説明

回路遮断器

【課題】2接点対にて開閉が行われる接点の開閉負荷の均一化を図りつつ、これらの接点の接触性を向上させる。
【解決手段】可動子3の下面側には、可動子連結棒5に延伸された可動子保護カバー6を装着し、可動子保護カバー6の底面には、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから開いている時にホルダ1の凹面に当接する凸部6aを形成し、開閉機構30は、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触した時に凸部6aとホルダ1の凹面との間に隙間が空くように、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触する位置よりもホルダ1を過回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回路遮断器に関し、特に、2接点対にて開閉が行われる接点の接触性および耐久性を向上させる方法に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
低圧電路においては、負荷に流れる短絡電流または負荷電流を遮断するために、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器が用いられている。ここで、2接点対にて開閉が行われる回路遮断器において、接点の接触安定信頼性を向上させるために、可動接点が固定接点の方向にシーソー状に回動できるように構成する方法が提案されている(特許文献1)。
【0003】
図8は、従来の2接点対にて開閉が行われる回路遮断器の接点部分の概略構成を示す斜視図である。
図8において、回路遮断器には、電源端子53に接続された第一の固定接点54と、引外し装置に接続された接続導体55に接続された第二の固定接点56と、開閉機構により開閉駆動される橋絡接触子57が設けられ、橋絡接触子57には、閉極した際に両固定接点54、56を橋絡するように可動接点58、59が両端部に設けられている。そして、開閉機構により開閉駆動される可動接触子アーム60の先端には、橋絡接触子57の両端の可動接点58、59が固定接点54、56の方向にシーソー状に回動できるように橋絡接触子57の中央部が支承されている。
【0004】
ここで、橋絡接触子57は、ベース導体57aの両端から互いに対向するように突出した接点アーム57c、57dが形成され、接点アーム57c、57dの先端に可動接点58、59がそれぞれ固定されるとともに、ベース導体57aの中央部には連結孔57bが形成されている。そして、可動接触子アーム60を連結孔57bに差し込むことで回転自在に保持されるとともに、可動接触子アーム60の角棒を連結孔57bに当てることでストッパの機能を果たすように構成されている。
【0005】
そして、ストッパに当たるまで可動接点58、59が自由に回転できるようにすることで、可動接点58、59の厚みや固定接点54、56の厚みが消耗などによって互いに異なるようになった場合においても、一方の可動接点58、59が固定接点54、56に接触せずに導通不良となるのを防止することができる。
【特許文献1】特開平11−273536号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、ストッパに当たるまで可動接点58、59が自由に回転できるため、可動接点58、59が固定接点54、56から離れている状態で橋絡接触子57が回転することがある。このため、回路遮断器の投入時に橋絡接触子57が左右どちらか一方に傾いたまま、片方の可動接点58、59のみが先に固定接点54、56に接触し、投入タイミングにばらつきが発生して片方の可動接点58、59のみに開閉負荷が集中することから、可動接点58、59の破損や脱落の危険性が高くなるという問題があった。
また、傾いた橋絡接触子57が水平に戻る回転力が働くことから、固定接点54、56の角が欠落し易くなるという問題があった。
【0007】
図7は、従来の回路遮断器の投入時の可動接点の傾き状態を示す正面図である。
図7において、回路遮断器には、接続導体10aおよび電源端子10bが設けられ、接続導体10aの先端には固定接点4a、電源端子10bの先端には固定接点4bが接合されている。また、回路遮断器には、互いに対向配置された1対のアームを両端に備える可動子3が設けられ、これら1対のアームの先端には可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに対向するようにして接合されている。そして、可動子3は可動子連結棒5を回転軸として回転自在にホルダ1に支持されている。
【0008】
