説明

取引承認システム、および取引承認方法

【課題】取引能力のない者の取引でも承認可能な取引承認システムを提供する。
【解決手段】取引承認システム1は、識別情報取得部2と、承認対象確認部3と、承認関係情報取得部4と、承認要求部5と、表示部6を備える。承認対象確認部3は、識別情報取得部2が取得した取引対象11の識別情報8にもとづいて取引対象11の取引が承認対象か否かを確認する。承認関係情報取得部4は、取引が承認対象である場合に、取引の承認関係を特定するための承認関係情報9を承認要求者12から取得する。承認要求部5は、特定した承認関係にもとづいて取引の承認を承認部7に要求し、承認部7からの承認応答として承認要求者12に関する画像情報10を取得する。表示部6は、画像情報10に対応する画像を表示する。これにより、オペレータ13は、表示部6の表示から承認要求者12への商品を販売する判断をおこなうことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引承認システム、および取引承認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアをはじめとして、商品販売の現場では、POS(Point Of Sale)システムが広く普及している。POS端末は、バーコードスキャナを備え、商品に付されたバーコードをスキャンし、商品コードを取得する。そして、POS端末は、取得した商品コードで商品情報ファイルを検索し、商品名や販売価格などの商品情報を取得する。このとき、商品情報に含まれる年齢確認対象商品であるか否かの情報を参照することで、POS端末は、販売員に対して商品販売時の年齢確認を促している。
【0003】
年齢確認対象商品は、たとえば、たばこや酒など販売対象を成人に限るものが含まれる。販売員は、客の容貌の目視、あるいは証明書(たとえば、自動車運転免許証や成年識別ICカードなど)の提示を求めて年齢確認をおこなっている。
【0004】
また、サービスサイトが認証をおこないユーザの携帯電話にユーザの顔写真を送信することで、携帯電話が表示する顔写真を確認させて、販売員にユーザの本人認証を委ねる認証販売課金方法の提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−223599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、未成年が保護者の依頼を受けて商品を購入する場合(たとえば、お使い)、すなわち保護者による承認を受けている場合であっても、販売員には保護者による承認を確認する術がない。したがって、販売員は、未成年者(取引能力のない者)に対して年齢確認対象商品を販売(取引)することができない。
【0007】
そこで、本発明は、取引能力のない者の取引を承認可能な取引承認システム、および取引承認方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、取引承認システムは、識別情報取得部と、承認対象確認部と、承認関係情報取得部と、承認要求部と、表示部を備える。
識別情報取得部は、取引対象の識別情報を取得する。承認対象確認部は、識別情報にもとづいて取引対象の取引が承認対象か否かを確認する。承認関係情報取得部は、取引が承認対象である場合に、取引の承認関係を特定するための承認関係情報を、承認要求者から取得する。承認要求部は、特定した承認関係にもとづいて取引の承認を承認部に要求し、承認部からの承認応答として承認要求者に関する画像情報を取得する。表示部は、画像情報に対応する画像を表示する。
【0009】
また、上記課題を解決するために、取引承認方法は、取引対象の識別情報を取得し、識別情報にもとづいて取引対象の取引が承認対象か否かを確認し、取引が承認対象である場合に、取引の承認関係を特定するための承認関係情報を、承認要求者から取得し、特定した承認関係にもとづいて取引の承認を承認部に要求し、承認部からの承認応答として承認要求者に関する画像情報を取得し、画像情報に対応する画像を表示する。
【発明の効果】
【0010】
上記の取引承認システム、および取引承認方法によれば、取引能力のない者の取引を承認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態の取引承認システムの構成例を示す図である。
【図2】第2の実施形態の取引承認の概要を示す図である。
【図3】第2の実施形態のPOSシステムの構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態のキャッシャユニットのハードウェア構成例を示す図である。
【図5】第2の実施形態のチェッカユニットとキャッシャユニットにおける商品精算処理のシーケンス図である。
【図6】第2の実施形態のキャッシャユニットにおける商品登録処理のフローチャートである。
【図7】第2の実施形態の商品マスタの一例を示す図である。
【図8】第2の実施形態の登録済商品リストの一例を示す図である。
【図9】第2の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。
【図10】第2の実施形態のお使いカードの一例を示す図である。
【図11】第2の実施形態の取引承認をおこなう携帯電話の表示画面の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態のキャッシャユニットの表示画面(精算処理時)の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態のキャッシャユニットの表示画面(承認応答時)の一例を示す図である。
【図14】第2の実施形態の携帯電話における承認応答処理のフローチャートである。
【図15】第3の実施形態のキャッシャユニットにおける商品登録処理のフローチャートである。
【図16】第3の実施形態のマルチカードの一例を示す図である。
【図17】第3の実施形態の店舗サーバにおける承認応答中継処理のフローチャートである。
【図18】第3の実施形態の顧客マスタの一例を示す図である。
【図19】第3の実施形態の承認取引リストの一例を示す図である。
【図20】第3の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。
【図21】第4の実施形態の取引承認の概要を示す図である。
【図22】第4の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本技術の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の取引承認システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の取引承認システムの構成例を示す図である。
【0013】
取引承認システム1は、承認要求者12が要求する取引の承認をおこなうシステムである。取引承認システム1は、たとえば、酒やたばこなどの年齢確認対象商品を未成年が購入しようとした場合に、その場にいない保護者等に取引(商品の購入)の承認を求めて、取引の成立を可能にするシステムである。
【0014】
取引承認システム1は、識別情報取得部2と、承認対象確認部3と、承認関係情報取得部4と、承認要求部5と、表示部6を備える。
識別情報取得部2は、取引対象11の識別情報8を取得する。なお、識別情報8は、取引対象となる商品やサービスを一意に識別するための情報である。たとえば、取引が商品売買であれば、取引対象11は、商品である。この場合、識別情報取得部2は、商品(取引対象11)に付されたバーコードから商品を識別する商品コード(識別情報8)を取得する。なお、取引がサービスの提供であれば、取引対象11は、サービスである。たとえば、サービスには、金銭授受を伴うもの(たとえば、賃貸借契約(ビデオや本などのレンタル))や金銭授受を伴わないもの(たとえば、宅配便の受け取りなど)を含む。
【0015】
承認対象確認部3は、識別情報8にもとづいて取引対象11の取引が承認対象か否かを確認する。たとえば、商品コード(識別情報8)が酒であれば、年齢確認対象商品(承認対象)である旨の情報が関連付けられている。承認対象確認部3は、年齢確認対象商品である旨の情報を参照することで承認対象か否かを確認することができる。
【0016】
