説明

周辺機器、スイッチング・デバイスのための省電力回路及び動作方法

【課題】 本発明は、ホスト・システム(1)のデータバスに接続する周辺機器(2)のための省電力回路(3)に関する。
【解決手段】 省電力回路(3)は、データバスを介した通信を監視する監視回路(7)、周辺機器(2)の接続状態を保持する保持回路(8)、周辺機器(2)のための供給電圧を遮断する少なくとも1つのスイッチング素子(6、18)、及び制御回路(9)を有する。制御回路は、監視回路(7)を用いてデータバスのアイドル状態の始まりを認識し、アイドル状態を認識すると保持回路(8)を起動することによって周辺機器(2)の接続状態を保持し、少なくとも1つのスイッチング素子(6、18)を開くことによって周辺機器(2)の供給電圧の供給を遮断するよう設定される。本発明は、周辺機器(2)、スイッチング装置(27)及び該省電力回路(3)の動作方法に更に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスト・システムのデータバスに接続する周辺機器のための省電力回路に関する。本発明は、そのような省電力回路を備えたデータバスの周辺機器及びスイッチング・デバイス及びそのような省電力回路の動作方法に更に関する。
【背景技術】
【0002】
ホスト・システムのデータバスに接続する周辺機器は広く知られている。このような周辺機器の例には、コンピュータ・システムのホスト・アダプタに接続される外付けディスク装置、プリンタやスキャナがある。しかしながら、他の分野の技術と同様、周辺機器はデータバスを介して接続されている。これらの例には、家庭用電化製品又は通信用電子デバイスがある。
【0003】
多くの周辺機器は、その周辺機器に作動電圧を供給するための周辺機器自身の電源を有している。この結果、周辺機器は、通常、ホスト・システムの電源が切れた後でさえ電力が供給され続ける。周辺機器自身と該周辺機器に電力を供給するために用いられる電源ユニットの両方は、電力損失を引き起こす。この電力損失は、通常、電源ユニットのスイッチング・コンバータからの損失に依るところが大きい。
【0004】
電子電源ユニットは、特許文献1で知られている。該文献は、電源装置に接続された電子装置の電力要件に応じて、該電源装置の電圧変換素子を1次側AC電圧から切り離す制御ユニットを有している。したがって、周辺機器の待機状態での電力消費量は、既知の回路によって大きく回避されうる。
【0005】
しかしながら、従来技術による解決法は、特定の状況下で、周辺機器の電力消費量が落ちるとき、ホスト・コンピュータとの通信が割り込まれること無しに周辺機器の望まれていない動作停止が起こるという不利点を有する。特定の状況下、データバスによる周辺機器へのアクセスが突然できなくなると、これにより、周辺機器に接続されたホスト・システムにおいてエラーメッセージが生じる。更に、この場合、データ損失も起こりうる。特に、大容量記憶媒体のアドレス指定において起こりうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第DE102007052880A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、ホスト・システムのデータバスに接続した周辺機器のための省電力回路を説明することである。当該回路は、データバスの通信を混乱させること無しに、待機状態での周辺機器での電力消費量を下げる。
【0008】
更に、省電力回路の使用に適した、周辺機器、スイッチング・デバイス及び動作方法が説明される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題は、ホスト・システムのデータバスに接続された周辺機器の省電力回路によって解決される。省電力回路は、データバスを介した通信を監視するための監視回路、周辺機器の接続状態を保持するための保持回路、及び、少なくとも1つ周辺機器への供給電圧を遮断するためのスイッチング素子を有している。省電力回路は、更に、監視回路を用いてデータバスのアイドル状態の始まりを認識し、アイドル状態を認識すると保持回路を起動することによって周辺機器の接続状態を保持し、少なくとも1つのスイッチング素子を開くことによって周辺機器の供給電圧の供給を遮断するために設けられた制御回路を有する。
【0010】
保持回路で周辺機器の通信状態を保持することによって、データバスがアイドル状態の間でさえ、ホスト・システムに対するバス切断の発生は抑制されうる。また、省電力回路は、データバスがアイドル状態の間、接続状態を保持する機能を有するので、通信を妨害せずにデータバスを介した供給電圧の供給から周辺機器を切断できる。
【0011】
有利な構成により、制御回路は、更に、監視回路を用いてデータバスのアイドル状態の終わりを認識するよう設定される。アイドル状態の終わりを認識すると、制御装置は、少なくとも1つのスイッチング素子を閉じることにより周辺機器への供給電圧の供給を再開し、保持回路を動作停止させることによって周辺機器の接続状態を解除する。アイドル状態の始まる前に存在する動作状態は、アイドル状態の終わりの更なる認識、周辺機器の供給電圧への再接続、及び、保持回路の動作停止によって、元の状態に戻される。
