説明

吸収性物品の表面材

【課題】体液の横漏れを防止し、生理用ナプキンの嵩高さを解消する吸収物品用の表面材を提供すること。
【解決手段】本発明の表面材1は、吸収性物品の幅方向に配されており、中央部に位置する1枚の第1シート11と、第1シート11の両側に位置する2枚の第2シート12a,12bと、この2枚の第2シート12a,12bそれぞれの外側に位置する2枚の第3シート13a,13bからなる。本発明の表面材1は、第1シート11の肌当接面側の両側端部と2枚の第2シート12a,12bの非肌当接面側の一側端部とがそれぞれ重なり合って2つの第1重合部14a,14bを形成し、2枚の第2シート12a,12bの肌当接面側の他側端部と2枚の第3シート13a,13bの非肌当接面側の一側端部とがそれぞれ重なり合って2つの第2重合部15a,15bを形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド、使い捨ておむつ等の吸収性物品に好ましく用いられる表面材に関する。
【背景技術】
【0002】
着用時において、経血などの体液が幅方向に移動して吸収性物品の側縁部から漏れる、いわゆる横漏れが生じるという問題に対して、従来より、局部(膣口)に直接接触する生理用ナプキンの表面材の幅方向両側部に長手方向に沿う防漏壁(立体ギャザー)を設ける技術が知られている。このような技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
この防漏壁(立体ギャザー)は、一般的に、疎水性合成繊維を主とする疎水性の不織布と生理用ナプキンの長手方向に延びる弾性部材を有している。そして、防漏壁(立体ギャザー)は、この弾性部材によって防漏壁に縦方向の弾性収縮力が作用し、この弾性収縮力により本体が湾曲させられ、その結果、表面材の表面から立ち上がり形成される。このように、生理用ナプキンに防漏壁(立体ギャザー)を設けた場合、弾性部材を有することにより、生理用ナプキンが嵩高になってしまう。
【0004】
また、表面材に複数個の壁を形成するように複数回折り込み、それぞれの壁の頂部と防漏壁(立体ギャザー)とを固着させることにより、複数個の該壁を吸収性物品(生理用ナプキン)の長手方向に並ぶように形成し、漏れを効果的に防止するようにした吸収性物品が特許文献2に開示されている。しかしながら、このような吸収性物品は、弾性部材を有する防漏壁(立体ギャザー)を有しているため、吸収性物品が嵩高になってしまう。
【特許文献1】特開平11−178852号公報
【特許文献2】特開2000−333990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の通り、防漏壁(立体ギャザー)を設けた生理用ナプキンは、弾性部材を有するため、嵩高になってしまう。また、このような生理用ナプキンを個包装した場合、コンパクトに包装することができない。また、このような生理用ナプキンは、製造する際、防漏壁(立体ギャザー)となる不織布と弾性部材を付与する工程が必要となるため、製造コストがアップしてしまう。
【0006】
したがって、本発明の目的は、弾性部材を有する防漏壁(立体ギャザー)を設けなくとも、体液の横漏れ防止効果に優れ、生理用ナプキンの嵩高さを解消する吸収物品用の表面材を提供することにある。また、生理用ナプキンを包装するに際し、コンパクトに包装できる吸収性物品の表面材を提供することにある。また、生産性の向上により、コストダウンを実現できる吸収物品の表面材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも3枚のシートを並列接合してなり、その並列方向が吸収性物品の幅方向に配される吸収性物品の表面材であって、隣接する各シートはそれぞれの長手方向の一側端部同士が重なり合って重合部を形成しており、該重合部それぞれの一部に設けた接合部において接合されている吸収性物品の表面材を提供することにより前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の表面材によれば、横漏れ防止性に優れ、薄型になり、個包装にコンパクトに包装され、生産性が向上する吸収性物品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の吸収性物品の表面材の好ましい一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明する。尚、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を示している。
【0010】
