可動接触子を支持するセパレータを備えた回路遮断器
【課題】 可動接触子の支持ピンをセパレータの支持壁に弾性的に保持する回路遮断器において、可動接触子をセパレータの定位置に簡単かつ強固に組み付ける。
【解決手段】 セパレータ3の凹所12に、可動接触子4の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネ9を設ける。可動接触子4の支点穴16に支持ピン5を挿通し、支持ピン5上に定着皿18と押圧バネ19とを嵌挿する。押圧バネ19により定着皿18をセパレータ3の支持壁14に圧接させ、支持壁14と定着皿18との摩擦力で支持ピン5をセパレータ3に保持する。支持壁14に定着皿18を係止する皿係止部22と、定着皿18を皿係止部に挿入する皿挿入溝23と、支持ピン5を係止するピン係止部24と、支持ピン5をピン係止部24まで挿入するピン挿入溝25とを形成する。皿挿入溝23とピン挿入溝25は、接圧バネ9の付勢方向と直交する方向へ延びている。
【解決手段】 セパレータ3の凹所12に、可動接触子4の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネ9を設ける。可動接触子4の支点穴16に支持ピン5を挿通し、支持ピン5上に定着皿18と押圧バネ19とを嵌挿する。押圧バネ19により定着皿18をセパレータ3の支持壁14に圧接させ、支持壁14と定着皿18との摩擦力で支持ピン5をセパレータ3に保持する。支持壁14に定着皿18を係止する皿係止部22と、定着皿18を皿係止部に挿入する皿挿入溝23と、支持ピン5を係止するピン係止部24と、支持ピン5をピン係止部24まで挿入するピン挿入溝25とを形成する。皿挿入溝23とピン挿入溝25は、接圧バネ9の付勢方向と直交する方向へ延びている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動接触子の支持ピンをセパレータの支持壁に弾性的に保持した回路遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の回路遮断器として、従来、図4〜図6に示す技術が知られている。図4に示す回路遮断器1では、ケース2の底部にセパレータ3が取り付けられ、遮断器ケース2の上面にハンドルHが突設されている。セパレータ3には、例えば3本の可動接触子4(図4に1本のみ示す)が支持ピン5により回動可能に支持され、ハンドルHまたは遮断機構(図示略)によって開閉される。
【0003】
可動接触子4の基部には接触子金具6が取り付けられ、接触子金具6はヒータ7を介して接続導体8に電気接続されている。可動接触子4の先端には可動接点部4aが設けられ、可動接点部4aは接圧バネ9により回転金具11を介して電源座10の固定接点部10a側へ付勢されている。
【0004】
図5に示すように、セパレータ3には、可動接触子4の基部を収容する凹所12が相対する一対の支持壁14によって形成され、凹所12に接圧バネ9を受け入れるバネ受け穴13が設けられている。各支持壁14の内面14aには、定着皿18(図6参照)を受け入れる皿受け穴21と、支持ピン5の両端が挿入される挿入溝15とが形成されている。挿入溝15はバネ受け穴13の軸線と平行に皿受け穴21に向かって延び、支持ピン5がセパレータ3の前方から挿入溝15に挿入される。
【0005】
図6は図5のセパレータ3の水平断面図を示し、ここで、支持ピン5は可動接触子4の支点穴16と接触子金具6の挿通孔17とに挿通されている。接触子金具6の外側において、支持ピン5上には一対の定着皿18と押圧バネ19とが嵌挿されている。定着皿18は、押圧バネ19により皿受け穴21に係止され、皿受け穴21との係止力で支持ピン5をセパレータ3上に保持する。
【0006】
上記構成の回路遮断器1において、セパレータ3に可動接触子4を組み付ける際には、まず、支持ピン5上に可動接触子4、接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19を装着し、図6の下部に示す接触子アセンブリ20を組み立てる。次に、セパレータ3に接圧バネ9と回転金具11を装着する。
【0007】
続いて、左右の定着皿18に偶力を与えて押圧バネ19を圧縮し、可動接触子4をセパレータ3の凹所12に収容し、支持ピン5の両端を支持壁14の挿入溝15に挿入する。その後、偶力を解除して押圧バネ19を伸長させ、そのバネ力で定着皿18を皿受け穴21に係止し、接触子アセンブリ20をセパレータ3に組み付ける。
【0008】
なお、特許文献1には、3本の可動接触子をアームブロックに支持し、アームブロックの軸部をベース(セパレータ)に支持した回路遮断器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開昭59−178843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の回路遮断器1によれば、定着皿18と皿受け穴21との係止力で支持ピン5をセパレータ3に保持するので、ネジやカシメ等の締付手段を用いることなく、可動接触子4を簡単に組み付けることができる。しかし、支持ピン5の挿入方向(図5に示す矢印A方向)が接圧バネ9の付勢方向(矢印B方向)と反対になるため、次のような問題点があった。
【0011】
(a)組付時に、接圧バネ9の付勢力に抗して接触子アセンブリ20を押し込む必要があり、作業に困難を伴う。
(b)組付中は、一対の定着皿18の間隔を支持壁内面14aの間隔よりも狭くしておくために、押圧バネ19のバネ力に抗して長時間にわたり定着皿18に大きな偶力を与え続ける必要がある。
