説明

土製の壁紙

本発明は多孔性を持ち微細孔を通じた通気性、濾過精製作用、温湿度調節、遠赤外線放出などをもたらすことがあり、含有成分により抗菌脱臭、放射エネルギーの増大などとともに色を変化させることがあり、施工が簡単な土製の壁紙を提供する、その一例の土製の壁紙は、黄土、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト、脈斑岩、イルライト、銀、金、銅などの天然鉱物質粉末と緑茶、炭(竹、クヌギなど)、ハーブ類の植物質粉末またはその抽出液から選択された60〜95重量%の1次材料(1)と、5〜40重量%のバインダーを含んだ短繊維織物である2次材料(2)を含んで構成されることが特徴である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黄土(ocher)および/または土混合物およびその微細孔(土製の容器、陶器のつぼなどの構造)の表面積を広くすることによってエネルギー(遠赤外線など)放射を極大化し、微細孔からの通気性、濾過精製作用、温湿度調節、遠赤外線放出などを促進することができ、含有成分により抗菌脱臭、放射エネルギーの増大などとともに色を変化させることができ、施工が簡単な土製の壁紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、壁紙、パッド、生理ナプキンなどに黄土層などを提供し、黄土などの効能を実現させたものが開発されている。このように従来開発された黄土や、それ以外に人体に有益な混合物(金、銀、銅、アルミニウム、炭、よもぎ、トルマリン、白土、玉(jade)、脈斑石(elvan stone)など)を使用し、シート材や壁紙などを製作したとき、繊維材や紙などの上に混合物をコーティングしたり塗装または含浸、染色することより製造されている。
【0003】
しかし、上記製造方法により製造された製品の問題点は繊維材や紙などの上に黄土および混合物が存在するだけで、その層が薄いため、その効能を充分に発揮できない問題がある。
【0004】
層を厚くした場合、シート材や壁紙などの柔軟性や裁断性が劣り、これにより凡用性が損われるという問題もある。
【0005】
また、長時間後には混合物層が繊維材や紙などから分離するという問題、すなわち、黄土および/またはその混合物が繊維材および紙などから分離した別のものになるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それにより、本発明は叙上の問題を解決するためになされたものであり、黄土および/または土混合物の広い表面積および土器や壷などの多孔構造体のような微細孔により、エネルギー(遠赤外線など)放射を極大化し、微細孔を通じた通気性、濾過精製作用、温湿度調節、遠赤外線放出などを促進することができ、含有成分により抗菌脱臭、放射エネルギーの増大などとともに色を変化させることができ、施工が簡単な土製の壁紙を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を達成するために、本発明の実施例による土製の壁紙は、黄土、黄土セラミック(1000℃以上の高温で焼いた黄土)、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト(zealite)、脈斑岩またはその混合物(以下、土混合物)から構成される200〜1000メッシュ範囲の天然鉱物質粉末から選択された60〜95重量%の1次材料と、3〜35重量%の短繊維織物である2次材料と、乾燥後、非揮発成分として残る2〜5重量%の収容性や天然のバインダーを含んでいることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施例による土製の壁紙の構成と作用によると、基本的に多孔性を持ち微細孔からの通気性、紙面との有害毒性の遮断、濾過精製作用、温湿度調節、遠赤外線放出、電磁波遮断効果および火災時の延焼および有毒ガスの放出防止などの機能を持ち、含有成分により抗菌脱臭、放射エネルギーの増大などとともに色を変化させることができ、施工が簡単になり、また、黄土および混合物の気泡などの要素で影響を受けないため混合物の気泡が消えるように熟成させる必要がなく混合後すぐに乾燥させ使用することができるため、製造時間を短縮させるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し本発明の一実施例を以下に詳細に説明する。
【0010】
