かった。特定の性質は、2つの異なる波長で被膜の内部透過率(T%)に関係する。内部透過率は被膜の固有透過であり、すなわち、それはあらゆる表面反射を考慮に入れない。(一般に、被膜は最高で100%の内部透過率を有することができ、表面反射が考慮される場合、完全透過は最大で約92%であり得る。)
【0013】
特に、反射偏光子は最小で380nmで、例えば最大で25%または最大で15%の内部透過率を呈することが望ましい。これは、液晶テレビへの使用に際して新たに入手可能な高輝度光源から紫外線照射を通すのに役立つ。また、特に、反射偏光子は最大で410nmで、例えば少なくとも95%の内部透過率を呈することが望ましく、それにより、表示パネルに黄色度が生じない。したがって、反射偏光子に存在する紫外線吸収材は、380nmの高い吸光係数および長波長側のシャープカットオフを有する。
【0014】
紫外線吸収材は、ベンゾトリアゾール、ベンザトリアジン(benzatriazine)、ベンゾフェノンまたはそれらの組合わせを含んでもよく、または、この参照により開示に含まれる、米国特許公開第2004/0241469A1号、米国特許公開第2004/0242735A1号および米国特許第6,613,819B2号に記載されているそれらのいずれかを含んでもよい。特定の例は、CGL 139、CGL 777およびチヌビン(Tinuvin)(登録商標)327、460、479、480、777、900および928(全てチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)製)を含む。紫外線吸収材は、CGL 777とCGL 479との組合わせ等の、紫外線吸収材同士の組み合わせも含んでよい。
【0015】
反射偏光子に使用する紫外線吸収材の量は、様々な係数、例えば吸光係数、反射偏光子のナフタレート官能性の量および光源が発する光のスペクトルに依存する。紫外線吸収材の使用量も、該紫外線吸収材が組み入れられる層の厚さに依存し得る。特に、178μm(7mil)の厚さを有する層では、2重量%のCGL−139は、410nmで23T%、および、380nmで95.0T%を付与する。178μm(7mil)の厚さを有する層においては、重量%のチヌビン327および1重量%のCGL−139は、380nmで4.5T%、410nmで95.9T%を付与する。
【0016】
1976年のCIE(国際照明委員会)によって開発されたCIE L*a*b* カラースペースにて既知のように、ナフタレート含有反射偏光子の劣化は、黄色度またはΔb*の変化を測定することで明らかにすることが可能である。色を測定および指示するために広く使用される方法であるCIE L*a*b*カラースペースは、色が用語L*、a*およびb*を使用した空間の位置として定義される三次元空間である。L*は、色の明度の単位であって、ゼロ(黒)から100(白)までを含み、通常、X軸、Y軸およびZ軸を有する三次元プロットのZ軸として視覚化され得る。用語a*およびb*は、色の色相および彩度を定義して、それぞれをX軸およびY軸として視覚化され得る。用語a*は負数(緑)から正数(赤)までを含み、用語b*は負数(青)から正数(黄色)までを含む。したがって、本願明細書に使用されるように、b*は物品の黄色度に関係する。測色の完全な説明のために、「測色」第2版(R.W.G.ハント(R. W. G. Hunt)著、エリス・ホーウッド社(Ellis Horwood Ltd.,)刊 1991)を参照のこと。一般に、明度向上フィルムのb*は約2.5以下であり、そうでなければ黄色味が強すぎる。
【0017】
反射偏光子に使用される紫外線吸収材の量は、所望の性能基準にも依存する。液晶テレビでは、200時間、65℃で5〜10mW/cmの強度かつ380nmで照射された後、ナフタレート含有反射偏光子は最大で4、好ましくは2.5未満のΔb*を呈することが分かった。幾つかの用途においては、Δb*が12日後に約1未満であることが特に望ましい。
【0018】
反射偏光子
本明細書では、表示装置への使用に適した反射偏光子を開示する。一般に、反射偏光子は、少なくとも2つの層、通常、第1の偏光状態の光を反射し、第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態の光を伝えるポリマー層の屈折率の差に依存する。ここでの「直交」は、単に他の状態に対する相補語を意味し、90度の直線形状に限定されない。反射偏光子は、例えば、3Mカンパニー(3M Company)よりヴィクイテイ(Vikuiti)(登録商標)ブランドとして入手可能な二重明度向上フィルム(DBEF)製品のいずれか、または拡散反射偏光フィルム(DRPF)製品のいずれかであるか、それを含む。反射偏光子の材料、性質、製造方法および用途の詳細な説明としては、この参照により開示に含まれる、例えば、米国特許第5,882,774号、米国特許第6,080,467号、米国特許第6,368,699B1号、米国特許第6,827,886B2号、米国特許公開第2005/0024558A1号、米国特許第5,825,543号、米国特許第5,867,316号、米国特許第5,751,388号、または米国特許第5,540,978号を参照のこと。