(c)また、押圧バネ19は、圧縮量が増加する反面、復元量が減少するので、適正な押圧力を備えたバネ19の設計に困難を伴う。
(d)組付後は、接圧バネ9が接触子アセンブリ20を押し戻そうとする力を定着皿18に作用させるので、支持ピン5の位置つまり可動接触子4の支点位置が不安定となる。
(c)支点位置を安定させるためには、押圧バネ19のバネ力を強化する必要があり、これに伴い、定着皿18に与える偶力が増加し、組付作業が一層困難となる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、可動接触子をセパレータの定位置に簡単かつ強固に組み付けることができる回路遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、次のような技術的特徴点を備える。
【0014】
(1)セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝とを形成し、皿挿入溝を接圧バネの作用方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0015】
(2)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピン上の定着皿を接圧バネの付勢力で皿係止部に押し付けることを特徴とする(1)に記載の回路遮断器。
【0016】
(3)セパレータの支持壁に、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、ピン挿入溝を接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0017】
(4)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付けることを特徴とする(3)に記載の回路遮断器。
【0018】
(5)セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝と、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、皿挿入溝およびピン挿入溝を接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0019】
(6)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付け、支持ピン上の定着皿を皿係止部に押し付けることを特徴とする(5)に記載の回路遮断器。
【発明の効果】
【0020】
本発明の回路遮断器によれば、セパレータの支持壁に形成した皿挿入溝および/またはピン挿入溝を接圧バネの付勢方向と交差する方向へ延びるように形成したので、可動接触子の組み付けに際し、接圧バネの抵抗力または押し戻し力を軽減でき、もって、可動接触子をセパレータの定位置に簡単かつ強固に組み付けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る一実施形態の回路遮断器において、セパレータを示す斜視図である。
【図2】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図1のセパレータを垂直面で破断して前方から見た断面図である。
【図3】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図1のセパレータを垂直面で破断して左側方から見た断面図である。
【図4】従来の回路遮断器を示す垂直断面図である。
【図5】従来の回路遮断器のセパレータを部分的に示す斜視図である。
【図6】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図5のセパレータを水平面で破断して上方から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。回路遮断器の全体的な構成は従来と同様であって、図4に示すように、遮断器ケース2にセパレータ3が取り付けられ、セパレータ3に可動接触子4が支持されるとともに、可動接触子4の接点部4aを固定接点部10a側へ付勢するための接圧バネ9が設けられている。
【0023】
図2に示すように、可動接触子4の支点穴16には支持ピン5が挿通され、支持ピン5上に接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19が嵌挿されている。そして、押圧バネ19により定着皿18をセパレータ3の支持壁14に圧接させ、支持壁14と定着皿18との摩擦力で支持ピン5をセパレータ3に保持するようになっている。
【0024】
図1に示すように、支持壁14の壁面には、定着皿18を係止するための皿係止部22と、定着皿18をセパレータ3の下側から皿係止部22まで挿入するための皿挿入溝23と、支持ピン5の両端を係止するためのピン係止部24と、支持ピン5をセパレータ3の下側からピン係止部24まで挿入するためのピン挿入溝25とが形成されている。
【0025】
図3に示すように、皿係止部22およびピン係止部24は、セパレータ3の同じ高さ位置において、ピン係止部24が深く、皿係止部22が浅く形成されている。皿挿入溝23およびピン挿入溝25は、セパレータ3の同じ前後方向位置において、それぞれ上下方向へ延びるように形成されている。
【0026】