本発明の実施例による土製の壁紙は、60〜95重量%の1次材料1と、3〜35重量%の短繊維織物である2次材料2および乾燥後、非揮発成分として残る2〜5重量%の収容性や天然のバインダーを含んで構成する。その1次材料1は、黄土、黄土セラミック(1000℃以上の高温で焼いた黄土)、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト、脈斑岩またはその混合物(土混合物)から構成される200〜1000メッシュ範囲の天然鉱物質粉末から選択される。その混合物は、一種の土混合物で人体に有益な鉱物質粉末で、これのように1次材料1の特性上、黄土および/または土混合物の広い表面積および土製の土器、壷などの多孔構造のような微細孔により、エネルギー(遠赤外線など)放射を極大化し、微細孔を通じた通気性、濾過精製作用、温湿度調節、遠赤外線放出などを促進することができ、含有成分により抗菌脱臭、放射エネルギーの増大などのように、色を変化させることができ、施工が簡単になるのである。
【0011】
200メッシュより大きい粒子の天然物質粉末を使用して製造された土製の壁紙を壁に適用したとき、人が壁にもたれたり、子供が施工した部屋で遊んで壁に触れた場合、服の布目がはがれたり、子供の肌に擦り傷ができる。例えば、表面積5cm×5cmのシルクの布を施工した壁で擦ったとき粒子のサイズによる布(シルク)の布目に対する実験の結果、100メッシュより大きい粒子の1次材料1で製造された壁紙の場合、布目の擦れた面積が表面積の50%ほどあらわれ、布目の高さ1mm以上の布目が5個以上発生した。また150メッシュの粒子サイズの1次材料1で製造された壁紙の場合、布目擦れ面積が表面積の15%ほどあらわれ、布目の高さ1mm以上の布目が1個以下(ない場合もある)だった。また、200メッシュの粒子サイズの1次材料1で製造された壁紙の場合、布擦れ面積が表面積の2%以下(ない場合もある)で、布目の高さ1mm以上の布目がほとんど発生しなかった。
【0012】
それゆえ、上記1次材料1は200メッシュより小さいサイズの粒子の上記天然物質粉末に限定されるのが好ましい。
【0013】
また、1次材料1で10ナノ粒子の天然物質粉末までも使用し、製品を製造することが可能であるが、1000メッシュより小さいサイズの粒子の天然物質粉末を使用して製品を製造した場合、粉末製造公定価格からあきらかなように、生産原価の急激な上昇の要因となるため、経済的な面で1000メッシュのサイズ以下の粒子の天然物質粉末を使用して製品を生産するのが好ましい。
【0014】
また、2次材料2は、短繊維織物で、再生セルロース製の人造繊維またはおむつ、およびその他衛生用繊維などのような織物を挙げることができ、このような短繊維織物は、後述する製造工程間で移動時、製品は均一の状態を維持するが、長繊維織物の場合、工程移動時に収縮し、製品は均一の状態を維持できなかった。
【0015】
1次材料1が60〜95重量%、2次材料2が3〜35重量%および残存するバインダー2〜5重量%である理由は、次のようである。すなわち、1次材料1である黄土および/または土混合物の含有量が60%以上でなければならない理由は、それ以下では染色やコーティングの観点から、製品の特徴である土の美装や土器としての表面の特徴が形成されず、バインダー類の比率が高くなると、ビニール、ゴムなどの化学材料としてあらわれ、黄土および/または土混合物である1次材料1の表面を厚く包んで黄土および土混合物などがその機能を発揮することができなかった。また、1次材料1である黄土および土混合物の含有量が95重量%を超過する場合、黄土および土混合物と短繊維間、すなわち1次材料1と2次材料2の間の結合力が落ち、黄土および土混合物のパウダーが落ちたり、黄土および土混合物層の離脱発生率が高い製品として安定性が落ちた。
【0016】
それゆえ、具体的な実験結果を基に説明すると、上記1次材料1をそれぞれの製品の62重量%および60重量%の上記天然物質粉末として製品を製造した場合、短繊維表面の4〜6%および14〜18%が露出されるが、1次材料1をそれぞれの製品の58重量%の上記天然物質粉末として製品を製造した場合、短繊維表面の露出面積が38%以上になり急激に増加し、製品の表面に露出される天然物質の面積が小さくなることにより露出される短繊維により天然物質の機能が遮断され、その天然物質による機能が著しく低下することになる。これのように短繊維の表面が増加する理由は、製品の60重量%未満の上記天然物質粉末として製品を製造した場合、上記1次材料1を短繊維織物である2次材料2の内外部に沈積および浸透させその2次材料2の前後面で結合、圧縮させ乾燥させる工程中に圧縮し天然物質粉末混合物を短繊維に深く浸透させる製造工程によるものとして判断される。
