説明

固体ないし部材へのエネルギー導入の検出

本発明は、局所的に作用する意図的なエネルギー導入により固体ないし部材(1)をエネルギー導入の位置で脆弱化させるエネルギー源により、固体ないし部材(1)、有利にセラミック又はガラスに脆弱部を導入するための方法に関する。本発明によって、エネルギー導入の前及び/又はエネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に発色団物質を侵入させ、エネルギー導入の位置での固体ないし部材(1)の物理的、化学的又は生物学的な可視変化を達成することが提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所的に作用する意図的なエネルギー導入により固体ないし部材をエネルギー導入の位置で脆弱化させるエネルギー源により、固体ないし部材、有利にセラミック又はガラスに脆弱部を導入するための方法及びそのように処理された固体ないし部材に関する。
【0002】
固体材料の表面の上部又は下部をマーキングするためには、種々の方法、例えば硬質の尖った物体での引掻き、又は、レーザーを用いて例えば粘着帯からなる着色粒子を部材の表面上に転写しかつ固定させるTHERMARK法(DE19541453A1)がある。
【0003】
該方法には、帯材料、顔料、部材の水平表面からの帯までの距離の慎重な調整が必要である。
【0004】
それとは別に、着色物質(ガラス、粒子)を印刷又は噴霧し、その後、該物質を部材の表面上で硬化させることもできる。
【0005】
該方法は、部材の表面上での顔料の少なくとも一時的な硬化を必要とするため、とりわけ材料の吹付けによるある程度の局所的な不正確性は回避できない。また、過剰の材料をまた除去しなければならない。
【0006】
必要な深さ効果(亀裂内への発色団の浸透)は該方法からは奏されない。
【0007】
同様に、レーザを用いて、材料損傷下に、一般に目視ないし画像分析系により十分に識別可能であり、かつそのようにして個別化を容易にする裂け目又はノッチ構造を部材に導入することは従来技術である。
【0008】
本発明は、とりわけ、セラミック、ガラス、金属又はこれらからの組み合わせからなる任意の形状の部材のためのマーキング法を記載する。構造は、意図的に逐次的に集中されたエネルギー源を用いて、又は一時的なマスクにより適当な散乱エネルギー源を用いて、x、y方向及び選択的にz方向にも導入される。
【0009】
マーキング自体は不可逆的、可逆的又は単に一時的(揮発性)であってよい。
【0010】
この場合、マーキングは、所望の箇所に直接導入されるか、又は、予定されていない箇所でネガ構造を再度意図的に除去することにより部材の完全な加工の後に減法的に際立たせられることができる。
【0011】
マーキングは、物質と部材との化学反応により、部材への物質の材料の包有により、構造変化又は部材の所定の化学的、物理的又は生物学的特性の局所的変化により引き起こされる。
【0012】
エネルギー源は、バーナー、UV線、VIS線又はIR線、また機械的エネルギー源、例えば局所的伸張であってよい。
【0013】
導入された構造の検出は、例えば可視領域内での変色の場合には目視で、又は物理的−化学的検出器を用いても行われる。
【0014】
従って本発明は、一実施態様において、局所的に作用する意図的なエネルギー導入により固体をエネルギー導入の位置で脆弱化させるエネルギー源により、固体ないし部材、有利にセラミック又はガラスに脆弱部を導入するための方法に関する。
【0015】
本発明によれば、エネルギー導入の前及び/又はエネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に発色団物質を侵入させ、その結果、エネルギー導入の位置での固体ないし部材の物理的、化学的又は生物学的な可視変化が達成される。
【0016】
別の実施態様において、本発明は、部材(1)の表面からその内側に延在する局所的に導入された脆弱部を有する固体ないし部材、有利にセラミック又はガラスに関する。
【0017】
本発明によれば、脆弱部は、導入された、ないし浸透された発色団物質により検出可能であり、かつ/又は色分けされている。
【実施例】
【0018】
A)例えば材料の損傷なしに二次元の破断線のみを形成する、非融蝕的に作用するレーザー法を用いるか、又は、レーザー照射のエネルギーを、構造内に分離箇所が生じないか又は部材上に表面損傷がもはや生じなくなるまで低下させる場合、破断線は、レーザーか、又は別の点、線又は面状に作用するエネルギー源を用いた場合、厳密に適合された照明を用いてのみ識別可能であるか、ないしはもはや全く識別不可能である。
【0019】
そのようなマーキング法又は分離法のためにも、施与された異種材料がそれ自体の体積により部材の形状寸法を変化させることなしに、迅速で、厳密でかつ装置の費用なしに実施可能な、見過ごされた位置の容易な再識別可能性が望まれる。
【0020】
