説明

収納ケース

【課題】従来の特に衣類等の収納ケースからの出し入れの際に、せっかくきれいに畳まれている衣類等を乱れさせてしまうなどの問題があった。本発明は、特に衣類等の収納に関するトラブルを軽減させ、発展させた収納ケースを提供する。
【解決手段】本発明は、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠を設け、後面壁(2)の高さは前面壁(1)よりも適宜長く設け、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で囲まれた内部に空間部(5)を設ける。(側面壁(3)に対面する部分と底面壁(4)に対面する部分は空間となる。)必要により、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)に適宜丸穴等の通気穴(6)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に衣類等の収納ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特に衣類等の収納ケースとして利用していた道具は、箱型のケースに衣類等を収納するものがあった。(特許文献1参照)また、下着等では仕切りを利用した収納ケースも知られている。(特許文献2・3参照)また、主に書類の収納ケースとしては、マチ機能を付けて厚物収納を可能にしたクリアファイルも知られている。(特許文献4参照)
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案公開平7−44504号公報
【特許文献2】登録実用新案第3130757号公報
【特許文献3】登録実用新案第3084398号公報
【特許文献4】登録実用新案第3147414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の特に衣類等の収納ケースには、次のような欠点があった。
(イ)従来の収納ケースに立て置きできれいに並べられている衣類等は、手前から順々に利用するとは限らない。よって、衣類等を出し入れする際にできてしまうスペースが原因でせっかくきれいに畳まれている衣類等までもが傾き(なだれを起し)乱れてしまう。また、それを直す手間も掛かる。乱れた衣類等は、畳み直す手間が掛かるが故に大抵はそのままの状態で次の衣類等を収納し続ける。結果、乱れた状態をよりひどくする。
(ロ)従来の収納ケースに立て置きできれいに並べられている衣類等は、衣類等どうし前後に連続して重なって並べられている。よって、識別しづらいが故に必要とする衣類等を選びづらい。同時に、(イ)同様に探している間に当然きれいに畳まれている衣類等までも乱れる。そして、探している間にさらに識別しづらい状況になり選びづらい。特に奥にしまってある衣類等は、選びづらいが故に極端に利用頻度が低くなることが多い。
(ハ)従来の収納ケースに、立て置きとは逆に平置きにして平積みに重ねて収納する場合は、衣類等どうしが上下に連続して重なって収納されている。よって、下のものを取るには上にあるものをどかすという手間が掛かる。また、衣類等どうし上下に連続して重なって並べられている状況で識別しづらい。よって、識別しづらいが故に必要とする衣類等を選びづらい。同時に、探している間に当然きれいに畳まれている衣類等までも乱れる。そして、探している間にさらに識別しづらい状況になり選びづらい。特に奥にしまってある衣類等は、選びづらいが故に極端に利用頻度が低くなることが多い。
(ニ)従来旅行等に行く場合は、従来の収納ケースから衣類等を選んで旅行鞄等に移動させる。よって、旅行鞄等へ移す際に衣類等が乱れる。それは、どうしても衣類等自体を手で持ち上げたり下ろしたりする行為からくる。よって、畳み直しの手間が掛かる。また、衣替えや衣類等の並び順を変更するときにも同様に畳み直しの手間が掛かる。
(ホ)従来旅行等に行く場合は、衣類等を持ち運ぶ(例えば衣類等を旅行鞄等に詰めて移動)方法としてワイシャツやスーツ等のように専用のケースがある場合のみケースに入れて使用する。よって、ケースがない衣類等は、そのまま旅行鞄等に詰め込んで移動する。結果、移動時に起こる振動や衝撃などで旅行鞄等の中に入っている衣類等(例えばニット類)の型崩れ等が心配である。
本発明は、以上の問題点を解決するために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠を設け、後面壁(2)の高さは前面壁(1)よりも適宜長く設け、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で囲まれた内部に空間部(5)を設ける。必要により、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)に適宜丸穴等の通気穴(6)を設ける。
以上の構成によりなる収納ケース。
【発明の効果】
【0006】
本発明を使用することによって、基本的に衣類等だけでは安定した立て置きを保つのが難しいが故の問題が解決できる。同時に、衣類等どうし前後に連続して重なって並べられていることが原因で識別しづらかった収納ケース内の衣類等が一目瞭然となる。さらに、衣類等を並べ替えたり他のスペースに移動する際に起こる従来の畳み直すという作業がいらなくなる。また、旅行等で衣類等を持ち運ぶ際には、本発明のケースに入れて持ち運びをすることで大切な衣類を大事に扱える。なぜなら、移動する際に起こる振動や衝撃による衣類等の型崩れ等を緩和させるからである。以上の結果、畳み直す手間や探す手間を減らすことになる。よって、従来掛かっていた時間が短縮される。また、見た目がすっきりと整然と並べられることができるので収納時の外観の美しさが手に入る。なによりも、せっかくきれいに畳んだ人の気持ちを台無しにしない。必要により、ケースに衣類等が収納されていることで通気が気になる場合は、壁面の穴開きタイプを使用すればよい。よって、ケース内の衣類等への通気をよくして防虫剤等の効果の妨げも緩和させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視図(ベーシックタイプ)
【図2】本発明の斜視図(ベーシックタイプに丸穴等の通気穴を付けたタイプ)
【図3】本発明の使用状態を示す斜視図と本発明を従来の箱型収納ボックス等の中に入れて前後連続して並べた使用例。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠を設ける。側面壁(3)は左右どちらに設けても良い。