承認関係情報取得部4は、取引が承認対象である場合に、取引の承認関係を特定するための承認関係情報9を、承認要求者12から取得する。なお、承認関係情報9は、承認要求者12と、取引に承認を与える承認部7との関係を示す情報である。承認要求者12は、たとえば、お使いカード(承認関係情報記録媒体)を所持していて、お使いカードは、保護者の携帯電話のメールアドレス(承認関係情報9)を2次元バーコードにより記録している。承認関係情報取得部4は、2次元バーコードをスキャンしてメールアドレスを取得する。
【0017】
承認要求部5は、特定した承認関係にもとづいて取引の承認を承認部7に要求し、承認部7からの承認応答として承認要求者12に関する画像情報10を取得する。たとえば、承認要求部5は、承認関係情報取得部4が取得したメールアドレスに取引内容を通知して取引の承認を求める。保護者の携帯電話(承認部7)は、保護者による取引の承認を得て、画像情報10を添付してメールを返信する。承認要求部5は、返信メールから画像情報10を取得する。
【0018】
なお、画像情報10は、承認要求者12を特定可能な画像を表示する情報であり、たとえば、承認要求者12の顔画像である。また、画像情報10は、表示部6が表示可能な所定の画像フォーマットにしたがった画像データであってもよいし、表示部6が参照可能な画像データの参照先を示す情報であってもよい。
【0019】
表示部6は、画像情報10に対応する画像を表示する。表示部6は、たとえば、オペレータ13が視認可能な表示装置である。オペレータ13は、表示部6に表示された承認要求者12の顔画像と、承認要求者12とを比較して保護者が承認した本人であるか否かを確認し、商品販売の判断をおこなうことができる。
【0020】
このように、取引承認システム1は、未成年者等の取引能力のない者の取引を承認することができる。また、保護者等においても、取引をおこなう未成年者に同行する必要なく取引の承認を与えることができる。これにより、取引承認システム1は、保護者が子供にお使いを頼むような場合に、子供が円滑な買い物をおこなうことを可能にする。
【0021】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態を用いてより具体的に説明する。図2は、第2の実施形態の取引承認の概要を示す図である。
【0022】
取引の承認は、子供23が商店20において商品22を購入しようとする場合に必要とされ得る。たとえば、子供23が保護者26からお使いを頼まれた場合に、商品22に年齢確認対象商品が含まれる場合がある。商品22が年齢確認対象商品である場合に、商店20は、子供23による商品22の購入の承認を保護者26から得て、子供23への商品22の販売をおこなう。
【0023】
子供23が購入しようとする商品22に年齢確認対象商品が含まれるか否かは、POSシステム100により検出される。商店20は、子供23が所持するお使いカード24に記録される保護者連絡先としてのメールアドレス(保護者26の有する携帯電話27のメールアドレス)を取得する。POSシステム100は、ネットワーク25を通じて携帯電話27宛てに、子供23が購入しようとする商品22を通知し、販売の承認を要求する。保護者26は、通知された商品22の販売を承認する場合、子供23の顔画像を添付してメールをPOSシステム100に返信する。POSシステム100は、返信されたメールに添付された顔画像をPOS端末に表示する。オペレータが子供23と顔画像を比較して一致することで、保護者26の承認が正当なものだと判断することができる。保護者26からの承認を得て、オペレータは、子供23が購入しようとする商品22の精算をおこなう。
【0024】
このように、POSシステム100は、子供23が年齢確認対象商品の購入をしようとする場合に、保護者26の付き添いがなくとも、保護者26の承認を得て年齢確認対象商品を販売することができる。
【0025】
次に、POSシステム100の構成について図3を用いて説明する。図3は、第2の実施形態のPOSシステムの構成を示す図である。
POSシステム100は、POSサーバ130と1台または複数台のPOS端末101(図示は1台)を備え、販売時点情報管理をおこなう。POSサーバ130とPOS端末101は、ネットワーク131を介して通信可能に接続される。また、ネットワーク131は、ネットワーク25と接続可能であり、POSサーバ130は、外部端末装置(たとえば、携帯電話や外部サーバ)と通信可能に接続可能である。
【0026】
POSサーバ130は、POS端末101により登録された販売情報を一元管理する。また、POSサーバ130は、商品を識別するための商品コードや価格などを登録した商品マスタを管理する。
【0027】
POS端末101は、キャッシャユニット102と、チェッカユニット103を有する。キャッシャユニット102は、主として販売代金の受領作業をおこなうためのユニットである。キャッシャユニット102は、制御ユニット104、キーボード105、自動釣銭機106、キャッシュドロア107、自動釣札機108、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112、プリンタ113を有する。
【0028】
制御ユニット104は、キャッシャユニット102を制御するとともに、POS端末101を統括的に制御するコンピュータである。自動釣銭機106は、客から受け取った硬貨の入金と、釣銭の出金とをおこなう。自動釣札機108は、客から受け取った紙幣の入金と、釣札の出金とをおこなう。キャッシュドロア107は、硬貨および紙幣を収納する収納庫である。ディスプレイ111は、取引作業をおこなうための所定のGUI(Graphical User Interface)を表示する。また、ディスプレイ111は、年齢確認の際に保護者26から送信されてきた子供23の顔写真を表示する。ディスプレイ111は、たとえば、液晶ディスプレイである。ディスプレイ111は、タッチパネル110の下層に位置している。ディスプレイ111の表示する画像は、タッチパネル110を透過して、オペレータから視認可能である。オペレータは、ディスプレイ111によって表示された画像を見ながら、タッチパネル110に対するタッチ操作をおこなうことができる。キーボード105は、ディスプレイ111に表示されたGUIを操作するための入力装置である。カスタマディスプレイ112は、客側に取引情報を表示する表示装置であり、たとえば、商品購入代金の合計額、客からの預かり金額、釣銭金額などを表示する。磁気カードリーダ109は、クレジットカードや会員カードなどが備える磁気ストライプに記録された情報を読み取る。プリンタ113は、客との取引結果をロール紙に印字してレシートを発行する印刷装置である。
【0029】
チェッカユニット103は、主として商品コードの入力作業をおこなうためのユニットである。チェッカユニット103は、レーン台115、支柱116、固定スキャナ117、スピーカ118、多項目キーボード119、ディスプレイ120、カスタマディスプレイ121、タッチパネル122を有する。
【0030】
レーン台115は、支柱116を支持する。また、レーン台115には、客が持参した買い物かごや、買い物かごに投入された商品が載置される。支柱116は、固定スキャナ117、スピーカ118、多項目キーボード119、ディスプレイ120、カスタマディスプレイ121、タッチパネル122を支持する。固定スキャナ117は、商品に付与されたバーコードを読み取るための装置である。オペレータは、商品に付されたバーコードを固定スキャナ117に向けてかざすことで、固定スキャナ117を入力装置とした商品コードの入力をおこなう。商品コードの入力結果は、ディスプレイ120に表示されて、オペレータが商品コードの入力結果を確認することができる。
【0031】
タッチパネル122は、バーコードの付されていない商品(たとえば、ばら売りの野菜や魚などの生鮮食料品や、惣菜など)をディスプレイ120に表示される商品群から選択する入力装置である。カスタマディスプレイ121は、客側に取引情報を表示する表示装置であり、たとえば、商品コードを入力した商品の名称、単価などを表示する。また、スピーカ118により音声で入力結果を報知する。たとえば、スピーカ118は、入力が正常になされたときと、入力についてオペレータに注意喚起をする必要があるときなど状態に応じて異なる態様の音声出力をおこなう。より具体的には、たとえば、正常時は、「ピッ」という単発音で、注意喚起時は、「ピピッ」という連続音のようにオペレータが容易に区別可能な音声出力をおこなう。多項目キーボード119は、オペレータの操作を受け付ける。たとえば、多項目キーボード119は、スピーカ118からの音声出力で注意喚起されたときに、操作の誤りを認識したオペレータによる訂正操作を受け付ける。
