説明

可視光通信マナーモード自動設定/解除システム

【課題】図書館、会議場、劇場、映画館などの着信音が気になる場所、時間での可搬性のある可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具で、携帯電話のマナーモード設定/解除を行なうシステムを提供する。
【解決手段】可視光通信マナーモード自動設定/解除システムは図書館、会議場、劇場、映画館などの施設管理者より設定されたマナーモード設定情報/解除情報を光通信/PLC通信変調通信ドライバ30により光伝送信号変調と高周波数変調を行いPLC通信によりPLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具80へ送信し可視光通信を行い可視光受信機能付携帯電話100にマナーモード設定情報/解除情報を送信しマナーモード設定/解除を行う。これにより上記場所・時間において携帯電話の自動マナーモードの設定/解除を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図書館、会議場、劇場、映画館などの着信音が気になる場所、時間での携帯電話の自動マナーモード設定・解除に関するもので、施設管理者により予め設定された場所、時間等の情報を電力線重畳無線通信(以下PLCと記載する)と可視光通信を利用しマナーモード設定情報・解除情報を送信し携帯電話のマナーモードの設定・解除を自動的に行うことができるシステムを提供することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の使用マナーについての課題が近年問われている。図書館、会議場、劇場、映画館、レストランやホテルの静かなロビーや新幹線、電車内などでのマナーモード機能への切替えが求められている。しかし、この切替えは携帯電話の保有者個々人にゆだねられているために、時にトラブルが発生することがある。
【0003】
携帯電話のマナーモード設定/解除については、マナーモードに設定されていても目覚ましアラームを作動させる制御や逆にマナーモードが解除されていると、受信により睡眠を邪魔されることを防止するためのマナーモード自動切換制御を有する携帯電話が開示されている(特許文献1、特許文献2)。また、手動マナーモード設定と解除忘れを防止するために設定と解除の時刻と位置情報を予め記憶し自動で設定と解除する技術も開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−113105
【特許文献2】特開2004−336194
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今後、携帯電話のような小型端末の普及に伴いより多くの場所で使用が可能になり今よりさらに、上記場所でのマナーが問われることになるだろう。このような状況において携帯電話を使用しているユーザ自身が手動で着信動作モードを切替える必要があり手間が掛かり上記場所でのマナーを問われかねない。
【0006】
一方、上記場所では携帯電話の着信音を発しても良い場所や携帯電話のマナーモード設定を許容されるなどの周りに迷惑を掛けないように考慮しなければいけない場所など様々な要望が存在している。
このような状況の中、近年電気コンセントに通信用のアダプタを設置してデータ通信を行うPLC通信やLED照明やインバータ蛍光灯照明を使用した可視光通信が脚光を浴びている。しかしながら、その殆どが人の行動由来の機器制御に応用する技術が開発されていない。
【0007】
そこで、本発明では上記施設管理者が予め設定したマナーモード設定情報/解除情報をPLC通信と可視光通信を用いて所定の場所・時間での携帯電話の自動マナーモード設定/解除を行うことができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明では上記場所・時間での上記施設管理者により予め設定されているマナーモード設定情報/解除情報を上記場所・時間に設置されている可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明へマナーモード設定情報/解除情報データを伝信するために施設内の電力線を通信回線として利用するPLC通信を使用し、予め設定されているマナーモード設定情報/解除情報を上記可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明へ伝送するための機能を有することを特徴とするシステム。
【0009】
本発明においては上記可視光通信自動マナーモード設定/解除システムは、上記場所・時間での上記施設管理者が予め設定されている設定/解除情報を可視光受信機能付携帯電話へ自動マナーモード設定/解除データの送信を行うことを目的に上記場所・時間に合わせた設定/解除ができる施設管理システムを特徴とするシステム。
【0010】
また、上記施設管理者により予め設定されているマナーモード設定情報/解除情報は上記施設内に設置されている電力線と可視光送信機能付上記照明器具より可視光素子等を人の目には感じられない周期で高速に点滅させることなどで通信を行うようにし、マナーモード設定情報/解除情報を光伝送信号変調機能と上記施設内の電力線を利用したPLC通信を行うための高周波数変調機能を備えたドライバを有することを特徴とするシステム。
【0011】
本発明においては可視光通信とPLC通信を利用するためにマナーモード設定情報/解除情報を光伝送信号変調機能と高周波数変調機能を有するドライバを設置することで、上記施設内に上記施設管理者により設置された可視光送信機能付上記照明器具へのデータ送信制御行うことができる。
