収納トレー
【課題】トレー全体を薄肉に成形しても所望の強度を維持して、物品を収納したトレーを同方向に向けて上下多段に積み重ねて保管や運搬に供することができるようにする。
【解決手段】物品収納部2が側枠部9で囲われてなる収納トレーにおいて、側枠部9に複数のスタック部12を設け、各スタック部12には側枠部9の外面に形成された窪み部15内にトレー外周方向に突出した板状の細柱部16を配置するとともに、細柱部16はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部16cをそれぞれ設けて構成する。
【解決手段】物品収納部2が側枠部9で囲われてなる収納トレーにおいて、側枠部9に複数のスタック部12を設け、各スタック部12には側枠部9の外面に形成された窪み部15内にトレー外周方向に突出した板状の細柱部16を配置するとともに、細柱部16はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部16cをそれぞれ設けて構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品や日用品、その他の物品を収納して保管や運搬、或いは展示などに供するのに好適な合成樹脂薄板の真空成形体よりなる収納トレーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子部品などの生産工程で使用される収納トレー100として、図23に示されるように、縦横のリブ102で仕切られた物品収納部101の周囲が外周リブ103で囲われ、この外周リブ103を、当該リブの上面103aの幅がその下端開口部の幅よりも幅広となる逆テーパ状の断面形状に設けて形成されており、収納トレー100を上下に重ねた際に、上段の収納トレー100の外周リブ103の下端部が下段の収納トレー100の外周リブ103の上面に当接することで外周リブ103の没入を防止し、収納トレー100、100同士を上下多段に積み重ねることができるように構成されたものが知られている(例えば特許文献1、2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−5711号公報
【特許文献2】特開平10−329886号公報
【特許文献3】特開2000−72147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子部品などの生産工程において、収納トレーを同方向に向けて積み重ねることができれば、収納作業における人為的ミスが生じ難く、収納トレーに電子部品の向きを揃えて収納し保管や運搬に供することが可能である。
前記図23に示された収納トレー100は、収納トレー100同士を同方向に向けて積み重ねることができるものの、収納する電子部品が重量物である場合や収納トレー100を多段に積み重ね過ぎた場合には、同図(C)に示されるように、上段の収納トレー100から受ける下向きの荷重によって外周リブ103の縁辺部が外側へ逃げる如く広がって変形してしまい易いという問題があった。
電子部品を含む各種物品の運搬に用いられるこの種の収納トレーは、軽量化や材料費削減の要請から合成樹脂材料の薄肉化を図るべく開発が進められているが、合成樹脂材を薄くすると強度が低下することから、薄肉であっても強度を維持できる構造が望まれる。前記逆テーパ状の外周リブ103の傾斜角度を大きく確保できれば強度は高まるが、それでは成型金型のコストが高くなってしまう。
【0005】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、合成樹脂薄板の真空成形体からなる収納トレーにおいて、トレー全体を薄肉に成形しても所望の強度を維持して、物品を収納したトレーを同方向に向けて上下多段に積み重ねて保管や運搬などに供することができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため本発明は、物品収納部の周囲が、収納部から立ち上がって外方へ張り出した平坦部と平坦部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部からなる側枠部で囲われてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる収納トレーであって、前記側枠部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、側枠部の外面に形成された窪み部内に窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる細柱部が設けられているとともに、当該細柱部はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする。
【0007】
前記構成の収納トレーによれば、収納トレー同士を同方向に向けて重ね合わせた状態で、下段のスタック部の細柱部の上端が、上段のスタック部の細柱部の下端に接合することで、上下の収納トレーを一定の間隔を保持して積み重ねることができる。
上下に重なったスタック部で接合する細柱部は、その下部両側面に凹面部がそれぞれ形成され、細柱部の両側面間の間隔がその上部よりも下部の方が小さくなるように設けてあるので、下段の細柱部の上端は上段の細柱部の細幅の下端部に当接して支持され、下段の細柱部が上段の細柱部内に没入し難くなっている。また、各スタック部に細柱部を設けることで側枠部が補強されて外側へ開き難くなり、段積みした収納トレーに大きな衝撃が加わったときは上下の細柱部が互いに上下端部を接合させたままトレーの外周方向に互いに滑ることで衝撃を吸収し、これにより側枠部が外側へ開いてしまうなどの変形を来し難くなる。
【0008】
前記構成の収納トレーにおいて、細柱部の下部両側面と窪み部の底部とがそれぞれテーパ部で連なり、両テーパ部の上方の細柱部の両側面に凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することが好ましい。
細柱部の下部両側面を、テーパ部を介して窪み部の底部に接続することで、両テーパ部の上方に設ける凹面部を適宜な肉厚を確保して成形することができ、また、細柱部の下部両側にテーパ部を設けることで、収納トレーを段積みした際に下段の収納トレーの細柱部を上段の収納トレーのテーパ部下面に沿って上下の細柱部同士の係合位置に正確に案内することが可能である。
【0009】
また、前記構成の収納トレーにおいて、窪み部内に複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられた構成を有することが好ましい。
窪み部内に細柱部を設けることによって側枠部の強度が増して外周に開き難くなるが、細柱部を複数本、少なくとも一対を適宜な間隔を開けて設ければ、収納トレーに重量物を載せた際に側枠部を作用する開く方向への応力に対し、各細柱部同士が相互に引き合うように作用して側枠部の開きを防止し、側枠部の強度をより高めることができる。
【0010】
また、本発明は、物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記側枠部の外周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側枠部の外周面に形成された窪み部内に設けられており、前記平坦部に連ねて窪み部内に設けられた細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の他の態様として、物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記物品収納部の内周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記物品収納部の内周面に設けられており、前記物品収納部の底面から立設した細柱部と、当該細柱部の上部両側面と前記平坦部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の上部両側面であって前記両テーパ部の下方に設けられた、細柱部の内面間隔が狭まる向きに突出した凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする。
