吸収性物品の包装体
【課題】着用者が容易かつ適切に、包装シートによって個別に包装された吸収性物品を下着に装着することができる吸収性物品の包装体を提供する。
【解決手段】本発明に係る吸収性物品の包装体１００は、吸収性物品１と吸収性物品１を個別に包装する包装シート７０とを備え、包装シート上に吸収性物品が配置された状態で包装シートと吸収性物品とが折り畳まれることにより、吸収性物品が個別に包装される。包装された吸収性物品を開いた状態で、包装シート及び吸収性物品には、吸収性物品の長手方向に沿った折り目ＦＬ１、ＦＬ２が形成されており、折り目は、吸収性物品の幅方向において吸収体３０よりも外側に配置されている。
【解決手段】本発明に係る吸収性物品の包装体１００は、吸収性物品１と吸収性物品１を個別に包装する包装シート７０とを備え、包装シート上に吸収性物品が配置された状態で包装シートと吸収性物品とが折り畳まれることにより、吸収性物品が個別に包装される。包装された吸収性物品を開いた状態で、包装シート及び吸収性物品には、吸収性物品の長手方向に沿った折り目ＦＬ１、ＦＬ２が形成されており、折り目は、吸収性物品の幅方向において吸収体３０よりも外側に配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、吸収性物品が個別に包装された吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【０００２】
特許文献１及び特許文献２には、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品としての生理用ナプキンを、包装シート上に配置した状態で複数回折り畳むことによって、生理用ナプキンを個別に包装した吸収性物品の包装体が記載されている。
【０００３】
この吸収性物品の包装体は、例えば、包装シート上に配置された生理用ナプキンを、生理用ナプキンの長手方向に沿った２本の折り目を基点にして、生理用ナプキンの幅方向両端部を表面シート側に向けて折り返した後、生理用ナプキンの幅方向に沿った２本の折り目を基点にして、生理用ナプキンの長手方向両端部を長手方向中央に向けて折り返すことによって、生理用ナプキンを個別に包装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平１０−２９０８１９号公報（第５頁、図２）
【特許文献２】特開平９−２６６９２８号公報（第４頁、図２）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述の特許文献に記載の吸収性物品の包装体には、以下の問題があった。上述の吸収性物品の包装体における長手方向の折り目は、吸収体に形成されている。しかし、一般的に、吸収体には、包装シート等と比較して折り目による折り癖が強く残り易い。例えば、生理用ナプキンを下着に装着する際は、生理用ナプキンの裏面を下着の内面に沿わせて接着し、生理用ナプキンを下着に装着する。このとき、長手方向の折り目の折り癖が強い場合には、生理用ナプキンを展開し難く、下着の内面に沿わせて適切に生理用ナプキンを配置することができないことがある。
【０００６】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、着用者が容易かつ適切に、包装シートによって個別に包装された吸収性物品を下着に装着することができる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品の包装体は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、前記折り目は、前記吸収性物品の幅方向において前記吸収体よりも外側に配置されていることを要旨とする。
【０００８】
また、本発明に係る吸収性物品の包装体は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、前記吸収体には、前記吸収体の前記長手方向及び幅方向における中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられており、前記低剛性領域は、前記長手方向に沿って設けられ、前記低剛性領域には、前記折り目が形成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【０００９】
本発明に係る例示的側面としての吸収性物品の包装体には、長手方向に沿った折り目の幅方向内側に吸収体が配置されているため、長手方向に沿った折り目が吸収体に形成されない。また、他の例示的側面としての吸収性物品の包装体には、長手方向に沿った折り目が低剛性領域に設けられているため、吸収体の折り癖が残り難くなる。このように構成された吸収性物品の包装体によれば、吸収体の折り癖によって吸収性物品が展開し難くなることを抑制できるため、着用者は、容易に吸収性物品を展開して、下着の内面に沿わせて適切に吸収性物品を装着することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明の第１の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図２】図１に示す吸収性物品の包装体の背面図である。
【図３】図１に示すＡ−Ａ断面の模式断面図である。
【図４】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図５】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図６】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図７】第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図８】図７に示すＢ−Ｂ断面の模式断面図である。
【図９】第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図１０】変形例１に係る吸収性物品の包装体の模式断面図である。
【図１１】変形例２に係る吸収性物品の包装体の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
（第１の実施形態）
図１から図３を参照して、本発明の第１の実施形態に係る吸収性物品の包装体について説明する。図１は、吸収性物品の包装体の平面図であり、図２は、吸収性物品の包装体の背面図である。図３は、図１に示すＡ−Ａ断面の模式断面図である。吸収性物品の包装体１００は、吸収性物品１と、この吸収性物品１を包装する包装シート７０と、を有する。本実施形態に係る吸収性物品１は、例えば、生理用ナプキンである。
【００１２】
吸収性物品の包装体１００は、包装シート７０上に吸収性物品１が配置された状態で包装シート７０と吸収性物品１とが折り畳まれることにより、吸収性物品１が個別に包装される。図１及び図２は、包装シート７０によって吸収性物品１を個別に包装した後、吸収性物品１を開いた状態を示している。
【００１３】
吸収性物品１は、着用者の肌に当接する表面シート１０と、液体を透過しない液不透過性の裏面シート２０と、吸収体３０とを有する。吸収体３０は、表面シート１０と裏面シート２０との間に配設される。従って、吸収体３０は、図１において破線で示される。吸収体３０は、吸収性物品１の長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおける中央部分に配設される。また、吸収性物品１は、図１に示す平面視にて、長手方向Ｌに直交する幅方向Ｗにおいて吸収体３０の外側に設けられるウイング部４３,４４を備える。更に、吸収性物品１は、幅方向Ｗにおいて吸収体３０の外側に設けられるサイドシート４１，４２を備える。
【００１４】
表面シート１０は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート１０は、少なくとも吸収体３０の表面を覆う。表面シート１０は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。本実施の形態の表面シート１０は、エアースルー不織布である。繊維の芯は、ポリエチレンテレフタレートであり、鞘はポリエチレンの２．２ｄｔｅｘ、繊維長は５１ｍｍである。繊維の表面には、親水性の油剤が塗布されている。また、表面シートの物性としては、吸収性物品の製造過程における吸収性物品の搬送方向と交差する交差方向の５％伸度強度が０．６Ｎ／２５ｍｍ以下であることが好ましく、ＣＤ方向の５％伸度強度が０．３Ｎ／２５ｍｍ以下であるのが更に好ましい。
