台間機、台間機システム、計数機および計数機システム
【課題】パチンコ玉を導くための玉通路を容易に離脱および装着することができる、台間機、この台間機を備えた台間機システム、計数機およびこの計数機を備えた計数機システムを提供することを目的とする。
【解決手段】台間機3、4は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路400を備え、パチンコ機2に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする。この玉通路400は、L形形状を有する管状の部材で構成され、玉通路400の一端側に、台間機3、4の所定の部位に挿入することで玉通路400を台間機3、4に装着可能な装着部406が形成されている。
【解決手段】台間機3、4は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路400を備え、パチンコ機2に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする。この玉通路400は、L形形状を有する管状の部材で構成され、玉通路400の一端側に、台間機3、4の所定の部位に挿入することで玉通路400を台間機3、4に装着可能な装着部406が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチンコ機毎に設けられ、パチンコ機に隣接して設置されるパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機、この台間機を備えた台間機システム、パチンコ玉の数を計数する計数機およびこの計数機を備えた計数機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ玉の数を計数する計数機において、パチンコ玉を収容する玉受部から玉通路を介してパチンコ玉を導く構成を備える計数機が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この計数機では、玉受部に玉通路の一端を係合させて固定し、玉通路の他端を、計数機の前面板に突出して固定された連結部に回動可能に固定している。
【特許文献1】実用新案登録第2604862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の計数機では、玉通路の他端を、計数機の前面板に突出して固定された連結部に回動可能に固定しているので、構成が複雑である等の問題があった。また、玉受部と連結部との間とを連通させる際の傾斜特性の誤差等に応じた、連結部における通路の連通を図るための作業が複雑である等の問題があった。また、玉通路を計数機から離脱する際の作業も複雑であり、容易に玉通路の離脱を行うことができなかった。
【0004】
そこで、本発明では、このような課題を解決するためになされたもので、パチンコ玉を導くための玉通路を容易に離脱および装着することができる、台間機、この台間機を備えた台間機システム、計数機およびこの計数機を備えた計数機システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の台間機は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機であって、前記玉通路がL形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を台間機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする。
【0006】
この台間機によれば、L形形状を有する管状の部材で構成され、一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで台間機に装着可能な装着部を備えた玉通路を備えることで、玉通路の位置決め等を容易に行うことができる。また、玉通路をL形形状を有する管状の部材で構成することで、機械的強度を向上させることができる。
【0007】
なお、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機として、台間機自体からパチンコ台の上皿にノズルを介してパチンコ玉を貸し出す台間玉貸機、パチンコ台がパチンコ玉を上皿に貸し出す為に台間機からパチンコ台へ指示信号を出力する台間ユニット等が例示できる。
【0008】
また、本発明の台間機は、所定の位置に設置された台間機を前方に引き出した際に露出可能に台間機の側面に設けられた、前記玉通路を台間機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする。
【0009】
この台間機によれば、玉通路を台間機から離脱させるための操作部が台間機の側面に設けられているため、例えば遊技客が勝手に玉通路を台間機から取り外すことを防止することができる。
【0010】
また、本発明の台間機は、前記玉通路によって導入されたパチンコ玉を計数する計数部を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明の台間機システムは、上記した台間機を備え、少なくとも、該台間機におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明の計数機は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、パチンコ玉を計数する計数機であって、前記玉通路が、L形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を計数機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
この計数機によれば、L形形状を有する管状の部材で構成され、一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで計数機に装着可能な装着部を備えた玉通路を備えることで、玉通路の位置決め等を容易に行うことができる。また、玉通路をL形形状を有する管状の部材で構成することで、機械的強度を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の計数機は、所定の位置に設置された計数機を前方に引き出した際に露出可能に計数機の側面に設けられた、前記玉通路を計数機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする。
【0015】
この計数機によれば、玉通路を計数機から離脱させるための操作部が計数機の側面に設けられているため、例えば遊技客が勝手に玉通路を計数機から取り外すことを防止することができる。
【0016】
本発明の計数システムは、上記した計数機を備え、少なくとも、該計数機で計数した情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の台間機、台間機システム、計数機および計数機システムによれば、パチンコ玉を導くための玉通路を容易に離脱および装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る玉箱部材、計数機、台間機およびを備えた遊技処理システム1の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、遊技処理システム1の概要を示す図である。この遊技処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびメダル払出用の台間機6等が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、例えば、パチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4には、計数機(図示しない)が設けられ、各パチンコ機2のそれぞれに対応して設けられた玉箱300から玉通路400を介して台間機3、4に導かれたパチンコ玉を計数する。
【0020】
また、ネットワーク8には、例えば、入金額を度数(有価価値)に変換して管理装置13の記憶部に、受け入れた会員用ICカードまたは受け入れるか、新たに発行する非会員用ICカードの度数(有価価値)を各ICカードのID(カード識別情報)に基づいて記憶し、その度数の範囲で遊技媒体を貸し出す台間機4、5または貸し出しを遊技機に指示する台間機3(台間ユニットともいう)が接続されている。さらに、ネットワーク8には、例えば、受け入れた会員用ICカードまたは非会員用ICカードの度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカードや貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11なども接続されている。
【0021】
また、管理装置13の記憶部に会員用ICカードのIDに基づいて記憶された貯玉数や貯メダル数の口座があり、台間機3、4に設けられた計数機にて計数された獲得遊技媒体数があれば、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、口座に貯玉数や貯メダル数として積算して記憶する。そして、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12は、受け付けた会員用ICカードのIDを読み取り、IDとともにIDで特定される口座の貯玉数や貯メダル数の一部または全部を、1万円分を上限とし、再プレー用貯玉数や再プレー用貯メダル数の情報を書き換える旨の要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする。また、発行機20は、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、非会員用ICカードや会員用ICカードに記録されているID情報に対応して管理装置13に記録更新し、非会員用ICカードの新期発行や受け入れた会員カードの返却を行う。また、他には、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技客に提供するデータ公開機22などがネットワーク8に接続されている。
【0022】
ここで、会員の遊技客とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技客を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカードを有する遊技客をいう。また、非会員の遊技客とは、会員登録されていない一般の遊技客をいう。
【0023】
また、会員用ICカードや非会員用ICカードには、例えば、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有し、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる非接触型の記憶媒体などが使用される。
【0024】
上記した各機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。
【0025】
また、各機器からの情報が出力される管理装置13には、例えば、管理装置13の情報を参照する機能を含んだパーソナルコンピュータ17などが接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。なお、管理装置13は、1つまたは複数の管理装置で構成することができる。複数の管理装置の場合として、度数などの有価価値情報を処理するカードシステム用管理装置、店員がパチンコ機2の釘やスロットマシン5の出メダル率を変更するための設定を調整するために、パチンコ機などの遊技機の稼動情報を集計するホールコンピュータ、景品の在庫数や出庫数を管理し、景品交換するための景品管理用管理装置、貯玉数などを管理するための会員管理用管理装置などが例示でき、これら管理装置をネットワーク8により接続して相互にデータ通信させることで管理装置13を構成することができる。
【0026】
次に、本発明に係る玉箱300、玉通路400などの玉箱部材を備えるパチンコ島100の構成について、図2〜図4を参照して説明する。
【0027】
図2は、パチンコ機2を複数並設してなるパチンコ島100を示す斜視図である。図3は、図2に示したパチンコ島100における、パチンコ機2の遊技において使用される台間機3、4を取り除いた状態のパチンコ機2の側面図である。図4は、図2に示したパチンコ島100における、パチンコ機2の遊技において使用される台間機3、4を取り付けた状態のパチンコ機2の側面図である。
【0028】
図2に示すように、パチンコ島100は、つま板101間に複数のパチンコ機2、2…が並設されており、パチンコ機2、2…間には、台間機3、4が挟まれた状態で配置され、その上部に幕板102が設けられている。この幕板102には、例えば、獲得した遊技媒体数に対応した表示機能を備える表示機205が設置され、その表示機205の下部には、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21が設置されている。パチンコ機2、2…および台間機3、4は、膳板103上に設置されている。
【0029】
また、パチンコ機2、2…の前方には、各パチンコ機2、2…に対応して遊技客が座る椅子(図示しない)が配置される。さらに、各パチンコ機2、2…の下方に前方に突き出し、パチンコ島100に長手方向に設けられた天板104(カウンタともいう)上には、各パチンコ機2、2…のそれぞれに対応して、玉受部として機能する玉箱300を設置する設置ベース450が設置され、その設置ベース450上に、例えば玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500を介して玉箱300が設置されている。また、玉箱300に収容するパチンコ玉を台間機3、4内に導く玉通路400は、その一端が玉箱300におけるパチンコ玉を排出する開口部に対向するように配置され、他端側は、台間機3、4に着脱可能に挿入されている。なお、天板104の下方側には、天板104に沿ってタバコの吸殻を回収するタバコ回収搬送路(図示しない)を設置することもできる。
【0030】
なお、玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0031】
また、パチンコ機2の表面側には、台本体200、台本体200の前面のほぼ中央部にほぼ水平に設置される上皿201、この上皿201の下部にほぼ水平に設置される玉受け皿202、この玉受け皿202の右方に設置されるハンドル203が設けられている。また、玉受け皿202の下方には、所定の距離をおいて玉箱300が配置される。
【0032】
パチンコ機2は、上皿201に入れられたパチンコ玉を、ハンドル203を回動することで台本体200内に打ち込み、入賞して獲得した出玉を上皿201および玉受け皿202で受ける。この玉受け皿202の底部には、開口を有し、この開口を閉じている受け皿シャッタ202aを、玉受け皿202の前面に設けられたシャッタ操作部204を遊技客が所定方向に動作することで開くことができる。この受け皿シャッタ202aが開くことで、玉受け皿202内のパチンコ玉を、玉受け皿202の下方の玉箱300内に排出可能となる。
【0033】
また、図3に示すように、パチンコ機2の裏面側には、アウト玉を排出するアウト玉排出部210、このアウト玉排出部210から排出されたアウト玉を受け取るアウトボックス211、このアウトボックス211のアウト玉排出孔の下方に、アウト玉数を検出するためのアウトメータ212が設けられている。このアウトメータ212で、検知されたアウト玉は、アウトボックス211の底部に設けられた排出口に接続された排出パイプ213によって、排出樋214に導かれ、回収される。ここで、アウト玉とは、発射玉を意味する。
【0034】
また、図4に示すように、玉通路400によって台間機3、4内に導かれたパチンコ玉は、後述する計数部によって計数された後、台間機3、4の裏面に設けられた排出パイプ218によって、排出樋214に導かれ、回収される。
【0035】
また、図3および図4に示すように、パチンコ機2からの各種信号配線は、例えば、台間機3、4の裏面に設けられた入力コネクタ215に接続され、また、アウトメータ212からの信号配線は、台間機3、4の裏面下部に設けられた下部入力コネクタ216に接続される。また、パチンコ機2の外部に、出玉信号としてパチンコ機2の上皿へ供給される玉数を計数するセーフメータ(図示しない)が設置される。なお、台間機3のタイプ、いわゆるユニットの場合、対応するパチンコ機2がパチンコ玉を貸し出す、いわゆるCR機であり、セーフメータを用いずに、パチンコ機2から貸し出される貸玉数をパチンコ機2からの出力信号によりカウントできる。CR機の場合、貸玉数を除いた入賞に基づき、払い出される賞玉に相当するセーフ相当出力がパチンコ機から出力される。セーフメータまたはパチンコ機からの出力信号によりカウントされたパチンコ玉数である賞玉数から、台間機3、4やパチンコ機からの貸玉数や貸玉数に基づく金額情報などの信号による売上と、アウトメータ出力信号による発射玉数と、を減算した情報が遊技ホールにおける損益情報として演算できる。ここで、セーフとは、パチンコ機2への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉を意味する。なお、上記した各種信号配線は、台間機3、4を介して、例えば島コンピュータ7に接続される一例を示したが、この構成に限られるものではなく、例えば、アウトメータ212やセーフメータからの情報を直接島コンピュータ7に出力するようにしてもよい。
【0036】
次に、玉箱部材として機能する、玉箱300、この玉箱300を設置する設置ベース450、玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500および玉通路400、および玉箱部材を備えた台間機3、4について説明する。
【0037】
(設置ベース450)
まず、図5を参照して、玉箱300を設置する設置ベース450について説明する。 図5は、天板104上に設置された設置ベース450を示す斜視図である。
【0038】
図5に示すように、設置ベース450は、ベース部材451と、このベース部材451の左右(天板104の長手方向)の両端縁に、天板104の短手方向に設けられたガイド部材452を備えている。このガイド部材452は、玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500を所定の方向、ここでは、天板104の長手方向(以下、天板長手方向という)に対して垂直な方向(以下、天板短手方向という)に導くため、断面コ字状の部材で構成され、ガイド溝453を形成している。また、ベース部材451の上面の中央部には、高さ調整ベース500、すなわち玉箱300の、天板短手方向の位置決めを行うための位置決め部材454が設けられている。この位置決め部材454は、後述する、高さ調整ベース500に設けられた位置決め部材530と嵌合して、玉箱300の天板短手方向の位置決めを行うものである。また、ベース部材451の上面から突出してアース部材455が設けられ、このアース部材455は、外部のアース部と電気的に接続されている。このアース部材455は、後述する、高さ調整ベース500に設けられた導電部材540と当接して、玉箱300内で発生した静電気などをアースするものである。
【0039】
ここで、ベース部材451は、曲げたり撓めたりすることができる、すなわち可撓性を有する材料で、矩形かつ平板状に構成される。可撓性を有する材料として、具体的には、ゴム、ゴム以外のエラストマー、可塑剤を入れて可撓性を設けた塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン、可撓性形状記憶合金などが挙げられる。一方、ガイド部材452の材料は、高さ調整ベース500を所定の方向に導くためのガイド溝453を形成できるものならばよく、例えば、ベース部材451と同じ可撓性を有する材料、樹脂材料、金属材料などで構成される。例えば、玉箱の天板長手方向の一端側に荷重がかかった場合においては、高さ調整ベース500の係合部の破損を防止するという観点からは、ゴム材料などの可撓性を有する材料または可撓性形状記憶合金を用いることが好ましい。これによって、玉箱がガイド部材452から外れる際に変形したガイド部材452を元の形状に復元可能とすることができ、高さ調整ベース500の係合部の破損を防止することができる。
【0040】
上記したように、設置ベース450のベース部材451を可撓性を有する材料で構成され、ベース部材451の下面には、両面に接着材が塗布されたテープ、接着剤などの接着部材が設けられているので、例えば、天板の所定の位置に設置する際、ベース部材451を曲げたり撓めたりしながら、ベース部材451の一部の下面を天板104と平行に設置し、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に沿ってベース部材451を貼付することができる。これによって、実際に天板に接触する側の端辺の位置と、設置すべき位置とを確認しながら正確に天板104上にベース部材451を配置することができる。一方、天板104の誤った位置に貼付した場合でも、ベース部材451のごく一部の下面のみをまず貼付するので、剥がすことが容易であり、再度貼付することができる。
【0041】
