説明

吊線付き光ファイバケーブル製造装置

【課題】吊線付き光ファイバケーブル製造速度の変動に応じて回転丸刃の速度調整をする必要のない吊線付き光ファイバケーブル製造装置を提供する。
【解決手段】装置本体11に回転自在に支持され長手方向に引き取られる吊線付き光ファイバケーブル5の吊線部2又は光ファイバ部3を挟み込むと共にその引取力により回転される一対の押さえロール12a、12bと、これら押さえロール12a、12bの回転に連動して回転されると共に押さえロール12a、12bに径方向外方に突出して設けられ、先端に首部4に所定長さのスリット6を形成するための刃部20を有する丸刃13a、13bとを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊線部と光ファイバケーブル部と首部とが一体形成された吊線付き光ファイバケーブルの首部にスリットを形成する吊線付き光ファイバケーブル製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吊線付き光ファイバケーブルの首部にスリットを形成する方法としては、特許文献1記載のものが知られている。この方法は、押出被覆直後の吊線付き光ファイバケーブルの首部に、円周方向に一部切欠きを有する2枚の平行した第1回転丸刃と、円周方向に一部切欠きを有する第2回転丸刃とを押し付け、駆動モータによってケーブルの速度に合わせて回転丸刃を回転させることにより、吊線付き光ファイバケーブルの首部にスリットを形成するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−228121号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1記載の方法は、装置本体の駆動モータによって吊線付き光ファイバケーブルの製造速度に合わせて回転丸刃を回転させるものであるため、吊線付き光ファイバケーブルの製造速度の変動に応じて回転丸刃の速度調整をする必要があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、吊線付き光ファイバケーブル製造速度の変動に応じて回転丸刃の速度調整をする必要のない吊線付き光ファイバケーブル製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、吊線部と光ファイバ部と首部とを一体形成した吊線付き光ファイバケーブルの首部にスリットを形成する吊線付き光ファイバケーブル製造装置において、装置本体に回転自在に支持され長手方向に引き取られる上記吊線付き光ファイバケーブルの吊線部又は光ファイバ部を挟み込むと共にその引取力により回転される一対の押さえロールと、これら押さえロールの回転に連動して回転されると共に上記一対の押さえロールに径方向外方に突出して設けられ、先端に上記首部に所定長さのスリットを形成するための刃部を有する丸刃と、を備えたものである。
【0007】
上記押さえロールを上記吊線部又は上記光ファイバ部に押し付けるための押圧部材を備えるとよい。
【0008】
上記押さえロールは外周面をゴムコーティングされるとよい。
【0009】
上記押さえロールには、対向する丸刃との接触を避けるための逃げ部が形成されるとよい。
【0010】
また、上記押さえロールは、上記吊線部に当接する吊線部用ロール部と、上記光ファイバ部に当接する光ファイバ部用ロール部とを備え、上記丸刃が上記光ファイバ部用ロール部と上記吊線部用ロール部との間に配設されるとよい。
【0011】
上記押さえロールのいずれか一方又は双方には、押さえロールの軸方向に上記吊線付き光ファイバケーブルを位置決めするための鍔部が形成されるとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転丸刃の速度調整を不要にできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施の形態に係る吊線付き光ファイバケーブル製造装置の要部正面図である。
【図2】引き抜き方向から視た吊線付き光ファイバケーブル製造装置の要部断面図である。
【図3】吊線付き光ファイバケーブル製造装置の丸刃の正面説明図である。
【図4】吊線付き光ファイバケーブル製造装置で製造される吊線付き光ファイバケーブルの側面図である。
