合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置
【課題】本発明は、スクリーンに形成した長孔によって効率良く脱水させることを目的とする。
【解決手段】本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)をスクリーン(16)を介して脱水する場合、前記スクリーン(16)は多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートよりなる方法と構成である。
【解決手段】本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)をスクリーン(16)を介して脱水する場合、前記スクリーン(16)は多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートよりなる方法と構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置に関し、特に、スクリーンに形成した長孔によって効率良く脱水するための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法としては、例えば、特許文献1〜4に開示された構成が提案されている。
まず、特許文献1の場合、筒状のスクリーンと螺旋板を組み合わせて多量のスラリーを処理できる脱水装置であるが、装置の構成が複雑であった。
また、特許文献2の場合、円筒型スクリーンとペレットを洗浄する加圧流体ノズルアッセンブリからなる自己洗浄遠心ペレット乾燥機であるが、装置構成が複雑かつ大がかりであった。
また、特許文献3の場合、遠心脱水機の性能向上を目的として、スクリーンにエンボス加工を施した構成を用いているが、遠心脱水構造が複雑であった。
また、特許文献4の場合、遠心脱水機の性能向上を目的として、多層構成のスクリーンを用いているが、スクリーンの多層化は構造が複雑で、かつ、コストアップとなっていた。
【0003】
前述の特許文献1〜4に開示された脱水機の他の従来構成としては、特許文献等を開示していないが、図7から図15で示される脱水機の構成及びスクリーンを挙げることができる。
すなわち、図7の構成において、押出機2内に供給された合成樹脂原料1は、押出機2内にて溶融されダイス3から押出される。この押出された溶融合成樹脂は水中カッター4にて温水中で所定大きさに切断され、温水タンク8の温水9にて冷却固化され、合成樹脂ペレット13が生成される。
この温水9は温水タンク8にて貯蔵され、ポンプ7にて搬送される。
前記合成樹脂ペレット13と温水9との混合物であるスラリー5は配管6を通り脱水機10に運ばれる。この脱水機10にて大部分の温水9は分離されて温水タンク8に還流されるが、少量の温水9と合成樹脂ペレット13の混合物であるスラリー5は遠心乾燥機11に運ばれて合成樹脂ペレット13に付着した水分が除去される。その後、振動篩12にて合成樹脂ペレット13がサイズ別に分別される。
【0004】
次に、図8,9,10,11,12に示した合成樹脂ペレットの脱水機の動作を説明する。まず、図8の構成において、前記脱水機10の箱体10aには、スラリー供給口14、スラリー受け15、箱体10a内に傾斜状に設置された平板型のスクリーン16、スラリー排出口17、排水口18が設置されている。
搬送された温水9と合成樹脂ペレット13のスラリー5はスラリー供給口14から供給され、スラリー5は一旦スラリー受け15にて溜められ、オーバーフローしたスラリー5は傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れ落ちる。
【0005】
前記スクリーン16は丸孔21が抜き打ち加工されたメタルパンチングプレートである。スラリー5が傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れる際、大部分の温水はスクリーン16に加工された丸孔21を通り抜け排水口18から排出される。
一方、通常径の合成樹脂ペレット23の直径はスクリーン16に加工された丸孔21の孔径22より大きい為、通常径の合成樹脂ペレット23はスクリーン16を通り抜けずにスクリーン16上を流れ落ち、少量の温水9と共にスラリー排出口17から排出される。
なお、上記のように通常径の合成樹脂ペレット23より孔径22の方が小さくなければならないため、孔径22は、製造される合成樹脂ペレット23のサイズを基に設計される。
なお、図9に示すように、スラリー5の流路に傘20を設置して周囲へ流れの方向を変化させ、円筒型のスクリーン16を設置した円筒型の脱水機も従来使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−301313号公報
【特許文献2】特開2006−142814号公報
【特許文献3】特公表2010−529396号公報
【特許文献4】特公表2008−524553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の脱水機は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、前述の特許文献1から4に開示された脱水機の構成は、何れも前述した課題を有しているのに対し、図7から図15で示した脱水機の構成においては、図11に示したように、従来の脱水機10に使用されるスクリーン16には丸孔21が抜き打ち加工されている。この場合、図12に示したように通常径の合成樹脂ペレット23の直径は丸孔21の孔径22より大きいため、丸孔21に詰まることは無いが、水中カッター4の起動時やダイス3の押出し不安定時等に、図13で示されるように、通常より直径の小さい小径の合成樹脂ペレット23aが生成される場合がある。
すなわち、図13に示すように、この小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16の丸孔21に詰まる場合がある。
