説明

咀嚼可能な草本物質用バッグであるチューイングバッグ

【課題】
【解決手段】咀嚼可能な草本物質用バッグであるチューイングバッグである。キッチンで見られ、使用される草本物質のような、新鮮で乾燥した粉末状の草本物質を収容する布製の包みである。口の中に含まれ、咀嚼に耐えることのできる包みである。味および活性物質は、バッグの内容物が口に直接接触することが全く無い状態で、味わわれ、唾液を通じて吸収される。布の構造は、髄が漏れないように保持するが、溶解した物質を含む液体は通過させる。バッグの縁、または布片の縁は内側に折り畳まれて、解けて広がることなく滑らかな形をした密封された開口部が得られる。チューイングバッグとして用いることができる丸い布片である。消費者自身に、どのようにしてサイズを調節したらよいか、および、再利用可能な糸またはケーブルタイをどこで縫い付けたらよいかを示すマーキングを持つ布片、およびその独立した部材である小さな糸である。特に、チューイングバッグと組み合わせて使用されるように製造される草本物質の混合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
我々は、粉末状の草本またはその他の植物性物質を口の中に含み、その味および活性物質を口から吸収し、または口の中の流体と共に呑み込むことができるのを所望する。本発明は、キッチンに見られる草本または庭に生える草本のような、できればこれ以上加工されないのが好ましい、新鮮で乾燥した粉末状の草本に関する。ばらばらな物質全てを口に含み、不本意ながらそれを呑み込むことは好ましくない。また、物質がずっと歯に張りついたままであることも好ましくない。また、草本物質が直接接触するために、舌または口のその他の部分が炎症を起こしたり、損傷を受けることも好ましくない。
【0002】
これらの課題を、噛んでも大丈夫なほど強く、溶けた物質を含む液体は通過させるが、植物の髄を保持する草本物質用の包みにより解決する。この包みは、織物から作ることができ、その形状、外形、または構造は口の中に含むのに不快でなく、また健康に害の無い材料から作製されなければならない。例えば、丈夫であるが滑らかで着色していない木綿、麻、亜麻、絹、または大麻で造られた布を使用することができる。ポリエステルのような人工繊維もよく使われていると思われるが、これは天産物ではないので、健康に対する危険度は大きいであろう。
【0003】
包みは、小さな枕のように、製造業者によって充填/詰められて密封される。包みはまた、消費者自身によって充填される小さなバッグであってもよい。大きさは、3から4cmであり、短い辺のうちの1辺に開口部を具える。小さな漏斗により、容易にバッグを満たすことができる。短い糸またはプラスチック樹脂製のケーブルタイを、開口部の捻られた首部の周囲に設けて、部分的に満たされたバッグを密封することができる。使用中にこの固定具が外れるのを防ぐために、バッグの開口部の周囲に肉厚部を設けてもよい。この肉厚部は、バッグの材料に縫い付けられた比較的太い糸によって、開口部から1/2cmの距離に設けてもよい。
【0004】
この固定具はまた、バッグの開口部の捻れた首部に回転して設けられる球形でかつビーズ形をした形状Kであってもよい。開口部の捻れた首部は、Kの穴にぴったりとはめ込まれる皿ねじにより圧着され、Kの穴の内部でしっかりと固定される。Kはまた、ヒンジによって連結される二つの部品から造られてもよい。Kの一方の部品は溝を持ち、他方の部品は凸部を持ち、Kの穴は二つの部品間の空間によって形成される。バッグの開口部の捻れた首部は溝に設けられ、他方の部品の凸部によってしっかりと圧着される。Kの二つのヒンジ部品は、皿ねじまたは鉗子によって固定してもよい。溝の底部または凸部の頂部に粗面または凹凸構造を設けて、バッグの開口部の捻れた首部をさらに把握してもよい。
【0005】
