呼出音を提供するシステムおよび方法
【課題】 通信網における呼出音を提供することを目的とする。
【解決手段】 呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含む。発信元交換デバイスはHLRから受信した前記識別情報に対応する被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、該被呼加入局の加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立する。被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。
【解決手段】 呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含む。発信元交換デバイスはHLRから受信した前記識別情報に対応する被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、該被呼加入局の加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立する。被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は音(ring)を提供する技術に関する。詳細には、本発明は通信網の加入局によってカスタマイズされた呼出音(ring back tone)を提供する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通信網においては、固定通信網であろうと、GSM通信網(Global System of Mobile communication network)であろうと、CDMA(Code Division Multiple Access)移動体通信網であろうと、発呼加入局が被呼加入局に発呼する場合、被呼端末が受信可能状態であり、被呼加入局から応答がない条件下において、ネットワーク・システムは端末交換デバイスに記憶されている従来の呼出音、すなわち、「プルル(toot…toot…)」を、発呼加入局で再生する。
【0003】
図1は、従来のGSM移動体通信網のアーキテクチャである。図1に示すように、GSM移動体通信網は、発呼加入局に対応する発呼端末A、被呼加入局に対応する被呼端末B、発信元移動体交換センタ(O_MSC)、移動体端末交換センタ(T_MSC)、ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)を含む。O_MSCおよびT_MSCは、それぞれ発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスを参照する。
【0004】
図2は、従来のGSM移動体通信網において呼出音を提供する方法のフローチャートである。図2に示すように、発呼加入局が発呼端末Aによって被呼加入局の被呼端末Bの電話番号をダイヤルすると、ステップ201で、O_MSCがHLRに被呼加入局のローミング番号を要求する。被呼端末は移動体端末Aから通話要求を受けると、当該HLRに配属される。
【0005】
ステップ202〜204において、HLRはT_MSCに被呼加入局のローミング番号を要求するメッセージを送る。T_MSCは、被呼加入局にローミング番号(すなわちMSRN)を割り当て、HLRに当該ローミング番号をリターンする。HLRは被呼加入局のMSRNをO_MSCにリターンする。
【0006】
ステップ205において、O_MSCは、イニシャル・アドレス・メッセージ(IAM)をT_MSCに送る。O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ206において、T_MSCは被呼加入局を呼び出す。すなわち、被呼加入局の移動体端末Bに音を送り、その後、アドレス完了メッセージ(ACM)により、O_MSCに被呼端末Bの現在の状態を送る。被呼端末Bの状態は、受信可能状態であっても、通話中であっても、シャットダウンされてもいても、サービス圏外であってもよい。
【0007】
T_MSCは、ステップ207において、被呼端末Bの状態を判断し、被呼端末が受信可能状態であれば、ステップ208において、O_MSCにより発呼端末で従来の呼出音を再生させる。被呼端末が通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるか、などの場合には、O_MSCにより発呼端末で対応する音声プロンプトを再生させる。
【0008】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ209において、被呼端末Bは応答メッセージ(ANM)をT_MSCに送る。次に、T_MSCは、ANMをO_MSCに送り、呼出音の再生を停止させ、発呼端末Aおよび被呼端末B間の通信チャネルを確立する。
【0009】
発呼加入局で呼出音を再生させることはできるけれども、上記従来技術は以下の欠点を有する。
【0010】
第一に、従来技術において実行される呼出音「プルル」は、単一であり、退屈である。当該呼出音は、呼出音の個別化要求をほとんど満たすことができず、通信サービス・プロバイダによって提供されるサービス品質の改良を制限しさえする。
【0011】
第2に、従来技術において、発呼加入局が被呼加入局への発呼を開始すると、発呼加入局で再生されるすべての音は均一で退屈な「プルル」である。すなわち、従来技術においては、様々な被呼加入局に対応する異なる呼出音を発呼加入局に提供することができず、呼出音によって異なる被呼加入局を発呼加入局に区別させることが困難である。
【0012】
第三に、まったく均一な呼出音である「プルル」という退屈な音があるために、加入局は呼出音として好みの音楽または音声をカスタマイズすることができない。これは、加入局の個別化要求と適合せず、通信網のサービス機能を制限し、加入局が十分に自由なサービスを楽しむことを困難にする。
【0013】
すなわち、従来技術において呼出音を提供するシステムおよび方法においては、すべての呼出音は交換デバイスにより再生される。当該呼出音は、発呼加入局が異なっても、被呼加入局が異なっても、まったく均一であり、退屈である。それゆえ、従来のサービスは異なる加入局の個別化要求を満たすことも、呼出音だけにもとづいて様々な加入局を区別することもできない。従来技術は、より高い品質の通信サービスを求める加入局の要求をもはや満たすことができず、すべての通信サービスの改良を制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
異なる加入局に音楽のような異なる音を再生させることにより、加入局の個別化要求を満たすように、通信網における呼出音を提供する方法を提供することが、本発明の目的の一つである。
【0015】
本発明の別の目的は、通信網における呼出音を提供するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第一の態様によれば、通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し再生し、前記SCPに加入局の呼出音サービス登録情報を記憶する呼出音デバイスを確立し、該呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスは前記SCPに呼情報を提供し、該SCPは、前記識別情報にしたがい、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合には、該SCPは該発信元交換デバイスに呼出音デバイスの経路情報をリターンし、ステップ(c)へ進み、判断が否定された場合には、ステップ(d)へ進み、ステップ(c)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、該呼出音デバイスは、被呼端末が受信可能である場合に、発呼加入局で加入局により予めカスタマイズされた呼出音を再生する、ステップであり、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0017】
本発明の第一の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、SCP(Service Control Point)を備え、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、交換デバイスを介して、加入局により予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイスをさらに備える。当該システムにおいて、前記SCPは、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であることを判断した後、呼出音デバイスの経路情報を発信元交換デバイスにリターンすることができる。
【0018】
本発明の第二の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶するSPS(Signaling Processing System)を確立し、信号遮断および処理を実行し、前記呼出音サービス登録情報が、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、前記SPSを介して転送されるべき交換デバイスからの出力信号を構成し、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスがSPSに呼情報を送り、SPSが、前記識別情報にもとづいて、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(c)へ進み、判断が否定された場合、ステップ(d)へ進み、ステップ(c)は、前記SPSにより、受け取った信号のアドレス情報を修正することにより、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであって、ステップ(d)は、SPSにより、受け取った信号を透過的に送信することにより、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0019】
SPSは、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができ、判断が肯定された場合、ステップ(c)において、呼出音デバイスによって再生される呼出音は、被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音である。あるいは、SPSは、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができ、判断が肯定された場合、ステップ(c)において呼出音デバイスによって再生される呼出音は、発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音である。
【0020】
本発明の第二の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合に、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイスと、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であることを判断した後、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立するために、受け取った信号のアドレス修正を実行し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局ではないことを判断した後に、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立するために、受け取った信号の透過的送信を実行する、SPSと、をさらに備える。
【0021】
本発明の第三の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において、呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの呼出音デバイスの経路番号として、呼出音サービスに登録している加入局の無条件転送番号をセットし、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが被呼加入局のローミング番号の要求をHLRに送り、(c)前記HLRが、被呼加入局の加入局情報に無条件転送番号があるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、被呼番号として、該転送番号を発信元交換デバイスに送り、ステップ(d)に進み、判断が否定された場合、被呼番号として、被呼加入局のローミング番号を発信元交換デバイスに送り、ステップ(e)に進み、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスが、転送番号として動作する呼出音デバイスの経路番号にしたがい、呼出音デバイスへの接続を確立し、呼出音デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(e)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0022】
本発明の第三の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイス、をさらに備える。当該システムにおいて、HLRの加入局情報の無条件転送番号が、呼出音サービスに登録されている加入局の呼出音デバイスの経路番号である。
【0023】
本発明の第四の態様の通信網の呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが、被呼加入局のローミング番号の要求をHLRに送り、HLRから受け取った識別情報に対応する被呼加入局情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(c)に進み、判断が否定された場合、ステップ(d)に進み、ステップ(c)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、被呼加入局の加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0024】
本発明の第五の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において、呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を含む加入局情報を、加入局情報が記憶される交換デバイスに送り、(c)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが、記憶されている加入局情報の識別情報にしたがい、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(d)に進み、判断が否定された場合、ステップ(e)に進み、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(e)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0025】
発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続は、呼出音デバイスを介して中継されてもよい。あるいは、発信元交換デバイスは、端末交換デバイスおよび呼出音デバイスに、同時に、接続される。
【0026】
本発明の第四および第五の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、さらに、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を、交換デバイスを介して、発呼加入局で再生する、呼出音デバイス、をさらに備え、前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、加入局の呼出音サービス登録情報を交換デバイスに送ることができ、被呼加入局のローミング番号を送り、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスが、呼出音サービス登録情報にしたがい、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。
【0027】
前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を交換デバイスに送るためにさらに使用され、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスがHLRから受け取った呼出音サービス登録情報を記憶することができる。
【0028】
呼出音サービスがSCPによってトリガされる、本発明の第一の態様によれば、SCPが呼出音デバイスへの呼を経路付けるように発信元交換デバイスに報知することができることにより、SCPは呼出音サービスに関連する情報を記憶することができる。呼出音デバイスは、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。これにより、カスタマイズされた個別の呼出音を発呼加入局に提供することができ、呼出音に対する個別化要求はより満たされる。呼出音サービスを実行するためにインテリジェント・ネットワークを採用することにより、交換センタの再構築をなんら必要とせず、当該モードは容易に実行されることができ、迅速に普及させることができる。
【0029】
呼出音サービスが信号遮断によってトリガされる、本発明の第二の態様によれば、呼出音サービスに関連する情報は、SPSに記憶される。SPSは、発信元交換デバイスから送られた信号を遮断し、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイスに、呼を経路付けるように、発信元交換デバイスに報知する。これにより、カスタマイズされ個別化された呼出音を発呼加入局に提供することができ、呼出音サービスに対する個別化要求はより満たされる。本方法は、各HLRの前に、SPSを単に付加することにより、交換における再構築をなんら必要とせず、呼出音サービスを実現することができる。さらに、インテリジェント・ネットワークを採用しないので、本方法は、インテリジェント・ネットワーク内のインテリジェント・サービスの実行に直接的な影響を与えない。したがって、本方法は、より広範に適用可能であり、迅速に普及させることができ、異なるインテリジェント・サービスとは容易に併存しない、などの長所を有する。
【0030】
呼出音サービスが呼転送によりトリガされる、本発明の第三の態様によれば、行うことが必要とされることのすべては、無条件転送番号として呼出音デバイスの経路番号を構成することだけである。発信元交換デバイスは、転送番号にしたがい、呼出音デバイスに呼を経路付ける。呼出音デバイスは、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、これにより、カスタマイズされ、個別化された呼出音を発呼加入局に提供するので、加入局の呼出音に対する個別化要求を満たすことができる。HLR、交換、インテリジェント・ネットワークとの接続への再構築をなんら必要とせず、本発明を従来の通信網により実行することができる。したがって、本発明の方法は、広範に適用することができ、実行が容易であり、迅速に普及させることができる、という長所を有する。
【0031】
本発明の第四の態様によれば、交換装置は、HLRから取得される契約情報にしたがい、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。判断が肯定された場合、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイスに、呼を経路付ける。本発明の方法は、カスタマイズされた多様な呼出音を発呼加入局に提供することができ、これは、加入局からの呼出音サービスに対する多様性を求める要求を満たす。
【0032】
さらに、加入局は呼出音デバイスにおける呼出音をカスタマイズすることができるので、加入局はパーソナルな呼出音として異なる呼出音を選択することができる。これは、一方で、加入局の多様性を求める要求を満たす。他方においては、発呼加入局が、異なる呼出音により、異なる加入局を区別することができるようにするので、さらに、サービス品質を向上させることになる。
【0033】
本発明では、呼出音サービス登録および呼出音カスタマイズを、ビジネス・ロビーにおけるサービス契約、特別な番号のダイヤル、インターネットを介しての処理により、実行することができる。登録後、加入局は登録情報をフレキシブルに変更することができ、呼出音をカスタマイズすることができる。したがって、本発明はより便利であり、サービスの質を向上させることができる。
【0034】
本発明の方式は、被呼加入局によってカスタマイズされた発呼加入局に対する呼出音サービスを提供するために使用されるものを含むだけでなく、発呼加入局によってカスタマイズされた発呼加入局に対する呼出音サービスを提供するために使用されるものをも含む。これにより、通信サービス・プロバイダによって提供されるサービスをより完全に近付けることができる。
【0035】
さらに、本発明は、呼出音サービスを提供する際に、加入局に対して他のインテリジェント・サービスを提供することもできる。したがって、本発明は、従来のサービスの品質に悪影響を及ぼすことなく、加入局に呼出音サービスを提供する。
【発明の効果】
【0036】
上記したように、本発明は、フレキシブルなサービス・スタイルにより、呼出音サービスに登録している加入局に対して、個別化された呼出音サービスを提供する。本発明は、加入局によりよい便宜性を与え、通信網サービス・プロバイダによって提供されるサービスの質をさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来のGSM移動体通信網の基本構造を示す概要図である。
【図2】従来のGSM移動体通信網の加入局に呼出音を提供する方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明のインテリジェント・ネットワークを介して、呼出音を提供するシステム構造を示す。
【図4】本発明のインテリジェント・ネットワークを介して、呼出音を提供する別のシステム構造を示す。
【図5A】本発明の第1実施形態の信号フローチャートである。
【図5B】本発明の第1実施形態の信号フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の信号フローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態の信号フローチャートである。
【図8A】本発明の第4実施形態の信号フローチャートである。
【図8B】本発明の第4実施形態の信号フローチャートである。
【図9A】本発明の第5実施形態の信号フローチャートである。
【図9B】本発明の第5実施形態の信号フローチャートである。
【図10】本発明の第6実施形態の信号フローチャートである。
【図11】本発明の第7実施形態のシステム構造を示す。
【図12A】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図12B】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図13】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図14】本発明の第9実施形態の信号フローチャートである。
【図15】本発明の第10実施形態の信号フローチャートである。
【図16】本発明の第11実施形態の信号フローチャートである。
【図17】本発明の第12実施形態の信号フローチャートである。
【図18】本発明の第13実施形態の信号フローチャートである。
【図19A】本発明の第14実施形態の信号フローチャートである。
【図19B】本発明の第14実施形態の信号フローチャートである。
【図20】本発明の第15実施形態のシステム構造を示す。
【図21A】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21B】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21C】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21D】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図22A】本発明の第15実施形態の信号フローチャートである。
【図22B】本発明の第15実施形態の信号フローチャートである。
【図23】本発明の第16実施形態の信号フローチャートである。
【図24】本発明の第17実施形態のシステム構造である。
【図25A】本発明の第17実施形態の信号フローチャートである。
【図25B】本発明の第17実施形態の信号フローチャートである。
【図26A】本発明の第18実施形態のシステム構造である。
【図26B】本発明の第18実施形態のシステム構造である。
【図27A】本発明の第18実施形態の信号フローチャートである。
【図27B】本発明の第18実施形態の信号フローチャートである。
【図28】本発明の第19実施形態の信号フローチャートである。
【図29A】本発明の第20実施形態の信号フローチャートである。
【図29B】本発明の第20実施形態の信号フローチャートである。
【図30A】本発明の第21実施形態の信号フローチャートである。
【図30B】本発明の第21実施形態の信号フローチャートである。
【図31A】本発明の第22実施形態の信号フローチャートである。
【図31B】本発明の第22実施形態の信号フローチャートである。
【図32】本発明の第23実施形態の信号フローチャートである。
【図33】本発明の第24実施形態の信号フローチャートである。
【図34】本発明の第25実施形態の信号フローチャートである。
【図35】本発明のCDMAネットワークにおける加入局によってカスタマイズされた呼出音管理の信号フローチャートである。
【図36】本発明のGSMネットワークにおける加入局によってカスタマイズされた呼出音管理の信号フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明について、添付図面および実施の形態により、以下にさらに詳細に説明する。
【0039】
本発明では、加入局カスタマイズ呼出音を記憶し再生するために使用する呼出音デバイスが従来の通信網に付加される。呼はインテリジェント・ネットワーク・トリガ、信号伝達遮断トリガ、呼転送トリガ、交換デバイス・トリガ、などにより呼出音デバイスに結び付けられる。そして、呼出音は呼出音デバイスにより発呼加入局で再生される。したがって、本発明によれば、発呼加入局は豊富で変化に富む呼出音を楽しむことができる。異なるトリガ・モードによる本発明のシステムおよび方法を、以下にさらに詳細に説明する。
「インテリジェント・ネットワーク・トリガ」
本発明の第1実施形態は、発呼加入局に豊富で変化に富む呼出音を提供するために、インテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードを使用する。図3は本実施形態のシステム構造を示す。図3では、GSM移動体通信網を例として採用している。
【0040】
図3に示すように、呼出音を提供するシステムは、O_MSC、T_MSC、HLR、SCPだけでなく、呼出音を記憶し、提供するために使用される呼出音サーバ(RBTS)も含む。
【0041】
このシステムのMSCは、主にサービス交換および呼制御の機能を実行するために使用される。MSCにおいて、O_MSCは、発呼端末が配属されるMSCすなわちゲートウェイ移動体交換センタ(GMSC)であり、T_MSCは、被呼端末にアクセスされ、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、呼手順の間、被呼加入局との呼接続を遂行するMSCである。
【0042】
HLRは、主に移動体端末の基本情報を記憶する。該基本情報とは、例えば、インテリジェント・ネットワーク加入局の契約情報などである。
【0043】
インテリジェント・ネットワークにおけるサービス・コントロール・ポイントとして、SCPは、インテリジェント・サービスを制御するために使用される。本発明において、SCPのデータベースは加入局の呼出音サービス登録情報および呼出音デバイスのルーチン情報を記憶する。該呼出音サービス登録情報は、少なくとも、加入局が呼出音サービスに登録した加入局であるか否かを示す識別情報を含む。
【0044】
さらに、本システムはさらにサービス・プロバイダ(SP)を含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供し、インターネットなどを介してRBTSに該呼出音をアップロードすることができる。これにより、RBTSは加入局ごとに異なる呼出音を再生することができる。
【0045】
本システムは、また、呼に課金するために使用されるアカウント・システムを含んでもよい。
【0046】
図3において、太い実線は音声および信号を転送するために使用される中継ラインを示し、細い実線は信号を転送するために使用される信号リンクを示し、破線はデータを転送するために使用されるデータ・リンクを示す。システム・アーキテクチャを例示する他の図において線の示す意味は、この図における線の意味と同様であり、したがって、線の意味に関する記載は以下においては省略される。
【0047】
上記システム構造において、端末AはO_MSCに、端末BはT_MSCに接続されている。端末Aおよび端末Bの間の音声チャネルはRBTSにより中継されている。すなわち、RBTSは、O_MSCおよびT_MSCの間の呼を接続するための中間デバイスとして作用する。O_MSCおよびT_MSCは同時にSCPと接続されており、SCPはHLRと接続されている。このアーキテクチャにおいて、RBTSは、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生するだけでなく、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルの中継も行う。
【0048】
本発明は、図4に示されるシステム構造を使用することもできる。図3の構造と比較すると、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルがRBTSなしで確立されている点で異なる。さらに、O_MSCおよびRBTSの間に別個の音声チャネルがあり、RBTSはこの別個の音声チャネルを介して発呼加入局で呼出音を再生する。一方、発呼加入局および被呼加入局の間の通信は、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルにより遂行される。
【0049】
第1実施形態による本方法において、インテリジェント・ネットワークのSCPは被呼加入局が呼出音サービスに登録された加入局であるか否かを判断する。判断が肯定された場合は、図5Aおよび図5Bに示されている呼出音サービス・ルーチンが実行される。
【0050】
第1実施形態においては、図3に示されるシステム・アーキテクチャが採用される。
【0051】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始する場合、発呼端末Aから呼要求を受けた後、ステップ501において、O_MSCは被呼端末Bが配属されるHLRに被呼加入局のルーチン情報を取得するための要求を送る。該ルーチン情報は、被呼番号などの情報を含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0052】
ステップ502において、HLRは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを被呼番号にもとづいて判断し、被呼加入局の契約情報をO_MSCに送る。本実施形態においては、インテリジェント・ネットワーク・トリガが採用されているので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されており、被呼加入局の契約情報はT−CSI情報として記憶される。
【0053】
ステップ503において、被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、O_MSCは被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを判断し、少なくとも発呼番号および被呼番号を含むSCP呼情報を提出する。したがって、上記三のステップがインテリジェント・サービスをトリガする従来のプロセスのステップと同様であることは明らかである。
【0054】
ステップ504において、被呼加入局に記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPは判断する。判断が肯定された場合、図5Aに示されるステップ505以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図5Bに示されるステップ525以降のステップが実行される。すなわち、O_MSCおよびT_MSCとの間の接続が確立される。
【0055】
ステップ505〜508において、SCPは、送信経路情報(SRI)要求を被呼端末Bが配属されるHLRに送信する。要求を受け取った後、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。
T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。HLRは、T_MSCにより割り当てられたMSRNを、SRI応答によりSCPに送信する。
【0056】
ステップ509において、SCPは、接続操作(CONNECT)コマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号はRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0057】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後に、ステップ510において、O_MSCはコマンドの経路プレフィックスにもとづいてRBTSに呼を経路付け、同時に、イニシャル・アドレス・メッセージ(IAM)を転送スタイルでRBTSに送信する。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0058】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ511において、RBTSはMSRNから経路プレフィックスを取り除いて、オリジナル被呼番号を抽出し、発呼番号および被呼加入局のMSRNをIAMによりT_MSCに送る。
【0059】
ステップ512において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、被呼端末の状態情報をアドレス完了メッセージ(ACM)によりRBTSに送る。
【0060】
ステップ513において、RBTSは、被呼端末が受信可能であるか否かをACMにもとづいて判断する。判断が肯定された場合、ステップ514で、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDN番号にもとづいて、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにより発呼加入局で被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する。一方、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。処理の後、次のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、たとえば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、RBTSは、T_MSCによって再生される音声プロンプトを透過的に送信する。すなわち、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、該音声プロンプトで、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、をO_MSCにより発呼端末に示す。
【0061】
ステップ515において、加入局が電話に出ると、T_MSCは応答メッセージ(ANM)をRBTSに送る。ANMを受け取った後、ステップ516で、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを、中継を介して確立する。これにより、発呼加入局と被呼加入局とは互いに通信することができる。
【0062】
図5Bに示されるステップ525において、SCPは、O_MSCにパラメータなしでCONTINUE信号を送る。
【0063】
信号を受け取った後、ステップ526において、O_MSCは通常の方法で呼を扱う、すなわち、O_MSCは、HLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。該要求は、要求のT_CSI情報を制限するためのパラメータを含む。
【0064】
ステップ527〜534における動作は、従来技術におけるステップ202〜209の動作と同様であるので、以下において詳細は説明しない。
【0065】
被呼加入局で長時間呼出音が再生されることを回避するために、ステップ515の前に、所定期間内に被呼加入局が電話に出るか否かを判断することが、合理的である。判断が肯定された場合、ステップ515は実行される。判断が否定された場合、話中音または被呼加入局の応答がないことを示す音声プロンプトが発呼加入局で再生される。
【0066】
発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルが確立された後、発呼加入局または被呼加入局のいずれかが電話を切ると、音声チャネルは切断される。この手順は当業者にとって周知であり、以下において詳細は説明しない。
【0067】
通信網にRBTSを設けることによって、加入局によってカスタマイズされた呼出音を、発呼加入局で再生することができる、ということが第1実施形態において示されている。
【0068】
第1実施形態において、SCPはオリジナル被呼番号および経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号をO_MSCに送る。O_MSCは、経路プレフィックスにもとづいてRBTSに呼を経路付け、IAMを送ることにより、発呼番号、オリジナル被呼番号および経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号をRBTSに送る。実際には、SCPは、発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼加入局のローミング番号をRBTSに直接送ることもできる。第2実施形態が本発明において提供される。第2実施形態の具体的な実施手順を図6に示す。ステップ601〜608は、上記第1実施形態におけるステップ501〜508と同様であるので、以下で詳細は説明しない。
【0069】
ステップ609において、SCPはO_MSCに暫定接続確立(ETC)要求を送る。該要求は、要求に含まれるRBTSの経路番号を含む。
【0070】
ETC要求を受け取った後、ステップ610において、O_MSCはRBTSに音声チャネルを経路付けし、同時にIAMをRBTSに送る。
【0071】
ステップ611において、RBTSは、要求支援インストラクション(ARI)をSCPに送る。
【0072】
ステップ612において、SCPは、対応するVXML(Voice eXtensible Markup Language)のスクリプトを実行することを、RBTSに指示するために、RBTSにスクリプト実行インストラクションScriptRunを送り、発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼加入局のローミング番号をRBTSに同時に送信する。
【0073】
ステップ613において、RBTSはVXMLスクリプトを実行し、VXMLスクリプトの構成でIAMをT_MSCに送る。IAMは発呼番号および被呼加入局のローミング番号を含む。
【0074】
ステップ614〜618の動作は第1実施形態におけるステップ512〜516の動作と同様であるので、以下で詳細に説明しない。
【0075】
第1および第2実施形態において、信号のインタラクションを低減するために、被呼加入局のローミング番号を取得する前に、被呼端末の現在の状態がさらに判断されてもよい。詳細には、SCPは、被呼端末が配属されるHLRに、任意時問合せ(ATI)を送る。ATIを受信した後、HLRは提供加入局情報(PSI)要求をT_MSCに送る。T_MSCは被呼加入局を呼び出し、PSI応答により、被呼端末の現在の状態をHLRに送る。HLRは、ATI応答により、状態情報をSCPに送る。SCPは、ATI応答にもとづいて、被呼端末の現在の状態を判断することができる。被呼端末が受信可能であれば、次のステップ、すなわち、HLRから被呼加入局のローミング番号を取得するステップ、が実行される。被呼端末が受信可能でなければ、SCPは、いかなるパラメータも有さないCONTINUE信号をO_MSCに送る。すなわち、図5に示されるステップ526〜534の従来の呼手順と同様に作動するように、O_MSCに情報を提供する。
【0076】
第1および第2実施の形態は、例としてGSMシステムにより記載されている。差異は、具体的なメッセージが異なる、ということだけであるから、当該実施形態のコア・アイデアはCDMAシステムに容易に適用されることができる。図7は本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態は、CDMAシステムのインテリジェント・ネットワーク・トリガによって、呼出音サービスを提供する方法を例示する。図4に示されるシステム構造が、第3実施態様で採用される。
【0077】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aからの呼要求を受け取り、ステップ701において、Mobile_Terminationトリガをトリガする。次に、被呼加入局の契約情報を求めるために、被呼端末が配属されるHLRに、LOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の番号および他の情報を含む。
【0078】
ステップ702において、HLRは、被呼番号にもとづいて被呼加入局の契約情報をサーチする。次に、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにも登録されている場合、メッセージは、Locationトリガおよび被呼経路利用可能アドレス(CDRAA)などをさらに含むかもしれない。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。この場合、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0079】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ703、704において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出する。そして、Initial_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局を認証するようSCPに依頼するために、SCPに分析メッセージ(ANLYZD)を送る。分析メッセージは、少なくとも、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号、MSCを供する識別子(MSCID)、サービス・トリガ・サイトの位置情報などを含む。認証の後、SCPは認証結果メッセージをO_MSCに送る。認証結果メッセージは、Advanced_Terminationトリガを含む。被呼加入局が認証されない場合、手順を直ちに終了させることは、合理的である。本実施の形態の手順は、被呼加入局が認証されたとの条件のもとで、以下に説明される。
【0080】
ステップ705において、O_MSCはAdvanced_Terminationトリガをトリガし、発呼番号および被呼番号を少なくとも含むANLYZDメッセージをSCPに送る。
【0081】
ステップ706において、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、SCPは被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンと同様の動作、すなわち、図5のステップ526〜534、が実行される。
【0082】
ステップ707において、SCPは、被呼番号およびRBTSの経路番号を応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。アクション・コードActionCodeは呼出音サービスを示し、TermList[0]はRBTSの経路番号RTDGTを参照し、TermList[1]は被呼番号MDNを参照する。
【0083】
ステップ708〜711において、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼番号にもとづいて、被呼端末が配属されているHLRに、O_MSCはLOCREQメッセージを送る。ROUTREQをT_MSCに送り、T_MSCから送られる応答メッセージroutreqを受け取ることにより、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号TLDNをHLRは取得する。次に、HLRは、応答メッセージlocreqにより被呼加入局のTLDNをO_MSCに送る。
【0084】
ステップ712において、T_MSCに呼を経路付けるために、被呼番号としてTLDNを有するT_MSCに、O_MSCはIAMメッセージを送る。
【0085】
ステップ713において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによって、被呼加入局の状態情報をO_MSCに送る。
【0086】
ステップ714において、被呼端末が受信可能であるか否かを、ACMにもとづいて、O_MSCは判断する。判断が肯定された場合、T_MSCによって発呼加入局で再生される従来の呼出音は遮蔽され、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、T_MSCによって再生される音声プロンプトをO_MSCが発呼加入局に透過的にO_MSCを介して送信する。音声プロンプトは、被呼端末が通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であることを示す。
【0087】
ステップ715において、O_MSCはIAMをRBTSに送信し、発呼番号、被呼番号および他の情報をIAMによりRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号および被呼加入局のMDNである。
【0088】
ステップ716において、RBTSは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、ACMを発呼端末に送る。その後、RBTSは、O_MSCにより、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。
【0089】
ステップ717において、被呼加入局が電話に出ると、T_MSCは応答メッセージANMをO_MSCに送る。
【0090】
ANMを受け取った後、カスタマイズされた呼出音の発呼加入局での再生を停止するために、ステップ718において、O_MSCは、直ちにRBTSへの音声チャネルを切断する。発呼加入局および被呼加入局の間の呼接続を維持するために、O_MSCは、O_MSCおよびT_MSCの間の経路を維持し、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを接続する。
【0091】
本実施形態において、O_MSCはRBTSおよびT_MSCと同時に呼接続を確立するので、ステップ707においてRBTSの経路番号を有するO_MSCを通知し、ステップ708〜711において、O_MSCから被呼加入局のローミング番号を取得すれば十分である。O_MSCおよびT_MSCの間のチャネルは、第1および第2実施形態と同様に、RBTSによって中継されてもよい。これによれば、SCPはHLRから被呼加入局のローミング番号を取得し、ステップ707において、ローミング番号をO_MSCに送ることもできる。
【0092】
第3実施形態において、O_MSCはRBTSに呼を経路付けし、T_MSCへの呼接続を確立する。したがって、O_MSCは再構成され、更新されることを必要とする。これにより、システム更新のコストは増大する。システムにおけるMSCの更新を回避するために、図8Aおよび図8Bに示される第4実施形態が本発明で提供される。第4実施形態は、インテリジェント・サービスの手順を二度トリガすることを必要とする。第3実施形態とは異なり、第4実施形態では図3に示されるシステム構造を使用する。
【0093】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの発呼を開始すると、ステップ801において、O_MSCが発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されるHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0094】
ステップ802において、HLRは、被呼番号にもとづいて被呼加入局の契約情報をサーチし、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録している場合、メッセージはLocationおよびCDRAAのようなトリガ情報をさらに含むかもしれない。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であるか否かを示す情報を含む。
【0095】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ803において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出するかもしれない。これにより、Initial_Terminationトリガを起動し、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号、MSCID、サービス・トリガ・サイトの位置情報などを少なくとも含む分析メッセージANLYZDをSCPに送る。
【0096】
ステップ804において、SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により判断する。判断が肯定された場合、SCPは、RBTFlagの値を0から1へ変更し、以降の
手順へ移行する。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0097】
呼出音サービスフラグ(RBTFlag)は、本実施形態において、SCPの加入局の呼出音サービス登録情報に予めセットされている。RBTFlagの値は、呼出音サービスがトリガされていないことを表す0であってもよいし、呼出音サービスがトリガされていることを表す1であってもよい。RBTFlagを予めセットすることの主な目的は、その後SCPへの第2のサービスをトリガしている間に、呼出音サービスがトリガされていることを判断することができる、ことにある。したがって、呼出音サービスは再度トリガされない。これはSCPをトリガする第一の試みであるので、RBTFlagの値は0である。
【0098】
ステップ805において、SCPは、O_MSCにAdvanced_Terminationトリガを含む応答メッセージanlyzdを送る。
【0099】
ステップ806において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0100】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ807において、SCPは、RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNを応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNは、TermListに含まれる(すなわち、TermList=RTDGT+MDN)。
【0101】
ステップ808において、O_MSCはRBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0102】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ809において、RBTSは、IAMにより、被呼加入局のゲートウェイ移動体交換センタ(GMSC)に、発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0103】
このように、第一のサービス・トリガ操作は終了し、GMSCは、第二のサービス・トリガ手順を実行する。
【0104】
呼における被呼加入局のMDNにより、被呼加入局がCDMA加入局であることを判断した後、ステップ810において、GMSCはMobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。
【0105】
ステップ811において、MDNにより、HLRは加入局の契約情報を取得し、GMSCに応答メッセージlocreqをリターンする。応答メッセージは少なくともInitial_Terminationトリガ情報を含む。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録している場合、メッセージは、LocationおよびCDRAAのような、他のトリガ情報をさらに含むかもしれない。
