説明

商品販売データ処理装置および電子レシート管理システム

【課題】レシート用紙の使用量を削減することが可能となる。
【解決手段】スキャナ47により入力された販売商品の販売点数を計数する販売点数N1と、設定値N2とを比較する。1商品販売取引の販売商品の販売点数N1が設定値N2を超えた場合には、レシート20に、URLとレシート識別情報を2次元コード21で2次元コードレシートデータを生成する。2次元コードレシートデータをレシート用紙に印字するプリンタ45と、レシートコードを含むレシートデータを電子レシート管理ウェブサーバ14へ送信する送信手段と、を備えたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、POS(Point Of Sales:販売時点情報管理)端末等の商品販売データ処理装置および電子レシート管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、POS端末等の商品販売データ処理装置は、商品データの入力手段により商品データが入力され、続いて、登録締め手段により1商品販売取引として販売商品の登録終了が宣言されると、1商品販売取引として販売商品の商品名、単価、販売点数、小計金額、合計金額、取引日時、担当者コード、取引番号等を店名とともに印字したレシートを発行するレシート発行する機能を有する。
【0003】
このレシート発行機能により印字発行されたレシートは、通常、買物客に渡される。買物客は、受け取ったレシートをみて登録内容に間違いがないか、また、決済情報などを確認したり、返品処理時に利用したりすることができる。
【0004】
ところが、レシートを保管する必要性が低いと感じた場合、買物客は、その場でレシートを破棄してしまうことが多い。
【0005】
そこで、レシート印字にかかる諸経費を削減するとともに、環境負荷を低減するためにも、レシートに用いられる紙資源の削減が望まれている。
【0006】
例えば、従来技術としては、レシート発行ボタンを押した場合にのみレシートを発行する技術が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−314377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術においては、レシートを発行する場合にレシート用紙の使用量を削減することができないという課題がある。
【0009】
本発明の実施形態は、レシートを発行する場合にレシート用紙の使用量を削減することが可能となる商品販売データ処理装置および電子レシート管理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態の商品販売データ処理装置は、商品の販売取引に関する商品データを入力する入力手段と、1商品販売取引として商品データの登録終了を宣言する登録締め手段と、この登録締め手段により登録終了が宣言された1商品販売取引のレシートデータを生成するレシートデータ生成手段と、このレシートデータ生成手段により生成されたレシートデータをプリンタによりレシート用紙に印字発行させるレシート印字発行手段と、前記レシートデータを記憶するレシートデータ記憶手段と、前記入力手段により入力された1商品販売取引の商品データの販売点数を記憶する販売点数記憶手段と、前記入力手段により商品データが入力される毎に、当該販売点数を計数する販売点数計数手段と、この販売点数計数手段により計数された当該販売点数が予め設定された設定値を超えたかを判定する販売点数判定手段と、この販売点数判定手段により当該販売点数が前記設定値を超えたと判定すると、前記レシートデータ記憶手段により記憶したレシートデータを2次元コード化した2次元コードレシートデータを生成する2次元コードレシートデータ生成手段と、この2次元コードレシートデータ生成手段により生成した前記2次元コードレシートデータを前記プリンタにより前記レシート用紙に印字発行する前記レシート印字発行手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の実施形態の電子レシート管理システムは、2次元コードに含まれるネットワークアドレスによって携帯電話から通信ネットワークを介しアクセス可能な電子レシート管理装置とからなり、前記電子レシート管理装置は、商品販売データ処理装置からレシート識別情報を含むレシートデータを受信するレシートデータ受信手段と、このレシートデータ受信手段により受信した前記レシートデータを蓄積保存するレシートデータ保存手段と、前記携帯電話のコード読取機能によりレシートの2次元コードから読取られた当該レシート識別情報が前記通信ネットワークを介して受信するレシート識別情報受信手段と、このレシート識別情報受信手段により受信した当該レシート識別情報により前記レシートデータ保存手段によって保存されているレシートデータの中から当該レシートデータを抽出するレシートデータ抽出手段と、このレシートデータ抽出手段により抽出した当該レシートデータに基づいて電子レシートのデータを編集する電子レシート編集手段と、この電子レシート編集手段により編集した当該電子レシートのデータが前記通信ネットワークを介し送信元の前記携帯電話へ送信する電子レシート送信手段と、を備え、前記携帯電話は、2次元コードを読取るコード読取機能と、このコード読取機能により読取った2次元コードをデコードしネットワークアドレスと当該レシート識別情報によって前記電子レシート管理装置に対してアクセス要求するアクセス要求手段と、前記電子レシート管理装置から前記アクセス要求に対し応答する閲覧ウェブページの前記電子レシートを閲覧するブラウザ機能と、を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】電子レシート管理システムの構成を示す模式図。
【図2】POS端末の主要部構成を示すブロック図。
【図3】POS端末のRAMに形成される主要なメモリエリアを示す模式図。
【図4】POS端末で印字発行されるレシートの一例を示す平面図。
【図5】POS端末で印字発行される2次元コードを含むレシートの一例を示す平面図。
【図6】携帯電話のディスプレイに表示される電子レシートの一例を示す平面図。
【図7】電子レシート管理ウェブサーバの主要部構成を示すブロック図。
【図8】携帯電話の主要部構成を示すブロック図。
【図9】POS端末のCPUが実行する商品販売取引処理のステップを説明するフローチャート。
【図10】携帯電話のCPUが実行する処理のステップを説明するフローチャート。
【図11】電子レシート管理ウェブサーバのCPUが実行する処理のステップを説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
【0014】
なお、本発明の実施形態は、各店舗のPOSシステムのPOS端末にてよって販売商品の販売点数が予め設定された設定値を超えた場合には、2次元コードレシートを印字発行する。携帯電話は、2次元コードレシートをコード読取機能により読取った2次元コードのネットワークアドレス(URL:Uniform Resource Locator)に基づいて電子レシート管理ウェブサーバにレシートコードによりレシートデータのアクセス要求を行い、アクセス応答された電子レシートのイメージを携帯電話のブラウザ機能により閲覧する電子レシート管理システムに本発明を適用した場合である。
【0015】
図1は、本発明の実施形態における電子レシート管理システム11の主要部構成を示す模式図である。
【0016】
図1に示すように、電子レシート管理システム11は、インターネット通信網12上に接続されたPOSシステム13と電子レシート管理ウェブサーバ14とから構成されている。また、携帯電話15がインターネット通信網12上に基地局(不図示)を介して接続可能となっている。
【0017】
POSシステム13は、各店舗に導入されており、店舗のレジカウンタに設置された複数台の商品販売データ処理装置としてのPOS端末16と、店舗のバックヤードに設置されたストアコンピュータ17とが通信回線であるLAN(Local Area Network)18を介して接続されている。そして、LAN18は、インターネット通信網12上に接続されている。
【0018】
電子レシート管理ウェブサーバ14は、レシート管理センタに設置され、レシートデータベース19が設けられている。このレシートデータベース19には、特に、POS端末16の商品販売データ処理によって印字発行されたレシート20のレシートデータが蓄積保存されるようになっている。このレシートデータベース19は、レシートデータ保存手段として機能する。
【0019】
POS端末16は、1商品販売取引における取引明細データの販売点数が予め設定された設定値を超えた場合には、2次元コード21で印字したレシート20(図5参照)を発行するようになっている。
【0020】
レシート20は、2次元コード21が印字されている。この2次元コード21には、インターネット通信網12上の電子レシート管理ウェブサーバ14へアクセスするためのネットワークアドレス(URL)とレシート識別情報であるレシートコードがセットされている。
【0021】
携帯電話15は、2次元コードのコード読取機能とブラウザ機能を有する。
【0022】
そして、レシート20に印字された2次元コード21をコード読取機能によりスキャニング入力し、入力され読取られたURLおよびレシートコードに基づいて、URLを指定することによりインターネット通信網12上を介して電子レシート管理ウェブサーバ14と通信を行うことが可能になる。
【0023】
そして、レシート識別情報であるレシートコードで識別される電子レシート23(図5参照)のイメージを電子レシート管理ウェブサーバ14から選択的にダウンロードする機能を有するともに、ダウンロードした電子レシート23のイメージ内容をブラウザ機能で閲覧できるようになっている。
【0024】
また、ストアコンピュータ17には、商品マスタファイル22が設けられている。この商品マスタファイル22には、商品コード、商品名、単価等の項目情報からなる商品情報が店で販売されている商品数分、蓄積保存されている。
