説明

吸収冷温水機およびその運転方法

【課題】暖房運転時における効率が改善されてなる吸収冷温水機およびその運転方法を提供する。
【解決手段】冷媒溜りRPから蒸発器Eへ冷媒液を送液する冷媒管路L2を冷媒ポンプP1下流で分岐させ、分岐管路L21を稀液溜りKPに連通させ、分岐管路L21に止め弁V2が配設され、冷媒管路L2の分岐点下流に止め弁V3が配設され、前記各止め弁V2,3は、暖房運転時に高温再生器HGに供給される吸収液の濃度を下げるよう操作されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吸収冷温水機およびその運転方法に関する。さらに詳しくは、暖房運転における効率が改善されてなる吸収冷温水機およびその運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、冷房運転の他に暖房運転もなし得る吸収冷温水機が知られている。
【0003】
しかしながら、従来の吸収冷温水機は冷房運転における効率が重視されているため、暖房運転時には、次のような問題が生じている。
【0004】
一つ目は、暖房運転中における吸収液の温度が高いため、熱効率が悪い。
【0005】
すなわち、吸収冷温水機は冷房運転中における冷媒を保有するため、蒸発器の下部に冷媒溜まりを設けている。一方、暖房運転中は、蒸発器において冷媒蒸気を凝縮させることで温熱を取り出している。温熱が取り出された後の凝縮水は冷媒溜まりに溜められるが、冷媒溜まりに溜まりきらない分のみ、吸収液に混入し吸収液とともにポンプで高温再生器に送液される。ついで、吸収液は高温再生器などで加熱されて冷媒蒸気を発生し、冷媒蒸気を発生して高濃度となった吸収液は吸収器に戻される。このとき、高温再生器において吸収液の濃度が高いと吸収液の飽和温度が高くなり、燃焼ガスとの温度差が小さくなる。そのため、燃焼ガスから充分な熱回収がなされずに燃焼ガスが外部に放出され、熱効率が悪化する。
【0006】
二つ目は、吸収液の循環量が冷房運転基準に設定されているため、暖房運転時の吸収液の循環量が過少となっている。
【0007】
すなわち、吸収冷温水機の吸収液循環量は、冷房出力および冷房効率の面から重要であり、その循環量は冷房負荷に応じて制御されている。しかしながら、前述したとおり暖房運転中に吸収液循環量を減少させると、吸収液濃度が高くなり熱効率が悪化する。そのため、吸収液循環量を減少させることはできない。
【0008】
三つ目は、不要な熱交換器に吸収液などが供給されている。
【0009】
すなわち、吸収冷温水機は、再生器を二つ有する二重効用が一般的である。この二重効用吸収冷温水機における吸収液を再生器に送る形式については、吸収液を二つの再生器に並列に送るパラレルフロー(図15参照)、吸収液を低温再生器に送液した後にその一部を高温再生器に送液し、残りを吸収器に送液するリバースフロー(図16参照)、吸収液を高温再生器に送液した後に低温再生器に送液するシリーズフロー(図17参照)の三種類が知られている。
【0010】
しかるに、パラレルフローにおいては、暖房運転中においても低温再生器にも送液されるため、高温再生器に流入する吸収液量が減少して吸収液濃度が高くなって熱効率が悪化する。また、リバースフローにおいては、低温再生器からの吸収液を一部吸収器に戻しているものもあるため、そのようなリバースサイクルにあっては高温再生器に流入する吸収液量が減少して吸収液濃度が高くなって熱効率が悪化している。
【0011】
つまり、従来の吸収冷温水機では暖房運転時に効率悪化を招来している。
【0012】
なお、従来の暖房運転もなし得る吸収冷温水機の例が特許文献1に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2009−236369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、暖房運転時における効率が改善されてなる吸収冷温水機およびその運転方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の吸収冷温水機は、少なくとも蒸発器と吸収器と凝縮器と低温再生器と高温再生器とを備えてなる吸収冷温水機であって、暖房運転時に高温再生器の熱効率を向上させるよう管路が構成されてなることを特徴とする。
【0016】
本発明の吸収冷温水機においては、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう管路が構成されてなるのが好ましい。
【0017】
本発明の吸収冷温水機の第1形態の第1態様は、リバースフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、吸収液の高温再生器から吸収器への戻り管路に、低温再生器からの高温再生器への管路の分岐管路が連通され、前記吸収液分岐管路に止め弁が配設され、前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなることを特徴とする。
【0018】
本発明の吸収冷温水機の第1形態の第2態様は、リバースフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなることを特徴とする。
【0019】
本発明の吸収冷温水機の第2形態の第1態様は、パラレルフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、低温再生器へ吸収液を供給する吸収液管路に止め弁が配設され、前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなることを特徴とする。