【0106】
ステップ812において、GMSCはInitial_Terminationトリガをトリガし、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号および被呼加入局トリガ・サイトのMSCIDを少なくとも含むANLYZDメッセージをSCPに送る。
【0107】
ステップ813において、ANLYZDメッセージにおける被呼番号を分析することにより、被呼加入局が呼出音サービスに登録されていることを、SCPが検出し、RBTFlagの値が1であることを検出し、RBTFlagの値を0に変える。その後、SCPは、応答メッセージanlyzdをGMSCに送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録していない場合、SCPは応答メッセージを直接配信する。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録している場合、当該インテリジェント・サービスの対応する手順を扱った後、SCPは応答メッセージを配信する。このように、システムは、呼出音サービスをトリガし、加入局が登録している他のインテリジェント・サービスも実行することができる。
【0108】
ステップ814において、GMSCはLocationトリガをトリガし、HLRから被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。このステップのLOCREQメッセージのトリガ・タイプはLocationトリガであり、メッセージはGMSCのMSCIDを含むこともできる。
【0109】
ステップ815において、サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCが、本発明の実施形態の被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCと異なるので、HLRは、サービス・トリガ・サイトのMSCIDが被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCのMSCID(HLRに記憶されている)と異なることを、受け取ったLOCREQメッセージにおける第2サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCのMSCIDを分析することにより、検出する。HLRは被呼加入局のMINを含む経路要求メッセージ(ROUTREQ)をT_MSCに送る。
【0110】
ステップ816において、T_MSCは、MINにもとづいて被呼加入局のTLDN番号を配信し、応答メッセージroutreqによりHLRに番号をリターンする。
【0111】
ステップ817において、HLRは、LOCREQメッセージの応答メッセージlocreqにより、GMSCに被呼番号としてのTLDN番号をリターンする。
【0112】
ステップ818において、GMSCはCDRAAトリガをトリガし、現在の被呼加入局の経路番号が有効であることを判断した後、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号はTLDNである。
【0113】
ステップ819において、呼処理を継続することをGMSCに指示するために、SCPはANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdをGMSCに送る。
【0114】
ステップ820において、呼をT_MSCに接続するために、GMSCはIAMをT_MSCに送る。被呼番号はTLDNである。
【0115】
ステップ821および822において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによりGMSCを介してRBTSに被呼加入局の状態情報を送る。
【0116】
ステップ823において、被呼端末が受信可能であるか否かをACMにもとづいて、RBTSは判断する。判断が肯定された場合は、ステップ824において、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を、被呼番号によりRBTSがサーチし、従来の呼出音を遮蔽し、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生し、以降のステップを実行する。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、もしくは、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはT_MSCにより再生される音声メッセージを、O_MSCを介して発呼加入局に透過的に送信する。該音声メッセージは、通話中であること、シャットダウンされていること、もしくは、サービス圏外であることを示す。
【0117】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ825〜827において、T_MSCはGMSCを介してANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCからRBTSまでの、さらにT_MSCまでの音声チャネルを確立する。これにより、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0118】
第4実施形態において、T_MSCを確認することができないため、RBTSは、被呼加入局のGMSCに呼を経路付け、T_MSCに呼を経路付けるために、GMSCは被呼加入局の経路番号を確認する。これにより、チャネル迂回がなされる。問題点を解消するために、図9Aおよび図9Bに示される第5実施形態が、本発明によって提供される。
【0119】
第5実施形態におけるステップ901〜906は、第4実施形態におけるステップ801〜806とまったく同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0120】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ907において、少なくとも被呼加入局のMDNを含むサーチ(SEARCH)要求を、SCPはHLRに送る。
【0121】
ステップ908において、HLRは、MDNにもとづいて被呼加入局のT_MSCのMSCIDを取得し、MSCIDを応答メッセージ(すなわち、search)によりSCPに送る。当該応答メッセージは、SEARCHメッセージの応答メッセージである。
【0122】
ステップ909において、MSCIDにもとづいて、SCPは、システムにおけるMSCIDに対応する交換シリアル番号を検出する。MSCIDは、システム・プロバイダによって均一に配信され、MSCを識別するために使用される。交換シリアル番号は、T_MSCにRBTSを接続する手順の間、接続を必要とするMSCを識別するためにもっぱら使用される。
【0123】
ステップ910において、SCPは、RBTSの経路番号、交換シリアル番号および被呼加入局番号MDNを、応答メッセージanlyzdにより、O_MSCに送る。ここで、TermList=RTDGT+交換シリアル番号+MDNである。
【0124】
ステップ911において、O_MSCはRBTSの経路番号にしたがい、RBTSと呼をハンドシェイクし、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSへ送る。被呼番号は、RBTSの経路番号およびH0H1H2H3である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0125】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ912において、IAMの交換シリアル番号にしたがって、交換シリアル番号により識別されるT_MSCに、RBTSは呼を経路付け、IAMにより、T_MSCに発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0126】
このように、第一サービス・トリガ動作は完了され、次に、T_MSCは第2サービス・トリガ手順を実行する。
【0127】
ステップ913において、T_MSCは、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。
【0128】
ステップ914において、HLRは、MDNにもとづいて加入局の契約情報を取得し、T_MSCに応答メッセージlocreqをリターンする。応答メッセージlocreqは、少なくともInitial_Terminationトリガ情報を含む。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録されている場合、メッセージは、LocationおよびCDRAAのようなトリガ情報をさらに含むかもしれない。
【0129】
ステップ915において、T_MSCは、Initial_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。ANLYZDメッセージは、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号および被呼加入局トリガ・サイトのMSCIDを、少なくとも含む。
【0130】
ステップ916において、SCPは、ANLYZDメッセージの被呼番号を分析することにより、加入局が呼出音サービスに登録していることを検出し、RBTFlagの値が1であることを検出し、RBTFlagの値を0に変更し、T_MSCに応答メッセージanlyzdを送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録していない場合、SCPは応答メッセージを直接配信する。加入局が他のインテリジェント・サービスにも登録している場合、当該インテリジェント・サービスの対応する処理手順の後、SCPは応答メッセージを配信する。このように、システムは、呼出音サービスをトリガし、加入局により登録されている他のインテリジェント・サービスも実行することができる。
【0131】
ステップ917において、T_MSCはLocationトリガをトリガし、HLRから被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。このステップのLOCREQメッセージのトリガ・タイプは、Locationトリガである。
【0132】
ステップ918において、サービス・トリガ・サイトとしてのT_MSCは、本発明の実施形態の被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCと同様であるので、受け取ったLOCREQメッセージにおける第二サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCのMSCIDを分析することにより、HLRに記憶されている被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCのMSCIDが、サービス・トリガ・サイトのMSCIDと同様であることを、HLRは検出する。したがって、LOCREQメッセージの応答メッセージである応答メッセージlocreqにより、HLRは配信されたTLDNをT_MSCに直接リターンする。
【0133】
ステップ919において、T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、現在の被呼番号が有効であることを判断した後、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号はTLDNである。
【0134】
ステップ920において、SCPはANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを、T_MSCに呼処理を続けることを指示するために、T_MSCに送る。
【0135】
ステップ921において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0136】
ステップ922において、ACMにもとづいて、RBTSは被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ923において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼番号にしたがって被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、同時に従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通信中である場合、シャットダウンされている場合、あるいは、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトをRBTSは透過的に送信する。該音声プロンプトは、通信中であること、シャットダウンされていること、もしくはサービス圏外であることを示す。
【0137】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ924および925において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0138】
上記第4および第5実施形態においては、二回のサービス・トリガが必要である。したがって、複雑な手順となる。この問題点を解決するために、本発明は、図10に示される第6実施形態を提供する。第6実施形態では、上記二回のサービス・トリガ手順は統合され、操作手順は単純化される。しかし、RBTSがCDMAシステムのためのMAP(Mobile Application Part)プロトコルのLOCREQ動作をサポートすることは必要である。
【0139】
第6実施形態におけるステップ1001〜1003は、第4実施形態におけるステップ801〜803と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0140】
ステップ1004において、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがって、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPは判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0141】
ステップ1005において、SCPは、O_MSCにAdvanced_TerminationトリガおよびCDRAAトリガを含む応答メッセージanlyzdを送る。
【0142】
ステップ1006において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0143】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1007において、SCPは、RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNを応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNは、TermListに含まれる(すなわち、TermList=RTDGT+MDN)。
【0144】
ステップ1008および1009において、O_MSCはCDRAAトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号が有効であることを確認した後、SCPは応答メッセージanlyzdをO_MSCに送る。
【0145】
ステップ1010において、O_MSCは、RBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、IAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0146】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ1011〜1014において、RBTSは、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、被呼加入局のMINを含む経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCはTLDN番号を被呼加入局に配信し、応答メッセージroutreqによりTLDN番号をHLRに送り、応答メッセージlocreqにより、HLRはTLDN番号をRBTSに送る。
【0147】
ステップ1015において、RBTSは、T_MSCに呼を接続するために、IAMをT_MSCに送る。被呼番号はTLDNである。
【0148】
ステップ1016において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼加入局の状態情報をRBTSに送る。
【0149】
ステップ1017において、RBTSは、被呼端末が受信可能であるか否かを、ACMにもとづいて判断する。判断が肯定された場合、ステップ1018において、被呼番号にしたがって、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をRBTSがサーチし、O_MSCを介して、発呼加入局で呼出音を再生し、同時に従来の呼出音を遮蔽し、以降のステップを実行する。被呼加入局が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、発呼加入局にT_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信する。音声プロンプトは、通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるかを示す。
【0150】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ1019および1020において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0151】
第5および第6実施形態において、呼出音サービスと他のインテリジェント・サービスとが同一のSCPに登録されている条件の下で、呼出音サービスをトリガし、プリペイド・サービスのような他のインテリジェント・サービスもトリガすることができる。それらのサービスが異なるSCPに登録されている場合に関しては、本発明は、図11および図12に示される第7実施形態を提供する。当該実施形態は、他のインテリジェント・サービスの実施例として、プリペイド・チャージ(PPC)・サービスを採用する。
【0152】
図11に示すように、第7実施形態のシステム及び方法は、2つのSCPに関する。呼出音サービスは、以下で、呼出音SCPと呼ばれている1つのSCPに登録されている。PPCサービスのような他のインテリジェント・サービスは、以下で、インテリジェント・サービスSCPと呼ばれている他のSCPに登録されている。
【0153】
第7実施形態は、MSCがCDRAAトリガの再番号割当をサポートし、HLRが異なるトリガの異なるSCPへの登録をサポートする場合に、適用されることができる。CDMAネットワークにおいて、SCPはGTコードで識別されてもよい。GTコードは、インターネットのIPアドレスと同様であり、SCPのアドレスを示すために使用される。HLRにおいて、別々のデータシートが各々の加入局のために記憶され、呼手順に関する異なるトリガに対応するSCPのGTコードは、このデータシートのリストである。異なるトリガが異なるSCPのGTコードに対応できる場合、これにより、MSCは呼手順の間、異なるSCPに異なるトリガに対応するメッセージを送ることができる。すなわち、HLRが異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートする。一方、すべてのトリガが同一のSCPのGTコードに対応することが要求される場合、HLRは異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートしないということができる。
【0154】
本実施例において、HLRは異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートするので、CDRAAトリガが対応するSCPのGTコードを呼出音SCPのGTコードに変更することができる。一方、他のトリガが対応するSCPのGTコードは以前登録されたインテリジェント・サービスSCPのGTコードのままである。
【0155】
図12Aおよび図12Bに示される手順のステップ1201において、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0156】
ステップ1202において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の契約情報をサーチし、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに契約情報を送る。Initial_Terminationトリガに対応するSCPはインテリジェント・サービスSCPである。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0157】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1203および1204において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを判断し、被呼加入局を認証するようにSCPに求めるために、Initial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるため、O_MSCは、このSCPに被呼加入局の認証をすることを求めるために、ANLYZDをインテリジェント・サービスSCPに送る。認証が完了すると、インテリジェント・サービスSCPはanlyzdによって、認証結果メッセージをO_MSCに送る。被呼加入局が認証に失敗すると、手順は直ちに終了される。本実施形態の以降の手順は、被呼加入局が認証に成功する、との条件下で記載される。
【0158】
ステップ1205において、O_MSCは、被呼加入局のローミング番号を取得することを求めるために、被呼端末が配属されるHLRに、LOCREQメッセージを送る。
【0159】
メッセージを受け取った後、ステップ1206において、HLRは、LOCREQのMSCIDが、記憶されている被呼加入局に対応するT_MSCのMSCIDと同様であるか否かを判断する。判断が肯定された場合は、図12Aに示されるステップ1207および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図12Bに示されるステップ1227および以降のステップが実行される。
【0160】
ステップ1207〜1209において、HLRは、T_MSCにROUTREQメッセージを送る。T_MSCは被呼加入局にTLDNを割り当て、routreqメッセージによって、HLRにTLDNをリターンし、HLRはLOCREQメッセージの応答メッセージlocreqによって、O_MSCに被呼加入局のTLDNをリターンする。
【0161】
ステップ1210において、O_MSCは、CDRAAトリガを検出し、該トリガをトリガし、該トリガのSCPアドレスにしたがって、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0162】
ステップ1211において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にもとづいて、呼出音SCPが判断する。判断が肯定された場合、他のインテリジェント・サービスを実行するために被呼加入局が使用するSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されるHLRに、SCPはSEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。ここでは、被呼加入局は呼出音サービスに登録されているものと仮定する。
【0163】
メッセージを受け取った後、ステップ1212において、HLRは、被呼加入局が他のインテリジェント・サービスを実行するために使用するSCPアドレスを、応答メッセージsearchにより呼出音SCPにリターンする。
【0164】
ステップ1213において、呼出音SCPは、ステップ1210で受け取ったANLYZDメッセージを、インテリジェント・サービスSCPに、他のインテリジェント・サービスのために受け取ったSCPにより、転送する。
【0165】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1214において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0166】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1215において、呼出音SCPは、メッセージのActionCodeにしたがってO_MSCにANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを送り、O_MSCに、インテリジェント・サービスSCPの処理結果にしたがって対応して動作するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCに対する指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは、理解され得るであろう。O_MSCに呼処理を続けるように指示するという条件下において、anlyzdメッセージは、RBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含んでもよい。
【0167】
ステップ1216において、O_MSCは、呼出音SCPから受け取られる被呼番号にしたがって、RBTSに呼を接続し、同時に、RBTSに発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼番号を含むIAMを送る。オリジナル被呼番号は被呼加入局のMDNであり、被呼番号はRBTSのアクセス・コードである経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0168】
ステップ1217において、RBTSはT_MSCに呼を接続し、被呼番号がTLDNであるIAMをT_MSCに送る。
【0169】
ステップ1218において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによって、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0170】
ステップ1219において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ1220で、RBTSは、被呼加入局のMDN番号にもとづいて被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、または、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、T_MSCにより再生される音声プロンプトを発呼加入局に透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であることを示す。
【0171】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1221において、T_MSCは、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、インテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0172】
ANMを受け取った後、ステップ1222において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0173】
図12Bに示されるステップ1227において、発呼加入局に対応するMSCが被呼加入局に対応するMSCと同様であることが判断されるので、HLRは直接O_MSCに被呼MSCのMSCIDを含むが、TLDNを含まないlocreqを送る。
【0174】
以降のステップ1228〜1232はステップ1210〜1214と同様であるので、詳細については記載しない。
【0175】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1233〜1236において、呼出音SCPは、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。HLRはROUTREQメッセージをT_MSCに送る。T_MSCは、続いて、被呼加入局のTLDNを、HLRを介して呼出音SCPに送る。発呼加入局に対応するMSCが被呼加入局に対応するMSCと同様であるので、T_MSCがO_MSCであることは理解され得るであろう。
【0176】
ステップ1237において、インテリジェント・サービスSCPから受け取られるanlyzdにしたがい、呼出音SCPは、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。O_MSCが呼処理を続けるように指示された環境下においては、anlyzdメッセージは、RBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含む。
【0177】
ステップ1238および1239において、T_MSCはACMをRBTSに送る。RBTSは、続いて、O_MSCにACMを送る。これにより、O_MSC、RBTSおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0178】
ステップ1240において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0179】
ステップ1241において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ1242で、被呼加入局のMDN番号にしたがって、被呼加入局によりカスタマイズされた呼出音を、RBTSはサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。同時に、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。続いて、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるかを示す。
【0180】
ステップ1242において、被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0181】
ANMを受け取った後、ステップ1243において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSC間の音声チャネルを確立する。
【0182】
続く手順において、発呼加入局または被呼加入局が電話を切った場合、発呼加入局または被呼加入局およびインテリジェント・サービスSCPの間の中継チャネルは解放される。本実施の形態は、例として被呼加入局が電話を切る手順を採用する。発呼加入局が電話を切る手順は、被呼加入局が電話を切る手順と同様である。
【0183】
被呼加入局が電話を切ると、T_MSCはTDISCONNECTメッセージをインテリジェント・サービスSCPに送る。インテリジェント・サービスSCPは該メッセージを受け取った後、TDISCONNECTの応答メッセージtdisconnectを、T_MSCにリターンする。次に、T_MSCはRBTSを介してO_MSCに解放メッセージを送り、発呼加入局および被呼加入局の間の中継チャネルを解放するために、RBTSを介してT_MSCに、O_MSCは解放成功メッセージをリターンする。
【0184】
インテリジェント・サービスSCPおよび呼出音SCPに対するトリガにより、呼出音サービスおよび異なるSCPで登録されている他のインテリジェント・サービスが、同時に実行されることができる。
【0185】
上記実施形態において、MSCはCDRAAトリガの再番号割当をサポートし、HLRは異なるSCPで登録されている異なるトリガをサポートする。しかしながら、実際には、MSCはCDRAAトリガの再番号割当をサポートすることができないかもしれない。したがって、本発明は第8実施形態を提供する。本実施形態において、MSCは、CDRAAトリガの再番号割当をサポートすることができないが、HLRは異なるSCPで登録されている異なるトリガをサポートする。この場合、Initial_Terminationトリガに対応するSCPのGTコードを、呼出音SCPのGTコードに変更することができる。他のトリガのSCPのGTコードは、当初登録されたインテリジェント・サービスSCPのGTコードを維持するだろう。第8実施形態による方法は、図13に示される。
【0186】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ1301において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0187】
ステップ1302において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む、応答メッセージlocreqにより、O_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0188】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1303において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出する。したがって、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるために、O_MSCはInitial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガに対応するSCPが呼出音SCPであるので、SCPに被呼加入局の認証を求めるために、O_MSCはANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0189】
認証が完了すると、ステップ1304において、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、呼出音SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か、判断する。判断が肯定された場合、RBTFlagの値は、0から1に変更され、anlyzdメッセージがO_MSCにリターンされる。トリガ・リストのパラメータは、対応するSCPアドレスが呼出音SCPのアドレスであるAdvanced_Terminationトリガを含む。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0190】
第4実施形態のように、本実施形態においても、RBTFlagは呼出音SCPの呼出音サービス登録情報にセットされる。RBTFlagの値は、呼出音サービスがトリガされていないことを表す0であってもよいし、呼出音サービスがトリガされていることを示す1であってもよい。RBTFlagをセットする主目的は、呼出音サービスのトリガ動作の繰り返しを避けるために、SCPの第2のトリガ動作の間に、呼出音サービスがすでにトリガされていることを知ることを可能にすることである。SCPをトリガする最初の試みであるので、RBTFlagの値は0である。
【0191】
ステップ1305において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、ANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0192】
該メッセージを受け取った後、ステップ1306において、呼出音SCPは、少なくとも被呼加入局のMDNを含むサーチ(SEARCH)要求をHLRに送る。
【0193】
ステップ1307において、HLRは、MDNにもとづいて被呼加入局に対応するT_MSCのMSCIDを取得し、SEARCHメッセージの応答メッセージsearchによって、MSCIDをSCPに送る。
【0194】
ステップ1308において、SCPは、MSCIDにもとづいて、MSCIDに対応する交換シリアル番号を検出する。MSCを識別するために使用されるMSCIDは、システム・プロバイダにより均一に割り当てられる。交換シリアル番号は、RBTSからT_MSCへの呼手順の間、接続を必要とするMSCだけを識別するために使用される。次に、SCPは、RBTSの経路番号、交換シリアル番号および被呼加入局番号MDNを、応答メッセージanlyzdにより、O_MSCに送る。ここで、TermList=RTDGT+交換シリアル番号+MDNである。
【0195】
ステップ1309において、O_MSCは、RBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号および交換シリアル番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0196】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ1310において、RBTSは、IAMの交換シリアル番号により識別されるT_MSCに呼を経路付け、同時に、IAMによって、T_MSCに発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0197】
ステップ1311および1312において、T_MSCは、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。被呼加入局がインテリジェント・サービス加入局であるので、HLRはT_MSCにInitial_Terminationトリガを含む被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0198】
ステップ1313において、T_MSCはInitial_Terminationトリガをトリガし、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0199】
ステップ1314において、呼出音SCPは被呼加入局の認証を行う。認証の後、RBTFlagの値は1から0に変更される。次に、被呼加入局に対する他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、SCPはSEARCHメッセージを送る。
【0200】
該メッセージを受け取った後、ステップ1315において、被呼加入局に対する他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを、応答メッセージsearchにより、HLRは呼出音SCPにリターンする。
【0201】
ステップ1316において、呼出音SCPは、他のインテリジェント・サービスのために受け取ったSCPアドレスにしたがい、ステップ1303において受け取ったANLYZDメッセージを、インテリジェント・サービスSCPに転送する。
【0202】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1317において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0203】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1318において、インテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように、T_MSCに指示するために、メッセージのActionCodeにしたがって、呼出音SCPは応答メッセージanlyzdをT_MSCに送る。ここでは、呼出音SCPがT_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、T_MSCへの指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは理解され得るだろう。
【0204】
ステップ1319において、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、T_MSCはLOCREQメッセージを送る。
【0205】
ステップ1320において、HLRは、LOCREQメッセージのMSCIDがT_MSCのMSCIDと同様であることを判断する。これにより、HLRは、T_MSCのMSCIDを応答メッセージlocreqによりT_MSCに直接送る。
【0206】
受け取ったMSCIDがT_MSCのMSCIDと同様であることが確認された後、ステップ1321において、T_MSCは、被呼加入局にTLDNを直接割り当てる。その後、対応するSCPアドレスがインテリジェント・サービスSCPであるため、T_MSCはCDRAAトリガを検知する。T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、インテリジェント・サービスSCPにANLYZDメッセージを送る。
【0207】
メッセージを分析した後、ステップ1322において、インテリジェント・サービスSCPは、T_MSCに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。ここでは、インテリジェント・サービスSCPがT_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。
【0208】
ステップ1323において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0209】
ステップ1324において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定されるならば、ステップ1325において、RBTSはIAMをO_MSCに送り、被呼加入局のMDN番号にしたがって、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0210】
ステップ1326において、被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0211】
ANMを受け取った後、ステップ1327において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSC間の音声チャネルを確立する。
【0212】
呼がT_MSCに接続されると、第8実施形態において、T_MSCは呼出音SCPを介してインテリジェント・サービスSCPのインテリジェント・サービスを開始する。実際には、呼がT_MSCに接続される前であっても、T_MSCは、呼出音SCPを介してインテリジェント・サービスを開始してもよい。
【0213】
図14に示される第9実施形態による方法において、ステップ1401で、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を求めるために、LOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0214】
ステップ1402において、HLRは、被呼番号により被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む応答メッセージlocreqによりO_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0215】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1403において、O_MSCは被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、これにより、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるInitial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPは呼出音SCPであるので、O_MSCはSCPに被呼加入局を認証するよう求めるためにANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0216】
認証が完了した後、ステップ1404において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、SCPが判断する。判断が肯定された場合は、呼出音SCPは、被呼端末が配属されているHLRに、SEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0217】
ステップ1405において、HLRは、応答メッセージsearchにより、呼出音SCPに被呼加入局のためのインテリジェント・サービスSCPのアドレスをリターンする。
【0218】
ステップ1406において、呼出音SCPは、受け取ったインテリジェント・サービスSCPのアドレスにしたがって、インテリジェント・サービスSCPにステップ1403において受け取ったANLYZDメッセージを転送する。
【0219】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1407において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0220】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1408において、呼出音SCPは、メッセージのActionCodeにしたがい、O_MSCへのANLYZDメッセージに対応する応答メッセージであるメッセージanlyzdを送り、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCに対する指示が動作を停止することである場合、手順が終了することは知られている。O_MSCに対する指示が呼処理を続けることである場合、anlyzdメッセージのトリガ・リストは、SCPアドレスが呼出音SCPのアドレスであるAdvanced_Terminationトリガを含む。
【0221】
ステップ1409において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、ANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0222】
ステップ1410〜1413において、呼出音SCPは、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCは、TLDN番号を被呼加入局に割り当て、TLDN番号を応答メッセージroutreqによって、HLRに送る。HLRは、応答メッセージlocreqによって、TLDN番号を呼出音SCPに送信する。
【0223】
ステップ1414および1415において、呼出音SCPは、インテリジェント・サービスSCPにトリガがCDRAAであるANLYZDを送る。インテリジェント・サービスSCPは、処理結果を示すActionCodeをリターンする。ここでは、処理結果が呼処理を続けることであると仮定する。
【0224】
ステップ1416において、呼出音SCPは、O_MSCにanlyzdメッセージを送る。被呼番号はRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0225】
ステップ1417〜1423は図12Aに示されるステップ1216〜1222と同様であるので、当該ステップの記載を省略する。
【0226】
異なるトリガが異なるSCPで登録される場合をサポートせず、MSCがCDRAAの再番号割当をサポートするならば、上記第7、第8および第9実施形態は実際的ではない。この問題を解消するために、図15に示される第10実施形態による方法が提案される。第10実施形態において、HLRのトリガに対応するSCPのすべてのアドレスは、呼出音SCPのアドレスに変更される。
【0227】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ1501において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0228】
ステップ1502において、HLRは、被呼番号により被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む応答メッセージlocreqによりO_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであり、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されているので、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0229】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1503および1504において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、これにより、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるために、トリガInitial_Terminationをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPは呼出音SCPであるので、SCPに被呼加入局の認証を求めるために、O_MSCはANLYZDを呼出音SCPに送る。認証が完了すると、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがって、SCPが判断する。判断が肯定された場合、被呼加入局への他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されるHLRに、呼出音SCPはSEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。ここでは、被呼加入局が呼出音サービスにすでに登録されていると仮定する。
【0230】
メッセージを受け取った後、ステップ1505において、応答メッセージsearchにより、被呼加入局への他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを、HLRは呼出音SCPにリターンする。
【0231】
ステップ1506において、受け取ったインテリジェント・サービスSCPのアドレスにより、ステップ1503で受け取ったANLYZDメッセージを、呼出音SCPはインテリジェント・サービスSCPに転送する。
【0232】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1507において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0233】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1508において、呼出音SCPは、メッセージのパラメータActionCodeにしたがい、O_MSCにANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを送り、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCへの指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは理解され得る。O_MSCへの指示が呼処理を続けることである場合には、anlyzdメッセージはRBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含む。
【0234】
ステップ1509〜1512において、被呼加入局の経路情報を取得するために、O_MSCはHLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCは、TLDN番号を被呼加入局に割り当て、応答メッセージroutreqにより、HLRにTLDN番号を送る。その後、HLRは、応答メッセージlocreqにより、TLDN番号をO_MSCに送る。
【0235】
ステップ1513において、CDRAAトリガが対応するSCPアドレスは呼出音SCPのアドレスであるので、O_MSCがCDRAAトリガを検出し、このトリガをトリガする。O_MSCは、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0236】
ステップ1514および1515において、呼出音SCPは、ANLYZDをインテリジェント・サービスSCPに送る。インテリジェント・サービスSCPは、処理結果を示すActionCodeをリターンする。ここでは、処理結果は呼処理を続けることであると仮定する。
【0237】
ステップ1516において、呼出音SCPは、ActionCodeがO_MSCに呼処理を続けるように指示する、anlyzdメッセージをO_MSCに送る。同時に、経路プレフィックスを有する被呼番号が、被呼番号としてO_MSCに送られる。経路プレフィックスはRBTSの経路番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0238】
ステップ1517〜1523は図12Aに示されているステップ1216〜1222と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0239】
MSCがCDRAAの再番号割当をサポートしない場合、および、HLRが