短い糸またはケーブルタイにより密封されるバッグの開口部は、伸びたり解けてしまうことのある縁/エッジを有する。口の中に入れたときに、縁/エッジが伸びて解けてしまうことは好ましくない。これは、バッグの開口部の縁が、Kの穴の他端からはみ出ることがないようにすることで防止することができる。短い糸またはケーブルタイを開口部の捻れた首部の周囲ではなく大部分を開口部の内部に設けることで、密封されたバッグの開口部を滑らかにすることができ、開口部を密封する際に開口部の縁が内側に折り畳まれることを可能にする。これを実現するために、バッグの開口部を四角形にすることを想定して、短い糸を四角形の各頂点近くの四角形の各頂点の両側で材料に縫い付ける。このとき、短い糸は、四角形の頂点の内3点において僅かにバッグの外側にあり、短い糸の両端は、四角形の第4の頂点近くでバッグの外側に設けられなければならない。短い糸が材料に縫い付けられる位置と開口部の縁との距離は、約3/4cmである。バッグが部分的に満たされた後に、開口部の縁を内側に折り畳むことができる。ここで、内側に折り畳まれた開口部の縁は、糸をきつく引っ張りその両端を結び合わせることにより密閉される。短い糸の代わりに、プラスチック樹脂製のケーブルタイを、前記短い糸と同じようにバッグの材料に縫い付けてもよい。ケーブルタイであるプラスチック樹脂製のストランドにより形成される輪によって、バッグの開口部に形状と強度が提供されるが、短い糸は全く支持しないため、バッグを満たして開口部の縁を内側に折り畳むには、プラスチック樹脂製のケーブルタイを使う方が簡単である。短い糸を使ってバッグの開口部に強度を提供するには、金属ワイヤーを曲げて形成したフレームが役立つであろう。このフレームは、内側に4つのフックを有する開口部を具える。これらのフック間の距離は全て同じである。短い糸の3つの小さい部分は、両端部と同様にバッグの外側にあり、フレームの内側のフックの周囲に設けられる。バッグが部分的に満たされ、開口部の縁が内側に折り畳まれたときは、バッグをフックから滑り出して密封することができる。フレームの代わりに、プラスチック樹脂からなり穴を具える四角形、または円筒形状であって、これらの開口部の内側に4つフックを有するものを使用して、短い糸を支持してもよい。
【0006】
バッグの代わりに、例えば、直径12cmの丸い布片(図1)を使用してもよい。
丸い布片の表面がバッグの内側となり、丸い布片の縁がバッグの開口部の縁となり、かつ丸い布片の裏面がバッグの外側となるように、短い糸またはケーブルタイを丸い布片に縫い付ける。これを実現するために、2本の直線と直径9cmの円が丸い布片に描かれており、これらは総て同じ中心を有する。2本の直線と円との交点は、バッグの開口部の四角形の頂点と同じであり、短い糸またはケーブルタイを材料に縫い付ける位置を定める。短い糸またはケーブルタイは、この円の交点近くおよび当該交点の両側で材料に縫い付けられる。短い糸またはケーブルタイは、これらの交点の内3点において、僅かに丸い布片の裏側にあり、第4の交点における両端部も同様である。
【0007】
さらに、同じ中心を有する複数の縮小する円と2本の直線を具える15cm幅の四角い布片を使用してもよい。消費者自身が、この布片を必要なサイズに切断し、短い糸またはケーブルタイを、交点近くで布片に縫い付けてもよい。2本の直線の代わりに、2対の直線を使用してもよい。一対の直線は、約1/2cmの距離で互いに平行である。二対の直線と円の交点で、短い糸またはケーブルタイを布片に縫い付けてもよい。
【0008】
一般にシーツを作るのに用いられる、着色していない滑らかで薄手の丈夫な木綿の布が、草本物質を入れる包みの製造に使われる。
【0009】
ケーブルタイは使い易いが反復して使用することができない。再利用可能な設計Oを製造することは可能である。バッグまたは丸い布片が使い古されていない場合は、これらを洗濯して、他のケーブルタイを通すことなく再利用することが可能である。Oは通常のケーブルタイのようであるが、斜めにストランドに配列され(プラスチック樹脂製のストランドの小さなリブが、間違った方向に移動しないように)防止しなければならない小さな矩形は、一次的にストランドを解除し、移動や元の位置に戻すことができなければなければならない。これは、穴を具えた小さな「ホーム」をケーブルタイに設けることで実現され、細いプラスチック樹脂製のストランドの一端が通され(他方の端が「ホーム」に連結される)、固定具を用いて繰り返し連結することが可能な二つの部品で構成することができる。斜めにストランドに配列される小さな矩形はまた、プラスチック樹脂製のストランドに対して独立に動かしたり、小さなネジを用いて元の位置に戻すことができる。リブを有する小さなプラスチック樹脂製のストランドはまた、肉厚部が一端に具えた独立した部品であってもよく、当該肉厚部は、使用時には一体であるかのようにケーブルタイの小さな「ホーム」の開口部の内側に設けられる。
