説明

吸収性物品

【課題】吸収性物品において、開口とバックシート部材との間の距離を適切な大きさにする。
【解決手段】吸収性物品1では、吸収性シート部材20とバックシート部材23との間に、開口25から広がる前部ポケット、後部ポケット、および、一対の側部ポケット28が形成される。吸収性物品1では、バックシート部材23のバックシート吸収体233に設けられる一対の弱化領域236が、吸収性シート部材20の一対の側部弾性部材242に平面視において重なる。ポケットが形成される際には、一対の側部弾性部材242が、吸収性シート部材20に収縮力を作用させることにより、一対の弱化領域236においてバックシート部材23が折れ曲がり、バックシート部材23の両側部が立ち上がる。これにより、開口25とバックシート部材23との間の距離を適切な大きさにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、使い捨ておむつ等の吸収性物品では、水分を多く含む軟便が排泄された場合に、軟便が着用者と吸収性物品との間で広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することを防止するため、様々な提案が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1の吸収性物品では、バックシート部材上に開口を有する吸収性シート部材が重ねられ、吸収性シート部材の前部吸収コア、側部吸収コアおよび後部吸収コアとバックシート部材とのそれぞれの間に、開口を通過した排泄物が収容される前部ポケット、側部ポケットおよび後部ポケットが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−279538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような吸収性物品では、バックシート部材の左右両側の側部が、適切な位置で折れ曲がって着用者側へと立ち上がることにより、吸収性シート部材の開口とバックシート部材との間の距離が適切な大きさとなる。仮に、バックシート部材の側部が、所望の位置よりも外側にて折れ曲がると、開口とバックシート部材との間の距離が小さくなり、各ポケットの容量が小さくなってしまう。また、バックシート部材の側部が、所望の位置よりも内側にて折れ曲がると、開口とバックシート部材との間の距離が過剰に大きくなるとともに、バックシート部材の左右方向の中央における平坦部の幅が小さくなってしまい、吸収性物品を使い捨ておむつ等の外装物品の内側に固定することが容易ではなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品において、開口とバックシート部材との間の距離を適切な大きさにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、バックシート部材と、前記バックシート部材上に重ねられて前記バックシート部材に外縁部が接合されることにより、前記バックシート部材が露出する開口を着用者の股間部に対向する位置に設ける吸収性シート部材とを備え、前記吸収性シート部材が、前記着用者の前側および後側の一方に配置される吸収コアと、前記開口が形成されるとともに前記吸収コアを被覆する透液性のコア被覆シートと、前記開口の左右方向の両側に配置されるとともに前記左右方向に垂直な長手方向において前記コア被覆シートに収縮力を作用させる一対の側部弾性部材とを備え、前記吸収コアと前記バックシート部材との間に前記開口から前記長手方向に広がる主ポケットが形成され、前記開口の前記左右方向の両側に、前記開口から左右に広がる一対の側部ポケットが前記吸収性シート部材と前記バックシート部材との間に形成され、前記バックシート部材が、撥水性または不透液性の外装シートと、前記外装シートの内側に配置されるバックシート吸収体とを備え、前記バックシート吸収体に、平面視において前記一対の側部弾性部材に重なって前記長手方向に線状または帯状に延びる一対の弱化領域が設けられる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記バックシート吸収体が、高吸収性材料を有し、前記一対の弱化領域が、高吸収性材料が存在しない領域である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品であって、前記バックシート吸収体において、前記一対の弱化領域の間に、前記長手方向に線状または帯状に延びる高吸収性材料が存在しない他の領域がさらに設けられる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の吸収性物品であって、前記バックシート吸収体が、前記高吸収性材料の周囲に親水性繊維を有する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載の吸収性物品であって、前記バックシート部材が、前記吸収性シート部材に対向する透液性の内装シートをさらに備え、前記高吸収性材料が、前記内装シートと前記外装シートとの間に接着剤により直接固定される。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記バックシート部材が、前記一対の弱化領域に重なる一対のバックシート弾性部材をさらに備える。