説明

可搬可能な電子黒板システムにおける再帰性反射材の設置支援方法及びプログラム

【課題】可搬型の電子黒板システムの実現のため、再帰性反射材の正しい位置への取り付けを支援する仕組みを提案する。
【解決手段】位置検出装置が検出した再帰反射性材の配置情報に基づいて、配置の誤りを利用者に通知できるようにする。例えば利用者による実際の配置態様に対応した配置イメージとして画面上に提示する。また例えばシステムによる配置上の隙間の有無に関する判定結果を利用者に提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子黒板システムが可搬型の位置検出ユニットと再帰性反射材で構成される場合に、利用者による再帰性反射材の設置を支援する方法及び当該機能を実現するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペンや指その他の入力物体を用いた手書き入力認識システムが普及している。この種の手書き入力認識システムには、タブレット型の入力装置や電子黒板システム(Interactive White Board:IWB)が知られている。
【0003】
電子黒板システムには、様々なタイプの装置が実用化されている。例えば表示装置として、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、プロジェクター等を用いるものがある。また、操作入力検出方式として、赤外線方式、タッチパネル方式、電磁誘導方式等を用いるものがある。
【0004】
また、入力に用いる物体(以下「入力物体」という。)には、操作入力検出方式に応じて、人体(手や指)、スタイラスペン、電子ペン等が用いられる。
【0005】
電子黒板システムを用いると、黒板にチョークで描画するのと同様の動作により、表示画面上に文字や図形を描くことができる。具体的には、操作入力面上における入力物体の位置を位置検出装置が検出し、当該検出情報を演算装置が処理し、処理結果を表示装置の表示画面に反映する。このように、基本的には、入力物体の筆跡そのままが表示画面に表示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
赤外線方式の電子黒板システムは、投射した赤外線が遮断されたか否かにより障害物の存在を検知し、検出結果に基づいて障害物の座標を特定する。なお、座標の検出には、座標検出面の全体を赤外線が隙間なく照射することが必須となる。従って、この種の電子黒板システムを可搬可能に構成する場合、座標検出面の全体に赤外線を隙間無く張り巡らせることが重要となる。仮に赤外線が届かない位置がある場合、その位置にある入力物体を検知することができないか、若しくは入力物体が存在しなくても入力物体が見つかったように誤検出してしまう。
【0007】
隙間無く赤外線を張り巡らせるには、赤外線の届いていない領域や状態を利用者に通知し、利用者が再帰性反射材を正しく設置できるように誘導する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、以上の課題を鋭意検討した結果、利用者による可搬型の再帰性反射材の適切な設置を支援する方法及びプログラムを発明した。ここで、1つの発明は、位置検出装置が検出した再帰反射性材の配置情報を、利用者による実際の配置態様に対応した配置イメージ画像として画面上に提示する機能に関する。また、1つの発明は、位置検出装置が検出した再帰反射性材の配置情報から配置上の隙間の有無を判定し、当該判定結果を利用者に提示する機能に関する。
【発明の効果】
【0009】
1つの発明によれば、利用者の配置した再帰性反射材が位置検出装置によりどのように検出されているかを、実際の配置態様に対応した配置イメージ画像を通じて利用者に提示することができる。このため、利用者は、視覚的に設置の誤りを理解することができ、当該画像を確認しながら問題のある配置箇所を直すことができる。
【0010】
また、1つの発明によれば、利用者は、再帰性反射材の配置上の隙間の有無に対する判定結果をシステムから受け取ることができる。これにより、利用者は、判定結果に従って問題のある再帰性反射材の配置を修正することができる。
【0011】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】赤外線方式に係る電子黒板システムの概念構成を示す図。
【図2】赤外線方式に係る電子黒板システムの断面構成を示す図。
【図3】可搬型の電子黒板システムの概念構成を示す図。
【図4】位置検出装置による撮像結果(撮像画像)を説明する図。
【図5】電子黒板システムにおける可搬部品の取り付け支援手順の概要を説明するフローチャート。
【図6】再帰性反射材の取り付けを支援する処理手順の一例を説明するフローチャート。
【図7】利用者に提示する画面例とその作成原理を説明する図。
【図8】再帰性反射材の取り付けを支援する他の処理手順を説明するフローチャート。
【図9】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図10】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図11】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図12】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図13】再帰性反射材の取り付けを支援する他の処理手順を説明するフローチャート。
【図14】隙間の判定原理を説明する図。