そして、図7の構成では、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから離れている状態で可動子連結棒5の軸を中心として可動子3が回転することがある。このため、回路遮断器の投入時に可動子3が左右どちらか一方に傾いたまま、片方の可動接点2a、2bのみが先に固定接点4a、4bに接触し、可動接点2a、2bの破損や脱落を引き起こしたり、固定接点4a、4bの角の欠落を引き起こしたりすることがあった。
そこで、本発明の目的は、2接点対にて開閉が行われる接点の開閉負荷の均一化を図りつつ、これらの接点の接触性を向上させることが可能な回路遮断器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の回路遮断器によれば、1対の固定接点と、互いに対向配置された1対のアームを備える可動子と、前記アームの端部にそれぞれ固定され、前記固定接点とそれぞれ開閉可能な1対の可動接点と、前記1対のアームの間の軸を中心として回動可能に前記可動子を支持する可動子支えと、前記可動接点が前記固定接点の方向に回動可能に前記可動子支えを支持するホルダと、前記可動子を開閉駆動する開閉機構と、前記可動接点が前記固定接点に接触する前は前記1対のアームの間の軸を中心として前記可動子が回転するのを抑制し、前記可動接点の少なくともいずれか一方が前記固定接点に接触した後に前記1対のアームの間の軸を中心として前記可動子が回転するのを許容するストッパとを備えることを特徴とする。
【0010】
これにより、可動接点が固定接点から離れている状態で、可動子の1対のアームの間の軸を中心として可動子が回転するのを防止することが可能となるとともに、可動接点の厚みや固定接点の厚みが消耗などによって互いに異なるようになった場合においても、両方の可動接点を固定接点に確実に接触させることが可能となる。このため、2接点対にて開閉が行われる場合においても、一方の可動接点が接触せずに導通不良となるのを防止して、接点の接触安定信頼性を向上させることが可能となるとともに、可動子が左右どちらか一方に傾いたまま片方の可動接点のみが先に固定接点に接触するのを防止することができ、可動接点が破損したり、固定接点の角が欠落したりするのを抑制することができる。
【0011】
また、請求項2記載の回路遮断器によれば、前記可動子に装着された可動子保護カバーを備え、前記ストッパとして前記可動子保護カバーに、前記可動接点が前記固定接点から開いている時に前記ホルダ面に当接する凸部を形成し、前記開閉機構は、前記可動接点が前記固定接点に接触した時に前記凸部と前記ホルダ面との間に隙間が空くように、前記可動接点が前記固定接点に接触する位置よりも前記ホルダを過回転させることを特徴とする。
これにより、回路遮断器の構造の複雑化を抑制しつつ、2接点対にて開閉が行われる接点の開閉負荷の均一化を図ることが可能となるとともに、これらの接点の接触性を向上させることができ、回路遮断器の大型化および高価格化を抑制しつつ、回路遮断器の耐久性を向上させるもことができる。
【0012】
また、請求項3記載の回路遮断器によれば、前記可動接点を前記固定接点の方向に回動させる回転中心が前記可動子支えに設けられ、前記可動接点に接触圧力が与えられるように前記可動子支えを付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
これにより、可動接点が固定接点に接触する時に可動接点を固定接点に押え付けることが可能となり、可動子が1対のアームの間の軸を中心として回転できるようにした場合においても、接触圧力の均等化を図ることができる。
【0013】
また、請求項4記載の回路遮断器によれば、前記付勢手段は、前記可動子支えの左右の側面に挿入されたピンと、前記ホルダ内に配置され、前記ピンに脚を引っ掛けることで前記可動接点に接触圧力を与える接圧スプリングとを備えることを特徴とする。
これにより、可動子支えをホルダ内で安定して保持することを可能としつつ、可動子支えにかかる力を左右対称にすることができ、可動子が1対のアームの間の軸を中心として回転できるようにした場合においても、接触圧力の均等化を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、2接点対にて開閉が行われる場合においても、一方の可動接点が接触せずに導通不良となるのを防止して、接点の接触安定信頼性を向上させることが可能となるとともに、可動子が左右どちらか一方に傾いたまま片方の可動接点のみが先に固定接点に接触するのを防止することができ、可動接点が破損したり、固定接点の角が欠落したりするのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る回路遮断器について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る回路遮断器の概略構成を示す縦断面図、図2は、図1の回路遮断器のホルダ1および可動子3の部分を拡大して示す斜視図、図3は、図1の回路遮断器の可動子3および可動子保護カバー6の部分を拡大して示す斜視図である。