異なるSCPへ登録される異なるトリガをサポートしない場合、図16に示される第11実施形態の方法が提供される。第11実施形態において、上記のような場合、HLRのトリガに対応するSCPのすべてのアドレスは、呼出音SCPのアドレスに変更される。
【0240】
ステップ1601〜1620は図13に示されているステップ1301〜1320と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0241】
ステップ1621において、対応するSCPアドレスが呼出音SCPであるので、T_MSCはCDRAAトリガを検出する。T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0242】
メッセージを受け取った後、ステップ1622において、呼出音SCPはインテリジェント・サービスSCPにメッセージを転送する。
【0243】
メッセージを分析した後、ステップ1623および1624において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPを介してT_MSCに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。ここでは、処理結果がT_MSCに呼処理を続けるように指示することであると仮定する。
【0244】
ステップ1625において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0245】
ステップ1626において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ1627において、RBTSはIAMをO_MSCに送信し、被呼加入局のMDN番号にしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0246】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1628において、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、呼出音サービスSCPを介して、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0247】
ANMを受け取った後、ステップ1629において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0248】
さらに、SCPがO_MSCに、経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号または経路プレフィックスを有する被呼加入局のオリジナル番号を送る、という状態の下で、経路プレフィックスは、RBTSの経路番号である。異なる領域のMSCが実際には別個に構成されるので、ある領域においてローミング呼を開始すると、実行されるべきネットワーク全体にわたってのローミングを困難にするように、他の領域におけるMSCの経路状態を構成しないことも可能である。したがって、本発明は、図17に示される第12実施形態を提供する。
【0249】
本実施形態では、ローミング番号セグメントが予めRBTSに割り当てられる。ローミング番号セグメントにおけるローミング番号のフォーマットは従来のローミング番号のフォーマットと同様である。ローミング番号セグメントのローミング番号は移動体ネットワークの構成された経路データを有する予約番号である。したがって、ローミング番号セグメントはネットワーク全体にわたってMSCによりサポートされる。呼はセグメントにおける番号にもとづいてRBTSに経路付けられることができる。
【0250】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ1701において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局の番号などの情報を含む。
【0251】
ステップ1702において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、被呼加入局のT−CSI情報をO_MSCに送る。本実施形態において、トリガ動作はインテリジェント・ネットワーク・トリガにより実行されるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されており、被呼加入局への契約情報はHLRに記憶されている。
【0252】
被呼加入局の契約情報を取得した後、ステップ1703において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、呼関連情報をSCPに送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。GSMネットワークに関しては、呼関連情報はIDPメッセージにより送られる。CDMAネットワークに関しては、情報はANLYZDメッセージにより送られる。
【0253】
被呼加入局の認証後、ステップ1704において、SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0254】
ステップ1705において、SCPはローミング番号セグメントの被呼加入局のRBTSを示している空きローミング番号を割り当てる。当該ローミング番号は、以降、第一のローミング番号と称される。SCPは、「通話中」であると、当該番号をセットする。「通話中」であることは、ローミング番号が使用中であることを示す。同時に、SCPは、第一のローミング番号およびオリジナル被呼番号の対応関係を記録する。次に、SCPは、第一のローミング番号をO_MSCに送る。
【0255】
ステップ1706において、受け取った第一のローミング番号を分析することにより、O_MSCは、当該番号の経路アドレスがRBTSであることを検出し、IAMをRBTSに送る。被呼番号は第一のローミング番号であり、発呼番号は発呼加入局の番号である。同時に、呼はRBTSに接続される。
【0256】
IAMを受け取った後、ステップ1707において、RBTSは、SCPに加入局番号を取得するための要求を送る。メッセージは、第一のローミング番号を含む。
【0257】
ステップ1708〜1711において、SCPは、第一のローミング番号にしたがって、予め記憶されている対応関係から、被呼番号を取得し、呼出音サービスのための使用を可能にするために、「受信可能」と、第一のローミング番号をセットする。次に、SCPは、被呼端末が配属されているHLRに経路番号を取得するための要求を送る。要求を受け取った後、HLRは、被呼加入局にローミング番号を割り当てるT_MSCに、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送り、次に、ローミング番号がHLRに送られる。経路番号を取得するための要求への応答メッセージによって、HLRは、T_MSCにより被呼加入局に割り当てられたローミング番号を、SCPに送る。GSMネットワークに関しては、ローミング番号はMSRNであり、CDMAネットワークに関しては、ローミング番号はTLDNである。
【0258】
ステップ1712および1713において、SCPは、MSRN/TLDNをRBTSに送る。SCPからローミング番号を受け取った後、RBTSは、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRN/TLDNをT_MSCに送る。
【0259】
ステップ1714〜1718は、図5に示されるステップ512〜516と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0260】
本実施形態において、SCPは、HLRから被呼加入局のローミング番号を取得し、ローミング番号をRBTSに送る。実際には、図18の第13実施形態に準拠して、RBTSもHLRから直接にローミング番号を取得することができる。
【0261】
本実施形態において、ステップ1801〜1807は図17に示されるステップ1701〜1707と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0262】
ステップ1808において、SCPは、第一のローミング番号により、予め記録されている対応関係から被呼番号を取得し、新規な呼出音サービスのための使用を可能にするために、「受信可能」と、第一のローミング番号をセットし、次に、被呼番号をRBTSにリターンする。
【0263】
ステップ1809〜1812において、RBTSは、被呼端末が配属されているHLRに経路番号を取得するための要求を送る。要求を受け取った後、HLRは被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCはローミング番号を被呼加入局に割り当て、次に、HLRにローミング番号を送る。HLRは、その後、経路番号を取得するための要求への応答メッセージにより、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号を、RBTSに送る。GSMネットワークに関しては、ローミング番号はMSRNであり、CDMAネットワークに関しては、ローミング番号はTLDNである。
【0264】
HLRからローミング番号を受け取った後、ステップ1813において、RBTSは、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のローミング番号をT_MSCに送る。
【0265】
以降のステップ1814〜1818は、図17に示されているステップ1714〜1718と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0266】
第12および第13実施形態において、RBTSは、まず、ローミング番号だけはそのまま放置し、加入局番号を被呼加入局のGMSCまたはMSCに送り、次に、第4または第5実施形態に示される2サービス・トリガ動作により、ローミング番号を取得することができることも理解され得る。これにより、発呼加入局および被呼加入局の間の呼を接続することができる。
【0267】
さらに、従来の移動体通信網のすべてのMSCが呼出音サービスをサポートするというわけではない。したがって、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードのインテリジェント・ネットワーク加入局であることを確認する前に、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断することは合理的である。判断が肯定された場合は、以降のステップが実行される。判断が否定された場合は、SCPは、従来の発呼ルーチンにしたがって動作するように、O_MSCに通知する。O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否か判断する方法は、発呼加入局の移動位置が、被呼加入局が位置する領域の経路プレフィックスをサポートするか否か判断することであってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0268】
システムのいくつかのMSCだけが呼出音サービスをサポートし、他のMSCは呼出音サービスをサポートしないならば、呼出音サービスをサポートしないMSCへの呼を、呼出音サービスをサポートするMSCへ経路付けすることが望ましい。上記の事情の下で、O_MSCが呼出音サービスをサポートすることができないことをSCPが確認する場合、SCPは呼出音サービスをサポートする他のMSCを選択することができ、選択されたMSCに呼を経路付けするように、O_MSCに指示する。これにより、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生する。したがって、本発明は、図19Aおよび19Bに示す第14実施形態を提供する。図19Aは、O_MSCが呼出音サービスをサポートするという状態の下での発呼ルーチンを示す。図19Bは、O_MSCが呼出音サービスをサポートしないという状態の下での発呼ルーチンを示す。
【0269】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ1901において、発呼端末Aから呼要求を受け取った後、O_MSCは、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局のMSISDNである被呼番号を含む。
【0270】
ステップ1902において、HLRは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを、被呼番号にもとづいて検出し、被呼加入局の契約情報をO_MSCに送る。本実施形態では、インテリジェント・ネットワーク・トリガにより、トリガ動作が実行されるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録される。このように、被呼加入局の契約情報は、T−CSI情報として記憶される。
【0271】
被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、ステップ1903において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号、被呼番号およびO_MSCのMSCIDを、少なくとも含む。
【0272】
ステップ1904において、記憶されている被呼加入局の呼出音登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPは判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。
【0273】
ステップ1905において、O_MSCのMSCIDにもとづいて、対応するMSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて、SCPは判断する。判断が肯定された場合、SCPは、O_MSCのMSCID、RBTSの経路番号および被呼番号をO_MSCに送る。判断が否定された場合、SCPは、所定のアルゴリズムにより呼出音サービスをサポートするMSCのMSCIDを選択し、MSCID、RBTSの経路番号および被呼番号をO_MSCに送る。所定のアルゴリズムは、負荷分散方法であってよい。これは、呼出音サービスをサポートする候補のリストからMSCIDを順に選択することを意味する。
【0274】
ステップ1906において、O_MSCは、受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと同様であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図19Aに示されるように、ステップ1907において、O_MSCは被呼加入局のローミング番号を取得するためのSRI要求を直接HLRに送る。判断が否定された場合、図19Bに示されるように、ステップ1927において、O_MSCは、受け取ったMSCIDに対応するMSCを介してIAMを送る。
【0275】
ステップ1908〜1910において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送り、T_MSCは被呼加入局にローミング番号を割り当てる。次に、HLRに当該番号を送る。HLRは、該ローミング番号をO_MSCに送る。
【0276】
ステップ1911において、O_MSCは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を含むIAMメッセージを送り、これにより、T_MSCに呼を接続する。
【0277】
ステップ1912において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をO_MSCに送る。
【0278】
ステップ1913において、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて、O_MSCが判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、O_MSCは、O_MSCを介して、発呼加入局でT_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であること、を示す。
【0279】
ステップ1914において、O_MSCはIAMをRBTSに送り、IAMを介して、発呼番号、被呼番号および他の情報をRBTSに送る。
【0280】
ステップ1915において、被呼番号にしたがって、RBTSは、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにACMを送る。同時に、O_MSCを介して、RBTSは、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、O_MSCはT_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0281】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1916において、T_MSCはANMをO_MSCに送る。
【0282】
ANMを受け取った後、ステップ1917において、O_MSCは直ちにRBTSへの経路を切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルを保持するために、O_MSCおよびT_MSCの間の経路については維持する。
【0283】
ステップ1906において、受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと異なることを検出した場合、ステップ1927において、O_MSCはIAMを受け取ったMSCIDに対応するMSCに送る。
【0284】
受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと異なることを確認するIAMをMSCが受け取った後、ステップ1928において、MSCはHLRに被呼加入局のローミング番号を取得するためのSRI要求を送る。
【0285】
ステップ1929〜1931において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCは、被呼加入局にローミング番号を割り当て、該番号をHLRへ送る。HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCへ該ローミング番号を送る。
【0286】
ステップ1932において、呼出音サービスをサポートするMSCは、T_MSCに被呼加入局のMSRNを含むIAMメッセージを送る。これにより、T_MSCへ呼を接続する。
【0287】
ステップ1933において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、呼出音サービスをサポートするMSCに被呼加入局の状態情報を送る。
【0288】
ステップ1934において、呼出音サービスをサポートするMSCは、ACMにしたがい、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、MSCは、T_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信し、手順を終える。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0289】
ステップ1935において、呼出音サービスをサポートするMSCは、IAMをRBTSに送り、発呼番号、被呼番号のような情報をIAMによりRBTSへ送る。
【0290】
ステップ1936において、RBTSは、被呼番号にしたがい、被呼加入局によりカスタマイズされた呼出音をサーチし、呼出音サービスをサポートするMSCにACMを送る。
【0291】
ステップ1937において、呼出音サービスをサポートするMSCはACMをO_MSCに送り、RBTSは、MSCを介して、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。同時に、MSCは、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0292】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ1938において、T_MSCは呼出音サービスをサポートするMSCにANMを送る。
【0293】
ANMを受け取った後、ステップ1939において、呼出音サービスをサポートするMSCは、直ちに、RBTSへの経路を切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルを保持するため、O_MSCおよびT_MSCの間の経路を維持する。
【0294】
本実施形態の支援により、O_MSCが呼出音サービスをサポートすることができないという状態の下で、システムは、発呼加入局で加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生するために、呼出音サービスをサポートするMSCを選択することができる。これにより、本発明の適用範囲はさらに拡大される。
「信号遮断トリガ」
本発明の第15実施形態において、O_MSCおよびHLRの間の信号を新しく付加されるデバイス(すなわち、信号処理システム(SPS))により遮断することができる。これにより、RBTSへ呼を経路付けるためのオブジェクトおよびRBTSによる発呼加入局での呼出音の再生を、実現することができる。
【0295】
本実施形態のシステム構造を示す図20を参照すると、呼出音サービスを提供するシステムは、発呼端末A、被呼端末B、O_MSC、T_MSC、HLRおよびRBTSだけでなく、SPSをも含む。
【0296】
本実施形態において、SPSの数は移動体通信網のHLRの数に対応する。これは、SPSが移動体通信網のHLRの各々のために付加されることを意味する。もちろん、一つのSPSが、いくつかのHLRに対応することもできる。SPSに接続されるHLRに属する加入局の呼出音登録情報はSPSに記録されている。呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報、および、呼出音デバイスの経路情報を、少なくとも含む。該情報はHLRに記録されず、したがって、HLRの再構成はなんら必要ない。
【0297】
さらに、システムは、ポータルの支援により、インターネットを通じて、RBTSに呼出音資源を提供するSPを含むこともできる。
【0298】
本発明の目的を実現するために、SPSは、受け取った信号の発呼アドレスおよび被呼アドレスを変えることができ、加入局の呼出音サービス登録情報を登録することができる。登録は、ビジネス・ロビーにより、または他の手段によりなされることができる。
【0299】
SPSのためのいくつかの構成がシステムにはある。図21Aに示すように、擬似直接(Quasi-Direct)接続モードが採用され、該モードにおいて、STPおよびRBTSはSPSを介して接続される。詳細には、HLRはSTPを介してGMSC/MSCに接続され、STPは、さらに、本発明によって提供されるSPSに接続される。SPSは、HLRおよびGMSC/MSCに、HLRに対応するSTPにより、接続される。SPSデバイスは、信号により、RBTSに直接接続される。このように、信号経路に対応するデータ構成は、STPおよび/またはGMSC/MSCにおいてなされる。したがって、HLRに送られる信号の一部は、まず、SPSを通過する。
【0300】
図21Bに示すように、SPSは、STPおよびHLRの間で接続される。詳細には、HLRは本発明によって提供されるSPSに接続され、SPSはHLRに対応するSTPにリンクされる。これにより、HLRは、SPSを介してHLRに対応するSTPに接続される。このように、STPによりHLRに送られるメッセージが、まずSPSを通過し、HLRからリターンされるメッセージもまずSPSを通過する。RBTSと直接的に信号を接続する一方、SPSはHLRに対応するSTPを介してGMSC/MSCと信号を
接続する。
【0301】
図21Cに示されるシステム構造において、SPSは、HLRに接続しているSTPの機能エンティティとして、HLRに接続している。詳細には、SPSは、直ちにRBTSおよびGMSC/MSCをリンクするHLRに直接接続される。このように、HLRは、RBTSおよびGMSC/MSCを、SPSを介して接続する。
【0302】
図21Dに示されるシステム構造において、SPSの機能はHLRに対応するSTPに直接埋め込まれ、SPSはSTPの機能エンティティとして動作する。STPの機能エンティティとして、SPSデバイスは、HLR、GMSC/MSCおよびRBTSと個別に信号接続する。この構造において、SPSデバイスの機能をSTPに埋め込むために、STPを更新することが必要とされる。
【0303】
図21に示されるいずれのシステム構造が採用されても、システムの呼出音サービスを提供する方法は同様である。
【0304】
本実施形態の処理手順を、図22Aおよび図22Bに示されるフローチャートによって、以下に詳細に記述する。GSMシステムを本実施形態の一例として採用する。
【0305】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ2201において、O_MSCが発呼端末Aから呼を受け取り、被呼加入局の経路情報を取得することを求めるために、被呼端末が配属されているHLRに、SRIを送る。交換デバイスから送られるすべての信号が、第7信号経路データの構成にしたがいSPSを通過するので、SRIメッセージは、まず、HLRと接続されているSPSに送られる。SRIメッセージの情報は、被呼加入局のMSISDNを含む。
【0306】
ステップ2202において、SPSは、受け取ったSRIメッセージの被呼加入局のMSISDN、および、予め、SPSに記録されている加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録されているか否かについて判断する。判断が肯定された場合、SPSは、SPSのアドレス、すなわち、SRIメッセージのSCCP(Signaling Connection Control Part)の発呼アドレス情報を、SPSのGT(Global Title)コードに変更し、ステップ2203において、HLRにSRIメッセージを送る。
【0307】
SRIメッセージにおいて、発呼加入局のアドレス情報は変更されている。このコースでは、SPSは、受け取ったMSISDNを記録し、ステップ2204および以降のステップが実行される。被呼加入局が呼出音サービスに登録されていない場合、SPSは、発呼アドレス情報をなんら変更することなく、図22Bに示されるステップ2223および以降のステップを実行する。すなわち、被呼加入局が受信可能であるとき、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する、ということである。
【0308】
SPSを介して送られるSRIメッセージを受け取った後、ステップ2204および2205において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、ローミング番号を被呼加入局に割り当てる。ローミング番号は、GSMネットワークのMSRNである。T_MSCは、次に、MSRNをHLRに送る。
【0309】
ステップ2202において、発呼アドレスをSPSのGTに、SPSが変更したので、ステップ2206において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNを有するSRI_ackメッセージをリターンする。SRI_ackメッセージはSPSに送られる。
【0310】
SRI_ackメッセージを受け取った後、ステップ2207において、SPSはSRI_ackメッセージの被呼加入局のMSRNを記録し、MSRNを仮想MSRNに変更する。仮想MSRNは、呼出音サービスを実行するためのRBTSの対応仮想アドレスである。次に、SPSは、O_MSCに変更されたSRI_ackメッセージを送る。
【0311】
SPSから送られるSRI_ackメッセージを受け取った後、ステップ2208において、O_MSCはメッセージ内の仮想MSRNにしたがい、IAMをRBTSに送る。IAMメッセージは、第7信号経路データの現在の構成にもとづいて、まず、SPSに送られる。IAMメッセージの情報は、仮想MSRNおよび発呼番号とともに、IAMメッセージの宛先アドレスを含む。該宛先アドレスは、仮想MSRNに対応するRBTSのアドレスである。
【0312】
O_MSCから送られるIAMメッセージを受け取った後、ステップ2207において記憶された被呼加入局の実MSRNを用いて、SPSは、ステップ2209において、IAMメッセージの仮想MSRNを、被呼加入局の実MSRNに変更し、IAMメッセージに、SPSにより記憶された被呼加入局のMSISDNを付加し、RBTSに当該メッセージを送る。
【0313】
RBTSから送られるIAMメッセージを受け取った後、ステップ2210において、SPSは、RBTSから送られるメッセージの被呼加入局の実MSRNにしたがい、T_MSCにIAMメッセージを送る。T_MSCに送られるIAMメッセージは、発呼番号および被呼加入局の実MSRNを含む。
【0314】
ステップ2211において、O_MSCは、被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0315】
ステップ2212において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2213および2214において、RBTSは、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、SPSを介してACMをO_MSCに送り、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。一方、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せずに、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0316】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2215〜2217において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0317】
図22Bに示されるステップ2223において、SPSはSRIをHLRに送る。メッセージを受け取った後、ステップ2224で、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。ステップ2225〜2231は、ステップ202〜209と同様であるので、詳細については記載しない。
【0318】
CDMAシステムに関しては、本発明は、上記手順と同様である第16実施形態を提供する。第16実施形態のフローチャートを図23に示す。
【0319】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ2301において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQを送る。LOCREQメッセージは、まず、第7信号経路データの構成にもとづいて、HLRに接続しているSPSに送られる。LOCREQメッセージの情報は、被呼加入局のMSISDNおよびO_MSCのMSCIDを含む。
【0320】
ステップ2302において、SPSは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されているか否かについて、予め登録されている加入局の呼出音サービス登録情報の支援を有する、受け取ったLOCREQメッセージの被呼加入局のMSISDNにしたがい、判断する。判断が肯定された場合、ステップ2303において、SPSは、LOCREQメッセージのSCCPの発呼アドレス情報をSPSのアドレス情報、すなわち、SPSのGT、に変更し、HLRに変更されたアドレス情報を有するLOCREQメッセージを送る。この手順において、SPSは、受け取ったMSISDNを記録し、次に、ステップ2304および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。すなわち、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルが直接確立される。
【0321】
この段階において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されていると、SPSが判断すると、SPSは受け取ったMSCIDをプレセット値にセットする。該プレセット値は、CDMAネットワークにおいて排他的であり、いずれのMSCのMSCIDとも異なる。本実施形態において、本ステップを加える理由は、CDMAプロトコルの特殊性にある。CDMAプロトコルにおいて、発呼加入局および被呼加入局が同じMSCに属する場合、HLRはMSCに被呼加入局のTLDNをリターンしない。これは、呼出音サービスの実行を妨げるかもしれない。したがって、本ステップにおいて、LOCREQメッセージのMSCIDは、発呼加入局および被呼加入局が同じMSCに属しないことをHLRに通知するために、変更される。これにより、被呼加入局のTLDN情報を取得することができる。
【0322】
SPSから送られたLOCREQメッセージを受け取った後、ステップ2304および2305において、HLRは被呼加入局のローミング番号の要求をT_MSCに送る。T_MSCはローミング番号、すなわちTLDN、を被呼加入局に割り当て、HLRに当該番号をリターンする。
【0323】
ステップ2306において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNを有するlocreqメッセージをリターンする。ステップ2303において、SPSが発呼アドレスをSPSのGTに変更したので、locreqメッセージはSPSに送信される。
【0324】
locreqメッセージを受け取った後、ステップ2307において、SPSは、受け取ったlocreqメッセージの被呼加入局のTLDNを記録し、呼出音サービスを実行するためのRBTSの仮想アドレスに対応する仮想TLDNに、TLDNを変更する。SPSは、O_MSCに変更されたlocreqメッセージを送る。
【0325】
SPSから送られたlocreqメッセージを受け取った後、ステップ2308において、メッセージの仮想TLDNにしたがい、O_MSCはIAMをRBTSに送る。第7信号経路データの現在の構成にもとづき、O_MSCは、まず、SPSにIAMメッセージを送る。IAMメッセージの情報は仮想TLDNおよび発呼番号を含む。IAMメッセージの宛先アドレスは仮想TLDNに対応するRBTSのアドレスである。
【0326】
O_MSCから送られたIAMメッセージを受け取った後、ステップ2309において、SPSは、ステップ2307において記録された被呼加入局の実TLDNの支援により、IAMメッセージの仮想TLDNを被呼加入局の実TLDNに変更し、IAMメッセージにSPSにより記録された被呼加入局のMSISDNを付加し、当該メッセージをRBTSに送る。
【0327】
RBTSから送られたIAMメッセージを受け取った後、ステップ2310において、SPSは、RBTSから送られたメッセージの被呼加入局の実TLDNにしたがい、T_MSCにIAMメッセージを送る。T_MSCに送られるIAMメッセージは、発呼番号および被呼加入局の実TLDNを含む。
【0328】
ステップ2311において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0329】
ステップ2312において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2313および2314において、RBTSはSPSを介してACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。被呼端末が受信可能ではない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0330】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2315〜2317において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継によるO_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0331】
第15実施形態および第16実施形態において、ACMメッセージは、SPSを介して送られる。実際には、ACMメッセージを、SPSを介してではなく、直接O_MSCに送ることもできる。
「呼転送トリガ」
本発明の第17実施形態は、発呼加入局または被呼加入局によってカスタマイズされる豊富で変化に富む呼出音を、発呼加入局に提供するための呼転送トリガ・モードを使用する。
【0332】
図24は、トリガ・モードとして呼転送トリガを使用する第17実施形態のGSM移動体通信網の例示的なシステム構造を示す。図24に示されるように、呼出音サービスを提供するシステムは、O_MSC、T_MSCおよびHLRだけでなく、呼出音を記憶して、提供するために使用されるRBTSも含む。
【0333】
MSCは、主にサービス交換および呼制御のような機能を実行する。O_MSCは発呼加入局に対応するMSCまたはGMSCであり、T_MSCは被呼加入局により訪問されるMSCである。MSCは、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、発呼手順の間、被呼加入局に呼を接続するために使用される。
【0334】
HLRは、主に、移動端末の基本情報を記憶するために使用される。本実施形態において、加入局が呼出音サービスに登録するならば、加入局情報は、RBTSに呼を接続するように、MSCに指示するために使用される無条件転送番号を含む。
【0335】
さらに、システムはSPを含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供することができ、加入局で再生するために、インターネットなどを介してRBTSに呼出音をアップロードすることができる。
【0336】
図25Aおよび図25Bは、本実施形態における方法のフローチャートを示す。本方法において、RBTSの経路番号は、無条件転送番号としてセットされる。
【0337】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2501において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局の被呼番号を含む。
【0338】
ステップ2502において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の加入局情報をサーチし、加入局が転送番号をセットしているか否かについて判断する。転送番号が構成されているならば、図25Aに示されるステップ2503において、HLRは被呼番号として転送番号をO_MSCに送り、同時に、O_MSCに発呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。オリジナル被呼番号は被呼加入局の移動端末番号であり、GMSネットワークにおいては、オリジナル被呼番号はMSISDNであり、CDMAネットワークに関しては、オリジナル被呼番号はMDNである。GSMネットワークのMSISDNが、本実施形態の例として採用される。転送番号が構成されていないならば、図25Bに示されるステップ2523において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。以降のステップ2524〜2530は、図2に示されているステップ202〜209と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0339】
ステップ2504において、O_MSCが受け取る被呼番号は転送番号であるので、O_MSCは転送番号にしたがい、対応する通信デバイスに呼を送る。被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるならば、O_MSCはRBTSの経路情報を確認し、RBTSに呼を経路付ける。同時に、O_MSCは、IAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号はRBTSの経路番号であり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0340】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ2505において、RBTSは、オリジナル被呼番号にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録していることを確認し、HLRにT_MSCのアドレスを取得するための要求を送る。
【0341】
ステップ2506において、HLRは、RBTSにT_MSCのアドレス情報をリターンする。
【0342】
ステップ2507において、取得したT_MSCのアドレスにしたがい、T_MSCから被呼加入局のローミング番号を取得することを申し込む。
【0343】
ステップ2508において、T_MSCは、被呼加入局に割り当てたMSRNをRBTSに送る。
【0344】
ステップ2509において、RBTSは、被呼番号が被呼加入局のMSRNであるIAMを、T_MSCに送り、同時に、T_MSCに呼を経路付ける。
【0345】
ステップ2510において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0346】
ステップ2511において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2512において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼番号にしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で当該呼出音を再生し、同時に、従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せず、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0347】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2513および2514において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0348】
HLRにおいて、呼出音サービスに登録している加入局に無条件転送番号をセットすることによって、すべての呼は、まず、RBTSに経路付けられ、次に、RBTSは被呼加入局のローミング番号を判断し、呼を端末交換デバイスに経路付ける。本実施形態は、まったくシンプルに実行される。
「交換デバイス・トリガ」
上記三種類のトリガ・モードの他に、本発明は、交換デバイス・トリガ・モードを提供する。このモードにおいて、発信元交換デバイスは、加入局が呼出音サービスに登録しているか否かについて判断する。加入局が呼出音サービスに登録していると判断された場合、呼はRBTSに経路付けられ、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生する。
【0349】
交換デバイス・トリガ・モードにより、呼出音サービスを開始するシステム構造が、図26Aおよび図26Bに示される。図26Aおよび図26Bを参照すると、呼出音サービスを提供するシステムは、O_MSC、T_MSCおよびHLRだけでなく、呼出音を記憶して、提供するために使用されるRBTSをも含む。
【0350】
MSCは、主に、サービス交換および呼制御のような機能を実行する。O_MSCは、発呼加入局に対応するMSCまたはGMSCであり、T_MSCは被呼加入局により訪問されるMSCである。MSCは、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、発呼手順の間、被呼加入局に呼を接続するために使用される。
【0351】
本実施形態においては、HLRは、主に、移動端末の基本情報を記憶するために使用される。加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるならば、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報およびRBTSの経路番号、が加入局情報に含まれる。
【0352】
さらに、システムはSPを含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供し、インターネットなどを介して、加入局で再生するために、RBTSに該呼出音をアップロードすることができる。
【0353】
図26Aに示されるシステム構造において、端末AはO_MSCに、端末BはT_MSCに接続されている。端末Aおよび端末Bの間の音声チャネルはRBTSを介して接続されている。これにより、RBTSはO_MSCおよびT_MSCの間の呼を接続するための中間デバイスとして作用する。この構造において、RBTSは、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生するだけでなく、発呼加入局および被呼加入局の間のチャネルの中継も行う。図26Bに示されるシステム構造において、音声チャネルはO_MSCおよびT_MSCの間で直接確立され、RBTSの中継は必要としない。さらに、O_MSCはRBTSへの音声チャネルを別個に確立する。RBTSは他の別個のチャネルを介して被呼加入局で呼出音を再生し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信は、O_MSCおよびT_MSCの間のチャネルで実行される。
【0354】
図26Aに示されるシステム構造に関して、本発明は、図27Aおよび図27Bに示されている第18実施形態を提供する。発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2701において、発呼端末Aから呼要求を受け取った後、O_MSCは、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼番号などを含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0355】
ステップ2702および2703において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。
【0356】
ステップ2704において、HLRは、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。GSMネットワークを例として採用すると、被呼番号は、呼出音サービス加入局のRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMSRNであり、呼出音サービスに登録していない加入局のためのMSRNだけである。
【0357】
ステップ2705において、 被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて、被呼番号にしたがい、O_MSCが判断する。判断が肯定された場合、図27Aに示されるステップ2706および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図27Bに示されるステップ2726および以降のステップが実行される。ステップ2726〜2730は、図2に示されるステップ205〜209と同様であるため、詳細な説明は省略するが、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0358】
ステップ2706において、O_MSCは、経路プレフィックスにしたがい、RBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0359】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ2707において、RBTSは、MSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0360】
ステップ2708において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0361】
ステップ2709において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2710において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せずに、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0362】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2711および2712において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0363】
図26Bに示されるシステム構造に関し、本発明は、図28に示される第 19実施形態を提供する。例えば、CDMAネットワークにより、ステップ2801において、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0364】
ステップ2802において、被呼番号により、HLRは被呼加入局情報をサーチし、次に、LOCATIONトリガ、被呼加入局のMDN、RBTSのアクセス番号を少なくとも含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに情報を送る。
【0365】
ステップ2803〜2806において、O_MSCは、LOCATIONトリガをトリガし、被呼加入局のローミング番号を求めるために、被呼番号にしたがい、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。ROUTREQをT_MSCに送り、T_MSCから送られる応答メッセージroutreqを受け取ることによって、HLRは、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号TLDNを取得する。HLRは、応答メッセージlocreqにより、被呼加入局のTLDNをO_MSCに送る。
【0366】
ステップ2807において、O_MSCは、被呼番号にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2808および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、通常のルーチン処理が実行される。これにより、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0367】
ステップ2808において、O_MSCは被呼番号としてTLDNを有するT_MSCにIAMメッセージを送る。これにより、呼はT_MSCに接続される。
【0368】
ステップ2809において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をO_MSCに送る。
【0369】
ステップ2810において、 O_MSCは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可
能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、O_MSCは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声メッセージを透過的に送信する。当該音声メッセージは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0370】
ステップ2811において、O_MSCはIAMをRBTSに送り、IAMにより、発呼番号、被呼番号および他の情報をRBTSに送る。被呼番号は、被呼加入局のMDNである。
【0371】
ステップ2812において、RBTSは、被呼番号にもとづいて被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、ACMを発呼端末に送る。同時に、RBTSはO_MSCを介して被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を、発呼加入局で再生する。O_MSCは、同時に、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0372】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2813において、T_MSCはO_MSCに応答メッセージANMを送る。
【0373】
ANMを受け取った後、ステップ2814において、O_MSCはREL信号をRBTSに送り、RBTSへの経路を直ちに切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を保持するため、同時に、O_MSCおよびT_MSCの間の経路は維持する。
【0374】
O_MSCが呼出音サービスをサポートしない場合、発呼加入局で呼出音を再生するために、呼出音サービスをサポートするO_MSCを選択することができる。したがって、本発明は、図29Aおよび図29Bに示される第20実施形態を提供する。本実施形態は、第18実施形態に、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断し、RBTSに呼を経路付けるために、呼出音サービスをサポートするMSCを選択するステップを付加する。CDMAネットワークが、本実施形態の例として採用される。
【0375】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2901において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼加入局の被呼番号およびO_MSCのMSCIDを含み、被呼番号は被呼加入局のMDNである。