部材の表面は、エネルギーの導入の直後に、冷却液により、最も単純な場合には水性媒体により急激に冷却されるが、しかしながらその際、導入されたエネルギーは更に、冷却液ないし該冷却液中に溶解された(例えば発色団)物質と部材(セラミック、金属セラミック、ガラス)の表面との間に反応を生じさせるために利用され、該反応により、エネルギー源の痕跡が処理の後もなお追跡される。
【0021】
発色団物質は機械的に損傷されていない表面に浸透し、かつ、亀裂を生じるエネルギー導入の場合には該亀裂の後に続き、かつ該亀裂の内部表面を湿潤させ、かつ適当なエネルギー導入の場合には表面とも反応する。この場合、この発色団物質は部材により吸収されるか、又は、測定可能な体積変化なしに、(THERMARK法とは異なって)部材と反応する。過剰の発色団を機械的又は化学的に除去する必要はない。
【0022】
白色の酸化アルミニウムからなる部材のために、例えば、熱の影響下で強度に着色されるスピネルを形成する物質、例えばコバルト塩又はクロム塩又は鉄塩又は亜鉛塩又は少なくとも2種の塩の組み合わせ物が特に好適である。適当な計量供給の場合に(約0.01〜50g/冷却液l)、導入された亀裂に沿って耐水性の細い灰色の線が得られ、該線は肉眼で目視可能であり、かつ例えば更なる作業工程のための調整又は事後の分離を容易にする。
【0023】
B)レーザーで、微細な構造損傷を部材に導入させる。
【0024】
冷却剤ないしその発色団成分が同様に亀裂内に浸透し、冷却剤の揮発性成分の蒸発後もそこに留まる。
【0025】
従って本発明は、局所的に作用するエネルギー源、例えばレーザー照射又はバーナーにより、通常は目視不可能な破断線が導入されている固体、有利にセラミック又はガラスに関する。この破断線によって、より小さい単位での固体の容易な個別化が達成される。
【0026】
本発明によれば、エネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に着色性の、即ち発色団物質が侵入され、その結果、破断線の物理的、化学的又は生物学的な可視変化が達成される。
【0027】
破断線はこれにより持続的かつ検出可能なようにマーキングされる。
【0028】
エネルギー導入の位置への着色物質の侵入がエネルギー導入と同時ないしすぐ近くに行われない場合、破断線は再度閉塞し、かつマーキングは固体の表面上でのみ可能であるに過ぎないであろう。
【0029】
更なる実施例として、生物学的養分溶液で被覆されている平面状のセラミック担体が挙げられる。
【0030】
該セラミック担体において、製造後、即ち焼結後にマーキングされた破断線が導入され、引き続き養分溶液で被覆される。その場合、ユーザーは個々の部分を折り取ることができ、その際、ユーザーはマーキングにより破断線の位置を認識する。
【0031】
エネルギー導入の前及び/又はエネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に発色団物質を侵入させ、その結果エネルギー導入の位置での固体ないし部材の物理的、化学的又は生物学的な可視変化が達成されることにより、エネルギー導入の位置でマーキングされ、かつ固体ないし部材を容易に後加工又は更に使用することができる。
【0032】
固体ないし部材は、部分面的又は全面的に発色団物質を侵入させた後に初めて、本発明により処理されることができる。
【0033】
この場合、発色団物質の侵入は任意の順序及び頻度で固体ないし部材に対して行われてよい。
【0034】
発色団物質を、溶解させて、又は懸濁させて、又は分散させて、又は粉末状で、又はこれらの組み合わせで使用することができる。
【0035】
有利に、発色団物質はバナジウム又はマンガン又は銅又は銀又はタングステン又はニッケル又はコバルト又はクロム又は鉄又は亜鉛の元素又はその化合物、又は前記元素の少なくとも2種の組み合わせ、又は前記元素の少なくとも1種の化合物、又は化合物及び/又は元素の組み合わせである。
【0036】
本発明の一実施態様において、発色団物質が混合されておりかつ該発色団物質の溶液又は懸濁液又は分散液又はこれらの組み合わせである担持液体が、少なくとも1種の発色団物質少なくとも0.01g/担持液体lの濃度で使用される。該担持液体が、エネルギー導入の前及び/又はエネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に侵入される。
【0037】
本発明の他の実施態様において、粉末状の発色団物質が混合されている担持物質が使用され、かつ、該発色団物質の濃度は該担持物質中で少なくとも0.001質量%の割合であり、かつ該担持物質は少なくとも1種の定着剤及び/又は少なくとも1種の結合剤及び/又は他の添加剤又はこれらの組み合わせを含有している。
【0038】
各固体ないし部材のために、担持液体及び/又は担持物質を任意の順序で一回又は複数回、同じか又は異なる組成で使用することができる。
【0039】
担持液体及び/又は担持物質に関して、色の明度が、担持液体及び/又は担持物質中での発色団物質の種々の濃度により調節され、その際、担持液体及び/又は担持物質中での発色団物質の濃度の増加が、固体ないし部材(1)において生じる変色の強度と比例している。
【0040】