【0032】
次に、第2の実施形態のキャッシャユニット102のハードウェア構成について説明する。図4は、第2の実施形態のキャッシャユニットのハードウェア構成例を示す図である。
【0033】
キャッシャユニット102は、制御ユニット104に各種入出力装置を接続する。制御ユニット104は、CPU(Central Processing Unit)104aによって装置全体が制御されている。CPU104aには、バス104gを介してRAM(Random Access Memory)104b、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)104c、通信インタフェース104d、グラフィック処理装置104e、および入出力インタフェース104fが接続されている。
【0034】
RAM104bには、CPU104aに実行させるOS(Operating System)のプログラムやサーバを実行するためのアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM104bには、CPU104aによる処理に必要な各種データが格納される。HDD104cには、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
【0035】
グラフィック処理装置104eには、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112が接続されている。グラフィック処理装置104eは、CPU104aからの命令に従って、画像をディスプレイ111、カスタマディスプレイ112の画面に表示させる。
【0036】
入出力インタフェース104fには、キーボード105、自動釣銭機106、キャッシュドロア107、自動釣札機108、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、プリンタ113が接続されている。また、入出力インタフェース104fは、可搬型記録媒体123への情報の書込み、および可搬型記録媒体123への情報の読出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースと接続可能になっている。入出力インタフェース104fは、キーボード105、自動釣銭機106、キャッシュドロア107、自動釣札機108、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、プリンタ113、可搬型記録媒体インタフェースから送られてくる信号を、バス104gを介してCPU104aに送信する。
【0037】
通信インタフェース104dは、たとえば、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)やUSB(Universal Serial Bus)接続の接続形式でチェッカユニット103に接続されている。通信インタフェース104dは、チェッカユニット103との間でデータの送受信をおこなう。
【0038】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、チェッカユニット103、POSサーバ130も同様のハードウェア構成で実現できる。
【0039】
なお、キャッシャユニット102、チェッカユニット103は、それぞれFPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processer)などからなるモジュールを含んで構成することもでき、CPU104aを有しない構成とすることもできる。その場合、キャッシャユニット102、チェッカユニット103は、それぞれ不揮発性メモリ(たとえば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカードなど)を備え、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリは、可搬型記録媒体123、あるいは通信インタフェース104dを介してファームウェアを書き込むことができる。このようにキャッシャユニット102、チェッカユニット103は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0040】
次に、第2の実施形態のPOS端末101の商品精算シーケンスについて図5を用いて説明する。図5は、第2の実施形態のチェッカユニットとキャッシャユニットにおける商品精算処理のシーケンス図である。
【0041】
POS端末101は、客の買い物ごとに商品コードの入力と精算をおこなう。商品精算処理は、チェッカユニット103が商品に付されたバーコードを読み取って精算対象を特定し、キャッシャユニット102が精算をおこなう処理である。
【0042】
[ステップS11]キャッシャユニット102は、固定スキャナ117の初期化を指示する。固定スキャナ117の初期化の指示は、たとえば、オペレータによるキーボード105またはタッチパネル110の操作にもとづいておこなわれる。たとえば、キャッシャユニット102は、客の買い物一回ごとに登録済商品リスト(後述する図8参照)の初期化指示をおこなう。
【0043】
[ステップS21]チェッカユニット103は、キャッシャユニット102からの初期化指示を受けて買い物単位のデータを記憶する記憶領域の初期化をおこなう。
[ステップS22]チェッカユニット103は、商品コードの入力を終了するか否かを判定する。商品コードの入力の終了判定は、キャッシャユニット102からの終了指示を受けて判定する。チェッカユニット103は、商品コードの入力を終了すると判定した場合は、商品コードの入力を終了する。一方、チェッカユニット103は、商品コードの入力を終了しないと判定した場合は、ステップS23にすすむ。
【0044】
[ステップS23]チェッカユニット103は、固定スキャナ117から商品に付されたバーコードを読み取る。なお、バーコードの付されていない商品については、チェッカユニット103は、多項目キーボード119、またはタッチパネル122から商品種別、数量等を入力する。
【0045】
[ステップS24]チェッカユニット103は、入力データ(固定スキャナ117から読み取ったバーコード、または多項目キーボード119、またはタッチパネル122からの入力データ)をキャッシャユニット102に通知する。
【0046】
[ステップS12]キャッシャユニット102は、チェッカユニット103からの入力データの通知、または小計キーの押下を待ち受ける。キャッシャユニット102は、チェッカユニット103からの入力データの通知があった場合、ステップS13にすすむ。一方、キャッシャユニット102は、小計キーの押下があった場合、ステップS14にすすむ。
【0047】
[ステップS13]キャッシャユニット102は、精算対象となる商品を登録する商品登録処理を実行する。商品登録処理の詳細は、図6から図8を用いて後で詳細に説明する。
【0048】
[ステップS14]キャッシャユニット102は、キーボード105により小計キーが押下されたことで、チェッカユニット103にバーコード入力処理の終了を指示して、バーコード入力処理を終了する。
【0049】
このように、チェッカユニット103は、キャッシャユニット102からの終了指示を受けるまでバーコードの読み取りと入力データの通知をおこなう。
[ステップS15]キャッシャユニット102は、支払対象(精算対象)となる商品を確定させる支払登録処理を実行する。支払登録処理の詳細は、図9から図13を用いて後で詳細に説明する。
【0050】
[ステップS16]キャッシャユニット102は、支払対象として商品を確定した商品について精算処理を実行する。キャッシャユニット102は、精算処理において客からの現金、またはクレジットカードの受け付け、釣銭の払出し、レシートの印刷等をおこなう。
【0051】
次に、商品精算シーケンスにおいてキャッシャユニット102が実行する商品登録処理について図6から図8を用いて説明する。図6は、第2の実施形態のキャッシャユニットにおける商品登録処理のフローチャートである。図7は、第2の実施形態の商品マスタの一例を示す図である。図8は、第2の実施形態の登録済商品リストの一例を示す図である。