【0020】
本発明の吸収冷温水機の第2形態の第2態様は、パラレルフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなることを特徴とする。
【0021】
本発明の吸収冷温水機の第3形態は、シリーズフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなることを特徴とする。
【0022】
本発明の吸収冷温水機においては、止め弁が電気信号により開閉される自動弁とされ、前記自動弁が冷房運転と暖房運転との切替信号により開閉されるようにされてなるのが好ましい。
【0023】
本発明の吸収冷温水機の運転方法は、少なくとも蒸発器と吸収器と凝縮器と低温再生器と高温再生器とを備えてなる吸収冷温水機の運転方法であって、 暖房運転時に高温再生器の熱効率を向上させるよう管路に設けられている止め弁、および再生器に吸収液を供給する溶液ポンプの操作をなすことを特徴とする。
【0024】
本発明の吸収冷温水機の運転方法においては、高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう止め弁の操作をなすのが好ましい。
【0025】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第1形態の第1態様は、リバースフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、吸収液の高温再生器から吸収器への戻り管路に、低温再生器からの高温再生器への管路の分岐管路が連通され、前記吸収液分岐管路に止め弁が配設され、暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げることを特徴とする。
【0026】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第1形態の第1態様においては、吸収液分岐管路の止め弁を閉とするのが好ましい。
【0027】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第1形態の第2態様は、リバースフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げることを特徴とする。
【0028】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第2形態の第1態様は、パラレルフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、低温再生器へ吸収液を供給する吸収液管路に止め弁が配設され、暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げることを特徴とする。
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第2形態の第1態様においては、吸収液分岐管路の止め弁を閉とするのが好ましい。
【0029】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第2形態の第2態様は、パラレルフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げることを特徴とする。
【0030】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第3形態は、シリーズフローとされ、冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げることを特徴とする。
【0031】
本発明の吸収冷温水機の運転方法の第1形態の第2態様、本発明の吸収冷温水機の運転方法の第2形態の第2態様、および本発明の吸収冷温水機の運転方法の第3形態においては、溶液ポンプの運転を停止するのが好ましい。
【発明の効果】
【0032】
本発明は前記の如く構成されているので、暖房運転時の熱効率の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。本発明の好ましい形態によれば、暖房運転時に溶液ポンプが停止されるので、消費動力の低減も図られるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態1に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図2】本発明の実施形態1に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図3】本発明の実施形態2に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図4】本発明の実施形態2に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図5】本発明の実施形態3に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図6】本発明の実施形態3に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