説明

収支計測装置、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 現実の遊技店舗の実状に即した導入シミュレーションを行うことが可能な収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【解決手段】 遊技処理手段42−1〜42−Sは、入賞役の抽選を反復して実行し、抽選の実行毎に持玉数Mから投入数Tを減算し、抽選の結果に応じた払出数Hを持玉数Mに加算する持玉数管理処理と、前記持玉数Mが所定の下限値を下回る毎に、持玉数Mに所定数を加算する購入処理と、抽選の実行回数が指定された交替遊技数Nrに達する毎に、持玉数Mを所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、所定回数の抽選が終了した時点における持玉数M、交替処理実行の時点における持玉数M及び購入処理の実行回数に応じて売上値Uを導出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現実の遊技店舗に設置される遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートし、その結果を表示する収支計測装置、プログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機メーカーが新たに開発した回胴式遊技機(通称「パチスロ機」)や弾球式遊技機(通称「パチンコ機」)をパチンコ店やパチスロ店等の遊技店舗に導入した際の仮想的な稼動状況を当該遊技店舗の遊技機の購入担当者が容易に把握できるようにする為の技術(例えば、特許文献1)が知られている。
【0003】
しかし、この従来技術は、新台の宣伝に有効なツールではあるものの、遊技機の販売増を達成する観点からは最適の営業ツールとは言えない。具体的には、遊技店舗が新台のシミュレートの結果を自由に閲覧し、単独で新台の購入の判断を行い得るシステムであるため、営業担当者が遊技店舗に出向いて新台の営業を行うチャンスが失われてしまう問題がある。
【0004】
また、現実の遊技店舗において、例えば、或る一台の遊技機に着目した場合に、1人の遊技客が1台の遊技機で長時間遊技する場合と、何人もの遊技客が何度も交替して遊技する場合とでは、1日の遊技回数が同じであってもその遊技機の売上は相違する場合がある。
【0005】
上記のような相違は、1)持玉を換金するときの換算レートが、遊技客が遊技媒体を購入するときの換算レートよりも低く設定されている遊技店舗では、メダルの換金と購入が繰り返された場合に、換算レートによる差額が売上に上乗せされることや、2)換金の際の持玉に端数が出た場合、その端数が換金されなかったり、市価よりも安く仕入れた景品と交換される場合があるなどの理由により生じる。
【0006】
また、立地条件や営業形態などにより、長時間に渡って連続して遊戯を行う遊技客が多くなる遊技店舗もあれば、遊技客が比較的短時間で交替することが多い遊技店舗もあるため、遊技機導入のためのシミュレーションに当たっては、遊技客の交替の頻度も考慮に入れて収支の計測を行うことが望ましい。
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、遊技機において実行させる抽選と同様の態様で抽選を反復して実行し、実行した抽選の回数や抽選の結果成立した入賞役の種類などから遊技機の売上を算出するものに過ぎず、上記のような遊技客の交替の頻度を考慮に入れたシミュレーションを行うことができなかった。
【特許文献1】特開2004−195077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、下記のいずれか一以上の目的を達成するものである。
【0009】
即ち、本発明の目的は、現実の遊技店舗の実状に即した導入シミュレーションを行うことが可能な収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、遊技客の交替による営業収支への影響を反映させたシミュレーションを行うことが可能な収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、遊技客の交替による営業収支への影響を反映させたシミュレーションを行うことが可能であり、遊技機の販売増のための有効な営業ツールとして使用することができる収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決したものであり、
操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、
情報を表示する表示装置とを備え、
現実の遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートする携帯型の収支計測装置であって、
入賞役の抽選を所定回数反復して実行し、前記抽選の実行毎に持玉数から所定の投入数を減算し、前記抽選の結果に応じた払出数を前記持玉数に加算する持玉数管理処理と、前記持玉数が所定の下限値を下回る毎に、前記持玉数に所定数を加算する購入処理とを実行する遊技処理手段であって、前記所定回数の抽選が終了した時点における持玉数及び前記購入処理の実行回数に応じて売上値を導出する複数の遊技処理手段と、
それぞれの前記遊技処理手段により導出される前記売上値の集計を前記表示装置に表示する集計表示手段と、
前記所定回数の範囲内で交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段とを更に備え、
前記遊技処理手段は、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達する毎に、前記持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、前記売上値の導出に際して、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することを特徴とする収支計測装置(請求項1)、又は、
操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、
情報を表示する表示装置とを備え、
現実の遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートする携帯型の収支計測装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるプログラムであって、
複数の遊技処理手段のそれぞれが、入賞役の抽選を所定回数反復して実行するとともに、前記抽選の実行毎に持玉数から所定の投入数を減算し、前記抽選の結果に応じた払出数を前記持玉数に加算する持玉数管理処理と、前記持玉数が所定の下限値を下回る毎に、前記持玉数に所定数を加算する購入処理とを実行し、前記所定回数の抽選が終了した時点における持玉数及び前記購入処理の実行回数に応じて売上値を導出する遊技処理手順と、
前記遊技処理手順においてそれぞれの前記遊技処理手段により導出される前記売上値の集計を前記表示装置に表示させる集計表示手順と、
前記所定回数の範囲内で交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段とを前記コンピュータに実行させ、
前記遊技処理手順において、前記遊技処理手段は、抽選の反復数が前記交替遊技数に達する毎に、前記持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、前記売上値の導出に際して、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することを特徴とするプログラム(請求項7)、又は、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(請求項8)である。
【0013】