【0025】
図2は、本実施形態におけるPOS端末16のハードウェアの主要部構成を示すブロック図である。
【0026】
POS端末16は、制御部本体としてCPU(Central Processing Unit)31を備えている。
【0027】
また、このCPU31が制御する主記憶部としてプログラムデータ等の固定的データを予め格納したROM(Read Only Memory)32、商品の販売データを登録するための各種メモリエリアの記憶部を形成したRAM(Random Access Memory)33とを備えている。
【0028】
前記RAM33は、特に、図3に示すように、取引明細データM1、レシートデータM2、2次元コードレシートデータM3、販売点数N1および販売点数の設定値N2等のメモリエリアが形成されている。
【0029】
取引明細データM1には、1商品販売取引として商品販売データ処理の取引情報データの(レシートコード、店コード、端末(TM)番号、担当者コード、取引番号、取引日時等)と、登録商品明細データの(商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額)と、決済明細データの(小計金額、税額、合計金額、預かり金額、釣銭額等)を一時的に記憶するエリアである。
【0030】
レシートデータM2には、1商品販売取引としての取引情報データ、登録商品明細データおよび決済明細データを一時的に記憶するエリアである。
【0031】
2次元コードレシートデータM3には、2次元コードデータとして、たとえば、前記電子レシート管理ウェブサーバ14にアクセスするためのURLとレシート識別情報としてのレシートコードを一時的に記憶するメモリエリアである。
【0032】
レシートコードは、店舗を識別する店コードと、POS端末16を識別する端末番号および取引番号等からなる組み合わせたコードを記憶する。なお、取引番号は、1商品販売取引ごとにCPU31によってインクリメントされる。
【0033】
販売点数N1には、1商品販売取引としての商品販売データ処理による商品登録された販売点数をカウントするエリアである。販売点数N1には、販売点数計数手段として機能する。
【0034】
設定値N2には、レシート20に2次元コード21を印字するかを判定するための販売点数の設定値を格納するエリアである。
【0035】
また、POS端末16は、現在の日時を計時する時計部34、前記LAN18を介して外部機器とのデータ通信を制御する通信インターフェース(I/F)35、「登録」、「点検」、「精算」、「設定」等の各種業務モードを選択するためのモードスイッチ36から選択信号を入力するとともに現金等を収容するためのドロワを自動開放させるドロワ装置37へ駆動信号を出力するI/Oポート38、商品販売取引に関する商品データを入力する入力手段として置数キー、PLUキー、小計キー、登録締め手段としての預/現計キー等が配設されたキーボード39から信号を取り込むキーボードコントローラ40、タッチパネルが取り付けられた前面表示部41に販売登録された商品の品名、価格や、登録締め手段により商品登録の終了が宣言された1商品販売取引の合計金額、釣銭額などの各種情報を表示させる第1表示コントローラ42、タッチパネルが取り付けられた客面表示部43に客向けの各種情報を表示させ第2表示コントローラ44、レシート印字発行手段としてのプリンタ45によるレシート用紙へ印字とそれを制御するプリンタコントロール46、バーコードを光学的に読み込み、商品データを入力する入力手段として機能するスキャナ47を接続して情報を取り込むスキャナインターフェース(I/F)48、カードリーダ49で読み取られたカードデータを読み取りデータの入力を行うカードリーダコントローラ50を備えている。
【0036】
そして、前記CPU31と、ROM32、RAM33、時計部34、通信インターフェース(I/F)35、I/Oポート38、キーボードコントローラ40、第1表示コントローラ42、第2表示コントローラ44、プリンタコントローラ46、スキャナインターフェース(I/F)48、カードリーダコントローラ50の各部とは、アドレスバス、データバスなどのバスライン51により電気的に接続している。
【0037】
図4は、本実施形態のPOS端末16のプリンタ45が印字発行するレシート24である。
【0038】
図4に示すように、レシート24は、1商品販売取引において販売商品の販売点数N1が設定値N2を超えない場合には、通常のテキストデータのレシート24をプリンタ45で印字発行する。
【0039】
図5は、1商品販売取引において販売商品の販売点数N1が予め設定した設定値N2を超えた場合には、登録商品明細データを印字せずに決済詳細データをテキストデータで記述するとともに2次元コード21をプリンタ45で印字しレシート20を発行する。
【0040】
本実施態様では、2次元コード21には、URLおよびレシート識別情報であるレシートコードがセットされている。
【0041】