【００１５】
裏面シート２０は、表面シート１０の長さと略同一の長さを有する。裏面シート２０は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。裏面シート２０は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。本実施の形態の裏面シート２０は、液不透過性のポリエチレンのフィルムによって構成されている。
【００１６】
吸収体３０は、親水性繊維、パルプを含む。吸収体３０は、下層吸収体３１と、下層吸収体３１上に積層された上層吸収体３２と、によって構成されている。上層吸収体３２は、下層吸収体３１よりも長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおいて小さい。なお、下層吸収体３１と上層吸収体３２とは、別個に構成されていてもよいし、一体化されていてもよい。また、下層吸収体３１と上層吸収体３２とは、ホットメルト型接着剤によって貼り合わされている。
【００１７】
下層吸収体３１及び上層吸収体３２からなる吸収体３０は、経血などの体液を吸収可能な材料によって形成される。吸収体３０は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によって積層して形成されてもよいし、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートでもよいし、ティッシュ（例えば、目付１５ｇ／ｍ２）上に高吸収ポリマーを混入した粉砕パルプを配置し、ティッシュで包むことによって形成されていてもよい。
【００１８】
また、表面シート１０には、直径２ｍｍのピン形状のエンボス加工が施されている。なお、エンボス加工は、従来用いられるようなヒンジ状のエンボス加工であってもよい。また、表面シート１０と吸収体３とは、ホットメルト型接着剤とによって接合されている。
【００１９】
サイドシート４１，４２は、吸収性物品の幅方向における外側を覆うシート材であって、表面シート１０の両側に配設される。サイドシート４１，４２は、表面シート１０と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート４１，４２を乗り越えて吸収性物品１外方へ経血が流れることを防止するためには、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。本実施の形態のサイドシート４１，４２は、目付２２ｇ／ｍ２のスパンボンド不織布である。例えば、繊維の芯は、ポリプロピレンであり、鞘はポリエチレンである。
【００２０】
サイドシート４１，４２は、吸収体３０の側縁の一部及びウイング部４３，４４を覆う。サイドシート４１の幅方向における内側端部４１Ｅは、後述する第１長手折り目ＦＬ１よりも幅方向外側において、第１長手折り目ＦＬ１に隣接して配置されている。サイドシート４２の幅方向における内側端部４２Ｅは、後述する第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側において、第２長手折り目ＦＬ２に隣接して配置されている。
【００２１】
吸収性物品１では、表面シート１０、サイドシート４１，４２、及び裏面シート２０の周縁が接合されて、吸収体３０が内封される。表面シート１０と裏面シート２０との接合方法としては、ヒートエンボス加工、超音波、又はホットメルト型接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
【００２２】
裏面シート２０において、下着と接触する表面には、複数の領域において接着剤５０が塗布されている（図２参照）。接着剤５０は、裏面シート２０の長手方向Ｌに沿って間欠的に配置されている。接着剤５０は、ウイング部４３及びウイング部４４において、下着と接触する表面にも設けられる。使用前の状態では、接着剤５０は、包装シート７０に接しており、包装シート７０によって使用前に接着剤が劣化するのを防止している。そして、使用時に着用者によって包装シート７０が剥離される。なお、包装シート７０以外の紙等からなる保護シートによって使用前に接着剤が劣化するのを防止するように構成してもよい。なお、接着剤は、例えば、ホットメルト型接着剤を用いることができる。
【００２３】
包装シート７０は、吸収性物品１を個別に包装する。包装シート７０は、吸収性物品１の裏面シート２０側において吸収性物品１と対向する対向面７１と、吸収性物品１を収容した状態で外側に位置する非対向面７２と、を有する。
【００２４】
なお、包装シート７０は、質感向上等の目的のために包装シート７０の表面に丸点エンボスや梨地エンボスのような表面加工が施されていてもよい。包装シート７０の材質としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル等のプラスチックフィルムやナイロンフィルムなどの各種フィルム、硫酸バリウムなどのフィラーを入れて延伸させた通気性フィルム、不織布をラミネートさせたフィルム等が挙げられる。更に、包装シート７０の表面には、接着剤の粘着力を低下させることなく剥離可能にする処理が施されている。
【００２５】
吸収性物品１及び包装シート７０は、幅方向Ｗ及び長手方向Ｌに沿った所定の折り位置において、吸収性物品１の表面シート１０を内側にして折り畳まれる。吸収性物品１が折り畳まれた状態で、包装シート７０の長手方向Ｌにおける一方の端部が包装シート７０に貼着される。包装シート７０の端部は、粘着テープ７５によって包装シート７０の一部と貼着される。
【００２６】
次いで、吸収性物品の包装体１００の折り畳み方法を説明する。図４から図６は、吸収性物品の包装体１００の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。吸収性物品の包装体１００の折り畳み工程は、吸収性物品載置工程と、第一折り工程と、第二折り工程と、接合工程と、第三折り工程と、を有する。
【００２７】
吸収性物品載置工程では、包装シート７０上に吸収性物品１が配置される。包装シート７０と吸収性物品１の裏面シート２０とが対向する。なお、１個の吸収性物品１を個別に包装する寸法の包装シート７０上に吸収性物品１を配置してもよいし、例えば、搬送方向に沿って連続する包装シート上に、所定間隔を空けて複数の吸収性物品を配置するように構成してもよい。本実施形態では、説明の便宜上、１個の吸収性物品を包装する吸収性物品の包装体を用いて折り畳み方法を説明する。
【００２８】
第一折り工程では、図４に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、幅方向における吸収性物品１の一方の端部側を含む端部領域側から、長手方向Ｌに沿った第１長手折り目（図１参照）ＦＬ１を基点に内側に折り返される。第二折り工程では、図５に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、幅方向Ｗにおける吸収性物品１の他方の端部側を含む端部領域側から、長手方向Ｌに沿った第２幅折り目ＦＬ２（図１参照）を基点に内側に折り返される。
【００２９】
次いで、接合工程は、第２長手方向折り目ＦＬ２を基点に折り返された吸収性物品１及び包装シート７０の幅方向端部を、接着剤５０によって包装シート７０に対して接着する。本工程により、吸収性物品１が包装シート７０によって個別に包装される。なお、本実施形態では、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手方向折り目ＦＬ２を基点に折り返された包装シート７０の幅方向の端部を接着剤５０によって接着しているが、包装シート７０の幅方向の端部を接着しなくてもよい。また、包装シート７０の幅方向端部の接着方法は、熱溶着、圧着又は超音波溶着によって接着してもよい。
【００３０】
第三折り工程では、図６に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、吸収性物品１の長手方向Ｌにおける両端部側から、幅方向Ｗに沿った第１幅折り目ＦＷ１及び第２幅折り目ＦＷ２（図１参照）を基点に内側に折り返される。上述した工程が実行されることによって、吸収性物品の包装体１００は、折り畳まれて小型化される。
