吸収性物品の包装体
【課題】非通気性の包装シートによって吸収性物品を個別に包装した吸収性物品の包装体において、包装シート同士を接合する接合部の破断を抑制することができる吸収性物品の包装体を提供する。
【解決手段】 吸収性物品の包装体101は、吸収性物品1と、吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、吸収性物品を個別に包装する包装シート70と、を備える。包装シートは、非通気性のフィルムによって構成される。包装体は、幅方向における包装体の両端部を接合する一対の第1接合部81と、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において記包装体の最も外側に位置する包装シートの長手方向における端部を、対向する包装シートに接合する第2接合部82と、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において包装シートの内側と包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える。
【解決手段】 吸収性物品の包装体101は、吸収性物品1と、吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、吸収性物品を個別に包装する包装シート70と、を備える。包装シートは、非通気性のフィルムによって構成される。包装体は、幅方向における包装体の両端部を接合する一対の第1接合部81と、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において記包装体の最も外側に位置する包装シートの長手方向における端部を、対向する包装シートに接合する第2接合部82と、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において包装シートの内側と包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品を包装シートによって包装した吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸収性物品としての生理用ナプキンを、包装シートによって個別に包装した吸収性物品の包装体が記載されている。この吸収性物品の包装体は、包装シート上に吸収性物品を配置した状態で吸収性物品の長手方向両側を内側に折り畳んだ後、包装シートの幅方向両側を接合することによって形成されている。吸収性物品は、包装シートによって囲まれた収納空間に収納されている。
【0003】
また、吸収性物品を包む包装シートは、一般的に、不織布等の通気性を有するシート材や、樹脂フィルム等の非通気性を有するシート材によって構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平8−504638号公報(図4、図5等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、装飾性の向上が求められており、吸収性物品の包装体の外側に絵柄等の装飾を施したものが提供されている。このとき、不織布からなる包装シートは、フィルムからなる包装シートよりも印刷が施し難いという問題点がある。また、不織布からなる包装シートは、フィルムからなる包装シートに比べてコストが高いという問題点がある。
【0006】
このような観点から、フィルムからなる包装シートを有する吸収性物品の包装体が広く提供されている。しかし、フィルムからなる包装シートは、非通気性であり、収納空間内の空気が出入りし難い。よって、例えば、吸収性物品の包装体を製品袋に収納する場合において、吸収性物品の包装体が外部から押圧されると、包装シートの収納空間内の空気が圧縮され、収納空間の空気圧によって包装シートの接合箇所が破断してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、非通気性の包装シートによって吸収性物品を個別に包装した吸収性物品の包装体において、包装シート同士を接合する接合部の破断を抑制することができる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本開示に係る吸収性物品の包装体(吸収性物品の包装体101)は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、前記吸収性物品を個別に包装する包装シート(包装シート70)と、を備える吸収性物品の包装体であって、前記包装シートは、非通気性のフィルムによって構成され、前記包装体は、前記長手方向と直交する幅方向における前記包装体の両端部を接合する一対の第1接合部(第1接合部81)と、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の最も外側に位置する前記包装シートの前記長手方向における端部(外側端部70F)を、対向する包装シートに接合する第2接合部(第2接合部82)と、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの内側と前記包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る吸収性物品の包装体は通気部を備えているため、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において包装シートの外側と包装シートの内側とを通気させることができる。よって、吸収性物品の包装体が押圧された際に、吸収性物品が収容された包装シート内の空気が抜けて、意図しない箇所で接合部が破断することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る吸収性物品の包装体の展開状態の平面図である。
【図2】図1に示す吸収性物品の包装体の展開状態の背面図である。
【図3】吸収性物品を包装シートによって個別に包装した状態の吸収性物品の包装体の平面図である。
【図4】図3に示すA−A断面の断面図である。
【図5】図1に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図6】吸収性物品の包装体の収容袋への収容状態を模式的に示した斜視図である。
【図7】第2の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図8】第3の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図9】第4の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図10】第5の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図11】第6の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図12】第7の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図13】第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図14】第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
図1から図6を参照して、第1の実施形態に係る吸収性物品の包装体について説明する。図1は、吸収性物品の包装体の展開状態の平面図であり、図2は、吸収性物品の包装体の展開状態の背面図である。図1及び図2に示すように吸収性物品の包装体101は、吸収性物品1と、この吸収性物品1を個別に包装する包装シート70と、を有する。本実施形態に係る吸収性物品1は、例えば、生理用ナプキンである。
【0012】
吸収性物品の包装体101は、包装シート70上に吸収性物品1が配置された状態で包装シート70と吸収性物品1とが折り畳まれて、接合部を介して接合されることにより、吸収性物品1が個別に包装されるように構成されている。図1及び図2は、包装シート70によって吸収性物品1を個別に包装した後、吸収性物品1を開いた状態を示している。図3は、吸収性物品1を包装シート70によって個別に包装した状態の吸収性物品の包装体の平面図である。図4は、図3に示すA−A断面の断面図である。
【0013】
吸収性物品1は、着用者の肌に当接する表面シート10と、液体を透過しない液不透過性の裏面シート20と、吸収体30とを有する。吸収体30は、表面シート10と裏面シート20との間に配設される。従って、吸収体30は、図1において破線で示される。吸収体30は、吸収性物品1の長手方向L及び幅方向Wにおける中央部分に配設される。なお、吸収性物品1は、幅方向において吸収体30の外側に設けられるウイング部やヒップフラップ部を備えていてもよい。