なお、可撓性のない硬い材料で形成されたベース部材451を設置用冶具600を用いて天板104の所定の位置に配置する際、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に沿って、ベース部材451を水平に上下させなければならない等の微妙な動作を必要とする。このベース部材451を水平を維持した状態で上下方向への移動することは非常に困難である。例えば、水平を維持できない場合には、例えば、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に、ベース部材451の上部側端辺が当接し、ベース部材451が斜めなった分だけ、ベース部材451の厚みによって、ベース部材451の下部側端辺が、配置すべき位置から若干ずれた位置に配置される。なお、ベース部材451は、例えば、長期間所定の位置にずれないように固定するため、極めて強い粘着力を有する、両面に接着材が塗布されたテープ、接着剤などの接着部材によって天板104に固着される。したがって、可撓性のない硬い材料で形成されたベース部材451を使用する場合には、一気に底面が天板104に接触させて貼り付けるため、誤った位置に貼付したベース部材451を剥がすことは非常に困難となる。
【0042】
続いて、設置用冶具600を用いて設置ベース450を天板104上の所定の位置に設置する設置方法の一例について、図6〜図7を参照して説明する。
【0043】
図6は、天板104上の所定の位置に設置ベース450を配置するための設置用冶具600の構成を示す斜視図である。図7は、設置用冶具600を用いて設置ベース450を配置する際の上方から見た平面図である。
【0044】
図6に示すように、設置用冶具600は、基準設置部610と、設置位置指示部620とを備えている。
【0045】
基準設置部610は、パチンコ機2に隣接して設置される、パチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機3、4が設置される位置を基準として配置されるものである。具体的には、基準設置部610は、台間機3、4を設置する位置に配置する筐体からなる台間機設置位置設置部材611と、この台間機設置位置設置部材611を台間機3、4を設置する位置に配置した際に正面側に突出する台間機設置位置設置部材611の端面からパチンコ機2の前面に沿う方向に延設された平板状の部材からなるアーム部材612とを備えている。台間機設置位置設置部材611は、台間機3、4と同じ幅に設定され、通常台間機を設置するのと同じ位置に設置される。また、アーム部材612には、上下方向の位置を調整して、設置位置指示部620をアーム部材612に固定するため、上下方向に長いねじ止め用の長穴613が設けられている。
【0046】
設置位置指示部620は、設置ベース450を所定の位置に設置するための基準位置を天板104上において指示するものである。具体的には、設置位置指示部620は、上下方向の位置を調整してアーム部材612に固定可能な高さ調整部材621と、この高さ調整部材621に接合され、設置ベース450の少なくとも一部を当接させることで設置ベース450を設置する位置の位置決めが可能な位置決め部材622とを備えている。また、高さ調整部材621には、上下方向の位置を調整して、基準設置部610のアーム部材612に固定するため、上下方向に長いねじ止め用の長穴623が設けられている。
【0047】
高さ調整部材621は、L字状の平板部材621aの長辺側面に、長穴623が形成された矩形の平板部材621bをL字状の平板部材621aに対して垂直に設けた構成を有している。位置決め部材622は、所定の幅を有する平板を直角に折り曲げてL字状に形成されている。位置決め部材622は、高さ調整部材621のL字状の平板部材621aの短辺側面に、L字状の平板部材621aに対してその幅方向が垂直となるように設けられている。
【0048】
次に、設置用冶具600を設置する方法について説明する。
【0049】
まず、図7に示すように、基準設置部610の台間機設置位置設置部材611を、台間機3、4を設置する位置に固定する。続いて、高さ調整部材621の長穴623をアーム部材612の長穴613に対応させて配置し、上下方向の位置の調整、具体的には、高さ調整部材621を構成するL字状の平板部材621aの下面(底面)が天板104の表面に接するように上下方向の位置を調整して、長穴613および長穴623を利用してねじ止めによって基準設置部610のアーム部材612に設置位置指示部620を固定する。
【0050】
続いて、位置決め部材622のL字状に構成された内壁面に設置ベース450におけるベース部材451の2辺を当接させて、設置ベース450の位置決めを行う。なお、天板短手方向および天板長手方向の対する設置ベース450の位置決めを行うため、少なくとも、ベース部材451の隣接する2辺、すなわち交差するベース部材451の2辺を位置決め部材622のL字状に構成された内壁面に当接させる。
【0051】
なお、ここでは、高さ調整部材621に位置決め部材622を取り付ける際、それぞれの底面となる面を同一平面となるように構成しているが、この構成に限られるものではない。例えば、高さ調整部材621の上下方向の位置の調整をする際、少なくともどちらか一方の底面が天板104の表面に接するように構成してもよい。また、ここでは、設置ベース450を位置決め部材622に当接させて位置決めする一例を示しているが、例えば、位置決め部材622に玉箱300の少なくとも一部を当接させることで、玉箱300を設置する位置の位置決めを行ってもよい。
【0052】
また、設置用冶具600を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えば、硬い撓まない材料であることが好ましい。具体的には、金属材料、硬質樹脂材料等の硬質材料で構成される。
【0053】
上記したように、設置用冶具600の台間機設置位置設置部材611は、台間機3、4と同じ幅に設定され、通常台間機3、4を設置する位置と同じ位置に設置されるので、台間機3、4の設置位置を基準として、設置ベース450を設置する天板104上の位置を特定することができる。これによって、設置ベース450を天板104の上面の所定の位置に正確にかつ容易に設置することができる。また、台間機設置位置設置部材611に設けられたアーム部材612に対する高さ調整部材621の高さ位置を任意に設定できるので、遊技ホール毎に膳板103の天板104からの高さが異なるときでも対応することができる。
【0054】
(玉箱300)
次に、玉箱300について説明する。図8は、玉箱300の斜視図である。図9は、玉箱300を上方から見たときの平面図である。図10は、図9のA−A断面を示す図である。図11は、図9のB−B断面を示す図である。
【0055】
図8および図9に示すように、玉受部として機能する玉箱300は、左右方向に長い略長方形の底壁301と、底壁301の互いに対向する各一対の側縁に立設された各一対の側壁302a、302b、303a、303bとを備え、パチンコ玉を投入するための上端が開口された収容部304を形成している。また、収容部304の上縁外周部には、外側に張り出し、さらにその先で下向きに垂下するフランジ部305が形成されている。このフランジ部305は、玉箱300の把持部としても機能する。また、図10に示すように、玉箱300の下端は、高さ調整ベース500を挿入するため開口され、底壁301の下方側には、高さ調整ベース500を装着するための空間が設けられている。また、この高さ調整ベース500を装着するための空間を形成する一対の側壁380a、380bには、高さ調整ベース500における嵌合部520の突起部521と嵌合する溝部381が上下方向に複数設けられている。
【0056】
底壁301は、傾斜底壁部306と整列通路底壁部307とから構成されている。
傾斜底壁部306は、図10に示すように、側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって所定の角度αで下方傾斜している。また、若干整列通路底壁部307側へも下方傾斜している。また、落下してくるパチンコ玉が傾斜底壁部306に衝突する際の衝撃を吸収し、跳ね返り等を抑制するために、傾斜底壁部306の表面にゴムシート306aが貼られている。
【0057】
また、傾斜底壁部306における、側壁302a側である左端縁と整列通路底壁部307との境界部またはその近傍には、敷居部材310が設けられている。この敷居部材310の厚さは、上方から落下してきたパチンコ玉が敷居部材310に衝突した際、パチンコ玉が敷居部材310から跳ね返って玉箱300の外部に飛び出さない程度に設定される。また、この敷居部材310の内側は曲率をもって構成されている。
【0058】
ここで、下方傾斜角度である所定の角度αは、パチンコ玉の流下を確実にするための理由から、3度以上でることが好ましい。この敷居部材310を設けることで、傾斜底壁部306における、側壁302a側である左端縁と整列通路底壁部307との境界部またはその近傍から、直接整列通路底壁部307側にパチンコ玉が流れ落ちるのを抑制することができる。
【0059】
整列通路底壁部307は、図11に示すように、外部にパチンコ玉を排出するための開口である排出口308へパチンコ玉を整列させて導くものであり、側壁302b側である右端縁から側壁302a側、すなわち排出口308に向かって所定の角度βで下方傾斜している。また、整列通路底壁部307には、パチンコ玉を2列に並べて流下させるための通路を形成する通路セパレータ309が、側壁302b側から所定の距離を置いた位置から排出口308まで設けられている。この通路セパレータ309の高さは、落下してくるパチンコ玉が通路セパレータ309に衝突し跳ね返っても、玉箱300の外にパチンコ玉が飛び出さない程度の高さで構成されることが好ましい。具体的は、通路セパレータ309の高さは、上方から落下してきたパチンコ玉が通路セパレータ309に衝突した際、パチンコ玉が通路セパレータ309から跳ね返って玉箱300の外部に飛び出さない程度に設定される。なお、ここでは、通路セパレータ309によって2つの通路を形成する一例を示すが、通路は3つ以上構成されてもよい。
【0060】
なお、後述する玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0061】
また、通路セパレータ309によって区分された各流下通路311、312の一部であり、かつパチンコ玉に接触する部分には、導電部材313が設けられている。なお、流下通路311、312は、玉通路として機能する。この導電部材313は、パチンコ玉の流下の妨げとならないように設けられ、例えば、図11に示すように、流下通路311、312の底面に設ける場合には、導電部材313が底面から突出しないように、導電部材313の表面が底面と同一平面上となるように設けられることが好ましい。また、導電部材313は、高さ調整ベースの内部を介して、後述する高さ調整ベース500に設けられた導電部材540と電気的に接続する可撓性を有する接地用導電部材314の一端と接続されている。導電部材313によりアースすることでパチンコ玉の帯電状態を解放することができ、機器等に影響を与えることを防止することができる。
【0062】
接地用導電部材314は、可撓性、さらには柔軟性を有する材料で構成されことが好ましく、具体的には、例えば、ゴムやゴム以外のエラストマーに導電性フィラーを混入させた導電性ゴム、導電性フィルム、導電性を有する繊維であるポリアクリロニトリル、ビッチなどの炭素繊維である導電性繊維などで構成される。また、導電性ゴムに混入される導電性フィラーとしては、銀、銅、ニッケル、アルミ、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどが挙げられる。
【0063】
また、導電部材313は、上記した接地用導電部材314と同じ材料でもよいし、または導電性塗料、導電性のある金属などを用いてもよい。また、接地用導電部材314は、遊技ホール毎で異なる膳板103の高さに対応して、高さ調整ベース500で玉箱300の高さがを調整する際、玉箱300の設定される高さに応じて、撓んだり伸びたり、または自然長の状態で高さ調整ベース500内に内在する。そのため、見栄えもよく、かつパチンコ機を移動の際の玉箱300の動作よる、電線等のカシメ留めや半田付け部の欠損や脱落を考慮する必要がないので好ましい。
【0064】
また、図9および図11に示すように、流下通路311、312における大部分は、上方が開口された溝形状で構成され、流下通路311、312の下流端部側、すなわち排出口308側は、筒状形状で構成されている。この筒状形状で構成された下流端部において、パチンコ玉の流下方向に、流下通路断面が徐々に減少し、排出口308の近傍では、パチンコ玉1つが流下可能な断面にまで減少している。
【0065】
また、図11に示すように、流下通路断面を徐々に減少させるためのテーパ状に傾斜して設けられた筒状形状を構成する上壁面315に、上流側に向かって突出部331を突出させる突出機構330を備えてもよい。
【0066】
突出機構330は、突出部331と、操作レバー332と、伝達部333とを備えている。また、突出機構330は、カバー334によって覆われている。突出部331は、棒状の部材で構成されている。また、上壁面315には、突出部331の一端側を突出させるための開口部316が形成されている。突出部331の他端部は、操作レバー332からの作動を伝達する棒状の伝達部333の一端と回動可能に接続されている。伝達部333の他端部は操作レバー332として機能し、カバー334から外に突出している。また、カバー334には、操作レバー332の動きをガイドするガイド部336が開口されている。また、伝達部333の中央は、回動可能に回転軸335によって支持されている。
【0067】
例えば、操作レバー332をガイド部336に沿って左側に移動すると(図11において点線で表示)、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が突出する。さらに、操作レバー332をガイド部336に沿って図11における右側に移動すると、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が内部に収容される。例えば、図11に示すように、パチンコ玉1つが流下可能な断面となる通路の直上流側において、パチンコ玉どうしが上方に積層して玉詰まり状態となっても、突出部331の一端側を突出させることで、上部に積層したパチンコ玉を上流側へ押し出すことにより、玉詰まり状態を回避することができる。また、筒状形状を構成する上壁面315を、流下通路断面が徐々に減少するようにテーパ状に傾斜させた構成においても、パチンコ玉どうしが上方に積層して玉詰まり状態となることを抑制する効果がある。
【0068】
なお、突出機構330は、上記した構成に限られるものではなく、例えば、パチンコ玉の流下を阻止するための玉排出制御機構340の作動に連動して突出部331を作動するような構成にしてもよい。図12は、玉排出制御機構340の作動に連動して作動する突出部331を備えた場合における図9のB−B断面を示す図である。
【0069】
図12に示すように、突出機構330を備えた玉排出制御機構340は、上記した突出機構330に加えて、当接部材341と、伝達部342とを備えている。当接部材341は、パチンコ玉の通路に一端を突出させてパチンコ玉に当接させることでパチンコ玉の流下を阻止するものであり、例えば、棒状または板状の部材などで構成される。伝達部333は、2本のアーム344a、344bを回動可能に直列に接合したもので構成される。アーム344aの一端は、当接部材341の他端側に回動可能に接続され、アーム344aの中央は、回動可能に回転軸345によって支持されている。アーム344bの一端は、伝達部333の中央部において伝達部333に接続されている。また、アーム344bは、上方からばね部材343によって支持されている。
【0070】
例えば、操作レバー332をガイド部336に沿って左側に移動すると(図12において点線で表示)、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が突出するとともに、アーム344aとアーム344bの連結部が下方に突出するように伝達部333が作動し、アーム344aの一端が上昇して当接部材341を引き上げ、パチンコ玉が流下可能な状態となる。これによって、玉詰まりを解除しながらパチンコ玉を流下させることができる。さらに、操作レバー332をガイド部336に沿って図12おける右側に移動すると、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側がカバー334の内部に収容されるとともに、アーム344aとアーム344bの連結部が上方に突出するように伝達部333が作動し、アーム344aの一端が下降して当接部材341を通路に突き出し、パチンコ玉が流下できない状態となる。
【0071】
上記した傾斜底壁部306と整列通路底壁部307とを備える底壁301を有する玉箱300において、パチンコ玉は、傾斜底壁部306を側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって流れ、右端縁側から整列通路底壁部307に流れ、整列通路底壁部307の側壁302b側である右端縁から排出口308に向かって流れる。すなわち、パチンコ玉は、底壁301をU字状(図9の矢印参照)に流れる。これによって、直接整列通路底壁部307に向かって流れ込むパチンコ玉の数が減少し、整列通路底壁部307においてパチンコ玉どうしが上方に積層した状態となることを抑制することができる。これによって、玉詰まりの発生を抑制することができる。
【0072】
また、突出機構330や、突出機構330を備えた玉排出制御機構340を備え、上壁面315から上流側に向かって突出部331を突出させることで、玉詰まりが発生したときでも、容易に確実に玉詰まりの状態を解消することができる。また、玉排出制御機構340を備えることで、パチンコ玉の流下を阻止することができるので、例えば、玉箱300を遊技客が持ち運ぶ際、排出口308からパチンコ玉が外部に排出されるのを防止することができる。
【0073】
なお、玉排出制御機構を単体で構成してもよい。次に、図13〜図16を参照して、玉排出制御機構を単体で構成する場合について説明する。
【0074】
図13は、玉箱300の排出口308の近傍の側面を示す平面図である。図14は、図13のC−C断面を示す図である。図15は、図13のD−D断面を示す図である。図16は、挿入する側から見たときの挿入部材360の先端の構造を示す平面図である。
【0075】
玉排出制御機構350は、パチンコ玉1つが流下可能な断面となる通路の、玉箱300を設置した際に遊技客側となる側壁352に設けられた挿入口351と、この挿入口351から通路内に挿入され、流下するパチンコ玉と接触することでパチンコ玉の流下を阻止する挿入部材360とから構成される。
【0076】
図14〜図16に示すように、挿入部材360は、L字状の棒状形状を有し、一方の辺が玉受部側通路を貫く長さに形成された本体部361と、挿入部材360を挿入口351に挿入する際に先端となる本体部の一方の辺の端部側の側面に設けられ、挿入部材360を挿入口351に挿入する際の挿入方向に対して垂直な方向に進退可能な突起部材362とを備えている。
【0077】
本体部361を構成する棒状形状の部材は、特に限定されるものではないが、例えば金属部材、樹脂部材、木材などで構成することができる。また、本体部361の断面形状についても、特に限定されるものではないが、例えば円形、三角形、矩形、多角形、楕円形などに構成することができる。また、本体部361の先端を尖らせた状態に構成してもよい。突起部材362は、例えば、一端側が、挿入の際先端となる本体部の一方の辺の最端部に接着され、一方の辺の端部側の側面に沿って他端側を接着せずに自由端として設けた、く字状の部材で構成される。このく字状の部材は、その突出部が挿入方向に対して垂直な方向に進退可能に設けられている。この突起部材362は、例えば、板ばねなどで構成される。
【0078】
挿入口351は、図13および図15に示すように、側壁352の外側面側から内側面側に向かって断面積が徐々に減少するテーパ状の開口で構成されている。また、挿入部材360を側壁352と対向する側壁353側へ貫通させるために、この挿入口351と同軸上となる通路セパレータ309および側壁353の位置に、それぞれ挿入口354、355が形成されている。
【0079】
側壁352の内側面側の挿入口351の直径D1は、突起部材362が挿入方向に対して垂直な方向に突出している状態、すなわち挿入部材360を挿入口351に挿入する前の状態における、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも小さく形成される。これによって、挿入口351に挿入部材360を挿入する際、突起部材362は、挿入方向に対して垂直な方向の押圧を受け、その方向に潰れた状態で挿入される。通路セパレータ309に設けられた挿入口354の直径D2は、突起部材362をスムーズに通過させることができる程度に設定されることが好ましく、例えば、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも大きく構成してもよい。側壁353に設けられた挿入口355の直径D3は、突起部材362を貫通させた後、突起部材362が勝手に抜け落ちるのを防止するために、例えば、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも小さく形成されることが好ましい。なお、例えば、突起部材362をく字状の部材で構成する場合、挿入部材360を引き抜く際に、く字状の部材の自由端側の端部が各挿入口に引っかかるのを防止するために、各挿入口の最小直径は、く字状の部材の自由端を含む挿入部材360の幅L2よりも大きく設定することが好ましい。
【0080】
