説明

合わせ包み用作業補助台、および合わせ包み用作業補助台セット、ならびにそれらを利用した包装方法

【課題】 予め筒型に形成された包装紙を、被包装物品に対して正確且つ迅速に装着可能とし、より効率的な包装作業を実現可能とする新たな包装技術を提供する。
【解決手段】 筒状包み込み過程紙91の天、地側夫々の開口深さβを合算した寸法2βの半分に略匹敵する高さDと、当該箱状被包装物品8の天81、地82面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅Yとを有し、同天81、地82面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みXのものに形成して位置決め用台座部2とした上、該位置決め用台座部2を、当該筒状包み込み過程紙91の開口92の縦、横寸法を超える平板状としたベース部6上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設、一体化するよう設定してなる合わせ包み用作業補助台である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、物品の包装に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであり、包装用補助具を製造、利用する分野は勿論のこと、その製造および設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
我が国では、古くから様々な祝い事や仏事等に際して引出物や内祝、御礼、記念品等の贈答品を贈る習慣があり、その包装にも贈答内容に応じた礼儀、作法が重んじられているが、近年は、人々の趣向も態様化し、様々なライフスタイルをもつ複数の受贈者に喜ばれる商品を、贈与者が個々に選択することが非常に困難な時代となってきており、受贈者が希望に応じて比較的、自由に利用できる各種商品券が、多く利用されるようになってきている。
【0003】
こうした商品券は、信販会社やデパート、スーパーマーケット、ギフトショップ等の店頭で簡単に購入することが可能である外、様々な販売業者によって図書券、クーポン券、旅行券、優待券等の各種金券類が市販されており、贈与(購入)者は、何れかの店頭に行き、複数の受贈者分を注文することとなるが、注文を受けた店頭では、急遽、商品券の内容を個々に確認しながら個別に包装するという、間違えの許されない煩雑な作業を行うこととなり、贈与(購入)者もまた、包装が終わるのを延々と待ち続けなければならないという事態が日常的に繰り返されているというのが実情であった。
【0004】
そのため、中央に熨斗紙状の印刷を施した複数種類の包装紙を予め準備しておき、贈答品の内容に応じた熨斗や水引、表書き等が印刷された包装紙を使用することにより、熨斗紙の貼り付けに要していた時間を短縮するよう工夫したり、あるいは中央に同様の熨斗紙状の印刷を施した包装紙を、予め商品券専用の包装箱に装着容易な筒状に貼着しておいた上、注文に応じ、商品券を収容した包装箱を次々に筒状の包装紙に挿し入れ、開放状態にある両端開口を包装箱の端面に合わせて折り畳み、粘着テープを用いて貼着するなどの末端処理して包装するなどという作業の効率化がなされてきている。
【0005】
しかしながら、包装作業中に、筒型包装紙に挿し込まれた包装箱は、包装紙によって見えなくなり、筒型包装紙の開口両端から、その奥にある包装箱の端面までの距離が不明確となってしまい、大凡の見当に頼って折り畳み、末端処理をすると、予め貼着しておいた熨斗紙の位置が、中央から大きくずれてしまい、再度新たな包装紙を用いて包装し直さなければならない事態に陥ることも多く、包装作業を遅延させるばかりでなく、包装紙も無駄にしてしまうこととなって包装作業の効率化、迅速化を思うように進めることができないという不都合があった。
【0006】
(従来の技術)
このような状況に対処しようとしたものとしては、例えば特開平6−127513号公報「包装機」発明として提案されているもののように、包装紙が胴巻された被包装体の各角部に対応させて耳折ユニットを配置し、これらの耳折ユニットを被包装体の包装紙突出部側の面に沿って移動させて包装紙突出部の側部を折り畳むようにしたもので、耳折ユニットは、いずれも包装紙突出部の上部または下部に対向しつつ移動する水平ガイドと、前記包装紙突出部に当接しつつ移動して前記包装紙突出部の側部を折り畳む折ガイドと、被包装体の前記包装紙突出方向側の面に対向しつつ移動する垂直ガイドと、前記折ガイドによって形成される折線を挟み込んで折り目を強調する一対の折りローラとから構成されており、耳折ユニットが被包装体の各角部に対応して配置されるようにして耳部の折形状の精度を高め、また、前記耳折ユニットの配設位置を被包装体のサイズによって変更可能となるようにして種々のサイズの被包装体に対応させるようにしたものである。
【0007】
また、筒型の包装紙を使用するものではないが、登録実用新案第3095641号公報に開示されている「包装教習用定規」考案のように、板状部材からなり、包装紙の短手側端縁と実質的に同じ寸法を有する基準側縁と、該基準側縁の両端から夫々直角であって相互に対向して延びる一対の補助側縁と、これら一対の補助側縁の各伸延端間に配置される一対の指示側縁とを備えてなり、前記一対の指示側縁は、包装紙上における教習用箱のコーナーの載置位置を指示するための相互に直角に接合する接合点を有するものとし、教習用箱を包装紙に置く位置を包装教習用定規によって定量的、論理的に教えることができるようにして、個人差が生じることがなく、より容易に包装技術を習得可能にしたものなどが散見される。
【0008】
しかし、前者の「包装機」発明は、被包装体用の搬送コンベアや昇降機構等を有し、巻き付けローラによって包装紙を胴巻き状に装着した上、エレベータベルトによって上方に移動させ、耳折りユニットによって胴巻きされた包装紙の突出部を耳折りし、さらに、折りローラが、胴巻きされた包装紙の突出部の上部および下部を折り畳み、包装紙に添着された糊によって両者を接合するという一連の包装作業を全て行うことができるようにしたもので、迅速な包装作業を実現可能とするものとなっているが、包装機自体が大掛かりなものとなってしまい、比較的大型の商品を大量に梱包するような大型配送センター等には適しているものの、小規模な店舗をはじめ、大量の商品を一度に包装する頻度がそれ程多くはない店等にあっては、経済的にも設置スペース的にも導入することができなかったり、導入してもあまり意味がなかったというのが実情であった。
【0009】
さらに、後者の「包装教習用定規」考案は、あくまで包装作業の未熟練者に教習することを目的とするものであって、作業台上に広げられた包装紙上における被包装物品の置き場所を、誰でもが簡単に特定可能となるようにするものであり、被包装物品と包装紙との配置関係を感覚的に習得してしまった後には、当該包装教習用定規を使用せず、迅速に包装できるようになってしまうものであって、実務に使用することによって包装作業を効率化、迅速化できるという類いのものではなく、仮令その教習用定規を応用したとしても、筒状の包装紙に挿し込んだ被包装物品を正確且つ効率的に位置決めできるようにすることは不可能といえる。
【特許文献1】(1)特開平6−127513号公報 (2)登録実用新案第3095641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある「包装機」は、確かに迅速且つ正確な包装作業を実現可能とするものであり、例えば一日中包装作業を連続して行うような取扱い件数の非常に多い生産工場や倉庫、商品配送センターまたは物流センター等にとっては有利なものとすることができても、比較的処理件数の少ない各種専門店等には不向きというべきものであり、また、包装機自体が大掛かりとなり過ぎ、大型商業施設等でも設置箇所は自ずと制限され、レジ周辺への設置は到底困難というべきであり、また、後者の「包装教習用定規」は、確かに比較的小型なものであって手作業による包装に適していると云えるものの、作業台上に広げられた包装紙上のどの辺りに教習用箱を置けば綺麗に包装できるかということを習熟することが目的であって、或程度の回数を繰り返し練習してしまえば、当該包装教習用定規が不要になる上、実務上の包装作業を実質的に正確化および迅速化できるものという訳にはいかないものであり、特に筒型に形成された包装紙を被包装物品に正確且つ迅速に装着できる技術には凡そ関係ないものであった。
【0011】
(発明の目的)
そこで、この発明は、予め筒型に形成された包装紙を、被包装物品に対して正確且つ迅速に装着可能とし、より効率的な包装作業を実現可能とする新たな包装技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の合わせ包み用作業補助台、および新規な構造の合わせ包み用作業補助台セット、ならびにそれらを利用した新規な包装方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の合わせ包み用作業補助台は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、同開口の縦、横寸法で大きい寸法より僅かに小さな横幅とを有し、同開口の縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上に安定的に立設、一体化してなるものとした構成を要旨とする合わせ包み用作業補助台である。
