説明

吐出容器

【課題】ブラシで塗布する際の使い勝手が良く、また、使用後のブラシ洗浄を行い易くすることができる吐出容器を提供することを目的とする。
【解決手段】液体が収容された容器本体2と、容器本体2の口部2aに取り付けられ、容器本体2内から移送された液体と外部から移送された空気とを気液混合室10で混合して吐出する吐出ポンプ3と、吐出ポンプ3から吐出された気液混合体を発泡させる発泡部材40と、吐出ポンプ3に被せられ、発泡部材40により発泡させられた泡を吐出する吐出口47が形成されるとともに泡を塗布するためのブラシ44が備えられたブラシキャップ4と、を備える吐出容器1において、ブラシキャップ4は、容器本体2から着脱可能になっており、ブラシキャップ4には、一端が吐出口47に連通され他端が気液混合室10に連通された筒部43bが備えられ、筒部43b内に発泡部材40が嵌合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、吐出容器として、容器本体内に収容された液体を泡状にして吐出するフォーマーポンプ式の吐出容器がある。
この種の吐出容器は、容器本体の口部に吐出ポンプが取り付けられ、吐出ポンプのポンプヘッドを押し下げて液用シリンダ内の液体および空気用シリンダ内の空気を圧縮することにより、これらの液体および空気を、気液混合室に移送して合流させ、発泡部材のメッシュ体を通過させて発泡させた後、ポンプヘッドの内部に形成された連通路を通過させてノズル孔から吐出できるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、従来から、ノズル孔(吐出口)の周囲にブラシが配設された構成の吐出容器が提供されている。この種の吐出容器によれば、吐出ポンプによりブラシ内に液体等が吐出され、このブラシにより液体等が塗布される(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平9−124063号公報
【特許文献2】実用新案登録第2602056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来のフォーマーポンプ式の吐出容器では、発泡部材を取り外すことができない構成になっている。このため、上記した従来のフォーマーポンプ式の吐出容器では、発泡部材のメッシュ部分に気液混合体や泡が固着したまま乾燥することなどによって、発泡部材が目詰まりを起こすおそれがある。
【0005】
また、上記したブラシを有する従来の吐出容器では、ブラシを取り外すことができない構成になっている。具体的に説明すると、上記した特許文献2に開示された吐出容器では、ブラシが植設された摘みがキャップに対して固定されており、ブラシを有する摘みが取り外しできない構成になっている。このため、従来のブラシ付き吐出容器では、使用する際、容器本体に付けたままブラシで塗布することになり、塗布する箇所によって使いにくくなる場合がある。また、使用後にブラシを水洗いする際には、容器本体に付けたままブラシを洗浄することになり、洗浄しにくいという問題がある。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、発泡部材の目詰まりを防止することができるとともに、ブラシで塗布する際の使い勝手が良く、また、使用後のブラシ洗浄を行い易くすることができる吐出容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る吐出容器は、液体が収容された容器本体と、該容器本体に取り付けられ、前記容器本体内から移送された液体と外部から移送された空気とを気液混合室で混合して吐出する吐出ポンプと、該吐出ポンプから吐出された気液混合体を発泡させる発泡部材と、該発泡部材により発泡させられた泡を吐出する吐出口が形成されているとともに前記泡を塗布するためのブラシが備えられたブラシキャップと、を備える吐出容器であって、前記ブラシキャップは、前記容器本体に対して着脱可能になっており、前記ブラシキャップには、一端が前記吐出口に連通され他端が前記気液混合室に連通された筒部が備えられ、該筒部内に前記発泡部材が嵌合されていることを特徴としている。
【0008】
このような特徴により、ブラシキャップを押し下げると、吐出口からブラシ内に泡が吐出される。その後、その泡をブラシで必要箇所に塗布する。このとき、ブラシキャップを容器本体から取り外し、ブラシキャップだけを持って塗布することが可能である。また、使用後にブラシを洗浄するとき、ブラシキャップを容器本体から取り外した状態で洗浄することも可能である。このとき、発泡部材は、ブラシキャップ側に装着されているので、ブラシとともに洗浄される。
【0009】
また、本発明に係る吐出容器は、前記容器本体に嵌められる前記ブラシキャップの外筒部の内周面に、前記容器本体の外周面又は前記吐出ポンプの取付キャップの外周面に設けられた被当接部に当接する当接部が設けられ、該当接部及び前記被当接部のうちの少なくとも一方に、容器軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成されていることが好ましい。
【0010】
これにより、ブラシキャップを取り外す際、ブラシキャップを回転させると、当接部が被当接部に当接する。このとき、当接部及び被当接部の少なくとも一方が傾斜面になっているため、そのままブラシキャップを回転させると、その傾斜面上を当接部又は被当接部が摺動し、これに伴いブラシキャップが摺り上げられる。
【0011】