図7】本発明の実施形態4に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図8】本発明の実施形態4に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図9】本発明の実施形態5に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図10】本発明の実施形態5に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図11】本発明の実施形態6に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図12】本発明の実施形態6に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図13】本発明の実施形態7に係る吸収冷温水機の概略図であって、冷房運転時を示す。
【図14】本発明の実施形態7に係る吸収冷温水機の概略図であって、暖房運転時を示す。
【図15】パラレルフローの吸収冷温水機のブロック図である。
【図16】リバースフローの吸収冷温水機のブロック図である。
【図17】シリーズフローの吸収冷温水機のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0035】
実施形態1
図1および図2に、本発明の実施形態1に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
【0036】
吸収冷温水機Rは、図1および図2に示すように、低温再生器LGと高温再生器HGを有する二重効用吸収冷温水機とされ、フロー形式はリバースフローとされている。図中、符号Aは吸収器を示し、符号Cは凝縮器を示し、符号Eは蒸発器を示し、KPは稀液溜りを示し、RPは冷媒溜りを示し、LXは低温熱交換器を示し、HXは高温熱交換器を示し、Lは液体管路を示し、SLは蒸気管路を示し、Pはポンプを示し、VおよびSVは弁を示す。また、塗りつぶされた弁は閉止弁とされる。
【0037】
吸収冷温水機Rは、基本的な構成は従来の二重効用吸収冷温水機と同様とされているが、以下の点において従来の二重効用吸収冷温水機と異なる。
【0038】
その1:冷媒溜りRPと稀液溜りKPを管路L1により連通させるとともに、その管路L1に開閉弁V1を介装して冷媒溜りRPと稀液溜りKPとの縁切りがなし得るようにされている。
【0039】
その2:冷媒を蒸発器Eに送液する管路L2に冷媒ポンプP1の出口から稀液溜りKPへの分岐管路L21を設けるとともに、その管路L21に開閉弁V2を介装して冷媒ポンプP1と稀液溜りKPとの縁切りがなし得るようにされている。
【0040】
その3:冷媒ポンプP1の出口から稀液溜りKPへの分岐管路L21に冷媒が供給されるよう、管路L2の分岐管路L21の分岐の下流側に開閉弁V3が介装されている。
【0041】
その4:低温再生器LGから高温熱交換HXへの管路L5を中間液ポンプP3の入口側で分岐させ、その分岐管路51と高温熱交換HXから低温熱交換LXへの管路L8と合流させるとともに、その分岐管路L51に開閉弁V4を介装して縁切りがなし得るようにされている。
【0042】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0043】
まず、図1を参照しながら、冷房運転時について説明する。図1に示すように、冷房運転時には、V1,2は閉とされ、V3,4は開とされ、SV1は閉とされる。
【0044】
吸収液の流れ
吸収液フロー1:稀液溜りKPの稀吸収液は、稀液ポンプ(溶液ポンプ)P2により低温熱交換器LXの被加熱側に管路L3により送液され、ついで管路L4により低温再生器LGに送液される。
【0045】
吸収液フロー2:低温再生器LGで冷媒の一部が蒸発して濃度が中間程度になった吸収液(以下、中間液という)は、中間液ポンプ(溶液ポンプ)P3により大部分が高温熱交換器HXの被加熱側に管路L5により送液され、ついで管路L6により高温再生器HGに送液される一方、残部は分岐管路L51に送液される。
【0046】
吸収液フロー3:高温再生器HGで冷媒の一部が蒸発して濃度が濃くなった吸収液(以下、濃液という)は、管路L7により高温熱交換器HXの加熱側に送液され、ついで管路L8により低温熱交換器LXの加熱側に送液される。この管路L8には分岐管路L51が接合され、濃液は中間液と混合されて中間濃度の濃液(以下、中間濃液という)となって低温熱交換器LXに送液される。
【0047】
吸収液フロー4:低温熱交換LXに送液された中間濃液は減温されて管路L9により吸収器Aに送液される。つまり、吸収液は吸収器Aに戻る。
【0048】
冷媒液の流れ
冷媒液フロー1:冷媒溜りRPの冷媒液は冷媒ポンプP1により蒸発器Eまで管路L2により送液される。なお、蒸発器Eには凝縮器Cからの冷媒液も供給される。
冷媒液フロー2:蒸発器Eに送液された冷媒液は冷水を冷却した後に冷媒溜りRPに落下する。なお、この際に気化した冷媒は吸収器Aに送気されて吸収液に吸収される。
【0049】
冷媒蒸気の流れ
冷媒蒸気フロー1:高温再生器HGで発生した冷媒蒸気は、管路SL1により低温再生器LGに送気されて稀吸収液を加熱する。
【0050】
冷媒蒸気フロー2:低温再生器LGで稀吸収液を加熱した冷媒蒸気(汽水混合体)は、管路L10により凝縮器Cに送気され、凝縮器Cで凝縮され冷媒液となる。
【0051】