【００３１】
このように折り畳むことにより、吸収性物品１を包装シート７０によってコンパクトに包装することができる。具体的には、吸収性物品及び包装シートの平面面積を広げた場合と比べて約１／９にすることができるため、吸収性物品をコンパクトにすることができる。吸収性物品１を小型化することにより、小物入れ、ポシェット等のバッグに収納する場合、バッグの収納スペースを大きく占有する事がなく、簡便な携帯を可能とする。また、吸収性物品１をコンパクトに包装することにより、使用時にトイレ等に携帯する際に、折り返さない状態でも手の中に配置し、他人から見えないように保持する事が可能となる。
【００３２】
また、このように折り畳まれた吸収性物品の包装体１００を開いた状態における第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、吸収体３０の幅方向外側であって、サイドシート４１，４２よりも幅方向内側に位置する。図３に示すように、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、表面シート１０と裏面シート２０とが重なった領域に形成されている。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、厚み方向Ｔにおいて、吸収体３０及びサイドシート４１,４２と重なっていない。したがって、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２による折り癖は、表面シート１０及び裏面シート２０のみに形成される。一般的に、表面シート１０及び裏面シート２０は、吸収体３０と比較して剛性が低い。表面シート１０及び裏面シート２０には、折り癖が残り難い。なお、本明細書における剛性とは、物体に外力を加えて変形させようとするときに、物体がその変形に抵抗する程度を意味する。例えば、剛性が高い程、変形に抵抗する程度が大きく、折り曲げられた際の折り癖が強く残る。
【００３３】
したがって、長手方向の折り癖が残り難くなり、吸収性物品１を下着に装着した際に、折り目によって下着から吸収性物品１が浮いてしまうことを抑制することができる。更に、長手方向に延びる折り目の折り癖によって吸収性物品が幅方向外側に展開し難くなる不具合を防止することができる。着用者は、吸収性物品を容易に下着の内面に沿わせて配置したり、ウイング部を下着の非当接面側に容易に折り曲げて配置したりすることができ、装着性を向上させることができる。
【００３４】
また、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側には、サイドシート４１，４２が設けられており、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の剛性を高く構成されている。よって、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２が形成された部分と、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の部分との剛性差によって、吸収性物品の包装体の開封時に吸収性物品１の幅方向両側に開封する力がかかり易くなり、吸収性物品が展開され易くなる。
【００３５】
接着剤５０は、厚さ方向Ｔにおいて第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に重なる領域に配置されてなく、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向内側及び幅方向外側に配置されている。例えば、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に、包装シート７０と吸収性物品１とを接着する接着剤５０が設けられていることにより、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２を基点に展開しようとして、包装シート７０に対して力を掛けた際に、吸収性物品１の幅方向両側部分が展開する方向に吸収性物品に対して力が掛かり、吸収性物品１をより展開し易くなる。
【００３６】
ウイング部４３、４４は、吸収体３０と比べて厚さが薄く、比較的皺が生じ易い。また、ウイング部４３、４４の裏面には、接着剤が付されており、ウイング部４３、４４を下着の非当接面側に折り返す際に接着剤同士がくっついて、ウイング部４３、４４に皺が生じることがある。しかし、吸収性物品が展開し易くなることにより、ウイング部４３、４４を適切に裏面側に折り返すことができ、ウイング部４３、４４に皺が生じる不具合を防止することができる。
【００３７】
（第２の実施形態）
次いで、第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０１について、図７及び図８を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第１の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。図７は、第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０１の肌当接面からみた平面図であり、図８は、図７のＢ−Ｂ断面の模式断面図である。
【００３８】
第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａは、第１の実施形態に係る吸収性物品１と異なり、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に吸収体３０が配置されている。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、下層吸収体３１と厚み方向Ｔにおいて重なっている。下層吸収体３１には、吸収体３０の長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおける中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域ＬＡが設けられている。図７において、低剛性領域ＬＡを斜線にて示す。なお、中央部は、吸収体３０の長手方向における中央且つ幅方向における中央に位置する部分であり、本実施の形態では上層吸収体３２が配置された部分である。また、中央部は、排泄口に当接する領域を含むように構成されていてもよい。中央部は、中央部以外の部分よりも目付が高く構成されている。中央部の目付は、例えば、４００〜８００ｇ／ｍ２である。
【００３９】
低剛性領域ＬＡは、上層吸収体３２が配置された部分の吸収体３０の厚みよりも薄く、かつ上層吸収体３２が配置された部分の吸収体３０の目付よりも低く構成されている。低剛性領域ＬＡの剛性は、上層吸収体３２が配置された部分よりも低い。低剛性領域ＬＡは、少なくとも第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２と厚さ方向において重なるように配置される。より好ましくは、低剛性領域ＬＡは、幅方向Ｗにおいて第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２を跨ぐように配置される。低剛性領域ＬＡの幅方向における長さは、例えば、２〜１０ｍｍであり、より好ましい長さは、５ｍｍ未満である。なお、低剛性領域の幅方向における長さが１０ｍｍ以上であると、低剛性領域ＬＡにおける吸収性物品のよれが生じるおそれがあるため、好ましくない。
【００４０】
低剛性領域の形成方法としては、例えば、粉砕パルプを積層して吸収体を製造する際に、パルプが堆積するプレートの低剛性領域に対応する部分に突起部を設け、突起部のみ吸収体の厚みが薄くなるように形成することができる。なお、プレートは、メッシュ状のプレートを用いることができる。突起部の厚みを調整することにより、低剛性領域の目付や厚みを調整することができる。また、例えば、複数のシートを重ねて吸収体を構成し、低剛性領域のみ積層するシートの層数を少なくすることにより、低剛性領域を形成することができる。
