説明

商品オーダーシステムにおける電気機器の充電及び盗難防止システム

【課題】電気機器の陳列ユニットにおける充電及び盗難防止システムを提供する。
【解決手段】所定許容領域内で自由に移動作可能な電気機器(1)と、前記電気機器を設置可能なスタンド(2)の1組により構成された陳列ユニット(3)と、所定許容領域内に信号を発信する少なくとも1個の発信装置(20)により構成され、電気機器(1)の外側に取付ユニット(8)が固着されている。取付ユニット(8)と発信装置(20)の間に盗難防止システムが構成され、電気機器が所定許容領域の外側に持ち出されるとき取付ユニット(8)の防犯端末装置(21)から警報を発する。取付ユニット(8)とスタンド(2)の間に非接触式の送電手段による充電システムが構成され、電気機器をスタンド(2)に載置したとき、取付ユニット(8)の二次電源装置(9)を起電させることにより、電気機器の機器用蓄電池(4)と、防犯端末装置(21)の警報用蓄電池(25)を同時に充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の陳列ユニットにおける充電及び盗難防止システムに関し、電気機器とスタンドの1組から成る陳列ユニットを店舗内に陳列するに際し、電気機器をスタンドに設置した状態で好適に充電を行うと共に、スタンドから離した電気機器が店外に持ち出されることを防止するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ワイヤレス通信機能を具備したタブレット端末機と称される携帯端末機が普及しつつあり、例えば、飲食店等において、顧客は、各テーブルに応じて陳列されたタブレット端末機により、商品メニューを参照すると共に、所望の商品を発注することが行われている。
【0003】
また、家電量販店等においては、携帯電話機やデジタルカメラ等の製品に関して、顧客が商品を自由に手にとって操作できる展示サンプルを多数陳列している。
【0004】
前記タブレット端末機や展示サンプル等の電気機器は、盗難防止のため、繋留ワイヤーによりテーブルや棚等の固定部位に繋留されている。しかしながら、繋留ワイヤーが雑然とするので、陳列雰囲気の美観を損ない、しかも、顧客の操作を妨げるという問題がある。
【0005】
そこで、特許文献1及び特許文献2に示されるように、前記ワイヤーを不要とし、前記電気機器と、該電気機器に内蔵された蓄電池を充電するための充電器の間に、充電ケーブルを備えた盗難防止器を設け、該盗難防止器により電気機器を棚等の固定部位に繋留し、該盗難防止器が不正に取外されたり、充電ケーブルが切断されたとき、警報を発するようにした盗難防止装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−277379号公報
【特許文献2】特開2010−140388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献にそれぞれ示される盗難防止装置は、繋留ワイヤーを不要とするが、電気機器が盗難防止装置の充電ケーブルにより繋留されているため、依然として、電気機器の操作性が良好でない。特に、飲食店等におけるメニューを表示するタブレット端末機の場合、テーブルを囲む複数人の顧客に手渡す必要があるため、充電ケーブルが長くなり、断線等のトラブルの原因となる。
【0008】
従って、本発明は、電気機器に繋留ワイヤーや充電ケーブル等の索条を一切取付けることなく、該電気機器を自由に移動できるように構成することを課題とする。
【0009】
ところで、上述のような電気機器は、内部電源としての蓄電池を内蔵しているため、随時、蓄電池を充電可能とする装置が必要となる。この点に関して、一般的に携帯可能な電気製品の場合、スタンドとしての充電台と、電気機器の充電池との間において、接触式の送電手段を構成するものと、非接触式の送電手段を構成するものが公知である。しかしながら、本発明が目的とする飲食店や家電量販店等に陳列される電気機器は、顧客の乱雑な取り扱いにより、コネクタ端子を破損するリスクが高いため、接触式の電力伝送手段は好ましくない。
【0010】
従って、スタンドとしての充電台と、電気機器の充電池との間には、非接触の電力伝送手段を構成することが好ましい。しかしながら、現状において、飲食店等において使用されているタブレット端末機は、接触式の電力伝送手段による充電システムが主流を占めており、非接触式の電力伝送手段は少数である。このため、本発明の充電及び盗難防止装置を提供するに際しては、コネクタ端子を備えたタブレット端末機に対応できることと、将来の非接触式の電力伝送手段の普及を見越して、誘導コイルを備えたタブレット端末機にも対応できるように構成することが望ましい。