また、本発明に係る吐出容器は、前記ブラシが、前記吐出口の周りに植設されており、前記吐出口が、容器径方向の外側に向けて開口していることが好ましい。
【0012】
これにより、ブラシキャップを押し下げたとき、泡は、吐出口から容器径方向の外側に向けて吐出される。
【0013】
また、本発明に係る吐出容器は、前記吐出ポンプが、内部を液用ピストンが上下方向に摺動する液用シリンダと、内部を空気用ピストンが上下方向に摺動する空気用シリンダと、前記液用シリンダからの液体と前記空気用シリンダからの空気とが合流する気液混合室と、を備え、前記ブラシキャップを押し下げることで、前記液用ピストンが前記液用シリンダ内に押し込まれるとともに前記空気用ピストンが前記空気用シリンダ内に押し込まれ、前記液用シリンダ内の液体及び前記空気用シリンダ内の空気が前記気液混合室内にそれぞれ圧送されて混合され、この気液混合体が前記筒部内に供給されて前記発泡部材を通過することで発泡されて泡となり、該泡が前記吐出口から吐出されることが好ましい。
【0014】
これにより、ブラシキャップを押し下げたとき、容器本体内の内容物が泡となって吐出口から吐出される。
【0015】
また、本発明に係る吐出容器は、前記ブラシキャップに被せられ前記ブラシを収容するオーバーキャップが備えられ、該オーバーキャップは、前記ブラシキャップが前記容器本体から取り外された状態において前記吐出ポンプの取付キャップに被着可能になっていることが好ましい。
【0016】
これにより、ブラシキャップを取り外した後、吐出ポンプにオーバーキャップが被せられ、吐出ポンプの吐出口がオーバーキャップ内に収容される。
【0017】
さらに、本発明に係る吐出容器は、前記ブラシキャップが、前記取付キャップに被着された前記オーバーキャップに被着可能になっていることが好ましい。
【0018】
これにより、洗浄後にブラシを乾燥させる際、吐出ポンプに被着されたオーバーキャップにブラシキャップが被着される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る吐出容器によれば、ブラシキャップを取り外した状態で、泡をブラシで塗布することができるので、使い勝手が良いという効果を奏する。また、使用後にブラシを洗浄する際、ブラシキャップが取り外された状態で洗浄することができるので、ブラシ洗浄が行い易いという効果を奏する。さらに、ブラシキャップを取り外すことで、ブラシとともに発泡部材を洗浄することができるので、発泡部材に気液混合体や泡が固着するのを防ぐことができ、発泡部材の目詰まりを防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る吐出容器の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は本実施の形態における吐出容器1の縦断面図であり、図2は本実施の形態における吐出容器1の側面図である。なお、本実施の形態では、容器本体2の底部2b側(図1における下側)を下方とし、その反対側(図1における上側)を上方とする。また、図1、図2に示す符号Oは、吐出容器1の軸線(容器軸)を示している。
【0021】
図1、図2に示すように、本実施の形態における吐出容器1は、液体を収容する容器本体2と、容器本体2の口部2aに取り付けられた吐出ポンプ3と、吐出ポンプ3に被せられたブラシキャップ4と、ブラシキャップ4に被せられたオーバーキャップ5と、容器本体2に嵌められたCリング6と、ブラシキャップ4に形成された後述する内筒部43の内周壁43b(本発明における筒部に相当する。)内に嵌合された発泡部材40と、を備えている。
以下に、上記した吐出容器1の各構成部材についてそれぞれ説明する。
【0022】
[容器本体]
容器本体2は、内部に液体が収容された有底円筒状体である。容器本体2の上端部には、外周面にネジ山が形成された雄ネジ状の口部2aが設けられている。また、口部2aの下方には、胴部2cよりも縮径された縮径部2dが形成されている。この縮径部2dの上部外周面には、側面視三角形状の被当接部20が凸設されている。この被当接部20の両側面には、容器軸O方向(図2における上下方向)に対して傾斜した傾斜面21、21が左右対称に形成されており、この傾斜面21に、後述する当接部49が当接される。
【0023】
[吐出ポンプ]
図3は吐出ポンプ3を表した断面図である。
図3に示すように、吐出ポンプ3は、容器本体2内から移送された液体と外部から移送された空気とを混合して吐出するポンプである。この吐出ポンプ3は、取付キャップ30と、上ステム31と、下ステム32と、液用ピストン33と、液用シリンダ34と、コイルスプリング35と、弁部材36と、液吐出弁37と、空気用ピストン38と、空気用シリンダ39と、を備えている。
【0024】
取付キャップ30は、容器本体2の口部2aに螺着されるキャップ体であり、天壁部30aの外縁部から筒部30bが垂設された構成からなる。筒部30bは、上側が縮径された2段の筒になっている。この筒部30bの上部には、オーバーキャップ5が被着可能になっている。具体的に説明すると、筒部30bの上部の外径は、オーバーキャップ5の内径と略同一となっており、その外周面には、オーバーキャップ5の内周面にアンダーカット嵌合する球面形状の突起部30dが形成されている。一方、筒部30bの下部は、その内周面にネジ山が形成されて雌ネジ状になっている。また、天壁部30aの中央部分には、丸孔30cが形成されている。
【0025】
