説明

回路基板及び回路基板の個体識別表示の設置方法

【課題】 個体識別表示を設置した回路基板において、回路基板の製造工程終了後だけでなく製造工程中においても個体識別表示を使用可能とし、また、さらには、回路基板の製造工程内で個体識別表示を従来の回路基板の製造工程数を増やすことなく個体識別表示を形成可能にする。
【解決手段】 個体識別表示を電気回路の電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂から形成し、また、さらには、個体識別表示を電気絶縁層と同時に金属箔上に形成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板及び回路基板の個体識別表示の設置方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の高密度実装や高速信号処理を目的とした多層回路基板として、金属箔にポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を有して成る回路基板が用いられている。このうような回路基板を製造・販売する場合において、製品の製造工程管理、品質検査、出荷検査、販売管理等の目的で、品名、品種、品番、製造年月日等の個体識別情報を記録したバーコード等の個体識別表示を、個々の製品に設置することが実施されている。より具体的には、バーコード等の情報を印字したラベルを製品に貼付する方法やインクジェット等によりバーコード等の情報を直接製品に印字する方法が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような回路基板は、製造工程において、ポリイミド樹脂の塗布、硬化、エッチング、および、導体層のメッキ、エッチング等の工程を複数回繰り替えして行うので、200〜400℃の高温に加熱される、各種強酸性あるいは強塩基性の薬品に浸漬される等の過酷な条件にさらされるため、上記の個体識別表示は、製造工程終了後のみに使用が限られ、製造工程中には使用することができない。すなわち、製造工程中に実施すると、高温、強酸性、強塩基性等の条件により、個体識別表示が欠損してしまうからである。
【0004】また、従来の上記個体識別表示は、それを設置するための工程が、回路基板の製造工程とは別に必要となるため、余分な時間と労力が必要になるという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、製造工程終了後だけでなく製造工程中の上記のような過酷な条件下においても使用することができ、また、さらには、製造工程内で簡易に形成することができる個体識別表示を設置した回路基板及びそのような個体識別表示の設置方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の回路基板は、金属箔上にポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を有して成る電気回路が設置され、該電気回路がない金属箔表面部分に、上記電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂から成る個体識別表示が設置されていることを特徴とするものである。すなわち、電気回路の電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂は、回路基板の製造工程において劣化しないように設計されているので、それと同じポリイミド樹脂から成る個体識別表示は、回路基板の製造工程中においても欠損することがないわけである。
【0007】本発明の回路基板の個体識別表示の設置方法は、金属箔上にポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を有して成る電気回路が設置されて成る回路基板の該電気回路がない金属箔表面部分に個体識別表示を上記電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂を用いて形成することを特徴とし、また、さらには、個体識別表示を電気絶縁層と同時に金属箔上に形成することを特徴とする。すなわち、通常、上記電気回路の電気絶縁層は、金属箔上に、ポリイミド樹脂の被膜を形成し、所定のパターンにエッチングするという工程で作製されるが、本発明の回路基板の個体識別表示の設置方法では、上記電気絶縁層を形成するのと同じポリイミド樹脂を使用し、また、さらには、電気絶縁層を作製する工程内で同時に、個体識別表示を金属箔上に形成するのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、個体識別表示はバーコード、文字、数字、図形、記号等、その形態は限定されないが、読み取りの簡便さ及び速度を考慮するとバーコードが好ましい。また、バーコードは一次元バーコードでも良いし、2次元バーコードでも良い。
【0009】本発明の回路基板は、特に、用途が限定されるものではなく、各種電気・電子部品に用いられるが、特に、ハードディスクドライブ用サスペンション回路基板として好ましく用いられる。
【0010】図1に本発明の実施の一例として、バーコードの個体識別表示を設置した回路基板の平面図を示した。図1に示した回路基板は18個のハードディスクドライブ用サスペンション回路基板2を1枚の回路基板に搭載したものである。これらのハードディスクドライブ用サスペンション回路基板は、実際に使用する際は、個々に切り離して使用するが、本発明の回路基板はこのように複数の回路基板を一まとめにして搭載した回路基板も含む。また、本発明の回路基板に設置されている電気回路は、通常、ポリイミド樹脂から成る電気絶縁層及び銅箔等の導体層を積層して成るものであるが、導体層を積層していない電気絶縁層だけのものも含む。
