説明

固体を搬送する方法及び装置

【課題】固体の少なくとも一部をガス化システムへ搬送すること。
【解決手段】乾燥石炭搬送システム211は、炭素質燃料源、すなわち乾燥石炭源に乾燥石炭供給導管212を介して流体連通される。乾燥石炭搬送システム211は、1以上の搬送流体源、すなわち不活性ガス源にも不活性ガス供給導管213を介して流体連通される。乾燥石炭搬送システム211は、乾燥石炭と不活性ガスを混合することにより、乾燥石炭固体を同伴する所定の温度の不活性ガス搬送流れを形成する。この流れは、固体搬送導管214、すなわち乾燥石炭搬送導管214を介して反応器208へ搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に固体搬送システムに関し、特に、合成ガス製造設備の動作を容易にするために石炭を搬送する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくともいくつかの周知のガス化装置はガス化システムを含み、ガス化システムは、1以上の発電タービンシステムと統合されることにより、統合ガス化複合サイクル(IGCC)発電装置を形成する。そのような周知のガス化システムは、燃料、空気又は酸素、蒸気及び/又はCO2の混合物を合成ガス(「シンガス」)に変換する。また、周知の多くのガス化システムは、そのような混合物を受け取り、内部でシンガスを発生するガス化反応器を含む。シンガスはガスタービンエンジンの燃焼器へ搬送され、ガスタービンエンジンは配電網に電力を供給する発電機に動力を供給する。少なくともいくつかの周知のガスタービンエンジンの排気は、蒸気タービンを駆動するのに使用するための蒸気を発生する排熱回収ボイラ(HRSG)に供給される。蒸気タービンにより発生される動力は、配電網に電力を供給する発電機をさらに駆動する。
【0003】
周知のガス化装置のうち少なくともいくつかは、石炭を粉砕し、乾燥させ且つガス化システムへ搬送する石炭搬送システムをさらに含む。しかし、一般に、そのような石炭搬送システムは、ガス化システムの全動作範囲にわたりガス化システムが動作するのを助けるような温度及び圧力で石炭をガス化システムへ搬送しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4354825号公報
【特許文献2】米国特許第3775071号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2009/0107056号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2009/0178338号明細書
【発明の概要】
【0005】
ここでは、以下にさらに詳細に説明される概念の一部概要を簡略化した形で示す。この簡単な説明は、特許請求される主題の重要な特徴又は不可欠の特徴を識別することを意図せず、特許請求される主題の範囲を判定する上での補助として使用されることを意図する。
【0006】
一つの態様では、ガス化設備を動作させる方法が提供される。方法は、搬送流体の温度を第2の所定の温度まで上昇させるために、第1の温度の搬送流体を1以上の第1の蒸気加熱装置を介して搬送することを含む。方法は、搬送流体の温度を第3の所定の温度まで上昇させるために、第2の所定の温度の搬送流体を第2の蒸気加熱装置を介して搬送することをさらに含む。方法は、第3の所定の温度の搬送流体を固体搬送システムへ搬送することをさらに含む。固体は搬送流体中に同伴されるようになる。方法は、固体の少なくとも一部をガス化システムへ搬送することをさらに含む。
【0007】
別の態様では、固体搬送システムが提供される。固体搬送システムは、所定の温度で固体を搬送するように構成される。固体搬送システムは、搬送流体源と流体連通した1以上の導管を含む。システムは複数の蒸気加熱装置をさらに含む。複数の蒸気加熱装置は、1以上の導管で一体に流体連通する。
【0008】
さらに別の態様では、ガス化設備が提供される。ガス化設備は、炭素質燃料源、1以上の不活性ガス源及びガス化反応器を含む。ガス化設備は、炭素質燃料源、1以上の不活性ガス源及びガス化反応器と流体連通した石炭搬送システムをさらに含む。石炭搬送システムは所定の温度で固体を搬送するように構成される。石炭搬送システムは、搬送流体源と流体連通した1以上の導管を含む。システムは複数の蒸気加熱装置をさらに含む。複数の蒸気加熱装置は、1以上の導管で一体に流体連通する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書において説明される実施形態は、添付の図面と関連させて以下の説明を参照することによりさらによく理解されるだろう。
【図1】図1は、統合ガス化複合サイクル(IGCC)発電装置の一実施例を示した概略図である。
【図2】図2は、図1に示されるIGCC発電装置と共に使用されてもよい乾燥石炭搬送システムの一実施例を示した概略図である。
【図3】図3は、図1に示されるIGCC発電装置を動作させる方法の一実施例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、化学製造設備、特にガス化設備、さらに特定すると統合ガス化複合サイクル(IGCC)発電装置100の一実施例を示した概略図である。例示的な実施形態では、IGCC発電装置100はガスタービンエンジン110を含む。ガスタービンエンジン110は、第1のロータ120を介して第1の発電機118に回転可能に結合したタービン114を含む。タービン114は、1以上の燃料源及び1以上の空気源(共に以下にさらに詳細に説明される)と流体連通し、燃料源及び空気源から燃料及び空気をそれぞれ受け取る。タービン114は混合された空気及び燃料を使用して高温燃焼ガス(図示せず)を発生し、燃焼ガス中の熱エネルギーは回転エネルギーに変換される。この回転エネルギーはロータ120を介して発電機118に搬送され、発電機118は回転エネルギーを電気エネルギー(図示せず)に変換する。送電網(図示せず)を始めとする(ただし、これに限定されない)1以上の負荷へ電気エネルギーは伝送される。
【0011】
さらに、IGCC発電装置100は蒸気タービンエンジン130を含む。例示的な実施形態では、蒸気タービンエンジン130は、第2のロータ136を介して第2の発電機134に結合した蒸気タービン132を含む。
【0012】
IGCC発電装置100は蒸気発生システム140をさらに含む。例示的な実施形態では、蒸気発生システム140は、1以上の加熱ボイラ給水導管146を介して1以上の熱伝達装置144と流体連通した1以上の排熱回収ボイラ(HRSG)142を含む。HRSG142は、ボイラ給水(図示せず)を熱伝達装置144から導管146を介して受け取る。このボイラ給水は加熱されて蒸気(図示せず)を発生するために使用される。蒸気を発生するためにボイラ給水をさらに加熱するように、HRSG142は、タービン114から排気ガス導管148を介して排気ガス(図示せず)をさらに受け取る。HRSG142は蒸気導管150を介して蒸気タービン132と流体連通する。余分なガス及び蒸気(共に図示せず)は、排煙導管152を介してHRSG142から大気中に排出される。
【0013】
蒸気導管150は、HRSG142からの蒸気(図示せず)を蒸気タービン132へ搬送する。タービン132は、HRSG142からの蒸気を受け取り且つ蒸気中の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する。回転エネルギーはロータ136を介して発電機134へ伝達され、発電機134はこの回転エネルギーを電気エネルギー(図示せず)に変換する。送電網を始めとする(ただし、これに限定されない)1以上の負荷へ電気エネルギーは伝送される。蒸気は凝縮され且つボイラ給水として復水導管(図示せず)を介して戻される。
