説明

固体照明デバイス用の適合性のある拡散反射体のための装置及び方法

【課題】
CCFL3は信号レベルの電圧より高い電圧を必要とし、望ましくない量の熱を発生させる可能性があるため、放散が問題となる恐れがある。
【解決手段】
固体照明デバイス及び前記固体照明デバイスを形成するための方法が提供される。本発明の幾つかの実施形態による固体照明タイルは、基板、前記基板の表面上に取り付けられた固体照明素子、及び前記基板の表面上の反射シートを含む。本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する方法は、固体照明タイルの基板を提供するステップと、前記基板の表面上に固体照明素子を取り付けるステップと、及び前記基板の前記表面に反射シートを取り付けるステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は固体照明(solid state lighting)に関し、より具体的には、固体照明用の構成要素を含むタイル及び/又はパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
パネル照明デバイスは、幾つかの照明用途に用いられている。照明パネルは、例えばLCDディスプレイ用のバックライトユニット(backlighting unit、BLU)として用いることができる。バックライトユニットは、一般的には反射性のエンクロージャ内の冷陰極蛍光灯(CCFL)の配列に依存する。例えば、従来技術のバックライトユニットの側面図である図1を参照すると、反射面2とLEDパネル3の間に複数のCCFL1を配置することが可能である。CCFL1からの光は、反射面2から反射させること、及び一部をLEDパネル3の内面から反射させることができる。LEDパネル3に向けられた光の一部を透過させ、LEDパネル3に対する照明を提供することができる。CCFL1からLEDパネル3へ直接透過した光と、様々な面からの反射光を組み合わせることによって、比較的均質なバックライトユニットを作製することが可能になる。しかし、CCFL3は信号レベルの電圧より高い電圧を必要とし、望ましくない量の熱を発生させる可能性があるため、放散が問題となる恐れがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の幾つかの実施形態による固体照明タイルは、基板、基板の表面上に取り付けられた固体照明素子、及び基板の表面上の反射シートを含む。
【0004】
反射シートは、拡散反射体とすること、及び/又は多孔性ポリマーベースの材料から構成することが可能である。反射シートは、約1.0ミリメートル未満の厚さ、約0.50ミリメートル未満の厚さ、及び/又は約0.25ミリメートル未満の厚さを有することができる。
【0005】
固体照明タイルは更に、反射シートを基板の表面に取り付けるように構成された、機械的な締結装置を含むことができる。幾つかの実施形態では、機械的な締結装置は、拡張によって作動される機械的な留め具とすることができる。更に他の実施形態では、機械的な締結装置は、反射シートと一体化した取り付け用の柱状体を含むことができる。
【0006】
更なる実施形態による固体照明タイルは、反射シートを基板の表面に取り付けるように構成された化学結合用の構成要素を含むことができる。化学結合用の構成要素は、接着剤及び/又は感圧性の粘着化合物を含むことができる。
【0007】
更に他の実施形態の反射シートは、タイル上の突出したフィーチャの形に適合するように構成することができる。更に他の実施形態では、反射シートは、固体照明素子に近接して位置決めされるように構成された開口部を含むことが可能であり、その場合、反射シートは固体照明素子と接触しない。
【0008】
更に他の実施形態による固体照明タイルは、第1の角偏向した縁部及び第1の隣接縁部を含む第1の反射シート、並びに第2の角偏向した縁部及び第2の隣接縁部を含む第2の反射シートを含むことが可能であり、第1の角偏向した縁部は、第1の反射シートが第2の反射シートに近接しているとき、第2の隣接縁部に重なるように構成される。
【0009】
更に他の実施形態では、固体照明バーが複数の固体照明タイルを含み、単一の反射シートが固体照明バーの複数のタイルを覆うように構成される。
【0010】
本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する方法は、固体照明タイルの基板を提供するステップと、基板の表面上に固体照明素子を取り付けるステップと、及び基板の表面上に反射シートを位置決めするステップとを含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、反射シートを位置決めするステップは、反射シートを基板の表面に化学的に結合するステップ、及び/又は反射シートを基板の表面に機械的に取り付けるステップを含むことができる。幾つかの実施形態では、反射シートは、固体照明素子の上に位置決めされるように構成された開口部を含むことが可能であり、その場合、反射シートは固体照明素子と接触しない。更に他の実施形態では、反射シートは熱成形可能であり、基板の表面上の突出したフィーチャの形に適合するように構成される。
