説明

取引処理端末装置

【課題】商品販売後に情報提供実施の有無を確認可能にする。
【解決手段】第1類医薬品判断部216と要説明医薬品検出部217は、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定する。商品説明処理部219は、判定した必要の程度に応じた情報提供が実施されたことを検出する。印刷処理部221とジャーナル更新部222は、提供済みデータと、商品の累計金額をレシート、電子ジャーナルなどに出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は取引処理端末装置に関し、特に、一般医薬品を販売する店舗に設置される取引処理端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医師による処方箋を必要としない一般医薬品はドラッグストア等の薬局・薬店で販売されているが、一般医薬品については、当該医薬品に関する情報提供の必要の程度に応じて以下のような種類に分類されて、販売者には、種類毎に以下の条件が課せられている。
【0003】
第1類医薬品:薬剤師による、対面販売での書面情報提供義務(=商品内容や利用法を文書で購入者に説明する義務)を負う。
【0004】
第2類医薬品:薬剤師または登録販売者による、商品内容や注意事項等の情報提供を購入者に対して行うことが求められる(努力義務)。
【0005】
第3類医薬品:商品の情報提供は義務付けられていないが、薬剤師または登録販売者は、購入者からの相談には応じなければならない。
【0006】
販売店では、商品(一般用医薬品)の購入についても、他の商品と同様、POS(Point Of Sales)等による売上登録処理により決済が行われているが、上記の「情報提供」と「決済処理」は関連付けられて記録されているわけではないため、商品販売後に情報提供実施の有無を確認できる機能の提供が求められていた。
【0007】
この課題に関連して、特許文献1では、薬剤師の許可を得ずに医薬品を販売してしまうことを抑止するための方式として、薬剤師の許可が無い限り商品を販売できないシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−211314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、情報提供(商品説明)が義務付けられていない第2・第3類医薬品を含め、商品販売後に情報提供の有無を記録する構成とはなっていないため、商品販売後に情報提供実施の有無を確認することはできなかった。
【0010】
それゆえに本発明の目的は、一般医薬品の商品販売後に情報提供実施の有無を確認可能ならしめる取引処理端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のある局面に従う取引処理端末装置は、情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される取引処理端末装置であって、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力する商品情報入力手段と、商品情報入力手段が入力する商品情報の価格データが指す商品価格の累計金額を算出する累計算出手段と、商品情報入力手段が入力する商品情報の種類データが指す種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定する判定手段と、判定手段が判定した情報提供の必要の程度に基づく情報を報知する報知手段と、情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるための入力操作受付手段と、累計算出手段が算出した累計金額をレシートに印刷出力する累計出力手段と、入力操作受付手段を介して受付けた提供済みデータを出力する提供済みデータ出力手段と、を備える。
【0012】
好ましくは、情報提供の必要の程度と、情報提供者に必要とされる要求資格条件とが対応付けされた条件情報が予め記憶された記憶部から、判定手段が判定した必要の程度に対応付けされた要求資格条件を読み出して出力する条件出力手段と、取引処理端末装置の操作者を特定するために入力された操作者情報に基づき、当該操作者が有する情報提供のための操作者資格条件を取得する条件取得手段と、条件取得手段が取得した操作者資格条件と、条件出力手段が出力する要求資格条件とを比較し、比較結果を出力する比較結果出力手段と、をさらに備え、報知手段は、判定手段が判定した情報提供の必要の程度と、比較結果出力手段が出力する比較結果とに基づく情報を報知する手段を含み、条件取得手段は、取引処理端末装置の操作者を特定するための操作者情報と、当該操作者が所有する操作者資格条件とを対応付けて予め記憶した条件記憶部を、操作者情報に基づき検索して、当該操作者情報に対応する操作者資格条件を取得する。
【0013】
好ましくは、入力された前記操作者情報を、レシートに印刷出力する手段を、さらに備え、提供済みデータは、情報提供を実施した情報提供者を一意に識別するデータを含み、提供済みデータ出力手段は、提供済みデータをレシートに印刷出力する。
【0014】
好ましくは、提供済みデータ出力手段は、提供済みデータを記憶させるために、所定の記憶領域に提供済みデータを出力する。
【0015】
この発明の他の局面に従う取引処理システムは、情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される取引処理端末装置と、取引処理端末装置と通信するサーバ装置とを備える取引処理システムであって、取引処理端末装置は、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力する商品情報入力手段と、商品情報入力手段が入力する商品情報の前記価格データが指す商品価格の累計金額を算出する累計算出手段と、累計算出手段が算出した累計金額をレシートに印刷出力する累計出力手段と、商品情報入力手段が入力する商品情報の種類データを、サーバ装置に送信する端末送信手段と、サーバ装置から送信される情報を受信する端末受信手段と、を備え、サーバ装置は、端末送信手段が送信する種類データを受信するサーバ受信手段と、サーバ受信手段が受信する種類データが指す種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定する判定手段と、判定手段が判定した情報提供の必要の程度に基づく情報を、取引処理端末装置に送信するサーバ送信手段と、を備え、取引処理端末装置は、さらに、端末受信手段を介して受信した情報提供の必要の程度に基づくを情報を報知する報知手段と、情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるための入力操作受付手段と、入力操作受付手段を介して受付けた提供済みデータを出力する提供済みデータ出力手段と、を備える。