【0013】
この基本的な構成からなる合わせ包み用作業補助台を、表現を変えて示すと、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設、一体化するよう設定してなるものとした構成からなる合わせ包み用作業補助台となる。
【0014】
より具体的には、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、同位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有して一体化するよう設定してなるものとした合わせ包み用作業補助台となる。
【0015】
さらに具体的なものとして示すと、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、位置決め用台座部のベース部上面に対する高さを相対的に調節、仮固定可能とする装着深さ調節機構を有して一体化するよう設定してなるものとした合わせ包み用作業補助台であるとすることができる。
【0016】
(関連する発明1)
上記した、合わせ包み用作業補助台に関連し、この発明には、その複数個を組み合わせてなる合わせ包み用作業補助台セットも包含している。
即ち、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、同位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有し、これらベース部、案内用胴部、および位置決め用台座部が、連続する外側壁面からなるよう一体化成型されてなる合わせ包み用作業補助台の、位置決め用台座部の高さおよび縦、横寸法の異なる、大小複数個を、少なくとも比較的小さな位置決め用台座部を有した合わせ包み用作業補助台の上側から、それよりも大きな位置決め用台座部を有する合わせ包み用作業補助台を、緩挿状または嵌合状に組み合わせ、スタッキング可能とするよう設定してなるものとした、前記この発明の基本を成す合わせ包み用作業補助台の組み合わせによる合わせ包み用作業補助台セットである。
【0017】
(関連する発明2)
さらに、この発明は、上記した合わせ包み用作業補助台、または合わせ包み用作業補助台セット中の何れか適宜選択した合わせ包み用作業補助台を用いて行う包装方法も包含している。
即ち、この発明の合わせ包み用作業補助台か、または前記合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に、対象とする箱状被包装物品の天、地面の何れかを合致させるよう、適正に載置する箱状被包装物品の載置工程の後、該搭載済み箱状被包装物品に対し、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を、上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにしたこととする包装方法である。
【0018】
この発明の包装方法は、換言すれば、この発明の合わせ包み用作業補助台か、または前記合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に対して、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を、上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程の後、該位置決め済み筒状包み込み過程紙の上方から、箱状被包装物品の天、地面の何れかを下向きに挿入し、位置決め用台座部に合致させる箱状被包装物品の載置工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにした構成からなる包装方法とすることができる。
【0019】
また、この発明の合わせ包み用作業補助台か、または前記合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端から、対象とする箱状被包装物品の天、地何れか一方端を装着する事前包装工程の後に、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に対して該事前包装された筒状包み込み過程紙の下向き開口端を、当該ベース部上面に当接させると共に、箱状被包装物品の天、地何れか下向きの一方端面を、当該位置決め用台座部に合致させるよう装着する事前包装の位置決め工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにした構成の包装方法が包含されている。
【発明の効果】
【0020】
以上のとおり、この発明の合わせ包み用作業補助台により、従来までにあっては筒状包み込み過程紙中に挿し込まれた箱状被包装物品は、その包装紙によって見えなくなり、筒型包装紙の開口両端から、その奥にある同箱状被包装物品端面までの距離が不明確となってしまい、大凡の見当に頼って折り畳み、末端処理をすると、予め貼着(または印刷表示)しておいた熨斗紙の位置が、中央から大きくずれて包装不良を発生してしまい、包装途中の筒状包み込み過程紙を取り外して廃棄し、再度新たな包装紙を用いて包装し直さなければならない事態に陥ることが頻発し、包装作業の効率化、迅速化を思うように進めることができないという不具合があったが、ベース部上面から位置決め用台座部までの高さ寸法を、筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵するものとした位置決め用台座部に箱状被包装物品の天、地面の何れか一方を合致させると共に、筒状包み込み過程紙の天、地何れか一方の開口端を、ベース部上面に当接させ、箱状被包装物品の天、地面何れか上方端から筒状包み込み過程紙の上方開口端までの寸法を目視に頼ることなく正確に規制可能となり、作業者は、箱状被包装物品の上方端に対して筒状包み込み過程紙の上方開口端側を、重ね合わせるように折り畳み、そのまま正確に末端封止することができ、残された他方端の開口端も、当該合わせ包み用作業補助台から取り外し、末端封止することが可能であり、包装作業途中における包装位置の確認や調整作業等が一切不要となって従来までの包装作業に比較して格段の効率化を実現化し、特に当該合わせ包み用作業補助台は、従前までの包装機のような大掛かりなものとは異なり、大幅に小型、軽量化され、作業スペースの少ない店頭やレジ周辺等における包装の作業性を高め、包装不良率を極限まで低減させ、しかも熟練を要さずとも包装仕上がりの品質を安定させることができる上、迅速な包装作業を実現化でき、大量の商品を急遽、包装しなければならない場面であっても購入者を長時間待たせる事無く、速やかに販売を完了できるようになるという秀れた効果を発揮するものである。
【0021】
位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有して一体化するよう設定してなる合わせ包み用作業補助台によると、位置決め用台座部に装着し、ベース部上面に当接させた筒状包み込み過程紙の下方開口端を確りと保持し、該筒状包み込み過程紙中に挿し込まれた箱状被包装物品諸共、安定的に支持可能としてさらに正確な末端封止作業を実現することができる上に、ベース部から案内用胴部および位置決め用台座部までを合成樹脂製、金属製、セラミックス製等の一体成型品や木工品等として製造することが容易であって廉価に提供でき、この種包装作業のあらゆる場面で活用可能になるという利点があるといえる。
【0022】
ベース部上面と位置決め用台座部との間に、位置決め用台座部のベース部上面に対する高さを相対的に調節、仮固定可能とする装着深さ調節機構を有して一体化するよう設定してなるものとした合わせ包み用作業補助台によれば、箱状被包装物品や筒状包み込み過程紙の僅かな寸法差にも自在に対応できるものとなり、一個の合わせ包み用作業補助台によって複数種類の箱状被包装物品に対応することができ、さらに効率的な包装作業を実現化できるものとなる。
【0023】
位置決め用台座部を、その外周縁部分の一部または全部に、所定角度あるいは所定曲率半径の面取り形状からなる誘導用傾斜面を形成したものに設定することにより、位置決め用台座部への筒状包み込み過程紙の装着作業性を一段と向上し、包装作業性を高め、位置決め用台座部に装着する際の包装紙の変形や皺の発生、破れや破損等の不良原因を悉く解消し、包装不良の発生率を大幅に削減できるという秀れた特徴を発揮できる。
【0024】