【００４１】
このように構成された吸収性物品の包装体によれば、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２が低剛性領域に形成されるため、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２による吸収体の折り癖を残り難くすることができる。
【００４２】
（第３の実施形態）
次いで、第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０２について、図９を参照して詳細に説明する。図９は、第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０２の肌当接面からみた平面図である。第３の実施形態に係る吸収性物品１Ｂは、第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａと同様に第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に吸収体３０が設けられているが、第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａと低剛性領域の構成が異なっている。
【００４３】
吸収体３０には、上層吸収体３２の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられている。低剛性領域は、吸収体３０に設けられたスリット３３が形成された領域である。スリット３３は、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に沿って間欠的に設けられている。スリット３３の長手方向の長さを長くすると、吸収体３０の折り癖が残り難くなる。しかし、スリット３３の長手方向の長さが長過ぎると、長手方向における吸収体３０の剛性が低くなるおそれがある。よって、長手方向におけるスリット間の長さは、例えば、５ｍｍ以上であることが望ましい。
【００４４】
低剛性領域の形成方法としては、例えば、刃を有するロール（上軸）と溝のついたロール（下軸）とを備える一対のロールとの間に吸収体を挟み込んで、スリットを形成することができる。また、例えば、粉砕パルプをメッシュ状のプレートで積層して吸収体を製造する際に、スリットに対応する部分に突起部等を設けて、突起部にパルプが堆積しないようにして、スリットを形成することができる。
【００４５】
次いで、変形例に係る吸収性物品の包装体について、図１０及び図１１を参照して詳細に説明する。図１０及び図１１は、変形例に係る吸収性物品の包装体の図１に示すＡ−Ａ線の模式断面図である。変形例１に係る吸収性物品の包装体１０３は、図１０に示すように、吸収体３０の第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向外側に、吸収体３０を厚み方向Ｔに圧縮した圧搾部２２が形成されている。また、吸収体３０の第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向内側に、吸収体３０及び表面シート１０を厚み方向Ｔに圧縮した圧搾部２３が形成されている。圧搾部が形成された部分は剛性が高くなる。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２部分と、その幅方向内側及び幅方向外側とに剛性差が生じる。
【００４６】
第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の吸収体の剛性を高くすることにより、吸収性物品の包装体の開封時に吸収性物品１の幅方向両側に開封する力がかかり易くなり、吸収性物品を展開し易くなる。また、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向内側の吸収体の剛性を高くすることにより、吸収性物品の包装体の開封時に最も力が掛かる第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２との間の剛性を高めて、展開時の力に対する耐久性を高めることができる。
【００４７】
変形例２に係る吸収性物品の包装体１０４は、第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側に設けられたサイドシート４１,４２に弾性部材６０が設けられている。弾性部材６０は、吸収性物品１の長手方向Ｌに沿って３本ずつ設けられている。弾性部材６０は、４７０ｄｔｅｘの糸ゴムであって、長手方向に約１．３倍伸長された状態で、互いに折り返されたサイドシート４１、４２間に配置されている。弾性部材６０が収縮することによって、サイドシート４１，４２が収縮し、吸収体３０の幅方向外側に防漏壁が形成される。このように防漏壁を設けると、サイドシート４１、４２が重ね合わされ且つ弾性部材により収縮するため、第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側に位置する吸収体３０の剛性を高めることができ、剛性差によって吸収性物品の包装体を展開し易くなる。
【００４８】
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【００４９】
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー（おりものシート）、失禁パッド等であってもよい。本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【００５０】
１、１Ａ、１Ｂ…吸収性物品、 １０…表面シート、 ２０…裏面シート、 ２２，２３…圧搾部、 ３０…吸収体、 ３１…上層吸収体、 ３２…下層吸収体、 ３３…スリット、 ４１,４２…サイドシード、 ４３,４４…ウイング部、 ５０…接着剤、 ６０…弾性部材、 ７０…包装シート、 ７１…対向面、 ７２…非対向面、 ７５…粘着テープ、 １００、１０１、１０２、１０３、１０４…吸収性物品の包装体、 ＦＬ１…第１長手折り目、 ＦＬ２…第２長手折り目、 ＦＷ１…第１幅折り目、 ＦＷ２…第２幅折り目
【技術分野】
【０００１】
本発明は、吸収性物品が個別に包装された吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【０００２】
特許文献１及び特許文献２には、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品としての生理用ナプキンを、包装シート上に配置した状態で複数回折り畳むことによって、生理用ナプキンを個別に包装した吸収性物品の包装体が記載されている。
【０００３】
この吸収性物品の包装体は、例えば、包装シート上に配置された生理用ナプキンを、生理用ナプキンの長手方向に沿った２本の折り目を基点にして、生理用ナプキンの幅方向両端部を表面シート側に向けて折り返した後、生理用ナプキンの幅方向に沿った２本の折り目を基点にして、生理用ナプキンの長手方向両端部を長手方向中央に向けて折り返すことによって、生理用ナプキンを個別に包装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平１０−２９０８１９号公報（第５頁、図２）
【特許文献２】特開平９−２６６９２８号公報（第４頁、図２）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述の特許文献に記載の吸収性物品の包装体には、以下の問題があった。上述の吸収性物品の包装体における長手方向の折り目は、吸収体に形成されている。しかし、一般的に、吸収体には、包装シート等と比較して折り目による折り癖が強く残り易い。例えば、生理用ナプキンを下着に装着する際は、生理用ナプキンの裏面を下着の内面に沿わせて接着し、生理用ナプキンを下着に装着する。このとき、長手方向の折り目の折り癖が強い場合には、生理用ナプキンを展開し難く、下着の内面に沿わせて適切に生理用ナプキンを配置することができないことがある。