【0012】
更に有利な構成により、ホスト・システムは少なくとも第1及び第2の速度でデータバスを介してデータを転送できる。周辺機器の接続状態は、周辺機器がデータ伝送するために第1の速度で設定されるか又は第2の速度で設定されるかを決定する。データバスは少なくとも1つの第1データ線及び少なくとも1つの第2データ線を有し、保持回路は、周辺機器が第1の速度でデータ送信するよう設定されている場合、第1データ線を所定の電圧レベルに保つため、そして、周辺機器が第2の速度でデータ伝送するよう設定されている場合、第2データ線を所定の電圧レベルに保つために設けられる。電力回路のそのような構成により、供給電圧からの切断後に周辺機器をデータバスに再接続すること、及び、周辺機器の新たな初期化やホスト・システムを必要とすることなしに、予め決められた速度でホスト・システムとデータ交換をすることが可能となる。
【0013】
本発明による省電力回路は、請求項12に記載の周辺機器又は請求項13に記載のデータバスのスイッチング装置にインストールするのに特に適する。
【0014】
上述の課題は、ホスト・システムと周辺機器との間に配置された省電力回路の動作方法により同様に解決される。当該動作方法は:−前記周辺機器の接続状態を決定する段階;−データバスを監視することにより、該データバスのアイドル状態を認識する段階;−前記ホスト・システムに制御信号を供給することにより、前記周辺機器の接続状態を保持する段階;−少なくとも1つのスイッチング素子を開くことにより、前記周辺機器に割り当てられた電源線を切断する段階;を有する。
【0015】
本発明のさらに有利な構成は、従属請求項及び以下の詳細な説明で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明は、添付の図を参照し実施形態に基づいて詳細に説明される。
【図1】周辺機器、省電力回路及びホスト・システムを有する第1の構成を示す。
【図2】図1に従った構成の第1の省電力回路の概要図を示す。
【図3】周辺機器、省電力回路及びホスト・システムを有する第2の構成を示す。
【図4】図3に従った第2の構成の第2の省電力回路の概要図を示す。
【図5】電源供給のための外部電源アダプタを用いた第1の周辺機器を示す。
【図6】内蔵電源供給ユニットを有する第2の周辺機器を示す。
【図7】内蔵省電力回路を有するスイッチング・デバイスの概略図を示す。
【図8】バス信号の概略図を示す。
【図9】省電力回路の動作方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、ホスト・システム1、周辺機器2、及び、ホスト・システム1と周辺機器2との間に接続された省電力回路3を有する第1の構成を示す。
【0018】
実施形態におけるホスト・システム1は、例えば、デスクトップPCである。
実施形態における周辺機器2は、ホスト・システム1のホスト・アダプタにシリアルデータバスを用いて接続されたプリンタである。実施形態では、周辺機器2は、第1データケーブル4で省電力回路3に接続されている。省電力回路3は、第2データケーブル5でホスト・システム1に接続されている。したがって、省電力回路3は、ホスト・システム1と周辺機器2の間に電気的に接続されており、データバスを介して通信を監視できる。
【0019】
省電力回路3は、リレーの形式の第1スイッチング素子6を有する。第1スイッチング素子6は、送電網交流電圧を供給する電力供給網と周辺機器2の間に配置されている。第1スイッチング素子6を開くことによって、省電力回路3は、周辺機器2を電源供給網から完全に切断できる。
【0020】
図2は、省電力回路3の概略図を示す。省電力回路3は、単相線Lの切断のための第1スイッチング素子6に加え、監視回路7及び保持回路8を有する。加えて、省電力回路3は、監視回路7と保持回路8と第1スイッチング素子6とを制御する制御回路9を有する。示された実施形態では、省電力回路6は、スイッチング・コンバータ10及び電力貯蔵器11を更に有する。
【0021】
図2から明らかなように、データバスのデータ線D及び基準線GNDは、省電力回路3を通じて閉回路になっている。動作停止した省電力回路3の第1端子12に届いた信号は、第2端子13においても利用可能であり、その第2端子には周辺機器2が接続されている。省電力回路3を電力供給網に接続している1次側電力網端子14は、第1スイッチング素子6を介して省電力回路3のスイッチング出力15に接続される。周辺機器2の電源は、スイッチング出力15に接続されている。
【0022】
