説明

受信装置および受信方法

【課題】回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うこと。
【解決手段】第1復号部が、受信した符号化データに基づいて第1の復号処理を行い、第2復号部の有する各並列部が、受信した符号化データ、および、第1復号部の生成した誤り訂正情報に基づいて複数の系統で並列かつ個別に復号処理を行い、第2復号部の有する統合選択部が、各並列部の出力結果を統合あるいは選択することによって第2復号部の最終的な訂正後データを生成するように受信装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信した符号化データの誤り訂正を行う受信装置および受信方法に関し、特に、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができる受信装置および受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用DTV(デジタルテレビジョン)受信機が普及してきている。なお、DTV放送波は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)方式に準拠しており、DTV放送波から情報を復調する際には、いわゆる、OFDM復調を行う必要がある。
【0003】
ところで、上記した車載用DTV受信機の場合、車両の速度や向き、車両周辺の環境に応じて受信環境が絶えず変化するので、このような移動環境においても放送波を安定して受信することが求められている。
【0004】
このため、受信信号の誤り訂正を行う誤り訂正回路(誤り訂正部)を用いて受信性能を向上させることが広く行われている。ここで、受信信号の誤り訂正には、ビタビ復号(Viterbi decoding)や、リード・ソロモン復号(Reed-Solomon decoding;以下、「RS復号」と記載する)といった誤り訂正復号方式が広く用いられている。なお、受信性能は、一般に搬送波対雑音比(以下、「CN比」と記載する)やスループットなどによって示される。
【0005】
そして、かかる受信性能のさらなる向上を目的としてさまざまな技術が提案されている。たとえば、CN比の向上を目的とした技術には、ビタビ復号回路およびRS復号回路を直列に接続した連接復号回路による誤り訂正結果をフィードバックしつつ、かかる連接復号回路による誤り訂正を所定の尤度で繰り返し行うものがある。
【0006】
また、スループットの向上を目的とした技術には、誤り訂正用の冗長度を示す拘束長が異なるビタビ復号回路を複数設けたうえで、受信信号の重要度に応じて適宜ビタビ復号回路を選択しつつ誤り訂正を行うものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−094051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の連接復号回路による誤り訂正を繰り返し行う技術を用いた場合、所定の尤度で処理を繰り返すために誤り訂正パターンが固定化されてしまい、誤り訂正量が一定量で飽和するという問題があった。すなわち、繰り返しによって回路規模が増加するにも関わらず、かかる回路規模の増加に応じたメリットを得にくかった。
【0009】
また、特許文献1の技術を用いた場合、受信信号の重要度に応じた受信性能の向上は図れるものの、たとえば、上述の移動環境においてマルチパスやフェージングなどが生じた場合には、その影響に対応できなかった。
【0010】
これらのことから、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができる受信装置あるいは受信方法をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0011】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであって、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができる受信装置および受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、受信した符号化データの誤り訂正を行う受信装置であって、前記符号化データ、および当該符号化データを復号することによって生成した誤り訂正情報に基づき、受信した符号化データに対して複数の系統で並列して誤り訂正を行う並列訂正手段と、前記系統ごとに異なる前記誤り訂正情報を個別に調整する調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、受信した符号化データの誤り訂正を行う受信方法であって、前記符号化データ、および当該符号化データを復号することによって生成した誤り訂正情報に基づき、受信した符号化データに対して複数の系統で並列して誤り訂正を行う並列訂正工程と、前記系統ごとに異なる前記誤り訂正情報を個別に調整する調整工程とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、符号化データ、および符号化データを復号することによって生成した誤り訂正情報に基づき、受信した符号化データに対して複数の系統で並列して誤り訂正を行い、系統ごとに異なる誤り訂正情報を個別に調整することとしたので、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明に係る誤り訂正手法の概要を示す図である。