【0012】
またさらに、本発明の他の態様として、物品収納部の周囲を底面から上方へ立ち上げた側壁部で囲い、側壁部の上端に外方へ張り出した平坦部を設けてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側壁部の上部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側壁部の上部から平坦部に亘って形成された窪み部内に、窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられ、且つ各細柱部はその下部両側面と前記窪み部の底部との間にテーパ部が設けられた構成を有することを特徴とする。
【0013】
前記各構成の収納トレーによっても、物品を収納した収納トレー同士を、同方向に向けて、或いは異なる方向に向けて重ね合わせた状態で、下段のスタック部の細柱部の上端が、上段のスタック部の細柱部の下端に接合することで、上下の収納トレーを一定の間隔を保持して積み重ねることが可能である。
【0014】
本発明の収納トレーは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン、ポリスチレンなどの合成樹脂材を用い、薄いシート状の樹脂板を真空成形して形成することができる。成形材料はこれに限定されず他の適宜な樹脂材を用いてもよい。
前記細柱部は中空な板状突起であり、収納トレーの肉厚にもよるが、例えば両側面間の間隙(中空部間)を1〜10mm程度の太さに形成することができる。細柱部の両側面に設ける凹面部は、アンダーカット加工によって形成される内方へ逆テーパ状に凹んだ面であり、成形時の離型性を考慮して適宜な幅に凹ませて形成することができる。例えば両側面間の間隙を1.5mm程度に設けた細柱部の場合、凹面部は両側面から細柱部の内方へそれぞれ0.5〜0.75mmの幅だけ凹んだ大きさに設けることができる。また、両側面間の間隙が1〜4mm程度の太さの細柱部の場合に、両側面の凹面部が接し、つまり細柱部の下部両側面を貫通させた形状に設ければ、下段の細柱部を安定的に支持する上でより効果がある。
【0015】
また、物品収納部の内周面に窪み部を設け、この窪み部内に、前記平坦部に連なる細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えたスタック部を設けてもよい。
なお、収納トレーに設ける前記スタック部の位置や個数、スタック部を構成する窪み部の幅や深さ、窪み部内に設ける細柱部の大きさや数などは、収納する物品の重量や形状などに応じて設計される収納トレーの成形寸法、成形材料、成形条件などに応じて適宜に選定可能である。物品収納部の内周面にスタック部を設ける場合も、その位置や個数、細柱部の大きさや数などを、上記と同様の条件に応じて適宜に選定可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図2】図1の収納トレーの平面図である。
【図3】図1の収納トレーの正面図である。
【図4】(A)はスタック部の要部拡大外観図、(B)、(C)はそれぞれ(A)のB−B線とC−C線に沿った断面図である。
【図5】スタック部に設けられる細柱部の拡大横断面図である。
【図6】収納トレー同士を上下に積み重ねたときの細柱部を模式的に表わしてスタック部の重なり状態を示した図である。
【図7】上下に重ねた収納トレーの(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図9】図8の収納トレーの平面図である。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図である。
【図11】第2実施形態の収納トレーを上下に重ねたときの側面図である。
【図12】本発明の第3実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図13】図12の収納トレーの平面図である。
【図14】本発明の第4実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図15】図14の収納トレーの平面図である。
【図16】第4実施形態の収納トレーのスタック部の拡大平面図である。
【図17】(A)、(B)は図16のA−A線に沿った断面図とB−B線に沿った断面図である。
【図18】第4実施形態の収納トレー同士を上下に積み重ねたときのスタック部の重なり状態を示した断面図である。
【図19】本発明の第5実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図20】図19の収納トレーのスタック部を拡大した要部断面図である。
【図21】図19の収納トレーのスタック部を拡大した内面図である。
【図22】第5実施形態の収納トレー同士を上下に積み重ねたときのスタック部の重なり状態を示した切断端面図である。
【図23】従来の収納トレーの一例を示す(A)は平面図、(B)は逆テーパ状リブが重なった状態を説明するための要部断面図、(C)は外周リブが広がる状態を説明するための要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の好適な一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の第1実施形態の収納トレーの外観斜視図、平面図、正面図をそれぞれ示しており、この収納トレー1は、シート状のPETを真空成形により成形し、物品が収納される物品収納部2の周囲を側枠部9で囲って方形皿状に形成されている。
【0018】
詳しくは、物品収納部2は全体として平面視略矩形状を呈し、その底面3内が当該収納部の中心を通って長手方向に連なったリブ4と同じく短手方向に連なったリブ5とで四つの収納領域6に区画されているとともに、各収納領域6の四隅部に各々底面3よりも下方へ、深く凹んだ凹部7と浅く凹んだ凹部8とが配置された形状に設けられている。
【0019】
側枠部9は、物品収納部2の周辺縁に沿って連なった断面略々下向きコ字状の枠状部であり、物品収納部2の底面3の縁部から上方へ略垂直に立ち上がった内壁部10と、内壁部10の上端で略水平に折れて外方へ張り出した平坦部11と、平坦部11の外端部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部12とにより形成されており、収納トレー1の対向長手二辺を構成する側枠部9にはそれぞれ三つのスタック部13が、また、四隅コーナー部を構成する側枠部9にはスタック部14が各々設けられている。
【0020】
収納トレー1の対向長手二辺に設けられた三つのスタック部13は、それぞれ長手辺の中央部と当該中央部から両側の短手辺に向けて等間隔に離間させた位置に配置されており、各スタック部13は、側枠部9の外面に形成された窪み部15内に二本の細柱部16、16を設けて形成されている。
【0021】
より詳しくは、図4に示されるように、窪み部15は、平坦部11から下向きに略垂直に折れた外面部15aと外面部15aの下端から略水平に折れて外壁部12に連なる底部15bとにより、側枠部9の平坦部11の上面から外壁部12に亘って適宜な幅及び深さで切り欠いた形状に設けられており、二本の細柱部16、16はそれぞれ窪み部15の中央から等間隔離した位置に一体に設けてある。
【0022】