【0376】
ステップ2902において、記憶した呼出音サービス登録情報にしたがい、HLRは、被呼加入局が呼出音サービスに登録した加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2903および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0377】
ステップ2903において、HLRは、さらに、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図29Aに示されるステップ2904および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図29Bに示されるステップ2924および以降のステップが実行される。
【0378】
ステップ2904〜2914は、ステップ2702〜2712と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0379】
ステップ2924において、HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCを選択し、被呼加入局に仮想TLDNを割り当て、同時に、仮想TLDNおよび被呼番号の間の対応関係を記憶する。仮想TLDNの経路アドレスは、呼出音サービスをサポートする選択されたMSCのアドレスである。次に、仮想TLDNは、O_MSCに送られる。
【0380】
ステップ2925において、O_MSCは、仮想TLDNにしたがい、呼出音サービスをサポートするMSCにIAMを送り、MSCに呼を接続する。
【0381】
ステップ2926において、呼出音サービスをサポートするMSCは、Mobile_Terminationトリガをトリガし、HLRに仮想TLDNを含むLOCREQメッセージを送る。
【0382】
ステップ2926において、HLRは、ステップ2924において記憶した対応関係にしたがい、仮想TLDNにより、被呼加入局のMSISDNを判断する。
【0383】
ステップ2927および2928において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、HLRにMSRNを送る。
【0384】
ステップ2929において、HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCに、被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMSRNである。
【0385】
ステップ2930において、呼出音サービスをサポートするMSCは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて、判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0386】
ステップ2931において、呼出音サービスをサポートするMSCは、経路プレフィックスにしたがい、RBTSに呼を経路付け、同時に、転送モードでIAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0387】
呼出音サービスをサポートするMSCからIAMを受け取った後、ステップ2932において、RBTSはMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0388】
ステップ2933において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0389】
ステップ2934において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合は、ステップ2935および2936で、RBTSは、呼出音サービスをサポートするMSCを介して、ACMをO_MSCに送信し、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、呼出音サービスをサポートするMSCおよびO_MSCを介して、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、RBTSは、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、RBTSは、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、呼出音サービスをサポートするMSCおよびO_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0390】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2937および2938において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、呼出音サービスをサポートするMSCにANMを送り、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。
【0391】
ステップ2939において、呼出音サービスをサポートするMSCはANMをO_MSCに送り、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継およびRBTSを介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0392】
4つのトリガ・モードについて上記した。インテリジェント・ネットワーク・トリガ、信号遮断トリガおよび交換デバイス・トリガ・モードの全ては、被呼加入局によってセットされる呼転送機能をサポートする。すなわち、呼が端末Bから端末Cに転送されるように、被呼加入局によって予めセットされる場合、端末Cが対応する加入局によってセットされる呼出音を発呼加入局で再生することができる。以降、端末Cが対応する加入局は、第2の被呼加入局として参照される。
【0393】
インテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードに関しては、転送後の条件下で、すなわち、被呼加入局による応答がない場合、端末Cへの呼の転送後の条件下で、本発明は、図30Aおよび図30Bに示される第21実施形態を提供する。
【0394】
ステップ3001〜3011はステップ501〜511と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0395】
ステップ3012において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0396】
ステップ3013において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3014で、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0397】
ステップ3015において、T_MSCは、被呼加入局が所定の期間内に呼に応答したか否かについて、判断する。 被呼加入局が電話に出て、呼に応答した場合、図30Aに示されるステップ3016および3017において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。所定の期間内に、被呼加入局から応答がない場合、もしくは、加入局が通話中の状態を選択する場合、図30Bに示されるステップ3018および以降のステップが実行される。
【0398】
ステップ3018および3019において、T_MSCは、被呼加入局が電話を切っていることを示すCPG(Call Progress)をRBTSに送る。メッセージを
受け取った後、RBTSは被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音の再生を停止する。
【0399】
ステップ3020において、第2の被呼加入局も呼出音サービスに登録している加入局であるので、加入局によってセットされた転送情報にしたがい、第2の被呼加入局の被呼端末が配属されているHLRに、T_MSCは呼を送る。以降、第2の被呼加入局の被呼端末は第2の被呼端末と呼ばれ、第2の被呼端末が配属されているHLRは第2のHLRと呼ばれる。
【0400】
ステップ3021において、第2の被呼加入局もインテリジェント・サービスとして呼出音サービスに登録しているので、第2のHLRはT_MSCに第2の被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0401】
ステップ3022において、T_MSCは呼情報を第2の被呼端末を管理するSCPに送る。第2の被呼端末を管理するSCPは、以降、第2のSCPと呼ばれる。
【0402】
ステップ3023〜3026において、第2のSCPはSRIを第2のHLRに送る。リクエスト・メッセージを受け取った後、第2のHLRは、第2の被呼加入局のT_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。第2の被呼加入局のT_MSCは、以降、第2のT_MSCと呼ばれる。第2のT_MSCは、第2の被呼加入局にMSRNを割り当てる。該MSRNは、以降、第2のMSRNと呼ばれる。第2のT_MSCは、第2のMSRNを第2のHLRに送る。次に、第2のHLRは、第2のT_MSCが第2の被呼加入局に割り当てた第2のMSRNを、SRI応答により、第2のSCPに送る。
【0403】
ステップ3027において、第2のSCPは、CONNECTコマンドにより、T_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は、第2のRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の加入局のMSISDNである。
【0404】
第2のSCPからCONNECTコマンドを受け取った後、T_MSCは、ステップ3028において、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、第2のRBTSに呼を経路付け、同時に、転送により、IAMを第2のRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0405】
T_MSCからIAMを受け取った後、ステップ3029において、第2のRBTSは、第2のMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および第2のMSRNを第2のT_MSCに送る。
【0406】
ステップ3030において、第2のT_MSCは第2の被呼加入局を呼び出し、ACMにより、第2のRBTSに第2の被呼端末の状態情報を送る。
【0407】
ステップ3031において、第2のRBTSは、ACMにもとづいて第2の被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3032〜3034において、第2の被呼加入局のMSISDNにしたがい、RBTSは、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、T_MSCおよびRBTSの透過送信により、O_MSCに呼出音を送る。O_MSCは、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、第2のT_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽し、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能ではない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、第2のRBTSは、O_MSCを介して、第2のT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0408】
第2の被呼加入局が呼に応答すると、ステップ3035〜3038において、第2のT_MSCはANMを第2のRBTSに送る。ANMを受け取った後、第2のRBTSはT_MSCおよびRBTSを介してANMをO_MSCに透過的に送信し、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCおよび第2のT_MSCの間の音声チャネルを第2のRBTSの中継を介して確立する。これにより、発呼加入局および第2の被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0409】
本実施形態は、被呼加入局への呼出後の呼転送処理に適している。一方、図31Aおよび図31Bに示す第22実施形態は、被呼加入局への呼出をしない呼転送処理に適している。
【0410】
ステップ3101〜3111はステップ3001〜3011と同様であるため、詳細については省略する。
【0411】
ステップ3112において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMまたはCPGにより、RBTSに被呼端末の状態情報を送る。
【0412】
ステップ3113において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図31Aに示されるステップ3114において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、ステップ3115および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、すなわち、被呼端末が受信可能でない場合、例えば、加入局が通話中であることをネットワークが確認した場合に、被呼加入局が転送後構成された場合、図31Bに示されるステップ3125および以降のステップが実行される。一方、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生しない。
【0413】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ3115および3116において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0414】
第2の被呼加入局も呼出音サービスに登録している加入局であるので、図31Bに示されるステップ3125において、T_MSCは、加入局によってセットされる転送情報にしたがい、呼情報を第2の被呼端末が配属されているHLRに送る。第2の被呼端末が配属されているHLRは、以降、第2のHLRと呼ばれる。
【0415】
ステップ3126〜3143は上記ステップ3021〜3038と同様であるので、詳細についての説明は省略する。
【0416】
図32に示される第23実施形態は、事前転送処理に適している。アドバンス転送処理とは、被呼加入局が、端末がシャットダウンされている場合に、契約情報において、無条件転送もしくは転送をセットしている、ということである。
【0417】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ3201において、発呼端末Aからの呼要求を受け取った後、被呼端末が配属されているHLRに、O_MSCは被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼番号などを含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0418】
ステップ3202において、HLRは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。本実施形態においては、トリガ動作がインテリジェント・ネットワーク・トリガによりなされるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。したがって、被呼加入局の契約情報は、T−CSI情報の形式で記憶される。
【0419】
被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、ステップ3203において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であると判断し、これにより、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。3つのステップは、従来のトリガ・インテリジェント・サービスのルーチンとまったく同一であることが理解されよう。
【0420】
ステップ3204において、SCPは、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。
【0421】
ステップ3205および3206において、SCPは、SRIを被呼端末が配属されているHLRに送る。要求メッセージを受け取った後、被呼加入局が無条件転送をセットしていることを確認すると、HLRは通常のルーチンを実行するようにSCPに指示する。端末がシャットダウンされている場合に、被呼加入局が転送をセットしていることが確認された場合には、HLRは、被呼端末がシャットダウンされている条件下で、通常ルーチンを実行するようSCPに指示する。
【0422】
さらに、SCPは、提供された呼情報にしたがい、被呼加入局が無条件転送を実行するか否かについて判断することができる。この環境下で、無条件転送が実行されると、ステップ3207が直接実行される。無条件転送が実行されない場合には、ステップ3205が実行される。
【0423】
ステップ3207において、SCPは、O_MSCに通常のルーチンを実行するように指示する。
【0424】
ステップ3208および3209において、O_MSCは、SRIをHLRに送る。HLRは、第2の被呼加入局の番号を含む被呼加入局の呼転送メッセージをリターンする。
【0425】
ステップ3210において、O_MSCは、第2の被呼加入局の番号にしたがい、SRIを第2の被呼端末が配属される第2のHLRに送る。
【0426】
第2の被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを確認した後、ステップ3211において、第2のHLRは、O_MSCに第2の被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0427】
ステップ3212において、O_MSCは、第2の被呼加入局の契約情報にしたがい、呼情報を第2のSCPに送る。
【0428】
ステップ3213〜3216において、第2のSCPは、第2のHLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。第2のHLRは、該要求を第2のT_MSCに送る。第2のT_MSCは、第2の被呼加入局にMSRNを割り当て、第2のMSRNを第2のHLRに送る。第2のHLRは、第2のT_MSCによって第2の被呼加入局に割り当てられた第2のMSRNをSRI応答により、第2のSCPに送る。
【0429】
ステップ3217において、第2のSCPは、接続操作(CONNECT)コマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は第2のRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0430】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後、ステップ3218において、O_MSCは、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、第2のRBTSに呼を経路付け、同時に、転送モードにより、IAMを第2のRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0431】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ3219において、第2のRBTSは第2のMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および第2の被呼加入局のMSRNを第2のT_MSCに送る。
【0432】
ステップ3220において、第2のT_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、第2のRBTSに第2の被呼端末の状態情報を送る。
【0433】
ステップ3221において、第2のRBTSは、ACMにもとづいて被呼加入局が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3222において、RBTSはACMをO_MSCに送り、第2の被呼加入局のMSISDNにしたがい、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、第2のT_MSCによって再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、すなわち、第2の被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、第2のRBTSは、O_MSCを介して、第2のT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0434】
第2の被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ3223および3224において、第2のT_MSCはANMを第2のRBTSに送る。ANMを受け取った後、第2のRBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、中継を介して、O_MSCおよび第2のT_MSCの間の音声チャネルを確立する。これにより、発呼加入局および第2の被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0435】
呼転送を実行する方法について、第21実施形態〜第23実施形態により、詳細に説明した。3つの実施形態はすべて例としてインテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードを採用している。しかしながら、呼転送を実行し、さらに、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生するアイディアは、交換デバイス・トリガ・モードおよび信号遮断トリガ・モードにも容易に適用できることが理解されよう。したがって、これらのモードについての詳細な記載は省略する。
【0436】
さらに、本発明において、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生することができるだけでなく、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生することもできる。したがって、図33に示される第24実施形態が、第1実施形態にもとづいて、提供される。
【0437】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ3301において、発呼端末Aから呼を受け取った後、記憶されているO_CSI情報にしたがい、O_MSCは、発呼加入局がインテリジェント加入局であることを判断し、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。
【0438】
ステップ3302において、SCPは、SCPに記憶されている発呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図2に示されるステップ201〜209と同様に、従来の呼処理を実行するように、SCPはO_MSCに指示する。すなわち、被呼端末が受信可能である場合には、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0439】
ステップ3303〜3306において、SCPは、SRIを被呼端末が配属されているHLRに送る。要求メッセージを受け取った後、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。HLRは、その後、SRI応答メッセージにより、MSRNをSCPに送信する。
【0440】
ステップ3307において、SCPは、CONNECTコマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号はRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0441】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後、ステップ3308において、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、O_MSCはRBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0442】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ3309において、RBTSはMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0443】
ステップ3310において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼加入局の状態情報をRBTSに送る。
【0444】
ステップ3311において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼加入局が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3312において、RBTSはACMをO_MSCに送り、発呼番号にしたがい発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0445】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ3313および3314において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0446】
第1実施形態と比較すると、O_MSCが、まず、発呼加入局情報をサーチし、発呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であるという事実にしたがい、SCPへの信号伝送を開始し、次に、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについてSCPが判断する。さらに、発呼加入局で呼出音が再生される場合に、SCPは被呼加入局ではなく、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する。これにより、発呼加入局は発呼加入局自身がカスタマイズした呼出音を楽しむことができる。当業者であれば、直ちに、第24実施形態のアイディアが他の実施形態にも容易に適用できることは理解されよう。
【0447】
交換デバイス・トリガの場合に、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する例、すなわち、図34に示される第25実施形態について、以下、説明する。
【0448】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ3401において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、要求の発呼番号にしたがい、データベースにより、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、通常の呼処理が実行される。
【0449】
加入局の呼出音サービス登録情報がHLRの加入局情報に含まれるので、加入局端末が位置更新を実行すると、HLRは呼出音サービス登録情報を含む加入局情報を加入局が対応するVLRに送信する。VLRが通常MSCと統合されているので、ステップ3401において、O_MSCは発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。
【0450】
ステップ3402において、O_MSCは、次に、被呼加入局が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。該要求は、被呼加入局などを含む。
【0451】
ステップ3403および3404において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。その後、T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当てる、次に、HLRにMSRNを送る。
【0452】
ステップ3405において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNをリターンする。
【0453】
ステップ3406において、O_MSCは、経路プレフィックスにしたがいRBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0454】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ3407において、RBTSは、MSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0455】
ステップ3408において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0456】
ステップ3409において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3410において、RBTSはACMをO_MSCに送り、発呼番号にしたがい、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0457】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ3411および3412において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0458】
さらに、加入局によってカスタマイズされた呼出音サービスを加入局が修正することができるようにするために、例えば、加入局はカスタマイズされた呼出音を置き換えたり、呼出音サービスに登録したり、呼出音サービスをキャンセルしたりすることができる。本発明は、図35に示される呼出音サービス管理方法を提供する。本実施形態は、CDMAを例として説明される。
【0459】
被呼番号がRBTSの経路番号である呼を受け取った後、ステップ3501において、O_MSCは、ORREQ信号をSCPに送る。
【0460】
ORREQ信号を受け取った後、ステップ3502において、SCPは、チャネル資源を求めるために、SEIZERES信号をRBTSに送る。
【0461】
ステップ3503において、RBTSは、呼に割り当てられたチャネル資源を確認するために、応答メッセージseizeresをSCPに送る。
【0462】
適切な応答を受け取った後、ステップ3504において、チャネル資源にしたがい、RBTSに呼を接続するように、O_MSCに指示するために、SCPはCONNRES信号をO_MSCに送る。
【0463】
ステップ3505および3506において、O_MSCはRBTSに呼を接続する。RBTSは、音声チャネルが適切に接続されていることを示すINSTREQ信号を、SCPに送る。
【0464】
ステップ3507において、SCPは、加入局の番号情報を含むScriptRun信号をRBTSに送り、UIScriptメッセージ・インターフェイスによりRBTSのデータベースから、予め記憶されている音声プロンプトを呼び出し、加入局で音声プロンプトを再生する。RBTSは、加入局により入力された情報を受け取った後、対応する手順を実行する。詳細には、加入局から受け取った情報がアカウントを開くコマンドである場合、加入局番号は、呼出音サービス加入局リスト・データベースに加えられる。加入局から受け取った情報がアカウントをキャンセルするコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースから削除される。さらに、RBTSは、VXMLスクリプト言語により、サービス・プロバイダSPで、加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチすることができる。
【0465】
データベースにおける対応レコードを修正した後、ステップ3508において、RBTSはScriptEvent信号をSCPに送る。
【0466】
ステップ3509において、アカウントを開く、アカウントをキャンセルする、呼出音サービスのカスタマイズおよび修正、などのRBTSによる加入局への操作にしたがい、SCPは対応する課金情報を生成し、ScriptClose信号をRBTSに送る。
【0467】
ステップ3510において、RBTSにチャネル接続を切断するように指示するために、SCPはinstreq信号をRBTSに送る。
【0468】
ステップ3511において、O_MSCにRBTSとのチャネル接続を解除するように指示するために、SCPはorreq信号をO_MSCに送る。
【0469】
次に、請求書を生成するために、ビジネス・アカウントとのインターフェイスをさらに介して、SCPは、ビジネス・アカウントに課金情報を送ることができる。
【0470】
上記の方法は、GSMシステムにも適用することができる。GSMシステムの手順は図36に示される。
【0471】
被呼番号がRBTSの経路番号である加入局からの呼を受け取った後、ステップ3601において、O_MSCはIDP信号をSCPに送る。
【0472】
信号を受け取った後、ステップ3602において、SCPは、RRBE/AC信号をO_MSCに送る。
【0473】
ステップ3603において、SCPは、RBTSの経路番号を含むETC信号をO_MSCに送る。
【0474】
ステップ3604において、O_MSCは、ETC信号のRBTSの経路番号にしたがい、RBTSに呼を接続する。
【0475】
ステップ3605において、SCPは、加入局の番号情報を含むScriptRun信号をRBTSに送り、UIScriptメッセージ・インターフェイスにより、RBTSのデータベースから、予め記憶されている音声プロンプトを呼び出し、加入局で音声プロンプトを再生する。加入局によって入力された情報を受け取った後、RBTSは対応する手順を実行する。詳細には、加入局から受け取った情報がアカウントを開くコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースに加えられる。加入局から受け取った情報がアカウントをキャンセルするコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースから削除される。さらに、RBTSは、VXMLスクリプト言語により、サービス・プロバイダSPで加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチすることができる。
【0476】
データベースの対応レコードの修正後、ステップ3606において、RBTSはScriptEvent信号をSCPに送る。
【0477】
ステップ3607において、アカウントを開く、アカウントをキャンセルする、呼出音サービスのカスタマイズ、修正などのRBTSによる加入局の操作にしたがい、SCPは対応課金情報を生成し、ScriptClose信号をRBTSに送る。
【0478】
ステップ3608において、RBTSとのチャネル接続を解除するようにO_MSCに指示するために、SCPはDFC信号をO_MSCに送る。
【0479】
ステップ3609において、O_MSCはACR信号をSCPに送り、RBTSとの音声チャネルを切断する。
【0480】
その後、請求書を生成するために、SCPは、さらに、ビジネス・アカウントとのインターフェイスを介して、ビジネス・アカウントに課金情報を送ることができる。
【0481】
いくつかの実施形態を参照して、本発明について詳細に記載した。本発明では、再生される呼出音の一部だけを加入局によってカスタマイズすることが可能である。例えば、従来の呼出音を、まず、加入局で再生し、相対的に短い時間、例えば、10秒間、待機した後、「しばらくお待ちください。」との音声プロンプトを発呼加入局で再生し、次に、加入局によってカスタマイズされた音楽などの呼出音を再生する、ことができる。
【0482】
さらに、本発明では、加入局は好みのサウンド・ソースを呼出音デバイスにアップロードすることができる。これにより、呼出音デバイスは、加入局にパーソナルな呼出音サービスを提供する。サウンド・ソースをアップロードする2つの方法がある。一つは、IVR(Interactive Voice Response)を介して、加入局によって提供されるサウンド・ソースを、呼出音システムが記録し、呼出音デバイスによってサポートされる形式にソースを変換し、加入局の呼出音として動作するように、対応加入局の呼出音ベースで呼出音デバイスにソースを記憶することである。もう一つは、加入局が、インターネットを介して、呼出音デバイスに直接ログオンすることにより、呼出音デバイスにサウンド・ソースをアップロードし、ソースを呼出音デバイスによってサポートされる形式に変換し、加入局の呼出音として動作するように、対応加入局の呼出音ベースで呼出音デバイスに記憶することである。上記2つの方法によれば、加入局は、好みの呼出音としてサウンド・ソースを使用することができる。サウンド・ソースはフロー・メディアであっても、動的情報であっても、既存の固定音声であってもよい。これらの方法から、加入局は呼出音デバイスによって提供される多様な呼出音を楽しむことができる。
【0483】
本発明において、発呼加入局で、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する場合には、異なる発呼加入局に対し、異なる呼出音をセットすることが、さらに、可能である。これにより、同一の被呼加入局に電話をかける異なる発呼加入局は、異なる呼出音を楽しむことができる。
【0484】
上記の例示的実施形態は、本発明のすべての特徴を示すことを意図しており、本発明を何ら制限することを意図していない。当業者であれば、多くの変形された、等価の、および、修正されたものが、本発明の範囲内において可能であることを理解するだろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は音(ring)を提供する技術に関する。詳細には、本発明は通信網の加入局によってカスタマイズされた呼出音(ring back tone)を提供する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通信網においては、固定通信網であろうと、GSM通信網(Global System of Mobile communication network)であろうと、CDMA(Code Division Multiple Access)移動体通信網であろうと、発呼加入局が被呼加入局に発呼する場合、被呼端末が受信可能状態であり、被呼加入局から応答がない条件下において、ネットワーク・システムは端末交換デバイスに記憶されている従来の呼出音、すなわち、「プルル(toot…toot…)」を、発呼加入局で再生する。
【0003】
図1は、従来のGSM移動体通信網のアーキテクチャである。図1に示すように、GSM移動体通信網は、発呼加入局に対応する発呼端末A、被呼加入局に対応する被呼端末B、発信元移動体交換センタ(O_MSC)、移動体端末交換センタ(T_MSC)、ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)を含む。O_MSCおよびT_MSCは、それぞれ発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスを参照する。
【0004】
図2は、従来のGSM移動体通信網において呼出音を提供する方法のフローチャートである。図2に示すように、発呼加入局が発呼端末Aによって被呼加入局の被呼端末Bの電話番号をダイヤルすると、ステップ201で、O_MSCがHLRに被呼加入局のローミング番号を要求する。被呼端末は移動体端末Aから通話要求を受けると、当該HLRに配属される。
【0005】
ステップ202〜204において、HLRはT_MSCに被呼加入局のローミング番号を要求するメッセージを送る。T_MSCは、被呼加入局にローミング番号(すなわちMSRN)を割り当て、HLRに当該ローミング番号をリターンする。HLRは被呼加入局のMSRNをO_MSCにリターンする。
【0006】
ステップ205において、O_MSCは、イニシャル・アドレス・メッセージ(IAM)をT_MSCに送る。O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ206において、T_MSCは被呼加入局を呼び出す。すなわち、被呼加入局の移動体端末Bに音を送り、その後、アドレス完了メッセージ(ACM)により、O_MSCに被呼端末Bの現在の状態を送る。被呼端末Bの状態は、受信可能状態であっても、通話中であっても、シャットダウンされてもいても、サービス圏外であってもよい。
【0007】
T_MSCは、ステップ207において、被呼端末Bの状態を判断し、被呼端末が受信可能状態であれば、ステップ208において、O_MSCにより発呼端末で従来の呼出音を再生させる。被呼端末が通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるか、などの場合には、O_MSCにより発呼端末で対応する音声プロンプトを再生させる。
【0008】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ209において、被呼端末Bは応答メッセージ(ANM)をT_MSCに送る。次に、T_MSCは、ANMをO_MSCに送り、呼出音の再生を停止させ、発呼端末Aおよび被呼端末B間の通信チャネルを確立する。
【0009】
発呼加入局で呼出音を再生させることはできるけれども、上記従来技術は以下の欠点を有する。
【0010】
第一に、従来技術において実行される呼出音「プルル」は、単一であり、退屈である。当該呼出音は、呼出音の個別化要求をほとんど満たすことができず、通信サービス・プロバイダによって提供されるサービス品質の改良を制限しさえする。
【0011】
第2に、従来技術において、発呼加入局が被呼加入局への発呼を開始すると、発呼加入局で再生されるすべての音は均一で退屈な「プルル」である。すなわち、従来技術においては、様々な被呼加入局に対応する異なる呼出音を発呼加入局に提供することができず、呼出音によって異なる被呼加入局を発呼加入局に区別させることが困難である。
【0012】
第三に、まったく均一な呼出音である「プルル」という退屈な音があるために、加入局は呼出音として好みの音楽または音声をカスタマイズすることができない。これは、加入局の個別化要求と適合せず、通信網のサービス機能を制限し、加入局が十分に自由なサービスを楽しむことを困難にする。
【0013】
すなわち、従来技術において呼出音を提供するシステムおよび方法においては、すべての呼出音は交換デバイスにより再生される。当該呼出音は、発呼加入局が異なっても、被呼加入局が異なっても、まったく均一であり、退屈である。それゆえ、従来のサービスは異なる加入局の個別化要求を満たすことも、呼出音だけにもとづいて様々な加入局を区別することもできない。従来技術は、より高い品質の通信サービスを求める加入局の要求をもはや満たすことができず、すべての通信サービスの改良を制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
異なる加入局に音楽のような異なる音を再生させることにより、加入局の個別化要求を満たすように、通信網における呼出音を提供する方法を提供することが、本発明の目的の一つである。
【0015】
本発明の別の目的は、通信網における呼出音を提供するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第一の態様によれば、通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し再生し、前記SCPに加入局の呼出音サービス登録情報を記憶する呼出音デバイスを確立し、該呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスは前記SCPに呼情報を提供し、該SCPは、前記識別情報にしたがい、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合には、該SCPは該発信元交換デバイスに呼出音デバイスの経路情報をリターンし、ステップ(c)へ進み、判断が否定された場合には、ステップ(d)へ進み、ステップ(c)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、該呼出音デバイスは、被呼端末が受信可能である場合に、発呼加入局で加入局により予めカスタマイズされた呼出音を再生する、ステップであり、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0017】
本発明の第一の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、SCP(Service Control Point)を備え、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、交換デバイスを介して、加入局により予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイスをさらに備える。当該システムにおいて、前記SCPは、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であることを判断した後、呼出音デバイスの経路情報を発信元交換デバイスにリターンすることができる。
【0018】
本発明の第二の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶するSPS(Signaling Processing System)を確立し、信号遮断および処理を実行し、前記呼出音サービス登録情報が、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、前記SPSを介して転送されるべき交換デバイスからの出力信号を構成し、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスがSPSに呼情報を送り、SPSが、前記識別情報にもとづいて、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(c)へ進み、判断が否定された場合、ステップ(d)へ進み、ステップ(c)は、前記SPSにより、受け取った信号のアドレス情報を修正することにより、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであって、ステップ(d)は、SPSにより、受け取った信号を透過的に送信することにより、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0019】
SPSは、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができ、判断が肯定された場合、ステップ(c)において、呼出音デバイスによって再生される呼出音は、被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音である。あるいは、SPSは、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができ、判断が肯定された場合、ステップ(c)において呼出音デバイスによって再生される呼出音は、発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音である。
【0020】
本発明の第二の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合に、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイスと、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局であることを判断した後、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立するために、受け取った信号のアドレス修正を実行し、呼に関連する加入局が呼出音サービスに登録している加入局ではないことを判断した後に、発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立するために、受け取った信号の透過的送信を実行する、SPSと、をさらに備える。
【0021】
本発明の第三の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において、呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの呼出音デバイスの経路番号として、呼出音サービスに登録している加入局の無条件転送番号をセットし、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが被呼加入局のローミング番号の要求をHLRに送り、(c)前記HLRが、被呼加入局の加入局情報に無条件転送番号があるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、被呼番号として、該転送番号を発信元交換デバイスに送り、ステップ(d)に進み、判断が否定された場合、被呼番号として、被呼加入局のローミング番号を発信元交換デバイスに送り、ステップ(e)に進み、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスが、転送番号として動作する呼出音デバイスの経路番号にしたがい、呼出音デバイスへの接続を確立し、呼出音デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(e)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0022】
本発明の第三の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、呼出音デバイス、をさらに備える。当該システムにおいて、HLRの加入局情報の無条件転送番号が、呼出音サービスに登録されている加入局の呼出音デバイスの経路番号である。
【0023】
本発明の第四の態様の通信網の呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが、被呼加入局のローミング番号の要求をHLRに送り、HLRから受け取った識別情報に対応する被呼加入局情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(c)に進み、判断が否定された場合、ステップ(d)に進み、ステップ(c)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、被呼加入局の加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0024】
本発明の第五の態様の通信網において呼出音を提供する方法は、(a)前記通信網において、呼出音を記憶し、再生する呼出音デバイスを確立し、HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて示す識別情報および呼出音デバイスの経路情報を少なくとも含み、(b)前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を含む加入局情報を、加入局情報が記憶される交換デバイスに送り、(c)呼要求を受け取った後、前記発信元交換デバイスが、記憶されている加入局情報の識別情報にしたがい、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断し、判断が肯定された場合、ステップ(d)に進み、判断が否定された場合、ステップ(e)に進み、ステップ(d)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立し、加入局情報の呼出音デバイスの経路情報にしたがい、交換デバイスおよび呼出音デバイスの間の接続を確立し、呼出音デバイスが、被呼端末が受信可能である場合、発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、ステップであり、ステップ(e)は、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続を確立する、ステップである、ステップを含む。
【0025】
発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスの間の接続は、呼出音デバイスを介して中継されてもよい。あるいは、発信元交換デバイスは、端末交換デバイスおよび呼出音デバイスに、同時に、接続される。
【0026】
本発明の第四および第五の態様の通信網において呼出音を提供するシステムは、発信元交換デバイス、端末交換デバイス、HLRを備え、さらに、加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を、交換デバイスを介して、発呼加入局で再生する、呼出音デバイス、をさらに備え、前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、加入局の呼出音サービス登録情報を交換デバイスに送ることができ、被呼加入局のローミング番号を送り、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスが、呼出音サービス登録情報にしたがい、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。