【０００６】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、着用者が容易かつ適切に、包装シートによって個別に包装された吸収性物品を下着に装着することができる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品の包装体は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、前記折り目は、前記吸収性物品の幅方向において前記吸収体よりも外側に配置されていることを要旨とする。
【０００８】
また、本発明に係る吸収性物品の包装体は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、前記吸収体には、前記吸収体の前記長手方向及び幅方向における中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられており、前記低剛性領域は、前記長手方向に沿って設けられ、前記低剛性領域には、前記折り目が形成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【０００９】
本発明に係る例示的側面としての吸収性物品の包装体には、長手方向に沿った折り目の幅方向内側に吸収体が配置されているため、長手方向に沿った折り目が吸収体に形成されない。また、他の例示的側面としての吸収性物品の包装体には、長手方向に沿った折り目が低剛性領域に設けられているため、吸収体の折り癖が残り難くなる。このように構成された吸収性物品の包装体によれば、吸収体の折り癖によって吸収性物品が展開し難くなることを抑制できるため、着用者は、容易に吸収性物品を展開して、下着の内面に沿わせて適切に吸収性物品を装着することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明の第１の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図２】図１に示す吸収性物品の包装体の背面図である。
【図３】図１に示すＡ−Ａ断面の模式断面図である。
【図４】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図５】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図６】図１に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図７】第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図８】図７に示すＢ−Ｂ断面の模式断面図である。
【図９】第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌当接面側から見た平面図である。
【図１０】変形例１に係る吸収性物品の包装体の模式断面図である。
【図１１】変形例２に係る吸収性物品の包装体の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
（第１の実施形態）
図１から図３を参照して、本発明の第１の実施形態に係る吸収性物品の包装体について説明する。図１は、吸収性物品の包装体の平面図であり、図２は、吸収性物品の包装体の背面図である。図３は、図１に示すＡ−Ａ断面の模式断面図である。吸収性物品の包装体１００は、吸収性物品１と、この吸収性物品１を包装する包装シート７０と、を有する。本実施形態に係る吸収性物品１は、例えば、生理用ナプキンである。
【００１２】
吸収性物品の包装体１００は、包装シート７０上に吸収性物品１が配置された状態で包装シート７０と吸収性物品１とが折り畳まれることにより、吸収性物品１が個別に包装される。図１及び図２は、包装シート７０によって吸収性物品１を個別に包装した後、吸収性物品１を開いた状態を示している。
【００１３】
吸収性物品１は、着用者の肌に当接する表面シート１０と、液体を透過しない液不透過性の裏面シート２０と、吸収体３０とを有する。吸収体３０は、表面シート１０と裏面シート２０との間に配設される。従って、吸収体３０は、図１において破線で示される。吸収体３０は、吸収性物品１の長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおける中央部分に配設される。また、吸収性物品１は、図１に示す平面視にて、長手方向Ｌに直交する幅方向Ｗにおいて吸収体３０の外側に設けられるウイング部４３,４４を備える。更に、吸収性物品１は、幅方向Ｗにおいて吸収体３０の外側に設けられるサイドシート４１，４２を備える。
【００１４】
表面シート１０は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート１０は、少なくとも吸収体３０の表面を覆う。表面シート１０は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。本実施の形態の表面シート１０は、エアースルー不織布である。繊維の芯は、ポリエチレンテレフタレートであり、鞘はポリエチレンの２．２ｄｔｅｘ、繊維長は５１ｍｍである。繊維の表面には、親水性の油剤が塗布されている。また、表面シートの物性としては、吸収性物品の製造過程における吸収性物品の搬送方向と交差する交差方向の５％伸度強度が０．６Ｎ／２５ｍｍ以下であることが好ましく、ＣＤ方向の５％伸度強度が０．３Ｎ／２５ｍｍ以下であるのが更に好ましい。
【００１５】
裏面シート２０は、表面シート１０の長さと略同一の長さを有する。裏面シート２０は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。裏面シート２０は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。本実施の形態の裏面シート２０は、液不透過性のポリエチレンのフィルムによって構成されている。
【００１６】
吸収体３０は、親水性繊維、パルプを含む。吸収体３０は、下層吸収体３１と、下層吸収体３１上に積層された上層吸収体３２と、によって構成されている。上層吸収体３２は、下層吸収体３１よりも長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおいて小さい。なお、下層吸収体３１と上層吸収体３２とは、別個に構成されていてもよいし、一体化されていてもよい。また、下層吸収体３１と上層吸収体３２とは、ホットメルト型接着剤によって貼り合わされている。
【００１７】
下層吸収体３１及び上層吸収体３２からなる吸収体３０は、経血などの体液を吸収可能な材料によって形成される。吸収体３０は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によって積層して形成されてもよいし、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートでもよいし、ティッシュ（例えば、目付１５ｇ／ｍ２）上に高吸収ポリマーを混入した粉砕パルプを配置し、ティッシュで包むことによって形成されていてもよい。
【００１８】
また、表面シート１０には、直径２ｍｍのピン形状のエンボス加工が施されている。なお、エンボス加工は、従来用いられるようなヒンジ状のエンボス加工であってもよい。また、表面シート１０と吸収体３とは、ホットメルト型接着剤とによって接合されている。
【００１９】
サイドシート４１，４２は、吸収性物品の幅方向における外側を覆うシート材であって、表面シート１０の両側に配設される。サイドシート４１，４２は、表面シート１０と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート４１，４２を乗り越えて吸収性物品１外方へ経血が流れることを防止するためには、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。本実施の形態のサイドシート４１，４２は、目付２２ｇ／ｍ２のスパンボンド不織布である。例えば、繊維の芯は、ポリプロピレンであり、鞘はポリエチレンである。
【００２０】
サイドシート４１，４２は、吸収体３０の側縁の一部及びウイング部４３，４４を覆う。サイドシート４１の幅方向における内側端部４１Ｅは、後述する第１長手折り目ＦＬ１よりも幅方向外側において、第１長手折り目ＦＬ１に隣接して配置されている。サイドシート４２の幅方向における内側端部４２Ｅは、後述する第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側において、第２長手折り目ＦＬ２に隣接して配置されている。