【0017】
また、製品の95重量%を超過する上記天然物質粉末を1次材料1として製品を製造した場合、1次材料1と短繊維間の結合力が落ちることにより製品を擦ったり破るなどの物理的な力を加えたとき、1次材料1の飛散率が10%以上で急激に増加した。すなわち、1次材料1の含有量が90重量%では飛散率が0重量%としてあらわれ、1次材料1の含有量が93重量%では、飛散率が2重量%以下としてあらわれ、1次材料1の含有量が95重量%では8〜10重量%としてあらわれたが、1次材料1の含有量が97%では35重量%以上としてあらわれた。それにより、1次材料1は、製品の60〜95重量%として限定されるのが好ましい。
【0018】
また、バインダーは、天然バインダーだけ使用する場合、乾燥過程や時間の流れにより消滅しており、収容性バインダーだけ使用する場合、黄土および土混合物の製品的、視覚的特徴が生かされない。それゆえ、天然バインダーと収容性バインダーを1〜2.5:1の比率で混合して使用するのが好ましい。また、このような収容性バインダーと天然バインダーを混合して使用することにより、のりによる接着が容易になり施工が簡単になり、黄土および土混合物の1次材料が2次材料である短繊維から飛散されることも防止される。
【0019】
また、後述する製造方法により上記1次材料1を、短繊維織物である2次材料2の内外部に沈積および浸透させ、その2次材料2の前後面で結合、圧縮させて乾燥させることにより図5に示されたように上記1次材料1は、前後面1次材料層3、4およびその前後面1次材料層3、4と一体的に結合され、2次材料2の繊維素2bの間に浸透された、充填1次材料層2aで構成されるようになり、上述した特徴とともに結合力が強くて分離されないなどの長所がある。また、上記1次材料1の種類と配合割合により土製の壁紙の色、質感および遠赤外線の放出、温湿度の調節、電磁波の吸収の割合が変化する。
【0020】
色において、加工前には2次材料2として白の短繊維織物を使った場合、基本的には土だけ使った場合は、土色であり、土セラミックス(1000℃以上の高温で焼いた黄土)の場合には赤煉瓦色としてあらわれ、土に玉、白土などを混ぜた場合、その配合の量などにより黄色または赤色系列になった。また、白土、玉などを使った場合には美色ないし白系列としてあらわれた。
【0021】
また、後述のように鉱物質粉末と植物質粉末または抽出液などが1次材料1に含有される場合、色の変化はもっと多様にあらわれる。例えば、緑茶を含むことにより自然色である青い光(緑系列)が追加されるようになり、炭などが混合/含有された場合含量によって自然色である黒系列が追加されるようになる。また、セラミックス、脈斑岩などが混合/含有された場合、灰色(grey color)系列であらわれ、土、脈斑岩、ジオライト、セラミックス、炭などが混合/含有された場合、灰色としてあらわれ、土、白土、玉の他その他混合/含有された場合、その配合割合によって黄色い桃色、膚色であらわれた。花や実などの抽出液などを混合/含んだ場合、実や花などの発色される色系列が追加され、ハーブオイルなどを含有した時にはハーブオイルの香を活用するが、色の変化はほとんどない。
【0022】
1次材料1で、土混合物他にイルライト、銀、金、銅、脈斑岩、ジオライトなどの天然鉱物質粉末と、緑茶、炭(竹、クヌギなど)、ハーブ類の植物質粉末またはその抽出液が添加される。このような添加物による追加機能は、炭(堅炭、竹炭など)の場合には、脱臭および抗菌効果が上昇し、基本色には黒/灰色系列で色の変化をもたらした。緑茶、ヨモギなどのハーブ類粉末の場合には香りが添加され、心理的な安定感(アロマセラピー効果)が上昇し、また、基本色に緑色/青色系列が添加され色の変化をもたらした。イルライトなど粉末の場合には防炎機能と遠赤外線、陰イオンなど放射エネルギーが上昇し、基本色にイルライトなどの系列色により色の変化をもたらした。銀などの粉末の場合には、抗菌力が上昇し、基本色には銀灰色系列が添加された。金、銀、銅、アルミニウム、鉄などの金属製粉末の場合、電磁は吸収/遮断/回折/屈折などの機能が上昇し、基本色には金、銅、アルミニウム、鉄などの系列色により色の変化をあらわした。銀ナノの場合には抗菌力が上昇したが、色の変化はなかった。
【0023】
上述した構成の1次材料1と2次材料2およびバインダーを利用し、本発明による土製の壁紙を製造する方法の一例は、本出願人の韓国特許第509454号明細書(2005年8月12日登録)に記載されたものに類似しており、図1、2および図6〜図10を参照して説明すると、次のようになる。