【0052】
[ステップS31]キャッシャユニット102は、チェッカユニット103からの入力データ(商品コード)の通知を受けて、POSサーバ130が記憶する商品マスタに商品コードを照会する。
【0053】
ここで、商品マスタの一例について、商品マスタ200を参照して説明する。商品マスタ200は、商品コード毎に、商品名、商品単価、販売許可情報が登録されている。商品名は、商品コードによって特定される商品の名称である。商品単価は、商品コードによって特定される商品の単価である。販売許可情報は、商品コードによって特定される商品が年齢確認対象商品か否かを判別するための情報である。たとえば、商品コード「0123456789012」の商品名「○○ビール350ml」は、販売許可情報が「有」なので年齢確認対象商品である。商品コード「0123456789123」の商品名「柿の種」は、販売許可情報が「無」なので年齢確認対象商品ではない。なお、商品マスタは、メーカ名等のその他の情報を含むものであってもよい。
【0054】
[ステップS32]キャッシャユニット102は、照会した商品マスタから商品名、商品単価を取得する。
[ステップS33]キャッシャユニット102は、照会した商品マスタから販売許可情報を取得する。
【0055】
[ステップS34]キャッシャユニット102は、商品マスタに照会した商品を精算対象として登録済商品リストに登録する。登録済商品リストは、キャッシャユニット102が買い物単位に記憶する精算対象となった商品のリストである。登録済商品リストは、精算対象として商品を登録するごとにリストの追加登録をおこない、小計キー押下で「END」登録をおこなう。
【0056】
ここで、登録済商品リストの一例について、登録済商品リスト210を参照して説明する。登録済商品リスト210は、商品コード毎に、商品名、商品単価、販売許可情報、数量、値割引、値割引後単価、合価が登録されている。商品名は、商品マスタから取得した商品名である。商品単価は、商品マスタから取得した商品単価である。販売許可情報は、商品マスタから取得した販売許可情報である。数量は、精算対象とした商品の数または量である。値割引は、商品毎の値引額、または割引額である。値割引後単価は、商品毎の値引額、または割引額を適用後の商品単価である。合価は、値割引後単価に数量を乗じた合計価格である。
【0057】
[ステップS35]キャッシャユニット102は、商品を精算対象として登録したことを、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112の画面に表示して報知する。また、キャッシャユニット102は、図示しないスピーカにより音声報知する。
【0058】
このようにして、キャッシャユニット102は、客が購入しようとする商品をリスト化する。登録済商品リストは、販売許可情報を含むことによって、リスト化された商品に年齢確認対象商品が含まれるか否かを把握可能にしている。
【0059】
次に、商品精算シーケンスにおいてキャッシャユニット102が実行する支払登録処理について図9から図13を用いて説明する。図9は、第2の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。図10は、第2の実施形態のお使いカードの一例を示す図である。図11は、第2の実施形態の取引承認をおこなう携帯電話の表示画面の一例を示す図である。図12は、第2の実施形態のキャッシャユニットの表示画面(精算処理時)の一例を示す図である。図13は、第2の実施形態のキャッシャユニットの表示画面(承認応答時)の一例を示す図である。
【0060】
[ステップS41]キャッシャユニット102は、保留取引がある場合に、保留取引を再開するか否かを判定する。保留取引とは、買い物の精算に時間を要する場合に、一旦、保留された取引である。保留取引は、別の買い物客の精算終了後等にあらためて再開される。
【0061】
キャッシャユニット102は、保留取引を再開すると判定した場合にステップS50にすすみ、保留取引を再開しないと判定した場合にステップS42にすすむ。保留取引を再開するか否かの判定は、取引再開入力(たとえば、オペレータによるキーボード105またはタッチパネル110の操作)の有無を判定しておこなう。
【0062】
[ステップS42]キャッシャユニット102は、登録済商品リストを照会する。
[ステップS43]キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されているか否かを判定する。キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されている場合にステップS44にすすみ、登録されていない場合に支払登録処理を終了する。
【0063】
[ステップS44]キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されているため、登録済商品リストに年齢確認対象商品があることをオペレータおよび客に報知する。キャッシャユニット102は、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112の画面への表示、および図示しないスピーカからの音声出力により報知をおこなう。
【0064】
[ステップS45]キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認(年齢確認)の入力を受け付ける。オペレータは、客の容貌の目視、あるいは証明書の提示により年齢確認をおこない、キーボード105またはタッチパネル110から販売確認の入力をおこなう。キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認の入力を受け付けた場合に支払登録処理を終了し、販売確認の入力を受け付けない場合にステップS46にすすむ。
【0065】
[ステップS46]キャッシャユニット102は、客(この場合、未成年)が所持するお使いカード24から連絡先24aを取得する。キャッシャユニット102は、連絡先24aを取得した場合にステップS47にすすみ、取得できない場合にステップS56にすすむ。
【0066】
なお、連絡先24aは、お使いカード24に印字された二次元バーコードであり、保護者26の携帯電話27のメールアドレスである。キャッシャユニット102は、チェッカユニット103が備える固定スキャナ117、あるいは図示しないバーコードリーダから連絡先24aを取得する。なお、お使いカード24は、文字により連絡先24aを記録するものであってもよいし、ICカードや磁気カードなどで電磁気的に連絡先24aを情報として保持するものであってもよい。
【0067】
[ステップS47]キャッシャユニット102は、連絡先24aに対して、登録済商品リストを通知して保護者26に買い物の承認を依頼する処理をPOSサーバ130に依頼する。依頼を受けたPOSサーバ130は、携帯電話27宛てに承認依頼のメールを送信する。
【0068】
POSサーバ130が送信した承認依頼のメールは、携帯電話27によって受信され、保護者26によって閲覧される。表示画面27aは、承認内容表示27bと、承認応答操作部27cと、不承認応答操作部27dを表示する。承認内容表示27bは、精算対象として登録している商品のリスト(商品名、単価、数量、合価(合計価格)など)を表示する。承認応答操作部27cは、保護者26の承認応答を受け付ける操作表示部である。不承認応答操作部27dは、保護者26の不承認応答を受け付ける操作表示部である。
【0069】
[ステップS48]キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引を保留するか否かを判定する。キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引を保留する場合にステップS49にすすみ、取引を保留しない場合にステップS51にすすむ。
【0070】
取引保留の判定は、取引保留入力(たとえば、オペレータによるキーボード105またはタッチパネル110の操作)の有無を判定しておこなう。これにより、キャッシャユニット102は、買い物の待ち行列がある場合に、一旦、保護者26からの承認待ちの取引を保留して後続の客の買い物の精算をおこなうことができる。
【0071】