また、この発明に包含される合わせ包み用作業補助台セットによると、当該発明の合わせ包み用作業補助台の大小複数個を、少なくとも比較的小さな位置決め用台座部を有した合わせ包み用作業補助台の上側に、それよりも大きな位置決め用台座部を有する合わせ包み用作業補助台を、緩挿状または嵌合状に組み合わせ、スタッキング可能なものに設定したことにより、複数種類の箱状被包装物品およびそれら用の包装紙(筒状包み込み過程紙)の為に複数必要となる合わせ包み用作業補助台の夫々を、スタッキング状態に組み合わせてコンパクトに纏めて収納することが可能となり、専用の保管スペースを確保せずとも、包装用作業台の片隅やレジ脇等に、邪魔に成らずに常備することができるという効果を奏するものとなる。
【0025】
さらに、この発明に包含される包装方法によれば、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に、対象とする箱状被包装物品の天、地面の何れかを合致させるよう適正に載置する箱状被包装物品の載置工程の後に、筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程を行うようにしてあり、筒状包み込み過程紙中に挿入した箱状被包装物品の位置決め、および同筒状包み込み過程紙の天、地両端折り込み作業を迅速且つ正確化し、複数の箱状被包装物品の包装作業を効率化できるという秀れた特徴を有するものとなっている。
【0026】
特に、筒状包み込み過程紙位置決め工程により、位置決め用台座部に対して装着した筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を当該ベース部上面に当接させた後、箱状被包装物品の載置工程によって位置決め済み筒状包み込み過程紙の上方から、箱状被包装物品の天、地面の何れかを下向きに挿入し、位置決め用台座部に合致させるようにして作業を進めれば、位置決め用台座部に嵌合状に確りと保持された筒状包み込み過程紙に箱状被包装物品を装着することが可能となり、包装作業を簡便化できるという効果を発揮するものとなる。
【0027】
また、事前包装工程によって筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端から、対象とする箱状被包装物品の天、地何れか一方端を装着した後に、該事前包装された筒状包み込み過程紙の下向き開口端を、当該ベース部上面に当接させると共に、箱状被包装物品の天、地何れか下向きの一方端面を、当該位置決め用台座部に合致させるよう装着する事前包装の位置決め工程を行い、筒状包み込み過程紙の一端および他端の開口を順次封止するようにしたものでは、例えば一人目の作業者が事前包装工程を行い、二人目の作業者が、事前包装の位置決め工程と、それに続く一端封止工程とを実施し、三人目の作業者が他端封止工程を行うというような、極めて効率的な流れ作業を実現、可能とし、複数の店員が控える店頭の包装作業を一段と効率化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
ベース部は、位置決め用台座部を一体的に支持可能とすると共に、該位置決め用台座部に対して装着された筒状包み込み過程紙の対応する開口端縁に当接し、位置決め用台座部と筒状包み込み過程紙の対応する開口端縁との位置関係を、所定の距離に規制可能とする機能を果たし、机やテーブル等の各種作業台上に、ガタや滑り等を生じること無く安定的に載置でき、少なくともその上面を、筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としなければならず、各種成型品または切削加工品等からなり、上面および周壁面のみからなる箱型であって底面を開口させた中空状のものとすることができる外、全体が肉厚板状に形成されたものとすることができ、位置決め用台座部の基部周辺に相当する範囲に、筒状包み込み過程紙の対応する開口端縁を嵌合状に一致させることのできる、平面矩形枠状の位置決め用溝を刻設したものとすることが可能である。
【0029】
位置決め用台座部は、その上部に対象となる箱状被包装物品の天、地何れか対応する端面を当接させるよう載置した場合に、ベース部上面から箱状被包装物品の対応端面までの距離を、筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さに規制可能とする機能を果たすものであり、筒状包み込み過程紙開口の縦、横寸法で大きい寸法より僅かに小さな横幅を有し、同開口の縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成したものとすべきであり、これを換言すると、箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅を有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成したものとすべきであるということができ、位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有して一体化するよう設定したものとすることができる外、ベース部上面と位置決め用台座部との間に、位置決め用台座部のベース部上面に対する高さを相対的に調節、仮固定可能とする装着深さ調節機構を設けたものとすることが可能であり、当該位置決め用台座部外周縁部分の一部または全部に、所定角度あるいは所定曲率半径の面取り形状からなる誘導用傾斜面を形成したものに設定されたものとすることができる。
【0030】
また、位置決め用台座部は、ベース部上面から箱状被包装物品の対応端面までの距離を、筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さに位置に、対象となる箱状被包装物品の天、地何れか対応する端面を当接させるよう載置可能とするものであれば、上面を平板状に形成したものに限定されず、箱状被包装物品の対応端面の、安定的に支持可能とする少なくとも三点か、それ以上の複数点を支持する複数本の支持柱または支持ピン等から形成されたものとすることが可能であり、また、複数に分割されたブロック状支持体を適宜、分散状に配置させたものとすることができる。
【0031】
案内用胴部は、ベース部上の所定高さ位置に位置決め用台座部を適正な姿勢に支持可能とする機能を果たすものであって、その概略矩形状の周壁四面が、箱状被包装物品に装着した筒状包み込み過程紙の対応する開口深さ部分を、ベース部上面に対して鉛直状の配置とするよう案内可能とする機能を果たすものということができ、概略肉厚壁状、柱状またはブロック状に形成したものとすることができる外、位置決め用台座部からベース部上面に至る周壁四面を、僅かな傾斜角度によって裾広がりとなるテーパー状に形成したものとすることが可能である。
【0032】
装着深さ調節機構は、ベース部上における位置決め用台座部の支持高さを、箱状被包装物品や筒状包み込み過程紙の寸法、形状に応じて自在に調節可能とする機能を果たすものであり、位置決め用台座部のベース部上面に対する高さ位置を相対的に変更するよう、位置決め用台座部および/またはベース部を、昇降移動ならびに任意の高さ位置に仮固定可能とするものとしなければならず、ベース部に対する位置決め用台座部の平面配置関係を不要に移動させることなく、相対的上下移動および任意高さ位置の仮固定のみを実現できるものとすべきであり、ベース部に対して位置決め用台座部を昇降移動および任意高さに仮固定可能なものとすることができる外、ベース盤上に立設され、上端に位置決め用台座部を固着した送りネジと、これに沿って昇降移動可能なベース部とを有し、該ベース部の上下側夫々の送りネジに、仮固定用のナットを螺着したものとすることが可能であり、上側のナットを、位置決め用台座部の下部とベース部上面とに上下対応端を当接された圧縮バネに換装したもの等とすることができ、また、位置決め用台座部をベース盤上に単独で支持すると共に、ベース部とベース盤との間に、任意の姿勢に仮固定可能としたパンタグラフ型の昇降機構を設けたものなど、様々な機構を採用したものとすることが可能である。
【0033】
誘導用傾斜面は、位置決め用台座部の平面形状を筒状包み込み過程紙対応端の開口形状よりも縮小させ、筒状包み込み過程紙の位置決め用台座部外側への円滑な装着を可能とする機能を果たすものであり、位置決め用台座部外周縁部分の一部または全部を、所定角度あるいは所定曲率半径の面取り形状に形成してなるものとしなければならず、箱状被包装物品の天、地面何れか一方の縦、横寸法の中、小さい寸法に対応する位置決め用台座部の縦、横何れかの寸法を、箱状被包装物品の該当する縦、横寸法の中何れかの該当する寸法の1/2を超える寸法であって、しかも同箱状被包装物品の該当する縦、横寸法の中何れかの該当する寸法以下に設定されたものとすべきであり、箱状被包装物品の該当する縦、横寸法の中何れかの該当する寸法の2/3程度の寸法に設定し、残りの1/3程度の寸法範囲に、当該誘導用傾斜面を形成したものとすることができる。
【0034】