本発明における投入数は、現実の遊技機における抽選の実行のために必要となる遊技価値数(回胴式遊技機におけるメダル数や弾球遊技機におけるパチンコ球数など)に対応するものであり、例えば、所定数のメダル投入を条件として抽選が実行される回胴式遊技機を対象とする収支計測装置であれば、その所定数と同数を本発明の投入数とすることができ、所定の変動入賞口へのパチンコ球の入賞を条件として抽選が実行される弾球遊技機を対象とする収支計測装置であれば、変動入賞口への1回の入賞を発生させるのに必要なパチンコ球数の平均値を本発明の投入数とすることができる。
【0014】
本発明における払出数は、現実の遊技機での抽選において入賞役の当選があった場合に払い出される遊技価値数に対応するものであり、例えば、特別役や普通役などの当選があった場合に、当選した入賞役の種類に応じた枚数のメダルが払い出される回胴式遊技機を対象とする収支計測装置であれば、それぞれの入賞役が当選したときに払い出されるメダル数と同数を本発明の払出数とすることができる。
【0015】
本発明における持玉数は、現実の遊技店舗における遊技における遊技客の手持ちの遊技媒体数に相当し、本発明における購入処理は、現実の遊技店舗において遊技を行うに際して、遊技客が店舗から遊技媒体を購入することに対応する処理であり、例えば、所定数のメダル投入を条件として抽選が実行される回胴式遊技機を対象とする収支計測装置であれば、その所定数を下限値とし、持玉数が下限値を下回った場合に購入処理を実行して所定数を持玉数に加算し、その購入処理の実行回数に応じて売上値を導出することで、現実の店舗における営業形態に即した態様で売上値を導出することができる。
【0016】
なお、本発明の集計表示手段は、各仮想遊技手段が導出する売上値やその集計値などの他、各遊技処理手段による所定回数の抽選の結果導出される投入数の積算値、払出数の積算値、投入数の積算値と払出数の積算値の差分など、遊技店舗での遊技機導入の判断において参考にすることができる収支に関する様々な指標を集計として表示するものとすることができる。
【0017】
本発明における交替遊技数は、現実の遊技店舗における個々の遊技客の遊技開始から終了までの遊技回数を想定して設定するものである。
【0018】
本発明では、交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段を備えるとともに、抽選の実行回数が交替遊技数に達する毎に、持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、売上値の導出に際して、抽選の実行回数が交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することにより、現実の遊技店舗において遊技客が交替するときの手持ちの遊技媒体の換金や、新しい遊技者による遊技媒体の購入などが売上値の導出に反映されることになるため、遊技客の交替による営業収支への影響を反映させたシミュレーションを行うことが可能となる。
【0019】
本発明においては、遊技処理手段に、抽選においていずれかの入賞役の当選があった場合には、当該当選した入賞役の成立を予め定められた所定確率をもって判定する成否判定を実行させ、持玉数管理処理における持玉数への払出数の加算を、成否判定において成立の判定がなされたことを条件に行うようにすること(請求項2)が可能であり、これにより、内部抽選において当選した入賞役に対応する図柄を停止させた場合に所定数の遊技媒体が払い出される回胴式遊技機を対象とするシミュレーションの正確性を向上させることができる。
【0020】
本発明の遊技処理手段は、現実の遊技機と同一の確率処理に従って前記抽選を実行するよう構成すること(請求項3)が可能であり、この場合には、現実の遊技機における稼働状況をより正確な態様で再現することが可能となる。
【0021】
本発明においては、前記操作入力装置への操作に基づいて、前記遊技処理手段により抽選の実行回数、遊技処理手段の数及び/又は設定値の指定を受け付ける計測条件受付手段を更に備えること(請求項4)が可能である。
【0022】
かかる発明では、計測条件受付手段により受け付けられる抽選の実行回数、遊技処理手段の数及び/又は設定値に従った集計の導出及びその表示が行われるため、各遊技店舗における様々な営業態様に応じたシミュレートを行うことが可能になる。
【0023】
本発明の集計表示手段は、前記操作入力操作への操作に基づいて、前記複数の遊技処理手段のうちの一の遊技処理手段により導出される前記投入数及び前記払出数の集計と、他の遊技処理手段により導出される前記投入数及び前記払出数の集計とを表示装置上において並べて表示させるよう構成すること(請求項5)が可能である。
【0024】
かかる発明では、2又はそれ以上の遊技処理手段によるシミュレート結果を単一の画面上で並べて見比べることが可能となるために、設定値を同一にした場合や相違させた場合の遊技機の稼働状況のシミュレート結果を容易に対比することができる。
【0025】
本発明では、前記操作入力装置への操作に基づいて、前記遊技処理手段のそれぞれについて遊技機の種類の選択を受け付ける機種選択手段を更に備えること(請求項6)が可能である。
【0026】
かかる発明では、遊技機を現実に導入することなく、2又はそれ以上の機種間での稼働状況の対比を行うことが可能となるために、遊技店舗が導入検討対象の2種類の機種間での比較考量や、遊技店舗に未導入の機種(新台など)と既導入の機種間での比較考量を行う際の判断材料を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
なお、本発明の収支計測装置は、遊技機メーカーの営業担当者がパチンコ店やパチスロ店等の遊技店舗に実際に出向いて、その遊技店舗の遊技機の購入担当者に対して、現実世界に実在する弾球遊技機や回胴式遊技機(特に、開発した新台)を売り込む場合に用いる営業用ツールであり、操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、情報を表示する表示装置とを備えた携帯型の情報処理端末において実現することが可能であるが、以下の実施形態では、外部記録媒体から読み取ったゲームプログラムに基づきゲームを実行する携帯型の家庭用ゲーム装置に適用した場合について説明する。
【0029】
図1は、本発明が適用されるゲーム装置1aの外観構成を示す説明図であり、図1(a)にはゲーム装置1aの本体前面の平面図が、図1(b)にはその背面斜視図が示されている。
【0030】
図示するように、このゲーム装置1aの本体前面には、ゲームや映画等の画像や各種テキスト情報を表示する3〜7インチ程度の横長の液晶ディスプレイ2を備え、液晶ディスプレイ2の周辺には、操作者がゲーム操作などの各種操作を行う為のSTARTボタン3、方向キー4、○ボタン5a、×ボタン5b、□ボタン5c、△ボタン5d等の操作入力装置を構成する各種操作部材や、ゲーム演出音声や映画の音声等の各種サウンドを外部に出力する左右のスピーカ部6a及び6b等が配置されている。
【0031】
ゲーム装置1aの本体背面には、本発明を適用したプログラムを含むソフトウェアや市販のゲームソフトウェア等を記録したUMD(Universal Media Disc)、或いは、映画のコンテンツを記録したDVD−ROM等の第1の外部記録媒体7aを後述の外部記録媒体読取ドライブ7bのデータ読取位置にセットする為のディスクホルダー部7と、ゲーム経過情報を記録するメモリースティックなどの読取及び書込可能な第2の外部記録媒体8aを後述の外部記録媒体読取/書込ドライブ8bのデータ読取/書込位置にセットする為のメモリ挿入口8と、バッテリーパック9a装填の為のバッテリーカバー9とを備えている。
【0032】
ゲーム装置1aの本体上部側面には、Rボタン10a,Lボタン10b等の操作入力装置を構成する操作部材と、前述のディスクホルダー部7をOPENする為のOPENスイッチ11と、送受信データの出入力ターミナルである赤外線ポート12とを備えている。
【0033】
ゲーム装置1aの本体下部側面には、外部ACアダプタの端子を差し込む為のDC端子13を備えている。
【0034】
また、ゲーム装置1aの本体右側面には、電源のON/OFFを行ったり、上記各操作部材からの入力をロックする為のPOWER HOLDスイッチ14を備え、本体左側面には後述の通信処理部26のワイヤレスLAN機能をON/OFFさせる為のワイヤレスLANスイッチ15を備えている。
【0035】
図2は、図1に示したゲーム装置1aの内部のハードウェア構成を示す説明図である。