【0011】
上述した充電システムの一方において、電気機器の盗難防止に関して、一般的に店舗に展示される商品の場合、商品に防犯タグを取付け、商品が店外に持ち出されるとき、店舗の出入口に設置した感知ゲートにより感知し、警報を発する装置が公知である。しかしながら、例えば、飲食店等においては、出入口に感知ゲートを設けると物々しくなるため好ましくなく、しかも、複数の電気機器が移動中に警報が発せられたとき、何れの電気機器が盗難対象であるのか特定が困難である。更に、感知ゲートを設置するためには、高コストを要する。
【0012】
このため、本発明の課題は、自由に移動できる電気機器を提供するに際し、充電に関しては、電気機器に内蔵された蓄電池を良好に充電できるように構成したシステムを提供し、盗難防止関しては、店舗の出入口に感知ゲートの設置を必要とせず、電気機器が不正に店外に持ち出されるとき、当該電気機器の手元で警報を発するように構成したシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明が手段として構成したところは、顧客が手にとって操作可能な電気機器と、前記電気機器を設置可能なスタンドの1組により陳列ユニットを構成し、前記陳列ユニットは、前記スタンドに電気機器を設置したとき該電気機器に内蔵された機器用蓄電池を充電する充電システムを設けており、更に、前記電気機器が所定許容領域から持ち出されたとき、警報を発する盗難防止システムを構築する構成において、前記盗難防止システムは、前記所定許容領域内に信号を発信する少なくとも1個の発信装置と、各組の陳列ユニットにおける電気機器の外側に固着されるケーシングに設けた防犯端末装置とから成り、前記防犯端末装置は、前記信号を受信する受信器と、前記受信器が前記発信装置から離れた所定許容領域外に移動することによる受信信号の受信値の低下を検知して異常を判定する検出器と、前記検出器の異常判定に応じて警報を発する警報器と、前記受信器と検出器と警報器の電源を構成する警報用蓄電池を備えており、前記充電システムは、各組の陳列ユニットにおける電気機器とスタンドに関して、電気機器の外側に固着されるケーシングに設けた誘導コイルを含む二次電源装置と、スタンドから前記誘導コイルに起電力を誘導するようにスタンドに内装された電源コイルを含む一次電源装置とから成る非接触の送電手段を構成しており、各組の陳列ユニットにおいて、前記二次電源装置の起電力に基づいて、前記機器用蓄電池と警報用蓄電池を同時に充電するように構成して成る点にある。
【0014】
本発明の実施形態において、前記防犯端末装置のケーシングと前記二次電源装置のケーシングを一体化した取付ユニットを構成し、該取付ユニットを電気機器の外側に取外し不能に固着することが好ましい。
【0015】
前記二次電源装置は、前記誘導コイルの起電力を出力する送電出力端子と、前記誘導コイルの起電力により磁界を発生させる送電コイルを備えることが好ましく、これにより、機器用蓄電池に接続された送電入力端子を備える電気機器と、機器用蓄電池に接続された既設誘導コイルを有する電気機器に対して、選択的に取付けられるように構成される。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の本発明によれば、店舗の所定許容領域Rに、少なくとも1個の発信装置20を固定設置し、所望の組数の陳列ユニット3を配備した状態で、各組の陳列ユニット3に関して、
電気機器1は、繋留ワイヤーや充電ケーブル等の索条を一切有していないので、顧客が電気機器1を手にとって操作する作業を容易とする。
【0017】
そして、不使用時には、電気機器1をスタンド2に載置することにより、二次電源装置9により、所要の充電を可能とする。充電は、電気機器1の機器用蓄電池6の充電だけでなく、同時に、防犯端末装置21の警報用蓄電池25の充電も行うので、電池交換を行う必要はなく、常時、防犯端末装置21を待機状態で作動させておくことが可能となる。
【0018】
そこで、顧客が電気機器1を所定許容領域Rの外部、例えば、出入口Gの近辺に移動させると、防犯端末装置21の警報器28から警報が発せられる。警報は、電気機器1の手元から発生するので、店員等への通告のみならず、顧客自身に対する警告が可能である。しかも、多数の顧客により混雑した店舗においても、何れの電気機器から警報が発せられているのか容易に特定することができる。
【0019】