【0014】
表面シート10は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート10は、少なくとも吸収体30の表面を覆う。表面シート10は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
【0015】
裏面シート20は、表面シート10の長さと略同一の長さを有する。裏面シート20は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。裏面シート20は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。
【0016】
吸収体30は、親水性繊維、パルプを含む。親水性繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、粒子状ポリマー、繊維状ポリマー、熱可塑性疎水性化学繊維、又は、親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維等を単独又は混合して用いることができる。
【0017】
吸収性物品1では、表面シート10と裏面シート20の周縁が接合されて、吸収体30が内封される。表面シート10と裏面シート20との接合方法としては、ヒートエンボス加工、超音波、又はホットメルト型接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
【0018】
裏面シート20において、ショーツと接触する表面には、粘着剤が塗布された粘着領域50が複数設けられている(図4参照)。粘着領域50は、裏面シート20の非肌当接面上に接着剤を塗布するか、全面を剥離処理した包装シート70に粘着剤を塗布した後、裏面シート20の非肌当接面上に転写することによって形成される。
【0019】
使用前の状態では、粘着剤には粘着性を保持するための剥離シート79が接着されている。剥離シート79は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が塗布された接着領域90を介して包装シート70に接着される(図2及び図5参照)。剥離シート79と包装シート70が接着されているため、包装シート70を開封して吸収性物品1と包装シート70とを離間することで、吸収性物品1と剥離シート79とが離間する。したがって、着用者が剥離シート79を吸収性物品から剥がす作業を意識して行わなくても、粘着剤を裏面シートの表面に露出させて、着用者は、吸収性物品1を容易に装着することができる。なお、包装シート70と吸収性物品1との間に剥離シートを設けずに、包装シート70によって使用前に粘着剤が劣化するのを防止するように構成してもよい。
【0020】
表面シート10及び吸収体30には、複数の圧搾溝21が設けられている。圧搾溝21は、表面シート10から吸収体30までを厚さ方向に圧搾して構成されている。なお、本実施形態では、圧搾溝21は、エンボス加工によって圧搾加工される。なお、圧搾溝は、形成されていなくてもよい。
【0021】
包装シート70は、吸収性物品1を個別に包装する。包装シート70は、吸収性物品1の裏面シート20側において吸収性物品1と対向する対向面71と、吸収性物品1を収容した状態で外側に位置する非対向面72と、を有する。
【0022】
包装シート70は、包装シートは、非通気性のフィルムによって構成されている。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル等のプラスチックフィルムやナイロンフィルムなどの各種フィルムによって表面シートを構成することができる。
【0023】
なお、質感向上等の目的のために包装シート70の表面に丸点エンボスや梨地エンボスのような表面加工が施されていてもよい。表面加工は、通常のシート形成時に行われる。また、包装シート70には、一部もしくは全域に渡って印刷が施されていてもよい。
【0024】
吸収性物品1及び包装シート70は、幅方向W及び長手方向Lに沿った所定の折り目F1、F2を基点として、吸収性物品1の表面シート10を内側にして折り畳まれる。包装シート70と吸収性物品1とが折り畳まれた状態で、包装シート同士が接合部を介して接合されることにより、包装シート70内の収納空間S(図4参照)に吸収性物品1が収納される。
【0025】
非通気性のフィルムからなる包装シート70によって吸収性物品1を包むため、不織布等の通気性を有する包装シートによって吸収性物品を包む構成と比較して、吸収性物品1を収容する収納空間に包装シートの外部からゴミ等が侵入することを抑制できる。更に、フィルムからなる包装シート70は、不織布からなる包装シートに比べて、印刷を施し易いため装飾性を向上させることができ、かつコストを低減することができる。
【0026】
接合部は、長手方向Lと直交する幅方向Wにおける包装シート70の両端部70A、70Bに配置された一対の第1接合部81と、包装シート70の長手方向Lの両端部70R、70Fのうち包装体の外側に配置される外側端部70Fを対向する包装シート70に接合する第2接合部82と、を備える。包装シート70の外側端部70Fは、吸収性物品1を包装シート7によって包装した状態において包装体の最も外側に位置する。
【0027】
第1接合部81は、包装シート70の長手方向Lに沿った両端部70A、70Bから幅方向内側に向かう領域である。第1接合部81は、長手方向に沿って一定の幅となるように、ホットメルト型接着剤が塗布されている。第2接合部82は、包装シート70の外側端部70Fから長手方向内側に設けられており、幅方向に延びる領域である。第2接合部82には、ホットメルト型接着剤が塗布されている。
【0028】
吸収性物品1が折り畳まれた状態で、包装シート70の外側端部70Fは、粘着テープ75によって包装シート70の一部と貼着されている。第2接合部82の幅方向の両端部は、第1接合部81よりも幅方向内側に配置されている。第1接合部81と第2接合部82との間には、対向する包装シート同士が接合されていない第3非接合部83Nが設けられている。
【0029】
第3非接合部83Nは、包装シート70の収納空間Sと包装シート70の外側とを連通させて、吸収性物品1を収納した状態で包装シートの外側と包装シートの内側とを通気させる通気部として機能する。このように第3非接合部83Nを備えることにより、ゴミ等の不純物が浸入することを抑制しつつ、第3非接合部83Nを介して収納空間内の空気を収納空間外へ抜けるように構成することができる。よって、吸収性物品の包装体が外部から押圧された場合であっても、包装シートの収納空間内の空気が圧縮されることによって包装シートの接合箇所が意図せずに破断することを抑制できる。
【0030】
次いで、吸収性物品の包装体101の製造方法の一例について説明する。ここでは、特に、吸収性物品の包装方法を主に説明する。なお、吸収性物品1など、他の部分は、公知の製造方法に従って製造し得る。
【0031】
図5は、吸収性物品の包装体101の製造工程を模式的に示しており、吸収性物品1の搬送方向MDに沿った断面の模式図である。図5に示すように、吸収性物品の包装体101の製造工程には、接着剤塗布工程S10と、吸収性物品載置工程S20と、折り畳み工程S30と、接着工程S40と、切断工程S50と、が含まれる。
【0032】
接着剤塗布工程S10では、図5(a)に示すように、連続して供給される包装シート70の対向面71に接着剤が塗布される。接着剤は、第1接合部81及び第2接合部82に対応する箇所と、包装シート70と剥離シート79との接着領域90に対応する箇所とに塗布される。
【0033】
吸収性物品載置工程S20では、図5(a)に示すように、搬送方向MDに沿って連続する包装シート70の対向面71上に、所定間隔を空けて吸収性物品1が載置される。本工程により、包装シート70上に吸収性物品1が接着領域90を介して接合される。
【0034】
折り畳み工程S30は、図5(b)に示すように、包装シート70と吸収性物品1とが、搬送方向MDと直交する交差方向における一方の端部側から持ち上げられ、折り畳み方向の中心に向かって一緒に折り畳まれる。次いで、図5(c)に示すように、包装シート70及び吸収性物品1が、他方の端部である外側端部70F側から持ち上げられ、交差方向の中心へ向かって一緒に折り畳まれる。本工程により、第2接合部82を介して包装シート70の外側端部70Fが対向する包装シート70に接合される。
【0035】
接着工程S40では、図5(d)に示すように、第1接合部81を介して包装シート70の両側端部70A、70Bが接合される。具体的には、例えば、一対の押圧ローラーによって外側から押圧されることによって、第1接合部81を介して対向して配置された包装シート同士が接着される。本工程により、吸収性物品1を一個ずつ包装する包装体101が連続して形成される。切断工程S50では、図5(d)に示すように、包装体101と包装体101との間が切断され、吸収性物品1を個別に包装する吸収性物品の包装体が製造される。
