説明

吸収性物品

【課題】装着感を向上させつつ、後方への体液の漏れを防止することができる吸収性物品を提供する。
【解決手段】吸収性物品1は、排泄口当接領域の中心を含み、かつ表面シート及び吸収体を厚み方向に圧縮した圧搾部が形成された第1領域PAと、第1領域の後方に配置され、かつ圧搾部が形成されていない第2領域NAとを備える。圧搾部は、第2領域の外周に沿って配置された囲み圧搾部84と、第2領域の幅方向両側方から第1領域まで延びる一対の長手方向圧搾部81と、を備える。前記第2領域は、第1領域に対して幅方向外側から幅方向内側に向かう力が加えられた際に、長手方向圧搾部及び囲み圧搾部を介して幅方向内側に押圧され、着用者の肌当接面側に隆起可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関し、フィット性を高めて後方への体液の漏れを防止することができる吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品としての生理用ナプキンにおいて、着用者の臀部に当接する後方部の吸収体の厚み寸法を厚く構成した生理用ナプキンが記載されている。特許文献1の生理用ナプキンは、臀部に当接する吸収体の厚みが厚く構成されているため、臀部に沿って吸収体が配置され、後方への体液の漏れを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−112864号公報(図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、使用感を低減して装着感を向上させることができるため、吸収体の厚みを薄くした薄型の生理用ナプキンが求められる傾向がある。しかし、このような薄型の生理用ナプキンでは、吸収体の厚みが薄くなるため、臀部に沿って吸収体が配置され難くなる。よって、生理用ナプキンのフィット性が低下し、後方への体液の漏れを防止することができないおそれがある。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、装着感を向上させつつ、後方への体液の漏れを防止することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品は、液透過性の表面シート(表面シート10)、液不透過性の裏面シート(裏面シート20)、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体(吸収体30)を有し、前記吸収体には、前記表面シート及び前記吸収体を吸収性物品の厚み方向に圧縮した圧搾部(圧搾部80)が複数形成されている、吸収性物品(吸収性物品1)であって、前記吸収体は、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域の中心(中央領域長手中心CACL)を含み、かつ前記圧搾部が形成された第1領域(第1領域PA)と、前記第1領域よりも前記吸収性物品の後方に配置され、前記圧搾部が形成されていない第2領域(第2領域NA)とを備えており、前記圧搾部は、前記第2領域の外周に沿って配置された囲み圧搾部(囲み圧搾部84)と、前記第2領域の幅方向両側方に配置され、かつ前記第2領域の幅方向外側から前記第1領域まで延びる一対の長手方向圧搾部(長手方向圧搾部81)と、を備えており、前記第2領域は、前記第1領域に対して前記幅方向外側から前記幅方向内側に向かう力が加えられた際に、長手方向圧搾部及び前記囲み圧搾部を介して前記幅方向内側に押圧され、着用者の肌当接面側に隆起可能に構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
吸収性物品の第1領域は、排泄口当接領域の中心を含む領域であり、着用者が脚を閉じた際等に幅方向外側から内側に向かって力が掛かる部分である。この第1領域に長手方向圧搾部が配置されているため、吸収性物品は、幅方向外側から内側に向かって力がかかった際に、長手方向圧搾部を基点にして内側に変形する。
【0008】
長手方向圧搾部よりも幅方向内側には、囲み圧搾部が周囲に配置された第2領域が配置されている。第2領域は、長手方向圧搾部及び囲み圧搾部を基点に幅方向内側に変形する。第2領域は、圧搾部が形成されていない領域であり、幅方向外側からの外力によって生じる応力により、着用者の肌当接面側に隆起可能に構成されている。よって、排泄口当接領域の中心を含む第1領域よりも後方に位置する第2領域が着用者の身体側に膨出し、身体の曲線に沿って吸収体が配置され、後漏れを防ぐことができる。
【0009】
一方、排泄口当接領域を含む第1領域には、圧搾部が形成されており、第2領域に比べて変形し難い。よって、第1領域は、幅方向外側から内側に向かって力が掛かった際に変形し難く、第1領域が排泄口に対向した状態を維持しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図2】図1に示す吸収性物品の背面図である。