監視回路7は、データバスのデータ線D上のシグナリングを監視するために設置されている。監視回路7は、周辺機器2とホスト・システム1の間でデータ交換が行われているかどうか、又は、バスシステムがアイドル状態にあるかどうかを認識する。アイドル状態では、全くデータ転送がなされていない、若しくは、アイドル状態を示す既定の制御信号が転送されている。このようなアイドル状態の存在が監視回路7によって認識される場合、監視回路7は制御回路9に向けて、対応する制御信号を生成する。
【0023】
制御回路9は、監視回路7から供給された制御信号を認識し、ホスト・システム1を混乱させることなく、バスシステムから周辺機器2を切断する。実施形態において、データ線Dは、この目的のために、いわゆるプルダウン抵抗16及びトランジスタ17によって基準線GNDに先ず接続される。例えば、データ線Dはプルダウン抵抗16を介して基準線GNDの接地電位へと導かれる。
【0024】
本実施形態では、プルダウン抵抗16は、周辺機器2によるデータバスの終端の代わりとなる。したがって、監視回路7を介したバスシステムのアイドル状態を認識すると、制御回路9は、まず基準線GNDの電位に信号線Dを引き下げ、それから、第1スイッチング素子6を開く。その結果、周辺機器2は電力供給網から切断され、バスシステムがアイドル状態である間、電力供給網からこれ以上電力を消費しない。
【0025】
アイドル状態の終了時、制御回路9は、ホスト・システム1に対して透過的な方法で周辺機器2を再稼動させる。本実施形態では、制御回路9は、この目的のために、まず第1スイッチング素子6を閉じることによって周辺機器2を稼動させる。周辺機器2が通常の動作状態に戻るために必要とする所定の起動時間の間、トランジスタ17は、制御回路9によって動作され続ける。周辺機器2が再び完全に動作可能な状態になると、トランジスタ17への制御信号は、制御回路9によって中断され、従ってデータ線Dは基準線GNDから切断される。その結果、再び、周辺機器2とホスト・システム1の間のデータ線Dを介した通信は妨害されない。
【0026】
図2に従ったデータバスは、本実施形態では供給電圧を供給するための線を有していない。制御回路9、接続された保持回路8及び監視回路7に動作電力を供給するために、省電力回路3は、電力網側のAC電圧から省電力回路3の構成要素に供給するためのDC電圧を生成するスイッチング・コンバータ10を更に有している。また、スイッチング・コンバータ10は、本実施形態では、省電力回路3の電力消費量を最適化するために、第1スイッチング素子6のダウンストリーム(下流)に配置されている。したがって、スイッチング・コンバータ10もまた、バスシステムがアイドル状態のとき、電力供給網から切断される。制御回路9を確実に機能させ続けるために、電力貯蔵器11(例えば、充電式電池や大容量コンデンサ)は、所定の待機時間(例えば、アイドル状態開始から1時間)の間、動作電力を制御回路9に供給するために十分な電力量を蓄える。
【0027】
図3は、ホスト・システム1、周辺機器2及び省電力回路3を有する代替の構成を示す。本実施形態では、再びホスト・システム1及び周辺機器2は、シリアルバスを介して接続される。この場合、シリアルバスは内蔵電源給電線を有するUSBバスである。周辺機器2は、USBバスを介して動作電圧が供給される。図3に従った構成では、ホスト・システム1のみが電力供給網に接続されている。
【0028】
図4は、図3に従ったUSBバスシステムの省電力回路3の構造の概略図を示す。省電力回路3の第1端子12及び第2端子13の双方とも、2つの異なるデータ線D+とD-、及び2つの給電線VCCとGNDをそれぞれ有している。これらの線は省電力回路3を通じて閉回路になっている。給電線VCCは、第2スイッチング素子18によって切断されうる。本実施形態では、第2スイッチング素子18は、電界効果トランジスタ(FET)である。
【0029】
図4に従った省電力回路も同様に、監視回路7、制御回路9及び保持回路8を有している。本実施形態では、監視回路7及び制御回路9は、共用のマイクロコントローラ19に組み込まれている。もちろん、分離した構成の監視回路7及び制御回路9も可能である。保持回路8は、第1トランジスタ17a及び第2トランジスタ17bを有している。それぞれ、第1トランジスタ17aは、第1抵抗器16aを介して第1データ線D+を給電線VCCに接続し、第2トランジスタ17bは、第2抵抗器16bを介して第2データ線D-を給電線VCCに接続している。
【0030】
省電力回路3は、任意の遮断回路20を有している。遮断回路20は、2つの第3スイッチング素子21a及び21bを有しており、それによって、データ線D+及びD-は、第1端子12と第2端子13の間で切断されうる。それによって、第2端子13に接続された周辺機器2の方向の漏れ電流を防ぐことができる。遮断回路20によってデータ線D+及びD-を切断することによって、周辺機器2が動作電圧を外部電力供給ユニットから供給されているときでさえ、周辺機器2とホスト・システム1の間でのデータ伝送が抑制されようにすることも可能である。このようにして、特に、周辺機器2によるホスト・システム1のウェイク・アップを回避することが可能である。
【0031】