【0014】
IGCC発電装置100はガス化システム200をさらに含む。例示的な実施形態では、ガス化システム200は、空気導管204を介して空気源と流体連通した1以上の空気分離装置202を含む。空気源は専用空気圧縮機及び圧縮空気貯蔵装置(いずれも図示せず)を含んでもよいが、それらに限定されない。空気分離装置202は、空気を酸素(O2)、窒素(N2)及び他の成分(いずれも図示せず)に分離し、それらの成分は通気口(図示せず)を介して放出されるか、又は搬送及び/又は回収されて、後に使用される。例えば、例示的な実施形態では、N2は燃焼を容易にするためにN2導管206を介してガスタービン114へ搬送される。
【0015】
ガス化システム200は、空気分離装置202からO2導管210を介して搬送される酸素を受け取るために空気分離装置202と流体連通したガス化反応器208を含む。システム200は固体搬送システム211、すなわち乾燥石炭搬送システムをさらに含む。乾燥石炭搬送システム211は、炭素質燃料源、すなわち乾燥石炭源(図1には図示せず)に乾燥石炭供給導管212を介して流体連通される。乾燥石炭搬送システム211は、1以上の搬送流体源、すなわち不活性ガス源(図1には図示せず)にも不活性ガス供給導管213を介して流体連通される。乾燥石炭搬送システム211は、乾燥石炭と不活性ガスを混合することにより、乾燥石炭固体を同伴する所定の温度の不活性ガス搬送流れ(共に図1には図示せず)を形成する。この流れは、固体搬送導管214、すなわち乾燥石炭搬送導管214を介して反応器208へ搬送される。
【0016】
ガス化反応器208は、乾燥石炭固体を同伴する不活性ガス搬送流れを乾燥石炭搬送導管214を介して受け取ると共に、O2導管210を介してO2流れ(図示せず)を受け取る。反応器208は、一酸化炭素(CO)、水素(H2)、二酸化炭素(CO2)、硫化カルボニル(COS)及び硫化水素(H2S)を含む高温の原料合成ガス(シンガス)流れ(図示せず)を発生する。CO2、COS及びH2Sは、酸性ガス又は原料合成ガスの酸性ガス成分と通常総称されるが、CO2はその他の酸性ガス成分とは別に論じられる。さらに、反応器208は、シンガス発生の結果として生じる第1のガス化副生物として高温スラグ流れ(図示せず)をさらに発生する。スラグ流れは、高温スラグ導管216を介してスラグ処理装置215へ搬送される。スラグ処理装置215はスラグを急冷し、小さなスラグ片に分解する。スラグ除去流れが発生され、スラグ導管217を介して搬送される。
【0017】
ガス化反応器208は、高温シンガス導管218を介して熱伝達装置144と流体連通する。熱伝達装置144は、高温の原料シンガス流れを受け取り、加熱ボイラ給水導管146を介してその熱の少なくとも一部をHRSG142へ伝達する。その後、装置144は冷却原料シンガス流れ(図示せず)を発生し、この流れはシンガス導管219を介してガス洗浄・低温ガス冷却(LTGC)装置221へ搬送される。装置221は、第2のガス化副生物、すなわち原料シンガス流れ中の同伴微粒子物質を除去し、除去された物質をフライアッシュ導管222を介して排出する。装置221は、原料シンガス流れの冷却を容易にし、原料シンガス流れの中のCOSの少なくとも一部を加水分解によってH2S及びCO2に変換する。
【0018】
ガス化システム200は、ガス洗浄・LTGC装置221と流体連通した酸性ガス除去サブシステム300をさらに含む。サブシステム300は、原料シンガス導管220を介して冷却原料シンガス流れを受け取る。サブシステム300は、以下にさらに詳細に説明されるように原料シンガス流れから酸性成分(図示せず)の少なくとも一部を除去する。酸性ガス成分はCO2、COS及びH2Sを含んでもよいが、それらに限定されない。サブシステム300は、酸性ガス成分の少なくとも一部を、CO2、COS及びH2Sを含むが、それらに限定されない成分にさらに分離する。さらに、酸性ガス除去サブシステム300は、導管223を介してイオウ減少サブシステム400と流体連通する。イオウ減少サブシステム400は、酸性ガス成分を受け取り、それらの成分の少なくとも一部を、CO2、COS及びH2Sを含むが、それらに限定されない成分に分離する。除去された酸性成分及び分離された酸性成分は、1以上の第3のガス化副生物流れ(図示せず)として搬送され、第3のガス化副生物流れはガス化システム200から除去される。
【0019】
さらに、イオウ減少サブシステム400は、酸性ガス除去サブシステム300及びCO2導管224を介して最終統合ガス流れ(図示せず)をガス化反応器208へ搬送する。最終統合ガス流れは、先に示した統合ガス流れ(図示せず)から発生された所定の濃度のCO2、COS及びH2Sを含む。最終統合ガス流れが反応器208の所定の部分へ搬送されるように、サブシステム300は導管224を介して反応器208と流体連通する。サブシステム300及び400を介するCO2、COS及びH2Sの分離及び除去により、清浄シンガス流れ(図示せず)の発生が容易になる。清浄シンガス流れは清浄シンガス導管228を介してガスタービン114へ搬送される。
【0020】
動作中、空気分離装置202は空気導管204を介して空気を受け取る。空気はO2、N2及び他の成分に分離される。他の成分は通気口を介して排出され、N2は窒素導管206を介してガスタービン114へ搬送され、O2はO2導管210を介してガス化反応器208へ搬送される。また、動作中、乾燥石炭搬送システム211は、乾燥石炭供給導管212を介して乾燥石炭を受け取ると共に、不活性ガス供給導管213を介して不活性ガスを受け取り、乾燥石炭固体を同伴する不活性ガス搬送流れを形成し且つ乾燥石炭搬送導管214を介してその流れを反応器208へ搬送する。
【0021】
ガス化反応器208は、O2導管210を介してO2を受け取り、乾燥石炭搬送導管214を介して石炭を受け取り且つ酸性ガス除去サブシステム300からCO2導管224を介して最終統合ガス流れを受け取る。反応器208は高温原料シンガス流れを発生し、この流れは高温原料シンガス導管218を介して熱伝達装置144へ搬送される。反応器208において形成されたスラグ副生物は、スラグ処理装置215並びに高温スラグ流れ導管216及びスラグ導管217を介して除去される。熱伝達装置144は、冷却原料シンガス流れを発生するために高温原料シンガス流れの冷却を容易にする。冷却原料シンガス流れは、冷却原料シンガス導管219を介してガス洗浄・LTGC装置221へ搬送される。装置221において、シンガスからフライアッシュ導管222を介して微粒子物質が除去され、シンガスがさらに冷却され、COSの少なくとも一部が加水分解によってH2S及びCO2に変換される。冷却原料シンガス流れは酸性ガス除去サブシステム300へ搬送され、そこで清浄シンガス流れが形成されるように酸性ガス成分はほぼ除去される。清浄シンガス流れは、清浄シンガス導管228を介してガスタービン114へ搬送される。
【0022】
さらに、動作中、シンガス流れから除去された酸性成分の少なくとも一部は、導管223を介してイオウ減少サブシステム400へ搬送される。サブシステム400において酸性成分は、除去され且つ1以上の第3のガス化副生物流れ(図示せず)に分離される。第3のガス化副生物流れはシンガス流れから除去される。最終統合ガス流れは、酸性ガス除去サブシステム300及びCO2導管224を介してガス化反応器208へ搬送される。さらに、タービンエンジン110は、窒素導管206を介してN2を受け取ると共に、清浄シンガス導管228を介して清浄シンガスを受け取る。タービンエンジン110は、シンガス燃料を燃焼して高温燃焼ガスを発生し、高温燃焼ガスを下流側へ搬送することによりガスタービン114の回転を誘起する。その後、タービン114はロータ120を介して第1の発電機118を回転させる。