【図2】図2は、本実施例に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、受信装置の回路規模を説明するための図である。
【図4】図4は、受信装置の拡張性を説明するための図である。
【図5】図5は、尤度調整部が行う尤度調整処理を説明するための図である。
【図6】図6は、統合選択部が行う統合選択処理を説明するための図である。
【図7】図7は、受信装置が実行する第1復号処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、受信装置が実行する第2復号処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る受信装置および受信方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る誤り訂正手法の概要について図1を用いて説明した後に、本発明に係る誤り訂正手法を適用した受信装置についての実施例を図2〜図8を用いて説明することとする。
【0017】
まず、本発明に係る誤り訂正手法の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る誤り訂正手法の概要を示す図である。なお、同図の(A)には、従来技術に係る誤り訂正手法の問題点を、同図の(B)には、本発明に係る誤り訂正手法の特徴を、それぞれ示している。
【0018】
同図の(A−a)に示したように、従来技術に係る誤り訂正手法では、受信信号を、「直列」に接続した所定の復号処理回路へ順次経由させることによって誤り訂正を行っていた。
【0019】
具体的には、1段目の復号処理回路で誤り訂正を施した受信信号を2段目の復号処理回路への入力としたうえで2段目の復号処理を行うというように、前段の復号処理回路による誤り訂正結果を後段の復号処理回路へ順次引き継ぎつつ誤り訂正を行っていた。
【0020】
すなわち、かかる所定の復号処理の繰り返しによって、誤り訂正の精度を向上させることとしていた。しかしながら、上述したように、かかる所定の復号処理の繰り返しは、誤り訂正パターンの固定化とそれにともなう誤り訂正量の飽和を招いていた。
【0021】
たとえば、同図の(A−b)には、同図の(A−a)に示した各復号処理の各時点t1〜t5における誤り訂正量の前段からの増量分(図中の斜線部分参照)と、かかる増量分を含む誤り訂正量の総量とを示している。
【0022】
かかる同図の(A−b)によれば、3段目の復号処理(図中のt3参照)までは誤り訂正量は増加するものの増量分は徐々に逓減し、4段目あるいは5段目の復号処理の時点t4、t5においては増量分がなく、誤り訂正量の総量が一定量で飽和している(いわゆる、頭打ちの状態である)ことがわかる。
【0023】
すなわち、所定の復号処理を繰り返すことによって回路規模や処理時間は増加しているにも関わらず、かかる回路規模や処理時間の増加に見あうだけのメリットを得られていなかった。
【0024】
そこで、本発明に係る誤り訂正手法では、1段目の復号処理による誤り訂正結果を引き継ぐ2段目の復号処理を並列復号処理として構成することとした。具体的には、同図の(B−a)の破線の閉曲線1で囲まれた部分に示すように、2段目の復号処理回路を「並列」に接続することとしたうえで、各復号処理回路による復号処理の誤り訂正結果を、統合選択処理において「統合」あるいは「選択」することとした。
【0025】
ここで、「並列」の復号処理回路による各復号処理は、図中において「復号処理α」、「復号処理β」、「復号処理γ」とそれぞれあらわされているように、「個別」の復号処理を行う。
【0026】
なお、かかる「個別」の復号処理は、フェージング環境やマルチパス環境といった種々の環境に応じた「個別の尤度調整」を行うことによって実現することができる。かかる点の詳細については、図5を用いて後述する。
【0027】
また、統合選択処理においては、「個別」の復号処理による各誤り訂正結果を「統合」あるいは「選択」することによって、誤り訂正結果の最適化を行う。なお、統合選択処理の詳細については、図6を用いて後述する。
【0028】
これにより、同図の(B−b)に示すように、誤り訂正量を、速やかに2段目の並列復号処理の時点t2において所定量増加させることが可能となる。すなわち、回路規模や処理時間に見あう高精度な誤り訂正を行うことができる。また、これにともない、以降の時点t3〜t5における復号処理を不要とすることもできる。
【0029】
このように、本発明に係る誤り訂正手法では、復号処理回路を「並列」に接続することとしたうえで、かかる復号処理回路による各復号処理を「個別」かつ「並列」に行うこととした。また、「個別」かつ「並列」に行った各復号処理の誤り訂正結果を「統合」あるいは「選択」することによって、誤り訂正結果の最適化を行うこととした。
【0030】