【図3】図1に示すA−A断面の模式断面図である。
【図4】図1に示すB−B断面の模式断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図6】図1に示す吸収性物品の着用した状態を模式的に示す断面図である。(a)は、変形前の状態であり、(b)は、変形後の状態である。
【図7】第2の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図8】第3の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図9】第4の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図10】第5の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品1について説明する。図1は、吸収性物品の平面図であり、図2は、吸収性物品の背面図である。図3は、図1に示すA−A断面図であり、図4は、図1に示すB−B断面図である。本実施形態に係る吸収性物品1は、例えば、生理用ナプキンである。
【0012】
実施の形態に係る吸収性物品は、夜用の生理用ナプキンである。したがって、本実施の形態に係る吸収性物品は、長手方向において着用者の前側に位置する前側領域FAよりも、着用者の後側に位置する後側領域BAの方が長く構成されている。なお、後述する一対のウイング部の間の領域は、着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域を含む中央領域CAである。中央領域CAよりも前側が前側領域FAとなり、中央領域CAよりも後側が後側領域BAとなる。
【0013】
なお、本実施の形態では、夜用の生理用ナプキンを例に挙げて説明しているが、本発明に係る吸収性物品は、昼用の生理用ナプキンにおいても適用することができる。昼用の生理用ナプキンは、本実施の形態に係る生理用ナプキンと比較して、後側領域の長手方向における長さが短い。例えば、昼用の生理用ナプキンの後側領域の長さは、前側領域と略同じ長さとなる。
【0014】
吸収性物品1は、着用者の肌に当接する表面シート10と、液体を透過しない液不透過性の裏面シート20と、吸収体30とを有する。吸収体30は、表面シート10と裏面シート20との間に配設される。従って、吸収体30は、図1及び図2において破線で示される。吸収体30は、吸収性物品1の長手方向L及び幅方向Wにおける中央部分に配設される。
【0015】
吸収性物品1は、図1に示す平面視にて、長手方向Lに直交する幅方向Wにおいて吸収体30の外側に設けられるウイング部43,44を備える。更に、吸収性物品1は、幅方向Wにおいて吸収体30の外側に設けられるサイドシート41,42を備える。
【0016】
表面シート10は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート10は、少なくとも吸収体30の表面を覆う。表面シート10は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
【0017】
裏面シート20は、表面シート10の長さと略同一の長さを有する。裏面シート20は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。裏面シート20は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。裏面シート20は、不透液性且つ透湿性であることが望ましく、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂に無機充填剤を溶融混練したものを延伸処理した微多孔性シートによって構成することができる。
【0018】
吸収体30は、親水性繊維、パルプを含む。吸収体30は、経血などの体液を吸収可能な材料によって形成される。吸収体30は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によって積層して形成されてもよいし、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートでもよいし、ティッシュ(例えば、目付15g/m)上に高吸収ポリマーを混入した粉砕パルプを配置し、ティッシュで包むことによって形成されていてもよい。
【0019】
本実施の形態に係る吸収体30は、綿状パルプや合成パルプ等を坪量100〜300g/m程度に積層したパルプを保護紙(図示せず)で包むことによって構成されている。吸収体30の幅方向における中央に位置するコア部31(例えば、図3参照)の厚みは、幅方向における両側部の厚みよりも厚い。なお、吸収体30は、全面ほぼ均一な厚みであってもよいし、非均一な厚みであってもよい。保護紙は、パルプの形状を保持するためのものであり、例えばクレープ紙やティッシュペーパーなどを用いることができる。