(ロ)前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で囲まれた内部に空間部(5)を設ける。(側面壁(3)に対面する部分と底面壁(4)に対面する部分は空間となる。)
(ハ)後面壁(2)の高さは前面壁(1)よりも適宜長く設ける。
(ニ)必要により、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)に適宜丸穴等の通気穴(6)を設ける。
本発明は以上の構成である。
本発明を使用するときは、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠を設ける。枠を設けたことによって生まれたスペース空間部(5)に特に衣類等(7)を立て置きで挿入し収納又は取り出して使用する。本発明は基本的に独立して立てて置ける収納ケースである。よって、基本的に衣類等(7)だけでは安定した立て置きを保つのが難しいが故の問題を解決できる。なぜなら、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠が傾きを支える作用をなすからである。よって、衣類等の立て置き収納が実現できる。空間部(5)に衣類等(7)を収納させる時は、基本的に片方の手で本発明収納ケース(100)を持ちもう一方の手で畳まれている衣類等(7)を持つ。そして、衣類等(7)を掴んでいる方を側面壁(3)に対面する空間面から適宜角度をつけて挿入させる。同時に、手首をスナップさせて空間部(5)に収める。また、取り出すときは基本的に収納させる時の逆を行えばよい。衣類等(7)の収納取り出しに関しては、側面壁(3)に対面する部分を空間とする形状が特徴である。その形状の効果は、本発明収納ケースに(100)に手首をスナップするだけで容易にしかもきれいに畳んである状態を保ちながらケースに収納取り出しの作業が可能なことである。よって、ケースへの収納取り出しの作業自体の煩わしさが軽減される。本発明は基本的に独立して立てて置ける収納ケースなのでそのまま単体で使用しても構わないが、従来の箱型収納ボックス等の中に入れて連続して並べて使用することもできる。その場合、前面壁(1)、後面壁(2)、前面壁(1)、後面壁(2)となるようにケース(100)を連続して並べると好ましい。なぜならこの収納ケースは、後面壁(2)の高さは前面壁(1)よりも適宜長く設けていることが特徴である。その特徴の利点は基本的に3つ挙げられる。1つ目は、ケースを連続して並べられた場合でも後面壁(2)と前面壁(1)のズレの空間から空間部(5)に収納された衣類等(7)の識別がし易くなっている。尚、識別し易さは単体で使用するときも同じである。2つ目は、ケース(100)が連続して並べられた場合に前後が段違いになっている状態となる。よって、連続してケース(100)が並んでいる状況でも必要としているケースをすぐに探し出すことができる。探し方としては指の腹等でケースの後面壁(2)をヒットさせながらケースの位置(収められている衣類等(7))を探し取り出す方法が好ましい。3つ目は、ケース(100)が連続して並べられた場合に前後が段違いになっている状態となる。よって、ケース(100)どうしが重なり合うことでの取り出しづらさが軽減され必要なケースをスムーズに取り出すことができる。
衣類等(7)を移動させたい場合(例えば衣替え等や旅行鞄等へ移動)は、本発明収納ケース(100)をそのままケースごと移動させ配置させればよい。ケース(100)に収められた衣類等(7)は、衣類等(7)を乱すことなく思いのままに移動・配置が可能で畳み直す手間もないところが特徴である。また、旅行等に行く場合は、ケース(100)に衣類等(7)を収めた状態のまま使用(旅行鞄等に詰めて移動)すればよい。結果、ケース(100)が衣類等(7)をケースで守る形となり単に衣類等(7)を詰めた時より振動・衝撃等を緩和させることができるところが特徴である。よって、従来の旅行等の課題(衣類等(7)をそのまま旅行鞄等に詰め込んで移動させる際の型崩れ等)は、解決される。
ケースに衣類等(7)が収納されていることで通気が気になる方は、壁面に適宜丸穴等の通気穴を設けた形状(100a)を選択使用すればよい。なぜなら、通気穴によって少しでも空気の通りを良くし且つ防虫剤等の効果の妨げを緩和させるからである。使用方法としては図1のベーシックタイプと全く同じである。
本発明収納ケースの応用例を挙げておく。本発明収納ケースは、特に衣類等(7)の収納ケースとして(イ)、(ロ)、(ハ)、の構成もしくは(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の構成で使用することが好ましい。しかし、特に衣類等(7)に限らず用途・形状・大きさ素材等を調整することで従来立てて置くことが困難であった物等の収納全般で利用可能である。尚、特に衣類等(7)の収納ケースとして利用する場合は、例えばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂や不織布等の加工しやすい素材が好ましい。
【符号の説明】
【0009】
1 前面壁
2 後面壁
3 側面壁
4 底面壁
5 空間部
6 丸穴等の通気穴
7 衣類等
8 収納ボックス等
100 前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)、空間部(5)か らなる本発明収納ケース
100a 前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)、空間部(5)、 丸穴等の通気穴(6)からなる本発明収納ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で構成される枠を設け、側面壁(3)に関しては左右どちらに設けてもよく、前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)で囲まれた内部に空間部(5)を設け、後面壁(2)の高さは前面壁(1)よりも適宜長く設けたことを特徴とする収納ケース。
【請求項2】
前面壁(1)、後面壁(2)、側面壁(3)、底面壁(4)に適宜丸穴等の通気穴(6)を設けたことを特徴とする請求項1の収納ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−106786(P2012−106786A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269757(P2010−269757)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(510319454)
【Fターム(参考)】