【００２１】
吸収性物品１では、表面シート１０、サイドシート４１，４２、及び裏面シート２０の周縁が接合されて、吸収体３０が内封される。表面シート１０と裏面シート２０との接合方法としては、ヒートエンボス加工、超音波、又はホットメルト型接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
【００２２】
裏面シート２０において、下着と接触する表面には、複数の領域において接着剤５０が塗布されている（図２参照）。接着剤５０は、裏面シート２０の長手方向Ｌに沿って間欠的に配置されている。接着剤５０は、ウイング部４３及びウイング部４４において、下着と接触する表面にも設けられる。使用前の状態では、接着剤５０は、包装シート７０に接しており、包装シート７０によって使用前に接着剤が劣化するのを防止している。そして、使用時に着用者によって包装シート７０が剥離される。なお、包装シート７０以外の紙等からなる保護シートによって使用前に接着剤が劣化するのを防止するように構成してもよい。なお、接着剤は、例えば、ホットメルト型接着剤を用いることができる。
【００２３】
包装シート７０は、吸収性物品１を個別に包装する。包装シート７０は、吸収性物品１の裏面シート２０側において吸収性物品１と対向する対向面７１と、吸収性物品１を収容した状態で外側に位置する非対向面７２と、を有する。
【００２４】
なお、包装シート７０は、質感向上等の目的のために包装シート７０の表面に丸点エンボスや梨地エンボスのような表面加工が施されていてもよい。包装シート７０の材質としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル等のプラスチックフィルムやナイロンフィルムなどの各種フィルム、硫酸バリウムなどのフィラーを入れて延伸させた通気性フィルム、不織布をラミネートさせたフィルム等が挙げられる。更に、包装シート７０の表面には、接着剤の粘着力を低下させることなく剥離可能にする処理が施されている。
【００２５】
吸収性物品１及び包装シート７０は、幅方向Ｗ及び長手方向Ｌに沿った所定の折り位置において、吸収性物品１の表面シート１０を内側にして折り畳まれる。吸収性物品１が折り畳まれた状態で、包装シート７０の長手方向Ｌにおける一方の端部が包装シート７０に貼着される。包装シート７０の端部は、粘着テープ７５によって包装シート７０の一部と貼着される。
【００２６】
次いで、吸収性物品の包装体１００の折り畳み方法を説明する。図４から図６は、吸収性物品の包装体１００の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。吸収性物品の包装体１００の折り畳み工程は、吸収性物品載置工程と、第一折り工程と、第二折り工程と、接合工程と、第三折り工程と、を有する。
【００２７】
吸収性物品載置工程では、包装シート７０上に吸収性物品１が配置される。包装シート７０と吸収性物品１の裏面シート２０とが対向する。なお、１個の吸収性物品１を個別に包装する寸法の包装シート７０上に吸収性物品１を配置してもよいし、例えば、搬送方向に沿って連続する包装シート上に、所定間隔を空けて複数の吸収性物品を配置するように構成してもよい。本実施形態では、説明の便宜上、１個の吸収性物品を包装する吸収性物品の包装体を用いて折り畳み方法を説明する。
【００２８】
第一折り工程では、図４に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、幅方向における吸収性物品１の一方の端部側を含む端部領域側から、長手方向Ｌに沿った第１長手折り目（図１参照）ＦＬ１を基点に内側に折り返される。第二折り工程では、図５に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、幅方向Ｗにおける吸収性物品１の他方の端部側を含む端部領域側から、長手方向Ｌに沿った第２幅折り目ＦＬ２（図１参照）を基点に内側に折り返される。
【００２９】
次いで、接合工程は、第２長手方向折り目ＦＬ２を基点に折り返された吸収性物品１及び包装シート７０の幅方向端部を、接着剤５０によって包装シート７０に対して接着する。本工程により、吸収性物品１が包装シート７０によって個別に包装される。なお、本実施形態では、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手方向折り目ＦＬ２を基点に折り返された包装シート７０の幅方向の端部を接着剤５０によって接着しているが、包装シート７０の幅方向の端部を接着しなくてもよい。また、包装シート７０の幅方向端部の接着方法は、熱溶着、圧着又は超音波溶着によって接着してもよい。
【００３０】
第三折り工程では、図６に示すように、包装シート７０と吸収性物品１とが、吸収性物品１の長手方向Ｌにおける両端部側から、幅方向Ｗに沿った第１幅折り目ＦＷ１及び第２幅折り目ＦＷ２（図１参照）を基点に内側に折り返される。上述した工程が実行されることによって、吸収性物品の包装体１００は、折り畳まれて小型化される。
【００３１】
このように折り畳むことにより、吸収性物品１を包装シート７０によってコンパクトに包装することができる。具体的には、吸収性物品及び包装シートの平面面積を広げた場合と比べて約１／９にすることができるため、吸収性物品をコンパクトにすることができる。吸収性物品１を小型化することにより、小物入れ、ポシェット等のバッグに収納する場合、バッグの収納スペースを大きく占有する事がなく、簡便な携帯を可能とする。また、吸収性物品１をコンパクトに包装することにより、使用時にトイレ等に携帯する際に、折り返さない状態でも手の中に配置し、他人から見えないように保持する事が可能となる。
【００３２】
また、このように折り畳まれた吸収性物品の包装体１００を開いた状態における第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、吸収体３０の幅方向外側であって、サイドシート４１，４２よりも幅方向内側に位置する。図３に示すように、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、表面シート１０と裏面シート２０とが重なった領域に形成されている。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、厚み方向Ｔにおいて、吸収体３０及びサイドシート４１,４２と重なっていない。したがって、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２による折り癖は、表面シート１０及び裏面シート２０のみに形成される。一般的に、表面シート１０及び裏面シート２０は、吸収体３０と比較して剛性が低い。表面シート１０及び裏面シート２０には、折り癖が残り難い。なお、本明細書における剛性とは、物体に外力を加えて変形させようとするときに、物体がその変形に抵抗する程度を意味する。例えば、剛性が高い程、変形に抵抗する程度が大きく、折り曲げられた際の折り癖が強く残る。
【００３３】
したがって、長手方向の折り癖が残り難くなり、吸収性物品１を下着に装着した際に、折り目によって下着から吸収性物品１が浮いてしまうことを抑制することができる。更に、長手方向に延びる折り目の折り癖によって吸収性物品が幅方向外側に展開し難くなる不具合を防止することができる。着用者は、吸収性物品を容易に下着の内面に沿わせて配置したり、ウイング部を下着の非当接面側に容易に折り曲げて配置したりすることができ、装着性を向上させることができる。
【００３４】
また、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側には、サイドシート４１，４２が設けられており、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の剛性を高く構成されている。よって、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２が形成された部分と、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の部分との剛性差によって、吸収性物品の包装体の開封時に吸収性物品１の幅方向両側に開封する力がかかり易くなり、吸収性物品が展開され易くなる。
