説明

可撓流体輸送管の案内装置

本発明は、固定部材(1)から、固定部材によって支持される可動部材(2)への流体輸送用の可撓管(3)の案内装置に関する。本発明は、可撓管(3)が、前記固定部材に固定された一端と、可動部材に固定された一端とを有する弾性伸縮自在の可撓チューブ(6)内に案内され、前記チューブが、螺旋コイルばねの形状を取ることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓流体輸送管の油圧、空気圧又は電気式案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の活動分野では、入口が、固定部材に接続し、他方で出口が、例えば固定部材に連接した可動部材に接続した、供給管を使用することが必要である。
【0003】
かかる問題は、特に、機械のアームの端部に連接されたバケット上に位置するジャッキを制御せねばならないパワーショベルに関して見受けられる。
【0004】
バケットの位置に応じて、供給管は、継ぎ手の高さに、特に邪魔なループを形成する。
【0005】
欧州特許出願公開第1215343号明細書に記載された装置は、この不都合を防ぐことを試みている。この装置によれば、可撓管は、可動アームによって担持された硬質シリンダ内に部分的に案内され、かつ管を引っ張り、かつ継ぎ手の高さでのループ形成を妨げるばねの作用を後端に向かって受ける。実際に、この装置は、位置が予見不可能であるループの形成を妨げず、形成がそれほど邪魔でないように見える、その他の場所での形成を助長する。その上、引き伸ばし(バケット下部への回転)の際に、管が、それ自身の質量による力の外に、戻しばねの力に打ち勝たねばならないことが、そのことが提示するあらゆる不都合と共に加わる。
【発明の開示】
【0006】
これらの不都合を防ぐ本発明は、可撓管が、その一端によって固定部材に、かつ他端によって可動部材に固定された、螺旋状に巻かれたばねのような、伸縮自在のチューブ内に案内されることにおいて注目に値する。
【0007】
本発明のもう1つの特徴によれば、ループの形成を案内し、かつそれを一定の位置に従って収容するために、手段が設けられる。
【0008】
本発明は、専ら参考例として添付した図面を参照してなされる、以下に続く記載によってより良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1を参照すると、解決すべき問題は、固定部材1から、固定部材1に対して可動である部材2へ、可撓管3を介して流体を伝送することにあることが分かる。
【0010】
考えを明瞭に述べると、可撓管は、部材1に対して軸5によって連接したアーム2によって担持されたシリンダ4に作動油を伝送せねばならない。
【0011】
本発明によれば、管3は、一端が可撓管3の接続点の最大でも近傍で可動部分に、他端が例えば点7で固定部分1に固定された、弾性変形可能な可撓チューブ6内に案内される。
【0012】
実施態様によれば、チューブ6は、螺旋状に巻かれたばねから構成される。
【0013】
アーム2が矢印Fに沿って回転する時、ばね6は伸長する。それに反して、アーム2が反対方向に回転する時、ばねは収縮し、かつ可撓管3は、前記ばねの中で滑動して、前記ばねの固定点の後ろでループを形成する。
【0014】
両方の場合において、可撓管が、それ自体の重量に関連するもの以外、いかなる引っ張り応力も受けず、それが無視できることに注意すべきである。
【0015】
部材1への可撓管の接続点8は、点7及び8を隔てる距離が、ループ9の自然な形成を可能にするように選択される。一般的に、前述の2つの点を隔てる距離の値は、管の自然巻き付け直径に少なくとも等しい。自然巻き付け直径とは、管を傷つけることなく、通常、管を巻き付けできる最小直径を意味せねばならない。
【0016】
本発明のもう1つの特性によれば、ループが、部材1及び2を含む機械の働きを妨害する危険がないように、ループの位置及び形状を制御するために、手段が設けられる。
【0017】
示した実施例のように、点7及び8は、水平面に位置し、ループを水平面に、かつループが部材1の上部に形成されるように収容することは、妥当であるように見える。
【0018】
そのために、部材1の上部に位置する、平行な2つの案内装置10を使用する。アーム2が、矢印Fの反対に最大回転を行った時、管3は、図3に点線で示す位置を占める。
【0019】
ループ9が、ゆがんだ運動を行うことを回避するために、装置1の上面の平面の平行平面で、ループを保持するための手段を設けることが可能であり、例えば横断バー11が、このために使用できる。
【0020】
一般的に、ループは、中央平面がほぼ点7及び8を通過する、平坦な導管の形状を呈する案内部材によって収容できる。
【0021】
上記説明全体から、ループ9の形成は、部材1又は部材2で生じ得ることになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の装置を示す正面図である。
【図2】図1の細部Aを示す。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図3の線IV−IVに沿った拡大断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材(1)から、前記固定部材によって担持される可動部材(2)へ流体を輸送する可撓管(3)の案内装置であって、前記可撓管(3)が、螺旋状に巻かれたばねから構成される、弾性伸縮自在の可撓チューブ(6)内に案内され、前記チューブ(6)は、一端が前記固定部材に、かつ他端が前記可撓管(3)の接続点の最大でも近傍で前記可動部材に固定されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記チューブ(6)は、部材の一方への前記可撓管(3)の接続点(8)とは別の点(7)で前記部材に固定され、前記チューブの固定点(7)及び前記可撓管(3)の接続点(8)を隔てる距離は、前記管の自然巻き付け直径に少なくとも等しいことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記チューブ(6)の外に伸長する前記管(3)の部分によって形成されるループ(9)の位置及び形状を制御するために、手段が設けられることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ループ(9)は、2つの平行な案内装置(10)の間に導かれることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ループは、平坦な導管の形状を呈する案内部材によって収容されることを特徴とする請求項4に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−514081(P2007−514081A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543575(P2006−543575)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【国際出願番号】PCT/FR2004/003014
【国際公開番号】WO2005/057068
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(501161479)
【氏名又は名称原語表記】KLAC INDUSTRIE
【Fターム(参考)】