本実施形態の吸収性物品の表面材1は、図1〜図3に示すように、5枚のシート11,12a,12b,13a,13bを並列接合してなり、その並列方向が吸収性物品の幅方向方向に配されている。本実施形態においては、5枚のシート11,12a,12b,13a,13bは、吸収性物品に配された際に、吸収性物品の中央から幅方向に向かって吸収性物品の吸収体から肌当接面側に、離れるように重ねられて配置されている。隣接する各シート11,12a,12b,13a,13bは、それぞれの長手方向の一側端部同士が重なり合って重合部14a,14b,15a,15bを形成しており、重合部14a,14b,15a,15bそれぞれの一部に設けた接合部16a,16b,16c,16dにおいて接合されている。
【0011】
本実施形態の吸収性物品の表面材1について、更に詳述すると、5枚のシートは、それぞれ矩形状のシートであって、第1シート11と、第1シート11の両側に位置する2枚の第2シート12a,12bと、第2シート12aの長手方向外側に位置する第3シート13aと、第2シート12bの長手方向外側に位置する第3シート13bとからなる。
【0012】
本実施形態の吸収性物品の表面材1は、2つの第1重合部14a,14bと2つの第2重合部15a,15bとを有している。第1重合部14aは、図1に示すように、第1シート11の長手方向の左側側端部と第2シート12aの長手方向の右側側端部と重なりあって形成されている。同様に、第1重合部14bは第1シート11と第2シート12bと、第2重合部15aは第2シート12aと第3シート13aと、第2重合部15bは第2シート12bと第3シート13bと、重なりあってそれぞれ形成されている。
【0013】
第1重合部14a,14bは、図2に示すように、第1シート11の肌当接面側と第2シート12a,12bの非肌当接面側とそれぞれ重なっている。第2重合部15a,15bは、第2シート12a,12bの肌当接面側と第3シート13a,13bの非肌当接面側とそれぞれ重なっている。
【0014】
本実施形態における第1重合部14a,14bの重合幅la,lb及び第2重合部15a,15bの重合幅lc,ldは、いずれも、3mm〜10mmである。重合部の幅が大きすぎると、使用時の違和感が増すことになるし、小さすぎると、重ね合わせることによる防漏効果が不十分となる。
【0015】
本実施形態の吸収性物品の表面材1は、接合部16a,16b,16c,16dを有している。接合部16aは、第1重合部14aにおいて第1シート11と第2シート12aを接合するものである。本実施形態の接合部16aは、図1に示すように、第1重合部14aにおいて表面材1の長手方向に略等間隔で複数個形成されている。第1重合部14bの接合部16b、第2重合部15aの接合部16c及び第2重合部15bの接合部16dについても、接合部16aと同様である。本実施形態においては、図1に示すように、各接合部16a,16b,16c,16dは、それぞれ表面材1の幅方向において直線的な位置に存在するように設けられている。
【0016】
本実施形態の表面材1における接合部16aは、表面材1の長手方向に、15mm〜30mmの間隔で、それぞれ配置されている。各接合部の間隔が大きすぎると、各シートの重なり部分から吸収層が露出したり、端部がめくれたりする不具合が生じ、小さすぎると、液が通過するための十分な隙間を維持出来ないこととなる。他の接合部16b,16c,16dについても同様である。
【0017】
本実施形態の表面材1において、5枚のシート11,12a,12b,13a,13bは、吸収性物品に配された際に、吸収性物品の中央から幅方向に向かって撥水性が高くなるように重ねられている。即ち、第1シート11より第2シート12a,12bの方が撥水性を高く付与している。また、第2シート12a,12bより第3シート13a,13bの方が撥水性を高く付与している。このように処理することにより、表面材1が生理用ナプキン10に配された際、生理用ナプキン10の幅方向への体液の拡散を防止し、体液を長手方向へ拡散するので、表面材の吸収面積を広くすることができ、生理用ナプキン10の体液の漏れを防止することができる。
【0018】
本実施形態の表面材1においては、第1シート11の肌当接面の両側縁間(11aと11bとの間)に亘って設けられ且つ長手方向に間隔を置いて設けられた複数個の溝17aからなる第1導液手段が設けられている。第1導液手段は体液を第1シート11の外方に導くためのものである。第1導液手段を形成する各溝17aは、図1に示すように、いずれも第1シート11の肌当接面の両側縁間(11aと11bとの間)を横断して設けられており、平面視で矩形状に形成されている。また、図3に示すように、断面形状が凹状の溝である。複数個の溝17aは、図1に示すように、表面材1の長手方向に間欠的に形成されている。また、各溝17aは、それぞれ、表面材1の長手方向に隣接する接合部16aの間に2個ずつ配置されている。各溝17aと長手方向に隣接する接合部16bとの位置関係についても接合部16aとの関係と同様である。