【0036】
また、吸収性物品の包装体101は、収容袋201に収容される。図6は、複数の吸収性物品の包装体101を収容袋201に収容する状態を模式的に示した斜視図である。収容袋201は、複数の吸収性物品の包装体101を収容する袋形状である。吸収性物品の包装体が複数並んだ状態で押圧部材300によって、収納袋内に押圧されて収納される。
【0037】
このように吸収性物品の包装体101を収容袋201に収容する際は、複数の包装体101を厚み方向に重なるように配置し、押圧部材300によって押圧する。この際、押圧部材300によって吸収性物品の包装体を押圧する速度は、10〜100mm/sである。このように吸収性物品の包装体101を押圧すると、包装シート内部の空気が圧縮され、意図しない接合箇所が破断してしまうおそれがある。
【0038】
しかし、本実施の形態に係る包装シート70には通気部が形成されているため、通気部を介して包装シート内側の空気を包装シート外側に放出させ、包装シート同士を接合する接合部の破断を抑制することができる。なお、通気部は、収容袋の収容時において押圧部材によって押圧された際に、収納空間内の空気を外部に放出して収納空間内の急激な圧力上昇を抑制し、接合部の破断を防ぐことができるように構成されていればよい。
【0039】
(第2の実施形態)
次いで、図7に基づいて第2の実施形態に係る吸収性物品102について説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
【0040】
第2の実施形態に係る吸収性物品の包装体102は、第2接合部82が幅方向に沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第2接合部82間において対向する包装シート70同士が接合されていない第2非接合部82Nである。第2非接合部82Nは、粘着テープ75の幅方向両外側において、粘着テープ75に隣接して配置されている。
【0041】
第2接合部82の間に第2非接合部82Nを設けることにより、第2非接合部82Nを介して収納空間S内の空気を外部に放出可能に構成し、包装シート70同士を接合する接合部の意図しない破断を抑制することができる。また、図6に示すように、第2非接合部82Nは、収容袋201に収容される際に、他の包装体が重なる箇所である。吸収性物品の包装体を重ねて収容する際に第2非接合部が他の吸収性物品の包装体102によって隠れるため、第2非接合部82Nを介して包装体の外部からゴミ等の不純物が収納空間に浸入することを抑制できる。なお、第2非接合部82Nの幅方向の長さW1は、10mm〜20mmが望ましい。
【0042】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る吸収性物品の包装体103は、図8に示すように、第2接合部82が幅方向に沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第2接合部82間において対向する包装シート70同士が接合されていない第2非接合部82Nである。吸収性物品の包装体103には、粘着テープ75が設けられなく、第2非接合部82Nは、第2接合部82間に複数設けられている。
【0043】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る吸収性物品の包装体104は、図9に示すように、第1接合部81が、長手方向Lに沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第1接合部81間において対向する包装シート同士が接合されていない第1非接合部81Nである。
【0044】
第1非接合部81Nの長手方向の長さL1は、1〜5mmであればよく、より好適は、1〜3mmである。また、第1接合部81及び第2接合部82は、図9のCに示すように、接着剤が塗布された接着領域が間欠的に複数配置されることによって構成されていてもよいし、図9のDに示すように、接着剤が塗布された接着領域が全面に亘って配置されることによって構成されていてもよい。なお、間欠的に接着領域が配置された構成においては、接着領域同士の間隔L2は、0〜1mmであればよく、より好ましくは、0〜0.5mmである。
【0045】
第1接合部81の間に第1非接合部81Nを設けることにより、第1非接合部81Nを介して収納空間S内の空気を外部に放出可能に構成し、包装シート70同士を接合する接合部の破断を抑制することができる。また、吸収性物品の包装体の幅方向における両端部は、幅方向における中央部よりも厚みが薄く、図6に示すように積層された状態で他の包装体との間に隙間が設けられる。この比較的厚みが薄い吸収性物品の包装体の幅方向における両端部に、通気部を構成する第1非接合部81Nが設けられている。よって、複数重ねられた状態で押圧部材によって押圧される際に、包装体同士の隙間によって第1非接合部81Nが潰れず、包装シート内の圧力上昇を効果的に抑制し、接合部の意図しない箇所での破断を防止できる。
【0046】
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る吸収性物品の包装体105は、図10に示すように、第1接合部81が、長手方向Lに沿って連続して設けられている。通気部は、第1接合部81において、第1接合部の平均接合強度よりも低い接合強度の低接合強度領域81Wである。
【0047】
低接合強度領域81Wを設けることにより、外部から圧力が掛けられる前の状態では、低接合強度領域81Wが包装シート同士を接合し、吸収性物品を封入した状態を実現できる。一方、外部から圧力が掛かった際には、低接合強度領域81Wが破断して、通気可能な通気部を形成することができる。よって、意図しない箇所における接合部の破断を抑制することができる。
【0048】
なお、低接合強度領域は、第1接合部又は第2接合部の平均接合強度よりも低い接合強度であればよく、より具体的には、押圧部材300によって吸収性物品の包装体が所定の速度(10〜100mm/s)によって押圧された際に破断する強度である。
【0049】
低接合強度領域は、接着剤の目付を低くしたり、ヒートエンボス加工がなされる際に熱が伝達しにくい素材を用いたり、エンボス加工の際の強度を弱くすることによって設けることができる。
【0050】
また、低接合強度領域は、図10における包装シートの一方の端部70A側に設けられているように、第1接合部と交互に配置されていてもよいし、包装シートの他方の端部70B側に設けられているように、第1接合部間において、第1非接合部と交互に配置されていてもよい。
【0051】
また、第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wは、幅方向に対して傾斜しており、包装シートの外側端部から包装シートの長手方向における他方の端部に向かうにつれて、幅方向内側から幅方向外側に広がる形状である。
【0052】
包装シートを開封する際は、長手方向外側端部から開封される。第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wが外側端部から包装シートの長手方向における他方の端部に向かうにつれて幅方向内側から幅方向外側に広がる形状であることにより、第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wが開封方向に沿って配置される。よって、開封する際に第1接合部が剥離し易くなる。
【0053】
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係る吸収性物品の包装体106は、図11に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、第1接合部81の内側において、長手方向に沿って形成されている。ミシン目61は、収納空間に吸収性物品が収納された状態において包装体の外側に位置する包装シートの外側表面を貫通して形成されている。
【0054】
ミシン目61を介して、収納空間内の空気が収納空間外へ通気可能に構成することができる。また、ミシン目61は、吸収体よりも幅方向外側に形成されている。よって、包装シートによって吸収性物品を個別に収納した後にミシン目61を形成することができる。なお、収納空間に吸収性物品が収納された状態において包装シートの外側から切断装置等に開口してミシン目を形成してもよいし、包装シートに予めミシン目を形成した後に、包装シートによって吸収性物品を収納するように構成してもよい。
【0055】