【図5】吊線付き光ファイバケーブル製造ラインの概略説明図である。
【図6】変形例を示す丸刃の正面図である。
【図7】他の実施の形態に係る吊線付き光ファイバケーブル製造装置の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1、図2は本発明の吊線付き光ファイバケーブル製造装置を示すものである。図1は吊線付き光ファイバケーブル製造装置を正面から見た図であり、図2は吊線付き光ファイバケーブル製造装置を吊線付き光ファイバケーブルの断面方向(引き抜き方向)から見た図である。また、図5は吊線付き光ファイバケーブル製造ラインにおける吊線付き光ファイバケーブル製造装置の配置を説明する説明図である。
【0015】
図4及び図5に示すように、吊線付き光ファイバケーブル製造装置1は、吊線部2と光ファイバ部3と首部4とを一体形成した吊線付き光ファイバケーブル5の首部4にスリット6を形成するものであり、吊線付き光ファイバケーブル5を押出被覆後、冷却した後の行程、すなわち、押出機7下流の冷却装置8と引取装置9との間の行程に設置される。なお、引取装置9より下流の行程には、吊線付き光ファイバケーブルを巻き取る巻取ドラム10が設置される。
【0016】
図1及び図2に示すように、吊線付き光ファイバケーブル製造装置1は、引取装置9で長手方向に引き取られる吊線付き光ファイバケーブル5の首部4にスリット6を形成するものであり、装置本体11に回転自在に支持され吊線付き光ファイバケーブル5の吊線部2を上下から挟み込む一対の押さえロール12a、12bと、これら押さえロール12a、12bに設けられた丸刃13a、13bとを備える。
【0017】
押さえロール12a、12bは、吊線付き光ファイバケーブル5の引取力を駆動源として回転される。具体的には、押さえロール12a、12bには、軸部14a、14bが取り付けられており、これら軸部14a、14bは第1軸受支持部15a及び第2軸受支持部15bによって回転自在に支持されている。上側の押さえロール12aを支持する第1軸受支持部15aは、装置本体11に上下に移動可能に設けられている。下側の押さえロール12bを支持する第2軸受支持部15bは、装置本体11に固定されている。
【0018】
また、装置本体11には、上側の押さえロール12aを吊線付き光ファイバケーブル5に押し付けるべく第1軸受支持部15aを下方に押圧する押圧部材16が設けられている。押圧部材16は、エアシリンダからなる。押圧部材16で第1軸受支持部15aに下方向へ荷重をかけることにより、押さえロール12aにも下方向へ荷重がかかり、押さえロール12a、12b間に吊線部2を挟み込むことが可能である。
【0019】
上下の押さえロール12a、12bは、吊線付き光ファイバケーブル5の吊線部2に当接する吊線部用ロール部17a、17bと、吊線付き光ファイバケーブル5の光ファイバ部3に当接する光ファイバ部用ロール部18a、18bとを備える。
【0020】
吊線部用ロール部17a、17bは、吊線部2を挟み込む機能を有する。吊線部用ロール部17a、17bは、外周面をゴムコーティングされている。このゴムコーティング層(図示せず)は吊線部2との接触面を構成する。ゴムコーティング層は吊線部2に押し付けられることで吊線部2に沿って窪み、吊線部2との接触面積を広くすると共に摩擦力を大きくし、吊線部用ロール部17a、17bが吊線部2に対して滑るのを防止する。また、下側の押さえロール12bの吊線部用ロール部17bには、軸方向に吊線部2を位置決めするための鍔部19が形成されている。鍔部19は、吊線部用ロール部17bの端部に径方向外方に延出して形成されており、端面が吊線部2に当接することで吊線部2の移動を規制する。
【0021】
光ファイバ部用ロール部18a、18bは、吊線部用ロール部17a、17bより弱い力で光ファイバ部3を挟むように径方向の寸法を設定されており、光ファイバ部3を保持する機能を有する。光ファイバ部用ロール部18a、18bは、外周面をゴムコーティングされている。このゴムコーティング層(図示せず)は、滑り止めの他、光ファイバ部用ロール部18a、18bから光ファイバ部3に衝撃が伝わるのを防ぐと共に、光ファイバ部3を広い面積で安定して保持するように機能する。
【0022】
