説明

商品販売システム、携帯端末、管理サーバー、商品販売システムの制御方法およびプログラム

【課題】セルフショッピングシステムにおける顧客の操作ミスや不正行為を効率的に発見し、店舗の損害額を抑えること。
【解決手段】顧客によって操作される携帯端末1と、1以上の携帯端末1と通信可能に構成された管理サーバー4と、を備えたセルフショッピングシステムSYであって、携帯端末1は、購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部101と、取得した全ての商品情報を含む精算情報を、管理サーバー4に送信する精算情報送信部102と、を備え、管理サーバー4は、精算情報に含まれる商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順に列記したソート明細情報を生成するソート明細情報生成部405と、ソート明細情報を出力するソート明細情報出力部406と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルフスキャニング機能を有する携帯端末を用いた商品販売システム、携帯端末、管理サーバー、商品販売システムの制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、セルフスキャニング機能を有する携帯端末を用いた商品販売システム(以下、「セルフショッピングシステム」と称する)に関する技術として、特許文献1が知られている。この種のセルフショッピングシステムでは、顧客自身が、セルフスキャニング用の携帯端末を用いて商品バーコードを読み取りつつ、商品を買い物カゴに投入していく。これにより、従来のレジ担当者による精算処理を省略できるため、店舗にとっては人員を削減でき、顧客にとってはレジ待ち時間がなくなる(買い物に要する時間を短縮できる)といったメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−18225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、セルフショッピングシステムを実現する際の留意事項として、顧客による商品バーコードの読み取りミスや不正行為がある。例えば、顧客は商品バーコードを読み取ったつもりが、実際には読み取られておらず、商品だけが買い物カゴに投入されてしまうことが考えられる。ところが、従来提案されている技術では、このような商品バーコードの読み取りミスや不正行為への対策について言及されていなかった。
【0005】
一方、店員のレジ打ちミスや顧客の不正行為を防止するため、一般的なPOS端末による精算処理を行った後、店員によるレシートチェック(購入商品とレシートの照合)を行う小売店が知られている。このレシートチェックを、セルフショッピングシステムに適用することで、不正抑止効果があると考えられる。ところが実際には、全ての商品とレシートを照合する訳ではないため、商品バーコードの読み取りミス等を発見するのは困難である。さらに、セルフショッピングシステムの場合、レジ担当者が精算処理を行う一般的な商品販売システムよりも操作ミスの頻度が高いと考えられるため、より正確な照合が必要となる。つまり、レシートチェックを、単にセルフショッピングシステムに適用するだけでは、顧客の操作ミスや不正行為の対応策として不十分である。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑み、セルフショッピングシステムにおける顧客の操作ミスや不正行為を効率的に発見し、店舗の損害額を抑えることが可能な商品販売システム、携帯端末、管理サーバー、商品販売システムの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の商品販売システムは、顧客によって操作される携帯端末と、1以上の携帯端末と通信可能に構成された管理サーバーと、を備えた商品販売システムであって、携帯端末は、購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、取得した全ての商品情報を含む精算情報を、管理サーバーに送信する精算情報送信部と、を備え、管理サーバーは、精算情報に含まれる商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順または低い順に列記したソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、ソート明細情報を出力するソート明細情報出力部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の商品販売システムの制御方法は、顧客によって操作される携帯端末と、1以上の携帯端末と通信可能に構成された管理サーバーと、を備えた商品販売システムの制御方法であって、携帯端末が、購入対象となる商品の商品情報を取得し、取得した全ての商品情報を含む精算情報を、管理サーバーに送信するステップと、管理サーバーが、精算情報に含まれる商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順または低い順に列記したソート明細情報を生成して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
【0009】
これらの構成によれば、管理サーバーが、各商品名を価格の高い順または低い順に列記したソート明細情報を出力するため、店員が購入商品と精算情報を照合する際に、効率的な照合を行うことができる。これにより、価格の高い商品順に照合を行うことで、不正行為の対象となりやすい高額商品を発見しやすくなる。また、商品情報の取得ミス(商品バーコードの読み取りミス)があった場合も、高額商品を優先的に照合することで、店舗側の損害額を抑えることができる。
【0010】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、ソート明細情報と、精算処理を特定するための精算処理IDを紐付けて記憶した精算情報DBをさらに備え、ソート明細情報出力部は、指定された精算処理IDに紐付けられたソート明細情報を出力することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、複数の顧客が立て続けに精算処理を行った場合でも、精算処理IDによって、各顧客に対応するソート明細情報を特定できる。