担持液体及び/又は担持物質に関して、色の明度は、エネルギー源の種々のエネルギー導入によっても調節され、その際、担持液体及び/又は担持物質の濃度及び組成が同じ場合、エネルギー導入の増加によって変色の強度が変化する。
【0041】
変色の調節のために、担持液体及び/又は担持物質中での発色団物質の濃度及び/又はエネルギー導入の強度を変化させることができる。
【0042】
変色の強度の変化は、本発明による適用において、固体ないし部材の脆弱部及び/又は脆弱性の度合いの評価のために使用される。
【0043】
エネルギー導入の前及び/又は間に、少なくとも1種の他の固体又は液体物質をエネルギー導入の位置に結合し、該物質をエネルギー導入の間又は後に脆弱部に浸透させることもできる。
【0044】
前記の他の物質のためにフルオレセイン又はレソルシン又はフクシン又はこれらの組み合わせが好適である。
【0045】
本発明による一実施態様において、少なくとも1種の担持液体及び/又は担持物質が、少なくとも1つの供給部を介してエネルギー導入の位置でエネルギー導入と同期して供給される。供給部は例えば管ないし供給装置であってよい。
【0046】
有利に、少なくとも1種の担持液体及び/又は担持物質は、溜め容器中で混合されるか又は活発に撹拌されて、エネルギー導入の位置で計量供給されるか又は計量せずに供給される。
【0047】
1種の担持液体及び/又は担持物質ごとにそれぞれ別個の溜め容器が使用され、かつ溜め容器の排出路が平行して、かつ/又はまとまって一緒に結合されており、かつ方法の間に、同じか又は異なる量を溜め容器から計量して、又は計量せずに取り出される。
【0048】
少なくとも1種の担持液体及び/又は担持物質を、方法のために必要な少なくとも1種の他の液状又はガス状の物質又はこれらの組み合わせと混合し、かつ/又は平行して供給することもできる。
【0049】
本発明による方法により処理された、有利にセラミック又はガラスからなる固体ないし部材は、固体ないし部材の表面からその内側に延在する局所的に導入された脆弱部を有し、かつ脆弱部が浸透された発色団物質により検出可能であり、かつ/又は色分けされていることを特徴とする。
【0050】
有利に物質は放射線、有利にUV光により蛍光励起可能である。
【0051】
一実施態様において、固体ないし部材の材料は以下の物質群:
a)50.1質量%を上回る酸化アルミニウムの主成分割合を有する"酸化アルミニウム"
b)50.1質量%を上回る酸化ジルコニウムの主成分割合を有する"酸化ジルコニウム"
c)50.1質量%を上回る窒化アルミニウムの主成分割合を有する"窒化アルミニウム"
d)50.1質量%を上回る窒化ケイ素の主成分割合を有する"窒化ケイ素"
のうちの一つか又はこれらの組み合わせからなり、
かつ添加剤として、材料は有利にCaO又はSiO2又はMgO又はB23又はY23又はSc23又はCeO2又はCu−酸化物又は金属又は2質量%以下の不純物又はこれらの組み合わせを含有する。
【0052】
一実施態様において、固体ないし部材上に、結束して、又は別個に着色された領域が同じ又は/及び異なる変色及び/又は変色の強度で配置されている。
【0053】
一実施態様において、固体ないし部材上に、発色団物質を含有する少なくとも1種の全面的な、又は部分面的な担持液体及び/又は担持物質が配置されており、そのように処理された固体ないし部材が、本発明による方法のための中間製品として、又は本発明による固体ないし部材として使用される。
【0054】
前記中間製品ないしそのように処理された固体ないし部材は、少なくとも1つのエネルギー源の強度及び/又は強度推移の測定のために使用されてよい。
【0055】
固体ないし部材(中間製品)を、少なくとも1つのエネルギー導入プロセスを調整するために、かつ/又はエネルギー導入プロセスの不変性を評価するために、かつ/又はエネルギー導入の結果を記録するために使用することもできる。
【0056】
以下に本発明を図に基づき詳説する。
【0057】
図1は、導入された局所的な機械的脆弱部(2)ないし所定の破壊点又は包括的な破断線を有する固体ないし部材1を示す。
【0058】
参照符号3は、脆弱部2の形成のための局所的な熱処理の間の固体化学反応により自然に生じる着色剤ないし発色団物質を表す。
【0059】
参照符号4は、図2において拡大して示されている部分的拡大を示す。
【0060】
参照符号5は、図3において拡大して示されている部分的拡大を示す。
【0061】
図2は、導入された脆弱部2を有する固体ないし部材1を有する図1の部分4の拡大図である。前記脆弱部には、エネルギー導入の位置でエネルギー導入ないし熱処理により部材中に短時間で形成されたマイクロ空隙中に、特定の、又は堆積された着色剤3が浸透している。
【0062】
図3は、図1の部分5を拡大して示す。固体ないし部材1に脆弱部2が導入されている。参照符号6は、部材1の材料と塩化合物とが熱処理の間に部材1の局所的な変色をもたらす反応帯域を示す。
【0063】