【0020】
吸収体30は、前後方向に延びる形状であり、裏面シート20よりも略一回り程度小さい。吸収体30の幅方向Wの長さは、成人女性の股間隔に対応しており、概ね50〜80mmである。吸収体30は、ホットメルトなどの接着剤によって裏面シート20に接着される。また、本実施の形態では、吸収体30と表面シート10とは、ホットメルト接着剤60によって接着されている(図3参照)。
【0021】
コア部31は、少なくとも着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域の中心を含むように設けられる。排泄口当接領域の中心とは、着用者の排泄口が当接する中央領域の長手方向及び幅方向の中心と一致する。例えば、ウイング部を有する吸収性物品においては、ウイング部の長手方向の中心が、中央領域の長手方向の中心となる。また、ウイング部を有しない吸収性物品においては、吸収体の幅方向の長さ寸法が最も短い位置が、中央領域の長手方向の中心となる。なお、排泄口当接領域は、着用者の股間部と当接する領域に含まれており、着用者の両脚の間に位置する。
【0022】
サイドシート41,42は、表面シート10の両側に配設される。サイドシート41,42は、表面シート10と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート41,42を乗り越えて吸収性物品1外方へ経血が流れることを防止するためには、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。サイドシート41,42は、吸収体30の側縁の一部及びウイング部43,44を覆う。
【0023】
吸収性物品1では、表面シート10、サイドシート41,42、及び裏面シート20の周縁が接合されて、吸収体30が内封される。表面シート10と裏面シート20との接合方法としては、ヒートエンボス加工、超音波、又はホットメルト接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
【0024】
裏面シート20において、下着と接触する表面には、複数の領域において粘着剤50が塗布されている(図2参照)。粘着剤50は、吸収体の裏面側において長手方向Lに沿って間欠的に配置されている。粘着剤50は、ウイング部43及びウイング部44において、下着と接触する表面にも設けられる。使用前の状態では、粘着剤50は、剥離シート90に接している。剥離シート90は、使用前に粘着剤50が劣化するのを防止している。そして、使用時に着用者によって剥離シート90が剥離される。
【0025】
なお、剥離シート90を有しない吸収性物品においては、吸収性物品を個別に包装する包装シートによって使用前に粘着剤が劣化するのを防止するように構成されていてもよい。粘着剤と包装シートが接する場合には、包装シートの表面には、粘着剤の粘着力を低下させることなく粘着剤を剥離可能にする処理を施すことが望ましい。
【0026】
表面シート10には、表面シートを厚み方向に圧縮した表面シート圧搾部11が形成されている。表面シート圧搾部11は、格子状に配置されている。
【0027】
吸収性物品1には、表面シート10及び吸収体30を厚み方向に圧縮した圧搾部80が形成されている。圧搾部80は、長手方向Lに沿って延びる長手方向圧搾部81と、幅方向に沿って延びる幅方向圧搾部82と、間欠的に複数形成された点状圧搾部83と、を有する。点状圧搾部83の一部は、後述する第2領域NAの外周に沿って配置された囲み圧搾部84を構成する。
【0028】
なお、圧搾部は、少なくとも表面シート10及び吸収体30を厚み方向Tに圧搾されて形成されていればよく、種々の構成を採用することができる。例えば、プレス加工やエンボス加工によって形成することができ、その形状は、格子網やハニカム形状であってもよい。
【0029】
長手方向圧搾部81は、囲み圧搾部84よりも幅方向両外側において、囲み圧搾部84に隣接して配置されている。長手方向圧搾部81は、第2領域NAの幅方向両側方に配置され、かつ第2領域NAの幅方向外側から後述する第1領域PAまで延びている。
【0030】
長手方向圧搾部81は、表面シート10と吸収体30とが厚み方向において圧縮されている。長手方向圧搾部81は、長手方向Lに沿って2列に形成されており、幅方向内側に位置する第1長手方向圧搾部81Aと、第1長手方向圧搾部81Aよりも幅方向外側に配置された第2長手方向圧搾部81Bとを有する。第1長手方向圧搾部81Aは、囲み圧搾部84に隣接して配置されている。
【0031】
長手方向圧搾部81は、吸収体30が厚み方向に圧縮されており、体液等を引き込み易い。長手方向圧搾部81は、着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域よりも幅方向外側に配置される。よって、長手方向圧搾部81よりも幅方向外側への体液の拡散を抑制し、横漏れを防ぐことができる。
【0032】