請求項2に記載の本発明によれば、防犯端末装置21のケーシング8bと二次電源装置9のケーシング8aを一体化した取付ユニット8を電気機器1の外側に取外し不能に固着する構成であるから、現在市販され又は既に店舗等において使用中の電気機器1に対して後付けが可能であり、このような取付ユニット8と、スタンド2及び発信装置20を提供するだけで、本発明のシステムを実施することが可能であり、省コストであると共に実施化が容易である。
【0020】
請求項3に記載の本発明によれば、送電出力端子4を設けた電気機器1aと、既設誘導コイル7を設けた電気機器1bの2種類の電気機器1に対して、選択的に対応できる構成とされているので、本発明のシステムの汎用化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に関して、防犯端末装置と二次電源装置の取付ユニットを取付けた電気機器と、スタンドと、発信装置を示しており、(A)は電気機器をスタンドに設置した状態で正面側から示す斜視図、(B)は電気機器をスタンドから離した状態で背面側から示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の電気的構成を示しており、送電入力端子を備えた電子機器に対して本発明を実施した場合の使用例を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態の電気的構成を示しており、既設誘導コイルを備えた電子機器に対して本発明を実施した場合の使用例を示す説明図である。
【図4】本発明のシステムの作用を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0023】
(電気機器)
図1において、電気機器1は、上述したタブレット端末機を示しており、例えば、飲食店等において、各テーブルに応じて配置し陳列することにより、顧客が商品メニューを参照すると共に、所望の商品を発注するために供される。従って、電気機器1のそれ自体は、公知のものであり、既に飲食店等において商品オーダーシステムのために現に使用されているものが含まれる。
【0024】
(陳列ユニット)
前記電気機器1は、設置可能なスタンド2と組み合わせることにより1組の陳列ユニット3を構成し、1組とした陳列ユニット3が店舗内に多数配置される。例えば、飲食店の場合、各テーブルに1組の陳列ユニット3が配備される。そこで、電気機器1は、顧客が自由に手にとって操作可能であり、不使用時にはスタンド2に設置される。
【0025】
(充電システム)
現在市販され又は既に使用中の電気機器1は、内部電源として機器用蓄電池を内蔵しており、充電台との間において、接触式の送電手段を構成するものと、非接触式の送電手段を構成するものが公知である。
【0026】
接触式の送電手段により充電を受ける電気機器1aは、図2に示すように、送電入力端子4を備えており、該送電入力端子4に入力された電力を充電部5により機器用蓄電池6に供給する。充電部5は過充電を防止する。一般的には、電気機器1aを充電台に載置したとき、充電台に設けた送電出力端子が前記送電入力端子に接続されるように構成されているが、ケーブルを介して送電出力端子を送電入力端子に接続する場合もある。
【0027】
その一方において、非接触式の送電手段により充電を受ける電気機器1bは、図3に示すように、既設誘導コイル7を内蔵しており、充電台に載置した状態で、該充電台に設けた電源コイルにより既設誘導コイル7に起電力を誘導し、該起電力を充電部5により機器用蓄電池6に供給する。
【0028】
充電方式として公知の接触式の送電手段と非接触式の送電手段に関して、接触式の電力伝送手段は、顧客の乱雑な取り扱いにより、コネクタ端子を破損してトラブルを生じるリスクがある。このため、本発明は、電気機器1とスタンド2の間において、非接触の送電手段を構成し、しかも、上述のような2種類の充電方式の電気機器1a、1bの何れにも対応できるように構成している。この際、顧客が自由に手にとって操作する電気機器1は、店外に持ち出され、盗難に遭遇する可能性があるため、盗難防止システムを設けている。
【0029】
そこで、非接触式の送電手段により電気機器1に内蔵された機器用蓄電池4の充電を可能とするため、図1に示すように、電気機器1の外側に固着されるケーシング8aに誘導コイルを設けることにより二次電源装置9を構成し、スタンド2に前記誘導コイルに起電力を誘導する電源コイルを設けることにより一次電源装置10を構成している。
【0030】
図2及び図3に例示する実施形態の場合、前記スタンド2に内装された一次電源装置10は、家庭用電源や商用電源等の外部電源から供給される交流の電圧をAC/DC回路11により所定電圧に降圧すると共に直流に整流し、発振部12で発生させた所定周波数の高周波を電源コイル13に入力し、該電源コイル13により磁界を生じさせる。
【0031】
