説明

商品販売方法及び商品販売装置

【課題】 商品の販売に伴う店員側及び顧客側双方の労力を大幅に軽減できるようにする。
【解決手段】 顧客の出入を許容するゲート13を有する商品陳列場12に並べられて商品情報を記憶する無線タグ14が付された商品11を持った顧客がゲート13から退出するに際して、ゲート13を通過する無線タグ14から無線通信によって商品情報を取得して商品販売データ処理を実行し、無線通信によって取得した商品情報に基づいて特定される価格を、ゲート13から退出する顧客が所持する無線通信可能な電子マネー媒体221から引き落とすようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客の出入を許容するゲートを有する商品陳列場に並べられた商品を持ってゲートから退出するだけで商品販売データ処理及び決済処理を実行可能にする商品販売方法及び商品販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品販売方法としては、商品の購入を望む顧客が精算所に購入希望の商品を持ち寄り、例えばPOS端末やECRを扱うキャッシャに商品販売データ処理及び決済処理をしてもらった後に商品が手渡される、というような手法が一般的に採用されている。
【0003】
これに対して、近年、顧客の待ち時間を短縮してサービスの向上を図ったり、店舗における人員の削減を図ったりすることを目的とし、セルフチェックアウトシステムの試験運用が開始されつつある。このようなセルフチェックアウトシステムは、カウンターに購入希望の商品を持ち寄ってチェックアウトするという従来の商品販売方法を基本とし、その中で商品のチェックアウト操作のみをセルフサービス化するという発想に基づいている。このため、セルフチェックアウトシステムを採用しても、いわゆる万引きを防止するために、例えば1台又は複数台のセルフチェックアウトシステムについて一名の監視員を配備しておく必要がある。
【0004】
一方、セルフチェックアウトシステムの中には、商品の受け渡しまで自動化し、無人販売を可能にするようなシステムも散見される。例えば、特許文献1には、購入商品を取り出し不能にして保管する商品保管手段を設けておき、自動決済を可能にする精算装置での精算処理が終了したら、商品保管手段から商品を取り出し得る状態にする発明が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平05−158957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セルフチェックアウトシステムにしても、例えば特許文献1に記載されたような商品の受け渡しまで自動化するようにしたシステムにしても、顧客によるセルフチェックアウト操作が必要となる。つまり、これらのシステムでは、チェックアウト操作をしたり商品渡し操作をしたりする者を店員から顧客に転嫁したに過ぎず、操作者が誰であるかを問わない労力の総量という考え方をすると、必ずしも労力を軽減できるわけではない。
【0007】
本発明の目的は、商品の販売に伴う店員側及び顧客側双方の労力を大幅に軽減できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の商品販売方法は、顧客の出入を許容するゲートを有する商品陳列場に並べられて商品情報を記憶する無線タグが付された商品を持った顧客が前記ゲートから退出するに際して、前記無線タグとの間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニットによって当該ゲートを通過する前記無線タグから前記商品情報を取得し、取得した前記商品情報に基づいて商品販売データ処理を実行する第1の過程と、無線通信可能な電子マネー媒体との間で無線通信を実行する第2の無線通信ユニットによって前記ゲートから退出する顧客が所持する前記電子マネー媒体と無線通信し、取得した前記商品情報に基づいて特定される価格を前記電子マネー媒体から引き落とす決済処理を実行する第2の過程と、を備える。
【0009】
本発明の商品販売装置は、顧客の出入を許容するゲートを通過する商品に付された当該商品の商品情報を記憶する無線タグとの間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニットと、前記ゲートを通過する無線通信可能な電子マネー媒体との間で無線通信を実行する第2の無線通信ユニットと、前記第1の無線通信ユニットを介して取得した前記無線タグが記憶する商品情報に基づいて商品販売データ処理を実行する第1の手段と、前記第1の無線通信ユニットを介して取得した前記無線タグが記憶する商品情報に基づいて特定される価格を、前記第2の無線通信ユニットを用いて前記電子マネー媒体から引き落とす決済処理を実行する第2の手段と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、顧客が購入希望商品を持ってゲートから退出するだけで、商品販売データ処理及び決済処理を実行することができ、したがって、商品の販売に伴う店員側及び顧客側双方の労力を大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の一形態を図1ないし図8に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態のシステム全体の模式図である。本実施の形態では、販売する商品11が閉じられた商品陳列場12に陳列されている。商品陳列場12は、顧客の出入を許容するゲート13を有する。ゲート13は、商品陳列場12において顧客の出入を許容する唯一の場所である。商品陳列場12に陳列されている商品11には、当該商品の商品情報を記憶する無線タグ14が付されている。商品情報としては、商品コードが含まれている。