【0012】
この方法は更に、基板内に複数の取り付け用の柱状体を形成するステップ、及び反射シート内に複数の位置合わせ用の孔を形成するステップを含むことが可能であり、位置合わせ用の孔の少なくとも一部は、反射シートが基板の表面に取り付けられるとき、取り付け用の柱状体の少なくとも一部を受け入れるように構成される。
【0013】
この方法の幾つかの実施形態は更に、複数の固体照明タイルを提供するステップ、複数の固体照明タイルの上に複数の固体照明素子を取り付けるステップ、及び反射シートを複数の固体照明タイルに取り付けるステップを含む。
【0014】
この方法は更に、第1のタイルが第2のタイルのものであるとき、第1のタイルに取り付けられた第1の反射シートの角偏向した縁部の頂面を、第2のタイルに取り付けられた第2の反射シートの隣接縁部に近接する底面と重ねるステップを含むことができる。
【0015】
本発明の更なる理解を提供するために含まれ、また本願に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本発明のある特定の実施形態を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来技術として周知のCCFLバックライトパネルの側面図である。
【図2】本発明の幾つかの実施形態による固体照明パネルの上面図である。
【図3】本発明の幾つかの実施形態による固体照明バーの側面断面図である。
【図4】本発明の幾つかの実施形態による反射シートを示す、図1の線A−Aに沿って得られる固体照明バーの部分側面断面図である。
【図5A】本発明の幾つかの実施形態による反射シートを示す、図1の線B−Bに沿って得られる固体照明パネルの部分端面断面図である。
【図5B】本発明の幾つかの実施形態による反射シートを示す、図1の線B−Bに沿って得られる固体照明パネルの部分端面断面図である。
【図6】本発明の幾つかの実施形態による反射シートの上面図である。
【図7】本発明の幾つかの実施形態による反射シートの側面図である。
【図8】本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する方法を示すブロック図である。
【図9】本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する他の方法を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、以下では本発明の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明の実施形態を更に詳しく説明する。しかしながら、本発明は多くの異なる形で具体化することが可能であり、本明細書で述べる実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろこうした実施形態は、この開示が十分且つ完全なものとなり、本発明の範囲を当業者に対して十分に伝えるために提供される。全体を通して、類似の番号は類似の要素を指す。
【0018】
本明細書では様々な要素を記述するために、第1、第2などの用語が用いられることがあるが、これらの要素をこうした用語によって限定すべきではないことが理解されるであろう。こうした用語は、1つの要素を他の要素と区別するためだけに用いられる。例えば本発明の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことが可能であり、同様に第2の要素を第1の要素と呼ぶことが可能である。本明細書で用いられるとき、「及び/又は」という用語は、列挙された関連項目の1つ又は複数の任意及びすべての組み合わせを含む。
【0019】
層、領域又は基板などの要素が他の要素の「上に」存在する、若しくは他の要素の「上へ」延びるものとして言及されるとき、その要素は他の要素の上に直接存在するか、若しくは他の要素の上へ直接延びてもよい、又は介在する要素が存在してもよいことが理解されるであろう。それに対して、要素が他の要素の「上に直接」存在する、若しくは他の要素の「上へ直接」延びるものとして言及されるときには、介在する要素の存在はない。要素が他の要素に「接続される」若しくは「結合される」ものとして言及されるとき、その要素は他の要素に直接接続、若しくは結合されてもよく、又は介在する要素が存在してもよいことも理解されるであろう。これに対して、要素が他の要素に「直接接続される」若しくは「直接結合される」ものとして言及されるときには、介在する要素の存在はない。