合成樹脂ペレット23aは球体(または円柱)であるため、図14、図15のように、丸孔21に詰まった場合、丸孔21の内壁周辺はスクリーンの板と一体で弾性やばね性を有する状態ではないため、この内壁周辺各所から力が加わったような状態で固定され、容易にスクリーン16から外れなかった。
そのため、スクリーン16に加工された丸孔21に小径の合成樹脂ペレット23aが詰まることにより、脱水機10の脱水能力が低下し、長時間の連続運転が出来なくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、長孔が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機のスクリーンとして使用することにより、通常よりも小径の合成樹脂ペレットが発生してもスクリーンの詰りが発生しない脱水方法及びその脱水装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法は、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いる方法であり、また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小である方法であり、また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小である方法であり、また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されている方法であり、また、本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置は、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いる構成であり、また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小である構成であり、また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小である構成であり、また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されている構成である。
【発明の効果】
【0010】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法および装置において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いることにより、通常よりも小径の合成樹脂ペレットが発生してもスクリーン詰まりが発生せず、脱水能力の低下を防止し、長時間の連続運転が可能となった。
また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小であることにより、小径の合成樹脂発生時でもスクリーン詰まりを防止することができる。
また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小であることにより、各接続部が十分な弾性及びばね性を有しており、長孔内への合成樹脂ペレットの嵌まり込みを防止し、さらに、嵌まり込んだ場合でもこの弾性とばね性によって長孔から飛び出すことができる。
また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されていることにより、合成樹脂ペレットからの脱水を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置におけるスクリーンの一部を示す平面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】図1の長孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す平面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】図1の他の形態を示す平面図である。
【図6】図5の他の形態を示す平面図である。
【図7】本発明と従来で用いられる造粒装置の構成図である。
【図8】図7の脱水機を示す断面構成図である。
【図9】図8の他の形態を示す断面構成図である。
【図10】従来のスクリーンを示す平面図である。
【図11】図10の断面図である。
【図12】図11のスクリーンに孔径より大径の合成樹脂ペレットが滑落する状態を示す断面図である。
【図13】図11のスクリーンの丸孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す断面図である。
【図14】図11のスクリーンの丸孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す平面図である。
【図15】図14の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、スクリーンに形成した長孔によって効率良く脱水するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置を提供することを目的とする。
【実施例】
【0013】
以下、図面と共に本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。また、図7に示される造粒装置、及び、図8、図9で示される遠心脱水式でない自然流下脱水型の脱水機については、本発明にも援用するものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図7の押出機2内に供給された合成樹脂原料1は、押出機2内にて溶融されダイス3から押出される。この押出された溶融合成樹脂は水中カッター4にて温水中で所定大きさに切断され、温水9にて冷却され固化し、合成樹脂ペレット13が生成される。尚、この合成樹脂ペレット13の形状は球状又は円柱状である。
温水9は温水タンク8にて貯蔵されていると共に、ポンプ7にて搬送される。