一方、接圧バネ9のバネ受け穴13はセパレータ3の前後方向に凹設され、接圧バネ9のバネ力によって、回転金具11が水平ピン26の回りでセパレータ3の前方へ回動付勢されている。従って、この実施形態では、皿挿入溝23およびピン挿入溝25が接圧バネ9の作用方向と直角に交差して延びるように形成されている。
【0027】
また、この実施形態では、可動接触子4にL字形のレバー27が用いられている。レバー27の長片部27aには可動接点部4a(図4参照)が設けられ、レバー27の短片部27bに接圧バネ9の付勢力を受け入れる入力ピン28が固定され、レバー27のコーナ部27cに支点穴16が形成されている。
【0028】
そして、支点穴16に挿通した支持ピン5を接圧バネ9の付勢力によりレバー27の梃子作用を介してピン係止部24に押し付け、支持ピン5上に嵌挿した定着皿18を皿係止部22に押し付けるようになっている。なお、回転金具11の水平ピン26は、支持壁14に形成した案内溝29に支持されている。
【0029】
この実施形態の回路遮断器1において、セパレータ3に可動接触子4を組み付ける際には、図2に示すように、まず、支持ピン5上に可動接触子4、接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19を装着し、可動接触子4に入力ピン28を取り付けて、接触子アセンブリ20を組み立てる。次に、セパレータ3のバネ受け穴13に接圧バネ9を挿着し、回転金具11で接圧バネ9を圧縮し、水平ピン26を案内溝29および回転金具支持穴29aに挿入し、回転金具11を支持壁14に支持する。
【0030】
続いて、左右の定着皿18に偶力を与えて押圧バネ19を圧縮し、可動接触子4をセパレータ3の下側から凹所12に収容し、支持ピン5の両端をピン挿入溝25に挿入し、定着皿18を皿挿入溝23にセットする。その後、偶力を解除して押圧バネ19を伸長させ、そのバネ力で定着皿18を支持壁14の壁面に圧接させ、接触子アセンブリ20をセパレータ3に組み付ける。この組付状態では、可動接触子4が接圧バネ9のバネ力により回転金具11を介して付勢され、可動接点4aが電源座10の固定接点部10aに押し付けられる(図4a参照)。
【0031】
こうすれば、支持ピン5が定着皿18と支持壁14との摩擦力でセパレータ3に保持されるので、従来と同様、締付手段を用いることなく可動接触子4を簡単に組み付けることができる。また、支持ピン5の挿入方向(図1に示す矢印A方向)が接圧バネ9の付勢方向(矢印B方向)と直角に交差しているため、次のような作用効果が得られる。
【0032】
(I)組付時に、接圧バネ9の抵抗力を受けることなく、接触子アセンブリ20をセパレータ3の凹所12に楽に挿入できる(図3参照)。
(II)接触子アセンブリ20の組付前後において、一対の定着皿18の間隔の変化量が僅かとなるので(図2参照)、組付中に定着皿18に与える偶力を軽減でき、組付作業が容易になる。
(III)また、押圧バネ19の圧縮量も、従来(図6参照)と比較して少なくなるので、適正な押圧力を備えたバネ19を容易に設計できる。
(IV)組付後は、接圧バネ9が支持ピン5をピン挿入溝25の側面に押圧するとともに、定着皿18を皿挿入溝23の側面に押圧するので、支持ピン5の位置を安定させ、可動接触子4の支点位置をセパレータ3の規定位置に強固に保持できる。
(V)可動接触子4にL字形のレバー27を使用したので、接圧バネ9の付勢力を利用して、支持ピン5をピン係止部24に押し付け、定着皿18を皿係止部22に押し付け、接触子アセンブリ20をセパレータ3の規定位置により強固に保持できる。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状や構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 回路遮断器
2 遮断器ケース
3 セパレータ
4 可動接触子
4a 可動接点部
5 支持ピン
9 接圧バネ
10a 固定接点部
14 支持壁
16 支点穴
18 定着皿
19 押圧バネ
20 接触子アセンブリ
22 皿係止部
23 皿挿入溝
24 ピン係止部
25 ピン挿入溝
27 レバー
28 入力ピン
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動接触子の支持ピンをセパレータの支持壁に弾性的に保持した回路遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の回路遮断器として、従来、図4〜図6に示す技術が知られている。図4に示す回路遮断器1では、ケース2の底部にセパレータ3が取り付けられ、遮断器ケース2の上面にハンドルHが突設されている。セパレータ3には、例えば3本の可動接触子4(図4に1本のみ示す)が支持ピン5により回動可能に支持され、ハンドルHまたは遮断機構(図示略)によって開閉される。
【0003】
可動接触子4の基部には接触子金具6が取り付けられ、接触子金具6はヒータ7を介して接続導体8に電気接続されている。可動接触子4の先端には可動接点部4aが設けられ、可動接点部4aは接圧バネ9により回転金具11を介して電源座10の固定接点部10a側へ付勢されている。
【0004】
図5に示すように、セパレータ3には、可動接触子4の基部を収容する凹所12が相対する一対の支持壁14によって形成され、凹所12に接圧バネ9を受け入れるバネ受け穴13が設けられている。各支持壁14の内面14aには、定着皿18(図6参照)を受け入れる皿受け穴21と、支持ピン5の両端が挿入される挿入溝15とが形成されている。挿入溝15はバネ受け穴13の軸線と平行に皿受け穴21に向かって延び、支持ピン5がセパレータ3の前方から挿入溝15に挿入される。