【0036】
図2に示すように、ゲーム装置1aは、その内部にCPU20と、ROM21と、RAM22と、外部記録媒体読取ドライブ7bと、外部記録媒体読取/書込ドライブ8bと、画像処理部23と、音声処理部24と、操作入力処理部25と、通信処理部26とを備えている。
【0037】
ここで、CPU20は、ゲーム装置の制御動作の中枢となり、システムバス27を介して他の構成要素と制御信号やデータ信号等の受渡しを行ってゲーム装置全体を統括的に制御する。特に、本実施形態においては、後述の遊技機導入シミュレーションを実行する為のプログラム並びに操作者が操作入力装置を使って指示する内容に基づいて、適宜、描画や音声出力の為のタスクとしてのコマンドを生成して、遊技機導入シミュレーションの進行を制御する。
【0038】
ROM21は、ゲーム装置の起動時に使用する起動用プログラムや装置を動かす為の基本的なシステムプログラム等を格納する不揮発性メモリである。
【0039】
RAM22は、第1の外部記録媒体7a及び第2の外部記録媒体8aから読み出したデータを一時記録すると共に、作業中のデータを一時記録する揮発性メモリである。特に、本実施形態においては、UMDから読み出した遊技機導入シミュレーションを実行する為のプログラムや各種データ(画像データ、演出音声データ、テキストデータ等)の一部若しくは全部をゲームプログラム記録領域22aに一時記録保持すると共に、遊技機導入シミュレーションの実行中における作業データをゲーム進行データ記録領域22bに一時記録保持する。一般的に、ゲーム進行データ記録領域22bには、第2の外部記録媒体8aから読み出したセーブデータなども一時記録保持される。
【0040】
外部記録媒体読取ドライブ7bは、UMDなどの第1の外部記録媒体7aに記録されたプログラムやデータを読み取る。特に、本実施形態においては、遊技機導入シミュレーションを実行する為のプログラムや各種データを読み取る。
【0041】
外部記録媒体読取/書込ドライブ8bは、メモリースティックなどの第2の外部記録媒体8aのデータの読み取り及び書き込みを行う。
【0042】
画像処理部23は、液晶ディスプレイ2で表示するゲームや映画等の画像を生成処理する。特に、本実施形態においては、遊技機導入シミュレーション実行中の各種画像を生成する。
【0043】
音声処理部24は、左右スピーカ6a,6bを用いて出力するゲーム演出音声や映画の音声や音楽等の各種サウンドを生成する。特に、本実施形態においては、遊技機導入シミュレーション実行中の各種サウンドを生成する。
【0044】
操作入力処理部25は、各種操作部材から構成される操作入力装置との間での信号の授受を行うためのI/Oポートである。
【0045】
通信処理部26は、ワイヤレスLANアクセス機能を用いて通信処理を行う。
【0046】
外部ACアダプタやバッテリーパック9aからの電力は、電源供給インタフェース部9bを介してゲーム装置1aの上記各部材に供給される。
【0047】
図3は、CPU20がUMDなどの第1の外部記録媒体7aに記録される本発明に係るプログラムを実行することにより実現されるゲーム装置(収支計測装置)1の機能ブロック図である。
【0048】
図示のように、ゲーム装置1は、それぞれ異なる3種類の態様で遊技機の稼働状況のシミュレーションを実行するための機種別シミュレーション実行部33、台シミュレーション実行部46及びホールシミュレーション実行部47と、上記3種類の態様のシミュレーションのいずれかを選択するためのモード選択受付部31とを主体に構成される。
【0049】
上記機種別シミュレーション実行部33は、現実世界に実在する遊技機(本実施形態では回胴式遊技機)を遊技店舗に導入した場合の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートし、そのシミュレートの結果を液晶ディスプレイ2に表示する処理を実行するものであり、交換枚数Dの指定を受け付ける店舗条件受付部35、シミュレーションの対象となる島の選択を受け付ける島選択受付部36及びその選択された島についての各種島条件を受け付ける島条件受付部37からなる計測条件受付部34と、計測条件受付部34が受け付けた計測条件の表示を行う確認画面表示部38及びこれを記録する計測条件記録部39と、当該計測条件に従って遊技機の稼働状況のシミュレーションを実行する計測部40と、計測部40により計測されたシミュレーションの結果の集計を表示する集計結果表示部45とを備えている。
【0050】
上記計測部40は、それぞれ異なる種類の現実の遊技機に対応して準備された複数の機種別計測部41a〜41zから構成され、当該機種別計測部41a〜41zは、それぞれが、複数の遊技処理部42−1〜42−nと、6つの乱数テーブル43−1〜43−6と、3種類の成否判定部44−1〜44−3から構成されており、上記島条件受付部37は、機種受付部37a、台数受付部37b、実行遊技数受付部37c、交替遊技数受付部37d、設定値受付部37e及び客レベル受付部37fから構成されている。
【0051】
台シミュレーション実行部46及びホールシミュレーション実行部47は、機種別シミュレーション実行部33とは異なる態様で遊技機の稼働状況のシミュレーションを実行するものであり、例えば、台シミュレーション実行部46は、操作者により選択される機種の遊技機1台の稼働状況のシミュレーションを実行し、ホールシミュレーション実行部47は、各島内に複数種類の遊技機を混在させて配置した場合のホール全体の収支を計測できるシミュレーションを実行するものとすることができる。
【0052】
図4は、上記遊技機導入シミュレーションの進行中において、本発明のプログラムに従って実行される遊技機導入シミュレーションの流れを示すフローチャートである。
【0053】
本発明に従うプログラムを格納したUMD7aをディスクホルダー部7にセットしてゲーム装置1のPOWER HOLDスイッチ14が投入され、ゲームタイトルなどを表示するタイトル画面が液晶ディスプレイ2に表示されている状態(ステップS1)においてSTARTボタン3が押下されると、モード選択受付部31が動作し、図5(a)に示すモード指定画面51が液晶ディスプレイ2に表示され、操作者(遊技機メーカーの営業担当者、或いは遊技店舗の遊技機購入担当者)によるシミュレーションモードの指定が受け付けられる(ステップS2)。
【0054】
ここで、操作者が方向キー4の上下方向への操作により、カーソルC1を「機種別シミュレーションモード」指定欄51bに合わせた状態で○ボタン5aを押下すると、機種別シミュレーション実行部33の店舗条件受付部35が動作し、図5(b)に示す店舗条件指定画面52が液晶ディスプレイ2に表示され、交換枚数Dの指定が受け付けられる(ステップS3)。
【0055】
ここで、交換枚数とは、遊技媒体であるメダルと現金の換算レートを示す値であるが、一般の遊技店舗では、遊技客が獲得したメダルを100円の現金に換金することができるメダル枚数を交換枚数としている場合が多いため、本実施形態では、後述の精算処理(ステップS42)及び終了処理(ステップS44)において「100」の売上値Uに換算される持玉数Mを交換枚数Dとして設定するものとされている。
【0056】
図示のように、店舗条件指定画面52は、上記交換枚数Dを指定する為の交換枚数指定欄52aを画面中央に備えており、操作者は、交換枚数指定欄52aに表示される数値を方向キー4の左右方向の操作により所定の数値範囲内(例えば、5.0〜9.9)で増減させ、所望の数値が表示されたところで○ボタン5aを押下することにより、その数値を交換枚数Dとして確定させることができる。なお、本実施形態では、デフォルト状態の店舗条件指定画面52には、図示のように「6.0」の交換枚数Dが指定欄52aに表示される。
【0057】
ステップS3における交換枚数Dの受付が完了すると、次いで、島選択受付部36が動作し、図6(a)に示す設置島選択画面53が液晶ディスプレイ2に表示され、計測条件を入力する島の指定が受け付けられる(ステップS4)。
【0058】