合成樹脂ペレット13と温水9との混合物であるスラリー5は配管6を通り脱水機10に運ばれる。
前記脱水機10にて大部分の温水9は分離されて温水タンク8に還流されるが、少量の温水9と合成樹脂ペレット13の混合物であるスラリー5は遠心乾燥機11に運ばれる。遠心乾燥機11では合成樹脂ペレット13に付着した水分が除去され、その後、振動篩12にて合成樹脂ペレット13がサイズ別に分別される。
【0015】
図8の前記脱水機10の箱体10aには、スラリー供給口14、スラリー受け15、箱体10a内に傾斜状に設置されたスクリーン16、スラリー排出口17、排出口18が設置されている。
搬送された温水9と合成樹脂ペレット13のスラリー5はスラリー供給口14から供給される。スラリー5は一旦スラリー受け15にて溜められ、オーバーフローしたスラリー5は傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れ落ちる。
前記スクリーン16は、図1で示されるように、長孔25が抜き打ち加工されたメタルパンチングプレートであり、このスラリー5が傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れる際、大部分の温水はスクリーン16に加工された長孔25を通り抜け排水口18から排出される。前記長孔25の長さ方向Aと直交する幅方向Bに沿う幅31は合成樹脂ペレット23aの直径Dよりも小である。前記スクリーン16の各長孔25間には、このスクリーン16と一体構成の細長状の接続部30が形成され、この接続部30の接続部幅32は前記幅31と同一方向であり、この接続部幅32は長孔25の幅31よりも小である。
【0016】
前述の構成で、通常径の合成樹脂ペレット23の直径Dはスクリーン16に加工された長孔25の幅31より大きいため、通常径の合成樹脂ペレット23はスクリーン16を通り抜けずにスクリーン16上を流れ落ち、少量の温水9と共にスラリー排出口17から排出される。
前記長孔25の幅31より若干大きい直径Dを持つ小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16に流れてきた場合、長孔25に小径の合成樹脂23aが詰まり、一時的に固定される。
しかし、長孔25の場合は2箇所の接続部30のみでペレット23aが固定されているため、ペレット23aが動きやすく、また、長孔25加工によりスクリーン16の接続部30は容易に弾性変形してたわむため、スラリー5の水流等が当ることにより容易に固定が外れて小径の合成樹脂ペレット23aは長孔25から脱落してスラリー5と共に、スラリー排出口17から排出される。
以上のように、長孔25が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機10のスクリーン16として使用することにより、小径の合成樹脂ペレット23aが発生してもスクリーン16詰まりが発生しないことが判明した。
その結果、スクリーン16詰まりが原因で発生していた脱水能力の低下が起こらなくなり、長時間の連続運転が可能となった。
【0017】
さらに作用について説明する。
図14及び図15に示すように、丸孔21の場合は、丸孔21全体を塞ぐように小径の合成樹脂ペレット23aが詰まり、ペレット23aの円周方向全体から固定される。また丸孔21のプレート周囲の金属は容易に弾性変形しないため、一度小径の合成樹脂ペレット23aが丸孔21に固定されると容易に外れない。
しかし、図3及び図4に示したように、本発明の長孔25の場合は2箇所の接続部30のみでペレット23aが固定されているため、ペレット23aが動きやすい。また、長孔25の加工によりスクリーン16の接続部30は容易に弾性変形してたわむため、スラリー5の水流等が当ることにより容易に固定が外れて小径の合成樹脂ペレット23aは長孔25から脱落して下流工程が運ばれる。
上記の作用の結果、長孔25が加工されたスクリーン16を用いた脱水機10を用いると、小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16に詰まらず、長時間の連続運転が可能となることが判明した。
【0018】
尚、生産する合成樹脂ペレット23aの寸法に合わせて、
長孔25の幅31は:0.5mm〜6mm
長孔25の長さ33は:長孔の幅×1.2倍〜30倍
の寸法にて設計される。
また、長孔25の配置は、図5に示すように同じ長さ方向Aを水平方向に配列しても、図6に示すように角度を変えてハの字型に傾斜して配列しても同様の効果が得られる。尚、各長孔25は互いに平行に配設されている。
以上のように、長孔25が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機10のスクリーン16として使用することにより、小径の合成樹脂ペレット23aが発生してもスクリーン16に詰まりが発生せず、長時間の連続運転が可能となることが判明した。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、自然流下式の脱水機のスクリーンだけではなく、遠心脱水機にも適用可能である。
【符号の説明】
【0020】
1 合成樹脂原料
2 押出機
3 ダイス
4 水中カッター
5 スラリー
6 配管
7 ポンプ
8 温水タンク
9 温水
10 脱水機
10a 箱体
11 遠心乾燥機
12 振動篩
13 合成樹脂ペレット
14 スラリー供給口
15 スラリー受け
16 スクリーン
17 スラリー排出口
18 排水口
20 傘
21 丸孔
22 孔径
23 合成樹脂ペレット(通常径)
23a 合成樹脂ペレット(小径)
25 長孔
A 長さ方向
B 幅方向
30 接続部
31 幅
32 接続部幅
33 長さ
D 直径
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置に関し、特に、スクリーンに形成した長孔によって効率良く脱水するための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法としては、例えば、特許文献1〜4に開示された構成が提案されている。