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係る吸収性物品の包装体107は、図12に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。第7の実施形態に係るミシン目は、第6の実施形態に係るミシン目と比較して、長手方向の長さが異なっており、包装シートによって吸収性物品を収納した状態において、包装体の長手方向の全長のうち約半分に形成されている。
【0056】
例えば、第6の実施形態のように長手方向全長にミシン目を形成する場合には、包装シートに予めミシン目を形成してもよいし、吸収性物品を収納した後にミシン目を形成してもよいが、第7の実施形態のように部分的にミシン目を形成する場合には、包装シートによって吸収性物品を収納した後にミシン目を形成することが望ましい。
【0057】
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体108は、図13に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、吸収性物品の裏面シートに設けられた粘着領域50を挟んで形成されている。第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体109は、粘着領域50に包装シートが当接しており、粘着領域と包装シートとの間は密着している。したがって、包装シートの一部ミシン目を形成した場合であっても、粘着領域によって通気し難く、収納空間内の空気が円滑に抜けないおそれがある。しかし、粘着領域を挟んでの間にミシン目を形成することにより、粘着領域の周囲においても円滑に通気させることができる。
【0058】
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体109は、図14に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、吸収性物品の裏面シートに設けられた剥離シート79を挟んで形成されている。第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体108は、裏面シートに剥離シートが配置されている。剥離シートは、一般的に非通気性である。したがって、剥離シートが設けられている場合には、包装シートの一部ミシン目を形成した場合であっても、剥離シートによって通気し難く、収納空間内の空気が円滑に抜けないおそれがある。しかし、剥離シートを挟んでの間にミシン目を形成することにより、剥離シートの周囲においても円滑に通気させることができる。
【0059】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0060】
例えば、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等であってもよい。
【0061】
また、本実施の形態に係る吸収性物品の包装体は、幅方向に沿った折り目を基点に三つ折りされているが、この構成に限定されない。例えば、幅方向に沿った折り目を基点に二つ折り又は四つ折りされていてもよいし、長手方向に沿った折り目を基点に折り畳まれていてもよいし、長手方向に沿った折り目を基点に折り畳まれ、かつ幅方向に沿った折り目を基点に折り畳まれていてもよい。
【0062】
更に、接合部は、ホットメルト型接着剤等の接着剤によって接合されていてもよいし、ヒートエンボス加工や超音波によって接合されていてもよいし、その接合方法は限定されない。
【0063】
また、本発明に係る包装シートの通気穴部は、ミシン目に限られず、通気穴部を介して通気可能に構成されていればよく、種々の構成を採用することができる。例えば、切断装置等によって切断された切断線であってもよい。
【0064】
更に、本実施の形態に係る吸収性物品の包装体は、第2接合部間に第2非接合部を設けているが、第2非接合部間に低接合強度楼域を設けて、収納時において外部から急激な圧力が加えられた際に低接合強度領域を破断させて、低接合強度領域を介して通気可能に構成してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…吸収性物品、 10…表面シート、 20…裏面シート、 30…吸収体、 50…粘着領域、 51…本体接着領域、 52…ウイング接着領域、 70…包装シート、 70F…外側端部、 71…対向面、 72…非対向面、 75…粘着テープ、 79…剥離シート、 81…第1接合部、 81N…第1非接合部、 82…第2接合部、 82N…第2非接合部、 83N…第3非接合部、 90…接着領域、 101、102、103、104、105、106、107、108、109…吸収性物品の包装体、 201…収容袋、 300…押圧部材、 S…収納空間
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品を包装シートによって包装した吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸収性物品としての生理用ナプキンを、包装シートによって個別に包装した吸収性物品の包装体が記載されている。この吸収性物品の包装体は、包装シート上に吸収性物品を配置した状態で吸収性物品の長手方向両側を内側に折り畳んだ後、包装シートの幅方向両側を接合することによって形成されている。吸収性物品は、包装シートによって囲まれた収納空間に収納されている。
【0003】
また、吸収性物品を包む包装シートは、一般的に、不織布等の通気性を有するシート材や、樹脂フィルム等の非通気性を有するシート材によって構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平8−504638号公報(図4、図5等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、装飾性の向上が求められており、吸収性物品の包装体の外側に絵柄等の装飾を施したものが提供されている。このとき、不織布からなる包装シートは、フィルムからなる包装シートよりも印刷が施し難いという問題点がある。また、不織布からなる包装シートは、フィルムからなる包装シートに比べてコストが高いという問題点がある。
【0006】
このような観点から、フィルムからなる包装シートを有する吸収性物品の包装体が広く提供されている。しかし、フィルムからなる包装シートは、非通気性であり、収納空間内の空気が出入りし難い。よって、例えば、吸収性物品の包装体を製品袋に収納する場合において、吸収性物品の包装体が外部から押圧されると、包装シートの収納空間内の空気が圧縮され、収納空間の空気圧によって包装シートの接合箇所が破断してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、非通気性の包装シートによって吸収性物品を個別に包装した吸収性物品の包装体において、包装シート同士を接合する接合部の破断を抑制することができる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本開示に係る吸収性物品の包装体(吸収性物品の包装体101)は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、前記吸収性物品を個別に包装する包装シート(包装シート70)と、を備える吸収性物品の包装体であって、前記包装シートは、非通気性のフィルムによって構成され、前記包装体は、前記長手方向と直交する幅方向における前記包装体の両端部を接合する一対の第1接合部(第1接合部81)と、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の最も外側に位置する前記包装シートの前記長手方向における端部(外側端部70F)を、対向する包装シートに接合する第2接合部(第2接合部82)と、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの内側と前記包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る吸収性物品の包装体は通気部を備えているため、包装シートによって吸収性物品を包装した状態において包装シートの外側と包装シートの内側とを通気させることができる。よって、吸収性物品の包装体が押圧された際に、吸収性物品が収容された包装シート内の空気が抜けて、意図しない箇所で接合部が破断することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る吸収性物品の包装体の展開状態の平面図である。
【図2】図1に示す吸収性物品の包装体の展開状態の背面図である。