したがって、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができる。なお、このように復号処理回路を「並列」に接続することによって、内部バッファなどを回路間で共用することができるといった利点も生じる。この点の詳細については、図3および図4を用いて後述する。
【0031】
以下では、図1を用いて説明した誤り訂正手法を適用した受信装置についての実施例を詳細に説明する。なお、以下では、前段の復号処理の誤り訂正結果を後段の復号処理が引き継ぐことを、「フィードバック」と記載することとする。
【実施例】
【0032】
図2は、本実施例に係る受信装置10の構成を示すブロック図である。なお、同図では、受信装置10の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0033】
また、同図では、図1に示した「並列復号処理(2段目)」に対応する第2復号部12が有する各並列部を、第1並列部12−1、第2並列部12−2または第3並列部12−3のように枝番を付して示している。
【0034】
図2に示すように、受信装置10は、第1復号部11と、第2復号部12と、第3復号部13と、記憶部14とを備えている。また、第1復号部11は、FFT部11aと、デマッピング部11bと、ビタビ復号部11cと、バイトデインターリーブ部11dと、RS復号部11eとをさらに備えている。
【0035】
また、第2復号部12は、第1並列部12−1と、第2並列部12−2と、第3並列部12−3とを含む複数の並列部をさらに備えている。また、第1並列部12−1は、バイトインターリーブ部12−1aと、尤度調整部12−1bと、ビタビ復号部12−1cと、バイトデインターリーブ部12−1dと、RS復号部12−1eとをさらに備えている。
【0036】
なお、第2並列部12−2および第3並列部12−3を含む各並列部の構成は、第1並列部12−1と同様であるものとする。また、これにともない、以下では、第2復号部12が備える各並列部については、第1並列部12−1を用いて説明を行うこととする。
【0037】
そして、記憶部14は、第1尤度調整パラメータ14−1と、第2尤度調整パラメータ14−2と、第3尤度調整パラメータ14−3とを含む複数の尤度調整パラメータと、遅延バッファ14aとをそれぞれ記憶する。
【0038】
第1復号部11は、図1に示した「復号処理(1段目)」に対応する処理部であり、符号化データの取得やデマッピング、誤り訂正といった処理を行う処理部である。FFT部11aは、搬送波に重畳された符号化データをFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)によって取得し、取得した符号化データをデマッピング部11bに対して出力する処理を行う処理部である。
【0039】
デマッピング部11bは、FFT部11aから入力された符号化データをデマッピングし、デマッピングしたデータをビタビ復号部11cに対して出力する処理を行う処理部である。また、デマッピング部11bは、デマッピングしたデータを遅延バッファ14aへ併せて格納する。
【0040】
ビタビ復号部11cは、デマッピング部11bから入力されたデマッピング後データに基づいてビタビ復号による誤り訂正を行い、訂正後データをバイトデインターリーブ部11dに対して出力する処理を行う処理部である。また、ビタビ復号部11cは、ビタビ復号による誤り訂正時に生成した尤度を、バイトデインターリーブ部11dに対して出力する処理を併せて行う。
【0041】
具体的には、ビタビ復号部11cは、デマッピング後データと、トレリス線図における各パスに対応するデータとのハミング距離に基づき、各パスの尤度を示すブランチメトリックおよびパスメトリックを算出する。
【0042】
そして、ビタビ復号部11cは、算出したブランチメトリックおよびパスメトリックに基づいて最尤パスの推定を行い、かかる最尤パスに対応するビット列を訂正後データとして出力する。
【0043】
バイトデインターリーブ部11dは、ビタビ復号部11cから入力された訂正後データに含まれる、バースト誤り発生時の訂正精度向上を目的として送信装置側においてバイト単位で並び替えられた箇所を並び戻し、並び戻し後データをRS復号部11eに対して出力する処理を行う処理部である。また、バイトデインターリーブ部11dは、ビタビ復号部11cから入力された尤度をRS復号部11eに対して出力する処理を併せて行う。
【0044】
RS復号部11eは、バイトデインターリーブ部11dから入力された並び戻し後データに基づいてRS復号による誤り訂正を行い、訂正後データを第2復号部12の各並列部へ対して出力する処理を行う処理部である。
【0045】
また、RS復号部11eは、バイトデインターリーブ部11dから入力された尤度を第2復号部12の各並列部に対して出力する処理を併せて行う。なお、以下では、かかるRS復号部11eが出力する訂正後データおよび尤度を含む情報を、「誤り訂正情報」と記載する。
【0046】
第2復号部12は、図1に示した「並列復号処理(2段目)」に対応する処理部であり、第1復号部11によって取得された「符号化データ」、および同復号部11によって生成された「誤り訂正情報」に基づき、並列的に個別に誤り訂正を行ったうえで、各誤り訂正結果を統合あるいは選択することによって符号化データの誤り訂正を行う処理部である。
【0047】