まず、特許文献1の場合、筒状のスクリーンと螺旋板を組み合わせて多量のスラリーを処理できる脱水装置であるが、装置の構成が複雑であった。
また、特許文献2の場合、円筒型スクリーンとペレットを洗浄する加圧流体ノズルアッセンブリからなる自己洗浄遠心ペレット乾燥機であるが、装置構成が複雑かつ大がかりであった。
また、特許文献3の場合、遠心脱水機の性能向上を目的として、スクリーンにエンボス加工を施した構成を用いているが、遠心脱水構造が複雑であった。
また、特許文献4の場合、遠心脱水機の性能向上を目的として、多層構成のスクリーンを用いているが、スクリーンの多層化は構造が複雑で、かつ、コストアップとなっていた。
【0003】
前述の特許文献1〜4に開示された脱水機の他の従来構成としては、特許文献等を開示していないが、図7から図15で示される脱水機の構成及びスクリーンを挙げることができる。
すなわち、図7の構成において、押出機2内に供給された合成樹脂原料1は、押出機2内にて溶融されダイス3から押出される。この押出された溶融合成樹脂は水中カッター4にて温水中で所定大きさに切断され、温水タンク8の温水9にて冷却固化され、合成樹脂ペレット13が生成される。
この温水9は温水タンク8にて貯蔵され、ポンプ7にて搬送される。
前記合成樹脂ペレット13と温水9との混合物であるスラリー5は配管6を通り脱水機10に運ばれる。この脱水機10にて大部分の温水9は分離されて温水タンク8に還流されるが、少量の温水9と合成樹脂ペレット13の混合物であるスラリー5は遠心乾燥機11に運ばれて合成樹脂ペレット13に付着した水分が除去される。その後、振動篩12にて合成樹脂ペレット13がサイズ別に分別される。
【0004】
次に、図8,9,10,11,12に示した合成樹脂ペレットの脱水機の動作を説明する。まず、図8の構成において、前記脱水機10の箱体10aには、スラリー供給口14、スラリー受け15、箱体10a内に傾斜状に設置された平板型のスクリーン16、スラリー排出口17、排水口18が設置されている。
搬送された温水9と合成樹脂ペレット13のスラリー5はスラリー供給口14から供給され、スラリー5は一旦スラリー受け15にて溜められ、オーバーフローしたスラリー5は傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れ落ちる。
【0005】
前記スクリーン16は丸孔21が抜き打ち加工されたメタルパンチングプレートである。スラリー5が傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れる際、大部分の温水はスクリーン16に加工された丸孔21を通り抜け排水口18から排出される。
一方、通常径の合成樹脂ペレット23の直径はスクリーン16に加工された丸孔21の孔径22より大きい為、通常径の合成樹脂ペレット23はスクリーン16を通り抜けずにスクリーン16上を流れ落ち、少量の温水9と共にスラリー排出口17から排出される。
なお、上記のように通常径の合成樹脂ペレット23より孔径22の方が小さくなければならないため、孔径22は、製造される合成樹脂ペレット23のサイズを基に設計される。
なお、図9に示すように、スラリー5の流路に傘20を設置して周囲へ流れの方向を変化させ、円筒型のスクリーン16を設置した円筒型の脱水機も従来使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−301313号公報
【特許文献2】特開2006−142814号公報
【特許文献3】特公表2010−529396号公報
【特許文献4】特公表2008−524553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の脱水機は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、前述の特許文献1から4に開示された脱水機の構成は、何れも前述した課題を有しているのに対し、図7から図15で示した脱水機の構成においては、図11に示したように、従来の脱水機10に使用されるスクリーン16には丸孔21が抜き打ち加工されている。この場合、図12に示したように通常径の合成樹脂ペレット23の直径は丸孔21の孔径22より大きいため、丸孔21に詰まることは無いが、水中カッター4の起動時やダイス3の押出し不安定時等に、図13で示されるように、通常より直径の小さい小径の合成樹脂ペレット23aが生成される場合がある。
すなわち、図13に示すように、この小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16の丸孔21に詰まる場合がある。
合成樹脂ペレット23aは球体(または円柱)であるため、図14、図15のように、丸孔21に詰まった場合、丸孔21の内壁周辺はスクリーンの板と一体で弾性やばね性を有する状態ではないため、この内壁周辺各所から力が加わったような状態で固定され、容易にスクリーン16から外れなかった。
そのため、スクリーン16に加工された丸孔21に小径の合成樹脂ペレット23aが詰まることにより、脱水機10の脱水能力が低下し、長時間の連続運転が出来なくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、長孔が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機のスクリーンとして使用することにより、通常よりも小径の合成樹脂ペレットが発生してもスクリーンの詰りが発生しない脱水方法及びその脱水装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法は、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いる方法であり、また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小である方法であり、また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