【図3】吸収性物品を包装シートによって個別に包装した状態の吸収性物品の包装体の平面図である。
【図4】図3に示すA−A断面の断面図である。
【図5】図1に示す吸収性物品の包装体の折り畳み工程を模式的に示した斜視図である。
【図6】吸収性物品の包装体の収容袋への収容状態を模式的に示した斜視図である。
【図7】第2の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図8】第3の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図9】第4の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図10】第5の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図11】第6の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図12】第7の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図13】第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【図14】第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
図1から図6を参照して、第1の実施形態に係る吸収性物品の包装体について説明する。図1は、吸収性物品の包装体の展開状態の平面図であり、図2は、吸収性物品の包装体の展開状態の背面図である。図1及び図2に示すように吸収性物品の包装体101は、吸収性物品1と、この吸収性物品1を個別に包装する包装シート70と、を有する。本実施形態に係る吸収性物品1は、例えば、生理用ナプキンである。
【0012】
吸収性物品の包装体101は、包装シート70上に吸収性物品1が配置された状態で包装シート70と吸収性物品1とが折り畳まれて、接合部を介して接合されることにより、吸収性物品1が個別に包装されるように構成されている。図1及び図2は、包装シート70によって吸収性物品1を個別に包装した後、吸収性物品1を開いた状態を示している。図3は、吸収性物品1を包装シート70によって個別に包装した状態の吸収性物品の包装体の平面図である。図4は、図3に示すA−A断面の断面図である。
【0013】
吸収性物品1は、着用者の肌に当接する表面シート10と、液体を透過しない液不透過性の裏面シート20と、吸収体30とを有する。吸収体30は、表面シート10と裏面シート20との間に配設される。従って、吸収体30は、図1において破線で示される。吸収体30は、吸収性物品1の長手方向L及び幅方向Wにおける中央部分に配設される。なお、吸収性物品1は、幅方向において吸収体30の外側に設けられるウイング部やヒップフラップ部を備えていてもよい。
【0014】
表面シート10は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート10は、少なくとも吸収体30の表面を覆う。表面シート10は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
【0015】
裏面シート20は、表面シート10の長さと略同一の長さを有する。裏面シート20は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。裏面シート20は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。
【0016】
吸収体30は、親水性繊維、パルプを含む。親水性繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、粒子状ポリマー、繊維状ポリマー、熱可塑性疎水性化学繊維、又は、親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維等を単独又は混合して用いることができる。
【0017】
吸収性物品1では、表面シート10と裏面シート20の周縁が接合されて、吸収体30が内封される。表面シート10と裏面シート20との接合方法としては、ヒートエンボス加工、超音波、又はホットメルト型接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
【0018】
裏面シート20において、ショーツと接触する表面には、粘着剤が塗布された粘着領域50が複数設けられている(図4参照)。粘着領域50は、裏面シート20の非肌当接面上に接着剤を塗布するか、全面を剥離処理した包装シート70に粘着剤を塗布した後、裏面シート20の非肌当接面上に転写することによって形成される。
【0019】
使用前の状態では、粘着剤には粘着性を保持するための剥離シート79が接着されている。剥離シート79は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が塗布された接着領域90を介して包装シート70に接着される(図2及び図5参照)。剥離シート79と包装シート70が接着されているため、包装シート70を開封して吸収性物品1と包装シート70とを離間することで、吸収性物品1と剥離シート79とが離間する。したがって、着用者が剥離シート79を吸収性物品から剥がす作業を意識して行わなくても、粘着剤を裏面シートの表面に露出させて、着用者は、吸収性物品1を容易に装着することができる。なお、包装シート70と吸収性物品1との間に剥離シートを設けずに、包装シート70によって使用前に粘着剤が劣化するのを防止するように構成してもよい。
【0020】
表面シート10及び吸収体30には、複数の圧搾溝21が設けられている。圧搾溝21は、表面シート10から吸収体30までを厚さ方向に圧搾して構成されている。なお、本実施形態では、圧搾溝21は、エンボス加工によって圧搾加工される。なお、圧搾溝は、形成されていなくてもよい。
【0021】
包装シート70は、吸収性物品1を個別に包装する。包装シート70は、吸収性物品1の裏面シート20側において吸収性物品1と対向する対向面71と、吸収性物品1を収容した状態で外側に位置する非対向面72と、を有する。
【0022】
包装シート70は、包装シートは、非通気性のフィルムによって構成されている。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル等のプラスチックフィルムやナイロンフィルムなどの各種フィルムによって表面シートを構成することができる。
【0023】
なお、質感向上等の目的のために包装シート70の表面に丸点エンボスや梨地エンボスのような表面加工が施されていてもよい。表面加工は、通常のシート形成時に行われる。また、包装シート70には、一部もしくは全域に渡って印刷が施されていてもよい。
【0024】
吸収性物品1及び包装シート70は、幅方向W及び長手方向Lに沿った所定の折り目F1、F2を基点として、吸収性物品1の表面シート10を内側にして折り畳まれる。包装シート70と吸収性物品1とが折り畳まれた状態で、包装シート同士が接合部を介して接合されることにより、包装シート70内の収納空間S(図4参照)に吸収性物品1が収納される。
【0025】
非通気性のフィルムからなる包装シート70によって吸収性物品1を包むため、不織布等の通気性を有する包装シートによって吸収性物品を包む構成と比較して、吸収性物品1を収容する収納空間に包装シートの外部からゴミ等が侵入することを抑制できる。更に、フィルムからなる包装シート70は、不織布からなる包装シートに比べて、印刷を施し易いため装飾性を向上させることができ、かつコストを低減することができる。
【0026】
接合部は、長手方向Lと直交する幅方向Wにおける包装シート70の両端部70A、70Bに配置された一対の第1接合部81と、包装シート70の長手方向Lの両端部70R、70Fのうち包装体の外側に配置される外側端部70Fを対向する包装シート70に接合する第2接合部82と、を備える。包装シート70の外側端部70Fは、吸収性物品1を包装シート7によって包装した状態において包装体の最も外側に位置する。
【0027】
第1接合部81は、包装シート70の長手方向Lに沿った両端部70A、70Bから幅方向内側に向かう領域である。第1接合部81は、長手方向に沿って一定の幅となるように、ホットメルト型接着剤が塗布されている。第2接合部82は、包装シート70の外側端部70Fから長手方向内側に設けられており、幅方向に延びる領域である。第2接合部82には、ホットメルト型接着剤が塗布されている。
【0028】
吸収性物品1が折り畳まれた状態で、包装シート70の外側端部70Fは、粘着テープ75によって包装シート70の一部と貼着されている。第2接合部82の幅方向の両端部は、第1接合部81よりも幅方向内側に配置されている。第1接合部81と第2接合部82との間には、対向する包装シート同士が接合されていない第3非接合部83Nが設けられている。