図6は、携帯電話15のディスプレイ506(図8参照)に表示される電子レシート23のイメージである。この電子レシート23は、携帯電話15から電子レシート管理ウェブサーバ14へアクセス要求したレシート識別情報に基づき電子レシート管理ウェブサーバ14から応答された情報である。
【0042】
つぎに、電子レシート管理装置である電子レシート管理ウェブサーバ14について説明する。
【0043】
図7は、電子レシート管理ウェブサーバ14の主要部構成を示すブロック図である。
【0044】
電子レシート管理ウェブサーバ14には、各部を制御するCPU101を備えている。このCPU101には、バスライン102を介してウェブサーバソフトウェア等のプログラムを記憶するROM103、可変データを書き換え自在に記憶したワークエリアとして使用するRAM104、通信インターフェース105、レシートデータベース19のレシートデータ保存手段であるHDD(Hard Disk Drive)106が接続されている。
【0045】
通信インターフェース105は、通信ネットワークであるインターネット通信網12を介して携帯電話15やPOS端末16と通信を行う。
【0046】
HDD106には、各POS端末16からインターネット通信網12を介してレシートデータを格納するためのレシートデータ保存手段と、このレシートデータ保存手段に保存されているレシートデータから電子レシートに生成し、電子レシートを管理するための電子レシート管理プログラムが予めインストールされている。
【0047】
図8は、携帯電話機15のハードウェアの主要部構成を示すブロック図である。
【0048】
携帯電話機15は、各部を制御するCPU501を備えている。CPU501には、2次元コード21を読取るための2次元コードリーダ用ソフトウェア、通信制御プログラム等の固定プログラムを記憶保存するROM502、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用するRAM503がバスライン504を介して接続している。
【0049】
CPU501には、キー入力部505、ディスプレイ506、マイク507、カメラ508、通信インターフェース509およびスピーカ510がバスライン504を介して接続している。各部はCPU501によりプログラムに従い制御を受ける。
【0050】
カメラ508とROM502に格納されている2次元コードリーダ用ソフトウェアとによって、2次元コードをリードするコード読取機能が構成されている。
【0051】
本実施形態の携帯電話15は、カメラ508から入力される2次元コードを読み取って、その2次元コードのデータをデコードするデコード機能を有する。
【0052】
また、携帯電話15には、ブラウザ機能を有する。ブラウザ機能は、電子レシート管理ウェブサーバ14と通信を行い、携帯電話15に2次元コードにより指定されたURLに対応するデータを取得し、解析し、解析結果に基づきテキスト、画像を適切に配置し、テキストの文字サイズ調整等を行い、ディスプレイ506への表示を行うものである。
【0053】
このような、コード読取機能とブラウザ機能とは、ROM502等に記憶されているプログラムをCPU501が実行することにより実現されるものである。その他の機能は、一般的な携帯電話機に相当する。
【0054】
また、この携帯電話15の通信インターフェース509は、インターネット通信網12を介してレシート管理ウェブサーバ14と通信を行うための通信手段である。
【0055】
図9は、各POS端末16のCPU31が実行する1商品販売取引の商品販売データ処理を行うステップを示すフローチャートである。
【0056】
すなわち、CPU31は、キーボード39、スキャナ47等の入力手段により販売商品の商品データが入力されるのを待機する(ステップST11)。
【0057】
そして、スキャナ47により商品データのバーコードが入力されると(ステップST11のYES)、CPU31は、商品販売データ処理を実行する(ステップST12)。
【0058】
すなわち、この処理は、入力された商品データに対応してプリセットされている商品名、単価等の商品情報をストアコンピュータ17の商品マスタファイル22から読み出す。そして、取引情報データ(レシートコード、店コード、端末番号、担当者コード、取引番号等)および登録商品明細データ(商品コード、商品名、単価等)を取引明細データM1に格納する。そして、単価と販売点数を乗算して販売金額を算出する。その後、販売点数と販売金額も取引明細データM1に格納する。さらに、商品名、単価、販売点数および販売金額の各データを取引明細データM1から読み出し、前面表示部41および客面表示部43に表示させる。
【0059】
次に、1商品販売取引としての商品販売データ処理の登録締めが宣言されるのを待機する(ステップST13)。
【0060】
そして、商品販売データ処理の登録締めが宣言されない場合には(ステップST13のNO)、ステップST11に戻る。
【0061】