【0012】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、店員が操作する専用端末とさらに通信可能であり、携帯端末は、精算処理IDを出力する精算処理ID出力部をさらに備え、専用端末は、携帯端末から精算処理IDを取得する精算処理ID取得部と、精算処理IDを管理サーバーに送信することにより、当該精算処理IDに紐付けられたソート明細情報を受信するソート明細情報受信部と、受信したソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、専用端末を店員が所持することにより、当該専用端末に表示されたソート明細情報に基づいて、購入商品と精算情報を照合することができる。
【0014】
上記の商品販売システムにおいて、携帯端末は、商品情報の取得順に、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、会計明細情報を表示する会計明細情報表示部と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、顧客が、携帯端末上で会計明細情報を確認することができる。
【0016】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、各商品の価格および不正対象度合いを記憶した商品DBをさらに備え、ソート明細情報生成部は、各商品の価格および不正対象度合いに基づいて、ソート明細情報を生成することを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、不正対象度合い(不正行為の対象となる可能性の高さ)を考慮したソート明細情報を生成できる。例えば、不正対象度合いが所定値以上の商品の場合、価格に関わらず、商品名を最上位に表示する、価格が同じ商品については、不正対象度合いに応じて列記する順序を決定する、などが考えられる。
【0018】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、各商品の在庫数から販売数を差し引いた不明数に基づいて、各商品の不正対象度合いを算出する不正対象度合い算出部をさらに備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、在庫数から販売数を差し引いた不明数に基づいて、各商品の不正対象度合いを正確に算出することができる。なお、不正対象度合いは、個別の商品だけでなく、同種の商品からなる商品群単位に算出することも可能である。特定の商品群の不正度合いが高いと判断された場合は、その商品群に属するすべての商品が上位に列記されたソート明細情報が出力される。
【0020】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、セルフレジ端末とさらに通信可能であり、セルフレジ端末は、購入商品の総重量を測定する総重量測定部と、測定した総重量と、管理サーバーまたは携帯端末から受信した精算情報に基づいて、購入商品と精算情報の整合性を判別する整合性判別部と、整合性判別部の判別結果を、管理サーバーに送信する判別結果送信部と、を備え、管理サーバーは、判別結果が整合性OKを示すものであることを条件として、精算情報に基づく精算処理を許可する精算処理部をさらに備えたことを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、購入商品の総重量と精算情報の整合性から、顧客の操作ミスや不正行為の有無を判別できる。また、店員によるソート明細情報の照合との相乗効果により、セルフショッピングシステムにおける顧客の操作ミス等をより正確に発見できる。
【0022】
上記の商品販売システムにおいて、携帯端末は、買い物カゴに収容されている購入商品の撮像データ、または顧客によって数値入力された買い物カゴ内の購入商品数である付属情報を、管理サーバーに送信する付属情報送信部をさらに備え、精算処理部は、付属情報の受信を条件として、精算情報に基づく精算処理を許可することを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、購入商品の撮像データや購入商品数である付属情報の受信を条件として精算処理を行うことで、不正行為の抑止効果が期待できる。
【0024】
上記の商品販売システムにおいて、管理サーバーは、携帯端末の各部を実現するためのアプリケーションを記憶するアプリケーション記憶部をさらに備え、携帯端末は、ログイン情報の入力により、アプリケーションの利用が許可されると共に、管理サーバー上のアプリケーションを利用することにより、仮想端末として機能することを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、アプリケーションを用いることで、顧客が所有する顧客端末を、携帯端末として利用できる。これにより、店舗側は、多数の端末を用意しておく必要がなくなると共に、端末の修理や除菌作業などのメンテナンスに要する手間を省くことができる。また、携帯端末は仮想端末として機能するため、顧客がアプリケーションをインストール/アンインストールする手間を省くことができる。また、管理サーバーとの通信を無線通信で行う場合、管理サーバーと通信可能な範囲外ではアプリケーションを利用できないため、セキュリティ効果が高い。
【0026】
本発明の他の商品販売システムは、顧客によって操作される携帯端末と、携帯端末と通信可能に構成され、店員によって操作される専用端末と、を備えた商品販売システムであって、携帯端末は、購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、取得した商品情報に基づいて、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、特定領域内に進入したことを検出する進入検出部と、特定領域内に進入したことを検出したとき、会計明細情報を専用端末に送信する会計明細情報送信部と、を備え、専用端末は、携帯端末から送信された会計明細情報を受信し、当該会計明細情報内の各商品名を価格の高い順または低い順に並び替えたソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、ソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、専用端末によってソート明細情報を生成するため、携帯端末と専用端末といった簡易なシステム構成で商品販売システムを実現できる。また、照合を行う店員を特定領域内に待機させておけばよく、顧客による会計明細情報の送信操作の手間を省くことができる。