図1から図3において、回路遮断器には、ケース11に固定された接続導体10aおよび電源端子10bが設けられ、接続導体10aの先端には固定接点4a、電源端子10bの先端には固定接点4bが接合されている。
【0016】
また、回路遮断器には、互いに対向配置された1対のアーム3a、3bを両端に備える可動子3が設けられ、これら1対のアーム3a、3bの先端には、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bにそれぞれ対向するようにして接合されている。
そして、可動子3の中央にはアーム3a、3bと反対側に突き出すように可動子連結棒5が連結され、可動子3は可動子連結棒5を回転軸として回転自在に可動子支え7にて支持されている。そして、可動子支え7は、開閉軸を介して回動可能に支持された絶縁体のホルダ1に組み込まれている。
【0017】
また、可動子3の下面側には、可動子連結棒5側に延伸された可動子保護カバー6が装着され、可動子保護カバー6は可動子連結棒5の下部を両側から覆うように構成されるとともに、可動子保護カバー6の底面には、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから開いている時にホルダ1の面に当接する凸部6aが形成されている。
また、回路遮断器には、固定接点4a、4bとの間で可動子3の開閉動作を行わせる開閉機構30が設けられ、開閉機構30は、ホルダ1と一体の開閉軸を支点として、可動子3を開閉駆動することができる。
【0018】
さらに、回路遮断器には、開閉機構30の鎖錠を引き外す引き外し機構および過電流を検出して引き外し機構を作動させる過電流引き外し装置27が設けられている。ここで、過電流引き外し装置27には、バイメタル、ヒータ導体、アーマチュアおよび電磁石が組み込まれ、負荷側端子12を介して流れる過電流の検出結果に基づいて、熱動式または電磁式による機械的な撓みを発生させることができる。そして、引き外し機構は、トリップクロスバー25を介し、過電流引き外し装置27にて発生された機械的な撓みを開閉機構30に伝達することにより、開閉機構30の鎖錠を引き外すことができる。
【0019】
また、開閉ハンドル13はハンドルレバー14に連結され、ハンドルレバー14は開閉ハンドル13に連動するように組み立てられている。また、回路遮断器には、開閉機構30を支持するサイドプレート21が設けられ、ハンドルレバー14は、レバー軸を支点に揺動自在に支持され、サイドプレート21に回転中心を有するように構成されている。また、ハンドルレバー14は開閉スプリング16の一端に連結されるとともに、開閉スプリング16の他端はトグルピン18に連結されている。
【0020】
また、回路遮断器には、トグルピン18を介して互いに連結された第一リンク15と第二リンク17からなるトグル機構が設けられ、第一リンク15の上端はラッチ19に連結されるとともに、第二リンク17はホルダ1に連結されている。また、トグルピン18には、引張りスプリングで構成される開閉スプリング16の下端フック部が引っ掛けられ、開閉スプリング16の上端フック部はハンドルレバー14の上端に引っ掛けられている。ここで、トグル機構および開閉スプリング16は回路遮断器の開閉機構30を構成することができ、ハンドルレバー14の開閉操作により開閉スプリング16に対する作用方向を反転させてホルダ1を開閉駆動するとともに、ラッチ19の係止が外されることにより開閉スプリング16のトグル機構に対する作用を反転させてホルダ1を開閉駆動することができる。
【0021】
また、サイドプレート21には、トグルピン18と接触することでトグル機構を既定の位置で停止させるリンクストッパ22が設けられている。また、回路遮断器には、ラッチ回転軸20を支点に回動自在に支持されたラッチ19が設けられるとともに、ラッチ19と係合可能に構成されたラッチ受け23およびラッチ受け23と係合可能に構成されたトリップクロスバー25が設けられている。
【0022】
ここで、ラッチ19はラッチ回転軸20の回りを回動可能に構成され、ラッチ受け23はラッチ受け回転軸24の回りを回動可能に構成され、トリップクロスバー25はクロスバー回転軸26の回りを回動可能に構成されている。
そして、開閉ハンドル13の左右方向への開閉操作により、開閉ハンドル13と連動するハンドルレバー14と、開閉スプリング16により動作するトグル機構が駆動される。そして、ホルダ1に連結された可動子3がホルダ1とともに回動することで、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bと接触したり開離したりして閉極または開極動作することができる。
【0023】