【0013】
商品陳列場12には、商品登録装置としてのPOS端末101と無線式決済装置301とが設置されている。POS端末101は、ゲート13を通過する無線タグ14との間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニット111を有している。無線式決済装置301は、商品11を購入しようとする顧客が所持する携帯情報端末としての携帯電話201が内蔵する無線通信可能な電子マネー媒体221との間で無線通信を実行する第2の無線通信ユニット307を有している。電子マネー媒体221は、単に電子マネーを記憶保存する記憶部として構成されているのみならず、RFID技術を用いて第2の無線通信ユニット307との間で無線通信可能に構成されている。このような第1の無線通信ユニット111による無線タグ14との間の無線通信、及び、第2の無線通信ユニット307による電子マネー媒体221との間の無線通信は、RFID技術を用いることで実施可能である。そこで、第1の無線通信ユニット111及び第2の無線通信ユニット307は、ゲート13の位置に図示しないアンテナを有している。これらのPOS端末101及び無線式決済装置301のいずれか一方又は両方は、必ずしも商品陳列場12の中に設置されている必要はなく、外部の何処かに設置されていても良い。
【0014】
本実施の形態のシステムは、更に、ストアコントローラ401とサーバ501とを有しており、POS端末101、無線式決済装置301、ストアコントローラ401及びサーバ501は、LAN等の内部通信ネットワーク601を介して通信自在に接続されている。ストアコントローラ401は、例えば一日の業務開始時、あるいは要求に応じてその都度、POS端末101にPLUファイル等、商品販売データ処理に必要なファイルを、内部通信ネットワーク601を介して送信する。サーバ501は、顧客管理ファイル502を記憶保存し、顧客管理を実行する。顧客管理ファイル502は、顧客登録番号に対応させて各種の顧客情報を管理している。各種の顧客情報としては、顧客の氏名、連絡先、電子メールアドレス、購入履歴等である。
【0015】
図2は、システム上での処理の流れを示す模式図である。本実施の形態のシステムは、顧客が商品11を持ってゲート13から退出するだけで、POS端末101での商品販売データ処理並びにPOS端末101及び無線式決済装置301での決済処理を実行可能とする。つまり、本実施の形態のシステムでは、前提として、商品11を購入しようとする顧客は、携帯情報端末としての携帯電話201を所持しており、この携帯電話201には無線通信可能な電子マネー媒体221が設けられていることが前提となる。しかも、電子マネー媒体221には一意のID番号が割り振られている。本実施の形態のシステムでは、このID番号を顧客登録番号としてサーバ501がアクセス可能な顧客管理ファイル502で管理している。そこで、顧客がゲート13を通って商品陳列場12に入場する際、無線式決済装置301は、第2の無線通信ユニット307によって顧客が所持する携帯電話201の電子マネー媒体221と無線通信し、ID番号を取得する。無線式決済装置301は、取得したID番号を伴う顧客情報送信要求をサーバ501に送信し、対応する顧客情報をサーバ501から取得する。この時の無線式決済装置301とサーバ501との間の通信は、内部通信ネットワーク601を介して実行される。こうして取得した顧客情報には、少なくとも、顧客の氏名及び電子メールアドレスが含まれる。無線式決済装置301は、取得した顧客情報を一時記憶すると共に、携帯電話201の電子マネー媒体221から取得したID番号(顧客登録番号)をPOS端末101に送信する。この時の無線式決済装置301とPOS端末101との間の通信も、内部通信ネットワーク601を介して実行される。POS端末101は、受信した顧客情報を一時記憶する。これにより、POS端末101及び無線式決済装置301においては、商品陳列場12に入場している顧客をID番号(顧客登録番号)によって認識することができる。
【0016】
次いで、顧客が商品11を持ってゲート13から退出する場合の処理を説明する。この際、無線式決済装置301は、顧客が商品陳列場12に入場する際と同様に、第2の無線通信ユニット307によって顧客が所持する携帯電話201の電子マネー媒体221と無線通信し、ID番号を取得する。同一のID番号(顧客登録番号)についての顧客情報は既にサーバ501から受信して一時記憶しているので、無線式決済装置301は、ゲート13から退出した顧客の氏名及び電子メールアドレスを認識可能である。無線式決済装置301は、顧客がゲート13から退出する際にも、内部通信ネットワーク601を介して取得したID番号(顧客登録番号)をPOS端末101に送信する。