冷媒蒸気フロー3:冷媒蒸気の加熱により低温再生器LGで発生した冷媒蒸気は、管路SL2により凝縮器Cに送気され、凝縮器Cで凝縮され冷媒液となる。
【0052】
次に、図2を参照しながら、暖房運転時について説明する。図2に示すように、暖房運転時には、V1,2は開とされ、V3,4は閉とされ、SV1は開とされる。
【0053】
吸収液の流れは、低温再生器LGから中間液の全量が高温再生器HGに送液される他は冷房時と同様とされる。
【0054】
冷媒液の流れ
冷媒液フロー1:冷媒溜りRPの余剰冷媒液は管路L1により稀液溜りKPに直接送液される。
【0055】
冷媒液フロー2:冷媒溜りRPの冷媒は冷媒ポンプP1により稀液溜りKPに管路L21により送液される。
【0056】
冷媒蒸気の流れ
冷媒蒸気フロー1:高温再生器HGで発生した冷媒蒸気は、ほとんどが管路SL11により蒸発器Eに送気され、残りのわずかな蒸気は管路SL1に送気される。なお、蒸発器Eで温水を加熱した冷媒蒸気は冷媒液となって冷媒溜りRPに溜まる。
【0057】
冷媒蒸気フロー2:低温再生器LGに送気された冷媒蒸気は管路L10により凝縮器Cに送気される。
【0058】
冷媒蒸気フロー3:凝縮器Cに送気された冷媒蒸気は、凝縮器Cで凝縮されることなく蒸発器Eに送気される。つまり、暖房運転時には凝縮器Cには冷却水は供給されていないので、冷媒蒸気は、単に凝縮器Cを通過するにすぎない。なお、蒸発器Eで温水を加熱した冷媒蒸気は冷媒液となって冷媒溜りRPに溜まる。
【0059】
このように、本実施形態では、暖房運転時に冷媒が吸収液に混入されるようにされているので、高温再生器HGにおける吸収液の濃度を下げることができて熱効率の向上が図られる。
【0060】
実施形態2
図3および図4に、本発明の実施形態2に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。なお、図中、図1および図2における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0061】
吸収冷温水機Rは、図3および図4に示すように、低温再生器LGと高温再生器HGを有する二重効用吸収冷温水機とされ、フロー形式はパラレルフローとされている。
【0062】
吸収冷温水機Rは、基本的な構成は従来の二重効用吸収冷温水機と同様とされているが、実施形態1と同様の改変がなされている。
【0063】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0064】
まず、図3を参照しながら、冷房運転時について説明する。図3に示すように、冷房運転時には、V1,2は閉とされ、V3,5は開とされ、SV1は閉とされる。
【0065】
吸収液の流れ
吸収液フロー1:稀液溜りKPの稀吸収液は、稀液ポンプ(溶液ポンプ)P2により低温熱交換器LXの被加熱側に管路L3により送液され、ついで管路LM1に送液される。
【0066】
吸収液フロー2:管路LM1に送液された稀吸収液の一部は、管路LP1により低温再生器LGに送液される一方、残部は管路LP3により高温熱交換器HXの被加熱側に送液される。
【0067】
吸収液フロー3:高温熱交換器HXの被加熱側に送液された稀吸収液は、管路LP4により高温再生器HGに送液される。
【0068】
吸収液フロー4:高温再生器HGで冷媒の一部が蒸発して濃度が濃くなった吸収液(以下、濃液という)は、管路LP5により高温熱交換器HXの加熱側に送液され、ついで管路LP6に送液される。
【0069】
吸収液フロー5:低温再生器LGで冷媒の一部が蒸発して濃度が濃くなった吸収液(以下、中間液という)は、管路LP2に送液される。
【0070】
吸収液フロー6:管路LP2に送液された中間液と、管路LP6に送液された濃液とは、管路LM2に送液されて混合され、中間濃度の吸収液(以下、中間濃液という)となって管路LM2により低温熱交換器LXの加熱側に送液される。
【0071】
吸収液フロー7:低温熱交換LXに送液された中間濃液は減温されて管路L9により吸収器Aに送液される。つまり、吸収液は吸収器Aに戻る。
【0072】
冷媒液の流れは実施形態1と同様とされる。
【0073】
冷媒蒸気の流れは実施形態1と同様とされる。
【0074】
次に、図4を参照しながら、暖房運転時について説明する。図4に示すように、暖房運転時には、V1,2は開とされ、V3,5は閉とされ、SV1は開とされる。
【0075】
吸収液のフローは、低温熱交換器LXから稀吸収液の全量が高温再生器HGに送液される他は冷房時と同様とされる。
【0076】
冷媒液の流れは、実施形態1と同様とされる。
【0077】
冷媒蒸気の流れは、実施形態1と同様とされる。
【0078】
このように、本実施形態では、暖房運転時に冷媒液が吸収液に混入されるようにされているので、高温再生器HGにおける吸収液の濃度を下げることができて熱効率の向上が図られる。
【0079】
実施形態3
図5および図6に、本発明の実施形態3に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
【0080】
実施形態3は実施形態1を改変してなるものであって、管路L2を冷媒液ポンプP1の下流で分岐させ分岐管路L22を高温再生器HGに連通させるとともに、分岐管路L22に開閉弁V6を配設してなるものとされる。なお、図中、図1および図2における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0081】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0082】