【0016】
この発明のさらに他の局面に従うと、情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される情報処理装置による取引処理方法であって、商品情報入力手段が、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力するステップと、累計算出手段が、入力するステップで入力した商品情報の価格データが指す商品価格の累計金額を算出するステップと、判定手段が、入力するステップで入力した商品情報の種類データが指す種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定するステップと、報知手段が、判定するステップで判定した情報提供の必要の程度に基づく情報を報知するステップと、入力操作受付手段が、情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるステップと、累計出力手段が、算出するステップで算出された累計金額をレシートに印刷出力するステップと、提供済みデータ出力手段が、入力操作を受付けるステップで受付けた提供済みデータを出力するステップと、を備える。
【0017】
この発明のさらに他の局面に従うと、プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体は、情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売するための取引処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体であって、取引処理方法は、商品情報入力手段が、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力するステップと、累計算出手段が、入力するステップで入力した商品情報の価格データが指す商品価格の累計金額を算出するステップと、判定手段が、入力するステップで入力した商品情報の種類データが指す種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定するステップと、報知手段が、判定するステップで判定した情報提供の必要の程度に基づく情報を報知するステップと、入力操作受付手段が、情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるステップと、累計出力手段が、算出するステップで算出された累計金額をレシートに印刷出力するステップと、提供済みデータ出力手段が、入力操作を受付けるステップで受付けた提供済みデータを出力するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、取引対象となる一般医薬品について情報提供の必要の程度を判定し、判定した情報提供が実施されたことを指す提供済みデータを出力するとともに、商品の累計金額をレシートに印刷出力するので、商品販売後に情報提供実施の有無を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る取引処理システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るPOS端末のブロック構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るサーバの概略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る取引処理のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る商品説明処理のためのフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るサーバの処理フローチャートである。
【図7】本実施の形態に係るデータパケットの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るレシートに印刷された情報の一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態に係るレシートに印刷された情報の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照し詳細に説明する。なお、各図中同一符号は同一または相当部分を指す。
【0021】
本実施の形態に係る取引処理端末装置は、取扱い商品に一般医薬品を含む店舗に設けられた取引処理システムに備えられるPOS端末装置を例示するが、これに限定されない。たとえば、同等の機能を備えるキャッシュレジスタであってもよい。
【0022】
本実施の形態の店舗では一般医薬品は、背景技術の欄で説明をしたとおり「情報提供」の必要の程度に従って複数種類(第1〜第3類医薬品)に分類されており、且つ商品には識別情報を指示するためのバーコードが付されていると想定する。
【0023】
また、第1〜第3類医薬品について「情報提供」する者に要求される資格は、第1類医薬品については“薬剤師”、第2類または第3類医薬品については“薬剤師”または“登録販売者”である。
【0024】
また、本実施の形態では、取引処理には、顧客が買い上げる商品についての決済処理が含まれる。決済処理には、顧客が買い上げる商品についての売上を登録するための売上登録処理が含まれる。
【0025】