幅方向圧搾部82は、幅方向Wに沿って形成されている。幅方向圧搾部82は、表面シート10及び吸収体30が厚み方向において圧縮されて形成されている。幅方向圧搾部82は、幅方向Wに沿って2列に形成されており、長手方向内側に位置する第1幅方向圧搾部82Aと、第1幅方向圧搾部よりも長手方向外側に配置された第2幅方向圧搾部82Bとを有する。
【0033】
長手方向圧搾部81は、長手方向Lに沿った直線に対して傾斜するように形成されていてもよく、長手方向Lに沿った直線と、長手方向圧搾部81とによって形成される角度(鋭角側)が45度以下であるものとする。一方、幅方向圧搾部82は、幅方向Wに沿った直線に対して傾斜するように形成されていてもよく、幅方向Wに沿った直線と、幅方向圧搾部82とによって形成される角度(鋭角側)が45度未満であるものとする。
【0034】
ここで、長手方向圧搾部81及び幅方向圧搾部82は、図1に示すように、接続されて周回状の圧搾部を形成していてもよいし、接続されていなくてもよい。本実施の形態では、第1長手方向圧搾部81Aと第1幅方向圧搾部82Aとが連続して形成されており、第2長手方向圧搾部81Bと第2幅方向圧搾部82Bとが連続して形成されている。また、長手方向圧搾部及び幅方向圧搾部は、接続されて略U字状の圧搾部を形成していてもよいし、接続されていなくてもよい。図5において、長手方向圧搾部と幅方向圧搾部との境界Xを図示する。
【0035】
点状圧搾部83は、円形状であって、間欠的に複数形成されている。点状圧搾部83は、第1長手方向圧搾部81A及び第1幅方向圧搾部82Aによって形成された周回状の圧搾部の内周側と、第1長手方向圧搾部81A及び第1幅方向圧搾部82Aによって形成された周回状の圧搾部の外周側(第2長手方向圧搾部81B及び第2幅方向圧搾部82Bによって形成された周回状の圧搾部の内周側)と、第2長手方向圧搾部81B及び第2幅方向圧搾部82Bによって形成された周回状の圧搾部の外周側と、に設けられている。
【0036】
第1長手方向圧搾部81A及び第1幅方向圧搾部82Aによって形成された周回状の圧搾部の内周には、圧搾部80が形成されていない第2領域NAの外周に沿って配置された囲み圧搾部84が形成されている。囲み圧搾部84によって囲まれた第2領域NAの前方には、複数の点状圧搾部83が形成された第1領域PAが配置されている(図5参照)。第1領域は、着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域の中心を含むように配置されている。第1領域の後方に第2領域が配置されている。
【0037】
なお、本実施の形態における第2領域は、圧搾部が形成されていない領域であるが、例えば、一部分(例えば、全体の5%以下の部分)に圧搾部が形成されている領域も含む概念である。また、図5において、第1領域PAと、第2領域NAとを斜線を付して示す。
【0038】
なお、点状圧搾部83は、間欠的に複数設けられていればよく、その形状は、円形に限られず、楕円形、星形、ハード形、菱形等であってもよく、限定されない。
【0039】
点状圧搾部83は、間欠的に配置されているため、幅方向に延びる幅方向圧搾部や長手方向に延びる長手方向圧搾部よりも硬くなり難い。しかし、点状圧搾部は、一部の領域の剛性が偏って硬くなることを防止することができ、装着感の悪化を抑制できる。
【0040】
また、例えば、圧搾部が幅方向に延びていたり、長手方向に延びていたりすると、圧搾部によって保持される体液が前後方向や幅方向に拡散してしまうおそれがある。特に、吸収体30の前側端部と吸収体30の後側端部とにおいては、体液が拡散し過ぎると前漏れ等が発生するおそれがある。しかし、点状圧搾部は、円形であるため、保持した体液の拡散を抑制し、漏れを防ぐことができる。
【0041】
圧搾部80は、表面シート10及び吸収体30を厚み方向に圧縮して形成されており、比較的密度が高い部分となる。排泄口当接領域が形成される中央領域CAの幅方向中央よりも外側に、長手方向圧搾部81A,81Bが形成されており、排泄口当接領域が形成される中央領域CAの長手方向中央よりも外側に幅方向圧搾部が形成されているため、着用者から排出された体液を、比較的密度が高い圧搾部80によって引き込むことができる。
【0042】
例えば、中央領域CAの幅方向中央よりも幅方向外側に長手方向圧搾部81が形成されているため、横漏れを防ぐことができ、中央領域CAの長手方向中央よりも長手方向外側に幅方向圧搾部82が形成されているため、前漏れ及び臀部における漏れを防止することができる。
【0043】
圧搾部80は、少なくとも表面シート10及び吸収体30を厚み方向に圧縮して形成されており、比較的硬い部分となる。囲み圧搾部84の幅方向外側に長手方向圧搾部81が形成されているため、幅方向外側から内側に向かって押圧された際に長手方向圧搾部81を基点に内側に向けて変形し、外力を吸収することができる。
【0044】