合わせ包み用作業補助台は、その一部もしくは全体を、合成樹脂やガラス等の成型、金属のプレス成型、鋳造、鍛造、切削、放電加工、レーザー加工、木材の組み合わせや彫り物、セラミックスや陶器類等の焼成等、様々な素材や技術によって製造することが可能であり、ベース部下面を凹欠状に開口させ、肉抜きによる軽量化や使用材料の減量化を図ることができる外、全体の外表面に成型用の抜き勾配を有するものとすることにより、大小もしくは同一寸法、形状のもの同士を、緩挿状または嵌合状にスタッキング収納、保管可能なものとすることができる。
【0035】
合わせ包み用作業補助台セットは、寸法の異なる複数個の合わせ包み用作業補助台を、寸法の小さなものの上に、それよりも寸法の大きなものを積み重ねるように組み合わせ、緩挿状または嵌合状にスタッキング可能とするという機能を果たすものであり、少なくとも位置決め用台座部の高さおよび縦、横寸法の異なる、大小複数個を、大きさの順に上下に組み合わせ、外観上ならびに取り扱い上において一個のセット物として取り扱うことができるように組み合わせられたものとしなければならず、位置決め用台座部だけを組み合わせ、同一寸法もしくは上方に向かうに従って平面形状が小さくなるように設定されたベースを上下に積み上げ、露出するよう組み合わせたもの、あるいは位置決め用台座部およびベース部の全体が、一回り大きな合わせ包み用作業補助台によって覆われるように被着され、上下に複数個を組み合わせ、最終的に一番大きな合わせ包み用作業補助台が、その外の全ての合わせ包み用作業補助台を覆い隠すように収納できるようになっているもの等とすることができ、しかも複数個、大小の合わせ包み用作業補助台は、互いに嵌合または係合可能な嵌着機構を有し、あるいは互いの連結機構もしくは取りまとめ用バンド、取りまとめ枠、収納箱を設ける等して、最上位あるいは最外側の合わせ包み用作業補助台だけを掴み上げた場合にも、不用意に他の合わせ包み用作業補助台が落下してしまうのを阻止できるようにしたものとすることができる。
【0036】
箱状被包装物品は、一般に合わせ包みが行われる箱状物品ということが可能であり、より具体的には、合わせ包み用作業補助台、位置決め用台座部に簡便に載置可能な程度の物品とするのが望ましく、例えば1人の作業者が、容易に位置決め用台座部に載置し、これを片手で保持したまま別の片手で筒状包み込み過程紙を装着し、さらに、該筒状包み込み過程紙の上方開口縁側を折り畳み封止する作業が簡便に行える程度の箱状物品とすべきであるが、2人以上の作業者が共同で行う包装作業によって包装される比較的大型で重量の嵩む箱状物品とすることも可能であり、包装作業に際する天、地面と、商品としての被包装物品の天、地面とは必ずしも一致する必要はなく、商品としての被包装物品の四外周面の何れか反対面同士の一対を、包装作業における天、地面に設定したものとすることができる。
【0037】
包装紙は、箱状被包装物品を所謂「合わせ包み」によって包装可能とするシート状包装体であるということが可能であり、より具体的には、和紙、上質紙、コート紙、アート紙、画用紙、ケント紙、ボール紙、再生紙、表現を変えると、包装用紙、印刷・情報用紙、段ボール原紙、紙器用板紙、雑種紙等様々な紙の中から、好適なものを自由に選択、使用することが可能であり、また、PVCフィルム、PEフィルム、CPPフィルム、OPPフィルム、OPSフィルム、PVAフィルム(ポリビニルアルコール)、ビニロンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、PO系ラップフィルム、PO系フィルム、アクリルフィルム、PETフィルム、CNyフィルム(延伸ナイロン・無延伸ナイロン)、TACフィルム(トリアセテート)、PCフィルム(ポリカーボネート)、アラミドフィルム、PESフィルム(ポリエーテルサルフォン)、PPSフィルム(ポリフェニルサルファイド)、PIフィルム(ポリイミド)、ポリウレタンフィルム、フッ素フィルム、PET−Gフィルム、PENフィルム(ポリエチレンナフタレート)、PEIフィルム(ポリエーテルイミド)、変成PPEフィルム、シリコーンゴムフィルム、PEEKフィルム(ポリエーテルエーテルケトン)、TPXフィルム、ノルボルネン樹脂フィルム、PBTフィルム、ターポリン、ナイロン系多層フィルム、PE系多層フィルム、二軸延伸ハイガスバリヤフィルム、シリコーンコートフィルム、プラスチック金属複合材、アルミ蒸着フィルム等を含む各種汎用フィルム、高機能フィルムまたは複合(多層)フィルム等を含む、様々な樹脂類製フィルム素材の中から適宜、好適と判断されるものを透明、不透明に拘わらず選択、使用することが可能である。
【0038】
筒状包み込み過程紙は、対象とする箱状被包装物品を所謂「合わせ包み」する作業工程を簡略化可能とするよう、該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、残る天、地面に対応する両端開口縁部分のみを包装作業の段階に折り畳み封止できるようにするという機能を果たし、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙の当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を包み込み可能な、所望の筒型に形成されたものとしなければならず、全体をシート状素材の地色そのままのものか、あるいは少なくとも外側表面の一部もしくは全体に適宜模様や絵、写真等包装紙に相応しい装飾が、各種印刷や透き込み、染め、塗装、刻印等様々な技術によって施されたものとすることが可能であり、適所に別体の熨斗や水引、またはそれらを印刷した熨斗紙等を貼着したもの、あるいはシート素材地色か、包装紙模様を施した適所に熨斗紙状の印刷を施したもの、もしくは、その熨斗紙状印刷範囲の白地相当範囲が、包装紙の地色や模様等を透かし見た状態に薄色や薄い模様を印刷したもの、さらに、熨斗紙状印刷範囲の縁部に、熨斗紙を貼着したときに発生する陰を暗色によって印刷したもの等とすることができる。
【0039】
合わせ包み用作業補助台またはサイズの異なる複数の合わせ包み用作業補助台を組み合わせてなる合わせ包み用作業補助台セットの何れかを用いた包装方法は、位置決め用台座部に、対象とする箱状被包装物品の天、地面の何れかを合致させるよう、載置する箱状被包装物品の載置工程を行った後に、該搭載済み箱状被包装物品に対し筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程を行い、この位置決め状態を保持したまま上方開口端側を折り畳み、一端封止工程を行った後、合わせ包み用作業補助台から取り外して他端封止工程を行うようにすることができる。
【0040】
それとは別の包装方法として、筒状包み込み過程紙位置決め工程により、位置決め用台座部に対して同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、ベース部上面に当接させるよう装着した後、同筒状包み込み過程紙の上向き上方開口端から、箱状被包装物品の天、地面の何れか一方を挿入し、位置決め用台座部に合致させるよう載置する箱状被包装物品の載置工程を行い、この位置決め状態を保持したまま上方開口端側を折り畳み、一端封止工程を行った後、合わせ包み用作業補助台から取り外して他端封止工程を行うようにすることが可能であり、さらにまた、事前包装工程によって対象とする箱状被包装物品を筒状包み込み過程紙に装着した後、箱状被包装物品の天、地面何れか一方側に対応する筒状包み込み過程紙の開口端を位置決め用台座部に装着し、箱状被包装物品の天、地何れか対応する一方側面を位置決め用台座部に搭載状に接合させ、筒状包み込み過程紙の対応する開口端縁をベース部上面に当接させる事前包装の位置決め工程を行い、この位置決め状態を保持したまま、上方開口端側を折り畳み一端封止工程を行った後、合わせ包み用作業補助台から取り外して他端封止工程を行うことが可能であり、何れの場合にも、複数個の箱状被包装物品に同様の工程を、繰り返して包装作業を進めるようにすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0041】
図1の合わせ包み用作業補助台の斜視図、図2の展開状態にある包装紙の正面図、図3の筒状包み込み過程紙の斜視図、図4の一部に変更を加えた筒状包み込み過程紙の斜視図、図5の包装作業に使用される合わせ包み用作業補助台の斜視図、および図6の包装作業に使用される合わせ包み用作業補助台の正面図に図示される事例は、包装対象とする箱状被包装物品8の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙9を使い、当該箱状被包装物品8の天81、地82を外した方向の四外周面83,84,84,85を略密着状に包み込み、同天81、地側82に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙91としたときの、該筒状包み込み過程紙91の天、地側夫々の開口深さβを合算した寸法2βの半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品8の天81、地82面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅Yとを有し、同天81、地82面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みXのものに形成して位置決め用台座部2とした上、該位置決め用台座部2を、当該筒状包み込み過程紙91の開口92の縦、横寸法を超える平板状としたベース部6上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設、一体化するよう設定してなるこの発明の合わせ包み用作業補助台における代表的な一実施例を示すものである。