図1を参照して本実施の形態に係る取引処理システムは、サーバ−クライアント方式によりシステムを構成する。具体的には、取引処理システムは、店舗内または店舗の外部に設けられたコンピュータであるサーバ400、通信の中継装置であるHUB(ハブ)500、複数のクライアント端末、および複数のクライアント端末をHUB500を介してサーバ400に接続するためのネットワーク600を備える。ネットワーク600は、有線または無線を含むLAN(Local Area Network)に相当する。
【0026】
複数のクライアント端末には、店員などによって店舗内で携帯されながら操作されて、商品に関する情報の操作入力を受付ける1台または複数台の情報端末100、取引処理のために操作される1台または複数台のPOS端末200を含む。ここでは、取引処理のためにPOS端末200を操作する者を、売上登録者またはPOS操作者と称する。
【0027】
図2を参照して、POS端末200は、POS端末200の動作を全体的に制御・監視するCPU(Central Processing Unit)201、CPU201が実行するプログラムや各種のデータを格納するためのメモリ202、CPU201の指令に基づいて情報を表示するディスプレイ203、取引処理のための各種データを入力するために操作されるキーボード204、レシートの印字動作などを行なうプリンタ205、顧客または店員などが提示するカード状の記録媒体に記録された情報を読込むためのカードリーダ206、商品に付されたバーコードを読込むためのバーコードリーダ207、ネットワーク600を介したサーバ400などの他の機器との通信においてインターフェイスとして機能するネットワークインターフェース208、各種のプログラム・データを記憶するための記憶部209、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)211が着脱自在に装着されて、装着されたCD−ROM211のデータをアクセスするためのCD−ROM駆動装置210、FD(Flexible Disk)213が着脱自在に装着されて、装着されたFD213のデータを読み書きするためのFD駆動装置212を備える。
【0028】
キーボード204およびバーコードリーダ207は、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応して、当該医薬品の種類を指す種類データおよび商品価格を示す価格データを含んだ商品情報を入力するための部分に相当する。
【0029】
キーボード204は、「情報提供」が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるための入力操作受付の部分に相当する商品説明完了キー231を含む。
【0030】
CPU201は、入力された商品情報に基づき当該商品が、第1類医薬品に該当するか否かを判断するための第1類医薬品判断部216、入力された商品情報に基づき、医薬品の内容、利用方法、注意事項などを顧客(購入者)に対して説明することにより「情報提供」する必要がある医薬品であるかを検出するための要説明医薬品検出部217、商品情報を取得するための商品情報取得部218、「情報提供」のための商品説明処理部219、商品の売上登録を含む決済処理を行なうための商品決済処理部220、レシートに取引処理に関する情報を印刷するための印刷処理部221、および後述の電子ジャーナル242を更新するためのジャーナル更新部222を含む。
【0031】
メモリ202には、当該POS端末200を操作する売上登録者またはPOS操作者を識別するための売上登録者コード223、「情報提供」を実施した者を特定するための商品説明者コード224、「情報提供」者に要求される条件である資格を指す説明資格レベル225、「情報提供」を実施したか否かを指す商品説明実施フラグ226、および要求される資格を有した者により「情報提供」が実施されたか否かを指す商品説明者フラグ227のデータを含む。なお、図中では、商品説明実施フラグ226と商品説明者フラグ227のフラグは、“F”と略される。
【0032】
記憶部209は、商品情報241、レシート印字情報と同一の情報が記録されて、記録された情報を所定期間蓄積するための電子ジャーナル242、当該POS端末200の売上登録者情報243、および商品説明者情報244を格納する。
【0033】
商品情報241は、顧客との決済処理毎に、売上登録される各商品について当該商品名のデータD1、単価(価格)のデータD2、第1類医薬品であるか否かを示すデータD3および「情報提供」を要する一般医薬品であるか否かを示すデータD4が格納される。
【0034】
売上登録者情報243は、売上登録者を一意に識別する識別番号のデータD5、氏名のデータD6および当該売上登録者が有する「情報提供」のための資格を指すデータD7を含む。
【0035】
商品説明者情報244は、「情報提供」を実施した者を一意に識別する識別番号のデータD5、氏名のデータD6および当該実施者が有する「情報提供」のための資格を指すデータD7を含む。
【0036】
図3を参照して、サーバ400は、処理部401、外部からの操作を受付けるマウス404およびキーボード403、ならびに情報を出力するためのモニタ402を備える。
【0037】
処理部401は、CPU405、メモリ406、固定ディスク407、サーバ通信部409、着脱自在に装着されるFD412をアクセスするためのFD駆動装置411、着脱自在に装着されるCD−ROMをアクセスするためのCD−ROM駆動装置413、モニタ402に関連した表示部インターフェース415を備える。こられらの各部は、相互に内部バス408で接続される。
【0038】
メモリ406は、各種の情報を記憶するものであって、たとえば、CPU405でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶する。固定ディスク407は、CPU405が実行するプログラムやデータベースを記憶する。CPU405は、サーバ400の各要素を制御するものであって、各種の演算を実施する装置である。
【0039】
サーバ通信部409は、CPU405からのデータをネットワーク600を介してPOS端末200や情報端末100に送信し、POS端末200や情報端末100からネットワーク600を介して送信されるデータを受信する。