図示のように、設置島選択画面53では、島(「島A」、「島B」・・・)毎の「設置機種」、「設置台数」、「平均設定」、「実行遊技数」及び「客レベル」などの島条件の表示欄を有する複数の島指定行53aからなる島選択欄53bが画面中央に配置されており、操作者は、方向キー4及び○ボタン5aの操作によって、計測条件の入力を行う島の選択を行うことが可能である。即ち、カーソルC2を方向キー4の上下方向の操作により移動させて○ボタン5aを押下することにより、カーソルC2が位置する島指定行53aの島が設置島として選択される。
【0059】
なお、島条件が未入力の状態では計測処理(ステップS16)を実行することができないため、設置島選択画面53では、1以上の島についての島条件が入力される迄は、画面下方の「STARTボタンでシミュレーション開始」の文字を灰色表示させることで、計測処理実行に割り当てられたSTARTボタン3が無効になっていることを操作者が認識できるようにされている。
【0060】
ステップS4における設置島選択の受付が完了すると、島条件受付部37が起動し、ステップS4において選択された設置島についての島条件の受付が開始される。
【0061】
即ち、ステップS5では、機種受付部37aが動作し、図7(a)に示す機種指定画面54が液晶ディスプレイ2に表示されて、シミュレーションを行う遊技機の機種の指定が受け付けられる(ステップS5)。
【0062】
図示のように、機種指定画面54は、複数の機種(機種1、機種2・・・)の一覧54aを画面左側に備えており、方向キー4の上下方向への操作によりカーソルC3を上下に移動させていずれかの機種を選択し、○ボタン5aを操作することにより選択した機種の指定を確定させることができる。
【0063】
なお、本実施形態では、機種一覧54aには、それぞれ種類の異なる現実の回胴式遊技機の機種名が表示されるようになっている。また、機種一覧54a右側のフリースペース54bには、カーソルC3が位置する機種の外観画像やその機種についての説明文などを表示することができる。
【0064】
ステップS5における機種指定の受付が完了すると、台数受付部37b、実行遊技数受付部37c及び交替遊技数受付部37dが動作し、図7(b)に示す機種条件指定画面55が液晶ディスプレイ2に表示され、ステップS4において選択された設置島について設置台数S、実行遊技数Nt及び交替遊技数Nrの機種条件の指定が受け付けられる(ステップS6)。
【0065】
図示のように、機種条件指定画面55は、画面左上にステップS5において選択された機種の表示欄55aを備えるとともに、動作させる遊技処理部42の個数(シミュレーションを行う遊技機の台数)である設置台数Sを指定する為の台数指定欄55b、シミュレーション中に実行される抽選の反復回数である実行遊技数Ntを指定する為の実行遊技数指定欄55c及び交替遊技数Nrを指定する為の交替遊技数指定欄55dを画面中央に備えており、方向キー4を上下方向に操作することによりカーソルC4を上記各指定欄55b〜55dの間で移動させ、方向キー4を左右方向に操作することにより、カーソルC4が位置する各指定欄55b〜55dの数値を増減することが可能である。
【0066】
なお、台数指定欄55bについては、「1」〜「64」の間の任意の整数が指定可能であり、実行遊技数指定欄55c及び交替遊技数指定欄55dについては、「1000」〜「7000」の間の数値が「500」刻みで指定可能であり、本実施形態では、デフォルト状態における上記各指定欄55b〜55dには、それぞれ図示のように「16」、「6000」及び「2000」の数値が表示されるようになっている。また、交替遊技数指定欄55dには、実行遊技数指定欄55cの数値よりも大きい数値は入力できないようになっている。
【0067】
ステップS6における機種条件指定の受付が完了すると、次いで、設定値受付部37eが動作し、図7(c)に示す設定値指定画面56が液晶ディスプレイ2に表示され、ステップS4において選択された設置島についての各遊技処理部42の設定値の割振り(設定値ごとの遊技処理部42の個数)の指定が受け付けられる(ステップS7)。
【0068】
なお、ここでいう設定値は、現実の遊技機における設定値(ビッグボーナスなどの入賞役の当選確率を示す指標)に対応するものであり、現実の遊技機の場合と同様、「設定値1」〜「設定値6」のいずれかから指定することが可能となっている。
【0069】
図示のように、設定値指定画面56は、上記「設定値1」〜「設定値6」の設定値ごとの遊技処理部42の個数を指定する為の6つの設定台数指定欄56a〜56fと、ステップS6において受け付けられた設置台数Sを表示する設置台数欄56g、当該設置台数Sから6つの設定台数指定欄56a〜56fに表示される数値の合計を差し引いた数値を表示する残り台数欄56hと、設定台数指定欄56a〜56fの数値に基づいて算出される平均設定値を表示する平均設定欄56iとを備えており、操作者は、方向キー4の上下方向操作によりカーソルC5を移動させることでいずれかの設定台数指定欄56a〜56fを選択し、方向キー4の左右方向操作により選択した設定台数指定欄56a〜56fの数値を増減させることができる。
【0070】
なお、本実施形態の設定値指定画面56では、デフォルト状態において、「設定値3」の設定台数指定欄56cに設置台数Sと同一の数値が、他の設定台数指定欄及び残り台数欄56hにはゼロの数値が表示され、その後の操作により設定台数指定欄56a〜56fの数値が増減される毎に、残り台数欄56h及び平均設定欄56iの数値がその増減に合わせて更新される。
【0071】
上記により指定された各設定台数指定欄56a〜56fの数値は、○ボタン5aの押下により確定するが、設置台数Sの全てが設定台数指定欄56a〜56fに割振られていることが必要であるため、残り台数欄56hの数値がゼロになっていない状態で○ボタン5aが押下された場合には、エラー音をスピーカ部6a、6bから出力させて、全ての設置台数Sについての割振りが完了していないことが操作者に告知される。
【0072】
ステップS7における設定値指定の受付が完了すると、客レベル受付部37fが動作し、図8(a)に示す客レベル指定画面57が液晶ディスプレイ2に表示され、客レベルの指定が受け付けられる(ステップS8)。
【0073】
なお、ここでいう客レベルは、現実の遊技機において内部抽選の結果、何らかの入賞役が当選した場合に、図柄を所定の入賞ラインに表示させることでその入賞役を成立させることができる確率であり、本実施形態では、「上級」、「中級」及び「初級」の3つの客レベルが準備されている。
【0074】
図8(b)は、本実施形態において採用される上記各客レベルの設定を示す説明図である。図示のように、特定の入賞役(「ベル」及び「リプレイ」役)については、全ての客レベルについて一律の成立確率(この例では100%)が設定される一方、それ以外の入賞役(「セブン」、「BAR」、「スイカ」及び「チェリー」)については、「初級」、「中級」、「上級」の順により高い成立確率が設定されている。
【0075】
図8(a)に示されるように、客レベル指定画面57は、上記3つの客レベルのそれぞれについての遊技処理部42の個数を指定するための客レベル指定欄57a〜57cを備えており、操作者は、方向キー4の上下方向操作によりカーソルC6を移動させることでいずれかの客レベル指定欄57a〜57cを選択し、方向キー4の左右方向操作により選択した客レベル指定欄57a〜57cの数値を増減させ、○ボタン5aを押下することで、指定した各数値を確定させることが可能である。また、客レベル指定欄57a〜57cの下方には、上記により指定された客レベル指定欄57a〜57cの数値に基づいて算出される客レベルの平均値を表示するための平均レベル表示欄57dが配置されている。
【0076】
なお、客レベル指定画面57は、デフォルト状態では「中級」の客レベル指定欄57bにステップS7で指定した設置台数Sと同一の数値が表示されるようになっており、その後の操作によりいずれかの客レベル指定欄57a〜57cの数値が「1」増分される毎に、他の客レベル指定欄中で最も大きい数値が「1」減分され、いずれかの客レベル指定欄57a〜57cの数値が「1」減分される毎に、他の客レベル指定欄中で最も小さい数値が「1」減分される。
【0077】
また、客レベル指定欄57a〜57cの右側のフリースペース57eには、各客レベルについての説明(例えば、どのような技量を有する遊技客を意図して設定された客レベルであるかについての説明など)を表示することが可能である。