【0017】
POS端末101は、無線タグ14との間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニット111によってゲート13を通過する無線タグ14から商品情報、つまり商品コードを取得し、取得した商品コードに基づいて商品販売データ処理を実行する(第1の過程、第1の手段の機能)。商品販売データ処理に際して、POS端末101は、ストアコントローラ401から送信されて予め記憶領域に記憶するPLUファイルを参照することで、商品コードに基づく商品販売データ処理を実行することができる。別の実施の形態としては、無線タグ14が記憶する商品情報として価格情報が含まれている場合には、POS端末101は、PLUファイルを参照することなく商品販売データ処理を実行することが可能である。
【0018】
このような商品販売データ処理に際して、POS端末101は、無線式決済装置301から送信されたID番号(顧客登録番号)を売上ファイルに含ませることができる。そこで、例えば一日の業務終了等のタイミングでPOS端末101からストアコントローラ401に売上ファイルを送信すれば、ストアコントローラ401では、顧客毎の購入履歴ファイルを作成することが可能となり、このような顧客毎の購入履歴ファイルは、例えばサーバ501がアクセス可能な顧客管理ファイル502で管理可能となる。
【0019】
POS端末101は、取得した価格情報に基づいて売上合計金額を算出し、内部通信ネットワーク601を介して、当該売上合計金額を無線式決済装置301に送信する。この際、POS端末101は、PLUファイルから購入された個々の商品についての商品名称及び価格の情報も検索し、これらの商品名称及び価格の情報を売上合計金額に伴わせて無線式決済装置301に送信する。無線式決済装置301は、POS端末101から送信された売上合計金額を受信し、ゲート13を通過する顧客が所持する携帯電話201の電子マネー媒体221と第2の無線通信ユニット307によって無線通信し、受信した売上合計金額分の価格を電子マネー媒体221から引き落とす(第2の過程、第2の手段)。これにより、決済処理が実行される。
【0020】
そして、本実施の形態のシステムでは、商品11を持ってゲート13から退出した顧客に対して、商品11の購入をしたことを知らしめる処理を実行する。つまり、無線式決済装置301は、顧客が所持する携帯電話201に対して、商品11の購入情報を電子メール送信する(第3の過程、第3の手段)。この際、電子メールの宛先である顧客の電子メールアドレスは、顧客が商品11を持ってゲート13から退出する際にその顧客の電子マネー媒体221から取得したID番号と、サーバ501に送信してもらって既に一時記憶している顧客情報中のID番号(顧客登録番号)とを照らし合わせることによって、その一時記憶している顧客情報から容易に検索可能である。
【0021】
なお、電子メールアドレスは、顧客が所持する携帯電話201の電子メールアドレスでも、顧客が所持あるいは使用するパソコンの電子メールアドレスでも、いずれでも良い。つまり、本実施の形態においては、電子メールアドレスは、サーバ501がアクセス可能な顧客管理ファイル502に登録されている電子メールアドレスが用いられるため、顧客は、購入情報を受信する電子メールアドレスとして所望の電子メールアドレスを指定することができる。
【0022】
図3は、携帯電話201に電子メール送信された商品11の購入情報を例示する模式図である。図3に示すように、購入情報としては、「××××様」という送信宛先251、「○○○です。」という送信元252、「本日は次の商品をお買上げいただきました。購入代金は×××から引き落とさせていただきました。毎度ありがとうございます。」というメッセージ253、そして、個々の商品名と価格及び合計金額を含む金額情報254を含んでいる。これらの情報のうち、送信宛先251は、顧客の電子メールアドレスを認識する場合と同様に、顧客が商品11を持ってゲート13から退出する際にその顧客の電子マネー媒体221から取得したID番号と、サーバ501に送信してもらって既に一時記憶している顧客情報中のID番号(顧客登録番号)とを照らし合わせることによって、その一時記憶している顧客情報から容易に検索可能である。また、送信元252は、自分の店舗の名称や連絡先等の固定データであるので、例えば無線式決済装置301が記憶しておき、この記憶情報を利用して購入情報に含ませることができる。金額情報254は、POS端末101から送信された個々の商品の商品名称及び価格、並びに売上合計金額に基づいて生成可能である。
【0023】
以上説明した処理を可能とするシステム構成を次に説明する。
【0024】
図4は、POS端末101の斜視図である。図4に示すように、POS端末101はドロワ102に載置されて使用される。POS端末101は、オペレータ用表示器113aと客面表示器113bとを有している。