細柱部16は、窪み部15の底部15bに連なって底部15bの上方へ略垂直に起立していて、その上端16aを平坦部11に略水平に連ねて窪み部15の外面部15aから細幅を保持して収納トレー1の外周面に略直交する方向へ突出した中空な板状突起であり、その両側面16b、16bの下部がテーパ部17、17を介して窪み部15の底部15bに接続されているとともに、両テーパ部17、17が接続した部分よりも若干上方の位置に凹面部16c、16cを設けて形成されている。
細柱部16の両側面16b、16bに設けた凹面部16c、16cは、金型のアンダーカット加工によって両側面16b、16bを内方へ逆テーパ状に凹ませた部分であり、図5に示されるように、両側面16b、16b間の間隙はその上端16aの間隙Dhよりも凹面部16c、16cの間隙Dlの方が幅狭となるように形成されている。
なお、図4に示されるように、二本の細柱部16、16の間の外壁部12には凹リブ18が設けてある。
【0023】
また、収納トレー1の四隅コーナー部に設けられたスタック部14は、前記と同様に、コーナー部の側枠部9に設けられた窪み部15内に対角方向に沿って一本の細柱部16を一体に突出させて設けられている。四隅コーナー部の細柱部16が、テーパ部17、17を介して窪み部15の底部15bに接続され、両テーパ部17、17が接続した部分よりも若干上方の位置に凹面部16c、16cが形成されている点も前記と同様である。
【0024】
このように構成された本形態の収納トレー1は、水平な支持面上に収納トレー1を載せれば、物品収納部2内の凹部7と側枠部9の外壁部12の下端部が支持面に当接して物品収納部2の底面3が水平に保持され、前記各収納領域6内に収納した物品を底面3上で水平に支持することができる。
収納トレー1に物品を収納し、これを多段に重ねて保管するときは、図7に示されるように、下段の収納トレー1上に上段の収納トレー1を重ねれば、上段の収納トレーの外壁部12の内周面が下段の収納トレー1の外壁部12の外周面に被さり、さらに、上下の収納トレー1、1の対向長手辺の各スタック部13、13と四隅コーナー部の各スタック部14、14とが重なり、各スタック部の上下端部が噛み合って上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0025】
すなわち、図6に示されるように、収納トレー1、1同士を上下に重ね合わせた状態で、下段の収納トレー1のスタック部13の細柱部16の上端16aが、上段の収納トレー1のスタック部13のテーパ部17、17の下部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の下端に嵌合し、下段の収納トレー1の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされる。
この際、各細柱部16はその両側面16b、16bの下部に凹面部16c、16cを設けて細柱部16の下端部の間隙を狭め、且つこれにより細柱部16の屈曲強度が高まり、下段の細柱部16が上段の細柱部16内に没入したり潰れたりするようなことはない。また、側枠部9にスタック部13、14をそれぞれ複数設け、各スタック部に外方へ突出した細柱部16を設けることで、側枠部9が補強されて変形が生じ難くなり、段積みした下段の収納トレー1に大きな重量が加わっても、側枠部9が外側へ開いてしまうなどの変形を来すことはない。
さらに、収納トレー1の対向長手側辺における側枠部9の対応位置に各スタック部13を設けてあるので、収納トレー1は同方向でも向きが逆であっても多段に安定して積み重ねることが可能である。
【0026】
図8〜図11は本発明の第2実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の周囲を囲う側枠部9の短手、長手両辺の外周面に各々スタック部19を設けて構成したものである。
【0027】
詳しくは、各スタック部19の構成は前記形態と同様であり、側枠部9の外面に窪み部15を形成し、この窪み部15内に、平坦部11に連なる細柱部16を立設するとともに、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設け、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。
側枠部9の周辺に形成された各窪み部15は、各々収納トレー1の四隅コーナー部を除いて、長手辺と短手辺の略全体に亘る長さに設けられており、長手両辺の窪み部15内には五本の細柱部16を等間隔空けて配置し、短手両辺の窪み部15内には四本の細柱部16を等間隔空けて配置してある。
【0028】
このように構成された本形態の収納トレー1は、前記形態と同様に、収納トレー1に物品を収納し、これを上下に重ねれば、図11に示されるように、下段の収納トレー1のスタック部19の細柱部16の上端16aが、上段の収納トレー1のスタック部19のテーパ部17、17の下部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の下端に嵌合し、下段の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされ、上下の収納トレー1、1のスタック部19、19の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0029】
図12及び図13は本発明の第3実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、側枠部9の四側辺の外周面に各々二つのスタック部20を設けるとともに、物品収納部2の内周面と物品収納部2内を区画するリブ4の内面にも複数のスタック部21を設けて構成したものである。
【0030】
詳しくは、スタック部20は、側枠部9の各辺の中央からコーナー部側へ等間隔空けて二つ設けられており、前記形態と同様に、側枠部9の外面に形成された窪み部15内に、平坦部11に連なる細柱部16を立設し、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設けるとともに、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。各スタック部20には、3本の細柱部16を等間隔空けて配置してある。
また、スタック部21は、物品収納部2の内面と当該物品収納部2内を区画するリブ4の内面に窪み部15をそれぞれ形成し、前記形態と同様に、各窪み部15内に平坦部11に連なる細柱部16を立設し、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設けるとともに、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。各スタック部21には、2本の細柱部16を配置してある。
【0031】
このように構成された本形態の収納トレー1によっても、前記形態と同様に、収納トレー1に物品を収納し、これを上下に重ねれば、上下の収納トレー1、1のスタック部20、20及びスタック部21、21の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0032】
図14〜図18は本発明の第4実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の内周面に複数のスタック部22を設けて構成したものである。
【0033】
詳しくは、物品収納部2内は、収納トレー1の底面2から立設させて複数の突部23によって格子状の収納空間に仕切られているとともに、物品収納部2内の長手両辺に沿った内面と短手両辺に沿った内面とに各々に四つスタック部22を設けてある。
各スタック部22は、図16及び図17に示されるように、物品収納部2の底面3から細柱部16を立設させ、この細柱部16の上部両側面と収納トレー1の上面である平坦部11とをテーパ部17、17を介して連ねるとともに、細柱部16の上部両側面であって両テーパ部17、17の下方に、細柱部16の内面間が狭まるよう向きに突出した凹面部16c、16cを設けて形成してある。