上ステム31は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状の部材である。上ステム31は、取付キャップ30の丸孔30c内に挿通されており、上ステム31の上部は、取付キャップ30の天壁部30aの上方に突出されており、上ステム31の下部は、上記天壁部30aの下方に突出されている。上ステム31の内周面における上下方向の略中央部には、下方に向って段状に縮径された略円筒形状の内筒部31aが垂設されている。また、上ステム31の下部の外周面には、上ステム31の径方向外側に向けて突出されたフランジ部31bが、上ステム31の全周に亘って延設されている。また、上ステム31には、上ステム31の下部内周面から内筒部31aの外周面まで延在する溝31cが形成されている。
なお、この上ステム31の上部は、内筒部31aを介して後述する気液混合室10に連通されているとともに、後述するブラシキャップ4の吐出口47に連通されている。すなわち、上ステム31の上部内部に、気液混合室10と後述するブラシキャップ4の内筒部42の内周壁43b内とを接続する連通路12が形成されている。
【0026】
下ステム32は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状の部材であり、上ステム31の下側に直列に連結されている。下ステム32は、上側が一重筒状に形成され、下側が二重筒状に形成されている。下ステム32の上側の上筒部32aは、上ステム31の下部の内側に挿入されている。この上筒部32aの上端部の内側には、上ステム31の内筒部31aが挿入されている。つまり、上筒部32aの上端部は、上ステム31の下部と上ステム31の内筒部31aとの間に嵌合されている。下ステム32の下側の内筒部32bは、上筒部32aよりも小径の筒部である。この内筒部32bの内周面には、容器軸O方向に延在する縦溝32fが形成されている。また、内筒部32bの上端には、上方に向けて延設された円筒形状の弁座32dが設けられている。また、下ステム32の下側の外筒部32cは、上筒部32aよりも大径であり、その下端には、下ステム32の径方向外側に向けて突出されたフランジ部32eが、外筒部32cの外周面全周に亘って延設されている。
なお、上記した上筒部32aの内部が、液体と気体とを混合させる気液混合室10になっている。
【0027】
液吐出弁37は、上記気液混合室10内への液体の供給を停止させるための弁体であり、下ステム32の弁座32d上に着座および離反可能に載せられた球状の部材である。
【0028】
液用ピストン33は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状の部材であり、その上端部が下ステム32の内筒部32bと外筒部32cとの間に挿入されている。液用ピストン33の内周面における上下方向の略中央部には、液用ピストン33の内周面全周に亘って延設された環状の弁座部33aが、液用ピストン33の径方向内側に向けて突設されている。この弁座部33aは、下ステム32の内筒部32bの下方に配設されている。また、液用ピストン33の外周面には、液用ピストン33の径方向外側に向けて突出されたフランジ部33bが、液用ピストン33の全周に亘って延設されている。このフランジ部33bは、下ステム32のフランジ部32eの下方に配設されおり、双方のフランジ部33b、32eは上下に合わせられている。
【0029】
液用シリンダ34は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状のものであり、液用ピストン33の下方に配設されている。液用シリンダ34の内側には、その上端から液用ピストン33の下端が挿入されており、液用シリンダ34の内部を液用ピストン33が上下方向に摺動可能になっている。液用シリンダ34の下部の内周面には、容器軸Oと平行に延びた縦リブ34aが形成されている。また、液用シリンダ34の下端部は、下方に向ってテーパー状に縮径されており、その下端面は開放されている。また、液用シリンダ34の下端には、接続筒34bが垂設されており、この接続筒34bには、容器本体2内の液体を吸引するためのチューブ11が接続されている。このチューブ11を介して、液用シリンダ34の内部は容器本体2の内部と連通されている。
【0030】
コイルスプリング35は、液用ピストン33を上方に付勢する付勢部材であり、容器軸Oに沿って延設されている。コイルスプリング35は、上部が液用ピストン33の内側に配置されるとともに、下部が液用シリンダ34の内側に配置されており、液用ピストン33の弁座部33aと後述する弁部材36の下部弁体36bとの間に介装されている。
【0031】
弁部材36は、液用ピストン33及び液用シリンダ34の内側に配置された棒状の部材である。弁部材36の中間部は、コイルスプリング35内に挿通されている。弁部材36の上端部には、液用ピストン33の弁座部33aに着座および離反可能な中空逆円錐状の上部弁体36aが形成されている。弁部材36の下端部には、液用シリンダ34のテーパー状の下端部に着座および離反可能な下部弁体36bが形成されている。また、下部弁体36bの外周面には、上記縦リブ34aに形成された溝の内側に嵌められる凸部36cが突設されている。
【0032】