【0023】
熱伝達装置144を介して高温シンガスから除去された熱の少なくとも一部は、加熱ボイラ給水導管146を介してHRSG142へ搬送され、その熱は蒸気を形成するように水を沸騰させるために使用される。蒸気タービン132の回転を誘起するために、蒸気は蒸気導管150を介してタービン132へ搬送される。蒸気タービン132は第2のロータ136を介して第2の発電機134を回転させる。
【0024】
図2は、IGCC発電装置100と共に使用されてもよい乾燥石炭搬送システム211の一実施例を示した概略図である。乾燥石炭搬送システム211は、乾燥石炭供給導管212を介して炭素質燃料源502、すなわち乾燥石炭源502と流体連通する。例示的な実施形態では、導管212は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする石炭特性を有する任意の乾燥石炭源502に結合される。また、乾燥石炭搬送システム211は、不活性ガス供給導管213を介して不活性ガス源、すなわち窒素ガス源504と流体連通する。例示的な実施形態では、使用される不活性ガスは窒素である。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の不活性ガスが使用されてもよい。例示的な実施形態では、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の圧力で、窒素はシステム211へ搬送される。
【0025】
例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の原料石炭送給ビン506(その1つのみを示す)を含む。各ビン506は、関連する原料石炭磁気分離装置510が内部に結合されている第1の原料石炭導管508を介して乾燥石炭供給導管212の少なくとも一部と流体連通する。各原料石炭送給ビン506は、それぞれ対応する第2の原料石炭導管512(その1つのみを示す)を介して関連する原料石炭送給装置510(その1つのみを示す)と流体連通する。各原料石炭送給装置510は、関連する第3の原料石炭導管516(その1つのみを示す)を介して対応するスクリューコンベヤ514(その1つのみを示す)と流体連通する。或いは、スクリューコンベヤ514の代わりに、ベルトコンベヤに限らず、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の石炭搬送装置が使用されてもよい。
【0026】
例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518(その1つのみを示す)を含む。各アセンブリ518は、第4の原料石炭導管520(その1つのみを示す)を介して対応するスクリューコンベヤ514と流体連通する。粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の石炭粉砕装置及び任意の乾燥装置を含む。
【0027】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の蒸気加熱装置522を含む。蒸気加熱装置522は、第1の蒸気加熱装置524、第2の蒸気加熱装置526及び第3の蒸気加熱装置528を含む。窒素ガス源504は、1以上の搬送流体導管、すなわち、本明細書において窒素供給導管213と呼ばれる不活性ガス供給導管213を介して第1の蒸気加熱装置524と流体連通する。さらに、第1の蒸気加熱装置524及び第2の蒸気加熱装置526は、第1の窒素相互接続導管530により互いと流体連通し、且つ第2の蒸気加熱装置526及び第3の蒸気加熱装置528は、第2の窒素相互接続導管532により互いと流体連通する。例示的な実施形態では、蒸気加熱装置524、526及び528は、1以上の加熱要素534、536及び538をそれぞれ含む多管円筒形熱交換器である。或いは、蒸気加熱装置524、526及び528は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の熱伝達装置である。また、例示的な実施形態では、窒素相互接続導管530及び532は、蒸気加熱装置524、526及び528を連続して直列に結合する。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の構成の任意の数の蒸気加熱装置が使用される。
【0028】
例示的な実施形態では、第1の蒸気加熱装置524は、第1の蒸気源、すなわち低圧蒸気源540及び低圧蒸気戻し装置542と流体連通する。第2の蒸気加熱装置526は、第2の蒸気源、すなわち中圧蒸気源544及び中圧蒸気戻し装置546と流体連通する。さらに、第3の蒸気加熱装置528は、第3の蒸気源、すなわち高圧蒸気源548及び高圧蒸気戻し装置550と流体連通する。例示的な実施形態では、蒸気源540、544及び548の蒸気は、HRSG142(図1に示される)により供給される。或いは、蒸気源540、544及び548は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする高温復水を始めとする(ただし、これに限定されない)任意の蒸気源であってもよい。特に、例示的な実施形態では、蒸気源540、544及び548は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意のエンタルピーを始めとする(ただし、これに限定されない)任意の熱力学的条件を有する蒸気を供給する。さらに、天然ガス燃焼装置、シンガス燃焼装置及び煙道ガス熱回収装置を始めとする(ただし、これに限定されない)本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする別の熱源が使用されてもよい。
【0029】
第3の蒸気加熱装置528は、加熱搬送ガス供給導管552を介して各粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518と流体連通する。所定の温度まで加熱された窒素(図示せず)は、蒸気加熱装置528から各アセンブリ518へ搬送される。各アセンブリ518は関連する導管520を介して乾燥原料石炭をさらに受け取る。各アセンブリ518は、乾燥原料石炭をさらに小さな粉砕片に粉砕又は細砕し、受け取った加熱窒素を利用して粉砕石炭を所定の含水率まで乾燥させるのを容易にし、且つ本明細書において説明されるように乾燥石炭搬送システム211内における加熱乾燥粉砕石炭(図示せず)の搬送を容易にするために加熱窒素流れ(図示せず)に粉砕石炭を同伴させるのを容易にするようにアセンブリ518を介して加熱窒素を搬送する。
【0030】
各粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518は、1以上のサイクロン分離器554、すなわち、例示的な実施形態ではは第1のサイクロン分離器554及び第2のサイクロン分離器556と流体連通する。例示的な実施形態では、サイクロン分離器554及び556は並列構成で構成される。或いは、各アセンブリ518は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の構成で任意の数のサイクロン及び/又は分離器と流体連通してもよい。第1のサイクロン分離器554及びアセンブリ518は、第1の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管558により流体連通され且つ第2のサイクロン分離器556及びアセンブリ518は、第2の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管560により流体連通される。サイクロン分離器554及び556は、アセンブリ518から乾燥粉砕石炭を受け取り、サイクロン作用を利用して搬送窒素ガスの少なくとも一部から石炭を分離する。