【００３５】
接着剤５０は、厚さ方向Ｔにおいて第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に重なる領域に配置されてなく、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向内側及び幅方向外側に配置されている。例えば、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に、包装シート７０と吸収性物品１とを接着する接着剤５０が設けられていることにより、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２を基点に展開しようとして、包装シート７０に対して力を掛けた際に、吸収性物品１の幅方向両側部分が展開する方向に吸収性物品に対して力が掛かり、吸収性物品１をより展開し易くなる。
【００３６】
ウイング部４３、４４は、吸収体３０と比べて厚さが薄く、比較的皺が生じ易い。また、ウイング部４３、４４の裏面には、接着剤が付されており、ウイング部４３、４４を下着の非当接面側に折り返す際に接着剤同士がくっついて、ウイング部４３、４４に皺が生じることがある。しかし、吸収性物品が展開し易くなることにより、ウイング部４３、４４を適切に裏面側に折り返すことができ、ウイング部４３、４４に皺が生じる不具合を防止することができる。
【００３７】
（第２の実施形態）
次いで、第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０１について、図７及び図８を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第１の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。図７は、第２の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０１の肌当接面からみた平面図であり、図８は、図７のＢ−Ｂ断面の模式断面図である。
【００３８】
第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａは、第１の実施形態に係る吸収性物品１と異なり、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に吸収体３０が配置されている。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２は、下層吸収体３１と厚み方向Ｔにおいて重なっている。下層吸収体３１には、吸収体３０の長手方向Ｌ及び幅方向Ｗにおける中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域ＬＡが設けられている。図７において、低剛性領域ＬＡを斜線にて示す。なお、中央部は、吸収体３０の長手方向における中央且つ幅方向における中央に位置する部分であり、本実施の形態では上層吸収体３２が配置された部分である。また、中央部は、排泄口に当接する領域を含むように構成されていてもよい。中央部は、中央部以外の部分よりも目付が高く構成されている。中央部の目付は、例えば、４００〜８００ｇ／ｍ２である。
【００３９】
低剛性領域ＬＡは、上層吸収体３２が配置された部分の吸収体３０の厚みよりも薄く、かつ上層吸収体３２が配置された部分の吸収体３０の目付よりも低く構成されている。低剛性領域ＬＡの剛性は、上層吸収体３２が配置された部分よりも低い。低剛性領域ＬＡは、少なくとも第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２と厚さ方向において重なるように配置される。より好ましくは、低剛性領域ＬＡは、幅方向Ｗにおいて第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２を跨ぐように配置される。低剛性領域ＬＡの幅方向における長さは、例えば、２〜１０ｍｍであり、より好ましい長さは、５ｍｍ未満である。なお、低剛性領域の幅方向における長さが１０ｍｍ以上であると、低剛性領域ＬＡにおける吸収性物品のよれが生じるおそれがあるため、好ましくない。
【００４０】
低剛性領域の形成方法としては、例えば、粉砕パルプを積層して吸収体を製造する際に、パルプが堆積するプレートの低剛性領域に対応する部分に突起部を設け、突起部のみ吸収体の厚みが薄くなるように形成することができる。なお、プレートは、メッシュ状のプレートを用いることができる。突起部の厚みを調整することにより、低剛性領域の目付や厚みを調整することができる。また、例えば、複数のシートを重ねて吸収体を構成し、低剛性領域のみ積層するシートの層数を少なくすることにより、低剛性領域を形成することができる。
【００４１】
このように構成された吸収性物品の包装体によれば、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２が低剛性領域に形成されるため、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２による吸収体の折り癖を残り難くすることができる。
【００４２】
（第３の実施形態）
次いで、第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０２について、図９を参照して詳細に説明する。図９は、第３の実施形態に係る吸収性物品の包装体１０２の肌当接面からみた平面図である。第３の実施形態に係る吸収性物品１Ｂは、第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａと同様に第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２の幅方向外側に吸収体３０が設けられているが、第２の実施形態に係る吸収性物品１Ａと低剛性領域の構成が異なっている。
【００４３】
吸収体３０には、上層吸収体３２の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられている。低剛性領域は、吸収体３０に設けられたスリット３３が形成された領域である。スリット３３は、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に沿って間欠的に設けられている。スリット３３の長手方向の長さを長くすると、吸収体３０の折り癖が残り難くなる。しかし、スリット３３の長手方向の長さが長過ぎると、長手方向における吸収体３０の剛性が低くなるおそれがある。よって、長手方向におけるスリット間の長さは、例えば、５ｍｍ以上であることが望ましい。
【００４４】
低剛性領域の形成方法としては、例えば、刃を有するロール（上軸）と溝のついたロール（下軸）とを備える一対のロールとの間に吸収体を挟み込んで、スリットを形成することができる。また、例えば、粉砕パルプをメッシュ状のプレートで積層して吸収体を製造する際に、スリットに対応する部分に突起部等を設けて、突起部にパルプが堆積しないようにして、スリットを形成することができる。
【００４５】
次いで、変形例に係る吸収性物品の包装体について、図１０及び図１１を参照して詳細に説明する。図１０及び図１１は、変形例に係る吸収性物品の包装体の図１に示すＡ−Ａ線の模式断面図である。変形例１に係る吸収性物品の包装体１０３は、図１０に示すように、吸収体３０の第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向外側に、吸収体３０を厚み方向Ｔに圧縮した圧搾部２２が形成されている。また、吸収体３０の第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２に対する幅方向内側に、吸収体３０及び表面シート１０を厚み方向Ｔに圧縮した圧搾部２３が形成されている。圧搾部が形成された部分は剛性が高くなる。第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２部分と、その幅方向内側及び幅方向外側とに剛性差が生じる。
【００４６】