空気用ピストン38は、空気用シリンダ39の内周面上を摺動する外筒部38aと、外筒部38aの内側に配設されて上方に向って段状に縮径された環状の段状天板部38bと、段状天板部38bの内側に配設された内筒部38cと、内筒部38cの外周面に嵌合されて段状天板部38bの内周面と内筒部38cの下部外周面との間の隙間を開閉する環状の弁体38dと、が備えられている。内筒部38cは、上下方向中央部分に段部38eがあり、上側が小径で下側が大径の二段の筒体になっている。内筒部38cの上部は、上ステム31の下端部と下ステム32の上筒部32aとの間に挿入され、内筒部38cの下部は、下ステム32の外筒部32cに嵌められている。なお、内筒部38cの上部内周面と下ステム32の上筒部32a外周面との間に、及び、内筒部38cの下部内周面と下ステム32の外筒部32c外周面との間には、それぞれ隙間が開けられている。一方、弁体38dの外周面には、弾性変形可能な環状のバネ部38fが全周に亘って突設されており、このバネ部38fの先端部は段状天板部38bの下面に密接されている。
【0033】
空気用シリンダ39は、容器軸Oに沿って延設された有底略円筒形状のものであり、取付キャップ30の内側に取り付けられている。この空気用シリンダ39は、液用シリンダ34と一体的に形成されており、空気用シリンダ39の底面に上記液用シリンダ34が垂設されている。空気用シリンダ39の内部には、空気用ピストン38が収容されており、空気用シリンダ39の内部を空気用ピストン38が上下方向に摺動可能になっている。
【0034】
[ブラシキャップ]
図1、図2に示すように、ブラシキャップ4は、容器本体2に対して着脱可能なキャップ体である。ブラシキャップ4は、吐出ポンプ3の上方に配置された天板部41と、天板部41の外縁部から垂設された外筒部42と、外筒部42の内側に配置され天板部41の裏面から垂設された二重構造の内筒部43と、天板部41の上面に植設されたブラシ44と、を備えている。
【0035】
天板部41の上面には、オーバーキャップ5が被着される円筒形状の周壁部45が突設されている。周壁部45の外径は、オーバーキャップ5の内径と略同一になっており、また、周壁部45の外周面には、オーバーキャップ5の内周面にアンダーカット嵌合する球面形状の突起部45aが形成されている。
【0036】
また、天板部41の中央部分には、容器軸Oに沿って延在する貫通孔46が形成されている。この貫通孔46は、吐出ポンプ3の連通路12に連通されている。また、貫通孔46の上方には吐出口47が形成されている。この吐出口47は、容器軸O方向の上側が閉塞され、容器径方向の外側に開放された構成となっている。具体的に説明すると、貫通孔46の上側開口部の上方には、断面形状が略逆V字形状になった蓋体48が配設されている。この蓋体48は、容器軸Oに直交する方向に延設されており、その両端はそれぞれ開口されており、この蓋体48の両端(吐出口47)から泡が吐出される構成になっている。
【0037】
外筒部42は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状のものである。外筒部42は、天板部41から容器本体2の縮径部2dの上部まで延在され、その下端部が縮径部2dに嵌められている。また、外筒部42の内周面には、容器軸O方向に延在するリブ状の当接部49が凸設されている。この当接部49は、2本一対で設けられており、一対の当接部49、49の間に、容器本体2の被当接部20が配設されている。
【0038】
内筒部43は、容器軸Oに沿って延設された略円筒形状の外周壁43a及び内周壁43bから構成されている。外周壁43aは、その下端部が吐出ポンプ3の取付キャップ30の丸孔30c内に嵌合されている。内周壁43bは、天板部41の中央部分から垂設されており、上端が吐出口47(貫通孔46)に連通される。また、内周壁43bは、上記した吐出ポンプ3の上ステム31の上部が嵌合されており、下端が上ステム31の上部(連通路12)を介して気液混合室10内に連通されている。詳しく説明すると、内周壁43bの内周面は二段に形成されており、内周壁43bの下部の内径は内周壁43bの上部の内径よりも拡径されている。そして、気液混合室10に連通された上ステム31の上部が上記した内周壁43bの下部の内側に挿嵌されている。
【0039】
ブラシ44は、吐出口47から吐出された泡を塗布するためのものであり、容器軸Oに沿って延設された多数の毛からなる。ブラシ44は、天板部41の上面のうち上記周壁部45の内側の領域に植設されている。また、ブラシ44は、吐出口47の周囲に配設されている。
【0040】
[発泡部材]
発泡部材40は、気液混合室10内で混合された気液混合体を発泡させるための部材であり、上記したブラシキャップ4の内周壁43bの内側に嵌合されている。詳しく説明すると、発泡部材40は、内周壁43bのうち、下部よりも内径が縮径された上部の内側に嵌合されており、上記した吐出ポンプ3の上ステム31の上方に配設されている。発泡部材40は、内周壁43b内に嵌合された上下一対の発泡エレメント40a、40bからなる。下側に配された発泡エレメント40aは、筒体の下側開口面にメッシュ体40cが張設された構成からなり、上側に配された発泡エレメント40bは、筒体の上側開口面にメッシュ体40cが張設された構成からなる。
【0041】
[オーバーキャップ]
オーバーキャップ5は、ブラシキャップ4に被せられブラシ44を収容する着脱可能なキャップ体であり、ブラシ44の上方に配置された天板部50の外縁部から略円筒形状の筒部51が垂設された構成からなる。筒部51の下端は、ブラシキャップ4の周壁部45の外側に嵌合されている。また、筒部51の外径は、ブラシキャップ4の外筒部42の内径よりも小さくなっている。
【0042】
[Cリング]