【0040】
CPU405は機能として、商品マスタ検索部421、店員データベース検索部422および通信処理部423を備える。これらの機能は、メモリ406または固定ディスク407などの記憶媒体に格納されている所定プログラムの命令をCPU405が実行することにより実現される。
【0041】
メモリ406は、商品マスタファイル(以下、商品マスタと略す)424および店員データベース245を格納する。
【0042】
商品マスタ424には、商品のそれぞれについて、バーコードナンバー(No)のデータA1、商品名のデータA2、単価(価格)のデータA3、第1類医薬品に該当するか否か指すデータA4、および「情報提供」が必要とされる商品であるか否かを示すデータA5が格納される。ここでは、商品マスタ424には、店舗で販売される商品の全てについて情報が登録されていると想定する。
【0043】
店員データベース245には、店員のそれぞれについて、当該店員を識別するための店員コードのデータA7、名前のデータA8およびレベルのデータA9を含む。データA9は、当該店員が取得している「情報提供」のための資格をレベル(0、1、2のいずれかの値)指す。レベル“2”は薬剤師の資格を指し、“1”は販売登録者の資格を指し、“0”は、「情報提供」のためのいずれの資格も有していないことを指す。
【0044】
図4〜図6には、本実施の形態に係る取引処理のフローチャートが示される。図4と図5のフローチャートは、予めプログラムとしてPOS端末200のメモリ202に格納されている。CPU201は当該プログラムをメモリ202から読出し、当該プログラムの命令を実行することにより、フローチャートに従う機能が実現される。また、図6のフローチャートは、予めプログラムとしてサーバ400のメモリ406に格納されている。CPU405は当該プログラムをメモリ406から読出し、当該プログラムの命令を実行することにより、フローチャートに従う機能が実現される。
【0045】
図7には、POS端末200とサーバ400との間の通信に用いられるデータパケットPAの一例が示される。データパケットPAは、当該データパケットPAが情報を要求するパケットであるか、要求に応答するパケットであるかを示す“要求”または“応答”の別を指すデータを格納するフィールドF1、当該データパケットPAの送信先情報(アドレス情報など)を格納するフィールドF2、当該データパケットPAの送信元情報(アドレス情報など)を格納するフィールドF3、および“要求”または“応答”に関連するデータを格納するフィールドF4を含む。
【0046】
なお、ここでは、POS端末200からサーバ400宛ての送信データパケットPAは、フィールドF2にサーバ400のアドレス情報が格納され、フィールドF3にはPOS端末200のアドレス情報が格納される。POS端末200は、メモリ202にサーバ400のアドレス情報および自己のアドレス情報を格納していると想定する。また、サーバ400は、自己のアドレス情報をメモリ406に格納していると想定する。
【0047】
本実施の形態では、POS端末200とサーバ400とはデータパケットPAを用い通信すると想定するが、ネットワーク600を流れるデータのフォーマットは、データパケットPAに限定されるものではなく、ネットワーク600の通信に適用されるプロトコルによれば、通信の形式はフレーム単位であるとしてもよい。
【0048】
図4〜図6のフローチャートに従って、取引処理について説明する。顧客は商品購入の決済処理のためにPOS端末200に商品を持参する。POS操作者(売上登録者)は自分に割当てられた売上登録者コードをキーボード204・カードリーダ206などを操作して入力する(ステップS3)。入力された売上登録者コードは、メモリ202に売上登録者コード223として格納される。
【0049】
CPU201は、フィールドF1に“認証要求”を格納し、フィールドF4にメモリ202から読出した売上登録者コード223を格納した認証要求のデータパケットPAを生成し、生成したデータパケットPAをサーバ400宛てに送信する。
【0050】
図7を参照して、サーバ400の通信処理部423は、POS端末200から要求のデータパケットPAを受信するまで待機する(ステップS73でNO)。
【0051】
通信処理部423が認証要求のデータパケットPAを受信すると(ステップS73でYES)、CPU405は、受信したデータパケットPAのフィールドF1の認証要求に従って、店員データベース検索部422を用いてフィールドF4の売上登録者コード223に基づき店員データベース245を検索する(ステップS75)。
【0052】
店員データベース検索部422は、検索結果に基づき、当該売上登録者コード223に一致する店員コードのデータA7が店員データベース245に格納されているか否かを判定する。通信処理部423は、フィールドF1に“応答”を格納し、フィールドF4に判定結果(OKまたはNG)を格納したデータパケットPAを生成し、生成したデータパケットPAを認証要求元のPOS端末200に宛てて送信する(ステップS77)。
【0053】
このデータパケットPAのフィールドF2には、“認証要求”のデータパケットPAのフィールドF3のアドレス情報が格納される。検索により、売上登録者コード223に一致する店員コードのデータA7が店員データベース245に格納されていると判定されると、店員データベース245から読出された当該データA7と、対応のデータA8およびA9と、判定結果“OK”とがフィールドF4に格納される。店員データベース245に格納されていないと判定されるとフィールドF4には“NG”が格納される。
【0054】
図4に戻り、POS端末200のCPU201は、サーバ400から応答のデータパケットPAを受信する(ステップS5)。CPU201は、受信したデータパケットPAのフィールドF4の内容が“NG”を指すと判定すると(ステップS7でNO)、ステップS3の処理に戻り、正規の店員による操作がされるのを検出する。
【0055】
フィールドF4の内容が“OK”を指すと判定すると(ステップS7でYES)、フィールドF4から読出したデータA7、A8およびA9を、記憶部209の売上登録者情報243のデータD5、D6およびD7として格納する(ステップS9)。