まず、図5を参照しながら、冷房運転時について説明する。図5に示すように、冷房運転時には、V6は閉とされ、V3は開とされ、SV1は閉とされる。
吸収液の流れは実施形態1と同様とされ、冷媒液の流れは実施形態1と同様とされ、冷媒蒸気の流れは実施形態1と同様とされている。
【0083】
次に、図6を参照しながら、暖房運転時について説明する。図6に示すように、暖房運転時には、V6は開とされ、V3は閉とされ、SV1は開とされる。
【0084】
吸収液の流れ
稀液ポンプP2および中間液ポンプP3が停止されているので、吸収液の流れは生じない。
【0085】
冷媒液の流れ
管路L2,L22により高温再生器HGに送液される。
【0086】
冷媒蒸気の流れは実施形態1と同様とされている。
【0087】
このように、本実施形態によれば、熱効率の向上が図られるばかりではなく、暖房運転時の消費動力が低減されるという実施形態1では得られない効果も得られる。
【0088】
実施形態4
図7および図8に、本発明の実施形態4に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
【0089】
実施形態4は実施形態2を改変してなるものであって、管路L2を冷媒液ポンプP1の下流で分岐させ分岐管路L22を高温再生器HGに連通させるとともに、分岐管路L22に開閉弁V6を配設してなるものとされる。なお、図中、図3および図4における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0090】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0091】
まず、図7を参照しながら、冷房運転時について説明する。図7に示すように、冷房運転時には、V1,6は閉とされ、V3は開とされ、SV1は閉とされる。
吸収液の流れは実施形態2と同様とされ、冷媒液の流れは実施形態2と同様とされ、冷媒蒸気の流れは実施形態2と同様とされている。
【0092】
次に、図8を参照しながら、暖房運転時について説明する。図8に示すように、暖房運転時には、V6は開とされ、V1,3は閉とされ、SV1は開とされる。
【0093】
吸収液の流れ
稀液ポンプP2が停止されているので、吸収液の流れは生じない。
【0094】
冷媒液の流れ
管路L2,L22により高温再生器HGに送液される。
【0095】
冷媒蒸気の流れは実施形態2と同様とされている。
【0096】
このように、本実施形態によれば、熱効率の向上が図られるばかりではなく、暖房運転時の消費動力が低減されるという実施形態2では得られない効果も得られる。
【0097】
実施形態5
図9および図10に、本発明の実施形態5に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
【0098】
実施形態5は実施形態3を改変してなるものであって、管路L1を廃止してなるものとされる。なお、図中、図5および図6における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0099】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0100】
まず、図9を参照しながら、冷房運転時について説明する。図9に示すように、冷房運転時には、V6は閉とされ、V3は開とされ、SV1は閉とされる。
【0101】
吸収液の流れは実施形態3と同様とされ、冷媒液の流れは実施形態3と同様とされ、冷媒蒸気の流れは実施形態3と同様とされている。
【0102】
次に、図10を参照しながら、暖房運転時について説明する。図10に示すように、暖房運転時には、V6は開とされ、V3は閉とされ、SV1は開とされる。
【0103】
吸収液の流れ
稀液ポンプP2および中間液ポンプP3が停止されているので、吸収液の流れは生じない。
【0104】
冷媒液の流れ
管路L2,L22により高温再生器HGに送液される。
【0105】
冷媒蒸気の流れは実施形態3と同様とされている。
【0106】
このように、本実施形態によれば、構成の簡素化が図られるという実施形態3では得られない効果も得られる。
【0107】
実施形態6
図11および図12に、本発明の実施形態6に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
【0108】
実施形態6は実施形態4を改変してなるものであって、管路L1を廃止するとともに、開閉弁V5を廃止してなるものとされる。なお、図中、図7および図8における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0109】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0110】
まず、図11を参照しながら、冷房運転時について説明する。図11に示すように、冷房運転時には、V6は閉とされ、V3は開とされ、SV1は閉とされる。
【0111】
吸収液の流れは実施形態4と同様とされ、冷媒液の流れは実施形態4と同様とされ、冷媒蒸気の流れは実施形態4と同様とされている。
【0112】
次に、図12を参照しながら、暖房運転時について説明する。図12に示すように、暖 房運転時には、V6は開とされ、V3は閉とされ、SV1は開とされる。
【0113】