また、図13および図14に示すように、玉箱300を設置した際に遊技客側となる側壁352に、挿入部材360の先端を挿入口351に導くガイド溝363を設けてもよい。このガイド溝363の終端は、挿入口351と連通されている。挿入部材360を挿入する際、玉箱300の側壁352を見なくても、手でガイド溝363を探し、このガイド溝363に沿って挿入部材360の先端をスライドさせることで、挿入部材360の先端を挿入口351に導くことができる。
【0081】
上記した玉排出制御機構350を備え、挿入部材360を挿入口351に挿入し、側壁353に設けられた挿入口355に貫通させることで、流下してきたパチンコ玉が挿入部材360に当接し、パチンコ玉の流下を阻止することができる。また、玉排出制御機構350を備えることで、パチンコ玉の流下を阻止することができるので、例えば、玉箱300を遊技客が持ち運ぶ際、排出口308からパチンコ玉が外部に排出されるのを防止することができる。
【0082】
次に、図17〜図19を参照して、他の形態の玉箱300の底壁301の構成について説明する。図17は、玉箱300の斜視図である。図18は、玉箱300を上方から見たときの平面図である。図19は、他の底壁構成を有する玉箱300を上方から見たときの平面図である。なお、上記した玉箱300と同一の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0083】
この底壁301は、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えている。図17よび図18には、3つの底壁370、371、372により複合的に形成された複合傾斜面が形成されている。また、玉箱300の排出口308付近には、パチンコ玉を排出口308に導くためのガイド部材373は立設されている。また、このガイド部材373は、底壁371上のパチンコ玉が直接排出口308側に向かって流下するのを防止する部材としても機能する。なお、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔は、パチンコ玉の直径の4倍程度とした。また、ガイド部材373と側壁303bとの間の間隔は、一端部373aから排出口308にかけて徐々に絞られて排出口付近ではパチンコ玉の直径の2.5倍程度に設定されている。
【0084】
ここで、排出口308にパチンコ玉を集中させると、排出口308にかかるパチンコ玉の重圧が増加して玉詰りが発生しやすくなり、排出口308にかかる多数のパチンコ玉の重圧を極力低減するためには好ましくない。また、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔をパチンコ玉の直径の2.5倍程度とし、その間隔で排出口308まで構成すると、ガイド部材373の一端部373aにおいてパチンコ玉を集中し、その重圧によって玉詰りが発生しやすくなる。なお、実験の結果、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔は、パチンコ玉の直径の4倍程度とし、一端部373aから排出口308にかけて徐々に絞り排出口付近におけるガイド部材373と側壁303bとの間の間隔をパチンコ玉の直径の2.5倍程度に設定することが、最も玉詰りを防止できることを確認している。
【0085】
ここで、底壁370は、側壁302b側である右端縁から側壁302a側である右端縁の排出口308に向かって3度の傾斜(パチンコ玉が流下可能でありかつ玉箱300の容量を最大とするための最小傾斜角)で下方傾斜している。底壁371は、側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって3度の下方傾斜している。底壁372は、側壁303a側である前端縁から側壁303b側である後端縁に向かって3度の下方傾斜している。また、底壁371と底壁372との間、底壁370と底壁372との間は谷部となっている。また各谷部の下方端部の位置が、ガイド部材373の一端部373aの近傍となるように構成されている。
【0086】
また、図19に示すように、底壁372に、側壁303a側である前端縁から谷部の下方端部に向かって上方に突出した峰部372cを形成してもよい。これによって、底壁372は、峰部372cを境に、底壁371側へ傾斜する傾斜面372aと底壁370側へ傾斜する傾斜面372bとを備える。
【0087】
上記した底壁301の構成とすることで、パチンコ玉が、直接玉箱300の排出口308に向かって流下するのを抑制することができ、排出口308近傍におけるパチンコ玉の玉詰まりを抑制することができる。さらに、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えていることで、パチンコ玉が流下する方向ベクトルをさらに多方向に分散させながら、排出口308に導くことができるので、パチンコ玉が集中して排出口308に供給されることを抑制することができる。これによって、排出口308近傍におけるパチンコ玉の玉詰まりを抑制することができる。また、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えていることで、玉箱300の収容部304の容積を増加することができ、収容可能なパチンコ玉の数を増加することができる。
【0088】
(高さ調整ベース500)
次に、高さ調整ベース500について説明する。図20は、玉箱300および高さ調整ベース500の斜視図である。図21は、玉箱300を高さ調整ベース500に設置した状態における、図20のE−E断面を示す図である。図22は、高さ調整ベース500を下方(設置ベース450に接触する側)から見たときの平面図である。図23は、高さ調整ベース500を備えた玉箱300が、設置ベース450上に設置された状態を示す斜視図である。
【0089】
高さ調整ベース500は、玉箱部材の一部を構成し、設置ベース450と玉箱300との間に配置され、玉箱300を設置ベース450に対して略水平状態を維持した状態で上下方向の玉箱300の位置調節を可能とするものである。図20および図21に示すように、高さ調整ベース500は、上端および下端が開口した箱状の形状を有し、箱状の形状は、それぞれ対向する2組の側壁510a、510b、511a、511bから構成されている。また、機械的強度を向上させるため、高さ調整ベース500には、例えば、補強部材512を側壁510a、510bに平行および垂直な方向に備えている。また、この高さ調整ベース500は、玉箱300の下端の開口から玉箱300の下部に設けられた空間に挿入されるため、高さ調整ベース500の形状は、玉箱300の下部に設けられた空間の形状に対応している。
【0090】
高さ調整ベース500の側壁510aおよび側壁510bには、玉箱300の下部の空間を形成する一対の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合する突起部521を備える嵌合部520が構成されている。これら互いに嵌合する突起部521および溝部381の複数(この実施の形態では4箇所)の組み合わせは、固定機構として機能し、玉箱300に対する上方および横方向からの負荷を複数の固定機構で支持する。なお、玉箱300の一対の側壁380a、380bには、複数段階に玉箱300の高さを調整するために、複数の溝部381が上下方向に形成されているが、側壁380aと側壁380bとの対応する溝部381どうしは設置ベース450に対して水平となるように設けられている。したがって、玉箱300を設置ベース450に対して略水平状態を維持した状態で上下方向の玉箱300の位置調節が可能となる。突起部521は、側壁510a、510bに縦方向に切れ目を入れて、側壁510a、510bに対して垂直な方向に変形可能とした分割部522に設けられている。また、この分割部522には、側壁510a、510bに対して垂直な方向に分割部522を変形するためのコ字状の操作部523が設けられる。この操作部523は、玉箱300の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合する突起部521の嵌合を解除する解除機構として機能する。図22に示すように、高さ調整ベース500の下端の開口から操作部523を操作することができるので、玉箱300を取り付けた状態においても操作部523を操作することができる。
【0091】
例えば側壁510a側の嵌合部520の場合には、この操作部523を右方向(図20の矢印参照)に引っ張ることで、玉箱300の側壁380aに形成された溝部381に嵌合した突起部521の嵌合状態を解除することができる。また、例えば側壁510b側の嵌合部520の場合には、この操作部523を左方向(図20の矢印参照)に引っ張ることで、玉箱300の側壁380bに形成された溝部381に嵌合した突起部521の嵌合状態を解除することができる。すなわち、操作部523を高さ調整ベース500の中央側へ引っ張ることで、嵌合状態が解除され、玉箱300の下部の空間における高さ調整ベース500の移動や、高さ調整ベース500の取り外しをすることができる。また、分割部522の突起部521を、玉箱300の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合させて、玉箱300を高さ調整ベース500に取り付けているため、例えば玉箱300に下方に向かって遊技客などが力をかけた場合でも、嵌合状態が解除されることなく、設定された位置に玉箱300を保持することができる。
【0092】
なお、操作部523の間隔幅は、高さ調整ベース500における玉箱300の取り付けた反対側の下面から、左右に配置された操作部523のそれぞれを片手で親指と他の指に引っ掛けられる程度に設定される。このように、片手で操作部523それぞれを片手で親指と他の指に引っ掛けて玉箱300を移動することで、容易に玉箱300の高さ調整をすることができる。
【0093】
また、高さ調整ベース500の側壁510a、510bの下端部の端縁に沿って、外側に突出して設けられた平板部材からなるガイド部513が設けられている。図23に示すように、このガイド部513は、玉箱300、すなわち高さ調整ベース500を設置ベース450上に設置する際に、設置ベース450のガイド溝453に係合させて、天板短手方向にスライドさせるためのものである。これによって、所定の位置に玉箱300を設置することができる。
【0094】
なお、高さ調整ベース500は、立方体または直方体の形状を有するものを例示したが、これに限らず、高さ調整ベース500の形状は、円柱、三角柱、五角柱、六角柱などの柱状形状物で構成してもよい。これら柱状形状物は、上部と下部の水平断面積が等しいので、強度的に上方または横方向からの負荷に対しさらに耐久力を増大できる。また、例えば、これら柱状形状物の側面または玉箱300の側面に、水平位置が同じとなる、上下方向に複数のオスまたはメスからなる嵌合部を設けてもよい。これによって、それぞれ相手方の水平位置が同じとなる、上下方向に1つのメスまたはオスを設けて嵌め合わせが可能となり、さらに水平位置の異なる複数の固定機構を備えるように構成すれば、簡易な構成による複数の固定機構によってさらに耐久力を増大できる。また、玉箱300をこれら柱状形状物に外側から覆うように上記複数の固定機構によって固定されるように構成してもよいし、玉箱300をこれら柱状形状物の内側に挿入して上記複数の固定機構によって固定されるように構成してもよい。
【0095】
また、図22に示すように、高さ調整ベース500の下端側には、設置ベース450に設けられた位置決め部材454に嵌合し、天板短手方向の位置決めを行うための位置決め部材530が設けられている。さらに、高さ調整ベース500の下端側には、設置ベース450の上面から突出して設けられたアース部材455に当接して玉箱300内で発生した静電気などをアースする導電部材540が設けられている。この導電部材540は、図22に示すように、両端部が高さ調整ベース500に固定されている。また、導電部材540の中央部540a、すなわち設置ベース450のアース部材455に当接する部分がアース部材455に当接する際、当接方向に撓むことができるように、中央部に対応する位置における高さ調整ベース500の構成部材に開口部541が形成されている。導電部材540の中央部540aが当接方向に撓むことで、設置ベース450のアース部材455と密接に当接させることができ、当接不良などの発生を抑制することができる。すなわち、開口部541(嵌入部)にアース部材455(アース部)が導電部材540の弾性を利用してしっかりと嵌入されることで確実な接続が得られるとともに、この導電部材540を介して位置決め部材530の点と開口部541の点の複数の点で設置ベース450に高さ調整ベース500が嵌合留めされるので安定した位置ズレのない設置ができる。また、導電部材540として、前述した接地用導電部材314と同様のものが利用可能であり、同一の材料で接地用導電部材314の一端部としてもよい。
【0096】
また、導電部材540は、玉箱300の流下通路311、312の一部に設けられた導電部材313と一端が電気的に接続された接地用導電部材314の他端と電気的に接続されている。また、接地用導電部材314は、高さ調整ベースの内部を介して導電部材540に接続されている。接地用導電部材314は、導電性ゴムなどの可撓性、さらには柔軟性を有する材料で構成されるので、玉箱300の上下の移動に対しても追従して撓んだり伸びたりすることができ、断線などの発生を防止することができる。また、接地用導電部材314は、高さ調整ベースの内部を介して、流下通路311、312の一部に設けられた導電部材313と導電部材540とを接続するので、外部から見えず、遊技客にいたずらされるのを防止することができる。
【0097】
上記したように、高さ調整ベース500を備えることで、例えば、天板104に対して、パチンコ機2や台間機3、4を設置する膳板103の高さが遊技ホールによって異なる場合であっても、玉箱300の高さを調整することができる。これによって、天板104に対して膳板103の高さが遊技ホールによって異なる場合であっても、適宜対応することができ、玉箱300の排出口308から玉通路400にパチンコ玉を流下させることができる。
【0098】
(玉通路400)
次に、玉通路400について説明する。図24は、玉通路400の斜視図である。図25は、玉箱300の排出口308に対向して設けられた玉通路400の側面を示す図である。図26は、玉箱300の排出口308および玉通路400の、パチンコ玉の流下方向に沿う断面を示す図である。
【0099】
玉通路400は、玉箱部材の一部を構成し、玉箱300の排出口308から排出されたパチンコ玉をパチンコ機2に隣接して設置された台間機3、4へ導く通路である。図24に示すように、この玉通路400は、L形形状を有する管状の一体成形部材で構成され、一端部、すなわちパチンコ玉の入り口401が、玉箱300の排出口308に対向して、それぞれが嵌合、歯合、または螺合などのような接合状態でない、非接合の当接状態(軽く当接した状態)またはパチンコ玉が流下可能な非接合の隙間を持って非接合状態に配置されている。このように非接合状態とすることで遊技客が玉箱300を持って台移動する際、玉箱300を玉通路400から取り外す手間がないので、従来のような取外す手間を怠った遊技客が誤って玉箱300を落としてしまうこともない。
【0100】
なお、ここでは、玉箱300において、通路セパレータ309によってパチンコ玉を2列に並べて流下させ排出するための通路を形成しているので、その2つの通路に対応させて玉通路400においても通路セパレータ402によって通路を区分して2つの通路を形成している。また、通路セパレータ402は、玉通路400の入り口401から出口403に亘って設けられている。また、玉通路400は、パチンコ玉を流下可能なように、玉通路400の入り口401から出口403に向かって流路が下方傾斜するように配置される。
【0101】
また、玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0102】
また、玉通路400の一端部は、回転軸404を中心に玉箱300の排出口308に対して略水平方向(図24の矢印の方向)に回動可能に設けられている。また、玉通路400の入り口401の下面には、玉箱300の排出口308の下面に、玉通路400の入り口401に向かって突出して設けられた突出部材390(例えば、図9参照)と当接させるための突出部材405が設けられている。高さ調整ベース500を備えた玉箱300を天板短手方向にスライドさせて設置ベース450に設置する際、玉箱300の突出部材390のパチンコ機側の側面と、玉通路400の突出部材405の遊技客側となる側面とが当接し、回動可能に構成された玉通路400の一端部を所定の位置に移動させる。換言すると、玉通路400の入り口401が、玉箱300の排出口308に対向する位置に移動される。これによって、玉箱300の通路セパレータ309によって区分された2つの通路の出口に対応するように、玉通路400の通路セパレータ402によって区分された2つの通路の入り口を位置させることができる。なお、回転軸404を中心に入り口401が遊技客側に付勢されており、突出部材405と突出部材390とが安定して当接する構成となっている。
【0103】
また、玉通路400の入り口側の端面と、この端面に対向して配置される玉箱300の排出口308の端面との距離は、パチンコ玉の直径よりも短くなるように構成されている。また、玉箱300の排出口308から玉通路400の入り口401にパチンコ玉がスムーズに流れるように、可能な限り玉箱300の排出口308と玉通路400の入り口401との距離を短くすることが好ましい。
【0104】
また、玉通路400の出口403側は、台間機3、4の玉通路挿入口3i、4iに玉通路400の他端側を挿入して装着するための装着部406が形成されている。この装着部406は、台間機3、4の玉通路挿入口3i、4iの形状に対応させて形成されている。また、装着部406には、玉通路400の台間機3、4からの離脱を阻止するために台間機3、4に設けられた離脱阻止機構720と着脱可能に係合するための開口部408が設けられている。
【0105】
なお、後述する台間機3、4の側面に設けられた操作部724を操作することで、離脱阻止機構720の係合状態を解除することができる。また、装着部406には、後述する台間機3、4に設けられたパチンコ玉の数を計数する計数部740にパチンコ玉が流下するのを停止させる玉流下停止機構730の当接部材731を玉通路400内に突出させるための開口部409が設けられている。この開口部409は、当接部材731を玉通路400内に突出させた状態で玉通路400を引き抜いて離脱可能なように、玉通路400の出口に至るまで開口した形状に形成されることが好ましい。また、天板104上には、玉通路400の一部を指示する支持部材407を設けてもよい。
【0106】
上記したように、玉通路400において、一端部を玉箱300の排出口308に対して略水平方向(図24の矢印の方向)に回動可能に設けることで、例えば、施工上のばらつきを吸収し、玉通路400の入り口401を、玉箱300の排出口308に対向して配置することができる。さらに、玉通路400の入り口401の下面に設けられた突出部材405と、玉箱300の排出口308の下面に設けられた突出部材390とを当接させることで、玉通路400の一端部の位置合わせを行うことができる。これによって、玉通路400の入り口401を、玉箱300の排出口308に対向して配置することができる。
【0107】
また、玉通路400と玉箱300とを分離して構成し、玉通路400の入り口401と、玉箱300の排出口308とを接続せずに、対向させて配置する構成とすることで、高さ調整ベース500を備えた玉箱300のみを容易に取り外すことができる。さらに、高さ調整ベース500を備えた玉箱300を設置ベース450に容易に取り付けることができる。また、玉通路400をL字状に構成することで、玉通路400の機械的強度を増加させることができる。
【0108】
(台間機3、4)
次に、上記した本発明に係る玉箱部材を備えた台間機3、4について説明する。
【0109】
図27Aは、台間機3(ユニット)を正面から見た平面図である。図27Bは、台間機4(サンド)を正面から見た平面図である。図28は、台間機3、4の内部構成を模式的に示した図である。
【0110】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0111】
また、各台間機3、4には、カード挿入口3a、4a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、返却ボタン3d、4d、表示部3e、4e、ランプ3f、4f、カード回収部3g、4g、紙幣挿入口3h、4h、玉通路挿入口3i、4iなどが設けられている。
【0112】
なお、支持部材700の下側には支持部材700を回転軸として回転する下蓋を設け、パチンコ玉が台間機3、4の玉通路に内在する際には下蓋が開いてパチンコ玉が転がり出るように構成してもよい。さらに、支持部材700の上側にも上蓋を備え、上蓋を閉じれば、玉通路400を取り外した状態でも営業もできるように構成してもよい。また、玉通路400を設けない営業の場合、上蓋と下蓋は、双方遊技客がいじっても開かないよう固定可能としてもよい。
【0113】
また、図28に示すように、台間機3、4内には、制御部650、カード処理機651、電源回路652、計数処理部653、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654などが設置されている。
【0114】
カード処理機651は、カード挿入口3a、4aから挿入された会員用ICカードまたは非会員用ICカードを搬送手段によって所定の位置に移動し、会員用ICカードまたは非会員用ICカードからIDなどの情報を読み取るものであり、例えば、リーダライタなどで構成される。また、カード処理機651は、カード処理機651内に設けられた度数が「0」となった非会員用ICカードを貯留するカード貯留部(図示しない)から非会員用ICカードを取り出し、例えば、IDなどを記憶させてカード挿入口3a、4aから再発行することもできる。