図4は、エネルギー導入の位置での発色団物質のための供給装置を示す。この場合、発色団物質は担持液体8中か又は担持物質9中に含まれており、かつ溜め容器7中に存在する。該溜め容器中には、担持液体8中での発色団物質のより良好な混合のための撹拌部材13が配置されている。
【0064】
計量供給部10、例えば弁を介して、担持液体8及び/又は担持物質9が排出路11に達し、該排出路11から供給部12を介してエネルギー導入の位置で固体ないし部材に達する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】導入された局所的な機械的脆弱部ないし所定の破壊点又は包括的な破断線を有する固体ないし部材1を示す図。
【図2】図1の部分4の拡大図。
【図3】図1の部分5の拡大図。
【図4】発色団物質のための供給装置を示す図。
【符号の説明】
【0066】
1 固体ないし部材、 2 脆弱部、 3 着色剤ないし発色団物質、 4 部分的拡大、 5 部分的拡大、 6 反応帯域、 7 溜め容器、 8 担持液体、 9 担持物質、 10 計量供給部、 11 排出路、 12 供給部、 13 撹拌部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所的に作用する意図的なエネルギー導入により固体ないし部材(1)をエネルギー導入の位置で脆弱化させるエネルギー源により、固体ないし部材(1)、有利にセラミック又はガラスに脆弱部(2)を導入するための方法において、エネルギー導入の前及び/又はエネルギー導入と同時に、エネルギー導入の位置に発色団物質を侵入させ、その結果、エネルギー導入の位置での固体ないし部材(1)の物理的、化学的又は生物学的な可視変化を達成することを特徴とする方法。
【請求項2】
固体ないし部材(1)に、部分面的に、又は全面的に、発色団物質を侵入させる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
発色団物質の侵入を任意の順序及び頻度で固体ないし部材(1)に対して行う、請求項
1又は2記載の方法。
【請求項4】
発色団物質を、溶解させて、又は懸濁させて、又は分散させて、又は粉末状で、又はこれらの組み合わせで使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
発色団物質がバナジウム又はマンガン又は銅又は銀又はタングステン又はニッケル又はコバルト又はクロム又は鉄又は亜鉛の元素又はその化合物、又は前記元素の少なくとも2種の組み合わせ、又は前記元素の少なくとも1種の化合物、又は化合物及び/又は元素の組み合わせである、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
発色団物質が混合されておりかつ該発色団物質の溶液又は懸濁液又は分散液又はこれらの組み合わせである担持液体(8)を、少なくとも1種の発色団物質少なくとも0.01g/担持液体lの濃度で使用する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
粉末状の発色団物質が混合されている担持物質(9)を使用し、かつ該発色団物質の濃度は該担持物質(9)中で少なくとも0.001質量%の割合であり、かつ該担持物質(9)は少なくとも1種の定着剤及び/又は少なくとも1種の結合剤及び/又は他の添加剤又はこれらの組み合わせを含有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
各固体ないし部材(1)のために、担持液体(8)及び/又は担持物質(9)を任意の順序で一回又は複数回、同じか又は異なる組成で使用する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
担持液体(8)及び/又は担持物質(9)のために、色の明度を、担持液体(8)及び/又は担持物質(9)中での発色団物質の種々の濃度により調節し、その際、担持液体(8)及び/又は担持物質(9)中での発色団物質の濃度の増加が、固体ないし部材(1)において生じる変色の強度と比例している、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
担持液体(8)及び/又は担持物質(9)のために、色の明度を、エネルギー源の種々のエネルギー導入により調節し、その際、担持液体(8)及び/又は担持物質(9)の濃度及び組成が同じ場合、エネルギー導入の増加によって変色の強度が変化する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
変色の調節のために、担持液体(8)及び/又は担持物質(9)中での発色団物質の濃度及び/又はエネルギー導入の強度を変化させる、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
変色の強度の変化を、固体ないし部材(1)の脆弱部(2)及び/又は脆弱部(2)の度合いの評価のために使用する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