吸収液の流れ
稀液ポンプP2が停止されているので、吸収液の流れは生じない。
【0114】
冷媒液の流れ
管路L2,L22により高温再生器HGに送液される。
【0115】
冷媒蒸気の流れは実施形態4と同様とされている。
【0116】
このように、本実施形態によれば、構成の簡素化が図られるという実施形態3では得られない効果も得られる。
【0117】
実施形態7
図13および図14に、本発明の実施形態7に係る吸収冷温水機Rを概略図で示す。
実施形態7は実施形態5を改変してなるものであって、フローをシリーズフローとしてなるものとされる。なお、図中、図9および図10における符号と同一の符号を付したものは同一または類似の構成要素を示す。
【0118】
次に、かかる構成とされた二重効用吸収冷温水機Rの運転時における吸収液、冷媒液、および冷媒蒸気の流れについて説明する。
【0119】
まず、図13を参照しながら、冷房運転時について説明する。図13に示すように、冷房運転時には、V6は閉とされ、V3は開とされ、SV1は閉とされる。
【0120】
吸収液の流れ
吸収液フロー1:稀液溜りKPの稀吸収液は、稀液ポンプ(溶液ポンプ)P2により低温熱交換器LXの被加熱側に管路L3により送液され、ついで管路L31により高温熱交換器HXの被加熱側に送液され、しかる後管路L32により高温再生器HGに送液される。
【0121】
吸収液フロー2:高温再生器HGで冷媒の一部が蒸発して濃度が中間程度になった吸収液(以下、中間液という)は、管路L41により高温熱交換器HXの加熱側に送液され、しかる後管路L42により低温再生器LGに送液される。
【0122】
吸収液フロー3:低温再生器LGで冷媒の一部が蒸発して濃度が濃くなった吸収液(以下、濃液という)は、管路L43により低温熱交換器LXの加熱側に送液される。
吸収液フロー4:低温熱交換LXに送液された濃液は減温されて管路L9により吸収器Aに送液される。つまり、吸収液は吸収器Aに戻る。
【0123】
冷媒液の流れ
冷媒液フロー1:冷媒溜りRPの冷媒液は冷媒ポンプP1により蒸発器Eまで管路L2により送液される。なお、蒸発器Eには凝縮器Cからの冷媒液も供給される。
【0124】
冷媒液フロー2:蒸発器Eに送液された冷媒液は冷水を冷却した後に冷媒溜りRPに落下する。なお、この際に気化した冷媒は吸収器Aに送気されて吸収液に吸収される。
【0125】
冷媒蒸気の流れ
冷媒蒸気フロー1:高温再生器HGで発生した冷媒蒸気は、管路SL1により低温再生器LGに送気されて中間液を加熱する。
【0126】
冷媒蒸気フロー2:低温再生器LGで中間液を加熱した冷媒蒸気(汽水混合体)は、管路L10により凝縮器Cに送気され、凝縮器Cで凝縮され冷媒液となる。
【0127】
冷媒蒸気フロー3:冷媒蒸気の加熱により低温再生器LGで発生した冷媒蒸気は、管路SL2により凝縮器Cに送気され、凝縮器Cで凝縮され冷媒液となる。
【0128】
次に、図10を参照しながら、暖房運転時について説明する。図10に示すように、暖房運転時には、V6は開とされ、V3は閉とされ、SV1は開とされる。
【0129】
吸収液の流れ
稀液ポンプP2が停止されているので、吸収液の流れは生じない。
【0130】
冷媒液の流れ
管路L2,L22により高温再生器HGに送液される。
【0131】
冷媒蒸気の流れは実施形態5と同様とされている。
【0132】
このように、本実施形態によれば、暖房運転時における熱効率の向上および消費動力の低減がシリーズフローにおいても達成される。
【0133】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明かかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。
【0134】
例えば、本実施形態では二重効用吸収冷温水機を例に取り説明されているが、本発明の適用は二重効用吸収冷温水機に限定されるものではなく、例えば三重効用吸収冷温水機にも適用できる。
【0135】
また、弁は電気信号により開閉される自動弁とされ、冷房と暖房の切替に応答して、弁の開閉を制御するようにされてもよい。ここで、自動弁としては、電磁弁、電動弁、空気弁などがあげられる。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明は吸収冷温水機に適用できる。
【符号の説明】
【0137】
R 吸収冷温水機
A 吸収器
C 凝縮器
E 蒸発器
LG 低温再生器
HG 高温再生器
LX 低温熱交換器
HX 高温熱交換器
L 管路
SL 蒸気管路
P ポンプ
V,SV 弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも蒸発器と吸収器と凝縮器と低温再生器と高温再生器とを備えてなる吸収冷温水機であって、
暖房運転時に高温再生器の熱効率を向上させるよう管路が構成されてなることを特徴とする吸収冷温水機。
【請求項2】
暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう管路が構成されてなることを特徴とする請求項1記載の吸収冷温水機。
【請求項3】
リバースフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
吸収液の高温再生器から吸収器への戻り管路に、低温再生器からの高温再生器への管路の分岐管路が連通され、前記吸収液分岐管路に止め弁が配設され、