【0005】
図6は図5のセパレータ3の水平断面図を示し、ここで、支持ピン5は可動接触子4の支点穴16と接触子金具6の挿通孔17とに挿通されている。接触子金具6の外側において、支持ピン5上には一対の定着皿18と押圧バネ19とが嵌挿されている。定着皿18は、押圧バネ19により皿受け穴21に係止され、皿受け穴21との係止力で支持ピン5をセパレータ3上に保持する。
【0006】
上記構成の回路遮断器1において、セパレータ3に可動接触子4を組み付ける際には、まず、支持ピン5上に可動接触子4、接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19を装着し、図6の下部に示す接触子アセンブリ20を組み立てる。次に、セパレータ3に接圧バネ9と回転金具11を装着する。
【0007】
続いて、左右の定着皿18に偶力を与えて押圧バネ19を圧縮し、可動接触子4をセパレータ3の凹所12に収容し、支持ピン5の両端を支持壁14の挿入溝15に挿入する。その後、偶力を解除して押圧バネ19を伸長させ、そのバネ力で定着皿18を皿受け穴21に係止し、接触子アセンブリ20をセパレータ3に組み付ける。
【0008】
なお、特許文献1には、3本の可動接触子をアームブロックに支持し、アームブロックの軸部をベース(セパレータ)に支持した回路遮断器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開昭59−178843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の回路遮断器1によれば、定着皿18と皿受け穴21との係止力で支持ピン5をセパレータ3に保持するので、ネジやカシメ等の締付手段を用いることなく、可動接触子4を簡単に組み付けることができる。しかし、支持ピン5の挿入方向(図5に示す矢印A方向)が接圧バネ9の付勢方向(矢印B方向)と反対になるため、次のような問題点があった。
【0011】
(a)組付時に、接圧バネ9の付勢力に抗して接触子アセンブリ20を押し込む必要があり、作業に困難を伴う。
(b)組付中は、一対の定着皿18の間隔を支持壁内面14aの間隔よりも狭くしておくために、押圧バネ19のバネ力に抗して長時間にわたり定着皿18に大きな偶力を与え続ける必要がある。
(c)また、押圧バネ19は、圧縮量が増加する反面、復元量が減少するので、適正な押圧力を備えたバネ19の設計に困難を伴う。
(d)組付後は、接圧バネ9が接触子アセンブリ20を押し戻そうとする力を定着皿18に作用させるので、支持ピン5の位置つまり可動接触子4の支点位置が不安定となる。
(c)支点位置を安定させるためには、押圧バネ19のバネ力を強化する必要があり、これに伴い、定着皿18に与える偶力が増加し、組付作業が一層困難となる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、可動接触子をセパレータの定位置に簡単かつ強固に組み付けることができる回路遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、次のような技術的特徴点を備える。
【0014】
(1)セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝とを形成し、皿挿入溝を接圧バネの作用方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0015】
(2)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピン上の定着皿を接圧バネの付勢力で皿係止部に押し付けることを特徴とする(1)に記載の回路遮断器。
【0016】
(3)セパレータの支持壁に、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、ピン挿入溝を接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0017】
(4)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付けることを特徴とする(3)に記載の回路遮断器。
【0018】
(5)セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝と、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、皿挿入溝およびピン挿入溝を接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【0019】
(6)可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付け、支持ピン上の定着皿を皿係止部に押し付けることを特徴とする(5)に記載の回路遮断器。
【発明の効果】
【0020】
本発明の回路遮断器によれば、セパレータの支持壁に形成した皿挿入溝および/またはピン挿入溝を接圧バネの付勢方向と交差する方向へ延びるように形成したので、可動接触子の組み付けに際し、接圧バネの抵抗力または押し戻し力を軽減でき、もって、可動接触子をセパレータの定位置に簡単かつ強固に組み付けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る一実施形態の回路遮断器において、セパレータを示す斜視図である。