【0056】
続いて、商品説明処理部219はメモリ202の商品説明実施フラグ226を“OFF(0)”に設定し(ステップS11)、商品説明者フラグ227を“OFF(0)”に設定する(ステップS13)。
【0057】
次に、顧客が持参した商品に付されたバーコードがバーコードリーダ207によって走査されて、商品情報取得部218は走査されて入力されたバーコードの情報を入力する(ステップS15)。商品情報取得部218は、フィールドF1に商品情報要求を格納し、バーコードの情報をフィールドF4に格納したデータパケットPAを生成し、サーバ400宛てに送信する(ステップS17)。
【0058】
図7を参照して、サーバ400の通信処理部423は、ステップS17から送信された商品情報要求のデータパケットPAを受信する(ステップS73でYES)。
【0059】
通信処理部423が商品情報要求を受信したことに応答して、商品マスタ検索部421が起動される。商品マスタ検索部421は、受信したデータパケットPAのフィールドF4から読出したバーコードの情報に基づき商品マスタ424を検索する。検索結果に基づき、受信したバーコードの情報に一致するバーコードNoを指すデータA1に対応のデータA2、A3、A4およびA5を商品マスタ424から読出す。
【0060】
通信処理部423は、フィールドF1に“応答”を格納し、フィールドF2に商品情報要求のデータパケットPAのフィールドF3のアドレス情報を格納し、フィールドF4に読出したこれらデータA2〜A5を格納したデータパケットPAを生成し、当該データパケットPAを要求元のPOS端末200に送信する(S77)。
【0061】
図4を参照して、POS端末200の商品情報取得部218は、サーバ400から応答のデータパケットPAを受信し、受信したデータパケットPAのフィールドF4から読出したデータA2〜A5を、記憶部209の商品情報241にデータD1〜D4としてそれぞれ格納する(ステップS19)。
【0062】
ステップS15〜S19の処理は、顧客が決済を希望するすべての商品について繰返し行なわれる。すべての商品について処理が終了すると、POS操作者(売上登録者)は、キーボード204の所定キーを操作するので、すべての商品情報の入力が完了したことが指示がPOS端末200により受付けされる(ステップS21でYES)。このとき、商品情報241は、売上登録された商品のそれぞれについてデータD1〜D4を含む。
【0063】
入力完了の指示が受付されると、第1類医薬品判断部216は、商品情報241のデータD3に基づき、売上登録される各商品について「情報提供」の必要の程度を判定する。すなわち、入力された商品情報241の中に、データD3が“1類”を指示する商品情報が含まれているか否かを判定する(ステップS23)。
【0064】
データD3が“1類”を指示する商品情報が含まれていると判定すると(ステップS23でYES)、商品説明処理部219によって、メモリ202の説明資格レベル225に“2”(薬剤師)が設定される(ステップS25)。
【0065】
続いて、商品説明処理部219により、図5に従って後述の商品説明処理がされる(ステップS27)。商品説明処理では、商品説明者情報244、商品説明実施フラグ226および商品説明者フラグ227の値が場合に応じて更新される。
【0066】
商品説明処理が終了すると、商品の決済処理(ステップS29)がされる。決済処理においては、商品決済処理部220は、記憶部209に格納された商品情報241のデータD2の単価の累計金額を算出する。商品情報241と算出された累計金額からレシートに印字するべきレシート情報246を作成する。作成したレシート情報246には、209から読出した売上登録者情報243を、後述するレシートの欄C1に印字するべき情報としてレシート情報246に追加して、その後、レシート情報246を記憶部209の所定領域に一時的に格納する。
【0067】
続いて、商品説明処理部219は、メモリ202の商品説明実施フラグ226を参照し、参照結果に基づき当該フラグが「情報提供」の実施完了を指示しているか否か、すなわち“ON(値1)”を指示するか否かを判定する(ステップS31)。“ON”と判定すると(ステップS31で“ON”)、次に、商品説明者フラグ227を判定する(ステップS33)。“OFF”と判定すると(ステップS31で“OFF”)、「情報提供」は実施されていないので、後述するステップS37の処理に移行する。
【0068】
ステップS33において、商品説明者フラグ227が“ON(値1)”を指示すると判定すると(ステップS33で“ON”)、記憶部209から読出した商品説明者情報244を、後述の説明者の欄C2の情報として、レシート情報246に追加する(ステップS35)。その後、印刷処理部221によりレシート情報246がレシートに印刷されて、印刷されたレシートは顧客に渡される(ステップS37)。続いて、ジャーナル更新部222によって、レシートに印刷されたレシート情報246が、電子ジャーナル242に記録(格納)される(ステップS39)。
【0069】
一方、商品説明者フラグ227が“OFF(値0)”を指示すると判定すると(ステップS33で“OFF”)、売上登録者(POS操作者)が「情報提供」を実施したので、記憶部209から読出した売上登録者情報243を、後述の説明者の欄C2の情報として、レシート情報246に追加する(ステップS45)。その後、ステップS37、S39の処理が、前述と同様に行なわれる。
【0070】
ステップS23に戻り、商品情報241には、第1類医薬品が含まれていないと判定されると(ステップS23でNO)、要説明医薬品検出部217は商品情報241のデータD4に基づき“要説明”のフラグがセットされている商品が含まれているか否かを判定する。データD4のフラグがセットされている、すなわち「情報提供」の努力義務が要求される第2類医薬品などが含まれていると判定されると(ステップS41でYES)、商品説明処理部219は、メモリ202の説明資格レベル225として値1(登録販売者)を設定する(ステップS43)。その後、ステップS27の商品説明処理に移行する。一方、データD4に基づき“要説明”のフラグがセットされている商品が含まれていない、すなわち「情報提供」の努力義務が要求される商品が含まれていないと判定されると(ステップS41でNO)、処理は前述したステップS29の決済処理に移行する。