第1並列部12−1は、第2復号部12が備え、並列的に復号処理を実行する複数の並列部のうちの一つである。バイトインターリーブ部12−1aは、第1復号部11のRS復号部11eから入力された誤り訂正情報が含む訂正後データをバイト単位で並び替え、尤度調整部12−1bに対して出力する処理を行う処理部である。
【0048】
尤度調整部12−1bは、バイトインターリーブ部12−1aから入力された誤り訂正情報が含む尤度を、第1尤度調整パラメータ14−1に格納された調整パラメータに基づいて調整する処理を行う処理部である。なお、かかる尤度調整処理の詳細については、図5を用いて後述する。
【0049】
ビタビ復号部12−1cは、上述した第1復号部11のビタビ復号部11cと同様に、ビタビ復号による誤り訂正を行い、訂正後データをバイトデインターリーブ部12−1dに対して出力する処理を行う処理部である。
【0050】
ただし、第1復号部11のビタビ復号部11cとは、入力データとなるデマッピング後データを記憶部14の遅延バッファ14aから入力する点と、尤度調整部12−1bによって調整された尤度に基づいて最尤パスの推定を行う点とで異なる。
【0051】
バイトデインターリーブ部12−1dは、バイトインターリーブ部12−1aにおいて並び替えられたデータを並び戻し、並び戻し後データをRS復号部12−1eに対して出力する処理を行う処理部である。
【0052】
RS復号部12−1eは、上述した第1復号部11のRS復号部11eと同様に、RS復号による誤り訂正を行い、訂正後データを統合選択部12aに対して出力する処理を行う処理部である。
【0053】
統合選択部12aは、各並列部から入力された各訂正後データを統合あるいは選択して、第2復号部12における最終的な訂正後データを出力する処理を行う処理部である。なお、かかる訂正後データは、統合選択部12aから外部装置へ出力することとしてもよいし、第3復号部13へ出力することによってさらに第3復号部13による復号処理を経ることとしてもよい。また、統合選択部12aによる統合あるいは選択処理の詳細については、図6を用いて後述する。
【0054】
第3復号部13は、第2復号部12から訂正後データの入力を受けた場合に、かかる訂正後データに基づく復号処理を行う処理部である。なお、かかる第3復号部13の構成については、第1復号部11のように直列的な復号処理を行う構成とすることとしてもよいし、第2復号部12のように並列的な復号処理を行う構成とすることとしてもよい。
【0055】
記憶部14は、ハードディスクドライブや不揮発性メモリ、レジスタといった記憶デバイスで構成される記憶部であり、第1尤度調整パラメータ14−1と、第2尤度調整パラメータ14−2と、第3尤度調整パラメータ14−3とを含む複数の尤度調整パラメータと、遅延バッファ14aとをそれぞれ記憶する。
【0056】
第1尤度調整パラメータ14−1、第2尤度調整パラメータ14−2および第3尤度調整パラメータ14−3は、第2復号部12の各並列部においてビタビ復号を行う際の尤度を調整するパラメータである。なお、パラメータの内容の詳細については、図5を用いて後述する。
【0057】
なお、図2においては、各尤度調整パラメータ14−1〜3は、第2復号部12へ対応している例を示しているが、第1復号部11あるいは第3復号部13におけるビタビ復号の際に用いることとしてもよい。
【0058】
遅延バッファ14aは、第1復号部11が取得したデマッピング後の符号化データを格納する格納領域である。なお、遅延バッファ14aは、第1復号部11が実行するいわゆる1段目の復号処理を、2段目以降の復号処理が待ち合わせる役割を果たす。
【0059】
ここで、受信装置10の回路規模からみた利点について、従来の受信装置との比較において説明する。図3は、受信装置10の回路規模を説明するための図である。なお、同図の(A)には、従来の受信装置における回路構成の簡略図を、同図の(B)には、本実施例に係る受信装置10における回路構成の簡略図を、それぞれ示している。
【0060】
同図の(A)に示すように、従来の受信装置においては、復号部(1段目)の復号結果に始まって順次前段の復号結果をフィードバックすることで復号処理の精度を高めるように回路を構成していた。したがって、各復号部の間に、それぞれフィードバックのためのフィードバック回路を必要としていた。また、同図の(A)に示すように、2段目以降の復号部については、それぞれ専用の遅延バッファを要していた。
【0061】
この点、同図の(B)に示すように、本実施例に係る受信装置10によれば、2段目にあたる第2復号部12において、第1並列部12−1、第2並列部12−2および第3並列部12−3によって並列に復号処理を行うように回路を構成することとしたので、フィードバック回路および遅延バッファ14aを共用することができる。したがって、従来の受信装置と比較して回路規模の点でコンパクトにすることができる。
【0062】
かかる回路規模の利点は、拡張性の点についても有利にはたらく。図4は、受信装置10の拡張性を説明するための図である。なお、同図の(A)には、従来の受信装置における拡張性を説明するための図を、同図の(B)には、本実施例に係る受信装置10における拡張性を説明するための図を、それぞれ示している。
【0063】