[ステップS49]キャッシャユニット102は、保留する取引(登録済商品リストおよび登録済商品リストを特定する情報)を一時記憶に格納し、支払登録処理を終了する。なお、保留する取引の格納先は、制御ユニット104の記憶部(たとえば、RAM104b、またはHDD104c)であってもよいし、POSサーバ130など外部装置が備える記憶部であってもよい。外部装置が備える記憶部に保留する取引を格納する場合、取引を保留したキャッシャユニット102とは別のキャッシャユニット(たとえば、サービスカウンタなど)によって取引を再開するようにしてもよい。
【0072】
[ステップS50]キャッシャユニット102は、保留された取引の格納先から保留された取引を取得する。
[ステップS51]キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引について承認応答があったか否かを判定する。保護者26からの承認待ちの取引について承認応答があったか否かの判定は、POSサーバ130からの通知、またはPOSサーバ130への問い合わせによっておこなう。キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引について承認応答があった場合にステップS52にすすみ、承認応答がない場合に承認応答待ちとなる。なお、キャッシャユニット102は、所定時間待ち受けた後に承認応答がないものとしてステップS56にすすむようにしてもよい。
【0073】
[ステップS52]キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」であるか否かを判定する。承認応答が「承認」であるか否かの判定は、POSサーバ130からの通知、またはPOSサーバ130への問い合わせによっておこなう。キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」である場合にステップS53にすすみ、承認応答が「承認」でない場合にステップS56にすすむ。
【0074】
なお、POSサーバ130は、携帯電話27からの買い物を承認する応答を受けて、キャッシャユニット102に承認応答が「承認」である旨を通知する。「承認」である旨の通知は、保護者26からの返信メールに添付された画像を含む。携帯電話27は、保護者26が承認応答操作部27cを操作したことにもとづいて、買い物を承認する旨のメールをPOSサーバ130に返信し、不承認応答操作部27dを操作したことにもとづいて、買い物を承認しない旨のメールをPOSサーバ130に返信する。買い物を承認する旨のメールは、子供23の顔を識別可能な顔写真が添付される。
【0075】
[ステップS53]キャッシャユニット102は、POSサーバ130から通知された画像をディスプレイ111に表示する。ディスプレイ111への表示は、たとえば、精算中の表示画面220を表示画面230に切り替えるようにしておこなう。
【0076】
[ステップS54]キャッシャユニット102は、オペレータによる販売許可の有無を判定する。キャッシャユニット102は、販売許可がある場合に支払登録処理を終了し、販売許可がない場合にステップS55にすすむ。
【0077】
販売許可の有無の判定は、販売許可入力(たとえば、オペレータによるキーボード105またはタッチパネル110の操作)の有無を判定しておこなう。販売許可は、ディスプレイ111に表示された画像(子供23の顔画像)と子供23とを比較して同一性があると判断した場合に入力される。このようにして、キャッシャユニット102は、キーボード105、タッチパネル110から承認応答のあった取引を許可する許可入力を受け付ける(許可受付部)。
【0078】
[ステップS55]キャッシャユニット102は、POSサーバ130から通知された画像が、ステップS53で表示した画像以外にあるか否か(すなわち、更新画像があるか否か)を判定する。キャッシャユニット102は、更新画像がある場合に表示対象となる画像を切り替えてステップS53にすすみ、更新画像がない場合にステップS56にすすむ。
【0079】
[ステップS56]キャッシャユニット102は、登録済商品リストから販売許可情報が「有」の商品を削除して登録済商品リストを更新して、支払登録処理を終了する。たとえば、登録済商品リスト210の場合、キャッシャユニット102は、商品コード「0123456789012」の商品を削除する。これにより、キャッシャユニット102は、年齢確認のできない客への商品の販売を、年齢確認対象商品を除いておこなうことができる。
【0080】
このようにして、キャッシャユニット102は、子供23への年齢確認対象商品の販売を保護者26の承認を得て許可することができる。
ここで、ステップS53で触れた表示画面220、230について説明する。表示画面220は、ディスプレイ111の表示画面の一例であり、取引内容表示部221、会員情報表示部222、承認進行表示部223、操作表示部224、操作案内表示部225などから構成される。
【0081】
取引内容表示部221は、取引内容の詳細を表示する。たとえば、取引内容表示部221は、商品名、商品単価、数量、合計金額、預かり金、釣銭などを表示する。会員情報表示部222は、店舗に登録した会員(顧客)に関する情報を表示する。たとえば、会員情報表示部222は、会員番号、会員名を表示する。承認進行表示部223は、買い物の承認を保護者26に求める場合の進行を表示する。たとえば、承認進行表示部223は、「販売承認が必要です」、「販売承認先を取得してください」、「販売承認を確認中です」、「販売承認がありました」、「販売承認されませんでした」などが表示される。操作表示部224は、タッチパネル110が入力操作を受け付ける操作位置と、操作位置に対応する操作名を表示する。たとえば、操作表示部224は、取引再開入力、取引保留入力、その他精算処理のための操作位置、操作名を表示する。操作案内表示部225は、操作案内を表示する。たとえば、操作案内表示部225は、「お預かり金額を入力し、現計ボタンを押して下さい。」のように、次にすべき操作を案内する。
【0082】
表示画面230は、保護者26による子供23の買い物が承認された時のディスプレイ111の表示画面の一例である。表示画面230は、処理中の表示画面の前面に割込表示ウインドウ231を表示する。割込表示ウインドウ231は、精算中の表示画面220の前面に表示されるウインドウ表示である。割込表示ウインドウ231の表示中において、タッチパネル110は、割込表示ウインドウ231に表示中の操作のみを受け付けるようにしてもよい。また、表示画面230は、割込表示ウインドウ231の背面となる表示画面220の明度を落として、オペレータに割込表示ウインドウ231を注視させるようにしてもよい。
【0083】
割込表示ウインドウ231は、承認応答表示部232、操作案内部233、画像表示部234、画像送り操作部235、許可操作部236、不可操作部237などから構成される。承認応答表示部232は、承認応答内容を表示する。たとえば、承認応答表示部232は、保護者26からの回答として「販売をお願いします。」を表示する。操作案内部233は、承認応答に対する操作案内を表示する。たとえば、操作案内部233は、「販売判断」の操作をおこなうよう案内表示する。画像表示部234は、POSサーバ130から通知された画像(保護者26がメールに添付した画像)を表示する。たとえば、画像表示部234は、保護者26がメールに添付した画像として、子供23の顔を認識可能な画像を表示する。なお、画像表示部234が表示する画像は、図示した画像のように保護者26と子供23が一緒に写っているものであってもよい。
【0084】
画像送り操作部235は、タッチパネル110が画像送り入力操作を受け付ける操作位置と、操作位置に対応する操作名を表示する。画像送り入力操作は、POSサーバ130から複数の画像が通知された場合に、次の画像に切り替えるための操作である。これにより、一枚の画像に表示された顔と子供23との同一性の判断が難しい場合に、オペレータは、別画像により、あるいは別画像を含めて同一性の判断をおこなうことができる。許可操作部236は、タッチパネル110が画像送り販売許可の操作を受け付ける操作位置と、操作位置に対応する操作名を表示する。販売許可の操作は、画像と子供23とを比較して同一性があると判断した場合に、販売許可を入力する操作である。不可操作部237は、タッチパネル110が画像送り販売不可の操作を受け付ける操作位置と、操作位置に対応する操作名を表示する。販売不可の操作は、画像と子供23とを比較して同一性がないと判断した場合に、販売不可を入力する操作である。