エネルギー導入の前及び/又は間に、少なくとも1種の他の固体又は液体物質をエネルギー導入の位置に結合し、該物質をエネルギー導入の間又は後に脆弱部(2)に浸透させる、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
他の物質のためにフルオレセイン又はレソルシン又はフクシン又はこれらの組み合わせを使用する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1種の担持液体(8)及び/又は担持物質(9)を、少なくとも1つの供給部(12)を介してエネルギー導入の位置でエネルギー導入と同期して供給する、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1種の担持液体(8)及び/又は担持物質(9)を、溜め容器(7)中で混合するか、又は活発に撹拌し、かつエネルギー導入の位置で、計量して、又は計量せずに供給する、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
1種の担持液体(8)又は担持物質(9)ごとにそれぞれ別個の溜め容器(7)を使用し、かつ溜め容器(7)の排出路(11)が平行して、かつ/又はまとまって一緒に結合されており、かつ方法の間に、同じか又は異なる量を溜め容器(7)から計量して、又は計量せずに取り出す、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1種の担持液体(8)及び/又は担持物質(9)を、方法のために必要な少なくとも1種の他の液状又はガス状の物質又はこれらの組み合わせと混合し、かつ/又は平行して供給する、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
有利にセラミック又はガラスからなる固体ないし部材(1)であって、該固体ないし部材(1)の表面からその内側に延在する局所的に導入された脆弱部(2)を有する固体ないし部材(1)において、脆弱部(2)が浸透した発色団物質により検出可能であり、かつ/又は色分けされていることを特徴とする固体ないし部材(1)。
【請求項20】
物質が放射線、有利にUV光により蛍光励起可能である、請求項19記載の固体ないし部材(1)。
【請求項21】
固体ないし部材(1)の材料が以下の物質群:
a)50.1質量%を上回る酸化アルミニウムの主成分割合を有する"酸化アルミニウム"
b)50.1質量%を上回る酸化ジルコニウムの主成分割合を有する"酸化ジルコニウム"
c)50.1質量%を上回る窒化アルミニウムの主成分割合を有する"窒化アルミニウム"
d)50.1質量%を上回る窒化ケイ素の主成分割合を有する"窒化ケイ素"
のうちの一つか又はこれらの組み合わせからなり、
かつ添加剤として、材料が有利にCaO又はSiO2又はMgO又はB23又はY23又はSc23又はCeO2又はCu−酸化物又は金属又は2質量%以下の不純物又はこれらの組み合わせを含有する、請求項19又は20記載の固体ないし部材(1)。
【請求項22】
固体ないし部材(1)上に、結束して、又は別個に着色された領域が同じ又は/及び異なる変色及び/又は変色の強度で配置されている、請求項19から21までのいずれか1項記載の固体ないし部材(1)。
【請求項23】
固体ないし部材(1)、有利にセラミック又はガラスにおいて、特に請求項1から18までのいずれか1項記載の方法に関する中間製品としての使用のための、及び/又は請求項19から22までのいずれか1項記載の固体ないし部材(1)としての使用のための、固体ないし部材(1)上に、発色団物質を含有する少なくとも1種の全面的な、又は部分面的な担持液体(8)及び/又は担持物質(9)が存在していることを特徴とする固体ないし部材(1)。
【請求項24】
固体ないし部材(1)が少なくとも1つのエネルギー源の強度及び/又は強度推移の測定のために使用される、請求項23記載の固体ないし部材(1)。
【請求項25】
固体ないし部材(1)を、少なくとも1つのエネルギー導入プロセスを調整するために、かつ/又はエネルギー導入プロセスの不変性を評価するために、かつ/又はエネルギー導入の結果を記録するために使用する、請求項23又は24記載の固体ないし部材(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−537357(P2009−537357A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511496(P2009−511496)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/054879
【国際公開番号】WO2007/135124
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(508095614)セラムテック アクチエンゲゼルシャフト (36)
【氏名又は名称原語表記】CeramTec AG
【住所又は居所原語表記】Fabrikstrasse 23−29, D−73207 Plochingen, Germany
【Fターム(参考)】