【図15】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図16】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図17】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図18】再帰性反射材の取り付けを支援する他の処理手順を説明するフローチャート。
【図19】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図20】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図21】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図22】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図23】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図24】再帰性反射材の取り付けを支援する他の処理手順を説明するフローチャート。
【図25】画面サイズの算出原理を説明する図。
【図26】1画素当たり長さの算出原理を説明する図。
【図27】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図28】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図29】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【図30】利用者に提示する他の画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて、本発明を電子黒板システムに適用する場合の形態例を説明する。なお、後述する形態例はいずれも一例であり、本発明には、本明細書に記載する任意の機能を組み合わせることで実現されるシステム、本明細書に記載する一部の構成や機能を周知の技術で置換したシステムも含まれる。また、後述する形態例で実行される機能は、計算機(コンピュータ)上で実行されるプログラムとして実現されるものとして説明する。もっとも、プログラムの一部又は全部は、ハードウェアを通じて実現されても良い。
【0014】
(電子黒板システムの基本構成)
図1に、実施例に係る電子黒板システムの構成例を示す。実施例に係る電子黒板システムは、投影面101、位置検出装置102、表示画面投影装置104、制御用コンピュータ105、これに付属するキーボード106及び表示装置107、再帰性反射材108で構成されている。
【0015】
このように、本実施例においては、表示画面投影装置104からスクリーン等の表面に操作用の画面を投影する方式の電子黒板システムについて説明する。もっとも、操作用の画面の表示形式は任意であり、液晶ディスプレイや有機Elディスプレイその他のフラットパネルディスプレイを用いても良い。
【0016】
位置検出装置102は、赤外線を投影面101の表面に沿って放射状に照射できる光源と、再帰性反射材108で反射された赤外光を撮像するイメージセンサで構成される。再帰性反射材108は、基本的に入射光を入射方向と同じ方向に反射できる特殊な微小構造が多数配列されて反射面を構成するテープ状の部材である。本形態例の場合、再帰性反射材108は、投影面101の下辺、左辺、右辺の3辺を取り囲むように取り付けられている。なお、微小構造が配列される反射面(テープ面)は、投影面101に対して垂直に配置される。
【0017】
図1の電子黒板システムでは、三角測量の原理を用いて入力物体の座標点を検出するため、2つの位置検出装置102が使用される。この形態例の場合、2つの位置検出装置102は、投影面101の上辺の左右中央付近に取り付けている。もっとも、三角測量が可能な位置関係であれば、2つの位置検出装置102の取り付け位置は任意である。なお、位置検出装置102は、ほぼ180度の撮像角を有し、投影面101の下辺、左辺、右辺の全体を撮像範囲に含んでいる。
【0018】
図2に、形態例に係る電子ボードシステムの断面構成を示す。位置検出装置102の光源から発せられた赤外線22は、再帰性反射材108の反射面に入射し、入射方向に反射する様子が分かる。位置検出装置102のイメージセンサは、この反射光線を撮像する。電子ボードシステムの表面24と赤外線22の光路は平行となるように配置されている。このため、イメージセンサは、再帰性反射材108の反射面を白領域(明領域)として撮像し、反射面以外の領域を黒領域(暗領域)として撮像する。電子ボードシステムの表面24又はその近傍に指等の入力物体が位置すると、赤外線22が遮断される。このため、赤外線22が入力物体により遮断された状態が、黒領域(暗領域)としてイメージセンサ21により撮像される。
【0019】
(可搬型電子黒板システムの構成)
図3に、可搬型の電子黒板システムの構成例を示す。図3には、図1との対応部分に同一符号を付して示している。可搬型の電子黒板システムを構成する装置や部品の種類は、図1に示す電子黒板システムの装置や部品の種類と同様である。ただし、可搬型の電子黒板システムの場合、2つの位置検出装置302を搭載する位置検出ユニット301及び再帰性反射材308は可搬部材であり、これら部材と投影面101との位置関係が事前に固定されていない。このため、可搬型の電子黒板システムの場合、利用者自身が、使用態様に応じて位置検出ユニット301及び再帰性反射材308の取り付けを行う。