【0027】
前記HLRが、加入局の呼出音サービス登録情報を交換デバイスに送るためにさらに使用され、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスがHLRから受け取った呼出音サービス登録情報を記憶することができる。
【0028】
呼出音サービスがSCPによってトリガされる、本発明の第一の態様によれば、SCPが呼出音デバイスへの呼を経路付けるように発信元交換デバイスに報知することができることにより、SCPは呼出音サービスに関連する情報を記憶することができる。呼出音デバイスは、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。これにより、カスタマイズされた個別の呼出音を発呼加入局に提供することができ、呼出音に対する個別化要求はより満たされる。呼出音サービスを実行するためにインテリジェント・ネットワークを採用することにより、交換センタの再構築をなんら必要とせず、当該モードは容易に実行されることができ、迅速に普及させることができる。
【0029】
呼出音サービスが信号遮断によってトリガされる、本発明の第二の態様によれば、呼出音サービスに関連する情報は、SPSに記憶される。SPSは、発信元交換デバイスから送られた信号を遮断し、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイスに、呼を経路付けるように、発信元交換デバイスに報知する。これにより、カスタマイズされ個別化された呼出音を発呼加入局に提供することができ、呼出音サービスに対する個別化要求はより満たされる。本方法は、各HLRの前に、SPSを単に付加することにより、交換における再構築をなんら必要とせず、呼出音サービスを実現することができる。さらに、インテリジェント・ネットワークを採用しないので、本方法は、インテリジェント・ネットワーク内のインテリジェント・サービスの実行に直接的な影響を与えない。したがって、本方法は、より広範に適用可能であり、迅速に普及させることができ、異なるインテリジェント・サービスとは容易に併存しない、などの長所を有する。
【0030】
呼出音サービスが呼転送によりトリガされる、本発明の第三の態様によれば、行うことが必要とされることのすべては、無条件転送番号として呼出音デバイスの経路番号を構成することだけである。発信元交換デバイスは、転送番号にしたがい、呼出音デバイスに呼を経路付ける。呼出音デバイスは、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、これにより、カスタマイズされ、個別化された呼出音を発呼加入局に提供するので、加入局の呼出音に対する個別化要求を満たすことができる。HLR、交換、インテリジェント・ネットワークとの接続への再構築をなんら必要とせず、本発明を従来の通信網により実行することができる。したがって、本発明の方法は、広範に適用することができ、実行が容易であり、迅速に普及させることができる、という長所を有する。
【0031】
本発明の第四の態様によれば、交換装置は、HLRから取得される契約情報にしたがい、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。判断が肯定された場合、被呼端末の状態にしたがい、予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイスに、呼を経路付ける。本発明の方法は、カスタマイズされた多様な呼出音を発呼加入局に提供することができ、これは、加入局からの呼出音サービスに対する多様性を求める要求を満たす。
【0032】
さらに、加入局は呼出音デバイスにおける呼出音をカスタマイズすることができるので、加入局はパーソナルな呼出音として異なる呼出音を選択することができる。これは、一方で、加入局の多様性を求める要求を満たす。他方においては、発呼加入局が、異なる呼出音により、異なる加入局を区別することができるようにするので、さらに、サービス品質を向上させることになる。
【0033】
本発明では、呼出音サービス登録および呼出音カスタマイズを、ビジネス・ロビーにおけるサービス契約、特別な番号のダイヤル、インターネットを介しての処理により、実行することができる。登録後、加入局は登録情報をフレキシブルに変更することができ、呼出音をカスタマイズすることができる。したがって、本発明はより便利であり、サービスの質を向上させることができる。
【0034】
本発明の方式は、被呼加入局によってカスタマイズされた発呼加入局に対する呼出音サービスを提供するために使用されるものを含むだけでなく、発呼加入局によってカスタマイズされた発呼加入局に対する呼出音サービスを提供するために使用されるものをも含む。これにより、通信サービス・プロバイダによって提供されるサービスをより完全に近付けることができる。
【0035】
さらに、本発明は、呼出音サービスを提供する際に、加入局に対して他のインテリジェント・サービスを提供することもできる。したがって、本発明は、従来のサービスの品質に悪影響を及ぼすことなく、加入局に呼出音サービスを提供する。
【発明の効果】
【0036】
上記したように、本発明は、フレキシブルなサービス・スタイルにより、呼出音サービスに登録している加入局に対して、個別化された呼出音サービスを提供する。本発明は、加入局によりよい便宜性を与え、通信網サービス・プロバイダによって提供されるサービスの質をさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来のGSM移動体通信網の基本構造を示す概要図である。
【図2】従来のGSM移動体通信網の加入局に呼出音を提供する方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明のインテリジェント・ネットワークを介して、呼出音を提供するシステム構造を示す。
【図4】本発明のインテリジェント・ネットワークを介して、呼出音を提供する別のシステム構造を示す。
【図5A】本発明の第1実施形態の信号フローチャートである。
【図5B】本発明の第1実施形態の信号フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の信号フローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態の信号フローチャートである。
【図8A】本発明の第4実施形態の信号フローチャートである。
【図8B】本発明の第4実施形態の信号フローチャートである。
【図9A】本発明の第5実施形態の信号フローチャートである。
【図9B】本発明の第5実施形態の信号フローチャートである。
【図10】本発明の第6実施形態の信号フローチャートである。
【図11】本発明の第7実施形態のシステム構造を示す。
【図12A】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図12B】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図13】本発明の第8実施形態の信号フローチャートである。
【図14】本発明の第9実施形態の信号フローチャートである。
【図15】本発明の第10実施形態の信号フローチャートである。
【図16】本発明の第11実施形態の信号フローチャートである。
【図17】本発明の第12実施形態の信号フローチャートである。
【図18】本発明の第13実施形態の信号フローチャートである。
【図19A】本発明の第14実施形態の信号フローチャートである。
【図19B】本発明の第14実施形態の信号フローチャートである。
【図20】本発明の第15実施形態のシステム構造を示す。
【図21A】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21B】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21C】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図21D】本発明の第15実施形態のSPSおよびHLRの間の接続関係を示す概要図である。
【図22A】本発明の第15実施形態の信号フローチャートである。
【図22B】本発明の第15実施形態の信号フローチャートである。
【図23】本発明の第16実施形態の信号フローチャートである。
【図24】本発明の第17実施形態のシステム構造である。
【図25A】本発明の第17実施形態の信号フローチャートである。
【図25B】本発明の第17実施形態の信号フローチャートである。
【図26A】本発明の第18実施形態のシステム構造である。
【図26B】本発明の第18実施形態のシステム構造である。
【図27A】本発明の第18実施形態の信号フローチャートである。
【図27B】本発明の第18実施形態の信号フローチャートである。
【図28】本発明の第19実施形態の信号フローチャートである。
【図29A】本発明の第20実施形態の信号フローチャートである。
【図29B】本発明の第20実施形態の信号フローチャートである。
【図30A】本発明の第21実施形態の信号フローチャートである。
【図30B】本発明の第21実施形態の信号フローチャートである。
【図31A】本発明の第22実施形態の信号フローチャートである。
【図31B】本発明の第22実施形態の信号フローチャートである。
【図32】本発明の第23実施形態の信号フローチャートである。
【図33】本発明の第24実施形態の信号フローチャートである。
【図34】本発明の第25実施形態の信号フローチャートである。
【図35】本発明のCDMAネットワークにおける加入局によってカスタマイズされた呼出音管理の信号フローチャートである。
【図36】本発明のGSMネットワークにおける加入局によってカスタマイズされた呼出音管理の信号フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明について、添付図面および実施の形態により、以下にさらに詳細に説明する。
【0039】
本発明では、加入局カスタマイズ呼出音を記憶し再生するために使用する呼出音デバイスが従来の通信網に付加される。呼はインテリジェント・ネットワーク・トリガ、信号伝達遮断トリガ、呼転送トリガ、交換デバイス・トリガ、などにより呼出音デバイスに結び付けられる。そして、呼出音は呼出音デバイスにより発呼加入局で再生される。したがって、本発明によれば、発呼加入局は豊富で変化に富む呼出音を楽しむことができる。異なるトリガ・モードによる本発明のシステムおよび方法を、以下にさらに詳細に説明する。
「インテリジェント・ネットワーク・トリガ」
本発明の第1実施形態は、発呼加入局に豊富で変化に富む呼出音を提供するために、インテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードを使用する。図3は本実施形態のシステム構造を示す。図3では、GSM移動体通信網を例として採用している。
【0040】
図3に示すように、呼出音を提供するシステムは、O_MSC、T_MSC、HLR、SCPだけでなく、呼出音を記憶し、提供するために使用される呼出音サーバ(RBTS)も含む。
【0041】
このシステムのMSCは、主にサービス交換および呼制御の機能を実行するために使用される。MSCにおいて、O_MSCは、発呼端末が配属されるMSCすなわちゲートウェイ移動体交換センタ(GMSC)であり、T_MSCは、被呼端末にアクセスされ、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、呼手順の間、被呼加入局との呼接続を遂行するMSCである。
【0042】
HLRは、主に移動体端末の基本情報を記憶する。該基本情報とは、例えば、インテリジェント・ネットワーク加入局の契約情報などである。
【0043】
インテリジェント・ネットワークにおけるサービス・コントロール・ポイントとして、SCPは、インテリジェント・サービスを制御するために使用される。本発明において、SCPのデータベースは加入局の呼出音サービス登録情報および呼出音デバイスのルーチン情報を記憶する。該呼出音サービス登録情報は、少なくとも、加入局が呼出音サービスに登録した加入局であるか否かを示す識別情報を含む。
【0044】
さらに、本システムはさらにサービス・プロバイダ(SP)を含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供し、インターネットなどを介してRBTSに該呼出音をアップロードすることができる。これにより、RBTSは加入局ごとに異なる呼出音を再生することができる。
【0045】
本システムは、また、呼に課金するために使用されるアカウント・システムを含んでもよい。
【0046】
図3において、太い実線は音声および信号を転送するために使用される中継ラインを示し、細い実線は信号を転送するために使用される信号リンクを示し、破線はデータを転送するために使用されるデータ・リンクを示す。システム・アーキテクチャを例示する他の図において線の示す意味は、この図における線の意味と同様であり、したがって、線の意味に関する記載は以下においては省略される。
【0047】
上記システム構造において、端末AはO_MSCに、端末BはT_MSCに接続されている。端末Aおよび端末Bの間の音声チャネルはRBTSにより中継されている。すなわち、RBTSは、O_MSCおよびT_MSCの間の呼を接続するための中間デバイスとして作用する。O_MSCおよびT_MSCは同時にSCPと接続されており、SCPはHLRと接続されている。このアーキテクチャにおいて、RBTSは、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生するだけでなく、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルの中継も行う。
【0048】
本発明は、図4に示されるシステム構造を使用することもできる。図3の構造と比較すると、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルがRBTSなしで確立されている点で異なる。さらに、O_MSCおよびRBTSの間に別個の音声チャネルがあり、RBTSはこの別個の音声チャネルを介して発呼加入局で呼出音を再生する。一方、発呼加入局および被呼加入局の間の通信は、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルにより遂行される。
【0049】
第1実施形態による本方法において、インテリジェント・ネットワークのSCPは被呼加入局が呼出音サービスに登録された加入局であるか否かを判断する。判断が肯定された場合は、図5Aおよび図5Bに示されている呼出音サービス・ルーチンが実行される。
【0050】
第1実施形態においては、図3に示されるシステム・アーキテクチャが採用される。
【0051】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始する場合、発呼端末Aから呼要求を受けた後、ステップ501において、O_MSCは被呼端末Bが配属されるHLRに被呼加入局のルーチン情報を取得するための要求を送る。該ルーチン情報は、被呼番号などの情報を含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0052】
ステップ502において、HLRは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを被呼番号にもとづいて判断し、被呼加入局の契約情報をO_MSCに送る。本実施形態においては、インテリジェント・ネットワーク・トリガが採用されているので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されており、被呼加入局の契約情報はT−CSI情報として記憶される。
【0053】
ステップ503において、被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、O_MSCは被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを判断し、少なくとも発呼番号および被呼番号を含むSCP呼情報を提出する。したがって、上記三のステップがインテリジェント・サービスをトリガする従来のプロセスのステップと同様であることは明らかである。
【0054】
ステップ504において、被呼加入局に記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPは判断する。判断が肯定された場合、図5Aに示されるステップ505以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図5Bに示されるステップ525以降のステップが実行される。すなわち、O_MSCおよびT_MSCとの間の接続が確立される。
【0055】
ステップ505〜508において、SCPは、送信経路情報(SRI)要求を被呼端末Bが配属されるHLRに送信する。要求を受け取った後、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。
T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。HLRは、T_MSCにより割り当てられたMSRNを、SRI応答によりSCPに送信する。
【0056】
ステップ509において、SCPは、接続操作(CONNECT)コマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号はRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0057】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後に、ステップ510において、O_MSCはコマンドの経路プレフィックスにもとづいてRBTSに呼を経路付け、同時に、イニシャル・アドレス・メッセージ(IAM)を転送スタイルでRBTSに送信する。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0058】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ511において、RBTSはMSRNから経路プレフィックスを取り除いて、オリジナル被呼番号を抽出し、発呼番号および被呼加入局のMSRNをIAMによりT_MSCに送る。
【0059】
ステップ512において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、被呼端末の状態情報をアドレス完了メッセージ(ACM)によりRBTSに送る。
【0060】
ステップ513において、RBTSは、被呼端末が受信可能であるか否かをACMにもとづいて判断する。判断が肯定された場合、ステップ514で、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDN番号にもとづいて、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにより発呼加入局で被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する。一方、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。処理の後、次のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、たとえば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、RBTSは、T_MSCによって再生される音声プロンプトを透過的に送信する。すなわち、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、該音声プロンプトで、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、をO_MSCにより発呼端末に示す。
【0061】
ステップ515において、加入局が電話に出ると、T_MSCは応答メッセージ(ANM)をRBTSに送る。ANMを受け取った後、ステップ516で、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを、中継を介して確立する。これにより、発呼加入局と被呼加入局とは互いに通信することができる。
【0062】
図5Bに示されるステップ525において、SCPは、O_MSCにパラメータなしでCONTINUE信号を送る。
【0063】
信号を受け取った後、ステップ526において、O_MSCは通常の方法で呼を扱う、すなわち、O_MSCは、HLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。該要求は、要求のT_CSI情報を制限するためのパラメータを含む。
【0064】
ステップ527〜534における動作は、従来技術におけるステップ202〜209の動作と同様であるので、以下において詳細は説明しない。
【0065】
被呼加入局で長時間呼出音が再生されることを回避するために、ステップ515の前に、所定期間内に被呼加入局が電話に出るか否かを判断することが、合理的である。判断が肯定された場合、ステップ515は実行される。判断が否定された場合、話中音または被呼加入局の応答がないことを示す音声プロンプトが発呼加入局で再生される。
【0066】
発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルが確立された後、発呼加入局または被呼加入局のいずれかが電話を切ると、音声チャネルは切断される。この手順は当業者にとって周知であり、以下において詳細は説明しない。
【0067】
通信網にRBTSを設けることによって、加入局によってカスタマイズされた呼出音を、発呼加入局で再生することができる、ということが第1実施形態において示されている。
【0068】
第1実施形態において、SCPはオリジナル被呼番号および経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号をO_MSCに送る。O_MSCは、経路プレフィックスにもとづいてRBTSに呼を経路付け、IAMを送ることにより、発呼番号、オリジナル被呼番号および経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号をRBTSに送る。実際には、SCPは、発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼加入局のローミング番号をRBTSに直接送ることもできる。第2実施形態が本発明において提供される。第2実施形態の具体的な実施手順を図6に示す。ステップ601〜608は、上記第1実施形態におけるステップ501〜508と同様であるので、以下で詳細は説明しない。
【0069】
ステップ609において、SCPはO_MSCに暫定接続確立(ETC)要求を送る。該要求は、要求に含まれるRBTSの経路番号を含む。
【0070】
ETC要求を受け取った後、ステップ610において、O_MSCはRBTSに音声チャネルを経路付けし、同時にIAMをRBTSに送る。
【0071】
ステップ611において、RBTSは、要求支援インストラクション(ARI)をSCPに送る。
【0072】
ステップ612において、SCPは、対応するVXML(Voice eXtensible Markup Language)のスクリプトを実行することを、RBTSに指示するために、RBTSにスクリプト実行インストラクションScriptRunを送り、発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼加入局のローミング番号をRBTSに同時に送信する。
【0073】
ステップ613において、RBTSはVXMLスクリプトを実行し、VXMLスクリプトの構成でIAMをT_MSCに送る。IAMは発呼番号および被呼加入局のローミング番号を含む。
【0074】
ステップ614〜618の動作は第1実施形態におけるステップ512〜516の動作と同様であるので、以下で詳細に説明しない。
【0075】
第1および第2実施形態において、信号のインタラクションを低減するために、被呼加入局のローミング番号を取得する前に、被呼端末の現在の状態がさらに判断されてもよい。詳細には、SCPは、被呼端末が配属されるHLRに、任意時問合せ(ATI)を送る。ATIを受信した後、HLRは提供加入局情報(PSI)要求をT_MSCに送る。T_MSCは被呼加入局を呼び出し、PSI応答により、被呼端末の現在の状態をHLRに送る。HLRは、ATI応答により、状態情報をSCPに送る。SCPは、ATI応答にもとづいて、被呼端末の現在の状態を判断することができる。被呼端末が受信可能であれば、次のステップ、すなわち、HLRから被呼加入局のローミング番号を取得するステップ、が実行される。被呼端末が受信可能でなければ、SCPは、いかなるパラメータも有さないCONTINUE信号をO_MSCに送る。すなわち、図5に示されるステップ526〜534の従来の呼手順と同様に作動するように、O_MSCに情報を提供する。
【0076】
第1および第2実施の形態は、例としてGSMシステムにより記載されている。差異は、具体的なメッセージが異なる、ということだけであるから、当該実施形態のコア・アイデアはCDMAシステムに容易に適用されることができる。図7は本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態は、CDMAシステムのインテリジェント・ネットワーク・トリガによって、呼出音サービスを提供する方法を例示する。図4に示されるシステム構造が、第3実施態様で採用される。
【0077】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aからの呼要求を受け取り、ステップ701において、Mobile_Terminationトリガをトリガする。次に、被呼加入局の契約情報を求めるために、被呼端末が配属されるHLRに、LOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の番号および他の情報を含む。
【0078】
ステップ702において、HLRは、被呼番号にもとづいて被呼加入局の契約情報をサーチする。次に、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにも登録されている場合、メッセージは、Locationトリガおよび被呼経路利用可能アドレス(CDRAA)などをさらに含むかもしれない。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。この場合、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0079】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ703、704において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出する。そして、Initial_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局を認証するようSCPに依頼するために、SCPに分析メッセージ(ANLYZD)を送る。分析メッセージは、少なくとも、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号、MSCを供する識別子(MSCID)、サービス・トリガ・サイトの位置情報などを含む。認証の後、SCPは認証結果メッセージをO_MSCに送る。認証結果メッセージは、Advanced_Terminationトリガを含む。被呼加入局が認証されない場合、手順を直ちに終了させることは、合理的である。本実施の形態の手順は、被呼加入局が認証されたとの条件のもとで、以下に説明される。
【0080】
ステップ705において、O_MSCはAdvanced_Terminationトリガをトリガし、発呼番号および被呼番号を少なくとも含むANLYZDメッセージをSCPに送る。
【0081】
ステップ706において、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、SCPは被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンと同様の動作、すなわち、図5のステップ526〜534、が実行される。
【0082】
ステップ707において、SCPは、被呼番号およびRBTSの経路番号を応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。アクション・コードActionCodeは呼出音サービスを示し、TermList[0]はRBTSの経路番号RTDGTを参照し、TermList[1]は被呼番号MDNを参照する。
【0083】
ステップ708〜711において、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼番号にもとづいて、被呼端末が配属されているHLRに、O_MSCはLOCREQメッセージを送る。ROUTREQをT_MSCに送り、T_MSCから送られる応答メッセージroutreqを受け取ることにより、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号TLDNをHLRは取得する。次に、HLRは、応答メッセージlocreqにより被呼加入局のTLDNをO_MSCに送る。
【0084】
ステップ712において、T_MSCに呼を経路付けるために、被呼番号としてTLDNを有するT_MSCに、O_MSCはIAMメッセージを送る。
【0085】
ステップ713において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによって、被呼加入局の状態情報をO_MSCに送る。
【0086】
ステップ714において、被呼端末が受信可能であるか否かを、ACMにもとづいて、O_MSCは判断する。判断が肯定された場合、T_MSCによって発呼加入局で再生される従来の呼出音は遮蔽され、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、T_MSCによって再生される音声プロンプトをO_MSCが発呼加入局に透過的にO_MSCを介して送信する。音声プロンプトは、被呼端末が通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であることを示す。
【0087】
ステップ715において、O_MSCはIAMをRBTSに送信し、発呼番号、被呼番号および他の情報をIAMによりRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号および被呼加入局のMDNである。
【0088】
ステップ716において、RBTSは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、ACMを発呼端末に送る。その後、RBTSは、O_MSCにより、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。
【0089】
ステップ717において、被呼加入局が電話に出ると、T_MSCは応答メッセージANMをO_MSCに送る。
【0090】
ANMを受け取った後、カスタマイズされた呼出音の発呼加入局での再生を停止するために、ステップ718において、O_MSCは、直ちにRBTSへの音声チャネルを切断する。発呼加入局および被呼加入局の間の呼接続を維持するために、O_MSCは、O_MSCおよびT_MSCの間の経路を維持し、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを接続する。
【0091】
本実施形態において、O_MSCはRBTSおよびT_MSCと同時に呼接続を確立するので、ステップ707においてRBTSの経路番号を有するO_MSCを通知し、ステップ708〜711において、O_MSCから被呼加入局のローミング番号を取得すれば十分である。O_MSCおよびT_MSCの間のチャネルは、第1および第2実施形態と同様に、RBTSによって中継されてもよい。これによれば、SCPはHLRから被呼加入局のローミング番号を取得し、ステップ707において、ローミング番号をO_MSCに送ることもできる。
【0092】
第3実施形態において、O_MSCはRBTSに呼を経路付けし、T_MSCへの呼接続を確立する。したがって、O_MSCは再構成され、更新されることを必要とする。これにより、システム更新のコストは増大する。システムにおけるMSCの更新を回避するために、図8Aおよび図8Bに示される第4実施形態が本発明で提供される。第4実施形態は、インテリジェント・サービスの手順を二度トリガすることを必要とする。第3実施形態とは異なり、第4実施形態では図3に示されるシステム構造を使用する。
【0093】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの発呼を開始すると、ステップ801において、O_MSCが発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されるHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0094】
ステップ802において、HLRは、被呼番号にもとづいて被呼加入局の契約情報をサーチし、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録している場合、メッセージはLocationおよびCDRAAのようなトリガ情報をさらに含むかもしれない。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であるか否かを示す情報を含む。
【0095】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ803において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出するかもしれない。これにより、Initial_Terminationトリガを起動し、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号、MSCID、サービス・トリガ・サイトの位置情報などを少なくとも含む分析メッセージANLYZDをSCPに送る。
【0096】
ステップ804において、SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により判断する。判断が肯定された場合、SCPは、RBTFlagの値を0から1へ変更し、以降の
手順へ移行する。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0097】
呼出音サービスフラグ(RBTFlag)は、本実施形態において、SCPの加入局の呼出音サービス登録情報に予めセットされている。RBTFlagの値は、呼出音サービスがトリガされていないことを表す0であってもよいし、呼出音サービスがトリガされていることを表す1であってもよい。RBTFlagを予めセットすることの主な目的は、その後SCPへの第2のサービスをトリガしている間に、呼出音サービスがトリガされていることを判断することができる、ことにある。したがって、呼出音サービスは再度トリガされない。これはSCPをトリガする第一の試みであるので、RBTFlagの値は0である。
【0098】
ステップ805において、SCPは、O_MSCにAdvanced_Terminationトリガを含む応答メッセージanlyzdを送る。
【0099】
ステップ806において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0100】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ807において、SCPは、RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNを応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNは、TermListに含まれる(すなわち、TermList=RTDGT+MDN)。
【0101】
ステップ808において、O_MSCはRBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0102】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ809において、RBTSは、IAMにより、被呼加入局のゲートウェイ移動体交換センタ(GMSC)に、発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0103】
このように、第一のサービス・トリガ操作は終了し、GMSCは、第二のサービス・トリガ手順を実行する。
【0104】
呼における被呼加入局のMDNにより、被呼加入局がCDMA加入局であることを判断した後、ステップ810において、GMSCはMobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。
【0105】
ステップ811において、MDNにより、HLRは加入局の契約情報を取得し、GMSCに応答メッセージlocreqをリターンする。応答メッセージは少なくともInitial_Terminationトリガ情報を含む。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録している場合、メッセージは、LocationおよびCDRAAのような、他のトリガ情報をさらに含むかもしれない。
【0106】
ステップ812において、GMSCはInitial_Terminationトリガをトリガし、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号および被呼加入局トリガ・サイトのMSCIDを少なくとも含むANLYZDメッセージをSCPに送る。
【0107】
ステップ813において、ANLYZDメッセージにおける被呼番号を分析することにより、被呼加入局が呼出音サービスに登録されていることを、SCPが検出し、RBTFlagの値が1であることを検出し、RBTFlagの値を0に変える。その後、SCPは、応答メッセージanlyzdをGMSCに送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録していない場合、SCPは応答メッセージを直接配信する。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録している場合、当該インテリジェント・サービスの対応する手順を扱った後、SCPは応答メッセージを配信する。このように、システムは、呼出音サービスをトリガし、加入局が登録している他のインテリジェント・サービスも実行することができる。
【0108】
ステップ814において、GMSCはLocationトリガをトリガし、HLRから被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。このステップのLOCREQメッセージのトリガ・タイプはLocationトリガであり、メッセージはGMSCのMSCIDを含むこともできる。
【0109】
ステップ815において、サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCが、本発明の実施形態の被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCと異なるので、HLRは、サービス・トリガ・サイトのMSCIDが被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCのMSCID(HLRに記憶されている)と異なることを、受け取ったLOCREQメッセージにおける第2サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCのMSCIDを分析することにより、検出する。HLRは被呼加入局のMINを含む経路要求メッセージ(ROUTREQ)をT_MSCに送る。
【0110】
ステップ816において、T_MSCは、MINにもとづいて被呼加入局のTLDN番号を配信し、応答メッセージroutreqによりHLRに番号をリターンする。
【0111】
ステップ817において、HLRは、LOCREQメッセージの応答メッセージlocreqにより、GMSCに被呼番号としてのTLDN番号をリターンする。
【0112】
ステップ818において、GMSCはCDRAAトリガをトリガし、現在の被呼加入局の経路番号が有効であることを判断した後、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号はTLDNである。
【0113】
ステップ819において、呼処理を継続することをGMSCに指示するために、SCPはANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdをGMSCに送る。
【0114】
ステップ820において、呼をT_MSCに接続するために、GMSCはIAMをT_MSCに送る。被呼番号はTLDNである。
【0115】
ステップ821および822において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによりGMSCを介してRBTSに被呼加入局の状態情報を送る。
【0116】
ステップ823において、被呼端末が受信可能であるか否かをACMにもとづいて、RBTSは判断する。判断が肯定された場合は、ステップ824において、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を、被呼番号によりRBTSがサーチし、従来の呼出音を遮蔽し、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生し、以降のステップを実行する。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、もしくは、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはT_MSCにより再生される音声メッセージを、O_MSCを介して発呼加入局に透過的に送信する。該音声メッセージは、通話中であること、シャットダウンされていること、もしくは、サービス圏外であることを示す。
【0117】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ825〜827において、T_MSCはGMSCを介してANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCからRBTSまでの、さらにT_MSCまでの音声チャネルを確立する。これにより、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0118】
第4実施形態において、T_MSCを確認することができないため、RBTSは、被呼加入局のGMSCに呼を経路付け、T_MSCに呼を経路付けるために、GMSCは被呼加入局の経路番号を確認する。これにより、チャネル迂回がなされる。問題点を解消するために、図9Aおよび図9Bに示される第5実施形態が、本発明によって提供される。
【0119】
第5実施形態におけるステップ901〜906は、第4実施形態におけるステップ801〜806とまったく同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0120】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ907において、少なくとも被呼加入局のMDNを含むサーチ(SEARCH)要求を、SCPはHLRに送る。
【0121】
ステップ908において、HLRは、MDNにもとづいて被呼加入局のT_MSCのMSCIDを取得し、MSCIDを応答メッセージ(すなわち、search)によりSCPに送る。当該応答メッセージは、SEARCHメッセージの応答メッセージである。
【0122】
ステップ909において、MSCIDにもとづいて、SCPは、システムにおけるMSCIDに対応する交換シリアル番号を検出する。MSCIDは、システム・プロバイダによって均一に配信され、MSCを識別するために使用される。交換シリアル番号は、T_MSCにRBTSを接続する手順の間、接続を必要とするMSCを識別するためにもっぱら使用される。
【0123】
ステップ910において、SCPは、RBTSの経路番号、交換シリアル番号および被呼加入局番号MDNを、応答メッセージanlyzdにより、O_MSCに送る。ここで、TermList=RTDGT+交換シリアル番号+MDNである。
【0124】
ステップ911において、O_MSCはRBTSの経路番号にしたがい、RBTSと呼をハンドシェイクし、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSへ送る。被呼番号は、RBTSの経路番号およびH0H1H2H3である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0125】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ912において、IAMの交換シリアル番号にしたがって、交換シリアル番号により識別されるT_MSCに、RBTSは呼を経路付け、IAMにより、T_MSCに発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0126】
このように、第一サービス・トリガ動作は完了され、次に、T_MSCは第2サービス・トリガ手順を実行する。
【0127】
ステップ913において、T_MSCは、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。
【0128】
ステップ914において、HLRは、MDNにもとづいて加入局の契約情報を取得し、T_MSCに応答メッセージlocreqをリターンする。応答メッセージlocreqは、少なくともInitial_Terminationトリガ情報を含む。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスにすでに登録されている場合、メッセージは、LocationおよびCDRAAのようなトリガ情報をさらに含むかもしれない。
【0129】
ステップ915において、T_MSCは、Initial_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。ANLYZDメッセージは、Initial_Terminationトリガのトリガ・タイプ、発呼番号、被呼番号および被呼加入局トリガ・サイトのMSCIDを、少なくとも含む。
【0130】
ステップ916において、SCPは、ANLYZDメッセージの被呼番号を分析することにより、加入局が呼出音サービスに登録していることを検出し、RBTFlagの値が1であることを検出し、RBTFlagの値を0に変更し、T_MSCに応答メッセージanlyzdを送る。被呼加入局が他のインテリジェント・サービスに登録していない場合、SCPは応答メッセージを直接配信する。加入局が他のインテリジェント・サービスにも登録している場合、当該インテリジェント・サービスの対応する処理手順の後、SCPは応答メッセージを配信する。このように、システムは、呼出音サービスをトリガし、加入局により登録されている他のインテリジェント・サービスも実行することができる。
【0131】
ステップ917において、T_MSCはLocationトリガをトリガし、HLRから被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。このステップのLOCREQメッセージのトリガ・タイプは、Locationトリガである。
【0132】
ステップ918において、サービス・トリガ・サイトとしてのT_MSCは、本発明の実施形態の被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCと同様であるので、受け取ったLOCREQメッセージにおける第二サービス・トリガ・サイトとしてのGMSCのMSCIDを分析することにより、HLRに記憶されている被呼加入局訪問サイトとしてのT_MSCのMSCIDが、サービス・トリガ・サイトのMSCIDと同様であることを、HLRは検出する。したがって、LOCREQメッセージの応答メッセージである応答メッセージlocreqにより、HLRは配信されたTLDNをT_MSCに直接リターンする。
【0133】
ステップ919において、T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、現在の被呼番号が有効であることを判断した後、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号はTLDNである。
【0134】
ステップ920において、SCPはANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを、T_MSCに呼処理を続けることを指示するために、T_MSCに送る。
【0135】
ステップ921において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0136】
ステップ922において、ACMにもとづいて、RBTSは被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ923において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼番号にしたがって被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、同時に従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通信中である場合、シャットダウンされている場合、あるいは、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトをRBTSは透過的に送信する。該音声プロンプトは、通信中であること、シャットダウンされていること、もしくはサービス圏外であることを示す。
【0137】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ924および925において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0138】
上記第4および第5実施形態においては、二回のサービス・トリガが必要である。したがって、複雑な手順となる。この問題点を解決するために、本発明は、図10に示される第6実施形態を提供する。第6実施形態では、上記二回のサービス・トリガ手順は統合され、操作手順は単純化される。しかし、RBTSがCDMAシステムのためのMAP(Mobile Application Part)プロトコルのLOCREQ動作をサポートすることは必要である。
【0139】
第6実施形態におけるステップ1001〜1003は、第4実施形態におけるステップ801〜803と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0140】
ステップ1004において、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがって、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPは判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0141】
ステップ1005において、SCPは、O_MSCにAdvanced_TerminationトリガおよびCDRAAトリガを含む応答メッセージanlyzdを送る。
【0142】
ステップ1006において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0143】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1007において、SCPは、RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNを応答メッセージanlyzdによりO_MSCに送る。RBTSの経路番号および被呼加入局番号MDNは、TermListに含まれる(すなわち、TermList=RTDGT+MDN)。
【0144】
ステップ1008および1009において、O_MSCはCDRAAトリガをトリガし、SCPにANLYZDメッセージを送る。被呼番号が有効であることを確認した後、SCPは応答メッセージanlyzdをO_MSCに送る。
【0145】
ステップ1010において、O_MSCは、RBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、IAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0146】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ1011〜1014において、RBTSは、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、被呼加入局のMINを含む経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCはTLDN番号を被呼加入局に配信し、応答メッセージroutreqによりTLDN番号をHLRに送り、応答メッセージlocreqにより、HLRはTLDN番号をRBTSに送る。
【0147】