【0115】
ここで、1枚の会員用ICカードまたは非会員用ICカードがカード挿入口3a、4aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段(図示しない)によって、カード挿入口3a、4aが封鎖されるので、他の会員用ICカードまたは非会員用ICカードを挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカードまたは非会員用ICカードがカード挿入口3a、4aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0116】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技客がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
【0117】
再プレー用貸玉ボタン3c、4cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉を貸し出しするときに押される。
【0118】
表示部3e、4eは、それぞれ台間機3、4の動作に伴う所定の情報の表示などを行う表示手段である。台間機3、4の動作に伴う情報表示としては、例えば、度数などを表示する。これによって、度数を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4eには、度数以外の情報を表示してもよい。
【0119】
ランプ3f、4fは、遊技している遊技客が、会員または非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
【0120】
カード回収部3g、4gは、カード処理機651の非会員用ICカードを貯留するカード貯留部において、非会員用ICカードの貯留限度量に達した場合に、非会員用ICカードを回収するものである。例えば、カード貯留部に貯留された非会員用ICカードが満杯となった際に、貯留された非会員用ICカードの一部をカード貯留部に設けられたカード排出部に導いて落下させ、カード回収部3g、4gに回収する。カード回収部3g、4gに回収された非会員用ICカードは、店員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0121】
玉通路挿入口3i、4iは、玉通路400の装着部406を挿入し、玉通路400を台間機3、4に装着するための開口である。
【0122】
制御部650は、台間機3、4内の各構成機器の制御、台間機3、4以外の、例えば、島コンピュータ7などとの情報通信を行うものであり、インターフェース回路650a、CPU650b、ROM650c、RAM650dから主に構成される。
【0123】
電源回路652は、台間機3、4内の各構成機器を駆動するための電力を各構成機器に供給するものである。
【0124】
計数処理部653は、玉通路挿入口3i、4iに挿入された玉通路400を介して導入されたパチンコ玉の数を計数処理するものである。
【0125】
貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654は、紙幣挿入口3h、4hから挿入される紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。なお、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654は、所定の紙幣のみ、例えば千円札のみを受け付けるようにすることもできる。
【0126】
次に、玉通路400を介して台間機3、4内に導入されたパチンコ玉の数を計数する計数部(計数処理部653)の構成について説明する。
【0127】
図29は、玉通路400が玉通路挿入口3i、4iに挿入された状態の台間機3、4の断面の一部を示す図である。図30は、玉通路400が取り外された後の台間機3、4の断面の一部を示す図である。図31は、上方から上壁702を見たときの平面図である。図32は、他の構成を示す上方から上壁702を見たときの平面図である。
【0128】
図29および図30に示すように、玉通路挿入口3i、4iには、挿入する玉通路400を下方から支持する支持部材700が、この支持部材700と玉通路挿入口3i、4iの上端縁701aとの間の距離が、玉通路400を挿入可能な距離、すなわち玉通路400の高さよりも若干長くなるように配置されている。一方、支持部材700の下方と玉通路挿入口3i、4iの下端縁701bとの間は、パチンコ玉が通過できる程度に開口されている。台間機3、4に玉通路400を設置した状態では、玉通路400は、玉通路400の入り口側から出口側に向かって徐々に下方傾斜した状態となる。すなわち、玉通路400は、玉通路400の入り口側から出口側に向かって、パチンコ玉を流下可能な状態に設置される。
【0129】
また、玉通路挿入口3i、4iの上端縁701aから台間機3、4の奥行方向に向かって徐々に下方傾斜する上壁702が設けられている。玉通路挿入口3i、4iに挿入された玉通路400の装着部406は、支持部材700に下方から支持されながら上壁702に沿って奥行方向に挿入される。そして、装着部406と玉通路400の本体との境界の段差に台間機3、4および支持部材700の正面側の面が当接することで、装着部406の奥行方向への挿入が停止される。なお、装着部406は、下方傾斜した状態に設置される。
【0130】
また、上壁702には、玉通路400の台間機3、4からの離脱を阻止するための離脱阻止機構720が設けられ、さらに奥行方向に進んだ位置にパチンコ玉が流下するのを停止させる玉流下停止機構730が設けられている。
【0131】
玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iへ挿入し、奥行方向に進めて固定された状態では、図29に示すように、離脱阻止機構720は、開口部408に係合した状態となる。
【0132】
また、玉通路400の装着部406の先端、すなわち玉通路400の出口403の直下流側に、パチンコ玉の数を計数する計数部740が設けられている。
【0133】
また、図29および図30に示すように、玉通路400の装着部406が配置される下方の台間機3、4の底面は、計数部740の直上流側から台間機3、4の正面側に向かって下方傾斜する傾斜壁705で構成されている。
【0134】
ここで、離脱阻止機構720の一例について説明する。
【0135】
図29〜図31に示すように、離脱阻止機構720は、一端側が上壁702に回転軸722によって回動可能に固定され、他端側が、上壁702にばねなどの弾性体723によって固定され、他端側に玉通路400の開口部408に係合する係合突起721aを備えた係合突起部材721と、この係合突起部材721の他端側の側面に設けられ、台間機3、4の側面から外部に突出された操作部724とを備えている。係合突起721aは、台間機3、4の正面側から奥行側にその断面積を減少させてテーパ状に傾斜した形状とすることが好ましい。係合突起721aをテーパ状の形状とすることで、玉通路挿入口3i、4iに装着部406を挿入する際、係合突起721aが、玉流下停止機構730を玉通路400内に突出させるための開口部409に突出しても、さらに装着部406を挿入することで、その係合状態を回避しやすくなる。
【0136】
また、台間機3、4の側面には、操作部724を突出するための開口部703が設けられている。また、図31に示すように、開口部703が形成される部分の側面を、台間機内部に窪んだ側面704とすることが好ましい。これによって、操作部724の先端が台間機3、4の側面から外部に突出することがない。
【0137】
また、離脱阻止機構720および玉流下停止機構730の配置位置は、図31に示すような、離脱阻止機構720と玉流下停止機構730とが、玉通路挿入口3i、4iへの挿入方向に対して同一直線上となるように上壁702に配置される構成に限られない。例えば、図32に示すように、玉通路挿入口3i、4iへの挿入方向に対して、垂直な方向にずらした位置に離脱阻止機構720と玉流下停止機構730とを設置してもよい。この場合、図32に示すように、離脱阻止機構720を台間機3、4の側面に近い位置に配置することで、操作部724を短くすることができ、係合突起721aの係合を解除する際の操作部724の移動量を減少させることができる。なお、この場合には、離脱阻止機構720および玉流下停止機構730が配置される位置に対応して、装着部406に開口部408、409が形成される。
【0138】
ここで、離脱阻止機構720の動作について説明する。
【0139】
離脱阻止機構720の他端側は、弾性体723によって下方向に引っ張られ、玉通路400の装着部406の開口部408が所定の位置にきたときに、係合突起721aが開口部408に係合する。この状態では、玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iから引き抜くことはできず、すなわち玉通路400を台間機3、4から離脱することはできない。
【0140】
一方、操作部724を上方に持ち上げることで、係合突起721aの開口部408との係合が解除され、玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iから引き抜くこと、すなわち玉通路400を台間機3、4から離脱することができる。
【0141】
ここで、上記したように、操作部724は、台間機3、4の側面に設けられているため、操作部724を操作する際には、店員等が、操作部724を操作できる位置まで台間機3、4を手前に引き出し、離脱阻止機構720の解除を行う。これによって、例えば遊技客が勝手に玉通路400を台間機3、4から取り外すことを防止することができる。
【0142】
次に、玉流下停止機構730の一例について説明する。
【0143】
玉流下停止機構730は、上記したように、計数部740の直上流に設けられ、パチンコ玉の流下を停止するものであり、例えば、ソレノイドなどで構成される。例えば、正常時に通電がなされ、当接部材731を内部に収容してパチンコ玉の流下を可能とし、異常時に通電が遮断され、当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させ、パチンコ玉の流下を停止させる。例えば、異常時として、停電時などが挙げられる。また、カード処理機651において、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないことが検知されている場合には、ID等の遊技客を特定するための情報が得られないため、玉流下停止機構730を異常時と同様の状態、すなわち当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させた状態として、計数部740にパチンコ玉が流下できないように設定してもよい。
【0144】
次に、計数部740の一例について説明する。
【0145】
計数部740は、通過するパチンコ玉の数を計数するもので、例えば、パチンコ玉を検知する検知センサなどで構成される。検知センサとして、例えば、非接点式のセンサなどが用いられ、パチンコ玉の検知によるカウント信号は、1個のパチンコ玉の通過を確認する毎に1パルスの電気信号を発する。また、カウント信号として、光を用いてもよい。この計数部740で検知した情報は、管理装置13に出力される。この際、検知センサの検知情報を、例えば、島コンピュータ7を介して直接管理装置13に出力してもよいし、台間機3、4などの制御部に一旦出力後、島コンピュータ7を介して管理装置13に出力してもよい。管理装置13では、例えば、会員用ICカードや非会員用ICカードのIDに基づいて、少なくとも台間機3、4におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を集計および管理する。
【0146】
図29に示す、玉通路400を台間機3、4に装着した状態では、玉箱300の排出口308から排出され、玉通路400を流下し、装着部406内を通り、玉通路400の出口403から流下したパチンコ玉は、計数部740を通過することで、パチンコ玉の数がカウントされる。なお、計数されたパチンコ玉は、図4に示す、台間機3、4の裏面に設けられた排出パイプ218から排出樋214に排出され、回収される。
【0147】
次に、玉通路400を台間機3、4から離脱する際の動作について説明する。
【0148】
上記したように、店員が操作部724を操作できる位置まで台間機3、4を手前に引き出し、離脱阻止機構720の解除を行うと、台間機3、4から玉通路400を引き抜くことができる。例えば、異常時において、台間機3、4から玉通路400を引き抜く場合、玉流下停止機構730の当接部材731は、装着部406内部に突出し、パチンコ玉が流下できない状態となっている。この状態で、玉通路400を引き抜くと、玉通路400内のパチンコ玉は、計数部740に流下することなく、傾斜壁705を流下し、台間機3、4の正面の開口から外部に排出される。すなわち、異常時においても、玉通路400内のパチンコ玉を計数せずに回収することがなく、台間機3、4の正面の開口から遊技客側に排出することができる。なお、上記したように、玉通路400開口部409は、玉通路400の出口に至るまで開口した形状に形成されているので、当接部材731が突出した状態でも玉通路400を引き抜くことができる。
【0149】
上記したように、本発明に係る玉箱部材を備えた台間機3、4では、異常時において、玉通路400内のパチンコ玉を計数せずに回収することがなく、台間機3、4の正面の開口から遊技客側に排出することができる。また、玉流下停止機構730を計数部740の直上流に設けることで、異常時となったときでも、直ちに、当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させ、パチンコ玉の流下を停止させることができるので、計数されずに回収されるパチンコ玉を最小限に抑えることができる。
【0150】
なお、ここでは、本発明に係る玉箱部材を備え、さらに内部に計数部を備えた台間機3、4を一例として説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、台間機の下方に台間機とは別体で計数機を備えた構成でもよい。この場合には、上記した本発明に係る玉箱部材は、この計数機に備えられる。この計数機で検知した情報は、管理装置13に出力される。この際、計数機における検知情報を、例えば、島コンピュータ7を介して直接管理装置13に出力してもよいし、台間機3、4などの制御部に一旦出力後、島コンピュータ7を介して管理装置13に出力してもよい。管理装置13では、例えば、会員用ICカードや非会員用ICカードのIDに基づいて、少なくとも計数機におけるパチンコ玉の計数に係る情報を集計および管理する。この本発明に係る玉箱部材を備えた計数機においても、前述した台間機3、4と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】遊技処理システム1の概要を示す図。
【図2】パチンコ機を複数並設してなるパチンコ島を示す斜視図。
【図3】図2に示したパチンコ島における、パチンコ機の遊技において使用される台間機を取り除いた状態のパチンコ機の側面図。
【図4】図2に示したパチンコ島における、パチンコ機の遊技において使用される台間機を取り付けた状態のパチンコ機の側面図。
【図5】天板上に設置された設置ベースを示す斜視図。
【図6】天板上の所定の位置に設置ベースを配置するための設置用冶具の構成を示す斜視図。
【図7】設置用冶具を用いて設置ベースを配置する様子を示す平面図。
【図8】玉箱の斜視図。
【図9】玉箱を上方から見たときの平面図。
【図10】図9のA−A断面を示す図。
【図11】図9のB−B断面を示す図。
【図12】玉排出制御機構の作動に連動して作動する突出部を備えた場合における図9のB−B断面を示す図。
【図13】玉箱の排出口の近傍の側面を示す平面図。
【図14】図13のC−C断面を示す図。
【図15】図13のD−D断面を示す図。
【図16】挿入する側から見たときの挿入部材の先端の構造を示す平面図。
【図17】玉箱の斜視図。
【図18】玉箱を上方から見たときの平面図。
【図19】他の底壁構成を有する玉箱を上方から見たときの平面図。
【図20】玉箱および高さ調整ベースの斜視図。
【図21】玉箱を高さ調整ベースに設置した状態における、図20のE−E断面を示す図。
【図22】高さ調整ベースを下方(設置ベースに接触する側)から見たときの平面図。
【図23】高さ調整ベースを備えた玉箱が、設置ベース上に設置された状態を示す斜視図。
【図24】玉通路の斜視図。
【図25】玉箱の排出口に対向して設けられた玉通路の側面を示す図。
【図26】玉箱の排出口および玉通路の、パチンコ玉の流下方向に沿う断面を示す図。
【図27A】台間機(ユニット)を正面から見た平面図。
【図27B】台間機(サンド)を正面から見た平面図。
【図28】台間機の内部構成を模式的に示した図。
【図29】玉通路が玉通路挿入口に挿入された状態の台間機の断面の一部を示す図。
【図30】玉通路が取り外された後の台間機の断面の一部を示す図。
【図31】上方から上壁を見たときの平面図。
【図32】他の構成を示す上方から上壁を見たときの平面図。
【符号の説明】
【0152】
1…遊技処理システム、2…パチンコ機、3,4,6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、14…プロトコルコンバータ、15…モデム、16…カードセンタ、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、20…発行機、21…データ表示機、22…データ公開機、100…パチンコ島、101…板、102…幕板、103…膳板、104…天板、200…台本体、201…上皿、202…皿、202a…皿シャッタ、204…シャッタ操作部、205…表示機、210…アウト玉排出部、211…アウトボックス、212…アウトメータ、213…排出パイプ、214…排出樋、215…入力コネクタ、216…下部入力コネクタ、218…排出パイプ、300…玉箱、301,370,371,372…底壁、302a,302b,303a,303b,352,353,380a,380b,510a,510b…側壁、304…収容部、305…フランジ部、306…傾斜底壁部、306a…ゴムシート、307…整列通路底壁部、308…排出口、309…通路セパレータ、310…敷居部材、311…流下通路、313…導電部材、314…接地用導電部材、315…上壁面、316,408,409,703…開口部、330…突出機構、331…突出部、332…操作レバー、333…伝達部、334…カバー、335,345,404…回転軸、336…ガイド部、340…玉排出制御機構、341…当接部材、342…伝達部、343…ばね部材、344a,344b…アーム、350…玉排出制御機構、351,354,355…挿入口、360…挿入部材、361…本体部、362…突起部材、363,453…ガイド溝、372a,372b…傾斜面、372c…峰部、373…ガイド部材、373a…一端部、381…溝部、390,405…突出部材、400…玉通路、401…入り口、402…通路セパレータ、403…出口、406…装着部、407…支持部材、450…設置ベース、451…ベース部材、452…ガイド部材、454…位置決め部材、455…アース部材、500…高さ調整ベース、540…導電部材、600…設置用冶具、610…基準設置部、611…台間機設置位置設置部材、612…アーム部材、620…設置位置指示部、621…高さ調整部材、650…制御部、650a…インターフェース回路、651…カード処理機、652…電源回路、653…計数処理部、700…支持部材、705…傾斜壁、720…離脱阻止機構、721…係合突起部材、724…操作部、730…玉流下停止機構、740…計数部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチンコ機毎に設けられ、パチンコ機に隣接して設置されるパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機、この台間機を備えた台間機システム、パチンコ玉の数を計数する計数機およびこの計数機を備えた計数機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ玉の数を計数する計数機において、パチンコ玉を収容する玉受部から玉通路を介してパチンコ玉を導く構成を備える計数機が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この計数機では、玉受部に玉通路の一端を係合させて固定し、玉通路の他端を、計数機の前面板に突出して固定された連結部に回動可能に固定している。
【特許文献1】実用新案登録第2604862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の計数機では、玉通路の他端を、計数機の前面板に突出して固定された連結部に回動可能に固定しているので、構成が複雑である等の問題があった。また、玉受部と連結部との間とを連通させる際の傾斜特性の誤差等に応じた、連結部における通路の連通を図るための作業が複雑である等の問題があった。また、玉通路を計数機から離脱する際の作業も複雑であり、容易に玉通路の離脱を行うことができなかった。
【0004】