Cリング6は、ブラシキャップ4が押し下げられないようにするためのストッパーであり、容器本体2の縮径部2dに沿って湾曲された平面視C形状の部材である。このCリング6は、弾性変形可能になっており、容器本体2の縮径部2dに着脱自在に嵌められている。このCリング6の外周面は、容器本体2の胴部2cの外周面及びブラシキャップ4の外筒部42の外周面とそれぞれ略面一になっている。また、Cリング6の外周面には、図4に示す摘み60が付設されている。
【0043】
次に、上記した構成からなる吐出容器1の作用について説明する。
【0044】
使用前の吐出容器1は、図1、図2に示すように、吐出ポンプ3にブラシキャップ4が被せられているとともに、ブラシキャップ4にオーバーキャップ5が被せられ、さらに、容器本体2の縮径部2dにCリング6が嵌められている。このとき、オーバーキャップ5は、ブラシキャップ4の周壁部45の突起部45aに掛止されて抜け止めされている。このような状態の吐出容器1では、ブラシキャップ4のブラシ44がオーバーキャップ5内に収容されて保護される。また、ブラシキャップ4に下向きの力が加えられても、ブラシキャップ4はその下方のCリング6に係止されて動かず、吐出口47から泡が吐出されない。
【0045】
また、使用前の吐出容器1は、コイルスプリング35の付勢力により液用ピストン33が押し上げられており、これにより、液用ピストン33の弁座部33aに弁部材36の上部弁体36aが着座されて弁座部33aが閉じられている。また、液用ピストン33が押し上げられることで、液用ピストン33の上部に連結された下ステム32とその下ステム32の上部に連結された上ステム31とを介してブラシキャップ4が押し上げられ、ブラシキャップ4は上側の位置に配置されている。また、このとき、空気用ピストン38も空気用シリンダ39内における上側の位置に配置されており、空気用ピストン38の内筒部38cの下端は下ステム32のフランジ部32eの上面に当接され、上ステム31の下端と空気用ピストン38の内筒部38cの段部38eとの間に隙間があけられている。また、空気用ピストン38の弁体38dのバネ部38fは、段状天板部38bの下面に密接して段状天板部38bと内筒部38cとの間の隙間を閉塞している。
【0046】
上記した構成の吐出容器1を使用する際は、図4に示すように、まず、上記したオーバーキャップ5をブラシキャップ4から取り外すとともに、Cリング6を容器本体2の縮径部2dから取り外す。具体的に説明すると、オーバーキャップ5は、ブラシキャップ4に対して上方に引っ張る。これにより、周壁部45の突起部45a及びオーバーキャップ5の筒部51のうちの少なくとも一方が弾性変形し、周壁部45からオーバーキャップ5が取り外される。また、Cリング6は、摘み60を摘み、容器本体2に対して容器径方向の外方へ引っ張る。これにより、Cリング6は、弾性変形して拡径させられ、容器本体2の縮径部2dから取り外される。
【0047】
次に、ブラシキャップ4を押し下げると、図3、図4に示すように、ブラシキャップ4の内周壁43bに嵌合された上ステム31が下方に向けて押圧され、上ステム31、下ステム32及び液用ピストン33が一体的に押し下げられる。このとき、空気用ピストン38は動かず、上ステム31の下端が空気用ピストン38の段部38eに当接するところまで、上ステム31、下ステム32及び液用ピストン33は押し下げられる。このように、下ステム32が下がると、下ステム32のフランジ部32eの上面と空気用ピストン38の内筒部38cの下端との間に隙間が形成される。これにより、下ステム32の外周面と空気用ピストン38の内筒部38cの内周面との間の隙間、及び、上ステム31に形成された溝31cからなる空気導入経路13が形成され、この空気導入経路13を介して空気用シリンダ39と気液混合室10とが連通される。
さらにこの際、液用ピストン33の下降に伴い、弁部材36も下方に移動させられ、この弁部材36の下部弁体36bが液用シリンダ34のテーパー状の下端開口部に着座される。
【0048】
そして、ブラシキャップ4がさらに下げられると、下降する上ステム31の下端によって空気用ピストン38の内筒部38cの段部38eが押圧されることで、空気用ピストン38が下方に移動する。このとき、空気用ピストン38の弁体38dのバネ部38fは、段状天板部38bの下面に密接されたままの状態であり、段状天板部38bと内筒部38cとの隙間は閉塞されている。これにより、空気用シリンダ39内において空気用ピストン38の下方に位置する下室39a内の空気が圧縮され、この空気が、上記した下ステム32の外周面と空気用ピストン38の内筒部38cの内周面との間の隙間から空気導入経路13内に流入して気液混合室10に移送される。
【0049】
さらにこの際、液用シリンダ34内の下端開口部を下部弁体36bで閉塞した状態で、コイルスプリング35を圧縮変形させつつ、液用ピストン33を下方に移動させて、弁部材36の上部弁体36aを液用ピストン33の弁座部33aから離反させることにより、液用シリンダ34の内部と下ステム32の内部とが連通される。これにより、容器本体2内からチューブ11を介して液用シリンダ34内に移送された液体は、弁座部33aを通過して下ステム32の内筒部32b内に移送され、さらに下ステム32の弁座32dを通過して気液混合室10内に移送される。
【0050】