これに対して、前記ケーシング8aに内装された一次電源装置10は、該ケーシング8aを前記スタンド2の所定個所に載置したとき前記電源コイル13が発生する磁界に基づいて電磁誘導作用により起電力を発生する誘導コイル14と、該誘導コイル14に所定電圧値以上の起電力が励起しているとき所定電圧を出力する充電部15と、該充電部15に接続された送電出力端子16及び送電コイル17を備えている。尚、図示省略しているが、充電部15と送電コイル17の間に発振部を設け、該発振部で発生させた所定周波数の高周波を送電コイル17に入力することにより磁界を生じさせる。
【0032】
そこで、図2に示すように、送電出力端子4を設けた電気機器1aに対して、ケーシング8aを固着することにより一次電源装置10を設ける場合は、ケーブル等を備えた外部コネクタ19により前記送電出力端子16と送電入力端子4が接続される。これにより、電気機器1aと一体化されたケーシング8aをスタンド2の所定個所に載置したとき、一次電源装置10の充電部15から供給される電力により、電気機器1aの機器用蓄電池6の充電を行うことができる。
【0033】
あるいは、図3に示すように、既設誘導コイル7を設けた電気機器1bに対して、ケーシング8aを固着することにより一次電源装置10を設ける場合は、該一次電源装置10の送電コイル17と電気機器1aの既設誘導コイル7が対面するようにケーシング8aが固着される。これにより、電気機器1aと一体化されたケーシング8aをスタンド2の所定個所に載置したとき、送電コイル17が発生する磁界に基づく電磁誘導作用により既設誘導コイル7に起電力を発生させ、これにより電気機器1aの機器用蓄電池6の充電を行うことができる。
【0034】
図示実施形態の場合、ケーシング8aの内部に構成した一次電源装置10は、上述のような送電出力端子4を設けた電気機器1aと既設誘導コイル7を設けた電気機器1bの2種類の電気機器1に対して選択的に対応できるように構成されているが、これにより本発明が限定されるものではなく、前記2種類の何れか一方にのみ対応できるように構成しても良い。
【0035】
(盗難防止システム)
図1及び図4に示すように、盗難防止システムは、陳列ユニット3が配備される領域であって、スタンド2から離した電気機器1の移動が許される所定許容領域Rに信号を発信する少なくとも1個の発信装置20と、各組の陳列ユニット3における電気機器1の外側に固着されるケーシング8bに設けた防犯端末装置21により構成されている。
【0036】
発信装置20は、図2及び図3に示すように、家庭用電源や商用電源等の外部電源から供給される交流の電圧をAC/DC回路22により所定電圧に降圧すると共に直流に整流し、図示省略した駆動部を介して発信器23から所定の信号を発信させる。例えば、発信器23は、所定許容領域Rの広さに応じて、所定周波数の小電力電波又は微弱電波を出力するように構成され、電波の到達距離を店舗の出入口Gの近辺に設定できるように出力を調節可能とする設定器24を設けている。
【0037】
これに対して、前記ケーシング8bに内装された防犯端末装置21は、図2及び図3に示すように、内部電源として警報用蓄電池25を設け、前記発信器23から出力された信号を受信する受信器26と、該受信器26が受信する受信信号の受信値の低下を検知して異常を判定する検出器27と、前記検出器27の異常判定に応じてアラーム音等の警報を発する警報器28を備えている。前記検出器27は、上述したように受信器26が発信器23から離され、店舗の出入口Gの近辺まで移動させられたとき、受信信号の受信値の低下を所定の閾値と比較し、図示省略した警報器28の駆動手段に対して異常判定信号を入力する。尚、検出器27は、前記閾値を調節できる設定手段を設けることが好ましい。
【0038】
(取付ユニット)
上記の二次電源装置9を設けたケーシング8aと盗難防止装置21を設けたケーシング8bは、図1に示すように、一体化されることにより取付ユニット8を構成し、該取付ユニット8を電気機器1の外側に取外し不能に固着されている。従って、ケーシング8a、8bは、合体された1個のケーシングにより構成しても良い。尚、図示省略しているが、取付ユニット8に取外し感知手段を設け、取付ユニット8が電気機器1から不正に取外されたとき、前記警報器28から警報を発するように構成しても良い。
【0039】
(充電システムと盗難防止システムの作用)