【0029】
第3非接合部83Nは、包装シート70の収納空間Sと包装シート70の外側とを連通させて、吸収性物品1を収納した状態で包装シートの外側と包装シートの内側とを通気させる通気部として機能する。このように第3非接合部83Nを備えることにより、ゴミ等の不純物が浸入することを抑制しつつ、第3非接合部83Nを介して収納空間内の空気を収納空間外へ抜けるように構成することができる。よって、吸収性物品の包装体が外部から押圧された場合であっても、包装シートの収納空間内の空気が圧縮されることによって包装シートの接合箇所が意図せずに破断することを抑制できる。
【0030】
次いで、吸収性物品の包装体101の製造方法の一例について説明する。ここでは、特に、吸収性物品の包装方法を主に説明する。なお、吸収性物品1など、他の部分は、公知の製造方法に従って製造し得る。
【0031】
図5は、吸収性物品の包装体101の製造工程を模式的に示しており、吸収性物品1の搬送方向MDに沿った断面の模式図である。図5に示すように、吸収性物品の包装体101の製造工程には、接着剤塗布工程S10と、吸収性物品載置工程S20と、折り畳み工程S30と、接着工程S40と、切断工程S50と、が含まれる。
【0032】
接着剤塗布工程S10では、図5(a)に示すように、連続して供給される包装シート70の対向面71に接着剤が塗布される。接着剤は、第1接合部81及び第2接合部82に対応する箇所と、包装シート70と剥離シート79との接着領域90に対応する箇所とに塗布される。
【0033】
吸収性物品載置工程S20では、図5(a)に示すように、搬送方向MDに沿って連続する包装シート70の対向面71上に、所定間隔を空けて吸収性物品1が載置される。本工程により、包装シート70上に吸収性物品1が接着領域90を介して接合される。
【0034】
折り畳み工程S30は、図5(b)に示すように、包装シート70と吸収性物品1とが、搬送方向MDと直交する交差方向における一方の端部側から持ち上げられ、折り畳み方向の中心に向かって一緒に折り畳まれる。次いで、図5(c)に示すように、包装シート70及び吸収性物品1が、他方の端部である外側端部70F側から持ち上げられ、交差方向の中心へ向かって一緒に折り畳まれる。本工程により、第2接合部82を介して包装シート70の外側端部70Fが対向する包装シート70に接合される。
【0035】
接着工程S40では、図5(d)に示すように、第1接合部81を介して包装シート70の両側端部70A、70Bが接合される。具体的には、例えば、一対の押圧ローラーによって外側から押圧されることによって、第1接合部81を介して対向して配置された包装シート同士が接着される。本工程により、吸収性物品1を一個ずつ包装する包装体101が連続して形成される。切断工程S50では、図5(d)に示すように、包装体101と包装体101との間が切断され、吸収性物品1を個別に包装する吸収性物品の包装体が製造される。
【0036】
また、吸収性物品の包装体101は、収容袋201に収容される。図6は、複数の吸収性物品の包装体101を収容袋201に収容する状態を模式的に示した斜視図である。収容袋201は、複数の吸収性物品の包装体101を収容する袋形状である。吸収性物品の包装体が複数並んだ状態で押圧部材300によって、収納袋内に押圧されて収納される。
【0037】
このように吸収性物品の包装体101を収容袋201に収容する際は、複数の包装体101を厚み方向に重なるように配置し、押圧部材300によって押圧する。この際、押圧部材300によって吸収性物品の包装体を押圧する速度は、10〜100mm/sである。このように吸収性物品の包装体101を押圧すると、包装シート内部の空気が圧縮され、意図しない接合箇所が破断してしまうおそれがある。
【0038】
しかし、本実施の形態に係る包装シート70には通気部が形成されているため、通気部を介して包装シート内側の空気を包装シート外側に放出させ、包装シート同士を接合する接合部の破断を抑制することができる。なお、通気部は、収容袋の収容時において押圧部材によって押圧された際に、収納空間内の空気を外部に放出して収納空間内の急激な圧力上昇を抑制し、接合部の破断を防ぐことができるように構成されていればよい。
【0039】
(第2の実施形態)
次いで、図7に基づいて第2の実施形態に係る吸収性物品102について説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
【0040】
第2の実施形態に係る吸収性物品の包装体102は、第2接合部82が幅方向に沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第2接合部82間において対向する包装シート70同士が接合されていない第2非接合部82Nである。第2非接合部82Nは、粘着テープ75の幅方向両外側において、粘着テープ75に隣接して配置されている。
【0041】
第2接合部82の間に第2非接合部82Nを設けることにより、第2非接合部82Nを介して収納空間S内の空気を外部に放出可能に構成し、包装シート70同士を接合する接合部の意図しない破断を抑制することができる。また、図6に示すように、第2非接合部82Nは、収容袋201に収容される際に、他の包装体が重なる箇所である。吸収性物品の包装体を重ねて収容する際に第2非接合部が他の吸収性物品の包装体102によって隠れるため、第2非接合部82Nを介して包装体の外部からゴミ等の不純物が収納空間に浸入することを抑制できる。なお、第2非接合部82Nの幅方向の長さW1は、10mm〜20mmが望ましい。
【0042】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る吸収性物品の包装体103は、図8に示すように、第2接合部82が幅方向に沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第2接合部82間において対向する包装シート70同士が接合されていない第2非接合部82Nである。吸収性物品の包装体103には、粘着テープ75が設けられなく、第2非接合部82Nは、第2接合部82間に複数設けられている。
【0043】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る吸収性物品の包装体104は、図9に示すように、第1接合部81が、長手方向Lに沿って間欠的に複数設けられている。通気部は、第1接合部81間において対向する包装シート同士が接合されていない第1非接合部81Nである。
【0044】
第1非接合部81Nの長手方向の長さL1は、1〜5mmであればよく、より好適は、1〜3mmである。また、第1接合部81及び第2接合部82は、図9のCに示すように、接着剤が塗布された接着領域が間欠的に複数配置されることによって構成されていてもよいし、図9のDに示すように、接着剤が塗布された接着領域が全面に亘って配置されることによって構成されていてもよい。なお、間欠的に接着領域が配置された構成においては、接着領域同士の間隔L2は、0〜1mmであればよく、より好ましくは、0〜0.5mmである。
【0045】
第1接合部81の間に第1非接合部81Nを設けることにより、第1非接合部81Nを介して収納空間S内の空気を外部に放出可能に構成し、包装シート70同士を接合する接合部の破断を抑制することができる。また、吸収性物品の包装体の幅方向における両端部は、幅方向における中央部よりも厚みが薄く、図6に示すように積層された状態で他の包装体との間に隙間が設けられる。この比較的厚みが薄い吸収性物品の包装体の幅方向における両端部に、通気部を構成する第1非接合部81Nが設けられている。よって、複数重ねられた状態で押圧部材によって押圧される際に、包装体同士の隙間によって第1非接合部81Nが潰れず、包装シート内の圧力上昇を効果的に抑制し、接合部の意図しない箇所での破断を防止できる。
【0046】
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る吸収性物品の包装体105は、図10に示すように、第1接合部81が、長手方向Lに沿って連続して設けられている。通気部は、第1接合部81において、第1接合部の平均接合強度よりも低い接合強度の低接合強度領域81Wである。
【0047】
低接合強度領域81Wを設けることにより、外部から圧力が掛けられる前の状態では、低接合強度領域81Wが包装シート同士を接合し、吸収性物品を封入した状態を実現できる。一方、外部から圧力が掛かった際には、低接合強度領域81Wが破断して、通気可能な通気部を形成することができる。よって、意図しない箇所における接合部の破断を抑制することができる。
【0048】