【0025】
図5は、POS端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末101は、その概略構成として、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU103に、固定データを格納するROM104、可変データを書き替え自在に格納するRAM105、各種表示デバイス106、各種入力デバイス107、記憶装置108、インターフェース109、通信インターフェース110及び第1の無線通信ユニット111がシステムバス112を介して接続された構成を有している。表示デバイス106には、図1に外観を例示するオペレータ用表示器113aと客面表示器113bとが含まれている。
【0026】
記憶装置108としては、例えばハードディスクドライブが用いられる。このような記憶装置108には、オペレーティングシステム114(以下、OS114と略称する)の他、プログラム115がインストールされ、各種ファイル116が記憶保存されている。これらのOS114、プログラム115及び各種ファイル116は、例えば、通信インターフェース110に内部通信ネットワーク601を介して接続されたサーバ501等の外部機器からインストールされる。前述したPOS端末101の動作は、こうしてインストールされたプログラム115に従ったCPU103の処理によって実現される。この意味で、記憶装置108は、プログラム115を格納する記憶媒体として機能する。記憶装置108にインストールされたOS114、プログラム115及び各種ファイル116は、POS端末101の起動時やプログラム115の起動時、その全部又は一部がRAM105にコピーされ、アクセス速度の高速度化が図られている。
【0027】
ここで、POS端末101は、通信インターフェース110として、図示しないネットワークカードを有しており、内部通信ネットワーク601によって構築されるLAN環境に接続可能な構成を備えている。そして、OS114が含むプログラム又は専用のプログラム115は、LAN環境への接続を支援する。これにより、POS端末101は、LAN環境においてクライアントPCとして機能する。
【0028】
図6(a)は、蓋が開かれた携帯電話201の側面図、図3(b)は、蓋が開かれた携帯電話201の正面図、図3(c)は、蓋が閉じられた携帯電話201の正面図である。携帯電話201は、折り畳み式であり、その基本的な外観構成としては特殊性を有していない。つまり、操作者が手で持つ側の基部ハウジング202に蓋様のカバーハウジング203が回動自在に取り付けられている。そして、基部ハウジング202には、伸縮自在のアンテナ204と、操作部205と、マイク206とが設けられている。また、カバーハウジング203には、その内部に大型のメイン表示器207が設けられ、その上部にはスピーカ208が設けられている。カバーハウジング203の外側には小型のサブ表示器209も備えられている。
【0029】
ここで、操作部205は、テンキー210、電源・通話終了キー211、通話開始キー212、ウェブキー213、メールキー214、4接点キー215及びメニュー・エンターキー216を有している。テンキー210は、電話番号入力等の置数入力に際して用いられるキーである。電源・通話終了キー211は、電源のオン・オフ切り替えと、通話を終了させるためのキーである。通話開始キー212は、通話を開始するためのキーである。ウェブキー213は、インターネットを閲覧するためのキーである。メールキー214は、電子メール機能を使用する際に操作するキーである。4接点キー215は、カーソル移動等のために操作すべきキーである。メニュー・エンターキー216は、メイン表示器207にメニュー画面を表示させたり、選択項目を確定させたりする場合に用いるキーである。
【0030】
図7は、携帯電話201のハードウェア構成を示すブロック図である。携帯電話201は、その概略構成として、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU217に、固定データを格納するROM218、可変データを書き替え自在に格納する記憶領域としてのRAM219、操作部205、メイン表示器207、サブ表示器209、変復調部220、及び電子マネー媒体221がシステムバス222を介して接続された構成を有している。電子マネー媒体221は、アンテナ221aを備え、前述したように、単に電子マネーを記憶保存する記憶部として構成されているのみならず、RFID技術を用いて第2の無線通信ユニット307との間で無線通信可能に構成されている。
【0031】
ROM218は、OSや各種のプログラムをインストールしている。このようなOSやプログラムに従い、CPU217は各部を駆動制御して携帯電話201に各種の機能を生じさせる。特に、本実施の形態では、ROM218に格納されたOS及びプログラムは、インターネット接続機能、ウェブブラウザ機能、電子メール機能、プログラムダウンロード機能、及び電子マネー媒体221を用いたRFID通信機能等を携帯電話201に実行させる。