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記吸収性シート部材が、前記開口の前記左右方向の両側に配置される一対の側部吸収コアをさらに備え、前記一対の側部吸収コアに、前記一対の側部弾性部材に重なる他の一対の弱化領域が設けられる。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の吸収性物品であって、使用前の状態において、両側部が、前記一対の弱化領域にて、前記吸収性シート部材の前記左右方向における中央の領域上へと折り畳まれた状態で収容袋に収容される。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、開口とバックシート部材との間の距離を適切な大きさにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。
【図2】吸収性物品の断面図である。
【図3】吸収性物品の断面図である。
【図4】吸収性物品の断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る吸収性物品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る吸収性物品1を長手方向(すなわち、図1中の上下方向)に広げた状態にて示す平面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する外装物品である使い捨ておむつ等の内側に取り付けられ、着用者からの軟便等の排泄物を受ける補助吸収具である。図1では、着用者に接する面(すなわち、着用者側)を手前側にして吸収性物品1を描いている。
【0018】
図1に示すように、吸収性物品1は、略シート状の本体部2、および、本体部2の長手方向に垂直な左右方向(本体部2の幅方向であり、図1中の左右方向に一致する。)の両側において長手方向のおよそ全長に亘って設けられた一対のサイドシート3を備える。本体部2の図1中における上側の部位201および下側の部位203はそれぞれ、着用者の腹側および背側の肌に接する部位であり、以下の説明では、「前方部201」および「後方部203」と呼ぶ。また、前方部201と後方部203との間において前方部201および後方部203から連続するとともに着用者の股間部に対向する部位202を「中間部202」と呼ぶ。本実施の形態では、本体部2の長手方向のおよそ中央よりも後側(すなわち、図1中の下側)の部位が後方部203であり、前側の部位が中間部202および前方部201である。
【0019】
吸収性物品1では、本体部2が前方部201、中間部202および後方部203を長手方向に順に有し、前方部201および後方部203の左右方向の幅が、中間部202の幅よりも大きい。換言すれば、本体部2は、平面視においていわゆる砂時計型である。本実施の形態では、後方部203の左右方向の幅が、前方部201の左右方向の幅よりも大きい。
【0020】
図2および図3はそれぞれ、吸収性物品1を、図1中に示すA−Aの位置、および、B−Bの位置にて、吸収性物品1の長手方向に垂直な面で切断した断面図であり、図4は、吸収性物品1をC−Cの位置にて吸収性物品1の左右方向に垂直な面で切断した断面図である。図2は、吸収性物品1の中間部202の断面を示し、図3は、吸収性物品1の後方部203の断面を示す。吸収性物品1では、前方部201の構造、および、後方部203の開口25が設けられていない部位の構造は、左右方向の幅が異なる点を除き、図2に示す中間部202の構造とほぼ同様である。
【0021】
図1ないし図3に示すように、一対のサイドシート3はそれぞれ、本体部2の左右両側部上に接合される帯状の固定部33、固定部33の左右方向の内側(すなわち、中央側)にて固定部33に連続するとともに少なくとも一部が起立するギャザー部34、および、ギャザー部34に長手方向に沿って接合される起立ギャザー部弾性部材32を備える。サイドシート3は、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)であるサイドシート本体31を、長手方向に延びる折り曲げ線にて2つ折りにし、折り重ねられた2つの部位の間に起立ギャザー部弾性部材32を挟むことにより形成される。
【0022】
起立ギャザー部弾性部材32は、ギャザー部34の自由端近傍に接合される。起立ギャザー部弾性部材32としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。本実施の形態では、各起立ギャザー部弾性部材32は、2本のポリウレタン糸を有する。
【0023】
ギャザー部34は、長手方向の両端部にて本体部2上に接合される。吸収性物品1では、起立ギャザー部弾性部材32が収縮することにより、ギャザー部34の長手方向の両端部を除く部位341(以下、「起立ギャザー部341」という。)が、図2および図3に示すように、本体部2の側方において着用者側に向かって起立し、着用時に着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。
【0024】