【0011】本発明において、回路基板の個体識別表示を形成するポリイミド樹脂は、回路基板の電気回路の電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂と同じものである。また、上記電気回路には、通常、ポリイミド樹脂から成る複数の電気絶縁層が形成されているが、本発明において個体識別表示を形成するポリイミド樹脂は、いずれの電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂と同じであっても良い。
【0012】本発明において、個体識別表示を形成するポリイミド樹脂の厚みは、通常、上記電気絶縁層の厚みとほぼ同じで、1〜20μmである。また、個体識別表示を形成するポリイミド樹脂の厚みは、上記電気絶縁層の内、最上層(カバーレーヤー)の厚みとほぼ同じである場合は、2〜5μm、最上層(カバーレーヤー)以外の層の厚みとほぼ同じである場合は5〜10μmであることが好ましい。
【0013】本発明において、ポリイミド樹脂は、通常、酸二無水物とジアミンとの反応によって得られるポリイミド樹脂前駆体を加熱して得られるものである。
【0014】酸二無水物としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、具体的には、ピロメリット酸、2,2 −ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)スルホン、3,4,3',4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,4,3',4' −ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,2',3' −ビフェニルテトラカルボン酸、2,6,2',6' −ビフェニルテトラカルボン酸、1,2,5,6 −ナフタリンテトラカルボン酸、2,3,6,7 −ナフタリンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、1,3 −ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2 −ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。これらは単独で、または、2種以上の混合物として用いられる。
【0015】ジアミンとしては、芳香族ジアミンが好ましく、具体的には、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、ジフェニルエタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、スルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、1,3 −ビス−(4 −アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4 −ビス−(4 −アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、1,5 −ジアミノナフタレン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,4 −ベンズジアニリド、4 −(パラ−アミノフェノキシ)−4 −アミノベンズアニリド、3,4 −ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジメトキシベンジジン、2,4 −ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(パラ−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。これらは単独で、または、2種以上の混合物として用いられる。
【0016】また、ポリイミド樹脂前駆体としては、個体識別表示及び電気絶縁層のパターンを形成する容易さを考慮して、感光性ポリイミド樹脂前駆体が好ましい。感光性ポリイミド樹脂前駆体は、上記ポリイミド樹脂前駆体に従来公知の感光剤を配合することによって得られる。
【0017】感光性ポリイミド前駆体を用いて、所定のパターンを形成する方法としては、所定のマスクを透して紫外線を照射する方法、CO2 レーザーやYAGレーザー等のレーザー光で印字する方法等が挙げられるが、個体識別表示を形成する場合は、パターンの種類が多いので、レーザー光を用いるのが好ましい。
【0018】ところで、個体識別表示がバーコードである場合は、バー(ポリイミド樹脂部分)とスペース(金属箔部分)とのコントラストが読取可能レベルまで必要である。したがって、ポリイミド樹脂ができるだけ黒色に近いことが好ましい。感光性ポリイミド前駆体から得られるポリイミド樹脂は比較的黒っぽいのでバーコードの個体識別表示に用いるのに好ましい。特に、感光剤としてジヒドロピリジン誘導体を用いた場合は、茶褐色あるいは黒色となるので好ましい。
【0019】感光剤の具体例としては、例えば、4 −o−ニトロフェニル−3,5 −ジメトキシカルボニル−2,6 −ジメチル−1,4 −ジヒドロピリジン(以下、ニフェジピンという。)、4 −o−ニトロフェニル−3,5 −ジメトキシカルボニル−2,6 −ジメチル−1 −メチル−4 −ヒドロピリジン(以下、N−メチル体という。)、4−o−ニトロフェニル−3,5 −ジアセチル−1,4 −ジヒドロピリジン(以下、単にアセチル体という。)等を挙げることができる。これらは単独で、または、2種以上の混合物として用いられる。必要に応じて、現像剤に対する溶解助剤として、イミダゾールが適量用いられる。
【0020】本発明の回路基板を構成する金属箔の厚みは通常5〜50μm であり、材質としては、ステンレススチール、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム等が挙げられ、単層あるいは積層体でも良い。