【0020】
位置検出ユニット301及び再帰性反射材308の取付面に対する取り付けには、磁石、両面テープ、ネジ、係止具等が用いられる。このように、取付面への取り付け態様は、着脱可能な場合だけでなく、固定的な場合も想定される。これらの部品を任意の壁面やホワイトボードなどに取り付けることにより、設置上の自由度が高い電子黒板システムを構築することができる。
【0021】
なお、再帰性反射材308は、投影面101を構成する各辺の長さと同じでも良い。もっとも、それでは運搬の手軽さが損なわれる。そこで、図3の場合には、運搬の容易さを考慮し、各辺が2本の再帰性反射材108で構成される場合を表している。なお、各辺を構成する再帰性反射材308のサイズは1種類でも良いし、複数のサイズが用意されていても良い。また、再帰性反射材308は、反射面の長さが固定である場合だけでなく、反射面の長さを可変できるものであっても良い。
【0022】
本実施例において、位置検出ユニット301は、不図示の演算装置を用い、左右一対の位置検出装置302で撮像された撮像画像から入力物体の座標位置を演算し、制御用コンピュータ305に出力する。また、位置検出ユニット301は、左右一対の位置検出装置302の撮像画像を制御用コンピュータに出力する。
【0023】
(撮像画像)
図4に、可搬型の電子黒板システムの位置検出装置302により撮像される再帰性反射材308の撮像イメージを示す。前述したように、位置検出装置302の撮像角は、いずれもほぼ180度である。従って、位置検出装置302は、投影面101の左辺、下辺、右辺に位置する再帰性反射材の全てを一度に撮像することができる。図4の黒帯部分が、位置検出装置302の撮像範囲401に対応する。
【0024】
撮像範囲401の白帯部分は個々の再帰性反射材308の反射面を撮像した画像を表している。図4において、個々の再帰性反射材308に対応する像が長方形状ではなく変形しているのは、位置検出装置302からの距離に正比例して再帰性反射材308は細く撮像されるためである。逆にいうと、位置検出装置302の近くに位置する再帰性反射材308は太く撮像されるためである。
【0025】
このため、左右一対の位置検出装置302で撮像される画像は、厳密には同じにならず、取り付け位置に応じて若干異なる画像となる。ただし、図4においては、その違いは割愛し、上辺中央に位置検出装置302が1つだけ配置された場合に撮像される画像を代表イメージとして示している。
【0026】
ところで、図4では、各辺内の再帰性反射材308又は各辺間の再帰性反射材308の間に若干の隙間があるように描いている。これらの隙間は、各辺が複数本の再帰性反射材308で構成されることを説明するために表したものであり、実際の使用形態においては、これらの隙間を空けないように設置する必要がある。
【0027】
また、図4の撮像範囲401には、個々の再帰性反射材308に対応する反射光がそれぞれ独立した白い帯状として撮像されているが、再帰性反射材308正しく設置された場合には、撮像範囲401内に一本の白い帯だけが撮像されることになる。
【0028】
(可搬部材の取り付け支援機能)
続いて、制御用コンピュータ305に搭載する可搬部材の取り付け支援機能について説明する。前述したように、位置検出ユニット301や再帰性反射材308が可搬可能であり、利用者自身がその取り付けを行う。この際、赤外線による検出領域を隙間無く張り巡らせることができなければ、入力物体の位置を正しく検出することができない。具体的には、図4に示すように、イメージセンサの撮像範囲内に複数個の白い帯が存在すると、入力物体の位置を正しく検出することができない。
【0029】
そこで、実施例に係る制御用コンピュータ305には、利用者による可動部材の正しい取り付けを支援するプログラム(以下「取付支援プログラム」という。)を実装する。図5に、当該プログラムの処理手順の概要を示す。なお、当該プログラムは、利用者からの操作入力等を通じて起動される。また、利用者による可動部品の取り付けの支援は、投影面101や表示装置107に対する支援画面の表示を通じて実行される。
【0030】
まず、取付支援プログラムは、位置検出ユニット301の取り付け位置を誘導する処理501を実行する。当該処理501において、取付支援プログラムは、投影面101の上辺の中央寄りであって上辺よりもわずかに外側位置に、位置検出ユニット301を配置するように取付位置を誘導する画面を表示する。例えば支援画面が投影面101に投影される場合、位置検出ユニット301を実際に取り付けるべき領域を枠線や着色領域として示したり、当該取付領域を例示した誘導画面を表示する。また、取付支援プログラムには、文字や音声で取付位置を提示する機能を搭載しても良い。
【0031】
位置検出ユニット301の取り付けが終了すると、取付支援プログラムは、可搬型の再帰性反射材308を正しい取り付け位置に誘導する処理502を実行する。例えば支援画面が投影面101に投影される場合、再帰性反射材308を実際に取り付けるべき領域を枠線や着色領域等により提示する。当該処理502には、利用者による再帰性反射材308の取り付けを支援するための幾つかの処理機能が用意されている。以下、その具体例を説明する。なお、後述する取付支援プログラムは、再帰性反射材308の取り付けが行われている間中、繰り返し実行される。
【0032】
なお、後述する具体例に係る取付支援プログラムが所定の機能を提供するためには、制御用コンピュータ305が位置検出ユニット301から撮像画像データを常に受信しているものとする。
【0033】
(具体例1)
図6に、処理502で実行される取付支援プログラムの処理手順の一例を示す。