図4に従った本実施形態では、マイクロコントローラ19は、給電線VCCを介して動作電圧が供給されている。しかし、これは、明瞭化のために、図4には示されていない。USBの仕様によると、いわゆるフルパワー、ローパワー周辺機器は、いわゆるサスペンド(一時停止)状態のとき、それぞれ500μA、2.5mAの電力を給電線を介して取り出すことが可能である。これは、本実施形態に従ったマイクロコントローラ19を動作させるために十分である。
【0032】
省電力回路3の動作中、監視回路7はデータ線D+及びD-を含むデータバスを監視する。データバスのアイドル状態の開始又は終了のシグナリングを監視することに加え、監視回路7は、第2端子13に接続した周辺機器2の動作モードも監視する。
【0033】
いわゆるUSB装置エニュメレーションと呼ばれる初期化段階の後、ホスト・システム1がOSのACPI状態S0のような正常動作状態のとき、USB周辺機器2が使われていない場合、USBバスのアイドル状態は開始される。その結果、周辺機器2は、いわゆるサスペンド状態に入る。これは、また、ホスト・システム1でのグローバル又はセレクティブ・サスペンド(全一時停止又は選択的一時停止)コマンドによっても実現する。ホスト・システム1が省電力状態(例えばACPI状態S3、S4、又は、S5のいずれかの状態)に変わるときも、本実施形態では、サスペンド・コマンドがホスト・システム1から送られる。
【0034】
ホスト・システム1が周辺機器2にアイドル状態を送信し次第、周辺機器2は、3ms以内にサスペンド状態を開始しなければならない。各々のUSB周辺機器2は、ホスト・システム1からのUSBコマンドがグローバル・サスペンド・コマンドなのか、セレクティブ・サスペンド・コマンドなのか、それとも、アイドル状態のシグナリングなのかに関係なく、直ぐにホスト・システム1からのUSBコマンドに反応しなければならない。これらの省電力モードの使用は、ホスト・システム1で動作している最適化されたドライバ及びソフトウェアによって改善されうる。
【0035】
USB周辺機器2がロー・スピード(LS)、フル・スピード(FS)、又は、ハイ・スピード(HS)の装置かどうかに応じて、通常、いわゆるキープ・アライブの信号がUSBバスを介して送信される。ハイ・スピード動作モードでは長さ125μsのマイクロ・フレーム毎に、ロー又はハイ・スピード動作モードでは長さ1msのフレーム毎に、SOF(フレーム開始)トークンのみが送信される。SOFトークンは、サスペンド状態に入ることを防ぐ。また、他のUSBバスが動作していれば、それにより、サスペンド・モードに入ることが自動的に防がれる。
【0036】
いわゆるアップストリーム・ポート、つまりホスト・システム1又は上位のUSBハブでの継続するアイドル状態を認識したときは、USB周辺機器2は、3ms以内にサスペンド状態に移行しなければならない。更に10ms経過後、周辺機器2は、USBバスから規格で許されているサスペンド電流のみ消費してもよい。サスペンド状態では、周辺機器2は、ハイ又はフル・スピード動作モードではデータ線D+を介して、ロー・スピード動作モードではデータ線D-を介して、電圧を供給し続けなければならない。その結果、アイドル状態が持続されうる。この目的のため、給電線VCCは、いわゆるプルアップ抵抗を介して対応するデータ線D+又はD-に接続されている。アップストリームのホスト・システム1又はUSBハブとともに、これにより、USB規格を正しく遵守していることが確かになる。
【0037】
リセットとアイドルが、ハイ・スピード周辺機器2では明確に識別することができないため、ハイ・スピード周辺機器2のサスペンドには追加必要条件がある。そのため、ハイ・スピード周辺機器は、3ms後、遅くとも3.125ms後には、ハイ・スピード動作モードからフル・スピード動作モードに切り替わらなければならない。この目的のため、受信回路は、差動データ線D+及びD-から切断され、データ線D+は、周辺機器2のプルアップ抵抗を介して給電線VCCに接続される。周辺機器2は、フル・スピード動作モードへの切り替わり後100μs以上875μs以内は、データ線D+及びD-を監視しなければならない。データ線がFS J、つまりデータ線D+が200mV以上の高論理レベル(HLL)でデータ線D-が低論理レベル(LLL))を送信するとすぐに、周辺機器2はサスペンド状態に留まる。しかし、SE0パケット開始、つまりアイドル状態からいわゆるK状態への遷移が認識された場合は、これは、周辺機器2をリセットするためにリセット信号を必要とする。リセットされた周辺機器2は、その後、起動する。
【0038】
上述のように、USB装置は、データ線D+又はD-のプルアップによって、USB装置が、アイドル状態のときに、ハイ又はフル・スピード・モードで動作しているのか、ロー・スピード・モードで動作しているのかを示す。周辺機器2の電源が切れる前に、保持回路8の対応するプルアップ抵抗16a又は16bに接続することによって、現在のバス状態が、認識され、エミュレートされる。この目的のために、制御回路9は、監視回路7を介してアイドル状態を認識すると、フル・スピード動作モードの装置に信号を送るために第1トランジスタ17aを、ロー・スピード動作モードの装置に信号を送るために第2トランジスタ17bを、といずれかのトランジスタを作動させる。