また、長手方向圧搾部81よりも幅方向内側には、囲み圧搾部84によって囲まれた第2領域NAが配置されている。第2領域NAは、圧搾部80が形成されていなく、比較的剛性が低いため、外力によって変形し易い。よって、第2領域NAは、第1領域PAに対して幅方向外側から幅方向内側に向かう力が加えられた際に、長手方向圧搾部81及び囲み圧搾部84を介して幅方向内側に押圧され、着用者の肌当接面側に隆起可能に構成されている。
【0045】
このように、着用者の体の凹み(臀部の幅方向中央)を埋めるように第2領域NAが変形することにより、吸収性物品1のフィット性が向上する。また、表面シート側に膨出する第2領域NAは、囲み圧搾部84によって囲まれており、囲み圧搾部によって変形が遮断されるため、第2領域を部分的に変形させることが可能となる。
【0046】
また、第1領域PAは、圧搾部が形成されているため、第2領域よりも変形しにくい。第1領域PAに対して幅方向外側から幅方向内側に向かう力が加えられた際に、第1領域が変形を吸収し難いため、長手方向圧搾部及び囲み圧搾部を介して幅方向内側に向かう力が第2領域に対して掛かり易くなる。
【0047】
更に、第1領域が変形し難いため、第1領域PAに対して幅方向外側から幅方向内側に向かう力が加えられた場合であっても、第1領域を排泄口に対向した状態で維持し易くなる。よって、排泄口当接領域近傍の吸収性能を確保することができる。
【0048】
囲み圧搾部84よりも長手方向外側には、点状圧搾部83が形成されている。よって、囲み圧搾部84よりも長手方向外側の領域の剛性を高め、囲み圧搾部84によって囲まれた第2領域の変形を、その長手方向外側まで伝達し難くすることができる。例えば、囲み圧搾部84よりも前方に点状圧搾部83を設けることにより、排泄口当接領域を含む中央領域CAの変形を抑制し、排泄口に対向して吸収体30を配置することができる。
【0049】
更に、囲み圧搾部84よりも長手方向後側の点状圧搾部83と、囲み圧搾部84との間には、第1幅方向圧搾部82Aが形成されている。第1幅方向圧搾部82Aが形成されているため、囲み圧搾部84によって囲まれた第2領域NAの変形を、その後方まで伝達し難くすることができる。また、囲み圧搾部84よりも後方の領域が変形した場合であっても、その変形を囲み圧搾部84内部の第2領域NAに伝わり難くすることができる。よって、第2領域が変形した状態を維持し易くなる。
【0050】
更に、囲み圧搾部84の周りに点状圧搾部83を設けることにより、第2領域NAの周囲の剛性を、第2領域NAの剛性よりも高くすることができ、吸収性物品1の外側から内側に向かって力が掛かった際に、相対的に第2領域NAを変形しやすくすることができる。
【0051】
また、第2領域NAの幅方向の長さは、吸収性物品の後方に向かって除々に短くなっている。臀部は、前方から後方になるにつれて凹みが減少し、最終的には背中へと連なる平らな形状をしている。よって、第2領域NAの幅方向長さを後方に向かって徐々に短くすることにより、前方から後方に向かって第2領域の表面シート側への膨出量を減らし、吸収性物品をより身体にフィットさせることができる。このような観点から、第2領域の最大幅位置の幅方向長さは、15mm〜40mmであり、より好ましくは、20〜35mmである。第2領域の幅方向長さは、最大幅位置から長手方向後方に向かって徐々に短くなるように構成されている。また、第2領域の長手方向長さは、60〜120mm程度が望ましい。
【0052】
図6は、図1のB−B断面における吸収性物品の着用した状態を模式的に示した図である。(a)は、吸収性物品1を下着Sに装着した状態を示している。(b)は、吸収性物品1が幅方向外側から内側に向けて押圧された状態を示している。
【0053】
着用者の動き等による幅方向外側から内側に向けての外力は、股間部近傍に配置される中央領域に作用する。吸収性物品1が幅方向外側から内側に向けて押圧されると、中央領域を跨って配置された第1長手方向圧搾部81A及び第2長手方向圧搾部81Bを基点に内側に向けて変形する。第1長手方向圧搾部81Aの幅方向内側への変形に伴って、囲み圧搾部84が幅方向内側に変形し、囲み圧搾部84よりも幅方向内側に配置された第2領域NAが表面シート側に膨出する。すなわち、第2領域NAは、幅方向外側からの外力によって生じる応力により、表面シート側に膨出するように構成されている。
【0054】
なお、吸収性物品等の硬さは、例えば、JIS-1096に規定されているガーレー法を用いて測定することができる。また、吸収体の目付及び密度は、例えば、以下の測定方法によって測定することができる。包装体によって包装された吸収性物品においては包装体を開封し、折り畳まれた吸収性物品を展開して、目付及び密度を測定する部分の厚み及び面積を測定する。次いで、目付及び密度を測定する部分を吸収性物品から切り出し、切り出した部分の重量を測定する。次いで、切り出した部分から表面シート及び裏面シート等、吸収体以外の部分を取り除き、吸収体の重量を測定する。吸収体の重量と、目付及び密度を測定する部分の面積とに基づいて目付を算出する。目付及び厚みに基づいて、密度を算出する。
