説明

受信回路、受信装置及び受信信号処理方法

【課題】変調成分を適切に検出できる受信回路、受信装置及び受信信号処理方法を提供すること。
【解決手段】受信回路は、受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる増加部Gと、比率が増加された受信信号から抽出された変調成分を処理する処理部と、を備える。これによれば、受信信号における非変調成分と変調成分との振幅差が小さい場合でも、増加部Gにより、非変調成分の振幅に対する当該振幅差の比率を増加できるので、変調成分を適切に抽出でき、処理部が当該変調成分を適切に処理できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信回路、受信装置及び受信信号処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パッシブ型のRFID(Radio Frequency Identification)タグと、当該RFIDタグと無線通信して情報の送受信を行う通信装置(リーダーライター)とを備えて構成される通信システムが知られている。
この通信システムでは、通信装置により所定周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を伴う電波がRFIDタグに送信されると、電磁誘導等により駆動電力が発生し、RFIDタグが起動する。そして、RFIDタグは、受信された電波に含まれるコマンドに応じた処理(例えば、情報の記憶や演算)を実行したり、或いは、記憶している情報に応じて搬送波を負荷変調し、反射波として通信装置に送信する。一方、通信装置は、RFIDタグから受信した電波を検波して、RFIDタグによる変調成分(変調信号)を抽出し、当該変調成分により示される情報を処理する。
このような通信装置として、ダイオード検波(包絡線検波)を行うダイオード検波回路を有する装置(例えば、特許文献1参照)や、同期検波を行う同期検波回路を有する装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−78446号公報
【特許文献2】特開2009−223627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、通信装置とRFIDタグとの距離が大きくなると、当該通信装置により受信される電波が微弱となり、これに伴って、受信信号における非変調成分(変調されていない成分)と変調成分との振幅差(電圧差)が小さくなる。このため、特許文献1及び2に記載の検波回路を有する通信装置では、変調成分を適切に抽出することが難しいという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、変調成分を適切に検出できる受信回路、受信装置及び受信信号処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するために、本発明の受信回路は、受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる増加部と、前記比率が増加された前記受信信号から抽出された前記変調成分を処理する処理部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
なお、非変調成分とは、例えば、受信信号において、搬送波と同じ振幅を有する信号成分を示し、変調成分とは、例えば、変調されることで搬送波とは異なる振幅を有する信号成分を示す。
本発明によれば、増加部が、受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させることにより、増加された受信信号においては、非変調成分と変調成分との振幅差が大きくなる。従って、電波が微弱である等して、受信回路に入力される受信信号の振幅(電圧)が小さい場合でも、変調成分を適切に抽出できる。また、これにより、適切に抽出された変調成分を処理部が処理できるので、受信回路を安定して動作させることができ、正確な情報を取得できる。
【0008】
本発明では、前記増加部は、電流の導通方向が互いに逆方向となるように並列に接続された一対のダイオードを有することが好ましい。
このような一対のダイオードは、当該一対のダイオードのうち一方のダイオードのアノードと他方のダイオードのカソードとが接続され、かつ、当該一方のダイオードのカソードと他方のダイオードのアノードとが接続された構成を有する。
ここで、上記一対のダイオードを受信信号が導通することで、非変調成分と変調成分との振幅差(電圧差)が維持されたままで、受信信号全体の振幅(電圧)が小さくなる。このような一対のダイオードを増加部が有することにより、受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる機能を有するように増加部を構成できる。
【0009】
本発明では、前記増加部は、前記一対のダイオードを複数有し、それぞれの前記一対のダイオードは、互いに直列に接続されていることが好ましい。
ここで、前記一対のダイオードにより削減される受信信号の電圧は一定であり、前記一対のダイオードの接続数に応じて、当該電圧は加算される。このため、当該一対のダイオードを直列に複数接続することにより、非変調成分と変調成分との振幅差を維持したままで、より多くの受信信号の電圧を削減できる。従って、受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、非変調成分と変調成分との振幅差の比率を確実に増加させることができ、より適切に変調成分を抽出できる。