【0019】
図1は、第1のポリマー層1aおよび第2のポリマー層1bを含む典型的な反射偏光子1の概略断面図を示す。第1のポリマー層および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含み、このナフタレート官能性は、ナフタレート官能性を含む1つ以上のモノマーを重合させることによって第1および第2のポリマー層に組み込まれる。このようなモノマーの例としては、2,6−、1,4−、1,5−、2,7−および2,3−ナフタレン・ジカルボン酸のようなナフタレートおよびそのエステルが挙げられる。ナフタレート官能性を含むモノマーは、モノマーをジオール、例えばアルカン・グリコールおよびシクロアルカン・グリコールと重合させることによってポリエステルを形成するために使用されてもよい。1つの実施例において、第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、2,6−、1,4−、1,5−、2,7−および/または2,3−ナフタレン・ジカルボン酸およびエチレングリコールのコポリマーであるポリ(エチレン)ナフタレート(PEN)を含む。
【0020】
別の実施例では、第1のポリマー層はポリ(エチレン)ナフタレートを含んでもよく、第2のポリマー層はナフタレートおよびテレフタレート官能性を含んでもよい。テレフタレート官能性の導入に適しているモノマーは、テレフタル酸およびそのエステルである。別の実施例では、第1のポリマー層はポリ(エチレン)ナフタレートを含んでもよく、第2のポリマー層は2,6−、1,4−、1,5−、2,7−または2,3−ナフタレン・ジカルボン酸、テレフタル酸、およびエチレングリコールのコポリマーであってもよい。このコポリマーは、しばしばcoPENと呼ばれる。
【0021】
第1および第2のポリマー層の組合わせの例は、PEN/coPEN、ポリエチレンテレフタレート(PET)/coPEN、PEN/sPS、PET/sPS、PEN/イースター(Estar)、PET/イースター、PET/エクデル(Ecdel)、PEN/エクデル、PEN/THVおよびPEN/coPETを含む。イースターはポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート(イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Co.)製)であり、エクデルは熱可塑性ポリエステル(イーストマンケミカル社製)であり、THVはフルオロポリマー(3M社製)である。「coPET」はテレフタル酸に基づくコポリマーまたはブレンドに関する。
【0022】
図2Aは、多層光学フィルム1の片側に配置される支持層2を有する典型的な反射偏光子2aの概略断面図を示し、図2Bは多層光学フィルム1の両側に配置される支持層2を示す。どちらの図においても、1つ又は複数の支持層は多層光学フィルム1上へ、個別のコーティング操作において押出またはコーティングされてもよく、それらは別個のフィルム、箔、半剛性または剛性の基板として多層光学フィルムに積層されてもよい。有用な支持層の例としては、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル、金属またはガラスを含む。1つの実施例において、1つ又は複数の支持層は、ポリカーボネートまたはポリエステルを含む。
【0023】
図2Aおよび図2Bに示すように、追加の1つ又は複数の層3は任意であり、支持層2を多層光学フィルム1に付着するために用いる接着層であってもよい。有用な接着剤は、光学的に透明であるか拡散するものを含み、感圧型接着剤であってもよく、或いは感圧型接着剤でなくてもよい。接着剤は、紫外線または可視照射を使用した硬化可能型であってもよい。適切な接着剤の1つのタイプは、少なくとも一つの窒素含有ポリマーの反応生成物と、少なくとも一つの重合可能なエチレン不飽和希釈液とを含む。このような接着剤の例は、この参照により開示に含まれる米国特許公開第2004/0202879号,米国特許公開第2006/027321A1号および米国特許公開第2006/029784A1号に記載されている。以下の材料を有する接着剤は有用である。
【0024】
アゲフレックス(Ageflex)(登録商標)PEA(CIBA製)=フェノキシエチルアクリレート