図1ないし図4に示すように、本体部2は、バックシート部材23、および、バックシート部材23上(すなわち、バックシート部材23の着用者側)に重ねられて外縁部がバックシート部材23に接合される吸収性シート部材20を備える。図1および図3に示すように、吸収性シート部材20の後方部203には、着用者の股間部および臀部に対向する位置に開口25が形成される。開口25の左右方向の幅は、吸収性物品1の幅よりも小さく、本実施の形態では、吸収性物品1を長手方向に広げた状態において一対のサイドシート3の自由端間の距離よりも小さい。バックシート部材23は、吸収性シート部材20の開口25から露出して着用者の股間部および臀部に直接対向する露出領域230を有する。開口25の左右両側では、一対の起立ギャザー部341が吸収性シート部材20の左右両側部上において長手方向に延びる。
【0025】
吸収性シート部材20は、図1に示すように、吸収性物品1の着用時に着用者の前側(腹側)から股間部にかけて配置される前部吸収コア221、開口25の左右方向の両側に配置される一対の側部吸収コア222、および、着用者の後側に配置される後部吸収コア223を備える。前部吸収コア221の長手方向の長さは、後部吸収コア223の長手方向の長さよりも大きい。前部吸収コア221、一対の側部吸収コア222および後部吸収コア223は、吸収性シート部材20の長手方向(バックシート部材23の長手方向でもある。)に連続して一体的に形成されており、開口25を囲む。
【0026】
以下の説明では、前部吸収コア221、一対の側部吸収コア222および後部吸収コア223をまとめて、「吸収コア22」ともいう。図1中では、図の理解を容易にするために、吸収コア22の輪郭を太い破線にて描く。前方部201および後方部203における吸収コア22の左右方向の幅は、中間部202における吸収コア22の幅よりも大きい。換言すれば、吸収コア22は、平面視においていわゆる砂時計型である。本実施の形態では、後方部203における吸収コア22の幅が、前方部201における吸収コア22の幅よりも大きい。
【0027】
吸収性シート部材20は、また、図2ないし図4に示すように、吸収コア22の上面および下面(すなわち、前部吸収コア221、側部吸収コア222および後部吸収コア223のそれぞれの着用者側およびバックシート部材23側)を被覆する透液性のコア被覆シート21を備える。コア被覆シート21には、上述の開口25が形成される。コア被覆シート21は、吸収コア22の上面を覆う第1被覆シート211、および、吸収コア22の下面を覆う第2被覆シート212を備える。第2被覆シート212は、吸収コア22の下面全体を覆う1枚の不織布と、一対の側部吸収コア222の下側にて当該1枚の不織布に積層される他の不織布とを備える。第2被覆シート212は、吸収コア22の下面全体を覆う2層の不織布を備えていてもよい。
【0028】
吸収コア22は、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維に高吸収性材料(例えば、SAP(Super Absorbent Polymer)やSAF(Super Absorbent Fiber))を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等により包み込んで形成され、コア被覆シート21を透過した水分を吸収して迅速に固定する。親水性繊維を包むティッシュペーパーや透液性不織布等は、親水性繊維および吸水性ポリマーとホットメルト接着剤により接合されて、親水性繊維の型崩れ、および、吸水性ポリマーの脱落(特に、吸水後における脱落)を防止する。本実施の形態では、吸収コア22はパルプ繊維および粒状のSAPを含む。
【0029】
コア被覆シート21は、透液性のシート材料であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア22へと移動させる。コア被覆シート21としては、例えば、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)にて形成された透液性の不織布(ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンボンド不織布等)が利用される。なお、コア被覆シート21として、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)が利用されてもよい。
【0030】
図1に示すように、前部吸収コア221の開口25近傍のコアエッジ2211、および、開口25の前部吸収コア221側の前部エッジ252は、左右方向の中央にて長手方向に凹状となる(すなわち、後部吸収コア223から離れる方向に凹状となる)凹状部を有する。また、後部吸収コア223の開口25近傍のコアエッジ2231、および、開口25の後部吸収コア223側の後部エッジ253も、左右方向の中央にて長手方向に凹状となる(すなわち、前部吸収コア221から離れる方向に凹状となる)凹状部を有する。なお、前部吸収コア221のコアエッジ2211、および、後部吸収コア223のコアエッジ2231はそれぞれ、開口25の前部エッジ252および後部エッジ253に重なっていてもよい。換言すれば、前部吸収コア221のコアエッジ2211、および、後部吸収コア223のコアエッジ2231は開口25に接していてもよい。
【0031】