図4に示すように、飲食店等の店舗における所定許容領域Rには、少なくとも1個の発信装置20が固定設置され、所望の組数の陳列ユニット3が配備される。従って、各組の陳列ユニット3に関して、顧客は、スタンド2から電気機器1を持ち上げ、手にとって自由に操作することができる。そして、不使用時には、電気機器1をスタンド2に載置すれば、二次電源装置9により、所要の充電が行われる。この充電は、電気機器1の機器用蓄電池6の充電だけでなく、同時に、防犯端末装置21の警報用蓄電池25の充電も行うので、電池交換を行う必要はなく、常時、防犯端末装置21を待機状態で作動させておくことが可能となる。
【0040】
各陳列ユニット3は、顧客が電気機器1を手にとって操作すると共に、携帯して所定許容領域Rを移動することを許す。この際、電気機器1は、繋留ワイヤーや充電ケーブル等の索条を一切有しないので、顧客による操作及び移動を容易とする。
【0041】
ところが、顧客が電気機器1を所定許容領域Rの外部、例えば、出入口Gの近辺に移動させると、警報器28から警報が発せられ、顧客自身に警告すると共に、店員等に通告する。上述のように、警報は、電気機器1に固着されたケーシング8bの防犯端末装置21から発せられるので、多数の顧客により混雑した店舗においても、何れの電気機器から警報が発せられているのか容易に特定することができる。
【符号の説明】
【0042】
1、1a、1b 電気機器
2 スタンド
3 陳列ユニット
4 送電入力端子
5 充電部
6 機器用蓄電池
7 既設誘導コイル
8 取付ユニット
8a、8b ケーシング
9 二次電源装置
10 一次電源装置
11 AC/DC回路
12 発振部
13 電源コイル
14 誘導コイル
15 充電部
16 送電出力端子
17 送電コイル
19 外部コネクタ
21 防犯端末装置
22 AC/DC回路
23 発信器
24 設定器
25 警報用蓄電池
26 受信器
27 検出器
28 警報器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が手にとって操作可能な電気機器(1)と、前記電気機器を設置可能なスタンド(2)の1組により陳列ユニット(3)を構成し、前記陳列ユニット(3)は、前記スタンドに電気機器を設置したとき該電気機器に内蔵された機器用蓄電池(6)を充電する充電システムを設けており、更に、前記電気機器が所定許容領域(R)から持ち出されたとき、警報を発する盗難防止システムを構築する構成において、
前記盗難防止システムは、前記所定許容領域内に信号を発信する少なくとも1個の発信装置(20)と、各組の陳列ユニット(3)における電気機器(1)の外側に固着されるケーシング(8b)に設けた防犯端末装置(21)とから成り、
前記防犯端末装置(21)は、前記信号を受信する受信器(26)と、前記受信器が前記発信装置から離れた所定許容領域外に移動することによる受信信号の受信値の低下を検知して異常を判定する検出器(27)と、前記検出器の異常判定に応じて警報を発する警報器(28)と、前記受信器と検出器と警報器の電源を構成する警報用蓄電池(25)を備えており、
前記充電システムは、各組の陳列ユニット(3)における電気機器(1)とスタンド(2)に関して、電気機器の外側に固着されるケーシング(8a)に設けた誘導コイル(14)を含む二次電源装置(9)と、スタンドから前記誘導コイルに起電力を誘導するようにスタンド(2)に内装された電源コイル(13)を含む一次電源装置(10)とから成る非接触の送電手段を構成しており、
各組の陳列ユニット(3)において、前記二次電源装置(9)の起電力に基づいて、前記機器用蓄電池(6)と警報用蓄電池(25)を同時に充電するように構成して成ることを特徴とする電気機器の陳列ユニットにおける充電及び盗難防止システム。
【請求項2】
前記防犯端末装置(21)のケーシング(8b)と前記二次電源装置(9)のケーシング(8a)を一体化した取付ユニット(8)を構成し、該取付ユニット(8)を電気機器(1)の外側に取外し不能に固着して成ることを特徴とする請求項1に記載の電気機器の陳列ユニットにおける充電及び盗難防止システム。
【請求項3】
前記二次電源装置(9)は、前記誘導コイル(14)の起電力を出力する送電出力端子(16)と、前記誘導コイル(14)の起電力により磁界を発生させる送電コイル(17)を備えており、
機器用蓄電池(6)に接続された送電入力端子(4)を備える電気機器(1a)と、機器用蓄電池(6)に接続された既設誘導コイル(7)を有する電気機器(1b)に対して、選択的に取付けられるように構成されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機器の陳列ユニットにおける充電及び盗難防止システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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