前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなる
ことを特徴とする請求項2記載の吸収冷温水機。
【請求項4】
リバースフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなる
ことを特徴とする請求項2記載の吸収冷温水機。
【請求項5】
パラレルフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
低温再生器へ吸収液を供給する吸収液管路に止め弁が配設され、
前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなる
ことを特徴とする請求項2記載の吸収冷温水機。
【請求項6】
パラレルフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなる
ことを特徴とする請求項2記載の吸収冷温水機。
【請求項7】
シリーズフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
前記各止め弁は、暖房運転時に高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう操作可能とされてなる
ことを特徴とする請求項2記載の吸収冷温水機。
【請求項8】
止め弁が電気信号により開閉される自動弁とされ、前記自動弁が冷房運転と暖房運転との切替信号により開閉されるようにされてなることを特徴とする請求項3,4,5,6または7記載の吸収冷温水機。
【請求項9】
少なくとも蒸発器と吸収器と凝縮器と低温再生器と高温再生器とを備えてなる吸収冷温水機の運転方法であって、
暖房運転時に高温再生器の熱効率を向上させるよう管路に設けられている止め弁、および再生器に吸収液を供給する溶液ポンプの操作をなすことを特徴とする吸収冷温水機の運転方法。
【請求項10】
高温再生器における吸収液の濃度を下げるよう止め弁の操作をなすことを特徴とする請求項9記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項11】
リバースフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
吸収液の高温再生器から吸収器への戻り管路に、低温再生器からの高温再生器への管路の分岐管路が連通され、前記吸収液分岐管路に止め弁が配設され、
暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げる
ことを特徴とする請求項10記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項12】
吸収液分岐管路の止め弁を閉とすることを特徴とする請求項11記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項13】
リバースフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げる
ことを特徴とする請求項10記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項14】
パラレルフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を稀液溜りに連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
低温再生器へ吸収液を供給する吸収液管路に止め弁が配設され、
暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げる
ことを特徴とする請求項10記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項15】
吸収液分岐管路の止め弁を閉とすることを特徴とする請求項14記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項16】
パラレルフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げる
ことを特徴とする請求項10記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項17】
シリーズフローとされ、
冷媒溜りから蒸発器へ冷媒液を送液する冷媒管路を冷媒ポンプ下流で分岐させ、当該分岐管路を高温再生器に連通させ、前記冷媒分岐管路に止め弁が配設され、前記冷媒管路の分岐点下流に止め弁が配設され、
暖房運転時に、前記冷媒分岐管路の止め弁を開とし、前記冷媒管路の分岐点下流の止め弁を閉とし、それにより高温再生器における吸収液の濃度を下げる
ことを特徴とする請求項10記載の吸収冷温水機の運転方法。
【請求項18】
溶液ポンプの運転を停止することを特徴とする請求項13,16または17記載の吸収冷温水機の運転方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−104629(P2013−104629A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249697(P2011−249697)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000199887)川重冷熱工業株式会社 (59)
【Fターム(参考)】