小である方法であり、また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されている方法であり、また、本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置は、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いる構成であり、また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小である構成であり、また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小である構成であり、また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されている構成である。
【発明の効果】
【0010】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、押出機から押出された合成樹脂ペレットと水中カッター内の温水との混合物であるスラリーを脱水機のスクリーンを介して温水と合成樹脂ペレットに分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法および装置において、前記スクリーンは、多数の長孔が形成されたパンチングプレートを用いることにより、通常よりも小径の合成樹脂ペレットが発生してもスクリーン詰まりが発生せず、脱水能力の低下を防止し、長時間の連続運転が可能となった。
また、前記長孔の長さ方向と直交する幅方向に沿う幅は、前記合成樹脂ペレットの直径よりも小であることにより、小径の合成樹脂発生時でもスクリーン詰まりを防止することができる。
また、前記各長孔間に形成された前記スクリーンと一体の長手状の接続部における前記幅の幅方向と同一方向の接続部幅は、前記長孔の幅よりも小であることにより、各接続部が十分な弾性及びばね性を有しており、長孔内への合成樹脂ペレットの嵌まり込みを防止し、さらに、嵌まり込んだ場合でもこの弾性とばね性によって長孔から飛び出すことができる。
また、前記各長孔は、前記スクリーンにおいて、その長さ方向が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔は互いに平行に配設されていることにより、合成樹脂ペレットからの脱水を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置におけるスクリーンの一部を示す平面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】図1の長孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す平面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】図1の他の形態を示す平面図である。
【図6】図5の他の形態を示す平面図である。
【図7】本発明と従来で用いられる造粒装置の構成図である。
【図8】図7の脱水機を示す断面構成図である。
【図9】図8の他の形態を示す断面構成図である。
【図10】従来のスクリーンを示す平面図である。
【図11】図10の断面図である。
【図12】図11のスクリーンに孔径より大径の合成樹脂ペレットが滑落する状態を示す断面図である。
【図13】図11のスクリーンの丸孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す断面図である。
【図14】図11のスクリーンの丸孔に合成樹脂ペレットが係合した状態を示す平面図である。
【図15】図14の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、スクリーンに形成した長孔によって効率良く脱水するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置を提供することを目的とする。
【実施例】
【0013】
以下、図面と共に本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。また、図7に示される造粒装置、及び、図8、図9で示される遠心脱水式でない自然流下脱水型の脱水機については、本発明にも援用するものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図7の押出機2内に供給された合成樹脂原料1は、押出機2内にて溶融されダイス3から押出される。この押出された溶融合成樹脂は水中カッター4にて温水中で所定大きさに切断され、温水9にて冷却され固化し、合成樹脂ペレット13が生成される。尚、この合成樹脂ペレット13の形状は球状又は円柱状である。
温水9は温水タンク8にて貯蔵されていると共に、ポンプ7にて搬送される。
合成樹脂ペレット13と温水9との混合物であるスラリー5は配管6を通り脱水機10に運ばれる。
前記脱水機10にて大部分の温水9は分離されて温水タンク8に還流されるが、少量の温水9と合成樹脂ペレット13の混合物であるスラリー5は遠心乾燥機11に運ばれる。遠心乾燥機11では合成樹脂ペレット13に付着した水分が除去され、その後、振動篩12にて合成樹脂ペレット13がサイズ別に分別される。
【0015】
図8の前記脱水機10の箱体10aには、スラリー供給口14、スラリー受け15、箱体10a内に傾斜状に設置されたスクリーン16、スラリー排出口17、排出口18が設置されている。
搬送された温水9と合成樹脂ペレット13のスラリー5はスラリー供給口14から供給される。スラリー5は一旦スラリー受け15にて溜められ、オーバーフローしたスラリー5は傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れ落ちる。