【0024】
まず、基本的な製造方法は、まず、黄土、黄土セラミック(1000℃以上の高温で焼いた黄土)、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト、脈斑岩またはその混合物(土混合物)で構成される200〜1000メッシュ範囲の天然鉱物質粉末から選択された60〜95重量%の1次材料1を、収容性バインダー溶液と澱粉、海藻類溶液を適当量で混合させる。このとき混合させた1次材料1とバインダーの混合溶液にイルライト、銀、金、銅などの天然鉱物質粉末と、緑茶、炭(竹、クヌギなど)、ハーブ類の植物質粉末またはその抽出液を求めるために必要である。
【0025】
このように混合された1次材料1とバインダーの混合溶液を再生セルロース製人造繊維またはおむつ、およびその他衛生用繊維などのような短繊維織物である3〜35重量%の2次材料2に沈積および浸透させ2次材料2の前後面でも結合、圧縮させた後、少なくとも外力や熱風などによる干渉がなく、1次材料1に沈積、塗布された2次材料2の流動が起こりそうな状態でも少なく、その2次材料2の流動および粘着が起こりそうな状態まで80〜300℃の温度で乾燥させる無干渉乾燥段階を含んで構成される。
【0026】
このように製造された土製の壁紙の概略的な構造は図5に示されたように前後1次材料層3、4が2次材料2およびその2次材料2の纎維素2b間に充填1次材料層2aと一体的に結合するようになる。これにより、その土製の壁紙は加工性が優秀で壁紙以外でも利用されることがあり、水に長時間つけても物理的な力がかからない限り、2次材料2から1次材料1が離脱したり離れず、自然乾燥時または加熱乾燥時でも元の形を維持することができ、どの形態であろうと接合が容易だけでなく、どんな用途の接着剤とでも接着が容易で壁や天井などの下張りおよび表面紙などで適合に使用され得る。
【0027】
また、1次材料1を2次材料2に沈積、浸透させるため黄土および土混合物が気泡などの要素により影響を受けないため、気泡が消えるように熟成させる必要がなく混合後すぐに乾燥させて使用できるため製造時間を短縮させることができる。
【0028】
また、このように製造された土製の壁紙は、約0.05〜5mmほどの厚みで形成され、セメントによる有害毒性の遮断、湿度調節機能、脱臭機能、抗菌作用、抗カビ作用、遠赤外線放出、空気の浄化機能、電磁波遮断の効果および火災時の延焼および有毒ガスの放出がないという効果が顕著であるだけでなく、種々の用途でも上述の優れた効果を奏する。
【0029】
一方、土製の壁紙の形は加工前後で変化がほとんどないが、色においては上述したように1次材料1の含有量や含有可否による加工後に色が変化する。また、黄土、脈斑岩、セラミック、その他(炭など)とバインダー(水分を含む)との混合比率が1〜3:0.3〜0.75である場合、下張り紙、各種シート内装材として使用されるのが好ましく、黄土、脈斑岩、セラミック、その他(炭など)とバインダー(水分を含む)との混合比率が1〜3:0.5〜1である場合には靴の中敷きとしても使用できる。
【0030】
本発明の土製の壁紙を製造するため製造装置の例は、本出願人の韓国特許509454号(2005年8月12日登録)に記載されたものに類似しており、これを図2、図7〜図10とともに説明すると、次のようになる。
【0031】
まず、図2から本発明の土製の壁紙を量産で製造するための製造装置は、2次材料2を供給するため供給装置11、12と、1次材料1を供給するため1次材料タンク14と、沈積案内ローラー13と、厚さ調節および混合物平坦ローラー16と、乾燥炉17と、1次平坦ローラー19および/または2次平坦ローラー20とを含み、検査および裁断テーブル21と、コイラー22とをさらに含んでいる。
【0032】
2次材料2は、再生セルロース製の人造繊維またはおむつ、およびその他衛生用繊維などのように短繊維織物で、巻物形状である場合、2次材料2の供給装置は図示されたようにアンコイラー11および弛み調節ローラー12を備えている板の成形に2次材料2を供給するために、図示されていないが、パレットおよびプッシャーなどから構成することができる。
【0033】