ここで、開閉機構30は、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触した時に凸部6aとホルダ1の凹面との間に隙間が空くように、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触する位置よりもホルダ1を過回転させることができる。
そして、可動子保護カバー6の凸部6aは、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから開いている時にホルダ1の面に当接することで、可動子連結棒5の軸を中心として可動子3が回転するのを抑制し、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触した時に可動子保護カバー6の凸部6aがホルダ1の面から離間することで、可動子連結棒5の軸を中心として可動子3が回転するのを許容することができる。
【0024】
これにより、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから離れている状態で、可動子3が可動子連結棒5の軸を中心として回転するのを防止することが可能となるとともに、可動接点2a、2bの厚みや固定接点4a、4bの厚みが消耗などによって互いに異なるようになった場合においても、両方の可動接点2a、2bを固定接点4a、4bに確実に接触させることが可能となる。このため、2接点対にて開閉が行われる場合においても、一方の可動接点2a、2bが接触せずに導通不良となるのを防止して、接点の接触安定信頼性を向上させることが可能となるとともに、可動子3が左右どちらか一方に傾いたまま片方の可動接点2a、2bのみが先に固定接点に接触するのを防止することができ、可動接点2a、2bが破損したり、固定接点4a、4bの角が欠落したりするのを抑制することができる。
【0025】
図4(a)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに開いている時の可動子保護カバー6の状態を示す縦断面図、図4(b)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに閉じている時の可動子保護カバー6の状態を示す縦断面図、図5(a)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに開いている時の可動子保護カバー6の状態を示す横断面図、図5(b)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに閉じている時の可動子保護カバー6の状態を示す横断面図、図6は、図5の接圧スプリング8の組み込み状態を示す正面図である。
【0026】
図4(a)および図5(a)において、可動子保護カバー6の凸部6aは、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bから開いている時にホルダ1の面に当接され、可動子連結棒5の軸を中心として可動子3が回転するのを抑制している。
そして、図4(b)および図5(b)に示すように、開閉機構30は、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触した時に凸部6aとホルダ1の面との間に隙間が空くように、可動接点2a、2bが固定接点4a、4bに接触する位置よりもホルダ1を過回転させることで、可動子保護カバー6の凸部6aがホルダ1の面から離間させる。そして、可動子保護カバー6の凸部6aがホルダ1の凹面から離間されると、可動子保護カバー6はホルダ1の壁面で受けられるようにして、可動子連結棒5の軸を中心として可動子3が回転するのを許容することができ、両方の可動接点2a、2bの投入タイミングを均一化することができる。
【0027】
また、可動子支え7の左右の側面にはピン9a、9bがそれぞれ挿入され、ホルダ1内には接圧スプリング8a、8bが配置され、ホルダ1に設けられたピン9にて接圧スプリング8a、8bの胴体が支持されている。そして、接圧スプリング8aからは2本の脚8a´、8a´´が引き出されるとともに、接圧スプリング8bからは2本の脚8b´、8b´´が引き出され、接圧スプリング8a、8bの一方の脚8a´、8b´はホルダ1に引っ掛けられるとともに、接圧スプリング8a、8bの他方の脚8a´´、8b´´はピン9a、9bにそれぞれ引っ掛けられ、接圧スプリング8a、8bにて可動接点2a、2bが固定接点4a、4bの方向にそれぞれ付勢されることで、可動接点2a、2bに接触圧力がそれぞれ与えられている。