同図の(A)の破線の閉曲線2に囲まれた部分に示すように、従来の受信装置において復号部(5段目)の回路を増設する場合、かかる増設にともなってフィードバック回路および5段目用の遅延バッファを併せて増設する必要があった。すなわち、復号部(5段目)の回路一つの増設に併せて、フィードバック回路および5段目用の遅延バッファを配置する領域をあらたに確保する必要があった。
【0064】
この点、同図の(B)の破線の閉曲線3に囲まれた部分に示すように、本実施例に係る受信装置10によれば、第4並列部12−4の回路を増設する場合、かかる増設にともなっては既設のフィードバック回路からの入力配線と遅延バッファ14aからの入力配線とを分岐させるだけで済ませることができる(同図の(B)の破線の矢印参照)。すなわち、第4並列部12−4の回路一つの増設に併せて、フィードバック回路および専用の遅延バッファを配置する領域をあらたに確保する必要がない。
【0065】
また、本実施例に係る受信装置10によれば、従来の受信装置のように復号処理回路を直列に接続せずに並列に接続して増設することができるので、前段の復号結果の影響を受けない復号処理回路を簡易に増設することができる。
【0066】
すなわち、回路規模の割には誤り訂正量が頭打ちとなり、回路規模に応じたメリットが得にくいような場合に、あらたな視点から(たとえば、あらたな尤度調整を行うなどして)誤り訂正を行う復号処理回路を簡易に増設することができ、回路規模に応じたメリットを得やすくすることができる。
【0067】
次に、図2において示した尤度調整部12−1bが行う尤度調整処理の詳細について、図5を用いて説明する。図5は、尤度調整部12−1bが行う尤度調整処理を説明するための図である。なお、同図の(A)には、尤度調整処理の基本例を、同図の(B)には、各尤度調整パラメータの設定例を、同図の(C)には、種々の環境と各尤度調整パラメータとの対応例を、それぞれ示している。
【0068】
同図の(A)に示すように、尤度調整部12−1bは、RS復号部11eからバイトインターリーブ部12−1aを経て入力した誤り訂正情報の訂正後データを参照し、同データ中の正常箇所(「フィードバックデータ」項目の「正常箇所」参照)については尤度調整を行うと判定する(「尤度調整」項目の「する」参照)。また、エラー箇所(「フィードバックデータ」項目の「エラー箇所」参照)については尤度調整を行わないと判定する(「尤度調整」項目の「しない」参照)。
【0069】
そして、同図の(A)に示すように、尤度調整部12−1bは、尤度調整を行う場合、訂正後データと一致するパスについてはブランチメトリックを加算(BM加算)し、不一致であるパスについてはブランチメトリックを減算(BM減算)することによって尤度調整を行う(「パス」項目参照)。
【0070】
また、同図の(A)に示すように、尤度調整部12−1bは、尤度調整を行う場合、訂正後データ中のエラー箇所の量が多い場合には、ブランチメトリックの加減算量を大きくする調整を行う(「エラー量」項目の「多い」参照)。これは、訂正後データ中のエラー箇所の量が多い場合にはブランチメトリックを加減算する頻度が低下するため、これにともなってパスメトリックが変動しにくくなることを防止する趣旨である。
【0071】
一方、同図の(A)に示すように、尤度調整部12−1bは、訂正後データ中のエラー箇所の量が少ない場合には、ブランチメトリックの加減算量を小さくする調整を行う(「エラー量」項目の「少ない」参照)。これは、訂正後データ中のエラー箇所の量が少ない場合にはブランチメトリックを加減算する頻度が増加するため、これにともなってパスメトリックが変動しすぎることを防止する趣旨である。
【0072】
そして、このような尤度調整処理の基本例を前提として、記憶部14の各尤度調整パラメータには、同図の(B)に示すような設定を行うことができる。なお、同図の(B)に示すように、各尤度調整パラメータは、「加算」項目と、「減算」項目と、「加算値」項目と、「減算値」項目と、「諸条件」項目とを含んだ情報である。また、「諸条件」項目は、「エラー密度」項目や「速度」項目など種々の条件を含むことができる。
【0073】
「加算」項目は、尤度調整を行う場合に、ブランチメトリックを加算する尤度調整を行うか否かの設定値が格納される項目である。同様に、「減算」項目は、ブランチメトリックを減算する尤度調整を行うか否かの設定値が格納される項目である。なお、同図の(B)には、かかる設定値を「する」か「しない」かによって設定する例を示している。
【0074】
「加算値」項目は、「加算」による尤度調整を行う場合の規定の加算値が格納される項目である。同様に、「減算値」項目は、「減算」による尤度調整を行う場合の規定の減算値が格納される項目である。なお、かかる既定の加減算値は、訂正後データ中のエラー箇所の量に応じて随時調整可能であるものとする。
【0075】
「諸条件」項目は、種々の受信環境に応じた調整を行うためのパラメータを格納するための項目である。「エラー密度」項目は、エラー箇所の密度が高いバースト的なエラーが生じやすい環境を考慮するか否かの設定値が格納される項目である。
【0076】
また、「速度」項目は、移動時の速度などによってエラー箇所の分布が変動しやすい環境を考慮するか否かの設定値が格納される項目である。なお、同図の(B)には、かかる各環境を考慮する場合には「○」印を、考慮しない場合には「−」印を、それぞれ設定する例を示している。