【0010】
また、本発明の受信装置は、前述の受信回路と、電波を受信して前記受信信号を前記受信回路に出力するアンテナと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、前述の受信回路と同様の効果を奏することができるので、アンテナにより受信される電波が微弱であり、受信信号の振幅(電圧)が小さい場合でも、当該受信信号から変調成分を適切に抽出でき、正確な情報を取得できる。
【0011】
また、本発明の受信信号処理方法は、受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる増加ステップと、前記比率が増加された前記受信信号から抽出された前記変調成分を処理する処理ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前述の受信回路と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させることができるので、入力される受信信号の振幅(電圧)が小さい場合でも、変調成分を適切に抽出でき、正確な情報を取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図。
【図2】前記実施形態における受信回路の構成を示す図。
【図3】前記実施形態におけるアンテナから出力された受信信号の振幅を示す図。
【図4】前記実施形態における受信回路から出力された受信信号の振幅を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔通信システムの構成〕
図1は、本実施形態に係る通信装置1の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る通信装置1は、図1に示すように、パッシブ型のRFIDタグ(以下「タグ」と略す場合がある)Tと無線で通信して、当該タグTとの間で情報の送受信を電波により行う。すなわち、通信装置1とタグTとは、通信システムを構成する。
これらのうち、タグTは、通信装置1から受信される電波によって駆動電力を発生させて起動する。そして、当該タグTは、当該電波に含まれるコマンドに応じた処理を実行する他、記憶した情報に基づいて、受信された電波に負荷変調を施して通信装置1に反射波として送信する。
【0015】
〔通信装置の構成〕
通信装置1は、タグTから受信した電波(反射波)に応じた受信信号から変調成分を抽出(検波)し、当該変調成分を処理する。このような通信装置1は、本発明の受信装置に相当し、アンテナ2と、送受信回路3とを備えている。
アンテナ2は、送受信回路3から入力される信号に応じた電波(例えば、HF帯である周波数13.56MHz)をタグに送信する他、当該タグから送信された電波(反射波)を受信して、当該電波に応じた受信信号を送受信回路3に出力する。当該送受信される電波としては、特に限定されないが、HF帯、UHF帯及びLF帯等を利用することができ、周波数としては、100kHz以上3GHz以下が好ましく用いられる。このようなアンテナ2として、ループアンテナ、ダイポールアンテナ、バイコニカルアンテナ、ホイップアンテナ及び逆L字アンテナを例示できるが、他の構成のアンテナであってもよい。
【0016】
送受信回路3は、本発明の受信回路に相当し、送信部31、受信部32、LPF(Low-pass filter)33、コンパレーター34及び処理部35を有する。
送信部31は、処理部35の制御下で、アンテナ2を介してタグTに電波を送信する。
受信部32は、アンテナ2から入力される受信信号を処理する。なお、受信部32の構成については、後に詳述する。
LPF33は、受信部32から入力される受信信号に含まれる搬送波成分を除去するフィルターである。
コンパレーター34は、LPF33から入力される受信信号を所定電圧に基づいて二値化し、矩形信号を生成する。
【0017】
処理部35は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路を備えて構成され、送受信回路3全体を制御し、ひいては、通信装置1全体を制御する。例えば、処理部35は、送信部31の動作を制御する他、タグTにより変調された変調成分を含む受信信号を同期検波する受信部32から、LPF33を通り、コンパレーター34でデジタル信号に変換された受信信号の処理も行う。
【0018】
図2は、送信部31及び受信部32の構成の一例を示す回路図である。
受信部32は、アンテナ2から出力される受信信号を同期検波するとともに、受信部32以降の構成に適した電圧に当該受信信号を降下させて出力する。
この際、受信部32は、後述する増加部Gにより、当該受信信号に含まれる非変調成分の振幅に対する非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させ、当該比率が増加された受信信号をLPF33に出力する。詳述すると、受信部32は、受信信号における非変調成分と変調成分との振幅差(電圧差)を維持したままで、当該受信信号全体の振幅(電圧)を低減させることにより、非変調成分の振幅に対する当該振幅差の比率を増加させ、当該受信信号をLPF33に出力する。
このような受信部32は、図2に示すように、抵抗R3と、増加部Gとを有し、送信部31は、抵抗R2と、コンデンサーCと、コイルLとを有する。
【0019】
抵抗R1の一端は、アンテナ2と接続され、バッファーとして機能する。