【0071】
図5を参照して、ステップS27における商品説明処理部219の処理手順について説明する。
【0072】
まず、商品説明処理部219は、売上登録者が説明資格レベル225が指示するレベル以上の資格を有するか否かを判定する(ステップS45)。具体的には、記憶部209から読出した売上登録者情報243のデータD7の値と、メモリ202から読出した説明資格レベル225が指示する値とを比較し、比較結果に基づき、データD7の値が、説明資格レベル225の値以上を指示するか否かを判定する。つまり、説明資格レベル225が“1”を指示する場合、データD7が“1”または“2”を指示するか否かを判定する。また、説明資格レベル225が“2”を指示する場合には、データD7が“2”を指示するか否かを判定する。
【0073】
ステップS45の判定結果、売上登録者(POS操作者)は、レベル以上の資格を所有すると判定すると(ステップS45でYES)、商品説明処理部219は、ディスプレイ203に、“商品説明が必要”とメッセージ表示するとともに、対象の商品名を商品情報241のデータD1から読出し、ディスプレイ203に表示する(ステップS63)。その後、ステップS59の処理に移る。
【0074】
ステップS59においては、商品説明処理部219は、「情報提供」の実施が完了したか否かを判定する(ステップS59)。つまり、ステップS63でディスプレイ203に表示された情報に基づき、売上登録者(POS操作者)が顧客に対して対象商品の「情報提供」を実施した場合には、売上登録者は商品説明完了キー231を操作する。商品説明処理部219は、当該操作を受付けることにより「情報提供」の実施完了を検知する。ここでは、売上登録者が商品説明完了キー231を操作することにより、情報提供が実施されたことを指す提供済データの入力がされるとしているが、商品説明完了キー231の操作者は、「情報提供」を受けた顧客であってもよい。
【0075】
商品説明処理部219は、商品説明完了キー231が操作されたことによる提供済データの入力操作を受付けていないと判定する期間は(ステップS59でNO)、ステップS59の処理を繰返すが、商品説明完了キー231が操作されたことによる提供済データの入力操作を受付けたと判定すると(ステップS59でYES)、商品説明実施フラグ226を“1(ON)”に設定する(ステップS61)。その後、図4の処理に戻る。
【0076】
一方、ステップS45の判定結果、売上登録者(POS操作者)は、「情報提供」に必要とされるレベル以上の資格を所有していないと判定すると(ステップS45でNO)、商品説明処理部219は、ディスプレイ203に“有資格者による商品説明が必要”のメッセージを表示すると共に、商品情報241から読出した対象商品のデータD1の商品名を表示する(ステップS47)。
【0077】
売上登録者(POS操作者)は、ディスプレイ203に表示されたメッセージを確認すると、有資格者を呼出す。呼出された有資格者は、キーボード204またはカードリーダ206から自己の商品説明者コード224を入力する。入力された商品説明者コード224はメモリ202に格納される(ステップS49)。
【0078】
商品説明処理部219は、入力された商品説明者コード224をメモリ202から読出し、読出した商品説明者コード224をフィールドF4に格納し、フィールドF1に“確認要求”を格納したデータパケットPAを生成し、生成したデータパケットPAをサーバ400宛てに送信する(ステップS51)。
【0079】
図6を参照して、サーバ400の通信処理部423は、ステップS51で送信された確認要求のデータパケットPAを受信する(ステップS73でYES)。店員データベース検索部422は、受信した確認要求のデータパケットPAのフィールドF1の確認要求に従って、フィールドF4の商品説明者コード224に基づき店員データベース245を検索する。検索結果、商品説明者コード224に一致するデータA7、A8およびA9が読出される。CPU405は、読出したデータA7〜A9をフィールドF4に格納し、フィールドF1に“応答”を格納したデータパケットPAを生成する。生成されたデータパケットPAは、サーバ400から要求元のPOS端末200に宛てて送信される(ステップS77)。当該データパケットPAのフィールドF2には、ステップS73で受信したデータパケットPAのフィールドF3の内容が格納される。
【0080】
図5に戻り、商品説明処理部219は、ステップS77で送信された“応答”のデータパケットPAを受信すると(ステップS51)、受信したデータパケットPAのフィールドF4の内容に基づき、ステップS49で商品説明者コード224を入力した商品説明者は、「情報提供」について要求される資格を所有するか否かを判定する(ステップS53)。具体的には、受信したデータパケットPAのフィールドF4から読出された資格レベルのデータA9と、メモリ202から読出した説明資格レベル225とを比較照合し、(データA9の値≧説明資格レベル225の値)の条件が成立するか否かを判定する。
【0081】
上記の条件は成立する、すなわち商品説明者は「情報提供」に要求される資格を所有すると判定すると(ステップS53でYES)、フィールドF4から読出したデータA7〜A9を、記憶部209の商品説明者情報244のデータD5〜D7として格納する(ステップS55)。
【0082】
その後、商品説明処理部219は、メモリ202の商品説明者フラグ227を“ON(1)”に設定する(ステップS57)。その後、前述したステップS59およびステップS61の処理が行なわれる。
【0083】
一方、ステップS53の処理において上述の条件は成立しない、すなわち商品説明者は、「情報提供」について要求される資格を所有しないと判定すると(ステップS53でNO)、商品説明処理部219は、ディスプレイ203に“資格が不足”のメッセージを表示する(ステップS65)。その後、処理はステップS49に戻る。
【0084】