【0034】
このように構成された本形態の収納トレー1は、物品を収納した収納トレー1同士を上下に重ねれば、図18に示されるように、上段の収納トレー1のスタック部22の細柱部16の下端が、下段の収納トレー1のスタック部22のテーパ部17、17の上部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の上端に嵌合し、上段の収納トレー1の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされて、上下の収納トレー1、1の各スタック部22同士が重なり、且つ上下のスタック部22、22の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0035】
図19〜図22は本発明の第5実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の周囲を囲う側壁部23の上部に沿って複数のスタック部25を設けて構成したものである。
【0036】
詳しくは、本形態の収納トレー1は物品収納部2が全体として平面視略矩形状を呈する浅底のトレーであり、前記物品収納部2の周囲を底面3から斜め上方へ立ち上げた側壁部23で囲い、側壁部23の上端を適宜な幅で外方へ水平に張り出した平坦部24とするとともに、物品収納部2が面する前記側壁部23の四側周辺部の各辺の中央にスタック部25を各々設けて形成してある。
各スタック部25は、前記側壁部23の上部から平坦部24に亘って適宜な幅で下方へ凹ませてなる窪み部15内に、窪み部15の底部15bから起立して前記平坦部24に連なる二本の細柱部16、16を適宜な間隔を開けて設け、且つ両細柱部16、16はその両側面16b、16bと窪み部15の底部15bとの間にテーパ部17、17を設けて形成してある。
両細柱部16、16の上端16a、16a間及び細柱部16の上端16aと隣接する窪み部15の内面間は、平坦部24との境界部分が湾曲した開口部26としてある。この開口部26は、図20及び図21に示されるように、平坦部24に面する上部側が幅広、窪み部15の底部15bに面する下部が前記テーパ部17で囲われた幅狭となっている。また、収納トレー1の物品収納部2の四側辺を囲う側壁部23の四隅部は湾曲凹部27としてある。
【0037】
本形態の収納トレー1は、前記各形態の収納トレー1と異なり、細柱部16の両側面に内方へ凹んだ凹面部16c、16cが設けられていないが、物品を収納した収納トレー1同士を上下に重ねれば、図22に示されるように、上段の収納トレー1が下段の収納トレー1の内側に嵌り込み、下段の収納トレー1のスタック部25の上面に上段の収納トレー1のスタック部25の下面が噛み合って係合し、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0038】
なお、図示した収納トレーは本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明の収納トレーはこれに限定されず、収納する物品の種類や大きさ、形状などに応じて適宜な形態で構成することが可能である。上述した実施の形態及び変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態及び変形例それぞれの効果を併せ持つ。本発明は、電子部品などの各種部品類、各種用具や工具、日用品など様々な物品を収納するトレーに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 収納トレー、2 物品収納部、3 底面、4、5 リブ、6 収納領域、7、8 凹部、9 側枠部、10 内壁部、11 平坦部、12 外壁部、13 スタック部、14 四隅スタック部、15 窪み部、16 細柱部、16c 凹面部、17 テーパ部、18 凹リブ、19,20,21,22 スタック部、23 側壁部、24 平坦部、25 スタック部、26 開口部、27 湾曲凹部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品や日用品、その他の物品を収納して保管や運搬、或いは展示などに供するのに好適な合成樹脂薄板の真空成形体よりなる収納トレーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子部品などの生産工程で使用される収納トレー100として、図23に示されるように、縦横のリブ102で仕切られた物品収納部101の周囲が外周リブ103で囲われ、この外周リブ103を、当該リブの上面103aの幅がその下端開口部の幅よりも幅広となる逆テーパ状の断面形状に設けて形成されており、収納トレー100を上下に重ねた際に、上段の収納トレー100の外周リブ103の下端部が下段の収納トレー100の外周リブ103の上面に当接することで外周リブ103の没入を防止し、収納トレー100、100同士を上下多段に積み重ねることができるように構成されたものが知られている(例えば特許文献1、2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−5711号公報
【特許文献2】特開平10−329886号公報
【特許文献3】特開2000−72147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子部品などの生産工程において、収納トレーを同方向に向けて積み重ねることができれば、収納作業における人為的ミスが生じ難く、収納トレーに電子部品の向きを揃えて収納し保管や運搬に供することが可能である。
前記図23に示された収納トレー100は、収納トレー100同士を同方向に向けて積み重ねることができるものの、収納する電子部品が重量物である場合や収納トレー100を多段に積み重ね過ぎた場合には、同図(C)に示されるように、上段の収納トレー100から受ける下向きの荷重によって外周リブ103の縁辺部が外側へ逃げる如く広がって変形してしまい易いという問題があった。
電子部品を含む各種物品の運搬に用いられるこの種の収納トレーは、軽量化や材料費削減の要請から合成樹脂材料の薄肉化を図るべく開発が進められているが、合成樹脂材を薄くすると強度が低下することから、薄肉であっても強度を維持できる構造が望まれる。前記逆テーパ状の外周リブ103の傾斜角度を大きく確保できれば強度は高まるが、それでは成型金型のコストが高くなってしまう。
【0005】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、合成樹脂薄板の真空成形体からなる収納トレーにおいて、トレー全体を薄肉に成形しても所望の強度を維持して、物品を収納したトレーを同方向に向けて上下多段に積み重ねて保管や運搬などに供することができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため本発明は、物品収納部の周囲が、収納部から立ち上がって外方へ張り出した平坦部と平坦部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部からなる側枠部で囲われてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる収納トレーであって、前記側枠部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、側枠部の外面に形成された窪み部内に窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる細柱部が設けられているとともに、当該細柱部はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする。