【0042】
当該合わせ包み用作業補助台1は、図1中に示すように、長辺が100mm、短辺が45mm、高さが9mmの木製平板からなり、底面と上面61とが平行な厚板状に設定され、該上面61が平滑面状に仕上げられたベース部6と、その上面61中央に、高さDが15mm、横幅Yが80mm、厚みXが9mmの木製ブロック状の位置決め用台座部2を立設、一体化したものとなっており、該位置決め用台座部2は、その上面21をベース部6の上面61と平行状に形成され、しかもベース部6上面61と位置決め用台座部2上面21との間に夫々垂直な四外周面31,31,……となる案内用胴部3を有しており、位置決め用台座部2上面21と、これに相隣る案内用胴部3四外周面31,31,……中の横幅Yが80mmとなる一側面31との稜部分に、該上面21に対して60°をなし、且つ上面21に相隣る案内用胴部3四外周面31,31,……の一側面31に対して30°に設定した誘導用傾斜面5を形成し、位置決め用台座部2上面21の実質的厚み寸法(2/3X)を6mmに設定したものとなっており、当該ベース部6および位置決め用台座部2は、何れもその上側にある誘導用傾斜面5以外の全ての稜角部分が、1ないし2mm程度の45°の面取り、または半径1ないし2mm程度のR面取りが施されたものとなっている。
【0043】
図1中の、合わせ包み用作業補助台1位置決め用台座部2の横幅Yは、図5中に示してある商品券を収納した厚紙製の箱形被包装物品8における包装作業姿勢における天81、地面82の平面縦、横寸法の中、大きい寸法に匹敵する寸法に設定するようにしたものであり、同様に、図1中の、位置決め用台座部2の厚みXは、図5中の、箱形被包装物品8の包装作業姿勢における天81、地面82の平面縦、横寸法の中、小さい寸法に匹敵する寸法に設定したものである。
【0044】
図1中に示した、合わせ包み用作業補助台1位置決め用台座部2の高さDは、図2中に示してある箱状被包装物品8の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙9を用い、図5中に示す、当該箱状被包装物品8の天81、地82を外した方向の四外周面(表面、左右側面、底面)、83,84,84,85を略密着状に包み込み、同天81、地82側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙91としたときの、図2中に示す、該筒状包み込み過程紙91の天、地側夫々の開口92深さβを合算した寸法2βの半分に略匹敵する高さβに合致するよう設定されたものである。
【0045】
ベース部6の底面の全体もしくは四角等の要所々々に、天然ゴム、合成ゴムまたは発泡樹脂等からなる滑り止め用、あるいはクッション用の設置材部を設けたものとすることが可能であり、ベース部6上面に対して位置決め用台座部2の基端部を、着脱機構を介して一体化、結合したものとし、高さ寸法Dの異なる複数個の位置決め用台座部2,2,2を準備して置き、必要に応じて所望の高さDの位置決め用台座部2を、選択的に取り付けて利用できるものとすることが可能であり、さらに、摩耗や破損等に備えてスペア用の位置決め用台座部2を複数個準備しておくものとすることができる。
【0046】
当該合わせ包み用作業補助台1に使用する包装紙9は、図2中に示すように、その天、地方向端間の寸法Hが、箱状被包装物品8の天81、地82間寸法hの両端に、同各天81、地82に密着させるよう折り重ねるための開口深さβ,βを加えたもの(H=h+2β)であり、その中央には、所定上下幅Nに設定された熨斗紙表示部93が、互いの上下中心線CLを一致させる配置関係に印刷表示されると共に、その天、地側縁の何れか一方または双方外側に沿って、恰も別体の熨斗紙を重ねたときに表れるような陰影を印刷し、立体表現用暗色部94を表示したものとなっている。
また、当該包装紙9は、所定上下幅Nに設定された熨斗紙表示部93以外の範囲部分に、一般的な包装紙としての外観を得る柄模様を印刷したものとし、熨斗紙表示部93の白地範囲に、それ以外の範囲に施した柄模様と同じ柄模様であって、恰も別体の熨斗紙を重ねて透けて見えるような状態に薄く表れるよう印刷、表示したものとすることが可能である。
【0047】
図2中に示してある当該包装紙9の前記天、地方向端間(寸法H)方向に直交する方向であって、箱状被包装物品8の四外周面(表面、左右側面、底面)、83,84,84,85の周りを包装可能とする寸法(L+2C+2α)は、箱状被包装物品8の四外周面(表面、左右側面、底面)、83,84,84,85の胴周り寸法Lの両端に、5mm幅程度の糊代Cと装着作業用の遊び幅αとを加えたものであり、同方向両端縁の中央CL付近に設けた、同図2中に斜線表示した長円状の貼着部95,95同士を重ね合わせるよう接着し、図3中に示す筒状包み込み過程紙91を形成することができる。
【0048】
さらにまた、図2中の左側に示す斜線表示した貼着部95を廃止し、当該包装紙9自体の左側端を、二点差線で示すように5mm幅程度の糊代Aを延伸設定し、該糊代Aの中央CL付近に同じく二点差線で示す長円状の貼着部95を設け、箱状被包装物品8の四外周面(表面、左右側面、底面)、83,84,84,85の周りを包装可能とする寸法(L+2C+A+2α)に設定し、該糊代Aを裏面側に向けて折り畳み、隣接する廃止済みの糊代Cに折り重ね、その糊代Aの外側面に、他方端の糊代Cを重ね合わせ、互いの貼着部95,95同士を接着し、図4中に示す筒状包み込み過程紙91を得るものとすることができる。
【0049】
なお、当該筒状包み込み過程紙91は、本願出願人が先に出願している特願2005−190767号明細書ならびにその図面に開示済みの、「熨斗紙表示包装紙、およびそれを利用した熨斗紙表示封帯ならびに熨斗紙表示封筒」に開示された技術によって製造されたものとすることができる。
【実施例2】
【0050】
図8の斜視図に示す装着深さ調節機構を設けた合わせ包み用作業補助台の事例は、対象とする箱状被包装物品8の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙9を用い、当該箱状被包装物品8の天81、地82を外した方向の四外周面83,84,84,85を略密着状に包み込み、同天81、地82側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙91としたときの、該筒状包み込み過程紙91の天、地側夫々の開口92,92深さβを合算した寸法2βの半分に略匹敵する高さDと、当該箱状被包装物品8の天81、地面82縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅Yとを有し、同天81、地面82縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みXのものに形成して位置決め用台座部2とした上、該位置決め用台座部2を、当該筒状包み込み過程紙91の開口92の縦、横寸法を超える平板状としたベース部6上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、位置決め用台座部2のベース部6上面61に対する高さを相対的に調節、仮固定可能とする装着深さ調節機構4を有して一体化するよう設定してなるものとしたこの発明に包含される他の実施例における合わせ包み用作業補助台1である。
【0051】
当該合わせ包み用作業補助台1は、図8中に示すように、十分な縦横寸法に設定された長方形平板状のベース盤62の中央に、1本の昇降用ネジ柱63が鉛直状に立設され、さらに、その左右側に所定間隔、置いた箇所の夫々に一対の案内支持柱64,64を、垂直状に立設すると共に、該昇降用ネジ柱63の中途部には、仮留めナット65が螺着され、さらにその上側となる中途箇所には、その両端側を夫々案内支持柱64,64に昇降、案内自在に貫通され、中央を昇降用ネジ柱63に遊貫されたベース部6が、筒状包み込み過程紙91の開口92縦、横寸法を僅かに超えた縦、横寸法に設定された平滑面状の上面61を有する平板状に形成、装着された上、該ベース部6の上側となる昇降用ネジ柱63の中途部に、もう一個別の仮留めナット65が螺着されたものとされ、それら昇降用ネジ柱63および左右一対の案内支持柱64,64の上端には、適宜図示しない着脱機構を介して位置決め用台座部2の下面対応箇所夫々が着脱可能に連結、固定され、ベース部6上面61に対して位置決め用台座部2上面21が平行状の姿勢を維持するよう仮固定されたものとしてある。