そして、CPU31は、登録締めが入力されるまでの間、販売商品の商品データが入力されるごとに商品販売データ処理を繰り返し、商品販売データ処理を行った商品の商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額等からなる登録商品明細データを取引明細データM1に入力順に格納するとともに商品名、単価、販売点数、販売金額等を前面表示部41と客面表示部43へ表示させる。さらに、登録商品明細データをレシートデータM2に格納する。
【0062】
CPU31は、預/現計キー等の登録締め手段により締めが宣言されると(ステップST13のYES)、CPU31は、登録締め処理を実行する(ステップST14)。
【0063】
この処理は、預かり金額から合計金額を減算して釣銭額を算出する。そして、この釣銭額を前面表示部41および客面表示部43に表示させる。その後、1商品販売取引としての小計金額、税額、合計金額、預かり金額、釣銭額等からなる決済明細データを取引明細データM1に格納するとともに、レシートデータを生成し、レシートデータM2に格納する。
【0064】
次に、CPU31は、販売点数N1に格納されている当該販売点数N1と設定値N2とを比較して販売点数N1が設定値N2を超えているかを判定する(ステップST15)。
【0065】
そして、販売点数N1が設定値N2を超えていた場合には(ステップST15のYES)、CPU31は、図5に示すように、レシート20のテキストレシートデータと2次元コード21の2次元コードレシートデータを生成する(ステップST16)。
【0066】
CPU31は、ステップST16にて生成したテキストレシートデータをプリンタ45によりレシート用紙に印字させ、続いて、2次元コードレシートデータをプリンタ45により印字発行させる(ステップST17)。
【0067】
CPU31は、1商品販売取引の商品販売データ処理を実行する毎に、レシートデータM2に格納されているレシートコード、店コード、端末番号、担当者コード、取引番号、商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額、小計金額、税額、合計金額、預かり金額、釣銭額等のレシートデータがLAN18を介して接続されたストアコンピュータ17へ送信する(ステップST18)。
【0068】
このようにして、ストアコンピュータ17の記憶装置に記憶保存されるとともに、インターネット通信網12を通じて電子レシート管理ウェブサーバ14に送信され、レシートデータベース19に蓄積保存されるものとなっている。
【0069】
一方、CPU31は、ステップST15の販売点数N1と設定値N2とを比較して販売点数N1が設定値N2を超えない場合には(ステップST15のNO)、CPU31は、レシートデータM2に格納されているレシートデータのテキストデータをプリンタ45に出力して図4のレシート24を印字発行させる(ステップST19)。
【0070】
次に、CPU31は、1商品販売取引の商品販売データ処理を実行する毎に、レシートデータM2に格納されているレシートデータがLAN18を介して接続されたストアコンピュータ17へ送信する(ステップST18)。
【0071】
CPU31は、1商品販売取引の商品販売データ処理を終了する。
【0072】
次に、レシート20に印字されている1商品販売取引の商品販売データ処理のレシートデータM2を確認するために2次元コード21に記述されているURLおよびレシートコードにより電子レシート23の内容を買物客が確認する仕組みについて携帯電話15を用いて説明する。
【0073】
図10は、携帯電話15のCPU501が実行する処理のステップのフローチャートである。
【0074】
先ず、携帯電話15の2次元コードリーダ用ソフトウェアを起動させる。
【0075】
そして起動後、携帯電話15のCPU501は、カメラ508の撮像領域にレシート20の2次元コード21がディスプレイ506に映し出した2次元コード21を読み取る(ステップST101)。
【0076】
CPU501は、携帯電話15で読取られた2次元コード21の解析が行われて文字、数字列情報として電子レシート管理ウェブサーバ14のURLとレシートコードをディスプレイ506へ表示する(ステップST102)。
【0077】
CPU501は、ディスプレイ506に表示されたURLへ接続する「接続」ボタンが操作されると(ステップST103のYES)、ブラウザ機能が起動して、2次元コード21の文字、数字列情報に含まれるURLが指定する電子レシート管理ウェブサーバ14へのアクセス要求信号が発信する(ステップST104)。
【0078】
図11は、電子レシート管理ウェブサーバ14のCPU501が実行する処理のステップのフローチャートである。すなわち、CPU101は、携帯電話15から通信ネットワークとしてのインターネット通信網12を介してアクセス要求信号を受信すると(ステップST501のYES)、CPU101は、携帯電話15からインターネット通信網12を介して発信されたアクセス要求信号に組み込まれている電子レシート23のレシートコードを取得する(ステップST502)。