【0077】
そして、たとえば、同図の(B)に示した第1尤度調整パラメータを参照する場合、尤度調整部12−1bは、加算値「X1」および減算値「Y1」をブランチメトリックへ加減算し、「エラー密度」や「速度」については考慮しない尤度調整を行うこととなる。
【0078】
同様に、同図の(B)に示した第2尤度調整パラメータを参照する場合、尤度調整部12−1bは、加算値「X2」をブランチメトリックへ加算しつつ、「エラー密度」および「速度」について考慮した尤度調整を行うこととなる。
【0079】
また、同様に、同図の(B)に示した第3尤度調整パラメータを参照する場合、尤度調整部12−1bは、減算値「Y2」をブランチメトリックから減算しつつ、「エラー密度」について考慮した尤度調整を行うこととなる。
【0080】
このように尤度調整パラメータごとの設定値を設けることによって、本実施例に係る受信装置10は、種々の環境ごとに適した誤り訂正を行うことが可能となる。また、かかる種々の環境ごとに適した誤り適正を並列的に行うことで、それぞれの長所を生かした高精度な誤り訂正を実現することが可能となる。
【0081】
たとえば、同図の(C)に示したように、AWGN(Additive white Gaussian Noise;非定常雑音)環境用に最適化した尤度調整パラメータを第1尤度調整パラメータ14−1へ格納したうえで、かかる第1尤度調整パラメータ14−1と第1並列部12−1とを対応付けた場合、第1並列部12−1は、AWGN環境に特化した誤り訂正を行うことができる。
【0082】
同様に、フェージング環境用に最適化した尤度調整パラメータを第2尤度調整パラメータ14−2へ格納したうえで、かかる第2尤度調整パラメータ14−2と第2並列部12−2とを対応付けた場合、第2並列部12−2は、フェージング環境に特化した誤り訂正を行うことができる。
【0083】
また、同様に、マルチパス環境用に最適化した尤度調整パラメータを第3尤度調整パラメータ14−3へ格納したうえで、かかる第3尤度調整パラメータ14−3と第3並列部12−3とを対応付けた場合、第3並列部12−3は、マルチパス環境に特化した誤り訂正を行うことができる。
【0084】
そして、かかる各並列部による誤り訂正結果を統合あるいは選択することによって、本実施例に係る受信装置10は、高精度な誤り訂正後の訂正後データを出力することができる。かかる点について、以下、図6を用いて説明する。
【0085】
図6は、統合選択部12aが行う統合選択処理を説明するための図である。なお、同図の(1)には、1段目の第1復号部11が出力した訂正後データの例を、同図の(2)には、2段目の第2復号部12の各処理部が出力した訂正後データの例を、それぞれ示している。また、同図中の「□」印は訂正後データ中のノーマルビットを、「■」印はエラービットを、それぞれあらわしている。
【0086】
まず、1段目の第1復号部11における復号処理が行われた結果、訂正後データとして同図の(1)に示す訂正後データ(エラービット数=14)が得られたものとする。すなわち、かかる訂正後データは、誤り訂正情報(フィードバックデータ)として2段目の第2復号部12に対して出力される。
【0087】
そして、同図の(2−1)に示すように、かかるフィードバックデータに基づく第2復号部12の各並列部12−1〜3における復号処理によって、それぞれ異なる訂正後データが得られたものとする(同図の(2−1a)〜(2−1c)参照)。
【0088】
たとえば、同図の(2−1a)には、第1並列部12−1における復号処理によってエラービット数=8の訂正後データが出力された例を示している。また、同図の(2−1b)には、第2並列部12−2における復号処理によってエラービット数=10の訂正後データが出力された例を示している。また、同図の(2−1c)には、第3並列部12−3における復号処理によってエラービット数=21の訂正後データが出力された例を示している。
【0089】
なお、既に上述したように、第2復号部12の各並列部12−1〜3は、それぞれ異なる尤度調整を行うことによって、たとえば、個別の環境に特化した誤り訂正を行うことができる。したがって、同図の(2−1)に示したように、各並列部12−1〜3の誤り訂正結果はそれぞれ異なるものとなりやすい。
【0090】
また、同図の(2−1c)に示したように、第2復号部12における復号処理によって、第1復号部11が出力した訂正後データ(エラービット数=14)よりも多くのエラービット(エラービット数=21)を検出する場合もある。これは、同図の(2−1c)に示す第3並列部12−3の復号処理において、特に「諸条件」(図5の(B)参照)を絞り込んだ尤度調整を行った場合などに起こりやすい。
【0091】
そして、図6の(2−2)に示すように、統合選択部12aは、各並列部12−1〜3が出力した訂正後データを統合あるいは選択することによって、第2復号部12が最終的に出力する訂正後データを生成する。
【0092】
たとえば、同図の(2−2)に示すように、統合選択部12aは、各並列部12−1〜3が出力した各訂正後データに含まれるエラービットを真とし、ノーマルビットを偽とした場合の、各訂正後データの論理積をとることによって最終的な訂正後データを生成することができる。
【0093】