上述したように、ブラシキャップ4が押し下げられることにより、気液混合室10内に空気及び液体がそれぞれ移送され、これらは気液混合室10内で合流して混合される。この気液混合体は、上ステム31の内筒部31aの下端から当該内筒部31a内の連通路12に移送され、さらに連通路12からブラシキャップ4の内周壁43b内に移送される。そして、内周壁43b内に嵌合された下側の発泡エレメント40aのメッシュ体40cおよび上側の発泡エレメント40bのメッシュ体40cを順次通過することで発泡させられて泡状になる。この泡は、ブラシキャップ4の貫通孔46を通って吐出口47からブラシ44内に吐出される。このとき、吐出口47は、容器径方向の外側に向けて開口されているため、泡は、容器径方向の外側に向けて吐出され、ブラシ44内に泡が供給される。
【0051】
その後、ブラシキャップ4の押し下げを解除すると、吐出容器1は、コイルスプリング35の弾性復元力により押し下げ前の状態に戻り、泡の吐出が停止される。具体的に説明すると、コイルスプリング35の弾性復元力により液用ピストン33が上方に押し上げられる。これにより、液用ピストン33の弁座部33aが弁部材36の上部弁体36aに当接されて弁座部33aが閉じられ、気液混合室10への液体の移送が停止される。
【0052】
また、上昇する液用ピストン33とともに下ステム32、上ステム31およびブラシキャップ4は一体的に上昇する。下ステム32が上昇することにより、下ステム32のフランジ部32eが空気用ピストン38の内筒部38cの下端に当接され、気液混合室10への空気の移送が停止される。また、下ステム32のフランジ部32eが空気用ピストン38の内筒部38cの下端を上向きに押圧することで、空気用ピストン38が押し上げられる。これにより、空気用シリンダ39における空気用ピストン38の下方の下室39a内が負圧状態となり、空気用ピストン38の弁体38dのバネ部38fが下方に弾性変形させられて、段状天板部38bと内筒部38cとの間の隙間が開かれ、この隙間から上記下室39a内に外気が流入する。
【0053】
また、上述したように吐出された泡は、ブラシ44を使って塗布される。このとき、ブラシキャップ4を下記の方法により容器本体2から取り外し、ブラシキャップ4を持って塗布を行う。
詳しく説明すると、まず、図5に示すように、ブラシキャップ4と容器本体2とを相対的に容器軸O周りに回転させる。ブラシキャップ4と容器本体2とを相対回転させると、ブラシキャップ4の当接部49の下端部が、容器本体2の被当接部20の傾斜面21上を摺動し、ブラシキャップ4が摺り上げられる。これにより、ブラシキャップ4の内筒部43の外周壁43aが取付キャップ30の丸孔30c内から引き抜かれるとともに、ブラシキャップ4の内筒部43の内周壁43bが上ステム31の上部から外される。その後、容器本体2からブラシキャップ4を外して分離させる。
なお、上記した吐出容器1では、被当接部20の両側に当接部49、49が配設されているので、ブラシキャップ4と容器本体2とを容器軸O周りに何れの方向に相対回転させてもブラシキャップ4を摺り上げることが可能である
【0054】
また、上記した吐出容器1は、使用後、上述したようにブラシキャップ4を容器本体2から取り外した状態で、ブラシ44や吐出口47を水洗いなどで洗浄する。
このとき、取り外されたブラシキャップ4の内周壁43bの内側には、発泡部材40が嵌合されているため、ブラシ44とともに発泡部材40も一緒に水洗い等で洗浄する。発泡部材40は内周壁43b内に嵌合させたまま洗浄してもよく、或いは、発泡部材40(発泡エレメント40a,40b)を内周壁43b内から取り外して洗浄することも可能である。
【0055】
また、上記した吐出容器1は、ブラシキャップ4が取り外された吐出ポンプ3にオーバーキャップ5を被せることが可能である。
詳しく説明すると、図6に示すように、ブラシキャップ4が取り外された状態において、取付キャップ30の筒部30bの上部にオーバーキャップ5を被着させる。これにより、ブラシキャップ4を取り外してブラシ44で泡を塗布したり使用後にブラシ44を洗浄したりするとき、ブラシキャップ4が取り外されることで露出された吐出ポンプ3の上ステム31や取付キャップ30の丸孔30c等がオーバーキャップ5内に収容される。また、オーバーキャップ5が容器本体2等と別々にならず、オーバーキャップ5は容器本体2等と合体された状態になる。
【0056】
さらに、上記した吐出容器1は、吐出ポンプ3に被着されたオーバーキャップ5にブラシキャップ4を被せることが可能である。
詳しく説明すると、図6に示すように、吐出ポンプ3の取付キャップ30にオーバーキャップ5が被着された状態において、オーバーキャップ5にブラシキャップ4を被せる。このとき、ブラシキャップ4の内筒部43がオーバーキャップ5の天板部50上に載置される。これにより、ブラシ44を洗浄した後、ブラシ44を乾燥させる際、ブラシキャップ4が容器本体2等と別々にならず、ブラシキャップ4は容器本体2等と合体された状態で乾燥される。
【0057】
上記した吐出容器1によれば、ブラシキャップ4が着脱可能であるため、ブラシキャップ4を取り外した状態で、泡をブラシ44で塗布することができ、使い勝手が良い。また、使用後にブラシ44を洗浄する際、ブラシキャップ4を取り外して洗浄することができるので、ブラシ44を洗浄し易い。さらに、ブラシキャップ4を取り外すことで、ブラシ44とともに発泡部材40を洗浄することができるので、発泡部材40に気液混合体や泡が固着するのを防ぐことができ、発泡部材40のメッシュ体40cの目詰まりを防止することができる。
【0058】
また、上記した吐出容器1によれば、ブラシキャップ4を取り外す際、ブラシキャップ4と容器本体2とを相対回転させることで、ブラシキャップ4の嵌合部分が外されるので、固く取り付けられたブラシキャップ4を容易に取り外すことができる。