【0032】
変復調部220には、アンテナ204を介して音声信号やデータ信号を送受信する送受信部223と、音声処理部224とが接続されている。音声処理部224は、変復調部220から送信された音声データをD/A変換してスピーカ208から音響信号として出力させ、また、マイク206から取り込まれた音声信号をA/D変換して変復調部220に送信する。
【0033】
図8は、無線式決済装置301のハードウェア構成を示すブロック図である。無線式決済装置301は、その概略構成として、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU302に、固定データを格納するROM303、可変データを書き替え自在に格納するRAM304、各種表示デバイス305、各種入力デバイス306、第2の無線通信ユニット307、及び通信インターフェース308がシステムバス309を介して接続された構成を有している。ROM303には、各種のプログラムが例えばファームウェアとして記憶保存されている。
【0034】
以上、図4ないし図8に基づいて説明したシステム構成に基づいて、図1ないし図3に基づいて説明した処理が実行される。これにより、本実施の形態のシステムでは、顧客が購入希望の商品11を持ってゲート13から退出するだけで、商品販売データ処理及び決済処理を実行することができ、したがって、商品11の販売に伴う店員側及び顧客側双方の労力を大幅に軽減することができる。併せて、万引防止対策も万全となる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の一形態を示すシステム全体の模式図である。
【図2】システム上での処理の流れを示す模式図である。
【図3】携帯電話に電子メール送信された商品の購入情報を例示する模式図である。
【図4】POS端末(商品登録装置)の斜視図である。
【図5】POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】携帯電話(携帯情報端末)の(a)は蓋が開かれた状態の側面図、(b)は蓋が開かれた状態の正面図、(c)は蓋が閉じられた状態の正面図である。
【図7】携帯電話のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】無線式決済装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0036】
11…商品、12…商品陳列場、13…ゲート、14…無線タグ、111…第1の無線通信ユニット、221…電子マネー媒体、307…第2の無線通信ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の出入を許容するゲートを有する商品陳列場に並べられて商品情報を記憶する無線タグが付された商品を持った顧客が前記ゲートから退出するに際して、前記無線タグとの間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニットによって当該ゲートを通過する前記無線タグから前記商品情報を取得し、取得した前記商品情報に基づいて商品販売データ処理を実行する第1の過程と、
無線通信可能な電子マネー媒体との間で無線通信を実行する第2の無線通信ユニットによって前記ゲートから退出する顧客が所持する前記電子マネー媒体と無線通信し、取得した前記商品情報に基づいて特定される価格を前記電子マネー媒体から引き落とす決済処理を実行する第2の過程と、
を備える商品販売方法。
【請求項2】
前記ゲートから退出する顧客の電子メールアドレスを宛先として、商品の購入情報を電子メール送信する第3の過程を更に備える、請求項1記載の商品販売方法。
【請求項3】
前記電子メールアドレスは、顧客が所持する携帯情報端末の電子メールアドレスである、請求項2記載の商品販売方法。
【請求項4】
顧客の出入を許容するゲートを通過する商品に付された当該商品の商品情報を記憶する無線タグとの間で無線通信を実行する第1の無線通信ユニットと、
前記ゲートを通過する無線通信可能な電子マネー媒体との間で無線通信を実行する第2の無線通信ユニットと、
前記第1の無線通信ユニットを介して取得した前記無線タグが記憶する商品情報に基づいて商品販売データ処理を実行する第1の手段と、
前記第1の無線通信ユニットを介して取得した前記無線タグが記憶する商品情報に基づいて特定される価格を、前記第2の無線通信ユニットを用いて前記電子マネー媒体から引き落とす決済処理を実行する第2の手段と、
を備える商品販売装置。
【請求項5】
前記ゲートから退出する顧客の電子メールアドレスを宛先として、商品の購入情報を電子メール送信する第3の手段を更に備える、請求項4記載の商品販売装置。
【請求項6】
前記電子メールアドレスは、顧客が所持する携帯情報端末の電子メールアドレスである、請求項5記載の商品販売装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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