【0010】
他の短い糸を材料に縫い付けることなく包みを再利用するために、短い糸の両端を結ぶ代わりに球形でビーズ形状をしたKの中に通してもよい。Kは短い糸をしっかりと固定することができる。短い糸の代わりに、一端にリブと肉厚部を具える独立したプラスチック樹脂製のストランドを用いて、包みを密封することができ、これにより、このストランドをKの中に通してしっかりと固定することができる。Kの内部に設けられる粗面あるいは凹凸構造、または斜めに配列される小さな矩形は、通常のケーブルタイのように使用され、ストランドが滑るのを阻止することができる。Kが二つの部品から製造される場合、小さいプラスチック樹脂製のストランドおよび包みは再利用が可能である。
【0011】
小さなプラスチック樹脂製のストランドまたは短い糸が切断されていない場合は、棒付きキャンディーの棒のように使用して、包みを口の中に保持することができる。草本物質を噛んで味わった後に包みを開けることができ、必要であれば、活性物質を少しでも失うことがないように草本物質を食べたり水と共に呑み込むことも可能である。
【0012】
包みを使用することは、キャンディーの摂食、喫茶、または、マリファナあるいはその他の草本の喫煙の代わりとなることができる。
【0013】
噛んだり呑み込んだりすると健康に重大な危機や危険を及ぼす草本物質の存在については、十分な認識を持っていなければならない。
【0014】
草本物質の混合物を特別に厳選して、前述のチューイングバッグに使用してもよい。混合物を調合する場合は、液体、特に唾液に対する可溶性、また溶解の速度および時間による観点で、混合物または構成物そのものを選択してもよい。
【0015】
さらに、味、消費者が混合物を味わう方法、ならびに、混合物が精神状態や気分および健康に及ぼす影響について、特別の注意を払ってもよい。混合物は、味、ならびに精神状態や気分および健康に及ぼす影響といった特質を考慮して混ぜ合わせ、いくつかの種類を作ってもよい。
【0016】
なお、請求される対象はすべて、口に含んで不快でなく、健康に対して害の無い材料から製造されなければならない。
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
約3×4cmの大きさで、短辺の一方に開口部を具える布から造られることを特徴とするチューイングバッグ。布は口に含んで不快でなく、咀嚼に耐えるほど十分丈夫であり、布の構造は、草本物質の髄を漏出しないように保持するが、液体および溶解した物質は通過させる。普通に使用されるならば、布は健康に害とはならない。
バッグは、普通に使用された場合に、固定具が滑り落ちることがないように、開口部の近くに肉厚部を具える。肉厚部として短い糸を用いて布に縫い付けてもよい。
【請求項2】
短い糸またはケーブルタイが、開口部を密封する際に開口部の縁が内側に折り畳まれることを可能とする方法で縫い付けられることを特徴とする請求項1に記載のチューイングバッグ。バッグの開口部を四角形にした場合に、四角形の各頂点と開口部の縁との距離が1cmである。4個の頂点の近くでかつ各頂点の両側で、短い糸またはケーブルタイが材料に縫い付けられ、短い糸またはケーブルタイは、四角形の頂点の内3点で僅かにバッグの外側に設けられ、短い糸またはケーブルタイの両端は、四角形の残りの第4の頂点近くでバッグの外側に設けられる。
【請求項3】
例えば直径12cmの丸い布片から造られることを特徴とするチューイングバッグ。この布片は、請求項1に記載のチューイングバッグと同じ材料から造られる。短い糸またはケーブルタイがこの丸い布片に縫い付けられることにより、チューイングバッグを密封する際に、布片の縁を内側を折り曲げて当該バッグが形成される。丸い布片の上に直径9cmの円および2本の直線を描き、これら全てが布片と同じ中心を有する。円と直線の交点の近くでかつ当該交点の両側で、短い糸またはケーブルタイが布に縫い付けられ、短い糸またはケーブルタイは、三つの交点において僅かに布片の裏側にあり、同様にその両端部は、残りの第4の交点において布片の裏側にある。布片の直径は様々である。直径がより大きいものは必要でなく、直径がより小さいものが役に立つであろう。
【請求項4】