【実施例3】
【0052】
図10のスタッキングされる合わせ包み用作業補助台セットの断面図に示す事例は、対象とする箱状被包装物品8の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙9を使い、当該箱状被包装物品8の天81、地82を外した方向の四外周面83,84,84,85を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙91としたときの、該筒状包み込み過程紙91の天、地側夫々の開口92深さβを合算した寸法2βの半分βに略匹敵する高さDと、当該箱状被包装物品8の天81、地面82縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅Yとを有し、同天81、地面82縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みXのものに形成して位置決め用台座部2とした上、該位置決め用台座部2を、当該筒状包み込み過程紙91の開口92の縦、横寸法を超える平板状としたベース部6上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、同位置決め用台座部2上面21とベース部6上面61との間に、当該箱状被包装物品8の天81、地82を外した方向の四外周面83,84,84,85に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部3を有し、これらベース部6、案内用胴部3、および位置決め用台座部2が、連続する外側壁面からなるよう一体化成型された合成樹脂成形品としてなる合わせ包み用作業補助台1,1,……の、位置決め用台座部2,2,……の高さおよび縦、横寸法の異なる大小複数個を、少なくとも比較的小さな位置決め用台座部2を有した合わせ包み用作業補助台1の上側から、それよりも大きな位置決め用台座部2を有する合わせ包み用作業補助台1を緩挿状または嵌合状に組み合わせ、スタッキング可能とするよう設定した、この発明の合わせ包み用作業補助台の組み合わせによる合わせ包み用作業補助台セットの一実施例である。
【0053】
当該合わせ包み用作業補助台セット7における個々の合わせ包み用作業補助台1は、合成樹脂成型品または金属材料のプレス成形あるいは鋳造、鍛造等の何れかの加工によって、その上側外側形状ならびにその外側寸法を、図1中に示した形状、寸法と基本的に略同様の設定となるよう成型されたものであり、ベース部6、案内用胴部3および位置決め用台座部2の各外表面の下側が、図10中に示すように、空洞状に開放されたものとなっており、しかも寸法の異なる大小3個の合わせ包み用作業補助台1,1,1を、小さいものが下側、大きいものが上側となるよう順次重ね合わせ可能な寸法関係に設定してあり、最小型の合わせ包み用作業補助台1のベース部6、案内用胴部3および位置決め用台座部2の全体の上側に、中型の合わせ包み用作業補助台1のベース部6、案内用胴部3および位置決め用台座部2の全体が緩やかに嵌合され、さらに、該中型の合わせ包み用作業補助台1の上側全体に、大型の合わせ包み用作業補助台1のベース部6、案内用胴部3および位置決め用台座部2が、緩嵌されたものとなっている。
【0054】
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の合わせ包み用作業補助台1は、この発明に包含される包装方法を実施可能とするものであり、以下ではその一つの事例を、実施例1の図1ないし図7を参照して、合わせ包み用作業補助台1を用いた包装方法に基づく包装作業の手順に従い、その作用と合わせて述べて行くこととする。
当該包装作業に用いる筒状包み込み過程紙91は、包装作業を行う前段階において、各部寸法が、図2中に示したように、設定された包装紙9,9,……を用いて、図3または図4の何れかに示した筒状包み込み過程紙91,91,……を、箱状被包装物品8の包装数に応じた枚数を準備しておくものであり、包装紙生産工場にて様々な熨斗紙が表示された筒状包み込み過程紙91,91,……を大量に生産したものを在庫しておいたものを使用することができる外、依頼客の注文に応じた表示内容の筒状包み込み過程紙91,91,……を、必要数だけ店頭に設置した比較的小型の包装紙、印刷製造装置を用いるか、店頭の比較的小型の印刷機によって印刷した包装紙9,9,……を手作業によって折り畳み、貼着するなどして簡便に製造したものとすることができる。
【0055】
また、前記実施例1の合わせ包み用作業補助台1を用いたものでは、包装作業を開始する際に、図1中の合わせ包み用作業補助台1を、そのベース部6下面が安定なテーブルや作業台の上に安定的に接地するよう据え置き、包装を行う複数個の箱状被包装物品8,8,……を準備すると共に、その包装数に応じた前記筒状包み込み過程紙91,91,……を準備し、図5中の白抜き矢印に示すように、1個の箱状被包装物品8の包装作業中における姿勢の天81、地82の何れか一方の下向き姿勢とした面を、位置決め用台座部2上面21に合致するよう接合させるようにして箱状被包装物品の載置工程を行う。
【0056】
このとき、箱状被包装物品8の天81、地82の何れか一方は、図1中に示す、厚み寸法(2/3X)に設定した位置決め用台座部2上面21上に接合されることとなるが、誘導用傾斜面5より下側の案内用胴部3が、箱状被包装物品8の四外周面(表面、左右側面、底面)、83,84,84,85の位置調整を容易にし、適正な配置とすることが可能となる上、位置決め用台座部2上面21の厚み寸法が、箱状被包装物品8の天81、地82の厚み寸法Xの2/3の厚みに設定されているため、箱状被包装物品8を横転させることなく、作業者が片手で保持することによって鉛直状の姿勢に安定的に載置し、その姿勢を簡単に維持することが可能である。
【0057】
筒状包み込み過程紙位置決め工程では、図5中の黒塗り矢印に示すように、筒状包み込み過程紙91の天、地何れか一方の開口92端を、位置決め用台座部2上面21上に載置、保持されている箱状被包装物品8の天81,地82何れか上方から装着し、内包状とした上、同筒状包み込み過程紙91の下向きの開口92端縁が案内用胴部3に内接状に案内され、ベース部6上面61に達し、図6中に示す状態に装着、位置決めする。
【0058】
このとき、図6中に示すように、筒状包み込み過程紙91の下方の開口92深さβが、図1中に示した当該合わせ包み用作業補助台1の位置決め用台座部2の高さDに一致するものとなり、同筒状包み込み過程紙91の上方開口92の深さβ位置が、箱状被包装物品8の天面81位置に合致された状態となっていると同時に、箱状被包装物品8の天81、地82間高さhの中心線CLと、筒状包み込み過程紙91の全高寸法Hの中心線CLとが合致したものとされ、実質的に、箱状被包装物品8の天81、地82間高さhの中心線CLと、熨斗紙表示部93の上下高さNの夫々の中心線CLとが一致したものとなる。
【0059】
続く一端封止工程により、図6中に示す、上方配置となった筒状包み込み過程紙91の上方開口92側の深さ寸法β分を、同図6中の左右側から折り畳み、背面側および前面側の夫々を順次折り重ねるようにして箱状被包装物品8の天81、地82何れか上方の端面を包み、最外側となる前面側の端縁中央付近を糊またはセロハンテープ等を用いて貼着処理した後、他端封止工程において箱状被包装物品8を、筒状包み込み過程紙91諸共、当該合わせ包み用作業補助台1位置決め用台座部2から抜き外し、残された筒状包み込み過程紙91の他方開口92を、一端封止工程のときと同様に折り重ねて貼着処理し、図7の包装完了状態の斜視図中に示すとおりの包装仕上がりとする。
以上のようにして1個の箱状被包装物品8の包装を終えたら、次の箱状被包装物品8について、箱状被包装物品8の載置工程から、他端封止工程までに至る前記手順を繰り返し、連続的に複数個の箱状被包装物品8,8,……を包装することが可能である。
【0060】
さらに、前記実施例2の合わせ包み用作業補助台1を用いた包装方法で、図8中に示した合わせ包み用作業補助台1は、包装を開始する前段階における段取り作業に際して、ベース盤62をテーブルや作業台上に安定的に設置した後、ベース部6を挟み配置された上下の仮留めナット65,65の中、ベース部6を上方へ移動させる場合には上方の仮留めナット65を弛め、下方の仮留めナット65を回転操作して上昇させ、また、ベース部6を下方へ移動させる場合には下方の仮留めナット65を弛めて高さDを調整し、反対側の仮留めナット65を締め付けてベース部6を上下の仮留めナット65,65によって締め付けて、仮固定することが可能であり、昇降調節の際に上下移動するベース部6は、左右の案内支持柱64,64によって位置決め用台座部2の下側から回転しないよう規制され、しかも水平姿勢を維持するよう案内されることとなる。
【0061】
以上のようにベース部6上面61から位置決め用台座部2上面21までの距離Dを調節した後に、図9の包装作業状態の斜視図中に黒塗り矢印で示すように、筒状包み込み過程紙位置決め工程を行い、筒状包み込み過程紙91の下向き開口92を、位置決め用台座部2に装着し、同下方開口92の端縁を、ベース部6の上面61に当接させる。