なお、低接合強度領域は、第1接合部又は第2接合部の平均接合強度よりも低い接合強度であればよく、より具体的には、押圧部材300によって吸収性物品の包装体が所定の速度(10〜100mm/s)によって押圧された際に破断する強度である。
【0049】
低接合強度領域は、接着剤の目付を低くしたり、ヒートエンボス加工がなされる際に熱が伝達しにくい素材を用いたり、エンボス加工の際の強度を弱くすることによって設けることができる。
【0050】
また、低接合強度領域は、図10における包装シートの一方の端部70A側に設けられているように、第1接合部と交互に配置されていてもよいし、包装シートの他方の端部70B側に設けられているように、第1接合部間において、第1非接合部と交互に配置されていてもよい。
【0051】
また、第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wは、幅方向に対して傾斜しており、包装シートの外側端部から包装シートの長手方向における他方の端部に向かうにつれて、幅方向内側から幅方向外側に広がる形状である。
【0052】
包装シートを開封する際は、長手方向外側端部から開封される。第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wが外側端部から包装シートの長手方向における他方の端部に向かうにつれて幅方向内側から幅方向外側に広がる形状であることにより、第1非接合部81N及び低接合強度領域81Wが開封方向に沿って配置される。よって、開封する際に第1接合部が剥離し易くなる。
【0053】
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係る吸収性物品の包装体106は、図11に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、第1接合部81の内側において、長手方向に沿って形成されている。ミシン目61は、収納空間に吸収性物品が収納された状態において包装体の外側に位置する包装シートの外側表面を貫通して形成されている。
【0054】
ミシン目61を介して、収納空間内の空気が収納空間外へ通気可能に構成することができる。また、ミシン目61は、吸収体よりも幅方向外側に形成されている。よって、包装シートによって吸収性物品を個別に収納した後にミシン目61を形成することができる。なお、収納空間に吸収性物品が収納された状態において包装シートの外側から切断装置等に開口してミシン目を形成してもよいし、包装シートに予めミシン目を形成した後に、包装シートによって吸収性物品を収納するように構成してもよい。
【0055】
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係る吸収性物品の包装体107は、図12に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。第7の実施形態に係るミシン目は、第6の実施形態に係るミシン目と比較して、長手方向の長さが異なっており、包装シートによって吸収性物品を収納した状態において、包装体の長手方向の全長のうち約半分に形成されている。
【0056】
例えば、第6の実施形態のように長手方向全長にミシン目を形成する場合には、包装シートに予めミシン目を形成してもよいし、吸収性物品を収納した後にミシン目を形成してもよいが、第7の実施形態のように部分的にミシン目を形成する場合には、包装シートによって吸収性物品を収納した後にミシン目を形成することが望ましい。
【0057】
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体108は、図13に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、吸収性物品の裏面シートに設けられた粘着領域50を挟んで形成されている。第8の実施形態に係る吸収性物品の包装体109は、粘着領域50に包装シートが当接しており、粘着領域と包装シートとの間は密着している。したがって、包装シートの一部ミシン目を形成した場合であっても、粘着領域によって通気し難く、収納空間内の空気が円滑に抜けないおそれがある。しかし、粘着領域を挟んでの間にミシン目を形成することにより、粘着領域の周囲においても円滑に通気させることができる。
【0058】
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体109は、図14に示すように、包装シートに開口形成された通気穴部としてのミシン目61が形成されている。ミシン目61は、吸収性物品の裏面シートに設けられた剥離シート79を挟んで形成されている。第9の実施形態に係る吸収性物品の包装体108は、裏面シートに剥離シートが配置されている。剥離シートは、一般的に非通気性である。したがって、剥離シートが設けられている場合には、包装シートの一部ミシン目を形成した場合であっても、剥離シートによって通気し難く、収納空間内の空気が円滑に抜けないおそれがある。しかし、剥離シートを挟んでの間にミシン目を形成することにより、剥離シートの周囲においても円滑に通気させることができる。
【0059】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0060】
例えば、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等であってもよい。
【0061】
また、本実施の形態に係る吸収性物品の包装体は、幅方向に沿った折り目を基点に三つ折りされているが、この構成に限定されない。例えば、幅方向に沿った折り目を基点に二つ折り又は四つ折りされていてもよいし、長手方向に沿った折り目を基点に折り畳まれていてもよいし、長手方向に沿った折り目を基点に折り畳まれ、かつ幅方向に沿った折り目を基点に折り畳まれていてもよい。
【0062】
更に、接合部は、ホットメルト型接着剤等の接着剤によって接合されていてもよいし、ヒートエンボス加工や超音波によって接合されていてもよいし、その接合方法は限定されない。
【0063】
また、本発明に係る包装シートの通気穴部は、ミシン目に限られず、通気穴部を介して通気可能に構成されていればよく、種々の構成を採用することができる。例えば、切断装置等によって切断された切断線であってもよい。
【0064】
更に、本実施の形態に係る吸収性物品の包装体は、第2接合部間に第2非接合部を設けているが、第2非接合部間に低接合強度楼域を設けて、収納時において外部から急激な圧力が加えられた際に低接合強度領域を破断させて、低接合強度領域を介して通気可能に構成してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…吸収性物品、 10…表面シート、 20…裏面シート、 30…吸収体、 50…粘着領域、 51…本体接着領域、 52…ウイング接着領域、 70…包装シート、 70F…外側端部、 71…対向面、 72…非対向面、 75…粘着テープ、 79…剥離シート、 81…第1接合部、 81N…第1非接合部、 82…第2接合部、 82N…第2非接合部、 83N…第3非接合部、 90…接着領域、 101、102、103、104、105、106、107、108、109…吸収性物品の包装体、 201…収容袋、 300…押圧部材、 S…収納空間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備える吸収性物品の包装体であって、
前記包装シートは、非通気性のフィルムによって構成され、
前記包装体は、
前記長手方向と直交する幅方向における前記包装体の両端部を接合する一対の第1接合部と、
前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の最も外側に位置する前記包装シートの前記長手方向における端部を、対向する包装シートに接合する第2接合部と、
前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの内側と前記包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える、吸収性物品の包装体。
【請求項2】
前記第1接合部は、前記長手方向に沿って間欠的に複数設けられており、
前記通気部は、前記第1接合部間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第1非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項3】
前記第1非接合部は、前記幅方向に対して傾斜しており、前記包装シートの前記外側端部から前記包装シートの前記長手方向における他方の端部に向かうにつれて、前記幅方向内側から前記幅方向外側に広がる形状である、請求項2に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項4】