図6に示す取付支援プログラムは、イメージセンサの撮像範囲711(図7)に対応する画像を取得する(処理601)。前述したように、イメージセンサの撮像角はほぼ180度である。従って、帯状の撮像範囲711には、投影面101の左辺、下辺、右辺に位置する再帰性反射材308の反射面像の全てが含まれる。
【0034】
次に、取付支援プログラムは、再帰性反射材308の実際の配置に一致するように撮像画像を変形する(処理602)。ここで、取付支援プログラムは、投影面101に投影されるコンピュータ画面の解像度の縦横比を使用し、撮像画像の変形処理を実行する。一般に、コンピュータ画面の解像度(横画素数702と縦画素数701)の縦横比は、4:3、16:9又は16:10で与えられる。取付支援プログラムは、当該解像度情報を、制御用コンピュータ305から取得する。もっとも、解像度の縦横比は、可搬型の電子黒板システムを設置する利用者から対話形式で取得しても良い。
【0035】
この実施例の場合、取得した解像度は、横4:縦3であるものとする。この場合、取付支援プログラムは、撮像範囲711を、その長手方向に対して、3:4:3の3つの領域に分割する。このとき、3つの領域は、左側から順番に左辺画像、下辺画像、右辺画像に対応する。取付支援プログラムは、処理602において、図7の上段に示すように、3つの領域を再帰性反射材308の実際の配置に一致するよう変形した支援画面712を生成する。なお、取付支援プログラムは、各辺に何個の再帰性反射材308が配置されるかについての情報を知っているものとする。例えばこの情報は、利用者との対話形式を通じ、事前に与えられているものとする。
【0036】
この後、取付支援プログラムは、生成された支援画面712を投影面101又は表示装置107の画面上に表示する(処理603)。図7に示す支援画面712を見た利用者は、各辺を構成する2つの再帰性反射材308の繋ぎ目部分に隙間があること、下辺と左辺の繋ぎ目(左下隅)及び下辺と右辺の繋ぎ目(右下隅)に隙間があることを視覚的に認識することができる。
【0037】
この際、支援画面712を構成する3つの領域の画像は、位置検出装置302を構成するイメージセンサの出力画像から切り出されたものである。従って、利用者は、取付面に取り付けた2つの再帰性反射材308の間に隙間があるか否かについて、客観的に判断することができる。図7の場合、利用者は、各辺及び各隅を近づければ良いと判断することができる。
【0038】
なお、図7において、撮像範囲711の両端に対応する部分(すなわち、左辺及び右辺の上端部分)にも黒帯(暗領域)が存在している。当然ながら、この領域部分を照射する赤外線の光路上に入力物体が存在しても、その有無を電子黒板システムにおいて検出することはできない。ただし、この不検出領域を利用者が意図的に使用しないのであれば、他の領域部分の隙間とは異なり、実用上の問題は少ない。
【0039】
以上のように、利用者は、自身による可搬部材の取り付けが、電子黒板システムによる入力物体の検出のために正しい位置にあるか否かを客観的に判断することができる。しかも、支援画面712は、イメージセンサの撮像画面そのものでなく、再帰性反射材308の実際の配置態様に合致するように変形された配置イメージ画像として利用者に提示される。このため、専門的な知識を有しない利用者においても、隙間の生じた位置や大きさを容易に認識することができる。また、再帰性反射材308の経時的な位置ずれに関しても、利用者は、その問題箇所を容易に把握することができる。このため、利用者自身による継続的なメンテナンスも可能となる。
【0040】
(具体例2)
図8に、処理502で実行される取付支援プログラムの処理手順の一例を示す。
図8に示す取付支援プログラムの場合も、まず最初に、イメージセンサの撮像範囲711(図7)に対応する画像を取得する(処理801)。
【0041】
次に、取付支援プログラムは、撮像画像から再帰性反射材308の取付位置情報を取得する(処理802)。この際、取付支援プログラムは、例えばコンピュータ画面の解像度の縦横比や各辺を構成する再帰性反射材308の個数に関する情報等を参照する。この場合、取付支援プログラムは、撮像画像から下辺画像、左辺画像、右辺画像を認識し、各画像に存在する再帰性反射材308の個数情報との対応付けにより、各辺における再帰性反射材308の取付位置を判定する。
【0042】
この後、取付支援プログラムは、取得された取付位置情報に基づいて、再帰性反射材308の実際の配置に一致するように配置イメージ画像を生成する(処理803)。この処理は、前述の具体例1の場合と同様、利用者による直感的な理解を容易にするための処理動作である。
【0043】
ただし、この具体例の場合には、利用者による理解をより容易なものにするために、配置イメージ画像を生成する。なお、イメージセンサの撮像画像は、入力物体の位置検出処理で使用される情報そのものであり、その意味において最も正確な情報である。しかし、一般的な利用者に提示することを考慮すると、より直感的に配置関係をイメージできる画像が望ましいと考えられる。
【0044】
この具体例の場合、取付支援プログラムは、再帰性反射材308の位置関係を、例えば撮像画像中の白帯部分と再帰性反射材308の長さ情報との対応付けにより検出する。例えば再帰性反射材308が固定長の場合、白帯部分の長さは、再帰性反射材308の自然倍で与えられるはずである。
【0045】
また、再帰性反射材308の長さを可変できる場合でも、白帯部分の長さが再帰性反射材308の最大可変長を超え、かつ、その最短長の2倍を超える場合には、当該白帯部分は2つの再帰性反射材308の配置に対応すること検出することができる。再帰性反射材308の配置を正確に判定するために使用する条件は、使用される再帰性反射材308の寸法や使用条件等に応じて定める必要がある。