【0021】また、個体識別表示がバーコードである場合は、バーコードのコントラストを高くして読取性能を上げるために、金属箔の表面荒さの指標であるRaが0.05μm以上であることが好ましく、あるいは、バーコードのスペース部分がハーフエッチングまたは完全にエッチングされて除去されていることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1ジアミンとして、パラフェニレンジアミン0.386kg(3.57モル)と2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル0.832kg(2.60モル)とビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.081kg(0.33モル)(ジアミン成分合計6.5モル)と酸二無水物として3,4,3',4' −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(ジフタル酸二無水物)1.912kg(6.5モル)とをジメチルアセトアミド19.72kgに溶解させ、室温で72時間攪拌した。この後、75℃に昇温し、粘度が5000センチポイズに達したとき、加熱を止め、室温まで放置、冷却した。次いで、これにニフェジピン0.9633kg(2.78モル)を加えて、感光性ポリイミド樹脂前駆体の溶液を調整した。
【0023】厚み25μmのステンレス(SUS304)箔上に上記感光性ポリイミド樹脂前駆体の溶液を連続コーターにて長尺塗布した後、120℃で2分加熱乾燥して、乾燥厚み12μmの感光性ポリイミド樹脂前駆体の被膜を形成した。次いで、マスクを介して、所望の電気回路パターンに紫外線を700mJ/cm2 にて露光すると同時に、電気回路パターンのない部分に、CO2 レーザー光にて個体識別表示として10桁のバーコードを印字した。
【0024】その後、160℃で3分間加熱し、現像処理して、ネガ型画像を形成し、更に、0.01torrの真空下、400℃に加熱して、パターン化したポリイミド樹脂からなる電気回路の電気絶縁層及びバーコードを形成した回路基板を得た。
【0025】上記のようにして得られた、バーコードは膜厚が約6μmで、色は黒色であり、読取装置(キーエンス社製、レーザー式読取り装置(形式BL−500))での読取性能が90%以上で、十分読取り可能であった。読取性能とは、500回/秒の速度でバーコードを読取った時の、読取成功率を意味する。
【0026】さらに、上記のようにして得られた回路基板の電気回路の電気絶縁層の上に、導体層(銅箔)をスパッタリング、めっき、エッチング等の従来の工程で作製し、さらにその上に、ポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を、上記と同様の工程で作製することにより、回路基板の製品を得たが、上記バーコードは製品においても、読取性能は全く変化していなかった。
【0027】実施例2ジアミンとして、メタフェニレンジアミン0.492kg(4.55モル)と1,3'−ビス(4 −アミノフェノキシベンゼン)0.570kg(1.95モル)(ジアミン成分合計6.5モル)と酸二無水物として、3,4,3',4' −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(ジフタル酸二無水物)1.912kg(6.5モル)とをN−メチル−2−ピロリドン7.65kgに溶解させ、室温で24時間攪拌した。この後、75℃に昇温し、粘度が5000センチポイズに達したとき、加熱を止め、室温まで放置、冷却した。次いで、これにN−メチル体0.4461kg(1.2モル)を加えて、感光性ポリイミド樹脂前駆体の溶液を調整した。
【0028】以下は、乾燥厚みを25μmにする以外は、実施例1と同様にして、パターン化したポリイミド樹脂からなる電気回路の電気絶縁層及びバーコードを形成した回路基板を得た。
【0029】上記のようにして得られた、バーコードは膜厚が10μmで、色は黒色であり、読取性能が90%以上で、十分読取り可能であった。
【0030】さらに、上記のようにして得られた回路基板の電気回路の電気絶縁層の上に、実施例1と同様にして、導体層及び電気絶縁層を積層し、回路基板の製品を得たが、上記バーコードは製品においても、読取性能は全く変化していなかった。
【0031】実施例3ジアミンとして、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル1.634kg(8.16モル)とビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.107kg(0.43モル)(ジアミン成分合計8.59モル)と酸二無水物として、ピロメリット酸二無水物1.5kg(6.88モル)と2,2 −ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物0.764kg(1.72モル)(酸二無水物成分8.6モル)とをN−メチル−2−ピロリドン24.61kgに溶解させ、室温で24時間攪拌した。この後、75℃に昇温し、粘度が5000センチポイズに達したとき、加熱を止め、室温まで放置、冷却した。次いで、ニフェジピン0.801kg(2.31モル)、アセチル体0.801kg(2.54モル)及びイミダゾール0.2kg(1.9モル)を加えて、感光性ポリイミド樹脂前駆体の溶液を調整した。
【0032】以下は、乾燥厚みを11μmとする以外は、実施例1と同様にして、パターン化したポリイミド樹脂からなる電気回路の電気絶縁層及びバーコードを形成した回路基板を得た。
【0033】上記のようにして得られた、バーコードは膜厚が約5μmで、色は黒色であり、読取性能が90%以上で、十分読取り可能であった。