吸収性シート部材20は、左右方向の中央領域において長手方向に沿って前部吸収コア221に接合される前部吸収コア弾性部材241を備える。吸収性シート部材20では、前部吸収コア弾性部材241が収縮することにより前部吸収コア221に長手方向の収縮力が作用する。前部吸収コア221には、上記中央領域においてコアエッジ2211から長手方向に沿って延びるスリット2212(すなわち、前部吸収コア221においてパルプ繊維やSAPが存在しない線状または帯状の領域)が形成されており、スリット2212は前部吸収コア弾性部材241に重なる。したがって、前部吸収コア弾性部材241は、正確には、前部吸収コア221が設けられる領域において、前部吸収コア221の上面および下面を被覆する第1被覆シート211および第2被覆シート212に接合される(図2参照)。
【0032】
前部吸収コア221では、スリット2212が、周囲の部位よりも剛性が低く、折れ曲がりやすい(すなわち、折り曲げに対する抵抗が小さい)線状または帯状の弱化領域として設けられるが、スリット2212に代えて、周囲の部位よりもパルプ繊維等の厚さが薄い、あるいは、パルプ繊維等の密度が低い線状または帯状の弱化領域が設けられ、当該弱化領域が、前部吸収コア弾性部材241に重ねられてもよい。なお、後部吸収コア223においても、前部吸収コア221と同様に、左右方向の中央領域において長手方向に延びるスリット等の線状または帯状の弱化領域、および、当該弱化領域に重なる後部吸収コア弾性部材が設けられてもよい。
【0033】
吸収性シート部材20は、また、図1および図3に示すように、開口25の左右方向の両側に長手方向に沿って配置される二対の側部弾性部材242,244を備える。以下の説明では、左右方向の内側(すなわち、開口25に近い中央側)に位置する一対の側部弾性部材242を、「第1側部弾性部材242」と呼び、左右方向の外側(すなわち、開口25から遠い側)に位置する一対の側部弾性部材244を、「第2側部弾性部材244」と呼ぶ。第1側部弾性部材242および第2側部弾性部材244としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。本実施の形態では、各第1側部弾性部材242は2本のポリウレタン糸を有し、各第2側部弾性部材244も2本のポリウレタン糸を有する。
【0034】
吸収性シート部材20では、第1側部弾性部材242および第2側部弾性部材244が収縮することにより、側部吸収コア222、および、側部吸収コア222を被覆するコア被覆シート21に、長手方向の収縮力が作用する。図1に示すように、第1側部弾性部材242および第2側部弾性部材244の長手方向の長さは、側部吸収コア222の長手方向の長さ、すなわち、前部吸収コア221の凹状部の後端と後部吸収コア223の凹状部の前端との間の長手方向の距離におよそ等しい。
【0035】
図3に示すように、一対の側部吸収コア222には、一対の第1側部弾性部材242に重なって長手方向に沿って延びる一対のスリット2221(すなわち、側部吸収コア222においてパルプ繊維やSAPが存在しない線状または帯状の領域)が設けられる。第1側部弾性部材242は、側部吸収コア222が設けられる領域において、第2被覆シート212の2層の不織布の間に接合される。
【0036】
側部吸収コア222では、スリット2221が、周囲の部位よりも剛性が低く、折れ曲がりやすい(すなわち、折り曲げに対する抵抗が小さい)線状または帯状の弱化領域として設けられるが、スリット2221に代えて、周囲の部位よりもパルプ繊維等の厚さが薄い、あるいは、パルプ繊維等の密度が低い線状または帯状の弱化領域が設けられ、当該弱化領域が、第1側部弾性部材242に重ねられてもよい。
【0037】
第2側部弾性部材244は、側部吸収コア222のバックシート部材23に対向する面に配置される。第2側部弾性部材244は、第2被覆シート212の2層の不織布の間に伸張状態にて接合される。
【0038】
バックシート部材23は、図2ないし図4に示すように、撥水性または不透液性の外装シート231、外装シート231の内側(すなわち、外装シート231の着用者側)に配置されるバックシート吸収体233、および、バックシート吸収体233の内側に配置されて吸収性シート部材20に対向する内装シート232を備える。
【0039】
外装シート231としては、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用され、バックシート部材23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側にしみ出すのを防止する。外装シート231にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
【0040】
内装シート232としては、好ましくは、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)、あるいは、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用される。
【0041】
バックシート吸収体233は、内装シート232に対向する略シート状の第1吸収体234、および、第1吸収体234の外側にて外装シート231に対向する略シート状の第2吸収体235を備える。第1吸収体234は、2枚のシート、および、当該2枚のシートの間に設けられた高吸収性材料層を備える。第1吸収体234の2枚のシートの間には、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維による吸収層は設けられない。高吸収性材料層は、高吸収性材料が長手方向に延びるストライプ状に配置されて、ホットメルト接着剤等により2枚のシートに接合されることにより形成される。本実施の形態では、高吸収性材料としてSAPが利用される。