【0039】
これは、周辺機器2の電源が切れたとき、ホスト・システム1がバス切断を認識することを防ぐ。また、周辺機器2が復帰したとき、ホスト・システム1のオペレーティングシステム(OS)に送信されることになるバスシステムの新しい接続をホスト・システム1が認識することも防ぐ。
【0040】
周辺機器2がサスペンド状態になるとすぐに、省電力回路3は反応し、周辺機器2への電力供給が遮断されるように第2スイッチング素子18を制御する。バス給電式の周辺機器2でさえ、第1端子12に接続されたホスト・システム1が周辺機器2の動作停止に気付くことなしに、給電線VCCとの切断によって供給電圧から切断されうる。データ線D+及びD-も、任意的に遮断回路20により切断される。
【0041】
周辺機器2がサスペンド状態から復帰するために、周辺機器は、いわゆるレジューム・シーケンスによって再起動されなければならない。周辺機器2は、アイドル状態と異なるバス状態(ノン・アイドル状態)がアップストリーム・ポートにあるとすぐに、レジュームを開始する。いわゆるウェイク・アップ機能を有しているUSB周辺機器2も、ホスト・システム1をサスペンド状態から復帰させることができる。
【0042】
ホスト・システム1は、少なくとも20msの間はバス上に存在するレジューム・シーケンス(TDRSMDN)を送信する権限を常に有している。ホスト・システムは、装置の速度に応じた2つの異なるエンド・シーケンスで、レジューム・シーケンスを終わらせなければならない。フルおよびロー・スピードの周辺機器2に対しては、ロー・スピードEOP(パケット終了:ロー・スピードの2ビット時間のシングル・エンドSE0とそれに続くJ状態)が送信される。周辺機器がハイ・スピード動作モードで、サスペンド状態になっている場合は、レジュームのシグナリングは、ハイ・スピード・アイドル・シーケンスによって開始されなければならない。ホスト・システム1のコントローラは、更に、再起動されるべき周辺機器2がアクセス可能になるまで10msのレジューム復帰時間(TRSMRCY)を保証しなければならない。
【0043】
ホスト・システム1が、データ線D+及びD-の電位を変えることによりレジューム状態を開始するとすぐに、これは、監視回路7により検出され、制御回路8により判断される。そして、供給電圧が第2スイッチング素子18を介して第2端子13に再び接続され、プルアップ抵抗16a及び16bは、データ線D+及びD-から切断される。そして、任意の遮断回路20もまた、必要であれば、第1端子12及び第2端子13の間の接続を元の状態に戻すために、切断される。本実施形態では、これは、トランジスタ17a及び17bの動作停止と同時に起こる。その結果、装置の内部プルアップ抵抗による中断の無い引継ぎが行われる。よって、装置切断が引き起こされることがない。その後、周辺機器2は、USB規格の時間的な制約を考慮した時間で、サスペンド状態から通常の動作状態へと復帰する。
【0044】
図5は外部電源ユニット22を用いた周辺機器2を示す。図5に従った周辺機器2は省電力回路3を有する。省電力回路3は、図2に示された省電力回路3と同様の構成になっており、制御信号出力23を介して周辺機器2に制御信号を供給する。制御出力23からの制御信号は、外部電源ユニット22への電力供給を妨げるために使われている。この目的のため、電源ユニット22は、電源供給網から変換回路24を切断するための第1スイッチング素子6を有している。電源ユニット22及び周辺機器2は、DC電圧を送るために、給電線25を介して互いに接続されている。更に、本実施形態では、それらは、電源ユニット22の第1スイッチング素子6に制御出力23からの制御信号を送信するために、制御線26によっても互いに接続されている。
【0045】
或いは代わりに、制御出力23の制御信号は、供給電圧を送るための給電線25の上で変調されることも可能である。例えば、高周波数のAC電圧は、供給DC電圧上に変調されうる。
【0046】
図6は、外部電源ユニット22を用いた周辺機器2を示す。図6に従った周辺機器2の動作モードは、図5の周辺機器2の動作モードと大部分は一致する。しかし、図6の電源ユニット22は、周辺機器2と一体化されているので、周辺機器2と電源ユニット22の間の外部接続なしで動作することが可能である。これは、電源ユニット22の第1スイッチング素子6の制御を非常に容易にする。
【0047】