ルヴィスコルプラス(Luviskol Plus)(登録商標)(BASF製)=ビニルカプロラクタムのホモポリマー
サートマー(Sartomer)CD9038=エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート
ルクリン(Lucrin)TPO(BASF製)=ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド
イルガノックス(Irganox)(登録商標)1010(CIBA製)=ヒンダードフェノール
エターマー(Etermer)(登録商標)210(エターナルケミカル社(Eternal Chemical)製)=フェノキシエチルアクリレート
PVP/VA E−335(インターナショナル・スペシャリティ・プロダクツ(International Specialty Products)製)=ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの線状かつランダムなコポリマー(30/70のモル比)
エベクリル(Ebecryl)(登録商標)E−270(UCBラドキュアー社(UCB Radcure)製)=脂肪族ウレタンジアクリレート
サートマー SR−339=フェノキシエチルアクリレート
サートマー CD611 =アルコキシル化されたTHFアクリレート
アクアゾル(Aquazol)(登録商標)50(インターナショナル・スペシャリティ・プロダクツ製)=エチルオキサゾリンのホモポリマー
SIMD=重量比10/20/20/50のステアリルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メチルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー
特に、米国特許公開第2006/029784A1号に記載されている接着剤組成物1−6が適切である。
【0025】
接着剤1:アゲフレックス(登録商標)ルヴィスコルプラス(登録商標)/サートマー CD9038/ルクリン TPO=重量比80/10/10/1.0
接着剤2:アゲフレックス(登録商標) PEA/ルヴィスコルプラス(登録商標)/サートマー CD9038/ルクリン TPO/イルガノックス(登録商標)1010=重量比80/10/10/1.0/0.5
接着剤3:エターマー(登録商標) 210/E−335/サートマー CD9038/ルクリン TPO/イルガノックス(登録商標)1010=重量比75/15/10/1.0/0.5
接着剤4:アゲフレックス(登録商標) PEA/E−335/サートマー CD9038/ルクリン TPO=重量比75/15/10/1.0
接着剤5:サートマー SR339/アクアゾル(登録商標) 50/サートマー CD611/エベクリル(登録商標)E 270/サートマー CD9038/ルクリン TPO=重量比65/10/15/5/5/1
接着剤6:サートマー SR339/SIMD/サートマー CD611/エベクリル(登録商標)E−270/サートマー CD9038/ルクリン TPO=重量比60/15/15/5/5/1
多層光学フィルム1は、押出工程の間、フィルム1を高いせん断力から保護するために、フィルム1の片側または両側に表皮層を有してもよい。
【0026】
外層は支持層2の各外面に配置されてもよい。外層は、従来のコーティング技術と組み合わせて、様々なコーティング組成物を使用した支持体にコーティングされてもよい。適切なコーティング組成物は、溶媒、熱可塑性ポリマー、バインダ、粒子、硬化するプレポリマー構成要素、界面活性剤等を含んでもよい。外層は支持層上に積層されてもよい。
【0027】
一般に、紫外線吸収材は、多くの要素、例えば紫外線吸収材の独自性(またはそれらの組合わせ)、ナフタレート官能性の量、層の厚さ等に依存して、反射偏光子の層および特定の1つまたは複数の層の少なくともいずれか1つに存在してもよい。後述するように、紫外線吸収材が存在する1つまたは複数の層は、特定の表示装置にも依存し得る。
【0028】
ここでは、表示装置に適した反射偏光子であって、第1および第2のポリマー層を交互に含み、第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、X軸およびY軸は直交しており、第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、多層光学フィルムの両側に配置され、それぞれが第1および第2の接着層によって多層光学フィルムに付着され、かつ光透過性である、第1および第2の支持層を備え、第1および第2のポリマー層、第1および第2の支持層、ならびに第1および第2の接着層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、反射偏光子は、第2の偏光状態の通常の入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子を開示する。