これにより、可動子支え7をホルダ1内で安定して保持することを可能としつつ、可動子支え7にかかる力を左右対称にすることができ、可動子3が可動子連結棒5の軸を中心として回転できるようにした場合においても、接触圧力の均等化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る回路遮断器の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の回路遮断器のホルダ1および可動子3の部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】図1の回路遮断器の可動子3および可動子保護カバー6の部分を拡大して示す斜視図である。
【図4】図4(a)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに開いている時の可動子保護カバー6の状態を示す縦断面図、図4(b)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに閉じている時の可動子保護カバー6の状態を示す縦断面図である。
【図5】図5(a)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに開いている時の可動子保護カバー6の状態を示す横断面図、図5(b)は、可動接点2a、2bと固定接点4a、4bが互いに閉じている時の可動子保護カバー6の状態を示す横断面図である。
【図6】図5の接圧スプリング8の組み込み状態を示す正面図である。
【図7】従来の回路遮断器の投入時の可動接点の傾き状態を示す正面図である。
【図8】従来の2接点対にて開閉が行われる回路遮断器の接点部分の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 ホルダ
2a、2b 可動接点
3 可動子
3a、3b アーム
4a、4b 固定接点
5 可動子連結棒
6 可動子保護カバー
6a 凸部
7 可動子支え
8 接圧スプリング
8a、8a´、8b、8b´ 脚
9、9a、9b ピン
10a 接続導体
10b 電源端子
11 ケース
12 負荷側端子
13 開閉ハンドル
14 ハンドルレバー
15 開閉スプリング
16 第一リンク
17 第二リンク
18 トグルピン
19 ラッチ
20 ラッチ回転軸
21 サイドプレート
22 リンクストッパ
23 ラッチ受け
24 ラッチ受け回転軸
25 トリップクロスバー
26 クロスバー回転軸
27 過電流引き出し装置
30 開閉機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1対の固定接点と、
互いに対向配置された1対のアームを備える可動子と、
前記アームの端部にそれぞれ固定され、前記固定接点とそれぞれ開閉可能な1対の可動接点と、
前記1対のアームの間の軸を中心として回動可能に前記可動子を支持する可動子支えと、
前記可動接点が前記固定接点の方向に回動可能に前記可動子支えを支持するホルダと、
前記可動子を開閉駆動する開閉機構と、
前記可動接点が前記固定接点に接触する前は前記1対のアームの間の軸を中心として前記可動子が回転するのを抑制し、前記可動接点の少なくともいずれか一方が前記固定接点に接触した後に前記1対のアームの間の軸を中心として前記可動子が回転するのを許容するストッパとを備えることを特徴とする回路遮断器。
【請求項2】
前記可動子に装着された可動子保護カバーを備え、
前記ストッパとして前記可動子保護カバーに、前記可動接点が前記固定接点から開いている時に前記ホルダ面に当接する凸部を形成し、
前記開閉機構は、前記可動接点が前記固定接点に接触した時に前記凸部と前記ホルダ面との間に隙間が空くように、前記可動接点が前記固定接点に接触する位置よりも前記ホルダを過回転させることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
【請求項3】
前記可動接点を前記固定接点の方向に回動させる回転中心が前記可動子支えに設けられ、前記可動接点に接触圧力が与えられるように前記可動子支えを付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の回路遮断器。
【請求項4】
前記付勢手段は、
前記可動子支えの左右の側面に挿入されたピンと、
前記ホルダ内に配置され、前記ピンに脚を引っ掛けることで前記可動接点に接触圧力を与える接圧スプリングとを備えることを特徴とする請求項3記載の回路遮断器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−9840(P2009−9840A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170639(P2007−170639)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(503361927)富士電機アセッツマネジメント株式会社 (402)
【Fターム(参考)】