【0028】
本発明の携帯端末は、購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、取得した商品情報に基づいて、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、会計明細情報の各商品データを、価格の高い順または低い順に並び替えたソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、ソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0029】
この構成によれば、携帯端末によってソート明細情報を生成するため、店員が携帯端末を確認することにより、顧客の操作ミスや不正行為を効率的に発見できる。また、携帯端末以外の端末を必要としないため、店舗のシステム導入コストおよび運用コストを抑えることができる。
【0030】
上記の携帯端末において、特定領域内に進入したことを検出する進入検出部をさらに備え、ソート明細情報表示部は、特定領域内に進入したことを検出したとき、ソート明細情報を表示することを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、特定領域内に照合を行う店員を待機させておけばよく、顧客によるソート明細情報の表示操作の手間を省くことができる。
【0032】
本発明の管理サーバーは、上記の商品販売システムに用いられることを特徴とする。
【0033】
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の商品販売システムの制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
【0034】
これらを用いることにより、セルフショッピングシステムにおける顧客の操作ミスや不正行為を効率的に発見し、店舗の損害額を抑えることが可能な商品販売システムや商品販売システムの制御方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係るセルフショッピングシステムのシステム構成図である。
【図2】商品DB、購入履歴DB、精算情報DBの説明図である。
【図3】不正テーブルの一例を示す図である。
【図4】セルフショッピングシステムの機能ブロック図である。
【図5】携帯端末の画面表示例を示す図である。
【図6】図5に続く、顧客端末の画面表示例を示す図である。
【図7】図6に続く、顧客端末の画面表示例を示す図である。
【図8】図7に続く、顧客端末の画面表示例を示す図である。
【図9】専用端末の画面表示例を示す図である。
【図10】第2実施形態に係るセルフショッピングシステムの機能ブロック図である。
【図11】第3実施形態に係る携帯端末の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付の図面を参照し、本発明の商品販売システム、携帯端末、管理サーバー、商品販売システムの制御方法およびプログラムについて説明する。なお、以下に示す実施形態では、本発明の商品販売システムを、スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等の小売店に適用した場合について説明する。
【0037】
[第1実施形態]
図1は、セルフショッピングシステムSYのシステム構成図である。同図に示すように、セルフショッピングシステムSYは、顧客が操作する携帯端末1と、店員が操作する専用端末2と、無線LAN通信を行うためのアクセスポイント3と、携帯端末1によって入力された精算情報を管理する管理サーバー4と、セルフレジを行うためのセルフレジ端末5と、セルフレジ端末5に接続されたバーコードリーダー6と、を備えている。このうち、携帯端末1および専用端末2とアクセスポイント3は、Wi−Fi(登録商標)などの無線LANを介して接続されている。また、管理サーバー4は、アクセスポイント3およびセルフレジ端末5と、店舗内LAN9(有線通信または無線通信)を介して接続されている。
【0038】
携帯端末1は、例えば顧客が所有するスマートフォンであり、無線LAN通信手段11、バーコード読み取り手段12および撮像手段13を備えている。これらのうち、無線LAN通信手段11およびバーコード読み取り手段12は、セルフスキャン機能(顧客自身で、商品に貼付または印刷された商品バーコードを読み取って精算を行う機能)を実現するための主要部となる。また、撮像手段13は、購入商品が収容された買い物カゴの写真を撮像するための手段である。なお、携帯端末1としては、これらの各手段を備えた情報処理端末であればよく、携帯電話、ノート型パソコンおよびPDAなど、その種類は問わない。
【0039】
専用端末2は、店員が会計チェック(購入商品と精算情報の照合)を行うために用いる情報処理端末であり、無線LAN通信手段21およびバーコード読み取り手段22を備えている。バーコード読み取り手段22は、携帯端末1のタッチパネル15上に表示された取引バーコードB(精算処理ID)を読み取り(図8(a)参照)、管理サーバー4から当該取引バーコードBによって特定される精算情報(以下、「ソート明細情報」とも称する)を取得するための手段である。なお、専用端末2も、汎用のスマートフォンなどを用いても良いが、これら各手段を有する業務用ハンディターミナルを用いても良い。
【0040】
セルフレジ端末5は、買い物カゴに収容されている全商品の総重量と、精算情報から導き出される商品重量の合計値と、を照合することによって、購入商品と精算情報の整合性を判別するために用いられる。また、バーコードリーダー6は、携帯端末1のタッチパネル15上に表示された取引バーコードBを読み取り(図7(a)参照)、管理サーバー4から当該取引バーコードBによって特定される精算情報を取得するために用いられる。
【0041】