図8と図9には、売上登録者(POS操作者)の情報が印字される欄C1と、「情報提供」の実施者の情報が印字される欄C2を含むレシート情報246のレシート印刷例が示される。図8には、欄C1とC2の売上登録者(POS操作者)と「情報提供」者が異なった場合の印刷例である。図9は、欄C1とC2の売上登録者(POS操作者)と「情報提供」者が同じ場合のレシートへの印刷例である。なお、商品説明処理(ステップS27)が実行されない場合には、ステップS29で作成されたレシート情報246に基づき、商品情報241と欄C1の売上登録者(POS操作者)の情報とがレシートに印字される。
【0085】
以上のように本実施の形態によれば、レシートおよび電子ジャーナル242に、商品情報241とともに「情報提供」の実施の有無、すなわち情報提供者の情報を記録することにより、販売後であっても情報提供実施の有無を確認することができる。
【0086】
なお、図4では、商品説明処理(ステップS27)を決済処理(ステップS29)の実行前に、実行するようにしているが、決済処理(ステップS29)の後に実行するようにしてもよい。
【0087】
また、商品販売後に情報提供実施の有無を確認可能であれば、レシートには「情報提供」者を識別する情報に代替して、「情報提供」済みを指す所定データを印字し、また電子ジャーナル242にも当該所定データのみを格納するとしてもよい。
【0088】
上述した実施の形態においては、商品マスタ424および店員データベース245をサーバ400に備え、且つこれらを検索する機能もサーバ400により提供されるとしているが、これらのデータベースおよび機能を各POS端末200が備えるようにしてもよい。これにより、サーバ400とPOS端末200との間のデータパケットPAの通信は略されるので、通信にかかる時間を省略することができる。
【0089】
(他の実施の形態)
上述したPOS端末200およびサーバ400が行なう取引処理方法は、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに相当するPOS端末200およびサーバ400に付属するFD213,412、CD−ROM211,414、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスク(固定ディスク407)などの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワーク600を介したダウンロードによって、POS端末200およびサーバ400に対してプログラムを提供することもできる。
【0090】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされてCPU201またはCPU405により読出されて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0091】
なお、一般的傾向として、コンピュータのオペレーティングシステムの一部として様々なプログラムモジュールを用意しておき、アプリケーションプログラムはこれらモジュールを所定の配列で必要なときに呼出して処理を進める方式が一般的である。そうした場合、当該取引処理システムを実現するためのソフトウェア自体にはそうしたモジュールは含まれず、当該コンピュータでオペレーティングシステムと協働してはじめて取引処理システムが実現することになる。しかし、一般的なプラットホームを使用する限り、そうしたモジュールを含ませたソフトウェアを流通させる必要はなく、それらモジュールを含まないソフトウェア自体およびそれらソフトウェアを記録した記録媒体(およびそれらソフトウェアがネットワーク600上を流通する場合のデータ信号)が実施の形態を構成すると考えることができる。
【0092】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0093】
100 情報端末、200 POS端末、202,406 メモリ、203 ディスプレイ、204,403 キーボード、205 プリンタ、206 カードリーダ、207 バーコードリーダ、208 ネットワークインターフェース、209 記憶部、216 第1類医薬品判断部、217 要説明医薬品検出部、218 商品情報取得部、219 商品説明処理部、220 商品決済処理部、221 印刷処理部、222 ジャーナル更新部、223 売上登録者コード、224 商品説明者コード、225 説明資格レベル、226 商品説明実施フラグ、227 商品説明者フラグ、231 商品説明完了キー、241 商品情報、242 電子ジャーナル、243 売上登録者情報、244 商品説明者情報、245 店員データベース、246 レシート情報、400 サーバ、401 処理部、402 モニタ、404 マウス、421 商品マスタ検索部、422 店員データベース検索部、423 通信処理部、424 商品マスタ、600 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される取引処理端末装置であって、
顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、前記種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力する商品情報入力手段と、
前記商品情報入力手段が入力する前記商品情報の前記価格データが指す商品価格の累計金額を算出する累計算出手段と、
前記商品情報入力手段が入力する前記商品情報の前記種類データが指す前記種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について前記情報提供の必要の程度を判定する判定手段と、
前記判定手段が判定した前記情報提供の必要の程度に基づく情報を報知する報知手段と、
前記情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるための入力操作受付手段と、
前記累計算出手段が算出した累計金額をレシートに印刷出力する累計出力手段と、
前記入力操作受付手段を介して受付けた前記提供済みデータを出力する提供済みデータ出力手段と、を備える、取引処理端末装置。
【請求項2】
前記情報提供の必要の程度と、情報提供者に必要とされる要求資格条件とが対応付けされた条件情報が予め記憶された記憶部から、前記判定手段が判定した必要の程度に対応付けされた前記要求資格条件を読み出して出力する条件出力手段と、