第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側の吸収体の剛性を高くすることにより、吸収性物品の包装体の開封時に吸収性物品１の幅方向両側に開封する力がかかり易くなり、吸収性物品を展開し易くなる。また、第１長手折り目ＦＬ１及び第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向内側の吸収体の剛性を高くすることにより、吸収性物品の包装体の開封時に最も力が掛かる第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２との間の剛性を高めて、展開時の力に対する耐久性を高めることができる。
【００４７】
変形例２に係る吸収性物品の包装体１０４は、第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側に設けられたサイドシート４１,４２に弾性部材６０が設けられている。弾性部材６０は、吸収性物品１の長手方向Ｌに沿って３本ずつ設けられている。弾性部材６０は、４７０ｄｔｅｘの糸ゴムであって、長手方向に約１．３倍伸長された状態で、互いに折り返されたサイドシート４１、４２間に配置されている。弾性部材６０が収縮することによって、サイドシート４１，４２が収縮し、吸収体３０の幅方向外側に防漏壁が形成される。このように防漏壁を設けると、サイドシート４１、４２が重ね合わされ且つ弾性部材により収縮するため、第１長手折り目ＦＬ１と第２長手折り目ＦＬ２よりも幅方向外側に位置する吸収体３０の剛性を高めることができ、剛性差によって吸収性物品の包装体を展開し易くなる。
【００４８】
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【００４９】
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー（おりものシート）、失禁パッド等であってもよい。本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【００５０】
１、１Ａ、１Ｂ…吸収性物品、 １０…表面シート、 ２０…裏面シート、 ２２，２３…圧搾部、 ３０…吸収体、 ３１…上層吸収体、 ３２…下層吸収体、 ３３…スリット、 ４１,４２…サイドシード、 ４３,４４…ウイング部、 ５０…接着剤、 ６０…弾性部材、 ７０…包装シート、 ７１…対向面、 ７２…非対向面、 ７５…粘着テープ、 １００、１０１、１０２、１０３、１０４…吸収性物品の包装体、 ＦＬ１…第１長手折り目、 ＦＬ２…第２長手折り目、 ＦＷ１…第１幅折り目、 ＦＷ２…第２幅折り目
【特許請求の範囲】
【請求項１】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、
前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、
前記折り目は、前記吸収性物品の幅方向において前記吸収体よりも外側に配置されている、吸収性物品の包装体。
【請求項２】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、
前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、
前記吸収体には、前記吸収体の前記長手方向及び幅方向における中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられており、
前記低剛性領域は、前記長手方向に沿って設けられ、
前記低剛性領域には、前記折り目が形成されている、吸収性物品の包装体。
【請求項３】
前記吸収性物品の前記幅方向における前記低剛性領域の外側には、前記低剛性領域よりも高い剛性の高剛性領域が設けられている、請求項２に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項４】
前記低剛性領域には、前記吸収体に形成されたスリットが設けられている、請求項２又は請求項３に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項５】
前記低剛性領域は、前記中央部の吸収体の目付よりも低く構成されている、請求項２又は請求項３に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項６】
前記折り目の幅方向外側には、前記吸収性物品の幅方向における外側を覆うシート材が前記折り目に沿って設けられている、請求項１から請求項５のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項７】
前記折り目に対する前記幅方向内側及び前記幅方向外側の少なくともいずれか一方には、前記吸収体が厚み方向に圧縮された圧搾部が設けられている、請求項１から請求項６のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項１】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、
前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、
前記折り目は、前記吸収性物品の幅方向において前記吸収体よりも外側に配置されている、吸収性物品の包装体。
【請求項２】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、前記包装シート上に前記吸収性物品が配置された状態で前記包装シートと前記吸収性物品とが折り畳まれることにより、前記吸収性物品が個別に包装される吸収性物品の包装体であって、
前記包装された吸収性物品を開いた状態で、前記包装シート及び前記吸収性物品には、前記吸収性物品の長手方向に沿った折り目が形成されており、
前記吸収体には、前記吸収体の前記長手方向及び幅方向における中央に位置する中央部の剛性よりも低い剛性の低剛性領域が設けられており、
前記低剛性領域は、前記長手方向に沿って設けられ、
前記低剛性領域には、前記折り目が形成されている、吸収性物品の包装体。
【請求項３】
前記吸収性物品の前記幅方向における前記低剛性領域の外側には、前記低剛性領域よりも高い剛性の高剛性領域が設けられている、請求項２に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項４】
前記低剛性領域には、前記吸収体に形成されたスリットが設けられている、請求項２又は請求項３に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項５】
前記低剛性領域は、前記中央部の吸収体の目付よりも低く構成されている、請求項２又は請求項３に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項６】
前記折り目の幅方向外側には、前記吸収性物品の幅方向における外側を覆うシート材が前記折り目に沿って設けられている、請求項１から請求項５のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項７】
前記折り目に対する前記幅方向内側及び前記幅方向外側の少なくともいずれか一方には、前記吸収体が厚み方向に圧縮された圧搾部が設けられている、請求項１から請求項６のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１２−１７９２４２（Ｐ２０１２−１７９２４２Ａ）
【公開日】平成２４年９月２０日（２０１２．９．２０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−４４１５４（Ｐ２０１１−４４１５４）
【出願日】平成２３年３月１日（２０１１．３．１）
【出願人】（０００１１５１０８）ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月２０日（２０１２．９．２０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月１日（２０１１．３．１）
【出願人】（０００１１５１０８）ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Ｆターム（参考）】
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