管理サーバー4は、携帯端末1がセルフスキャン機能を実現するためのセルフスキャン用アプリケーション41の他、商品DB42、購入履歴DB43および精算情報DB44を有している。セルフスキャン用アプリケーション41は、管理サーバー4上にて動作する。つまり、携帯端末1は、管理サーバー4にアクセスし、管理サーバー4上で動作するセルフスキャン用アプリケーション41を利用することで、仮想端末として機能する。
【0042】
商品DB42は、図2(a)に示すように、各商品について、商品コードと、商品名と、商品価格と、商品重量と、不正レベル(不正対象度合い)と、を紐付けて記憶する。商品重量は、セルフレジ端末5で購入商品と精算情報の整合性を判別する際に利用される。また、不正レベルは、不正行為(万引きなど)の対象となる可能性の高さを3段階(レベルA〜C)で示したものである。
【0043】
図3は、商品DB42とは別に記憶される不正テーブルの一例を示す図である。不正テーブルは、商品ごとに、過去所定期間の開始時における「在庫数」、当該所定期間の終了時における「販売数」、在庫数から販売数を差し引いた「不明数」、不明数に応じてレベル分けされた「不正レベル」を記述したテーブルである。同図の例では、不明数が10未満の場合は「レベルC」、不明数が10以上20未満の場合は「レベルB」、不明数が20以上の場合は「レベルA」として分類されている。なお、「不明数」そのものに応じてレベル分けするのではなく、「在庫数」または「販売数」に対する「不明数」の割合に基づいてレベル分けしても良いし、実際に万引きで検挙された商品数を考慮してレベル分けしても良い。
【0044】
購入履歴DB43は、図2(b)に示すように、各精算処理について、会員IDと、日付(購入日)と、精算金額と、購入方法と、を紐付けて記憶する。購入方法としては、セルフスキャニングか通常精算(不図示のPOS端末を使用したレジ担当者による精算)か、を記憶する。このように、購入履歴DB43には、セルフスキャニング機能を用いた購入履歴だけでなく、通常精算時の購入履歴も反映される。購入履歴DB43は、セルフスキャニング機能を利用した携帯端末1に対してポイントやクーポンなどのインセンティブを付与する際に、インセンティブの付与の有無を決定したり、インセンティブの種類や量を決定したりするために参照される。
【0045】
精算情報DB44は、図2(c)に示すように、各精算処理について、会員IDと、精算処理IDと、購入対象となる全ての商品コードと、ソート明細情報と、セルフレジ承認結果と、撮像データと、店員照合結果と、を紐付けて記憶する。精算情報DB44は、管理サーバー4が、精算段階を把握するために参照される。ここで、ソート明細情報とは、携帯端末1から送信された精算情報(購入対象となる全ての商品コードが含まれた情報)に基づいて、商品DB42を参照し、各商品名を価格および不正レベルに応じてソートした情報である。また、セルフレジ承認結果、撮像データおよび店員照合結果は、いずれも顧客による商品バーコードの読み取りミスや不正行為を防止すべく管理される情報である。詳細については後述する。
【0046】
次に、図4を参照し、セルフショッピングシステムSYの機能構成について説明する。携帯端末1は、主な機能構成として、商品情報取得部101、精算情報送信部102、付属情報送信部103、精算処理ID出力部104、会計明細情報生成部105および会計明細情報表示部106を備えている。なお、これら各部は、セルフスキャン用アプリケーション41によって実現される。
【0047】
商品情報取得部101は、バーコード読み取り手段12により、購入対象となる商品の商品バーコードを読み取り、商品コードを取得する。また、商品情報取得部101は、商品コードをキーとして、商品DB42から商品名および商品価格を含む商品情報を取得する。
【0048】
精算情報送信部102は、取得した全ての商品情報を含む精算情報を、管理サーバー4に送信する。なお、全ての商品情報は、必ずしも同時に送信される必要はなく、商品バーコードの読み取りごとに送信されても良い。
【0049】
付属情報送信部103は、買い物カゴに収容されている購入商品を撮像手段13によって撮像した撮像データ(付属情報)を管理サーバー4に送信する。管理サーバー4は、撮像データを受信すると、これを精算情報DB44に記録する。このように、顧客に対して撮像データの送信を義務付けることで、顧客は購入商品数を再確認することになるため、商品バーコードの読み取りを忘れていた場合などの操作ミスの軽減に役立つ。なお、撮像データの撮像は、買い物の途中に行われても意味がないため、撮像データの撮像および送信は、精算処理後に制限される(精算処理前には受付けられない)ことが好ましい。
【0050】
精算処理ID出力部104は、精算処理を識別する精算処理IDを、取引バーコードBとしてタッチパネル15上に表示する(出力する)。精算処理IDは、管理サーバー4により、清算処理開始時または精算時(精算ボタン87の押下時(図6(a)参照))に自動付与される。タッチパネル15上に表示された取引バーコードBは、専用端末2やセルフレジ端末5により読み取られる。
【0051】
会計明細情報生成部105は、商品コードの取得順に、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する。会計明細情報とは、いわゆる電子レシートである。会計明細情報表示部106は、生成された会計明細情報をタッチパネル15上に表示する(図7(a)の符号91参照)。
【0052】
セルフレジ端末5は、主な機能構成として、精算処理ID取得部501、総重量測定部502、整合性判別部503および判別結果送信部504を備えている。
【0053】
精算処理ID取得部501は、バーコードリーダー6により、携帯端末1のタッチパネル15上に表示された取引バーコードBを読み取ることにより、精算処理IDを取得する。総重量測定部502は、セルフレジ端末5に組み込まれた秤により、全ての購入商品の総重量(以下、「測定総重量」と称する)を測定する。なお、全ての購入商品を買物カゴごと量ることができる秤の場合は、合計重量から予め測定した買い物カゴの重量を差し引いて購入商品の測定総重量とする。
【0054】