前記スクリーン16は、図1で示されるように、長孔25が抜き打ち加工されたメタルパンチングプレートであり、このスラリー5が傾斜状に設置されたスクリーン16上を流れる際、大部分の温水はスクリーン16に加工された長孔25を通り抜け排水口18から排出される。前記長孔25の長さ方向Aと直交する幅方向Bに沿う幅31は合成樹脂ペレット23aの直径Dよりも小である。前記スクリーン16の各長孔25間には、このスクリーン16と一体構成の細長状の接続部30が形成され、この接続部30の接続部幅32は前記幅31と同一方向であり、この接続部幅32は長孔25の幅31よりも小である。
【0016】
前述の構成で、通常径の合成樹脂ペレット23の直径Dはスクリーン16に加工された長孔25の幅31より大きいため、通常径の合成樹脂ペレット23はスクリーン16を通り抜けずにスクリーン16上を流れ落ち、少量の温水9と共にスラリー排出口17から排出される。
前記長孔25の幅31より若干大きい直径Dを持つ小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16に流れてきた場合、長孔25に小径の合成樹脂23aが詰まり、一時的に固定される。
しかし、長孔25の場合は2箇所の接続部30のみでペレット23aが固定されているため、ペレット23aが動きやすく、また、長孔25加工によりスクリーン16の接続部30は容易に弾性変形してたわむため、スラリー5の水流等が当ることにより容易に固定が外れて小径の合成樹脂ペレット23aは長孔25から脱落してスラリー5と共に、スラリー排出口17から排出される。
以上のように、長孔25が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機10のスクリーン16として使用することにより、小径の合成樹脂ペレット23aが発生してもスクリーン16詰まりが発生しないことが判明した。
その結果、スクリーン16詰まりが原因で発生していた脱水能力の低下が起こらなくなり、長時間の連続運転が可能となった。
【0017】
さらに作用について説明する。
図14及び図15に示すように、丸孔21の場合は、丸孔21全体を塞ぐように小径の合成樹脂ペレット23aが詰まり、ペレット23aの円周方向全体から固定される。また丸孔21のプレート周囲の金属は容易に弾性変形しないため、一度小径の合成樹脂ペレット23aが丸孔21に固定されると容易に外れない。
しかし、図3及び図4に示したように、本発明の長孔25の場合は2箇所の接続部30のみでペレット23aが固定されているため、ペレット23aが動きやすい。また、長孔25の加工によりスクリーン16の接続部30は容易に弾性変形してたわむため、スラリー5の水流等が当ることにより容易に固定が外れて小径の合成樹脂ペレット23aは長孔25から脱落して下流工程が運ばれる。
上記の作用の結果、長孔25が加工されたスクリーン16を用いた脱水機10を用いると、小径の合成樹脂ペレット23aがスクリーン16に詰まらず、長時間の連続運転が可能となることが判明した。
【0018】
尚、生産する合成樹脂ペレット23aの寸法に合わせて、
長孔25の幅31は:0.5mm〜6mm
長孔25の長さ33は:長孔の幅×1.2倍〜30倍
の寸法にて設計される。
また、長孔25の配置は、図5に示すように同じ長さ方向Aを水平方向に配列しても、図6に示すように角度を変えてハの字型に傾斜して配列しても同様の効果が得られる。尚、各長孔25は互いに平行に配設されている。
以上のように、長孔25が加工されたメタルパンチングプレートを、脱水機10のスクリーン16として使用することにより、小径の合成樹脂ペレット23aが発生してもスクリーン16に詰まりが発生せず、長時間の連続運転が可能となることが判明した。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明による合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法及び装置は、自然流下式の脱水機のスクリーンだけではなく、遠心脱水機にも適用可能である。
【符号の説明】
【0020】
1 合成樹脂原料
2 押出機
3 ダイス
4 水中カッター
5 スラリー
6 配管
7 ポンプ
8 温水タンク
9 温水
10 脱水機
10a 箱体
11 遠心乾燥機
12 振動篩
13 合成樹脂ペレット
14 スラリー供給口
15 スラリー受け
16 スクリーン
17 スラリー排出口
18 排水口
20 傘
21 丸孔
22 孔径
23 合成樹脂ペレット(通常径)
23a 合成樹脂ペレット(小径)
25 長孔
A 長さ方向
B 幅方向
30 接続部
31 幅
32 接続部幅
33 長さ
D 直径
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)と水中カッター(4)内の温水(9)との混合物であるスラリー(5)を脱水機(10)のスクリーン(16)を介して温水(9)と合成樹脂ペレット(23a)に分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法において、
前記スクリーン(16)は、多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートを用いることを特徴とする合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項2】
前記長孔(25)の長さ方向(A)と直交する幅方向(B)に沿う幅(31)は、前記合成樹脂ペレット(23a)の直径(D)よりも小であることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項3】
前記各長孔(25)間に形成された前記スクリーン(16)と一体の長手状の接続部(30)における前記幅(31)の幅方向(B)と同一方向の接続部幅(32)は、前記長孔(25)の幅(31)よりも小であることを特徴とする請求項1又は2記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項4】