そこで、本発明では、このような課題を解決するためになされたもので、パチンコ玉を導くための玉通路を容易に離脱および装着することができる、台間機、この台間機を備えた台間機システム、計数機およびこの計数機を備えた計数機システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の台間機は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機であって、前記玉通路がL形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を台間機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする。
【0006】
この台間機によれば、L形形状を有する管状の部材で構成され、一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで台間機に装着可能な装着部を備えた玉通路を備えることで、玉通路の位置決め等を容易に行うことができる。また、玉通路をL形形状を有する管状の部材で構成することで、機械的強度を向上させることができる。
【0007】
なお、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機として、台間機自体からパチンコ台の上皿にノズルを介してパチンコ玉を貸し出す台間玉貸機、パチンコ台がパチンコ玉を上皿に貸し出す為に台間機からパチンコ台へ指示信号を出力する台間ユニット等が例示できる。
【0008】
また、本発明の台間機は、所定の位置に設置された台間機を前方に引き出した際に露出可能に台間機の側面に設けられた、前記玉通路を台間機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする。
【0009】
この台間機によれば、玉通路を台間機から離脱させるための操作部が台間機の側面に設けられているため、例えば遊技客が勝手に玉通路を台間機から取り外すことを防止することができる。
【0010】
また、本発明の台間機は、前記玉通路によって導入されたパチンコ玉を計数する計数部を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明の台間機システムは、上記した台間機を備え、少なくとも、該台間機におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明の計数機は、パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、パチンコ玉を計数する計数機であって、前記玉通路が、L形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を計数機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
この計数機によれば、L形形状を有する管状の部材で構成され、一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで計数機に装着可能な装着部を備えた玉通路を備えることで、玉通路の位置決め等を容易に行うことができる。また、玉通路をL形形状を有する管状の部材で構成することで、機械的強度を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の計数機は、所定の位置に設置された計数機を前方に引き出した際に露出可能に計数機の側面に設けられた、前記玉通路を計数機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする。
【0015】
この計数機によれば、玉通路を計数機から離脱させるための操作部が計数機の側面に設けられているため、例えば遊技客が勝手に玉通路を計数機から取り外すことを防止することができる。
【0016】
本発明の計数システムは、上記した計数機を備え、少なくとも、該計数機で計数した情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の台間機、台間機システム、計数機および計数機システムによれば、パチンコ玉を導くための玉通路を容易に離脱および装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る玉箱部材、計数機、台間機およびを備えた遊技処理システム1の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、遊技処理システム1の概要を示す図である。この遊技処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびメダル払出用の台間機6等が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、例えば、パチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4には、計数機(図示しない)が設けられ、各パチンコ機2のそれぞれに対応して設けられた玉箱300から玉通路400を介して台間機3、4に導かれたパチンコ玉を計数する。
【0020】
また、ネットワーク8には、例えば、入金額を度数(有価価値)に変換して管理装置13の記憶部に、受け入れた会員用ICカードまたは受け入れるか、新たに発行する非会員用ICカードの度数(有価価値)を各ICカードのID(カード識別情報)に基づいて記憶し、その度数の範囲で遊技媒体を貸し出す台間機4、5または貸し出しを遊技機に指示する台間機3(台間ユニットともいう)が接続されている。さらに、ネットワーク8には、例えば、受け入れた会員用ICカードまたは非会員用ICカードの度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカードや貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11なども接続されている。
【0021】
また、管理装置13の記憶部に会員用ICカードのIDに基づいて記憶された貯玉数や貯メダル数の口座があり、台間機3、4に設けられた計数機にて計数された獲得遊技媒体数があれば、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、口座に貯玉数や貯メダル数として積算して記憶する。そして、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12は、受け付けた会員用ICカードのIDを読み取り、IDとともにIDで特定される口座の貯玉数や貯メダル数の一部または全部を、1万円分を上限とし、再プレー用貯玉数や再プレー用貯メダル数の情報を書き換える旨の要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする。また、発行機20は、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、非会員用ICカードや会員用ICカードに記録されているID情報に対応して管理装置13に記録更新し、非会員用ICカードの新期発行や受け入れた会員カードの返却を行う。また、他には、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技客に提供するデータ公開機22などがネットワーク8に接続されている。
【0022】
ここで、会員の遊技客とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技客を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカードを有する遊技客をいう。また、非会員の遊技客とは、会員登録されていない一般の遊技客をいう。
【0023】
また、会員用ICカードや非会員用ICカードには、例えば、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有し、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる非接触型の記憶媒体などが使用される。
【0024】
上記した各機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。
【0025】
また、各機器からの情報が出力される管理装置13には、例えば、管理装置13の情報を参照する機能を含んだパーソナルコンピュータ17などが接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。なお、管理装置13は、1つまたは複数の管理装置で構成することができる。複数の管理装置の場合として、度数などの有価価値情報を処理するカードシステム用管理装置、店員がパチンコ機2の釘やスロットマシン5の出メダル率を変更するための設定を調整するために、パチンコ機などの遊技機の稼動情報を集計するホールコンピュータ、景品の在庫数や出庫数を管理し、景品交換するための景品管理用管理装置、貯玉数などを管理するための会員管理用管理装置などが例示でき、これら管理装置をネットワーク8により接続して相互にデータ通信させることで管理装置13を構成することができる。
【0026】
次に、本発明に係る玉箱300、玉通路400などの玉箱部材を備えるパチンコ島100の構成について、図2〜図4を参照して説明する。
【0027】
図2は、パチンコ機2を複数並設してなるパチンコ島100を示す斜視図である。図3は、図2に示したパチンコ島100における、パチンコ機2の遊技において使用される台間機3、4を取り除いた状態のパチンコ機2の側面図である。図4は、図2に示したパチンコ島100における、パチンコ機2の遊技において使用される台間機3、4を取り付けた状態のパチンコ機2の側面図である。
【0028】
図2に示すように、パチンコ島100は、つま板101間に複数のパチンコ機2、2…が並設されており、パチンコ機2、2…間には、台間機3、4が挟まれた状態で配置され、その上部に幕板102が設けられている。この幕板102には、例えば、獲得した遊技媒体数に対応した表示機能を備える表示機205が設置され、その表示機205の下部には、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21が設置されている。パチンコ機2、2…および台間機3、4は、膳板103上に設置されている。
【0029】
また、パチンコ機2、2…の前方には、各パチンコ機2、2…に対応して遊技客が座る椅子(図示しない)が配置される。さらに、各パチンコ機2、2…の下方に前方に突き出し、パチンコ島100に長手方向に設けられた天板104(カウンタともいう)上には、各パチンコ機2、2…のそれぞれに対応して、玉受部として機能する玉箱300を設置する設置ベース450が設置され、その設置ベース450上に、例えば玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500を介して玉箱300が設置されている。また、玉箱300に収容するパチンコ玉を台間機3、4内に導く玉通路400は、その一端が玉箱300におけるパチンコ玉を排出する開口部に対向するように配置され、他端側は、台間機3、4に着脱可能に挿入されている。なお、天板104の下方側には、天板104に沿ってタバコの吸殻を回収するタバコ回収搬送路(図示しない)を設置することもできる。
【0030】
なお、玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0031】
また、パチンコ機2の表面側には、台本体200、台本体200の前面のほぼ中央部にほぼ水平に設置される上皿201、この上皿201の下部にほぼ水平に設置される玉受け皿202、この玉受け皿202の右方に設置されるハンドル203が設けられている。また、玉受け皿202の下方には、所定の距離をおいて玉箱300が配置される。
【0032】
パチンコ機2は、上皿201に入れられたパチンコ玉を、ハンドル203を回動することで台本体200内に打ち込み、入賞して獲得した出玉を上皿201および玉受け皿202で受ける。この玉受け皿202の底部には、開口を有し、この開口を閉じている受け皿シャッタ202aを、玉受け皿202の前面に設けられたシャッタ操作部204を遊技客が所定方向に動作することで開くことができる。この受け皿シャッタ202aが開くことで、玉受け皿202内のパチンコ玉を、玉受け皿202の下方の玉箱300内に排出可能となる。
【0033】
また、図3に示すように、パチンコ機2の裏面側には、アウト玉を排出するアウト玉排出部210、このアウト玉排出部210から排出されたアウト玉を受け取るアウトボックス211、このアウトボックス211のアウト玉排出孔の下方に、アウト玉数を検出するためのアウトメータ212が設けられている。このアウトメータ212で、検知されたアウト玉は、アウトボックス211の底部に設けられた排出口に接続された排出パイプ213によって、排出樋214に導かれ、回収される。ここで、アウト玉とは、発射玉を意味する。
【0034】
また、図4に示すように、玉通路400によって台間機3、4内に導かれたパチンコ玉は、後述する計数部によって計数された後、台間機3、4の裏面に設けられた排出パイプ218によって、排出樋214に導かれ、回収される。
【0035】
また、図3および図4に示すように、パチンコ機2からの各種信号配線は、例えば、台間機3、4の裏面に設けられた入力コネクタ215に接続され、また、アウトメータ212からの信号配線は、台間機3、4の裏面下部に設けられた下部入力コネクタ216に接続される。また、パチンコ機2の外部に、出玉信号としてパチンコ機2の上皿へ供給される玉数を計数するセーフメータ(図示しない)が設置される。なお、台間機3のタイプ、いわゆるユニットの場合、対応するパチンコ機2がパチンコ玉を貸し出す、いわゆるCR機であり、セーフメータを用いずに、パチンコ機2から貸し出される貸玉数をパチンコ機2からの出力信号によりカウントできる。CR機の場合、貸玉数を除いた入賞に基づき、払い出される賞玉に相当するセーフ相当出力がパチンコ機から出力される。セーフメータまたはパチンコ機からの出力信号によりカウントされたパチンコ玉数である賞玉数から、台間機3、4やパチンコ機からの貸玉数や貸玉数に基づく金額情報などの信号による売上と、アウトメータ出力信号による発射玉数と、を減算した情報が遊技ホールにおける損益情報として演算できる。ここで、セーフとは、パチンコ機2への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉を意味する。なお、上記した各種信号配線は、台間機3、4を介して、例えば島コンピュータ7に接続される一例を示したが、この構成に限られるものではなく、例えば、アウトメータ212やセーフメータからの情報を直接島コンピュータ7に出力するようにしてもよい。
【0036】
次に、玉箱部材として機能する、玉箱300、この玉箱300を設置する設置ベース450、玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500および玉通路400、および玉箱部材を備えた台間機3、4について説明する。
【0037】
(設置ベース450)
まず、図5を参照して、玉箱300を設置する設置ベース450について説明する。 図5は、天板104上に設置された設置ベース450を示す斜視図である。
【0038】
図5に示すように、設置ベース450は、ベース部材451と、このベース部材451の左右(天板104の長手方向)の両端縁に、天板104の短手方向に設けられたガイド部材452を備えている。このガイド部材452は、玉箱300の高さを調整する高さ調整ベース500を所定の方向、ここでは、天板104の長手方向(以下、天板長手方向という)に対して垂直な方向(以下、天板短手方向という)に導くため、断面コ字状の部材で構成され、ガイド溝453を形成している。また、ベース部材451の上面の中央部には、高さ調整ベース500、すなわち玉箱300の、天板短手方向の位置決めを行うための位置決め部材454が設けられている。この位置決め部材454は、後述する、高さ調整ベース500に設けられた位置決め部材530と嵌合して、玉箱300の天板短手方向の位置決めを行うものである。また、ベース部材451の上面から突出してアース部材455が設けられ、このアース部材455は、外部のアース部と電気的に接続されている。このアース部材455は、後述する、高さ調整ベース500に設けられた導電部材540と当接して、玉箱300内で発生した静電気などをアースするものである。
【0039】
ここで、ベース部材451は、曲げたり撓めたりすることができる、すなわち可撓性を有する材料で、矩形かつ平板状に構成される。可撓性を有する材料として、具体的には、ゴム、ゴム以外のエラストマー、可塑剤を入れて可撓性を設けた塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン、可撓性形状記憶合金などが挙げられる。一方、ガイド部材452の材料は、高さ調整ベース500を所定の方向に導くためのガイド溝453を形成できるものならばよく、例えば、ベース部材451と同じ可撓性を有する材料、樹脂材料、金属材料などで構成される。例えば、玉箱の天板長手方向の一端側に荷重がかかった場合においては、高さ調整ベース500の係合部の破損を防止するという観点からは、ゴム材料などの可撓性を有する材料または可撓性形状記憶合金を用いることが好ましい。これによって、玉箱がガイド部材452から外れる際に変形したガイド部材452を元の形状に復元可能とすることができ、高さ調整ベース500の係合部の破損を防止することができる。
【0040】
上記したように、設置ベース450のベース部材451を可撓性を有する材料で構成され、ベース部材451の下面には、両面に接着材が塗布されたテープ、接着剤などの接着部材が設けられているので、例えば、天板の所定の位置に設置する際、ベース部材451を曲げたり撓めたりしながら、ベース部材451の一部の下面を天板104と平行に設置し、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に沿ってベース部材451を貼付することができる。これによって、実際に天板に接触する側の端辺の位置と、設置すべき位置とを確認しながら正確に天板104上にベース部材451を配置することができる。一方、天板104の誤った位置に貼付した場合でも、ベース部材451のごく一部の下面のみをまず貼付するので、剥がすことが容易であり、再度貼付することができる。
【0041】
なお、可撓性のない硬い材料で形成されたベース部材451を設置用冶具600を用いて天板104の所定の位置に配置する際、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に沿って、ベース部材451を水平に上下させなければならない等の微妙な動作を必要とする。このベース部材451を水平を維持した状態で上下方向への移動することは非常に困難である。例えば、水平を維持できない場合には、例えば、後述する設置用冶具600の位置決め部材622の内側面に、ベース部材451の上部側端辺が当接し、ベース部材451が斜めなった分だけ、ベース部材451の厚みによって、ベース部材451の下部側端辺が、配置すべき位置から若干ずれた位置に配置される。なお、ベース部材451は、例えば、長期間所定の位置にずれないように固定するため、極めて強い粘着力を有する、両面に接着材が塗布されたテープ、接着剤などの接着部材によって天板104に固着される。したがって、可撓性のない硬い材料で形成されたベース部材451を使用する場合には、一気に底面が天板104に接触させて貼り付けるため、誤った位置に貼付したベース部材451を剥がすことは非常に困難となる。
【0042】
続いて、設置用冶具600を用いて設置ベース450を天板104上の所定の位置に設置する設置方法の一例について、図6〜図7を参照して説明する。
【0043】
図6は、天板104上の所定の位置に設置ベース450を配置するための設置用冶具600の構成を示す斜視図である。図7は、設置用冶具600を用いて設置ベース450を配置する際の上方から見た平面図である。
【0044】
図6に示すように、設置用冶具600は、基準設置部610と、設置位置指示部620とを備えている。
【0045】
基準設置部610は、パチンコ機2に隣接して設置される、パチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機3、4が設置される位置を基準として配置されるものである。具体的には、基準設置部610は、台間機3、4を設置する位置に配置する筐体からなる台間機設置位置設置部材611と、この台間機設置位置設置部材611を台間機3、4を設置する位置に配置した際に正面側に突出する台間機設置位置設置部材611の端面からパチンコ機2の前面に沿う方向に延設された平板状の部材からなるアーム部材612とを備えている。台間機設置位置設置部材611は、台間機3、4と同じ幅に設定され、通常台間機を設置するのと同じ位置に設置される。また、アーム部材612には、上下方向の位置を調整して、設置位置指示部620をアーム部材612に固定するため、上下方向に長いねじ止め用の長穴613が設けられている。
【0046】
設置位置指示部620は、設置ベース450を所定の位置に設置するための基準位置を天板104上において指示するものである。具体的には、設置位置指示部620は、上下方向の位置を調整してアーム部材612に固定可能な高さ調整部材621と、この高さ調整部材621に接合され、設置ベース450の少なくとも一部を当接させることで設置ベース450を設置する位置の位置決めが可能な位置決め部材622とを備えている。また、高さ調整部材621には、上下方向の位置を調整して、基準設置部610のアーム部材612に固定するため、上下方向に長いねじ止め用の長穴623が設けられている。
【0047】