【0020】
本明細書では、「下に」若しくは「上に」、又は「上部」若しくは「下部」、又は「水平な」若しくは「垂直な」などの相対的な用語が、図に示すような、1つの要素、層又は領域の、他の要素、層又は領域に対する関係を記述するために用いられることがある。こうした用語は、図面に示した向きに加えて、装置の異なる向きも包含することを意図していることが理解されるであろう。
【0021】
本明細書で用いられる専門用語は、特定の実施形態を記述するためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。本明細書で用いられるとき、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈において別段の明確な指示がない限り、複数形も含むものである。本明細書で用いられるとき、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」及び/又は「含んでいる(including)」という用語は、述べられる特徴、完全体(integer)、ステップ、動作、要素及び/又は構成要素の存在を明示するが、1つ又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除しないことが更に理解されるであろう。
【0022】
別段の定義がない限り、本明細書で用いられる(技術用語及び科学用語を含む)すべての用語は、本発明が属する当分野の技術者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で用いられる用語は、本明細書の文脈及び関連分野におけるその意味に一致した意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書で明確に定義しない限り、理想化された意味、又は過度に形式的な意味で解釈されるものではないことが更に理解されるであろう。
【0023】
以下では本発明を、本発明の実施形態による方法、システム及びコンピュータプログラム製品の流れ図及び/又はブロック図を参照して説明する。流れ図及び/又はブロック図の一部のブロック、並びに流れ図及び/又はブロック図の一部のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムの命令によって実施することが可能であることが理解されるであろう。こうしたコンピュータプログラムの命令は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、ステートマシン(state machine)、プログラマブルロジックコントローラ(programmable logic controller、PLC)若しくは他の処理回路、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又はマシン製造用などの他のプログラム可能なデータ処理装置に記憶又は実装することが可能であり、その結果、命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行され、流れ図及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/動作を実施する手段を生成する。
【0024】
こうしたコンピュータプログラムの命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置に特定の方法で機能するように指示することができる、コンピュータ可読メモリに記憶することも可能であり、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、流れ図及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/動作を実施する命令手段を含む製造品を作り出すようになる。
【0025】
コンピュータプログラムの命令を、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードし、一連の動作ステップをコンピュータ、又はコンピュータで実施されるプロセスを生成するための他のプログラム可能な装置で実行することも可能であり、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行される命令が、流れ図及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/動作を実施するステップを提供するようになる。ブロックに示す機能/動作は、動作図に示す順序から外れて起こってもよいことを理解されたい。例えば、関係する機能/動作に応じて、連続して示される2つのブロックを実際には実質的に同時に実行してもよく、あるいは場合によっては、ブロックを逆の順序で実行してもよい。図の一部は、主要な伝達方向を示す伝達経路上の矢印を含むが、示された矢印とは反対の方向に伝達が行われてもよいことを理解されたい。