【0019】
本実施形態の表面材1では、さらに、図1に示すように、複数の溝17b,17cからなる第2導液手段が設けられている。第2導液手段を構成する複数の溝17b,17cは、2枚の第2シート12a,12bそれぞれの肌当接面における、2つの第2重合部15a,15b全体から2つの第2重合部15a,15bそれぞれの内側縁外側の近傍に亘ってそれぞれ幅方向に設けられ、且つ長手方向に間隔をおいて設けられている。第2導液手段は体液を第2シート12a,12bそれぞれの外方に導くためのものである。第2導液手段を形成する各溝17bは、図1に示すように、いずれも第2シート12aの肌当接面に設けられており、第2重合部15a全体から第2重合部15aの内側縁15a1外側の近傍に亘って設けられている。各溝17bの形状は、いずれも、第2重合部15aにおいて平面視で矩形状であり、第2重合部15aの内側縁15a1外側の近傍において平面視で表面材1の内側に広がる扇形となっている。また、断面形状は凹状の溝である。複数個の溝17bは、図1に示すように、表面材1の長手方向に間欠的に形成されている。また、各溝17bは、それぞれ、表面材1の長手方向に隣接する接合部16cの間に1個ずつ配置されている。溝17cについても、溝17bと同様である。
【0020】
本実施形態における第1導液手段である溝17aは、図3に示すように、その溝幅leについて、1mm〜5mmである。溝幅が大きすぎると、使用時の違和感を生じやすくなるし、小さすぎると、導液効果が得られにくくなる。溝の深さhは、0.5mm〜1mmである。溝の深さが深すぎると、使用時の違和感を生じやすくなるし、浅すぎると、導液効果が得られにくくなる。第2導液手段17b,17cについても、2つの第2重合部15a,15bにおいては、溝17aとそれぞれ同様である。
【0021】
本実施形態の表面材1の5枚のシート11,12a,12b,13a,13bは、各種公知の不織布を用いることができる。例えば、カード法により製造された不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、ヒートロール不織布、ニードルパンチ不織布等の種々の不織布を用いることができる。肌触りの観点から、カード法により得られた繊維ウエブにエアースルー法で繊維同士の熱融着点を形成したエアースルー不織布が特に好ましく用いられる。
【0022】
本実施形態の表面材1の接合部16a,16b,16c,16dの接合方法としては、公知の接合方法を利用することができる。例えば、超音波エンボス、熱エンボス、接着剤等を利用できる。本実施形態の接合部16a,16b,16c,16dの接合方法としては、特に超音波エンボスが好ましい。
【0023】
本実施形態の表面材1の第1導液手段である各溝17aは、第1シート11の肌当接面をエンボス加工することにより凹状の溝を形成している。第2導液手段である各溝17b,17cも、溝17aと同様に、2枚の第2シート12a,12bそれぞれの肌当接面をエンボス加工することにより溝を形成している。
【0024】
上述した本発明の一実施形態の表面材の形態は、図1,図2に示すように、第1重合部14a,14bにおいては、第1シート11と第2シート12a,12bとの間で第2シート12a,12bの厚みによる段差がそれぞれ生じている。また、第2重合部15a,15bにおいては、第2シート12a,12bと第3シート13a,13bとの間で第3シート13a,13bの厚みによる段差がそれぞれ生じている。
【0025】
次に上述した本発明の一実施形態の表面材を吸収性物品(生理用ナプキン)に使用した際の使用形態及び作用効果について説明する。
図4,5に示す吸収物品は、液透過性の表面材1、液不透過性の裏面材2及びこれらの間に介在された液保持性の吸収体3を具備する生理用ナプキン10である。
表面材1及び裏面材2は、吸収体3の周縁から延出する部分において、互いに熱シール、超音波シール等の公知の接合手段により接合されており、吸収体3は、表面材1と裏面材2との間に挟持固定されている。裏面材2及び吸収体3は、従来の吸収物品に用いられるものを特に制限なく用いることができる。
この生理用ナプキン10における表面材1は、図1,図4に示すように、生理用ナプキン10の幅方向の中心と表面材1の第1シート11が一致するように配置されている。
【0026】