図7は、周辺機器2a及び2bを共通のホスト・システム1に接続するためのスイッチング・デバイス27を示す。第1周辺機器2aは、スイッチング・デバイス27からデータバスを介して動作電力を間接的に供給されている。この目的のため、第1周辺機器2aは、バスライン28aによってスイッチング・デバイス27に接続されている。バスライン28aはデータ線及び給電線の両方を有している。第2周辺機器2bは、外部電源ユニット22から動作電力を供給されている。第2周辺機器2bは、第2バスライン28bを介してスイッチング・デバイス27に接続されている。更に、電源ユニット22は、スイッチング・デバイス27のスイッチング出力15bに接続されている。例えば、これは、周辺機器2bのための第2端子13bに関連付けられた切り替え可能なソケットでありうる。
【0048】
スイッチング・デバイス27は前述されたものと同様の構成の省電力回路3を有する。特に、省電力回路3は、ホスト・システム1と周辺機器2a及び2bの間の通信を監視する。ホスト・システム1から周辺機器2a又は2bにデータが転送されていないときは、第1周辺機器2a又は第2周辺機器2bは、電源から切断されている。周辺機器2aがスイッチング・デバイス27を介して給電されている場合、例えば、図4を参照し説明されたように、バスライン28aの給電線のみが遮断される。周辺機器2bの場合、ソケットとして構成されたスイッチング・デバイス27のスイッチング出力15bが動作停止にされる。その結果、電源ユニット22は、電源供給網から切断される。
【0049】
スイッチング・デバイス27に接続された全周辺機器2が電力供給網から切断されると、スイッチング・デバイス27のスイッチング・コンバータ10も、電力供給網から切断される。この場合、省電力回路3は、上述のようにホスト・システム1、又は、スイッチング・デバイス27の内部電力貯蔵器から動作電力を供給されている。
【0050】
図8は、USBバスを介したアイドル状態のシグナリングの例を示す。ホスト・システム1(本実施形態では、PC)は、通常の動作状態である。例えば、いわゆるACPI動作状態S0の状態である。先ず、データ転送が、USBバスの差分データ線D+及びD-によって行われる。データが周辺機器2と互いにやりとりされている限り、データ・パケットは、USBのロー・スピード規格又はUSBのフル・スピード規格に従い、データ線D+及びD-を介して1ms長のフレームで送信される。
【0051】
ホスト・システム1と周辺機器2の間でそれ以上のデータ交換がされなくなると、ホスト・システム1は、T1の時点で、アイドル状態を送信する。この状態では、データも制御信号もデータ線D+及びD-上に送信されない。特に、いわゆるフレーム開始(SOF)パケットでさえ、この動作状態ではデータバス上で送信されない。
【0052】
少なくとも3msである所定のアイドル・タイムTidleの経過後、省電力回路3は、データバス上での動作がもはや行われていないことを認識する。それから、予め決められた送信モードに従い、正のデータ線D+又は負のデータ線D-を既定の電位へと引き上げる。その後、1次電力網電圧、及び/又は、データバス内の給電線の2次AC電圧を遮断するための対応する制御信号が生成される。このようにして、周辺機器2は、バスシステムがアイドル状態の間、電力をもはや消費しないことが保証される。
【0053】
データバスでの通信が、ホスト・システム1から続くことを後の時点T2で認識した場合、周辺機器2は再びデータバスに接続される。この目的のために、省電力回路3は、先ず、データバスを介したシグナリングの再開を認識する。例えば、明示的なレジューム信号がホスト・システム1より与えられる。或いは、SOF信号でプレフィクスされたデータ・パケットを認識することも可能である。その後すぐに、制御回路9は、電源ユニット22又はデータバス内の給電線を介した供給電圧に電力網電圧を供給するために、先ず第1スイッチング素子6及び/又は第2スイッチング素子18を作動する。周辺機器2は始動し、所定の時間Tstart以内に稼動状態に戻る。その後すぐに、正のデータ線D+又は負のデータ線D-をプルアップするための対応する制御信号を元に戻すことによって、保持回路8が動作停止される。
【0054】
続いて、周辺機器2によってデータが処理され、ホスト・システム1との通信が続けられる。この場合、新しい装置の認識も、周辺機器2のホスト・システム1への切断や再接続の認識もない。したがって、ホスト・システム1は、本来なら、ホスト・システム1のオペレーティング・システム(OS)によって、更なる周辺機器2の接続に基づき評価される対応する割り込みを発生させない。
【0055】
図9は、省電力回路3の動作方法のフローチャートを示す。
【0056】
最初のステップA1では、ループは、バスシステムがアイドル状態かどうかを監視している。バスシステムがアイドル状態でないときは、アイドル状態時間を測定するタイマが、ステップA2でリセットされる。ステップA1及びA2は、アイドル状態が認識されるまで繰り返される。
【0057】
バスシステムがアイドル状態の場合、次のステップA3で、アイドル状態の存在が所定のタイムスパンに達したかどうかがチェックされる。例えば、USBバスが、3ms以上の間アイドル状態になったかどうかがチェックされる。そうでない場合、処理は、ステップA1に戻って続けられる。
【0058】