【図2】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図1のセパレータを垂直面で破断して前方から見た断面図である。
【図3】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図1のセパレータを垂直面で破断して左側方から見た断面図である。
【図4】従来の回路遮断器を示す垂直断面図である。
【図5】従来の回路遮断器のセパレータを部分的に示す斜視図である。
【図6】接触子アセンブリを組み付ける時の様子を示すために、図5のセパレータを水平面で破断して上方から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。回路遮断器の全体的な構成は従来と同様であって、図4に示すように、遮断器ケース2にセパレータ3が取り付けられ、セパレータ3に可動接触子4が支持されるとともに、可動接触子4の接点部4aを固定接点部10a側へ付勢するための接圧バネ9が設けられている。
【0023】
図2に示すように、可動接触子4の支点穴16には支持ピン5が挿通され、支持ピン5上に接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19が嵌挿されている。そして、押圧バネ19により定着皿18をセパレータ3の支持壁14に圧接させ、支持壁14と定着皿18との摩擦力で支持ピン5をセパレータ3に保持するようになっている。
【0024】
図1に示すように、支持壁14の壁面には、定着皿18を係止するための皿係止部22と、定着皿18をセパレータ3の下側から皿係止部22まで挿入するための皿挿入溝23と、支持ピン5の両端を係止するためのピン係止部24と、支持ピン5をセパレータ3の下側からピン係止部24まで挿入するためのピン挿入溝25とが形成されている。
【0025】
図3に示すように、皿係止部22およびピン係止部24は、セパレータ3の同じ高さ位置において、ピン係止部24が深く、皿係止部22が浅く形成されている。皿挿入溝23およびピン挿入溝25は、セパレータ3の同じ前後方向位置において、それぞれ上下方向へ延びるように形成されている。
【0026】
一方、接圧バネ9のバネ受け穴13はセパレータ3の前後方向に凹設され、接圧バネ9のバネ力によって、回転金具11が水平ピン26の回りでセパレータ3の前方へ回動付勢されている。従って、この実施形態では、皿挿入溝23およびピン挿入溝25が接圧バネ9の作用方向と直角に交差して延びるように形成されている。
【0027】
また、この実施形態では、可動接触子4にL字形のレバー27が用いられている。レバー27の長片部27aには可動接点部4a(図4参照)が設けられ、レバー27の短片部27bに接圧バネ9の付勢力を受け入れる入力ピン28が固定され、レバー27のコーナ部27cに支点穴16が形成されている。
【0028】
そして、支点穴16に挿通した支持ピン5を接圧バネ9の付勢力によりレバー27の梃子作用を介してピン係止部24に押し付け、支持ピン5上に嵌挿した定着皿18を皿係止部22に押し付けるようになっている。なお、回転金具11の水平ピン26は、支持壁14に形成した案内溝29に支持されている。
【0029】
この実施形態の回路遮断器1において、セパレータ3に可動接触子4を組み付ける際には、図2に示すように、まず、支持ピン5上に可動接触子4、接触子金具6、定着皿18、押圧バネ19を装着し、可動接触子4に入力ピン28を取り付けて、接触子アセンブリ20を組み立てる。次に、セパレータ3のバネ受け穴13に接圧バネ9を挿着し、回転金具11で接圧バネ9を圧縮し、水平ピン26を案内溝29および回転金具支持穴29aに挿入し、回転金具11を支持壁14に支持する。
【0030】
続いて、左右の定着皿18に偶力を与えて押圧バネ19を圧縮し、可動接触子4をセパレータ3の下側から凹所12に収容し、支持ピン5の両端をピン挿入溝25に挿入し、定着皿18を皿挿入溝23にセットする。その後、偶力を解除して押圧バネ19を伸長させ、そのバネ力で定着皿18を支持壁14の壁面に圧接させ、接触子アセンブリ20をセパレータ3に組み付ける。この組付状態では、可動接触子4が接圧バネ9のバネ力により回転金具11を介して付勢され、可動接点4aが電源座10の固定接点部10aに押し付けられる(図4a参照)。
【0031】
こうすれば、支持ピン5が定着皿18と支持壁14との摩擦力でセパレータ3に保持されるので、従来と同様、締付手段を用いることなく可動接触子4を簡単に組み付けることができる。また、支持ピン5の挿入方向(図1に示す矢印A方向)が接圧バネ9の付勢方向(矢印B方向)と直角に交差しているため、次のような作用効果が得られる。
【0032】
(I)組付時に、接圧バネ9の抵抗力を受けることなく、接触子アセンブリ20をセパレータ3の凹所12に楽に挿入できる(図3参照)。
(II)接触子アセンブリ20の組付前後において、一対の定着皿18の間隔の変化量が僅かとなるので(図2参照)、組付中に定着皿18に与える偶力を軽減でき、組付作業が容易になる。
(III)また、押圧バネ19の圧縮量も、従来(図6参照)と比較して少なくなるので、適正な押圧力を備えたバネ19を容易に設計できる。
(IV)組付後は、接圧バネ9が支持ピン5をピン挿入溝25の側面に押圧するとともに、定着皿18を皿挿入溝23の側面に押圧するので、支持ピン5の位置を安定させ、可動接触子4の支点位置をセパレータ3の規定位置に強固に保持できる。