前記各長孔(25)は、前記スクリーン(16)において、その長さ方向(A)が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔(25)は互いに平行に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項5】
押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)と水中カッター(4)内の温水(9)との混合物であるスラリー(5)を脱水機(10)のスクリーン(16)を介して温水(9)と合成樹脂ペレット(23a)に分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置において、
前記スクリーン(16)は、多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートを用いることを特徴とする合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項6】
前記長孔(25)の長さ方向(A)と直交する幅方向(B)に沿う幅(31)は、前記合成樹脂ペレット(23a)の直径(D)よりも小であることを特徴とする請求項5記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項7】
前記各長孔(25)間に形成された前記スクリーン(16)と一体の長手状の接続部(30)における前記幅(31)の幅方向(B)と同一方向の接続部幅(32)は、前記長孔(25)の幅(31)よりも小であることを特徴とする請求項5又は6記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項8】
前記各長孔(25)は、前記スクリーン(16)において、その長さ方向(A)が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔(25)は互いに平行に配設されていることを特徴とする請求項5ないし7の何れかに記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項1】
押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)と水中カッター(4)内の温水(9)との混合物であるスラリー(5)を脱水機(10)のスクリーン(16)を介して温水(9)と合成樹脂ペレット(23a)に分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法において、
前記スクリーン(16)は、多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートを用いることを特徴とする合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項2】
前記長孔(25)の長さ方向(A)と直交する幅方向(B)に沿う幅(31)は、前記合成樹脂ペレット(23a)の直径(D)よりも小であることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項3】
前記各長孔(25)間に形成された前記スクリーン(16)と一体の長手状の接続部(30)における前記幅(31)の幅方向(B)と同一方向の接続部幅(32)は、前記長孔(25)の幅(31)よりも小であることを特徴とする請求項1又は2記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項4】
前記各長孔(25)は、前記スクリーン(16)において、その長さ方向(A)が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔(25)は互いに平行に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水方法。
【請求項5】
押出機(2)から押出された合成樹脂ペレット(23a)と水中カッター(4)内の温水(9)との混合物であるスラリー(5)を脱水機(10)のスクリーン(16)を介して温水(9)と合成樹脂ペレット(23a)に分離するようにした合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置において、
前記スクリーン(16)は、多数の長孔(25)が形成されたパンチングプレートを用いることを特徴とする合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項6】
前記長孔(25)の長さ方向(A)と直交する幅方向(B)に沿う幅(31)は、前記合成樹脂ペレット(23a)の直径(D)よりも小であることを特徴とする請求項5記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項7】
前記各長孔(25)間に形成された前記スクリーン(16)と一体の長手状の接続部(30)における前記幅(31)の幅方向(B)と同一方向の接続部幅(32)は、前記長孔(25)の幅(31)よりも小であることを特徴とする請求項5又は6記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【請求項8】
前記各長孔(25)は、前記スクリーン(16)において、その長さ方向(A)が水平方向又は傾斜したハの字型に形成され、前記各長孔(25)は互いに平行に配設されていることを特徴とする請求項5ないし7の何れかに記載の合成樹脂ペレットと温水との混合物であるスラリーの脱水装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−144008(P2012−144008A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5714(P2011−5714)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】
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