【0026】
固体照明デバイスは、例えば1つ又は複数の発光ダイオード(LED)を含むパッケージ化された発光デバイスを含むことができる。例えば図2を参照すると、固体照明パネル40は、複数の固体照明バー30A、30Bを含むことが可能であり、固体照明バーは更に、複数の固体照明タイル12A、12Bを含むことができる。
【0027】
図3に示す固体照明バー30は支持部材10を含むことが可能であり、その上に、固体照明タイル12Bに対応する固体照明タイルの基板13Bが設けられる。タイル12Bは、基板13Bの表面の上に取り付けられた固体エミッタ20を含むこともできる。エミッタ20は、1つ又は複数の波長を有する光を放出するように構成された、1つ又は複数のLEDエミッタチップ22を含むことができる。タイル12Bは、エミッタ20から透過された光を反射及び拡散するように構成された、反射シート14も含む。反射シート14は、固体照明パネル40の複数のタイル12A、12Bを覆うように構成することができる。基板13A、13Bは、例えば大型ワイヤ相互接続(large wire interconnect、LWI)18などの表面突起を含むこともできる。LWI18を用いて、タイル12A及び12Bに対する電気的な相互接続を設けることができる。LWI18に隣接して、隣り合うタイル12Aと12Bを機械的に結合し、且つ電気的に分離することが可能な任意選択の絶縁プラグ16が存在することができる。LWI18は、例えばシリコーンを含むパッシベーション材料又は封入材料(図示せず)を用いて、環境暴露から電気的に分離する、且つ/又は保護することができる。
【0028】
タイル12からなるバー30を2次元構造体に組み立てた後、複数のバーの上に反射シート14を取り付けることができる。反射シート14は微孔性ポリエチレンテレフタレート(MCPET)とすることが可能であり、それは典型的な1mmの厚さを有することができる。反射シート14は、LWI18などの表面突起に対する起伏を形成するように構成された陥凹部14Bを含むことができる。陥凹部14Bは、反射シート14の中に型成形すること、及び/又は製造プロセスの1つのステップとして反射シートから材料を除去することによって生成することができる。陥凹部14Bがない場合、反射シート14をLWIに押し付けることはできるが、それによってLWIが破損する、又は基板13から離れる恐れがある。反射シート14は、エミッタ20と整列させるように構成された開口部14Aを含むこともできる。反射シート14の厚さがエミッタ20の大きさに比べて大きいことがあるため、放出された光が反射シート14によって部分的に遮られる可能性がある。例えば、開口部14Aの縁部に近いLEDエミッタチップ22によって放出された低角度光は、一部が遮られる可能性があるが、他のLEDエミッタチップ22からの低角度光は遮られない可能性がある。結果として、照明パネル40によって放出される光が、すべての角度方向において均質の光を有さない恐れがある。更に、エミッタ20に対する開口部14Aの並びのわずかな変化が、照明パネル40の光出力パターンに比較的大きい影響を及ぼす可能性がある。
【0029】
次に、図1の線A−Aに沿って得られる固体照明バー30の部分側面断面図であり、本発明の幾つかの実施形態による反射シートを示す図4を参照する。固体照明バー30は、第1のタイル12Aに対応する第1の基板13A、及び第2のタイル12Bに対応する第2の基板13Bを含む。第1及び第2の基板13A及び13Bのそれぞれが、支持部材10の上に取り付けられる。支持部材10は、例えば固体照明バー30に含まれるタイル12に対する支持を可能にするように構成することができる。タイル12は、例えば1つ又は複数の回路素子をその上に取り付けることが可能なプリント回路基板(PCB)を含むことができる。第1及び第2の基板13A及び13Bは、第1及び第2のタイル12A及び12Bを機械的に結合し、且つ電気的に分離することが可能な絶縁プラグ16によって分離することができる。
【0030】
固体照明バー30は、例えば絶縁プラグ16に近接するように位置決めすることが可能な、1つ又は複数の大型ワイヤ相互接続18(LWI)を含むこともできる。LWI18は、基板の表面上に存在することができる表面突起の一例にすぎない。突起として示しているが、幾つかの実施形態では、LWI18をタイル12の表面と同じ高さにすることが可能であり、その場合、起伏14Bを不要にすることができる。基板13Bの表面上に、固体エミッタ20を取り付けることができる。固体エミッタ20は、1つ又は複数の波長を有する光を放出するように構成することが可能な、複数のLEDエミッタチップ22を含むことができる。