【0062】
次に、箱状被包装物品の載置工程により、同図9中の白抜き矢印に示すように、箱状被包装物品8の天81、地面82の何れか一方を、当該筒状包み込み過程紙91の上側開口92から装着し、該箱状被包装物品8の天81、地面82の何れか下方端面を位置決め用台座部2の上面21に当接させるようにし、図6中に示したように、実質的に箱状被包装物品8の中心線CLと、筒状包み込み過程紙91およびその熨斗紙表示部93の中心線CLとを一致させたものとする。
【0063】
その後は、前記実施例の場合と同様に、上側開口92を封止する一端封止工程を行った後、筒状包み込み過程紙91諸共、箱状被包装物品8を合わせ包み用作業補助台1から取り外し、他端封止工程によって他方の開口92を封止して、図7中に示すように、1個の箱状被包装物品8の包装を終えることとなり、再度筒状包み込み過程紙位置決め工程から次の箱状被包装物品8の包装作業を行い、同様の作業を繰り返すことによって、複数個の包装を連続的に行うことになる。
【0064】
さらにまた、前記実施例3の合わせ包み用作業補助台セットによる包装方法では、図10に示したように、個々に寸法の異なる3個の合わせ包み用作業補助台1,1,1の中から、対象となる箱状被包装物品8の寸法に適するものを1個、選び出して作業台上に安定的に設置して置き、事前包装工程において、図5中の黒塗り矢印に示すように、箱状被包装物品8に対して任意の位置関係となるよう筒状包み込み過程紙91を装着したものを複数個準備する。この際、筒状包み込み過程紙91の両端開口92,92は、共に開放されたままとしておき、さらに、内包された箱状被包装物品8は、両端開口92,92間で摺動状に移動自在な状態となっている。
【0065】
このようにして事前包装工程を行った後、個々の筒状包み込み過程紙91装着済みの箱状被包装物品8について夫々事前包装の位置決め工程を行い、筒状包み込み過程紙91の何れか一方の開口92を、下向きにして合わせ包み用作業補助台1位置決め用台座部2の案内用胴部3の外周に沿って装着し、その下端縁をベース部6上面に当接させて位置決めすると同時に、内装された箱状被包装物品8の天81,地面82の中、下向き配置となった端面を位置決め用台座部2上面21に当接させ、図6中に示すように、筒状包み込み過程紙91および箱状被包装物品8の互いの中心線CLを一致させる。
【0066】
このようにして事前包装の位置決め工程を終えた後は、前述までの包装作業と同様に、一端封止工程および他端封止工程を順次行い、必要個数の箱状被包装物品8,8,……について同様の手順による包装作業を行うこととなり、さらに、包装作業を終えた後には、使用した合わせ包み用作業補助台1を、使用しなかった外の2個の合わせ包み用作業補助台1,1に対して、図10中に示すように、小型のものが下側、中型のものが中、それらよりも大型のものが上側配置となるようにして一個の合わせ包み用作業補助台セット7とするよう組み合わせて適所に収納、保管することが可能である。
【0067】
(実施例の効果)
以上のような構成からなる実施例1の合わせ包み用作業補助台1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図1中に示したように、位置決め用台座部2上面21とベース部6上面61との間に、横幅Yおよび厚みXに設定された案内用胴部3を形成すると共に、図2中に示すように、(L+2C+2α)に長さ設定された包装紙9から、図3または図4に示した、筒状包み込み過程紙91を製造し、その胴回り寸法に合計遊び幅2αによる余裕隙間を形成したものとし、筒状包み込み過程紙91の箱状被包装物品8への装着作業性を高めることができる上、筒状包み込み過程紙91の位置決め用台座部2への装着、位置決め作業性をも向上させることができるという効果が得られる。
【0068】
当該合わせ包み用作業補助台1は、図1中に示されるように、位置決め用台座部2の上面21の厚み寸法を、箱状被包装物品8の厚み寸法Xの約2/3となる厚み寸法(2/3X)に設定し、厚みを減じた側の稜形状部分に、相隣る案内用胴部3に連なる誘導用傾斜面5を形成したものとしたことにより、図5中に示した、箱状被包装物品8天81、地面82に何れかの、対応する側の厚み寸法Xの半分以上(形状重心位置を含む範囲)を位置決め用台座部2上面21に接合し、安定的に載置することができ、しかも筒状包み込み過程紙91の下向き開口92を、箱状被包装物品8下端縁と位置決め用台座部2上面21との間に段差状の係合部分を形成することなく、円滑に装着、位置決めすることができるようになり、包装作業を大幅に円滑化し、包装作業の工数を一段と削減し、位置決め用台座部2への係合による筒状包み込み過程紙91の変形や皺または破れ等の発生を解消し、包装不良の発生率を格段に低減できるものとなる。
【0069】
また、案内用胴部3は、位置決め用台座部2に装着された筒状包み込み過程紙91の開口92深さβ(D)の範囲を、その内側から鉛直状に保持するものとなり、箱状被包装物品8の傾きの発生を防止し、より正確な包装を実現可能とし、仮令包装作業の未熟練者であっても、図7中に示したように、寸分の狂い無く包装することができるという秀れた効果を発揮するものとなる。
【0070】
図8中に示したように、装着深さ調節機構4を設けた合わせ包み用作業補助台1によれば、寸法の異なる複数種類の箱状被包装物品8に応じて、適宜位置決め用台座部2上面21の高さDを簡便且つ迅速に調節して即座に、包装作業を開始することが可能となり、各種寸法に設定された合わせ包み用作業補助台1,1,……の複数個を準備する必要がなく、比較的手狭な店頭等における収納性を、さらに高めることができるものとなり、さらに、各部寸法の異なる位置決め用台座部2,2,……の複数個を着脱、交換可能とした場合にも、ベース部6およびその装着深さ調節機構4を備えたベース盤62を一台準備するだけで、複数種類の寸法の箱状被包装物品8に対応可能となり、経済的にも有利なものとすることができる。
【0071】
さらに、図10に示したもののように、寸法の異なる大、中、小の合わせ包み用作業補助台1,1,1を組み合わせてなる合わせ包み用作業補助台セット7によれば、複数種類の寸法の箱状被包装物品8,8,……に対応可能となるのに加え、複数個の合わせ包み用作業補助台1,1,1をコンパクトにまとめて収納することが可能となり、しかも何れか一個を選択して使用している間も、他の残りの複数個の合わせ包み用作業補助台1,1をまとめて収納し、包装作業台上の煩雑化を避けることができ、しかも、同図10中に示すように、各合わせ包み用作業補助台1,1,1が、ベース部6から案内用胴部3、位置決め用台座部2に連続する外表壁面からなる閉じた断面形状のものとして形成してあり、合成樹脂製または金属製のものとして成型したときに十分に高い剛性が得られると共に、軽量化を図ることができ、しかも原材料の使用量を大幅に削減できるものとなり、省スペース化の実現の外に経済的にも秀れているという秀れた特徴を発揮できる。
【0072】
また、上記作用の項に示したように、箱状被包装物品の載置工程、筒状包み込み過程紙位置決め工程、一端封止工程および他端封止工程の順に包装作業を進めていき、従来であれば、不透明な包装紙9を使用したとき、目測による筒状包み込み過程紙91中に装着した箱状被包装物品8の位置決めが非常に困難になっていたが、位置決め用台座部2に筒状包み込み過程紙91を装着し、箱状被包装物品8を当接状に載置するという非常に簡単な作業によって、迅速且つ正確に包装作業を進めることが可能となり、包装作業の効率を格段に高めることができる。
【0073】
あるいは、筒状包み込み過程紙位置決め工程、箱状被包装物品の載置工程、一端封止工程および他端封止工程の順に包装作業を進め、やはり箱状被包装物品8の包装作業の効率を大幅に高めることができ、さらにまた事前包装工程、事前包装の位置決め工程、一端封止工程および他端封止工程の手順に従って包装作業を進めれば、予め筒状包み込み過程紙91と箱状被包装物品8とを組み合わせたものを、合わせ包み用作業補助台1に組み込んで位置決めを行うことができ、連続する事前包装工程と事前包装の位置決め工程とを、夫々別の作業員が担当することが可能となり、一段と迅速な包装作業を実現できるものとなる。
【0074】
(結 び)
叙述の如く、この発明の合わせ包み用作業補助台、および合わせ包み用作業補助台セット、ならびにそれらを利用した包装方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの「包装機」に比較して大幅に軽量且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、店頭等の比較的手狭な包装作業台等の上にも容易に常備できるという秀れた省スペース性と、即座に取り出して使用できるという利便性とを兼ね備えており、しかも熟練を要さずに、包装仕上がりの品質を格段に高めることができ、包装作業の効率を大幅に改善できるという秀れた特徴を有することから、突然の大量注文にも即座に対応しなければならないデパートやスーパーマーケット、ギフトショップ等は固よりのこと、図書券、旅行券、クーポン券、優待券等の各種金券類を取り扱う販売施設等、様々な業界において高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0075】