【0046】
この後、取付支援プログラムは、生成された配置イメージ画像を投影面101又は表示装置107の画面上に表示する(処理804)。
【0047】
図9〜図12に、支援画面911の表示例を示す。図9及び図10は、個々の再帰性反射材308の配置位置を1つのブロック901で表す例である。勿論、支援画面911におけるブロック901の配置は、利用者による再帰性反射材308の実際の取付位置に対応付けて行われる。図9の支援画面911を見た利用者は、縦横各2つの再帰反射性材308が隙間なく配置されていると判断することができる。これに対し、図10の支援画面911の場合、利用者は、右辺を構成する2つの再帰性反射材308の間に隙間902を確認することができる。このため、利用者は、右辺の取り付けに問題があることを容易に確認することができる。
【0048】
図11及び図12は、個々の再帰性反射材308の配置位置を実際に使用する再帰性反射材308の写真イメージ921で表す例である。なお、図11及び図12には、位置検出ユニット301に対応する写真イメージ922も表示している。図11は右辺中央付近に隙間923がある例であり、図12は左辺上端部分に隙間923がある例である。この場合、使用する写真イメージ921及び922を事前に登録又は選択しておく必要がある。このように、実際に配置する再帰性反射材308の外観形状がそのまま支援画面911に表示されることで、利用者は、隙間の存在箇所をより直感的に把握することができる。
【0049】
(具体例3)
図13に、処理502で実行される取付支援プログラムの処理手順の一例を示す。
図13に示す取付支援プログラムの場合も、まず最初に、イメージセンサの撮像範囲711(図7)に対応する画像を取得する(処理1301)。
【0050】
次に、取付支援プログラムは、撮像画像から再帰性反射材308の取付位置情報を取得する(処理1302)。この場合も、取付支援プログラムは、コンピュータ画面の解像度の縦横比や各辺を構成する再帰性反射材308の個数に関する情報等を参照する。
【0051】
この後、取付支援プログラムは、撮像範囲711に出現する隙間の有無を判定する(処理1303)。図14に、取付支援プログラムによる隙間の判定原理を示す。図14は、イメージセンサの撮像範囲1401内の画像の一部分を拡大して示したものである。図中の正方形は1画素を表している。図では、再帰性反射材308の反射面からの反射光が入射する画素1402を白色で表現し、再帰性反射材308が存在しない領域(隙間1403を含む。)を黒色で表現する。
【0052】
この実施例の場合、取付支援プログラムは、撮像画像の長手方向に延びる一列の画素列を観察し、黒色で表現される画素が存在するか否かを画素毎に判定する。黒色で表現される画素が1画素でも検出されれば、その位置が隙間1403と判定される。なお、黒色で表現される画素の連続数が隙間の幅に対応する。
【0053】
隙間の判定が終了すると、取付支援プログラムは、判定結果を文字情報として投影面101又は表示装置107の画面上に表示する(処理1304)。
【0054】
図15に、支援画面1511の表示例を示す。図15は、どの位置に隙間が存在すると取付支援プログラムが判断しているかをメッセージ1512として表示する例を表している。このように、文字情報を通じて隙間の箇所が具体的に表示されることにより、利用者は、右辺に位置する再帰性反射材308に着目して、その取付位置を調整することができる。なお、図15は隙間の存在する辺だけを表現しているが、より具体的に隙間の位置を特定して表現しても良い。
【0055】
なお、図15の場合には、支援画面1511に文字だけを表示したが、具体例1や具体例2で説明した支援画面と文字情報を組み合わせて表示しても良い。図16及び図17に、各具体例との組み合わせ例を示す。図16に示す支援画面1611は、具体例1による撮像画像とメッセージ1512とを組み合わせた図である。このように、文字情報と組み合わせることにより、撮像画像だけが表示される場合に比して隙間のある領域の確認が容易になる。また、図17に示す支援画面1711は、具体例2による配置イメージ画像とメッセージ1512とを組み合わせた図である。やはり、文字情報と組み合わせることにより、配置イメージ画像だけが表示される場合に比して隙間のある領域の確認が容易になる。
【0056】
(具体例4)
図18に、処理502で実行される取付支援プログラムの処理手順の一例を示す。
図18に示す取付支援プログラムの場合も、まず最初に、イメージセンサの撮像範囲711(図7)に対応する画像を取得する(処理1801)。
【0057】
次に、取付支援プログラムは、撮像画像から再帰性反射材308の取付位置情報を取得する(処理1802)。ここで、取付支援プログラムは、コンピュータ画面の解像度の縦横比や各辺を構成する再帰性反射材308の個数に関する情報等も参照する。
【0058】
この後、取付支援プログラムは、撮像範囲711に出現する隙間の有無を判定する(処理1803)。取付支援プログラムによる隙間の判定手法は、前述した処理1303(図13)と同様である。
【0059】
隙間の判定が終了すると、取付支援プログラムは、再帰性反射材308の実際の配置に一致するように生成された配置イメージ画像を生成すると共に、当該配置イメージ画像に隙間の判定結果を反映させた画像を画面表示する(処理1804)。
【0060】