【0085】
次に、携帯電話27が実行する承認応答処理について図14を用いて説明する。図14は、第2の実施形態の携帯電話における承認応答処理のフローチャートである。
[ステップS61]携帯電話27は、表示画面27aに承認内容表示27bをおこなう。併せて、携帯電話27は、表示画面27aに承認応答操作部27cおよび不承認応答操作部27dを表示して、保護者26の応答操作を待つ。
【0086】
[ステップS62]携帯電話27は、承認応答操作部27cからの応答操作があった場合(すなわち承認する場合)にステップS63にすすみ、不承認応答操作部27dからの応答操作があった場合(すなわち承認しない場合)にステップS65にすすむ。
【0087】
[ステップS63]携帯電話27は、メールに添付する画像を選択する。
[ステップS64]携帯電話27は、選択された画像を添付して承認応答のメールを返信し、承認応答処理を終了する。
【0088】
[ステップS65]携帯電話27は、不承認応答のメールを返信し、承認応答処理を終了する。
これにより、保護者26は、子供23と同行していなくても子供23の買い物を承認する意思を明示することができる。
【0089】
なお、携帯電話27を例示して説明したが、遠隔地にあっても子供23の買い物を承認可能であれば、携帯電話に限らずその他の端末装置であってもよい。なお、携帯電話27が実行する承認応答処理は、メール操作をおこなうメーラに限らず、承認応答用のアプリケーション(たとえば、ブラウザ)によって実現することもできる。また、メールアドレスによって携帯電話27を特定したが、IPアドレスやその他の識別情報によって保護者26の端末装置を特定するものであってもよい。この場合、保護者26の端末装置は、メールによらずにPOSサーバ130との間で所要の通信をおこなうものであってもよい。
【0090】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、承認依頼をおこなうタイミングが支払登録時ではなく、商品登録時である点で第2の実施形態と異なる。また、第3の実施形態は、顧客マスタに登録した顧客を対象とし、あらかじめ一定の取引に対して許可を与える設定を登録可能な点で第2の実施形態と異なる。そのため、お使いをする子供23は、お使いカード24に代えて、あらかじめ登録した顧客に発行されるマルチカードを提示して買い物をおこなう。
【0091】
まず、第3の実施形態の商品登録処理について図15、図16を用いて説明する。第3の実施形態の商品登録処理は、第2の実施形態の商品登録処理と同様に、商品精算シーケンスにおいてキャッシャユニット102が実行する。図15は、第3の実施形態のキャッシャユニットにおける商品登録処理のフローチャートである。図16は、第3の実施形態のマルチカードの一例を示す図である。
【0092】
[ステップS71]キャッシャユニット102は、チェッカユニット103からの入力データ(商品コード)の通知を受けて、POSサーバ130が記憶する商品マスタに商品コードを照会する。
【0093】
[ステップS72]キャッシャユニット102は、照会した商品マスタから商品名、商品単価を取得する。
[ステップS73]キャッシャユニット102は、照会した商品マスタから販売許可情報を取得する。
【0094】
[ステップS74]キャッシャユニット102は、商品精算シーケンスにおいて、すでに会員番号または年齢のいずれかについて確認があるか否かを判定する。キャッシャユニット102は、会員番号または年齢のいずれかについて確認がある場合にステップS80にすすみ、承認依頼または年齢のいずれも確認がない場合にステップS75にすすむ。
【0095】
[ステップS75]キャッシャユニット102は、取得した販売許可情報が「有」か否かを判定する。キャッシャユニット102は、販売許可情報が「有」の場合にステップS76にすすみ、販売許可情報が「有」でない場合にステップS80にすすむ。
【0096】
[ステップS76]キャッシャユニット102は、取得した販売許可情報が「有」であるため、年齢確認対象商品であることをオペレータおよび客に報知する。
[ステップS77]キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認(年齢確認)の入力を受け付ける。キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認の入力を受け付けた場合にステップS80にすすみ、販売確認の入力を受け付けない場合にステップS78にすすむ。
【0097】
[ステップS78]キャッシャユニット102は、客(この場合、未成年)が所持するマルチカード28に記録された会員番号(承認関係情報)を取得する。キャッシャユニット102は、会員番号を取得した場合にステップS79にすすみ、取得できない場合に商品登録処理を終了する。
【0098】
なお、マルチカード28は、お使いカード、会員カード、ポイントカードの機能を備えたカードであり、商店20がマルチカード28の使用者を特定可能な情報を有するカードである。マルチカード28は、リライタブル印字部28a、印刷記録部28b、磁気記録部28cを備え、これらのうち少なくともいずれか1つに会員番号(会員を一意に識別可能な識別情報)を記録する。
【0099】
[ステップS79]キャッシャユニット102は、登録済商品リストを通知して保護者26に買い物の承認を依頼する処理をPOSサーバ130に依頼する。
[ステップS80]キャッシャユニット102は、商品マスタに照会した商品を精算対象として登録済商品リストに登録する。
【0100】
[ステップS81]キャッシャユニット102は、商品を精算対象として登録したことを、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112の画面に表示して報知して商品登録処理を終了する。また、キャッシャユニット102は、図示しないスピーカにより音声報知する。
【0101】
このようにして、キャッシャユニット102は、客が購入しようとする商品をリスト化する。ここでリスト化される商品は、客が購入しようとする商品のうち年齢確認対象商品は、年齢確認も会員番号の取得もできない場合に、登録済商品リストに登録されない。また、複数の年齢確認対象商品の登録済商品リストへの登録をおこなう場合、キャッシャユニット102は、年齢確認または会員番号の取得を最初の1回についておこなう。これにより、キャッシャユニット102は、登録済商品リストの確定を待たずにPOSサーバ130に承認依頼をおこなうことができる。
【0102】
次に、承認応答中継処理について図17から図19を用いて説明する。第3の実施形態の承認応答中継処理は、第2の実施形態の承認応答処理の一部をPOSサーバ130が実行する。図17は、第3の実施形態の店舗サーバにおける承認応答中継処理のフローチャートである。図18は、第3の実施形態の顧客マスタの一例を示す図である。図19は、第3の実施形態の承認取引リストの一例を示す図である。
【0103】
[ステップS91]POSサーバ130は、POSサーバ130が記憶する顧客マスタに会員番号を照会して、あらかじめ保護者26が設定している承認取引を参照する。
ここで、顧客マスタの一例について、顧客マスタ240を参照して説明する。顧客マスタ240は、会員番号毎に、会員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、画像、承認取引が登録されている。承認取引は、事前に取引についての保護者の承認の有無を示す情報である。
【0104】
[ステップS92]POSサーバ130は、顧客マスタの承認取引を参照して承認ありか否かを確認し、承認取引「有」の場合にステップS97にすすみ、承認取引「無」の場合にステップS93にすすむ。
【0105】
[ステップS93]POSサーバ130は、顧客マスタからメールアドレスを取得する。
[ステップS94]POSサーバ130は、顧客マスタから取得したメールアドレス宛てに承認依頼のメールを送信する。
【0106】
[ステップS95]POSサーバ130は、保護者26から返信(承認応答)があったか否かを判定する。POSサーバ130は、保護者26からの承認待ちの取引について返信があった場合にステップS96にすすみ、返信がない場合に承認応答待ちとなる。なお、POSサーバ130は、所定時間待ち受けた後に返信がないものとしてステップS99にすすむようにしてもよい。