具体的には、統合選択部12aは、同図の破線の閉曲線5で囲まれた部分に例示するように、並列部12−1〜3の各訂正後データのいずれにおいてもエラーと検出されたビットをエラービットとする(破線の閉曲線5aで囲まれた「■」印参照)。また、同図の破線の閉曲線4、6または7で囲まれた部分に例示するように、各訂正後データのいずれかにおいて正常と検出されたビットをノーマルビットとする(破線の閉曲線4a、6aまたは7aで囲まれた「□」印参照)。
【0094】
なお、少なくとも、破線の閉曲線4で囲まれた部分のように、各訂正後データのいずれにおいても正常と検出されたビットをノーマルビットとし、破線の閉曲線5で囲まれた部分のように、各訂正後データのいずれにおいてもエラーと検出されたビットをエラービットとするのであれば、それ以外のビットの取り扱いについては限定されない。
【0095】
たとえば、上述したように、各訂正後データに含まれるエラービットを真とし、ノーマルビットを偽とした場合に、各訂正後データの論理和をとることとしてもよい。かかる場合には、同図の破線の閉曲線6aまたは7aで囲まれたビットは、ノーマルビットではなくエラービットとして取り扱われることとなる。
【0096】
また、各訂正後データにおいてエラーとして検出される頻度などを用いることとしてもよい。たとえば、同図の破線の閉曲線6で囲まれた部分に対応するビットは、第3並列部12−3の復号処理において1回、エラーと検出されている。また、破線の閉曲線7で囲まれた部分に対応するビットは、第1並列部12−1および第3並列部12−3の復号処理において2回、エラーと検出されている。
【0097】
このとき、エラーとして取り扱う所定の閾値を2回以上とするならば、同図の破線の閉曲線6aで囲まれたビットはノーマルビットとして、同図の破線の閉曲線7aで囲まれたビットはエラービットとして、それぞれ取り扱われることとなる。
【0098】
また、統合選択部12aは、各並列部12−1〜3が出力した各訂正後データのうち、最適な訂正後データを一つ選択することができる。かかる選択は、最もエラービットの少ない訂正後データを対象とすることとしてもよいし、最もエラービットの多い訂正後データを対象としてあらたな復号処理へのフィードバックデータとすることとしてもよい。
【0099】
次に、受信装置10が実行する第1復号処理の処理手順について図7を用いて説明する。図7は、受信装置10が実行する第1復号処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
図7に示したように、FFT部11aが、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)によって符号化データを取得すると(ステップS101)、デマッピング部11bは、取得した符号化データのデマッピングを行う(ステップS102)。
【0101】
そして、ビタビ復号部11cが、デマッピング後データに基づいてビタビ復号を行い(ステップS103)、バイトデインターリーブ部11dは、送信装置側においてバイト単位で並び替えられたデータを並び戻す(ステップS104)。
【0102】
そして、RS復号部11eが、並び戻し後データのRS復号を行い(ステップS105)、復号後(誤り訂正後)データを、ビタビ復号部11cが生成した尤度などとともに誤り訂正情報として第2復号部12へフィードバックしたうえで(ステップS106)、処理を終了する。
【0103】
次に、受信装置10が実行する第2復号処理の処理手順について図8を用いて説明する。図8は、受信装置10が実行する第2復号処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0104】
なお、図8に示したように、第2復号部12は、所定の復号処理を1〜n個にわたって並列に実行するが(同図の破線の矩形で囲まれた部分参照)、以下では、図2において既に示した第1並列部12−1が備える各処理部とその符号を用いて説明を行う。
【0105】
図8に示したように、バイトインターリーブ部12−1aは、第1復号部11から入力された誤り訂正情報に含まれる復号後データをバイト単位で並び替える(ステップS201)。そして、尤度調整部12−1bは、同じく誤り訂正情報に含まれる尤度を、第1尤度調整パラメータ14−1に基づいて調整する(ステップS202)。なお、尤度調整パラメータは、1〜n個の並列復号処理ごとに個別に対応づけられるものとする。
【0106】
つづいて、ビタビ復号部12−1cが、遅延バッファ14aから入力された符号化データおよび尤度調整部12−1bから入力された誤り訂正情報に基づいてビタビ復号を行う(ステップS203)。そして、バイトデインターリーブ部12−1dは、ステップS201において並び替えられたデータを並び戻す(ステップS204)。
【0107】
そして、RS復号部12−1eが、並び戻し後データのRS復号を行ったうえで、復号後(誤り訂正後)データを統合選択部12aへ出力する(ステップS205)。
【0108】
つづいて、統合選択部12aは、1〜n個の並列復号処理から入力された復号後データ、すなわち誤り訂正結果を統合あるいは選択する(ステップS206)。そして、統合選択部12aは、統合あるいは選択することによって生成した出力信号を出力し(ステップS207)、処理を終了する。
【0109】