図19に、支援画面1911の表示例を示す。この支援画面1911は、具体例2に対応する配置イメージ画像に対し、検出された隙間の位置を破線ブロック1912で示す例である。図19の場合、左上隅部分に隙間が存在することが示されている。また、埋めるべき隙間の大きさも破線ブロック1912の大きさにより表現することができる。
【0061】
ただし、破線ブロック1912による表示は、隙間が小さい場合に画面上で視認しづらい可能性がある。隙間の大きさが小さい場合には、図20に示す支援画面2011や図21に示す支援画面2111を用いても良い。支援画面2011は、隙間の範囲を矢印(両方向矢印)2012で示す表示形態であり、支援画面2111は、隙間の位置を矢印2112でピンポイントで示す表示形態である。
【0062】
この他、隙間を含む辺や配置に問題がある再帰性反射材308を表すブロック901を色の違いで表現することもできる。図22に示す支援画面2211では、左辺、下辺及び右辺をそれぞれ1つのブロックで表現し、隙間のない下辺と右辺は例えば青色のブロック2212で表現し、隙間のある左辺は例えば赤色のブロック2213で表現する。このように、色の違いにより表現されることで、利用者は、隙間のある辺を容易に確認することができる。ただし、色分けによる表現を辺を単位で行うと、各辺を構成する再帰性反射材308のいずれか一方の取り付けに問題があるのか、両方に問題があるのか分かり難い。そこで、図23に示す支援画面2311のように、取付位置に問題がある再帰性反射材308に対応するブロック2313だけに赤色その他の注意を引く色を付し、その他のブロック2312には青色を付しても良い。このように、着色範囲をブロック単位とすれば、取付位置の調整対象を明確化できる。
【0063】
(具体例5)
図24に、処理502で実行される取付支援プログラムの処理手順の一例を示す。
図24に示す取付支援プログラムの場合も、まず最初に、イメージセンサの撮像範囲711(図7)に対応する画像を取得する(処理2401)。
【0064】
次に、取付支援プログラムは、撮像画像から再帰性反射材308の取付位置情報を取得する(処理2402)。ここで、取付支援プログラムは、コンピュータ画面の解像度の縦横比や各辺を構成する再帰性反射材308の個数に関する情報等も参照する。
【0065】
この後、取付支援プログラムは、撮像範囲711(図7)に出現する隙間の有無を判定する(処理2403)。取付支援プログラムによる隙間の判定手法は、前述した処理1303(図13)と同様である。
【0066】
隙間が位置が確認されると、取付支援プログラムは、撮像範囲711に出現する隙間の距離(長さ)を算出する(処理2404)。図25及び図26を用い、取付支援プログラムによる距離の算出手法を説明する。
【0067】
まず、取付支援プログラムは、図25に示すように、イメージセンサの撮像画像に基づいて投影面101の下辺側に配置された再帰性反射材308までの距離を算出する。前述したように、撮像範囲2501には、再帰性反射材308の反射面で反射された光が白い帯状の形態で撮像される。図25は、図4の場合と同様、各辺に配置された2つの再帰性反射材308がいずれも離れて配置された状態を表している。このため、撮像範囲2501には白い帯が6つ現われている。
【0068】
ここで、予め定めた基準距離だけ離れた位置に再帰性反射材308が配置された場合に、白い帯の太さがどのくらいの太さ(画素数)として検出されるかについて、取付支援プログラムは知っているものとする。その値は、不図示の記憶領域に記憶されている。
【0069】
ここで、取付支援プログラムは、撮像範囲2501の左右中央部分2502に現われる白い帯の太さと、記憶領域に記憶されている基準距離の太さとを比較することにより、位置検出ユニット301から下辺側に配置された再帰性反射材308までの距離を算出する。ここでは、基準距離が1mである場合、左右中央部分2502に現われる白い帯の太さは10画素で撮像されるものとする。
【0070】
この場合にあって、実際に計測した左右中央部分2502の白い帯の太さが5画素であったとすると、取付支援プログラムは、位置検出ユニット301から下辺側に配置された再帰性反射材308までの距離は2mであると判定する。なぜなら、測定時の画素数が基準距離における画素数の半分であるためである。
【0071】
一方、実際に計測した左右中央部分2502の白い帯の太さが20画素であったとすると、取付支援プログラムは、位置検出ユニット301から下辺側に配置された再帰性反射材308までの距離は0.5mであると判定する。なぜなら、測定時の画素数が基準距離における画素数の2倍であるためである。
【0072】
なお、投影面101の下辺には、一般に複数個の再帰性反射材308が配置される。このため、左右中央部分2502にも隙間が含まれる可能性がある。この場合、予め設定した左右中央部分2502に白い帯が存在しない可能性もある。そこで、左右中央部分2502に対応する白い帯の平均太さを測定値として用いたり、隙間と考えられる部分は太さの算出対象から予め省くなどの工夫をしても良い。このような工夫を採用することより、取付支援プログラムによる距離の算出精度を高めることができる。
【0073】
さて、取付支援プログラムが算出した距離は、図26の垂直距離2602に対応する。取付支援プログラムは、この垂直距離2602を用い、画面2601の左辺長さ2603と、下辺長さ2604と、右辺長さ2605を算出する。ここでは、垂直距離2602が左辺長さ2603と右辺長さ2605とは同じであることを利用する。また、取付支援プログラムは、コンピュータ画面の解像度の縦横比も使用する。前述したように、一般的なコンピュータ画面の場合、その解像度(横画素数702と縦画素数701)の縦横比は、4:3、16:9又は16:10で与えられる。勿論、これ以外の縦横比が用いられる場合でも、取付支援プログラムは、その縦横比を知ることができる。