【0031】
例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の振動ふるい562(その1つのみを示す)を含む。各振動ふるい562は、第1のサイクロン分離器出口導管564を介して第1のサイクロン分離器554と流体連通し且つ第2のサイクロン分離器出口導管566を介して第2のサイクロン分離器556と流体連通する。各振動ふるい562は、乾燥粉砕石炭の粉砕片を分別し且つ振動ふるい562及び粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518の双方と流体連通した石炭導管568を介して不適正な粒径の石炭をアセンブリ518へ搬送する。
【0032】
また、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、複数の石炭導管572及び共通石炭導管573を介して各振動ふるい562と流体連通した粉砕石炭貯蔵ビン570を含む。システム211の正常動作中、各振動ふるい562は、乾燥粉砕石炭の粉砕片を分別し且つ適正粒径石炭導管572を介して適正な粒径の石炭を粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送する。さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は適正粒径石炭始動時導管574を含む。システム211の始動動作中、石炭始動時導管574は、振動ふるい562を粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518と流体連通し且つ適正な粒径の石炭をアセンブリ518へ搬送する。
【0033】
例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の第1のサイクロン分離器バッグハウス576(その1つのみを示す)を含む。第1のサイクロン分離器バッグハウス576は、第1のサイクロン分離器通気ガス導管578及び共通バッグハウス入口導管584を介して第1のサイクロン分離器554と流体連通し、第2のサイクロン分離器通気ガス導管580及び共通バッグハウス入口導管584を介して第2のサイクロン分離器556と流体連通し、且つ振動ふるい通気ガス導管582及び共通バッグハウス入口導管584を介して振動ふるい562と流体連通する。各分離器バッグハウス576は、共通パージガス導管588及び第1のバッグハウスパージガス導管590を介してバッグハウスパージガス源586と更と流体連通する。例示的な実施形態では、使用される不活性ガスは窒素である。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の不活性ガスが使用されてもよい。
【0034】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、ホッパ石炭粉塵導管594及び共通石炭粉塵導管596を介して各原料石炭送給ビン506と流体連通した1以上のホッパバッグハウス592を含む。ホッパバッグハウス592は、貯蔵ビン石炭粉塵回収導管598及び共通石炭粉塵導管596を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と更と流体連通する。さらに、ホッパバッグハウス592は、共通パージガス導管588及び第2のバッグハウスパージガス導管600を介してバッグハウスパージガス源586と流体連通する。ホッパバッグハウス592は、貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と更と流体連通する。粉砕石炭貯蔵ビン570は、石炭粉塵戻し始動時導管604及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して第1のサイクロン分離器バッグハウス576の各々と流体連通する。導管604は、通常は使用されないが乾燥石炭搬送システム211の始動動作中に使用される。ホッパバッグハウス592は、ホッパバッグハウス通気導管608を介して1以上のホッパファン送風機606と流体連通し、送風機606は通気導管607を介して空気及び窒素を大気中に排出する。
【0035】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、共通パージガス導管588及び第3のバッグハウスパージガス導管612を介してバッグハウスパージガス源586と流体連通した1以上の第2のサイクロン分離器バッグハウス610を含む。第2のサイクロン分離器バッグハウス610は、石炭粉塵戻し導管614及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と更と流体連通する。第2のサイクロン分離器バッグハウス610は、サイクロン分離器通気導管618を介して1以上のサイクロン分離器ファン送風機616と更と流体連通し、送風機616は、放出物制御装置620を介して空気及び窒素を大気中に排出する。例示的な実施形態では、放出物制御装置620は、揮発性有機化合物(VOC)及び水銀を始めとする(ただし、これに限定されない)脱揮発物質の捕捉を容易にする活性炭の床を含む。或いは、放出物制御装置620は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の水銀回収方法を使用する。放出物制御装置620の放出物は通気導管621を介して大気中に放出される。
【0036】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、リサイクル窒素ファン送風機入口導管624を介して第1のサイクロン分離器バッグハウス576の各々と流体連通した1以上のリサイクル窒素ファン送風機622を含む。ファン送風機622は、リサイクル窒素ファン送風機出口導管626を介して不活性ガス供給導管213と更と流体連通する。リサイクル窒素の中に同伴される水蒸気の除去を容易にするために、導管626の中に1以上の蒸気凝縮装置625が配置される。蒸気凝縮装置バイパス導管627は、導管626と流体連通し、蒸気凝縮装置625と関連してリサイクル窒素の温度制御及び流量制御を容易にする。さらに、ファン送風機622は、リサイクル窒素石炭粉塵除去導管628を介して第2のサイクロン分離器バッグハウス610と流体連通し、リサイクル窒素流れ(図示せず)の中の同伴石炭粉塵は、第2のサイクロン分離器バッグハウス610の中に回収され且つ石炭粉塵戻し導管614及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送される。リサイクル窒素ファン送風機出口導管626は、加熱搬送ガス供給導管552及び蒸気加熱装置始動時バイパス導管630を介して粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518と流体連通する。導管630は、通常は使用されないが、乾燥石炭搬送システム211の始動動作中に使用される。