【0007】
前記構成の収納トレーによれば、収納トレー同士を同方向に向けて重ね合わせた状態で、下段のスタック部の細柱部の上端が、上段のスタック部の細柱部の下端に接合することで、上下の収納トレーを一定の間隔を保持して積み重ねることができる。
上下に重なったスタック部で接合する細柱部は、その下部両側面に凹面部がそれぞれ形成され、細柱部の両側面間の間隔がその上部よりも下部の方が小さくなるように設けてあるので、下段の細柱部の上端は上段の細柱部の細幅の下端部に当接して支持され、下段の細柱部が上段の細柱部内に没入し難くなっている。また、各スタック部に細柱部を設けることで側枠部が補強されて外側へ開き難くなり、段積みした収納トレーに大きな衝撃が加わったときは上下の細柱部が互いに上下端部を接合させたままトレーの外周方向に互いに滑ることで衝撃を吸収し、これにより側枠部が外側へ開いてしまうなどの変形を来し難くなる。
【0008】
前記構成の収納トレーにおいて、細柱部の下部両側面と窪み部の底部とがそれぞれテーパ部で連なり、両テーパ部の上方の細柱部の両側面に凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することが好ましい。
細柱部の下部両側面を、テーパ部を介して窪み部の底部に接続することで、両テーパ部の上方に設ける凹面部を適宜な肉厚を確保して成形することができ、また、細柱部の下部両側にテーパ部を設けることで、収納トレーを段積みした際に下段の収納トレーの細柱部を上段の収納トレーのテーパ部下面に沿って上下の細柱部同士の係合位置に正確に案内することが可能である。
【0009】
また、前記構成の収納トレーにおいて、窪み部内に複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられた構成を有することが好ましい。
窪み部内に細柱部を設けることによって側枠部の強度が増して外周に開き難くなるが、細柱部を複数本、少なくとも一対を適宜な間隔を開けて設ければ、収納トレーに重量物を載せた際に側枠部を作用する開く方向への応力に対し、各細柱部同士が相互に引き合うように作用して側枠部の開きを防止し、側枠部の強度をより高めることができる。
【0010】
また、本発明は、物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記側枠部の外周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側枠部の外周面に形成された窪み部内に設けられており、前記平坦部に連ねて窪み部内に設けられた細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の他の態様として、物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記物品収納部の内周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記物品収納部の内周面に設けられており、前記物品収納部の底面から立設した細柱部と、当該細柱部の上部両側面と前記平坦部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の上部両側面であって前記両テーパ部の下方に設けられた、細柱部の内面間隔が狭まる向きに突出した凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする。
【0012】
またさらに、本発明の他の態様として、物品収納部の周囲を底面から上方へ立ち上げた側壁部で囲い、側壁部の上端に外方へ張り出した平坦部を設けてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側壁部の上部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側壁部の上部から平坦部に亘って形成された窪み部内に、窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられ、且つ各細柱部はその下部両側面と前記窪み部の底部との間にテーパ部が設けられた構成を有することを特徴とする。
【0013】
前記各構成の収納トレーによっても、物品を収納した収納トレー同士を、同方向に向けて、或いは異なる方向に向けて重ね合わせた状態で、下段のスタック部の細柱部の上端が、上段のスタック部の細柱部の下端に接合することで、上下の収納トレーを一定の間隔を保持して積み重ねることが可能である。
【0014】
本発明の収納トレーは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン、ポリスチレンなどの合成樹脂材を用い、薄いシート状の樹脂板を真空成形して形成することができる。成形材料はこれに限定されず他の適宜な樹脂材を用いてもよい。
前記細柱部は中空な板状突起であり、収納トレーの肉厚にもよるが、例えば両側面間の間隙(中空部間)を1〜10mm程度の太さに形成することができる。細柱部の両側面に設ける凹面部は、アンダーカット加工によって形成される内方へ逆テーパ状に凹んだ面であり、成形時の離型性を考慮して適宜な幅に凹ませて形成することができる。例えば両側面間の間隙を1.5mm程度に設けた細柱部の場合、凹面部は両側面から細柱部の内方へそれぞれ0.5〜0.75mmの幅だけ凹んだ大きさに設けることができる。また、両側面間の間隙が1〜4mm程度の太さの細柱部の場合に、両側面の凹面部が接し、つまり細柱部の下部両側面を貫通させた形状に設ければ、下段の細柱部を安定的に支持する上でより効果がある。
【0015】
また、物品収納部の内周面に窪み部を設け、この窪み部内に、前記平坦部に連なる細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えたスタック部を設けてもよい。
なお、収納トレーに設ける前記スタック部の位置や個数、スタック部を構成する窪み部の幅や深さ、窪み部内に設ける細柱部の大きさや数などは、収納する物品の重量や形状などに応じて設計される収納トレーの成形寸法、成形材料、成形条件などに応じて適宜に選定可能である。物品収納部の内周面にスタック部を設ける場合も、その位置や個数、細柱部の大きさや数などを、上記と同様の条件に応じて適宜に選定可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図2】図1の収納トレーの平面図である。
【図3】図1の収納トレーの正面図である。
【図4】(A)はスタック部の要部拡大外観図、(B)、(C)はそれぞれ(A)のB−B線とC−C線に沿った断面図である。
【図5】スタック部に設けられる細柱部の拡大横断面図である。
【図6】収納トレー同士を上下に積み重ねたときの細柱部を模式的に表わしてスタック部の重なり状態を示した図である。
【図7】上下に重ねた収納トレーの(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図9】図8の収納トレーの平面図である。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図である。
【図11】第2実施形態の収納トレーを上下に重ねたときの側面図である。
【図12】本発明の第3実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図13】図12の収納トレーの平面図である。
【図14】本発明の第4実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図15】図14の収納トレーの平面図である。
【図16】第4実施形態の収納トレーのスタック部の拡大平面図である。
【図17】(A)、(B)は図16のA−A線に沿った断面図とB−B線に沿った断面図である。