【0031】
1つ又は複数のタイル12の基板13の上に、反射シート24を位置決めすることが可能である。例えば反射シート24は、単一のタイル12及び/又は固体照明バー30を覆うように構成することができる。幾つかの実施形態では、反射シート24を基板の上に直接位置決めすることができる。幾つかの実施形態では、反射シート24をハウジングに取り付け、基板に取り付けないようにすることができる。例えば反射シート24を、反射シート24の縁部付近の支持構造体に結合することができる。図1に示す固体照明バー30はタイル12の1次元配列であるが、他の構成も可能である。例えばタイル12を、タイル12がすべて同じ平面内に位置する2次元配列、又はタイル12がすべて同じ平面内に配置されるとは限らない3次元構成に接続することが可能である。更に、タイル12は長方形又は正方形である必要はなく、例えば6角形、3角形なども可能である。こうして、単一のタイル12を覆うように構成された反射シート24を、様々な固体照明バー30及び/又は照明パネル40の構成に用いることができる。
【0032】
反射シート24は、機械的な技術及び/又は化学結合技術を用いて、タイル12及び/又はバー30の適所に保持することが可能である。化学結合は、例えば感圧性の粘着物及び/又は接着剤を含むことができる。機械的な技術の例は、リベット、熱かしめ(heat stake)、プッシュピン、並びに/又は、反射シート24及び/若しくは基板13の一体部分として形成された取り付け用の柱状体が含まれる。取り付け用の柱状体は、例えば射出成形製造技術を用いて形成することができる。
【0033】
反射シート24は拡散反射体とすることが可能であり、古河電気工業株式会社(Furukawa Electric Co.,Ltd)から市販されている微孔性ポリエチレンテレフタレート(MCPET)など、ポリマー材料の微孔性構造体を用いて形成することができる。幾つかの実施形態では、熱成形することはできないが、W.L.Gore and Associates、Inc.から市販されているDRP(登録商標)反射体を反射シート24として用いることができる。幾つかの実施形態では、反射シート24は、特に、ポリマー、エラストマー、熱可塑性、及び/又は熱硬化性の、シート及び/又は薄膜とすることができる。反射シート24は、例えば約1.0ミリメートル、約0.50ミリメートル、及び約0.25ミリメートルを含む厚さで使用することができる。反射シート24の厚さをエミッタ20に対して小さくすると、低角度光の遮断を低減することが可能になり、それによって、より良い固体照明パネル40の色の均質性を提供することができる。更に反射シート24は、LWI18などの表面突起への適合を可能にする変形特性を含む。更に、反射シート24を個々のタイル12及び/又は固体照明バー30に取り付けることができるため、固体照明パネル40の組み立てを簡易化することが可能になる。
【0034】
次に、図1の線B−Bに沿って得られる固体照明パネル40の部分端面断面図であり、本発明の幾つかの実施形態による適合性のある反射シートを示す図5A及び5Bを参照する。照明パネル40は、それぞれが支持部材10C及び10D、基板13C及び13D、並びに反射シート24C及び24Dを含む、固体照明バー30C及び30Dを含む。図5Aの固体照明バー30は、反射シート24を基板13に対して適所に保持するように構成された、プラスチックのリベット42を含むこともできる。リベット42は、基板13C及び13Dの底面と接触することが可能な保持フランジを含むことができる。支持部材10C及び10Dは、リベット42の保持フランジに対応する陥凹部45を含むことができる。図5Bに示すように、固体照明バー30は、反射シート24を基板13に対して適所に保持するために反射シート24の一部として形成された、一体型のプッシュピン43を有する反射シート24を含むこともできる。例えば反射シート24は、リベット42が反射シート24の構成要素となるように射出成形することができる。こうして、反射シート24を、リベット42及び/又はプッシュピン43を介してバー13の上に嵌めることが可能になる。幾つかの実施形態では、固体照明バー30は、一体化されたリベット及び/又は一体化されていないプッシュピン(図示せず)を含むことができる。
【0035】