所定のアイドル時間に達した場合、周辺機器2の接続状態がステップA4で認識される。例えば、周辺機器2が、ホスト・システム1と、いわゆるロー・スピード動作モードで通信しているのか、それとも、フル・スピード動作モードで通信しているのかが認識される。ハイ・スピード動作モードの使用の特別な監視は、必要ではない。なぜなら、ハイ・スピード動作モードで通信している周辺機器は、アイドル状態に遷移する前に、先ず、フル・スピード動作モードに切り替えるからである。
【0059】
ステップA5では、保持回路8が先ず始動される。例えば、抵抗器16は、データ線を所定の電位へと導くために、データ線と給電線の間にあるトランジスタ17によって接続されている。
【0060】
次のステップA6では、スイッチング素子6及び/又は第2スイッチング素子18が、周辺機器2への電力供給を止めるために、開かれる。したがって、周辺機器2は、もはや電力供給網から電力を消費しない。
【0061】
上述の個々の構成の説明された特徴は、多数の方法で、お互いに組み合わされうる。本発明に従った省電力回路3は、ホスト・システム1と周辺機器2の間にある別個の付属の回路、及び、USBハブやスイッチのようなスイッチング・コンポーネントの配置のための別個の付属の回路のような個々の装置への一体化に適している。
【0062】
説明された解決法は、アイドル状態の認識を許すUSBバスに加え、他のバスシステムに適している。それは、電源の切れた周辺機器に対してさえバスシステムを介して省電力回路3の給電を許す給電線を有しているバスシステムにより向いている。そのようなバスシステムの他の例には、eSATA、Firewire(IEEE 1394)、外付けPCI Express及びPowerover Ethernet(登録商標)(PoE、IEEE 802.3af)がある。
【0063】
省電力は、バスシステムのホスト側の制御を更に最適化することによって改善されうる。例えば、全バスシステム又はバスシステムに接続されている個々の周辺機器2のいずれかが、その時間を経過したならばサスペンド状態になるべきであるとする個々の装置の非稼動継続時間は、オペレーティングシステム(OS)で指定されうる。ホスト・システム1は、ACPIのS3、S4、又はS5状態のような省電力状態に切り替わったとき、当然のことながら、データバスをアイドル状態にするように構成されるのが望ましい。その結果、データバスに接続された周辺機器2は、ホスト・システムと一緒に省電力状態に遷移する。
【0064】
アイドル状態のシグナリングは、特定のプロトコル層に縛られない。代替の構成によれば、データバスの給電線も、ホスト・システム1が省電力状態のとき動作停止される。監視回路7が給電線の一つで供給電圧が無くなったことを認識した場合、これもアイドル状態を認識し、周辺機器2をそれに続いて動作停止にするために使うことが可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 ホスト・システム
2 周辺機器
3 省電力回路
4 第1データケーブル
5 第2データケーブル
6 第1スイッチング素子
7 監視回路
8 保持回路
9 制御回路
10 スイッチング・コンバータ
11 電力貯蔵器
12 第1端子
13 第2端子
14 電力網接続
15 スイッチング出力
16 抵抗器
17 トランジスタ
18 第2スイッチング素子
19 マイクロコントローラ
20 遮断回路
21 第3スイッチング素子
22 電源ユニット
23 制御出力
24 変換回路
25 給電線
26 制御線
27 スイッチング・デバイス
28 バスライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト・システムのデータバスに接続する周辺機器のための省電力回路であって:
−前記データバスを介した通信を監視する監視回路;
−前記周辺機器の接続状態を保持する保持回路;
−前記周辺機器のための供給電圧を遮断する少なくとも1つのスイッチング回路;
−前記データバスのアイドル状態の開始を前記監視回路により認識し、前記アイドル状態を認識すると前記保持回路の起動により前記周辺機器の前記接続状態を保持し、前記少なくとも1つのスイッチング回路を開くことにより前記周辺機器のための供給電圧の給電を遮断するよう設定される制御回路;
を有する省電力回路。
【請求項2】
前記制御回路は、前記監視回路により前記データバスのアイドル状態の終了を認識し、前記アイドル状態の終了を認識すると、前記少なくとも1つのスイッチング回路を閉じることにより前記周辺機器の供給電圧の給電を蓄積し、前記保持回路を停止することにより前記周辺機器の前記接続状態を解除するよう設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項3】
前記保持回路は、前記データバスのアイドル状態の間、少なくとも1つの制御信号を生成するシグナリング要素を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項4】