【0055】
なお、厚みは、以下のような測定方法によって測定することができる。具体的には、サンプルの吸収性物品を、液体窒素に含浸させて凍結させた後、剃刀でカットし、常温に戻した後、電子顕微鏡(例えば、キーエンス社VE7800)を用いて、50倍の倍率で測定する。ここで、サンプルの吸収性物品を凍結させる理由は、カット時の圧縮により厚みが変動するのを防ぐためである。
【0056】
次に、第1の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法の一部について説明する。なお、説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。吸収性物品の製造方法は、第1ステップとして、表面シート生成工程を行う。具体的には、表面シートを厚み方向Tに圧縮加工し、表面シート圧搾部11を形成する。この圧縮加工は、例えば、加熱及び加圧を行うエンボスロールに表面シート10を通過させることで、格子状の凹凸加工を形成する。
【0057】
次いで、第2ステップとして、表面シート接合工程を行う。具体的には、表面シートとサイドシート41,42とを、例えば熱溶着によって接着する。
【0058】
第3ステップとして、吸収体成型工程を行う。具体的には、成型ドラムによって吸収体の材料となるパルプを成型して吸収体30を成型する。なお、第1ステップ及び第2ステップの表面シートの製造工程と、第3ステップの吸収体成型工程の順序は、逆の順序であってもよい。
【0059】
第4ステップにおいて、接合工程を行う。具体的には、第3ステップにおいて成型した吸収体と、第2ステップにおいて接合した表面シート及びサイドシートをと、を接合する接合工程を行う。
【0060】
第5ステップにおいて、圧搾工程を行う。具体的には、吸収体30と表面シート10とを厚み方向に圧縮し、圧搾部80を形成する。
【0061】
第6ステップにおいて、裏面シート接合工程を行う。具体的には、圧搾部を形成した吸収体及び表面シート等と、裏面シートとを接合する。裏面シートを接合した後、接着剤を塗布する工程を備える。上記の工程により、本実施の形態に係る吸収性物品を製造することができる。
【0062】
(第2の実施形態)
次いで、図7に基づいて第2の実施形態に係る吸収性物品1Aについて説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
【0063】
第2の実施形態に係る吸収性物品1Aは、第1の実施形態に係る吸収性物品1と囲み圧搾部84の形状が異なっている。第2の実施形態に係る吸収性物品1Aは、第2領域NAにおける幅方向の長さが最も長くなる最大幅位置WMが、第2領域NAの長手方向中心よりも前方に配置されている。
【0064】
第2領域NAにおける幅方向の長さが最も長くなる最大幅位置WMは、第2領域NAにおいて最も幅方向外側に位置しており、吸収性物品が幅方向外側から内側に向けて押圧された際に、第2領域NAを幅方向内側に向けて押圧する基点となる。着用者の動き等による幅方向外側から内側に向けての外力は、股間部近傍に配置される中央領域CAに作用する。よって、第2領域NAの変形の基点となる最大幅位置WMが第2領域NAの長手方向中心NACLよりも前方に位置することにより、中央領域CAに作用する外力が変形の基点(最大幅位置WM)に伝達し易くなり、第2領域NAを隆起させ易くできる。
【0065】
また、吸収性物品が幅方向外側から幅方向内側に変形した状態において、第2領域NAにおける最大幅位置WMよりも幅方向内側の部分が最も着用者側に隆起する高さが高くなる。よって、第2領域NAの最大幅位置は、着用者の身体の凹みを埋めることができるような位置に設けることが望ましい。
【0066】
(第3の実施形態)
次いで、図8に基づいて第3の実施形態に係る吸収性物品1Bについて説明する。第3の実施形態に係る吸収性物品1Bは、第1の実施形態に係る吸収性物品1と囲み圧搾部84の形状が異なっている。第3の実施形態に係る吸収性物品1Bは、長手方向圧搾部81と点状圧搾部83とによって囲み圧搾部84が構成されている。
【0067】
囲み圧搾部84によって囲まれた第2領域NAの幅方向外側には、点状圧搾部83が形成されている。よって、第2領域NAよりも幅方向外側の剛性を、第2領域NAの剛性よりも相対的に高くすることができ、吸収性物品の外側から内側に向かって力が掛かった際に、第2領域NAをより変形し易くすることができる。また、第3実施の形態に係る吸収性物品1Bの第2領域NAは、中央領域の長手方向中心よりも後方において、中央領域CAに跨って配置されている。
【0068】
(第4の実施形態)
次いで、図9に基づいて第4の実施形態に係る吸収性物品1Cについて説明する。第4の実施形態に係る吸収性物品1Cは、第1の実施形態に係る吸収性物品1と圧搾部80の形状が異なっている。第4の実施形態に係る吸収性物品1Cは、長手方向圧搾部81と幅方向圧搾部82とが連続して囲み圧搾部84が形成されている。