第1シート11の長手方向両側部11a,11bは、それぞれ吸収体3に接するように配置されている。また、第2シート12aの第2重合部15a側の側縁部12a1と第2シート12bの第2重合部15b側の側縁部12b1は、それぞれ吸収体3に接するように配置されている。
【0027】
図5に示すように、本実施形態の表面材1を生理用ナプキン10の表面材に使用し、生理用ナプキン10を実際に着用した場合、先ず、表面材1に与えられた経血等の体液が、第1シート11の幅方向に表面を伝わって第2シート12a,12bの厚みによる段差に至る。次に、体液はこの段差により、第1シート11の長手方向に拡散し吸収体3に吸収される。また、第1重合部14a,14bに浸透した体液は、幅方向への拡散を妨げるものがないため、第1シート11の両側部11a,11bから、直接吸収体3に吸収される。また、第2シート12a,12bの段差を越えた体液は、第2シート12a,12bの幅方向に表面を伝わって第3シート13a,13bの厚みによる段差に至る。そして、体液はこの段差により、第2シート12a,12bの長手方向に拡散し吸収体3に吸収される。また、第2重合部15a,15bに浸透した体液は、幅方向への拡散を妨げるものがないため、第2シート12aの側縁部12a1、第2シート12bの側縁部12b1から、直接吸収体3に吸収される。よって、生理用ナプキン10の体液の横漏れを防止することができる。
【0028】
また、本実施形態の表面材1には、第1重合部14a,14b、第2重合部15a,15bに、それぞれ導液手段である複数個の凹状の溝17a,17b,17cがそれぞれ設けられており、各重合部14a,14b,15a,15bに、図3で示すような空間がそれぞれ形成されているため、横方向に拡散した体液は、これらの溝を伝って直接吸収体3に吸収される。よって、生理用ナプキン10の体液の横方向への漏れを更に防止することができる。したがって、本実施形態の表面材1を生理用ナプキン10の表面材に使用すると、弾性部材を有する防漏壁(立体ギャザー)設ける必要がないので、生理用ナプキン10の薄型化と低コスト化が実現できる。
【0029】
以上、本発明の表面材の一実施形態を吸収性物品(生理用ナプキン)に使用した実施形態について説明したが、本発明の吸収性物品の表面材は、上記の実施形態に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
【0030】
上記の実施形態においては、シートを5枚使用しているが、3枚〜9枚を使用しても良い。奇数枚とすることにより、製品中央部からの幅方向への体液の広がりを防止する段差を吸収性物品の両側に形成できる。また、上記の実施形態においては、シートとして不織布を使用したが、PE、PP等の樹脂フィルム等を使用しても良い。
【0031】
また、使用するシートの特性として、生理用ナプキン10の中央から幅方向に向かって撥水性を高く付与しているが、各シートの撥水性を同程度にしても良い。また、各シートに撥水性を付与しなくてもよい。また撥水性を付与する代わりに、その他のシートの特性として、第3シート13a,13bの厚みを第2シート12a,12bの厚みより厚くしてもよい。このように処理することにより、幅方向への漏れを防止することができる。
【0032】
また、上記の実施形態においては、第1重合部14a,14bは、第1シート11の肌当接面側と第2シート12a,12bの非肌当接面側とそれぞれ重ねているが、いずれの当接面側を重ね合わせても良い。第2重合部15a,15bについても、同様である。
【0033】
また、上記の実施形態において、接合部16aは、第1重合部14aにおいて第1シート11と第2シート12aを複数箇所で接合しているが、少なくとも一部で接合されていれば良い。他の接合部16b,16c,16dも同様である。
また、上記の実施形態において、接合部16aは、表面材1の長手方向に略等間隔で複数個形成されているが、等間隔でなくてもよい。他の接合部16b,16c,16dも同様である。例えば、着用者の体に常に接する部分の重合部のヨレを防止するため、長手方向の中央部においては各接合部16a,16b,16c,16dの間隔をいずれも狭く、長手方向の両端部に行くにしたがって各接合部16a,16b,16c,16dの間隔をいずれも広くしてもよい。さらにまた、上記の実施形態において、各接合部16a,16b,16c,16dは、それぞれ表面材1の幅方向において直線的な位置に存在するように設けられているが、接合部16a,16bをそれぞれ表面材1の幅方向に直線的な位置に存在するように設け、接合部16c,16をそれぞれ表面材1の幅方向に直線的な位置に存在するように設けるように配置してもよい。また、いずれの接合部16a,16b,16c,16dも表面材1の幅方向に互い違いに配置されていても良い。