【0029】
特に、第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは紫外線吸収材を含んでもよく、紫外線吸収材は第1および第2の支持層または第1および第2の接着層に存在しない。あるいは、第1および第2の支持層の少なくとも1つは紫外線吸収材を含んでもよく、該紫外線吸収材は第1および第2のポリマー層または第1および第2の接着層に存在しない。他の選択肢は、第1および第2の接着層の少なくとも1つに紫外線吸収材を含めることであり、紫外線吸収材は、第1および第2のポリマー層または第1および第2の支持体層に存在しない。さらに別の選択肢は、第1の支持体層および第1の接着層の少なくとも1つに紫外線吸収材を含めることであり、紫外線吸収材は、第1および第2のポリマー層、第2の支持層または第2の接着層に存在しない。第1および第2のポリマー層以外の4つの層は、紫外線吸収材を含んでもよい。紫外線吸収材が存在する場合は、表皮層の片面または両面に紫外線吸収材を含んでもよい。紫外線吸収材が存在する場合、支持層にコーティングされた外層の片面または両面に紫外線吸収材を含んでもよい。
【0030】
ポリカーボネートまたはポリエステル等の多くの支持層は、一般に紫外線吸収材が添加されている。ポリカーボネートはたいていビスフェノールAユニットを含み、一般的に使用される紫外線吸収材は同じラムダ(Λ)で最大で約320nmを吸収する。チヌビン(登録商標)429のような標準的な紫外線吸収材は、効果的にポリカーボネートまたはポリエステル支持層を保護する。しかし、ナフタレート官能性を有する多層光学フィルムを保護するために必要な、より長い波長吸収を有する紫外線吸収材は、一般的に使用されない。
【0031】
紫外線吸収材が反射偏光子の2つ以上の層に存在する場合、量のあらゆる配分も、各層において同じ、又は異なってもよい。例えば、第1および第2の支持層に使用される場合、紫外線吸収材は略同量存在してもよい。同様に、第1および第2の接着層に使用される場合、紫外線吸収材は略同量存在してもよい。第1の支持層および第1の接着層に使用される場合、紫外線吸収材は略同量存在してもよい。
【0032】
開示された反射偏光子はこれまでは対称構造に関するものであり、すなわち、多層光学フィルムの両面の層は同じである。非対称構造も有用である。例えば、反射偏光子は第1の支持層および第1の接着層を含んでもよいが、第2の支持層または第2の接着層は含まない。この場合、紫外線吸収材は、第1の支持層および第1の接着層の少なくとも1つに存在してもよい。紫外線吸収材を有する側が光源に面するように、この反射偏光子は配置される。有害な紫外線照射は、存在するならば、除外および削減され、多層光学フィルムに伝達される。さらに、構造を非相称にすると、ランプに面する基板が複屈折である構造も可能になる。複屈折の基板は反射偏光子と液晶表示パネルの間では許容されないが、前記積層のランプ側に使用される際の費用を削減することが出来た。
【0033】
反射偏光子は、米国特許第6,368,699B1号に記載の層のように、一つ以上のさらなるコーティングを含んでもよく、紫外線吸収材は、それらのいずれかに組み込まれてもよい。
【0034】
表示装置
本明細書に開示される反射偏光子を含む表示装置も本明細書に開示される。図3に示すように、表示装置5は表示パネル6、光源4、および表示パネルと光源との間に配置される反射偏光子7を含み、光源は反射偏光子で表示パネルを照らす。表示パネルは液晶表示パネルであってもよい。表示装置はテレビであってもよい。光源は蛍光光源であってもよい。
【0035】
表示装置の設計、用途、材料、性質、製造、使用、その他の詳細な説明として、例えばこの参照により開示に含まれる、米国特許出願第10/966,610号、米国特許出願11/283307号、米国特許出願第10/747985号、米国特許第6,744,561B2号、米国特許公開第2004/0228141号、米国特許公開第2004/0241469A1号、米国特許第6,974,850B2号、米国特許第6,111,696号、米国特許第6,613,819B2号、米国特許第4,568,445号、米国特許第4,721,377号、米国特許第4,812,032号、米国特許第5,424,339号、および米国特許第6,355,754号を参照のこと。
【実施例】
【0036】
(実施例A)