この抵抗R1の他端には、コイルLの一端が接続され、当該コイルLの他端には、抵抗R2の一端が接続されている。そして、抵抗R2の他端には、GNDと接続された定電圧源CVが接続されている。
抵抗R1とコイルLとの間には、増加部Gと接続される第1分岐B1が、抵抗R1側の位置に設けられ、GNDに接続されるコンデンサーCと接続される第2分岐B2が、コイルL側の位置に設けられている。
【0020】
増加部Gは、受信信号に含まれる非変調成分の振幅に対する非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる。この増加部Gは、それぞれ直列に接続された複数のダイオード対DP(DP1〜DP5)を備えて構成されている。
ダイオード対DP(アンテナ2に近い方から順にDP1〜DP5とする)は、電流の導通方向が互いに逆方向となるように並列に接続された一対のダイオードにより構成されている。すなわち、一対のダイオードのうち、一方のダイオードのアノード(陽極)と他方のダイオードのカソード(陰極)とが互いに接続され、一方のダイオードのカソードと他方のダイオードのアノードとが互いに接続されている。
【0021】
換言すると、ダイオード対DP1は、一対のダイオードD11,D21とにより構成され、ダイオード対DP2は、一対のダイオードD12,D22により構成されている。ダイオード対DP3〜DP5も同様に構成されている。そして、各ダイオード対DP1〜DP5を構成する一対のダイオードのうち、一方のダイオード(例えば、ダイオードD11)における電流の導通方向は、第1分岐B1に向かう方向であり、また、他方のダイオード(例えば、ダイオードD21)における電流の導通方向は、第1分岐B1に向かう方向とは反対方向である。
【0022】
このようなダイオード対DP1〜DP5を構成するダイオードは、通信装置1の性能等により適宜設定可能である。なお、抵抗R3で消費されるエネルギーを少なくするために、抵抗R3に加わる電圧を少なくする必要があるため、当該ダイオードとして、0バイアス電圧時の容量が小さいダイオードを使用することが好ましい。
【0023】
抵抗R3の一端は、増加部Gのダイオード対DP5と接続され、他端はGNDに接続されている。この抵抗R3とダイオード対DP5との間には、前述のLPF33に接続される第3分岐B3が設けられている。
そして、このような受信部32(特に増加部G)を介することにより、アンテナ2から出力された受信信号の振幅(電圧)は、当該受信信号における変調成分と非変調成分との振幅差(電圧差)が維持されたままで低減される。
【0024】
〔受信信号の電圧レベル〕
図3は、アンテナ2から出力される受信信号の電圧レベルを示す図である。
例えば、図3に示すように、アンテナ2から出力される受信信号(未処理信号)が、±5.25Vの振幅を有する信号であり、当該未処理信号における変調成分と非変調成分との電圧差が0.5Vであると、非変調成分に対する当該電圧差の比率は、0.5/5.25(≒9.5%)である。
【0025】
このように、当該電圧差が小さいと、受信部32の後段の回路による検波精度が低下する。特に、アンテナ2とタグTとの距離が長いと、受信される電波が微弱であり、当該アンテナ2から出力される受信信号の振幅(電圧)は小さくなってしまう。このような場合、検波精度が著しく低下する。
【0026】
図4は、受信部32から出力される受信信号の電圧レベルを示す図である。
上記ダイオード対DPが第1分岐B1と第3分岐B3との間に1つ設けられるごとに、当該ダイオード対DPを導通する受信信号の電圧は、変調成分と非変調成分との振幅差(電圧差)が維持されたままで、0.6V低減される。そして、本実施形態では、増加部Gにはダイオード対DPが5つ設けられているので、当該増加部Gを受信信号が通過する過程で、0.6V×5=3V低減され、当該受信信号は、図4に示すように±2.25Vの振幅を有する信号となる。
このため、増加部Gを通過した非変調成分に対する当該電圧差の比率は、0.5/2.25(≒22.2%)となって、前述の増加部Gを通過する前の0.5/5.25(≒9.5%)の場合と比べて増加されている。
なお、図4で示す波形は、図3で示した波形と比べて電圧0Vを境にシャープに(細く)なっている。これは、ダイオード対DPを有する増加部Gを通すことにより、当該波形が、受信した受信信号から変形していることによるものである。
【0027】
このように、送受信回路3が、アンテナ2で受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対して、当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を、増加部Gにより増加させることで(増加ステップ)、当該比率が増加された受信信号全体における変調成分と非変調成分との振幅差(電圧差)を大きくでき、適切な検波を行うことができる。
また、当該受信信号から抽出された変調成分を、処理部35が処理することで(処理ステップ)、タグTからの情報を適切に処理できる。
なお、必要に応じて、受信部32から出力された受信信号を増幅すれば、変調成分と非変調成分との振幅差(電圧差)をより拡大できるので、より正確な検波を行うことができる。これにより、タグTとの距離が大きい場合でも、変調成分をより確実に取得できる。
【0028】
〔実施形態の効果〕
以上説明した本実施形態に係る通信装置1によれば、以下の効果がある。