整合性判別部503は、総重量測定部502の測定結果に基づいて、購入商品と精算情報の整合性を判別する。具体的には、精算処理ID取得部501によって取得した精算処理IDをキーとして管理サーバー4内の精算情報DB44(図2(c)参照)を参照し、「購入対象となる全ての商品コード」を取得する。また、当該商品コードをキーとして商品DB42(図2(a)参照)を参照し、商品重量を合計することにより、精算情報に基づく購入商品の総重量(以下、「算出総重量」と称する)を算出する。その後、当該「算出総重量」と「測定総重量」の差分を算出し、差分が所定量以下となる場合、「整合性OK」と判定する。判別結果送信部504は、整合性判別部503の判別結果(「整合性OK」/「整合性NG」)を、管理サーバー4に送信する。
【0055】
なお、「購入対象となる全ての商品コード」(精算情報)は、管理サーバー4から取得するのではなく携帯端末1から取得しても良い。
【0056】
管理サーバー4は、主な機能構成として、アプリケーション記憶部401、在庫管理部402、不正対象度合い算出部403、精算情報受信部404、ソート明細情報生成部405、ソート明細情報出力部406および精算処理部407を備えている。
【0057】
アプリケーション記憶部401は、セルフスキャン用アプリケーション41を記憶した記憶領域である。在庫管理部402は、各商品について、在庫数や販売数を管理する。不正対象度合い算出部403は、各商品の在庫数から販売数を差し引いた不明数に基づいて、各商品の不正レベル(不正対象度合い)を算出する。また、当該算出結果を含む不正テーブルを生成し、所定の記憶領域に記憶する。なお、このとき不正が多く発生している商品が、特定の商品群に集中している場合は、その商品群に含まれる商品の不正レベルを高く設定しても良い。あるいは、算出された各商品の不正レベルの結果に対して、過去の不正事例を基に、修正を加えることも可能である。精算情報受信部404は、携帯端末1(精算情報送信部102)から送信された商品コード(精算情報)を受信する。
【0058】
ソート明細情報生成部405は、商品DB42を参照し、精算情報に含まれる各商品の価格および不正レベルに基づいて、ソート明細情報を生成する。本実施形態では、まず不正レベルの高い順(不正テーブルにおいて、不明数の多い順)に各商品を列記し、同じ不正レベルの商品については、価格の高い順に各商品を列記する。生成したソート明細情報は、精算情報DB44に記録する。ソート明細情報出力部406は、専用端末2により指定された精算処理IDに対応するソート明細情報を、精算情報DB44から読み出し、精算処理IDを指定した専用端末2に送信する。このように、店舗にとってリスクが高いものを優先的に列記したソート明細情報を生成し、店員が所有する専用端末2に出力することで、店員が、購入商品と精算情報の照合を効率的に行うことができる。
【0059】
精算処理部407は、携帯端末1から受信した精算情報に基づいて精算処理を行う。但し、精算処理部407は、「携帯端末1(付属情報送信部103)から撮像データが送信されていること」、且つ「セルフレジ端末5(判別結果送信部504)から「整合性OK」を示す判別結果が送信されていること」、且つ「専用端末2から「店員照合OK」を示す照合結果が送信されていること」、の3つの条件から、予め設定した条件を満たした場合のみ精算処理を行う。言い換えれば、設定された条件を満たさない場合、精算処理を行わない。
【0060】
なお、「携帯端末1から撮像データが送信されていること」については、撮像データが送信されたことだけでなく、撮像データが予め定められた所定枚数分送信されたか、および撮像データの画像解析により適正であるか、などを判別しても良い。撮像データの判別方法としては、買い物カゴが映っているか、買い物カゴに付された所定のマークを認識できたか等を解析することが考えられる。
【0061】
専用端末2は、主な機能構成として、精算処理ID取得部201、ソート明細情報受信部202、ソート明細情報表示部203および照合結果送信部204を備えている。
【0062】
精算処理ID取得部201は、バーコード読み取り手段22により、携帯端末1のタッチパネル15上に表示された取引バーコードBを読み取ることにより、精算処理IDを取得する。ソート明細情報受信部202は、取得した精算処理IDを管理サーバー4に送信し、当該精算処理IDに対応するソート明細情報を受信する。ソート明細情報表示部203は、受信したソート明細情報をタッチパネル15上に表示する(図9(b)参照)。照合結果送信部204は、店員の操作に基づいて、店員がソート明細情報と、買い物カゴ内の購入商品とを目視によって比較照合したその照合結果(「店員照合OK」/「店員照合NG」)を、管理サーバー4に送信する。
【0063】
次に、図5ないし図8を参照し、セルフスキャンの操作手順並びにその操作に伴う携帯端末1の画面表示について説明する。図5(a)は、携帯端末1が管理サーバー4にアクセスした際に表示される初期画面を示す図である。初期画面には、3つのタブを表示する。このうち、「ログイン」タブが選択されると、セルフスキャンを開始するために必要なログイン情報の入力画面を表示する。顧客により、入力ボックス81に会員IDが、また入力ボックス82にパスワードが入力され、さらにログインボタン83が押下されると、メインメニュー画面を表示する(図5(b)参照)。また、初期画面において、「イベント」タブが選択されると、イベント情報を表示する。また、「店内マップ」タブが選択されると、店内マップを表示する。なお、イベント情報や店内マップは、ログイン情報を入力することなく、不特定多数の顧客が閲覧可能となっている。
【0064】
図5(b)は、メインメニュー画面の表示例を示す図である。メインメニュー画面は、「セルフスキャン開始」ボタン、「ポイント確認」ボタン、「クーポン確認」ボタンを含むメニューボタン群85を表示する。ここで、「セルフスキャン開始」ボタンが選択されると、セルフスキャンメニュー画面を表示する(図6(a)参照)。また、「ポイント確認」ボタンが選択されると、ポイント確認画面(ログインした会員に対し過去に付与したポイントの累計を示す画面)を表示する。さらに、「クーポン確認」ボタンが選択されると、クーポン表示画面(ログインした会員に対し過去に付与したクーポンの一覧を示す画面)を表示する。なお、ポイントやクーポンは、購入履歴DB(図2(b)参照)に記憶されている過去の購入履歴(精算金額の累計、セルフキャン機能を利用した回数など)によって付与される。
【0065】