高さ調整部材621は、L字状の平板部材621aの長辺側面に、長穴623が形成された矩形の平板部材621bをL字状の平板部材621aに対して垂直に設けた構成を有している。位置決め部材622は、所定の幅を有する平板を直角に折り曲げてL字状に形成されている。位置決め部材622は、高さ調整部材621のL字状の平板部材621aの短辺側面に、L字状の平板部材621aに対してその幅方向が垂直となるように設けられている。
【0048】
次に、設置用冶具600を設置する方法について説明する。
【0049】
まず、図7に示すように、基準設置部610の台間機設置位置設置部材611を、台間機3、4を設置する位置に固定する。続いて、高さ調整部材621の長穴623をアーム部材612の長穴613に対応させて配置し、上下方向の位置の調整、具体的には、高さ調整部材621を構成するL字状の平板部材621aの下面(底面)が天板104の表面に接するように上下方向の位置を調整して、長穴613および長穴623を利用してねじ止めによって基準設置部610のアーム部材612に設置位置指示部620を固定する。
【0050】
続いて、位置決め部材622のL字状に構成された内壁面に設置ベース450におけるベース部材451の2辺を当接させて、設置ベース450の位置決めを行う。なお、天板短手方向および天板長手方向の対する設置ベース450の位置決めを行うため、少なくとも、ベース部材451の隣接する2辺、すなわち交差するベース部材451の2辺を位置決め部材622のL字状に構成された内壁面に当接させる。
【0051】
なお、ここでは、高さ調整部材621に位置決め部材622を取り付ける際、それぞれの底面となる面を同一平面となるように構成しているが、この構成に限られるものではない。例えば、高さ調整部材621の上下方向の位置の調整をする際、少なくともどちらか一方の底面が天板104の表面に接するように構成してもよい。また、ここでは、設置ベース450を位置決め部材622に当接させて位置決めする一例を示しているが、例えば、位置決め部材622に玉箱300の少なくとも一部を当接させることで、玉箱300を設置する位置の位置決めを行ってもよい。
【0052】
また、設置用冶具600を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えば、硬い撓まない材料であることが好ましい。具体的には、金属材料、硬質樹脂材料等の硬質材料で構成される。
【0053】
上記したように、設置用冶具600の台間機設置位置設置部材611は、台間機3、4と同じ幅に設定され、通常台間機3、4を設置する位置と同じ位置に設置されるので、台間機3、4の設置位置を基準として、設置ベース450を設置する天板104上の位置を特定することができる。これによって、設置ベース450を天板104の上面の所定の位置に正確にかつ容易に設置することができる。また、台間機設置位置設置部材611に設けられたアーム部材612に対する高さ調整部材621の高さ位置を任意に設定できるので、遊技ホール毎に膳板103の天板104からの高さが異なるときでも対応することができる。
【0054】
(玉箱300)
次に、玉箱300について説明する。図8は、玉箱300の斜視図である。図9は、玉箱300を上方から見たときの平面図である。図10は、図9のA−A断面を示す図である。図11は、図9のB−B断面を示す図である。
【0055】
図8および図9に示すように、玉受部として機能する玉箱300は、左右方向に長い略長方形の底壁301と、底壁301の互いに対向する各一対の側縁に立設された各一対の側壁302a、302b、303a、303bとを備え、パチンコ玉を投入するための上端が開口された収容部304を形成している。また、収容部304の上縁外周部には、外側に張り出し、さらにその先で下向きに垂下するフランジ部305が形成されている。このフランジ部305は、玉箱300の把持部としても機能する。また、図10に示すように、玉箱300の下端は、高さ調整ベース500を挿入するため開口され、底壁301の下方側には、高さ調整ベース500を装着するための空間が設けられている。また、この高さ調整ベース500を装着するための空間を形成する一対の側壁380a、380bには、高さ調整ベース500における嵌合部520の突起部521と嵌合する溝部381が上下方向に複数設けられている。
【0056】
底壁301は、傾斜底壁部306と整列通路底壁部307とから構成されている。
傾斜底壁部306は、図10に示すように、側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって所定の角度αで下方傾斜している。また、若干整列通路底壁部307側へも下方傾斜している。また、落下してくるパチンコ玉が傾斜底壁部306に衝突する際の衝撃を吸収し、跳ね返り等を抑制するために、傾斜底壁部306の表面にゴムシート306aが貼られている。
【0057】
また、傾斜底壁部306における、側壁302a側である左端縁と整列通路底壁部307との境界部またはその近傍には、敷居部材310が設けられている。この敷居部材310の厚さは、上方から落下してきたパチンコ玉が敷居部材310に衝突した際、パチンコ玉が敷居部材310から跳ね返って玉箱300の外部に飛び出さない程度に設定される。また、この敷居部材310の内側は曲率をもって構成されている。
【0058】
ここで、下方傾斜角度である所定の角度αは、パチンコ玉の流下を確実にするための理由から、3度以上でることが好ましい。この敷居部材310を設けることで、傾斜底壁部306における、側壁302a側である左端縁と整列通路底壁部307との境界部またはその近傍から、直接整列通路底壁部307側にパチンコ玉が流れ落ちるのを抑制することができる。
【0059】
整列通路底壁部307は、図11に示すように、外部にパチンコ玉を排出するための開口である排出口308へパチンコ玉を整列させて導くものであり、側壁302b側である右端縁から側壁302a側、すなわち排出口308に向かって所定の角度βで下方傾斜している。また、整列通路底壁部307には、パチンコ玉を2列に並べて流下させるための通路を形成する通路セパレータ309が、側壁302b側から所定の距離を置いた位置から排出口308まで設けられている。この通路セパレータ309の高さは、落下してくるパチンコ玉が通路セパレータ309に衝突し跳ね返っても、玉箱300の外にパチンコ玉が飛び出さない程度の高さで構成されることが好ましい。具体的は、通路セパレータ309の高さは、上方から落下してきたパチンコ玉が通路セパレータ309に衝突した際、パチンコ玉が通路セパレータ309から跳ね返って玉箱300の外部に飛び出さない程度に設定される。なお、ここでは、通路セパレータ309によって2つの通路を形成する一例を示すが、通路は3つ以上構成されてもよい。
【0060】
なお、後述する玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0061】
また、通路セパレータ309によって区分された各流下通路311、312の一部であり、かつパチンコ玉に接触する部分には、導電部材313が設けられている。なお、流下通路311、312は、玉通路として機能する。この導電部材313は、パチンコ玉の流下の妨げとならないように設けられ、例えば、図11に示すように、流下通路311、312の底面に設ける場合には、導電部材313が底面から突出しないように、導電部材313の表面が底面と同一平面上となるように設けられることが好ましい。また、導電部材313は、高さ調整ベースの内部を介して、後述する高さ調整ベース500に設けられた導電部材540と電気的に接続する可撓性を有する接地用導電部材314の一端と接続されている。導電部材313によりアースすることでパチンコ玉の帯電状態を解放することができ、機器等に影響を与えることを防止することができる。
【0062】
接地用導電部材314は、可撓性、さらには柔軟性を有する材料で構成されことが好ましく、具体的には、例えば、ゴムやゴム以外のエラストマーに導電性フィラーを混入させた導電性ゴム、導電性フィルム、導電性を有する繊維であるポリアクリロニトリル、ビッチなどの炭素繊維である導電性繊維などで構成される。また、導電性ゴムに混入される導電性フィラーとしては、銀、銅、ニッケル、アルミ、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどが挙げられる。
【0063】
また、導電部材313は、上記した接地用導電部材314と同じ材料でもよいし、または導電性塗料、導電性のある金属などを用いてもよい。また、接地用導電部材314は、遊技ホール毎で異なる膳板103の高さに対応して、高さ調整ベース500で玉箱300の高さがを調整する際、玉箱300の設定される高さに応じて、撓んだり伸びたり、または自然長の状態で高さ調整ベース500内に内在する。そのため、見栄えもよく、かつパチンコ機を移動の際の玉箱300の動作よる、電線等のカシメ留めや半田付け部の欠損や脱落を考慮する必要がないので好ましい。
【0064】
また、図9および図11に示すように、流下通路311、312における大部分は、上方が開口された溝形状で構成され、流下通路311、312の下流端部側、すなわち排出口308側は、筒状形状で構成されている。この筒状形状で構成された下流端部において、パチンコ玉の流下方向に、流下通路断面が徐々に減少し、排出口308の近傍では、パチンコ玉1つが流下可能な断面にまで減少している。
【0065】
また、図11に示すように、流下通路断面を徐々に減少させるためのテーパ状に傾斜して設けられた筒状形状を構成する上壁面315に、上流側に向かって突出部331を突出させる突出機構330を備えてもよい。
【0066】
突出機構330は、突出部331と、操作レバー332と、伝達部333とを備えている。また、突出機構330は、カバー334によって覆われている。突出部331は、棒状の部材で構成されている。また、上壁面315には、突出部331の一端側を突出させるための開口部316が形成されている。突出部331の他端部は、操作レバー332からの作動を伝達する棒状の伝達部333の一端と回動可能に接続されている。伝達部333の他端部は操作レバー332として機能し、カバー334から外に突出している。また、カバー334には、操作レバー332の動きをガイドするガイド部336が開口されている。また、伝達部333の中央は、回動可能に回転軸335によって支持されている。
【0067】
例えば、操作レバー332をガイド部336に沿って左側に移動すると(図11において点線で表示)、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が突出する。さらに、操作レバー332をガイド部336に沿って図11における右側に移動すると、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が内部に収容される。例えば、図11に示すように、パチンコ玉1つが流下可能な断面となる通路の直上流側において、パチンコ玉どうしが上方に積層して玉詰まり状態となっても、突出部331の一端側を突出させることで、上部に積層したパチンコ玉を上流側へ押し出すことにより、玉詰まり状態を回避することができる。また、筒状形状を構成する上壁面315を、流下通路断面が徐々に減少するようにテーパ状に傾斜させた構成においても、パチンコ玉どうしが上方に積層して玉詰まり状態となることを抑制する効果がある。
【0068】
なお、突出機構330は、上記した構成に限られるものではなく、例えば、パチンコ玉の流下を阻止するための玉排出制御機構340の作動に連動して突出部331を作動するような構成にしてもよい。図12は、玉排出制御機構340の作動に連動して作動する突出部331を備えた場合における図9のB−B断面を示す図である。
【0069】
図12に示すように、突出機構330を備えた玉排出制御機構340は、上記した突出機構330に加えて、当接部材341と、伝達部342とを備えている。当接部材341は、パチンコ玉の通路に一端を突出させてパチンコ玉に当接させることでパチンコ玉の流下を阻止するものであり、例えば、棒状または板状の部材などで構成される。伝達部333は、2本のアーム344a、344bを回動可能に直列に接合したもので構成される。アーム344aの一端は、当接部材341の他端側に回動可能に接続され、アーム344aの中央は、回動可能に回転軸345によって支持されている。アーム344bの一端は、伝達部333の中央部において伝達部333に接続されている。また、アーム344bは、上方からばね部材343によって支持されている。
【0070】
例えば、操作レバー332をガイド部336に沿って左側に移動すると(図12において点線で表示)、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側が突出するとともに、アーム344aとアーム344bの連結部が下方に突出するように伝達部333が作動し、アーム344aの一端が上昇して当接部材341を引き上げ、パチンコ玉が流下可能な状態となる。これによって、玉詰まりを解除しながらパチンコ玉を流下させることができる。さらに、操作レバー332をガイド部336に沿って図12おける右側に移動すると、伝達部333が回転軸335を中心として回動し、開口部316から突出部331の一端側がカバー334の内部に収容されるとともに、アーム344aとアーム344bの連結部が上方に突出するように伝達部333が作動し、アーム344aの一端が下降して当接部材341を通路に突き出し、パチンコ玉が流下できない状態となる。
【0071】
上記した傾斜底壁部306と整列通路底壁部307とを備える底壁301を有する玉箱300において、パチンコ玉は、傾斜底壁部306を側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって流れ、右端縁側から整列通路底壁部307に流れ、整列通路底壁部307の側壁302b側である右端縁から排出口308に向かって流れる。すなわち、パチンコ玉は、底壁301をU字状(図9の矢印参照)に流れる。これによって、直接整列通路底壁部307に向かって流れ込むパチンコ玉の数が減少し、整列通路底壁部307においてパチンコ玉どうしが上方に積層した状態となることを抑制することができる。これによって、玉詰まりの発生を抑制することができる。
【0072】
また、突出機構330や、突出機構330を備えた玉排出制御機構340を備え、上壁面315から上流側に向かって突出部331を突出させることで、玉詰まりが発生したときでも、容易に確実に玉詰まりの状態を解消することができる。また、玉排出制御機構340を備えることで、パチンコ玉の流下を阻止することができるので、例えば、玉箱300を遊技客が持ち運ぶ際、排出口308からパチンコ玉が外部に排出されるのを防止することができる。
【0073】
なお、玉排出制御機構を単体で構成してもよい。次に、図13〜図16を参照して、玉排出制御機構を単体で構成する場合について説明する。
【0074】
図13は、玉箱300の排出口308の近傍の側面を示す平面図である。図14は、図13のC−C断面を示す図である。図15は、図13のD−D断面を示す図である。図16は、挿入する側から見たときの挿入部材360の先端の構造を示す平面図である。
【0075】
玉排出制御機構350は、パチンコ玉1つが流下可能な断面となる通路の、玉箱300を設置した際に遊技客側となる側壁352に設けられた挿入口351と、この挿入口351から通路内に挿入され、流下するパチンコ玉と接触することでパチンコ玉の流下を阻止する挿入部材360とから構成される。
【0076】
図14〜図16に示すように、挿入部材360は、L字状の棒状形状を有し、一方の辺が玉受部側通路を貫く長さに形成された本体部361と、挿入部材360を挿入口351に挿入する際に先端となる本体部の一方の辺の端部側の側面に設けられ、挿入部材360を挿入口351に挿入する際の挿入方向に対して垂直な方向に進退可能な突起部材362とを備えている。
【0077】
本体部361を構成する棒状形状の部材は、特に限定されるものではないが、例えば金属部材、樹脂部材、木材などで構成することができる。また、本体部361の断面形状についても、特に限定されるものではないが、例えば円形、三角形、矩形、多角形、楕円形などに構成することができる。また、本体部361の先端を尖らせた状態に構成してもよい。突起部材362は、例えば、一端側が、挿入の際先端となる本体部の一方の辺の最端部に接着され、一方の辺の端部側の側面に沿って他端側を接着せずに自由端として設けた、く字状の部材で構成される。このく字状の部材は、その突出部が挿入方向に対して垂直な方向に進退可能に設けられている。この突起部材362は、例えば、板ばねなどで構成される。
【0078】
挿入口351は、図13および図15に示すように、側壁352の外側面側から内側面側に向かって断面積が徐々に減少するテーパ状の開口で構成されている。また、挿入部材360を側壁352と対向する側壁353側へ貫通させるために、この挿入口351と同軸上となる通路セパレータ309および側壁353の位置に、それぞれ挿入口354、355が形成されている。
【0079】
側壁352の内側面側の挿入口351の直径D1は、突起部材362が挿入方向に対して垂直な方向に突出している状態、すなわち挿入部材360を挿入口351に挿入する前の状態における、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも小さく形成される。これによって、挿入口351に挿入部材360を挿入する際、突起部材362は、挿入方向に対して垂直な方向の押圧を受け、その方向に潰れた状態で挿入される。通路セパレータ309に設けられた挿入口354の直径D2は、突起部材362をスムーズに通過させることができる程度に設定されることが好ましく、例えば、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも大きく構成してもよい。側壁353に設けられた挿入口355の直径D3は、突起部材362を貫通させた後、突起部材362が勝手に抜け落ちるのを防止するために、例えば、挿入部材360の先端側の最大幅L1よりも小さく形成されることが好ましい。なお、例えば、突起部材362をく字状の部材で構成する場合、挿入部材360を引き抜く際に、く字状の部材の自由端側の端部が各挿入口に引っかかるのを防止するために、各挿入口の最小直径は、く字状の部材の自由端を含む挿入部材360の幅L2よりも大きく設定することが好ましい。
【0080】
また、図13および図14に示すように、玉箱300を設置した際に遊技客側となる側壁352に、挿入部材360の先端を挿入口351に導くガイド溝363を設けてもよい。このガイド溝363の終端は、挿入口351と連通されている。挿入部材360を挿入する際、玉箱300の側壁352を見なくても、手でガイド溝363を探し、このガイド溝363に沿って挿入部材360の先端をスライドさせることで、挿入部材360の先端を挿入口351に導くことができる。
【0081】
上記した玉排出制御機構350を備え、挿入部材360を挿入口351に挿入し、側壁353に設けられた挿入口355に貫通させることで、流下してきたパチンコ玉が挿入部材360に当接し、パチンコ玉の流下を阻止することができる。また、玉排出制御機構350を備えることで、パチンコ玉の流下を阻止することができるので、例えば、玉箱300を遊技客が持ち運ぶ際、排出口308からパチンコ玉が外部に排出されるのを防止することができる。
【0082】
次に、図17〜図19を参照して、他の形態の玉箱300の底壁301の構成について説明する。図17は、玉箱300の斜視図である。図18は、玉箱300を上方から見たときの平面図である。図19は、他の底壁構成を有する玉箱300を上方から見たときの平面図である。なお、上記した玉箱300と同一の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0083】
この底壁301は、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えている。図17よび図18には、3つの底壁370、371、372により複合的に形成された複合傾斜面が形成されている。また、玉箱300の排出口308付近には、パチンコ玉を排出口308に導くためのガイド部材373は立設されている。また、このガイド部材373は、底壁371上のパチンコ玉が直接排出口308側に向かって流下するのを防止する部材としても機能する。なお、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔は、パチンコ玉の直径の4倍程度とした。また、ガイド部材373と側壁303bとの間の間隔は、一端部373aから排出口308にかけて徐々に絞られて排出口付近ではパチンコ玉の直径の2.5倍程度に設定されている。
【0084】
ここで、排出口308にパチンコ玉を集中させると、排出口308にかかるパチンコ玉の重圧が増加して玉詰りが発生しやすくなり、排出口308にかかる多数のパチンコ玉の重圧を極力低減するためには好ましくない。また、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔をパチンコ玉の直径の2.5倍程度とし、その間隔で排出口308まで構成すると、ガイド部材373の一端部373aにおいてパチンコ玉を集中し、その重圧によって玉詰りが発生しやすくなる。なお、実験の結果、ガイド部材373の一端部373aと側壁303bとの間の間隔は、パチンコ玉の直径の4倍程度とし、一端部373aから排出口308にかけて徐々に絞り排出口付近におけるガイド部材373と側壁303bとの間の間隔をパチンコ玉の直径の2.5倍程度に設定することが、最も玉詰りを防止できることを確認している。
【0085】