前記第2接合部は、前記幅方向に沿って間欠的に複数設けられており、
前記通気部は、前記第2接合部間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第2非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項5】
前記包装シートの前記外側端部を前記対向する前記包装シートに接合する粘着テープを更に備えており、
前記第2非接合部は、前記粘着テープに隣接して配置されている、請求項4に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項6】
前記第2接合部の幅方向の両端部のうち、少なくともいずれか一方の端部は、前記第1接合部よりも幅方向内側に配置されており、
前記通気部は、前記第1接合部と前記第2接合部との間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第3非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項7】
前記第1接合部と前記第2接合部のうち、少なくともいずれか一方には、前記第1接合部及び前記第2接合部の平均接合強度よりも低い接合強度の低接合強度領域が設けられており、
前記通気部は、前記低接合強度領域によって構成されている、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項8】
前記通気部は、前記包装シートに開口形成された通気穴部であって、
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の外側に位置する前記包装シートの外側表面を貫通して形成されている、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項9】
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記吸収性物品よりも幅方向外側に形成されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項10】
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの外側から開口されることによって形成される、請求項9に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項11】
前記吸収性物品の前記裏面シートには、その着衣面側に粘着剤が塗布された粘着領域が設けられており、
前記通気穴部は、前記粘着領域を挟んで形成されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項12】
前記吸収性物品の前記裏面シートには、その着衣面側に粘着剤が塗布された粘着領域が設けられており、
前記包装シートと、前記吸収性物品の前記粘着領域との間には、前記粘着領域と分離可能に接し、かつ前記包装シートに接合された剥離シートが配置されており、
前記通気穴部は、前記剥離シートを挟んで配置されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項1】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有する吸収性物品と、前記吸収性物品の長手方向に折り畳まれ、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備える吸収性物品の包装体であって、
前記包装シートは、非通気性のフィルムによって構成され、
前記包装体は、
前記長手方向と直交する幅方向における前記包装体の両端部を接合する一対の第1接合部と、
前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の最も外側に位置する前記包装シートの前記長手方向における端部を、対向する包装シートに接合する第2接合部と、
前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの内側と前記包装シートの外側とを通気させる通気部と、を備える、吸収性物品の包装体。
【請求項2】
前記第1接合部は、前記長手方向に沿って間欠的に複数設けられており、
前記通気部は、前記第1接合部間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第1非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項3】
前記第1非接合部は、前記幅方向に対して傾斜しており、前記包装シートの前記外側端部から前記包装シートの前記長手方向における他方の端部に向かうにつれて、前記幅方向内側から前記幅方向外側に広がる形状である、請求項2に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項4】
前記第2接合部は、前記幅方向に沿って間欠的に複数設けられており、
前記通気部は、前記第2接合部間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第2非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項5】
前記包装シートの前記外側端部を前記対向する前記包装シートに接合する粘着テープを更に備えており、
前記第2非接合部は、前記粘着テープに隣接して配置されている、請求項4に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項6】
前記第2接合部の幅方向の両端部のうち、少なくともいずれか一方の端部は、前記第1接合部よりも幅方向内側に配置されており、
前記通気部は、前記第1接合部と前記第2接合部との間において前記対向する包装シート同士が接合されていない第3非接合部である、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項7】
前記第1接合部と前記第2接合部のうち、少なくともいずれか一方には、前記第1接合部及び前記第2接合部の平均接合強度よりも低い接合強度の低接合強度領域が設けられており、
前記通気部は、前記低接合強度領域によって構成されている、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項8】
前記通気部は、前記包装シートに開口形成された通気穴部であって、
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装体の外側に位置する前記包装シートの外側表面を貫通して形成されている、請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項9】
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記吸収性物品よりも幅方向外側に形成されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項10】
前記通気穴部は、前記包装シートによって前記吸収性物品を包装した状態において前記包装シートの外側から開口されることによって形成される、請求項9に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項11】
前記吸収性物品の前記裏面シートには、その着衣面側に粘着剤が塗布された粘着領域が設けられており、
前記通気穴部は、前記粘着領域を挟んで形成されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項12】
前記吸収性物品の前記裏面シートには、その着衣面側に粘着剤が塗布された粘着領域が設けられており、
前記包装シートと、前記吸収性物品の前記粘着領域との間には、前記粘着領域と分離可能に接し、かつ前記包装シートに接合された剥離シートが配置されており、
前記通気穴部は、前記剥離シートを挟んで配置されている、請求項8に記載の吸収性物品の包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−48786(P2013−48786A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189095(P2011−189095)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】
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