図6(a)は、セルフスキャンメニュー画面の表示例を示す図である。セルフスキャンメニュー画面は、「バーコード読み取り」ボタン、「明細表示」ボタン、「クーポン選択」ボタンを含むメニューボタン群86と、精算ボタン87を表示する。ここで、「バーコード読み取り」ボタンが選択されると、商品バーコードを読み取るための商品バーコード読み取り画面を表示する。また、「明細表示」ボタンが選択されると、お買い上げ明細画面を表示する(図6(b)参照)。また、「クーポン選択」ボタンが選択されると、クーポン表示画面を表示する。顧客は、クーポン表示画面でクーポンを選択すると、割引等のインセンティブを受けることができる。一方、精算ボタン87が選択されると、会計明細画面(図7(a)参照)を表示する。
【0066】
図6(b)は、お買い上げ明細画面の表示例を示す図である。お買い上げ明細画面は、お買い上げ明細88と、セルフスキャンメニューボタン89を表示する。お買い上げ明細88としては、商品名、数量および商品価格からなる商品データを、商品バーコードの読み取り順に表示すると共に、現時点での合計額を表示する。また、セルフスキャンメニューボタン89が押下されると、セルフスキャンメニュー画面(図6(a)参照)に戻る。
【0067】
図7(a)は、会計明細画面の表示例を示す図である。会計明細画面は、会計明細91と、取引バーコードBを表示する。会計明細91としては、お買い上げ明細88に、小計および合計を含めた会計情報を表示する。また、セルフスキャンメニューで「クーポン選択」ボタンの押下後、クーポンが選択された場合は、そのクーポンに基づく割引情報も表示する。一方、取引バーコードBは、セルフレジ端末5に接続されたバーコードリーダー6により読み取られる。
【0068】
図7(b)は、セルフレジ承認結果表示画面の表示例を示す図である。セルフレジ承認結果表示画面は、セルフレジ端末5の承認結果を示すメッセージ92と、カメラ撮像ボタン93を表示する。カメラ撮像ボタン93が押下されると、撮像画面(図示省略)を表示する。顧客は、買い物カゴを所定の場所に配置し、正面および裏面など、予め指定された方向から所定枚数の写真を撮像する。撮像データは、管理サーバー4に送信される。
【0069】
図8(a)は、撮像データ確認結果表示画面の表示例を示す図である。撮像データ確認表示画面は、管理サーバー4による撮像データの確認結果および店員照合方法を示すメッセージ94と、取引バーコードBを表示する。取引バーコードBは、店員による照合を行うため、専用端末2により読み取られる。
【0070】
図8(b)は、店員照合結果表示画面の表示例を示す図である。店員照合確認表示画面は、店員による購入商品とソート明細情報の照合結果を示すメッセージ95と、メインメニューボタン96を表示する。メインメニューボタン96が押下されると、メインメニュー画面(図5(b)参照)に戻る。
【0071】
次に、図9を参照し、専用端末2の画面表示について説明する。図9(a)は、取引バーコード読み取り画面を示す図である。専用端末2は、不図示の初期画面にて読み取り開始を指示すると、当該取引バーコード読み取り画面を表示した状態となる。専用端末2は、取引バーコード読み取り画面が表示された状態でバーコードを認識すると、ソート明細画面(図9(b)参照)を表示する。
【0072】
図9(b)は、ソート明細画面を示す図である。ソート明細画面は、ソート明細97と、OKボタン98と、NGボタン99を表示する。ソート明細97には、読み取った精算処理IDを表示すると共に、会計明細91(図7(a)参照)の各商品データ(商品名、数量および商品価格)を、価格および不正レベルに基づく順序でソートしたソート明細情報を表示する。また、不正レベル「A」の商品データについては強調表示される。なお、強調表示としては、太字表示、カラー表示、フォントサイズの拡大等が考えられる。また、各商品データに関連付けて不正レベルを表示しても良い。店員は、買い物カゴ内の商品と、ソート明細情報の内容が一致していると判断した場合は、OKボタン98を押下する。また、一致していないと判断した場合はNGボタン99を押下する。ここで、OKボタン98が押下された場合は、管理サーバー4にて精算処理が行われる。また、NGボタン99が押下された場合は、店員により、専用端末2に搭載されたセルフスキャン機能、または不図示のPOS端末を用いて、買い物カゴ内に収容されている全商品の商品バーコード再読み取りが行われる。
【0073】
以上説明したとおり、第1実施形態によれば、管理サーバー4が、各商品名を価格および不正レベルの高い順に列記したソート明細情報を生成し、店員が携帯する専用端末2に送信するため、店員が購入商品と精算情報を照合する際に、効率的な照合を行うことができる。つまり、ソート明細情報の優先度にしたがって照合を行うことで、不正行為の対象となりやすい高額商品を発見しやすくなる。また、顧客による商品バーコードの読み取りミスがあった場合も、高額商品を優先的に照合することで、店舗側の損害額を抑えることができる。さらに、管理サーバー4にてソート明細情報を生成するため、携帯端末1や専用端末2の処理負荷を抑え、各端末の低廉化を図ることができる。
【0074】
なお、上記の実施形態では、携帯端末1が撮像データ(付属情報)を管理サーバー4に送信したが、当該撮像データに代えて、顧客によって数値入力された買い物カゴ内の購入商品数を送信しても良い。この構成によれば、顧客が買い物カゴ内を再確認するため、商品バーコードの読み取りを忘れていた場合など、操作ミスの軽減に役立つ。
【0075】
また、上記の実施形態において、精算処理ID出力部104は、精算処理IDをタッチパネル15上に表示したが、赤外線通信や近距離通信によって精算処理IDを出力しても良い。この場合、専用端末2(精算処理ID取得部201)およびセルフレジ端末5(精算処理ID取得部501)は、赤外線通信や近距離通信によって精算処理IDを取得する。
【0076】
また、上記の実施形態において、ソート明細情報生成部405は、まず不正レベルの高い順に各商品を列記し、同じ不正レベルの商品については、価格の高い順に各商品を列記したが、逆に価格の高い順に各商品を列記し、同じ価格の商品については、不正レベルの高い順に各商品を列記しても良い。また、不正レベルの高い順および価格の高い順に各商品を列記するのではなく、逆に不正レベルの低い順および価格の低い順に各商品を列記しても良い。
【0077】
また、上記の実施形態では、携帯端末1が仮想端末として機能するものとしたが、管理サーバー4からセルフスキャン用アプリケーション41をダウンロードすることにより、セルフスキャン機能を実現しても良い。この場合、顧客(携帯端末1)が店舗外に出た時点、または管理サーバー4との通信が途切れた時点で、セルフスキャン用アプリケーション41を自動消去することが好ましい。この構成によれば、店舗外での不正操作を防止できる。