【0034】さらに、上記のようにして得られた回路基板の電気回路の電気絶縁層の上に、実施例1と同様にして、導体層及び電気絶縁層を積層し、回路基板の製品を得たが、上記バーコードは製品においても、読取性能は全く変化していなかった。
【0035】実施例4ジアミンとして、1,3 −ビス−(4 −アミノフェノキシ)ベンゼン0.94kg(3.25モル)と2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル0.936kg(2.92モル)と、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.081kg(0.33モル)(ジアミン成分合計6.5モル)と酸二無水物として、3,4,3',4' −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(ジフタル酸二無水物)0.956kg(3.25モル)と2,2 −ビス(3,4 −ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物1.443kg(3.25モル)(酸二無水物成分合計6.50モル)とをN−メチル−2−ピロリドン11.81kgに溶解させ、室温で24時間攪拌した。この後、75℃に昇温し、粘度が5000センチポイズに達したとき、加熱を止め、室温まで放置、冷却した。次いで、N−メチル体0.696kg(1.93モル)を加えて、感光性ポリイミド樹脂前駆体の溶液を調整した。
【0036】以下は実施例1と同様にして、パターン化したポリイミド樹脂からなる電気回路の電気絶縁層及びバーコードを形成した回路基板を得た。
【0037】上記のようにして得られた、バーコードは膜厚が約6μmで、色は黒色であり、読取性能が90%以上で、十分読取り可能であった。
【0038】さらに、上記のようにして得られた回路基板の電気回路の電気絶縁層の上に、実施例1と同様にして、導体層及び電気絶縁層を積層し、回路基板の製品を得たが、上記バーコードは製品においても、読取性能は全く変化していなかった。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の回路基板では、個体識別表示を電気回路の電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂から形成しているため、回路基板の製造工程中において個体識別表示が欠損しないので、製造工程終了後だけでなく、製造工程中にも、個体識別表示を使用することが可能である。
【0040】また、本発明の回路基板の個体識別表示の設置方法は、個体識別表示を上記電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂を用いて形成する、また、さらには、個体識別表示を電気絶縁層と同時に金属箔上に形成することにより、従来の回路基板の製造工程数を増やすことなく個体識別表示を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路基板の例として、バーコードの個体識別表示を設置したハードディスクドライブ用サスペンション回路基板の平面図を示したものである。
【符号の説明】
1 バーコード
2 ハードディスクドライブ用サスペンション回路基板
3 ステンレス箔

【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属箔上にポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を有して成る電気回路が設置され、該電気回路がない金属箔表面部分に、上記電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂から成る個体識別表示が設置されていることを特徴とする回路基板。
【請求項2】 ポリイミド樹脂が感光性ポリイミド樹脂であり、個体識別表示のパターンがレーザー光で形成されること特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】 ポリイミド樹脂が茶褐色または黒色であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】 個体識別表示が電気絶縁層と同時に金属箔上に形成されることを特徴とする請求項1〜3に記載の回路基板。
【請求項5】 金属箔上にポリイミド樹脂から成る電気絶縁層を有して成る電気回路が設置されて成る回路基板の該電気回路がない金属箔表面部分に個体識別表示を上記電気絶縁層を形成するポリイミド樹脂を用いて形成することを特徴とする回路基板の個体識別表示の設置方法。
【請求項6】 ポリイミド樹脂が感光性ポリイミド樹脂であり、個体識別表示のパターンをレーザー光で形成すること特徴とする請求項5に記載の回路基板の個体識別表示の設置方法。
【請求項7】 ポリイミド樹脂が茶褐色または黒色であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路基板の個体識別表示の設置方法。
【請求項8】 個体識別表示を電気絶縁層と同時に金属箔上に形成することを特徴とする請求項5〜7に記載の回路基板の個体識別表示の設置方法。

【図1】
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【公開番号】特開平10−326950
【公開日】平成10年(1998)12月8日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−135175
【出願日】平成9年(1997)5月26日
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)