前記取引処理端末装置の操作者を特定するために入力された操作者情報に基づき、当該操作者が有する情報提供のための操作者資格条件を取得する条件取得手段と、
前記条件取得手段が取得した前記操作者資格条件と、前記条件出力手段が出力する前記要求資格条件とを比較し、比較結果を出力する比較結果出力手段と、をさらに備え、
前記報知手段は、前記判定手段が判定した前記情報提供の必要の程度と、前記比較結果出力手段が出力する前記比較結果とに基づく情報を報知する手段を含み、
前記条件取得手段は、
前記取引処理端末装置の操作者を特定するための操作者情報と、当該操作者が所有する前記操作者資格条件とを対応付けて予め記憶した条件記憶部を、前記操作者情報に基づき検索して、当該操作者情報に対応する前記操作者資格条件を取得する、請求項1に記載の取引処理端末装置。
【請求項3】
入力された前記操作者情報を、前記レシートに印刷出力する手段を、さらに備え、
前記提供済みデータは、前記情報提供を実施した情報提供者を一意に識別するデータを含み、
前記提供済みデータ出力手段は、前記提供済みデータを前記レシートに印刷出力する、請求項2に記載の取引処理端末装置。
【請求項4】
前記提供済みデータ出力手段は、前記提供済みデータを記憶させるために、所定の記憶領域に前記提供済みデータを出力する、請求項1から3のいずれかに記載の取引処理端末装置。
【請求項5】
情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される取引処理端末装置と、前記取引処理端末装置と通信するサーバ装置とを備える取引処理システムであって、
前記取引処理端末装置は、
顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、前記種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力する商品情報入力手段と、
前記商品情報入力手段が入力する前記商品情報の前記価格データが指す商品価格の累計金額を算出する累計算出手段と、
前記累計算出手段が算出した累計金額をレシートに印刷出力する累計出力手段と、
前記商品情報入力手段が入力する前記商品情報の前記種類データを、前記サーバ装置に送信する端末送信手段と、
前記サーバ装置から送信される情報を受信する端末受信手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記端末送信手段が送信する前記種類データを受信するサーバ受信手段と、
前記サーバ受信手段が受信する前記種類データが指す前記種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について前記情報提供の必要の程度を判定する判定手段と、
前記判定手段が判定した前記情報提供の必要の程度に基づく情報を、前記取引処理端末装置に送信するサーバ送信手段と、を備え、
前記取引処理端末装置は、さらに、
前記端末受信手段を介して受信した前記情報提供の必要の程度に基づくを報知する報知手段と、
前記情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるための入力操作受付手段と、
前記入力操作受付手段を介して受付けた前記提供済みデータを出力する提供済みデータ出力手段と、を備える、取引処理システム。
【請求項6】
情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売する店舗に設置される情報処理装置による取引処理方法であって、
商品情報入力手段が、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、前記種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力するステップと、
累計算出手段が、前記入力するステップで入力した前記商品情報の前記価格データが指す商品価格の累計金額を算出するステップと、
判定手段が、前記入力するステップで入力した前記商品情報の前記種類データが指す前記種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について前記情報提供の必要の程度を判定するステップと、
報知手段が、前記判定するステップで判定した前記情報提供の必要の程度に基づく情報を報知するステップと、
入力操作受付手段が、前記情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるステップと、
累計出力手段が、前記算出するステップで算出された前記累計金額をレシートに印刷出力するステップと、
提供済みデータ出力手段が、入力操作を受付けるステップで受付けた前記提供済みデータを出力するステップと、を備える、取引処理方法。
【請求項7】
情報提供の必要の程度に従い複数種類に分類された一般医薬品を販売するための取引処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体であって、
前記取引処理方法は、
商品情報入力手段が、顧客との取引対象となる一般医薬品に対応した、前記種類を指す種類データおよび商品価格を指す価格データを含む商品情報を入力するステップと、
累計算出手段が、前記入力するステップで入力した前記商品情報の前記価格データが指す商品価格の累計金額を算出するステップと、
判定手段が、前記入力するステップで入力した前記商品情報の前記種類データが指す前記種類に基づき、取引対象となる一般医薬品について前記情報提供の必要の程度を判定するステップと、
報知手段が、前記判定するステップで判定した前記情報提供の必要の程度に基づく情報を報知するステップと、
入力操作受付手段が、前記情報提供が実施されたことを指す提供済みデータの入力操作を受付けるステップと、
累計出力手段が、前記算出するステップで算出された前記累計金額をレシートに印刷出力するステップと、
提供済みデータ出力手段が、入力操作を受付けるステップで受付けた前記提供済みデータを出力するステップと、を備える、プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate