説明

固液界面反応評価用流路チップ及びそれを用いた固液界面反応評価装置

【課題】
固液界面反応評価装置の流路チップからの液漏れ流路変形による流路容積の変化あるいは流路の閉塞の発生を抑制する。
【解決手段】
固液界面反応評価装置の流路チップは、評価対象の固体試験試料片S1の表面に押し付け機構10により押し付けられることにより、流路2が形成されている硬質部材1に組み合わされている軟質部材3が弾性変形して、固体試験試料片S1の表面の凹凸の影響を排除して、密着することによって、固体試験試料片S1の表面に接する流路2が構成され、トレーサ物質を含む液をその流路2に通して、その流路から出てきた液のトレーサ物質の濃度を濃度計測装置D1により計測して、固体試験試料片S1が岩の場合にはその岩の実効拡散係数などの物性データを評価することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固相と液相との界面における界面反応を測定する固液界面反応評価装置とその装置に用いられる固液界面反応評価用流路チップに関し、例えば、トレーサ物質を含む液相を岩石等の評価対象物固相に接触させた際に、この評価対象物におけるトレーサ物質の拡散や吸着の程度を評価することができる技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、固液界面反応評価装置としては、液相中のトレーサ物質と接触することで界面反応を起こす固相の固体試料に対して、固相の表面を沿うように流路機構を押し付け機構で押し付けて液相が流れる流路形成する固液界面反応評価用流路チップと、固相に接触した後の液相のトレーサ濃度変化を測定する計測器などを備えたものがある。
【0003】
この固液界面反応評価装置において、流路機構を持つ流路チップと固相との接触面に対する液漏れ防止の手法としては、流路機構を持つ流路チップは流路機構を持つスリットの入ったガスケットと基板を重ね合わせて固体試料とガスケットのスリット及び基板の3層からなる流路が形成させており、この流路に界面反応を起こすトレーサ物質を含む液相を流通するようにしている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
また、この流路機構を持つ流路チップと固相との接触面に対して、液漏れ防止のパッキンを備えたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−770号公報
【特許文献2】特開2005−315607号公報
【特許文献3】特開2007−333604号公報
【特許文献4】特開2007−278838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の固液界面反応評価装置では、いずれの場合にも、流路機構を形成する基板とガスケットあるいはパッキンを重ね合わせた固液界面反応評価用の流路チップが構成されており、2つの構成材を組み合わせたもので、この流路チップに外圧をかけることにより目的の固体試料表面に密着させている。
【0006】
このため、固体試料表面である固相表面へ流路チップを押し付けた時には、パッキン,ガスケットの取り付け状態の影響を受けやすい。その押し付け時のパッキンが流路からずれたり,外れたりする可能性がある。また、押しつぶれることにより流路の変形が生じやすい。
【0007】
特に固相表面の凹凸が大きい場合には、流路チップからの液漏れを防止するために大きな外圧の押し付け力が必要になり、押し付け力が大きくなるにつれて、流路機構を形成するガスケットのスリットの形状が変形しやすくなり、流路容積も変化し、さらには流路チップに形成された流路の閉塞を起こす恐れがある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、固液界面反応評価用の流路チップの流路の外圧による押し付けによって生じる、流路の形状変形,流路からの液漏れを抑制できる流路チップを提供することにあり、さらなる目的はその流路の形状変形,流路からの液漏れを抑制できる流路チップを用いた固液界面反応評価装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の流路チップは、硬質部材と、前記硬質部材よりも軟らかい軟質部材と、前記硬質部材の表面に形成され、前記表面に開口した流路と、前記硬質部材に設けられ、前記流路と前記硬質部材外とを連通する入口連通流路と、前記硬質部材に設けられ、前記流路と前記入口連通流路との接続位置から離れた位置で、前記流路と前記硬質部材外とを連通する出口連通流路と、前記流路の周囲を囲うように前記硬質部材へ前記表面より突き出して前記軟質部材を配備して構成された液漏れの抑制機構と、を有する固液界面反応評価用流路チップである。
【0010】
本発明の固液界面反応評価装置は、トレーサ物質を含む液を、前述の固液界面反応評価用流路チップの入口連通流路にポンプで供給する設備と、前記固液界面反応評価用流路チップの出口流路から流出してきた前記液の前記トレーサ物質の濃度を計測する濃度計測装置と、前記固液界面反応評価用流路チップを固液界面反応評価対象の固相の面に押し付ける流路押し付け機構と、を備えた固液界面反応評価装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の固液界面反応評価用の流路チップによれば、ハイブリッド一体型流路チップの硬質部材により流路と固相との間の流路の変形が抑制される、さらに軟質部材により流路からの液漏れを抑制されるので、固液界面の反応の評価をするために必要な液漏れ率や流路容量変化率を低く維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例では、固液界面反応評価装置の流路チップは、流路の変形を抑制する単一の硬質部材と流路チップからの液漏れを抑制する軟質部材を組み合わせたハイブリッド(複合)の一体型流路チップである。
【0013】
硬質部材の中央部には流路としての溝を設けている。この溝は硬質部材の表面に開口されている。この溝状の流路は、流路チップと評価対象物(固相)との押し付けにより密着することによって評価対象物(固相)の表面の一部が流路壁の一部として構成され、固液界面反応評価装置に用いる流路が形成される。
【0014】
更に、流路チップの硬質部材に設けた流路の周囲に軟質材料を廻らす施工によりハイブリッド一体型の流路チップからの液漏れを抑制する機構を構成してある。
【0015】
このハイブリッド一体型の流路チップは、トレーサ物質を含む液の流入口と流出口を設けており、固液界面反応機構を評価する液を供給できる機構になっている。
【0016】
また、前記評価対象物(固相)が例えばボーリング孔内の湾曲した形状の場合にも、湾曲した流路チップを構成することにより硬質部材とボーリング孔内面との間にトレーサ物質を含む液が通る流路が構成される。
【0017】
更に、流路チップの軟質部材と硬質部材の各材料に光透過性を持つ材料を用いることで、流路チップの流路と固相表面の接触部位及びその部位での液と固相との反応を流路の外側から観察できる。特に光ファイバースコープなどの固相表面の観察機構を流路チップに固相表面及び流路側の映像を取り込めるように組み込むことで遠隔地点からの観察も可能である。
【0018】
本発明の実施例による固液界面反応評価装置によれば、ハイブリッド一体型の流路チップの硬質部材により流路と固相との間の流路の変形が抑制される、さらに軟質部材により流路からの液漏れを防止し、固相表面観察機構により固液界面の反応の評価をするために必要な、液漏れ率<1%,流路容量変化率<1%,許容可能な湾曲径変動幅>10%を十分に満たすことができる。
【0019】
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0020】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は以下の通りです。図1は、本実施形態に係る実施形態による固液界面反応評価装置に用いるハイブリッド一体型の固液界面反応評価用の流路チップの構成を示す分解組立図である。
【0021】
図1に示すように、ハイブリッド一体型の流路チップは、硬質部材1の中央部に例えば長さ40mm×幅6mm×深さ200μmの溝状の流路2をもち、その硬質部材1には流路2からの液漏れを防止する軟質部材3が組み合わされて構成されている。この軟質部材3は硬質部材1に比較して軟らかく凹凸面に押し付けた際にその凹凸に追従して弾性変形して凹凸面への密着性がよい材料によって構成されている。
【0022】
流路2が形成される硬質部材1は、流路チップの押し付け圧力である1.5MPa以上の圧力に対しても変形を起こさない硬質部材が採用される。硬質部材1は、例えばPOM樹脂(ポリオキシメチレン[ポリアセタール樹脂]polyoxymethylene/polyacetal)等の硬質樹脂で、押し付け圧力による流路の変形を防止することができる。
【0023】
軟質部材3は、常温硬化型シリコン樹脂で適度な弾性、JIS−Aによる41程度の硬さを持ち、化学的に不活性な性質を持つもので、例えばPDMS樹脂(ポリジメチルシロキサン[polydimethylsiloxane])軟質シリコン樹脂等で構成されており、流路チップを固相面に押し付け圧力で押し付けた際に流路2からの液漏れを防止する機能をもつ。
【0024】
また、このハイブリッド一体型の流路チップは、固相である評価対象物の表面に配置されるものであるから、その流路チップの形状は、固相である評価対象物の表面の面の形状に合わせた形状に作成してある。
【0025】
例えば、ボーリング孔の内面を評価対象物の表面であるとした場合、ボーリング孔内の表面に沿うように、硬質部材1や流路もボーリング孔の半径Rと同じRで湾曲して作成した物が採用される。つまり、この流路2は、評価対象物の表面に沿うように形成されることとなる。
【0026】
そして、ハイブリッド一体型流路チップには、流路の両端に連通するように一対の入口連通管4と出口連通管5が入口連通流路および出口連通流路として形成されている。
【0027】
この出入口連通管4,5には、それぞれ入口配管T1および出口配管T2(図1参照)が接続されるようになっている。流出入口の穴の直径は液相圧力損失が小さくなる大きさであり、なおかつトレーサ物質が連通管の中で拡散の影響が可能な限り少なくなる流路径として、例えば0.5mmφであり、配管接続は例えば、ねじ止め接続手段6による接続施工がされている。
【0028】
また評価対象物の面が平板な面の評価対象物の場合には、平板な面の形状に合わせた平な流路2を構成する。
【0029】
本発明のハイブリッド一体型の流路チップの軟質部材3は硬質部材1の中央部に加工した流路2の周囲を、例えば幅5mm、流路2より50μm高く突き出るように組みつけられて漏えい防止機構を構成している。
【0030】
硬質部材1と軟質部材3の接着は硬質部材1にプライマー処理(下塗り剤処理)8を施して硬質部材1表面へ軟質部材3を接合している。更に軟質部材3との接合には、硬質部材1の台座部にネジ穴を加工した貫通部9を設けて軟質部材3の一部をその貫通部に埋め込んで、硬質部材1と軟質部材3の接合をなす構造としている。
【0031】
このハイブリッド一体型の流路チップを用いた固液界面反応評価装置の実施形態を図2に示す。また図2において図1と同一符号は同一部分を示している。
【0032】
このハイブリッド一体型の流路チップは、硬質部材1の流路2が固体の評価対象である試験試料片S1の表面と接することにより、試験試料片S1の一部が硬質部材1の表面に開口した流路2のその開口部を塞ぐ壁を構成する。
【0033】
その壁の表面の凹凸によるトレーサ物質を含む液の液漏れの可能性があるため、流路チップの押し付け機構10により、流路チップを試験試料片S1に押し付けて、軟質部材3が弾性変形して、試験試料片S1の表面の凹凸の影響を排除して、試験試料片S1と密着することによって、硬質部材1の流路2が固体試験試料片S1の表面の一部を流路2の壁とした固液界面反応評価装置に用いる流路が形成される。
【0034】
流路チップの押し付け機構10としては、既述の特許文献で見られるものが採用できる。
【0035】
また、入口配管T1にはトレーサ物質を含む溶液を流路2側に圧送して供給するポンプP1が接続されている。出口配管T2には、トレーサ物質を含む溶液中のトレーサ物質の濃度を計測する計測装置D1が接続され、流路に供給された液中のトレーサ物質の濃度と、流路2を通過してでてきた液中のトレーサ物質の濃度差がわかるようにされている。
【0036】
このハイブリッド一体型の流路チップを用いて液漏れと流路変形率を評価した結果を図3に示す。その結果、本発明のハイブリッド一体型の流路チップは適切な押し付け圧力1.5MPa以上での液漏れ率は検出されず、流路変形率はいずれの圧力条件でも変形が確認できない変形率1%以下の良好な結果であった。
【0037】
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態の一例による固液界面反応評価装置の構成について図4を用いて説明する。本実施例は硬質部材1のみあるいは軟質部材3と硬質部材1のいずれの材質も光透過性を持つ材料を用いる一例である。なお、図1と同一符号は同一部分を示している。
【0038】
本実施形態による図4の例示では、固液界面反応評価装置のハイブリッド一体型の流路チップに、光ファイバスコープの像の入射側部分を硬質部材1に取り付けることにより流路2と接触する評価対象の固相表面側の画像観察機構備えるものである。
【0039】
固液界面反応評価装置のハイブリッド一体型の流路チップの硬質部材1に直視タイプの光ファイバスコープ11を挿入できる0.8φ光ファイバ用穴口12を設けて接続用フィッティング13で接続する、更に硬質部材1には側視アダプタ14を埋め込むことで、光ファイバスコープ11の視野を任意の位置に設定できる。
【0040】
例えば側視アダプタ14は横楕円形(長径:2mm,短径:1mm)の金属材料を鏡面加工したものが用いて、直視光ファイバスコープ11での観察する視野方向に対し45度の角度を設けることで任意の方向への対応が可能になる。
【0041】
この側視アダプタ14は、横楕円形形状にすることによって観察方向の設定が容易に出来る特徴を有している。直視タイプの光ファイバスコープ11の反対側には、画像処理システム15に接続されて固液界面の接触面を画像にて直接観察することが出来る。
【0042】
またこの画像処理システムには、側視アダプタを用いることで生じる画像の左右反転が生じることをデータ処理で反転が生じていない画像に補正する機能を有している。
【0043】
これらの機構によって、流路2と接触する評価対象の固相表面側への画像観察機構を持つことにより従来実施できなった固液界面の接触部位の特定,接触状況の確認,液漏れなどの確認,反応状況等を精度よく確認することができる。
【0044】
本発明の固液界面反応評価装置を用いて、ボーリング孔内環境を模擬した高水圧下条件(5MPa)で実施し、地下深部の岩を評価対象にして計測する一例を図5に示す。
【0045】
ボーリング孔内環境を模擬した高水圧下試験容器16の中に直視光ファイバスコープ11は、耐圧チューブ17内に光ファイバを通させチューブフィッティング18により、ハイブリッド一体型流路チップの硬質部材1に接続する。
【0046】
更に高水圧下試験容器16と耐圧チューブ17は同じくチューブフィッティング18で接続することで、圧力境界を形成でき、高水圧下での使用可能な評価対象の固相表面側への観察機構が可能になる。
【0047】
このような固液界面反応評価装置の構成により各種固相の物性データを取得可能であり、特に水の動きのトレーサとして使用可能な重水を用いて、極めて小型の装置を用いてオンラインで分析することが可能である。
【0048】
また、流路チップに固液界面の状況を直接観察する光ファイバスコープを取り付けることにより、ボーリング孔内のような極めて小さい空間においても固液界面反応評価することができる。その他の内容は第1実施形態の場合と同じである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1実施形態による固液界面反応評価用の流路チップの断面構成を説明する図である。
【図2】図1の流路チップを用いた固液界面反応評価装置の使用状態を説明する断面図である。
【図3】本発明の実施形態の流路チップにおける液漏れ率と流路変形率測定結果を説明するグラフ図である。
【図4】本発明の第2実施形態による固液界面反応評価用の流路チップの断面構成を説明する図である。
【図5】図4の流路チップを用いた固液界面反応評価装置の使用状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 硬質部材
2 流路
3 軟質部材
4 入口連通管
5 出口連通管
10 押し付け機構
11 光ファイバスコープ
14 側視アダプタ
15 画像処理システム
T1 入口配管
T2 出口配管
P1 ポンプ
D1 濃度計測装置
S1 試験試料片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質部材と、
前記硬質部材よりも軟らかい軟質部材と、
前記硬質部材の表面に形成され、前記表面に開口した流路と、
前記硬質部材に設けられ、前記流路と前記硬質部材外とを連通する入口連通流路と、
前記硬質部材に設けられ、前記流路と前記入口連通流路との接続位置から離れた位置で、前記流路と前記硬質部材外とを連通する出口連通流路と、
前記流路の周囲を囲うように前記硬質部材へ前記表面より突き出して前記軟質部材を配備して構成された液漏れの抑制機構と、
を有する固液界面反応評価用流路チップ。
【請求項2】
請求項1において、前記硬質部材と前記軟質部材とは、一方の部材が他方の部材に埋め込みされて組み合わされていることを特徴とする固液界面反応評価用流路チップ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、前記軟質部材と硬質部材の材料はいずれもが光透過性を持つ材料であり、且つ前記流路と接触する固相表面の観察機構を有することを特徴とする固液界面反応評価用流路チップ。
【請求項4】
請求項3において、前記観察機構は前記硬質部材に端部が組み込まれた光ファイバスコープを備えていることを特徴とする固液界面反応評価用流路チップ。
【請求項5】
請求項4において、前記流路側からの入射光を光ファイバスコープに入射させる側視アダプタを前記硬質部材に装備してあることを特徴とする固液界面反応評価用流路チップ。
【請求項6】
トレーサ物質を含む液を、請求項1から請求項5のいずれかに記載の固液界面反応評価用流路チップの入口連通流路にポンプで供給する設備と、
前記固液界面反応評価用流路チップの出口流路から流出してきた前記液の前記トレーサ物質の濃度を計測する濃度計測装置と、
前記固液界面反応評価用流路チップを固液界面反応評価対象の固相の面に押し付ける流路押し付け機構と、
を備えた固液界面反応評価装置。
【請求項7】
請求項6において、前記固液界面反応評価用流路チップは請求項4又は請求項5に記載の固液界面反応評価用流路チップであり、前記固液界面反応評価用流路チップの光ファイバスコープには前記光ファイバスコープによりとらえた像を画像として表す画像処理システムが接続されていることを特徴とする固液界面反応評価装置。
【請求項8】
請求項7において、前記固液界面反応評価用流路チップは請求項5に記載の固液界面反応評価用流路チップであり、前記画像処理システムには画像の反転状態をデータ処理で反転が生じていない像に補正する機能を有していることを特徴とする固液界面反応評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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