【0037】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、粉砕石炭貯蔵ビン出口導管634及びポンプ送給ホッパ入口導管636を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と流体連通した複数のポンプ送給ホッパ632(その1つのみを示す)を含む。各ポンプ送給ホッパ632は、ポンプ送給ホッパ通気導管638及び共通ポンプ・ホッパ通気導管640を介して各分離器バッグハウス576と流体連通する。
【0038】
また、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は複数の乾燥送給ポンプ642(その1つのみを示す)を含む。各乾燥送給ポンプ642は、乾燥送給ポンプ入口導管644及び関連するポンプ送給磁気分離器646を介して関連するポンプ送給ホッパ632と流体連通する。各乾燥送給ポンプ642は、共通ポンプ・ホッパ通気導管640、乾燥ポンプ始動時通気導管648及び共通乾燥ポンプ始動時通気導管650を介して第1のサイクロン分離器バッグハウス576と流体連通する。
【0039】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、乾燥送給ポンプ排出導管654及び共通乾燥送給ポンプ排出導管656を介して乾燥送給ポンプ642と流体連通した高圧(HP)搬送容器652を含む。HP搬送容器652は、排出導管658、共通石炭導管660及び乾燥石炭搬送導管214を介してガス化反応器208に結合される。
【0040】
また、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は共通HP搬送ガス供給導管662を含む。導管662は、第1のHP搬送容器ガス入口導管664と、搬送ガス導管668と流体連通した第2のHP搬送容器ガス入口導管666とを介してHP搬送容器652と流体連通する。導管662は圧縮リサイクル二酸化炭素(CO2)源670と流体連通する。導管662は始動時窒素導管672及び窒素源674と更と流体連通する。窒素源674は、共通ポンプシールヘッダ676及び複数のポンプシール供給ヘッダ678と流体連通する。共通乾燥送給ポンプ排出導管656を共通HP搬送ガス供給導管662と結合するオプションの方向転換導管680が乾燥石炭搬送システム211と共に使用されてもよい。例示的な実施形態では、窒素は始動時搬送ガスとして使用され、リサイクルCO2は始動が完了した後に搬送ガスとして使用される。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の組合せの任意の搬送ガスが使用される。
【0041】
さらに、例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、始動時乾燥石炭導管684と流体連通した始動時サイクロン682を含む。導管684は共通圧縮ガス・乾燥石炭導管660と流体連通する。また、例示的な実施形態では、始動時流れ制限オリフィス683が始動時乾燥石炭導管684の中に配置され、乾燥石炭搬送システム211は、ガス通気導管686を介して始動時サイクロン682と流体連通した始動時バッグハウス685を含む。始動時バッグハウス685はガスパージ導管688を介して共通パージガス導管588と流体連通し、バッグハウス685は通気導管690を介して大気と連通している。始動時バッグハウス685は始動時バッグハウス石炭粉塵戻し導管692及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と更と流体連通する。
【0042】
例示的な実施形態では、乾燥石炭搬送システム211は、始動時サイクロン出口導管696を介して始動時サイクロン682と流体連通した始動時リサイクル固体ホッパ694をさらに含む。始動時リサイクル固体ホッパ694は、始動時リサイクル固体ホッパ出口導管698を介して粉砕石炭貯蔵ビン570と流体連通する。
【0043】
動作中、乾燥石炭搬送システム211は、乾燥石炭源502から乾燥石炭供給導管212を介して乾燥原料石炭を受け取る。例示的な実施形態では、乾燥原料石炭の上限単位粒径は約4.08cm(2in)である。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にするために、この上限粒径より小さいか又は大きい石炭が使用される。乾燥原料石炭は、重力送りによって第1の原料石炭導管508及び石炭磁気分離器510を介して複数の原料石炭送給ビン506へ搬送される。ホッパバッグハウス592は、ホッパファン送風機606と協働して、ホッパ石炭粉塵導管594及び共通石炭粉塵導管596を介する原料石炭送給ビン506への石炭の搬送と関連する石炭粉塵を回収し、塊状の石炭粉塵を重力送りによって貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送する。石炭磁気分離器510は、乾燥原料石炭に混入した金属異物を除去する。各原料石炭送給ビン506は、乾燥原料石炭を重力送りによって第2の原料石炭導管512を介して原料石炭送給装置510へ搬送する。各原料石炭送給装置512は、乾燥原料石炭を重力送りによって第3の原料石炭導管516を介してスクリューコンベヤ514へ搬送する。スクリューコンベヤ514は、第4の原料石炭導管520を介して乾燥原料石炭を粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518へ搬送する。
【0044】
動作中、乾燥石炭搬送システム211は、窒素ガス源504から不活性ガス供給導管213を介して補給窒素ガスを受け取る。乾燥石炭搬送システム211内で所定の体積の窒素ガスを維持するのを容易にするために、この窒素ガスはシステム211へ搬送される。窒素ガス源504からの補給窒素ガスは、リサイクル窒素ファン送風機出口導管626を介して導管213へ搬送されたリサイクル窒素ガスと混合される。リサイクル窒素ガスは予め暖められており、このようにリサイクル窒素ガスと補給窒素ガスとを混合することにより、複数の蒸気加熱装置522によって搬送窒素ガスを加熱するために必要とされる熱エネルギーの量を減少できる。これは、IGCC発電装置100の熱効率の向上を助ける。さらに、蒸気凝縮装置625によるリサイクル窒素ガスからの水蒸気の除去も容易になる。また、蒸気凝縮装置625と関連して蒸気凝縮装置バイパス導管627によって実行されるリサイクル窒素の温度制御及び流量制御が容易になる。
【0045】
さらに、動作中、低圧蒸気源540からの低圧蒸気を加熱要素534を介して低圧蒸気戻し装置542へ搬送可能にするために、第1の温度を有する混合窒素ガスは、第1の蒸気加熱装置524を介して搬送される。第1の加熱装置524から出るときの窒素ガスは、第1の温度より高い第2の温度を有する。その後、第2の温度の窒素ガスは第2の蒸気加熱装置526を介して搬送され、中圧蒸気源544からの中圧蒸気は加熱要素536を介して中圧蒸気戻し装置546へ搬送される。第2の加熱装置526から出るときの窒素ガスは第2の温度より高い第3の温度を有する。その後、第3の温度の窒素ガスは第3の蒸気加熱装置528を介して搬送され、高圧蒸気源548からの高圧蒸気は加熱要素538を介して高圧蒸気戻し装置550へ搬送される。その後、窒素ガスは第3の温度より高い第4の温度で第3の加熱装置528から出る。第4の温度の窒素ガスは加熱搬送ガス供給導管552へ搬送される。
【0046】
