取手付検尿カップ

【課題】検尿カップに採尿する時、手や衣服を汚す恐れがあり、不快、不潔になりやすい。
【解決手段】本発明は、従来の検尿カップの外面に密着する反転起立式取手を接合し、課題を解決するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は紙製又は樹脂製の検尿カップの改良に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来検尿においては一般的に受検者自身が検尿カップを手で持ちながら採尿する方法がとられている。又、一部妊婦などが検尿する際、採取用の柄の付いた検尿カップが用いられているが一般的ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
従来の検尿時には検尿カップを直接手で持つため誤って尿が手や衣服にかかり不快及び不潔な状態を生する事があった。特に女性に於いては不自然な姿勢で採尿するためこの傾向が多いという問題点があった。
【０００４】
本発明はかかる不具合を解消する取手付検尿カップを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記目的を達成するため、本発明においては従来の検尿カップの外面に沿った円弧の断面を有する舌状の板材を密着させる。
【０００６】
上記舌状の板材の根元は欠円又は三角形状に形成される接合面を有し、検尿カップ開口近くに接合する。
【０００７】
また、舌状部先端は隅部に丸みを付け指先で起し易いように形成する。
【０００８】
従って、保管時の状態は検尿カップの外周面に舌状の板材が密着しているので外形はほとんど変わらないから、従来の検尿カップと同等に重ねて保管することができる。
【０００９】
検尿前には片手で検尿カップを持ちながらもう一方の手で舌状部先端隅を指先で起し、開口方向に反転させながら起立させる。
【００１０】
このようにすると検尿カップの中心軸に対して舌状の板材は、ほぼ直角方向に起立し、取手を形成する。この板材は変形後も円弧状に形成され、貝殻状の構造となるので取手として採尿時の荷重に耐えることができる。
【００１１】
本発明は、以上の構成とすることによって、採尿時は上記取手を指先でつまみながら行う事が可能となる。
【００１２】
集団検尿等に於いては検尿カップ番号の書かれた碁盤状のマス目にならべる場合があるが、この場合は起立した取手を元通り検尿カップに密着する状態に戻せばよい。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は、以上説明したように構成されるが、以下に記載されるような効果がある。
【００１４】
従来検尿は、いわゆる検尿カップを直接手で持って行うため誤って尿が手や衣服にかかり不快及び不潔な状態を生じることがあった。検尿カップに反転起立式取手を密着させることによりかかる問題点が軽減されると共に不自然な姿勢からも解放される効果がある。
【００１５】
また、取手は検尿カップに密着しているため保管時、検査時、使用後も従来の検尿カップと同様にスペースを取ることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
【００１７】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
【実施例】
【００１８】
図１は保管時の形態で検尿カップ１に舌状の板材２が密着し、接合面３で１と２が接合されている。
【００１９】
図２は使用時の形態で舌状板材２の先端隅をつまんで検尿カップ１より引き離し円弧部が反転起立し、取手が形成される。
図３は図２を側面より見たところである。
【００２０】
図１の４のように取扱い説明文を記入すれば受検者に分かりやすい。
【００２１】
図４は受検者が採尿している形態で、取手を持ちながら、採尿できるので手や衣服を汚すことはない。又採尿姿勢も楽になる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明の斜視図、保管形態
【図２】本発明の斜視図、使用形態
【図３】図２の側面図
【図４】本発明の採尿形態
【符号の説明】
【００２３】
１検尿カップ
２舌状の板材
３接合面
４取扱い説明文

【特許請求の範囲】
【請求項１】
検尿カップ（１）の外面に円弧断面を有する舌状の板材（２）を密着し、舌状の根元周辺と検尿カップ間に接合面（３）を設けてなる取手付検尿カップ。
【請求項２】
前記舌状の板材（２）の接合面（３）を欠円又は三角形状に形成し、接合していない端部を検尿カップ（１）より引き離し、カップ開口方向に反転起立し、貝殻状の取手を形成してなる取手付検尿カップ。

【図１】