前記データバスは、少なくとも1つのデータ線と、所定の電位を供給する少なくとも1つの基準線とを有し、
前記シグナリング要素は、少なくとも1つの抵抗器を有し、該抵抗器を介して前記少なくとも1つのデータ線を前記少なくとも1つの基準線に接続するよう設定される、
ことを特徴とする請求項3に記載の省電力回路。
【請求項5】
前記ホスト・システムは、前記データバスを介して、少なくとも第1及び第2の速度でデータを転送でき、
前記周辺機器の前記接続状態は、前記周辺機器がデータを前記第1の速度で伝送するよう設定されているか又は第2の速度で伝送するよう設定されているかを定める、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項6】
データバスは少なくとも1つの第1データ線及び少なくとも1つの第2データ線を有し、
保持回路は、前記周辺機器が前記第1の速度でデータ送信するよう設定されている場合、前記第1データ線を所定の電圧レベルに保ち、前記周辺機器が前記第2の速度でデータ伝送するよう設定されている場合、前記第2データ線を所定の電圧レベルに保つように設定される、
ことを特徴とする請求項5に記載の省電力回路。
【請求項7】
前記周辺機器は、電力供給網の1次供給電圧から2次供給電圧を提供するコンバータ回路を有する電源ユニットを有し、
前記少なくとも1つのスイッチング素子は、前記電力供給網から前記コンバータ回路を切断するよう設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項8】
前記データバスは、前記周辺機器に供給電圧を供給する少なくとも1つの電源線を有し、
前記少なくとも1つのスイッチング素子は、前記周辺機器を前記データバスの前記少なくとも1つの電源線から切断するよう設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項9】
前記電力供給回路は、前記データバスの前記電源線を介して供給電圧を供給される、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項10】
前記データバスは、少なくとも1つのデータ線を有し、
前記省電力回路は、前記少なくとも1つのデータ線を遮断する遮断回路を有し、
前記制御回路は、アイドル状態を認識すると前記少なくとも1つのデータ線を遮断するよう設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項11】
前記データバスはシリアルデータバス、特にUSBデータバスである、
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力回路。
【請求項12】
周辺機器であって:
−当該周辺機器をホスト・システムに結合する端子;
−動作状態で前記周辺機器の機器機能を提供する少なくとも1つのシステム要素;
−前記端子と前記システム要素との間に電気的に配置された、請求項1乃至11の何れか一項に記載の省電力回路;
を有する周辺機器。
【請求項13】
ホスト・システムから周辺機器へデータ伝送を切り替えるスイッチング装置であって:
−当該スイッチング装置を前記ホスト・システムに結合する少なくとも1つの第1端子;
−当該スイッチング装置を前記周辺機器に結合する少なくとも1つの第2端子;
−前記第1端子と前記第2端子との間に電気的に配置された、請求項1乃至11の何れか一項に記載の少なくとも1つの省電力回路;
を有するスイッチング装置。
【請求項14】
前記スイッチング装置に結合された周辺機器に電力を供給すると共に前記スイッチング装置の動作電圧を供給する少なくとも1つのスイッチング・コンバータ、
を特徴とし、
前記省電力回路は、アイドル状態を認識すると、前記スイッチング・コンバータにより供給される周辺機器への電力供給を遮断するよう設定される、
ことを特徴とする請求項13に記載のスイッチング装置。
【請求項15】
ホスト・システムと周辺機器との間に配置された請求項1乃至11の何れか一項に記載の省電力回路の動作方法であって:
−前記周辺機器の動作状態を決定する段階;
−データバスを監視することにより、該データバスのアイドル状態を認識する段階;
−前記ホスト・システムに制御信号を供給することにより、前記周辺機器の接続状態を保持する段階;
−少なくとも1つのスイッチング素子を開くことにより、前記周辺機器に割り当てられた電源線を切断する段階;
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−108235(P2011−108235A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253256(P2010−253256)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(510227632)フジツウ テクノロジー ソリューションズ インタレクチュアル プロパティ ゲーエムベーハー (14)
【Fターム(参考)】