【0079】
CPU101は、携帯電話15から受信したレシートコードでレシートデータベース19から当該レシートデータを抽出する(ステップST503)。
【0080】
CPU101は、レシートデータベース19に保存されているレシートデータから抽出された当該レシートデータを携帯電話15で閲覧可能な閲覧ウェブページの電子レシート23に編集する(ステップST504)。
【0081】
そして、CPU101は、編集された電子レシート23のイメージを送信元の携帯電話15へインターネット通信網12を介して送信し応答処理を行うようになっている(ステップST505)。CPU101は、応答処理を行い携帯電話15からの電子レシート23のアクセス要求を終了することになる。
【0082】
そして、図10の携帯電話15のCPU501が実行する処理のステップのフローチャートに戻る。
【0083】
携帯電話15のCPU501は、電子レシート管理ウェブサーバ14から電子レシート23の閲覧ウェブページを受信する(ステップST105)。
【0084】
CPU501は、受信した閲覧ウェブページの電子レシート23のイメージがディスプレイ506に表示させる(ステップST106)。
【0085】
携帯電話15のディスプレイ506には、図6に示すように、取引情報データのレシートコード、店コード、端末番号、担当者コード、取引番号と、登録商品明細データの商品名、単価、販売点数と、決済明細データの小計金額、合計金額、預り金額、釣銭額等の1商品販売取引のレシートデータが表示される。
【0086】
そこで買物客は、携帯電話15から1商品販売取引の電子レシート23のイメージ内容を容易に確認することが可能となる。
【0087】
本発明の実施の形態では、POS端末16により2次元コードのレシート20を発行することにより、レシート用紙の使用量を削減することが可能になる。
【0088】
また、本実施の形態では、POS端末16で実現するように説明をしたがこれに限定することなく、セルフチェックアウト装置に利用することも可能となる。
【0089】
また、本実施の形態では、販売商品の販売点数N1の設定値N2をN2=11の販売点数に設定したがこれに限定されるものでなく、設定値N2を自在に設定することが可能となる。
【0090】
また、本実施の形態では、客面表示部43のタッチパネルにレシート発行、2次元コードレシート発行のボタンを表示させて買物客が操作入力を行ってもよい。たてえば、販売点数が設定値N2を超えていない場合でも2次元コードレシート発行のボタンをタッチすると、2次元コードレシートが発行されるようにしてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、コードシンボルを2次元コードに設定したが2次元コードに限ることなく他のコードシンボルであってもよい。
【0092】
なお、この実施形態に限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0093】
また、本実施の形態では、2次元コード21には、URLおよびレシートコードのデータを含ませたが、これに限定されないのは言うまでもなく、たとえば図4に示すレシート24の登録商品明細データの商品Aから商品Hまで含ませた2次元コード21を印字させてもよい。この場合には、登録商品明細データの販売点数が多い場合には、2次元コード21を複数個であってもよい。2次元コード21は、携帯電話15のコード読取機能を使用してテキストデータにより確認することも可能となる。また、POS端末16にコード読取機能を取り付け、コード読取機能で2次元コードを確認してもよい。
【0094】
また、本実施の形態では、レシート識別情報としてのレシートコードを、店コード、端末番号、取引番号の各データとしたがレシートデータを特定できるものであればこれに限定されないのは言うまでもなく、たとえば、店コード、端末番号、取引番号、担当者コード、取引日時等、他の組み合わせにしてもよい。
【0095】
以上説明したように、前記実施形態に限定されるものではなく、実施の段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0096】
11…電子レシート管理システム、14…電子レシート管理ウェブサーバ(電子レシート管理装置)、15…携帯電話、16…POS端末(商品販売データ処理装置)、19…レシートデータベース、20…レシート、21…2次元コード、23…電子レシート、45…プリンタ、47…スキャナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売取引に関する商品データを入力する入力手段と、1商品販売取引として商品データの登録終了を宣言する登録締め手段と、この登録締め手段により登録終了が宣言された1商品販売取引のレシートデータを生成するレシートデータ生成手段と、このレシートデータ生成手段により生成されたレシートデータをプリンタによりレシート用紙に印字発行するレシート印字発行手段と、を備えた商品販売データ処理装置において、