【図18】第4実施形態の収納トレー同士を上下に積み重ねたときのスタック部の重なり状態を示した断面図である。
【図19】本発明の第5実施形態の収納トレーの外観斜視図である。
【図20】図19の収納トレーのスタック部を拡大した要部断面図である。
【図21】図19の収納トレーのスタック部を拡大した内面図である。
【図22】第5実施形態の収納トレー同士を上下に積み重ねたときのスタック部の重なり状態を示した切断端面図である。
【図23】従来の収納トレーの一例を示す(A)は平面図、(B)は逆テーパ状リブが重なった状態を説明するための要部断面図、(C)は外周リブが広がる状態を説明するための要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の好適な一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の第1実施形態の収納トレーの外観斜視図、平面図、正面図をそれぞれ示しており、この収納トレー1は、シート状のPETを真空成形により成形し、物品が収納される物品収納部2の周囲を側枠部9で囲って方形皿状に形成されている。
【0018】
詳しくは、物品収納部2は全体として平面視略矩形状を呈し、その底面3内が当該収納部の中心を通って長手方向に連なったリブ4と同じく短手方向に連なったリブ5とで四つの収納領域6に区画されているとともに、各収納領域6の四隅部に各々底面3よりも下方へ、深く凹んだ凹部7と浅く凹んだ凹部8とが配置された形状に設けられている。
【0019】
側枠部9は、物品収納部2の周辺縁に沿って連なった断面略々下向きコ字状の枠状部であり、物品収納部2の底面3の縁部から上方へ略垂直に立ち上がった内壁部10と、内壁部10の上端で略水平に折れて外方へ張り出した平坦部11と、平坦部11の外端部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部12とにより形成されており、収納トレー1の対向長手二辺を構成する側枠部9にはそれぞれ三つのスタック部13が、また、四隅コーナー部を構成する側枠部9にはスタック部14が各々設けられている。
【0020】
収納トレー1の対向長手二辺に設けられた三つのスタック部13は、それぞれ長手辺の中央部と当該中央部から両側の短手辺に向けて等間隔に離間させた位置に配置されており、各スタック部13は、側枠部9の外面に形成された窪み部15内に二本の細柱部16、16を設けて形成されている。
【0021】
より詳しくは、図4に示されるように、窪み部15は、平坦部11から下向きに略垂直に折れた外面部15aと外面部15aの下端から略水平に折れて外壁部12に連なる底部15bとにより、側枠部9の平坦部11の上面から外壁部12に亘って適宜な幅及び深さで切り欠いた形状に設けられており、二本の細柱部16、16はそれぞれ窪み部15の中央から等間隔離した位置に一体に設けてある。
【0022】
細柱部16は、窪み部15の底部15bに連なって底部15bの上方へ略垂直に起立していて、その上端16aを平坦部11に略水平に連ねて窪み部15の外面部15aから細幅を保持して収納トレー1の外周面に略直交する方向へ突出した中空な板状突起であり、その両側面16b、16bの下部がテーパ部17、17を介して窪み部15の底部15bに接続されているとともに、両テーパ部17、17が接続した部分よりも若干上方の位置に凹面部16c、16cを設けて形成されている。
細柱部16の両側面16b、16bに設けた凹面部16c、16cは、金型のアンダーカット加工によって両側面16b、16bを内方へ逆テーパ状に凹ませた部分であり、図5に示されるように、両側面16b、16b間の間隙はその上端16aの間隙Dhよりも凹面部16c、16cの間隙Dlの方が幅狭となるように形成されている。
なお、図4に示されるように、二本の細柱部16、16の間の外壁部12には凹リブ18が設けてある。
【0023】
また、収納トレー1の四隅コーナー部に設けられたスタック部14は、前記と同様に、コーナー部の側枠部9に設けられた窪み部15内に対角方向に沿って一本の細柱部16を一体に突出させて設けられている。四隅コーナー部の細柱部16が、テーパ部17、17を介して窪み部15の底部15bに接続され、両テーパ部17、17が接続した部分よりも若干上方の位置に凹面部16c、16cが形成されている点も前記と同様である。
【0024】
このように構成された本形態の収納トレー1は、水平な支持面上に収納トレー1を載せれば、物品収納部2内の凹部7と側枠部9の外壁部12の下端部が支持面に当接して物品収納部2の底面3が水平に保持され、前記各収納領域6内に収納した物品を底面3上で水平に支持することができる。
収納トレー1に物品を収納し、これを多段に重ねて保管するときは、図7に示されるように、下段の収納トレー1上に上段の収納トレー1を重ねれば、上段の収納トレーの外壁部12の内周面が下段の収納トレー1の外壁部12の外周面に被さり、さらに、上下の収納トレー1、1の対向長手辺の各スタック部13、13と四隅コーナー部の各スタック部14、14とが重なり、各スタック部の上下端部が噛み合って上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0025】
すなわち、図6に示されるように、収納トレー1、1同士を上下に重ね合わせた状態で、下段の収納トレー1のスタック部13の細柱部16の上端16aが、上段の収納トレー1のスタック部13のテーパ部17、17の下部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の下端に嵌合し、下段の収納トレー1の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされる。
この際、各細柱部16はその両側面16b、16bの下部に凹面部16c、16cを設けて細柱部16の下端部の間隙を狭め、且つこれにより細柱部16の屈曲強度が高まり、下段の細柱部16が上段の細柱部16内に没入したり潰れたりするようなことはない。また、側枠部9にスタック部13、14をそれぞれ複数設け、各スタック部に外方へ突出した細柱部16を設けることで、側枠部9が補強されて変形が生じ難くなり、段積みした下段の収納トレー1に大きな重量が加わっても、側枠部9が外側へ開いてしまうなどの変形を来すことはない。
さらに、収納トレー1の対向長手側辺における側枠部9の対応位置に各スタック部13を設けてあるので、収納トレー1は同方向でも向きが逆であっても多段に安定して積み重ねることが可能である。
【0026】
図8〜図11は本発明の第2実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の周囲を囲う側枠部9の短手、長手両辺の外周面に各々スタック部19を設けて構成したものである。
【0027】
詳しくは、各スタック部19の構成は前記形態と同様であり、側枠部9の外面に窪み部15を形成し、この窪み部15内に、平坦部11に連なる細柱部16を立設するとともに、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設け、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。
側枠部9の周辺に形成された各窪み部15は、各々収納トレー1の四隅コーナー部を除いて、長手辺と短手辺の略全体に亘る長さに設けられており、長手両辺の窪み部15内には五本の細柱部16を等間隔空けて配置し、短手両辺の窪み部15内には四本の細柱部16を等間隔空けて配置してある。
【0028】