【0059】
また、上記した吐出容器1によれば、吐出口47が容器径方向の外側に向けられているので、泡を広範囲に吐出させることができ、ブラシ44全体に泡を行き渡らせることができる。
【0060】
さらに、上記した吐出容器1によれば、ブラシキャップ4を押し下げることで、液用ピストン33が液用シリンダ34内に押し込まれるとともに空気用ピストン38が空気用シリンダ39内に押し込まれ、液用シリンダ34内の液体及び空気用シリンダ39内の空気が気液混合室10内にそれぞれ圧送されて混合され、この気液混合体が発泡部材40を通過することで発泡されて泡となり、この泡が吐出口47から吐出される構成になっているので、ブラシキャップ4を押し下げるだけで、ブラシ44内に泡を吐出させることが可能である。
【0061】
また、上記した吐出容器1によれば、オーバーキャップ5が吐出ポンプ3に被着可能になっているので、ブラシキャップ4が取り外された後、オーバーキャップ5を吐出ポンプ3の取付キャップ30に被着させることで、上ステム31や丸孔30cから吐出ポンプ3内へ水が浸入するのを防止することができる。また、上ステム31がオーバーキャップ5内に収容されるので、上ステム31に付着した気液混合体の乾燥を防ぐことができ、気液混合体が固着して上ステム31が詰まる不具合を防止することができる。さらに、取り外されたオーバーキャップ5が容器本体2等と合体されるので、オーバーキャップ5が紛失するのを防ぐことができる。
【0062】
また、上記した吐出容器1によれば、ブラシキャップ4が上記したオーバーキャップ5に被着可能であるため、洗浄後のブラシ44を乾燥させる際、ブラシキャップ4を容器本体2等と合体させた状態で保管することができる。これにより、ブラシキャップ4の紛失を防ぐことができる。
【0063】
以上、本発明に係る吐出容器の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、被当接部20が容器本体2の縮径部2dの外周面に形成されているが、本発明は、図7に示すように、被当接部20が吐出ポンプ3の取付キャップ30の外周面に形成されていてもよい。
【0064】
また、上記した実施の形態では、ブラシキャップ4の内周壁43bの下端が、上ステム31(連通孔12)を介して気液混合室10に連通されているが、本発明は、ブラシキャップ4の内周壁43bの下端が下ステム32の上端に直接連結され、下ステム32内の気液混合室10に直接連通された構成であってもよい。
【0065】
また、上記した実施の形態では、被当接部20が略三角形の形状を成し、被当接部20に傾斜面21、21が形成されているが、本発明は、被当接部の形状は適宜変更可能であり、例えば、容器本体2の縮径部2dの外周面に螺旋状の凹凸が形成された構成であってもよい。さらに、本発明は、被当接部に傾斜面が形成されてなく、ブラシキャップの内周面に設けられた当接部に傾斜面が形成されていてもよく、或いは、当接部と被当接部とにそれぞれ傾斜面が形成された構成であってもよい。例えば、容器本体2の外周面に棒状の被当接部が形成され、ブラシキャップ4の内周面に三角形状の当接部が形成された構成であってもよい。また、容器本体2の外周面に三角形状の被当接部が形成されるとともにブラシキャップ4の内周面に三角形状の当接部が形成され、それぞれの傾斜面同士が当接された構成であってもよい。
さらに、本発明は、上記した被当接部20や当接部49が無い構成にすることも可能である。
【0066】
また、本発明は、図8に示すように、水浸入防止機構100を備えた構成の吐出容器1にすることも可能である。具体的に説明すると、吐出ポンプ3の取付キャップ30には、その天壁部30aから上方に向けて延びた略円筒形状の下側止水用筒部101が立設されている。この止水用筒部101の上部には、その径方向外側に突出されたフランジ部101aが全周に亘って延設されている。一方、ブラシキャップ4には、その天板部41から下方に向けて延びた略円筒形状の上側止水用筒部102が垂設されている。この上側止水用筒部102の下端部の内周面には、上側止水用筒部102の全周に亘って延設された環状のシーリング部材103が取り付けられている。このシーリング部材103が、上記した下側止水用筒部101のフランジ部101aに当接されることで止水されている。なお、下側止水用筒部101の内側には、上ステム31の外側に嵌合されるブラシキャップ4の内筒部143が挿入されている。
これにより、Cリング6を取り外した後、容器本体2の縮径部2dの外周面とブラシキャップ4の外筒部42の内周面との間からブラシキャップ4内に水が浸入しても、下側止水用筒部101と上側止水用筒部102との間がシーリング部材103により止水されているので、吐出ポンプ3内への水の浸入を防止することができる。また、ブラシキャップ4が押し下げられたときであっても、取付キャップ30の天壁部30aに立設された下側止水用筒部101によって吐出ポンプ3内への水の浸入を防ぐことができる。
【0067】
また、上記した実施の形態では、吐出口47が、容器径方向の外側に向けて開口されているが、本発明は、吐出口が上側に開口された構成にすることも可能である。
また、本発明は、上記した実施の形態における吐出ポンプ3に限定されず、吐出ポンプの構成は適宜変更可能である。