【0078】
ステップS8における客レベル指定の受付が完了すると、確認画面表示部38が動作し、図8(c)に示す計測条件確認画面58が液晶ディスプレイ2に表示される(ステップS9)。
【0079】
図示のように、計測条件確認画面58においては、機種条件指定画面55、設定値指定画面56及び客レベル指定画面57において指定した各島条件(設置台数S、実行遊技数Nt、交替遊技数Nr、設定値内訳、客レベル内訳等)が一覧表示されるため、使用者は、計測条件確認画面58によりステップS5〜ステップS8において指定した各島条件の確認を行うことができる。なお、計測条件確認画面58において○ボタン5aの操作が行われると、ステップS4おいて選択した島についての島条件の受付が完了し、ステップS5〜ステップS8において指定された計測条件が計測条件記録部39に記録されて、処理はステップS4に復帰する。
【0080】
なお、上記ステップS5〜S9における各画面54〜58では、×ボタン5bを操作することにより、処理をそれぞれの直前のステップにリターンさせることが可能である。ステップS5〜S8の各画面54〜57において×ボタン5bが操作された場合には、当該各画面において入力されたデータはキャンセルされる。
【0081】
図6(b)には、ステップS4〜S9の実行後に処理がステップS4に復帰した際に液晶ディスプレイ2に表示される設置島選択画面53′が示されている。
【0082】
図示のように、設置島選択画面53′では、ステップS4〜S9の実行により島条件の入力がなされた島指定行53a(図示の例では「島A」の行)の表示欄には、入力された島条件が表示され、島条件が未入力の島指定行53a(図示の例では「島B」以下の行)の表示欄には、島条件が未入力であることを示す「−」の符号が表示されている。
【0083】
この設置島選択画面53′では、○ボタン5a、×ボタン5b及びSTARTボタン3への操作により、未入力の島についての島条件の入力、既入力の島についての島条件の削除及び計測処理の実行を選択することができる。
【0084】
即ち、島条件が未入力の島指定行53a(図示の例では「島B」の行)をカーソルC2により選択した状態で△ボタン5dを操作した場合には、例えば図9(a)に示す確認ウィンドウ59がポップアップして、当該選択した島指定行53aについて既入力の島条件と同一の島条件に設定するか否かの確認が求められ(ステップS10)、「はい」の選択肢59aが選択された場合には、計測条件記録部39において、選択した島指定行53a(例えば「島B」の行)の島の島条件として、その直上の島指定行53a(例えば「島A」の行)の島に入力された島条件と同一の島条件が設定される(ステップS11)。
【0085】
一方、確認ウィンドウ59において「いいえ」の選択肢59bが選択された場合には、上記ステップS5〜S9が実行されて、選択された島指定行53aについての島条件の指定が受け付けられる。また、確認ウィンドウ59において×ボタン5bが操作されると、操作はキャンセルとなって、処理はステップS4に復帰する。
【0086】
また、島条件が既入力の島指定行53a(図示の例では「島A」の行)をカーソルC2により選択した状態で○ボタン5aを操作した場合には、例えば図9(b)に示す確認ウィンドウ60がポップアップして、当該選択した島指定行53aについての島条件を削除するか否かの確認が求められ(ステップS12)、「はい」の選択肢60aが選択された場合には、選択した島指定行53aについて入力された島条件を、計測条件記録部39から消去する処理が実行される(ステップS13)。
【0087】
確認ウィンドウ60において、「いいえ」の選択肢60bが選択され、又は×ボタン5bが操作された場合には、操作はキャンセルとなって処理はステップS4に復帰する。
【0088】
設置島選択画面53′においてSTARTボタン3が押下されると、例えば図9(c)に示す確認ウィンドウ61がポップアップし、計測処理の開始ついての確認が求められる(ステップS14)。なお、本実施形態の確認ウィンドウ61では、どの島について計測処理が実行されるのかを使用者が確認できるようにするために、ウィンドウ下部に島の一覧61cが表示され、当該一覧61c中の島のうち、島条件が入力された島(図示の例では「島A」及び「島B」)のみが他の島と異なる背景色(図示の例では、白の背景色)で表示される。
【0089】
確認ウィンドウ61において、「はい」の選択肢61aが選択された場合には、処理はステップS15に移行し、「いいえ」の選択肢61bが選択され、又は×ボタン5bが操作された場合は、処理はステップS4に復帰する。
【0090】
ステップS15では、計測条件記録部39に記録された計測条件が計測部40に通知され、ステップS5において指定された機種に対応する機種別計測部41a〜41zによる計測準備処理が実行される。
【0091】
ここで、機種別計測部41a〜41zは、複数種類の現実の遊技機(機種一覧54aに表示される遊技機)のそれぞれに対応して準備されたものであり、各機種別計測部41a〜41zは、対応する現実の遊技機と同様の態様で乱数を発生させる複数の遊技処理部42−1〜42−nと、遊技処理部42−1〜42−nが発生させた乱数と各入賞役の当選との対応関係をそれぞれの現実の遊技機と同様の態様で規定した6種類の乱数テーブル43−1〜43−6と、3種類の異なる成立確率をもって入賞役の成否判定を行う客レベルの「上級」、「中級」、「初級」に対応する3つの成否判定部44−1〜44−3を備えている。
【0092】
そして、ステップS15の計測準備処理では、計測処理が実行される島について指定された機種に対応する機種別計測部41a〜41zにおける設置台数Sと同数の遊技処理部42−1〜42−Sに対して乱数テーブル43−1〜43−6及び成否判定部44−1〜44−3の割り当てが行われる。
【0093】
ここで、各遊技処理部42−1〜41−Sへの乱数テーブル43−1〜43−6及び成否判定部44−1〜44−3の割り当ては任意の態様で行うことが可能であり、乱数テーブル43−1〜43−6及び成否判定部44−1〜44−3の双方についてアトランダムな態様で割り当てを行うことも可能であり、いずれか一方又は双方については、何らかの規則に従って割り当てを行うことも可能である。
【0094】
図10は、図8(c)に示される設定(設置台数Sが「16」であり、「設定値3」及び「設定値4」の遊技処理部がそれぞれ10個及び6個とされ、「上級」、「中級」及び「初級」の遊技処理がそれぞれ3個、8個及び5個とされている)がなされた場合の例示的な割り当ての態様を示す説明図であり、この例では、乱数テーブル43−1〜43−6に関しては、「設定値3」に対応する乱数テーブル43−3には付番の若い10個の遊技処理部42−1〜42−10が割り当てられ、「設定値4」に対応する乱数テーブル43−4には後続の付番を有する6個の遊技処理部42−11〜42−16が割り当てられる一方、成否判定部44−1〜44−3に関しては、それぞれアトランダムに選択された3個、8個及び5個の遊技処理部42−1〜42−16が割り当てられている。
【0095】
計測準備処理(ステップS15)が完了すると、処理はステップS16の計測処理に移行する。この計測処理(ステップS16)では、島条件が入力された1又は複数の島について指定された機種に対応する1又は複数の機種別計測部41a〜41zが起動し、それぞれの機種別計測部41a〜41zは、対応する島について指定された設置台数Sと同数の遊技処理部42−1〜42−Sのそれぞれに、図11に示す遊技シミュレーション処理を実行させる。
【0096】
この遊技シミュレーション処理では、まず最初に、遊技数N、連続遊技数Nc、持玉数M、売上値U、投入数T、払出数H、特定の入賞役(例えば「セブン」役や「BAR」役など)の成立数BC、RCなどの各種変数に「0」の値を与える初期化処理が実行される(ステップS31)。
【0097】
続くステップS32では、現実の遊技店舗における1000円分のメダルの購入に対応する処理として、持玉数Mに「50」を加算すると同時に売上値Uに「1000」を加算するメダル購入処理が実行される。
【0098】