ステップ1015において、RBTSは、T_MSCに呼を接続するために、IAMをT_MSCに送る。被呼番号はTLDNである。
【0148】
ステップ1016において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼加入局の状態情報をRBTSに送る。
【0149】
ステップ1017において、RBTSは、被呼端末が受信可能であるか否かを、ACMにもとづいて判断する。判断が肯定された場合、ステップ1018において、被呼番号にしたがって、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をRBTSがサーチし、O_MSCを介して、発呼加入局で呼出音を再生し、同時に従来の呼出音を遮蔽し、以降のステップを実行する。被呼加入局が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、発呼加入局にT_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信する。音声プロンプトは、通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるかを示す。
【0150】
被呼加入局が電話に出ると、ステップ1019および1020において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0151】
第5および第6実施形態において、呼出音サービスと他のインテリジェント・サービスとが同一のSCPに登録されている条件の下で、呼出音サービスをトリガし、プリペイド・サービスのような他のインテリジェント・サービスもトリガすることができる。それらのサービスが異なるSCPに登録されている場合に関しては、本発明は、図11および図12に示される第7実施形態を提供する。当該実施形態は、他のインテリジェント・サービスの実施例として、プリペイド・チャージ(PPC)・サービスを採用する。
【0152】
図11に示すように、第7実施形態のシステム及び方法は、2つのSCPに関する。呼出音サービスは、以下で、呼出音SCPと呼ばれている1つのSCPに登録されている。PPCサービスのような他のインテリジェント・サービスは、以下で、インテリジェント・サービスSCPと呼ばれている他のSCPに登録されている。
【0153】
第7実施形態は、MSCがCDRAAトリガの再番号割当をサポートし、HLRが異なるトリガの異なるSCPへの登録をサポートする場合に、適用されることができる。CDMAネットワークにおいて、SCPはGTコードで識別されてもよい。GTコードは、インターネットのIPアドレスと同様であり、SCPのアドレスを示すために使用される。HLRにおいて、別々のデータシートが各々の加入局のために記憶され、呼手順に関する異なるトリガに対応するSCPのGTコードは、このデータシートのリストである。異なるトリガが異なるSCPのGTコードに対応できる場合、これにより、MSCは呼手順の間、異なるSCPに異なるトリガに対応するメッセージを送ることができる。すなわち、HLRが異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートする。一方、すべてのトリガが同一のSCPのGTコードに対応することが要求される場合、HLRは異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートしないということができる。
【0154】
本実施例において、HLRは異なるSCPに登録される異なるトリガをサポートするので、CDRAAトリガが対応するSCPのGTコードを呼出音SCPのGTコードに変更することができる。一方、他のトリガが対応するSCPのGTコードは以前登録されたインテリジェント・サービスSCPのGTコードのままである。
【0155】
図12Aおよび図12Bに示される手順のステップ1201において、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0156】
ステップ1202において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の契約情報をサーチし、少なくともInitial_Terminationトリガを含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに契約情報を送る。Initial_Terminationトリガに対応するSCPはインテリジェント・サービスSCPである。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0157】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1203および1204において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを判断し、被呼加入局を認証するようにSCPに求めるために、Initial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるため、O_MSCは、このSCPに被呼加入局の認証をすることを求めるために、ANLYZDをインテリジェント・サービスSCPに送る。認証が完了すると、インテリジェント・サービスSCPはanlyzdによって、認証結果メッセージをO_MSCに送る。被呼加入局が認証に失敗すると、手順は直ちに終了される。本実施形態の以降の手順は、被呼加入局が認証に成功する、との条件下で記載される。
【0158】
ステップ1205において、O_MSCは、被呼加入局のローミング番号を取得することを求めるために、被呼端末が配属されるHLRに、LOCREQメッセージを送る。
【0159】
メッセージを受け取った後、ステップ1206において、HLRは、LOCREQのMSCIDが、記憶されている被呼加入局に対応するT_MSCのMSCIDと同様であるか否かを判断する。判断が肯定された場合は、図12Aに示されるステップ1207および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図12Bに示されるステップ1227および以降のステップが実行される。
【0160】
ステップ1207〜1209において、HLRは、T_MSCにROUTREQメッセージを送る。T_MSCは被呼加入局にTLDNを割り当て、routreqメッセージによって、HLRにTLDNをリターンし、HLRはLOCREQメッセージの応答メッセージlocreqによって、O_MSCに被呼加入局のTLDNをリターンする。
【0161】
ステップ1210において、O_MSCは、CDRAAトリガを検出し、該トリガをトリガし、該トリガのSCPアドレスにしたがって、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0162】
ステップ1211において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にもとづいて、呼出音SCPが判断する。判断が肯定された場合、他のインテリジェント・サービスを実行するために被呼加入局が使用するSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されるHLRに、SCPはSEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。ここでは、被呼加入局は呼出音サービスに登録されているものと仮定する。
【0163】
メッセージを受け取った後、ステップ1212において、HLRは、被呼加入局が他のインテリジェント・サービスを実行するために使用するSCPアドレスを、応答メッセージsearchにより呼出音SCPにリターンする。
【0164】
ステップ1213において、呼出音SCPは、ステップ1210で受け取ったANLYZDメッセージを、インテリジェント・サービスSCPに、他のインテリジェント・サービスのために受け取ったSCPにより、転送する。
【0165】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1214において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0166】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1215において、呼出音SCPは、メッセージのActionCodeにしたがってO_MSCにANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを送り、O_MSCに、インテリジェント・サービスSCPの処理結果にしたがって対応して動作するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCに対する指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは、理解され得るであろう。O_MSCに呼処理を続けるように指示するという条件下において、anlyzdメッセージは、RBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含んでもよい。
【0167】
ステップ1216において、O_MSCは、呼出音SCPから受け取られる被呼番号にしたがって、RBTSに呼を接続し、同時に、RBTSに発呼番号、オリジナル被呼番号および被呼番号を含むIAMを送る。オリジナル被呼番号は被呼加入局のMDNであり、被呼番号はRBTSのアクセス・コードである経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0168】
ステップ1217において、RBTSはT_MSCに呼を接続し、被呼番号がTLDNであるIAMをT_MSCに送る。
【0169】
ステップ1218において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMによって、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0170】
ステップ1219において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ1220で、RBTSは、被呼加入局のMDN番号にもとづいて被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにより発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、または、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、T_MSCにより再生される音声プロンプトを発呼加入局に透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であることを示す。
【0171】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1221において、T_MSCは、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、インテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0172】
ANMを受け取った後、ステップ1222において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0173】
図12Bに示されるステップ1227において、発呼加入局に対応するMSCが被呼加入局に対応するMSCと同様であることが判断されるので、HLRは直接O_MSCに被呼MSCのMSCIDを含むが、TLDNを含まないlocreqを送る。
【0174】
以降のステップ1228〜1232はステップ1210〜1214と同様であるので、詳細については記載しない。
【0175】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1233〜1236において、呼出音SCPは、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。HLRはROUTREQメッセージをT_MSCに送る。T_MSCは、続いて、被呼加入局のTLDNを、HLRを介して呼出音SCPに送る。発呼加入局に対応するMSCが被呼加入局に対応するMSCと同様であるので、T_MSCがO_MSCであることは理解され得るであろう。
【0176】
ステップ1237において、インテリジェント・サービスSCPから受け取られるanlyzdにしたがい、呼出音SCPは、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。O_MSCが呼処理を続けるように指示された環境下においては、anlyzdメッセージは、RBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含む。
【0177】
ステップ1238および1239において、T_MSCはACMをRBTSに送る。RBTSは、続いて、O_MSCにACMを送る。これにより、O_MSC、RBTSおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0178】
ステップ1240において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0179】
ステップ1241において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定された場合、ステップ1242で、被呼加入局のMDN番号にしたがって、被呼加入局によりカスタマイズされた呼出音を、RBTSはサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。同時に、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。続いて、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であるか、シャットダウンされているか、サービス圏外であるかを示す。
【0180】
ステップ1242において、被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0181】
ANMを受け取った後、ステップ1243において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSC間の音声チャネルを確立する。
【0182】
続く手順において、発呼加入局または被呼加入局が電話を切った場合、発呼加入局または被呼加入局およびインテリジェント・サービスSCPの間の中継チャネルは解放される。本実施の形態は、例として被呼加入局が電話を切る手順を採用する。発呼加入局が電話を切る手順は、被呼加入局が電話を切る手順と同様である。
【0183】
被呼加入局が電話を切ると、T_MSCはTDISCONNECTメッセージをインテリジェント・サービスSCPに送る。インテリジェント・サービスSCPは該メッセージを受け取った後、TDISCONNECTの応答メッセージtdisconnectを、T_MSCにリターンする。次に、T_MSCはRBTSを介してO_MSCに解放メッセージを送り、発呼加入局および被呼加入局の間の中継チャネルを解放するために、RBTSを介してT_MSCに、O_MSCは解放成功メッセージをリターンする。
【0184】
インテリジェント・サービスSCPおよび呼出音SCPに対するトリガにより、呼出音サービスおよび異なるSCPで登録されている他のインテリジェント・サービスが、同時に実行されることができる。
【0185】
上記実施形態において、MSCはCDRAAトリガの再番号割当をサポートし、HLRは異なるSCPで登録されている異なるトリガをサポートする。しかしながら、実際には、MSCはCDRAAトリガの再番号割当をサポートすることができないかもしれない。したがって、本発明は第8実施形態を提供する。本実施形態において、MSCは、CDRAAトリガの再番号割当をサポートすることができないが、HLRは異なるSCPで登録されている異なるトリガをサポートする。この場合、Initial_Terminationトリガに対応するSCPのGTコードを、呼出音SCPのGTコードに変更することができる。他のトリガのSCPのGTコードは、当初登録されたインテリジェント・サービスSCPのGTコードを維持するだろう。第8実施形態による方法は、図13に示される。
【0186】
発呼加入局が発呼端末Aにより被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ1301において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0187】
ステップ1302において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む、応答メッセージlocreqにより、O_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されているトリガ・モードはインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0188】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1303において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出する。したがって、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるために、O_MSCはInitial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガに対応するSCPが呼出音SCPであるので、SCPに被呼加入局の認証を求めるために、O_MSCはANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0189】
認証が完了すると、ステップ1304において、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、呼出音SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か、判断する。判断が肯定された場合、RBTFlagの値は、0から1に変更され、anlyzdメッセージがO_MSCにリターンされる。トリガ・リストのパラメータは、対応するSCPアドレスが呼出音SCPのアドレスであるAdvanced_Terminationトリガを含む。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0190】
第4実施形態のように、本実施形態においても、RBTFlagは呼出音SCPの呼出音サービス登録情報にセットされる。RBTFlagの値は、呼出音サービスがトリガされていないことを表す0であってもよいし、呼出音サービスがトリガされていることを示す1であってもよい。RBTFlagをセットする主目的は、呼出音サービスのトリガ動作の繰り返しを避けるために、SCPの第2のトリガ動作の間に、呼出音サービスがすでにトリガされていることを知ることを可能にすることである。SCPをトリガする最初の試みであるので、RBTFlagの値は0である。
【0191】
ステップ1305において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、ANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0192】
該メッセージを受け取った後、ステップ1306において、呼出音SCPは、少なくとも被呼加入局のMDNを含むサーチ(SEARCH)要求をHLRに送る。
【0193】
ステップ1307において、HLRは、MDNにもとづいて被呼加入局に対応するT_MSCのMSCIDを取得し、SEARCHメッセージの応答メッセージsearchによって、MSCIDをSCPに送る。
【0194】
ステップ1308において、SCPは、MSCIDにもとづいて、MSCIDに対応する交換シリアル番号を検出する。MSCを識別するために使用されるMSCIDは、システム・プロバイダにより均一に割り当てられる。交換シリアル番号は、RBTSからT_MSCへの呼手順の間、接続を必要とするMSCだけを識別するために使用される。次に、SCPは、RBTSの経路番号、交換シリアル番号および被呼加入局番号MDNを、応答メッセージanlyzdにより、O_MSCに送る。ここで、TermList=RTDGT+交換シリアル番号+MDNである。
【0195】
ステップ1309において、O_MSCは、RBTSの経路番号にしたがってRBTSに呼を接続し、発呼番号および被呼番号を含むIAMをRBTSに送る。被呼番号は、RBTSの経路番号および交換シリアル番号である経路プレフィックスを有するMDNである。
【0196】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ1310において、RBTSは、IAMの交換シリアル番号により識別されるT_MSCに呼を経路付け、同時に、IAMによって、T_MSCに発呼番号および被呼加入局のMDNを送る。
【0197】
ステップ1311および1312において、T_MSCは、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。被呼加入局がインテリジェント・サービス加入局であるので、HLRはT_MSCにInitial_Terminationトリガを含む被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0198】
ステップ1313において、T_MSCはInitial_Terminationトリガをトリガし、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0199】
ステップ1314において、呼出音SCPは被呼加入局の認証を行う。認証の後、RBTFlagの値は1から0に変更される。次に、被呼加入局に対する他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、SCPはSEARCHメッセージを送る。
【0200】
該メッセージを受け取った後、ステップ1315において、被呼加入局に対する他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを、応答メッセージsearchにより、HLRは呼出音SCPにリターンする。
【0201】
ステップ1316において、呼出音SCPは、他のインテリジェント・サービスのために受け取ったSCPアドレスにしたがい、ステップ1303において受け取ったANLYZDメッセージを、インテリジェント・サービスSCPに転送する。
【0202】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1317において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0203】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1318において、インテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように、T_MSCに指示するために、メッセージのActionCodeにしたがって、呼出音SCPは応答メッセージanlyzdをT_MSCに送る。ここでは、呼出音SCPがT_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、T_MSCへの指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは理解され得るだろう。
【0204】
ステップ1319において、被呼加入局のローミング番号を取得するために、被呼端末が配属されているHLRに、T_MSCはLOCREQメッセージを送る。
【0205】
ステップ1320において、HLRは、LOCREQメッセージのMSCIDがT_MSCのMSCIDと同様であることを判断する。これにより、HLRは、T_MSCのMSCIDを応答メッセージlocreqによりT_MSCに直接送る。
【0206】
受け取ったMSCIDがT_MSCのMSCIDと同様であることが確認された後、ステップ1321において、T_MSCは、被呼加入局にTLDNを直接割り当てる。その後、対応するSCPアドレスがインテリジェント・サービスSCPであるため、T_MSCはCDRAAトリガを検知する。T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、インテリジェント・サービスSCPにANLYZDメッセージを送る。
【0207】
メッセージを分析した後、ステップ1322において、インテリジェント・サービスSCPは、T_MSCに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。ここでは、インテリジェント・サービスSCPがT_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。
【0208】
ステップ1323において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0209】
ステップ1324において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かを判断する。判断が肯定されるならば、ステップ1325において、RBTSはIAMをO_MSCに送り、被呼加入局のMDN番号にしたがって、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0210】
ステップ1326において、被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0211】
ANMを受け取った後、ステップ1327において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSC間の音声チャネルを確立する。
【0212】
呼がT_MSCに接続されると、第8実施形態において、T_MSCは呼出音SCPを介してインテリジェント・サービスSCPのインテリジェント・サービスを開始する。実際には、呼がT_MSCに接続される前であっても、T_MSCは、呼出音SCPを介してインテリジェント・サービスを開始してもよい。
【0213】
図14に示される第9実施形態による方法において、ステップ1401で、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を求めるために、LOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0214】
ステップ1402において、HLRは、被呼番号により被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む応答メッセージlocreqによりO_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであるので、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局として登録され、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0215】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1403において、O_MSCは被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、これにより、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるInitial_Terminationトリガをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPは呼出音SCPであるので、O_MSCはSCPに被呼加入局を認証するよう求めるためにANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0216】
認証が完了した後、ステップ1404において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報により、SCPが判断する。判断が肯定された場合は、呼出音SCPは、被呼端末が配属されているHLRに、SEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。
【0217】
ステップ1405において、HLRは、応答メッセージsearchにより、呼出音SCPに被呼加入局のためのインテリジェント・サービスSCPのアドレスをリターンする。
【0218】
ステップ1406において、呼出音SCPは、受け取ったインテリジェント・サービスSCPのアドレスにしたがって、インテリジェント・サービスSCPにステップ1403において受け取ったANLYZDメッセージを転送する。
【0219】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1407において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。ActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0220】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1408において、呼出音SCPは、メッセージのActionCodeにしたがい、O_MSCへのANLYZDメッセージに対応する応答メッセージであるメッセージanlyzdを送り、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCに対する指示が動作を停止することである場合、手順が終了することは知られている。O_MSCに対する指示が呼処理を続けることである場合、anlyzdメッセージのトリガ・リストは、SCPアドレスが呼出音SCPのアドレスであるAdvanced_Terminationトリガを含む。
【0221】
ステップ1409において、O_MSCは、Advanced_Terminationトリガをトリガし、ANLYZDを呼出音SCPに送る。
【0222】
ステップ1410〜1413において、呼出音SCPは、被呼加入局の経路情報を取得するために、HLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCは、TLDN番号を被呼加入局に割り当て、TLDN番号を応答メッセージroutreqによって、HLRに送る。HLRは、応答メッセージlocreqによって、TLDN番号を呼出音SCPに送信する。
【0223】
ステップ1414および1415において、呼出音SCPは、インテリジェント・サービスSCPにトリガがCDRAAであるANLYZDを送る。インテリジェント・サービスSCPは、処理結果を示すActionCodeをリターンする。ここでは、処理結果が呼処理を続けることであると仮定する。
【0224】
ステップ1416において、呼出音SCPは、O_MSCにanlyzdメッセージを送る。被呼番号はRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0225】
ステップ1417〜1423は図12Aに示されるステップ1216〜1222と同様であるので、当該ステップの記載を省略する。
【0226】
異なるトリガが異なるSCPで登録される場合をサポートせず、MSCがCDRAAの再番号割当をサポートするならば、上記第7、第8および第9実施形態は実際的ではない。この問題を解消するために、図15に示される第10実施形態による方法が提案される。第10実施形態において、HLRのトリガに対応するSCPのすべてのアドレスは、呼出音SCPのアドレスに変更される。
【0227】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ1501において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0228】
ステップ1502において、HLRは、被呼番号により被呼加入局の契約情報をサーチし、対応するSCPがインテリジェント・サービスSCPであるInitial_Terminationトリガを少なくとも含む応答メッセージlocreqによりO_MSCに情報を送る。本実施形態において採用されるトリガ・モードがインテリジェント・ネットワーク・トリガであり、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されているので、被呼加入局の契約情報は、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを示す情報を含む。
【0229】
被呼加入局の契約情報を受け取った後、ステップ1503および1504において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、これにより、SCPに被呼加入局を認証するよう求めるために、トリガInitial_Terminationをトリガする。Initial_Terminationトリガが対応するSCPは呼出音SCPであるので、SCPに被呼加入局の認証を求めるために、O_MSCはANLYZDを呼出音SCPに送る。認証が完了すると、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがって、SCPが判断する。判断が肯定された場合、被呼加入局への他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを取得するために、被呼端末が配属されるHLRに、呼出音SCPはSEARCHメッセージを送る。判断が否定された場合、従来の呼手順が実行される。ここでは、被呼加入局が呼出音サービスにすでに登録されていると仮定する。
【0230】
メッセージを受け取った後、ステップ1505において、応答メッセージsearchにより、被呼加入局への他のインテリジェント・サービスを提供する際に使用されるSCPアドレスを、HLRは呼出音SCPにリターンする。
【0231】
ステップ1506において、受け取ったインテリジェント・サービスSCPのアドレスにより、ステップ1503で受け取ったANLYZDメッセージを、呼出音SCPはインテリジェント・サービスSCPに転送する。
【0232】
ANLYZDメッセージを受け取った後、ステップ1507において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。
【0233】
インテリジェント・サービスSCPからanlyzdメッセージを受け取った後、ステップ1508において、呼出音SCPは、メッセージのパラメータActionCodeにしたがい、O_MSCにANLYZDメッセージの応答メッセージanlyzdを送り、O_MSCにインテリジェント・サービスSCPの処理結果に対応する動作を実行するように指示する。ここでは、呼出音SCPがO_MSCに呼処理を続けるように指示すると仮定する。もちろん、O_MSCへの指示が動作を停止することである場合、手順が終了されることは理解され得る。O_MSCへの指示が呼処理を続けることである場合には、anlyzdメッセージはRBTSアクセス・コードおよび被呼加入局のローミング番号をさらに含む。
【0234】
ステップ1509〜1512において、被呼加入局の経路情報を取得するために、O_MSCはHLRにLOCREQメッセージを送る。HLRは、経路要求メッセージROUTREQをT_MSCに送る。メッセージを受け取った後、T_MSCは、TLDN番号を被呼加入局に割り当て、応答メッセージroutreqにより、HLRにTLDN番号を送る。その後、HLRは、応答メッセージlocreqにより、TLDN番号をO_MSCに送る。
【0235】
ステップ1513において、CDRAAトリガが対応するSCPアドレスは呼出音SCPのアドレスであるので、O_MSCがCDRAAトリガを検出し、このトリガをトリガする。O_MSCは、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0236】
ステップ1514および1515において、呼出音SCPは、ANLYZDをインテリジェント・サービスSCPに送る。インテリジェント・サービスSCPは、処理結果を示すActionCodeをリターンする。ここでは、処理結果は呼処理を続けることであると仮定する。
【0237】
ステップ1516において、呼出音SCPは、ActionCodeがO_MSCに呼処理を続けるように指示する、anlyzdメッセージをO_MSCに送る。同時に、経路プレフィックスを有する被呼番号が、被呼番号としてO_MSCに送られる。経路プレフィックスはRBTSの経路番号であり、被呼加入局のローミング番号はTLDNである。
【0238】
ステップ1517〜1523は図12Aに示されているステップ1216〜1222と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0239】
MSCがCDRAAの再番号割当をサポートしない場合、および、HLRが
異なるSCPへ登録される異なるトリガをサポートしない場合、図16に示される第11実施形態の方法が提供される。第11実施形態において、上記のような場合、HLRのトリガに対応するSCPのすべてのアドレスは、呼出音SCPのアドレスに変更される。
【0240】
ステップ1601〜1620は図13に示されているステップ1301〜1320と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0241】
ステップ1621において、対応するSCPアドレスが呼出音SCPであるので、T_MSCはCDRAAトリガを検出する。T_MSCはCDRAAトリガをトリガし、呼出音SCPにANLYZDメッセージを送る。
【0242】
メッセージを受け取った後、ステップ1622において、呼出音SCPはインテリジェント・サービスSCPにメッセージを転送する。
【0243】
メッセージを分析した後、ステップ1623および1624において、インテリジェント・サービスSCPは、呼出音SCPを介してT_MSCに応答メッセージanlyzdをリターンする。アクション・コードActionCodeのパラメータは、インテリジェント・サービスSCPの処理結果を示すために使用される。ここでは、処理結果がT_MSCに呼処理を続けるように指示することであると仮定する。
【0244】
ステップ1625において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0245】
ステップ1626において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ1627において、RBTSはIAMをO_MSCに送信し、被呼加入局のMDN番号にしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0246】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1628において、課金動作を開始することをインテリジェント・サービスSCPに通知するために、呼出音サービスSCPを介して、T_MSCはインテリジェント・サービスSCPにTANSWERメッセージを送り、同時に、ANMをRBTSに送る。
【0247】
ANMを受け取った後、ステップ1629において、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0248】
さらに、SCPがO_MSCに、経路プレフィックスを有する被呼加入局のローミング番号または経路プレフィックスを有する被呼加入局のオリジナル番号を送る、という状態の下で、経路プレフィックスは、RBTSの経路番号である。異なる領域のMSCが実際には別個に構成されるので、ある領域においてローミング呼を開始すると、実行されるべきネットワーク全体にわたってのローミングを困難にするように、他の領域におけるMSCの経路状態を構成しないことも可能である。したがって、本発明は、図17に示される第12実施形態を提供する。
【0249】
本実施形態では、ローミング番号セグメントが予めRBTSに割り当てられる。ローミング番号セグメントにおけるローミング番号のフォーマットは従来のローミング番号のフォーマットと同様である。ローミング番号セグメントのローミング番号は移動体ネットワークの構成された経路データを有する予約番号である。したがって、ローミング番号セグメントはネットワーク全体にわたってMSCによりサポートされる。呼はセグメントにおける番号にもとづいてRBTSに経路付けられることができる。
【0250】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ1701において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局の番号などの情報を含む。
【0251】
ステップ1702において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、被呼加入局のT−CSI情報をO_MSCに送る。本実施形態において、トリガ動作はインテリジェント・ネットワーク・トリガにより実行されるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されており、被呼加入局への契約情報はHLRに記憶されている。
【0252】
被呼加入局の契約情報を取得した後、ステップ1703において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、呼関連情報をSCPに送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。GSMネットワークに関しては、呼関連情報はIDPメッセージにより送られる。CDMAネットワークに関しては、情報はANLYZDメッセージにより送られる。
【0253】
被呼加入局の認証後、ステップ1704において、SCPは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPに記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0254】
ステップ1705において、SCPはローミング番号セグメントの被呼加入局のRBTSを示している空きローミング番号を割り当てる。当該ローミング番号は、以降、第一のローミング番号と称される。SCPは、「通話中」であると、当該番号をセットする。「通話中」であることは、ローミング番号が使用中であることを示す。同時に、SCPは、第一のローミング番号およびオリジナル被呼番号の対応関係を記録する。次に、SCPは、第一のローミング番号をO_MSCに送る。
【0255】
ステップ1706において、受け取った第一のローミング番号を分析することにより、O_MSCは、当該番号の経路アドレスがRBTSであることを検出し、IAMをRBTSに送る。被呼番号は第一のローミング番号であり、発呼番号は発呼加入局の番号である。同時に、呼はRBTSに接続される。
【0256】
IAMを受け取った後、ステップ1707において、RBTSは、SCPに加入局番号を取得するための要求を送る。メッセージは、第一のローミング番号を含む。
【0257】
ステップ1708〜1711において、SCPは、第一のローミング番号にしたがって、予め記憶されている対応関係から、被呼番号を取得し、呼出音サービスのための使用を可能にするために、「受信可能」と、第一のローミング番号をセットする。次に、SCPは、被呼端末が配属されているHLRに経路番号を取得するための要求を送る。要求を受け取った後、HLRは、被呼加入局にローミング番号を割り当てるT_MSCに、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送り、次に、ローミング番号がHLRに送られる。経路番号を取得するための要求への応答メッセージによって、HLRは、T_MSCにより被呼加入局に割り当てられたローミング番号を、SCPに送る。GSMネットワークに関しては、ローミング番号はMSRNであり、CDMAネットワークに関しては、ローミング番号はTLDNである。
【0258】
ステップ1712および1713において、SCPは、MSRN/TLDNをRBTSに送る。SCPからローミング番号を受け取った後、RBTSは、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRN/TLDNをT_MSCに送る。
【0259】
ステップ1714〜1718は、図5に示されるステップ512〜516と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0260】
本実施形態において、SCPは、HLRから被呼加入局のローミング番号を取得し、ローミング番号をRBTSに送る。実際には、図18の第13実施形態に準拠して、RBTSもHLRから直接にローミング番号を取得することができる。
【0261】
本実施形態において、ステップ1801〜1807は図17に示されるステップ1701〜1707と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0262】
ステップ1808において、SCPは、第一のローミング番号により、予め記録されている対応関係から被呼番号を取得し、新規な呼出音サービスのための使用を可能にするために、「受信可能」と、第一のローミング番号をセットし、次に、被呼番号をRBTSにリターンする。
【0263】
ステップ1809〜1812において、RBTSは、被呼端末が配属されているHLRに経路番号を取得するための要求を送る。要求を受け取った後、HLRは被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCはローミング番号を被呼加入局に割り当て、次に、HLRにローミング番号を送る。HLRは、その後、経路番号を取得するための要求への応答メッセージにより、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号を、RBTSに送る。GSMネットワークに関しては、ローミング番号はMSRNであり、CDMAネットワークに関しては、ローミング番号はTLDNである。
【0264】
HLRからローミング番号を受け取った後、ステップ1813において、RBTSは、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のローミング番号をT_MSCに送る。
【0265】
以降のステップ1814〜1818は、図17に示されているステップ1714〜1718と同様であるので、これらのステップについての記載は省略する。
【0266】
第12および第13実施形態において、RBTSは、まず、ローミング番号だけはそのまま放置し、加入局番号を被呼加入局のGMSCまたはMSCに送り、次に、第4または第5実施形態に示される2サービス・トリガ動作により、ローミング番号を取得することができることも理解され得る。これにより、発呼加入局および被呼加入局の間の呼を接続することができる。
【0267】
さらに、従来の移動体通信網のすべてのMSCが呼出音サービスをサポートするというわけではない。したがって、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードのインテリジェント・ネットワーク加入局であることを確認する前に、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断することは合理的である。判断が肯定された場合は、以降のステップが実行される。判断が否定された場合は、SCPは、従来の発呼ルーチンにしたがって動作するように、O_MSCに通知する。O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否か判断する方法は、発呼加入局の移動位置が、被呼加入局が位置する領域の経路プレフィックスをサポートするか否か判断することであってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0268】
システムのいくつかのMSCだけが呼出音サービスをサポートし、他のMSCは呼出音サービスをサポートしないならば、呼出音サービスをサポートしないMSCへの呼を、呼出音サービスをサポートするMSCへ経路付けすることが望ましい。上記の事情の下で、O_MSCが呼出音サービスをサポートすることができないことをSCPが確認する場合、SCPは呼出音サービスをサポートする他のMSCを選択することができ、選択されたMSCに呼を経路付けするように、O_MSCに指示する。これにより、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生する。したがって、本発明は、図19Aおよび19Bに示す第14実施形態を提供する。図19Aは、O_MSCが呼出音サービスをサポートするという状態の下での発呼ルーチンを示す。図19Bは、O_MSCが呼出音サービスをサポートしないという状態の下での発呼ルーチンを示す。
【0269】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ1901において、発呼端末Aから呼要求を受け取った後、O_MSCは、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局のMSISDNである被呼番号を含む。
【0270】
ステップ1902において、HLRは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを、被呼番号にもとづいて検出し、被呼加入局の契約情報をO_MSCに送る。本実施形態では、インテリジェント・ネットワーク・トリガにより、トリガ動作が実行されるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録される。このように、被呼加入局の契約情報は、T−CSI情報として記憶される。
【0271】
被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、ステップ1903において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号、被呼番号およびO_MSCのMSCIDを、少なくとも含む。
【0272】
ステップ1904において、記憶されている被呼加入局の呼出音登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かについて、SCPは判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。
【0273】
ステップ1905において、O_MSCのMSCIDにもとづいて、対応するMSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて、SCPは判断する。判断が肯定された場合、SCPは、O_MSCのMSCID、RBTSの経路番号および被呼番号をO_MSCに送る。判断が否定された場合、SCPは、所定のアルゴリズムにより呼出音サービスをサポートするMSCのMSCIDを選択し、MSCID、RBTSの経路番号および被呼番号をO_MSCに送る。所定のアルゴリズムは、負荷分散方法であってよい。これは、呼出音サービスをサポートする候補のリストからMSCIDを順に選択することを意味する。
【0274】
ステップ1906において、O_MSCは、受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと同様であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図19Aに示されるように、ステップ1907において、O_MSCは被呼加入局のローミング番号を取得するためのSRI要求を直接HLRに送る。判断が否定された場合、図19Bに示されるように、ステップ1927において、O_MSCは、受け取ったMSCIDに対応するMSCを介してIAMを送る。
【0275】
ステップ1908〜1910において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送り、T_MSCは被呼加入局にローミング番号を割り当てる。次に、HLRに当該番号を送る。HLRは、該ローミング番号をO_MSCに送る。
【0276】
ステップ1911において、O_MSCは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を含むIAMメッセージを送り、これにより、T_MSCに呼を接続する。
【0277】
ステップ1912において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をO_MSCに送る。
【0278】
ステップ1913において、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて、O_MSCが判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、O_MSCは、O_MSCを介して、発呼加入局でT_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、またはサービス圏外であること、を示す。
【0279】
ステップ1914において、O_MSCはIAMをRBTSに送り、IAMを介して、発呼番号、被呼番号および他の情報をRBTSに送る。
【0280】