【0069】
囲み圧搾部84の幅方向外側には、点状圧搾部83と、一対の長手方向圧搾部81とが形成されている。吸収性物品1Cには、長手方向圧搾部81と囲み圧搾部84が長手方向Lにおいて重なる重複領域OAを有する。重複領域OA内に、第2領域NAの最大幅位置WMが設けられている。
【0070】
最大幅位置WMは、第2領域NAにおいて最も幅方向外側に位置する部分であり、変形する際の基点となる部分である。幅方向外側からの内側に向かって力がかかった際には、最大幅位置WMを基点として内側に変形する。この最大幅位置の幅方向外側に長手方向圧搾部が形成され、この長手方向圧搾部81が中央領域CAに配置されている。よって、中央領域CAにおいて幅方向外側から幅方向内側に外力が作用した際に、長手方向圧搾部81を介して、第2領域NAの最大幅位置WMが幅方向内側に変形し、第2領域NAが着用者側へ膨出するように変形する。
【0071】
なお、幅方向外側から幅方向内側に向かって外力が作用した際に、長手方向圧搾部81から囲み圧搾部84に対して効率よく外力を作用させるために、長手方向圧搾部81と囲み圧搾部84との幅方向における距離(最大幅位置WMと長手方向圧搾部81との距離)は、短い方が望ましい。
【0072】
点状圧搾部83は、ウイング部43,44の長手方向後部の根元部分から後方に延在している。点状圧搾部83によってウイング部43,44の根元部分の剛性が高くなり、ウイング部43,44の根元部分が面状に保持され、ウイング部43,44の後部近傍から漏れを防ぐことができる。
【0073】
(第5の実施形態)
次いで、図10に基づいて第5の実施形態に係る吸収性物品1Dについて説明する。第5の実施形態に係る吸収性物品1Dは、第4の実施形態に係る吸収性物品1と長手方向圧搾部81の形状が異なっており、かつ第2領域の構成が異なっている。
【0074】
第5の実施形態に係る吸収性物品1Dは、第4の実施の形態に係る吸収性物品1Cと同様に、長手方向圧搾部81と幅方向圧搾部82とが連続して囲み圧搾部84が形成されている。
【0075】
囲み圧搾部84に対する幅方向外側には、長手方向圧搾部81が形成されている。長手方向圧搾部81は、長手方向Lに沿って幅方向内側から外側に向かって曲がる第1曲線部81Xと、長手方向に沿って幅方向外側から内側に向かって曲がる第2曲線部81Yと、を有する。第1曲線部81Xと第2曲線部81Yとの境界である変曲点81Zは、第2領域NAの最大幅位置WMよりも後方に配置されている。
【0076】
第1曲線部81Xと第2曲線部81Yとは、曲線の形状が異なり、外力がかかった際に変形態様が異なる。また、長手方向圧搾部81を伝播する内圧は、変曲点81Zで遮断され、それより後方に力は伝わり難くなる。よって、例えば、変曲点よりも前方に位置する最大幅位置を基点に変形した場合に、その変形が変曲点によって遮断され、変曲点よりも後方に伝達し難くすることができる。
【0077】
第2領域NAに位置する吸収体30には、長手方向Lに沿ったスリットSLが形成されている。スリットSLを形成することにより、その部分の剛性が低下する。スリットSLとその周囲に位置する第2領域NAとの剛性差、及びスリットSLと第2領域NAの周囲との剛性差により、スリットSLを基点に変形し易くなる。よって、表面シート10側に膨出するように変形し易くなり、身体にフィットさせて吸収性物品1を配置することができる。
【0078】
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0079】
例えば、本実施の形態に係る囲み圧搾部84の最大幅位置WMは、厚み方向Tにおいて、裏面シート20に塗布された粘着剤50と重なるように配置されていてもよい。粘着剤50を介して吸収性物品1を下着Sに固定する際に、第2領域NAの基点となる最大幅位置WMを下着に対して固定することができる。また、最大幅位置よりも幅方向内側の領域の裏面側に粘着剤を付さないことにより、表面シート側に膨出する部分が下着から離れ易くなる。第2領域は、下着に固定されていないため、表面シート側に膨出し易くなり、身体に合わせた自由自在な変形を実現し易くなる。
【0080】
囲み圧搾部84の形状は、長手方向圧搾部81及び幅方向圧搾部82の形状と同じであってもよいし、長さや幅や面積等の形状が異なるように構成されていてもよい。また、囲み圧搾部の圧搾強度を、長手方向圧搾部81及び幅方向圧搾部82の圧搾強度と異なるように構成してもよい。例えば、囲み圧搾部84の幅や面積を比較的小さくしたり、圧搾強度を小さくしたりすることにより、第2領域内の過度な剛性発生を防ぎ、体の変形に沿ったソフトなカーブを形成し、身体にフィットさせることはが可能となる。
【0081】