また、上記した実施の形態では、オーバーキャップ5が吐出ポンプ3の取付キャップ30に被着可能になっており、このオーバーキャップ5にブラシキャップ4が被着可能になっているが、ブラシキャップがオーバーキャップ5に被着できない構成にすることも可能であり、或いは、吐出ポンプ3の取付キャップ30に被着できないオーバーキャップを備えた構成にすることも可能であり、さらには、オーバーキャップが無い構成にすることも可能である。
【0068】
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための吐出容器の縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための吐出容器の側面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明するための吐出ポンプの縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明するための使用時における吐出容器の縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明するためのブラシキャップの取り外し時における吐出容器の縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を説明するためのブラシの乾燥時における吐出容器の縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を説明するための吐出容器の縦断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を説明するための吐出容器の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0070】
1 吐出容器
2 容器本体
2a 口部
3 吐出ポンプ
4 ブラシキャップ
5 オーバーキャップ
10 気液混合室
12連通路
20 被当接部
21 傾斜面
30 取付キャップ
33 液用ピストン
34 液用シリンダ
38 空気用ピストン
39 空気用シリンダ
40 発泡部材
43b 内周壁(筒部)
44 ブラシ
47 吐出口
49 当接部
O 容器軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が収容された容器本体と、
該容器本体に取り付けられ、前記容器本体内から移送された液体と外部から移送された空気とを気液混合室で混合して吐出する吐出ポンプと、
該吐出ポンプから吐出された気液混合体を発泡させる発泡部材と、
該発泡部材により発泡させられた泡を吐出する吐出口が形成されているとともに前記泡を塗布するためのブラシが備えられたブラシキャップと、
を備える吐出容器であって、
前記ブラシキャップは、前記容器本体に対して着脱可能になっており、
前記ブラシキャップには、一端が前記吐出口に連通され他端が前記気液混合室に連通された筒部が備えられ、
該筒部内に前記発泡部材が嵌合されていることを特徴とする吐出容器。
【請求項2】
請求項1記載の吐出容器において、
前記容器本体に嵌められる前記ブラシキャップの外筒部の内周面には、前記容器本体の外周面又は前記吐出ポンプの取付キャップの外周面に設けられた被当接部に当接する当接部が設けられ、
該当接部及び前記被当接部のうちの少なくとも一方には、容器軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とする吐出容器。
【請求項3】
請求項1又は2の何れか一項に記載の吐出容器において、
前記ブラシは、前記吐出口の周りに植設されており、
前記吐出口は、容器径方向外側に向けて開口していることを特徴とする吐出容器。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の吐出容器において、
前記吐出ポンプは、
内部を液用ピストンが上下方向に摺動する液用シリンダと、
内部を空気用ピストンが上下方向に摺動する空気用シリンダと、
前記液用シリンダからの液体と前記空気用シリンダからの空気とが合流する気液混合室と、
を備え、
前記ブラシキャップを押し下げることで、前記液用ピストンが前記液用シリンダ内に押し込まれるとともに前記空気用ピストンが前記空気用シリンダ内に押し込まれ、前記液用シリンダ内の液体及び前記空気用シリンダ内の空気が前記気液混合室内にそれぞれ圧送されて混合され、この気液混合体が前記筒部内に供給されて前記発泡部材を通過することで発泡されて泡となり、該泡が前記吐出口から吐出されることを特徴とする吐出容器。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載の吐出容器において、
前記ブラシキャップに被せられ前記ブラシを収容するオーバーキャップが備えられ、
該オーバーキャップは、前記ブラシキャップが前記容器本体から取り外された状態において前記吐出ポンプの取付キャップに被着可能になっていることを特徴とする吐出容器。
【請求項6】
請求項5記載の吐出容器において、
前記ブラシキャップは、前記取付キャップに被着された前記オーバーキャップに被着可能になっていることを特徴とする吐出容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−35265(P2009−35265A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198661(P2007−198661)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】