続くステップS33では、当否抽選(ステップS35)の実行回数をカウントするために遊技数N及び連続遊技数Ncをそれぞれ「1」増分させる処理が実行され、更にステップS34では、現実の遊技機において1回の遊技を行う際に3枚のメダルが投入されることに対応する処理として、投入数Tに「3」を加算するとともに、持玉数Mから「3」を減算する処理が行われる。
【0099】
更にステップS35では、遊技処理部42が抽選用乱数を取得し、この抽選用乱数をステップS15において割り当てられたいずれかの乱数テーブル43−1〜43−6に照らし合わせることにより、入賞役の当否抽選(ステップS35)を実行する。
【0100】
そして、当否抽選(ステップS35)の結果がいずれかの入賞役の当選であった場合には、ステップS14において割り当てられたいずれかの成否判定部44−1〜44−3が動作し、当該当選した入賞役について図8(b)に例示した態様で成否判定部44−1〜44−3毎に定められた成立確率をもってその入賞役の成否判定を実行する(ステップS36)。
【0101】
即ち、対象の遊技処理部42に「中級」に対応する成否判定部44−2が割り当てられており、ステップS35において「セブン」役の当選があった場合であれば、67%の確率をもって当該「セブン」役の成立が判定され、33%の確率をもって「セブン」役の不成立が判定される。
【0102】
なお、ステップS36における成否判定は、定められた所定の確率をもって入賞役の成立、不成立の判定を行いうる限り、任意の態様をもって行うことが可能であり、例えば、判定毎に所定範囲(例えば、「1」〜「100」)の乱数を発生させ、当該乱数が所定の数値(例えば「1」〜「67」の数値)であれば入賞役の成立を判定し、そうでなければ不成立を判定することが可能であり、或いは成否判定の実行回数をカウントし、当該実行回数を「3」で除した剰余が「0」又は「1」の場合には入賞役の成立を判定し、「2」の場合には不成立を判定することも可能である。
【0103】
そして、ステップS36における判定が、いずれかの入賞役の成立であった場合には、ステップS37における払出処理を実行した後、処理をステップS40に移行させる。
【0104】
ここで、ステップS37の払出処理は、現実の遊技機において入賞メダルが払い出されることに対応する処理であり、成立した入賞役の種類毎に予め定められた所定の数値(X)が持玉数M及び払出数Hのそれぞれに加算され、成立した入賞役が「セブン」役などの特定の入賞役であれば、該当する変数(BCやRC)に「1」を加算することにより、その特定の入賞役の成立回数がカウントされる。
【0105】
一方、ステップS35における抽選の結果がハズレであった場合、又は、ステップS36における判定が不成立であった場合には、処理はステップS38に移行し、持玉数Mが所定の数値(例えば「3」)以上であるかどうかの判定が実行され、その結果が「No」の場合は、ステップS32と同様のメダル購入処理(ステップS39)が実行され、「Yes」の場合はこの処理を実行することなく処理をステップS40に移行させる。
【0106】
そして、ステップS40では、遊技数Nが実行遊技数Ntを超過しているか否かの判定が行われ、超過していないと判定された場合には、処理はステップS41に移行し、連続遊技数Nc及びステップS6において指定された交替遊技数Nrに基づく交替条件の判定が行われる。
【0107】
この交替条件の判定(ステップS41)は、単純にNcがNrを超過している場合に交替条件の成立を判定するものとしても構わないが、現実の遊技店舗において遊技を行う遊技者が、ボーナスゲームの終了直後に遊技を終了させることは比較的希であることを考慮して、NcがNrを超過し、かつ、ステップS36における特別役の成立の判定がなされた以降に所定回数の抽選処理(ステップS35)が実行されたことを条件に交替条件の成立を判定するものとすることも可能である。
【0108】
そして、ステップS41において交替条件の成立が判定された場合には、精算処理(ステップS42)及びメダル購入処理(ステップS43)の実行後、交替条件の不成立が判定された場合には、上記精算処理(ステップS42)及びメダル購入処理(ステップS43)を実行することなく、次回の当否抽選(ステップS35)を実行するため、処理をステップS33に復帰させる。
【0109】
ステップS42の精算処理は、現実の遊技店舗においてある遊技者が遊技を終了して獲得したメダルを現金と交換し、新たな遊技者が交替して遊技を開始することに対応する処理であり、(100×M)をDで除した値が売上値Uから減算される(Mは持玉数、Dは交換枚数)とともに、持玉数M及び連続遊技数Ncが「0」にリセットされる。
【0110】
また、ステップS43のメダル購入処理は、交替した新たな遊技者が遊技を開始するに際してメダルを購入することに対応する処理であり、実行される処理の内容は、ステップS32、S39におけるメダル購入処理と同様である。
【0111】
一方、ステップS40において、遊技数Nが実行遊技数Ntを超過していると判定された場合には、ステップS44の終了処理が実行される。
【0112】
この終了処理(ステップS44)では、(100×M)をDで除した値を売上値Uから減算した値(Mは持玉数、Dは交換枚数)が、1つの遊技処理部42がNt回の遊技シミュレーションの結果としての総売上値Ueとして導出され、投入数T、払出数H及び変数BC、RCが、1つの遊技処理部42がNt回の遊技シミュレーションの結果としての総投入数Te、総払出数He及び特定の入賞役の総成立数BCe、RCeとして導出される。
【0113】
終了処理(ステップS44)の実行により、ステップS16の計測処理は完了となり、処理はステップS18に移行する。
【0114】
なお、計測処理(ステップS16)の実行中は、×ボタン5bを操作することで処理の進行を中断させることが可能であり、当該操作が行われた場合には、例えば、図9(d)のような確認ウィンドウ62がポップアップし(ステップS17)、当該確認ウィンドウ62において「はい」の選択肢62aが選択された場合には、計測処理(ステップS16)は終了となり、処理はステップS4に戻される。確認ウィンドウ62において「いいえ」の選択肢62bが選択され、又は×ボタン5bが操作された場合には、処理はステップS16に復帰し、中断した計測処理が再開される。
【0115】
ステップS18では、ステップS16において導出された総投入数Te、総払出数He、総売上値Ueなどを、当該ステップS16において動作した全ての遊技処理部42について集計することにより、各種の集計データの算出が行われ、続くステップS19では、図12(a)に示す結果表示選択画面63が液晶ディスプレイ2に表示され、各種集計結果の表示の指示が受け付けられる。
【0116】
図示のように、結果表示選択画面63では、計測処理(ステップS16)の実行された各島(図示の例では「島A」及び「島B」)の「設置機種」、「設置台数」、「平均設定」、「合計割り数」の表示欄を有する複数の島指定行63aからなる島選択欄63bが画面中央に配置されており、操作者は、方向キー4、○ボタン5a及び□ボタン5cの操作により、島別総合結果画面64又は島比較結果画面67のいずれかを表示させることが可能となっている。
【0117】
即ち、結果表示選択画面63において、方向キー4の上下方向への操作によりカーソルC7を上下に移動させていずれかの島指定行63aを選択した状態で○ボタン5aの操作が行われた場合には、その選択された島指定行63aに対応する機種別計測部41a〜41zにおける各遊技処理部42−1〜42−Sが導出した総売上値Ue、総投入数Te、総払出数He、特定の入賞役の総成立数BCe、RCeなどの各種データを、当該機種別計測部41a〜41zの全ての遊技処理部42−1〜42−Sについて集計して表示する島別総合結果画面64が液晶ディスプレイ2に表示される(ステップS20)。
【0118】
図13(a)は、島別総合結果画面64の例示的な態様を示す説明図である。
【0119】
島別総合結果画面64は、上記集計した各種データを表示するための計測結果表示部64aを備えており、本実施形態では、図示のように、「プレイ数」、「台売上」、「投入枚数」、「払出枚数」、「差引枚数{=(投入枚数−払出枚数)}」、「出玉率{=(払出枚数/投入枚数)}」、「ベース率{=通常遊技の払出枚数/通常遊技の投入枚数}」、「台割数[=投入金額−{(投入枚数−払出枚数)×20}/投入金額×10(割)]」、「コイン単価=(台売り/投入枚数)」、「台粗利=[売上−{売上/20+差引枚数×(−1)}×5/交換枚数×20(¥)]」、「客滞率[={(通常遊技投入枚数−通常遊技払出枚数)×20}/売上(%)]」等の各データが表示される。