受信部32における増加部Gが、受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する、非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる。これによれば、アンテナ2から出力される受信信号(未処理信号)と、受信部32から出力される受信信号(処理後信号)との振幅が同じと仮定すると、当該処理後信号では、非変調成分と変調成分との振幅差が大きくなる。従って、アンテナ2により受信される電波が微弱であり、受信部32に入力される受信信号の振幅(電圧)が小さい場合でも、非変調成分と変調成分との振幅差が明確となるので、当該変調成分を適切に抽出できる。また、このようにして適切に抽出された変調成分を処理部35が処理することにより、送受信回路3を安定して動作させることができ、正確な情報を取得できる。
【0029】
増加部Gは、電流の導通方向が互いに逆方向となるように並列に接続された一対のダイオードを有するダイオード対DPを備えて構成されている。これによれば、当該増加部Gにより、受信信号に含まれる非変調成分の振幅に対する非変調成分と変調成分との振幅差の比率を確実に増加させることができる。
【0030】
一つのダイオード対DPにより低減される受信信号の電圧は一定であり、ダイオード対DPの数に応じて、受信信号から削減される電圧は加算される。このため、当該ダイオード対を複数直列に接続することにより、非変調成分と変調成分との振幅差を維持したままで、より多くの受信信号の電圧を削減できる。従って、前記比率を一層増加させることができるので、より適切に変調成分を抽出できる。
【0031】
また、受信装置としての通信装置1は、アンテナ2及び送受信回路3を備えることにより、アンテナ2により受信される電波が微弱であり、受信信号の振幅(電圧)が小さい場合でも、当該受信信号から変調成分を適切に抽出でき、正確な情報を取得できる。
【0032】
〔実施形態の変形〕
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、受信回路としての送受信回路3は、5つのダイオード対DP(DP1〜DP5)を備える構成としたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ダイオード対DPの数は、受信部32(特に増加部G)以降の構成の電源電圧に応じて適宜設定可能であり、少なくとも1つのダイオード対があればよい。
【0033】
前記実施形態では、送受信回路3は、変調成分と非変調成分との振幅差(電圧差)を維持したままで、未処理信号である受信信号の振幅(電圧)を小さくする構成として、上記ダイオード対DPを挙げたが、本発明はこれに限らない。例えば、当該ダイオード対に代えて、ツェナーダイオードやLED等の電圧非直線特性を有する素子で構成することも可能である。
【0034】
前記実施形態では、送受信回路3は、受信信号を検波して、変調成分を抽出するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ダイオード検波(包絡線検波)により変調成分を抽出する構成としてもよい。
【0035】
前記実施形態では、通信装置1は、電波を送受信可能に構成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、受信部を有するが、電波を送信する送信部がない受信回路及び受信装置として構成してもよい。また、通信装置(受信装置)が電波を受信する対象は、RFIDタグでなくてもよく、例えば、ラジオ及びテレビ等の電波を受信する構成としてもよい。同様に、受信回路が処理する受信信号も、RFIDタグから送信された電波に基づく信号でなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、電波を受信する受信装置に利用でき、特にRFIDタグからの電波を受信する受信装置に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0037】
1…通信装置(受信装置)、2…アンテナ、3…送受信回路(受信回路)、35…処理部、DP(DP1〜DP5)…ダイオード対(一対のダイオード)、D11,D12,D21,D22…ダイオード、G…増加部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる増加部と、
前記比率が増加された前記受信信号から抽出された前記変調成分を処理する処理部と、を備える
ことを特徴とする受信回路。
【請求項2】
請求項1に記載の受信回路において、
前記増加部は、電流の導通方向が互いに逆方向となるように並列に接続された一対のダイオードを有する
ことを特徴とする受信回路。
【請求項3】
請求項2に記載の受信回路において、
前記増加部は、前記一対のダイオードを複数有し、
それぞれの前記一対のダイオードは、互いに直列に接続されている
ことを特徴とする受信回路。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の受信回路と、
電波を受信して前記受信信号を前記受信回路に出力するアンテナと、を備える
ことを特徴とする受信装置。
【請求項5】
受信された受信信号の搬送波における非変調成分の振幅に対する当該非変調成分と変調成分との振幅差の比率を増加させる増加ステップと、
前記比率が増加された前記受信信号から抽出された前記変調成分を処理する処理ステップと、を有する
ことを特徴とする受信信号処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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