1次材料タンク14には、収容性バインダーと天然バインダーを適当量で混合して黄土、黄土セラミック(1000℃以上の高温で焼いた黄土)、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト、脈斑岩またはその混合物(土混合物)から構成される200〜1000メッシュ範囲の天然鉱物質粉から選択された60〜95重量%の1次材料1がたまり、必要によりイルライト、銀、金、銅などの天然鉱物質粉末と、緑茶、炭(竹、クヌギなど)、ハーブ類の植物質粉末またはその抽出液を添加して混合させる。
【0034】
図2のように前方に延長部14aをもつものが厚さ調節および混合物平坦ローラー16により最終調節されて残る1次材料1がメインとなる1次材料タンク14内に流入されて形成されるのが好ましい。
【0035】
上記沈積案内ローラー13は、2次材料2が上から接続して通過し、下部では1次材料タンク14から1次材料1を埋めて回転させることにより、上に通過する2次材料2に1次材料1が沈積、浸透されるように構成されるように図示されているが、これに限られず後述する実施例のように下部を通過し2次材料2から1次材料1が沈積、浸透されるように構成してもよい。
【0036】
厚さ調節および混合物平坦ローラー16は、上記1次材料1を2次材料2で沈積および浸透させてその2次材料2の前後面でも結合し、圧縮直後に一定の隙間を通過させ1次材料1を均等に分布して余分の1次材料1はフィードバックさせるように構成することにより土製の壁紙の厚みを一定とし均一にする。また、上記沈積案内ローラー13の前後に1次材料1が2次材料2に正確に移送、浸透されるように案内する前方と後方の補助ローラー15をさらに備えることもある。
【0037】
図2において乾燥炉17で無干渉通過できるように上記厚さ調節および混合物平坦ローラー16以降、何等の案内ローラーなしで乾燥炉17を通過させて移送させるように後方の移送および平坦ローラー19を備えたり、および/または2次材料2になった後、1次材料層4が一旦接続した状態で相対的に移動せずに完全に乾燥されるように乾燥炉17を通過させる2次材料2の移送用コンベア18を備えることができ、乾燥された製品を平坦にするため1次平坦ローラー19および/または2次平坦ローラー20を含んで構成される。
【0038】
また、2次平坦ローラー20の後ろに乾燥されて平坦となった土製の壁紙を一定のサイズのシートで製造するため、製本を裁断したり検査および裁断テーブル21と、巻物として製造する製品のため巻きなおすコイラー22を含んで構成するのが好ましい。
【0039】
叙上のように量産用製造装置による製造方法を図1により具体的に説明すると、次のようになる。
【0040】
段階S1で巻物の形態の2次材料2をアンコイラー11に装着し、1次材料タンク14に1次材料1をつける準備段階が段階S2において実行され、製造装置を稼動させると、弛み調節ローラー12を経て巻物形態の2次材料2を解いて移送速度を調節し解ける段階が実行される(段階S2)。
【0041】
その後、沈積案内ローラー13を介在し1次材料タンク14内の1次材料1が2次材料2に沈積、浸透される。その1次材料沈積段階前後から補助ローラー15により1次材料1が2次材料2に正確に移送され浸透されるように案内され(段階S4)、段階S5で上記後方の案内段階の後に厚さ調節および混合物平坦ローラー16により2次材料2に埋まっている1次材料1が均一に分布しているだけでなく、その量が調節され、残りの1次材料1は下部に流れて延長部14aを通じて再び1次材料タンク14に入るようになる。
【0042】
このように1次材料1が均一に分布して浸透された2次材料2は、移送および平坦ローラー19によりまたは移送用コンベア18により、適正な温度で維持される乾燥炉17を通過しながら乾燥され、乾燥後、1次平坦ローラー19および/または2次平坦ローラー20により平坦になる。
【0043】
この後、検査および裁断テーブル21で一定の大きさのシートに製造するためには製品を裁断し、検査する(段階S9)。裁断が不要の場合、検査のみ行い、巻物を製造する製品をコイラー22で再び巻くことにより包装まで完了する(段階S10)。
【0044】
図7〜図10に示された製造装置の実施例の構成の特徴は、1次乾燥炉である乾燥炉17、37a、57a、77aを無干渉で通過させるため垂直、上方に引かれて移送され、その移送のためガイドローラー36、56、76aを介在してその1次材料1が一体化された2次材料2を垂直、上方に移送させるため、上部の移送および平坦ローラー38a、58aまたは移送ローラー76bを備える。また、その移送される間、熱風による干渉を最小化するように遠赤外線セラミックヒーター90により加熱させるように構成される。
【0045】