【0107】
[ステップS96]POSサーバ130は、承認応答が「承認」であるか否かを判定する。POSサーバ130は、承認応答が「承認」である場合にステップS97にすすみ、承認応答が「承認」でない場合にステップS99にすすむ。
【0108】
[ステップS97]POSサーバ130は、承認応答「承認」を受けて、顧客マスタから画像を取得する。
[ステップS98]POSサーバ130は、顧客マスタから取得した画像とともに承認応答が「承認」である旨をキャッシャユニット102に通知して承認応答中継処理を終了する。
【0109】
[ステップS99]POSサーバ130は、承認応答が「不承認」である旨をキャッシャユニット102に通知して承認応答中継処理を終了する。
このように、POSサーバ130は、事前に取引について保護者の承認を得ている場合は、保護者に連絡することなくキャッシャユニット102に承認する旨を連絡するため保護者に承認を得るための時間を要しない。また、POSサーバ130は、顧客マスタに事前に画像を登録することにより、保護者が返信メールに画像を添付するための時間(画像の選択時間、添付操作時間)を要しないことから返信メールの待ち時間を短縮可能である。また、POSサーバ130は、顧客マスタに事前に画像を登録することにより、保護者が返信するメールの通信コストを低減可能である。
【0110】
なお、承認取引は、事前に取引についての保護者の承認の有無を示す情報としたが、承認取引リストによって承認する取引を決めるものであってもよい。たとえば、承認取引リスト250は、購入を承認する商品の商品コードをリストアップする。これによれば、保護者は、承認する取引内容を詳細に設定可能になる。
【0111】
このように第3の実施形態では、POSサーバ130は、保護者の設定範囲において子供23の取引に承認を与える承認部となり得る。
次に、支払登録処理について図20を用いて説明する。第3の実施形態の支払登録処理は、第2の実施形態の支払登録処理と同様に、商品精算シーケンスにおいてキャッシャユニット102が実行する。図20は、第3の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。
【0112】
[ステップS101]キャッシャユニット102は、保留取引がある場合に、保留取引を再開するか否かを判定する。キャッシャユニット102は、保留取引を再開すると判定した場合にステップS103にすすみ、保留取引を再開しないと判定した場合にステップS102にすすむ。
【0113】
[ステップS102]キャッシャユニット102は、承認応答待ちか否かを判定する。キャッシャユニット102は、承認応答待ちである場合にステップS106にすすみ、承認応答待ちでない場合に支払登録処理を終了する。
【0114】
[ステップS103]キャッシャユニット102は、保留された取引の格納先から保留された取引を取得する。
[ステップS104]キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引を保留するか否かを判定する。キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引を保留する場合にステップS105にすすみ、取引を保留しない場合にステップS106にすすむ。
【0115】
[ステップS105]キャッシャユニット102は、保留する取引(登録済商品リストおよび登録済商品リストを特定する情報)を一時記憶に格納し、支払登録処理を終了する。
【0116】
[ステップS106]キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引について承認応答があったか否かを判定する。キャッシャユニット102は、保護者26からの承認待ちの取引について承認応答があった場合にステップS107にすすみ、承認応答がない場合に承認応答待ちとなる。なお、キャッシャユニット102は、所定時間待ち受けた後に承認応答がないものとしてステップS111にすすむようにしてもよい。
【0117】
[ステップS107]キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」であるか否かを判定する。キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」である場合にステップS108にすすみ、承認応答が「承認」でない場合にステップS111にすすむ。
【0118】
[ステップS108]キャッシャユニット102は、POSサーバ130から通知された画像をディスプレイ111に表示する。
[ステップS109]キャッシャユニット102は、オペレータによる販売許可の有無を判定する。キャッシャユニット102は、販売許可がある場合に支払登録処理を終了し、販売許可がない場合にステップS110にすすむ。
【0119】
[ステップS110]キャッシャユニット102は、POSサーバ130から通知された画像が、ステップS53で表示した画像以外にあるか否か(すなわち、更新画像があるか否か)を判定する。キャッシャユニット102は、更新画像がある場合に表示対象となる画像を切り替えてステップS108にすすみ、更新画像がない場合にステップS111にすすむ。
【0120】
[ステップS111]キャッシャユニット102は、登録済商品リストから販売許可情報が「有」の商品を削除して登録済商品リストを更新して、支払登録処理を終了する。このようにして、キャッシャユニット102は、子供23への年齢確認対象商品の販売を保護者26の承認を得て許可することができる。
【0121】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の取引承認システムについて説明する。第4の実施形態の取引承認システムは、複数の商店で共用可能な取引承認装置を備える。図21は、第4の実施形態の取引承認の概要を示す図である。
【0122】
商品22が年齢確認対象商品である場合に、商店20aは、子供23による商品22の購入の承認を保護者26から得て、子供23への商品22の販売をおこなう。子供23が購入しようとする商品22に年齢確認対象商品が含まれるか否かは、POSシステム100aにより検出される。商店20aは、子供23が所持するお使いカード24に記録される保護者26による承認内容の確認先としてのURL(Uniform Resource Locator)を取得する。保護者26による承認内容は、あらかじめ保護者26が携帯電話27により取引承認装置50に設定することができる。
【0123】
POSシステム100aは、ネットワーク25を通じて保護者26による承認内容の確認先(取引承認装置50)に、子供23が購入しようとする商品22が保護者の承認する買い物か否かを照会する。取引承認装置50は、通知された商品22の販売を承認する場合、子供23の顔画像を添付してメールをPOSシステム100aに返信する。POSシステム100aは、返信されたメールに添付された顔画像をPOS端末に表示する。オペレータが子供23と顔画像を比較して一致することで、保護者26の承認が正当なものだと判断することができる。保護者26からの承認を得て、オペレータは、子供23が購入しようとする商品22の精算をおこなう。
【0124】
取引承認システム15は、商店20b、20cのPOSシステム100b、100cについても商店20aのPOSシステム100aと同様に、保護者26の付き添いがなくとも、保護者26の承認を得て年齢確認対象商品を販売することができる。
【0125】
次に、第4の実施形態の支払登録処理について図22を用いて説明する。第4の実施形態の支払登録処理は、第2の実施形態の支払登録処理と同様に、商品精算シーケンスにおいてキャッシャユニット102が実行する。なお、第4の実施形態の商品登録処理については、第2の実施形態と同様とすることができる。図22は、第4の実施形態のキャッシャユニットにおける支払登録処理のフローチャートである。
【0126】
[ステップS121]キャッシャユニット102は、登録済商品リストを照会する。
[ステップS122]キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されているか否かを判定する。キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されている場合にステップS123にすすみ、登録されていない場合に支払登録処理を終了する。
【0127】