幾つかの実施形態では、プッシュピン43を、ナイロン及び/又は反射シート24と同じ材料、例えばPETプラスチックなどの白色材料で形成することができる。そうすると、プッシュピン43は反射シート24と同じ又は同様の反射率を備えることが可能になり、それによって、より均質な光出力を与えることができるようになる。更にプッシュピン43の機能は、軽量の反射シート24を固体照明バー30の適所に保持することだけでよいため、プッシュピン43は、反射シート24を比較的容易に把持すること、及び反射シート24の表面を著しく変形させないことが可能になり、それによって、光出力の均質性を潜在的に改善する。
【0036】
リベット42及び/又はプッシュピン43の頭部は、リベット42が適所にあるとき、頭部を反射シート24とほぼ同じ高さに位置決めすることができるように、低い外形を有することができる。従って、リベット42及び/又はプッシュピン43は、反射シート24の機能的な拡張部として働くことが可能になる。更に、リベット42及び/又はプッシュピン43の頭部は、エミッタから固体照明バー13に放射された光を実質的に遮らないように低く製造することができる。
【0037】
リベット及びプッシュピンについて論じているが、様々な拡張によって作動される機械的な留め具を用いることが可能である。更に、それぞれの反射シート24Cは、隣接するタイル12上の反射シート24Dの隣接縁部38と重なるように構成することが可能な、角偏向した縁部36を含むことができる。例として隣接縁部38を、同様の又は相補的な形で、偏向していない状態又は偏向した状態にすることができる。
【0038】
次に、本発明の幾つかの実施形態による反射シートの上面図である図6を簡単に参照する。エミッタを1つ又は複数の固体照明バーの上に受け入れるために、反射シート60は複数の開口部62を含む。反射シート60は、反射シート60を横切る1次元又はより大きい次元に配置されたパターンとして構成することが可能な、複数の貫通開口部64を含むこともできる。固体照明バーが熱による膨張及び/また収縮を受けた場合、貫通開口部64は、指定された膨張区域を与えるように働くことができる。こうして、均質性に望ましくない影響を与える恐れがある座屈、反り及び/又は歪みを低減するために、膨張及び/又は収縮を指定された膨張区域に分離することが可能になる。
【0039】
本発明の幾つかの実施形態による反射シートの側面図である図7に示すように、熱膨張区域は、反射シート70の厚さを変えることによって生成することも可能である。反射シート70は、熱による膨張及び/又は収縮が生じることが可能な指定された領域を備えるように構成された、膨張区域72を含むことができる。膨張区域72は、低減された厚さを有する溝75を画定する複数のリブ74を含むことができる。膨張区域72を画定することによって、反射シート70は、温度が変化しても過度の応力又は変形を伴わずに、膨張及び/又は収縮することがより可能になる。
【0040】
次に、本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する方法を示すブロック図である、図8を参照する。固体照明タイルの基板が提供される(ブロック110)。基板は、例えば1つ又は複数のタイル基板を支持するように構成された支持部材の上に取り付けることができる。複数のタイルを固体照明バーとして構成することが可能であるが、それを他の固体照明バーと組み合わせて、固体照明パネルとして構成することも可能である。
【0041】
基板に照明素子が取り付けられる(ブロック120)。照明素子は、1つ又は複数のLEDエミッタチップを含むことが可能な固体エミッタとすることができる。幾つかの実施形態では、LEDエミッタチップのそれぞれを、特定の波長で光を透過するように構成することができる。基板上に反射シートを位置決めすることができる(ブロック130)。幾つかの実施形態では、反射シートは、例えば熱成形可能な材料を含めた形成可能な材料を含むことができる。反射シートは照明素子と整列させるように構成された1つ又は複数の開口部を含むことができる。反射シートは、例えばLWIなど、基板の表面上の突起に適合するように構成することもできる。幾つかの実施形態では、反射シートは、約1.0ミリメートル未満の厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、反射シートは、約0.50ミリメートル未満の厚さを有することができる。
【0042】
次に、本発明の幾つかの実施形態による固体照明デバイスを形成する他の方法を示すブロック図である、図9を参照する。複数の固体照明タイルが提供される(ブロック210)。タイルは、例えば固体照明バーに対応する支持部材によって支持することができる。タイルに複数の照明素子が取り付けられる(ブロック220)。照明素子は、1つ又は複数のLEDエミッタチップを含むことが可能な固体エミッタとすることができる。複数のタイルに反射シートが取り付けられる(ブロック230)。反射シートは、照明素子と整列させるように構成された開口部を含むことができる。幾つかの実施形態では、反射シートは、約0.25ミリメートル未満の厚さを有することができる。更に反射シートは、タイルの基板の表面上の突起に適合するように構成することができる。こうして、製造中に反射シートに陥凹部を生成又は形成する必要性をなくすことができる。第1のタイル上の反射シートの偏向した縁部は、隣接するタイルの反射シートの隣接縁部に重なるように製造される(ブロック240)。例えば隣接縁部を、同様の又は相補的な形で、偏向しない状態又は偏向した状態にすることができる。こうして、タイルを組み立ててディスプレイ又はパネルを作製すると、第1のタイルの反射シートが第2のタイルの反射シートに重なるようになる。