このように構成された本形態の収納トレー1は、前記形態と同様に、収納トレー1に物品を収納し、これを上下に重ねれば、図11に示されるように、下段の収納トレー1のスタック部19の細柱部16の上端16aが、上段の収納トレー1のスタック部19のテーパ部17、17の下部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の下端に嵌合し、下段の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされ、上下の収納トレー1、1のスタック部19、19の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0029】
図12及び図13は本発明の第3実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、側枠部9の四側辺の外周面に各々二つのスタック部20を設けるとともに、物品収納部2の内周面と物品収納部2内を区画するリブ4の内面にも複数のスタック部21を設けて構成したものである。
【0030】
詳しくは、スタック部20は、側枠部9の各辺の中央からコーナー部側へ等間隔空けて二つ設けられており、前記形態と同様に、側枠部9の外面に形成された窪み部15内に、平坦部11に連なる細柱部16を立設し、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設けるとともに、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。各スタック部20には、3本の細柱部16を等間隔空けて配置してある。
また、スタック部21は、物品収納部2の内面と当該物品収納部2内を区画するリブ4の内面に窪み部15をそれぞれ形成し、前記形態と同様に、各窪み部15内に平坦部11に連なる細柱部16を立設し、細柱部16の下部両側面と窪み部15の底部の間にテーパ部17、17を設けるとともに、細柱部16の下部両側面であって両テーパ部17、17の上方に内方へ凹んだ凹面部16c、16cを設けて形成してある。各スタック部21には、2本の細柱部16を配置してある。
【0031】
このように構成された本形態の収納トレー1によっても、前記形態と同様に、収納トレー1に物品を収納し、これを上下に重ねれば、上下の収納トレー1、1のスタック部20、20及びスタック部21、21の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0032】
図14〜図18は本発明の第4実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の内周面に複数のスタック部22を設けて構成したものである。
【0033】
詳しくは、物品収納部2内は、収納トレー1の底面2から立設させて複数の突部23によって格子状の収納空間に仕切られているとともに、物品収納部2内の長手両辺に沿った内面と短手両辺に沿った内面とに各々に四つスタック部22を設けてある。
各スタック部22は、図16及び図17に示されるように、物品収納部2の底面3から細柱部16を立設させ、この細柱部16の上部両側面と収納トレー1の上面である平坦部11とをテーパ部17、17を介して連ねるとともに、細柱部16の上部両側面であって両テーパ部17、17の下方に、細柱部16の内面間が狭まるよう向きに突出した凹面部16c、16cを設けて形成してある。
【0034】
このように構成された本形態の収納トレー1は、物品を収納した収納トレー1同士を上下に重ねれば、図18に示されるように、上段の収納トレー1のスタック部22の細柱部16の下端が、下段の収納トレー1のスタック部22のテーパ部17、17の上部に係入して当該テーパ部17、17間の細柱部16の上端に嵌合し、上段の収納トレー1の各細柱部16が当該嵌合位置に位置決めされて、上下の収納トレー1、1の各スタック部22同士が重なり、且つ上下のスタック部22、22の上下端部が噛み合って、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0035】
図19〜図22は本発明の第5実施形態の収納トレーを示しており、この収納トレー1は、前記形態と同様にシート状のPETを真空成形して方形皿状に形成されており、物品収納部2の周囲を囲う側壁部23の上部に沿って複数のスタック部25を設けて構成したものである。
【0036】
詳しくは、本形態の収納トレー1は物品収納部2が全体として平面視略矩形状を呈する浅底のトレーであり、前記物品収納部2の周囲を底面3から斜め上方へ立ち上げた側壁部23で囲い、側壁部23の上端を適宜な幅で外方へ水平に張り出した平坦部24とするとともに、物品収納部2が面する前記側壁部23の四側周辺部の各辺の中央にスタック部25を各々設けて形成してある。
各スタック部25は、前記側壁部23の上部から平坦部24に亘って適宜な幅で下方へ凹ませてなる窪み部15内に、窪み部15の底部15bから起立して前記平坦部24に連なる二本の細柱部16、16を適宜な間隔を開けて設け、且つ両細柱部16、16はその両側面16b、16bと窪み部15の底部15bとの間にテーパ部17、17を設けて形成してある。
両細柱部16、16の上端16a、16a間及び細柱部16の上端16aと隣接する窪み部15の内面間は、平坦部24との境界部分が湾曲した開口部26としてある。この開口部26は、図20及び図21に示されるように、平坦部24に面する上部側が幅広、窪み部15の底部15bに面する下部が前記テーパ部17で囲われた幅狭となっている。また、収納トレー1の物品収納部2の四側辺を囲う側壁部23の四隅部は湾曲凹部27としてある。
【0037】
本形態の収納トレー1は、前記各形態の収納トレー1と異なり、細柱部16の両側面に内方へ凹んだ凹面部16c、16cが設けられていないが、物品を収納した収納トレー1同士を上下に重ねれば、図22に示されるように、上段の収納トレー1が下段の収納トレー1の内側に嵌り込み、下段の収納トレー1のスタック部25の上面に上段の収納トレー1のスタック部25の下面が噛み合って係合し、上下の収納トレー1、1間で一定の間隔を確保したまま位置をずらさずに安定的に積み重ねることが可能である。
【0038】
なお、図示した収納トレーは本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明の収納トレーはこれに限定されず、収納する物品の種類や大きさ、形状などに応じて適宜な形態で構成することが可能である。上述した実施の形態及び変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態及び変形例それぞれの効果を併せ持つ。本発明は、電子部品などの各種部品類、各種用具や工具、日用品など様々な物品を収納するトレーに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 収納トレー、2 物品収納部、3 底面、4、5 リブ、6 収納領域、7、8 凹部、9 側枠部、10 内壁部、11 平坦部、12 外壁部、13 スタック部、14 四隅スタック部、15 窪み部、16 細柱部、16c 凹面部、17 テーパ部、18 凹リブ、19,20,21,22 スタック部、23 側壁部、24 平坦部、25 スタック部、26 開口部、27 湾曲凹部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品収納部の周囲が、収納部から立ち上がって外方へ張り出した平坦部と平坦部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部からなる側枠部で囲われてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側枠部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、側枠部の外面に形成された窪み部内に窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる細柱部が設けられているとともに、当該細柱部はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする収納トレー。