【0042】
図2および図3に示すように、第1吸収体234の高吸収性材料層では、高吸収性材料が存在する領域2341と、高吸収性材料が存在しない領域2342とが、左右方向に交互に配置される。各領域2341,2342は、長手方向に延びる線状または帯状である。以下の説明では、領域2341を「SAP存在領域2341」と呼び、領域2342を「SAP非存在領域2342」と呼ぶ。図2および図3では、図示の都合上、第1吸収体234のSAP存在領域2341を太実線にて示し、SAP非存在領域2342を細実線にて示す。
【0043】
第2吸収体235は、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維をティッシュペーパーや透液性不織布等により包み込んで形成される。本実施の形態では、第2吸収体235はパルプ繊維を含む。第2吸収体235には、左右両側の側端部近傍において長手方向に沿って延びる一対のスリット2351(すなわち、パルプ繊維が存在しない線状または帯状の領域)が設けられる。一対のスリット2351は、第1吸収体234の複数のSAP非存在領域2342のうち、左右方向の最も外側に位置する(すなわち、中央から最も離れた位置に配置された)一対のSAP非存在領域2342に平面視において重なる。
【0044】
バックシート吸収体233では、第1吸収体234の一対のSAP非存在領域2342と、第2吸収体235の一対のスリット2351とが重なる線状または帯状の領域は、高吸収性材料および親水性繊維が存在しない領域であり、周囲の部位よりも剛性が低く、折れ曲がりやすい(すなわち、折り曲げに対する抵抗が小さい)一対の弱化領域236となっている。長手方向に延びる一対の弱化領域236の間には、上述のように、左右方向に配列される複数のSAP非存在領域2342が設けられる。弱化領域236は、バックシート吸収体233の略全長に亘って設けられる。なお、第2吸収体235では、スリット2351に代えて、周囲の部位よりも親水性繊維の厚さが薄い、あるいは、親水性繊維の密度が低い領域が設けられてもよい。この場合も、当該領域と第1吸収体234のSAP非存在領域2342とが重なる領域が、弱化領域236となる。
【0045】
バックシート部材23は、平面視において一対の弱化領域236に重なって長手方向に延びる一対のバックシート弾性部材237をさらに備える。バックシート弾性部材237は、外装シート231と第2吸収体235との間に配置されて外装シート231および第2吸収体235に接合される。バックシート弾性部材237は、バックシート吸収体233のおよそ全長に亘って設けられる。バックシート弾性部材237が収縮することにより、バックシート部材23の弱化領域236および弱化領域236近傍の部位に、長手方向の収縮力が作用する。バックシート弾性部材237としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。本実施の形態では、各バックシート弾性部材237が1本のポリウレタン糸を有する。
【0046】
吸収性物品1では、上述のように、吸収性シート部材20の外縁部がバックシート部材23に接合され、吸収コア22のバックシート部材23と対向する面がバックシート部材23と非接合とされる。これにより、図2および図4に示すように、前部吸収コア221とバックシート部材23との間(すなわち、吸収性シート部材20の前部吸収コア221に対応する部位とバックシート部材23との間)に、開口25から長手方向の前側に広がる前部ポケット26が形成される。また、図3に示すように、一対の側部吸収コア222とバックシート部材23との間に、開口25から左右方向に広がる一対の側部ポケット28が形成される。さらに、図4に示すように、前部ポケット26と同様に、後部吸収コア223とバックシート部材23との間に、開口25から長手方向の後側に広がる後部ポケット27が形成される。開口25の左右方向の両側に配置される一対の側部ポケット28は、前部ポケット26および後部ポケット27と連続している。
【0047】
図1に示す吸収性物品1では、着用者から排泄された軟便等の排泄物が、開口25を介してバックシート部材23へと向かい、バックシート部材23の露出領域230にて受けられる。露出領域230にて受けられた排泄物は、前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27の内部空間へと移動して収容される。本実施の形態では、開口25が吸収性シート部材20の長手方向の中央よりも後側に設けられており、上述のように、前部吸収コア221が後部吸収コア223よりも長くなっている。このため、前部ポケット26の長手方向の長さが後部ポケット27の長手方向の長さよりも大きくなり、前部ポケット26が、排泄物を主に収容する主ポケットとなる。以下の説明では、前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27をまとめて、単に「ポケット」と呼ぶ。
【0048】