丸刃13a、13bは、円盤状に形成されており、外周部が押さえロール12a、12bから径方向外方に突出すると共に押さえロール12a、12bの回転に連動して回転されるように上下の押さえロール12a、12bに設けられている。丸刃13a、13bの径方向の先端(外周端)には、吊線付き光ファイバケーブル5の首部4に所定長さのスリット6を形成するための刃部20が設けられると共に、スリット6間の首部4から逃げるための切欠部21が設けられている。刃部20には、材料としてSKH51(HRC60)が用いられており、丸刃13a、13bの長寿命化が図られている。
【0023】
図3に示すように、丸刃13a、13bは1/1周の間隔で外周部に切欠部21を有する。上下の切欠部21は同じ周期で同時に吊線付き光ファイバケーブル5に近接するため、首部4の切断が一部行われず、図4に示すように、吊線付き光ファイバケーブル5の首部4に一定間隔でスリット6が形成される。切欠部21は丸刃13a、13bの中心から刃先に向かって広がるようなテーパ形状に形成されている。これにより、吊線付き光ファイバケーブル5に対して丸刃13a、13bを極力鋭角に入れることができ、丸刃13a、13bにかかる衝撃を低減でき、丸刃13a、13bの長寿命化を図ることができる。また、丸刃13a、13bは、吊線部用ロール部17a、17bと光ファイバ部用ロール部18a、18bとの間の押さえロール12a、12bに配設されている。上側の丸刃13aと下側の丸刃13bは、首部4の位置で刃部20同士が軸方向に重なると共に0.05〜0.2mmの合わせ幅ギャップで離間するように配置されている。これにより、スリット6の切り口の外観が美しく仕上がる。
【0024】
また、軸部14a、14bには、丸刃13a、13bの回転を同期させるための同期機構22が設けられている。同期機構22は、それぞれの軸部14a、14bに固定して設けられると共に互いに噛合された一対の歯車23a、23bからなる。
【0025】
次に本実施の形態の作用を述べる。
【0026】
図5に示すように、押出機7に供給された光ファイバ24と支持線25は一体に被覆され、吊線部2、首部4及び光ファイバ部3を有する吊線付き光ファイバケーブル5が形成される。吊線付き光ファイバケーブル5は、引取装置9によって引かれており、押出機7から出た吊線付き光ファイバケーブル5は、冷却装置8に供給され、冷却される。
【0027】
吊線付き光ファイバケーブル製造装置1に至った吊線付き光ファイバケーブル5は、上下の押さえロール12a、12b間を通過する。これにより、押さえロール12a、12bは吊線付き光ファイバケーブル5の引取力を受けて回転し、丸刃13a、13bが押さえロール12a、12bに連動して回転する。刃部20が当たった位置の首部4にはスリット6が形成される。スリット6は、刃部20の周長と同じ長さに形成されると共に切欠部21の周長と同じ長さの間隔を隔てて複数等ピッチに形成される。このとき、吊線部用ロール部17a、17bと光ファイバ部用ロール部18a、18bはゴムコーティングされており、さらに吊線付き光ファイバケーブル5は鍔部19によって押さえロール12bの軸方向への移動を規制されているため、丸刃13a、13bの刃部20の周方向の端部が首部4に当たるときや刃部20が首部4から離れるときなどに線ぶれを起こすことはなく、押さえロール12a、12bが吊線付き光ファイバケーブル5に対して滑ることはない。また、押さえロール12a、12bは吊線付き光ファイバケーブル5の製造速度(引取速度)に応じた速度で回転し、丸刃13a、13bは押さえロール12a、12bと一体に回転するため、吊線付き光ファイバケーブル5の製造速度にかかわらず一定の間隔でスリット6を形成することができ、たとえ吊線付き光ファイバケーブル5の製造速度に変動が生じてもスリット6を安定して一定の間隔で形成できる。
【0028】
また、吊線付き光ファイバケーブル製造装置1は、押出被覆により吊線付き光ファイバケーブル5を形成し、冷却した後の行程で首部4にスリット6を形成するため、高温の首部4に丸刃13a、13bを入れた場合のように首部4が丸刃13a、13bに再融着したり変形することがなく、切り口の外観が美しいスリット6を形成できる。首部4の幅が狭い吊線付き光ファイバケーブル5に対しても、再融着しないようにスリット6を形成できる。
【0029】