乾燥石炭搬送システム211の始動を含んでもよいある特定の動作条件の下で、リサイクル窒素の少なくとも一部は、蒸気加熱装置始動時バイパス導管630を介して複数の蒸気加熱装置522を迂回し、加熱搬送ガス供給導管552へ直接搬送される。
【0047】
例示的な実施形態では、蒸気加熱装置522は、窒素ガスの露点を超える約16.67℃(30°F)の所定の第4の温度まで乾燥原料石炭を加熱する。或いは、乾燥原料石炭及び窒素ガスは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の温度に加熱される。さらに、蒸気加熱装置522は、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211の動作を可能にする任意の所定の含水率値まで石炭を乾燥させる。
【0048】
動作中、所定の温度まで加熱された搬送窒素は、第3の蒸気加熱装置528から加熱搬送ガス供給導管552を介して各粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518へ搬送される。さらに、各アセンブリ518は、関連する第4の原料石炭導管520を介して乾燥原料石炭をさらに受け取る。加熱窒素流れの中に粉砕石炭を同伴させるのを容易にするために、各アセンブリ518は、乾燥原料石炭をさらに小さい粉砕片に粉砕又は破砕し、受け取った窒素を利用して粉砕石炭を所定の含水率まで乾燥させ、且つアセンブリ518を介して加熱窒素を搬送する。各アセンブリ518は、加熱乾燥粉砕石炭を第1の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管558へ排出すると共に、搬送窒素を第2の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管560へ排出する。
【0049】
動作中、加熱乾燥粉砕石炭の少なくとも一部は、第1の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管558を介して第1のサイクロン分離器554へ搬送され、且つ搬送窒素流れの少なくとも一部は、第2の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管560を介して第2のサイクロン分離器556へ搬送される。サイクロン分離器554及び556は、粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518から加熱乾燥粉砕石炭及び搬送窒素流れを受け取り、サイクロン作用を利用して搬送窒素ガスの少なくとも一部から粉砕石炭を分離する。多少の石炭粉塵を同伴する窒素ガスの大部分は、各サイクロン分離器554及び556から第1のサイクロン分離器通気ガス導管578及び第2のサイクロン分離器通気ガス導管580を介してそれぞれ搬送され、第1のサイクロン分離器バッグハウス576へ搬送される。さらに、振動ふるい562から回収された石炭粉塵は、振動ふるい通気ガス導管582を介してバッグハウス576へ搬送される。バッグハウス576は、窒素ガスの中の同伴石炭粉塵を窒素ガスから分離し、塊状の石炭粉塵を重力送りによって石炭粉塵始動時戻し導管604及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送し、且つリサイクル窒素ファン送風機入口導管624を介して窒素をリサイクル窒素ファン送風機622へ搬送するのを容易にする。リサイクル窒素は複数の蒸気加熱装置522に向かって搬送される。
【0050】
さらに、動作中、加熱乾燥粉砕石炭は、第1のサイクロン分離器出口導管564を介して第1のサイクロン分離器554から排出されると共に、第2のサイクロン分離器出口導管566を介して第2のサイクロン分離器566から排出され、振動ふるい562へ搬送される。各振動ふるい562は、粒径に関して加熱乾燥粉砕石炭の粉砕片を分別し、不適正粒径石炭導管568を介して不適正な粒径の石炭を粉砕ミル・乾燥器アセンブリ518に戻して、さらに処理する。例示的な実施形態では、各振動ふるい562は約0.254cm(0.1in)の上限粒径を有する。乾燥石炭搬送システム211の正常動作中、適正な粒径の石炭は、第1の適正粒径石炭導管572及び共通適正粒径石炭導管573を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ通常搬送される。粉砕石炭貯蔵ビン570からの石炭粉塵の回収は、貯蔵ビン石炭粉塵回収導管598を介してバッグハウス592及びホッパファン送風機606により実行される。塊状の石炭粉塵は、重力送りによって貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して貯蔵ビン570へ搬送される。さらに、乾燥石炭搬送システム211の始動動作中、適正粒径の石炭は適正粒径石炭始動時導管572を介してアセンブリ518へ搬送される。
【0051】
動作中、リサイクル窒素石炭粉塵除去導管628は、石炭粉塵を同伴するリサイクル窒素の一部をリサイクル窒素ファン送風機622から導管628を介して第2のサイクロン分離器バッグハウス610へ搬送する。バッグハウスにおいて、同伴粉塵の少なくとも一部が回収され、塊状の石炭粉塵は、重力送りによって石炭粉塵戻し導管614及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送される。さらに、サイクロン分離器ファン送風機616は、活性炭の床を含む放出物制御装置620を介して空気及び窒素を大気中に排出する。
【0052】
さらに、動作中、塊状の石炭粉塵を含む乾燥加熱粉砕石炭は、重力送りによって貯蔵ビン570から粉砕石炭貯蔵ビン出口導管634及びポンプ送給ホッパ入口導管636を介してポンプ送給ホッパ632へ搬送される。石炭をホッパ632へ搬送することにより生成された石炭粉塵は、ポンプ送給ホッパ通気導管638及び共通ポンプ・ホッパ通気導管640を介してバッグハウス576へ搬送され、塊状の石炭粉塵は、重力送りによって石炭粉塵始動時戻し導管604及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送される。
【0053】
動作中、乾燥加熱粉砕石炭は、ポンプ送給ホッパ632から重力送りによって乾燥送給ポンプ入口導管644を介して乾燥送給ポンプ642へ搬送され、ポンプ送給磁気分離器646は石炭の中に含まれる異物金属を除去する。各送給ポンプ642により生成された石炭粉塵は、乾燥送給始動時通気導管648、共通乾燥ポンプ始動時通気導管650及び共通ポンプ・ホッパ通気導管640を介してバッグハウス576へ搬送される。
【0054】
さらに、動作中、乾燥加熱粉砕石炭は、乾燥送給ポンプ642から乾燥送給ポンプ排出導管654及び共通乾燥送給ポンプ排出導管656を介してHP搬送容器652へ搬送される。正常動作中、圧縮リサイクルCO2源670からHP搬送容器ガス入口導管662及び第1のHP搬送容器ガス入口導管664を介してHP搬送容器652へCO2が搬送され、HP搬送容器652の中の乾燥加熱粉砕石炭は少なくとも部分的に流動化される。さらに、乾燥加熱粉砕石炭を搬送するために、搬送ガス導管668及び第2のHP搬送容器ガス入口導管666を介してHP搬送容器652へ追加のCO2が搬送される。乾燥加熱粉砕石炭は、HP搬送容器652からHP搬送容器排出導管658、共通圧縮ガス・乾燥石炭導管660及び乾燥石炭搬送導管214を介してガス化反応器208へ搬送される。本明細書において説明されるように石炭を乾燥し、加熱し、粉砕し且つ流動化することにより、ガス化反応器208に均一な流れを供給すること及び反応器208における石炭の滞留時間を短縮することが容易になる。始動動作中、窒素源674から搬送される窒素は、HP搬送容器652からの乾燥加熱粉砕石炭を始動時乾燥石炭導管684へ搬送するために使用される。