【0043】
図面及び明細書では、本発明の典型的な実施形態を開示してきた。また特定の用語を使用しているが、それらは一般的且つ記述的な意味で用いられているにすぎず、限定のために用いられていない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲において示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の表面上に取り付けられた、第1の厚さを有する固体照明素子と、
前記基板の前記表面上の、第2の厚さを有し、前記固体照明タイル上の突出したフィーチャの形へ適合するように構成されている反射シートと
を含む固体照明タイルであって、
前記反射シートは前記固体照明素子に近接して位置決めされるように構成された開口部を有し、前記反射シートは前記固体照明素子と接触しない
ことを特徴とする固体照明タイル。
【請求項2】
前記反射シートは、拡散反射体を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項3】
前記反射シートは、ポリマーベースの多孔性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項4】
前記反射シートは、約1.0ミリメートル未満の厚さから成ることを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項5】
前記反射シートは、約0.50ミリメートル未満の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項6】
前記反射シートは、約0.25ミリメートル未満の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項7】
前記反射シートを前記基板の前記表面に取り付けるように構成された、機械的な締結装置を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項8】
前記機械的な締結装置は、拡張によって作動される機械的な留め具を含むことを特徴とする請求項7に記載のタイル。
【請求項9】
前記機械的な締結装置は、前記反射シートと一体化した取り付け用の柱状体を含むことを特徴とする請求項7に記載のタイル。
【請求項10】
前記反射シートを前記基板の前記表面に取り付けるように構成された、化学結合用の構成要素を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項11】
前記化学結合用の構成要素は、接着剤及び/又は感圧性の粘着化合物を含むことを特徴とする請求項10に記載のタイル。
【請求項12】
前記反射シートは、前記タイル上の突出したフィーチャの形に適合するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項13】
第1の反射シートは、第1の角偏向した縁部及び第1の隣接縁部を含み、第2の反射シートは、第2の角偏向した縁部及び第2の隣接縁部を含み、前記第1の角偏向した縁部は、前記第1の反射シートが前記第2の反射シートに近接しているとき、前記第2の隣接縁部に重なるように構成されることを特徴とする請求項12に記載のタイル。
【請求項14】
複数の請求項1によるタイルを含む固体照明バーにおいて、単一の反射シートは、前記固体照明バーの前記複数のタイルを覆うように構成されることを特徴とする固体照明バー。
【請求項15】
前記第2の厚さが前記第1の厚さに比べて小さいことを特徴とする請求項1に記載のタイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−84625(P2013−84625A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−13482(P2013−13482)
【出願日】平成25年1月28日(2013.1.28)
【分割の表示】特願2009−553588(P2009−553588)の分割
【原出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】