幅が約15cmの四角形の布片であって、請求項1に記載のチューイングバッグと同じ材料から造られることを特徴とするチューイングバッグ。複数の縮小する円および2本の直線であってこれら全てが同じ中心を有する円と直線が、布片に印付けられる。この布片を、短い糸と針、または1本以上のケーブルタイと組み合わせて、消費者自身がチューイングバッグを裁断し、仕上げることができる。
【請求項5】
金属ワイヤーを曲げて造られたフレームと組み合わせるチューイングバッグ。このフレームは個別に販売され、当該フレームは、互いが同じ距離にある4個のフックを開口部に具えることを特徴とする。チューイングバッグの開口部を密封する短い糸は、フックの周囲に設けられ、チューイングバッグの開口部に形状と強度を提供する。当該開口部に提供される形状と強度は、チューイングバッグの充填を容易にし、さらに、バッグの縁または布片の縁を内側に折り畳んで開口部を密封するために必要である。
このフレームはまた、穴と、穴の中に互いの距離が同じである4個のフックとを具える堅固なプラスチック樹脂からなる平らな片、または円筒形であってもよい。
【請求項6】
開口部を密封することができる球形かつビーズ形をした形状Kと組み合わされるチューイングバッグ。この形状Kはまた個別に販売され、当該形状Kは、平らに設けられた皿ねじを使用してしっかり固定することができる穴の構成部品と穴とを具えることにより、所望の圧力を提供することを特徴とする。
Kはまた、二つの部品で製造され、例えば、ヒンジで連結されるこの二つの部品は、1本あるいは2本の皿ねじまたは鉗子を組み合わして固定される特徴を有し、一方の部品は溝を具え、他方の部品はこの溝に嵌合する凸部を具え、チューイングバッグの開口部をこれらの部品の間にしっかりと圧着することによりチューイングバッグの開口部を密封することができる。溝の底部または凸部の頂部に粗面または凹凸構造を設けて、溝の内容物をさらに把持することができる。
溝の底部および凸部の頂部に設けられる粗面または凹凸構造は、Kの穴に斜めに配列された小さな矩形とすることができ、通常のケーブルタイに見られるように、独立したプラスチック樹脂製のストランドのリブが、間違った方向に動くことがないようにすることができる。
【請求項7】
開口部を密封するケーブルタイが組み合わされたチューイングバッグ。このケーブルタイはまた個別に販売され、(ストランドのリブが間違った方向に動くことがないように斜めにストランドに配列される)小さな矩形が移動してストランドのリブを解除し、その後、元の位置に戻して再びリブを固定することができる。この小さな矩形は、ネジを用いることにより、または、当該矩形に設けられる「ホーム」が、例えばKのように、分離され再び連結することが可能な二つの部品で造られるので、移動して元の位置に戻すことができる。
リブを具えるプラスチック樹脂製のストランドは、一端に肉厚部を具える独立した部品であり、当該肉厚部を具える端部は、ケーブルタイの「ホーム」の開口部内に固定され、これらが使用時に一体となる。
【請求項8】
草本(または植物)物質の混合物と組み合わせたチューイングバッグ。この混合物はまた個別に販売でき、特にチューイングバッグと組み合わせて使用するように造られることを特徴とする。混合物を調合する過程において、液体、特に唾液に対する混合物または構成物の可溶性、ならびに溶解する速度および時間を考慮して選択される。さらに、味、精神状態や気分および健康に及ぼす影響、ならびに消費者が選択をする方法により選択がなされ、混合物は、味、ならびに精神状態や気分および健康に及ぼす影響といった特徴を考慮して製造してもよい。
【請求項9】
請求項1に記載のバッグのような外観をし、同じ材料から造られることを特徴とするチューイングバッグ。当該チューイングバッグは、製造業者によって充填、密封される。このバッグは滑らかな縁を具え、かどを面取りしてもよい。

【公表番号】特表2007−535448(P2007−535448A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507259(P2007−507259)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【国際出願番号】PCT/NL2005/000267
【国際公開番号】WO2005/097609
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506332317)
【Fターム(参考)】