【0078】
[第2実施形態]
次に、図10を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、管理サーバー4にてソート明細情報を生成したが、本実施形態は、専用端末2にてソート明細情報を生成する点で異なる。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
【0079】
図10は、第2実施形態に係るセルフショッピングシステムSYの機能ブロック図である。携帯端末1は、主な機能構成として、商品情報取得部101、会計明細情報生成部105、進入検出部111および会計明細情報送信部112を備えている。商品情報取得部101および会計明細情報生成部105の機能については、第1実施形態と同様である。進入検出部111は、店員が待機する照合エリアなど特定領域内に携帯端末1(顧客)が進入したことを検出する。進入検出は、特定領域内に設置された特定領域内端末と携帯端末1の赤外線通信、近距離無線通信、RFID通信などを用いて行う。会計明細情報送信部112は、携帯端末1が特定領域内に進入したことを検出したとき、専用端末2に対し会計明細情報を送信する。
【0080】
専用端末2は、主な機能構成として、会計情報受信部211、ソート明細情報生成部212およびソート明細情報表示部213を備えている。会計情報受信部211は、携帯端末1から会計明細情報を受信する。ソート明細情報生成部212は、第1実施形態のソート明細情報生成部405とほぼ同様に機能し、会計情報を各商品の価格および不正レベルに応じてソートし直すことにより、ソート明細情報を生成する。ソート明細情報表示部213は、専用端末2のタッチパネル15上に、ソート明細情報を表示する(図9(b)参照)。
【0081】
以上説明したとおり、第2実施形態によれば、専用端末2によってソート明細情報を生成するため、携帯端末1と専用端末2といった簡易なシステム構成でセルフショッピングシステムSYを実現できる。また、携帯端末1が特定領域内に進入したことを検出したとき、会計明細情報を専用端末2に送信するため、照合を行う店員を特定領域内に待機させておけばよく、顧客による会計明細情報の送信操作の手間を省くことができる。
【0082】
[第3実施形態]
次に、図11を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、携帯端末1にてソート明細情報を生成することを特徴とする。以下、上記の各実施形態と異なる点のみ簡単に説明する。図11は、第3実施形態に係る携帯端末1の機能ブロック図である。携帯端末1は、主な機能構成として、商品情報取得部101、会計明細情報生成部105、ソート明細情報生成部121、進入検出部111およびソート明細情報表示部122を備えている。ソート明細情報生成部121およびソート明細情報表示部122は、第2実施形態のソート明細情報生成部212およびソート明細情報表示部213とそれぞれ同様に機能する。
【0083】
以上説明したとおり、第3実施形態によれば、携帯端末1によってソート明細情報を生成するため、店舗のシステム導入コストおよび運用コストを抑えることができる。
【0084】
なお、上記の各実施形態に示したセルフショッピングシステムSY(携帯端末1、専用端末2、管理サーバー4など)の各機能・各処理をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリー等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを、携帯端末1および管理サーバー4の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。
【0085】
また、上記の各実施形態では、セルフショッピングシステムSYを、スーパー等の小売店に適用した場合を例示したが、その他、顧客が好みの料理を選ぶことができる飲食店(社員食堂や回転寿司など)にも適用可能である。また、管理サーバー4の各部を、POSシステムやWWWサーバーで実現しても良い。その他、上述した実施例によらず、セルフショッピングシステムSYのシステム構成や処理工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0086】
1…携帯端末 2…専用端末 3…アクセスポイント 4…管理サーバー 5…セルフレジ端末 6…バーコードリーダー 9…店舗内LAN 11…無線LAN通信手段 12…バーコード読み取り手段 13…撮像手段 15…タッチパネル 21…無線LAN通信手段 22…バーコード読み取り手段 41…セルフスキャン用アプリケーション 42…商品DB 43…購入履歴DB 44…精算情報DB 88…お買い上げ明細 91…会計明細 97…ソート明細 B…取引バーコード SY…セルフショッピングシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客によって操作される携帯端末と、1以上の前記携帯端末と通信可能に構成された管理サーバーと、を備えた商品販売システムであって、
前記携帯端末は、
購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、
取得した全ての前記商品情報を含む精算情報を、前記管理サーバーに送信する精算情報送信部と、を備え、
前記管理サーバーは、
前記精算情報に含まれる前記商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順または低い順に列記したソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、
前記ソート明細情報を出力するソート明細情報出力部と、を備えたことを特徴とする商品販売システム。
【請求項2】
前記管理サーバーは、
前記ソート明細情報と、精算処理を特定するための精算処理IDを紐付けて記憶した精算情報DBをさらに備え、
前記ソート明細情報出力部は、指定された前記精算処理IDに紐付けられた前記ソート明細情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項3】