ナフタレートを含有する多層光学フィルムは、米国特許第6,368,699B1号に記載のように調製された。601枚の層を含む共押出されたフィルムは、共押出工程を経て連続的な平坦フィルム形成線上に形成された。(60重量%のフェノール/40重量%のジクロロベンゼンの溶液で測定した場合に)0.57dL/gの固有粘度を有するPENは、29kg/h(毎時64ポンド)でフィードブロックに対して進みながら、かつ、残りは以下に記載の表皮層に対して進みながら、52kg/h(毎時114ポンド)の割合で押出機Aにより送出される。ポリメチルメタクリレート(PMMA;ICI(南北アメリカ)製のCP−82)は、その全てがフィードブロックに向かいながら、12.7kg/h(毎時28ポンド)の割合で押出機Bによって送出された。PENはフィードブロックの表皮層に存在した。フィードブロック方法は、2つの対称表皮層のフィードブロックが、押出機Aによって送出された同じ種類のPENを約6.4kg/h(毎時14ポンド)に調整する押出機Cを使用して共押出された後、例えば、米国特許第3,801,429号に記載のように、フィードブロックを使用した151枚の層を発生させるために用いた。この押出物は、約601枚の層の押出物を生成する2つの倍増器を通過した。米国特許第3,565,985号は、同様の共押出倍増器を記載している。押出物は、押出機AからのPENの11.3kg/h(毎時25ポンド)の総率で、表皮層を共押出した他の装置を通過した。ウェブは、約138℃(280°F)のウェブの温度で約3.2の延伸比に適応する長さを有する。その後、フィルムは、約38秒で約154℃(310°F)に予熱され、1秒につき約11パーセントの割合で、約4.5の延伸比で横方向に引張られる。その後、フィルムは、弛緩が許容されない状態で、227℃(440°F)で熱硬化される。仕上げられたフィルムの厚さは、約75μm(3mil)であった。
【0037】
コーティング組成物は、異なる紫外線吸収材を10.56重量%の脂肪族ウレタン・アクリレート・オリゴマ(スペシャルケムS.A.(SpecialChem S.A.)製のフォトノマー(Photomer)(登録商標)6010)、4.62重量部のエトキシ化されたトリメチロールプロパン・トリアクリレート(サートマー社(Sartomer Co.)製のサートマー454)、11.22重量%のネオペンタン・グリコール・ジアクリレート(サートマー社製のSR9003)、0.30重量%の光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のチヌビン(登録商標)123)、および、0.30重量%の光開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のイルガキュアー(Irgacure)(登録商標)819)と結合することによって調製される。多層光学フィルムに使用する紫外線吸収材およびその各量を表1にまとめる。
【0038】
40重量%の固体を含むコーティング溶液を形成するために、コーティング組成物をエチルアセテートに溶かすことによって、各コーティング組成物は上述のフィルムに塗布された。コーティング組成物は、マイヤーバーを使用して、100℃で1分間、オーブンで乾燥し、25cm/秒(50フィート/分)の回線速度を使用して、100ppm未満の酸素濃度を有する不活性雰囲気内で6〜35μmの範囲のコーティング厚さで塗布された。エネルギーを光硬化する紫外線は、236ジュール/秒−cmの入力パワーによって電力を供給される高輝度フュージョン(FUSION)D−バルブを使用して供給された。
【0039】
【表1】

【0040】
上記の各被膜は、380nm、5〜10mW/cmおよび65℃の温度でフィルムを200時間紫外線照射することにより評価された。b*座標は紫外線照射の適用の前後で測定され、その結果は表2および図4および5にまとめられた。最高値の5はb*として容認され、最高値の3はΔb*として容認される。
【0041】
【表2】

【0042】
上記のデータは、380の透過パーセント(T%)が約25未満の場合、b*が約4.5未満であり、Δb*が約3未満であることを示す。この実施例で使用する多層光学フィルムは、ナフタレート含有反射偏光子を保護するための一般概念を示すことが予測されるミラー層であった。反射偏光子およびミラーは、同様の風化反応を示すことが予測される。
【0043】
(実施例B)
紫外線硬化可能接着剤(米国特許公開第2006/029784A1号の接着剤組成物1)は調整され、表3に挙げられた紫外線吸収材および1重量%のヒンダードアミン光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のチヌビン(登録商標)123)と合成された。紫外線硬化可能接着剤は、実質的に溶媒の無い100%の固体であって、以下の構成要素を含む。
【0044】
80重量%のフェノキシエチルアクリレート(CIBA製のアゲフレックス PEA)、