【0055】
動作時の始動期間中、ガス化反応器208は大量の石炭を受け取れる状態にはない。しかし、大気圧から1724kPa(250psi)までの間の圧力上昇動作を支援するのに十分な反応器208への石炭流れが確立される。従って、反応器208への十分な石炭流れを支援するために、始動時乾燥石炭導管684、始動時流れ制限オリフィス683、始動時サイクロン分離器682及び始動時リサイクル固体ホッパ694を含むが、それらに限定されない石炭再循環始動時ループを経て過剰石炭流れが搬送される。
【0056】
従って、動作中、乾燥加熱粉砕石炭は、始動時乾燥石炭導管684から搬送ガスによって始動時サイクロン682まで搬送される。例示的な実施形態では、始動時流れ制限オリフィス683の上流側における導管684内の石炭及び窒素の圧力は、約6895kPa(1000psi)である。この石炭及び窒素は始動時流れ制限オリフィス683を介して搬送される。オリフィスは、流量を制限し、ガス化反応器208内部の動作圧力が始動範囲にある期間中の乾燥石炭搬送システム211の動作を容易にする圧力降下を誘起する。すなわち、例示的な実施形態では、始動範囲はほぼ大気圧から約1724kPa(250psi)である。或いは、本明細書に開示する乾燥石炭搬送システム211及びIGCC発電装置100の動作を可能にする始動動作の任意の圧力範囲が使用されてもよい。
【0057】
始動時サイクロン682は窒素と石炭の分離を可能にするので、石炭粉塵を同伴する窒素は始動時バッグハウス685へ搬送される。塊状の石炭粉塵は、バッグハウス685から重力送りによって始動時バッグハウス石炭粉塵戻し導管692及び貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管602を介して粉砕石炭貯蔵ビン570へ搬送される。乾燥加熱粉砕石炭は、始動時サイクロン682から重力送りによって始動時サイクロン出口導管696を介して始動時リサイクル固体ホッパ694へ搬送され、ホッパ694から始動時リサイクル固体ホッパ出口導管698を介して石炭貯蔵ビン570へ搬送される。ガス化反応器208の圧力が約1724kPa(250psi)を超え、約4482kPa(650psi)まで上昇するにつれて、始動時乾燥石炭導管684を通る流れは減少し且つ乾燥石炭搬送導管214を通る流れは増加する。
【0058】
さらに、動作中、バッグハウス576、592、610及び685からの空気のパージングを容易にするために、バッグハウスパージガス源586からの窒素は、バッグハウス576、592、610及び685へ搬送される。このようなパージング用窒素は、大気中に排出されるか又は先に説明したようにリサイクル窒素として使用されるかのいずれかである。さらに、乾燥送給ポンプ642の密封を容易にするために、窒素源674からの窒素は各ポンプ642へ搬送される。
【0059】
図3は、ガス化設備、特に、実施例として示されたIGCC発電装置(図1及び図2に示す)を動作させる方法700の一実施例を示したフローチャートである。例示的な実施形態では、第1の温度の搬送流体、すなわち窒素ガスの一部は蒸気凝縮装置625(図2に示す)を介して搬送される(ステップ702)。窒素ガスは複数の蒸気加熱装置522(図2に示す)を介して搬送される(ステップ704)。蒸気加熱装置522のうち少なくともいくつかは、1以上の搬送流体導管、すなわち第1の窒素相互接続導管530及び第2の窒素相互接続導管532(共に図2に示す)を介して直列に流体連通する。
【0060】
従って、例示的な実施形態では、第1の所定の圧力の蒸気は、第1の蒸気加熱装置524(図2に示す)へ搬送される(ステップ706)。第1の温度の搬送流体は第1の蒸気加熱装置524を介して搬送され(ステップ708)、その結果、窒素ガスは第1の温度より高い第2の所定の温度まで加熱される。第2の所定の温度の蒸気は第2の蒸気加熱装置526(図2に示す)へ搬送される(ステップ710)。第2の所定の温度の窒素ガスは第2の蒸気加熱装置526へ搬送され(ステップ712)、窒素ガスは第3の所定の温度まで加熱される。第3の所定の温度の窒素ガスは第3の蒸気加熱装置528(図2に示す)へ搬送され(ステップ714)、ガスは第4の所定の温度まで加熱される。次に、第4の所定の温度の窒素ガスは、固体搬送システム、すなわち乾燥石炭搬送システム211(図1及び図2に示す)へ搬送される(ステップ716)。石炭などの固体は窒素ガスに同伴してガス化反応器208(図1及び図2に示す)へ搬送される(ステップ718)。さらに、例示的な実施形態では、窒素ガスの少なくとも一部及び同伴固体の少なくとも一部は、1以上の放出物制御装置620(図2に示す)を介して搬送される(ステップ720)。
【0061】
合成ガス(シンガス)の製造を容易にする方法及び装置の例示的な実施形態を説明した。特に、本明細書において説明される方法及び装置は、シンガスを製造するための乾燥燃料を搬送するために使用される搬送ガスの加熱を容易にし、さらに特定すれば、ガス化反応器へ乾燥石炭を搬送するための窒素ガスの加熱を容易にする。搬送窒素ガスを所定の温度まで加熱すると、加熱乾燥粉砕石炭がガス化反応器に供給される前に粉砕石炭を所定の含水率まで乾燥させる作業が容易になる。本明細書に説明されるように石炭の乾燥、加熱及び搬送を実行することにより、ガス化反応器への石炭の流れがさらに均一になり且つ反応器における石炭の滞留時間の改善が容易になる。反応器における石炭の滞留時間を改善することにより、反応器内の炭素変換効率が向上し、その結果、シンガス製造と関連する動作コストは低減される。さらに、効率の向上により、任意の1つのガス化設備の中で使用されてもよい石炭の種類が増す。また、水銀を含有する石炭粉塵及び揮発性物質を回収する活性炭の床を含む放出物制御装置を介して石炭粉塵を同伴する窒素ガスを搬送することにより、各国の環境規制条件に容易に適合できるようになる。
【0062】
本明細書において説明される方法及びシステムは、記載される特定の実施形態に限定されない。例えば、各システムの構成要素及び/又は各方法のステップは、本明細書において説明される他の構成要素及び/又はステップから独立して別個に使用及び/又は実施されてもよい。さらに、各構成要素及び/又は各ステップは、他のアセンブリパッケージ及び他の方法と共に使用及び/又は実施されてもよい。
【0063】
種々の実施形態に関して本発明を説明したが、特許請求の範囲の精神及び範囲の中で変形を伴って本発明を実施可能であることは当業者には認識されるだろう。
【符号の説明】
【0064】
100 統合ガス化複合サイクル(IGCC)発電装置(ガス化設備)
110 ガスタービンエンジン
114 タービン
118 第1の発電機
120 第1のロータ
130 蒸気タービンエンジン
132 タービン
134 第2の発電機
136 第2のロータ
140 蒸気発生システム
142 HRSG
144 熱伝達装置
146 加熱ボイラ給水導管
148 排気ガス導管
150 蒸気導管
152 排煙導管
200 ガス化システム
202 空気分離装置
204 空気導管
206 窒素導管
208 ガス化反応器
210 O2導管
211 乾燥石炭(固体)搬送システム
212 乾燥石炭供給導管
213 不活性ガス(窒素)供給導管
214 乾燥石炭(固体)搬送導管
215 スラグ処理装置
216 高温スラグ流れ導管
217 スラグ導管
218 高温原料シンガス導管
219 冷却原料シンガス導管
220 原料シンガス導管