[ステップS123]キャッシャユニット102は、登録済商品リストに販売許可情報「有」の商品が登録されているため、登録済商品リストに年齢確認対象商品があることをオペレータおよび客に報知する。
【0128】
[ステップS124]キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認(年齢確認)の入力を受け付ける。キャッシャユニット102は、年齢確認対象商品の販売確認の入力を受け付けた場合に支払登録処理を終了し、販売確認の入力を受け付けない場合にステップS125にすすむ。
【0129】
[ステップS125]キャッシャユニット102は、客(この場合、未成年)が所持するお使いカードからURLを取得する。キャッシャユニット102は、URLを取得した場合にステップS126にすすみ、取得できない場合にステップS130にすすむ。
【0130】
なお、URLは、お使いカードに印字された二次元バーコードであり、取引承認装置50が記憶する保護者26による承認内容の確認先である。キャッシャユニット102は、チェッカユニット103が備える固定スキャナ117、あるいは図示しないバーコードリーダからURLを取得する。なお、お使いカードは、文字によりURLを記録するものであってもよいし、ICカードや磁気カードなどで電磁気的にURLを情報として保持するものであってもよい。
【0131】
[ステップS126]キャッシャユニット102は、URLを指定して、取引承認装置50に買い物の承認を依頼する処理をPOSサーバ130に依頼する。依頼を受けたPOSサーバ130は、取引承認装置50に承認依頼を通知する。
【0132】
取引承認装置50は、URLによって特定する保護者26による承認内容を確認し、登録済商品リストが保護者26があらかじめ設定した承認内容の範囲内か否かを判定する。取引承認装置50は、登録済商品リストが承認内容の範囲内であれば、あらかじめ保護者26によって登録された画像とともに「承認」応答をおこない、承認内容の範囲外であれば、「不承認」応答をおこなう。
【0133】
[ステップS127]キャッシャユニット102は、取引承認装置50からの承認応答をPOSサーバ130経由で受ける。キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」であるか否かを判定する。キャッシャユニット102は、承認応答が「承認」である場合にステップS128にすすみ、承認応答が「承認」でない場合にステップS130にすすむ。
【0134】
[ステップS128]キャッシャユニット102は、承認応答とともに通知された画像をディスプレイ111に表示する。
[ステップS129]キャッシャユニット102は、オペレータによる販売許可の有無を判定する。キャッシャユニット102は、販売許可がある場合に支払登録処理を終了し、販売許可がない場合にステップS130にすすむ。
【0135】
[ステップS130]キャッシャユニット102は、登録済商品リストから販売許可情報が「有」の商品を削除して登録済商品リストを更新して、支払登録処理を終了する。
このようにして、キャッシャユニット102は、子供23への年齢確認対象商品の販売を保護者26の承認を得て許可することができる。また、保護者26は、あらかじめ取引承認装置50に取引の承認内容を設定することで、子供23の買い物のタイミングで承認操作をおこなう必要がない。また、キャッシャユニット102は、子供23の買い物の承認をタイムラグなくおこなうことができるため、承認依頼の対象となる買い物を保留する必要がない。
【0136】
なお、保護者26による承認内容は、あらかじめ有効時間や有効回数を設定可能であってもよい。このようにすれば、取引承認システム15は、子供23が許容される買い物を無制限に繰り返すことを防止することができる。
【0137】
また、取引承認システム15は、商品毎に年齢確認対象商品の設定をおこなったが、買い物ごとの商品点数や購入金額、特定商品の組み合わせ(たとえば、たばことライターなど)を禁止、または許可する設定としてもよい。
【0138】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、キャッシャユニット102、チェッカユニット103、POSサーバ130、携帯電話27が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(可搬型記録媒体を含む)に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
【0139】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0140】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
【0141】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0142】
1 取引承認システム
2 識別情報取得部
3 承認対象確認部
4 承認関係情報取得部
5 承認要求部
6 表示部
7 承認部
8 識別情報
9 承認関係情報
10 画像情報
11 取引対象
12 承認要求者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報にもとづいて前記取引対象の取引が承認対象か否かを確認する承認対象確認部と、
前記取引が承認対象である場合に、前記取引の承認関係を特定するための承認関係情報を、承認要求者から取得する承認関係情報取得部と、
特定した前記承認関係にもとづいて前記取引の承認を承認部に要求し、前記承認部からの承認応答として前記承認要求者に関する画像情報を取得する承認要求部と、
前記画像情報に対応する画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする取引承認システム。
【請求項2】
前記承認応答のあった前記取引を許可する許可入力を受け付ける許可受付部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の取引承認システム。
【請求項3】
前記承認要求部は、複数の前記取引対象がある場合に、一括して前記取引の承認を前記承認部に要求することを特徴とする請求項2記載の取引承認システム。
【請求項4】
前記承認要求部は、前記承認対象確認部が複数の前記取引対象のうち一部の前記取引対象について承認対象であることを確認した場合、すべての前記取引対象の承認対象の確認を待たずに、前記取引の承認を前記承認部に要求することを特徴とする請求項2記載の取引承認システム。
【請求項5】
前記画像情報は、複数枚の画像を表示可能な情報であって、
前記表示部は、前記画像を一枚ずつ表示することを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の取引承認システム。
【請求項6】
前記承認部は、あらかじめ設定された承認範囲にもとづいて前記取引の承認をおこなうことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の取引承認システム。
【請求項7】
前記承認関係情報取得部は、前記承認要求者が所持する情報記録媒体に記録された前記承認関係情報から前記承認部を特定することを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の取引承認システム。
【請求項8】
前記承認要求部は、承認要求のあとに当該取引を保留し、承認応答後に保留した取引を保留解除可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項7記載の取引承認システム。
【請求項9】
取引対象の識別情報を取得し、
前記識別情報にもとづいて前記取引対象の取引が承認対象か否かを確認し、
前記取引が承認対象である場合に、前記取引の承認関係を特定するための承認関係情報を、承認要求者から取得し、
特定した前記承認関係にもとづいて前記取引の承認を承認部に要求し、前記承認部からの承認応答として前記承認要求者に関する画像情報を取得し、
前記画像情報に対応する画像を表示する、
ことを特徴とする取引承認方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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