ステップ1915において、被呼番号にしたがって、RBTSは、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCにACMを送る。同時に、O_MSCを介して、RBTSは、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、O_MSCはT_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0281】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ1916において、T_MSCはANMをO_MSCに送る。
【0282】
ANMを受け取った後、ステップ1917において、O_MSCは直ちにRBTSへの経路を切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルを保持するために、O_MSCおよびT_MSCの間の経路については維持する。
【0283】
ステップ1906において、受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと異なることを検出した場合、ステップ1927において、O_MSCはIAMを受け取ったMSCIDに対応するMSCに送る。
【0284】
受け取ったMSCIDがO_MSCのMSCIDと異なることを確認するIAMをMSCが受け取った後、ステップ1928において、MSCはHLRに被呼加入局のローミング番号を取得するためのSRI要求を送る。
【0285】
ステップ1929〜1931において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCは、被呼加入局にローミング番号を割り当て、該番号をHLRへ送る。HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCへ該ローミング番号を送る。
【0286】
ステップ1932において、呼出音サービスをサポートするMSCは、T_MSCに被呼加入局のMSRNを含むIAMメッセージを送る。これにより、T_MSCへ呼を接続する。
【0287】
ステップ1933において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、呼出音サービスをサポートするMSCに被呼加入局の状態情報を送る。
【0288】
ステップ1934において、呼出音サービスをサポートするMSCは、ACMにしたがい、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、MSCは、T_MSCにより再生される音声プロンプトを透過的に送信し、手順を終える。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0289】
ステップ1935において、呼出音サービスをサポートするMSCは、IAMをRBTSに送り、発呼番号、被呼番号のような情報をIAMによりRBTSへ送る。
【0290】
ステップ1936において、RBTSは、被呼番号にしたがい、被呼加入局によりカスタマイズされた呼出音をサーチし、呼出音サービスをサポートするMSCにACMを送る。
【0291】
ステップ1937において、呼出音サービスをサポートするMSCはACMをO_MSCに送り、RBTSは、MSCを介して、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する。同時に、MSCは、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0292】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ1938において、T_MSCは呼出音サービスをサポートするMSCにANMを送る。
【0293】
ANMを受け取った後、ステップ1939において、呼出音サービスをサポートするMSCは、直ちに、RBTSへの経路を切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の音声チャネルを保持するため、O_MSCおよびT_MSCの間の経路を維持する。
【0294】
本実施形態の支援により、O_MSCが呼出音サービスをサポートすることができないという状態の下で、システムは、発呼加入局で加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生するために、呼出音サービスをサポートするMSCを選択することができる。これにより、本発明の適用範囲はさらに拡大される。
「信号遮断トリガ」
本発明の第15実施形態において、O_MSCおよびHLRの間の信号を新しく付加されるデバイス(すなわち、信号処理システム(SPS))により遮断することができる。これにより、RBTSへ呼を経路付けるためのオブジェクトおよびRBTSによる発呼加入局での呼出音の再生を、実現することができる。
【0295】
本実施形態のシステム構造を示す図20を参照すると、呼出音サービスを提供するシステムは、発呼端末A、被呼端末B、O_MSC、T_MSC、HLRおよびRBTSだけでなく、SPSをも含む。
【0296】
本実施形態において、SPSの数は移動体通信網のHLRの数に対応する。これは、SPSが移動体通信網のHLRの各々のために付加されることを意味する。もちろん、一つのSPSが、いくつかのHLRに対応することもできる。SPSに接続されるHLRに属する加入局の呼出音登録情報はSPSに記録されている。呼出音サービス登録情報は、加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報、および、呼出音デバイスの経路情報を、少なくとも含む。該情報はHLRに記録されず、したがって、HLRの再構成はなんら必要ない。
【0297】
さらに、システムは、ポータルの支援により、インターネットを通じて、RBTSに呼出音資源を提供するSPを含むこともできる。
【0298】
本発明の目的を実現するために、SPSは、受け取った信号の発呼アドレスおよび被呼アドレスを変えることができ、加入局の呼出音サービス登録情報を登録することができる。登録は、ビジネス・ロビーにより、または他の手段によりなされることができる。
【0299】
SPSのためのいくつかの構成がシステムにはある。図21Aに示すように、擬似直接(Quasi-Direct)接続モードが採用され、該モードにおいて、STPおよびRBTSはSPSを介して接続される。詳細には、HLRはSTPを介してGMSC/MSCに接続され、STPは、さらに、本発明によって提供されるSPSに接続される。SPSは、HLRおよびGMSC/MSCに、HLRに対応するSTPにより、接続される。SPSデバイスは、信号により、RBTSに直接接続される。このように、信号経路に対応するデータ構成は、STPおよび/またはGMSC/MSCにおいてなされる。したがって、HLRに送られる信号の一部は、まず、SPSを通過する。
【0300】
図21Bに示すように、SPSは、STPおよびHLRの間で接続される。詳細には、HLRは本発明によって提供されるSPSに接続され、SPSはHLRに対応するSTPにリンクされる。これにより、HLRは、SPSを介してHLRに対応するSTPに接続される。このように、STPによりHLRに送られるメッセージが、まずSPSを通過し、HLRからリターンされるメッセージもまずSPSを通過する。RBTSと直接的に信号を接続する一方、SPSはHLRに対応するSTPを介してGMSC/MSCと信号を
接続する。
【0301】
図21Cに示されるシステム構造において、SPSは、HLRに接続しているSTPの機能エンティティとして、HLRに接続している。詳細には、SPSは、直ちにRBTSおよびGMSC/MSCをリンクするHLRに直接接続される。このように、HLRは、RBTSおよびGMSC/MSCを、SPSを介して接続する。
【0302】
図21Dに示されるシステム構造において、SPSの機能はHLRに対応するSTPに直接埋め込まれ、SPSはSTPの機能エンティティとして動作する。STPの機能エンティティとして、SPSデバイスは、HLR、GMSC/MSCおよびRBTSと個別に信号接続する。この構造において、SPSデバイスの機能をSTPに埋め込むために、STPを更新することが必要とされる。
【0303】
図21に示されるいずれのシステム構造が採用されても、システムの呼出音サービスを提供する方法は同様である。
【0304】
本実施形態の処理手順を、図22Aおよび図22Bに示されるフローチャートによって、以下に詳細に記述する。GSMシステムを本実施形態の一例として採用する。
【0305】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ2201において、O_MSCが発呼端末Aから呼を受け取り、被呼加入局の経路情報を取得することを求めるために、被呼端末が配属されているHLRに、SRIを送る。交換デバイスから送られるすべての信号が、第7信号経路データの構成にしたがいSPSを通過するので、SRIメッセージは、まず、HLRと接続されているSPSに送られる。SRIメッセージの情報は、被呼加入局のMSISDNを含む。
【0306】
ステップ2202において、SPSは、受け取ったSRIメッセージの被呼加入局のMSISDN、および、予め、SPSに記録されている加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録されているか否かについて判断する。判断が肯定された場合、SPSは、SPSのアドレス、すなわち、SRIメッセージのSCCP(Signaling Connection Control Part)の発呼アドレス情報を、SPSのGT(Global Title)コードに変更し、ステップ2203において、HLRにSRIメッセージを送る。
【0307】
SRIメッセージにおいて、発呼加入局のアドレス情報は変更されている。このコースでは、SPSは、受け取ったMSISDNを記録し、ステップ2204および以降のステップが実行される。被呼加入局が呼出音サービスに登録されていない場合、SPSは、発呼アドレス情報をなんら変更することなく、図22Bに示されるステップ2223および以降のステップを実行する。すなわち、被呼加入局が受信可能であるとき、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する、ということである。
【0308】
SPSを介して送られるSRIメッセージを受け取った後、ステップ2204および2205において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、ローミング番号を被呼加入局に割り当てる。ローミング番号は、GSMネットワークのMSRNである。T_MSCは、次に、MSRNをHLRに送る。
【0309】
ステップ2202において、発呼アドレスをSPSのGTに、SPSが変更したので、ステップ2206において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNを有するSRI_ackメッセージをリターンする。SRI_ackメッセージはSPSに送られる。
【0310】
SRI_ackメッセージを受け取った後、ステップ2207において、SPSはSRI_ackメッセージの被呼加入局のMSRNを記録し、MSRNを仮想MSRNに変更する。仮想MSRNは、呼出音サービスを実行するためのRBTSの対応仮想アドレスである。次に、SPSは、O_MSCに変更されたSRI_ackメッセージを送る。
【0311】
SPSから送られるSRI_ackメッセージを受け取った後、ステップ2208において、O_MSCはメッセージ内の仮想MSRNにしたがい、IAMをRBTSに送る。IAMメッセージは、第7信号経路データの現在の構成にもとづいて、まず、SPSに送られる。IAMメッセージの情報は、仮想MSRNおよび発呼番号とともに、IAMメッセージの宛先アドレスを含む。該宛先アドレスは、仮想MSRNに対応するRBTSのアドレスである。
【0312】
O_MSCから送られるIAMメッセージを受け取った後、ステップ2207において記憶された被呼加入局の実MSRNを用いて、SPSは、ステップ2209において、IAMメッセージの仮想MSRNを、被呼加入局の実MSRNに変更し、IAMメッセージに、SPSにより記憶された被呼加入局のMSISDNを付加し、RBTSに当該メッセージを送る。
【0313】
RBTSから送られるIAMメッセージを受け取った後、ステップ2210において、SPSは、RBTSから送られるメッセージの被呼加入局の実MSRNにしたがい、T_MSCにIAMメッセージを送る。T_MSCに送られるIAMメッセージは、発呼番号および被呼加入局の実MSRNを含む。
【0314】
ステップ2211において、O_MSCは、被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0315】
ステップ2212において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2213および2214において、RBTSは、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、SPSを介してACMをO_MSCに送り、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。一方、T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せずに、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0316】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2215〜2217において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0317】
図22Bに示されるステップ2223において、SPSはSRIをHLRに送る。メッセージを受け取った後、ステップ2224で、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。ステップ2225〜2231は、ステップ202〜209と同様であるので、詳細については記載しない。
【0318】
CDMAシステムに関しては、本発明は、上記手順と同様である第16実施形態を提供する。第16実施形態のフローチャートを図23に示す。
【0319】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ2301において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQを送る。LOCREQメッセージは、まず、第7信号経路データの構成にもとづいて、HLRに接続しているSPSに送られる。LOCREQメッセージの情報は、被呼加入局のMSISDNおよびO_MSCのMSCIDを含む。
【0320】
ステップ2302において、SPSは、被呼加入局が呼出音サービスに登録されているか否かについて、予め登録されている加入局の呼出音サービス登録情報の支援を有する、受け取ったLOCREQメッセージの被呼加入局のMSISDNにしたがい、判断する。判断が肯定された場合、ステップ2303において、SPSは、LOCREQメッセージのSCCPの発呼アドレス情報をSPSのアドレス情報、すなわち、SPSのGT、に変更し、HLRに変更されたアドレス情報を有するLOCREQメッセージを送る。この手順において、SPSは、受け取ったMSISDNを記録し、次に、ステップ2304および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。すなわち、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルが直接確立される。
【0321】
この段階において、被呼加入局が呼出音サービスに登録されていると、SPSが判断すると、SPSは受け取ったMSCIDをプレセット値にセットする。該プレセット値は、CDMAネットワークにおいて排他的であり、いずれのMSCのMSCIDとも異なる。本実施形態において、本ステップを加える理由は、CDMAプロトコルの特殊性にある。CDMAプロトコルにおいて、発呼加入局および被呼加入局が同じMSCに属する場合、HLRはMSCに被呼加入局のTLDNをリターンしない。これは、呼出音サービスの実行を妨げるかもしれない。したがって、本ステップにおいて、LOCREQメッセージのMSCIDは、発呼加入局および被呼加入局が同じMSCに属しないことをHLRに通知するために、変更される。これにより、被呼加入局のTLDN情報を取得することができる。
【0322】
SPSから送られたLOCREQメッセージを受け取った後、ステップ2304および2305において、HLRは被呼加入局のローミング番号の要求をT_MSCに送る。T_MSCはローミング番号、すなわちTLDN、を被呼加入局に割り当て、HLRに当該番号をリターンする。
【0323】
ステップ2306において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNを有するlocreqメッセージをリターンする。ステップ2303において、SPSが発呼アドレスをSPSのGTに変更したので、locreqメッセージはSPSに送信される。
【0324】
locreqメッセージを受け取った後、ステップ2307において、SPSは、受け取ったlocreqメッセージの被呼加入局のTLDNを記録し、呼出音サービスを実行するためのRBTSの仮想アドレスに対応する仮想TLDNに、TLDNを変更する。SPSは、O_MSCに変更されたlocreqメッセージを送る。
【0325】
SPSから送られたlocreqメッセージを受け取った後、ステップ2308において、メッセージの仮想TLDNにしたがい、O_MSCはIAMをRBTSに送る。第7信号経路データの現在の構成にもとづき、O_MSCは、まず、SPSにIAMメッセージを送る。IAMメッセージの情報は仮想TLDNおよび発呼番号を含む。IAMメッセージの宛先アドレスは仮想TLDNに対応するRBTSのアドレスである。
【0326】
O_MSCから送られたIAMメッセージを受け取った後、ステップ2309において、SPSは、ステップ2307において記録された被呼加入局の実TLDNの支援により、IAMメッセージの仮想TLDNを被呼加入局の実TLDNに変更し、IAMメッセージにSPSにより記録された被呼加入局のMSISDNを付加し、当該メッセージをRBTSに送る。
【0327】
RBTSから送られたIAMメッセージを受け取った後、ステップ2310において、SPSは、RBTSから送られたメッセージの被呼加入局の実TLDNにしたがい、T_MSCにIAMメッセージを送る。T_MSCに送られるIAMメッセージは、発呼番号および被呼加入局の実TLDNを含む。
【0328】
ステップ2311において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0329】
ステップ2312において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2313および2314において、RBTSはSPSを介してACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生する。T_MSCにより再生される従来の呼出音は遮蔽される。被呼端末が受信可能ではない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0330】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2315〜2317において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継によるO_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0331】
第15実施形態および第16実施形態において、ACMメッセージは、SPSを介して送られる。実際には、ACMメッセージを、SPSを介してではなく、直接O_MSCに送ることもできる。
「呼転送トリガ」
本発明の第17実施形態は、発呼加入局または被呼加入局によってカスタマイズされる豊富で変化に富む呼出音を、発呼加入局に提供するための呼転送トリガ・モードを使用する。
【0332】
図24は、トリガ・モードとして呼転送トリガを使用する第17実施形態のGSM移動体通信網の例示的なシステム構造を示す。図24に示されるように、呼出音サービスを提供するシステムは、O_MSC、T_MSCおよびHLRだけでなく、呼出音を記憶して、提供するために使用されるRBTSも含む。
【0333】
MSCは、主にサービス交換および呼制御のような機能を実行する。O_MSCは発呼加入局に対応するMSCまたはGMSCであり、T_MSCは被呼加入局により訪問されるMSCである。MSCは、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、発呼手順の間、被呼加入局に呼を接続するために使用される。
【0334】
HLRは、主に、移動端末の基本情報を記憶するために使用される。本実施形態において、加入局が呼出音サービスに登録するならば、加入局情報は、RBTSに呼を接続するように、MSCに指示するために使用される無条件転送番号を含む。
【0335】
さらに、システムはSPを含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供することができ、加入局で再生するために、インターネットなどを介してRBTSに呼出音をアップロードすることができる。
【0336】
図25Aおよび図25Bは、本実施形態における方法のフローチャートを示す。本方法において、RBTSの経路番号は、無条件転送番号としてセットされる。
【0337】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2501において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は、被呼加入局の被呼番号を含む。
【0338】
ステップ2502において、HLRは、被呼番号により、被呼加入局の加入局情報をサーチし、加入局が転送番号をセットしているか否かについて判断する。転送番号が構成されているならば、図25Aに示されるステップ2503において、HLRは被呼番号として転送番号をO_MSCに送り、同時に、O_MSCに発呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。オリジナル被呼番号は被呼加入局の移動端末番号であり、GMSネットワークにおいては、オリジナル被呼番号はMSISDNであり、CDMAネットワークに関しては、オリジナル被呼番号はMDNである。GSMネットワークのMSISDNが、本実施形態の例として採用される。転送番号が構成されていないならば、図25Bに示されるステップ2523において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。以降のステップ2524〜2530は、図2に示されているステップ202〜209と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0339】
ステップ2504において、O_MSCが受け取る被呼番号は転送番号であるので、O_MSCは転送番号にしたがい、対応する通信デバイスに呼を送る。被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるならば、O_MSCはRBTSの経路情報を確認し、RBTSに呼を経路付ける。同時に、O_MSCは、IAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号はRBTSの経路番号であり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0340】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ2505において、RBTSは、オリジナル被呼番号にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録していることを確認し、HLRにT_MSCのアドレスを取得するための要求を送る。
【0341】
ステップ2506において、HLRは、RBTSにT_MSCのアドレス情報をリターンする。
【0342】
ステップ2507において、取得したT_MSCのアドレスにしたがい、T_MSCから被呼加入局のローミング番号を取得することを申し込む。
【0343】
ステップ2508において、T_MSCは、被呼加入局に割り当てたMSRNをRBTSに送る。
【0344】
ステップ2509において、RBTSは、被呼番号が被呼加入局のMSRNであるIAMを、T_MSCに送り、同時に、T_MSCに呼を経路付ける。
【0345】
ステップ2510において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0346】
ステップ2511において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2512において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼番号にしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で当該呼出音を再生し、同時に、従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せず、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0347】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2513および2514において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0348】
HLRにおいて、呼出音サービスに登録している加入局に無条件転送番号をセットすることによって、すべての呼は、まず、RBTSに経路付けられ、次に、RBTSは被呼加入局のローミング番号を判断し、呼を端末交換デバイスに経路付ける。本実施形態は、まったくシンプルに実行される。
「交換デバイス・トリガ」
上記三種類のトリガ・モードの他に、本発明は、交換デバイス・トリガ・モードを提供する。このモードにおいて、発信元交換デバイスは、加入局が呼出音サービスに登録しているか否かについて判断する。加入局が呼出音サービスに登録していると判断された場合、呼はRBTSに経路付けられ、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生する。
【0349】
交換デバイス・トリガ・モードにより、呼出音サービスを開始するシステム構造が、図26Aおよび図26Bに示される。図26Aおよび図26Bを参照すると、呼出音サービスを提供するシステムは、O_MSC、T_MSCおよびHLRだけでなく、呼出音を記憶して、提供するために使用されるRBTSをも含む。
【0350】
MSCは、主に、サービス交換および呼制御のような機能を実行する。O_MSCは、発呼加入局に対応するMSCまたはGMSCであり、T_MSCは被呼加入局により訪問されるMSCである。MSCは、主に、被呼加入局の現在情報を記憶し、発呼手順の間、被呼加入局に呼を接続するために使用される。
【0351】
本実施形態においては、HLRは、主に、移動端末の基本情報を記憶するために使用される。加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるならば、加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かを示す識別情報およびRBTSの経路番号、が加入局情報に含まれる。
【0352】
さらに、システムはSPを含んでもよい。SPは、様々な呼出音を提供し、インターネットなどを介して、加入局で再生するために、RBTSに該呼出音をアップロードすることができる。
【0353】
図26Aに示されるシステム構造において、端末AはO_MSCに、端末BはT_MSCに接続されている。端末Aおよび端末Bの間の音声チャネルはRBTSを介して接続されている。これにより、RBTSはO_MSCおよびT_MSCの間の呼を接続するための中間デバイスとして作用する。この構造において、RBTSは、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生するだけでなく、発呼加入局および被呼加入局の間のチャネルの中継も行う。図26Bに示されるシステム構造において、音声チャネルはO_MSCおよびT_MSCの間で直接確立され、RBTSの中継は必要としない。さらに、O_MSCはRBTSへの音声チャネルを別個に確立する。RBTSは他の別個のチャネルを介して被呼加入局で呼出音を再生し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信は、O_MSCおよびT_MSCの間のチャネルで実行される。
【0354】
図26Aに示されるシステム構造に関して、本発明は、図27Aおよび図27Bに示されている第18実施形態を提供する。発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2701において、発呼端末Aから呼要求を受け取った後、O_MSCは、被呼端末が配属されているHLRに、被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼番号などを含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0355】
ステップ2702および2703において、HLRは、被呼加入局のローミング番号を取得するための要求をT_MSCに送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。
【0356】
ステップ2704において、HLRは、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。GSMネットワークを例として採用すると、被呼番号は、呼出音サービス加入局のRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMSRNであり、呼出音サービスに登録していない加入局のためのMSRNだけである。
【0357】
ステップ2705において、 被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて、被呼番号にしたがい、O_MSCが判断する。判断が肯定された場合、図27Aに示されるステップ2706および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図27Bに示されるステップ2726および以降のステップが実行される。ステップ2726〜2730は、図2に示されるステップ205〜209と同様であるため、詳細な説明は省略するが、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0358】
ステップ2706において、O_MSCは、経路プレフィックスにしたがい、RBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0359】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ2707において、RBTSは、MSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0360】
ステップ2708において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0361】
ステップ2709において、RBTSは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2710において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生せずに、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0362】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2711および2712において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0363】
図26Bに示されるシステム構造に関し、本発明は、図28に示される第 19実施形態を提供する。例えば、CDMAネットワークにより、ステップ2801において、発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、Mobile_Terminationトリガをトリガし、被呼加入局の経路情報を求めるために、被呼端末が配属されているHLRにLOCREQメッセージを送る。LOCREQメッセージは、被呼加入局の被呼番号および他の情報を含む。
【0364】
ステップ2802において、被呼番号により、HLRは被呼加入局情報をサーチし、次に、LOCATIONトリガ、被呼加入局のMDN、RBTSのアクセス番号を少なくとも含む応答メッセージlocreqにより、O_MSCに情報を送る。
【0365】
ステップ2803〜2806において、O_MSCは、LOCATIONトリガをトリガし、被呼加入局のローミング番号を求めるために、被呼番号にしたがい、被呼端末が配属されているHLRに、LOCREQメッセージを送る。ROUTREQをT_MSCに送り、T_MSCから送られる応答メッセージroutreqを受け取ることによって、HLRは、T_MSCにより割り当てられた被呼加入局のローミング番号TLDNを取得する。HLRは、応答メッセージlocreqにより、被呼加入局のTLDNをO_MSCに送る。
【0366】
ステップ2807において、O_MSCは、被呼番号にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2808および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、通常のルーチン処理が実行される。これにより、被呼端末が受信可能である場合、O_MSCおよびT_MSCの間の接続が確立される。
【0367】
ステップ2808において、O_MSCは被呼番号としてTLDNを有するT_MSCにIAMメッセージを送る。これにより、呼はT_MSCに接続される。
【0368】
ステップ2809において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をO_MSCに送る。
【0369】
ステップ2810において、 O_MSCは、ACMにもとづいて、被呼端末が受信可
能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、O_MSCは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声メッセージを透過的に送信する。当該音声メッセージは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0370】
ステップ2811において、O_MSCはIAMをRBTSに送り、IAMにより、発呼番号、被呼番号および他の情報をRBTSに送る。被呼番号は、被呼加入局のMDNである。
【0371】
ステップ2812において、RBTSは、被呼番号にもとづいて被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、ACMを発呼端末に送る。同時に、RBTSはO_MSCを介して被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を、発呼加入局で再生する。O_MSCは、同時に、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。
【0372】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2813において、T_MSCはO_MSCに応答メッセージANMを送る。
【0373】
ANMを受け取った後、ステップ2814において、O_MSCはREL信号をRBTSに送り、RBTSへの経路を直ちに切断し、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。しかし、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を保持するため、同時に、O_MSCおよびT_MSCの間の経路は維持する。
【0374】
O_MSCが呼出音サービスをサポートしない場合、発呼加入局で呼出音を再生するために、呼出音サービスをサポートするO_MSCを選択することができる。したがって、本発明は、図29Aおよび図29Bに示される第20実施形態を提供する。本実施形態は、第18実施形態に、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断し、RBTSに呼を経路付けるために、呼出音サービスをサポートするMSCを選択するステップを付加する。CDMAネットワークが、本実施形態の例として採用される。
【0375】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ2901において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、被呼端末が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼加入局の被呼番号およびO_MSCのMSCIDを含み、被呼番号は被呼加入局のMDNである。
【0376】
ステップ2902において、記憶した呼出音サービス登録情報にしたがい、HLRは、被呼加入局が呼出音サービスに登録した加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ2903および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0377】
ステップ2903において、HLRは、さらに、O_MSCが呼出音サービスをサポートするか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図29Aに示されるステップ2904および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図29Bに示されるステップ2924および以降のステップが実行される。
【0378】
ステップ2904〜2914は、ステップ2702〜2712と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0379】
ステップ2924において、HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCを選択し、被呼加入局に仮想TLDNを割り当て、同時に、仮想TLDNおよび被呼番号の間の対応関係を記憶する。仮想TLDNの経路アドレスは、呼出音サービスをサポートする選択されたMSCのアドレスである。次に、仮想TLDNは、O_MSCに送られる。
【0380】
ステップ2925において、O_MSCは、仮想TLDNにしたがい、呼出音サービスをサポートするMSCにIAMを送り、MSCに呼を接続する。
【0381】
ステップ2926において、呼出音サービスをサポートするMSCは、Mobile_Terminationトリガをトリガし、HLRに仮想TLDNを含むLOCREQメッセージを送る。
【0382】
ステップ2926において、HLRは、ステップ2924において記憶した対応関係にしたがい、仮想TLDNにより、被呼加入局のMSISDNを判断する。
【0383】
ステップ2927および2928において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、HLRにMSRNを送る。
【0384】
ステップ2929において、HLRは、呼出音サービスをサポートするMSCに、被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は、RBTSの経路番号である経路プレフィックスを有するMSRNである。
【0385】
ステップ2930において、呼出音サービスをサポートするMSCは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて、判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の呼処理が実行される。
【0386】
ステップ2931において、呼出音サービスをサポートするMSCは、経路プレフィックスにしたがい、RBTSに呼を経路付け、同時に、転送モードでIAMをRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0387】
呼出音サービスをサポートするMSCからIAMを受け取った後、ステップ2932において、RBTSはMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0388】
ステップ2933において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0389】
ステップ2934において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合は、ステップ2935および2936で、RBTSは、呼出音サービスをサポートするMSCを介して、ACMをO_MSCに送信し、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、呼出音サービスをサポートするMSCおよびO_MSCを介して、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、RBTSは、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、RBTSは、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、呼出音サービスをサポートするMSCおよびO_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0390】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ2937および2938において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、呼出音サービスをサポートするMSCにANMを送り、発呼加入局での呼出音の再生を停止する。
【0391】
ステップ2939において、呼出音サービスをサポートするMSCはANMをO_MSCに送り、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継およびRBTSを介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0392】
4つのトリガ・モードについて上記した。インテリジェント・ネットワーク・トリガ、信号遮断トリガおよび交換デバイス・トリガ・モードの全ては、被呼加入局によってセットされる呼転送機能をサポートする。すなわち、呼が端末Bから端末Cに転送されるように、被呼加入局によって予めセットされる場合、端末Cが対応する加入局によってセットされる呼出音を発呼加入局で再生することができる。以降、端末Cが対応する加入局は、第2の被呼加入局として参照される。
【0393】
インテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードに関しては、転送後の条件下で、すなわち、被呼加入局による応答がない場合、端末Cへの呼の転送後の条件下で、本発明は、図30Aおよび図30Bに示される第21実施形態を提供する。
【0394】
ステップ3001〜3011はステップ501〜511と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0395】
ステップ3012において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0396】
ステップ3013において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3014で、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0397】
ステップ3015において、T_MSCは、被呼加入局が所定の期間内に呼に応答したか否かについて、判断する。 被呼加入局が電話に出て、呼に応答した場合、図30Aに示されるステップ3016および3017において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSは、ANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。所定の期間内に、被呼加入局から応答がない場合、もしくは、加入局が通話中の状態を選択する場合、図30Bに示されるステップ3018および以降のステップが実行される。
【0398】
ステップ3018および3019において、T_MSCは、被呼加入局が電話を切っていることを示すCPG(Call Progress)をRBTSに送る。メッセージを
受け取った後、RBTSは被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音の再生を停止する。
【0399】
ステップ3020において、第2の被呼加入局も呼出音サービスに登録している加入局であるので、加入局によってセットされた転送情報にしたがい、第2の被呼加入局の被呼端末が配属されているHLRに、T_MSCは呼を送る。以降、第2の被呼加入局の被呼端末は第2の被呼端末と呼ばれ、第2の被呼端末が配属されているHLRは第2のHLRと呼ばれる。
【0400】
ステップ3021において、第2の被呼加入局もインテリジェント・サービスとして呼出音サービスに登録しているので、第2のHLRはT_MSCに第2の被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0401】
ステップ3022において、T_MSCは呼情報を第2の被呼端末を管理するSCPに送る。第2の被呼端末を管理するSCPは、以降、第2のSCPと呼ばれる。
【0402】
ステップ3023〜3026において、第2のSCPはSRIを第2のHLRに送る。リクエスト・メッセージを受け取った後、第2のHLRは、第2の被呼加入局のT_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。第2の被呼加入局のT_MSCは、以降、第2のT_MSCと呼ばれる。第2のT_MSCは、第2の被呼加入局にMSRNを割り当てる。該MSRNは、以降、第2のMSRNと呼ばれる。第2のT_MSCは、第2のMSRNを第2のHLRに送る。次に、第2のHLRは、第2のT_MSCが第2の被呼加入局に割り当てた第2のMSRNを、SRI応答により、第2のSCPに送る。
【0403】
ステップ3027において、第2のSCPは、CONNECTコマンドにより、T_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は、第2のRBTSの経路番号である経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の加入局のMSISDNである。
【0404】
第2のSCPからCONNECTコマンドを受け取った後、T_MSCは、ステップ3028において、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、第2のRBTSに呼を経路付け、同時に、転送により、IAMを第2のRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0405】
T_MSCからIAMを受け取った後、ステップ3029において、第2のRBTSは、第2のMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および第2のMSRNを第2のT_MSCに送る。
【0406】
ステップ3030において、第2のT_MSCは第2の被呼加入局を呼び出し、ACMにより、第2のRBTSに第2の被呼端末の状態情報を送る。
【0407】
ステップ3031において、第2のRBTSは、ACMにもとづいて第2の被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3032〜3034において、第2の被呼加入局のMSISDNにしたがい、RBTSは、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、T_MSCおよびRBTSの透過送信により、O_MSCに呼出音を送る。O_MSCは、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、第2のT_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽し、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能ではない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、第2のRBTSは、O_MSCを介して、第2のT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0408】
第2の被呼加入局が呼に応答すると、ステップ3035〜3038において、第2のT_MSCはANMを第2のRBTSに送る。ANMを受け取った後、第2のRBTSはT_MSCおよびRBTSを介してANMをO_MSCに透過的に送信し、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、O_MSCおよび第2のT_MSCの間の音声チャネルを第2のRBTSの中継を介して確立する。これにより、発呼加入局および第2の被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0409】
本実施形態は、被呼加入局への呼出後の呼転送処理に適している。一方、図31Aおよび図31Bに示す第22実施形態は、被呼加入局への呼出をしない呼転送処理に適している。
【0410】
ステップ3101〜3111はステップ3001〜3011と同様であるため、詳細については省略する。
【0411】
ステップ3112において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMまたはCPGにより、RBTSに被呼端末の状態情報を送る。
【0412】
ステップ3113において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、図31Aに示されるステップ3114において、RBTSはACMをO_MSCに送り、被呼加入局のMSISDNにしたがい、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、ステップ3115および以降のステップが実行される。判断が否定された場合、すなわち、被呼端末が受信可能でない場合、例えば、加入局が通話中であることをネットワークが確認した場合に、被呼加入局が転送後構成された場合、図31Bに示されるステップ3125および以降のステップが実行される。一方、RBTSは発呼加入局で呼出音を再生しない。
【0413】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ3115および3116において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0414】
第2の被呼加入局も呼出音サービスに登録している加入局であるので、図31Bに示されるステップ3125において、T_MSCは、加入局によってセットされる転送情報にしたがい、呼情報を第2の被呼端末が配属されているHLRに送る。第2の被呼端末が配属されているHLRは、以降、第2のHLRと呼ばれる。
【0415】
ステップ3126〜3143は上記ステップ3021〜3038と同様であるので、詳細についての説明は省略する。
【0416】
図32に示される第23実施形態は、事前転送処理に適している。アドバンス転送処理とは、被呼加入局が、端末がシャットダウンされている場合に、契約情報において、無条件転送もしくは転送をセットしている、ということである。
【0417】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ3201において、発呼端末Aからの呼要求を受け取った後、被呼端末が配属されているHLRに、O_MSCは被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。要求は被呼番号などを含み、被呼番号は被呼加入局のMSISDNである。
【0418】
ステップ3202において、HLRは、被呼番号にもとづいて、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを検出し、O_MSCに被呼加入局の契約情報を送る。本実施形態においては、トリガ動作がインテリジェント・ネットワーク・トリガによりなされるので、被呼加入局はインテリジェント・ネットワーク加入局として登録されている。したがって、被呼加入局の契約情報は、T−CSI情報の形式で記憶される。
【0419】
被呼加入局のT−CSI情報を受け取った後、ステップ3203において、O_MSCは、被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であると判断し、これにより、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。3つのステップは、従来のトリガ・インテリジェント・サービスのルーチンとまったく同一であることが理解されよう。