(V)可動接触子4にL字形のレバー27を使用したので、接圧バネ9の付勢力を利用して、支持ピン5をピン係止部24に押し付け、定着皿18を皿係止部22に押し付け、接触子アセンブリ20をセパレータ3の規定位置により強固に保持できる。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状や構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 回路遮断器
2 遮断器ケース
3 セパレータ
4 可動接触子
4a 可動接点部
5 支持ピン
9 接圧バネ
10a 固定接点部
14 支持壁
16 支点穴
18 定着皿
19 押圧バネ
20 接触子アセンブリ
22 皿係止部
23 皿挿入溝
24 ピン係止部
25 ピン挿入溝
27 レバー
28 入力ピン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝とを形成し、皿挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項2】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピン上の定着皿を接圧バネの付勢力で皿係止部に押し付けることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
【請求項3】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、ピン挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項4】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付けることを特徴とする請求項3記載の回路遮断器。
【請求項5】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝と、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、皿挿入溝およびピン挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項6】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付け、支持ピン上の定着皿を皿係止部に押し付けることを特徴とする請求項5記載の回路遮断器。
【請求項1】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝とを形成し、皿挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項2】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピン上の定着皿を接圧バネの付勢力で皿係止部に押し付けることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
【請求項3】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、ピン挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項4】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付けることを特徴とする請求項3記載の回路遮断器。
【請求項5】
遮断器ケースにセパレータを取り付け、セパレータに可動接触子の接点部を固定接点部側へ付勢する接圧バネを設け、可動接触子の支点穴に支持ピンを挿通し、支持ピン上に定着皿と押圧バネとを嵌挿し、押圧バネにより定着皿をセパレータの支持壁に圧接させ、支持壁と定着皿との摩擦力で支持ピンをセパレータに保持した回路遮断器において、
前記セパレータの支持壁に、定着皿を係止するための皿係止部と、定着皿をセパレータの外部から皿係止部まで挿入するための皿挿入溝と、支持ピンを係止するためのピン係止部と、支持ピンをセパレータの外部からピン係止部まで挿入するためのピン挿入溝とを形成し、皿挿入溝およびピン挿入溝を前記接圧バネの付勢力が作用する方向と交差する方向へ延びるように形成したことを特徴とする回路遮断器。
【請求項6】
前記可動接触子がL字形のレバーを含み、レバーの長片部に可動接触子の接点部を設け、レバーの短片部に接圧バネの付勢力を受け入れる入力部を設け、レバーのコーナ部に支点穴を形成し、支点穴に挿通した支持ピンを接圧バネの付勢力でピン係止部に押し付け、支持ピン上の定着皿を皿係止部に押し付けることを特徴とする請求項5記載の回路遮断器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2013−101905(P2013−101905A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−130437(P2012−130437)
【出願日】平成24年6月8日(2012.6.8)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月8日(2012.6.8)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】
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