このように、装置本体11に回転自在に支持され吊線付き光ファイバケーブル5の吊線部2を挟み込むと共にその引取力により回転される一対の押さえロール12a、12bと、押さえロール12a、12bの回転に連動して回転されると共に一対の押さえロール12a、12bに径方向外方に突出して設けられ、先端に首部4に所定長さのスリット6を形成するための刃部20を有する丸刃13a、13bとを備えて吊線付き光ファイバケーブル製造装置1を構成したため、丸刃13a、13bを駆動するための駆動装置を不要にでき、吊線付き光ファイバケーブル5の製造速度を変更するときその速度に応じて丸刃13a、13bの回転速度を調整する必要がない吊線付き光ファイバケーブル製造装置1を実現できる。丸刃13a、13bの回転速度を調整する必要がないため、吊線付き光ファイバケーブル5の製造速度をスリット形成工程を意識することなく容易に上げることができる。
【0030】
また、押さえロール12aを吊線部2に押し付けるための押圧部材16を備えるものとしたため、押さえロール12a、12b間に吊線付き光ファイバケーブル5を所望の力で挟み込むことができ、吊線付き光ファイバケーブル5に対して押さえロール12a、12bが滑るのを防ぐことができると共に、首部4にスリット6を安定して形成することができる。
【0031】
そして、押さえロール12a、12bは外周面をゴムコーティングされるものとしたため、吊線付き光ファイバケーブル5に対して押さえロール12a、12bが滑るのをより確実に防ぐことができる。
【0032】
押さえロール12a、12bは、吊線部2に当接する吊線部用ロール部17a、17bと、光ファイバ部3に当接する光ファイバ部用ロール部18a、18bとを備え、丸刃13a、13bが光ファイバ部用ロール部18a、18bと吊線部用ロール部17a、17bとの間に配設されるものとしたため、首部4の切断位置の近傍を保持でき、外観が美しいスリット6を安定して形成できる。そして、線ぶれによって丸刃13a、13bに無理な力が作用するのを防ぐことができ、丸刃13a、13bを長寿命化できる。
【0033】
また、下側の押さえロール12bには、押さえロール12bの軸方向に吊線付き光ファイバケーブル5を位置決めするための鍔部19が形成されるものとしたため、吊線付き光ファイバケーブル5が押さえロール12bの軸方向に動くのを防ぐことができ、スリット6を精度良く形成でき、首部4の幅が狭い吊線付き光ファイバケーブル5に対しても、スリット6を安定して形成できる。
【0034】
なお、丸刃13a、13bの形状、サイズは、装置本体11及び吊線付き光ファイバケーブル5のスリット6のサイズ等に応じて適宜選択するとよい。例えば、図6に示すように、丸刃26は1/4周の間隔で外周部に切欠部21を有するものであってもよい。丸刃26は回転周長がスリットピッチ(L1+L2)の整数倍となるとよい。
【0035】
また、押さえロール12a、12bで吊線部2を挟み込むことで吊線付き光ファイバケーブル5の位置を固定するものとしたが、光ファイバ部3を挟み込むことで吊線付き光ファイバケーブル5の位置を固定するものとしてもよい。
【0036】
押圧部材16はエアシリンダからなるものとしたが、これに限るものではない。押圧部材16は吊線部2に荷重をかけられるものであればよく、油圧シリンダ、バネ、錘のいずれであってもよい。
【0037】
また、上側の第1軸受支持部15aが下方に押圧され、下側の第2軸受支持部15bが装置本体11に固定されるものとしたが、逆に第1軸受支持部15aが装置本体11に固定され、第2軸受支持部15bが上方に押圧されるものとしてもよく、第1軸受支持部15aが下方に押圧されると共に第2軸受支持部15bが上方に押圧されるものとしてもよい。
【0038】
またさらに、押さえロール12a、12bは上下に配置されるものとしたが、左右に配置されるものであってもよい。
【0039】
同期機構22はそれぞれの軸部14a、14bに設けられると共に互いに噛合された一対の歯車23a、23bからなるものとしたが、これに限るものではない。同期機構22は、それぞれの軸部14a、14bに設けられた2つの歯車(図示せず)と、これら歯車を連結する偶数個の歯車(図示せず)からなるものとしてもよい。また、同期装置22は、十分な精度と強度が得られるものであれば、それぞれの軸部14a、14bに設けられたスプロケット(図示せず)と、これらスプロケットに巻回されたチェーン(図示せず)からなるものとしてもよい。
【0040】