221 ガス洗浄・LTGC装置
222 フライアッシュ導管
223 導管
224 CO2導管
228 清浄シンガス導管
300 酸性ガス除去サブシステム
400 イオウ減少サブシステム
502 乾燥石炭(炭素質燃料)源
504 窒素(不活性ガス)供給源
506 原料石炭送給ビン
508 第1の原料石炭導管
510 原料石炭送給装置
512 第2の原料石炭導管
514 スクリューコンベヤ
516 第3の原料石炭導管
518 粉砕ミル・乾燥器アセンブリ
520 第4の原料石炭導管
522 複数の蒸気加熱装置
524 第1の蒸気加熱装置
526 第2の蒸気加熱装置
528 第3の蒸気加熱装置
530 第1の窒素相互接続導管
532 第2の窒素相互接続導管
534 加熱要素
536 加熱要素
538 加熱要素
540 低圧蒸気源
542 低圧蒸気戻し装置
544 中圧蒸気源
546 中圧蒸気戻し装置
548 高圧蒸気源
550 高圧蒸気戻し装置
552 加熱搬送ガス供給導管
554 第1のサイクロン分離器
556 第2のサイクロン分離器
558 第1の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管
560 第2の粉砕ミル・乾燥器アセンブリ出口導管
562 振動ふるい
564 第1のサイクロン分離器出口導管
566 第2のサイクロン分離器出口導管
568 不適正粒径石炭導管
570 粉砕石炭貯蔵ビン
572 第1の適正粒径石炭導管
573 共通適正粒径石炭導管
574 適正粒径石炭始動時導管
576 第1のサイクロン分離器バッグハウス
578 第1のサイクロン分離器通気ガス導管
580 第2のサイクロン分離器通気ガス導管
582 振動ふるい通気ガス導管
584 共通サイクロン分離器バッグハウス入口導管
586 バッグハウスパージガス源
588 共通パージガス導管
590 第1のバッグハウスパージガス導管
592 ホッパバッグハウス
594 ホッパ石炭粉塵導管
596 共通石炭粉塵導管
598 貯蔵ビン石炭粉塵回収導管
600 第2のバッグハウスパージガス導管
602 貯蔵ビン石炭粉塵戻し導管
604 石炭粉塵戻し始動時導管
606 ホッパファン送風機
608 ホッパバッグハウス通気導管
610 第2のサイクロン分離器バッグハウス
612 第3のバッグハウスパージガス導管
614 石炭粉塵戻し導管
616 サイクロン分離器ファン送風機
618 サイクロン分離器バッグハウス通気導管
620 放出物制御装置
621 通気導管
622 リサイクル窒素ファン送風機
624 リサイクル窒素ファン送風機入口導管
625 蒸気凝縮装置
626 リサイクル窒素ファン送風機出口導管
627 蒸気凝縮装置バイパス導管
628 リサイクル窒素石炭粉塵除去導管
630 蒸気加熱装置始動時バイパス導管
632 ポンプ送給ホッパ
634 粉砕石炭貯蔵ビン出口導管
636 ポンプ送給ホッパ入口導管
638 ポンプ送給ホッパ通気導管
640 共通ポンプ・ホッパ通気導管
642 乾燥送給ポンプ
644 乾燥送給ポンプ入口導管
646 ポンプ送給磁気分離器
648 乾燥ポンプ始動時通気導管
650 共通乾燥ポンプ始動時通気導管
652 高圧(HP)搬送容器
654 乾燥送給ポンプ排出導管
656 共通乾燥送給ポンプ排出導管
658 HP搬送容器排出導管
660 共通圧縮ガス・乾燥石炭導管
662 HP搬送容器ガス供給導管
664 第1のHP搬送容器ガス入口導管
666 第2のHP搬送容器ガス入口導管
668 搬送ガス導管
670 圧縮リサイクル二酸化炭素(CO2)源
672 始動時窒素導管
674 窒素源
676 共通ポンプシールヘッダ
678 ポンプシール供給ヘッダ
680 オプションの方向転換導管
682 始動時サイクロン
683 始動時流れ制限オリフィス
684 始動時乾燥石炭導管
685 始動時バッグハウス
686 ガス通気導管
688 ガスパージ導管
690 通気導管
692 始動時バッグハウス石炭粉塵戻し導管
694 始動時リサイクル固体ホッパ
696 始動時サイクロン出口導管
698 始動時リサイクル固体ホッパ出口導管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の温度で固体を搬送するように構成された固体搬送システム(211)において、
搬送流体源と流体連通した1以上の導管(206/213)と、
前記1以上の導管(530/532)で一体に流体連通した複数の蒸気加熱装置(524/526/528)とを備える固体搬送システム(211)。
【請求項2】
前記複数の蒸気加熱装置(524/526/528)は、
第1の蒸気加熱装置(524)と、
第1の蒸気加熱装置と流体連通した第2の蒸気加熱装置(526)と、
第2の蒸気加熱装置と流体連通した第3の蒸気加熱装置(528)とを備える請求項1記載の固体搬送システム(211)。
【請求項3】
前記複数の蒸気加熱装置(524/526/528)は、
第1の所定の圧力の第1の蒸気源(542)と流体連通した第1の蒸気加熱装置(524)と、
第2の所定の圧力の第2の蒸気源(546)と流体連通した第2の蒸気加熱装置(526)と、
第3の所定の圧力の第3の蒸気源(550)と流体連通した第3の蒸気加熱装置(528)とをさらに備える請求項2記載の固体搬送システム(211)。
【請求項4】
前記複数の蒸気加熱装置(524/526/528)と流体連通した1以上の蒸気凝縮装置(625)をさらに備える請求項1記載の固体搬送システム(211)。
【請求項5】
1以上の導管(206/213)は1以上の搬送流体導管(213/672)を備える請求項1記載の個体搬送システム(211)。
【請求項6】
前記1以上の搬送流体導管(213/672)と流体連通した1以上の固体搬送導管(214)をさらに備える請求項5記載の固体搬送システム(211)。
【請求項7】
前記1以上の固体搬送導管(214)と流体連通した1以上の放出物制御装置(620)をさらに備える請求項6記載の固体搬送システム(211)。
【請求項8】
炭素質燃料源(502)と、
1以上の不活性ガス源(504)と、
ガス化反応器(208)と、
前記炭素質燃料源、前記1以上の不活性ガス源及び前記ガス化反応器と流体連通し、
前記1以上の不活性ガス源と流体連通した1以上の導管(206/213)と、
前記1以上の導管で一体に流体連通した複数の蒸気加熱装置(524/526/528)とを備える石炭搬送システム(211)とを備えるガス化設備(100)。
【請求項9】
前記複数の蒸気加熱装置(524/526/528)は、
第1の蒸気加熱装置(524)と、
第1の蒸気加熱装置と流体連通した第2の蒸気加熱装置(526)と、
第2の蒸気加熱装置と流体連通した第3の蒸気加熱装置(528)とを備える請求項8記載のガス化設備(100)。
【請求項10】
前記複数の蒸気加熱装置(524/526/528)は、
第1の所定の圧力の第1の蒸気源(542)と流体連通した第1の蒸気加熱装置(524)と
第2の所定の圧力の第2の蒸気源(546)と流体連通した第2の蒸気加熱装置(526)と、
第3の所定の圧力の第3の蒸気源(550)と流体連通した第3の蒸気加熱装置(528)とをさらに備える請求項9記載のガス化設備(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−140399(P2011−140399A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289319(P2010−289319)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】