【0120】
また、計測結果表示部64aの右側にはフリースペース64bが設けられており、例えば、計測対象の機種の外観イメージ画像などを表示できるようになっている。
【0121】
この島別総合結果画面64において□ボタン5cが押下された場合には、台別結果画面65が液晶ディスプレイ2に表示され(ステップS21)、操作者により指定されるいずれかの遊技処理部42−1〜42−Sにおいて導出された個別の計測結果の表示が行われる。
【0122】
図13(b)は、例示的な台別結果画面65の構成を示す説明図である。
【0123】
台別結果画面65は、結果表示選択画面63において選択された島指定行63aに対応する機種別計測部41a〜41zが備える遊技処理部42−1〜42−Sのいずれかを選択するための多数の升目が配列された台選択部65aを備えており、操作者は、方向キー4への操作により台選択部65a内を上下左右に移動するカーソルC8によりいずれかの升目を選択することで、当該升目に対応する遊技処理部42−1〜42−Sにおいて導出された計測結果を、画面右側の計測結果表示部65bに表示させることができる。計測結果表示部65bにおいて表示されるデータの種類は、島別総合結果画面64における計測結果表示部64aと同様である。
【0124】
なお、図示の例では、台選択部65aの各升目が、設定値の小さい遊技処理部42−1〜42−Sの順にソートされて配列され、各升目にはその設定値が表示される場合が示されているが、各升目は、例えば、台売上順、差引枚数順、出玉立順、台粗利順、コイン単価順、台割数順、ベース順等、他の計測条件や測定結果の順にソートして配列させることも可能であり、或いは、R、Lボタン10a、10bへの操作毎に、順次異なる計測条件や測定結果による配列に切り替えていくことも可能である。また、各遊技処理部42−1〜42−Sの収支等の把握を容易にするため、遊技処理部42−1〜42−Sの総売上値Ueがプラスかマイナスか、出球率が100%以上か100%未満か、台割数が10以上か10未満かなどにより、図示のように、個々の各升目の背景色を変化させて表示することも可能である。
【0125】
また、台別結果画面65において、操作者が、前述の方法により台選択部65aのいずれかの升目を選択した後に更に○ボタン5aを押下すると、台比較モードの指定が行われたことになり、カーソルC8が当該升目に固定されるとともに、図示省略の色違いのカーソルが表示されて2つ目の升目の選択が可能となる。ここで、再度、○ボタン5aの押下により2つ目の升目が選択されると、図13(c)の台比較結果画面66が液晶ディスプレイ2に表示され(ステップS22)、上記により選択された2つの遊技処理部42−1〜42−Sについての計測結果が対比して表示される。
【0126】
図13(c)に示されるように、台比較結果画面66は、上記により選択された2つの升目に対応する2つの遊技処理部42−1〜42−Sについての計測結果を表示する2つの計測結果表示部66a、66bを有しており、操作者は、任意の2つの遊技処理部42−1〜42−Sによる計測結果を、一つの画面上で並べて対比して確認することができる。計測結果表示部66a、66bに表示されるデータの種類は、計測結果表示部64aと同様である。
【0127】
結果表示選択画面63において、□ボタン5cが押下された場合には、島比較モードの指定が行われたことになり、操作者により選択される2つの島に対応する2つの機種別計測部41a〜41cについての計測結果を対比して表示させることが可能である。
【0128】
即ち、結果表示選択画面63において、□ボタン5cの押下の後に、○ボタン3aの操作を行うと、その時点でカーソルC6が位置する島指定行63aが1つ目の島として選択される。これによりカーソルC7が固定されるとともに、図示省略の色違いのカーソルが表示されて2つ目の島の選択が可能となる。ここで、2つ目の島を選択して○ボタン5aを操作すると、図12(b)の島比較結果画面67が液晶ディスプレイ2に表示され(ステップS23)、上記により選択された2つの島に対応する機種別計測部41a〜41zについての計測結果が対比して表示される。
【0129】
図12(b)に示されるように、島比較結果画面67は、上記により選択された2つの島に対応する2つの機種別計測部41a〜41zについての計測結果を表示する2つの計測結果表示部67a、67bを有しており、操作者は、任意の2つの機種別計測部41a〜41zによる計測結果を、一つの画面上で並べて対比して確認することができる。計測結果表示部67a、67bに表示されるデータの種類は、計測結果表示部64aと同様である。
【0130】
結果表示選択画面63において×ボタン5bが操作された場合には、ポップアップウィンドウの表示(ステップS24)などにより操作者の終了の意図の確認がなされた後、計測結果の表示は終了となり、処理はステップS4に戻される。
【0131】
ステップS4における設置島選択画面53又は53′において×ボタン5bが操作された場合には、ポップアップウィンドウの表示(ステップS25)などにより操作者の終了の意図の確認がなされた後、機種別シミュレーションは終了となり、処理はステップS1に戻される。
【0132】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0133】
例えば、上記実施形態では、家庭用のゲーム装置に本発明を適用した収支計測装置を例として説明したが、携帯電話機やノート型PCやP53a等の他の携帯情報端末に本発明を適用することで収支計測装置を実現することも可能である。
【0134】
また、上記実施形態では、回胴式遊技機の稼働状況をシミュレートする収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を例として説明したが、本発明は、弾球遊技機など他の遊技機の稼働状況をシミュレートする収支計測装置、そのプログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成することも可能である。
【0135】
また、上記実施形態における精算処理及び終了処理では、端数が出ないように、(100×M)/D(ただし、Mは持玉数、Dは交換枚数)の数式により算出される値を単純に売上値Uから減算する処理が行われる場合について説明したが、現実の遊技店舗では、端数の遊技価値については換金されない場合や、市価よりも安く仕入れた景品と交換される場合があることを考慮して、上記数式により算出される値を500で除したときの剰余を切り捨てる処理を行うことも可能であり、或いは、そのような剰余の部分に関しては、剰余に適当な1以下の係数を乗じて売上値Uから減算することも可能である。
【0136】
また、上記実施形態における計測条件の種類、集計として表示されるデータの種類、各画面の構成などは単なる例示であり、例えば、抽選の回数、遊技処理手段の数及び設定値のいずれかを固定値とし、或いは操作入力手段から指定されるこれら以外の計測条件に従って遊技機の稼働状況のシミュレートを行うことが可能であり、上記実施形態において例示した以外の集計データの表示を行うよう構成することが可能であり、上記実施形態において数値により表示される集計データの全部又は一部をグラフなどの他の形式で表示するよう構成するなどが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明を適用したゲーム装置の外観構成を示す説明図。
【図2】本発明を適用したゲーム装置のシステム構成を示す説明図。
【図3】本発明を適用したゲーム装置において実現される機能ブロックを示す説明図。
【図4】本発明を適用したゲーム装置における処理動作を示すフローチャート。