上記移送および平坦ローラー38a、58aまたは移送ローラー76bの後方に設置されるガイドローラー39、59、79、79aと移送および平坦ローラー38b、58b、78、78aを介在しV字またはU字形状で1次材料1が結合された2次材料2を下降および上昇させ、完全に1次材料1を乾燥させるため2次乾燥炉37b、57b、77bを備え、V字またはU字形状の前後に一組の移送および平坦ローラーが設置されるときには移送速度が一定に維持するように構成される。
【0046】
図9および図10で2次乾燥炉77bは熱風を循環させるように構成され、これにより仕切り94と熱風循環ファン95がその2次乾燥炉77bに設置され下部通路93のヒーター91を通過した熱風が上昇した後、帰還室92を通じて帰還するように構成される。図7および図8の2次乾燥炉37b、57bも同じく熱風循環構造で構成されている。
【0047】
また、図7、図9および図10のように1次材料1が乾燥、結合される2次材料2を冷却させ粉塵などの除去および補修を容易にするようにし、上記ガイドローラー36、76aと移送および平坦ローラー38a、38b、78、78aまたは移送ローラー76bが乾燥炉外部に設置されることもあり、熱消耗を防止し乾燥効率を増大させるよう、図8のように内部に設置されることもある。またこの場合、土製の壁紙が完全乾燥前に外部に露出されるため、適正に製造されているか否かの中間点検が可能となる。
【0048】
また、図10の実施例の製造装置では、V字またはU字形状で1次材料1が結合された2次材料2が昇降を2回往復しながら乾燥されるが、これに制限することなしで移送速度、乾燥速度などと関連し多数回往復しながら乾燥が行われることもある。
【0049】
このように構成の特徴をあらわす他の実施例の製造装置による製造方法を図6とともに具体的に説明すると、次のようになる。
【0050】
段階S11〜段階S13で巻物の形態の2次材料2をアンコイラー31、51、71に装着し、1次材料タンク34、54、74に1次材料1とバインダーの混合溶液をつけて、2次材料2を移送させるように、全ラインを通過させコイラー42、62、82に若干の2次材料2を巻く準備段階が遂行され、製造装置を稼動させると、移送および平坦ローラー38a、58aおよび移送ローラー76bによりアンコイラー31、51、71からガイドローラー32、52、72を経て巻物の形態の2次材料2が解くための段階が実行される(段階S12)。このように図7〜図10のアンコイラー31、51、71の場合、速度調節が不要であり、後方の移送および平坦ローラー38a、58aおよび移送ローラー76bにより繰り出される。
【0051】
その後、段階S14から沈積案内ローラー33、53、73を介在し1次材料タンク34、54、74内の1次材料1が2次材料2に沈積、浸透する。つまり、段階S14から1次材料を沈積案内ローラー33、53、73の下方を通じて上方に上記移送および平坦ローラー38a、58aおよび移送ローラー76bにより移送させながらタンク内の2次材料を両面を通じて沈積、浸透させる。その後、段階S15で厚みが均一になり残った1次材料が下方のタンクに流動されるように厚さ調節および混合物平坦ローラー35、55、75の間を通じて1次材料が両面に埋まり内部に浸透された2次材料を垂直上方に通過させる。土製の壁紙の多様な厚みを製造できるように一組の厚さ調節および混合物平坦ローラー35、55、75は隙間を調節できるように構成するのが好ましい。
【0052】
その後、1次材料1が浸透され、両面の前後面1次材料層3、4の厚みが均一に調節された2次材料2を垂直上昇で移送させながら2次材料に沈積/浸透されている1次材料を1次乾燥炉37a、57a、77aにより特に遠赤外線セラミックヒーターにより80〜180℃の温度で無干渉で乾燥させる(段階S16)。これにより、無干渉乾燥させることにより乾燥される間、前後面1次材料層3、4の1次材料1の流動が起こらないようになり厚さ調節および混合物平坦ローラー35、55、75により形成された均一な厚みが維持され、その後、2次材料2の流動および固定が起こらない状態まで乾燥されガイドローラー36、56、76aと接触されてもそのガイドローラー36、56、76aで前後面1次材料層3、4が離れないようにし1次材料1による前後面1次材料層3、4の不良が発生しないようにする。段階S17からガイドローラー36、56、76aを介在し上部の移送および平坦ローラー38a、58aまたは移送ローラー76bを通じて継続で移送され、平坦化が行われる。
【0053】