ここで、底壁370は、側壁302b側である右端縁から側壁302a側である右端縁の排出口308に向かって3度の傾斜(パチンコ玉が流下可能でありかつ玉箱300の容量を最大とするための最小傾斜角)で下方傾斜している。底壁371は、側壁302a側である左端縁から側壁302b側である右端縁に向かって3度の下方傾斜している。底壁372は、側壁303a側である前端縁から側壁303b側である後端縁に向かって3度の下方傾斜している。また、底壁371と底壁372との間、底壁370と底壁372との間は谷部となっている。また各谷部の下方端部の位置が、ガイド部材373の一端部373aの近傍となるように構成されている。
【0086】
また、図19に示すように、底壁372に、側壁303a側である前端縁から谷部の下方端部に向かって上方に突出した峰部372cを形成してもよい。これによって、底壁372は、峰部372cを境に、底壁371側へ傾斜する傾斜面372aと底壁370側へ傾斜する傾斜面372bとを備える。
【0087】
上記した底壁301の構成とすることで、パチンコ玉が、直接玉箱300の排出口308に向かって流下するのを抑制することができ、排出口308近傍におけるパチンコ玉の玉詰まりを抑制することができる。さらに、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えていることで、パチンコ玉が流下する方向ベクトルをさらに多方向に分散させながら、排出口308に導くことができるので、パチンコ玉が集中して排出口308に供給されることを抑制することができる。これによって、排出口308近傍におけるパチンコ玉の玉詰まりを抑制することができる。また、傾斜方向の異なる複数の底壁により複合的に形成された複合傾斜面を備えていることで、玉箱300の収容部304の容積を増加することができ、収容可能なパチンコ玉の数を増加することができる。
【0088】
(高さ調整ベース500)
次に、高さ調整ベース500について説明する。図20は、玉箱300および高さ調整ベース500の斜視図である。図21は、玉箱300を高さ調整ベース500に設置した状態における、図20のE−E断面を示す図である。図22は、高さ調整ベース500を下方(設置ベース450に接触する側)から見たときの平面図である。図23は、高さ調整ベース500を備えた玉箱300が、設置ベース450上に設置された状態を示す斜視図である。
【0089】
高さ調整ベース500は、玉箱部材の一部を構成し、設置ベース450と玉箱300との間に配置され、玉箱300を設置ベース450に対して略水平状態を維持した状態で上下方向の玉箱300の位置調節を可能とするものである。図20および図21に示すように、高さ調整ベース500は、上端および下端が開口した箱状の形状を有し、箱状の形状は、それぞれ対向する2組の側壁510a、510b、511a、511bから構成されている。また、機械的強度を向上させるため、高さ調整ベース500には、例えば、補強部材512を側壁510a、510bに平行および垂直な方向に備えている。また、この高さ調整ベース500は、玉箱300の下端の開口から玉箱300の下部に設けられた空間に挿入されるため、高さ調整ベース500の形状は、玉箱300の下部に設けられた空間の形状に対応している。
【0090】
高さ調整ベース500の側壁510aおよび側壁510bには、玉箱300の下部の空間を形成する一対の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合する突起部521を備える嵌合部520が構成されている。これら互いに嵌合する突起部521および溝部381の複数(この実施の形態では4箇所)の組み合わせは、固定機構として機能し、玉箱300に対する上方および横方向からの負荷を複数の固定機構で支持する。なお、玉箱300の一対の側壁380a、380bには、複数段階に玉箱300の高さを調整するために、複数の溝部381が上下方向に形成されているが、側壁380aと側壁380bとの対応する溝部381どうしは設置ベース450に対して水平となるように設けられている。したがって、玉箱300を設置ベース450に対して略水平状態を維持した状態で上下方向の玉箱300の位置調節が可能となる。突起部521は、側壁510a、510bに縦方向に切れ目を入れて、側壁510a、510bに対して垂直な方向に変形可能とした分割部522に設けられている。また、この分割部522には、側壁510a、510bに対して垂直な方向に分割部522を変形するためのコ字状の操作部523が設けられる。この操作部523は、玉箱300の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合する突起部521の嵌合を解除する解除機構として機能する。図22に示すように、高さ調整ベース500の下端の開口から操作部523を操作することができるので、玉箱300を取り付けた状態においても操作部523を操作することができる。
【0091】
例えば側壁510a側の嵌合部520の場合には、この操作部523を右方向(図20の矢印参照)に引っ張ることで、玉箱300の側壁380aに形成された溝部381に嵌合した突起部521の嵌合状態を解除することができる。また、例えば側壁510b側の嵌合部520の場合には、この操作部523を左方向(図20の矢印参照)に引っ張ることで、玉箱300の側壁380bに形成された溝部381に嵌合した突起部521の嵌合状態を解除することができる。すなわち、操作部523を高さ調整ベース500の中央側へ引っ張ることで、嵌合状態が解除され、玉箱300の下部の空間における高さ調整ベース500の移動や、高さ調整ベース500の取り外しをすることができる。また、分割部522の突起部521を、玉箱300の側壁380a、380bに形成された溝部381に嵌合させて、玉箱300を高さ調整ベース500に取り付けているため、例えば玉箱300に下方に向かって遊技客などが力をかけた場合でも、嵌合状態が解除されることなく、設定された位置に玉箱300を保持することができる。
【0092】
なお、操作部523の間隔幅は、高さ調整ベース500における玉箱300の取り付けた反対側の下面から、左右に配置された操作部523のそれぞれを片手で親指と他の指に引っ掛けられる程度に設定される。このように、片手で操作部523それぞれを片手で親指と他の指に引っ掛けて玉箱300を移動することで、容易に玉箱300の高さ調整をすることができる。
【0093】
また、高さ調整ベース500の側壁510a、510bの下端部の端縁に沿って、外側に突出して設けられた平板部材からなるガイド部513が設けられている。図23に示すように、このガイド部513は、玉箱300、すなわち高さ調整ベース500を設置ベース450上に設置する際に、設置ベース450のガイド溝453に係合させて、天板短手方向にスライドさせるためのものである。これによって、所定の位置に玉箱300を設置することができる。
【0094】
なお、高さ調整ベース500は、立方体または直方体の形状を有するものを例示したが、これに限らず、高さ調整ベース500の形状は、円柱、三角柱、五角柱、六角柱などの柱状形状物で構成してもよい。これら柱状形状物は、上部と下部の水平断面積が等しいので、強度的に上方または横方向からの負荷に対しさらに耐久力を増大できる。また、例えば、これら柱状形状物の側面または玉箱300の側面に、水平位置が同じとなる、上下方向に複数のオスまたはメスからなる嵌合部を設けてもよい。これによって、それぞれ相手方の水平位置が同じとなる、上下方向に1つのメスまたはオスを設けて嵌め合わせが可能となり、さらに水平位置の異なる複数の固定機構を備えるように構成すれば、簡易な構成による複数の固定機構によってさらに耐久力を増大できる。また、玉箱300をこれら柱状形状物に外側から覆うように上記複数の固定機構によって固定されるように構成してもよいし、玉箱300をこれら柱状形状物の内側に挿入して上記複数の固定機構によって固定されるように構成してもよい。
【0095】
また、図22に示すように、高さ調整ベース500の下端側には、設置ベース450に設けられた位置決め部材454に嵌合し、天板短手方向の位置決めを行うための位置決め部材530が設けられている。さらに、高さ調整ベース500の下端側には、設置ベース450の上面から突出して設けられたアース部材455に当接して玉箱300内で発生した静電気などをアースする導電部材540が設けられている。この導電部材540は、図22に示すように、両端部が高さ調整ベース500に固定されている。また、導電部材540の中央部540a、すなわち設置ベース450のアース部材455に当接する部分がアース部材455に当接する際、当接方向に撓むことができるように、中央部に対応する位置における高さ調整ベース500の構成部材に開口部541が形成されている。導電部材540の中央部540aが当接方向に撓むことで、設置ベース450のアース部材455と密接に当接させることができ、当接不良などの発生を抑制することができる。すなわち、開口部541(嵌入部)にアース部材455(アース部)が導電部材540の弾性を利用してしっかりと嵌入されることで確実な接続が得られるとともに、この導電部材540を介して位置決め部材530の点と開口部541の点の複数の点で設置ベース450に高さ調整ベース500が嵌合留めされるので安定した位置ズレのない設置ができる。また、導電部材540として、前述した接地用導電部材314と同様のものが利用可能であり、同一の材料で接地用導電部材314の一端部としてもよい。
【0096】
また、導電部材540は、玉箱300の流下通路311、312の一部に設けられた導電部材313と一端が電気的に接続された接地用導電部材314の他端と電気的に接続されている。また、接地用導電部材314は、高さ調整ベースの内部を介して導電部材540に接続されている。接地用導電部材314は、導電性ゴムなどの可撓性、さらには柔軟性を有する材料で構成されるので、玉箱300の上下の移動に対しても追従して撓んだり伸びたりすることができ、断線などの発生を防止することができる。また、接地用導電部材314は、高さ調整ベースの内部を介して、流下通路311、312の一部に設けられた導電部材313と導電部材540とを接続するので、外部から見えず、遊技客にいたずらされるのを防止することができる。
【0097】
上記したように、高さ調整ベース500を備えることで、例えば、天板104に対して、パチンコ機2や台間機3、4を設置する膳板103の高さが遊技ホールによって異なる場合であっても、玉箱300の高さを調整することができる。これによって、天板104に対して膳板103の高さが遊技ホールによって異なる場合であっても、適宜対応することができ、玉箱300の排出口308から玉通路400にパチンコ玉を流下させることができる。
【0098】
(玉通路400)
次に、玉通路400について説明する。図24は、玉通路400の斜視図である。図25は、玉箱300の排出口308に対向して設けられた玉通路400の側面を示す図である。図26は、玉箱300の排出口308および玉通路400の、パチンコ玉の流下方向に沿う断面を示す図である。
【0099】
玉通路400は、玉箱部材の一部を構成し、玉箱300の排出口308から排出されたパチンコ玉をパチンコ機2に隣接して設置された台間機3、4へ導く通路である。図24に示すように、この玉通路400は、L形形状を有する管状の一体成形部材で構成され、一端部、すなわちパチンコ玉の入り口401が、玉箱300の排出口308に対向して、それぞれが嵌合、歯合、または螺合などのような接合状態でない、非接合の当接状態(軽く当接した状態)またはパチンコ玉が流下可能な非接合の隙間を持って非接合状態に配置されている。このように非接合状態とすることで遊技客が玉箱300を持って台移動する際、玉箱300を玉通路400から取り外す手間がないので、従来のような取外す手間を怠った遊技客が誤って玉箱300を落としてしまうこともない。
【0100】
なお、ここでは、玉箱300において、通路セパレータ309によってパチンコ玉を2列に並べて流下させ排出するための通路を形成しているので、その2つの通路に対応させて玉通路400においても通路セパレータ402によって通路を区分して2つの通路を形成している。また、通路セパレータ402は、玉通路400の入り口401から出口403に亘って設けられている。また、玉通路400は、パチンコ玉を流下可能なように、玉通路400の入り口401から出口403に向かって流路が下方傾斜するように配置される。
【0101】
また、玉通路400は、パチンコ玉を計数する計数部ではパチンコ玉が整列していないと正確に計数できないので、パチンコ玉を整列させる必要があるため、玉箱300の側からパチンコ玉を整列させる構成を備えることが好ましい。玉通路400内で整列させる構成を備える場合、玉通路400内で玉詰りが発生すると、玉通路400を分解して詰ったパチンコ玉を取り除く必要がある。そのため、上方が開口されて構成される玉箱300において予めパチンコ玉を整列させる構成を備え、例えば、整列させる際にパチンコ玉が詰って流下しない場合、手でその詰りを取り除けるようにするのが好ましい。
【0102】
また、玉通路400の一端部は、回転軸404を中心に玉箱300の排出口308に対して略水平方向(図24の矢印の方向)に回動可能に設けられている。また、玉通路400の入り口401の下面には、玉箱300の排出口308の下面に、玉通路400の入り口401に向かって突出して設けられた突出部材390(例えば、図9参照)と当接させるための突出部材405が設けられている。高さ調整ベース500を備えた玉箱300を天板短手方向にスライドさせて設置ベース450に設置する際、玉箱300の突出部材390のパチンコ機側の側面と、玉通路400の突出部材405の遊技客側となる側面とが当接し、回動可能に構成された玉通路400の一端部を所定の位置に移動させる。換言すると、玉通路400の入り口401が、玉箱300の排出口308に対向する位置に移動される。これによって、玉箱300の通路セパレータ309によって区分された2つの通路の出口に対応するように、玉通路400の通路セパレータ402によって区分された2つの通路の入り口を位置させることができる。なお、回転軸404を中心に入り口401が遊技客側に付勢されており、突出部材405と突出部材390とが安定して当接する構成となっている。
【0103】
また、玉通路400の入り口側の端面と、この端面に対向して配置される玉箱300の排出口308の端面との距離は、パチンコ玉の直径よりも短くなるように構成されている。また、玉箱300の排出口308から玉通路400の入り口401にパチンコ玉がスムーズに流れるように、可能な限り玉箱300の排出口308と玉通路400の入り口401との距離を短くすることが好ましい。
【0104】
また、玉通路400の出口403側は、台間機3、4の玉通路挿入口3i、4iに玉通路400の他端側を挿入して装着するための装着部406が形成されている。この装着部406は、台間機3、4の玉通路挿入口3i、4iの形状に対応させて形成されている。また、装着部406には、玉通路400の台間機3、4からの離脱を阻止するために台間機3、4に設けられた離脱阻止機構720と着脱可能に係合するための開口部408が設けられている。
【0105】
なお、後述する台間機3、4の側面に設けられた操作部724を操作することで、離脱阻止機構720の係合状態を解除することができる。また、装着部406には、後述する台間機3、4に設けられたパチンコ玉の数を計数する計数部740にパチンコ玉が流下するのを停止させる玉流下停止機構730の当接部材731を玉通路400内に突出させるための開口部409が設けられている。この開口部409は、当接部材731を玉通路400内に突出させた状態で玉通路400を引き抜いて離脱可能なように、玉通路400の出口に至るまで開口した形状に形成されることが好ましい。また、天板104上には、玉通路400の一部を指示する支持部材407を設けてもよい。
【0106】
上記したように、玉通路400において、一端部を玉箱300の排出口308に対して略水平方向(図24の矢印の方向)に回動可能に設けることで、例えば、施工上のばらつきを吸収し、玉通路400の入り口401を、玉箱300の排出口308に対向して配置することができる。さらに、玉通路400の入り口401の下面に設けられた突出部材405と、玉箱300の排出口308の下面に設けられた突出部材390とを当接させることで、玉通路400の一端部の位置合わせを行うことができる。これによって、玉通路400の入り口401を、玉箱300の排出口308に対向して配置することができる。
【0107】
また、玉通路400と玉箱300とを分離して構成し、玉通路400の入り口401と、玉箱300の排出口308とを接続せずに、対向させて配置する構成とすることで、高さ調整ベース500を備えた玉箱300のみを容易に取り外すことができる。さらに、高さ調整ベース500を備えた玉箱300を設置ベース450に容易に取り付けることができる。また、玉通路400をL字状に構成することで、玉通路400の機械的強度を増加させることができる。
【0108】
(台間機3、4)
次に、上記した本発明に係る玉箱部材を備えた台間機3、4について説明する。
【0109】
図27Aは、台間機3(ユニット)を正面から見た平面図である。図27Bは、台間機4(サンド)を正面から見た平面図である。図28は、台間機3、4の内部構成を模式的に示した図である。
【0110】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0111】
また、各台間機3、4には、カード挿入口3a、4a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、返却ボタン3d、4d、表示部3e、4e、ランプ3f、4f、カード回収部3g、4g、紙幣挿入口3h、4h、玉通路挿入口3i、4iなどが設けられている。
【0112】
なお、支持部材700の下側には支持部材700を回転軸として回転する下蓋を設け、パチンコ玉が台間機3、4の玉通路に内在する際には下蓋が開いてパチンコ玉が転がり出るように構成してもよい。さらに、支持部材700の上側にも上蓋を備え、上蓋を閉じれば、玉通路400を取り外した状態でも営業もできるように構成してもよい。また、玉通路400を設けない営業の場合、上蓋と下蓋は、双方遊技客がいじっても開かないよう固定可能としてもよい。
【0113】
また、図28に示すように、台間機3、4内には、制御部650、カード処理機651、電源回路652、計数処理部653、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654などが設置されている。
【0114】
カード処理機651は、カード挿入口3a、4aから挿入された会員用ICカードまたは非会員用ICカードを搬送手段によって所定の位置に移動し、会員用ICカードまたは非会員用ICカードからIDなどの情報を読み取るものであり、例えば、リーダライタなどで構成される。また、カード処理機651は、カード処理機651内に設けられた度数が「0」となった非会員用ICカードを貯留するカード貯留部(図示しない)から非会員用ICカードを取り出し、例えば、IDなどを記憶させてカード挿入口3a、4aから再発行することもできる。
【0115】
ここで、1枚の会員用ICカードまたは非会員用ICカードがカード挿入口3a、4aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段(図示しない)によって、カード挿入口3a、4aが封鎖されるので、他の会員用ICカードまたは非会員用ICカードを挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカードまたは非会員用ICカードがカード挿入口3a、4aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0116】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技客がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
【0117】
再プレー用貸玉ボタン3c、4cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉を貸し出しするときに押される。
【0118】
表示部3e、4eは、それぞれ台間機3、4の動作に伴う所定の情報の表示などを行う表示手段である。台間機3、4の動作に伴う情報表示としては、例えば、度数などを表示する。これによって、度数を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4eには、度数以外の情報を表示してもよい。
【0119】
ランプ3f、4fは、遊技している遊技客が、会員または非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
【0120】
カード回収部3g、4gは、カード処理機651の非会員用ICカードを貯留するカード貯留部において、非会員用ICカードの貯留限度量に達した場合に、非会員用ICカードを回収するものである。例えば、カード貯留部に貯留された非会員用ICカードが満杯となった際に、貯留された非会員用ICカードの一部をカード貯留部に設けられたカード排出部に導いて落下させ、カード回収部3g、4gに回収する。カード回収部3g、4gに回収された非会員用ICカードは、店員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0121】
玉通路挿入口3i、4iは、玉通路400の装着部406を挿入し、玉通路400を台間機3、4に装着するための開口である。
【0122】
制御部650は、台間機3、4内の各構成機器の制御、台間機3、4以外の、例えば、島コンピュータ7などとの情報通信を行うものであり、インターフェース回路650a、CPU650b、ROM650c、RAM650dから主に構成される。