上述してきたように、本実施例では、第1復号部が、受信した符号化データに基づいて第1の復号処理を行い、第2復号部の有する各並列部が、受信した符号化データ、および、第1復号部の生成した誤り訂正情報に基づいて複数の系統で並列かつ個別に復号処理を行い、第2復号部の有する統合選択部が、各並列部の出力結果を統合あるいは選択することによって第2復号部の最終的な訂正後データを生成するように受信装置を構成した。したがって、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行うことができる。
【0110】
なお、上述した実施例では、基本的にビタビ復号回路およびRS復号回路を直列に接続した連接復号回路を用いて復号処理を行う受信装置を例に挙げて説明を行ったが、その他の誤り訂正復号方式を用いる受信装置に対して本発明を適用することとしてもよい。かかる場合、尤度調整部は尤度に限らず、用いている誤り訂正復号方式に応じた調整要素を調整することとすればよい。
【0111】
また、上述した実施例では、並列復号処理を2段目に配置する場合を例に挙げて説明を行ったが、かかる配置は2段目に限られない。すなわち、直列復号処理を1〜2段目に配置し、並列復号処理を3段目以降に配置するなどしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上のように、本発明に係る受信装置および受信方法は、回路規模に応じたメリットを得ることができ、かつ、種々の環境においても高精度な誤り訂正を行いたい場合に有用であり、特に、受信環境が絶えず変化する車載用受信装置への適用に適している。
【符号の説明】
【0113】
10 受信装置
11 第1復号部
11a FFT部
11b デマッピング部
11c ビタビ復号部
11d バイトデインターリーブ部
11e RS復号部
12 第2復号部
12−1 第1並列部
12−1a バイトインターリーブ部
12−1b 尤度調整部
12−1c ビタビ復号部
12−1d バイトデインターリーブ部
12−1e RS復号部
12−2 第2並列部
12−3 第3並列部
12a 統合選択部
13 第3復号部
14 記憶部
14−1 第1尤度調整パラメータ
14−2 第2尤度調整パラメータ
14−3 第3尤度調整パラメータ
14a 遅延バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した符号化データの誤り訂正を行う受信装置であって、
前記符号化データ、および当該符号化データを復号することによって生成した誤り訂正情報に基づき、受信した符号化データに対して複数の系統で並列して誤り訂正を行う並列訂正手段と、
前記系統ごとに異なる前記誤り訂正情報を個別に調整する調整手段と
を備えたことを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記並列訂正手段によって出力される前記系統ごとの出力結果を統合あるいは選択することによって誤り訂正後の訂正後データを生成する統合選択手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記並列訂正手段の前段で、受信した符号化データの誤り訂正を行う誤り訂正手段
をさらに備え、
前記並列訂正手段は、
前記誤り訂正手段で生成された誤り訂正情報に基づいて誤り訂正を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記統合選択手段は、
前記出力結果に含まれるエラービットを真とし、ノーマルビットを偽とした場合に、前記系統ごとの出力結果の論理積をとることによって前記訂正後データを生成することを特徴とする請求項2または3に記載の受信装置。
【請求項5】
前記調整手段は、
非定常雑音環境における搬送波対雑音比を最適化するようにあらかじめ用意したパラメータを用いて少なくとも一つの前記系統の前記誤り訂正情報を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。
【請求項6】
前記調整手段は、
フェージング環境における前記搬送波対雑音比を最適化するようにあらかじめ用意したパラメータを用いて少なくとも一つの前記系統の前記誤り訂正情報を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の受信装置。
【請求項7】
前記調整手段は、
マルチパス環境における前記搬送波対雑音比を最適化するようにあらかじめ用意したパラメータを用いて少なくとも1つの前記系統の前記誤り訂正情報を調整することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の受信装置。
【請求項8】
受信した符号化データの誤り訂正を行う受信方法であって、
前記符号化データ、および当該符号化データを復号することによって生成した誤り訂正情報に基づき、受信した符号化データに対して複数の系統で並列して誤り訂正を行う並列訂正工程と、
前記系統ごとに異なる前記誤り訂正情報を個別に調整する調整工程と
を備えたことを特徴とする受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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