吸収性物品1においてポケットが形成される際には、バックシート部材23の左右両側の側部が折れ曲がって着用者側へと立ち上がることにより、吸収性シート部材20が、外縁部を除いてバックシート部材23から離間する。吸収性物品1では、図3に示すように、ポケットが形成される際に、バックシート吸収体233に設けられる一対の弱化領域236が、吸収性シート部材20の一対の側部弾性部材242に平面視において重なる。そして、一対の側部弾性部材242が、吸収性シート部材20に収縮力を作用させることにより、一対の側部弾性部材242に対向する位置に配置された一対の弱化領域236においてバックシート部材23が容易に折れ曲がり、バックシート部材23の両側部が立ち上がる。これにより、開口25とバックシート部材23との間の距離を適切な大きさにすることができる。その結果、吸収性物品1では、排泄物をポケットに確実に収容して保持することができ、排泄物が着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。また、バックシート部材23の両側部の間における略平坦な部位の幅を確保することができるため、吸収性物品1を使い捨ておむつ等の外装物品の内側に容易かつ強固に固定することができる。
【0049】
このように、吸収性物品1は、着用者の肌の比較的狭い範囲のみを覆うにも拘わらず排泄物を確実に収容して保持することができるため、使い捨ておむつ等の外装物品の内側に取り付けられて容易に交換可能な補助吸収具に特に適している。
【0050】
吸収性物品1の着用者は、仰臥位や側臥位または座位等の体位を取ることが多いため、着用者の前側には体圧がほとんど加わらない。吸収性物品1では、上述のように、着用者の前側に配置される前部吸収コア221とバックシート部材23との間に形成された前部ポケット26が、排泄物を主に収容する主ポケットとされる。したがって、吸収性物品1は、仰臥位や側臥位または座位等、様々な体位を取る着用者からの排泄物の収容に特に適している。
【0051】
吸収性物品1では、バックシート部材23が、一対の弱化領域236に重なる一対のバックシート弾性部材237を備えることにより、弱化領域236にてより折れ曲がりやすくなる。また、一対の側部吸収コア222に、一対の第1側部弾性部材242に重なる一対のスリット2221が設けられることにより、バックシート部材23が、弱化領域236にてさらに折れ曲がりやすくなる。
【0052】
吸収性物品1では、バックシート吸収体233の第1吸収体234において、SAP存在領域2341とSAP非存在領域2342とが左右方向において交互に配置される。これにより、SAPが水分を吸収して膨潤した状態でも、SAP非存在領域2342を介して水分が長手方向および第2吸収体235へと容易に到達することができる。このように、第1吸収体234によるゲルブロッキングが防止されることにより、バックシート吸収体233において水分を確実に保持することができる。また、複数のSAP非存在領域2342のうち、左右方向の最も外側に位置する一対のSAP非存在領域2342が、弱化領域236として利用されることにより、第1吸収体234に特別な構造を設けることなく、バックシート部材23を適切な位置で折り曲げて両側部を立ち上げることができる。
【0053】
バックシート部材23では、親水性繊維を有する第2吸収体235の内側に、高吸収性材料を含む第1吸収体234が積層されることによりバックシート吸収体233が形成される。このように、バックシート吸収体233が、高吸収性材料の周囲に親水性繊維を有することにより、バックシート部材23の吸収力を増大させることができる。
【0054】
吸収性物品1は、使用前の状態において、吸収性シート部材20およびバックシート部材23の両側部が、一対の弱化領域236にて、吸収性シート部材20の左右方向における中央の領域上へと折り畳まれた状態(すなわち、両側部が一対の弱化領域236にて着用者側に折り返された状態)で収容袋に収容される。このため、一対の弱化領域236の位置にてバックシート部材23に折り癖が付き、ポケットが形成される際に、バックシート部材23が弱化領域236にてより一層折れ曲がりやすくなる。
【0055】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る吸収性物品1aについて説明する。図5は、吸収性物品1aの後方部203の開口25が設けられた位置における断面図であり、図3に対応する。吸収性物品1aでは、図3に示すバックシート吸収体233とは構造が異なるバックシート吸収体233aを備える点を除き、図1ないし図4に示す吸収性物品1と同様の構造を有する。以下の説明では、吸収性物品1の各構成に対応する吸収性物品1aの構成に同符号を付す。
【0056】
図5に示すように、バックシート吸収体233aは、略シート状の第1吸収体234を備え、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維を含まない。第1吸収体234は、上述のように、2枚のシート、および、当該2枚のシートの間にホットメルト接着剤等により接合された高吸収性材料を備える。第1吸収体234の2枚のシートはそれぞれ、内装シート232および外装シート231に当接しており、内装シート232および外装シート231の一部と見なすことができる。この場合、第1吸収体234の高吸収性材料は、内装シート232と外装シート231との間において、ホットメルト接着剤等の接着剤により、内装シート232および外装シート231に直接固定されていると捉えられる。