【0123】
電源回路652は、台間機3、4内の各構成機器を駆動するための電力を各構成機器に供給するものである。
【0124】
計数処理部653は、玉通路挿入口3i、4iに挿入された玉通路400を介して導入されたパチンコ玉の数を計数処理するものである。
【0125】
貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654は、紙幣挿入口3h、4hから挿入される紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。なお、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)654は、所定の紙幣のみ、例えば千円札のみを受け付けるようにすることもできる。
【0126】
次に、玉通路400を介して台間機3、4内に導入されたパチンコ玉の数を計数する計数部(計数処理部653)の構成について説明する。
【0127】
図29は、玉通路400が玉通路挿入口3i、4iに挿入された状態の台間機3、4の断面の一部を示す図である。図30は、玉通路400が取り外された後の台間機3、4の断面の一部を示す図である。図31は、上方から上壁702を見たときの平面図である。図32は、他の構成を示す上方から上壁702を見たときの平面図である。
【0128】
図29および図30に示すように、玉通路挿入口3i、4iには、挿入する玉通路400を下方から支持する支持部材700が、この支持部材700と玉通路挿入口3i、4iの上端縁701aとの間の距離が、玉通路400を挿入可能な距離、すなわち玉通路400の高さよりも若干長くなるように配置されている。一方、支持部材700の下方と玉通路挿入口3i、4iの下端縁701bとの間は、パチンコ玉が通過できる程度に開口されている。台間機3、4に玉通路400を設置した状態では、玉通路400は、玉通路400の入り口側から出口側に向かって徐々に下方傾斜した状態となる。すなわち、玉通路400は、玉通路400の入り口側から出口側に向かって、パチンコ玉を流下可能な状態に設置される。
【0129】
また、玉通路挿入口3i、4iの上端縁701aから台間機3、4の奥行方向に向かって徐々に下方傾斜する上壁702が設けられている。玉通路挿入口3i、4iに挿入された玉通路400の装着部406は、支持部材700に下方から支持されながら上壁702に沿って奥行方向に挿入される。そして、装着部406と玉通路400の本体との境界の段差に台間機3、4および支持部材700の正面側の面が当接することで、装着部406の奥行方向への挿入が停止される。なお、装着部406は、下方傾斜した状態に設置される。
【0130】
また、上壁702には、玉通路400の台間機3、4からの離脱を阻止するための離脱阻止機構720が設けられ、さらに奥行方向に進んだ位置にパチンコ玉が流下するのを停止させる玉流下停止機構730が設けられている。
【0131】
玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iへ挿入し、奥行方向に進めて固定された状態では、図29に示すように、離脱阻止機構720は、開口部408に係合した状態となる。
【0132】
また、玉通路400の装着部406の先端、すなわち玉通路400の出口403の直下流側に、パチンコ玉の数を計数する計数部740が設けられている。
【0133】
また、図29および図30に示すように、玉通路400の装着部406が配置される下方の台間機3、4の底面は、計数部740の直上流側から台間機3、4の正面側に向かって下方傾斜する傾斜壁705で構成されている。
【0134】
ここで、離脱阻止機構720の一例について説明する。
【0135】
図29〜図31に示すように、離脱阻止機構720は、一端側が上壁702に回転軸722によって回動可能に固定され、他端側が、上壁702にばねなどの弾性体723によって固定され、他端側に玉通路400の開口部408に係合する係合突起721aを備えた係合突起部材721と、この係合突起部材721の他端側の側面に設けられ、台間機3、4の側面から外部に突出された操作部724とを備えている。係合突起721aは、台間機3、4の正面側から奥行側にその断面積を減少させてテーパ状に傾斜した形状とすることが好ましい。係合突起721aをテーパ状の形状とすることで、玉通路挿入口3i、4iに装着部406を挿入する際、係合突起721aが、玉流下停止機構730を玉通路400内に突出させるための開口部409に突出しても、さらに装着部406を挿入することで、その係合状態を回避しやすくなる。
【0136】
また、台間機3、4の側面には、操作部724を突出するための開口部703が設けられている。また、図31に示すように、開口部703が形成される部分の側面を、台間機内部に窪んだ側面704とすることが好ましい。これによって、操作部724の先端が台間機3、4の側面から外部に突出することがない。
【0137】
また、離脱阻止機構720および玉流下停止機構730の配置位置は、図31に示すような、離脱阻止機構720と玉流下停止機構730とが、玉通路挿入口3i、4iへの挿入方向に対して同一直線上となるように上壁702に配置される構成に限られない。例えば、図32に示すように、玉通路挿入口3i、4iへの挿入方向に対して、垂直な方向にずらした位置に離脱阻止機構720と玉流下停止機構730とを設置してもよい。この場合、図32に示すように、離脱阻止機構720を台間機3、4の側面に近い位置に配置することで、操作部724を短くすることができ、係合突起721aの係合を解除する際の操作部724の移動量を減少させることができる。なお、この場合には、離脱阻止機構720および玉流下停止機構730が配置される位置に対応して、装着部406に開口部408、409が形成される。
【0138】
ここで、離脱阻止機構720の動作について説明する。
【0139】
離脱阻止機構720の他端側は、弾性体723によって下方向に引っ張られ、玉通路400の装着部406の開口部408が所定の位置にきたときに、係合突起721aが開口部408に係合する。この状態では、玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iから引き抜くことはできず、すなわち玉通路400を台間機3、4から離脱することはできない。
【0140】
一方、操作部724を上方に持ち上げることで、係合突起721aの開口部408との係合が解除され、玉通路400の装着部406を玉通路挿入口3i、4iから引き抜くこと、すなわち玉通路400を台間機3、4から離脱することができる。
【0141】
ここで、上記したように、操作部724は、台間機3、4の側面に設けられているため、操作部724を操作する際には、店員等が、操作部724を操作できる位置まで台間機3、4を手前に引き出し、離脱阻止機構720の解除を行う。これによって、例えば遊技客が勝手に玉通路400を台間機3、4から取り外すことを防止することができる。
【0142】
次に、玉流下停止機構730の一例について説明する。
【0143】
玉流下停止機構730は、上記したように、計数部740の直上流に設けられ、パチンコ玉の流下を停止するものであり、例えば、ソレノイドなどで構成される。例えば、正常時に通電がなされ、当接部材731を内部に収容してパチンコ玉の流下を可能とし、異常時に通電が遮断され、当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させ、パチンコ玉の流下を停止させる。例えば、異常時として、停電時などが挙げられる。また、カード処理機651において、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないことが検知されている場合には、ID等の遊技客を特定するための情報が得られないため、玉流下停止機構730を異常時と同様の状態、すなわち当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させた状態として、計数部740にパチンコ玉が流下できないように設定してもよい。
【0144】
次に、計数部740の一例について説明する。
【0145】
計数部740は、通過するパチンコ玉の数を計数するもので、例えば、パチンコ玉を検知する検知センサなどで構成される。検知センサとして、例えば、非接点式のセンサなどが用いられ、パチンコ玉の検知によるカウント信号は、1個のパチンコ玉の通過を確認する毎に1パルスの電気信号を発する。また、カウント信号として、光を用いてもよい。この計数部740で検知した情報は、管理装置13に出力される。この際、検知センサの検知情報を、例えば、島コンピュータ7を介して直接管理装置13に出力してもよいし、台間機3、4などの制御部に一旦出力後、島コンピュータ7を介して管理装置13に出力してもよい。管理装置13では、例えば、会員用ICカードや非会員用ICカードのIDに基づいて、少なくとも台間機3、4におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を集計および管理する。
【0146】
図29に示す、玉通路400を台間機3、4に装着した状態では、玉箱300の排出口308から排出され、玉通路400を流下し、装着部406内を通り、玉通路400の出口403から流下したパチンコ玉は、計数部740を通過することで、パチンコ玉の数がカウントされる。なお、計数されたパチンコ玉は、図4に示す、台間機3、4の裏面に設けられた排出パイプ218から排出樋214に排出され、回収される。
【0147】
次に、玉通路400を台間機3、4から離脱する際の動作について説明する。
【0148】
上記したように、店員が操作部724を操作できる位置まで台間機3、4を手前に引き出し、離脱阻止機構720の解除を行うと、台間機3、4から玉通路400を引き抜くことができる。例えば、異常時において、台間機3、4から玉通路400を引き抜く場合、玉流下停止機構730の当接部材731は、装着部406内部に突出し、パチンコ玉が流下できない状態となっている。この状態で、玉通路400を引き抜くと、玉通路400内のパチンコ玉は、計数部740に流下することなく、傾斜壁705を流下し、台間機3、4の正面の開口から外部に排出される。すなわち、異常時においても、玉通路400内のパチンコ玉を計数せずに回収することがなく、台間機3、4の正面の開口から遊技客側に排出することができる。なお、上記したように、玉通路400開口部409は、玉通路400の出口に至るまで開口した形状に形成されているので、当接部材731が突出した状態でも玉通路400を引き抜くことができる。
【0149】
上記したように、本発明に係る玉箱部材を備えた台間機3、4では、異常時において、玉通路400内のパチンコ玉を計数せずに回収することがなく、台間機3、4の正面の開口から遊技客側に排出することができる。また、玉流下停止機構730を計数部740の直上流に設けることで、異常時となったときでも、直ちに、当接部材731を玉通路400の装着部406内部に突出させ、パチンコ玉の流下を停止させることができるので、計数されずに回収されるパチンコ玉を最小限に抑えることができる。
【0150】
なお、ここでは、本発明に係る玉箱部材を備え、さらに内部に計数部を備えた台間機3、4を一例として説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、台間機の下方に台間機とは別体で計数機を備えた構成でもよい。この場合には、上記した本発明に係る玉箱部材は、この計数機に備えられる。この計数機で検知した情報は、管理装置13に出力される。この際、計数機における検知情報を、例えば、島コンピュータ7を介して直接管理装置13に出力してもよいし、台間機3、4などの制御部に一旦出力後、島コンピュータ7を介して管理装置13に出力してもよい。管理装置13では、例えば、会員用ICカードや非会員用ICカードのIDに基づいて、少なくとも計数機におけるパチンコ玉の計数に係る情報を集計および管理する。この本発明に係る玉箱部材を備えた計数機においても、前述した台間機3、4と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】遊技処理システム1の概要を示す図。
【図2】パチンコ機を複数並設してなるパチンコ島を示す斜視図。
【図3】図2に示したパチンコ島における、パチンコ機の遊技において使用される台間機を取り除いた状態のパチンコ機の側面図。
【図4】図2に示したパチンコ島における、パチンコ機の遊技において使用される台間機を取り付けた状態のパチンコ機の側面図。
【図5】天板上に設置された設置ベースを示す斜視図。
【図6】天板上の所定の位置に設置ベースを配置するための設置用冶具の構成を示す斜視図。
【図7】設置用冶具を用いて設置ベースを配置する様子を示す平面図。
【図8】玉箱の斜視図。
【図9】玉箱を上方から見たときの平面図。
【図10】図9のA−A断面を示す図。
【図11】図9のB−B断面を示す図。
【図12】玉排出制御機構の作動に連動して作動する突出部を備えた場合における図9のB−B断面を示す図。
【図13】玉箱の排出口の近傍の側面を示す平面図。
【図14】図13のC−C断面を示す図。
【図15】図13のD−D断面を示す図。
【図16】挿入する側から見たときの挿入部材の先端の構造を示す平面図。
【図17】玉箱の斜視図。
【図18】玉箱を上方から見たときの平面図。
【図19】他の底壁構成を有する玉箱を上方から見たときの平面図。
【図20】玉箱および高さ調整ベースの斜視図。
【図21】玉箱を高さ調整ベースに設置した状態における、図20のE−E断面を示す図。
【図22】高さ調整ベースを下方(設置ベースに接触する側)から見たときの平面図。
【図23】高さ調整ベースを備えた玉箱が、設置ベース上に設置された状態を示す斜視図。
【図24】玉通路の斜視図。
【図25】玉箱の排出口に対向して設けられた玉通路の側面を示す図。
【図26】玉箱の排出口および玉通路の、パチンコ玉の流下方向に沿う断面を示す図。
【図27A】台間機(ユニット)を正面から見た平面図。
【図27B】台間機(サンド)を正面から見た平面図。
【図28】台間機の内部構成を模式的に示した図。
【図29】玉通路が玉通路挿入口に挿入された状態の台間機の断面の一部を示す図。
【図30】玉通路が取り外された後の台間機の断面の一部を示す図。
【図31】上方から上壁を見たときの平面図。
【図32】他の構成を示す上方から上壁を見たときの平面図。
【符号の説明】
【0152】
1…遊技処理システム、2…パチンコ機、3,4,6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、14…プロトコルコンバータ、15…モデム、16…カードセンタ、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、20…発行機、21…データ表示機、22…データ公開機、100…パチンコ島、101…板、102…幕板、103…膳板、104…天板、200…台本体、201…上皿、202…皿、202a…皿シャッタ、204…シャッタ操作部、205…表示機、210…アウト玉排出部、211…アウトボックス、212…アウトメータ、213…排出パイプ、214…排出樋、215…入力コネクタ、216…下部入力コネクタ、218…排出パイプ、300…玉箱、301,370,371,372…底壁、302a,302b,303a,303b,352,353,380a,380b,510a,510b…側壁、304…収容部、305…フランジ部、306…傾斜底壁部、306a…ゴムシート、307…整列通路底壁部、308…排出口、309…通路セパレータ、310…敷居部材、311…流下通路、313…導電部材、314…接地用導電部材、315…上壁面、316,408,409,703…開口部、330…突出機構、331…突出部、332…操作レバー、333…伝達部、334…カバー、335,345,404…回転軸、336…ガイド部、340…玉排出制御機構、341…当接部材、342…伝達部、343…ばね部材、344a,344b…アーム、350…玉排出制御機構、351,354,355…挿入口、360…挿入部材、361…本体部、362…突起部材、363,453…ガイド溝、372a,372b…傾斜面、372c…峰部、373…ガイド部材、373a…一端部、381…溝部、390,405…突出部材、400…玉通路、401…入り口、402…通路セパレータ、403…出口、406…装着部、407…支持部材、450…設置ベース、451…ベース部材、452…ガイド部材、454…位置決め部材、455…アース部材、500…高さ調整ベース、540…導電部材、600…設置用冶具、610…基準設置部、611…台間機設置位置設置部材、612…アーム部材、620…設置位置指示部、621…高さ調整部材、650…制御部、650a…インターフェース回路、651…カード処理機、652…電源回路、653…計数処理部、700…支持部材、705…傾斜壁、720…離脱阻止機構、721…係合突起部材、724…操作部、730…玉流下停止機構、740…計数部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機であって、
前記玉通路がL形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を台間機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする台間機。
【請求項2】
所定の位置に設置された台間機を前方に引き出した際に露出可能に台間機の側面に設けられた、前記玉通路を台間機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする請求項1記載の台間機。
【請求項3】
前記玉通路によって導入されたパチンコ玉を計数する計数部を具備することを特徴とする請求項1または2記載の台間機。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項記載の台間機を備え、少なくとも、該台間機におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする台間機システム。
【請求項5】
パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、パチンコ玉を計数する計数機であって、
前記玉通路が、L形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を計数機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする計数機。
【請求項6】
所定の位置に設置された計数機を前方に引き出した際に露出可能に計数機の側面に設けられた、前記玉通路を計数機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする請求項5記載の計数機。
【請求項7】
請求項5または6記載の計数機を備え、少なくとも、該計数機で計数した情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする計数システム。
【請求項1】
パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、遊技機に隣接して設置されたパチンコ玉を貸し出すための処理をする台間機であって、
前記玉通路がL形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、台間機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を台間機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする台間機。
【請求項2】
所定の位置に設置された台間機を前方に引き出した際に露出可能に台間機の側面に設けられた、前記玉通路を台間機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする請求項1記載の台間機。
【請求項3】
前記玉通路によって導入されたパチンコ玉を計数する計数部を具備することを特徴とする請求項1または2記載の台間機。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項記載の台間機を備え、少なくとも、該台間機におけるパチンコ玉の貸し出しに係る情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする台間機システム。
【請求項5】
パチンコ玉を内部に導くための玉通路を備え、パチンコ玉を計数する計数機であって、
前記玉通路が、L形形状を有する管状の部材で構成され、前記玉通路の一端側に、計数機の所定の部位に挿入することで前記玉通路を計数機に装着可能な装着部が形成されていることを特徴とする計数機。
【請求項6】
所定の位置に設置された計数機を前方に引き出した際に露出可能に計数機の側面に設けられた、前記玉通路を計数機から離脱させるための操作部を具備することを特徴とする請求項5記載の計数機。
【請求項7】
請求項5または6記載の計数機を備え、少なくとも、該計数機で計数した情報を管理する管理装置を具備することを特徴とする計数システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2009−183486(P2009−183486A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26936(P2008−26936)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
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