また、段階S18、S19では、V字またはU字形状で1次材料1が結合された2次材料2をガイドローラー39、59、79、79aを介在し下降および上昇させながら50〜120℃の温度により熱風循環式で完全に乾燥させ、その後、2次乾燥炉37b、57b、77bの上部から水平に移送および平坦ローラー38b、58b、78、78aを通じて移送されながら平坦化される。このようにV字またはU字形状で移送させながら乾燥させることで、空間の効率性を高めることができる。また、図9および図10の場合、熱風循環ファン95の作動で、その2次乾燥炉77bの下部通路93のヒーター91を通過した熱風が向上し2次材料2の1次材料1を乾燥させた後、帰還室92を通じて帰還させることにより循環が起こり、これにより乾燥効率を高めることができ、土製の壁紙の深い部分まで乾燥が容易になるため、製品の安定化をもたらすことができる。しかし、黄土および土混合物の有益な機能が損傷しないように1時間を越えない短時間乾燥が好ましい。
【0054】
その後、ガイドローラー40a、40b、60a、60b、80a、80bを介在し水平に移送され図2のように検査および裁断テーブル41、61、81で図3の一定のサイズのシート形状土製の壁紙5を生産するためには製品を裁断して検査し、裁断が必要でない場合、検査だけ行いコイラー42、62、82を再び巻くことにより包装まで完了し図4のような巻物形状の土製の壁紙5aとして製造される。その土製の壁紙の断面構造は、図5と関連した説明がある。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に関する土製の壁紙の製造方法の一例を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の土製の壁紙の製造装置の一例を説明するための概略構成図である。
【図3】本発明の実施例による土製の壁紙の外部形態を表す斜視図である。
【図4】本発明の実施例による土製の壁紙の外部形態を表す斜視図である。
【図5】本発明の実施例による土製の壁紙の部分拡大断面図である。
【図6】本発明に関する土製の壁紙の製造方法の他の一例を説明するためのブロック図である。
【図7】本発明の土製の壁紙の製造装置の他の一例を説明するための概略構成図である。
【図8】本発明の土製の壁紙の製造装置の他の一例を説明するための概略構成図である。
【図9】本発明の土製の壁紙の製造装置の他の一例を説明するための概略構成図である。
【図10】本発明の土製の壁紙の製造装置の他の一例を説明するための概略構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
黄土、黄土セラミック(1000℃以上の高温で焼いた黄土)、白土、滑石、紫玉石、玉石、ジオライト、脈斑岩またはそのうち2個以上の混合物(土混合物)として構成される200〜1000メッシュ範囲の天然鉱物質粉末のうちで選択された60〜95重量%の1次材料(1)と、3〜35重量%の短繊維織物である2次材料(2)と、非揮発成分として残る2〜5重量%のバインダーを含んで構成することを特徴とする土製の壁紙。
【請求項2】
前記1次材料(1)を短繊維織物である2次材料(2)の内外部に沈積および浸透させ、その2次材料(2)の前後面の結合、圧縮させて乾燥させることにより前記1次材料(1)は、前後面1次材料層(3、4)およびその前後面1次材料層(3、4)と一体で結合し2次材料(2)の纎維素(2b)の間に浸透された充填1次材料層(2a)を構成することを特徴とする請求項1記載の土製の壁紙。
【請求項3】
前記バインダーは天然バインダーと収容性バインダーを1〜2.5:1の比率で混合して使用し、1次材料(1)の混合物質の種類と比率により土製の壁紙の色、質感および遠赤外線の放出、温湿度の調節、電磁波の吸収率を変化させるため前記1次材料(1)がイルライト、銀、金、銅の天然鉱物質粉末と、緑茶、炭、ハーブ類の植物質粉末またはその抽出液を含むことを特徴とする請求項1または2記載の土製の壁紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−537703(P2009−537703A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510891(P2009−510891)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002404
【国際公開番号】WO2007/136191
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(508342002)
【Fターム(参考)】