【0074】
ここでは、取得した解像度が例えば横4:縦3であるものとする。この場合、取付支援プログラムは、撮像範囲711の左辺画像の画素数及び右辺画像の画素数と下辺画像の画素数の比は、3:4で与えられることが分かる。これにより、撮像範囲711に隙間なく1本の白い帯が撮像されている場合であっても、左右の辺と下辺との境界位置を判別することができる。
【0075】
ここで、取付支援プログラムは、垂直距離2602を画面の縦横比に当てはめると、未知であった画面の下辺長さ2604を算出することができる。この結果、撮像範囲711に対応する長さ(=左辺長さ2603+下辺長さ2604+右辺長さ2605)が分かる。撮像範囲711の長手方向の画素数は分かっているので、算出された撮像範囲711の長さを画素数で割ることにより、1画素がどれだけの距離に相当するかを求めることができる。前述したように、取付支援プログラムは、隙間の幅を画素数として取得している。従って、取付支援プログラムは、隙間の幅を与える画素数に、単位画素当たりの距離を乗算することにより隙間の距離(長さ)を算出することができる。
【0076】
隙間の距離が算出されると、取付支援プログラムは、判定結果を文字情報として投影面101又は表示装置107の画面上に表示する(処理2405)。
【0077】
図27に、支援画面2711の表示例を示す。図27は、どの位置に何cmの隙間が存在すると取付支援プログラムが判断しているかをメッセージ2712として表示する例を表している。この表示により、利用者は、メッセージ2712に記載された右辺に5cm隙間があることが分かる。なお、図27の表示例は、大きな隙間を対象としているため、距離が分かることの利点が分かり難いが、数ミリのように隙間が小さい場合には、より正確な情報を利用者に与えることができる。また、この場合にも、より具体的に隙間の位置を特定して隙間の長さを表現しても良い。
【0078】
なお、図27の場合には、支援画面2711に文字だけを表示したが、具体例1や具体例2で説明した支援画面と文字情報を組み合わせても良い。図28〜図30に、各具体例との組み合わせ例を示す。図28に示す支援画面2811は、具体例1による撮像画像とメッセージ2812とを組み合わせた図である。このように、文字情報と組み合わせることにより、撮像画像だけが表示される場合に比して隙間のある領域の確認が容易になる。また、図29に示す支援画面2911は、具体例2による配置イメージ画像とメッセージ2912とを組み合わせた図である。やはり、文字情報と組み合わせることにより、配置イメージ画像だけが表示される場合に比して隙間のある領域の確認が容易になる。また、図30に示す支援画面3011は、具体例2のうち再帰性反射材308の写真イメージ921と位置検出ユニット302に対応する写真イメージ922を表示する画面とメッセージ3012とを組み合わせた図である。やはり、文字情報と組み合わせることにより、配置イメージ画像だけが表示される場合に比して隙間のある領域の確認が容易になる。
【0079】
(他の形態例)
なお、本発明は上述した形態例に限定されるものでなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある形態例の一部を他の形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある形態例の構成に他の形態例の構成を加えることも可能である。また、各形態例の構成の一部について、他の構成を追加、削除又は置換することも可能である。
【0080】
また、上述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路その他のハードウェアとして実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することにより実現しても良い。すなわち、ソフトウェアとして実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に格納することができる。
【0081】
また、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示すものであり、製品上必要な全ての制御線や情報線を表すものでない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
【符号の説明】
【0082】
101…投影面、102…位置検出装置、104…表示画面投影装置、105…制御用コンピュータ、106…キーボード、107…表示装置、108…再帰性反射材、301…位置検出ユニット、302…位置検出装置、305…制御用コンピュータ、308…再帰性反射材、401…撮像範囲、711…撮像範囲、712…支援画面、901…ブロック、902…隙間、911…支援画面、921、922…写真イメージ、923…隙間、1401…撮像範囲、1402…画素、1403…隙間、1511…支援画面、1512…メッセージ、1611…支援画面、1711…支援画面、1911…支援画面、1912…破線ブロック、2011…支援画面、2111…支援画面、2012…矢印、2112…矢印、2211…支援画面、2212…ブロック、2213…ブロック、2311…支援画面、2312…ブロック、2313…ブロック、2501…撮像範囲、2502…左右中央範囲、2601…画面、2602…垂直距離、2603…左辺長さ、2604…下辺長さ、2605…右辺長さ、2711…支援画面、2712…メッセージ、2811…支援画面、2812…メッセージ、2911…支援画面、2912…メッセージ、3011…支援画面、3012…メッセージ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも座標検出面を囲む3辺に配置される複数の再帰性反射材の反射面の全体を照明できる光学ユニットと、それぞれが前記3辺を少なくとも撮像範囲に含む2つのイメージセンサとを有する位置検出ユニットと、前記複数の再帰性反射材がいずれも可搬可能な電子黒板システムを構成するコンピュータに、