図面は、この発明の合わせ包み用作業補助台、および合わせ包み用作業補助台セット、ならびにそれらを利用した包装方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】合わせ包み用作業補助台を示す斜視図である。
【図2】展開状態にある筒状包み込み過程紙を示す正面図である。
【図3】筒状包み込み過程紙を示す斜視図である。
【図4】一部に変更を加えた筒状包み込み過程紙を示す斜視図である。
【図5】包装作業中の合わせ包み用作業補助台を示す斜視図である。
【図6】包装作業中の合わせ包み用作業補助台を示す正面図である。
【図7】包装を完了した箱状被包装物品の斜視図である。
【図8】装着深さ調節機構を設けた合わせ包み用作業補助台を示す斜視図である。
【図9】包装作業中の合わせ包み用作業補助台を示す斜視図である。
【図10】合わせ包み用作業補助台セットを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0076】
1 合わせ包み用作業補助台
2 位置決め用台座部
21 同 上面
D 同 高さ
Y 同 横幅
X 同 厚み
3 案内用胴部
4 装着深さ調節機構
5 誘導用傾斜面
6 ベース部
61 同 上面
62 同 ベース盤
63 同 昇降用ネジ柱
64 同 案内支持柱
65 同 仮留めナット
7 合わせ包み用作業補助台セット
8 箱状被包装物品
81 同 天面
82 同 地面
83 同 表面(四外周面)
84 同 左右側面(四外周面)
85 同 底面(四外周面)
Y 同 横幅
X 同 厚み
h 同 高さ
9 包装紙
91 同 筒状包み込み過程紙
92 同 開口
93 同 熨斗紙表示部
94 同 立体表現用暗色部
95 同 貼着部
A 同 糊代
C 同 糊代
H 同 全高
L 同 箱状被包装物品四外周面相当長さ
N 同 熨斗紙表示部高さ
α 同 遊び幅
β 同 開口深さ
CL 同 上下端間センターライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、同開口の縦、横寸法で大きい寸法より僅かに小さな横幅とを有し、同開口の縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上に安定的に立設、一体化してなるものとしたことを特徴とする合わせ包み用作業補助台。
【請求項2】
対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設、一体化するよう設定してなるものとしたことを特徴とする合わせ包み用作業補助台。
【請求項3】
対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、同位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有して一体化するよう設定してなるものとしたことを特徴とする合わせ包み用作業補助台。
【請求項4】
対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、位置決め用台座部のベース部上面に対する高さを相対的に調節、仮固定可能とする装着深さ調節機構を有して一体化するよう設定してなるものとしたことを特徴とする合わせ包み用作業補助台。
【請求項5】
位置決め用台座部が、その外周縁部分の一部または全部に、所定角度あるいは所定曲率半径の面取り形状からなる誘導用傾斜面を形成したものに設定された、前記請求項1ないし4何れか一項記載の合わせ包み用作業補助台。
【請求項6】
対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み、同天、地側に夫々開口するようにした筒状包み込み過程紙としたときの、該筒状包み込み過程紙の天、地側夫々の開口深さを合算した寸法の半分に略匹敵する高さと、当該箱状被包装物品の天、地面縦、横寸法で大きい寸法に略匹敵する横幅とを有し、同天、地面縦、横寸法で小さい寸法以下となるように規制した厚みのものに形成して位置決め用台座部とした上、該位置決め用台座部を、当該筒状包み込み過程紙の開口の縦、横寸法を超える平板状としたベース部上の中央付近に、双方の上部が実質的に平行面状となるよう安定的に立設し、同位置決め用台座部とベース部上面との間に、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面に匹敵する寸法、形状をなした案内用胴部を有し、これらベース部、案内用胴部、および位置決め用台座部が、連続する外側壁面からなるよう一体化成型されてなる合わせ包み用作業補助台の、位置決め用台座部の高さおよび縦、横寸法の異なる、大小複数個を、少なくとも比較的小さな位置決め用台座部を有した合わせ包み用作業補助台の上側から、それよりも大きな位置決め用台座部を有する合わせ包み用作業補助台を、緩挿状または嵌合状に組み合わせ、スタッキング可能とするよう設定したものとしてなる、前記請求項1ないし4何れか一項記載の合わせ包み用作業補助台の組み合わせによる合わせ包み用作業補助台セット。
【請求項7】
前記請求項1ないし5何れか一項記載の合わせ包み用作業補助台か、または前記請求項6記載の合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に、対象とする箱状被包装物品の天、地面の何れかを合致させるよう、適正に載置する箱状被包装物品の載置工程の後、該搭載済み箱状被包装物品に対し、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を、上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにしたことを特徴とする包装方法。
【請求項8】
前記請求項1ないし5何れか一項記載の合わせ包み用作業補助台か、または前記請求項6記載の合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に対して、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端を、上方から装着すると共に、同筒状包み込み過程紙の下向き下方開口端を、当該ベース部上面に当接させる筒状包み込み過程紙位置決め工程の後、該位置決め済み筒状包み込み過程紙の上方から、箱状被包装物品の天、地面の何れかを下向きに挿入し、位置決め用台座部に合致させる箱状被包装物品の載置工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにしたことを特徴とする包装方法。
【請求項9】
前記請求項1ないし5何れか一項記載の合わせ包み用作業補助台か、または前記請求項6記載の合わせ包み用作業補助台セット中、何れか適宜選択した一個の合わせ包み用作業補助台かの何れかを用い、対象とする箱状被包装物品の「合わせ包み」に適したサイズの包装紙を使い、当該箱状被包装物品の天、地を外した方向の四外周面を略密着状に包み込み可能とし、該箱状被包装物品の天、地間に相当する高さ寸法hに、同天、地両端折り込み用の開口深さ寸法2βを加えた全高寸法Hに設定した筒状包み込み過程紙の何れか一方の開口端から、対象とする箱状被包装物品の天、地何れか一方端を装着する事前包装工程の後に、ベース部を安定的に設置し、位置決め用台座部に対して該事前包装された筒状包み込み過程紙の下向き開口端を、当該ベース部上面に当接させると共に、箱状被包装物品の天、地何れか下向きの一方端面を、当該位置決め用台座部に合致させるよう装着する事前包装の位置決め工程を行い、続く一端封止工程により、当該箱状被包装物品の天、地面の何れか上側となった端面に合わせて、筒状包み込み過程紙の一端側を重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止した上、他端封止工程にあっては、位置決め用台座部から当該筒状包み込み過程紙を被着した箱状被包装物品を取り外し、未だ開放状態にある筒状包み込み過程紙の他端側を、箱状被包装物品の対応する端面に合わせて、重ね合わせるよう折り畳み、適宜貼着加工を施して末端封止するという作業工程を、複数個の箱状被包装物品に対して連続的に繰り返すようにしたことを特徴とする包装方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−246123(P2007−246123A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71839(P2006−71839)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(592181727)
【Fターム(参考)】