【図5】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図6】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図7】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図8】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図9】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図10】遊技処理部への乱数テーブル及び成否判定部の割り当ての例示的な態様を示す説明図。
【図11】本発明を適用したゲーム装置における遊技シミュレーションの詳細を示すフローチャート
【図12】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【図13】本発明を適用したゲーム装置における画面表示例を示す説明図。
【符号の説明】
【0138】
1、1a・・・ゲーム装置、2・・・液晶ディスプレイ、6a、6b・・・スピーカ部、7・・・ディスクホルダー部、8・・・メモリ挿入口、9・・・バッテリーカバー、11・・・スイッチ、12・・・赤外線ポート、13・・・DC端子、14・・・POWER HOLDスイッチ、15・・・ワイヤレスLANスイッチ、20・・・CPU、21・・・ROM、22・・・RAM、23・・・画像処理部、24・・・音声処理部、25・・・操作入力処理部、26・・・通信処理部、27・・・システムバス、31・・・モード選択受付部、33・・・機種別シミュレーション実行部、34・・・計測条件受付部、35・・・店舗条件受付部、36・・・島選択受付部、37・・・島条件受付部、37a・・・機種受付部、37b・・・台数受付部、37c・・・実行遊技数受付部、37d・・・交替遊技数受付部、37e・・・設定値受付部、37f・・・客レベル受付部、38・・・確認画面表示部、39・・・計測条件記録部、40・・・計測部、41a〜41z・・・機種別計測部、42−1〜42−n・・・遊技処理部、43−1〜43−6・・・乱数テーブル、44−1〜44−3・・・成否判定部、45・・・集計結果表示部、46・・・台シミュレーション実行部、47・・・ホールシミュレーション実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、
情報を表示する表示装置とを備え、
現実の遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートする携帯型の収支計測装置であって、
入賞役の抽選を所定回数反復して実行し、前記抽選の実行毎に持玉数から所定の投入数を減算し、前記抽選の結果に応じた払出数を前記持玉数に加算する持玉数管理処理と、前記持玉数が所定の下限値を下回る毎に、前記持玉数に所定数を加算する購入処理とを実行する遊技処理手段であって、前記所定回数の抽選が終了した時点における持玉数及び前記購入処理の実行回数に応じて売上値を導出する複数の遊技処理手段と、
それぞれの前記遊技処理手段により導出される前記売上値の集計を前記表示装置に表示する集計表示手段と、
前記所定回数の範囲内で交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段とを更に備え、
前記遊技処理手段は、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達する毎に、前記持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、前記売上値の導出に際して、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することを特徴とする収支計測装置。
【請求項2】
前記遊技処理手段は、前記抽選においていずれかの入賞役の当選があった場合には、当該当選した入賞役の成立を予め定められた所定確率をもって判定する成否判定を実行し、前記持玉数管理処理における前記持玉数への前記払出数の加算は、前記成否判定において成立の判定がなされたことを条件に行われることを特徴とする請求項1に記載の収支計測装置。
【請求項3】
前記遊技処理手段は、現実の遊技機と同一の確率処理に従って前記抽選を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の収支計測装置。
【請求項4】
前記操作入力装置への操作に基づいて、前記所定回数、前記計測処理手段の数及び/又は設定値の指定を受け付ける計測条件受付手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の収支計測装置。
【請求項5】
前記集計表示手段は、前記操作入力操作への操作に基づいて、前記複数の計測処理手段のうちの一の計測処理手段により導出される前記投入数及び前記払出数の集計と、他の計測処理手段により導出される前記投入数及び前記払出数の集計とを表示装置上において並べて表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の収支計測装置。
【請求項6】
前記操作入力装置への操作に基づいて、前記遊技処理手段のそれぞれについて遊技機の種類の選択を受け付ける機種選択手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の収支計測装置。
【請求項7】
操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、
情報を表示する表示装置とを備え、
現実の遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートする携帯型の収支計測装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるプログラムであって、
複数の遊技処理手段のそれぞれが、入賞役の抽選を所定回数反復して実行するとともに、前記抽選の実行毎に持玉数から所定の投入数を減算し、前記抽選の結果に応じた払出数を前記持玉数に加算する持玉数管理処理と、前記持玉数が所定の下限値を下回る毎に、前記持玉数に所定数を加算する購入処理とを実行し、前記所定回数の抽選が終了した時点における持玉数及び前記購入処理の実行回数に応じて売上値を導出する遊技処理手順と、
前記遊技処理手順においてそれぞれの前記遊技処理手段により導出される前記売上値の集計を前記表示装置に表示させる集計表示手順と、
前記所定回数の範囲内で交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段とを前記コンピュータに実行させ、
前記遊技処理手順において、前記遊技処理手段は、抽選の反復数が前記交替遊技数に達する毎に、前記持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、前記売上値の導出に際して、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項8】
操作者による操作を受け付ける操作入力装置と、
情報を表示する表示装置とを備え、
現実の遊技機の稼働状況を所定の計測条件に基づいてシミュレートする携帯型の収支計測装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
複数の遊技処理手段のそれぞれが、入賞役の抽選を所定回数反復して実行するとともに、前記抽選の実行毎に持玉数から所定の投入数を減算し、前記抽選の結果に応じた払出数を前記持玉数に加算する持玉数管理処理と、前記持玉数が所定の下限値を下回る毎に、前記持玉数に所定数を加算する購入処理とを実行し、前記所定回数の抽選が終了した時点における持玉数及び前記購入処理の実行回数に応じて売上値を導出する遊技処理手順と、
前記遊技処理手順においてそれぞれの前記遊技処理手段により導出される前記売上値の集計を前記表示装置に表示させる集計表示手順と、
前記所定回数の範囲内で交替遊技数の指定を受け付ける交替遊技数受付手段とを前記コンピュータに実行させ、
前記遊技処理手順において、前記遊技処理手段は、抽選の反復数が前記交替遊技数に達する毎に、前記持玉数を所定の初期値にリセットする交替処理を実行し、前記売上値の導出に際して、前記抽選の実行回数が前記交替遊技数に達した時点における持玉数に応じた値を前記売上値から減算する処理を実行することを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate