説明

台数制御装置、台数制御方法及び流体供給システム

【課題】圧縮機を有する複数台のヒートポンプ装置を備え、ヒートポンプ装置で加熱又は冷却した流体を流体利用装置へ供給する流体供給システムにおいて、ヒートポンプ装置の空調能力を把握することなく、効率的にヒートポンプ装置の運転台数を制御することを目的とする。
【解決手段】複数台のヒートポンプ装置のうちの所定のヒートポンプ装置が備える圧縮機の運転周波数を取得して、取得した運転周波数に応じて、複数台のヒートポンプ装置のうちの前記所定のヒートポンプ装置を除く他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、複数のヒートポンプ装置を用いる流体供給システムにおいて、ヒートポンプ装置の運転台数を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプ装置等の熱源機を複数備える空調システムにおいて、建物側の除去すべき空調負荷と、熱源機の空調能力(特性)とに基づき、熱源機の運転台数を制御することが考えられる。
特許文献1には、空調負荷データを計測して、計測した空調負荷データに基づき熱源機の運転台数を決定することについての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−127936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
熱源機の運転台数を制御する台数制御装置が、空調負荷を把握するためには、計測機器(複数の配管温度計測用サーミスタ、流量計等)を設置して、空調負荷を検出する必要がある。一般に、日常的なエネルギー管理を実施していない建物(例えば、小規模な住宅やアパートなど)では、計測機器は設置されていない。このような建物に新たに計測機器を設置するにはコストがかかる。
また、台数制御装置が熱源機の空調能力を把握するには、予め空調能力を台数制御装置に入力しておくか、台数制御装置が通信回線を介して熱源機から空調能力に関する情報を取得する必要がある。しかし、熱源機を据付する据付業者が、任意に選択した熱源機を据付する場合がある。この場合には、接続される熱源機の空調能力を予め知ることはできないため、予め空調能力を台数制御装置に入力しておくことはできない。また、熱源機の据付方によっては、台数制御装置が通信回線を介して熱源機から空調能力に関する情報を取得することもできない場合がある。
この発明は、例えば、ヒートポンプ装置の空調能力を把握することなく、効率的にヒートポンプ装置の運転台数を制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に係る台数制御装置は、例えば、
圧縮機を有する複数台のヒートポンプ装置を備え、前記ヒートポンプ装置で加熱又は冷却した流体を流体利用装置へ供給する流体供給システムにおいて、前記複数台のヒートポンプ装置の運転台数を制御をする台数制御装置であり、
前記複数台のヒートポンプ装置のうちの所定のヒートポンプ装置が備える前記圧縮機の運転周波数を取得する周波数取得部と、
前記周波数取得部が取得した運転周波数に応じて、前記複数台のヒートポンプ装置のうちの前記所定のヒートポンプ装置を除く他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する台数制御部と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明に係る台数制御装置は、あるヒートポンプ装置が備える圧縮機の運転周波数に応じて運転台数の制御を行う。そのため、ヒートポンプ装置の空調負荷を把握することなく、効率的にヒートポンプ装置の運転台数を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】流体供給システム200の基本構成図。
【図2】実施の形態1に係る流体供給システム200の構成図。
【図3】運転コントローラ100の機能を示す機能ブロック図。
【図4】台数制御における熱源機の運転効率の効果を示す概念図。
【図5】台数制御部122による台数制御処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、流体供給システム200の基本構成図である。
流体供給システム200は、ヒートポンプ装置10、補助熱源20、室内空間60に設置された放熱器30(流体利用装置の一例)、ポンプ40を備え、順次流体配管50によって接続されている。特に、流体配管50は、ヒートポンプ装置10が備える第1熱交換器2に接続されている。また、流体配管50の内部には、水(流体の一例)が流れている。
また、放熱器30が設置された室内空間60には、設定温度等を入力するためのリモートコントローラ70が設けられている。
【0009】
ヒートポンプ装置10は、圧縮機1と第1熱交換器2と膨張機構3と第2熱交換器4とが冷媒配管5により順次接続されたヒートポンプサイクルを有する。圧縮機1、第1熱交換器2、膨張機構3、第2熱交換器4の順にヒートポンプサイクル内を冷媒が循環することにより、冷媒は、第2熱交換器4で空気等から吸熱して、第1熱交換器2で流体配管50を流れる水へ放熱する。つまり、ヒートポンプ装置10により、流体配管50を流れる水が加熱され、温水になる。
補助熱源20は、ヒートポンプ装置10が加熱した温水を、さらに加熱する。例えば、補助熱源20は、電気ヒータ等である。
放熱器30は、ヒートポンプ装置10や補助熱源20により加熱された温水の熱を、室内空間60の空気へ放出する。その結果、室内空間60内部は暖かくなり、温水は冷却され冷水になる。例えば、放熱器30は、輻射熱による自然対流の熱交換により温水と空気とを熱交換させる床暖房パネルやラジエータ、内部ファンによる強制対流の熱交換により温水と空気とを熱交換させるファンコイルユニット等である。
ポンプ40は、流体配管50内を水を循環させる。つまり、ポンプ40が稼動することにより、ヒートポンプ装置10、補助熱源20、放熱器30の順に水が循環する。そして、上述したように、水は、ヒートポンプ装置10で加熱され、補助熱源20でさらに加熱され、放熱器30で冷却されることを繰り返す。これにより、室内空間60が暖められる。
【0010】
図2は、実施の形態1に係る流体供給システム200の構成図である。
図2に示す流体供給システム200は、3台のヒートポンプ装置10a,10b,10cを備える。各ヒートポンプ装置10は、流体配管50によって並列に接続されている。
つまり、ポンプ40から流出した水は、第1分岐点80と第2分岐点81とで分岐して、ヒートポンプ装置10a,10b,10cそれぞれへ流れる。そして、ヒートポンプ装置10a,10b,10cそれぞれで加熱された温水は、第1合流点82と第2合流点83とで合流し、補助熱源20でさらに加熱されて放熱器30へ供給される。そして、放熱器30で冷却された水がポンプ40を通り、再びヒートポンプ装置10a,10b,10cへ流れる。
【0011】
また、図2に示す流体供給システム200は、運転コントローラ100(台数制御装置)を備える。運転コントローラ100は、ヒートポンプ装置10a,10b,10c、補助熱源20、ポンプ40の運転制御を行う。
運転コントローラ100とヒートポンプ装置10aとはネットワーク90により直接接続されている。また、運転コントローラ100とヒートポンプ装置10b,10cとは中継器101a,101bを介して、ネットワーク90により接続されている。ここでは、ヒートポンプ装置10aを親ヒートポンプ装置と呼び、ヒートポンプ装置10b,10cを子ヒートポンプ装置と呼ぶ。
【0012】
図3は、運転コントローラ100の機能を示す機能ブロック図である。
運転コントローラ100は、データ収集部110、運転制御部120、データ記憶部130を備える。
【0013】
データ収集部110は、周波数取得部111、実測温度検出部112、目標温度取得部113、運転情報取得部114を備える。
周波数取得部111は、親ヒートポンプ装置(ヒートポンプ装置10a)の圧縮機1aに設置された周波数検出器6aが検出した運転周波数をネットワーク90を介して受信することにより、親ヒートポンプ装置の圧縮機1aの運転周波数を取得する。
実測温度検出部112は、流体配管50における補助熱源20と放熱器30との間に設けられた温度センサ102によって検出された水の温度を実測温度として取得する。つまり、実測温度検出部112は、放熱器30へ供給される水の温度を実測温度として取得する。なお、温度センサ102は、例えば、温度サーミスタである。
目標温度取得部113は、リモートコントローラ70により入力された目標温度を、リモートコントローラ70からネットワーク90を介して受信することにより取得する。目標温度とは、放熱器30へ供給する水の目標温度である。
運転情報取得部114は、リモートコントローラ70により入力された流体供給システム200のON/OFF情報をリモートコントローラ70からネットワーク90を介して受信することにより取得する。
【0014】
運転制御部120は、空調制御部121、台数制御部122を備える。
空調制御部121は、流体供給システム200のON/OFF情報に応じて、ポンプ40のON/OFF制御を行う。また、空調制御部121は、全てのヒートポンプ装置10が運転中である場合に、目標温度と実測温度との温度差に応じて、補助熱源20のON/OFF制御を行う。つまり、空調制御部121は、全てのヒートポンプ装置10が運転中であり、目標温度と実測温度との温度差が大きい場合に、補助熱源20の運転を開始させ、目標温度と実測温度との温度差が小さくなると、補助熱源20の運転を中止する。なお、空調制御部121は、補助熱源20のON/OFF制御を行う場合には、空調制御部121は、ヒートポンプ装置10a,10b,10cの起動してからの時間を加味する。例えば、ヒートポンプ装置10cを起動したばかりである場合には、ヒートポンプ装置10cが十分に機能していない可能性があるため、目標温度と実測温度との温度差がある場合であっても補助熱源20の運転を開始することを控える。さらに、空調制御部121は、目標温度と実測温度とをネットワークを介してヒートポンプ装置10a,10b,10cへ送信して、ヒートポンプ装置10a,10b,10cに自身の能力(運転周波数)を決定させる。なお、ヒートポンプ装置10a,10b,10cは、目標温度と実測温度との温度差が大きい場合、運転周波数を高くし、温度差が小さい場合、運転周波数を低くする。
台数制御部122は、補助熱源20の運転が停止されている場合に、親ヒートポンプ装置の圧縮機1の運転周波数と、目標温度と実測温度との温度差とに応じて、子ヒートポンプ装置(ヒートポンプ装置10b,10c)のON/OFF制御を行う。
【0015】
データ記憶部130は、ヒートポンプ装置10a,10b,10cそれぞれの運転状況(運転しているか停止しているか)等、運転制御部120が運転制御を行うのに必要な情報を記憶装置に記憶する。
【0016】
図4は、台数制御における熱源機の運転効率の効果を示す概念図である。
ヒートポンプ装置は、一般に、定格周波数付近の周波数で運転する場合の効率がよく、定格周波数から離れた周波数で運転する場合の効率は悪い。例えば、熱源機周波数制御が30Hzから100Hzの範囲で実施されている場合、30Hz付近(低周波数領域)の周波数で運転する場合の効率が最も悪く、定格周波数に近い50Hzから70Hz付近(定格周波数領域)の周波数で運転する場合の効率が最もよい。
そのため、図4に示すように、3台のヒートポンプ装置10a,10b,10cを、能力を落として低周波数領域の周波数で運転するよりも、2台のヒートポンプ装置10a,10bを、能力を高くして定格周波数領域の周波数で運転する方が効率がよい。
【0017】
ここで、目標温度と実測温度との温度差が小さく、親ヒートポンプ装置の圧縮機1の運転周波数が低周波数領域にある場合、ヒートポンプ装置10の能力は空調負荷を満足し、かつヒートポンプ装置10は低効率な運転していると判断できる。そこで、台数制御部122は、目標温度と実測温度との温度差が小さく、親ヒートポンプ装置の圧縮機1の運転周波数が低周波数領域にある場合、子ヒートポンプ装置を1台(図4ではヒートポンプ装置10c)停止させる。
すると、ヒートポンプ装置10の台数が減ったことにより、一時的に能力不足となり、目標温度と実測温度との温度差が大きくなる。ヒートポンプ装置10は、上述したように、目標温度と実測温度との温度差に応じて運転周波数を決定している。そのため、運転中のヒートポンプ装置10(図4では、ヒートポンプ装置10a,10b)は、目標温度と実測温度との温度差が大きくなると、運転周波数を高くする。その結果、運転周波数が定格周波数に近づき、ヒートポンプ装置10の効率がよくなる。
【0018】
図5は、台数制御部122による台数制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、前提として、補助熱源20の運転は停止されているものとする。
(S1)では、台数制御部122は、親ヒートポンプ装置であるヒートポンプ装置10aの効率が低下しているか否かを判定する。具体的には、台数制御部122は、ヒートポンプ装置10aの圧縮機1aの運転周波数が予め定められた第1の周波数以下で、かつ、目標温度と実測温度との温度差が予め定められた第1の温度以下(温度差小)であるか否かを判定する。この条件を満たす場合には、(S2)へ進み、この条件を満たさない場合には(S3)へ進む。
(S2)では、台数制御部122は、ヒートポンプ装置10aの効率が低下しているため、現在運転中の子ヒートポンプ装置のうちの1台の運転を停止(OFF)する。
【0019】
(S3)では、台数制御部122は、空調能力が不足しているか否かを判定する。具体的には、台数制御部122は、ヒートポンプ装置10aの圧縮機1aの運転周波数が第1の周波数よりも高い予め定められた第2の周波数以上で、かつ、目標温度と実測温度との温度差が第1の温度よりも大きい予め定められた第2の温度以上(温度差大)であるか否かを判定する。この条件を満たす場合には、(S4)へ進み、この条件を満たさない場合には(S5)へ進む。なお、第2の周波数は、例えば、圧縮機1aの最大運転周波数であってもよい。
(S4)では、台数制御部122は、空調能力が不足しているため、現在運転を停止している子ヒートポンプ装置のうちの1台の運転を開始(ON)する。
(S5)では、台数制御部122は、ヒートポンプ装置10aの効率が低下していることや、空調能力が不足していることがないため、現状維持とする。つまり、台数制御部122は、子ヒートポンプ装置のON/OFF制御を行わない。
【0020】
(S6)では、台数制御部122は、(S2)や(S4)で台数制御を行った場合には、所定の時間待ちに入り、所定の時間台数制御を行わない。これは、ヒートポンプ装置10の運転開始や停止をしたことが水温の変化に反映される時間遅れを考慮するためである。また、ヒートポンプ装置10のON/OFFの切り替えが短時間のうちに繰り返されるハンチング動作を防止するためである。なお、(S2)で運転台数を減少させた場合と、(S4)で運転台数を増加させた場合とでは、台数制御の結果が水温の変化に反映されるまでの時間等が異なる場合がある。この場合には、(S2)で運転台数を減少させた場合(つまり、(S2)から(S6)へ遷移した場合)と、(S4)で運転台数を増加させた場合(つまり、(S4)から(S6)へ遷移した場合)とで待ち時間を異なる時間としてもよい。
台数制御部122は、所定の時間経過後、再び(S1)から処理を行う。
【0021】
なお、子ヒートポンプ装置が運転中である場合には、空調制御部121により補助熱源20のON/OFF制御が行われる。つまり、目標温度と実測温度との温度差が所定の温度以上である場合には、空調制御部121により補助熱源20の運転が開始される。目標温度と実測温度との温度差が所定の温度より小さい場合には、空調制御部121により補助熱源20の運転が停止される。
【0022】
また、(S1)で、ヒートポンプ装置10aの運転周波数が第1の周波数よりも低い第3の周波数以下であると判定された場合、(S2)で、台数制御部122は現在運転中の2台の子ヒートポンプ装置の運転を停止してもよい。
同様に、(S3)で、目標温度と実測温度との温度差が第2の温度よりも大きい第3の温度以上であると判定された場合、(S4)で、台数制御部122は現在運転中の2台の子ヒートポンプ装置の運転を開始してもよい。
つまり、台数制御部122は、親ヒートポンプ装置の圧縮機1の運転周波数と、目標温度と実測温度との温度差とに応じて、一度に複数の子ヒートポンプ装置のON/OFF制御を行ってもよい。すなわち、台数制御部122は、親ヒートポンプ装置の圧縮機1の運転周波数と、目標温度と実測温度との温度差とに応じて、ヒートポンプ装置10の運転台数を制御する。
【0023】
以上のように、実施の形態1に係る運転コントローラ100は、ヒートポンプ装置10の能力を把握することなく、ヒートポンプ装置10の運転台数の制御をすることができ、運転効率が向上する。
ここで、ヒートポンプ装置10a,10b,10cは、据付業者により選定され据え付られる場合には、それぞれの能力が同じ能力(例えば、5kW,5kW,5kW)の場合だけでなく、それぞれの能力が異なる能力(例えば、5kW,3kW,7kW)の場合もある。しかし、実施の形態1に係る運転コントローラ100であれば、いずれの場合であっても、的確な運転台数の制御を行うことができ、運転効率が向上する。
【0024】
なお、上記説明では、3台のヒートポンプ装置10を備える流体供給システム200を例として説明した。しかし、ヒートポンプ装置10は、2台であっても、4台以上であってもよい。
また、上記説明では、放熱器30を流体供給装置の一例として説明した。しかし、放熱器30に代えて、流体供給装置として給湯機等を用いてもよい。
また、放熱器30に代えて、流体供給装置として吸熱機や冷水供給機を用いてもよい。この場合、ヒートポンプ装置10は、冷媒を、圧縮機1、第2熱交換器4、膨張機構3、第1熱交換器2の順にヒートポンプサイクル内を循環させる。これにより、冷媒は、第1熱交換器2で流体配管50を流れる水から吸熱して、第2熱交換器4で空気等へ放熱する。つまり、ヒートポンプ装置10により、流体配管50を流れる水が冷却され、冷水になる。この冷水を吸熱機や冷水供給機へ供給することにより、冷房や冷水の供給を行ってもよい。
また、上記説明では、流体配管50の内部を水が流れているとしたが、水以外の流体が流れているとしてもよい。
また、上記説明では、流体供給システム200は、放熱器30を1台のみ備える構成としたが、複数台の放熱器30を備える構成としてもよい。
【符号の説明】
【0025】
1 圧縮機、2 第1熱交換器、3 膨張機構、4 第2熱交換器、5 冷媒配管、6a 周波数検出器、10 ヒートポンプ装置、20 補助熱源、30 放熱器、40 ポンプ、50 流体配管、60 室内空間、70 リモートコントローラ、71 入力部、72 表示部、80 第1分岐点、81 第2分岐点、82 第1合流点、83 第2合流点、90 ネットワーク、100 運転コントローラ、101 中継器、102 温度センサ、110 データ収集部、111 周波数取得部、112 実測温度検出部、113 目標温度取得部、114 運転情報取得部、120 運転制御部、121 空調制御部、122 台数制御部、130 データ記憶部、140 データ記憶部、200 流体供給システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機を有する複数台のヒートポンプ装置を備え、前記ヒートポンプ装置で加熱又は冷却した流体を流体利用装置へ供給する流体供給システムにおいて、前記複数台のヒートポンプ装置の運転台数を制御をする台数制御装置であり、
前記複数台のヒートポンプ装置のうちの所定のヒートポンプ装置が備える前記圧縮機の運転周波数を取得する周波数取得部と、
前記周波数取得部が取得した運転周波数に応じて、前記複数台のヒートポンプ装置のうちの前記所定のヒートポンプ装置を除く他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する台数制御部と
を備えることを特徴とする台数制御装置。
【請求項2】
前記台数制御部は、前記運転周波数が予め決められた第1の周波数以下である場合、前記他のヒートポンプ装置のうち、運転しているヒートポンプ装置の少なくとも1台のヒートポンプ装置の運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の台数制御装置。
【請求項3】
前記台数制御部は、前記運転周波数が予め決められた第2の周波数以上である場合、前記他のヒートポンプ装置のうち、運転を停止しているヒートポンプ装置の少なくとも1台のヒートポンプ装置の運転を開始させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の台数制御装置。
【請求項4】
前記台数制御装置は、さらに、
前記流体利用装置へ供給する流体の目標温度を取得する目標温度取得部と、
前記流体利用装置へ供給される流体の温度を実測温度として検出する実測温度検出部とを備え、
前記台数制御部は、前記目標温度取得部が取得した目標温度と前記実測温度検出部が検出した実測温度との温度差と、前記運転周波数とに応じて、前記他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の台数制御装置。
【請求項5】
前記台数制御部は、前記温度差が予め決められた第1の温度以下であって、かつ前記運転周波数が予め決められた第1の周波数以下である場合、前記他のヒートポンプ装置のうち、運転しているヒートポンプ装置の少なくとも1台のヒートポンプ装置の運転を停止させる
ことを特徴とする請求項4に記載の台数制御装置。
【請求項6】
前記台数制御部は、前記温度差が予め決められた第2の温度以上であって、かつ前記運転周波数が予め決められた第2の周波数以上である場合、前記他のヒートポンプ装置のうち、運転を停止しているヒートポンプ装置の少なくとも1台のヒートポンプ装置の運転を開始させる
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の台数制御装置。
【請求項7】
前記台数制御部は、前記他のヒートポンプ装置の運転を停止又は開始した後、所定の時間は、前記他のヒートポンプ装置の運転を停止又は開始を行わない
ことを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の台数制御装置。
【請求項8】
圧縮機を有する複数台のヒートポンプ装置を備え、前記ヒートポンプ装置で加熱又は冷却した流体を流体利用装置へ供給する流体供給システムにおいて、前記複数台のヒートポンプ装置の運転台数を制御をする台数制御方法であり、
前記複数台のヒートポンプ装置のうちの所定のヒートポンプ装置が備える前記圧縮機の運転周波数を受信する周波数受信工程と、
前記周波数受信工程で取得した運転周波数に応じて、前記複数台のヒートポンプ装置のうちの前記所定のヒートポンプ装置を除く他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する台数制御工程と
を備えることを特徴とする台数制御方法。
【請求項9】
圧縮機を備える複数台のヒートポンプ装置と、
前記複数台のヒートポンプ装置の運転台数を制御をする台数制御装置とを備え、
前記ヒートポンプ装置で加熱又は冷却した流体を流体利用装置へ供給する流体供給システムであり、
前記台数制御装置は、
前記複数台のヒートポンプ装置のうちの所定のヒートポンプ装置が備える前記圧縮機の運転周波数を取得する周波数取得部と、
前記周波数取得部が取得した運転周波数に応じて、前記複数台のヒートポンプ装置のうちの前記所定のヒートポンプ装置を除く他のヒートポンプ装置を運転させるか否かを決定する台数制御部と
を備えることを特徴とする流体供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−112235(P2011−112235A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266361(P2009−266361)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】