【0034】
また、上記の実施形態において、第1導液手段を形成する各溝17aが第1シート11の肌当接面に、第2導液手段を形成する各溝17b,17cが第2シート12a,12bの肌当接面に、それぞれ形成されているが、各溝17aのみ形成されていても良く、各溝17b,17cのみ形成されていても良い。また、いずれの溝も形成されていなくても良い。
また、上記の実施形態において、各溝17aは、それぞれ、表面材1の長手方向に隣接する接合部16a,16bの間に2個ずつ配置されているが、個数に制限されるものではない。同様に、各溝17b,17cについても、個数に制限されるものではない。
また、上記の実施形態において、各溝17b,17cの形状は、いずれも、第2重合部15aの内側縁15a1外側の近傍において平面視で表面材1の内側に広がる扇形となっているが、矩形状等でも良い。
【0035】
上述した表面材1は、生理用ナプキン10以外にも、例えば、使い捨ておむつ、パンティーライナー、失禁パッド等の吸収性物品の表面材として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の表面材の一実施形態の平面図である。
【図2】図1の表面材のX−X断面図である。
【図3】図1の表面材のY−Y断面図である。
【図4】図1の表面材を備えた生理用ナプキンの平面図である。
【図5】図4の生理用ナプキンのX−X断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 表面材
2 裏面材
3 吸収体
10 生理用ナプキン
11 第1シート
11a,11b 第1シート11の長手方向の両側部11a,11b
12a,12b 第2シート
12a1,12b1 第2シート12a,12bの第2重合部15a,15b側の側縁部
13a,13b 第3シート
14a,14b 第1重合部
15a,15b 第2重合部
15a1 第2重合部15aの内側縁
16a,16b,16c,16d 接合部
17a,17b,17c 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3枚のシートを並列接合してなり、その並列方向が吸収性物品の幅方向に配される吸収性物品の表面材であって、
隣接する各シートはそれぞれの長手方向の一側端部同士が重なり合って重合部を形成しており、該重合部それぞれの一部に設けた接合部において接合されている吸収性物品の表面材。
【請求項2】
少なくとも3枚の前記シートは、前記吸収性物品に配された際に、該吸収性物品の中央から幅方向に向かって該吸収性物品の吸収体から肌当接面側に、離れるように重ねられる吸収性物品の表面材。
【請求項3】
中央部に位置する1枚の第1シートと、該第1シートの両側に位置する2枚の第2シートと、該2枚の第2シートそれぞれの外側に位置する2枚の第3シートとからなり、
前記第1シートの肌当接面側の両側端部と2枚の前記第2シートの非肌当接面側の一側端部とがそれぞれ重なり合って2つの第1重合部を形成し、2枚の該第2シートの肌当接面側の他側端部と2枚の前記第3シートの非肌当接面側の一側端部とがそれぞれ重なり合って2つの第2重合部を形成している請求項1又は2に記載の吸収性物品の表面材。
【請求項4】
少なくとも3枚の前記シートは、前記吸収性物品に配された際に、該吸収性物品の中央から幅方向に向かって撥水性が高くなるように重ねられる請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性物品の表面材。
【請求項5】
前記第1シートの肌当接面の両側縁間に亘って設けられ且つ長手方向に間隔を置いて設けられた複数の溝からなる導液手段を有する請求項1〜4のいずれかに記載の吸収性物品の表面材。
【請求項6】
前記接合部は、前記各重合部の長手方向に間隔をおいてそれぞれ複数個形成されており、該接合部は、それぞれ幅方向において直線的な位置に存在するように設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性物品の表面材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−201760(P2009−201760A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−47637(P2008−47637)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】