10重量%のビニルカプロラクタム(BASF製のルヴィスコルプラス)のホモポリマー、
10重量%のエトキシ化されたビスフェノール Aジアクリレート(サートマーCD9038)、および
1重量%のジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BASF製のルクリンTPO)。
【0045】
その後、紫外線吸収材および安定剤を含む接着剤が、127μm(5mil)のポリカーボネートを含む2枚の支持層の間に(米国特許第6,972,813B1号に記載の)反射偏光子を積層するために使用された。粘着性の厚さは、反射偏光子の各側で約10μmであった。紫外線光硬化エネルギーは、接着剤を硬化させるために、236ジュール/秒−cmの入力パワーによって電力を供給される高輝度フュージョンD−バルブを用いて供給された。
【0046】
【表3】

【0047】
上記の各積層品はフィリップス(Phillips)F40 50Uバルブを備えたQUVcw露光装置を使用して試験され、それは代表的な液晶テレビで見られる冷陰極蛍光ランプと同様に発光スペクトルを有する。発光強度は448nmで0.5W/mに調整され、それは結果として340〜400nmに統合される1.71W/mの紫外線強さになった。露光の間のチャンバの温度は83℃であり、露光の長さは12日間であった。
【0048】
b*座標は露光の前後で測定され、その結果は表4に示される。実施例7、8では、紫外線吸収材のモル吸収係数を測定した後、7μm厚さの接着層の内部割合透過値を計算するためにベールの法則が使用された。
【0049】
【表4】

【0050】
ND=測定せず
1) 対照例2は実施例5〜7で試験された
2) 対照例3は実施例8で試験された
本発明のさまざまな修正および変更が、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。また、本発明は、ここに記載された例示的な実施形態に限定されないことが理解されるべきである。本願明細書に記載の全ての米国特許公報、特許出願公開公報、他の特許および非特許文献は、前述の開示と矛盾しない程度に全て参照により開示に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置で用いるのに適した反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルムの両側に配置され、それぞれが第1および第2の接着層によって前記多層光学フィルムに付着され、かつ、光透過性である、第1および第2の支持層と、
を備え、前記第1および第2のポリマー層、前記第1および第2の支持層、ならびに前記第1および第2の接着層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子。
【請求項2】
前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つが前記紫外線吸収材を含み、前記紫外線吸収材は、前記第1および第2の支持層または前記第1および第2の接着層に存在しない請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項3】
前記第1および第2の支持層の少なくとも1つが前記紫外線吸収材を含み、前記紫外線吸収材は、前記第1および第2のポリマー層または前記第1および第2の接着層に存在しない請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項4】
前記第1および第2の接着層の少なくとも1つが前記紫外線吸収材を含み、前記紫外線吸収材は、前記第1および第2のポリマー層または前記第1および第2の支持層に存在しない請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項5】
前記第1の支持層および前記第1の接着層の少なくとも1つが前記紫外線吸収材を含み、前記紫外線吸収材は前記第1および第2のポリマー層、前記第2の支持層、または前記第2の接着層に存在しない請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項6】
b*が約2.5以下である請求項1の反射偏光子。
【請求項7】
第2の偏光状態の法線入射光で、内部透過率が380nmで最大15%である請求項1の反射偏光子。
【請求項8】
200時間かつ65℃で、5〜10mW/cm2の強度において、380nmで照射した後、最大4のΔb*を呈する請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項9】
前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つが、ナフタレート官能性を含む請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項10】