前記レシートデータを記憶するレシートデータ記憶手段と、
前記入力手段により入力された1商品販売取引の商品データの販売点数を記憶する販売点数記憶手段と、
前記入力手段により商品データが入力される毎に、当該販売点数を計数する販売点数計数手段と、
この販売点数計数手段により計数された当該販売点数が予め設定された設定値を超えたかを判定する販売点数判定手段と、
この販売点数判定手段により当該販売点数が前記設定値を超えたと判定すると、前記レシートデータ記憶手段により記憶したレシートデータを2次元コード化した2次元コードレシートデータを生成する2次元コードレシートデータ生成手段、
この2次元コードレシートデータ生成手段により生成された前記2次元コードレシートデータを前記プリンタにより前記レシート用紙に印字発行する前記レシート印字発行手段と、
を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記2次元コードは、電子レシート管理装置へアクセスするためのネットワークアドレスとレシート識別情報を含むことを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記2次元コードは、1商品販売取引の登録商品明細データを含むことを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
通信ネットワークを介して商品販売データ処理装置と電子レシート管理装置とが接続可能となる電子レシート管理システムにおいて、
前記商品販売データ処理装置は、
商品の販売取引に関する商品データを入力する入力手段と、
1商品販売取引として商品データの登録終了を宣言する登録締め手段と、
この登録締め手段により登録終了が宣言された1商品販売取引のレシートデータを生成するレシートデータ生成手段と、
このレシートデータ生成手段により生成されたレシートデータの販売点数が予め設定された設定値を超えた場合には、2次元コードレシートデータを生成する2次元コードレシートデータ生成手段と、
この2次元コードレシートデータ生成手段に生成された2次元コードレシートデータをプリンタにより印字発行するレシート印字発行手段と、
前記レシートデータ生成手段により生成されたレシートデータが前記通信ネットワークを介して前記電子レシート管理装置へ送信するレシートデータ送信手段と、を備え、
前記電子レシート管理装置は、
前記通信ネットワークを介して前記商品販売データ処理装置から受信するレシートデータを蓄積保存するレシートデータ保存手段と、
携帯電話から前記レシートデータを特定するレシート識別情報が入力されると、その入力された当該レシート識別情報によって特定される当該レシートデータを前記レシートデータ保存手段によって保存されているレシートデータの中から当該レシートデータを抽出するレシートデータ抽出手段と、
このレシートデータ抽出手段により抽出した当該レシートデータに基づいて電子レシートのデータを編集する電子レシート編集手段と、
この電子レシート編集手段により編集した電子レシートのデータが前記通信ネットワークを介し携帯電話へ送信する電子レシート送信手段と、
を備えたことを特徴とする電子レシート管理システム。
【請求項5】
2次元コードに含まれるネットワークアドレスによって携帯電話から通信ネットワークを介してアクセス可能な電子レシート管理装置とからなり、
前記電子レシート管理装置は、
商品販売データ処理装置からレシート識別情報を含むレシートデータを受信するレシートデータ受信手段と、
このレシートデータ受信手段により受信した前記レシートデータを蓄積保存するレシートデータ保存手段と、
前記携帯電話のコード読取機能によりレシートの2次元コードから読取られた当該レシート識別情報が前記通信ネットワークを介して受信するレシート識別情報受信手段と、
このレシート識別情報受信手段により受信した当該レシート識別情報により前記レシートデータ保存手段によって保存されているレシートデータの中から当該レシートデータを抽出するレシートデータ抽出手段と、
このレシートデータ抽出手段により抽出した当該レシートデータに基づいて電子レシートのデータを編集する電子レシート編集手段と、
この電子レシート編集手段により編集した当該電子レシートのデータが前記通信ネットワークを介し送信元の携帯電話へ送信する電子レシート送信手段と、を備え、
前記携帯電話は、
2次元コードを読取るコード読取機能と、
このコード読取機能により読取った2次元コードをデコードしネットワークアドレスと当該レシート識別情報によって前記電子レシート管理装置に対してアクセス要求するアクセス要求手段と、
前記電子レシート管理装置から前記アクセス要求に応答する閲覧ウェブページの前記電子レシートを閲覧するブラウザ機能と、
を備えたことを特徴とする電子レシート管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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