【0420】
ステップ3204において、SCPは、記憶されている被呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、被呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、従来の発呼ルーチンが実行される。
【0421】
ステップ3205および3206において、SCPは、SRIを被呼端末が配属されているHLRに送る。要求メッセージを受け取った後、被呼加入局が無条件転送をセットしていることを確認すると、HLRは通常のルーチンを実行するようにSCPに指示する。端末がシャットダウンされている場合に、被呼加入局が転送をセットしていることが確認された場合には、HLRは、被呼端末がシャットダウンされている条件下で、通常ルーチンを実行するようSCPに指示する。
【0422】
さらに、SCPは、提供された呼情報にしたがい、被呼加入局が無条件転送を実行するか否かについて判断することができる。この環境下で、無条件転送が実行されると、ステップ3207が直接実行される。無条件転送が実行されない場合には、ステップ3205が実行される。
【0423】
ステップ3207において、SCPは、O_MSCに通常のルーチンを実行するように指示する。
【0424】
ステップ3208および3209において、O_MSCは、SRIをHLRに送る。HLRは、第2の被呼加入局の番号を含む被呼加入局の呼転送メッセージをリターンする。
【0425】
ステップ3210において、O_MSCは、第2の被呼加入局の番号にしたがい、SRIを第2の被呼端末が配属される第2のHLRに送る。
【0426】
第2の被呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であることを確認した後、ステップ3211において、第2のHLRは、O_MSCに第2の被呼加入局の契約情報をリターンする。
【0427】
ステップ3212において、O_MSCは、第2の被呼加入局の契約情報にしたがい、呼情報を第2のSCPに送る。
【0428】
ステップ3213〜3216において、第2のSCPは、第2のHLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。第2のHLRは、該要求を第2のT_MSCに送る。第2のT_MSCは、第2の被呼加入局にMSRNを割り当て、第2のMSRNを第2のHLRに送る。第2のHLRは、第2のT_MSCによって第2の被呼加入局に割り当てられた第2のMSRNをSRI応答により、第2のSCPに送る。
【0429】
ステップ3217において、第2のSCPは、接続操作(CONNECT)コマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号は第2のRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0430】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後、ステップ3218において、O_MSCは、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、第2のRBTSに呼を経路付け、同時に、転送モードにより、IAMを第2のRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有する第2のMSRNであり、オリジナル被呼番号は第2の被呼加入局のMSISDNである。
【0431】
O_MSCからIAMを受け取った後、ステップ3219において、第2のRBTSは第2のMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および第2の被呼加入局のMSRNを第2のT_MSCに送る。
【0432】
ステップ3220において、第2のT_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、第2のRBTSに第2の被呼端末の状態情報を送る。
【0433】
ステップ3221において、第2のRBTSは、ACMにもとづいて被呼加入局が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3222において、RBTSはACMをO_MSCに送り、第2の被呼加入局のMSISDNにしたがい、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生し、同時に、第2のT_MSCによって再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、すなわち、第2の被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、第2のRBTSは、O_MSCを介して、第2のT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0434】
第2の被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ3223および3224において、第2のT_MSCはANMを第2のRBTSに送る。ANMを受け取った後、第2のRBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、中継を介して、O_MSCおよび第2のT_MSCの間の音声チャネルを確立する。これにより、発呼加入局および第2の被呼加入局の間の通信を可能にする。
【0435】
呼転送を実行する方法について、第21実施形態〜第23実施形態により、詳細に説明した。3つの実施形態はすべて例としてインテリジェント・ネットワーク・トリガ・モードを採用している。しかしながら、呼転送を実行し、さらに、第2の被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生するアイディアは、交換デバイス・トリガ・モードおよび信号遮断トリガ・モードにも容易に適用できることが理解されよう。したがって、これらのモードについての詳細な記載は省略する。
【0436】
さらに、本発明において、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生することができるだけでなく、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生することもできる。したがって、図33に示される第24実施形態が、第1実施形態にもとづいて、提供される。
【0437】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bに呼を開始すると、ステップ3301において、発呼端末Aから呼を受け取った後、記憶されているO_CSI情報にしたがい、O_MSCは、発呼加入局がインテリジェント加入局であることを判断し、SCPに呼関連情報を送る。呼関連情報は、発呼番号および被呼番号を少なくとも含む。
【0438】
ステップ3302において、SCPは、SCPに記憶されている発呼加入局の呼出音サービス登録情報にしたがい、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、図2に示されるステップ201〜209と同様に、従来の呼処理を実行するように、SCPはO_MSCに指示する。すなわち、被呼端末が受信可能である場合には、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0439】
ステップ3303〜3306において、SCPは、SRIを被呼端末が配属されているHLRに送る。要求メッセージを受け取った後、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当て、MSRNをHLRに送る。HLRは、その後、SRI応答メッセージにより、MSRNをSCPに送信する。
【0440】
ステップ3307において、SCPは、CONNECTコマンドにより、O_MSCに被呼番号およびオリジナル被呼番号を送る。被呼番号はRBTSのアドレスである経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0441】
SCPからCONNECTコマンドを受け取った後、ステップ3308において、コマンドの経路プレフィックスにしたがい、O_MSCはRBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0442】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ3309において、RBTSはMSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0443】
ステップ3310において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼加入局の状態情報をRBTSに送る。
【0444】
ステップ3311において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼加入局が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3312において、RBTSはACMをO_MSCに送り、発呼番号にしたがい発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。その後、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼加入局で呼出音を再生するのではなく、RBTSはO_MSCを介してT_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であることを示す。
【0445】
被呼加入局が電話に出て呼に応答すると、ステップ3313および3314において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0446】
第1実施形態と比較すると、O_MSCが、まず、発呼加入局情報をサーチし、発呼加入局がインテリジェント・ネットワーク加入局であるという事実にしたがい、SCPへの信号伝送を開始し、次に、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについてSCPが判断する。さらに、発呼加入局で呼出音が再生される場合に、SCPは被呼加入局ではなく、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する。これにより、発呼加入局は発呼加入局自身がカスタマイズした呼出音を楽しむことができる。当業者であれば、直ちに、第24実施形態のアイディアが他の実施形態にも容易に適用できることは理解されよう。
【0447】
交換デバイス・トリガの場合に、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する例、すなわち、図34に示される第25実施形態について、以下、説明する。
【0448】
発呼加入局が発呼端末Aを介して被呼端末Bへの呼を開始すると、ステップ3401において、O_MSCは発呼端末Aから呼を受け取り、要求の発呼番号にしたがい、データベースにより、発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、以降のステップが実行される。判断が否定された場合、通常の呼処理が実行される。
【0449】
加入局の呼出音サービス登録情報がHLRの加入局情報に含まれるので、加入局端末が位置更新を実行すると、HLRは呼出音サービス登録情報を含む加入局情報を加入局が対応するVLRに送信する。VLRが通常MSCと統合されているので、ステップ3401において、O_MSCは発呼加入局が呼出音サービスに登録している加入局であるか否かについて判断することができる。
【0450】
ステップ3402において、O_MSCは、次に、被呼加入局が配属されているHLRに被呼加入局の経路情報を取得するための要求を送る。該要求は、被呼加入局などを含む。
【0451】
ステップ3403および3404において、HLRは、T_MSCに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送る。その後、T_MSCは、被呼加入局にMSRNを割り当てる、次に、HLRにMSRNを送る。
【0452】
ステップ3405において、HLRは、O_MSCに被呼加入局のMSRNをリターンする。
【0453】
ステップ3406において、O_MSCは、経路プレフィックスにしたがいRBTSに呼を経路付け、同時に、IAMを転送モードでRBTSに送る。IAMは、発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含む。被呼番号は経路プレフィックスを有するMSRNであり、オリジナル被呼番号はMSISDNである。
【0454】
O_MSCから送られるIAMを受け取った後、ステップ3407において、RBTSは、MSRNの前から経路プレフィックスを除去し、オリジナル被呼番号を抽出し、IAMにより、発呼番号および被呼加入局のMSRNをT_MSCに送る。
【0455】
ステップ3408において、T_MSCは被呼加入局を呼び出し、ACMにより、被呼端末の状態情報をRBTSに送る。
【0456】
ステップ3409において、RBTSは、ACMにもとづいて被呼端末が受信可能であるか否かについて判断する。判断が肯定された場合、ステップ3410において、RBTSはACMをO_MSCに送り、発呼番号にしたがい、発呼加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチし、O_MSCを介して発呼加入局で呼出音を再生し、T_MSCにより再生される従来の呼出音を遮蔽する。次に、以降のステップが実行される。被呼端末が受信可能でない場合、例えば、通話中である場合、シャットダウンされている場合、サービス圏外である場合、発呼局で呼出音を再生するのではなく、RBTSは、O_MSCを介して、T_MSCにより発呼加入局で再生される音声プロンプトを透過的に送信する。該音声プロンプトは、通話中であること、シャットダウンされていること、サービス圏外であること、を示す。
【0457】
被呼加入局が電話に出て、呼に応答すると、ステップ3411および3412において、T_MSCはANMをRBTSに送る。ANMを受け取った後、RBTSはANMをO_MSCに送り、同時に、発呼加入局での呼出音の再生を停止し、発呼加入局および被呼加入局の間の通信を可能にするために、中継を介して、O_MSCおよびT_MSCの間の音声チャネルを確立する。
【0458】
さらに、加入局によってカスタマイズされた呼出音サービスを加入局が修正することができるようにするために、例えば、加入局はカスタマイズされた呼出音を置き換えたり、呼出音サービスに登録したり、呼出音サービスをキャンセルしたりすることができる。本発明は、図35に示される呼出音サービス管理方法を提供する。本実施形態は、CDMAを例として説明される。
【0459】
被呼番号がRBTSの経路番号である呼を受け取った後、ステップ3501において、O_MSCは、ORREQ信号をSCPに送る。
【0460】
ORREQ信号を受け取った後、ステップ3502において、SCPは、チャネル資源を求めるために、SEIZERES信号をRBTSに送る。
【0461】
ステップ3503において、RBTSは、呼に割り当てられたチャネル資源を確認するために、応答メッセージseizeresをSCPに送る。
【0462】
適切な応答を受け取った後、ステップ3504において、チャネル資源にしたがい、RBTSに呼を接続するように、O_MSCに指示するために、SCPはCONNRES信号をO_MSCに送る。
【0463】
ステップ3505および3506において、O_MSCはRBTSに呼を接続する。RBTSは、音声チャネルが適切に接続されていることを示すINSTREQ信号を、SCPに送る。
【0464】
ステップ3507において、SCPは、加入局の番号情報を含むScriptRun信号をRBTSに送り、UIScriptメッセージ・インターフェイスによりRBTSのデータベースから、予め記憶されている音声プロンプトを呼び出し、加入局で音声プロンプトを再生する。RBTSは、加入局により入力された情報を受け取った後、対応する手順を実行する。詳細には、加入局から受け取った情報がアカウントを開くコマンドである場合、加入局番号は、呼出音サービス加入局リスト・データベースに加えられる。加入局から受け取った情報がアカウントをキャンセルするコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースから削除される。さらに、RBTSは、VXMLスクリプト言語により、サービス・プロバイダSPで、加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチすることができる。
【0465】
データベースにおける対応レコードを修正した後、ステップ3508において、RBTSはScriptEvent信号をSCPに送る。
【0466】
ステップ3509において、アカウントを開く、アカウントをキャンセルする、呼出音サービスのカスタマイズおよび修正、などのRBTSによる加入局への操作にしたがい、SCPは対応する課金情報を生成し、ScriptClose信号をRBTSに送る。
【0467】
ステップ3510において、RBTSにチャネル接続を切断するように指示するために、SCPはinstreq信号をRBTSに送る。
【0468】
ステップ3511において、O_MSCにRBTSとのチャネル接続を解除するように指示するために、SCPはorreq信号をO_MSCに送る。
【0469】
次に、請求書を生成するために、ビジネス・アカウントとのインターフェイスをさらに介して、SCPは、ビジネス・アカウントに課金情報を送ることができる。
【0470】
上記の方法は、GSMシステムにも適用することができる。GSMシステムの手順は図36に示される。
【0471】
被呼番号がRBTSの経路番号である加入局からの呼を受け取った後、ステップ3601において、O_MSCはIDP信号をSCPに送る。
【0472】
信号を受け取った後、ステップ3602において、SCPは、RRBE/AC信号をO_MSCに送る。
【0473】
ステップ3603において、SCPは、RBTSの経路番号を含むETC信号をO_MSCに送る。
【0474】
ステップ3604において、O_MSCは、ETC信号のRBTSの経路番号にしたがい、RBTSに呼を接続する。
【0475】
ステップ3605において、SCPは、加入局の番号情報を含むScriptRun信号をRBTSに送り、UIScriptメッセージ・インターフェイスにより、RBTSのデータベースから、予め記憶されている音声プロンプトを呼び出し、加入局で音声プロンプトを再生する。加入局によって入力された情報を受け取った後、RBTSは対応する手順を実行する。詳細には、加入局から受け取った情報がアカウントを開くコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースに加えられる。加入局から受け取った情報がアカウントをキャンセルするコマンドである場合、加入局番号は呼出音サービス加入局リスト・データベースから削除される。さらに、RBTSは、VXMLスクリプト言語により、サービス・プロバイダSPで加入局によってカスタマイズされた呼出音をサーチすることができる。
【0476】
データベースの対応レコードの修正後、ステップ3606において、RBTSはScriptEvent信号をSCPに送る。
【0477】
ステップ3607において、アカウントを開く、アカウントをキャンセルする、呼出音サービスのカスタマイズ、修正などのRBTSによる加入局の操作にしたがい、SCPは対応課金情報を生成し、ScriptClose信号をRBTSに送る。
【0478】
ステップ3608において、RBTSとのチャネル接続を解除するようにO_MSCに指示するために、SCPはDFC信号をO_MSCに送る。
【0479】
ステップ3609において、O_MSCはACR信号をSCPに送り、RBTSとの音声チャネルを切断する。
【0480】
その後、請求書を生成するために、SCPは、さらに、ビジネス・アカウントとのインターフェイスを介して、ビジネス・アカウントに課金情報を送ることができる。
【0481】
いくつかの実施形態を参照して、本発明について詳細に記載した。本発明では、再生される呼出音の一部だけを加入局によってカスタマイズすることが可能である。例えば、従来の呼出音を、まず、加入局で再生し、相対的に短い時間、例えば、10秒間、待機した後、「しばらくお待ちください。」との音声プロンプトを発呼加入局で再生し、次に、加入局によってカスタマイズされた音楽などの呼出音を再生する、ことができる。
【0482】
さらに、本発明では、加入局は好みのサウンド・ソースを呼出音デバイスにアップロードすることができる。これにより、呼出音デバイスは、加入局にパーソナルな呼出音サービスを提供する。サウンド・ソースをアップロードする2つの方法がある。一つは、IVR(Interactive Voice Response)を介して、加入局によって提供されるサウンド・ソースを、呼出音システムが記録し、呼出音デバイスによってサポートされる形式にソースを変換し、加入局の呼出音として動作するように、対応加入局の呼出音ベースで呼出音デバイスにソースを記憶することである。もう一つは、加入局が、インターネットを介して、呼出音デバイスに直接ログオンすることにより、呼出音デバイスにサウンド・ソースをアップロードし、ソースを呼出音デバイスによってサポートされる形式に変換し、加入局の呼出音として動作するように、対応加入局の呼出音ベースで呼出音デバイスに記憶することである。上記2つの方法によれば、加入局は、好みの呼出音としてサウンド・ソースを使用することができる。サウンド・ソースはフロー・メディアであっても、動的情報であっても、既存の固定音声であってもよい。これらの方法から、加入局は呼出音デバイスによって提供される多様な呼出音を楽しむことができる。
【0483】
本発明において、発呼加入局で、被呼加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する場合には、異なる発呼加入局に対し、異なる呼出音をセットすることが、さらに、可能である。これにより、同一の被呼加入局に電話をかける異なる発呼加入局は、異なる呼出音を楽しむことができる。
【0484】
上記の例示的実施形態は、本発明のすべての特徴を示すことを意図しており、本発明を何ら制限することを意図していない。当業者であれば、多くの変形された、等価の、および、修正されたものが、本発明の範囲内において可能であることを理解するだろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼出音を提供する方法であって、
通信網において、呼出音を記憶し、再生するために呼出音デバイスを確立し、該通信網は少なくとも発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含み、該HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、該呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含み、
呼要求を受信した後、前記発信元交換デバイスは前記HLRに被呼加入局のローミング番号の要求を送信し、該HLRから受信した前記識別情報に対応する該被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断し、
前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であれば、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、該被呼加入局の加入局情報の前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立し、
前記呼出音デバイスによって、被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
方法。
【請求項2】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに被呼加入局のローミング番号の要求を送信した後、
前記HLRは、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か前記呼出音サービス登録情報の識別情報にしたがって判断し、判断が肯定された場合には、前記発信元交換デバイスに被呼番号として経路プレフィックスを有する該被呼加入局のローミング番号を送信し、該経路プレフィックスは前記呼出音デバイスの経路番号であり、判断が否定された場合には、該発信元交換デバイスに被呼番号として該被呼加入局のローミング番号を送信する、
ことをさらに含み、
前記HLRから受信した加入局情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断することは、前記被呼番号の経路プレフィックスとして前記呼出音デバイスの経路番号が作動するか否かを判断することであり、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記経路プレフィックスにしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、該呼出音デバイスにIAMを送信し、前記IAMは発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含み、該被呼番号は経路プレフィックスを有する前記被呼加入局のローミング番号であり、
前記呼出音デバイスは前記被呼番号から前記経路プレフィックスを除去し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する前に、
前記端末交換デバイスが前記被呼加入局を呼び出し、前記呼出音デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信し、
前記被呼端末が受信可能であるか否かを前記呼出音デバイスが判断し、判断が肯定された場合、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを実行し、判断が否定された場合、前記端末交換デバイスによって発呼端末で再生される音声プロンプトを透過的に送信する、
ことをさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記被呼加入局が電話に出たことを示す応答メッセージANMを受け取った後、前記呼出音デバイスが、加入局によってカスタマイズされた呼出音の発呼加入局での再生を停止し、中継を介して、発呼加入局および被呼加入局の間の呼を接続する、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送信した後、
前記HLRが、前記呼出音サービス登録情報の識別情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か判断し、判断が肯定された場合、応答メッセージに前記呼出音デバイスのローミング番号を付加し、前記発信元交換デバイスに該応答メッセージを送信し、判断が否定された場合、応答メッセージを該発信元交換デバイスに直接送信する、
ことをさらに含み、
前記HLRから受信した加入局情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断することは、該HLRから受信した情報が該呼出音デバイスの経路番号を含むか否か判断することであり、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、前記オリジナル被呼番号にしたがって前記HLRから前記被呼加入局のローミング番号を取得し、該被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する前に、
前記端末交換デバイスが前記被呼加入局を呼び出し、前記発信元交換デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信し、
前記被呼端末が受信可能であるか否かを前記発信元交換デバイスが判断し、判断が肯定された場合、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを該呼出音デバイスに指示し、判断が否定された場合、前記端末交換デバイスによって発呼端末で再生される音声プロンプトを透過的に送信する、
ことをさらに含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記発信元交換デバイスが前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを該呼出音デバイスに指示することは、
前記発信元交換デバイスが発呼番号および被呼番号を含むメッセージを前記呼出音デバイスに送信し、
前記呼出音デバイスが加入局の番号にもとづいて加入局によってカスタマイズされた呼出音を決定し、前記発呼加入局に応答メッセージを送信し、前記発信元交換デバイスを介して該発呼加入局で加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する、
ことを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記被呼加入局が電話に出て呼に応答した場合、該被呼加入局が電話に出たことを示すANMを前記端末交換デバイスが前記発信元交換デバイスに送信し、
前記ANMを受信した後、前記発信元交換デバイスは前記呼出音デバイスへの経路を直ちに切断し、該発信元交換デバイスと前記端末交換デバイスとの間のチャネル接続を維持する、
ことをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに送信する要求は該発信元交換デバイスの識別をさらに含み、
前記HLRから受信した前記被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する前に、
前記HLRが受信した前記発信元交換デバイスの識別にしたがって該発信元交換デバイスが呼出音サービスをサポートするか否か判断し、判断が肯定された場合、該発信元交換デバイスに送信される情報に該発信元交換デバイスの識別を付加し、判断が否定された場合、該呼出音サービスをサポートする交換デバイスを選択し、該発信元交換デバイスに送信される情報に該呼出音サービスをサポートする該交換デバイスの識別を付加する、
ことをさらに含み、
確立する前に、
前記発信元交換デバイスが受信した前記交換デバイスの識別が自身の識別と同一であるか否かを判断し、判断が肯定された場合、確立を実行し、判断が否定された場合、該発信元交換デバイスが受信した識別に対応する交換デバイスへの接続を確立し、前記呼出音サービスをサポートする交換デバイスの中継を介して前記端末交換デバイスへの接続を確立し、交換デバイスと該呼出音デバイスとの間の接続を確立し、前記被呼端末が受信可能である場合に、該交換デバイスを介して、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
ことをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスによって、前記呼出音デバイスへの呼を経路付けし、
前記呼出音デバイスによって、呼を受信した後にオリジナル被呼番号を抽出し、
前記呼出音デバイスによって、前記発呼番号および前記被呼加入局のMSRNを前記端末交換デバイスに送信し、
前記端末交換デバイスによって、前記被呼端末の状態情報を前記呼出音デバイスに送信し、
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末の状態情報を受信した後、該被呼端末が受信可能であるか否か判断する、
ことをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記被呼加入局が呼に応答した後、前記呼出音デバイスによって、呼出音の発呼加入局での再生を停止し、
前記呼出音デバイスによって、前記発呼加入局および被呼加入局の間の接続を可能にするために前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間の接続を確立する、
ことをさらに含む、請求項1または10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含む通信網において呼出音を提供する方法であって、
前記通信網において、呼出音を記憶し、再生するために呼出音デバイスを確立し、該HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、該呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含み、
前記HLRによって、前記加入局情報が記憶されている交換デバイスに加入局の呼出音サービス登録情報を含む前記加入局情報を送信し、
呼要求を受信した後、前記発呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か、前記発信元交換デバイスが自身に記憶されている前記加入局情報の識別情報にしたがって判断し、
前記発呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であれば、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、前記加入局情報の前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスによって、被呼端末が受信可能である場合に、前記発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
方法。
【請求項13】
確立の前に、
前記被呼端末が付加されるHLRから前記被呼加入局のローミング番号を前記発信元交換デバイスが取得する、
ことをさらに含み、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、前記被呼加入局のローミング番号および該発信元交換デバイスに記憶されている該呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することである、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記被呼加入局のローミング番号および前記発信元交換デバイスに記憶されている前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが、前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、該呼出音デバイスへの接続を確立し、
前記呼出音デバイスが、前記発信元交換デバイスから受信した情報から前記被呼加入局のローミング番号を取得し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記被呼加入局のローミング番号および該発信元交換デバイスに記憶されている該呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
通信網において呼出音を提供するシステムであって、
発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含み、
加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合に、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイス、
をさらに備え、
前記HLRは加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、交換デバイスに加入局の該呼出音サービス登録情報を送信し、被呼加入局のローミング番号を送信する機能を有し、
前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスは、前記呼出音サービス登録情報にしたがって、加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する機能を有する、
システム。
【請求項17】
前記HLRは交換デバイスに加入局の呼出音サービス登録情報を送信するためにも使用され、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスは該HLRから受信した呼出音サービス登録情報を記憶する、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記発信元交換デバイスは前記呼出音デバイスに呼を経路付けるためにも使用され、
前記呼出音デバイスは、呼を受信した後に、オリジナル被呼番号を抽出し、発呼番号および被呼加入局のMSRNを前記端末交換デバイスに送信し、前記被呼端末の状態情報を受信した後、該被呼端末が受信可能であるか否かを判断するためにも使用され、
前記端末交換デバイスは、前記呼出音デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信するためにも使用される、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記呼出音デバイスは、前記被呼加入局が呼に応答した後、前記発呼加入局と被呼加入局との間の接続を可能にするために、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間の接続を確立するためにも使用される、
請求項16または18に記載のシステム。
【請求項1】
呼出音を提供する方法であって、
通信網において、呼出音を記憶し、再生するために呼出音デバイスを確立し、該通信網は少なくとも発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含み、該HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、該呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含み、
呼要求を受信した後、前記発信元交換デバイスは前記HLRに被呼加入局のローミング番号の要求を送信し、該HLRから受信した前記識別情報に対応する該被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断し、
前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であれば、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、該被呼加入局の加入局情報の前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立し、
前記呼出音デバイスによって、被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
方法。
【請求項2】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに被呼加入局のローミング番号の要求を送信した後、
前記HLRは、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か前記呼出音サービス登録情報の識別情報にしたがって判断し、判断が肯定された場合には、前記発信元交換デバイスに被呼番号として経路プレフィックスを有する該被呼加入局のローミング番号を送信し、該経路プレフィックスは前記呼出音デバイスの経路番号であり、判断が否定された場合には、該発信元交換デバイスに被呼番号として該被呼加入局のローミング番号を送信する、
ことをさらに含み、
前記HLRから受信した加入局情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断することは、前記被呼番号の経路プレフィックスとして前記呼出音デバイスの経路番号が作動するか否かを判断することであり、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記経路プレフィックスにしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、該呼出音デバイスにIAMを送信し、前記IAMは発呼番号、被呼番号およびオリジナル被呼番号を含み、該被呼番号は経路プレフィックスを有する前記被呼加入局のローミング番号であり、
前記呼出音デバイスは前記被呼番号から前記経路プレフィックスを除去し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する前に、
前記端末交換デバイスが前記被呼加入局を呼び出し、前記呼出音デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信し、
前記被呼端末が受信可能であるか否かを前記呼出音デバイスが判断し、判断が肯定された場合、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを実行し、判断が否定された場合、前記端末交換デバイスによって発呼端末で再生される音声プロンプトを透過的に送信する、
ことをさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記被呼加入局が電話に出たことを示す応答メッセージANMを受け取った後、前記呼出音デバイスが、加入局によってカスタマイズされた呼出音の発呼加入局での再生を停止し、中継を介して、発呼加入局および被呼加入局の間の呼を接続する、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに被呼加入局のローミング番号を取得するための要求を送信した後、
前記HLRが、前記呼出音サービス登録情報の識別情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か判断し、判断が肯定された場合、応答メッセージに前記呼出音デバイスのローミング番号を付加し、前記発信元交換デバイスに該応答メッセージを送信し、判断が否定された場合、応答メッセージを該発信元交換デバイスに直接送信する、
ことをさらに含み、
前記HLRから受信した加入局情報にしたがって、前記被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断することは、該HLRから受信した情報が該呼出音デバイスの経路番号を含むか否か判断することであり、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、前記オリジナル被呼番号にしたがって前記HLRから前記被呼加入局のローミング番号を取得し、該被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末が受信可能である場合に、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する前に、
前記端末交換デバイスが前記被呼加入局を呼び出し、前記発信元交換デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信し、
前記被呼端末が受信可能であるか否かを前記発信元交換デバイスが判断し、判断が肯定された場合、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを該呼出音デバイスに指示し、判断が否定された場合、前記端末交換デバイスによって発呼端末で再生される音声プロンプトを透過的に送信する、
ことをさらに含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記発信元交換デバイスが前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を前記発呼加入局で再生することを該呼出音デバイスに指示することは、
前記発信元交換デバイスが発呼番号および被呼番号を含むメッセージを前記呼出音デバイスに送信し、
前記呼出音デバイスが加入局の番号にもとづいて加入局によってカスタマイズされた呼出音を決定し、前記発呼加入局に応答メッセージを送信し、前記発信元交換デバイスを介して該発呼加入局で加入局によってカスタマイズされた呼出音を再生する、
ことを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記被呼加入局が電話に出て呼に応答した場合、該被呼加入局が電話に出たことを示すANMを前記端末交換デバイスが前記発信元交換デバイスに送信し、
前記ANMを受信した後、前記発信元交換デバイスは前記呼出音デバイスへの経路を直ちに切断し、該発信元交換デバイスと前記端末交換デバイスとの間のチャネル接続を維持する、
ことをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記発信元交換デバイスが前記HLRに送信する要求は該発信元交換デバイスの識別をさらに含み、
前記HLRから受信した前記被呼加入局の情報にしたがって、該被呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する前に、
前記HLRが受信した前記発信元交換デバイスの識別にしたがって該発信元交換デバイスが呼出音サービスをサポートするか否か判断し、判断が肯定された場合、該発信元交換デバイスに送信される情報に該発信元交換デバイスの識別を付加し、判断が否定された場合、該呼出音サービスをサポートする交換デバイスを選択し、該発信元交換デバイスに送信される情報に該呼出音サービスをサポートする該交換デバイスの識別を付加する、
ことをさらに含み、
確立する前に、
前記発信元交換デバイスが受信した前記交換デバイスの識別が自身の識別と同一であるか否かを判断し、判断が肯定された場合、確立を実行し、判断が否定された場合、該発信元交換デバイスが受信した識別に対応する交換デバイスへの接続を確立し、前記呼出音サービスをサポートする交換デバイスの中継を介して前記端末交換デバイスへの接続を確立し、交換デバイスと該呼出音デバイスとの間の接続を確立し、前記被呼端末が受信可能である場合に、該交換デバイスを介して、前記被呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
ことをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスによって、前記呼出音デバイスへの呼を経路付けし、
前記呼出音デバイスによって、呼を受信した後にオリジナル被呼番号を抽出し、
前記呼出音デバイスによって、前記発呼番号および前記被呼加入局のMSRNを前記端末交換デバイスに送信し、
前記端末交換デバイスによって、前記被呼端末の状態情報を前記呼出音デバイスに送信し、
前記呼出音デバイスによって、前記被呼端末の状態情報を受信した後、該被呼端末が受信可能であるか否か判断する、
ことをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記被呼加入局が呼に応答した後、前記呼出音デバイスによって、呼出音の発呼加入局での再生を停止し、
前記呼出音デバイスによって、前記発呼加入局および被呼加入局の間の接続を可能にするために前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間の接続を確立する、
ことをさらに含む、請求項1または10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含む通信網において呼出音を提供する方法であって、
前記通信網において、呼出音を記憶し、再生するために呼出音デバイスを確立し、該HLRの加入局情報に加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、該呼出音サービス登録情報は少なくとも加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを示す識別情報および該呼出音デバイスの経路情報を含み、
前記HLRによって、前記加入局情報が記憶されている交換デバイスに加入局の呼出音サービス登録情報を含む前記加入局情報を送信し、
呼要求を受信した後、前記発呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否か、前記発信元交換デバイスが自身に記憶されている前記加入局情報の識別情報にしたがって判断し、
前記発呼加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であれば、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、前記加入局情報の前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立し、前記呼出音デバイスによって、被呼端末が受信可能である場合に、前記発呼加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する、
方法。
【請求項13】
確立の前に、
前記被呼端末が付加されるHLRから前記被呼加入局のローミング番号を前記発信元交換デバイスが取得する、
ことをさらに含み、
前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間に接続を確立し、交換デバイスと前記呼出音デバイスとの間の接続を確立することは、前記被呼加入局のローミング番号および該発信元交換デバイスに記憶されている該呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することである、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記被呼加入局のローミング番号および前記発信元交換デバイスに記憶されている前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが、前記呼出音デバイスの経路情報にしたがって、該呼出音デバイスへの接続を確立し、
前記呼出音デバイスが、前記発信元交換デバイスから受信した情報から前記被呼加入局のローミング番号を取得し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記被呼加入局のローミング番号および該発信元交換デバイスに記憶されている該呼出音デバイスの経路番号にしたがって接続を確立することは、
前記発信元交換デバイスが前記呼出音デバイスの経路番号にしたがって前記呼出音デバイスへの接続を確立し、前記被呼加入局のローミング番号にしたがって前記端末交換デバイスへの接続を確立する、
ことを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
通信網において呼出音を提供するシステムであって、
発信元交換デバイス、端末交換デバイスおよびHLRを含み、
加入局によってカスタマイズされた呼出音を記憶し、被呼端末が受信可能である場合に、交換デバイスを介して、加入局によって予めカスタマイズされた呼出音を発呼加入局で再生する呼出音デバイス、
をさらに備え、
前記HLRは加入局の呼出音サービス登録情報を記憶し、交換デバイスに加入局の該呼出音サービス登録情報を送信し、被呼加入局のローミング番号を送信する機能を有し、
前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスは、前記呼出音サービス登録情報にしたがって、加入局が呼出音サービスに登録されている加入局であるか否かを判断する機能を有する、
システム。
【請求項17】
前記HLRは交換デバイスに加入局の呼出音サービス登録情報を送信するためにも使用され、前記発信元交換デバイスおよび端末交換デバイスは該HLRから受信した呼出音サービス登録情報を記憶する、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記発信元交換デバイスは前記呼出音デバイスに呼を経路付けるためにも使用され、
前記呼出音デバイスは、呼を受信した後に、オリジナル被呼番号を抽出し、発呼番号および被呼加入局のMSRNを前記端末交換デバイスに送信し、前記被呼端末の状態情報を受信した後、該被呼端末が受信可能であるか否かを判断するためにも使用され、
前記端末交換デバイスは、前記呼出音デバイスに前記被呼端末の状態情報を送信するためにも使用される、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記呼出音デバイスは、前記被呼加入局が呼に応答した後、前記発呼加入局と被呼加入局との間の接続を可能にするために、前記発信元交換デバイスと端末交換デバイスとの間の接続を確立するためにも使用される、
請求項16または18に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2010−124483(P2010−124483A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3407(P2010−3407)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【分割の表示】特願2006−529557(P2006−529557)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502385872)華為技術有限公司 (139)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【分割の表示】特願2006−529557(P2006−529557)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502385872)華為技術有限公司 (139)
【Fターム(参考)】
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