【0057】
バックシート吸収体233aでは、第1吸収体234の左右方向の最も外側に位置する一対のSAP非存在領域2342が、ポケットが形成される際に、平面視において一対の側部弾性部材242に重なって長手方向に線状または帯状に延びる一対の弱化領域236となる。そして、一対の側部弾性部材242が、吸収性シート部材20に収縮力を作用させることにより、第1の実施の形態と同様に、一対の弱化領域236においてバックシート部材23が容易に折れ曲がり、バックシート部材23の両側部が立ち上がる。これにより、開口25とバックシート部材23との間の距離を適切な大きさにすることができる。また、バックシート吸収体233aは、上述のように、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維を実質的に含まないため、ポケットが形成される際に、バックシート部材23が一対の弱化領域236にてさらに折れ曲がりやすくなる。
【0058】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0059】
例えば、第1の実施の形態に係る吸収性物品1では、バックシート吸収体233から第1吸収体234が省略されてもよい。この場合、第2吸収体235に設けられた一対のスリット2351が、バックシート吸収体233の一対の弱化領域236となる。また、バックシート部材23では、内装シート232が省略されてもよい。
【0060】
第1の実施の形態に係る吸収性物品1のバックシート部材23では、親水性繊維を有する第2吸収体235の内側に、高吸収性材料を含む第1吸収体234が積層されることによりバックシート吸収体233が形成されるが、第1吸収体234は第2吸収体235の外側(すなわち、第2吸収体235と外装シート231との間)に配置されてもよい。また、バックシート吸収体233は、吸収コア22と同様に、親水性繊維に高吸収性材料を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等により包み込んで形成されてもよい。このように、バックシート吸収体233が、高吸収性材料の周囲にパルプを有することにより、バックシート部材23の吸収力を増大させることができる。
【0061】
第2の実施の形態に係る吸収性物品1aでは、第1吸収体234に代えて、外装シート231上に塗布されたホットメルト接着剤等の上にSAP等の高吸収性材料を散布し、外装シート231の内側に内装シート232を積層し、内装シート232と外装シート231とを当該ホットメルト接着剤等により接合することにより、高吸収性材料が、内装シート232と外装シート231との間に直接固定されてもよい。
【0062】
上記実施の形態に係る吸収性物品では、前部吸収コア221、一対の側部吸収コア222および後部吸収コア223がそれぞれ個別に形成され、開口25を形成するように隣接して配置されて(すなわち、コア被覆シート21の開口の周囲に配置されて)コア被覆シート21により被覆されてもよい。また、吸収コア22は必ずしもパルプ繊維等の親水性繊維を含む必要はなく、不織布やプラスチックフィルム上にホットメルト接着剤等によりSAPが直接接合されたものが吸収コア22として利用されてもよい。
【0063】
上記実施の形態に係る吸収性物品では、側部吸収コア222が省略されてもよい。この場合、第2被覆シート212は全体に亘って1層とされ、第1側部弾性部材242および第2側部弾性部材244が、コア被覆シート21の第1被覆シート211と第2被覆シート212との間に接合されてもよい。第1側部弾性部材242および第2側部弾性部材244は、コア被覆シート21に収縮力を作用させる。また、コア被覆シート21は、2つ折りにされた1枚のシート部材であってもよい。この場合、当該シート部材の吸収コア22の着用者側を覆う部位が第1被覆シート211に相当し、吸収コア22のバックシート部材23側を覆う部位が第2被覆シート212に相当する。なお、コア被覆シート21は、少なくとも吸収コア22の着用者側を覆っていればよい。
【0064】
吸収性物品では、排泄物の収容力を大きくするためには、吸収性シート部材20とバックシート部材23との間に前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27が設けられることが好ましい。ただし、排泄物の収容力が十分確保されるのであれば、主ポケットである前部ポケット26、および、一対の側部ポケット28のみが吸収性シート部材20とバックシート部材23との間に設けられ、後部ポケット27は省略されてもよい。後部ポケット27が設けられない場合、吸収性シート部材20の開口25よりも後側の部位は、およそ全面に亘ってバックシート部材23に接合される。なお、この場合、吸収性シート部材20から後部吸収コア223が省略されてもよい。
【0065】
一方、吸収性物品が、腹臥位等、前側に体圧が加わりやすい体位を取ることが多い着用者に使用される場合、後部吸収コア223とバックシート部材23との間に形成される後部ポケット27が主ポケットとされてもよい。後部ポケット27が主ポケットとされる場合、前部ポケット26や前部吸収コア221は省略されてもよい。換言すれば、吸収コア22は、少なくとも、着用者の前側および後側の一方に配置されてバックシート部材23との間で主ポケットを形成する部位を備えていればよい。
【0066】