鍔部19は下側の吊線部用ロール部17bに形成されるものとしたが、下側の光ファイバ部用ロール部18b、上側の吊線部用ロール部17a又は上側の光ファイバ部用ロール部18aに形成されるものとしてもよい。また、鍔部19は、上下の押さえロール12a、12bの双方に形成されるものとしてもよい。この場合、鍔部19同士が当たらないように鍔部19の径方向の高さ、又は配置を設定するとよい。
【0041】
次に、押さえロール12a、12bに変更を加えた他の実施の形態について述べる。
【0042】
上述と同様の構成については説明を省略し、同符号を付す。
【0043】
図7に示すように、押さえロール27a、27bは、上述の押さえロール12a、12bに、対向する丸刃13a、13bとの接触を避けるための逃げ部28a、28bを形成したものである。逃げ部28a、28bは、全周に亘って形成されたテーパ部からなる。
【0044】
このように、それぞれの押さえロール27a、27bに逃げ部28a、28bを形成することにより、押さえロール27a、27b同士が接触した際に、丸刃13a、13bの刃先が押さえロール27a、27bに接触することを防ぐことができ、丸刃13a、13bが押さえロール27a、27bに押し付けられて損傷するのを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0045】
1 吊線付き光ファイバケーブル製造装置
2 吊線部
3 光ファイバ部
4 首部
5 吊線付き光ファイバケーブル
6 スリット
11 装置本体
12a 押さえロール
12b 押さえロール
13a 丸刃
13b 丸刃
14a 軸部
14b 軸部
16 押圧部材
17a 吊線部用ロール部
17b 吊線部用ロール部
18a 光ファイバ部用ロール部
18b 光ファイバ部用ロール部
19 鍔部
20 刃部
28a 逃げ部
28b 逃げ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊線部と光ファイバ部と首部とを一体形成した吊線付き光ファイバケーブルの首部にスリットを形成する吊線付き光ファイバケーブル製造装置において、
装置本体に回転自在に支持され長手方向に引き取られる上記吊線付き光ファイバケーブルの吊線部又は光ファイバ部を挟み込むと共にその引取力により回転される一対の押さえロールと、
これら押さえロールの回転に連動して回転されると共に上記一対の押さえロールに径方向外方に突出して設けられ、先端に上記首部に所定長さのスリットを形成するための刃部を有する丸刃と、
を備えたことを特徴とする吊線付き光ファイバケーブル製造装置。
【請求項2】
上記押さえロールを上記吊線部又は上記光ファイバ部に押し付けるための押圧部材を備えた請求項1記載の吊線付き光ファイバケーブル製造装置。
【請求項3】
上記押さえロールは外周面をゴムコーティングされた請求項1又は2記載の吊線付き光ファイバケーブル製造装置。
【請求項4】
上記押さえロールには、対向する丸刃との接触を避けるための逃げ部が形成された請求項1〜3のいずれかに記載の吊線付き光ファイバケーブル製造装置。
【請求項5】
上記押さえロールは、上記吊線部に当接する吊線部用ロール部と、上記光ファイバ部に当接する光ファイバ部用ロール部とを備え、上記丸刃が上記光ファイバ部用ロール部と上記吊線部用ロール部との間に配設された請求項1〜4のいずれかに記載の吊線付き光ファイバケーブル製造装置。
【請求項6】
上記押さえロールのいずれか一方又は双方には、押さえロールの軸方向に上記吊線付き光ファイバケーブルを位置決めするための鍔部が形成された請求項1〜5のいずれかに記載の吊線付き光ファイバケーブル製造装置。

【図1】
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【図3】
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【図6】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−33093(P2013−33093A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168364(P2011−168364)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【出願人】(504026856)株式会社アドバンスト・ケーブル・システムズ (64)
【Fターム(参考)】