前記管理サーバーは、店員が操作する専用端末とさらに通信可能であり、
前記携帯端末は、
前記精算処理IDを出力する精算処理ID出力部をさらに備え、
前記専用端末は、
前記携帯端末から前記精算処理IDを取得する精算処理ID取得部と、
前記精算処理IDを前記管理サーバーに送信することにより、当該精算処理IDに紐付けられた前記ソート明細情報を受信するソート明細情報受信部と、
受信した前記ソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の商品販売システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、
前記商品情報の取得順に、前記商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、
前記会計明細情報を表示する会計明細情報表示部と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の商品販売システム。
【請求項5】
前記管理サーバーは、
各商品の価格および不正対象度合いを記憶した商品DBをさらに備え、
前記ソート明細情報生成部は、各商品の前記価格および前記不正対象度合いに基づいて、前記ソート明細情報を生成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の商品販売システム。
【請求項6】
前記管理サーバーは、
各商品の在庫数から販売数を差し引いた不明数に基づいて、各商品の前記不正対象度合いを算出する不正対象度合い算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載の商品販売システム。
【請求項7】
前記管理サーバーは、セルフレジ端末とさらに通信可能であり、
前記セルフレジ端末は、
前記購入商品の総重量を測定する総重量測定部と、
測定した総重量と、前記管理サーバーまたは前記携帯端末から受信した前記精算情報に基づいて、前記購入商品と前記精算情報の整合性を判別する整合性判別部と、
前記整合性判別部の判別結果を、前記管理サーバーに送信する判別結果送信部と、を備え、
前記管理サーバーは、
前記判別結果が整合性OKを示すものであることを条件として、前記精算情報に基づく精算処理を許可する精算処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の商品販売システム。
【請求項8】
前記携帯端末は、
買い物カゴに収容されている前記購入商品の撮像データ、または前記顧客によって数値入力された前記買い物カゴ内の購入商品数である付属情報を、前記管理サーバーに送信する付属情報送信部をさらに備え、
前記精算処理部は、前記付属情報の受信を条件として、前記精算情報に基づく精算処理を許可することを特徴とする請求項7に記載の商品販売システム。
【請求項9】
前記管理サーバーは、
前記携帯端末の各部を実現するためのアプリケーションを記憶するアプリケーション記憶部をさらに備え、
前記携帯端末は、
ログイン情報の入力により、前記アプリケーションの利用が許可されると共に、前記管理サーバー上の前記アプリケーションを利用することにより、仮想端末として機能することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の商品販売システム。
【請求項10】
顧客によって操作される携帯端末と、前記携帯端末と通信可能に構成され、店員によって操作される専用端末と、を備えた商品販売システムであって、
前記携帯端末は、
購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、
取得した前記商品情報に基づいて、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、
特定領域内に進入したことを検出する進入検出部と、
前記特定領域内に進入したことを検出したとき、前記会計明細情報を前記専用端末に送信する会計明細情報送信部と、を備え、
前記専用端末は、
前記携帯端末から送信された前記会計明細情報を受信し、当該会計明細情報内の各商品名を価格の高い順または低い順に並び替えたソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、
前記ソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする商品販売システム。
【請求項11】
購入対象となる商品の商品情報を取得する商品情報取得部と、
取得した前記商品情報に基づいて、商品名およびその価格を列記した会計明細情報を生成する会計明細情報生成部と、
前記会計明細情報の各商品データを、価格の高い順または低い順に並び替えたソート明細情報を生成するソート明細情報生成部と、
前記ソート明細情報を表示するソート明細情報表示部と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項12】
特定領域内に進入したことを検出する進入検出部をさらに備え、
前記ソート明細情報表示部は、前記特定領域内に進入したことを検出したとき、前記ソート明細情報を表示することを特徴とする請求項11に記載の携帯端末。
【請求項13】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の商品販売システムに用いられることを特徴とする管理サーバー。
【請求項14】
顧客によって操作される携帯端末と、1以上の前記携帯端末と通信可能に構成された管理サーバーと、を備えた商品販売システムの制御方法であって、
前記携帯端末が、購入対象となる商品の商品情報を取得し、取得した全ての前記商品情報を含む精算情報を、前記管理サーバーに送信するステップと、
前記管理サーバーが、前記精算情報に含まれる前記商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順または低い順に列記したソート明細情報を生成して出力するステップと、を実行することを特徴とする商品販売システムの制御方法。
【請求項15】
コンピューターに、請求項14に記載の商品販売システムの制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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