前記第1および第2の接着層が、紫外線または可視光を使用して硬化可能である請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項11】
前記紫外線吸収材が、ベンゾトリアゾール、ベンザトリアジン、ベンゾフェノンまたはそれらの組合わせである請求項1に記載の反射偏光子。
【請求項12】
表示装置で用いるのに適した反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルムの両側に配置された第1および第2の表皮層と、
を備え、前記第1および第2のポリマー層ならびに前記第1および第2の表皮層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子。
【請求項13】
前記第1および第2の表皮層の少なくとも1つが、紫外線吸収材を含む請求項12に記載の反射偏光子。
【請求項14】
表示装置で用いるのに適した反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルムの両側に配置された第1および第2の外層と、
前記多層光学フィルムと前記第1の外層との間に配置された第1の支持層と、
前記多層光学フィルムと前記第2の外層との間に配置された第2の支持層と、
を備え、前記第1および第2の支持層は光透過性であり、前記第1および第2のポリマー層、前記第1および第2の外層、ならびに前記第1および第2の支持層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子。
【請求項15】
前記第1および第2の外層の少なくとも1つが、紫外線吸収材を含む請求項14に記載の反射偏光子。
【請求項16】
表示装置で用いるのに適した反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルムの第一の側に配置され、接着層によって前記多層光学フィルムに付着され、かつ光透過性である支持層と、
を備え、前記第1および第2のポリマー層、前記支持層、ならびに前記接着層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子。
【請求項17】
表示装置で用いるのに適した反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1および第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルムの片側に配置された外層と、
前記多層光学フィルムと前記外層との間に配置され、かつ光透過性である支持層と、
を備え、前記第1および第2のポリマー層、前記外層、ならびに前記支持層の少なくとも1つは、紫外線を吸収し、可視光を通す紫外線吸収材を含み、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する反射偏光子。
【請求項18】
表示パネルと、
光源と、
前記表示パネルと前記光源との間に配置された反射偏光子であって、
第1および第2のポリマー層を交互に含む多層光学フィルムであって、前記第1および第2のポリマー層は、第1の偏光状態の光を実質的に反射するように十分に異なる面内X軸に沿った屈折率を有し、かつ前記第1およ第2のポリマー層は、第2の偏光状態の光を実質的に伝えるように十分に適合した面内Y軸に沿った屈折率を有し、前記X軸およびY軸は直交しており、前記第1および第2のポリマー層の少なくとも1つは、ナフタレート官能性を含む多層光学フィルムを備える反射偏光子と、
を備え、前記反射偏光子は、第2の偏光状態の法線入射光で、410nmで少なくとも95%、および380nmで最大25%の内部透過率を有する表示装置。
【請求項19】
前記表示パネルが液晶表示パネルである請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記表示装置がテレビである請求項18に記載の表示装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−215903(P2012−215903A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−157723(P2012−157723)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【分割の表示】特願2008−514845(P2008−514845)の分割
【原出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】