前記イメージセンサの撮像画像を取得する処理と、
取得された撮像画像に基づいて、前記複数の再帰性反射材の実際の配置に対応付けた配置イメージ画像を生成する処理と、
生成された配置イメージ画像を表示画面上に表示する処理と
を実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像を変形した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像の信号処理を通じて取得した各再帰性反射材の配置位置に、各再帰性反射材を代表するブロック画像を配置した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像の信号処理を通じて取得した各再帰性反射材の配置位置に、各再帰性反射材の写真イメージを配置した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
少なくとも座標検出面を囲む3辺に配置される複数の再帰性反射材の反射面の全体を照明できる光学ユニットと、それぞれが前記3辺を少なくとも撮像範囲に含む2つのイメージセンサとを有する位置検出ユニットと、前記複数の再帰性反射材がいずれも可搬可能な電子黒板システムを構成するコンピュータに、
前記イメージセンサの撮像画像を取得する処理と、
前記撮像画像に基づいて、前記複数の再帰性反射材の配置に隙間が存在するか否かを判定する処理と、
判定結果を表示画面上に表示する処理と
を実行させるプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムにおいて、
前記判定結果を文字情報として表示する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムにおいて、
前記判定結果を、隙間の距離を具体的な数値で表現する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項5に記載のプログラムにおいて、
取得された撮像画像に基づいて、前記複数の再帰性反射材の実際の配置に対応付けた配置イメージ画像を生成する処理と、
前記判定結果を前記配置イメージ画像とともに表示する処理と
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像を変形した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像の信号処理を通じて取得した各再帰性反射材の配置位置に、各再帰性反射材の写真イメージを配置した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記配置イメージ画像は、前記撮像画像の信号処理を通じて取得した各再帰性反射材の配置位置に、各再帰性反射材を代表するブロック画像を配置した画像である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記判定結果を、隙間を有する取り付け位置と隙間の無い取り付け位置の違いを異なる色で表現する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記判定結果を、隙間を有する位置を指定する矢印により表現する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
少なくとも座標検出面を囲む3辺に配置される複数の再帰性反射材の反射面の全体を照明できる光学ユニットと、それぞれが前記3辺を少なくとも撮像範囲に含む2つのイメージセンサとを有する位置検出ユニットと、前記複数の再帰性反射材がいずれも可搬可能な電子黒板システムにおける前記再帰性反射材の設置を支援する方法において、
前記イメージセンサから撮像画像を取得する処理と、
取得された撮像画像に基づいて、前記複数の再帰性反射材の実際の配置に対応付けた配置イメージ画像を生成する処理と、
生成された配置イメージ画像を表示画面上に表示する処理と
を有することを特徴とする設置支援方法。
【請求項15】
少なくとも座標検出面を囲む3辺に配置される複数の再帰性反射材の反射面の全体を照明できる光学ユニットと、それぞれが前記3辺を少なくとも撮像範囲に含む2つのイメージセンサとを有する位置検出ユニットと、前記複数の再帰性反射材がいずれも可搬可能な電子黒板システムにおける再帰性反射材の設置を支援する方法において、
前記イメージセンサの撮像画像を取得する処理と、
前記撮像画像に基づいて、前記複数の再帰性反射材の配置に隙間が存在するか否かを判定する処理と、
判定結果を表示画面上に表示する処理と
を有することを特徴とする設置支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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