【0012】
また、可視光送信機能付上記照明器具はPLC通信機能を備えマナーモード設定情報/解除情報を高周波数復調機能により復調し可視光素子等から人の目には感じられない周期で高速に点滅させることで携帯電話へマナーモード設定情報/解除情報を送信することができる機能を有することを特徴とする可視光送信機能付上記照明器具。
【0013】
これにより、可視光送信機能付上記照明器具を上記施設管理者がマナーモード設定/解除が必要とされる場所へ設置(複数)することで可搬性に優れた携帯電話自動マナーモード設定/解除を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、以下に記載する効果の内、いずれかの効果が得られる。
【0015】
上記施設管理者が携帯電話のマナーモード設定/解除を予め設定することができるため上記場所・時間で必要なマナーモード(バイブレーション、サイレント)の設定が可能になる。特に映画館や劇場、新幹線、電車内で効果が期待できる。
【0016】
PLC通信を使用していることで、上記場所・時間で使用している電力線を使用することができるため特別な工事等を行う必要がなく簡単で安価に構築できる。
【0017】
PLC受信機能/可視光送信機能付上記照明器具は可搬性に優れているため施設管理者が必要とされる施設への設置が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の可視光通信マナーモード自動設定/解除システムの構成を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係わる可視光通信マナーモード自動設定/解除システムの構成を示すブロック図である。
【0021】
この可視光通信マナーモード自動設定/解除システムは図書館、会議場、劇場、映画館などの着信音が気になる場所、時間において施設管理者10により予め設定されたマナーモード設定情報/解除情報20を電力線重畳無線通信(PLC通信)60と可視光通信90を使用し、送信し携帯電話のマナーモードの設定/解除を行う機能を備えている。
【0022】
施設管理者10より予め設定されたマナーモード設定情報/解除情報20を光伝送信号変調装置40と高周波数変調装置50とを備えた光通信/PLC通信変調通信ドライバ30により光伝送信号変調と高周波数変調を行いPLC通信60によりPLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具80へ送信しPLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具80から人の目には感じられない周期で、高速に可視光素子を点滅させることにより可視光通信90を行う機能を装備している。
【0023】
前述したPLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具80から受信した可視光受信機能付携帯電話100は光通信復調装置110により自動マナーモード設定情報/解除情報を復調しマナーモード設定/解除を行う構成となっている。
【符号の説明】
【0024】
10:施設管理者
20:マナーモード設定情報/解除情報
30:光通信/PLC通信変調送信ドライバ
40:光通信変調装置
50:PLC変調装置
60:PLC通信
70:PLC復調装置
80:PLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具
90:可視光通信
100:可視光受信機能付携帯電話
110:光通信復調装置
200:コンセント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図書館、会議場、劇場、映画館などの着信音が気になる場所、時間において施設管理者により予め設定されたマナーモード設定情報/解除情報を上記場所にある電力線を使用したPLC通信やLED照明やインバータ蛍光灯照明を備えた照明器具を使用した可視光通信を用いて、上記施設管理者より予め設定されたマナーモード設定情報/解除情報を送信することによって上記場所・時間に入場する際または退場する際に可視光受信機能を備えた携帯電話を上記照明器具に翳すことにより携帯電話の自動マナーモードの設定/解除を行う手段を有することを特徴とする可視光通信マナーモード自動設定/解除システム。
【請求項2】
上記施設管理者により予め設定されたマナーモード設定情報/解除情報を変調/送信ドライバを介してPLC受信機能/可視光送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具へ送信し、復調/受信機能を内蔵する携帯電話の自動マナーモード設定/解除を行う機能を備えたことを特徴とする上記場所・時間の照明器具と携帯電話間の可視光通信マナーモード自動設定/解除システム。
【請求項3】
上記請求項1に記載の上記場所・時間の照明器具と携帯電話間の可視光通信システムはマナーモード設定情報/解除情報を可視光通信への光伝送信号変調機能とPLC(Power Line Comunication)通信への高周波数変調機能を備えたドライバを有することを特徴とする可視光通信マナーモード自動設定/解除システム。
【請求項4】
上記請求項1に記載の上記場所・時間の照明器具と携帯電話間の可視光通信システムはPLC通信からの高周波数変調機能と可視光通信を行うLED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具を備えたことを特徴とするPLC受信機能/可視光通信送信機能付LED照明器具やインバータ蛍光灯照明器具。

【図1】
image rotate