【請求項2】
前記細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部とがそれぞれテーパ部で連なり、両テーパ部の上方の前記細柱部の両側面に凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする請求項1に記載の収納トレー。
【請求項3】
前記窪み部内に複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられた構成を有すること特徴とする請求項1又は2に記載の収納トレー。
【請求項4】
前記物品収納部の内周面に窪み部を設け、この窪み部内に、前記平坦部に連なる細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えたスタック部を設けた構成を有すること特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の収納トレー。
【請求項5】
物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記側枠部の外周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側枠部の外周面に形成された窪み部内に設けられており、前記平坦部に連ねて窪み部内に設けられた細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする収納トレー。
【請求項6】
物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記物品収納部の内周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記物品収納部の内周面に設けられており、前記物品収納部の底面から立設した細柱部と、当該細柱部の上部両側面と前記平坦部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の上部両側面であって前記両テーパ部の下方に設けられた、細柱部の内面間隔が狭まる向きに突出した凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする収納トレー。
【請求項7】
物品収納部の周囲を底面から上方へ立ち上げた側壁部で囲い、側壁部の上端に外方へ張り出した平坦部を設けてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側壁部の上部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側壁部の上部から平坦部に亘って形成された窪み部内に、窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられ、且つ各細柱部はその下部両側面と前記窪み部の底部との間にテーパ部が設けられた構成を有することを特徴とする収納トレー。
【請求項1】
物品収納部の周囲が、収納部から立ち上がって外方へ張り出した平坦部と平坦部から下向きに折れて斜め下方へ拡開した外壁部からなる側枠部で囲われてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側枠部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、側枠部の外面に形成された窪み部内に窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる細柱部が設けられているとともに、当該細柱部はその下部両側面に内方へ凹んだ凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする収納トレー。
【請求項2】
前記細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部とがそれぞれテーパ部で連なり、両テーパ部の上方の前記細柱部の両側面に凹面部をそれぞれ設けて形成された構成を有することを特徴とする請求項1に記載の収納トレー。
【請求項3】
前記窪み部内に複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられた構成を有すること特徴とする請求項1又は2に記載の収納トレー。
【請求項4】
前記物品収納部の内周面に窪み部を設け、この窪み部内に、前記平坦部に連なる細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えたスタック部を設けた構成を有すること特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の収納トレー。
【請求項5】
物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記側枠部の外周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側枠部の外周面に形成された窪み部内に設けられており、前記平坦部に連ねて窪み部内に設けられた細柱部と、当該細柱部の下部両側面と前記窪み部の底部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の下部両側面であって前記両テーパ部の上方に設けられた内方へ凹んだ凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする収納トレー。
【請求項6】
物品収納部の周囲が平坦部と外壁部からなる側枠部で囲われてなり、前記物品収納部の内周面に複数のスタック部が設けられた合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記物品収納部の内周面に設けられており、前記物品収納部の底面から立設した細柱部と、当該細柱部の上部両側面と前記平坦部の間に設けられたテーパ部と、前記細柱部の上部両側面であって前記両テーパ部の下方に設けられた、細柱部の内面間隔が狭まる向きに突出した凹面部とを備えて形成されているとことを特徴とする収納トレー。
【請求項7】
物品収納部の周囲を底面から上方へ立ち上げた側壁部で囲い、側壁部の上端に外方へ張り出した平坦部を設けてなる合成樹脂薄板の真空成形体よりなる皿状の収納トレーであって、前記側壁部の上部に形成された複数のスタック部で同一方向に向けて重ねられた上段のトレーを下段のトレーが支持して上下に積み重ね可能に構成された収納トレーにおいて、
前記各スタック部は、前記側壁部の上部から平坦部に亘って形成された窪み部内に、窪み部の底部から起立して前記平坦部に連なる複数の細柱部が適宜な間隔を開けて設けられ、且つ各細柱部はその下部両側面と前記窪み部の底部との間にテーパ部が設けられた構成を有することを特徴とする収納トレー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2012−254829(P2012−254829A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−276882(P2011−276882)
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【出願人】(501141057)パックプロ・ジャパン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【出願人】(501141057)パックプロ・ジャパン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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