例えば、長手方向圧搾部81は、吸収性物品の変形基点となるため、一定以上の圧搾強度や剛性が求められる。また、長手方向圧搾部81は、内股と接するのに対し、その内側に位置する囲み圧搾部84は、身体の比較的デリケートな領域と接する。したがって、囲み圧搾部84の圧搾強度や面積等を長手方向圧搾部81よりも小さくすることにより、身体の比較的デリケートな領域と接する部分の肌触りを向上させることができる。このような観点から、囲み圧搾部84は、点状圧搾部83によって構成することが望ましい。
【0082】
長手方向圧搾部は、第1長手方向圧搾部及び第2長手方向圧搾部の2本であってもよいし、1本であってもよい。また、例えば、吸収性物品は、吸収体の幅方向外側端部に、ギャザーが形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0083】
CA…中央領域、 CACL…中央領域長手中心、 F1…前部領域、 F2…後部領域、 L…長手方向、 NACL…長手方向中心、 OA…重複領域、 PA…第1領域、 SL…スリット、 S…下着、 T…厚み方向、 W…幅方向、 WM…最大幅位置、 X…境界、 1、1A、1B、1C、1D…吸収性物品、 10…表面シート、 11…表面シート圧搾部、 20…裏面シート、 30…吸収体、 31…コア部、 41,42…サイドシート、 43,44…ウイング部、 50…粘着剤、 60…ホットメルト接着剤、 80…圧搾部、 81…長手方向圧搾部、 81A…第1長手方向圧搾部、 81B…第2長手方向圧搾部、 82…幅方向圧搾部、 82A…幅方向圧搾部、 82A…第1幅方向圧搾部、 82B…第2幅方向圧搾部、 83…点状圧搾部、 84…囲み圧搾部、 90…剥離シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体を有し、前記吸収体には、前記表面シート及び前記吸収体を吸収性物品の厚み方向に圧縮した圧搾部が複数形成されている、吸収性物品であって、
前記吸収体は、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域の中心を含み、かつ前記圧搾部が形成された第1領域と、前記第1領域よりも前記吸収性物品の後方に配置され、前記圧搾部が形成されていない第2領域とを備えており、
前記圧搾部は、前記第2領域の外周に沿って配置された囲み圧搾部と、前記第2領域の幅方向両側方に配置され、かつ前記第2領域の幅方向外側から前記第1領域まで延びる一対の長手方向圧搾部と、を備えており、
前記第2領域は、前記第1領域に対して前記幅方向外側から前記幅方向内側に向かう力が加えられた際に、前記長手圧搾部及び前記囲み圧搾部を介して前記幅方向内側に押圧され、着用者の肌当接面側に隆起可能に構成されている、吸収性物品。
【請求項2】
前記圧搾部は、間欠的に複数形成された点状の点状圧搾部を更に備えており、
前記点状圧搾部は、前記囲み圧搾部の周囲に設けられている、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記圧搾部は、前記吸収性物品の幅方向に延びる幅方向圧搾部を更に備えており、
前記点状圧搾部は、前記第2領域よりも後方に設けられており、
前記幅方向圧搾部は、前記点状圧搾部と前記第2領域との間に設けられている、請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記点状圧搾部は、前記中央領域に設けられている、請求項2又は請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第2領域と前記長手方向圧搾部との間には、前記点状圧搾部が複数間欠的に形成されている、請求項2から請求項4のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記長手方向圧搾部は、前記長手方向に沿って幅方向内側から外側に向かって曲がる第1曲線部と、前記長手方向に沿って幅方向外側から内側に向かって曲がる第2曲線部とが設けられており、
前記第1曲線部と前記第2曲線部との境界である変曲点は、前記第2領域における幅方向の長さが最も長くなる最大幅位置よりも後方に配置されている、請求項1から請求項5のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第2領域の前記幅方向の長さは、前記吸収性物品の後方に向かって除々に短くなるように構成されている、請求項1から請求項6のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記第2領域に位置する前記吸収体には、前記長手方向に沿ったスリットが形成されている、請求項1から請求項7のいずれかに記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−13435(P2013−13435A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146246(P2011−146246)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】