吸収コア22および本体部2の平面視における形状は、必ずしも砂時計型である必要はなく、例えば、略矩形であってもよい。また、前方部および後方部の一方のみの幅が大きく、他方および中間部の幅が小さい、いわゆる羽子板型であってもよい。
【0067】
上述の吸収性物品の構造は、外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具以外にも、例えば、上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの使い捨ておむつや、着用者の腹側に当接する部位と背側に当接する部位とをテープ部材にて腰回りで止着して着用するテープタイプの使い捨ておむつに適用されてよい。
【0068】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせられてよい。
【符号の説明】
【0069】
1,1a 吸収性物品
20 吸収性シート部材
21 コア被覆シート
22 吸収コア
23 バックシート部材
25 開口
26 前部ポケット
27 後部ポケット
28 側部ポケット
221 前部吸収コア
222 側部吸収コア
223 後部吸収コア
231 外装シート
232 内装シート
233,233a バックシート吸収体
234 第1吸収体
235 第2吸収体
236 弱化領域
237 バックシート弾性部材
242 第1側部弾性部材
2221 スリット
2342 SAP非存在領域
2351 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
バックシート部材と、
前記バックシート部材上に重ねられて前記バックシート部材に外縁部が接合されることにより、前記バックシート部材が露出する開口を着用者の股間部に対向する位置に設ける吸収性シート部材と、
を備え、
前記吸収性シート部材が、
前記着用者の前側および後側の一方に配置される吸収コアと、
前記開口が形成されるとともに前記吸収コアを被覆する透液性のコア被覆シートと、
前記開口の左右方向の両側に配置されるとともに前記左右方向に垂直な長手方向において前記コア被覆シートに収縮力を作用させる一対の側部弾性部材と、
を備え、
前記吸収コアと前記バックシート部材との間に前記開口から前記長手方向に広がる主ポケットが形成され、
前記開口の前記左右方向の両側に、前記開口から左右に広がる一対の側部ポケットが前記吸収性シート部材と前記バックシート部材との間に形成され、
前記バックシート部材が、
撥水性または不透液性の外装シートと、
前記外装シートの内側に配置されるバックシート吸収体と、
を備え、
前記バックシート吸収体に、平面視において前記一対の側部弾性部材に重なって前記長手方向に線状または帯状に延びる一対の弱化領域が設けられることを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品であって、
前記バックシート吸収体が、高吸収性材料を有し、
前記一対の弱化領域が、高吸収性材料が存在しない領域であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収性物品であって、
前記バックシート吸収体において、前記一対の弱化領域の間に、前記長手方向に線状または帯状に延びる高吸収性材料が存在しない他の領域がさらに設けられることを特徴とする吸収性物品。
【請求項4】
請求項2または3に記載の吸収性物品であって、
前記バックシート吸収体が、前記高吸収性材料の周囲に親水性繊維を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項5】
請求項2または3に記載の吸収性物品であって、
前記バックシート部材が、前記吸収性シート部材に対向する透液性の内装シートをさらに備え、
前記高吸収性材料が、前記内装シートと前記外装シートとの間に接着剤により直接固定されることを特徴とする吸収性物品。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、
前記バックシート部材が、前記一対の弱化領域に重なる一対のバックシート弾性部材をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、
前記吸収性シート部材が、前記開口の前記左右方向の両側に配置される一対の側部吸収コアをさらに備え、
前記一対の側部吸収コアに、前記一対の側部弾性部材に重なる他の一対の弱化領域が設けられることを特徴とする吸収性物品。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の吸収性物品であって、
使用前の状態において、両側部が、前記一対の弱化領域にて、前記吸収性シート部材の前記左右方向における中央の領域上へと折り畳まれた状態で収容袋に収容されることを特徴とする吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−200526(P2012−200526A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70226(P2011−70226)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000110044)株式会社リブドゥコーポレーション (390)
【Fターム(参考)】